JP5649494B2 - 半導体基板、その製造方法、および電子装置 - Google Patents

半導体基板、その製造方法、および電子装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、カーボンナノチューブを有する半導体基板、その製造方法、および電子装置に関する。
LSIの微細化に伴い、配線も当然ながら微細化が進んでいる。現在配線材料として使用されているCuはその耐電流密度あるいは微細構造形成において限界に近いところまで来ており、新しい配線材料を採用することが期待されている。カーボンナノチューブ(CNT)は高電流密度容量を有し、微細領域への成長が容易であることから次世代の配線材料として注目されている材料の一つである。
カーボンナノチューブを用いた配線としては、安定性のためにカーボンナノチューブ間を、固定成分を含む樹脂などの埋め込み材料で満たしたものが知られている。しかしながら、カーボンナノチューブが長かったり埋め込み材料が高密度であったりする場合には、埋め込み材料がカーボンナノチューブ間を満たしきらない場合があった。このような場合には、カーボンナノチューブが成長基板から剥離する虞があった。また、埋め込み材料を低密度にするとカーボンナノチューブ間を満たすが、カーボンナノチューブの安定性が得られにくい。
特開2008−41954号公報
発明が解決しようとする課題は、カーボンナノチューブを用いた特性が良好な半導体基板、その製造方法、および電子装置を提供することにある。
本発明の一態様による半導体基板の製造方法は、基板上に設けられた層間絶縁膜が有するビア孔の底部であって前記基板上に設けられた、下部電極上に触媒層を形成し、前記触媒層上に前記層間絶縁膜から突出するように複数のカーボンナノチューブを形成し、前記カーボンナノチューブの間に液体の第1の材料を浸透させることにより前記カーボンナノチューブの前記触媒層側の端部および前記触媒層を覆う第1の埋め込み膜を硬化させて形成し、前記カーボンナノチューブの間に前記第1の材料よりも密度が高い液体の第2の材料を浸透させることにより、前記第1の埋め込み膜上の前記カーボンナノチューブの間を満たす第2の埋め込み膜を、前記第1の埋め込み膜と同時又はその後に硬化させて形成し、前記カーボンナノチューブの他端部、および前記第2の埋め込み膜の一部を除去し、前記カーボンナノチューブの上に前記下部電極と対向するように上部電極を設ける。
第1の実施形態の半導体基板を示す断面図。 半導体基板の一部を示す拡大図。 第1の実施形態の半導体基板の製造方法を示す図。 第1の実施形態の半導体基板の製造方法を示す図。 比較例の半導体基板を示す断面図。 比較例の半導体基板の製造方法を示す図。 第2の実施形態の半導体基板を示す断面図。 第2の実施形態の半導体基板の製造方法を示す図。 第3の実施形態の電子装置の断面を示す図。
以下に、本発明の実施形態の概略を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図は発明の説明とその理解を促すため模式図である。その形状や寸法比などは実際と異なる場合がある。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。これらは以下の説明と公知の技術を参酌して適宜、設計変更することができ、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は第1の実施形態に係る電子装置が有する半導体基板100を示す断面図である。半導体基板100は、一主面に下部電極2を有する基板1と、基板1上に設けられ、下部電極2を露出させるビア孔11を有する層間絶縁膜3と、下部電極2上に設けられたバリアメタル層4と、バリアメタル層4上に設けられた第1の触媒層5と、第1の触媒層5上に、例えば島状などに形成された触媒層6と、触媒層6上に設けられ下部電極2の主面に垂直な方向に延伸する複数のカーボンナノチューブ7と、カーボンナノチューブ7のビア孔11の底部側の端部と第2の触媒層6を覆う第1の埋め込み膜10と、ビア孔11の上部付近でカーボンナノチューブ7の他端部間に充填された第2の埋め込み膜8と、ビア孔11を覆うように設けられ、下部電極2と対向する上部電極9と、を有する。なお、第1の埋め込み膜10と第2の埋め込み膜8の間のカーボンナノチューブ7以外の部分は空間13になっている。
電子装置は、このような半導体基板100の上にトランジスタやキャパシタなどを有する。
