JP5680971B2 - 沈降シリカの新規製造方法、特定の形態、特定の粒度及び特定の多孔度を有する沈降シリカ並びに特に重合体の強化のためのそれらの使用 - Google Patents

沈降シリカの新規製造方法、特定の形態、特定の粒度及び特定の多孔度を有する沈降シリカ並びに特に重合体の強化のためのそれらの使用 Download PDF

Info

Publication number
JP5680971B2
JP5680971B2 JP2010550156A JP2010550156A JP5680971B2 JP 5680971 B2 JP5680971 B2 JP 5680971B2 JP 2010550156 A JP2010550156 A JP 2010550156A JP 2010550156 A JP2010550156 A JP 2010550156A JP 5680971 B2 JP5680971 B2 JP 5680971B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silica
precipitated silica
silicate
reaction medium
ctab
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010550156A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011513189A (ja
Inventor
エマニュエル・アラン
ジュリアン・エルナンデス
リオネル・ヴェンテロン
ローラン・ギー
マルク・エリオ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rhodia Operations SAS
Original Assignee
Rhodia Operations SAS
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=39888687&utm_source=***_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP5680971(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Rhodia Operations SAS filed Critical Rhodia Operations SAS
Publication of JP2011513189A publication Critical patent/JP2011513189A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5680971B2 publication Critical patent/JP5680971B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/113Silicon oxides; Hydrates thereof
    • C01B33/12Silica; Hydrates thereof, e.g. lepidoic silicic acid
    • C01B33/18Preparation of finely divided silica neither in sol nor in gel form; After-treatment thereof
    • C01B33/187Preparation of finely divided silica neither in sol nor in gel form; After-treatment thereof by acidic treatment of silicates
    • C01B33/193Preparation of finely divided silica neither in sol nor in gel form; After-treatment thereof by acidic treatment of silicates of aqueous solutions of silicates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/113Silicon oxides; Hydrates thereof
    • C01B33/12Silica; Hydrates thereof, e.g. lepidoic silicic acid
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/29Coated or structually defined flake, particle, cell, strand, strand portion, rod, filament, macroscopic fiber or mass thereof
    • Y10T428/2982Particulate matter [e.g., sphere, flake, etc.]

