JP5620702B2 - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、顔料を含む複数色の有色インクと無色インクを用いて記録媒体上に画像形成を行う画像処理装置画像処理方法およびプログラムに関する。
近年、その表面に光沢を有する光沢記録媒体に対して高い色再現性による画像形成を可能とするインクジェット記録装置が望まれている。これに対して、例えば色再現範囲の拡大を目的として、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの基本色インクに加えて特色レッドインクを搭載したインクジェット装置が知られている。
また、染料インクより画像堅牢性が高い顔料インクを用いたインクジェット記録装置のニーズも高い。しかし顔料インクは、色材が記録媒体の内部まで浸透しにくい性質を持ったものが多く、特に光沢記録媒体への画像形成時には、画像の記録部と非記録部とで光沢ムラを生じやすいという問題があった。
このような顔料インクが有する問題に対して、有色インク量に基づいて画質向上液(無色インク)の打込み量を設定することで記録部の光沢を調整する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。該技術によれば、高光沢な記録媒体に対して画像形成を行う際に、有色インク量が少ない領域に重点的に無色インクを記録することで、光沢ムラを軽減している。
特許第3591534号明細書
しかしながら、本発明者らの検討の結果では、上記特許文献1に記載の技術には、以下のような問題があることがわかった。詰まり、無色インクの記録によって記録部の光沢や表面平滑性が変化すると、色味も異なって見える。特に画像暗部では、無色インクの記録により表面平滑性が低下し、高い色再現範囲を実現することが困難となる傾向がある。したがって、光沢記録媒体に対して顔料インクを用いて画像形成を行う際に、有色インク量に基づいて無色インクの打込み量を設定するだけでは色再現範囲を十分に調整することはできなかった。そのため、高い光沢均一性を有する画像よりも、広い色再現範囲を有する画像を望むユーザの要求に十分に応えられていなかった。
本発明は上記課題を解決するために、顔料色材を含む複数色の有色インクと無色インクを用いた画像形成を行う際に、高い光沢均一性を有する画像と広い色再現範囲を有する画像を形成可能とすることを目的とする。
本発明に係る画像処理装置は、顔料色材を含む有色インクと無色インクを吐出する記録ヘッドにより前記有色インクと前記無色インクとを記録媒体の単位領域に付与して前記単位領域に画像の形成を行い、前記単位領域に形成する画像の色を示す画像データに基づいて前記単位領域へ付与することが定められた前記有色インクの付与が完了する前に、前記無色インクの付与を開始する第1の記録モードと、前記画像データに基づいて前記単位領域へ付与することが定められた前記有色インクの付与が完了した後に、前記無色インクの付与を開始する第2の記録モードと、を実行する、ための画像処理装置であって、記第1の記録モードにおいて前記画像データが示す画像の色が、前記画像データが対応する色空間における最低明度の色を含む暗部に含まれるである場合の前記無色インクの第1の付与量が、前記暗部の色の画像の表面平滑性及び光沢度の低下を抑制する量であり、前記第2の記録モードにおける前記暗部の色の画像を形成する場合の前記無色インクの第2の付与量が、前記暗部の色の画像の表面平滑性の低下を抑制し、光沢度を低下させる量であり、かつ、前記第1の付与量が前記第2の付与量よりも小さくなるように、前記画像データに基づいて前記単位領域に付与する前記無色インクの量を決定するインク量決定手段、を有することを特徴とする。
本発明は、顔料色材を含む複数色の有色インクと無色インクを用いた画像形成を行う際に、高い光沢均一性を有する画像と広い色再現範囲を有する画像を形成可能とする。
光沢度の概念を説明するための図、 有色インクと無色インクの着弾の様子を示す模式図、 色再現範囲変化を示す模式図、 画像形成装置の構成を示す図、 インク構成成分例を示す図、 画像形成処理を行う構成を示すブロック図、 印刷対象となる印刷データの構成例を示す図、 ドット配置パターン例を示す図、 マルチパス記録を示す模式図、 各記録モードの詳細を示す図、 色分解用LUTによる無色インクの打込み量を説明する図、 マルチパス記録に適用されるマスクパターン例を示す図、 各記録モードでの光沢および色味の制御例を示す図、 有色インクの打込み量を説明する図、 1パス記録を行う場合の記録ヘッド構成および記録方向を示す図、 記録ヘッドの他の構成例を示す図、 記録モードと質感補正をマニュアル設定するUI例を示す図、である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に関る本発明を限定するものではなく、また、本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
<第1実施形態>
本実施形態は、インクジェット記録装置において、光沢を有する記録媒体に対し顔料色材を含む複数色の有色インクと画質向上液(以下、無色インク)を用いた印刷を行う際に、その打込み量と記録方法の両方を制御して、印刷物の光沢および色味を制御する。
●光沢度と写像性
まず、本実施形態において、記録媒体や画像の光沢を評価する指標となる光沢度と写像性について、図1を用いて説明する。
図1(a)は、印刷物表面における20°鏡面光沢度(以下、単に「光沢度」と記載する)およびヘイズを検出する概要を示している。同図に示すように、印刷物表面で反射した反射光および散乱光を市販の検出器によって検出することで、上記光沢度およびヘイズの値を求めることができる。反射光はその正反射光の軸を中心にある角度で分布しており、図1(d)に示すように、光沢度は、例えば検出器中心の開口幅1.8°で検出される。すなわち、反射光が観察される場合、その分布の中心軸をなす正反射光の入射光に対する反射率が、光沢度として定義される。なお、本実施形態における光沢度の単位は無次元で検出され、その値はJIS規格のK5600に準拠しているとする。
また写像性は、例えば、JIS H8686『アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の写像性測定方法』やJIS J7105『プラスチックの光学的特性試験方法』を用いて測定され、記録媒体に映り込んだ像の鮮明さを表す。例えば、記録媒体に映り込んだ照明像がぼやけている場合は、写像性の値が低くなる。
図1(b)および(c)は、印刷物表面の粗さに応じて反射光の量や向きが異なることを示している。同図に示されるように、一般に、印刷物の表面が粗くなるほど反射光が拡散して正反射光の量が減るため、写像性と光沢度がより小さく測定される。以下、本実施形態においては、記録媒体や画像内の各点において測定した写像性と光沢度の値にばらつきが小さいことを、光沢均一性が高いと表現する。
●記録方法と光沢および色味の関係
ここで、本実施形態において使用される有色インクと無色インクの記録方法と、該記録された画像における光沢および色味の関係について説明する。
図2は、第1実施形態における有色インクと無色インクの着弾の様子を示す模式図であり、これを用いて無色インクの記録方法による写像性と光沢度の違いを説明する。図2(a)は、無色インクが打ち込まれない場合を示し、図2(b)(c)はそれぞれ、無色インクを後述する2種類の方法、すなわち通常打ち記録と後打ち記録で記録する場合を示す。
図2(b)に示すように、有色インクによる記録が完了する前に無色インクの記録を開始する記録方法を「通常打ち記録」と称する。一般に、紙面に残存しやすい色材やポリマーを多く含むインク液滴は、後発液滴の浸透を阻害しやすく、また、紙やインク液滴間の表面張力の差によって濡れ広がり方も変わる。このように、吐出された液滴は、その液滴の種類と下地の状態によって、着弾した際の濡れ広がり方や浸透速度が異なるため、同図に示すように、定着後のドット高さが変化して平滑性が低下する。その結果、写像性と光沢度が下がりやすい傾向にあり、これは、使用される有色インクの種類や、該有色インクと無色インクの量が多くなるほど、その傾向が大きくなる。
