JP5539119B2 - 画像処理方法、画像処理装置、およびインクジェット記録方法 - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置、およびインクジェット記録方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクを用いて記録を行うためのデータの処理を行う画像処理方法、画像処理装置、およびインクを用いて記録を行うインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録では、様々な記録媒体に対して高品位な画像を形成することが強く求められている。また、特に近年は写真画質を求められ、銀塩写真と同等な画質と風合いを実現できる光沢紙が広く市場に流通している。また、画質の要求の高まりと相まって、銀塩写真と同等の耐候性も同時に求められており、そのための対応策として、色材自身の堅牢性が高い顔料インクを使用するインクジェット記録装置も増えてきている。
この顔料インクを用いたインクジェット記録装置における1つの課題として、正反射光が色づくブロンズ現象が挙げられる。このブロンズ現象は、顔料色材粒子が記録媒体表面に露出された状態の時に、顔料粒子表面における光の選択的反射によって、反射光の中に顔料の吸収帯の波長成分の割合が大きくなる結果生じる現象である。特にシアン顔料を用いた場合には、反射光が赤色に着色し、見た目の画質を大きく損なう一因となる。
ブロンズ現象を低減するための方法の一つとして、顔料粒子が記録媒体表面に露出しないように、記録面の上に透明フィルムをラミネートする方法が挙げられる。しかしながら、そのラミネート機構を持つことによる装置コストアップや、ラミネート作業に多くの時間がとられる等、様々な問題が発生する。
また別の技術として、特許文献1には、イエローインクで記録媒体をオーバーコートする技術が開示されている。具体的には、シアン、マゼンタ、イエローインクを用いて記録媒体上に画像を形成した後、ブロンズ現象の発生しにくいイエローインクを記録率10%以下でオーバーコートして、特にシアン色相におけるブロンズ現象を抑制する。
特許第4066338号明細書
ところで、特許文献1に開示された技術においては、イエローインクをオーバーコートすることによって色味が変化してしまうと、色再現性へ影響するという問題が生じる。特に、色味の変化に厳しいグレーの色味が変わってしまうことは、グレーバランスが崩れて、却って画質を損なう。近年は、モノクロ写真をインクジェット記録装置で印刷する用途も増えてきており、モノクロ写真を印刷するための専用の記録モードを備えるインクジェット記録装置も発売されてきている。モノクロ写真専用モードでは、グレーバランスが最も重要な画質項目であり、特許文献1に開示されたようなイエローインクをオーバーコートする手法を用いると、色再現性への影響が特に大きい。
本発明の目的は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、顔料インクを用いたインクジェット記録において、ブロンズ現象を抑制しつつ色再現性への影響を最小限に抑制することにある。
本発明の画像処理装置は、それぞれ無彩色の顔料インクである、第1のインク、前記第1のインクよりも記録濃度が高く且つ前記第1のインクよりも樹脂濃度が低い第2のインク、前記第1のインクおよび前記第2のインクよりも記録濃度が高く且つ前記第1のインクよりも樹脂濃度が低い第3のインクを吐出する記録ヘッドを用いて画像を記録するために、画像データに基づいて前記第1のインク、前記第2のインク、および前記第3のインクの記録媒体への吐出量を決定する決定手段を有する画像処理装置であって、前記決定手段は、前記第3のインクを吐出する前記画像データの階調領域の少なくとも一部の階調を記録する場合に、前記第1のインクを前記記録媒体に吐出するように前記吐出量を決定することを特徴とする。
本発明によれば、ブロンズ現象を効果的に抑制することが可能となる。
ブロンズ測定システムを模式的に示す図である。 顔料色材と樹脂が紙面上に定着した状態を示す図である。 記録面の表面凹凸状態と正反射光の拡散状態との関係を説明する図である。 本発明の実施形態で適用するインクジェット記録装置の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態で適用するインクジェット記録装置内部を示す斜視図である。 ブロンズを測定した結果を、a*b*平面上にプロットした図である。 本発明の実施形態で用いる記録ヘッドに搭載される8色のインクを吐出するノズル列の配列状態を示す図である。 本実施形態におけるインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 本発明のインクジェット記録装置の画像処理構成を示すブロック図である。 本発明のインクジェット記録装置で用いるドットパターンの説明図である。 マルチパス印刷で用いるマスクパターンの説明図である。 図11で説明したマスクパターンを用いたマルチパス印刷処理を説明する図である。 従来型の色変換テーブルのグレーラインにおける入力信号とインク量の関係を示す図である。 図13の色変換テーブルを用いた際のブロンズ値を示す図である。 顔料インクが記録媒体に定着した時の顔料色材と樹脂の記録媒体上での様子を模式的に示す図である。 第1実施形態に用いる色変換テーブルのグレーラインにおける入力信号とインク量の関係を説明する図である。 第1実施形態に用いる各インク色毎のマスクパターンを説明する図である。 第1実施形態の方法を用いて顔料インクを記録した際の顔料色材と樹脂の記録媒体上での様子を模式的に示す図である 第1実施形態によって記録した際の記録面のブロンズ値を示す図である。 第2実施形態における顔料色材濃度の異なるインクの記録媒体上での表面凹凸状態の違いを説明する図である。 第1実施形態に用いるマスクパターンを用いたマルチパス印刷処理を説明する図である。 本発明の実施形態で用いる8種類のインクの調製を説明する図である。 第1実施形態で用いる無彩色インク3色の顔料濃度と樹脂量を説明する図である。 第2実施形態で用いる無彩色インク3色の顔料濃度と樹脂量を説明する図である。 (A)は従来の色変換テーブルの構成とその色変換テーブルを使用した際のブロンズ値の一例、(B)は本発明の第2実施形態の色変換テーブルの構成とその色変換テーブルを使用した際のブロンズ値の一例を示す図である。
以下に、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。