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、特に粉末、実質的に球形のビーズ又は顆粒の形態で提供される沈降シリカの新規製造方法、特定の形態、特定の粒度及び特定の多孔度を有する沈降シリカ、並びに重合体の強化などのそれらの用途に関する。
重合体、特にエラストマーに、例えば沈降シリカなどの補強用白色充填剤を使用することが知られている。
本発明の目的は、特に、重合体組成物に、さらにその流動学的性質、機械的性質及び動的性質、特にヒステリシス特性に関して、非常に満足のいく特性の妥協を与える、型にはまらない特性を有する重合体組成物用の代替充填剤を提案することである。本発明は、有利なことに、ヒステリシス/強化の妥協を改善することを可能にする。
まず、本発明は、珪酸塩と酸性化剤とを反応させ、シリカ懸濁液を得、次いでこの懸濁液を分離し乾燥させることを含む、沈降シリカの新規製造方法であって、該珪酸塩と該酸性化剤との反応を次の連続工程に従って実施することを特徴とする方法:
(i)2.5〜5.3のpHを有する沈降シリカの水性懸濁液を、該反応媒体のpHが2.5〜5.3の間に維持されるように酸性化剤及び珪酸塩と接触させ(混合させ)、
(ii)アルカリ剤、好ましくは珪酸塩を、該反応媒体のpHを4.7〜6.3の値にまで増加させるように、得られた反応媒体に添加すること
を提案する。
本発明の方法の好ましい実施形態によれば、工程(i)で使用する沈降シリカの水性懸濁液を次の方法で製造する:
(1)珪酸塩及び電解質を含む初期容器底部を形成させ、ここで、該初期容器底部中における珪酸塩濃度(SiO2として表す)は100g/L未満、特に80g/L未満であり、好ましくは、該初期容器底部中における電解質濃度は17g/L未満、特に15g/L未満であり、
(2)該容器底部に酸性化剤を少なくとも約7、好ましくは7.5〜8.5の反応媒体のpH値が得られるまで添加し、
(3)該反応媒体に酸性化剤と珪酸塩とを同時に添加し、
(4)該珪酸塩の添加を停止すると共に、該酸性化剤の該反応媒体への添加を、2.5〜5.3、好ましくは2.8〜4.9の反応媒体のpHが得られるまで続行する。
図1は、累積曲線(細孔半径(nm))に応じた累積細孔容積(mL/g)を示す図である。 図2は、本発明に従うシリカに基づく実験結果の例を示す図である。
しかして、本発明に従う方法、特に上記のその好ましい具体例において、特定の工程の順序が、得られる生成物に特定の特徴及び特性を付与する際の重要な条件であることが分かった。
本発明に従う方法、特にその好ましい具体例では、酸性化剤、アルカリ剤及び珪酸塩の選択は、それ自体周知の方法で行われる。
一般に、酸性化剤としては、硫酸、硝酸又は塩酸などの強無機酸や、酢酸、蟻酸又は炭酸などの有機酸が使用される。
酸性化剤は希釈又は濃縮できる。その規定度は0.4〜36N、例えば0.6〜1.5Nであることができる。
特に、酸性化剤が硫酸の場合には、その濃度は40〜180g/L、例えば60〜130g/Lであることができる。
さらに、珪酸塩としては、メタ珪酸塩、ジ珪酸塩、有利には珪酸アルカリ金属、特に珪酸ナトリウム又は珪酸カリウムなどの、珪酸塩の標準的な形態のものを使用することができる。
珪酸塩は、40〜330g/L、例えば60〜300g/L、特に60〜260g/Lの濃度(SiO2として表す)を有することができる。
一般に、酸性化剤としては硫酸が使用され、珪酸塩としては珪酸ナトリウムが使用される。
珪酸ナトリウムを使用する場合には、珪酸ナトリウムは、概して、2.5〜4、例えば3.2〜3.8のSiO2/Na2O重量比を有する。
工程(ii)で使用するアルカリ剤は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又はアンモニア溶液であることができる。好ましくは、このアルカリ剤は、珪酸塩、特に工程(i)の間に使用される珪酸塩である。
特に、本発明の製造方法に関して、該珪酸塩と該酸性化剤との反応は、以下に示すような特定の方法で実施される。
工程(i)において、
・2.5〜5.3のpH、好ましくは2.8〜4.9、例えば2.9〜4.5(さらに3.5〜4.4)のpHを有する沈降シリカの水性懸濁液(これは沈降シリカ反応スラリーであることができる)と、
・酸性化剤及び珪酸塩とを、
該反応媒体のpHを2.5〜5.3、好ましくは2.8〜4.9、例えば2.9〜4.5(さらには3.5〜4.4)に維持するような方法で(特にそのような流速で)接触させる。
該反応媒体のpHは、2.5〜5.3の範囲内、好ましくは2.8〜4.9の範囲内、例えば2.9〜4.5(さらに3.5〜4.4)の範囲内で変更でき、又は、好ましくは、この範囲内で(実質的に)一定に保持できる。
通常、この工程(i)では、水性懸濁液と酸性化剤及び珪酸塩とを、該沈降シリカの水性懸濁液に酸性化剤及び珪酸塩を添加することによって接触させる。
本発明の方法の別の形態によれば、工程(i)において、該沈降シリカの水性懸濁液に、まず酸性化剤を、その次に珪酸塩を添加する。
しかしながら、本発明の方法の別の好ましい形態によれば、工程(i)において、その代わりに、該沈降シリカの水性懸濁液に酸性化剤と珪酸塩とを同時に添加する。好ましくは、この同時添加を、該反応媒体のpHを上記範囲内に(実質的に)一定の値に制御しつつ実施する。
本発明に従う方法の第2工程(ii)は、工程(i)の終了時に得られた反応媒体に、アルカリ剤、好ましくは珪酸塩を、4.7〜6.3、好ましくは5.0〜5.8、例えば5.0〜5.4の該反応媒体のpH値が得られるまで添加することからなる。
この第2工程は、工程(i)において、5.0〜5.3のpHを有する沈降シリカの水性懸濁液と酸性化剤及び珪酸塩とを該反応媒体のpHが5.0〜5.3に維持されるような方法で接触させる場合には、随意である(すなわち、実施しなくてもよい)。
好ましくは、本発明に従う方法は、工程(ii)を含む。
工程(ii)は、通常撹拌しながら実施される。
また、これは、複合反応(工程(i)と(ii))の場合である。
該複合反応は、通常75〜97℃、好ましくは80〜96℃で実施される。
工程(ii)の終了時に、得られた反応媒体を、工程(ii)の終了時に得られたpHで、一般には撹拌しながら熟成させることが有益である場合が多い。この熟成は、例えば2〜30分、特に3〜20分続行でき、かつ、75〜97℃、好ましくは80〜96℃、特に工程(ii)を実施した温度で実施できる。これは、好ましくは、酸性化剤の添加も珪酸塩の添加も含まない。
本発明の方法の好ましい実施形態によれば、該珪酸塩と該酸性化剤との反応は、次の連続工程に従って実施される:
(1)珪酸塩及び電解質を含む初期容器底部を形成させ、ここで、該初期容器底部中における珪酸塩濃度(SiO2として表す)は100g/L未満、特に80g/L未満であり、好ましくは、該初期容器底部中における電解質濃度は、17g/L未満、特に15g/L未満、例えば14g/L未満であり、
(2)該初期容器底部に酸性化剤を少なくとも約7、好ましくは7.5〜8.5、例えば約8に等しい反応媒体のpH値が得られるまで添加し、
(3)該反応媒体に、酸性化剤と珪酸塩とを、該反応媒体のpHを少なくとも約7、好ましくは7.5〜8.5、例えば約8に維持するような方法で(特にそのような流量で)、同時に添加し、
(4)該珪酸塩の添加を停止すると共に、2.5〜5.3、好ましくは2.8〜4.9、例えば2.9〜4.5(さらに3.5〜4.4)の該反応媒体のpH値が得られるまで該酸性化剤の該反応媒体への添加を続行し、
(i)工程(4)の終了時に得られた水性懸濁液(反応媒体)と酸性化剤及び珪酸塩とを該反応媒体のpHを2.5〜5.3、好ましくは2.8〜4.9、例えば2.9〜4.5(さらには3.5〜4.4)に維持するような方法で接触(混合)させ、
(ii)得られた反応媒体に、アルカリ剤、好ましくは珪酸塩を、4.7〜6.3、好ましくは5.0〜5.8、例えば5.0〜5.4の該反応媒体のpH値が得られるまで添加するが、ここで、この工程(ii)は、工程(i)において5.0〜5.3のpHを有する沈降シリカの水性懸濁液と酸性化剤及び珪酸塩とを該反応媒体のpHが5.0〜5.3に維持されるような方法で接触させる場合には随意であることが可能である。
好ましくは、本発明の方法の好ましい実施形態は、工程(ii)を含む。
ここで、用語「電解質」とは、一般的に認められているもの、すなわち、溶液の状態のときに、分解又は解離してイオン又は荷電粒子を形成する任意のイオン性物質又は分子性物質を意味すると解される。電解質としては、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩よりなる群からの塩、特に出発珪酸塩金属と酸性化剤との塩、例えば珪酸ナトリウムと塩酸との反応の場合には塩化ナトリウム又は、好ましくは珪酸ナトリウムと硫酸との反応の場合には硫酸ナトリウムが挙げられる。
工程(1)において、初期容器底部中における電解質の濃度は、0g/Lを上回る、例えば8g/Lを上回る。
工程(3)の同時添加は、一般に、該反応媒体のpH値が常に工程(2)の終了時に達成されるpH値に等しい(±0.2以内)ような方法で実施される。
工程(4)の終了時に、得られた反応媒体(水性懸濁液)を、工程(4)の終了時に得られたpHで、一般には撹拌しながら、例えば2〜45分間、特に3〜30分間撹拌しながら熟成できる。
工程(1)〜(4)は、一般に複合反応として、撹拌しながら実施される。
同様に、これらの工程の全ては、通常、75〜97℃、好ましくは80〜96℃で実施される。
本発明の方法の好ましい実施形態の別の形態によれば、これらの複合工程は不変の温度で実施される。
本発明の方法の好ましい実施形態の別の形態によれば、該反応の終了時の温度は、該反応の開始時の温度よりも高い:つまり、該反応の開始時の温度(例えば、工程(1)及び(2)間の)を、好ましくは75〜90℃で維持し、次いでこの温度を90〜97℃の値まで上昇させ、反応終了までこの値で維持する(例えば、工程(3)、(4)、(i)及び(ii)の間)。
本発明に従う方法、特に本発明に従う方法の好ましい実施形態では、工程(i)は、得られる沈降シリカの特性の制御を可能にすることができる高速ミキサーや乱流域で実施できる。
例えば、工程(i)において、該沈降シリカの水性懸濁液に、まず酸性化剤、続いて珪酸塩を添加する場合には、続いて、該珪酸塩と、高速ミキサー又は乱流域において酸性化剤を沈降シリカの水性懸濁液に添加することにより得られた媒体とを接触させることができる。
同様に、工程(i)において、該沈降シリカの水性懸濁液に酸性化剤と珪酸塩とを同時に添加する場合には、該酸性化剤及び該珪酸塩と沈降シリカの水性懸濁液とを高速ミキサー又は乱流域において接触させることができる。
好ましくは、高速ミキサー又は乱流域で得られた反応媒体を反応器に好ましくは撹拌しながら供給し、その後、この反応器において工程(ii)を実施する。
工程(i)においては、対称T又はYミキサー(又は管)、非対称T又はYミキサー(又は管)、接線ジェット型ミキサー、ハートリッジ・ラフトンミキサー、ボルテックスミキサー又はローターステーターミキサーから選択される高速ミキサーを使用することができる。
一般に、対称T又はYミキサー(又は管)は、概して、2個の対向管(T管)又は、180°未満の角度をなす、同じ直径の2個の管(Y管)であって、該2つの管の直径と同一かそれよも大きい直径の1個の中心管につながるものから構成される。これらのものは、対称的であるといえる。というのは、これら2個の反応体注入管は、同一の直径を有し、しかも該中心管に対して同一の角度を有するからである。この装置は、対称軸を特徴とする。好ましくは、中心管は、該対向管の直径よりも約2倍大きい直径を有する。同様に、中心管内の流体速度は、好ましくは、該対向管内の該速度の半分に等しい。
とはいえ、特に、導入される2種の流体が同じ流速を有しない場合には、対称型T又はYミキサー(又は管)よりもむしろ非対称型T又はYミキサー(又は管)を使用することが好ましい。非対称装置では、流体の一つ(一般に流速の低い流体)は、小さな直径の側管により中心管に注入される。該側管は、概して中心管(T管)と90°の角度をなす。他の流れに関していうと、この角度は90°(Y管)以外であってもよく、並流系(例えば45°の角度)又は向流系(例えば135°の角度)が生じる。
好ましくは、高速ミキサーとして、対称T装置から得られる接線ジェット型ミキサー、ハートリッジ・ラフトンミキサー又はボルテックスミキサー(又は沈降分離装置)を使用する。
特に、工程(i)において、(a)一方では珪酸塩が、他方では酸性化剤の沈降シリカ水性懸濁液への添加により得られた媒体が別々に入る(ただし同時に)、又は一方では珪酸塩及び酸性化剤が、他方では沈降シリカの水性懸濁液が別々に入る(ただし同時に)少なくとも2個の接線入口と、(b)反応媒体が好ましくは該ミキサーの後に直列的に設置された反応器(容器)に出る軸方向出口とを有するチャンバーを備える接線ジェット型ミキサー、ハートリッジ・ラフトンミキサー又はボルテックスミキサーを使用することができる。好ましくは、これら2個の接線入口は、該チャンバーの中心線に対して、対称的かつ反対に位置する。
随意に使用される接線ジェット型、ハートリッジ・ラフトン又はボルテックスミキサーのチャンバーは、通常、円形の横断面、好ましくは筒状の形状を有する。
それぞれの接線入口管は、0.5〜80mmの内径dを有することができる。
この内径dは、0.5〜10mm、特に1〜9mm、例えば2〜7mmであることができる。しかしながら、特に工業規模では、好ましくは10〜80mm、特に20〜60mm、例えば30〜50mmである。
随意に使用する接線ジェット、ハートリッジ・ラフトン又はボルテックスミキサーのチャンバーの内径は、3d〜6d、特に3d〜5d、例えば4dに等しくてよい。軸方向出口管の内径は、1d〜3d、特に1.5d〜2.5d、例えば2dに等しくてよい。
珪酸塩及び酸性化剤の流速は、例えば、合流点で、これら2つの反応体流れが十分に乱流区域内において互いに接触するように決定される。
本発明に従う方法、特に本発明に従う方法の好ましい実施形態では、工程(ii)の終了時に(随意に熟成後に)、シリカスラリーが得られ、その後分離される(液/固分離)。
本発明の製造方法、特にその好ましい実施形態で実施される分離は、通常、ろ過、その後の適宜の洗浄操作を含む。このろ過は、適切な任意の方法により、例えばフィルタープレス、ベルトフィルター、真空フィルターを使用して行う。
次いで、このようにして回収されたシリカ懸濁液(ろ過ケーク)を乾燥させる。
この乾燥は、それ自体公知の方法によって実施できる。
好ましくは、この乾燥は、噴霧乾燥により実施される。この目的のために、任意のタイプの適切な噴霧乾燥器、特にロータリー噴霧乾燥器、ノズル噴霧乾燥器、液体圧噴霧乾燥器又は2流体噴霧乾燥器を使用することができる。一般に、フィルタープレスを使用してろ過を実施する場合には、ノズル噴霧乾燥器を使用し、真空フィルターを使用してろ過を実施する場合にはロータリー噴霧乾燥器を使用する。
ろ過ケークは、特にその高い粘度のため、通常は噴霧乾燥を可能にする状態にはないことに注意すべきである。それ自体周知の態様では、続いてこのケークに崩壊操作を施す。この操作は、このケークをコロイド型又はビーズ型のミルに通過させることによって機械的に実施できる。崩壊は、通常、アルミニウム化合物、特にアルミン酸ナトリウムの存在下で、また、随意に上記のような酸性化剤の存在下で実施される(後者の場合には、アルミニウム化合物と酸性化剤とを通常同時に添加する)。この崩壊操作は、特に、後で乾燥させる懸濁液の粘度を低下させることを可能にする。
ノズル噴霧乾燥器を使用して乾燥操作を実施する場合には、続いて得ることができるシリカは、通常、実質的に球状のビーズの形態で存在する。
乾燥操作の終了後に、回収された生成物を粉砕工程に付すことができる。そのときに得られ得るシリカは、通常、粉末の状態である。
ロータリー噴霧乾燥器を使用して乾燥を実施する場合には、そのときに得られ得るシリカは、粉末の状態であることができる。
最後に、乾燥生成物(特にロータリー噴霧乾燥器で乾燥されたもの)又は上記のように粉砕された生成物に、適宜、例えば直接圧縮、湿式造粒(すなわち、水、シリカ懸濁液などの結合剤の使用を伴う)、押出又は、好ましくは乾式圧縮からなる凝塊形成工程を施してもよい。乾式圧縮技術を使用する場合には、圧縮を実施する前に、粉末状生成物を脱気(予備高密度化又はガス抜きとも呼ばれる操作)して中に含まれる空気を除去し、より均一な圧縮を確保することが望ましいことが分かった。
この凝塊形成工程により得ることができるシリカは、通常は顆粒の状態である。
そのため、本発明に従う方法によって得られるシリカ粉末並びにシリカビーズは、とりわけ、特に例えば造粒や圧縮といった従来の成形操作により、従来の粉末を使用する場合の従来技術のようにこれらの粉末又はこれらのビーズに本来的に備わる良好な特性を隠し又はさらに破壊し易くするようないかなる損傷も生じさせることなく、簡便、効果的かつ経済的に顆粒に変換されるという利益を与える。
本発明に従う製造方法は、特にその好ましい形態によれば、一般に良好な重合体への分散能力(分散性)を有し、かつ、該重合体に非常に満足のいく特性の妥協を付与する沈降シリカを特に得ることを可能にする。得られる沈降シリカは、好ましくは特定の形態、特定の粒度分布及び特定の多孔度を有する。
本発明の方法によって得ることのできるシリカは、本発明の側面の一つを構成する。
本発明の他の主題は、特定の形態、特定の粒度及び特定の多孔度を有する新規な沈降シリカを含む。加えて、これらは、概して、重合体への良好な分散能力(分散性)を示し、該重合体に、特にそれらの機械的、動的及び流動学的性質に関する特定の非常に満足のいく妥協を付与する。
以下の概要において、CTAB比表面積とは、基準法NF ISO5794−1(2006年2月,第2刷2006−03)から導き出される、以下に記載の方法に従って決定できる外表面積である。
原理
シリカと、一般にCTABとして知られている臭化セチルトリメチルアンモニウム(又は臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム)の溶液とを磁気撹拌しながら接触させる。吸着したCTABの層は、該シリカの比表面積に比例する。
該シリカと残留CTAB溶液とを分離する。過剰のCTABを、一般にOTとして知られているスルホコハク酸ジ(2−エチルヘキシル)ナトリウムで、最大濁度点まで滴定する。
シリカの外部表面積を、105℃で2時間にわたり乾燥された物質に関して、該シリカが吸収することのできるCTABの量によって決定できる(m2/gで表される)。
器具及び装置
器具
0.45μmシリンジフィルター
フラスコ
5000mL容量フラスコ
磁気棒
10mLシリンジ
装置
0.1mg以内の正確さの天秤
マグネチックスターラー
(i)550nmの波長での光透過係数を測定する光電検出器又露出計と、(ii)ビュレット、例えば550nmフォトトロードを有するMettler DL21滴定装置とを備えた自動滴定装置。
手順
この分析期間を通して、結晶化の開始、すなわち20℃でのCTAB結晶化を防止するために、全ての装置及び全ての溶液は、23〜27℃の温度でなければならない。
反応体
pH9.6で緩衝化された、11g/Lの濃度(Co)のCTAB溶液:
次のものを秤量し、約1リットルの脱イオン水を含有する5リットル容量フラスコに導入する:
・5.426gのホウ酸、
・6.489gの塩化カリウム及び
・ビュレットによる64.5cm3の1mol/L水酸化ナトリウム。
次いで、該混合物を均質化する。
55g±0.001gのCTAB及び約3リットルの脱イオン水を添加する。
均質化をCTABが完全に溶解するまで実施し、そしてその容量を脱イオン水で5リットルに調節する。
エアロゾルOT(スルホコハク酸ジ(2−エチルヘキシル)ナトリウム)溶液:
約1.85g±0.01gのエアロゾルを秤量し、1リットル容量フラスコ中において脱イオン水で溶解させる(磁気撹拌しながら穏やかな加熱を実施して溶解を加速させる)。
得られた溶液を使用前に12日間にわたって放置する。
分析方法
− 懸濁液の調製
次の近似量をTP50/100フラスコ中で正確に秤量する:
130m2/g未満の予想比表面積のための1.60g±0.05gのシリカ、
130〜180m2/gの予想比表面積のための0.90g±0.05gのシリカ、
180m2/gを超える予想比表面積のための0.66g±0.05gのシリカ。
その後、90mL(Vo)のCTAB溶液をこのシリカの重量Wに添加する。
− 吸着
35mmに等しい長さを有する磁気棒(例えば、「両頭」磁気棒)をフラスコに導入し、次いで、これをマグネチックスターラー(40分の滞留時間、600回転/分の回転速度)を使用して撹拌する。
− ろ過
シリンジを使用して試料を懸濁液から取り出す。続いて、0.45μmフィルターを有するシリンジを設置した後に、懸濁液をろ過し、そして約10mLのろ過溶液をフラスコ内に回収する。
− 測定
自動滴定装置を製造業者の指示に従って準備する。滴定パラメーターを、滴定の開始時にエアロゾルOT溶液の迅速な導入を得、その終点付近において滴定曲線の傾きに応じて減速するように選択される。
・ブランク滴定
第1の滴定又はブランク滴定(滴定1)を、試料の滴定前に、出発CTAB溶液で予め毎日実施する。すなわち、シリカと混合する前に実施する。
約5gの出発CTAB溶液を正確に秤量し、次いでフラスコに導入する。
54mLの脱イオン水をそれに添加する。
滴定を実施する(滴定1)。
このために、フラスコを自動滴定装置内に設置し、そして撹拌器の速度を、泡を生じさせることなく混合を実施できるように調節する。
続いて、最大濁度点に到達したら自動的に終了する滴定を開始する。
各滴定を2回実施する。
V1は、この滴定のために使用した出発CTAB溶液の重量W1(gで表す)の滴定について得られたエアロゾルOT溶液の量(mLで表す)である。
・試料の滴定
ろ過後に回収された約5gの溶液を正確に秤量し、次いでフラスコに導入する。
54mLの脱イオン水をそれに添加する。
滴定を実施する(滴定2)。
このために、フラスコを自動滴定装置内に設置し、そして撹拌器の速度を、泡を生じさせることなく混合を実施できるように調節する。
次いで、最大濁度点に到達したら自動的に終了する滴定を開始する。
各滴定を2回実施する。
V2は、ろ過後に回収されかつこの滴定のために使用されたCTAB溶液の重量W2(gで表す)の滴定について得られたエアロゾルOT溶液の量(mLで表す)である。
計算
CTAB比表面積(m2/gで表す)は次式に等しい:
578.4×(Vo/W)×(100/(100−Hum))×(Co/1000)×[((V1/W1)−(V2/W2))/(V1/W1)]
ここで、
Vo:滴定を目的として懸濁液を調製するためにシリカに添加された出発CTAB溶液(90mL)の量(mL)、
W:滴定を目的として懸濁液を調製するために出発CTAB溶液が添加されるシリカの重量(g)、
Hum:105℃で2時間熱処理した後に測定される、シリカの湿度(又は残留含水量)(数量%として表す)、
Co:CTAB溶液(11g/L)の初期濃度(g/L)、
W1:滴定1のために使用した、すなわちシリカとの混合前の出発CTAB溶液の重量(g)、
V1:W1の滴定(滴定1)のために得られたエアロゾルOT溶液の量(mL)、
W2:滴定2のために使用した、すなわちシリカとの混合及びシリカ上への吸着後のCTAB溶液の重量(g)、
V2:W2の滴定(滴定2)のために得られたエアロゾルOT溶液の量(mL)。
578.4は、1グラムのCTABが占める表面積(m2)に相当する。
BET比表面積は、「The Journal of the American Chemical Society」,第60巻,第309頁,1938年2月に記載され、かつ、基準法NF ISO9277(1996年12月)に相当するブルナウアー・エメット・テラー法から導き出される方法に従って決定する。
pHは、基準法ISO787/9から導き出される次の方法に従って測定する(5%水懸濁液のpH)。
器具
・較正pH計(1/100までの読みの正確さ)
・複合ガラス電極
・200mLビーカー
・100mL目盛り付きメスシリンダー
・0.01gまでの正確さの天秤。
手順
5gのシリカを200mLのビーカー内で0.01gの範囲内で秤量する。その後、目盛り付きメスシリンダーにより測定された95mLの水をシリカ粉末に添加する。このようにして得られた懸濁液を10分間にわたって激しくと撹拌する(磁気撹拌)。続いて、pH測定を実施する。
遠視分離沈殿による粒度分析のXDC法を以下に説明する。これを使用して凝集体のd50メジアン径を測定する:
必要な装置
・Brookhaven Instrument Corporationが販売するBI−XDC(BROOKHAVEN−INSTRUMENT×DISC CENTRIFUGE)遠心分離沈殿粒度計、
・50mLのトールビーカー
・50mL目盛り付きメスシリンダー
・Branson 1500ワット超音波プローブ、ノズルなし、直径13mm、
・脱イオン水
・氷で満たされた結晶皿
・マグネチックスターラー。
測定条件
・ソフトウェアのWindows(登録商標)3.54バージョン(粒度計の製造業者が供給)
・固定モード
・回転速度:5000回転/分
・分析時間:120分
・密度(シリカ):2.1
・引き出される懸濁液の量:15mL
試料の調製
3.2gのシリカ及び40mLの脱イオン水をトールビーカーに加える。
懸濁液を含むビーカーを、氷が満たされた結晶皿に置く。
超音波プローブをこのビーカーに沈める。
BRANSON1500ワットプローブを使用して8分間懸濁液を分解する(その最大能力の60%まで使用する)。
分解が完了したら、マグネチックスターラー上にこのビーカーを置く。
得られた分散液を周囲温度(21℃)にまで冷却する。
粒度計の準備
この装置のスイッチを入れ、30分間ウォームアップさせる。
ディスクを脱イオン水で2回すすぐ。
分析する15mLの試料をこのディスク内に導入し、撹拌を開始する。
上記測定条件を前記ソフトウェアに入力する。
測定を実施する。
測定を実施したときに、
このディスクの回転を停止させる。
このディスクを脱イオン水で数回すすぐ。
装置の電源を切る。
結果
この装置の運用記録において、50%の篩い下直径(重量%)又はメジアン径(凝集体の50重量%がこのサイズよりも下のサイズを有するサイズ)の値と、随意にモード値(累積粒径分布曲線の導関数は、度数曲線であって、その極大値の横座標(主集団の横座標)がモードと呼ばれるものを与える)とを記録する。
与えられる細孔容積及び細孔直径/半径は、Micrometrics製Autopore IV 9520ポロシメーターを使用した水銀(Hg)ポロシメーターによって測定され、140°のθ接触角及び485ダイン/cmのγ表面張力を用いてウォッシュバーンの関係式により算出される。それぞれの試料を次のとおりに調製する:それぞれの試料を予め200℃のオーブン内で2時間にわたり乾燥させる。
(d5-d50)は、d5〜d50の直径を有する細孔からなる細孔容積を表し、V(d5-d100)は、d5〜d100の直径を有する細孔からなる細孔容積であり、この場合、dnは、細孔の全ての総表面積のn%がこの直径よりも大きい細孔によって与えられる細孔直径である(細孔の総面積(S0)は水銀侵入曲線から決定できる)。
累積曲線(細孔半径(nm)に応じた累積細孔容積(mL/g)、図1)の導関数は、度数曲線を与え、100nm未満の半径を有する細孔についての度数曲線の極大値の横座標(主集団の横座標)は、モード(nmで表す)として知られている。
シリカの形態、様々なサイズの一次粒子の存在及び該一次粒子のサイズ(直径)を、以下のように透過電子顕微鏡法(TEM)で説明/測定する。
(1)該方法の原理:
透過電子顕微鏡法(TEM)は、その画像モードで、一次粒子を特徴付けるのに好適な400000までの範囲の倍率で使用される。
本発明に従うシリカのTEMによる特性評価の目的は、シリカ一次粒子の粒度分布(数により加重)を提供することである。
TEM技術によって得られた写真は、必ずしも画像解析により様々な一次粒子を分離することを可能にするものではない。これらを特定するかどうかは顕微鏡使用者次第である。このために使用される基準は、認識できる円周の割合である。凝集体の一部の領域では、一次粒子を特定することが不可能になる場合がある(例えば、物質に過度の局所的厚みがある場合、又は一次粒子の概念が理解できるためには粒子が相互貫通しすぎている場合)。しかしながら、これは、付加価値を得るために十分に大きい多数の一次粒子を特定する障害とはならない。
つまり、この方法の原理は、十分に多い数の一次粒子を特定し、かつ、それらの寸法を分析するというものである。
本発明に従うシリカの一次粒子を球体と比較することができる。寸法の分析は、TEM写真から実施される。これは、特定された各一次粒子について、粒子の円周を正確に再現する円を重ね合わせ、そしてその直径を測定することからなる。この操作を十分に多い数の一次粒子について繰り返して、数により加重されるこれらの一次粒子についての粒度分布を確立させる。この分布は特異的分布である。それから一次粒子の累積粒度分布を推定する。これらの寸法を使用するために選択されたディスクリプタがこの累積粒度分布から推定される。これがナンバーメジアン径(中央径)d50%である。これは、カウントされた一次粒子の50%がこの値未満の直径を有し、かつ、カウントされた一次粒子の50%がこの値よりも大きい直径を有するような直径である。
以下で説明するように、本発明に従うシリカは、直径の異なる2群のシリカ一次粒子から形成され、これらは、TEM技術によって得られた写真に基づき容易に認識できる。所定のシリカについては、例えば、該一次粒子を特定する操作及びカウントする操作を2回(小さな一次粒子について1回目、大きな一次粒子について2回目)実施する。これら2回の操作を別々に実施し、得られた結果を、全く関連のない2つの粒度分布(数により加重)によって表す。小さな一次粒子と大きな一次粒子との直径の差が大きいので、別個の写真の2回の取得を、2つの異なる倍率(標準倍率は、大きな一次粒子の粒度分析については150000〜250000であり、小さな一次粒子の粒度分析については400000である)で実施する。これらの値は、粒子の寸法に応じて変更できる。
(2)手順:
必要な器具は次のとおりである:
(a)少なくとも400000倍までの範囲の倍率を利用できる透過型電子顕微鏡。加速電圧は、好ましくは120kVであるように選択される。
(b)TEM観察用のグリッド。一つの可能性は、次の手順に従って200メッシュ銅グリッドを調製することである:
コロジオン(ニトロセルロース)の酢酸イソアミル溶液(重合体として0.2%)を調製し、
結晶皿に脱イオン水を充填し、そしてTEMグリッドを内部に設置し、
この水の表面にコロジオン溶液を数滴置き、
該水の表面にコロジオン薄膜を形成させるように溶媒を蒸発させ、
該グリッドの表面にコロジオン薄膜を付着させるように回収し、
炭素被覆を実行できる装置を使用して2〜3nmのサイズの炭素粒を真空蒸着させ、
炭素被覆コロジオン表面を、親水化させるための装置を使用して高電圧下及び真空制御下で発生する空気プラズマにより親水性にする。
この操作後、この表面は、ほんの約30分だけ親水性の状態を保持する。そのため、シリカ懸濁液の準備ができたら、その間にのみこの操作を実施することが好ましい。
透過型電子顕微鏡は、その製造業者が提供した手順に従って、予め正確に調整されなければならない。さらに、該顕微鏡は、その倍率に関して満足に作動しているという確認の対象とならなければならない。この目的のために、150000及び400000倍率が確認のために選択される倍率値の範囲内に含まれるように、認定参照基準又は参照物質を使用する。測定された間隔値と参照基準又は参照物質の証明書で提供された間隔値との差は、大きくとも10%に等しくなければならない。
手順は、次のように分類される:
(i)上記遠心沈降によるXDC粒度分析方法における試料の調製のために与えられたプロトコルに従って、超音波を使用して解凝集されたシリカの懸濁液を製造する。
(ii)この懸濁液を脱イオン水で50倍で希釈する。
(iii)この懸濁液の数マイクロリットルを親水化されたTEMグリッド上に付着させる(5μL未満)。
(iv)グリッドが乾燥したら、これを顕微鏡のステージ上に設置する。
(v)この顕微鏡ステージを顕微鏡に導入し、調節を行う(特にユーセントリック機能及び対物レンズの非点収差)。
(vi)シリカは電子放射線に非常に影響を受けやすいので、写真は、決して電子にさらされていない領域について、該写真を撮影する時間を含めて該観察領域の電子への暴露ができるだけ短くなるような条件下(<5秒)で取得しなければならない。必要ならば、低線量暴露法又は同等の方法を使用する。照射損傷が無視できることを確信するためには、観察領域の詳細な観察を特に重視すべきである。仮に、これらの全ての予防措置にもかかわらず試料に回復不能な損傷が現れる場合には、液体窒素の温度にまで冷却された顕微鏡ステージによる低温状態の下での観察を想定することが必要であろう。
(vii)少なくとも約10枚の写真を150000の倍率で撮影し、また、少なくとも約10枚の写真を400000の倍率で撮影する。この目的は、少なくとも200個の小さな一次粒子及び200個の大きな一次粒子をカウントすることを保証することである。粒子の特定と計数のために効果的に使用されるグリッドの面積は、小さな一次粒子については少なくとも0.5μm2、大きな一次粒子については3.0μm2でなければならない。
(viii)その後、小さな一次粒子が厳密に10nm未満の直径を有する円内に含まれる粒子であること及び大きな一次粒子が10nm以上の直径を有する円内に含まれる粒子であることを検討する。
(ix)上記のように、小さな一次粒子の粒度分布の決定及び大きな一次粒子の粒度分布の決定を別々に実施する(これら2つの分布は数により加重されている)。一次粒子であると認められた物体は球体に相当し、また、それぞれの粒子を特徴付けるために考慮される円は、対象の粒子が包含される円である。この操作は、例えば、ImageJ、Adobe PhotoshopまたAnalysisなどのソフトウェアを使用して実施できる。
小さな一次粒子については0〜10nmの間で20の粒度カテゴリーを直線的に定義する(すなわち、0.5nmの幅のカテゴリー)。また、大きな一次粒子については10nmよりも上で20の粒度カテゴリーを直線的に定義するが、これは、特定された大きな一次粒子の全てを表すのに役立つ。
一次粒子の特定は、それらの認識可能な外周の部分に基づく。大きな一次粒子の場合には、この特定を有効にするためには最低でも外周の約3分の1が認識できなければならないと考えられる。これは、粒子が凝集体の外周に位置している場合や粒子が凝集体の残りと比較して十分に相違する場合である。
小さな一次粒子の場合には、この特定を有効にするためには最低でも外周の約半分が認識できなければならないと考えられる。これは、凝集体の外周で観察され、大きな一次粒子の表面に見られる小さな粒子上で観察され、或いは凝集体の残りと比較して十分に相違する小さな粒子については、凝集体のまばらな領域内で観察される。
(x)一次粒子の各タイプ(大きい又は小さい)については、数による特異的粒度分布を決定し、そして、この特異的分布から、累積粒度分布を決定する。後者の操作は、例えばMicrosoft Excelなどのソフトフェアを使用して実施できる。各累積粒度分布から、ナノメートルで表されるナンバーメジアン径d50%を決定する。
(xi)これら2つの粒度分布を決定したら、このTEMによる特性評価工程が、2群の粒子のそれぞれについて特異的粒度分布の包絡線を考慮することによって、検討されたシリカによく適しているかどうかを検証する必要がある。この包絡線は、小さな一次粒子群については0〜10nmの領域内で極大を示さなければならず、また、大きな一次粒子群については10nmよりも上で極大を示さなければならない。これは、寸法の点で区別できる2群の粒子の存在を実証する。
また、シリカの形態及び異なるサイズの一次粒子の存在は、次のようにX線小角散乱(SAXS)によって説明できる。
(1)該方法の原理:
X線小角散乱(SAXS)は、数度の角度を有する円錐体の中にある試料を通過する波長λのX線の入射ビームの偏向を使用することからなる。波数ベクトルは散乱角θに相当するが、ここで、この波数ベクトルは、次の関係で定義される:
Figure 0005680971
その単位は、Å-1である。
逆格子空間内で定義される波数ベクトルqは、それぞれの散乱角に相当する。この波数ベクトルは、実空間内で定義されかつ2π/qに等しい空間規模に相当する。つまり、小角散乱は試料における長い距離を特徴付けるものであり、逆に、大角散乱は試料における短い距離を特徴付けるものである。この技術は、物質が空間を介して分布する方法に対して感度が高い。
この技術に関する参考文献を以下に与える:
[1]Small Angle Scattering of X rays, Guinier A., Fournet G., (1955), Wiley、New York.
[2]Small Angle X Ray Scattering, Glatter O., Kratky O., (1982), Academic Press, New York.
[3]Analysis of the Small-Angle Intensity Scattered by a Porous and Granular Medium, Spalla O., Lyonnard S., Testard F., J. Appl. Cryst. (2003), 36, 338-347.
以下に定義する技術に従ってSAXSによりシリカを特徴付けるために必要な設定は次のとおりである:
・0.5〜2オングストローム(Å)の入射光波長による透過幾何学(すなわち、試料を通過する入射ビーム)におけるSAXSセットアップ操作、
・420〜20Åの範囲の実空間内における距離を特徴付けることを可能にする、0.015Å-1〜0.30Å-1間の波数ベクトルq間隔、
・好適な基準(例えば、ベヘン酸銀、オクタデカノール又は上記q間隔内で細かいSAXS線を与える他の任意の化合物)を使用してqスケールで検証されるセットアップ、
・一次元、又は好ましくは二次元の線形検出器、
・このセットアップは、製造の伝達、すなわち試料によって伝えられる強度対入射強度の比率を測定することを可能にしなければならない。