一方、図2(c)に示すように、有色インクによる記録が完了した後に無色インクの記録を開始する記録方法を「後打ち記録」と称する。後打ち記録によれば同図に示すように、印字表面の平滑性が維持される(むしろ向上する場合もある)ため、写像性は低下しにくく、光沢度のみが無色インクの量に応じて大きく変化する傾向がある。すなわち、光沢度が低い領域に無色インクを塗布すると、その無色インクの量に応じて光沢度は高くなるが、光沢度が高い領域に無色インクを塗布すると光沢度が低下する。
尚、白地に対しては、記録方法によらず(通常打ち記録/後打ち記録のいずれでも)無色インクの所定量を塗付することで、光沢度の低い記録媒体の光沢度を上げることができる。
図3は、無色インクの記録方法の違いによる色再現性範囲の違いを説明する図である。図3(a)は、通常打ち記録と後打ち記録で、有色インクと一定量の無色インクを記録した場合の色再現範囲の変化を示す図であり、特にシアン色相での彩度(横軸)と明度(縦軸)を示している。同図によれば、無色インク無しでの記録に対し、無色インクを通常打ちした場合には、画像暗部において色再現範囲がむしろ狭くなっている。これは、上述したように通常打ち記録では、印字表面の平滑性が低下するためであり、図3(b)に示すように印字表層部での乱反射が起きやすく、特に有色インク量が多い暗部では白茶けて見えやすい。これに対し、無色インクを後打ちした場合には、無色インク無しでの記録に比べて画像暗部での色再現範囲が広がっていることが分かる。これは上述したように後打ち記録では、印字部表面の平滑性を維持・向上させつつ、印字部表層部の光沢度が変化するためである。よって図3(c)に示すように、有色インク量が多い暗部では印字表層部の反射光が減少し、より明度の低い色味を表現することができる。
以上説明したような、無色インクの記録方法と光沢および色味の関係に鑑み、本実施形態では、有色インクと無色インクの両方の打込み量を記録方法毎に設定することで、無色インクの記録に伴う色味の変化を調整する。なお、ここで色味とは、各有色インクによって形成される画像の色相・明度・彩度を示す色情報である。より詳細には、本実施形態における記録方法として第1および第2の記録モードを設ける。第1の記録モードでは、高彩度部等の暗部以外の有色インク記録部について表面平滑性と光沢度を重点的に下げるように記録を行うことで、暗部との光沢差を縮めて、良好な色再現性を維持しつつ光沢均一性を高める。また第2の記録モードでは、暗部の表面平滑性を低下させずに光沢を下げるように記録を行うことで、色再現範囲を第1の記録モードよりも広くする。
以下、本実施形態における画像形成装置の構成、およびインク成分構成、画像形成処理について詳細に説明する。
●装置構成
図4(a)は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の外観斜視図であり、給紙トレイ12より矢印で示す方向に記録媒体を装置本体210に挿入後、間欠的に搬送して画像形成を行った後、排紙トレイ31より排紙する。
図4(b)は、インクジェット記録装置本体210のカバーを開けた際の斜視図である。同図において、キャリッジ5に搭載された記録ヘッド1は、図中矢印A1、A2方向にガイドレール4に沿って往復移動しながらノズルからインクを吐出し、記録媒体S2上に画像を形成する。記録ヘッド1は、例えば、それぞれ異なった色の有色インクと無色インクに対応した複数のノズルを有している。本実施形態では有色インクとして、以下の10色を用いるとする。シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック1(K1)、ブラック2(K2)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、レッド(R)、グリーン(G)、グレー(Gray)。記録ヘッド1にはすなわち、該10色および無色インク(CL)のそれぞれについてのノズルが備えられている。これら各色の有色インクと無色インクは、インクタンク(不図示)に貯留され、該インクタンクを経て記録ヘッド1に供給される。なお本実施形態では、インクタンクと記録ヘッド1とが一体化されてヘッドカートリッジ6を構成し、ヘッドカートリッジ6がキャリッジ5に搭載される構成となっている。
キャリッジモータ11の駆動力をタイミングベルト17によってキャリッジ5に伝えることにより、キャリッジ5を図中矢印A1、A2方向(主走査方向)にガイド軸3とガイドレール4に沿って往復移動させる。このキャリッジ移動の際には、キャリッジ5に設けられたエンコーダセンサ21が、キャリッジの移動方向に沿って備えられたリニアスケール19を読み取ることで、キャリッジ位置が検出される。そして、この往復移動により記録媒体上への記録が開始される。この時、記録媒体S2は給紙トレイ12より供給され、搬送ローラ16とピンチローラ15とにより挟持され、プラテン2まで搬送される。
次に、キャリッジ5がA1方向に1走査分の記録を行うと、搬送モータ13によってリニアホイール20を介して搬送ローラ16が駆動される。そして、記録媒体S2が副走査方向である矢印B方向に所定量搬送される。その後、キャリッジ5がA2方向に走査しながら、記録媒体S2に記録が行なわれる。キャリッジ5のホームポジションにはヘッドキャップ10と回復ユニット14が備えられ、必要に応じて間欠的に記録ヘッド1の回復処理を行う。上記の動作を繰り返すことによって記録媒体の1枚分の記録が終了すると、該記録媒体は排紙され、1枚分の記録が完了する。
図4(c)は、本実施形態のインクジェット記録装置における制御構成を示すブロック図を示す。コントローラ100は主制御部であり、例えばマイクロ・コンピュータの形態をなすASIC101、ROM103、RAM105を有する。ROM103は、ドット配置パターンやマスクパターン、その他の固定データを格納している。RAM105は、画像データを展開する領域や作業用の領域等を設けている。ASIC101がROM103からプログラムを読み出し、画像データを記録媒体へ記録するまでの一連の処理を実行する。
ヘッドドライバ140は、プリントデータ等に応じて記録ヘッド141(図4(b)における記録ヘッド1)を駆動するドライバである。モータドライバ150はキャリッジモータ152(図4(b)におけるキャリッジモータ11)を駆動するドライバであり、モータドライバ160は搬送モータ162(図4(b)における搬送モータ13)を駆動するドライバである。
ホスト装置110は、後述する画像データの供給源であり、プリントに係る画像等のデータの作成、処理等を行うコンピュータの他、画像読み取り用のリーダ部等の形態であっても良い。画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、インタフェース(I/F)112を介してコントローラ100と送受信される。
●インクと無色インクの構成
次に、本実施形態のインクジェット記録装置において使用される顔料色材を含む有色インク(以下、単にインクと記載する)と、無色インクの構成について説明する。
まず、インクを構成する各成分(水性媒体、顔料、分散剤、界面活性剤等)について説明する。
[水性媒体]
本実施形態において使用するインクには、水及び水溶性有機溶剤を含有する水性媒体を用いることが好ましい。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上かつ50.0質量%以下、とすることが好ましい。又、インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上かつ95.0質量%以下、とすることが好ましい。ここで、本実施形態における水溶性有機溶剤として使用可能となるものを以下に列挙する。又、水としては脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。
・炭素数1〜6のアルキルアルコール類。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、プロパンジオール、ブタノール、ブタンジオール、ペンタノール、ペンタンジオール、ヘキサノール、ヘキサンジオール、等。
・アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)。
・ケトン又はケトアルコール類(アセトン、ジアセトンアルコール等)。
・エーテル類(テトラヒドロフラン、ジオキサン等)。