(ブロンズ現象とその評価方法)
ブロンズ現象は背景技術でも述べた通り、顔料色材を記録した記録面に照射された照明光の正反射光が、照明光とは異なる色に色づく現象である。このブロンズ現象は、図2(a)に示すように、顔料色材粒子201が記録媒体表面に露出された状態の時に、顔料粒子表面における光の選択的反射によって、反射光の中に顔料の吸収帯の波長成分の割合が大きくなる結果生じる現象であり、この現象を抑える方法としては、図2(b)に示すように、記録面表面に顔料色材が露出しないように、表面を202に示すような形で、ラミネート材やオーバーコート材で覆う方法がある。
また、図3(a)の状態のように、記録面上の平滑度が高く、光沢性が高い状態では、正反射光の強度も強く、よりブロンズが目立ちやすくなる。逆に、図3(b)のように記録面の表面が比較的荒れた状態で、表面凹凸が比較的大きい場合には、正反射光も表面で拡散されやすく、正反射光の強度も弱くなるため、ブロンズは目立ちにくくなるという特徴を持つ。
ブロンズ現象は、以下に挙げる方法で定量的に測定が可能である。例えば、村上色彩技術研究所製の三次元変角分光測色システム(GCMS−4)を用いて、光沢紙に顔料インクで記録した単色パッチに対して45°方向から光を照射し、逆方向の45°の位置で受光することによって、正反射光の色を測定できる。
図1はこの測定システムを模式的に示す図である。図1において、B0001は評価対象となる記録媒体B0003を照明する照明手段を示す。B0002は評価対象となる記録媒体B0003からの反射光を検出する光検出手段を示す。光検出手段B0002は、記録媒体B0003の法線方向に対して照明手段と反対側に同一角度θ傾いた箇所、すなわち、正反射方向に位置する。B0004は評価対象となるパッチが記録された記録媒体B0003を固定する固定台を示す。B0005は光検出手段B0002が測定する被測定部を示す。B0006は外部からの光を遮蔽するための遮光手段を示している。
次に、測定した記録媒体の正反射光から、ブロンズの特性を算出する方法を説明する。光検出手段B0002によって測定される記録媒体B0003からの正反射光の分光強度
から、以下の(1)式によって、正反射光の三刺激値XxYxZxを算出する。
ただし、上記(1)において、図1の光学系では正反射光を測定するため、例えば光沢紙のように艶の度合いが大きいものは、正反射光の測定値のレンジが光源の測定に近くなる。つまり、光源からの光を直接測光する測定系に類似している。従って、通常の反射による物体色の三刺激値の算出とは異なり、正反射光の分光強度を光源の相対分光分布とみなし、光源色の三刺激値の算出方法に従う。式(1)の
はJIS Z 8782の等色関数である。また、ここでは、比例定数の乗算による正規化を行わないが、
を乗算する等の正規化を行っても良い。
完全拡散反射体などの白色板を測定対象としてその正反射光の分光強度をB0002で測定することによって測定される照明B0001の分光強度
から、以下の(3)式によって、照明の三刺激値Xs,Ys,Zsを算出する。式(3)は、光源色の三刺激値の算出方法に基づいており、上記照明の分光データから三刺激値Xs,Ys,Zsを算出する変換式である。
式(3)の
はJIS Z 8782の等色関数である。また、式(3)のkは比例定数で、三刺激値のYsの値が測光量に一致するように定める。
次に、B0002で検出された評価対象となる記録媒体B0003の正反射の三刺激値Xx,Yx,Zxと、照明B0001の三刺激値Xs,Ys,Zsとから、JIS Z 8729に基づいてB0003の正反射のL*a*b*値を算出する。ただし、JIS Z 8729の式(1)乃至式(4)におけるX、Y、Zの値には、B0003の正反射光の三刺激値(Xx,Yx,Zx)を使用し、Xn,Yn,Znの値には、光源の三刺激値(Xs,Ys,Zx)を使用する。すなわち、a*、b*の値は以下の(4)式によって算出される。
以下に、ある記録面を上記測定方法によって、測定した結果を、a*b*平面上にプロットした図を図6に示す。図6中の(1)はブロンズが見た目に目立つ記録面のブロンズ値をプロットしたもので、(2)はブロンズが比較的目立たない記録面のブロンズ値をプロットしたものである。C*(1)、C*(2)は、このブロンズ値のL*a*b*から彩度C*=√(a*^2+b*^2)を計算した結果を示すもので、この値が大きいと、ブロンズ色の彩度が大きくブロンズとして目立ちやすいということを表す。このように、通常の色を測定する際の拡散光のL*a*b*と同様に、ブロンズ値をa*b*平面上で、そのブロンズ色の色相や彩度を求めることで、ブロンズの定量化を行うことが可能である。
(装置構成)
図4は本実施形態で適用するインクジェット記録装置の外観を示す斜視図であり、図5はインクジェット記録装置内部を示す斜視図である。
本実施形態では、図4に示すように、給紙トレイ12より矢印で示す方向に記録媒体を挿入後、間欠的に搬送して画像形成し、排紙トレイM3160より排紙する。
図5において、キャリッジ5に搭載された記録ヘッド1は、矢印A1、A2方向にガイドレール4に沿って往復移動しながらノズルからインクを吐出し、記録媒体S2上に画像を形成する。記録ヘッド1は、例えば、それぞれ異なった色のインクに対応した複数のノズル群を有している。例えば、後述する5色の有彩色インク、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)と、記録濃度の異なる3色(同系色)の無彩色インク、ブラック(K)、グレー(Gy)、ライトグレー(LGy)の計8色を吐出するためのノズル群である。これら各色のインクは、インクタンク(不図示)に貯留され、そのインクタンクを経て記録ヘッド1に供給される。本記録ヘッドに搭載される8色のインクを吐出するノズル列の配列状態を図7に示す。また、本発明のインクジェット記録装置で用いる記録ヘッド1の吐出量は各色共全て略同一の3plであり、各ノズル列のノズル直径は3plが吐出可能となるように設計される。
この実施形態では、インクタンクと記録ヘッド1とは一体となりヘッドカートリッジ6を構成し、ヘッドカートリッジ6がキャリッジ5に搭載される構成となっている。
また、キャリッジモータ11の駆動力をタイミングベルト17によってキャリッジ5に伝えることにより、キャリッジ5を矢印A1、A2方向(主走査方向)にガイド軸3とガイドレール4に沿って往復移動させる。このキャリッジ移動の際に、キャリッジ位置はキャリッジ5に設けられたエンコーダセンサ21によりキャリッジの移動方向に沿って備えられたリニアスケール19を読み取ることにより検出される。そして、この往復移動により記録媒体上への記録が開始される。この時、記録媒体S2は給紙トレイ12より供給され、搬送ローラ16とピンチローラ15とにより挟持され、プラテン2まで搬送される。