このようなセットアップは、例えば、好ましくは1.54Åでの銅Kα放射を使用してX線管又は回転陽極型の源に作用させる研究室セットアップであることができる。この検出器は、画像版又は、好ましくはガス検知器であることができる。また、シンクロトロンSAXSセットアップも含むことができる。
(2)手順:
シリカ試料を粉末固体形態で分析する。この粉末は、X線に対して透明な2個の窓間に設置される。この準備とは別に、中にシリカを含まない、2個の窓のみの空のセルを準備する。この空のセルによる散乱は、シリカによる散乱とは別に記録する必要がある。「バックグラウンドの測定」と呼ばれるこの操作中には、散乱強度は、バックグラウンド電子ノイズ、透明窓による散乱又は入射ビームの残存発散など、シリカの外側において寄与する全てのものから生じる。
これらの透明窓は、調査される波数ベクトル間隔について、シリカによる散乱強度に対して低いバックグラウンドノイズを与えなければならない。これらは、マイカ、カプトン膜又は好ましくは接着性カプトン膜から構成できる。
シリカに適したSAXSの取得前に、準備の質を、シリカを充填したセルの透過により確認すべきである。
これについて突破すべき工程は次のとおりである:
(2.1)シリカなしの、2個の窓からなるセルを準備する(空のセル)。
(2.2)内部にシリカ粉末の試料を有する、2個の窓からなるセルを準備する。
シリカの導入量は50mg未満でなければならない。シリカは、100μm未満の厚みを有する層を形成しなければならない。この目的は、好ましくは、窓上にあるシリカ粒子の単層を得ることである(これは、接着窓で容易に得られる)。準備の質を透過率の測定により監視する(工程(2.3))。
(2.3)空のセル及びシリカセルの透過率を測定する。
比Rは次の方法で定義される:
R=シリカセルの透過率/空のセルの透過率
多重散乱のリスクを最小限に抑えると同時に高いqで満足のいく信号対ノイズ比を保持するために、Rは0.6〜0.9でなければならない。Rの値が低すぎる場合には、ビームで認識できるシリカの量が減少するはずである。Rが高すぎる場合には、シリカを追加しなければならない。
(2.4)空のセル及びシリカセルでのSAXSの取得。
取得回数は、高い1qでの信号/ノイズ比が許容できるような方法で決定しなければならない。これは、q=0.12Å-1のすぐ近くにおいて、以下で定義する関数F(q)の変動が、該関数Fがこの点で有する値に対して±5%を超えてはならないようなものである必要がある。
(2.5)二次元検出器を使用した場合には、散乱強度を波長ベクトルqの関数として得るために、2つの二次元スペクトルのそれぞれを徹底的にグループ分けする。
散乱強度の決定は、露出時間、入射ビームの強度、試料の透過率及び検出器のピクセルによって妨害される立体角を考慮に入れなければならない。波数ベクトルの決定は、入射ビームの波長及び試料−検出器の間隔を考慮に入れなければならない。
(2.6)一次元検出器を使用する場合には、散乱強度及び波数ベクトルに関する先の決定を実施すべきであるが、ただし、徹底的なグループ分けは実施しない。
(2.7)このようにして2つのスペクトルを得、その際に、その情報を波数ベクトルqに応じた散乱強度の変動にまで分解する:空のセルについて1個のスペクトル及びシリカセルについて1個のスペクトル。
(2.8)空のセルによる散乱強度をシリカセルによる散乱強度から減じる(バックグラウンドの引き算)。
(2.9)バックグラウンドの引き算後に、シリカのSAXSスペクトルは、Porod条件に類似する条件に従って生じる単調減少を示す。すなわち、その強度が、q-4べき法則に類似する法則に従って波数ベクトルと共に非常に急速に減少することを示す。このPorod則に対する小さな偏差は、「Kratky−Porod」法に従ってデータを示すことによって、より明白になる。これは、F(q)をqの関数として次式で表すことについての問題である:
F(q)=I×q4
ここで、Iは、バックグラウンドの引き算後の散乱強度を表し、qは波数ベクトルを表す。
(2.10)このKratky−Porodの表現において、スペクトルが増加する波数ベクトルの方向で説明される場合には、まず、2つの粒度集団の存在が、より大きな粒子を特徴付ける関数F(q)の第1の増大に反映され、次いで、より小さな粒子を特徴付ける関数F(q)の第2の増大に反映される。より大きな粒子の粒度分布が比較的狭い場合に観察される場合がある該第1増加に関する強度の振幅を観察することも可能と考えられる。
(2.11)本明細書において定義されるSAXSは、定義された2つの波数ベクトル限界値(q1=0.03Å-1及びq2=0.12Å-1)間での関数Fの増大を基礎とする。
比(パラメーター)Cは次のように定義される:
C=[F(q2)−F(q1)]/F(q2)
(2.12)本発明に従うシリカに基づく実験結果の例を図2に与えている。
F(q)=I×q4(I=バックグラウンドの引き算後の散乱強度)の変化をこの図にプロットしている。
このシリカについては、F(q1)=3.6×10-3及びF(q2)=1.07×10-2が得られる。
そこから、C=(1.07×10-2−3.6×10-3)/1.07×10-2=0.66が推定される。
本発明に従うシリカの分散能力(及び解凝集能力)は、比解凝集試験により定量できる。
解凝集試験の一つを以下に説明する。
(1)原理:
凝集体の凝集力を、超音波処理により予め解凝集させておいたシリカの懸濁液で実施される粒径測定(レーザー回折による)によって評価する。このようにして、シリカの解凝集能力を測定する(0.1〜数10分の1ミクロンの物体の破壊)。
(2)器具:
・hydroG 標準モジュールを備えるMalvern Mastersizer 2000。
・0.1mgを与える精密天秤(例えば、Mettler AE260)。
・脱イオン水。
・公称電力の80%で使用される、750ワットのBioblock超音波処理器(Vibracell 75043)(13mmの直径の先端部を備える)。
・50mLビーカー(トール型)。
・50mL目盛り付きメスシリンダー。
・結晶皿+氷。
(3)測定条件:
次のものを調節することによって完全な分析条件を手作業で管理する:
・試料採取器のパラメーター
ポンプ容量:1600回転/分
撹拌器速度:600回転/分
・測定パラメーター:
試料測定期間:10秒
バックグラウンドノイズ測定期間:10秒
測定回数:3
・光学的性質:
光学模型:フラウンホーファー理論
標準分析、標準感度
(4)実施される操作:
(i)試料の調製
・分析される試料の約2gを、天秤皿上に置かれたビーカー内で秤量し、
・目盛り付きメスシリンダーを用いて50mLの脱イオン水を添加し、
・シリカ懸濁液を含有するビーカーを、氷を入れた結晶皿に置き、
・超音波プローブを、該プローブの末端と該ビーカーの底とを1cmのみ離して、この懸濁液中に沈め、
・解凝集を5分30秒間実施する。
(ii)粒度計の準備
ソフトウェアで次の方法で進める:
・測定値を記録するファイルを起動する(例えば、リーダA)
・「measure」を開く−「manual」
・「option」を開く−粒子の名称−分散体:水(第3節、光学的性質)
・「preparation装置」を開く−クリーニングサイクルを立ち上げる
・クリーニングが完了したときに、第3節で示した撹拌器及びポンプ容量のパラメーターを調節する
・「start」を起動する。
バックグラウンドノイズの測定及びアラインメントが完了したら、正確な不明瞭化を得るように解凝集シリカ懸濁液のアリコート部分を容器に導入し、そして分析サイクルを続行する。
分析が完了したら、クリーニングサイクルを起動する。
クリーニングが完了したら、ポンプ容量及び撹拌速度をゼロに合わせる。
得られる中央径d50M(又はMalvern中央径)の値は、このシリカが示す解凝集能力が増加するに従って減少する。
αとして記録される解凝集速度は、連続モードで作動する600ワットプローブを100%の電力で使用する別の超音波解凝集試験により測定できる。このWO99/28376(また、WO99/28380、WO00/73372及びWO00/73373も参照)の主題をなす既知の試験は、次の指示に従って、超音波処理中に粒子凝集体の平均サイズ(容積基準)の変化を連続的に測定することを可能にする。
使用するセットアップは、間に超音波プローブ(Bioblockが販売するVibracell型の60ワット12.7mm超音波処理器)を備えた連続流れ処理セル(Bioblock M72410)が挿入された、レーザー粒度計(Malvern Instrumentsが販売する「Mastersizer S」型:赤色領域、波長632.8nmで放射するHe−Neレーザー源)及びその製造装置(「Malvern Small Sample Unit MSX1」)から構成される。
分析されるシリカを少量(150mg)、160mLの水を有する製造装置(循環速度をその最大に設定する)に導入する。少なくとも3回の連続測定を既知のフラウンホーファー計算方法(Malvern 3$$D計算行列)に従って実施して、dV[0]と記録される凝集体の平均初期直径(容積基準)を決定する。その後、超音波処理(連続モード)を100%の出力(すなわち、先端の振幅の最大位置の100%)で確立し、そして、時間「t」に応じた平均直径(容積基準)の変化dV[t]を、約10秒ごとに1回の測定割合で約8分間にわたって監視する。誘導期(約3〜4分)後に、平均直径(容積基準)の逆数1/dV[t]が時間「t」と共に直線的又は実質的に直線的に変化することが観察される(安定な解凝集条件)。凝集速度αを、安定な解凝集条件(通常、約4〜8分)の範囲内で時間「t」の関数としての1/dV[t]の変化曲線の直線回帰により算出する;これは、μm-1.分-1で表される。
上記WO99/28376には、この超音波解凝集試験を実施するために使用できる測定装置が詳細に説明されている。この装置は、液体への懸濁液中における粒子凝集体の流れを循環させることができる循環路からなる。この装置は、本質的に、試料調製装置、レーザー粒度計及び処理セルを備える。超音波処理(超音波プローブの作用)中に形成される気泡は、試料調製装置及び処理セル自体を大気圧にすることによって連続的に除去できる。
試料調製装置(「Malvern Small Sample Unit MSX1」)は、試験されるシリカの試料(液体への懸濁液状)を受け取り、かつ、これを懸濁液流れの状態で事前調整された速度(電位差測定:約3L/分の最大速度)で循環路を介して循環させることを目的とするものである。この調整装置は、単純に、分析される懸濁液を含む容器(これを介して懸濁液が循環する)からなる。これは、懸濁液の粒子凝集体の沈降を防ぐために、速度調節可能な撹拌器を備えている;遠心小型ポンプは、該循環路内の懸濁液の循環を与えることを目的とする;該調製装置の入口は、試験される分量の試料及び/又は懸濁液のために使用した液体を受け取るための開口を介して外気とつながっている。
この調整装置に、レーザー粒度計(「Mastersizer S」)を連結する。この機能は、規定時間間隔で、該粒度計の自動記録手段及び自動計算手段とつながれた測定セルにより流れの通路での凝集体の容積基準の平均サイズ「dV」を連続的に測定することである。ここで、レーザー粒度計は、屈折率が固体の屈折率とは異なる、媒体に懸濁された固体対象物による光回折の原理を既知の方法で使用するものであることを再度述べておく。フラウンホーファー理論によれば、対象のサイズと光の回折角との間にはある種の関係が存在する(対象が小さければ小さいほど回折角は大きい)。実際に、これは、異なる回折角に対して回折した光の量を測定して試料のサイズ分布(容量基準)を決定することができるのには十分である。ここで、dVは、この分布の平均サイズ(容量基準)に相当する(dV=Σ(nii 4)/Σ(nii 3)、niは、サイズ又は直径diのカテゴリーの対象の数である)。
最後に、調整装置とレーザー粒度計との間に、連続的に作動可能でかつ流れの通路での粒子凝集体を連続的に破壊することを目的とした超音波プローブを備えた処理セルを挿入する。この流れは、該セルにおいて、該プローブを取り囲むジャケット内に設置された冷却循環路によってサーモスタット制御され、ここので、この温度は、例えば、該調製装置で液体に沈められる温度プローブによって監視される。
表面積nm2当たりのシラノール数は、シリカの表面にメタノールをグラフトさせることによって決定される。第1工程では、1グラムの未硬化シリカを、110mLオートクレーブ(Top Industrie、問い合わせ番号09990009)内において10mLのメタノールに懸濁させる。磁気棒を導入し、そして、密閉及び断熱のオートクレーブを200℃(40バール)で4時間にわたり加熱磁気撹拌器で加熱する。その後、オートクレーブを冷水浴中で冷却させる。グラフトしたシリカを沈降により回収し、そして残留メタノールを窒素流れ下で蒸発させる。最後に、グラフトしたシリカを真空下で12時間にわたり130℃で乾燥させる。未硬化シリカ及びグラフトシリカについての炭素含有量を元素分析計(CE Instruments社製NCS 2500分析器)により決定する。このグラフトシリカについての炭素の定量的決定は、乾燥終了後3日以内に実施する。これは、大気水分又は熱がメタノールグラフトの加水分解を生じさせる可能性があるからである。nm2当たりのシラノール数は、次式で計算される:
SiOH/nm2=[(%Cg−%Cb)×6.023×1023]/[SBET×1018×12×100]
ここで、
%Cg:グラフトシリカに存在する炭素の重量%
%Cb:未硬化シリカに存在する炭素の重量%
BET:シリカのBET比表面積(m2/g)。
ここで、本発明に従って新規な沈降シリカを提案する。このシリカは、特定の形態を有することを特徴とする:これは、シリカ一次粒子(A)の凝集体から形成され、該粒子(A)の表面には、該一次粒子(A)よりも小さい寸法のシリカ一次粒子(B)が存在する(グラフトされている)からである。
また、該シリカは、
・60〜400m2/gのCTAB比表面積(SCTAB)、
・d50(nm)>(6214/SCTAB(m2/g))+23である、超音波解凝集後にXDC粒度測定により測定された凝集体(一次粒子(A)又は大きな一次粒子+一次粒子(B)又は小さな一次粒子)のd50メジアン径、
・V(d5-d50)/V(d5-d100)>0.906 −(0.0013×SCTAB(m2/g))である細孔容積分布、及び
・モード(nm)>(4166×SCTAB(m2/g))−9.2である細孔径(直径)分布
を有することも特徴とする。
好ましくは、本発明に従う沈降シリカは、C/SCTAB(m2/g)> 0.001である、X線小角散乱(SAXS)によって測定されるパラメーターCを示す。
これは、特定の形態、例えば異なるサイズの一次粒子の2つの集団が存在することを示す。
本発明に従う沈降シリカは、有利には、上に小さな一次粒子(spp)が存在する(グラフトしている)大きなシリカ一次粒子の凝集体から形成され、ここで、該大きな一次粒子(lpp)のナンバーメジアン径は、少なくとも12nm、特に少なくとも13nm、例えば少なくとも14nm、さらに少なくとも17nmであり、該小さな一次粒子(spp)のナンバーメジアン径は、2〜8nm、特に3〜6nm、例えば3〜5nm(TEMにより決定される直径)である。
一般に、本発明に従う沈降シリカは、一次粒子(B)(又は小さな一次粒子)の数を基準にして30〜95%、好ましくは55〜90%、特に60〜85%、及び一次粒子(A)(又は大きな一次粒子)の数を基準にして5〜70%、好ましくは10〜45%、特に15〜40%を含む(例えばTEMによる決定)。
好ましくは、本発明に従う沈降シリカでは、互いに凝集した又は凝集していない分離した小さな一次粒子(「余分の顆粒」)、すなわち、大きな一次粒子の凝集体には結合していないものは、ほとんど又は全く存在しない。このような分離した一次粒子の割合は、一般に、10数量%未満、特に5数量%未満、例えば実質的にゼロである。
有利には、本発明に従うシリカにおいて、小さな一次粒子は大きな一次粒子の凝集体に強固に固定されている。
好ましくは、本発明に従う沈降シリカの細孔容積分布は、さらに、
(d5-d50)/V(d5-d100)> 0.71、特に
(d5-d50)/V(d5-d100)> 0.72
というようなものである。
本発明に従う沈降シリカは、60〜400m2/gのCTAB比表面積(SCTAB)、好ましくは80〜300m2/g、特に100〜250m2/gのCTAB比表面積を有する。これは120〜230m2/g、特に130〜210m2/g、例えば140〜200m2/gであることができる。
該シリカは、一般に、60〜500m2/gのBET比表面積(SBET)、好ましくは90〜380m2/g、特に120〜300m2/gのBET比表面積を有する。これは、140〜270m2/g、特に160〜260m2/g、例えば175〜250m2/gであることができる。
好ましくは、本発明に従う沈降シリカは、ある程度の微孔質を有するが、ただし、過度に高い程度ではない。つまり、一般に、そのCTAB比表面積(SCTAB)及びそのBET比表面積(SBET)は、SBET/SCTAB比が1.0〜1.5、好ましくは1.1〜1.4、特に1.15〜1.35というものである。
本発明に従う沈降シリカは、好ましくは満足のいく重合体への分散能力(分散性)を有する。
超音波解凝集後のそれらの中央径(d50M)は、一般には6.0μm未満、好ましくは5.0μm未満である。これは、特に4.0μm未満、例えば3.0μm未満であることができる。
また、これらは、600ワット超音波プローブの100%出力で、少なくとも0.020μm-1.分-1の、上記パルスモード超音波解凝集試験で測定された解凝集速度αを有することもできる。
本発明に従う沈降シリカのnm2当たりのシラノール数(NSiOH/nm2)は、一般に3.5〜6、特に3.9〜5.5である。
本発明に従う沈降シリカのpHは、通常、6.2〜7.6、特に6.4〜7.4である。
これらは、特に少なくとも80μmの平均サイズを有する、実質的に球形のビーズの形態で与えることができる。
このビーズの平均サイズは、少なくとも100μm、例えば少なくとも150μmであることができる。これは、通常、大きくても300μm、好ましくは100〜270μm、特に200〜260μmの範囲にある。この平均サイズは、基準法NF X 11507(1970年12月)に従って、乾式篩い及び50%の累積オーバーサイズでの対応する直径の決定により決定される。
また、本発明に従うシリカは、一般に、少なくとも3μm、特に少なくとも10μm、例えば少なくとも15μmの平均サイズを有する粉末の状態でも提供できる。平均サイズは、15〜60μm(特に20〜45μm)又は30〜150μm(特に45〜120μm)であることができる。
また、上記シリカは、特にそれらの最も大きい寸法(長さ)の軸に沿って、特に少なくとも1mm、例えば1〜10mmの寸法を有する顆粒(一般には実質的に平行六面体の形状)の形態でも提供できる。
本発明に従うシリカは、好ましくは上記本発明に従う製造方法に従って、特に該方法の好ましい実施形態に従って製造される。
本発明に従う沈降シリカ又は本発明に従う方法、特に該方法の好ましい実施形態によって製造された沈降シリカは、天然重合体又は合成重合体において特に有利な用途を有する。