・平均分子量200、300、400、600、及び1000等のポリアルキレングリコール類(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等)。
・炭素数2〜6のアルキレン基を持つアルキレングリコール類。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等。
・低級アルキルエーテルアセテート(ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)。
・グリセリン。
・多価アルコールの低級アルキルエーテル類。例えば、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等。
・N-メチル-2-ピロリドン、2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン等。
[顔料]
顔料としては、カーボンブラックや有機顔料を用いることが好ましい。インク中の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上かつ15.0質量%以下、とすることが好ましい。
ブラックインクは、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックを顔料として用いることが好ましい。以下、本実施形態におけるブラックインクとして使用可能な市販品の例を以下に列挙する。
・レイヴァン:7000、5750、5250、5000ULTRA、3500、2000、1500、1250、1200、1190ULTRA-II、1170、1255(以上、コロンビア製)。
・ブラックパールズL、リーガル:330R、400R、660R、モウグルL、モナク:700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、2000、ヴァルカンXC-72R(以上、キャボット製)。
・カラーブラック:FW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリンテックス:35、U、V、140U、140V、スペシャルブラック:6、5、4A、4(以上、デグッサ製)。
・No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF-88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上、三菱化学製)。
なお、本実施形態用に新たに調製したカーボンブラックを用いることも可能である。勿論、本発明はこれらに限定されるものではなく、従来のカーボンブラックを何れも用いることができる。又、カーボンブラックに限定されず、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子や、チタンブラック等を顔料として用いても良い。
また、本実施形態における有機顔料として使用可能となるものを以下に列挙するが、勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。
・トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッド等の水不溶性アゾ顔料。
・リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の水溶性アゾ顔料。
・アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体。
・フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料。
・キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系顔料。
・ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系顔料。
・イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系顔料。
・ベンズイミダゾロンイエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料。
・ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系顔料。
・インジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、チオインジゴ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料。
・フラバンスロンイエロー、アシルアミドイエロー、キノフタロンイエロー、ニッケルアゾイエロー、銅アゾメチンイエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等。
又、有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと、例えば、以下のものを用いることができる。勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。
・C.I.ピグメントイエロー。:12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、97、109、110、117、120、125、128等。同、137、138、147、148、150、151、153、154、166、168、180、185等。
・C.I.ピグメントオレンジ:16、36、43、51、55、59、61、71等。
・C.I.ピグメントレッド:9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192等。同、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、254、255、272等。
・C.I.ピグメントバイオレット:19、23、29、30、37、40、50等。
・C.I.ピグメントブルー:15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64等。
・C.I.ピグメントグリーン:7、36等。
・C.I.ピグメントブラウン:23、25、26等。
[分散剤]
上述したような顔料を水性媒体に分散するための分散剤としては、水溶性を有する樹脂であれば何れのものも用いることができるが、分散剤の重量平均分子量が1000以上30000以下、更には3000以上15000以下であるものが好ましい。また、インク中の分散剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上5.0質量%以下とすることが好ましい。
本実施形態における分散剤としては、例えば以下のものを用いることができる。
・スチレン、ビニルナフタレン、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド、又はこれらの誘導体等を単量体とするポリマー。
・ロジン、シェラック、デンプン等の天然樹脂。
尚、ポリマーを構成する単量体のうち1つ以上は親水性単量体であることが好ましく、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩等を用いても良い。又、樹脂としては、塩基を溶解した水溶液に可溶である、即ち、アルカリ可溶型であることが好ましい。
[界面活性剤]
インクセットを構成するインクの表面張力を調整するためには、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤等の界面活性剤を用いることが好ましい。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール類、アセチレングリコール化合物、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物等を用いることができる。
[その他の成分]