次に、キャリッジ5がA1方向に1走査分の記録を行うと、搬送モータ13によってリニアホイール20を介して搬送ローラ16が駆動される。そして、記録媒体S2が副走査方向である矢印B方向に所定量搬送される。その後、キャリッジ5がA2方向に走査しながら、記録媒体S2に記録が行なわれる。ホームポジションには図5に示されているように、ヘッドキャップ10と回復ユニット14が備えられ、必要に応じて間欠的に記録ヘッド1の回復処理を行う。
上記説明した動作を繰り返すことにより、記録媒体の1枚分の記録が終了すると、記録媒体は排紙され、1枚分の記録が完了する。
図8は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。コントローラ100は主制御部であり、例えばマイクロ・コンピュータ形態のASIC101、ROM103、RAM105を有する。ROM103は、ドット配置パターン、マスクパターン、その他の固定データを格納している。RAM105は、画像データを展開する領域や作業用の領域等を設けている。ASIC101がROM103からプログラムを読み出し、画像データを記録媒体へ記録するまでの一連の処理を実行する。
ホスト装置110は、後述する画像データの供給源(プリントに係る画像等のデータの作成、処理等を行うコンピュータとする他、画像読み取り用のリーダ部等の形態であってもよい)である。画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、インタフェース(I/F)112を介してコントローラ100と送受信される。
ヘッド・ドライバ140は、プリント・データ等に応じて記録ヘッド1を駆動するドライバである。モータ・ドライバ150はキャリッジモータ11を駆動するドライバであり、モータ・ドライバ160は搬送モータ13を駆動するドライバである。
(インク構成)
ここで、本実施形態のインクジェット記録装置で使用される、顔料インクを構成する各成分について説明する。
(水性媒体)
本発明で使用するインクには、水及び水溶性有機溶剤を含有する水性媒体を用いることが好ましい。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として3.0質量%以上50.0質量%以下とすることが好ましい。又、インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として50.0質量%以上95.0質量%以下とすることが好ましい。
水溶性有機溶剤は、具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。メタノール、エタノール、プロパノール、プロパンジオール、ブタノール、ブタンジオール、ペンタノール、ペンタンジオール、ヘキサノール、ヘキサンジオール、等の炭素数1〜6のアルキルアルコール類。ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類。アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類。テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の平均分子量200、300、400、600、及び1,000等のポリアルキレングリコール類。エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等の炭素数2〜6のアルキレン基を持つアルキレングリコール類。ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の低級アルキルエーテルアセテート。グリセリン。エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類。N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等。又、水は、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。
(顔料)
顔料は、カーボンブラックや有機顔料を用いることが好ましい。インク中の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上15.0質量%以下とすることが好ましい。
ブラックインクは、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックを顔料として用いることが好ましい。具体的には、例えば、以下の市販品等を用いることができる。レイヴァン:7000、5750、5250、5000ULTRA、3500、2000、1500、1250、1200、1190ULTRA−II、1170、1255(以上、コロンビア製)。ブラックパールズL、リーガル:330R、400R、660R、モウグルL、モナク:700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、2000、ヴァルカンXC−72R(以上、キャボット製)。カラーブラック:FW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリンテックス:35、U、V、140U、140V、スペシャルブラック:6、5、4A、4(以上、デグッサ製)。No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上、三菱化学製)。又、本発明のために新たに調製したカーボンブラックを用いることもできる。勿論、本発明はこれらに限定されるものではなく、従来のカーボンブラックを何れも用いることができる。又、カーボンブラックに限定されず、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子や、チタンブラック等を顔料として用いてもよい。