当該シリカが特に補強充填剤として使用される重合体組成物は、一般に、好ましくは−150〜+300℃、例えば−150〜+20℃の少なくとも一つのガラス転移温度を有する、1種以上の重合体又は共重合体、特に1種以上のエラストマー、特に熱可塑性エラストマーを主成分とする。
可能な重合体としては、ジエン重合体、特にジエンエラストマーが挙げられる。
例えば、少なくとも1個の不飽和を有する脂肪族若しくは芳香族単量体(特に、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン若しくはスチレンなど)から誘導される重合体若しくは共重合体、ポリアクリル酸ブチル又はそれらのブレンドを使用することができる。また、シリコーンエラストマー、官能化エラストマー(例えばシリカの表面と反応することのできる官能基によって官能化されたもの)及びハロゲン化重合体を挙げることもできる。ポリアミドが挙げられる。
重合体(共重合体)は、バルク重合体(共重合体)、重合体(共重合体)ラテックス又は重合体(共重合体)の水溶液若しくは任意の他の好適な分散液への溶液であることができる。
ジエンエラストマーとしては、例えば、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、ブタジエン共重合体、イソプレン共重合体又はそれらのブレンド、特にスチレン/ブタジエン共重合体(SBR、特にESBR(エマルジョン)又はSSBR(溶液))、イソプレン/ブタジエン共重合体(BIR)、イソプレン/スチレン共重合体(SIR)、イソプレン/ブタジエン/スチレン共重合体(SBIR)又はエチレン/プロピレン/ジエン三元共重合体(EPDM)が挙げられる。
また、天然ゴム(NR)も挙げられる。
重合体組成物は、硫黄で加硫することができ(その後加硫物が得られる)又は過酸化物で架橋できる。
一般に、重合体組成物は、少なくとも1種のカップリング(シリカ/重合体)剤及び/又は少なくとも1種の被覆剤をさらに含む。また、該重合体組成物は、特に酸化防止剤も含むことができる。
特に、カップリング剤としては、非限定的な例として、「対称」又は「非対称」シランポリスルフィドを使用することができる。特に、ビス((C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキルシリル(C1〜C4)アルキル)ポリスルフィド(特にジスルフィド、トリスルフィド又はテトラスルフィド)、例えば、ビス(3−(トリメトキシシリル)プロピル)ポリスルフィド又はビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ポリスルフィドなどが挙げられる。また、モノエトキシジメチルシリルプロピルテトラスルフィドも挙げられる。
カップリング剤は、予め重合体にグラフトできる。
また、該カップリング剤は、遊離の状態で使用することもできる(すなわち、予めグラフトされない)し、又はシリカの表面にグラフトできる。随意成分としての被覆剤についても同様である。
本発明に従う沈降シリカ又は本発明に従う方法によって製造されたシリカを使用すると、シリカ補強重合体組成物に使用されるカップリング剤の量を、例えば約20%実質的に減少させることが可能になり得ると同時に、実質的に同一の特性の妥協を保持することが可能になり得る。
このカップリング剤を、好適な「カップリング活性剤」、すなわちこのカップリング剤と混合され、該カップリング剤の有効性を増大させる化合物と組み合わせてもよい。
重合体組成物中における沈降シリカの重量割合は、かなり広い範囲内で変更できる。これは、通常、該重合体の量の20〜80%、例えば30〜70%を占める。
本発明に従う沈降シリカは、有利には、強化無機充填剤の全て及びさらには重合体組成物の補強充填剤の全てを構成することができる。
しかしながら、本発明に従うこの沈降シリカは、例えばZ1165MP又はZ1115MPなどの特に市販の高分散性シリカ、処理沈降シリカ(例えば、アルミニウムなどの陽イオンが「ドープされた」沈降シリカ)例えばアルミニウムなどの別の補強無機充填剤、さらに補強有機充填剤、特にカーボンブラック(無機層が被覆されていてよいもの、例えばシリカ)などの少なくとも1種の他の補強充填剤と随意に併用できる。このときに、本発明に従う沈降シリカは、好ましくは、補強充填剤の全ての少なくとも50重量%、さらに少なくとも80重量%を構成する。
上記重合体組成物を基材とする最終製品(特に上記加硫物を基材とするもの)の例としては、履き物のソール(好ましくはカップリング(シリカ/重合体)剤、例えばモノエトキシジメチルシリルプロピルテトラスルフィドが存在)、床仕上げ材、ガス障壁、難燃材料及び空中ケーブルローラー、屋内電気器具用のシール、液体配管又はガス管用のシール、ブレーキ系のシール、シース、ケーブル及び駆動ベルトなどの工学部品が挙げられるが、これらに限定されない。
履き物のソールについては、有利にはカップリング(シリカ/重合体)剤、例えばモノエトキシジメチルシリルプロピルテトラスルフィドの存在下で、例えば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレン(IR)、ポリブタジエン(BR)、スチレン/ブタジエン共重合体(SBR)又はブタジエン/アクリロニトリル共重合体(NBR)を主成分とする重合体組成物を使用することができる。
工学部品については、例えばカップリング(シリカ/重合体)剤の存在下で、例えば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレン(IR)、ポリブタジエン(BR)、スチレン/ブタジエン共重合体(SBR)、ポリクロロプレン、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体(NBR)、水素化又はカルボキシル化ニトリルゴム、イソブチレン/イソプレン共重合体(IIR)、ハロゲン化(特に臭素化又は塩素化)ブチルゴム、エチレン/プロピレン共重合体(EPM)、エチレン/プロピレン/ジエン三元共重合体(EPDM)、塩素化ポリエチレン、クロルスルホン化ポリエチレン、シリコーンを主成分とするマトリックス(特に高温又は室温加硫性シリコーンエラストマーマトリックス)、エピクロルヒドリンゴム、フルオロカーボンゴム又はポリアクリレートを主成分とする重合体組成物を使用することができる。
また、本発明に従う沈降シリカ又は本発明に従う方法によって製造された沈降シリカを、触媒担体、活性物質用の吸収剤(特に液体用の担体、例えばビタミン類(ビタミンE)や塩化コリンなどの食品産業で使用されるもの)、増粘剤、テキスチャー付与剤若しくは凝固防止剤、電池セパレーター用の部材、歯磨添加剤又は紙添加剤として使用することもできる。
次の例は本発明を例示するものであるが、その範囲を限定するものではない。
例1
次のものをプロペラ撹拌装置及びジャケット加熱を備えた25リットルステンレススチール反応器に導入する:
・7.2リットルの水
・3.45に等しいSiO2/Na2O重量比及び235g/Lの濃度を有する4050グラムの水性珪酸ナトリウム
・125グラムの硫酸ナトリウムNa2SO4(電解質)。
このときに、容器底部における珪酸塩濃度(SiO2として表す)は74g/Lである。
この混合物を撹拌により均質化し、そして82℃にする。この反応全体を撹拌しながら実施する(300回転/分、プロペラ撹拌)。
この混合物に、80g/Lに等しい濃度の硫酸を80g/分の流量で該反応媒体のpHが8の値に到達するまで導入する(すなわち、およそ55分で4380グラムの硫酸)。硫酸を30分にわたり添加した後に、この反応媒体の温度を94℃にする。
酸性化が完了したら、該反応器に次のものを30分にわたって同時に導入する:235g/Lの濃度を有する珪酸ナトリウム溶液(3.45に等しいSiO2/Na2O重量比)を34g/分の流量で、及び80g/Lの濃度を有する硫酸を、該反応媒体のpHを8の値に維持するように調節された流量で導入する。
30分の同時添加が完了したら、80g/Lの濃度を有する硫酸を80g/分の流量で該反応媒体のpHが3の値に到達するまで導入する(すなわち、およそ16分で1288グラムの硫酸)。
その後、この反応媒体に次の物質を15分にわたって同時に導入する:235g/Lの濃度を有する珪酸ナトリウム溶液(3.45に等しいSiO2/Na2O重量比)を34g/分の流量で、及び80g/Lの濃度を有する硫酸を、該反応媒体のpHを3の値に維持するように調節された流量で導入する。
この2回目の同時添加の15分経過後に、上記のタイプの珪酸ナトリウム溶液34g/分の流量で該反応媒体のpHを5.2に戻すように導入する(すなわち、23分で783グラムの珪酸塩溶液)。
反応終了時に、沈降シリカ反応スラリーが得られ、そしてこれを94℃の温度で5分間撹拌した状態を保持する。この熟成後に、この反応器を空にすることによって該沈降シリカスラリーを回収する。
このスラリーをろ過し、そして真空下で洗浄する(14重量%の固形分)。得られたろ過ケークを5リットルの水で4回洗浄する。その後、これを水及びアルミン酸ナトリウムの存在下での機械的分解により懸濁させる(0.3%のAl/SiO2重量比)。得られたスラリー(10重量%の固形分)を、ロータリーアトマイザーを使用して乾燥させる。
このときに、得られた沈降シリカP1(粉末状)の特徴は次の通りである:
CTAB比表面積:192m2/g
BET比表面積:220m2/g
凝集体のd50メジアン径:61nm
(d5-d50)/V(d5-d100):0.73
モード(Hgポロシメトリー):14.7nm
C(SAXS):0.350
50M(超音波解凝集後):2.4μm
α:0.045μm-1.分-1
SiOH/nm2:5.0
pH:7.3。
特にTEMにより、沈降シリカP1が、13.5nmのナンバーメジアン径を有する大きなシリカ一次粒子(lpp)の表面に3.9nmのナンバーメジアン径を有する小さなシリカ一次粒子(spp)が存在する凝集体から形成されることが分かる。
例2
プロペラ撹拌装置及びジャケット加熱を備えた2000リットルステンレススチール反応器に次のものを導入する:
・593リットルの水
・3.45に等しいSiO2/Na2O重量比及び235g/Lの濃度を有する329リットルの水性珪酸ナトリウム
・13.4kgの硫酸ナトリウムNa2SO4(電解質)。
このときに、容器底部における珪酸塩濃度(SiO2として表す)は75g/Lである。
この混合物を撹拌により均質化し、そして95℃にする。全反応を撹拌しながら実施する(80回転/分).
80g/Lに等しい濃度の硫酸を490L/時の流量で15分間にわたり該混合物に導入し、次いで1480L/時の流量で該反応媒体のpHが8に値に達するまで導入する。
酸性化が完了したら、該反応媒体に次のものを20分にわたり同時に導入する:235g/Lの濃度を有する珪酸ナトリウム溶液(3.45に等しいSiO2/Na2O重量比)うを198L/時の流量で、及び80g/Lの濃度を有する硫酸を、該反応媒体のpHを8の値に維持するように調節された流量で導入する。
同時添加の20分の終了時に、80g/Lの濃度を有する硫酸を400L/時の流量で該反応媒体のpHが4の値に達するまで導入する。
その後、この反応媒体に次の物質を85分にわたって同時に導入する:235g/Lの濃度を有する珪酸ナトリウム溶液(3.45に等しいSiO2/Na2O重量比)を85L/時の流量で、及び80g/Lの濃度を有する硫酸を、該反応媒体のpHを4の値に維持するように調節された流量で導入する。
この2回目の同時添加の85分の終了時に、上記のタイプの珪酸ナトリウム溶液を97L/時の流量で導入して該反応媒体のpHを5.2に戻す。
反応終了時に、沈降シリカ反応スラリーが得られ、そしてこれを95℃の温度で5分間撹拌した状態を保持した。この熟成後に、この反応器を空にすることによって該沈降シリカスラリーを回収する。
このスラリーをフィルタープレスによりろ過する(25重量%の固形分)。得られたろ過ケークを水及びアルミン酸ナトリウムの存在下での機械的分解により懸濁する(0.3%のAl/SiO2重量比)。その後、得られたスラリーを、ノズルアトマイザーを使用して乾燥させる。
このときに、得られた沈降シリカP2(実質的に球形のビーズの形態)の特徴は次の通りである:
CTAB比表面積:151m2/g
BET比表面積:189m2/g
凝集体のd50メジアン径:78nm
(d5-d50)/V(d5-d100):0.75
モード(Hgポロシメトリー):23.0nm
C(SAXS):0.640
50M(超音波解凝集後):2.2μm
α:0.031μm-1.分-1
SiOH/nm2:4.8
pH:6.6。
特にTEMにより、沈降シリカP2が、18.3nmのナンバーメジアン径を有する大きなシリカ一次粒子(lpp)の表面に4.3nmのナンバーメジアン径を有する小さなシリカ一次粒子(spp)が存在する凝集体から形成されることが分かる。
例3
次のものを、プロペラ撹拌器及びジャケット加熱を備えた25リットルステンレススチール反応器に導入する:
・7.91リットルの水
・3.45に等しいSiO2/Na2O重量比及び235g/Lの濃度を有する4286グラムの水性珪酸ナトリウム
・134グラムの硫酸ナトリウムNa2SO4(電解質)。
このときに、容器底部における珪酸塩濃度(SiO2として表す)は72g/Lである。
この混合物を撹拌により均質化し、そして92℃にする。この反応全体を撹拌しながら実施する(300回転/分、プロペラ撹拌)。
80g/Lに等しい濃度の硫酸をこの混合物に146g/分の流速で該反応媒体のpHが8の値に達するまで導入する(すなわち、およそ30分で4380グラムの硫酸)。
酸性化が完了したら、該反応媒体に次のものを25分にわたり同時に導入する:235g/Lの濃度を有する珪酸ナトリウム溶液(3.45に等しいSiO2/Na2O重量比)を32g/分の流量で、及び80g/Lの濃度を有する硫酸を、該反応媒体のpHを8の値に維持するように調節された流量で導入する。
同時添加の30分の終了時に、80g/Lの濃度を有する硫酸を80g/分の流量で該反応媒体のpHが4の値に到達するまで導入する(すなわち、およそ5分で418グラムの硫酸)。
その後、この反応媒体に次のものを140分にわたり同時に導入する:235g/Lの濃度を有する珪酸ナトリウム溶液(3.45に等しいSiO2/Na2O重量比)を19g/分の流量で、及び80g/Lの濃度を有する硫酸を、該反応媒体のpHを4の値に維持するように調節された流量で導入する。
この2回目の同時添加の140分の終了時に、上記のタイプの珪酸ナトリウム溶液を19g/分の流量で該反応媒体のpHを5.2に戻すように導入する(すなわち、5分で98グラムの珪酸塩溶液)。
反応終了時に、沈降シリカ反応スラリーが得られ、そしてこれを94℃の温度に5分間にわたり撹拌した状態で保持する。この熟成後に、この反応器を空にすることによって該沈降シリカスラリーを回収する。
このスラリーをろ過し、そして真空下で洗浄する(18重量%の固形分)。得られたろ過ケークを5リットルの水で4回洗浄する。その後、これを水及びアルミン酸ナトリウムの存在下での機械的分解により懸濁させる(0.3%のAl/SiO2重量比)。得られたスラリー(10重量%の固形分)を、ロータリーアトマイザーを使用して乾燥させる。
このときに、得られた沈降シリカP3(粉末状)の特徴は次の通りである:
CTAB比表面積:183m2/g
BET比表面積:240m2/g
凝集体のd50メジアン径:83nm
(d5-d50)/V(d5-d100):0.81
モード(Hgポロシメトリー):20.5nm
C(SAXS):0.466
50M(超音波解凝集後):3.5μm
α:0.032μm-1.分-1
SiOH/nm2:3.9
pH:6.5。
特にTEMにより、沈降シリカP3が、22.0nmのナンバーメジアン径を有する大きなシリカ一次粒子(lpp)の表面に3.9nmのナンバーメジアン径を有する小さなシリカ一次粒子(spp)が存在する凝集体から形成されることが分かる。
例4
次のものを、プロペラ撹拌装置及びジャケット加熱を備えた25リットルステンレススチール反応器に導入する:
・6.0リットルの水
・3.45に等しいSiO2/Na2O重量比及び235g/Lの濃度を有する4833グラムの水性珪酸ナトリウム
・157.5グラムの硫酸ナトリウムNa2SO4(電解質)。
このときに、容器底部における珪酸塩濃度(SiO2として表す)は93g/Lである。
この混合物を撹拌により均質化し、そして94℃にする。この反応全体を撹拌しながら実施する(300回転、プロペラ撹拌)。
80g/Lに等しい濃度の硫酸をこの混合物に104g/分の流速で該反応媒体のpHが8の値に達するまで導入する(すなわち、約46分で4794グラムの硫酸)。
酸性化が完了したら、該反応器に次のものを15分にわたって同時に導入する:235g/Lの濃度を有する珪酸ナトリウム溶液(3.45に等しいSiO2/Na2O重量比)を80g/分の流量で、及び80g/Lの濃度を有する硫酸を、該反応媒体のpHを8の値に維持するように調節された流量で導入する。
15分の同時添加が完了したら、80g/Lの濃度を有する硫酸を80g/分の流量で該反応媒体のpHが4の値に到達するまで導入する(すなわち、約7分で597グラムの硫酸)。
その後、この反応媒体に次の物質を53分にわたって同時に導入する:235g/Lの濃度を有する珪酸ナトリウム溶液(3.45に等しいSiO2/Na2O重量比)を15g/分の流量で、及び80g/Lの濃度を有する硫酸を、該反応媒体のpHを4の値に維持するように調節された流量で導入する。
この2回目の同時添加の53分の終了時に、上記のタイプの珪酸ナトリウム溶液15g/分の流量で該反応媒体のpHを5.2に戻すように導入する(すなわち、約6分で91グラムの珪酸塩溶液)。
反応終了時に、沈降シリカ反応スラリーが得られ、そしてこれを94℃の温度に5分間にわたり撹拌した状態で保持した。この熟成後に、この反応器を空にすることによって該沈降シリカスラリーを回収する。
このスラリーをろ過し、そして真空下で洗浄する(14重量%の固形分)。得られたろ過ケークを5リットルの水で4回洗浄する。その後、これを水及びアルミン酸ナトリウムの存在下での機械的分解により懸濁させる(0.3%のAl/SiO2重量比)。得られたスラリー(10重量%の固形分)を、ロータリーアトマイザーを使用して乾燥させる。
このときに、得られた沈降シリカP4(粉末状)の特徴は次の通りである:
CTAB比表面積:96m2/g
BET比表面積:126m2/g
凝集体のd50メジアン径:163nm
(d5-d50)/V(d5-d100):0.86
モード(Hgポロシメトリー):72.0nm
C(SAXS):0.686
50M(超音波解凝集後):4.6μm
pH:7.3。
特にTEMにより、沈降シリカP4が、29.0nmのナンバーメジアン径を有する大きなシリカ一次粒子(lpp)の表面に4.2nmのナンバーメジアン径を有する小さなシリカ一次粒子(spp)が存在する凝集体から形成されることが分かる。
例5
ゴムマトリックスの特性
ゴムマトリックスの評価は、
・sSBR型の第1処方物、本発明のシリカ(例2で製造されたもの)と市販の対照シリカ(Z1165MP)とを、同含有量のシリカ(エラストマー量中80pce又は重量部)で比較し、次いで同じ硬度で比較する