インクセットを構成するインクは、上述した各成分の他に、保湿性維持のために、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、及びトリメチロールエタン等の保湿性固形分を含有してもよい。インク中の保湿性固形分の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上20.0質量%以下、更には3.0質量%以上10.0質量%以下とすることが好ましい。又、インクセットを構成するインクは、上述した各成分以外にも必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、及び蒸発促進剤等の種々の添加剤を含有しても良い。
[インクの調製]
以下、本実施形態で用いるインクの調製について、より具体的に説明する。しかしながら本発明はその要旨を超えない限り、下記の例によって限定されるものではない。尚、以下の文中における「部」及び「%」の記載は、特に断りのない限り質量基準であるとする。
本実施形態では以下に示す手順により、顔料分散液1〜6を調製した。尚、以下の記載において、分散剤とは、酸価200、重量平均分子量10000のスチレン−アクリル酸共重合体を、10質量%水酸化ナトリウム水溶液で中和することにより得られた水溶液のことである。
・C.I.ピグメントレッド122を含む顔料分散液1の調製
顔料(C.I.ピグメントレッド122)10部、分散剤20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて3時間分散する。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去した。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液1を得る。
・C.I.ピグメントブルー15:3を含む顔料分散液2の調製
顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)10部、分散剤20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて5時間分散する。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去した。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルターにて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液2を得る。
・C.I.ピグメントイエロー74を含む顔料分散液3の調製
顔料(C.I.ピグメントイエロー74)10部、分散剤20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて1時間分散する。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去した。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルターにて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液3を得る。
・C.I.ピグメントブラック7を含む顔料分散液4の調製
カーボンブラック顔料(C.I.ピグメントブラック7)10部、分散剤20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて3時間分散する。尚、分散する際の周速は、顔料分散液1を調製する際の2倍とした。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去する。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルターにて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液4を得る。
・C.I.ピグメントレッド149を含む顔料分散液5の調製
顔料(C.I.ピグメントレッド149)10部、分散剤20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて3時間分散する。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去した。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルターにて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液5を得る。
・C.I.ピグメントグリーン7を含む顔料分散液6の調製
顔料(C.I.ピグメントグリーン7)10部、分散剤20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて3時間分散する。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去した。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルターにて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液1を得る。
本実施形態における有色インクとしては、図5に示すインク1〜10が調製される。すなわち、以上のように調整された顔料分散液1〜6を用いて、図5に示す各成分を混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ0.8μmのセルロースアセテートフィルターにて加圧ろ過を行って、インク1〜10を調製する。
[無色インクの調整]
本実施形態において用いられる無色インクは、少なくとも光沢均一性と色域向上のための画質向上液として用いられるものであり、同様の効果が得られる限り、無色インクの組成は本実施形態によって限定されるものではない。以下、本実施形態において用いられる無色インクの調整について、具体的に説明する。
本実施形態における無色インクとしては、ラジカル開始剤を用いた溶液重合法により合成したスチレン(St)-アクリル酸(AA)共重合体Aを用いて、下記組成の液体組成物を作成する。なお、スチレン−アクリル酸共重合体Aは、St/AA=70/30(質量%)、分子量:10500、実測酸価:203である。また、塩基性物質としては水酸化カリウムを用い、液体組成物のpHが8.0となるように添加量は調整する。
・スチレン−アクリル酸共重合体A 2部
・グリセリン 7部
・ジエチレングリコール 5部
・水 86部
●画像形成処理
以下、本実施形態における画像形成処理について説明する。図6は、本実施形態の記録システムにおいて画像形成処理を行う構成を示すブロック図であり、画像形成対象として入力されたRGB各色8ビット(256階調)で表される画像データを、各インク色につき1ビットのデータに変換して出力する様子を示している。
上述したように本実施形態における記録システムは、ホスト装置110とインクジェット記録装置(以下、単にプリンタと称する)210とで構成される。ホスト装置110は例えばパーソナルコンピュータ(PC)であり、アプリケーション611と、インクジェット記録装置に応じたプリンタドライバ11とで構成される。
アプリケーション611は、ホスト装置110のモニタおけるUI画面よりユーザが指示した情報に基づいて、後述するプリンタドライバ11に渡す画像データを作成する処理、および、記録の制御を司る記録制御情報を設定する処理を実行する。
ここで図7に、本実施形態における印刷対象となる印刷データの構成例を示す。同図に示すように印刷データは、上述した画像データ及び記録制御情報からなる。記録制御情報は、「メディア情報」、「記録品位情報」、および給紙方法等のような「その他制御情報」から構成されている。メディア情報には、記録の対象となる記録媒体の種類が記述されており、普通紙、光沢紙、はがき、プリンタブルディスクなどのうち、いずれか1種類の記録媒体が規定されている。記録品位情報には、記録の品位が記述されており、「きれい」、「標準」、「はやい」等のうち、いずれか1種の記録品位が規定されている。本実施形態においては、図17(a)に示すようなユーザインターフェース(UI)に基づいて、「光沢均一性重視モード」と「色再現性重視モード」(後述)の2つの記録モードのいずれかを設定可能としている。図7に示す「その他制御情報」には、この記録モード情報が含まれる。アプリケーション611で処理されたこれらの画像データ及び記録制御情報は、記録の際にプリンタドライバ11に渡される。