有機顔料は、具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッド等の水不溶性アゾ顔料。リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の水溶性アゾ顔料。アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体。フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料。キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系顔料。ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系顔料。イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系顔料。ベンズイミダゾロンイエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料。ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系顔料。インジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、チオインジゴ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料。フラバンスロンイエロー、アシルアミドイエロー、キノフタロンイエロー、ニッケルアゾイエロー、銅アゾメチンイエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等。勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。
又、有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと、例えば、以下のものを用いることができる。C.I.ピグメントイエロー:12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、97、109、110、117、120、125、128、137、138、147、148、150、151、153、154、166、168、180、185等。C.I.ピグメントオレンジ:16、36、43、51、55、59、61、71等。C.I.ピグメントレッド:9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192等。同、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、254、255、272等。C.I.ピグメントバイオレット:19、23、29、30、37、40、50等。C.I.ピグメントブルー:15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64等。C.I.ピグメントグリーン:7、36等。C.I.ピグメントブラウン:23、25、26等。勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。
(分散剤)
上記したような顔料を水性媒体に分散するための分散剤は、水溶性を有する樹脂であれば何れのものも用いることができる。中でも特に、分散剤の重量平均分子量が1,000以上30,000以下、更には3,000以上15,000以下のものが好ましい。インク中の分散剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上5.0質量%以下とすることが好ましい。
分散剤は、具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。スチレン、ビニルナフタレン、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド、又はこれらの誘導体等を単量体とするポリマー。尚、ポリマーを構成する単量体のうち1つ以上は親水性単量体であることが好ましく、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩等を用いても良い。又は、ロジン、シェラック、デンプン等の天然樹脂を用いることもできる。これらの樹脂は、塩基を溶解した水溶液に可溶である、即ち、アルカリ可溶型であることが好ましい。
(界面活性剤)
インクセットを構成するインクの表面張力を調整するためには、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤等の界面活性剤を用いることが好ましい。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール類、アセチレングリコール化合物、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物等を用いることができる。
(その他の成分)
インクセットを構成するインクは、前記した成分の他に、保湿性維持のために、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、及びトリメチロールエタン等の保湿性固形分を含有してもよい。インク中の保湿性固形分の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上20.0質量%以下、更には3.0質量%以上10.0質量%以下とすることが好ましい。又、インクセットを構成するインクは、前記した成分以外にも必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、及び蒸発促進剤等の種々の添加剤を含有してもよい。
次に、本実施形態で用いるインクをより具体的に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、下記実施形態によって限定されるものではない。尚、文中「部」、及び「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
(樹脂水溶液Aの調製)
酸価200mgKOH/g、重量平均分子量10,000のスチレン/アクリル酸のランダム共重合体を水酸化カリウムで1当量に中和した。その後、樹脂濃度が10.0%となるように水で調整して、樹脂水溶液Aを得た。
(顔料分散液1〜4の調製)
以下に示す手順により、顔料分散液1〜4を調製した。
<C.I.ピグメントレッド122を含む顔料分散液1の調製>
顔料(C.I.ピグメントレッド122)10部、樹脂水溶液A20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて3時間分散する。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去した。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液1を得る。