第1の埋め込み膜10および第2の埋め込み膜8は、例えば樹脂である。第1の埋め込み膜10の密度は、第2の埋め込み膜8の密度よりも低い。第1の埋め込み膜10は、カーボンナノチューブ6を下部電極2に固定する。また、第2の埋め込み膜8は、上部電極9が設けられる前に平坦化処理される際に、カーボンナノチューブ7を固定する。
第2の埋め込み膜8は、カーボンナノチューブ7を固定できる強度を有する程度の密度とする。後述するように、第2の埋め込み膜8には液体の材料を用い、ビア孔11の上側からカーボンナノチューブ7の間に浸透させた後硬化させることにより第2の埋め込み膜8を形成する。第2の埋め込み膜8を形成する材料の密度やカーボンナノチューブ7のビア孔11内での密度によっては、ビア孔11の底部にまで浸透しない虞がある。このような場合には、カーボンナノチューブ7が下部電極2から剥離する場合がある。しかしながら、第1の埋め込み膜10として第2の埋め込み膜の材料よりも密度の低い液体の材料を用いると、ビア孔11の底部まで浸透させやすく、この材料を硬化することでカーボンナノチューブ7を下部電極2に固定することができる。
例えば第1の埋め込み膜10および第2の埋め込み膜8を形成する材料を、樹脂を含む有機溶媒とする場合、第1の埋め込み膜10の材料よりも第2の埋め込み膜8の材料の樹脂濃度を低くする。
例えば固定成分としてはポリシロキ酸、有機溶媒としてはイソプロピルアルコールを用いることができる。第1の埋め込み膜10の固定成分の密度は、5%以上10%以下とすることができる。また、第2の埋め込み膜8の固定成分の密度は、10%以上20%以下とすることができる。第1の埋め込み膜10、第2の埋め込み膜8としては、樹脂以外にも金属や酸化物を用いることができる。金属としては、例えばアルミニウムや銅などを用いることができる。酸化物としては、例えば酸化シリコン(SiO2)などを用いることができる。金属や酸化物を用いる場合にも、第2の埋め込み膜8は、第1の埋め込み膜10よりも密度が高いものとする。
カーボンナノチューブ7としては複数層のグラフェンシートからなるマルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT(Multiwalled carbon nanotube))を用いることができる。
カーボンナノチューブ7としてMWCNTを用いる場合には、成長後、先端部を平坦化する処理を行うことで電気伝導度を高めることができる。成長後のカーボンナノチューブ7の上部電極9側は、閉端している。図2(a)はカーボンナノチューブ7に平坦化処理を行っていない場合(閉端状態)の半導体基板100の一部を拡大して示す図であり、図2(b)は平坦化処理を行った場合(開端状態)の半導体基板100の一部を拡大して示す図である。いずれの図においても、矢印で電流12の流れるところを表している。
閉端したカーボンナノチューブ7に直接上部電極9を形成した場合は、図2(a)に示すように、一番外側のカーボンナノチューブ層しか伝導に寄与できないため、ビア配線としての機能を十分に発揮できない。そこで、上部電極9を形成する前にカーボンナノチューブ7の先端部に化学機械研磨(CMP)を行い、上面を平坦化すると同時にカーボンナノチューブ7の開端処理を行う。すなわち、CMP処理によりカーボンナノチューブ7の先端部をカットする。このカーボンナノチューブ7上に上部電極9を形成することにより、図3(b)に示すように、内側のカーボンナノチューブ層も上部電極9と下部電極2を電気的につなぐため、高い電流容量を得ることができる
図1に示すような半導体基板100の製造方法を説明する。図3および図4は、半導体基板100の製造方法を示す断面図である。
ビア孔11を開口する工程までは従来のLSI配線工程を用いている。すなわち、図3(a)に示すように、基板1に下部電極2を形成した後に層間絶縁膜3を形成する。層間絶縁膜3には、例えば炭素を含むシリコン酸化膜(SiOC膜)を用いる。このSiOC膜は誘電率を下げる目的でポア(微小空孔)を含んだ膜であっても良い。層間絶縁膜3としてSiOを使用する場合にはテトラエトキシン(TEOS)ガスなどを用いてプラズマCVD法により作製しても良い。次に層間絶縁膜3であるSiOC膜上にCap層(図示せず)と呼ばれる保護膜を形成する。これは、例えばエッチング工程或いはCMP行程などの後行程でのダメージを抑制するためのものである。Cap層には、例えば、シリコン酸化膜(SiO)などを用いる。層間絶縁膜3にPoreを含まないSiOC膜を用いた場合には特にCap層を形成しなくてもよい。