プリンタドライバ11は、色域マッピング部612、色分解部613、γ補正部615、量子化部616、および印刷データ作成部617を有する。以下に、各部における処理を簡単に説明する。
色域マッピング部612では色域(Gamut)のマッピングを行う。この処理は、sRGB規格の画像データ(R,G,B)によって再現される色域を、プリンタ210によって再現される色域内に写像するためのデータ変換を行う。具体的には、R,G,Bのそれぞれが8ビットで表現された256階調のデータを、図示しない3次元のルックアップテーブル(LUT)を用いることによって、色域が異なるそれぞれ8ビットのR,G,Bデータ(RGB値)に変換する。この変換は、3次元LUTに補間演算を併用して行う。
色分解部613では、色分解用の3次元LUTに基づいて、上記色域のマッピングがなされたR,G,Bデータを、このデータが表す色を再現する有色インクと無色インクの組み合わせであるそれぞれ8ビットのインク色データに変換する。すなわち本実施形態では、色分解部613は、R,G,Bデータを、10色の有色インクと無色インクに対応するC,M,Y,K1,K2,LC,LM,R,G,Gray,CLの各データに変換する色変換手段として機能する。尚、この変換は、3次元LUTに補間演算を併用して行う。色分解用の3次元LUTは色分解LUT格納部614に複数が保持されており、記録制御情報に基づいて適切な1つが選択される。
γ補正部615では、色分解部613で得られた各色のインク色データについて、各色毎にその濃度値(階調値)の変換を行う。具体的には、1次元LUTを用いて、インク色データをプリンタ210の階調特性に線形的に対応づけるような変換を行う。
量子化部616では、γ補正がなされた各色8ビットのインク色データのそれぞれについて、5ビットのデータに変換する量子化処理を行う。本実施形態では誤差拡散法を用いて、256階調の8ビットデータを17階調の5ビットデータに変換する。ここで得られる5ビットデータは、後述するプリンタ210でのドット配置パターン化処理におけるドット配置パターンを示すインデックスとなる。尚、この各色17階調に量子化されたデータは、レベル0〜16のいずれかの階調を示す階調値情報を示す。
印刷データ作成部617では、上述した記録制御情報および量子化部616で作成された5ビットの記録画像データにより、図7に示したような印刷データを構成する。生成された印刷データは、プリンタ210へ供給される。
以上のように、ホスト装置110によって印刷データがプリンタ210に送られると、プリンタ210では入力された印刷データに対して、まずドット配置パターン化処理部621による2値化処理を行う。すなわち、入力された17値の階調値情報をドット配置パターンに変換する。これにより、プリンタ210がインクを吐出するか否かの2値データを得ることができる。ここで、本実施形態で用いる17階調のドット配置パターンを図8に示す。図8に示すドット配置パターンにおいて、黒塗りエリアはドットを記録する画素を示し、白塗りエリアはドットの記録しない画素を示す。ドット配置パターン化処理部621では、量子化部616からの出力値である階調レベル0〜16の5ビットデータで表現される各画素を、その階調値(レベル0〜16)に対応したドット配置パターンにインデックス展開する。これにより、多値の1画素に対し、対応するドット配置パターン内の複数の領域にインクドットの記録の有無(吐出・非吐出)を定義する。すなわち、多値の1画素(5ビット)の入力データに対し、2値の4×4画素を単位領域として解像度変換し、それぞれ「1」または「0」の1ビットの2値データが配置されたことになる。
マスク処理部622では、互いに補完の関係にある複数のマスクパターンを用いて、ドット配置パターン化処理部621により決定された各色のドット配置に対し、記録走査のタイミング情報を加える。具体的には、後述するマスク処理より、C,M,Y,K1,K2,LC,LM,R,G,Gray,Cの各色について、マルチパス記録を構成する記録パスごとの記録データを生成する。尚、複数のマスクパターンはマスクパターン格納部623に格納されており、記録制御情報に基づいて選択される。また、一回の走査で画像を完成させる場合には、マスク処理を省く。
マスク処理後の記録データは、マルチパス記録における複数回の記録パスに応じた適切なタイミングで、ヘッド駆動回路624に供給される。ヘッド駆動回路624に入力された記録データは、記録ヘッド625(図4(b)における記録ヘッド1)の駆動パルスに変換され、各色の記録ヘッド625から所定のタイミングでインクが吐出される。これにより、記録データに応じたインク吐出が行われ、記録媒体に画像の記録が行われる。
ここで、本実施形態におけるマルチパス記録について説明する。マルチパス記録とは、記録媒体の単位領域に対し、記録ヘッドの複数回の走査で画像を記録する方法である。図9に、マルチパス記録を行う様子を模式的に示す。本実施形態に適用される記録ヘッド1は、実際には768個のノズルを有するが、ここでは簡単のため、16個のノズル901を有するものとし、4回の記録走査で画像形成するものとして説明する。ノズル901は第1〜第4の4つのノズル群に分割され、各ノズル群にはノズルが4つずつ含まれている。マルチパス記録は単位領域を複数回の走査で記録を行うが、記録すべき画像データを複数に分割する分割パターンとして、マスクパターンが知られている。マスク902は第1〜第4のマスクパターン902(a)〜902(d)で構成され、それぞれ、第1〜第4のノズル群の記録許容画素を定義している。各マスクパターンにおいて、黒塗りエリアはドットの記録を許容する記録許容画素を示し、白塗りエリアはドットの記録を許容しない非記録画素を示す。第1〜第4のマスクパターン902(a)〜902(d)は互いに補完の関係にあり、これら4つのマスクパターンを重ねあわせると、4×4画素=16画素に対応した領域の記録が完成される構成となっている。903〜906で示した各パターンは、記録走査を重ねることによって画像が完成されていく様子を示したものである。各記録走査が終了する度、記録媒体は図中矢印の方向にノズル群の幅分(同図では4ノズル分)ずつ、間欠的に搬送される。よって、記録媒体の同一記録領域(各ノズル群の幅に相当する領域)は4回の記録走査によって画像が完成される。このようなマスクパターンと、上述のドット配置パターン化処理で得られた2値の画像データとでAND処理を行うことにより、各記録パスで記録する2値の記録データが決定される。
●記録モード
本実施形態においては、上述した画像形成処理を、記録制御情報に応じて行う。以下、本実施形態の特徴である記録モードについて詳細に説明する。
図2および図3を用いて説明したように、画像形成時に無色インクを塗布すると、画像の光沢や色再現範囲が変化する。よって本実施形態では、有色インクと無色インクの打込み量と、記録方法とを制御することで、印刷物における光沢及び色再現範囲を調整する。以下、高い光沢均一性を実現するための第1の記録モードを「光沢均一性重視モード」、高い色再現範囲を実現するための第2の記録モードを「色再現性重視モード」と称する。
本実施形態では、各有色インクと無色インクの打込み量を、色分解部613で参照される色分解テーブルによって決定する。図10は、各記録モードにおいて設定される色分解テーブルと無色インク(以下、CL)の記録方法の組み合わせ例を示す。同図によれば、光沢均一性重視モードでは、該第1の記録モード用に作成された第1の色分解テーブルを参照してCL通常打ち記録を行う旨が示されている。また、色再現性重視モードでは、該第2の記録モード用に作成された第2の色分解テーブルを参照してCL後打ち記録を行う旨が示されている。以下、第1および第2の色分解テーブルをそれぞれ、第1および第2のLUTと称する。