<C.I.ピグメントブルー15:3を含む顔料分散液2の調製>
顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)10部、樹脂水溶液A20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて5時間分散する。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去した。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液2を得る。
<C.I.ピグメントイエロー74を含む顔料分散液3の調製>
顔料(C.I.ピグメントイエロー74)10部、樹脂水溶液A20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて1時間分散する。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去した。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液3を得る。
<C.I.ピグメントブラック7を含む顔料分散液4の調製>
カーボンブラック顔料(C.I.ピグメントブラック7)10部、樹脂水溶液A20部、イオン交換水70部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて3時間分散する。尚、分散する際の周速は、顔料分散液1を調製する際の2倍とした。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去する。更に、ポアサイズ3.0μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過し、顔料濃度が10質量%である顔料分散液4を得る。
(インクの調製)
図22に示した各成分を混合し、十分攪拌した後、ポアサイズ0.8μmのセルロースアセテートフィルター(アドバンテック製)にて加圧ろ過を行い、インク1〜8を調製する。
本発明の特徴の1つである、インク組成の説明については実施形態の中で詳述する。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。
図9は本発明のインクジェット記録装置の画像処理構成を示すブロック図である。
901はPC上のアプリケーションである。アプリケーションからRGB各8bit、計24bitの画像データが色補正部902に入力される。色補正部902では、入力画像データ(RGBデータ)から、異なるR’G’B’に変換する。この色補正処理には3次元LUTと補間演算による変換処理が一般的に用いられる。LUTは、色補正の種類によって複数種類のテーブルを備え、ユーザの選択およびアプリケーションの設定によって、適宜設定される。例えば写真を出力したい場合には写真調のLUTが用いられ、グラフィック画像を出力したい場合にはグラフィック調のLUTが選択される。
色補正部902から出力されるR’G’B’の24bitデータは、色変換部903に入力される。色変換部903では、本インクジェット記録装置で用いるインク色(本実施形態では8色:C・M・Y・LC・LM・K・Gy・LGy)に対応する出力信号(インク色データ)に変換する。この出力信号は各色8bit、すなわち8色計64bitの出力データとなる。本実施形態の特徴である、色変換部で用いる変換テーブルの内容については後述する。
904はハーフトーン処理部である。ここでは入力された各色8bit=256値の多値信号に対して、誤差拡散等の擬似中間調処理(ハーフトーニング処理)を行って、256値よりも少ないN値のデータに変換する。このN値とは具体的には3〜16値程度の各色2〜4bitの多値のハーフトーニングを行う。本実施形態では多値ハーフトーニングで説明をするが、これに限るものではなく、2値ハーフトーニングでも良い。
905はプリントバッファである。ハーフトーニング処理までがPC上で処理が行われ、以降の処理はプリンタ本体で行なわれるため、ホスト装置(PC)から一度ハーフトーニング処理されたN値のデータがプリントバッファ905に格納される。
906はドットパターン展開部である。ドットパターン展開部906では、プリントバッファ905より入力されるN値のデータに対応したN種類の階調のドットパターンに展開を行い、画素単位でインクの吐出、非吐出を定めた2値の記録データを生成する。このドットパターン展開例について図10を用いて説明する。図10の例では入力される5値のデータに対して2×2画素のドットパターンに展開した例である。黒で塗りつぶされた画素はドットがON、白の画素はドットがOFFの意味である。
907はマスク処理部である。これは同一画像領域(単位領域)に記録すべき記録データを複数回の走査に分割して記録するマルチパス記録処理において、間引きパターン(以下マスクパターンと呼ぶ)を用いてマスク処理を行う。一般的なマスクパターンを説明する図を図11に示す。図11のマスクパターンは4回のスキャンで印刷を完成させる4パス用マスクパターンの例である。このマスクパターンは各パスのONをする画素を黒ドットで、OFFをする画素を白ドットで表すもので、ドット配置がランダム状に配置されている。縦横の画素サイズは768×768pixelで、縦方向は記録ヘッドのノズル列方向、横方向は記録ヘッドのスキャンする主走査方向を表す。さらに縦方向の画素サイズ768は記録ヘッドのノズル数768ノズルと対応している。図の点線で示すように縦方向768pixelを1/4の192pixelに分割した際に、それぞれ1〜4パスのマスクパターンとなり、かつこれら1〜4パスのマスクパターンはそれぞれ補間関係にある。本例では1〜4パスのマスクパターンはほぼ同じデューティ、すなわち約25%dutyとなっている。
この図11のマスクパターンを用いて分割された記録データを印刷するマルチパス印刷処理を説明する図を図12に示す。1201から1204は記録ヘッド(本図では簡単のため1色の記録ヘッドで説明)を表し、4パスのマルチパス印刷を行う際に、記録用紙が不図示の搬送機構によって順次搬送され、記録用紙の同一領域に対して記録ヘッドが相対的に位置がずれていく様子を示すものである。尚、マルチパス印刷処理において、複数回走査に対応する記録データの生成方法は、上記したマスクパターンによってデータを分割する形態に限定されるものではない。例えば、ドットパターンにインクの吐出、非吐出を定める機能だけでだけでなく、吐出するインクを何走査目で記録するかを指定する機能まで持たせることで、ドットパターン展開部が複数回走査に対応する記録データを生成するようにしてもよい。