次に、層間絶縁膜3にビア孔11を形成する。形成方法は例えばプラズマ法を用いた反応性イオンエッチング(REACTIVE ION ETCHING)法と呼ばれるドライエッチング法、或いは薬液を用いたウエットエッチング法などによりビア孔11を形成する。層間絶縁膜3中にビア孔11が形成された後に、下層配線2とコンタクトさせるために導電材料として、例えばタングステン(W)や銅(Cu)やアルミニウム(Al)の単体金属からなるコンタクト層(図示せず)を下部電極2上に設ける。また導電材料であるコンタクト層の金属の拡散を防止する目的で、本実施形態では、バリアメタル層4を挿入する。本実施形態では、バリアメタル層4であるTaN層をスパッタ法により形成している。バリアメタル層4に用いる材料は、他に例えば、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、ルテニウム(Ru)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、あるいはこれらの窒化物を用いることができる。ビア孔11の底には下部電極2が設けられており、層間絶縁膜3は下部電極2を囲む。
次にビア孔11内にビア配線材料としてカーボンナノチューブ7を成長させる。成長のために重要な役割を担う第1の触媒層5及び第2の触媒層6をバリアメタル層4上に順次形成する。第1の触媒層5及び第2の触媒層6としては、例えば、それぞれ窒化チタン(TiN)、コバルト(Co)が挙げられる。カーボンナノチューブの成長において触媒層としては第2の触媒層6のみでも可能であるが、TiNのような助触媒を第1の触媒層5として、Coからなる第1の触媒層6の下に入れることにより、カーボンナノチューブ7の成長がより促進される。
触媒層は第1の触媒層5と第2の触媒層6/からなる積層構造に限ったものではないが、例えばCo/Ti、Co/Ta、Ni/TiN、Ni/Taなどの積層構造であっても良い。或いはCo層、Ni層などの単層であっても良い。製法はスパッタ法に限らず、触媒層機能を損なわない製法であれば他の製法、例えば真空蒸着法であっても良い。ここでは形成した時点で島状構造になっているが、第2の触媒層6は膜厚が薄いため、第2の触媒層6が連続膜となっている場合は、第2の触媒層6をプラズマに曝す、または第2の触媒層6の温度を短時間上昇させることにより、第2の触媒層6を島状構造にしてもよい。カーボンナノチューブ7の直径は、第1金属粒子16の直径で制御される。したがって、第2の触媒層6の平均粒径は、約2nm〜約10nm、望ましくは約4nm〜約6nmの範囲とすることができる。
これによりチューブ状のカーボンナノチューブ7をビア孔11内において基板1の主面に垂直な方向に成長させることができる。
次に、図3(b)に示すように、カーボンナノチューブ7をビア孔11のみに製造するため、ビア孔11の底部以外の領域(ここではフィールド領域と呼ぶ)の第1の触媒層5および第2の触媒層6を除去する。そのため手段として、本実施例ではArイオンミリング法を用いる。Arイオンを基板1に対して斜め入射させ、また適宜基板1を回転させることによって、フィールド領域とビア孔11の基板1に対して垂直な側面にイオンが照射されるよう角度を設定する。フィールド領域の触媒層の除去は上記方法に限らず、ビア孔11の底部のみに第1の触媒層5および第2の触媒層6が残る方法であればその方法の如何を問わない。
図3(c)は、CNT7のビア孔内の成長が終了した状態を模式的に示す図である。図3(c)に示すように、カーボンナノチューブ7をプラズマCVD法によりビア孔11内に成長させる。カーボンナノチューブ7は、層間絶縁膜3の厚さよりも長くし、ビア孔11から先端部を突出させる。ビア孔11内の底部には、予め島状の第2の触媒層6が付与されており、各島状の第2の触媒層6上にカーボンナノチューブ7が成長する。その面密度は、例えば、およそ1012本/cmである。カーボンナノチューブ7の形成にはプラズマCVD法を用いる。
原料ガスにはメタン(CH4)ガス、希釈ガスとしては水素ガス(H2)を用いる。原料ガス、希釈ガスは上記のガスに限られず、原料ガスにエチレンガス(C24)、アセチレンガス(C22)等の炭化水素ガスを用いても良い。希釈ガスにはヘリウムガス(He)、窒素ガス(N2)、アルゴンガス(Ar)などの不活性ガスを使用してもよい。或いは原料ガスのみでも差支えない。基板温度は400℃〜600℃の範囲、反応圧力は5Torrとすることができるが、この範囲を超えてもカーボンナノチューブ7を成長させることは可能である。