ここで図11を用いて、本実施形態における色分解テーブルについて説明する。図11(a)は、色分解部613にて参照される色分解テーブルの一例を示す。該色分解テーブルには、プリンタ210によって再現される256階調のR,G,B値の各格子点に対し、対応する有色インクおよび無色インクの各打込み量の値が、インク色データとして割り付けられている。各R,G,B値は、明度と彩度と色相の情報に対応しており、(R,G,B)=(0,0,0)が最も明度の低いブラック(K)、(R,G,B)=(255,255,255)が最も明度の高いホワイト(W)を示す。図11(b)は、色分解テーブルにおける入力RGB色空間範囲を示す概念図である。本実施形態では、R,G,B信号値によって示される、明度の低い画像暗部(図11(b)の斜線部の範囲)における無色インクの打込み量が、色再現重視モード時よりも光沢均一性重視モード時の方が少なくなるように定められている。これにより、無色インクが通常打ちされる光沢均一性重視モード時には、暗部における無色インクの打込み量が減るため、暗部における表面平滑性の低下を抑制し、光沢度低下を抑制することができる。
ここで図11(c)に、本実施形態の光沢均一性重視モードにおいて第1のLUTに設定される、入力信号と無色インクの打込み量(CL)との関係を示す。同図の横軸は入力信号であり、最低明度のブラック(R,G,B)=(0,0,0)からシアン高彩度部(R,G,B)=(0,255,255)、最高明度のホワイト(R,G,B)=(255,255,255)と変化するシアンラインを例として示す。同図によれば、シアンライン全域においてCL塗布の最大量が設定されたホワイト(白地)からシアン高彩度部(Cプライマリ)にかけてはCLが減少している。また、シアン高彩度部(Cプライマリ)からブラック(最暗部)にかけての暗部ではCLがA以下となる。尚、Aは各有色インクと無色インクで形成される画像の光沢度によって決定されるCL打込み量の基準値であり、例えば、CLのみの記録を行っても該記録面の光沢度が下がらない程度のCL量をAとして設定する等が考えられる。なお、無色インクを塗布しなくても光沢が十分低い場合にはA=0としても良い。
また図11(d)は、本実施形態の色再現性重視モードにおいて第2のLUTに設定される、シアンラインに対する無色インク打込み量(CL)を示す。同図によれば、白地からCプライマリにかけてはCLが減少するが、Cプライマリから最暗部にかけてはCLが上記Aより大きくなる。これによりすなわち、暗部(Cプライマリ〜最暗部)におけるCL量が、図11(d)に示す色再現重視モード時よりも図11(c)に示す光沢均一性重視モード時の方が少なくなる。したがって、CLの通常打ち記録を行う光沢均一性重視モードにおいて暗部での表面平滑性の低下が抑制され、光沢度低下が抑制される。
なお、本実施形態における画像暗部としては、図11(b)および(c)(d)に示したように、入力RGB色空間の全範囲に対して半分の領域を占める明度の低い領域を定義した。すなわち、入力RGB色空間の全範囲を、(R,G,B)=(255,0,0)、(0,255,255)の2点を通る平面で2領域に分断したうちの、ブラック(R,G,B)=(0,0,0)側の領域である。例えばシアンラインにおいては、その全域(R,G,B)=(0,0,0)〜(0,255,255)〜(255,255,255)において、その中間地点である最高彩度(Cプライマリ)から最暗部にかけての領域を暗部として示した。しかしながら本発明における暗部の定義はこの例に限定されず、入力信号の示す明度が所定値以下となるような部分、または画像形成時における有色インクの打込み量が所定値以上となるような部分、としても良い。具体的には、入力信号においてその明度が40以下となるような部分を暗部として設定することが望ましい。
ここで図12を用いて、本実施形態における無色インクの記録モード毎のマルチパス記録について説明する。1401は、光沢均一性重視モードでの通常打ち記録時において、有色インクと無色インクに共通するマスクパターンを適用した記録例であり、有色インクと無色インクは共に第1走査から記録が開始され、4回の記録走査で完了する。尚、通常打ち記録は、有色インクによる記録が完了する前に無色インクの記録を開始すればよく、例えば、有色インクが第1走査から第4走査、無色インクが第3走査から第6走査のようにすることもできる。また1402は、色再現性重視モードでの後打ち記録時において、有色インク用と無色インク用のそれぞれのマスクパターンを適用した記録例である。この場合、有色インクによる記録を4回の記録走査(1〜4パス目)で完了し、その後、無色インクの記録を4回の記録走査(5〜8パス目)で完了する。つまり、後打ち記録では計8回の記録走査を行う。これにより、同一領域に対する画像形成を4回の記録走査で完了する光沢均一性重視モードの方が、8回の記録走査で完了する色再現性重視モードよりも高速な画像形成ができることが分かる。
●画像形成結果
上述したように本実施形態においては、指定された記録モードに応じた色分解テーブルと記録方法(通常打ち記録/後打ち記録)による画像形成を行うことで、形成画像における光沢と色味を制御することができる。ここで図13を用いて、実際に各記録モードによる画像形成を行った際の、光沢および色味の制御例について説明する。なおここでは、各記録モードにおいて有色インクの最大打込み量(打込み可能な総量)は等しいものとする。
図13(a)は、光沢均一性重視モードによる画像形成を行った際に得られるシアンラインの光沢度(光沢特性)を示す図である。同図において、細線が本実施形態の光沢均一性重視モードによる画像形成、すなわち上記図11(c)に示す第1のLUTを用いたCL通常打ち記録による画像形成を行った際に得られる光沢特性である。また、太線は無色インクを用いずに通常記録を行った場合に得られる光沢特性である。同図によれば、暗部における光沢度の低下を抑制しつつ、白地〜CプライマリではCL通常打ちによって光沢度を低下させ、白地部では上述したようにCL塗付によって記録媒体そのものの光沢度を上げている。これにより、白地から中間調における光沢度が所定の光沢目標範囲内に収まるように制御することができ、光沢均一性を高めることができる。なお、同図はシアンラインの例であるが、各有色インクの組み合わせを最適化することで、光沢均一性を保ちつつ良好な色再現を実現することができる。尚、ここでは、白地部にCLを塗布するようにしているが、CLを塗布する写真記録では白地部がほとんど発生しないため、白地部にCLを塗布しないようにしてもよい。
これに対して、色再現性重視モードにおいては、無色インクを後打ち記録することにより、暗部で印字表層部の反射光を減少させ、より明度の低い色味を表現することができるため、図13(c)に示すように広い色再現域の画像記録が実現可能となる。しかも、このモードでは、光沢均一性重視モードほど光沢均一度は高くないが、白地〜暗部に亘って光沢度の均一化も実現できる。図13(b)は、色再現性重視モードによる画像形成を行った際に得られるシアンラインの光沢度(光沢特性)を示す図である。同図において、細線が本実施形態の色再現性重視モードによる画像形成、すなわち上記図11(d)に示す第2のLUTを用いたCL後打ち記録による画像形成を行った際に得られる光沢特性である。また、太線は無色インクを用いずに通常記録を行った場合に得られる光沢特性である。同図によれば、暗部においても基準値Aを超える量のCLを打ち込むことで、白地部以外の有色部全域(有色インク印字部)において、表面平滑性を保ちつつ光沢度を低下させている。なお白地部では上述したようにCL塗付によって記録媒体そのものの光沢度を上げている。これにより、色再現性重視モードでも光沢度の均一化が図られている。
以上説明した様に本実施形態によれば、顔料色材を含む複数色の有色インクと無色インクによる印刷を行う際に、その打込み量と記録方法の両方を制御する。これにより、同一の記録媒体に対して高い光沢均一性を有する画像と、広い色再現範囲を有する画像のいずれもが記録可能となる。具体的には、光沢均一性重視モードでは、画像暗部において無色インクの打込み量を基準値A以下にして通常打ち記録を行うことで、光沢均一性を高めつつ高速印刷が可能となる。一方、色再現性重視モードでは、画像暗部において無色インクの打込み量をAより大きくして後打ち記録を行うことで色再現範囲を広げることが可能となる。
<変形例>
以下、上述した第1実施形態に対する変形例を示す。
●CL記録走査回数