ここで、第1実施形態の特徴の1つである、インク組成について説明する。
図23は、第1の無彩色インクとしてのライトグレーインク、第2の無彩色インクとしてのグレーインク、第3の無彩色インクとしてのブラックインクの顔料色材濃度と樹脂濃度の関係を示す。ブラックインクとグレーインク、ライトグレーインクの色材濃度(質量%)は各々3.0%、1.0%、0.5%となっている。この色材濃度構成は、使用する色材の種類や、記録ヘッドの吐出量によっても最適な顔料色材濃度の構成は異なるが、ハイライト領域の粒状性や、中間調やシャドー領域で、薄いインクから濃いインクに切り替えていくつなぎ部の階調領域での粒状性や階調性から調整される。また、図23に示すように、本実施形態で用いるブラックインク、グレーインクの樹脂濃度は0.8%であるのに対して、ライトグレーインクの樹脂濃度は3.0%と多くなっている。ブラックインクとグレーインクは顔料濃度が比較的高いため、更に樹脂を入れることで、平滑度が落ちる。このため光沢性が低下する弊害が生じるので、あまり樹脂量を多くできない。これに対して、ライトグレーインクは顔料濃度が低いことで、元々の光沢性が高く、樹脂量を多くしても光沢性が著しく低下するおそれがないことから、図23のように顔料濃度に応じて添加する樹脂量を最適化している。尚、ブラックインク、グレーインクの樹脂濃度は、ライトグレーインクの樹脂濃度より低ければ、異なっていてもよい。顔料濃度と光沢性の関係は、日本画像学会誌 第43巻 第6号(2004年)の「光沢に優れる顔料インクジェットインクの開発」に記載されているのでここでは詳細は省略する。
次に、本実施形態で用いる、特徴的な色変換テーブルについて説明する。まず、その前に従来型の色変換テーブルの具体例を図13で説明する。図13は、R’G’B’信号の各値が等しい無彩色の入力画像データの値に対してインクの使用量を示すインク色データの出力値との関係を示す図である。同図において、横軸は白から黒を結ぶグレーラインの入力濃度信号の値、縦軸は入力値に対する各インク色のインク量の関係を示す図であり、説明を簡単化するために、無彩色インクのブラック(K)、グレー(Gy)、ライトグレー(LGy)の3色のみ記載している。実際には、無彩色インクでも若干の彩度成分を持っているため、無彩色に調色をするために少量の有彩色インクを混合している。図13の横軸は入力信号(0:白、255:黒)(無彩色軸)、縦軸は出力濃度信号(0→255:薄い→濃い)をそれぞれ表す。また、入力信号の値の小さい、すなわち、白の最低濃度を含むハイライト領域においては、ドットの粒状性を低減するために、最もインク濃度の低いライトグレーを使用する。入力信号の増加に伴い、ライトグレー量も増加し、再現できる画像濃度も上がって行くが、ライトグレーで再現できる濃度には限界があるため、途中からインク濃度の高いグレーインクも使用する。この時、グレーインクを追加することによって、インク総量も増加することとなるが、記録媒体のインクを受容できる量には限界があるため、通常はインク濃度の高いインクのインク量増加に伴って、インク濃度の低いインクのインク量を減じる置き換えを行う。同様に、入力信号値の増加に合わせて、グレーインクから、ブラックインクへの置き換えを行い、入力信号が最大値の255では、ブラックインクのみを用いている。
次に、図13の従来型の色変換テーブルを用いてグレーラインを構成したグラフに、本テーブルを用いてグレーラインを印刷し、上記したブロンズ定量化方法で測定したブロンズ値を図14に示す。このブロンズ値は数8の式で示される正反射のL*a*b*値のa*b*成分より、√(a*^2+b*^2)を算出したものであり、ブロンズ色の彩度(C*)に相当する。図14をからわかるように、入力信号値が低い側、すなわち白を含むハイライト領域側のブロンズは比較的低く抑えられている。これに対して、中間調領域から黒の最高濃度を含む高濃度領域側のブロンズが比較的大きく、ブロンズOKラインを越えていることがわかる。尚、本実施形態において、ブロンズOKラインとは、記録物を観察した際に、ブロンズ現象が全く視認されない、あるいは、視認はされるが、画質的に許容可能と判断される限界のラインである。
図14のようなブロンズ程度が階調によって異なる現象が起きている要因を、図15を参照して説明する。図15は、使用されているインクの特性と、そのインクが記録媒体上に着弾した後定着した時の、インクに含有されている顔料色材や樹脂の記録媒体上での様子を模式的に示している。図15(a)は本実施形態で使用されているライトグレーインクを記録媒体上に記録した際に、ライトグレーインク中に含有されている顔料色材と樹脂の定着状態を模式的に示した図である。一方、図15(b)は本実施形態のグレーインクおよびブラックインクを記録媒体上に記録した際に、各インク中に含有されている顔料色材と樹脂の定着状態を模式的に示した図である。図15(a)と(b)を比較してわかるように、図15(a)のライトグレーインクは樹脂量が多く、顔料色材全体を樹脂が被覆するように記録媒体上に定着するのに対して、図15(b)では、樹脂量が少ないために、顔料色材が記録媒体表面で露出する割合が多い。
従って、図15(a)のライトグレーインクよりも、図15(b)のグレーインクやブラックインクの方がブロンズ現象は起こりやすくなり、図14のように、グレーインクとブラックインクが多く使われている階調でブロンズが目立ちやすくなる。
このようなインクの色材濃度によって、使用する樹脂の量を変えている理由を説明する。一般的には、顔料色材濃度が比較的高いインク(本実施形態ではブラックインクとグレーインク)は紙面上に定着した時の紙面上に凹凸が発生しやすく、記録面上での光の乱反射が起こりやすくなるため、光沢性が低下しやすいという特性がある。一方で、顔料色材濃度が低いインクは紙面上に凹凸が起こりにくく、記録面上での光の乱反射が起こりにくい。また、一般的には顔料インクに用いる樹脂が紙面上に残ることによっても、紙面上に凹凸が発生する。このため、インクの色材濃度毎に光沢性が一定となるように、顔料色材濃度に応じて含有させる樹脂の量を変えている。
このように、ブラックインク、グレーインク、ライトグレーインクに含有する樹脂量を変更することで、全階調にわたって光沢性を均一化することが可能となるが、高濃度域でのブロンズ現象が目立ってしまうという問題が発生する。