また、図3(c)に示すように、フィールド領域およびビア孔11の側壁の第1の触媒層5、第2の触媒層6が除かれているためにビア孔11底部からしかカーボンナノチューブ7は成長しない。しかも、ビア孔11底部の第2の触媒層6が島状になっているため、これに対応して、多数のチューブ状のカーボンナノチューブ7が成長する。各カーボンナノチューブ7は基板1内の下部電極2と上部配線9とを電気的に接続し、CNT7の集合体である「CNTの束」がビア配線層としての機能を担う。一例として、ビア孔の深さを120nm程度とした場合、カーボンナノチューブ7が基板表面から50nmほど突出するようにカーボンナノチューブ7の成長時間を調整する。
次の工程は図3(d)に示すように、ビア孔11内に第1の埋め込み膜10を形成しカーボンナノチューブ7と下部電極2を基板1に固定する工程である。この第1の埋め込み膜10の材料(第1の材料)としては、前述したように、例えば液状のSOG(SPIN On Glass)などのSiO2系膜を用いる。
しかしながら通常のSOGを用いると、前述したようにビア孔11の底まで第1の埋め込み膜10の材料が浸透しない。第1の埋め込み膜10の材料としては通常SOG膜より密度を小さくし、浸透度を上げたものを用いる。第1の埋め込み膜10として固定成分を有機溶媒で溶かしたものを用いる場合には、有機溶媒濃度を高いものを用いる。固定成分を低濃度にすることによりビア孔11の底まで第1の埋め込み膜10の材料が浸透し、下層配線2とカーボンナノチューブ7との密着強度を高めることが出来る。
次に、図4(e)に示すように、第2の埋め込み膜8の材料(第2の材料)とするSOGを設ける。第2の埋め込み材料8のSOGは、通常の濃度のものを用いる。第1の埋め込み膜10及び第2の埋め込み膜8は、基板1表面にSOGを滴下し、スピンコータを用いてスピンコーティング法により塗布を行った後に加熱により硬化させて形成することができる。
第1の埋め込み膜8の材料および第2の埋め込み膜10の材料を塗布した後、これを硬化するには、例えば加熱や紫外線照射などが挙げられる。硬化手順は第1の埋め込み膜10の材料を塗布して硬化した後に、第2の埋め込み膜8を塗布して硬化する。第1の埋め込み膜10を塗布し連続して第2の埋め込み膜10を塗布した後にこれらを一度に硬化させても良いが、上述した順序で硬化することが望ましい。
この後、ビア孔11から突出したカーボンナノチューブ7の上部およびこの突出したカーボンナノチューブ7の間の第2の埋め込み膜を除くため、ビア孔11上面および層間絶縁膜3上面にCMP(化学機械研磨)処理を行う。第2の埋め込み膜8は固定成分の密度が高いので、CMP処理される面の強度を高める。
図4(f)は、CMP処理後の様子を示す模式図である。図4(f)に示すように、第1の埋め込み膜10により下部電極2とカーボンナノチューブ7は密着性が高い。また、フィールド部の第2の埋め込み膜8はCMPにより均一に研磨され、また同時にビア孔より突出していたカーボンナノチューブ7もSiOからなる埋め込み膜8とともに研磨される。これにより基板1表面全体は平坦化され、カーボンナノチューブ7は、図2(b)に示すような開端状態となる。
最後に、図4(g)に示す様に、CMPにより平坦化したビア孔11上に上部電極9を形成する。上部電極9の材料としてはチタン(Ti)、アルミニウム(Al)の積層構造あるいはTi、Alのみ、あるいは他の電極用金属材料を用い、スパッタ法、または真空蒸着法等の手法により形成する。このようにして半導体基板100を完成させる。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、第1の埋め込み膜10を形成した後に第2の埋め込み膜8を形成することにより、平坦化処理としてCMP工程を行っても下部電極2からカーボンナノチューブ7が剥離しない。その結果、カーボンナノチューブ7をビア配線として機能させることができ、結果として半導体基板100の歩留まり低下も抑制できる。
(比較例)