・本発明のシリカ(例2で製造されたもの)と市販の対照シリカ(Z1165MP)とを、同含有量のシリカ(エラストマーの量中40pce又は重量部)で比較し、次いで同じ硬度で比較するEPDM型の第2処方物
に関する。
使用する対照シリカZ1165MPは、次の特徴を示す:
Z1165MP
CTAB比表面積:156m2/g
BET比表面積:162m2/g
凝集体のd50メジアン径:47nm
(d5-d50)/V(d5-d100):0.67
モード(Hgポロシメトリー):15.3nm
C(SAXS):0.247
50M(超音波解凝集後):3.5μm
A:同量のシリカが含まれるsSBRマトリックスの評価
エラストマー組成物の組成
組成を以下の表Iに重量部(pce)として示すエラストマー組成物をHaake型の内部ミキサーで製造する。
Figure 0005680971
(1)50±4%のビニル単位;25±2%のスチレン単位;−20℃付近のTg;37.5±2.8重量%のオイルで広がる100phrのSBRを有するSBR溶液(Lanxess社製Buna VSL5025−1)
(2)ロディア社製シリカZ1165MP
(3)本発明のシリカ(上記例2)
(4)TESPT(ダウ・コーニング社製Z−6940)
(5)N−1,3−ジメチルブチル−N−フェニル-p−フェニレンジアミン(Flexsys社製Santoflex6−PPD)
(6)ジフェニルグアニジン(ReinChemie社製Rhenogran DPG−80)
(7)N−シクロヘキシル-2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(RheinChemie社製Rhenogran CBS−80)
(8)テトラベンジルチウラムジスルフィド(RheinChemie社製Rhenogran TBzTD−70)。
製造方法
エラストマー組成物のそれぞれを2つの連続工程で製造する。非生産段階と呼ばれる第1工程は、高温熱機械操作を可能にする(130〜160℃の最大温度が達成されるまで)。その後、110℃よりも低い温度での機械的操作である第2工程を行う;この段階では、加硫系を導入することが可能である。
該第1工程を、Haak型の内部ミキサー(300mLの容量)で実施する。充填係数は0.75である。初期温度及びローター速度を、130〜160℃近辺でのブレンド降下温度を達成するように、各場合ごとに設定する。
ここで、2つの段階に分解すると、この工程は、第1段階でエラストマーを導入し、次いでシリカ(分割導入)をカップリング剤及びステアリン酸と共に導入することが可能である。この段階について、継続時間は、2〜10分である。
このブレンドを冷却した後(100℃よりも低い温度)、第2段階は、酸化亜鉛及び酸化防止剤を導入することが可能である。この段階について、継続時間は2〜5分である。
このブレンドを冷却した後(100℃よりも低い温度)、生産工程と呼ばれる第2工程は、加硫系(硫黄と、DPG、CBS及びTBzTD促進剤)を導入することが可能である。これを、50℃に予備加熱されたオープンミルで実施する。この工程の継続時間は5〜10分である。
その後、各最終ブレンドを2〜3mmの厚みのシートの状態に圧延する。
得られた「未硬化」ブレンドの流動学的特性の評価から、未硬化粘度を測定し、加硫の時間及び温度を最適化することが可能になる。
その後、最適に加硫されたブレンドの機械的性質及び動的性質を測定する。
流動学的特性
・未硬化ブレンドの粘度
ムーニー粘度を、基準法NF T 43 005に従ってMV2000レオメーターを使用して100℃で未硬化の状態の組成物について測定する。
1分間予備加熱後4分の終了時に読んだトルク値(100℃でのムーニーラージ(1+4))を表IIに示す。
Figure 0005680971
本発明に従うシリカを含む組成物1は、CTAB比表面積がより小さいシリカを含む対照組成物に近い未硬化粘度を示すことが分かった。
・組成物の流動度測定
この測定を未硬化の状態の組成物で実施する。基準法DIN53529に従ってMonsanto100 S ODRレオメーターを使用して160℃で実施されるレオロジー試験に関する結果を表IIIに示している。
この試験によれば、各試験組成物を、160℃の温度に調節された試験室内に30分間にわたって放置し、そして、該試験室内に収容される双円錐ローターの小振幅振動(3°)に対する、該組成物によって対抗される抵抗トルクを測定する。ここで、上記試験室内は該組成物で完全に満たされている。
時間に応じたトルクの変動曲線から次のことを決定する:
対象温度(160℃)での組成物の粘度を示す最小トルク(Tm)、
最大トルク(TM)、
対象温度(160℃)での最小トルクを上回る2ポイントの上昇を得るのに必要な時間に相当し、かつ、混合の制御が可能な時間、すなわち、加硫を開始させることなく未硬化ブレンドをこの温度で処理加工することが可能な時間を反映するTs2(又はスコーチ温度)(ブレンドはTs2から硬化する)、
終了時に完全な加硫の90%が実施された時間に相当するT90、
架橋速度を示すRcross_max。
得られた結果を表IIIに示す。
Figure 0005680971
本発明に従うシリカを含む組成物1は、特に対照組成物と比較して、非常に満足のいく流動学的特性の組み合わせを示すことが分かる。
特に、本発明の組成物は、最小トルク及び最大トルクに関して対照組成物よりも低い値を示すが、これは、製造されたブレンドの処理加工が対照よりも極めて容易であることを示すものである。
特に、本発明に従うシリカは、未硬化ブレンドの粘度を損なうことなく(特に最小トルクで示される)、対照シリカで得られた加硫速度と比較して改善された加硫速度(Ts2、T90及びRcross_max)を得ることを可能にする。
加硫物の機械的性質
測定を、最適に加硫した組成物(t98(完全加硫の98%に相当する加硫状態を得るのに要する時間))について160℃の温度で実施する。
一軸引張試験(100%及び300%モジュラス)を基準法NF T 46002の指示に従ってH2型の試験片を用いて500mm/分の速度でInstron5564装置により実施する。
x%モジュラスは、x%の引張歪みで測定される応力に相当する。
測定された特性を表IVにまとめる。
Figure 0005680971
本発明に従うシリカは、満足のいく強化特性を示し、かつ、モジュラスの点で、エラストマー組成物に、対照シリカによって与えられる機械的挙動に匹敵する機械的挙動を与えることが分かる。
加硫物の動的性質
動的性質を、粒度分析器(Metravib VA3000)により基準法ASTM D5992に従って圧縮モードで測定する。
損失率(tanδ)及び圧縮動的複素係数(E*)の値を加硫試料について記録する(95mm2の断面積及び14mmの高さを有する円筒形試験片)。この試料に、最初に10%逆歪みを受けさせ、次いで、±2%の交互の圧縮での正弦曲線歪みを受けさせる。測定を、60℃及び10Hzの周波数で実施する。
表Vに与える結果は、圧縮複素係数(E*、60℃、10Hz)及び損失率(tanδ、60℃、10Hz)である。
Figure 0005680971
損失率値(tanδ)及び動的せん断弾性率の振幅値(ΔG’)を加硫試料(8mm2の断面積及び7mmの高さを有する平行六面体試験片)について記録する。この試料に、40℃の温度及び10Hzの周波数で二重交互正弦曲線せん断歪みを受けさせる。歪み振幅掃引プロセスを、0.1〜50%まで行き、次いで50〜0.1%まで戻る行き−戻りサイクルに従って実施する。
表VIに与えた結果は、損失率の最大値(tanδ最大戻り、10Hz)及び0.1%歪み及び50%歪みの値間における弾性率の振幅(ΔG’、10Hz)に関するものである(ペイン効果).
Figure 0005680971
本発明に従うシリカを含む組成物1は良好な動的性質も示すが、これは、この組成物を基材とした完成品にとって特に有益であることも分かる。
したがって、40℃及び60℃では、本発明に従うシリカを含む組成物1について得られた損失率又はタンジェントδ(上記試験条件下で歪みを受けたときに加硫物が吸収する又は回復するエネルギーを示す)の値は、動的応力のモードとは無関係に、対照組成物について得られたものと比較して改善することが分かる。
また、ペイン効果(ΔG’)に関連した、40℃での非線形性の有意な減少も本発明に従うシリカで見いだされる。
したがって、本発明に従うシリカは、特に対照シリカと比較して、流動学的性質、機械的性質及び動的性質、特にヒステリシス特性の非常に満足のいく妥協、特に非常に満足のいくヒステリシス/強化の妥協を得ることを可能にする。
B:同じ硬度を有するsSBRマトリックスでの評価
エラストマー組成物の組成
組成が以下の表VIIに重量部(pce)として示されるエラストマー組成物をHaake型の内部ミキサーで製造する。
Figure 0005680971
(1)50±4%のビニル単位;25±2%のスチレン単位;−20℃付近のTg;37.5±2.8重量%のオイルで広がる100phrのSBRを有するSBR溶液(Lanxess社製Buna VSL5025−1)
(2)ロディア社製シリカZ1165MP
(3)本発明のシリカ(上記例2)
(4)TESPT(ダウ・コーニング社製Z−6940)
(5)N−1,3−ジメチルブチル−N−フェニル-p−フェニレンジアミン(Flexsys社製Santoflex6−PPD)
(6)ジフェニルグアニジン(ReinChemie社製Rhenogran DPG−80)
(7)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(RheinChemie社製Rhenogran CBS−80)
(8)テトラベンジルチウラムジスルフィド(RheinChemie社製Rhenogran TBzTD−70)。
製造方法
エラストマー組成物のそれぞれの製造方法は、上記のものと同様である。
得られた「未硬化」ブレンドの流動学的特性の評価から、未硬化粘度を測定し、加硫の時間及び温度を最適化することが可能になる。
その後、最適に加硫されたブレンドの機械的性質及び動的性質を測定する。
流動学的特性
・未硬化ブレンドの粘度
上記のとおり、ムーニー粘度を、基準法NF T 43 005に従ってMV2000レオメーターを使用して100℃で未硬化の状態の組成物について測定する。
1分間予備加熱後4分の終了時に読んだトルク値(100℃でのムーニーラージ(1+4))を表VIIIに示す。
Figure 0005680971
本発明のシリカ(組成物2)の充填度合いを増やしても、対照組成物1と比較して未硬化粘度の過剰に大きな増加は生じないことが分かる。
・組成物の流動度測定
測定を、基準法DIN53529に従ってMonsanto100 S ODRレオメーターを使用して160℃の温度で30分にわたり上記のように実施する。
得られた結果を表IXに示す。
Figure 0005680971
本発明のシリカ(組成物2)の充填度合いを対照ブレンドと比較して増やしても、流動学的性質の過剰な悪化は生じないことが分かる。
加硫物の機械的性質
この測定を、最適に加硫した組成物(t98)について160℃で実施する。
一軸引張試験(100%及び200%モジュラス)を上記のとおりに実施する(基準法NF T 46002)。
加硫物のショアA硬度の測定を基準法ASTM D2240の指示に従って実施する。与える値は、15秒目に測定したものである。
測定された特性を表Xにまとめる。
Figure 0005680971
本発明に従うシリカ(組成物2)の充填度合いを増やすと、対照組成物に匹敵する硬度を達成することが可能になると共に、非常に満足のいく強化性質、特に対照シリカで得られたのと比較して改善されたものを与えることが可能になることが分かる。
加硫物の動的性質
動的性質を、基準法ASTM D5992に従って粒度分析器(Metravib VA3000)を圧縮モードで使用して上記のとおりに測定する。
表XIに与えた結果は、圧縮複素係数(E*、60℃、10Hz)及び損失率(tanδ、60℃、10Hz)である。
Figure 0005680971
次いで、せん断モードでの動的性質を、基準法ASTM D5992に従って粒度分析器(Metravib VA3000)を使用して上記のとおりに測定する。結果を表XIIに示す。
Figure 0005680971
本発明に従うシリカを含む組成物2は良好な動的性質を示すが、これは、この組成物を基材とした完成品の特性にとって特に有益であることも分かる。
また、40℃及び60℃では、本発明に従うシリカを含む組成物2について得られた損失率又はタンジェントδ(上記試験条件下で歪みを受けたときに加硫物が吸収する又は回復するエネルギーを示す)値は、動的応力のモードとは無関係に、対照組成物について得られたものと比較して改善することも分かる。
また、ペイン効果(ΔG’)に関連した、40℃での非線形性の有意な減少も本発明に従うシリカで見いだされる。
したがって、本発明に従うシリカは、特に対照シリカと比較して、流動学的性質、機械的性質及び動的性質、特にヒステリシス特性の非常に満足のいく妥協、特に非常に満足のいくヒステリシス/強化の妥協を得ることを可能にする。
C:EPDMマトリックスでの評価
エラストマー組成物の組成
組成を以下表XIIIで重量部(pce)として示すエラストマー組成物をHaake型の内部ミキサーで製造する。
Figure 0005680971
(1)EPDM(57.5%のエチレン単位及び4.7%のENB(エチリデンノルボルネン)単位を有するエクソンモービルケミカル社製Vistalon2504)
(2)ロディア社製シリカZ1165MP
(3)本発明のシリカ(上記例2)
(4)TESPT(ダウ・コーニング社製Z−6940)
(5)流動パラフィン(サンオイルカンパニーアルキャン社製Sunpar2280)
(6)N−1,3−ジメチルブチル−N−フェニル-p−フェニレンジアミン(Flexsys社製Santoflex6−PPD)
(7)2−メルカプトベンズイミダゾール(Lanxess社製Vulkanox MB/MG)
(8)2−メルカプトベンゾチアゾール(RheinChemie社製Rhenogran MBT−80)
(9)ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(RheinChemie社製Rhenogran ZDBC−80)
(10)テトラベンジルチウラムジスルフィド(RheinChemie社製Rhenogran TBzTD−70)。
製造方法
エラストマー組成物のそれぞれを2つの連続工程で製造する。非生産段階と呼ばれる第1工程は、高温熱機械操作を可能にする(130〜160℃の最大温度が達成されるまで)。その後、110℃よりも低い温度での機械的操作である第2工程を行う;この段階では、加硫系を導入することが可能である。
該第1工程を、Haak型の内部ミキサー(300mLの容量)で実施する。充填係数は0.75である。初期温度及びローター速度を、130〜160℃近辺でのブレンド降下温度を達成するように、各場合ごとに設定する。
この第1工程では、エラストマーを取り入れ、次いでシリカ(分割導入)をカップリング剤及びステアリン酸と共に導入し、その後酸化亜鉛、酸化防止剤及びMBIを導入することが可能である。この工程の継続時間は2〜10分である。
このブレンドを冷却した後(100℃よりも低い温度)、生産工程と呼ばれる第2工程では、加硫系(硫黄と、MBT、ZDBC、TBzTD促進剤)を導入することが可能である。これを、50℃に予備加熱されたオープンミルで実施する。この工程の継続時間は5〜10分である。
その後、各最終ブレンドを2〜3mmの厚みのシートの状態に圧延する。
得られた「未硬化」ブレンドの流動学的特性の評価から、未硬化粘度を測定し、加硫の時間及び温度を最適化することが可能になる。
その後、随意に加硫されたブレンドの機械的性質及び動的性質を測定する。
流動学的特性
・未硬化ブレンドの粘度
上記のとおり、ムーニー粘度を、基準法NF T 43 005に従ってMV2000レオメーターを使用して100℃で未硬化の状態の組成物について測定する。
1分間予備加熱後4分の終了時に読んだトルク値(100℃でのムーニーラージ(1+4))を表XIVに示す。
Figure 0005680971
次のことが分かる:
・同量の充填剤で、本発明に従うシリカを含む組成物3は、同様の比表面積を有するシリカを含む対照組成物の未硬化粘度よりも低い未硬化粘度を示すこと、
・同じ硬度で、本発明に従うシリカを含む組成物3は、対照組成物と同様の粘度を示すこと。
・組成物の流動度測定
この測定を、160℃の温度で30分にわたり基準法DIN53529に従ってMonsanto100 S ODRレオメーターを使用して上記のとおりに実施する。
得られた結果を表XVに示す.
Figure 0005680971
本発明に従うシリカを含む組成物は、同量のシリカが含まれる又は同じ硬度の対照組成物と同様の、さらにはそれよりも良好なレオロジー特性の満足のいく組み合わせを有することが分かる。
加硫物の機械的性質
この測定を、最適に加硫した組成物(t98)について160℃の温度で実施する。
一軸引張試験を、基準法NF T 46002の指示に従ってH2型の試験片を用いて500mm/分の速度でInstron5564装置により実施する。
加硫物のショアA硬度の測定を基準法ASTM D2240の指示に従って実施する。
測定された特性を表XVIにまとめる。
Figure 0005680971
本発明に従うシリカは、満足のいく強化性質を示し、かつ、エラストマー組成物に、対照シリカによって与えられるのと匹敵する機械的挙動(組成物3)、さらにそれよりも優れたもの(組成物4)を付与することが分かる。
本発明に従うシリカ(組成物4)の充填度合いを増やすと、対照組成物と同等の硬度を達成することが可能となると共に、対照組成物と比較してその強化挙動を改善させることが可能になることが分かる。
加硫物の動的性質
動的性質を、基準法ASTM D5992に従って粒度分析器(Metravib VA3000)を圧縮モードで使用して上記のとおりに測定する。
表XVIIに与えた結果は、圧縮複素係数(E*、60℃、10Hz)及び損失率(tanδ、60℃、10Hz)である。
Figure 0005680971
次いで、せん断モードでの動的性質を、基準法ASTM D5992に従って粒度分析器(Metravib VA3000)を使用して上記のとおりに測定する。結果を表XVIIIに示す。
Figure 0005680971
本発明に従うシリカを含む組成物3及び4は、良好な動的性質を示すが、これは、これらの組成物を基材とする最終製品の特性にとって特に有益であることも分かる。
40℃及び60℃では、本発明に従うシリカを含む組成物について得られた損失率又はタンジェントδの値は、同量のシリカが含まれた状態(組成物3)で、動的応力のモードとは無関係に、対照組成物について得られるのと比較して改善し、かつ、同じ硬度(組成物4)で、対照組成物について得られるのと匹敵する、さらには改善することが分かる。
また、本発明に従うシリカについては、ペイン効果(ΔG’)と関連する、40℃での非線形性の減少も観察される。
したがって、本発明に従うシリカは、特に対照シリカと組成物して、流動学的性質、機械的性質及び動的性質、特にヒステリシス特性の非常に満足のいく妥協、特に非常に満足のいくヒステリシス/強化の妥協を得ることを可能にする。