上述した第1実施形態においては、図12を用いて説明したように、色再現性重視モード時における後打ち記録の際に、無色インクの記録を4回の記録走査で完了する例を示した。しかしながら、本発明における後打ち記録は、印刷物表面の写像性を保ちつつ光沢を下げることで色再現範囲を拡大できれば良いため、本発明の記録走査回数はこの例に限定されない。例えば、後打ち記録時の無色インクの記録を2回の走査で完了させる、すなわち、有色インクの記録を4回の走査で完了した後に、無色インクの記録を2回の走査で完了させるようにしても良い。このように、色再現性重視モード時に有色インクの記録走査回数に比べて無色インクの記録走査回数を減らすことで、画像形成時におけるスループットを向上させつつ、広い色再現範囲を実現することができる。なお、有色インクの記録走査回数も4回に限定されないことはもちろんであり、例えば記録モードに応じて有色インクの記録走査回数を切り替えることも可能である。
●画像の暗部判定
上述した第1実施形態においては、図11(a)で説明したように、第1および第2のLUTによる無色インクの打込み量を、入力される色情報(RGB信号)が暗部を示す場合における有色インクの組み合わせに基づいて設定する例を示した。この暗部を示す情報として、ブラック(K)インクの打込み量を適用することも可能である。Kインクを使用する領域は、上述した第1実施形態で説明した画像暗部と同様に、無色インクの塗布により光沢および色見が変わりやすい。したがって、Kインクが使用される場合におけるCL打込み量を、光沢均一性重視モードでは基準値以下(A以下)に設定し、色再現性重視モードではAより大きくなるように設定することで、第1実施形態と同様の効果が得られる。
●有色インク打込み量
上述した第1実施形態では、有色インクの最大打込み量が記録モード間で等しい場合に、図13(c)に示すように色再現性重視モードの方が色再現範囲が広くなる例を示した。本発明では、有色インクの最大打込み量を記録モード間で異ならせることにより、光沢均一性重視モードにおいても色再現範囲を広くすることができる。
例えば、有色インクと無色インクの打込み量の総和を、記録モード間で等しいものとし、光沢均一性重視モード時における有色インクのみの最大打込み量が、色再現性重視モード時よりも大きくなるように設定する。この例を図14(a)(b)に示す。図14(a)および(b)はそれぞれ、光沢均一性重視モードおよび色再現重視モードにおいて第1および第2のLUTとして設定される、シアンラインに対する有色インクの打込み量を示している。なお、両図には図11(c)および(d)に示した無色インクの打込み量(CL)も併記してある。両図によれば、特に画像暗部において、図14(a)の光沢均一性重視モード時の方が、図14(b)の色再現性重視モード時よりもCL打込み量が小さいことから、CインクとKインクの総量が大きくなるように設定されていることが分かる。したがって、光沢均一性重視モードにおいても暗部の色再現範囲を良好にすることができる。
●1パス記録
上述した第1実施形態では、無色インクの記録方法として、マルチパス記録における通常打ち記録と後打ち記録の例を示した。しかしながら本発明はマルチパス記録に限定されず、1回の記録走査で画像を完成させる場合(1パス記録と称する)にも適用可能である。例えば図15(a)および(b)に示すように、記録ヘッド1における複数のノズル列のうち、主走査時に最初に記録を行う右端のノズルを無色インク(CL)用とする。通常打ち記録時には図15(a)に示すように、記録ヘッド1を図中左から右方向に走査しながら記録することで、無色インクを有色インクよりも先に打つ。一方、後打ち記録時には図15(b)に示すように、記録ヘッド1を右から左方向に走査しながら記録することで、無色インクを有色インクの後に打つ。なお、ここでは無色インクのノズル列を記録ヘッド1の右端(主走査時に最初に記録を行うノズル列)に備える例を示したが、その逆とすることも可能である。すなわち、無色インクのノズル列を左端(主走査時に最後に記録を行うノズル列)に備えた場合であっても、上記と逆方向の走査によって通常打ち記録と後打ち記録を制御することができる。このように、記録ヘッドにおいて無色インク用のノズルをその主走査方向の端部に備え、記録モードによって走査方向を変えることで、1パス記録によっても第1実施形態と同様に光沢と色味を制御することが可能である。
●ノズル列長さ
上述した第1実施形態では、記録ヘッド1として図16(a)に示すように、有色インクと無色インクのノズル列長さが等しいものを使用し、マスクパターンを切り替えることで、無色インクの通常打ち記録と後打ち記録を制御する例を示した。しかしながら本発明における通常打ち記録と後打ち記録の切り替えはこの例に限らず、以下の方法によっても可能である。
例えば図16(b)(c)に示すような、有色インクに対して無色インクのノズル列が長い記録ヘッドを用いて、無色インクの使用ノズル位置を切り替えることで、通常打ち記録と後打ち記録を制御することができる。図16(b)(c)のそれぞれにおける斜線部は、通常打ち記録と後打ち記録において使用されるノズル領域を示している。なお、有色インクのノズル列の長さについては、通常打ち記録と後打ち記録とで等しいとする。
ここで、上記実施形態において図12に示したように、無色インクの後打ち記録時には有色インクの記録タイミングにインターバルが発生するため、有色インクノズル列の使用タイミング差に起因して、記録モード間で色ムラが発生することが考えられる。このような場合に本変形例のように無色インクをマスクパターンによる切り替えを行わずに記録可能とすることで、無色インクを後打ち記録する場合でも有色インクの使用ノズル数を制限することなくノズル列を連続動作させることが可能となる。したがって、第1実施形態と同様に記録画像の光沢と色味を調整しつつ、有色ノズル列内のノズル使用タイミング差に起因する記録モード間での色ムラを抑制することができる。
●UI設定
上述した第1実施形態では、図17(a)に示すようなユーザインターフェース(UI)に基づき、記録モードをマニュアル設定可能とした。ここで図17(b)に、各記録品位における、記録モードとマルチパス記録の走査回数との関係を示す。例えば、記録品位として「はやい」が選択された場合には、全走査回数を8回とする。すなわち、光沢均一性重視モードでは有色インク及び無色インクともに8回の記録走査によって画像を形成し、色再現性重視モードでは有色インクを前半4回、無色インクを後半4回の記録走査で画像を形成する。また、画像品位として「きれい」が選択された場合には、全記録回数を16回とする。すなわち、光沢均一性重視モードでは有色インク及び無色インクともに16回の記録走査によって画像を形成し、色再現性重視モードでは有色インクを前半8回、無色インクを後半8回の記録走査で画像を形成する。
尚、ホスト装置のCPUが、その他の記録制御情報に基づいて、光沢均一性重視モードと色再現性重視モードのいずれかを自動的に決定するようにしてもよい。光沢均一性重視モードの「後打ち記録」方法では有色インクによる記録が完了した後に無色インクの記録を開始する。これにに対し、光沢均一性重視モードの「通常打ち記録」方法では有色インクによる記録が完了する前に無色インクの記録を開始するため、スループットが高い。つまり、有色インクおよび無色インクを同じパス数で記録する場合には、「通常打ち記録」方法の方が、全体的なパス数は少なくなる。そこで、記録品位情報が「はやい」である場合に光沢均一性重視モードを設定し、記録品位情報が「標準」または「きれい」である場合に色再現性重視モードを設定するようにしてもよい。
このように、記録品位や質感補正の内容をUIによって設定可能とすることにより、例えば画像品位として「はやい」が選択された場合でも、スループットを維持しつつ、発色性を重視した記録を行うことができる等、より柔軟な画像形成が可能となる。なお、記録装置が実行可能な記録モードとして、光沢均一性重視モードと色再現性重視モード以外の他の記録モードが更に実行できるようになっていてもよいし、また、無色インクを用いずに有色インクのみを用いて記録するモードを備えていてもよい。無色インクを用いるか否かは、ユーザのマニュアル設定、記録用紙の種類による自動設定などにより決定するようにすればよい。
<その他の実施形態>
以上の実施形態においては、図6のインクジェット記録システムを例にとり本発明の説明をしたが、本発明の適用はこのような構成に限定されるものではない。図6に示される各機能のうち、マスク処理(2値データの生成)までの画像処理を実現する構成が、ホスト装置とプリンタのどちらに備わっていても良い。また、図17で説明した記録モードの入力設定(UI設定)もホスト装置ではなく、インクジェットプリンタにて行う形態であってもよい。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (18)