図5は、比較例の電子装置が有する半導体基板200を示す断面図である。比較例においては、埋め込み膜208を1種類とし、固定成分の密度はカーボンナノチューブ7を安定化させられる程度とする。1種類の埋め込み膜14を用いる場合、カーボンナノチューブ7のビア孔11側の端部を基板1に固定しつつカーボンナノチューブ7を安定化するために、カーボンナノチューブ7の間をこの1種類の埋め込み膜208で満たす必要がある。
しかしながら、埋め込み膜208に含まれる固定成分の密度やカーボンナノチューブ7の密度によっては、埋め込み膜208の材料がビア孔11の底部まで浸透しない場合があり、図5に示すように、その後の製造工程でカーボンナノチューブ7のビア孔11の底側の端部が基板1から剥離する虞がある。
このような問題が生じる場合について、説明する。図6は、比較例の半導体基板200の製造方法を示す図である。ビア孔11にカーボンナノチューブ7を形成するまでは第1の実施形態と同様である(図6(a))。
この後、カーボンナノチューブ7および層間絶縁膜3の上に埋め込み膜208を設け、ビア孔11に浸透させる。ビア孔11内の底部分までは浸透しない場合には(図6(b))、下部電極1と第2の触媒層6およびカーボンナノチューブ7の密着性はさほど強くないため、CMP工程において上部への引っ張り力によりカーボンナノチューブ7が下部電極2から剥離する現象が起こる(図5(c))。このような状態で上部電極9を形成して(図5(d))得た半導体基板200について電気特性を測定する。ビア孔内に成長したカーボンナノチューブ7の半数が下部電極2から剥離した場合には、配線抵抗が倍となり、所望の特性を得ることが出来ない。CMP工程は上述したように平坦化処理とカーボンナノチューブ7の開端処理を目的としているため、埋め込み層208の材料は強固な材料にならざるをえない。このため埋め込み層208には固定成分が高濃度の塗布材料を使用する。ビア孔11内に成長したカーボンナノチューブ7の密度が増加するに従い、埋め込み層208の材料の浸透度合いは低くなり、ビア底11まで到達しない現象が起こる。仮に埋め込み層208に固定成分の濃度の薄い埋め込み材料を使用すると、ビア孔11の底まで埋め込み材料は浸透するが、強度が弱くなるためにCMP工程を行うとカーボンナノチューブは研磨されずビア底から剥離してしまう。
第1の埋め込み膜10と第2の埋め込み膜8として金属や金属酸化物を用いるときには、形成するときにこれらを高温にしてビア孔11内に浸透させたのち凝固させる。
本実施形態に置いては触媒層を2層としたが、1層とする場合にも第1の埋め込み膜10は触媒層とカーボンナノチューブ7の端部を覆う。
以上のように、従来例の半導体基板200は、カーボンナノチューブ7が下部電極2から剥離する虞があり、半導体基板200の歩留まりの低下を招く。
(第2の実施形態)
図7は第2の実施形態に係る電子装置が有する半導体基板300を示す断面図である。 第2の実施形態においては、第1の埋め込み膜10と第2の埋め込み膜8が接して形成されていることが第1の実施形態と異なる点である。
このような半導体基板300の製造方法を、図8を使って説明する。第1の埋め込み膜10を形成する工程までは第1の実施形態と同じであるので、省略する。図8(a)は、第1の埋め込み膜10を設けた後の状態を示す。
続いて図8(b)に示すように、第1の埋め込み膜10上のカーボンナノチューブ7の間を満たすように第2の埋め込み膜8を設ける。このとき第1の埋め込み膜10と第2の埋め込み膜8とは接するようにする。
続いて図8(c)に示すように層間絶縁膜3の上の第1の埋め込み膜10、第2の埋め込み膜8、およびビア孔11から突出したカーボンナノチューブ7をCMP処理して平坦化する。
さらに、図8(d)に示すようにビア孔11を覆うように上部電極9を設けて、半導体基板300を得る。
このような構成においては、第1の埋め込み膜10を形成した後に連続して第2の埋め込み膜8を形成し、第1の埋め込み膜10と第2の埋め込み膜8を一度に加熱し硬化することが可能となる。本実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
上述のような半導体基板をトランジスタやキャパシタなどの接続配線として用い、電子装置を形成することができる。
図9は、電子装置の一例を示す断面図である。ここでは第1の実施形態における半導体基板100を用いて説明する。電子装置は、第1の基板1を有する半導体基板100と、上部電極9の上に設けられた第2の基板14とを有する。