そこで、本実施形態においては、樹脂濃度が高いライトグレーインクを高濃度域まで一定量用いることで、ブロンズを低減させる。そのインクの使い方を決定する色変換テーブルの例を図16に示す。前述した従来型の色変換テーブルである図13と比較して、ライトグレーインクが入力信号値160近辺でほぼ0にしていたのに対して、図16では高濃度域まで一定量が保たれている。
さらに、本実施形態では、ライトグレーインクを他のブラックインクやグレーインクよりも後の走査で記録することにより、ブロンズ発生を抑制する。この記録方法の構成を以下に述べる。
本実施形態では図9でも説明したように、同一画像領域を複数回の走査で記録するマルチパス印刷処理で画像が印刷される。複数の走査に記録データを分割するためのマスクパターンを用いてマスク処理を行うが、この時各インク毎に使用するマスクパターンを変更することで、ライトグレーインクを他のインク色よりも後の走査で記録する構成を実現できる。
図17(a)にブラックインクとグレーインクで使用するマスクパターン、図17(b)にライトグレーインクで使用するマスクパターンの例を示す。本実施形態では、4パスのマルチパスで印刷するため、1パス目と2パス目は図17(a)のマスクパターンのドットがON(黒)になっている画素位置のブラックインクとグレーインクが記録される。3パス目と4パス目は図17(b)のマスクパターンのドットがON(黒)になっている画素位置のライトグレーインクが記録される。よって、図17(a)、(b)共に、ドットがONになっているパスにおいては、50%の記録デューティで記録されることとなる。尚、記録デューティとは、同一の画像領域に含まれる全画素のうち、インクのドットを記録する画素の割合であり、上記のマスクパターンによって規定される。
次に、この図17(a)、(b)に示したマスクパターンがマルチパス印刷でどのように使用されるかを図21で説明する。
図21(a),(b)の2101から2104は、記録ヘッド(本図では簡単のため1色の記録ヘッドで説明)を表し、4パスのマルチパス印刷を行う際に、記録用紙が不図示の搬送機構によって順次搬送され、記録用紙の同一領域に対して記録ヘッドが相対的に位置がずれていく様子を示すものである。図21(a)は図17(a)のブラックインクおよびグレーインク印刷用マスクパターンを用いたマルチパス印刷、図21(b)は図17(b)のライトグレーインク印刷用マスクパターンを用いたマルチパス印刷をそれぞれ示す。図21(a)は、前半のN+1パスとN+2パスの2つのパスで画像が形成され、図21(b)は、後半のN+3パスとN+4パスの2つのパスで画像が形成される。
以上述べてきた本実施形態の構成によって、インクが記録媒体上に着弾した後、インクに含有されている顔料色材や樹脂の記録媒体上での様子を模式的に示す図18で説明する。図18の(a)は、ブラックインクやグレーインクの顔料色材と樹脂が紙面上に定着している状態、図18(b)はライトグレーインクの顔料色材と樹脂が紙面上に定着している状態をそれぞれ示す。(ここで説明をわかりやすくするため、ブラックインクまたはグレーインクに含まれている顔料色材分子の色を黒で塗りつぶしてある。これに対して、ライトグレーインクに含まれている顔料色材分子を網掛けにして区別しているが、使用している色材種類が異なるという意味ではない。また、同様にブラックインクまたはグレーインクに含まれている樹脂を網掛けして区別しているが、図18(b)に示すライトグレーインクに含まれている樹脂と種類が異なるという意味ではない)。
図18(a)のブラックインクやグレーインクは前述のように、含有される樹脂量が少ないために、顔料色材が記録媒体表面上に一部露出しているため、このままの状態では、ブロンズが発生しやすい。一方、図18(b)のライトグレーインクは、前述のように樹脂量が多いため、色材が表面に露出せずブロンズが発生しにくい。そこで、ブラックインクやグレーインクを紙面上に記録後に、ライトグレーインクを後続スキャンで記録する。これにより、図18(c)に示すように、ライトグレーインクに多く含まれる樹脂で、ブラックインクやグレーインクに含有される色材を被覆するような膜を形成する。
即ち、図21(a)のN+1パスとN+2パスで、ブラックインクまたはグレーインクを記録し、ライトグレーインクを図21(b)のN+3パスとN+4パスで記録する。このため、ブラックインクやグレーインクが記録媒体上に定着した上からライトグレーインクを記録することになり、図18(c)のような色材の上を樹脂が覆うような膜の形成が可能となる。
比較のため、図18(d)には、逆にライトグレーインクを先行して記録し、後続スキャンでブラックインクやグレーインクを記録した場合の膜形成状態を模式的に示す。このように、ブラックインクやグレーインクに含まれている色材は、ライトグレーインクに含有されている樹脂で形成された膜の上側に残るため、ライトグレーインクの樹脂が色材を被覆する働きには寄与しないため、一定量の色材が記録面表面に露出した状態となってしまい、ブロンズが起こりやすい状態となってしまう。
図21の(a)、(b)に示すような方法ではなく、図12に示すような一般的なマルチパス印刷方法によりブラックインクまたはグレーインクとライトグレーインクを同一走査で記録すると、図18(c)および(d)が部分的に混在するような膜形成状態となる。したがって、ブロンズ現象を抑えるためには、図21(a)、(b)に示すように、ライトグレーインクを後続スキャンで記録するのが最も効果的である。
さらに、ライトグレーインクを後続のスキャンで記録するもう1つの理由について説明する。ライトグレーインクに多く含有されている樹脂が紙面上に定着した後、その上から別のインクを記録しても、樹脂が記録メディアのインク受容層中のインクを吸収する空隙へのインク中の水分や溶媒が入り込むのを阻害してしまう現象が生じる。これによって、インクあふれが発生しやすくなる。これを回避するためには、インクの総量を減らさなければならなくなり、発色性が低下する等、画像への悪影響が大きい。そこで、上記浸透阻害を引き起こすような樹脂量が多いライトグレーインクを極力後続スキャンで記録することで、浸透阻害も起きにくく、インク総量を低減する必要もなくなる。その結果、画質を維持したまま、ブロンズ現象の発生を抑制できる。