Claims (27)

  1. 珪酸塩と酸性化剤とを反応させ、シリカ懸濁液を得、次いでこの懸濁液を分離し乾燥させることを含むタイプの沈降シリカの製造方法であって、該珪酸塩と該酸性化剤との反応を次の方法で実施することを特徴とする沈降シリカの製造方法:
    (i)2.5〜5.3のpHを有する沈降シリカの水性懸濁液と酸性化剤及び珪酸塩とを、該反応媒体のpHを2.5〜5.3に維持するように接触させ、
    (ii)アルカリ剤を得られた反応媒体に該反応媒体のpHを4.7〜6.3の値にまで増加させるように添加するが、ここで、この工程(ii)は、工程(i)において、5.0〜5.3のpHを有する沈降シリカの水性懸濁液と酸性化剤及び珪酸塩とを、該反応媒体のpHを5.0〜5.3に維持するように接触させる場合には随意工程であるものとする。
  2. 珪酸塩と酸性化剤とを反応させ、シリカ懸濁液を得、次いでこの懸濁液を分離し乾燥させることを含むタイプの沈降シリカの製造方法であって、該珪酸塩と該酸性化剤との反応を次の方法で実施することを特徴とする沈降シリカの製造方法:
    (i)2.5〜5.3のpHを有する沈降シリカの水性懸濁液と酸性化剤及び珪酸塩とを、該反応媒体のpHを2.5〜5.3に維持するように接触させ、
    (ii)アルカリ剤を、得られた反応媒体に該反応媒体のpHを4.7〜6.3の値にまで増加させるように添加すること。
  3. 前記工程(i)で使用する水性懸濁液を次の方法で得ることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法:
    (1)珪酸塩及び電解質を含む初期容器底部を形成させ、ここで、該初期容器底部中における珪酸塩濃度(SiO2として表す)は100g/L未満であり、
    (2)該容器底部に酸性化剤を少なくとも7の反応媒体のpH値が得られるまで添加し、
    (3)該反応媒体に酸性化剤と珪酸塩とを同時に添加し、
    (4)該珪酸塩の添加を停止すると共に、該酸性化剤の該反応媒体への添加を、2.5〜5.3の反応媒体のpH値が得られるまで続行する。
  4. 請求項1又は2に記載された工程(i)及び(ii)並びに請求項3に記載された(1)〜(4)の工程を75〜97℃で実施することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  5. 工程(i)において、前記沈降シリカの水性懸濁液に、まず前記酸性化剤を、その次に珪酸塩を添加することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  6. 工程(i)において、前記酸性化剤及び前記珪酸塩を前記沈降シリカの水性懸濁液に同時に添加することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  7. 工程(i)を高速ミキサー又は乱流域で実施することを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  8. 工程(i)において、前記珪酸塩と、前記酸性化剤を沈降シリカの水性懸濁液に添加することによって得られた媒体とを高速ミキサー又は乱流域内で接触させることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  9. 工程(i)において、前記酸性化剤及び前記珪酸塩と前記沈降シリカの水性懸濁液とを高速ミキサー又は乱流域内で接触させることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  10. 前記高速ミキサー又は乱流域内で得られた反応媒体を反応器に導入し、該反応器内で工程(ii)を実施することを特徴とする、請求項7〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 工程(i)において、対称T又はYミキサー又は管、非対称T又はYミキサー又は管、接線ジェット型ミキサー、ハートリッジ・ラフトンミキサー、ボルテックスミキサー又はローターステーターミキサーから選択される高速ミキサーを使用することを特徴とする、請求項7〜10のいずれかに記載の方法。
  12. シリカ一次粒子(A)の表面に該一次粒子(A)よりも小さなサイズのシリカ一次粒子(B)が存在する凝集体から形成され、かつ、
    ・60〜400m2/gのCTAB比表面積(SCTAB)、
    ・d50(nm)>(6214/SCTAB(m2/g))+23である、超音波解凝集後にXDC粒度測定により測定される凝集体のd50メジアン径
    ・V(d5-d50)/V(d5-d100)>0.906−(0.0013×SCTAB(m2/g))である細孔容積分布、及び
    ・モード(nm)>(4166/SCTAB(m2/g))−9.2である細孔径分布
    を有することを特徴とする、沈降シリカ。
  13. C/SCTAB(m2/g)>0.001である、X線小角散乱(SAXS)によって測定されるパラメーターCを示すことを特徴とする、請求項12に記載の沈降シリカ。
  14. 大きなシリカ一次粒子の表面に小さなシリカ一次粒子が存在する凝集体から形成され、該大きな一次粒子のナンバーメジアン径が少なくとも12nmであり、該小さな一次粒子のナンバーメジアン径が2〜8nmであることを特徴とする、請求項12又は13に記載の沈降シリカ。
  15. 細孔容積分布がV(d5-d50)/V(d5-d100)>0.71であることを特徴とする、請求項12〜14のいずれかに記載の沈降シリカ。
  16. 80〜300m2/gのCTAB比表面積(SCTAB)を有することを特徴とする、請求項12〜15のいずれかに記載の沈降シリカ。
  17. 60〜500m2/gのBET比表面積(SBET)を有することを特徴とする、請求項12〜16のいずれかに記載の沈降シリカ。
  18. BET/SCTAB比が1.0〜1.5であるCTAB比表面積(SCTAB)及びBET比表面積(SBET)を有することを特徴とする、請求項12〜17のいずれかに記載の沈降シリカ。
  19. 超音波解凝集後に、6.0μm未満の中央径(d50M)を有することを特徴とする、請求項12〜18のいずれかに記載の沈降シリカ。
  20. 球形のビーズの形態を有することを特徴とする、請求項12〜19のいずれかに記載の沈降シリカ。
  21. 粉末の形態で存在することを特徴とする、請求項12〜19のいずれかに記載の沈降シリカ。
  22. 顆粒の形態で存在することを特徴とする、請求項12〜19のいずれかに記載の沈降シリカ。
  23. 請求項12〜22のいずれかに記載のシリカの、重合体用の補強充填剤としての使用。
  24. 請求項12〜22のいずれかに記載のシリカの、天然ゴム組成物への補強充填剤としての使用。
  25. 請求項12〜22のいずれかに記載のシリカの、履き物のソールへの補強充填剤としての使用。
  26. 請求項12〜22のいずれかに記載のシリカの、工学部品用の重合体組成物への補強充填剤としての使用。
  27. 請求項12〜22のいずれかに記載のシリカの、触媒担体、活性物質用の吸収剤、増粘剤、テキスチャー付与剤若しくは固化防止剤、電池セパレーター用成分、歯磨き添加剤又は紙添加剤としての使用。
JP2010550156A 2008-03-10 2009-03-09 沈降シリカの新規製造方法、特定の形態、特定の粒度及び特定の多孔度を有する沈降シリカ並びに特に重合体の強化のためのそれらの使用 Active JP5680971B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR0801289A FR2928363B1 (fr) 2008-03-10 2008-03-10 Nouveau procede de preparation de silices precipitees, silices precipitees a morphologie, granulometrie et porosite particulieres et leurs utilisations, notamment pour le renforcement de polymeres
FR0801289 2008-03-10
PCT/EP2009/052726 WO2009112458A1 (fr) 2008-03-10 2009-03-09 Nouveau procede de preparation de silices precipitees, silices precipitees a morphologie, granulometrie et porosite particulieres et leurs utilisations, notamment pour le renforcement de polymeres