第1の基板1および第2の基板14には、トランジスタやキャパシタなどの素子が設けられている。このような構成により、第1の基板1と第2の基板14とを電気的に接続することができる。電子装置としては、例えばマイクロ電気機械システム(MEMS)装置が挙げられる。
1: 基板
2: 下部電極
3: 層間絶縁膜
4: バリアメタル層
5: 第1の触媒層
6: 第2の触媒層
7: カーボンナノチューブ
8: 第2の埋め込み膜
9: 上部電極
10:第1の埋め込み膜
11:ビア孔
12:電流
13:空間
14:第2の基板
208:埋め込み膜
100:第1の実施形態の半導体基板
200:比較例の半導体基板
300:第2の実施形態の半導体基板

Claims (7)

  1. 基板上に設けられた層間絶縁膜が有するビア孔の底部であって前記基板上に設けられた、下部電極上に触媒層を形成し、
    前記触媒層上に前記層間絶縁膜から突出するように複数のカーボンナノチューブを形成し、
    前記カーボンナノチューブの間に液体の第1の材料を浸透させることにより前記カーボンナノチューブの前記触媒層側の端部および前記触媒層を覆う第1の埋め込み膜を硬化させて形成
    前記カーボンナノチューブの間に前記第1の材料よりも密度が高い液体の第2の材料を浸透させることにより、前記第1の埋め込み膜上の前記カーボンナノチューブの間を満たす第2の埋め込み膜を、前記第1の埋め込み膜と同時又はその後に硬化させて形成し、
    前記カーボンナノチューブの他端部、および前記第2の埋め込み膜の一部を除去し、
    前記カーボンナノチューブの上に前記下部電極と対向するように上部電極を設ける、半導体基板の製造方法。
  2. 前記カーボンナノチューブの間に第1の材料を浸透させた後、前記第1の材料を加熱することにより前記第1の埋め込み膜を硬化させて形成する請求項1に記載の半導体基板の製造方法。
  3. 前記カーボンナノチューブの間に第2の材料を浸透させた後、前記第2の材料を加熱することにより前記第2の埋め込み膜を硬化させて形成す請求項2に記載の半導体基板の製造方法。
  4. 前記カーボンナノチューブの間に第1の材料を浸透させた後、前記第1の材料に紫外線を照射することにより前記第1の埋め込み膜を硬化させて形成する請求項1に記載の半導体基板の製造方法。
  5. 前記カーボンナノチューブの間に第2の材料を浸透させた後、前記第2の材料に紫外線を照射することにより前記第2の埋め込み膜を硬化させて形成する請求項4に記載の半導体基板の製造方法。
  6. 基板上に設けられた層間絶縁膜が有するビア孔の底部であって前記基板上に設けられた、下部電極上に触媒層を形成し、
    前記触媒層上に前記層間絶縁膜から突出するように複数のカーボンナノチューブを形成し、
    前記カーボンナノチューブの間に液体の第1の材料を浸透させることにより、前記カーボンナノチューブの前記触媒層側の端部および前記触媒層を覆う第1の埋め込み膜を硬化させて形成
    前記カーボンナノチューブの間に前記第1の材料よりも密度が高い液体の第2の材料を浸透させることにより、前記第1の埋め込み膜上の前記カーボンナノチューブの間を満たす第2の埋め込み膜を、前記第1の埋め込み膜と同時又はその後に硬化させて形成し、
    前記カーボンナノチューブの他端部、および前記第2の埋め込み膜の一部を除去し、
    前記カーボンナノチューブの上に前記下部電極と対向するように上部電極を設けることによって製造された半導体基板。
  7. 基板上に設けられた層間絶縁膜が有するビア孔の底部であって前記基板上に設けられた、下部電極上に触媒層を形成し、
    前記触媒層上に前記層間絶縁膜から突出するように複数のカーボンナノチューブを形成し、
    前記カーボンナノチューブの間に液体の第1の材料を浸透させることにより、前記カーボンナノチューブの前記触媒層側の端部および前記触媒層を覆う第1の埋め込み膜を硬化させて形成
    前記カーボンナノチューブの間に前記第1の材料よりも密度が高い液体の第2の材料を浸透させることにより、前記第1の埋め込み膜上の前記カーボンナノチューブの間を満たす第2の埋め込み膜を、前記第1の埋め込み膜と同時又はその後に硬化させて形成し、
    前記カーボンナノチューブの他端部、および前記第2の埋め込み膜の一部を除去し、
    前記カーボンナノチューブの上に前記下部電極と対向するように上部電極を設けることによって製造された半導体基板を有する電子装置。
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