  1. 顔料色材を含む有色インクと無色インクを吐出する記録ヘッドにより前記有色インクと前記無色インクとを記録媒体の単位領域に付与して前記単位領域に画像の形成を行い、
    前記単位領域に形成する画像の色を示す画像データに基づいて前記単位領域へ付与することが定められた前記有色インクの付与が完了する前に、前記無色インクの付与を開始する第1の記録モードと、前記画像データに基づいて前記単位領域へ付与することが定められた前記有色インクの付与が完了した後に、前記無色インクの付与を開始する第2の記録モードと、を実行する、ための画像処理装置であって、
    記第1の記録モードにおいて前記画像データが示す画像の色が、前記画像データが対応する色空間における最低明度の色を含む暗部に含まれるである場合の前記無色インクの第1の付与量が、前記暗部の色の画像の表面平滑性及び光沢度の低下を抑制する量であり、
    前記第2の記録モードにおける前記暗部の色の画像を形成する場合の前記無色インクの第2の付与量が、前記暗部の色の画像の表面平滑性の低下を抑制し、光沢度を低下させる量であり、かつ、前記第1の付与量が前記第2の付与量よりも小さくなるように、前記画像データに基づいて前記単位領域に付与する前記無色インクの量を決定するインク量決定手段、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記暗部は、前記画像データが対応する色空間の全範囲に対して半分の領域を占める、ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記インク量決定手段は、前記画像データに基づいて前記有色インクの前記単位領域への付与量を決定し、
    前記暗部は、前記画像データに基づいて画像を形成する際に前記インク量決定手段が前記単位領域にブラックインクの付与を行うことを決定する前記画像データにおける信号値の範囲である、ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記インク量決定手段は、前記暗部に対する前記無色インクの付与量が予め設定された基準値以下となるように前記第1の記録モードの前記無色インクの付与量を決定し、前記暗部に対する前記無色インクの付与量が前記基準値より大きくなるように前記第2の記録モードの前記無色インクの付与量を決定する、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記基準値は、前記無色インクを前記記録媒体上に付与した際に該記録面の光沢度が下がらないような該無色インクの量を示す、ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記第1の記録モードまたは第2の記録モードを設定するための設定手段、をさらに有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 記録品位に係る情報に応じて、前記第1の記録モードまたは前記第2の記録モードを決定するモード決定手段、をさらに有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記インク量決定手段は、前記第1の記録モードおよび前記第2の記録モードにおいて、前記画像データが示す最高明度の色に対応する前記無色インクの付与量が最大となるように、前記無色インクの付与量を決定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記インク量決定手段はさらに、前記画像データに基づいて前記有色インクの前記単位領域への付与量を決定し、前記第1の記録モードの有色インクの最大付与量が、前記第2の記録モードの有色インクの最大付与量よりも大きくなるように、前記有色インクの前記単位領域への付与量を決定する、ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対的に複数回走査することにより前記画像の形成を行い、
    前記第1の記録モードでは、前記有色インクと前記無色インクとが同じ回の走査で前記記録媒体に付与され、前記第2の記録モードでは、前記有色インクを付与する最後の走査より後の回の走査で、前記無色インクを付与するための1回目の走査が行われる、ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記第1の記録モードと前記第2の記録モードとを実行する記録手段、をさらに有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 顔料色材を含む有色インクと無色インクを吐出する記録ヘッドにより前記有色インクと前記無色インクとを記録媒体の単位領域に付与して前記単位領域に画像の形成を行い、
    前記単位領域に形成する画像の色を示す画像データに基づいて前記単位領域へ付与することが定められた前記有色インクの付与が完了する前に、前記無色インクの付与を開始する第1の記録モードと、前記画像データに基づいて前記単位領域へ付与することが定められた前記有色インクの付与が完了した後に、前記無色インクの付与を開始する第2の記録モードと、を実行する、ための画像処理装置において実行される画像処理方法であって、
    記第1の記録モードにおいて前記画像データが示す画像の色が、前記画像データが対応する色空間における最低明度の色を含む暗部に含まれるである場合の前記無色インクの第1の付与量が、前記暗部の色の画像の表面平滑性及び光沢度の低下を抑制する量であり、
    前記第2の記録モードにおける前記暗部の色の画像を形成する場合の前記無色インクの第2の付与量が、前記暗部の色の画像の表面平滑性の低下を抑制し、光沢度を低下させる量であり、かつ、前記第1の付与量が前記第2の付与量よりも小さくなるように、前記画像データに基づいて前記単位領域に付与する前記無色インクの量を決定するインク量決定工程、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  13. 前記暗部は、前記画像データが対応する色空間の全範囲に対して半分の領域を占める、ことを特徴とする請求項12に記載の画像処理方法。
  14. 前記インク量決定工程では、前記画像データに基づいて前記有色インクの前記単位領域への付与量を決定し、
    前記暗部は、前記画像データに基づいて画像を形成する際に前記インク量決定工程で前記単位領域にブラックインクの付与を行うことを決定する前記画像データにおける信号値の範囲である、ことを特徴とする請求項12に記載の画像処理方法。
  15. 前記インク量決定工程では、前記暗部に対する前記無色インクの付与量が予め設定された基準値以下となるように前記第1の記録モードの前記無色インクの付与量を決定し、前記暗部に対する前記無色インクの付与量が前記基準値より大きくなるように前記第2の記録モードの前記無色インクの付与量を決定する、ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  16. 前記基準値は、前記無色インクを前記記録媒体上に付与した際に、該記録面の光沢度が下がらないような該無色インクの量を示す、ことを特徴とする請求項15に記載の画像処理方法。
  17. 前記記録ヘッドと前記記録媒体とを相対的に複数回走査することにより前記画像の形成を行い、
    前記第1の記録モードでは、前記有色インクと前記無色インクとが同じ回の走査で前記記録媒体に付与され、前記第2の記録モードでは、前記有色インクを付与する最後の走査より後の回の走査で、前記無色インクを付与するための1回目の走査が行われる、ことを特徴とする請求項12乃至16のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  18. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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