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011513189A JP2011513189A (ja) 2011-04-28
JP5680971B2 true JP5680971B2 (ja) 2015-03-04

Family

ID=39888687

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010550156A Active JP5680971B2 (ja) 2008-03-10 2009-03-09 沈降シリカの新規製造方法、特定の形態、特定の粒度及び特定の多孔度を有する沈降シリカ並びに特に重合体の強化のためのそれらの使用

Country Status (17)

Country Link
US (1) US9359215B2 (ja)
EP (1) EP2268576B2 (ja)
JP (1) JP5680971B2 (ja)
KR (1) KR101285417B1 (ja)
CN (2) CN108002398B (ja)
AU (1) AU2009224735B2 (ja)
BR (1) BRPI0910820B1 (ja)
CA (1) CA2717028C (ja)
ES (1) ES2619511T5 (ja)
FI (1) FI2268576T4 (ja)
FR (1) FR2928363B1 (ja)
MX (1) MX2010009787A (ja)
PL (1) PL2268576T3 (ja)
PT (1) PT2268576T (ja)
RU (1) RU2496716C2 (ja)
TW (1) TWI560147B (ja)
WO (1) WO2009112458A1 (ja)

Families Citing this family (45)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2949454B1 (fr) * 2009-09-03 2011-09-16 Rhodia Operations Nouveau procede de preparation de silices precipitees
US9073041B2 (en) * 2011-11-04 2015-07-07 Ppg Industries Ohio, Inc. Precipitated silica sorbents and method of separating materials from a fluid stream
FR2984870B1 (fr) * 2011-12-23 2014-03-21 Rhodia Operations Nouveau procede de preparation de silices precipitees.
WO2013109787A1 (en) * 2012-01-17 2013-07-25 Laine Richard M Glycoxy silanes as a source of silica and silicate precipitates
FR2985990B1 (fr) 2012-01-25 2014-11-28 Rhodia Operations Nouveau procede de preparation de silices precipitees a morphologie, granulometrie et porosite particulieres
FR2988385B1 (fr) 2012-03-22 2014-05-09 Rhodia Operations Procede de preparation de silice precipitee comprenant une etape de concentration membranaire
FR2988386B1 (fr) * 2012-03-22 2014-05-09 Rhodia Operations Procede de preparation de silice precipitee comprenant une etape de delitage a chaud
FR2988383B1 (fr) 2012-03-22 2017-06-09 Rhodia Operations Procede de preparation de silice precipitee mettant en oeuvre un malaxeur ou une extrudeuse
FR2988384B1 (fr) 2012-03-22 2015-09-11 Rhodia Operations Procede de preparation de silice precipitee comprenant une etape de fort compactage
EP2882802B1 (de) * 2012-08-10 2017-06-28 Sika Technology AG Witterungsstabile siliconmischung mit verbesserter grünstandfestigkeit
JP2015504842A (ja) * 2013-01-23 2015-02-16 ローディア オペレーションズ 特有のモルフォロジ、粒度、および気孔率を有する沈澱シリカの製造方法
JP5868527B2 (ja) * 2013-01-23 2016-02-24 ローディア オペレーションズ 沈澱シリカ製造方法
FR3001971B1 (fr) 2013-02-14 2016-05-27 Rhodia Operations Utilisation d'un acide polycarboxylique lors de la preparation d'une composition d'elastomere(s)
KR101519382B1 (ko) 2013-10-10 2015-05-13 김정남 배관 피팅용 풀림 방지구
CA2927282C (en) 2013-12-20 2023-06-27 Colgate-Palmolive Company Tooth whitening oral care product with core shell silica particles
EP3583931A1 (en) 2013-12-20 2019-12-25 Colgate-Palmolive Company Core shell silica particles
US10414667B2 (en) 2015-07-28 2019-09-17 Rhodia Operations Process for the recovery of sodium sulfate
EP3156368A1 (en) 2015-10-15 2017-04-19 Rhodia Operations Novel process for the preparation of silicate, novel process for the preparation of precipitated silica
JP6950151B2 (ja) * 2016-06-14 2021-10-13 住友ゴム工業株式会社 シリカの製造方法およびシリカ
EP3507850B8 (en) * 2016-08-30 2020-08-05 Rhodia Operations Solid-liquid electrolyte for use in a battery
US10486973B2 (en) * 2016-11-18 2019-11-26 Ppg Industries Ohio, Inc. Silica-based spherical particulates and methods of preparing the same
KR102603478B1 (ko) * 2017-05-05 2023-11-20 로디아 오퍼레이션스 침강 실리카 및 그의 제조 방법
US20200392312A1 (en) 2017-08-04 2020-12-17 Rhodia Operations Elastomer composition comprising precipitated silica and a sulfur-containing aromatic polymer
JP7311517B2 (ja) * 2017-12-27 2023-07-19 ローディア オペレーションズ 沈降シリカ及びその製造プロセス
CN111542493A (zh) 2017-12-27 2020-08-14 罗地亚经营管理公司 二氧化硅悬浮液
WO2019149757A1 (en) 2018-02-01 2019-08-08 Rhodia Operations Silica suspension in an organic solvent and method for its manufacture
EP3747068A1 (en) 2018-02-02 2020-12-09 Rhodia Operations Composite electrolyte
WO2019170694A1 (en) 2018-03-08 2019-09-12 Solvay Sa A process for the preparation of a solid polymer electrolyte useful in batteries
WO2020070119A1 (en) 2018-10-04 2020-04-09 Rhodia Operations Process for the manufacture of precipitated silica
JP7494167B2 (ja) * 2018-11-08 2024-06-03 ローディア オペレーションズ 沈降シリカ及びその製造プロセス
EP3653673A1 (en) 2018-11-16 2020-05-20 Rhodia Operations Organosilane-modified precipitated silica
EP3691015A1 (en) 2019-02-01 2020-08-05 Rhodia Operations Electrolyte
WO2021009550A1 (en) 2019-07-18 2021-01-21 Rhodia Brasil Ltda Preparation of immobilized enzymes
EP3636702A1 (en) 2019-12-06 2020-04-15 Solvay Specialty Polymers Italy S.p.A. Hydrophobic coating
KR102670426B1 (ko) 2020-01-15 2024-06-03 오씨아이 주식회사 흄드 실리카로부터 단일 응집체를 분리 및 포집하는 방법 및 단일 응집체의 형상 분류 방법
WO2021190979A1 (en) 2020-03-24 2021-09-30 Rhodia Operations Whitening oral care compositions
CN112710815B (zh) * 2020-11-27 2024-04-12 重庆交通大学 混凝土碳化程度评估方法及装置
WO2022180133A1 (en) 2021-02-26 2022-09-01 Solvay Specialty Polymers Italy S.P.A. Method for sanitizing or sterilizing the surface of an article having a fluoropolymer coating
JP2024511855A (ja) 2021-04-02 2024-03-15 ローディア オペレーションズ 新規なシリカ、その調製のための方法、及びその使用
CN113604182B (zh) * 2021-08-16 2022-11-29 广东生益科技股份有限公司 一种树脂组合物及其应用
WO2023118282A1 (en) * 2021-12-23 2023-06-29 Rhodia Operations Tire elastomeric compositions comprising a precipitated silica
WO2023118283A1 (en) 2021-12-23 2023-06-29 Rhodia Operations Precipitated silica and process for its manufacture
US20240158615A1 (en) 2022-11-02 2024-05-16 The Goodyear Tire & Rubber Company Precipitated silica pretreated with a coupling agent and polyethylene glycol for a rubber composition
WO2024104971A1 (en) 2022-11-14 2024-05-23 Rhodia Operations Modified precipitated silica, its manufacture and use
DE102022212859A1 (de) 2022-11-30 2024-06-06 Continental Reifen Deutschland Gmbh Schwefelvernetzbare Kautschukmischung, Vulkanisat der Kautschukmischung und Fahrzeugreifen

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3034914A (en) * 1959-05-05 1962-05-15 Pittsburgh Plate Glass Co Preparation of siliceous products
DE2840459C2 (de) * 1978-09-16 1982-08-05 Henkel KGaA, 4000 Düsseldorf Verfahren zur Herstellung hochreiner Kieselsäure und deren Verwendung
FR2562534B1 (fr) * 1984-04-06 1986-06-27 Rhone Poulenc Chim Base Nouvelle silice precipitee a caracteres morphologiques ameliores, procede pour son obtention et application, notamment comme charge
FR2567505B1 (fr) * 1984-07-11 1986-11-21 Rhone Poulenc Chim Base Silice a prise d'huile elevee et a structure primaire controlee et procede pour son obtention
DE3815670A1 (de) * 1988-05-07 1990-01-25 Degussa Feinteilige faellungskieselsaeure mit hoher struktur, verfahren zu seiner herstellung und verwendung
FR2631620B1 (fr) * 1988-05-19 1990-07-27 Rhone Poulenc Chimie Nouvelle silice precipitee absorbante et composition a base de cette s ilice
US5094829A (en) * 1990-06-21 1992-03-10 Ppg Industries, Inc. Reinforced precipitated silica
FR2678259B1 (fr) * 1991-06-26 1993-11-05 Rhone Poulenc Chimie Nouvelles silices precipitees sous forme de granules ou de poudres, procedes de synthese et utilisation au renforcement des elastomeres.
FR2710630B1 (fr) * 1993-09-29 1995-12-29 Rhone Poulenc Chimie Nouvelles silices précipitées, leur procédé de préparation et leur utilisation au renforcement des élastomères.
CA2150369C (fr) * 1993-09-29 2001-05-01 Yvonick Chevallier Silice precipitee
US6001322A (en) * 1993-09-29 1999-12-14 Rhone-Poulenc Chimie Precipitated silicas
FR2710629B1 (fr) * 1993-09-29 1995-12-29 Rhone Poulenc Chimie Nouveau procédé de préparation de silice précipitée, nouvelles silices précipitées et leur utilisation au renforcement des élastomères.
FR2723581B1 (fr) * 1994-08-12 1996-11-08 Rhone Poulenc Chimie Nouveau procede de preparation de silice precipitee
US5603920A (en) * 1994-09-26 1997-02-18 The Proctor & Gamble Company Dentifrice compositions
DE19526476A1 (de) * 1995-07-20 1997-01-23 Degussa Fällungskieselsäure
FR2763581B1 (fr) * 1997-05-26 1999-07-23 Rhodia Chimie Sa Silice precipitee utilisable comme charge renforcante pour elastomeres
FR2818631B1 (fr) * 2000-12-22 2003-09-26 Rhodia Chimie Sa Procede de preparation d'une silice precipitee comprenant deux familles d'agregats et a distribution de tailles de pores monomodale
US7279119B2 (en) * 2001-06-14 2007-10-09 Ppg Industries Ohio, Inc. Silica and silica-based slurry
JP4413609B2 (ja) 2001-08-13 2010-02-10 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン 補強用充填剤として特定のシリカを含むタイヤ用ジエンゴム組成物
CA2457769C (fr) * 2001-08-13 2011-04-26 Rhodia Chimie Procede de preparation de silices, silices a distribution granulometrique et/ou repartition poreuse particulieres et leurs utilisations, notamment pour le renforcement de polymeres
WO2004014797A1 (de) 2002-08-03 2004-02-19 Degussa Ag Fällungskieselsäure mit hoher oberfläche
DE10330221A1 (de) 2002-08-03 2004-02-12 Degussa Ag Hochdispersible Fällungskieselsäure
JP4587293B2 (ja) 2002-08-03 2010-11-24 エボニック デグサ ゲーエムベーハー 高表面積を有する高分散性の沈降珪酸
US6946119B2 (en) * 2003-02-14 2005-09-20 J.M. Huber Corporation Precipitated silica product with low surface area, dentifrices containing same, and processes
FR2910459B1 (fr) * 2006-12-22 2010-09-17 Rhodia Recherches & Tech Nouveau procede de preparation de silices precipitees par mise en oeuvre d'un melangeur rapide
DE102007052269A1 (de) * 2007-11-02 2009-05-07 Evonik Degussa Gmbh Fällungskieselsäuren für lagerstabile RTV-1 Siliconkautschukformulierungen ohne Stabilisator
FR2928374B1 (fr) 2008-03-10 2011-10-07 Michelin Soc Tech Composition de caoutchouc dienique pour pneumatique comprenant une silice en tant que charge renforcante

Also Published As

Publication number Publication date
CN108002398A (zh) 2018-05-08
FR2928363A1 (fr) 2009-09-11
BRPI0910820B1 (pt) 2019-11-05
ES2619511T5 (es) 2023-02-17
ES2619511T3 (es) 2017-06-26
FR2928363B1 (fr) 2012-08-31
AU2009224735B2 (en) 2013-02-07
US20110178227A1 (en) 2011-07-21
EP2268576A1 (fr) 2011-01-05
EP2268576B1 (fr) 2016-12-28
FI2268576T4 (en) 2022-12-30
RU2496716C2 (ru) 2013-10-27
BRPI0910820A2 (pt) 2015-10-06
PL2268576T3 (pl) 2017-08-31
PT2268576T (pt) 2017-03-01
TW200948717A (en) 2009-12-01
KR101285417B1 (ko) 2013-07-11
KR20100121646A (ko) 2010-11-18
TWI560147B (en) 2016-12-01
CA2717028A1 (fr) 2009-09-17
EP2268576B2 (fr) 2022-09-14
RU2010141541A (ru) 2012-04-20
MX2010009787A (es) 2010-09-28
AU2009224735A1 (en) 2009-09-17
CN101970354B (zh) 2017-10-13
CA2717028C (fr) 2013-12-03
WO2009112458A1 (fr) 2009-09-17
JP2011513189A (ja) 2011-04-28
CN101970354A (zh) 2011-02-09
US9359215B2 (en) 2016-06-07
CN108002398B (zh) 2021-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5680971B2 (ja) 沈降シリカの新規製造方法、特定の形態、特定の粒度及び特定の多孔度を有する沈降シリカ並びに特に重合体の強化のためのそれらの使用
JP5628920B2 (ja) 沈降シリカの新規製造方法
JP4515761B2 (ja) シリカの製造方法、特定の細孔寸法及び/又は粒度分布を有するシリカ並びにそれらの特に重合体強化のための使用
JP5441709B2 (ja) 高速ブレンダーを使用した沈降シリカの新規な製造方法
JP6637435B2 (ja) 沈殿シリカを調製するための新規な方法、新規な沈殿シリカおよび特にポリマーを強化するためのその使用
TWI664145B (zh) 製備沈澱二氧化矽的新穎的方法,新穎的沈澱二氧化矽及其用途,尤其是用於增強聚合物
WO2023118283A1 (en) Precipitated silica and process for its manufacture

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130402

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130701

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130708

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131001

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140603

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141003

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20141014

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5680971

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250