尚、本実施形態では、ブラックインクおよびグレーインクを記録するパスと、ライトグレーインクを記録するパスとを完全に分離しているが、一部のパスで、ブラックインクおよびグレーインクと、ライトグレーインクとが重複してもよい。例えば、ブラックインクおよびグレーインクを、1〜3パスで40%、40%、20%の記録デューティで記録し、ライトグレーインクを、2〜4パスで20%、40%、40%の記録デューティで記録することも可能である。つまり、本実施形態では、第3の無彩色インクとしてのブラックインクおよび第2の無彩色インクとしてのグレーインクは複数回の走査のうちできるだけ前半の走査で記録するようにし、第1の無彩色インクとしてのライトグレーインはできるだけ後半の走査で記録するようにする。言い換えれば、ブラックインクおよびグレーインクについては、前半の走査の記録デューティの合計が後半の走査の記録デューティの合計よりも高くなるようにする。また、ライトグレーインクについては、後半の走査の記録デューティの合計が前半の走査の記録デューティの合計よりも高くなるようにするのである。
図19は、ライトグレーインクを入力信号値が最低値(ゼロ)の場合を除く全濃度域で使用し、かつ後半の走査でできるだけ記録することによって、ブロンズ値(√(a*^2+b*^2))が低減された様子を示す。
本実施形態では、ライトグレーインクには、グレーインクおよびブラックインクよりも多くの樹脂が含有されている。そして、このライトグレーインクを、最低出力値(ゼロ)を除く全階調において、一定量以上使用する。この結果、効果的にブロンズ現象を抑制しつつ、光沢性や発色性の低下といった画質弊害を最小限にすることが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態ではライトグレーインクを入力信号値の全域で使用するのではなく、ブラックインクが使用され始めた以降の所定値以下の領域に限定して使用することを特徴とする。
本実施形態で用いるブラックインクとグレーインク、ライトグレーインクの顔料濃度と樹脂量の関係を図24に示す。グレーインクとライトグレーインクの顔料濃度と樹脂量の構成は実施形態1と同じであるが、ブラックインクの顔料濃度が3.0%から4.0%と高くなっている。
図20は上記顔料濃度と樹脂量の構成となっているインクのドットが紙面上に定着した状態を模式的に示した図である。図20(a)はグレーインクのドットが紙面上に定着した状態を模式的に示した図、図20(b)はブラックインクのドットが紙面上に定着した状態を模式的に示した図である。図20(a),(b)からわかるように、両者のドットの紙表面からの高さが異なり、ブラックインクの方がそのドット高さが高い。具体的には図20(a)が約100nmの高さであるのに対して、図20(b)は倍の約200nm程度のドット高さとなっている。この単ドットのドット高さが異なるのは、含有している顔料色材の色材濃度が異なり、ブラックインクの顔料濃度が高いためである。
これら図20(a),(b)のドットを紙面上が全て覆われるようなdutyで記録した状態をそれぞれ図20(c),(d)に示す。図20(a)では単ドットであったため、ドットのエッジ部でのみ、凹凸のギャップが発生していたが、図20(c),(d)ではドット同士が重なりあい、その重なった領域が更に盛り上がり凹凸が発生する状態となる。図20(a)のグレーインクでは、元々の単ドットの高さがそれほど大きくないために、図20(c)でのドットが重なった部分での凹凸はそれほど大きくはない。一方、図20(b)のブラックインクでは単ドットの高さが高いため、図20(d)に示すように、ドットが重なった部分で発生する凹凸はより大きくなる。
図20(c),(d)で示したような記録面の表面に凹凸が発生することで、両者の光沢性が異なり、グレーインクの光沢性よりもブラックインクの光沢性の方が低くなる。前述のブロンズ評価方法の項目でも述べたように、記録面の表面が比較的荒れた状態で、表面凹凸が比較的大きい場合には、正反射光も表面で拡散されやすく、正反射光の強度も弱くなるため、ブロンズは目立ちにくくなるという特徴を持つ。
このような特性を持つブラックインク、グレーインクおよびライトグレーインクを用いて、白から黒を結ぶグレーラインを形成するインクの組み合わせを決定する色変換テーブルを、従来型の手法で作成した時のテーブル構成と、その際のブロンズ値の関係を図25(A)に示す。グレーインクの使用量が大きい階調領域、具体的には入力信号値が144から224までの領域ではブロンズ値が大きく、ブロンズOKラインを超えてしまっているのに対して、ブラックインクが多く使われる階調領域、具体的には入力信号値が224以上の階調領域ではブロンズ値が低く、ブロンズOKラインをクリアしていることがわかる。
次に、本実施形態の特徴である、色変換テーブルの構成と、その色変換テーブルを使用した際のブロンズ値を図25(B)に示す。図25(A)の、従来型の色変換テーブルの構成では、ブロンズ値が大きい階調領域、即ち入力信号値が144から224までの領域には、ライトグレーインクを一定量入れる。つまり、ライトグレーインクは、ブラックインクが使用され始める値(192)よりも大きい所定の値(224)までの範囲で使用されることになる。また図25(A)の従来型の色変換テーブルの構成においても、ブロンズ値が比較的少ない階調領域、即ち、入力信号値が224以上の階調領域ではライトグレーインクの使用量を徐々に減らし、ほとんど使用しない。
この図25(B)の色変換テーブルにあるような構成で、含有する樹脂量が多く、ブロンズを抑える効果の高い、ライトグレーインクを、ブラックインクが使用され始める値(192)よりも大きい所定の値(224)までの範囲で用いることで、ブロンズを抑える必要のあるところにのみライトグレーインクが使用され、光沢性等の画質を保ちながら、ブロンズ現象を効率的に抑えることが可能となる。
(その他の実施形態)
上記の第1および第2実施形態では、図9に示す画像処理のうち904までの処理をホスト装置で行い、それ以降の処理をプリンタ装置で行うようにしているが、画像処理のすべての処理をホスト装置、またはプリンタ装置の一方のみで行うように構成してもよい。
本発明の第1および第2実施形態では、異なる複数の色材濃度を持つ無彩色インクの樹脂量を、色材濃度によって異ならせることを特徴として述べたが、必ずしも無彩色インクに限定する必要はない。有彩色インクで通常用いられているシアン系やマゼンタ系の濃淡インクシステムや濃中淡インクシステム等にも同様に適応が可能である。しかしながら、他の色相で本発明を実施する場合には、樹脂を多く含むインクの色材が、本来発色させるべき色の再現に影響しないように、インクに含有する色材量を極力少なくするか、使用するインク量と、低減させるブロンズ量のバランスとを考慮して、インク使用量を調整する等の工夫が必要であることは自明である。また、インクの色材としては、顔料に限らず染料を用いるようにしてもよい。

Claims (16)

  1. それぞれ無彩色の顔料インクである、第1のインク、前記第1のインクよりも記録濃度が高く且つ前記第1のインクよりも樹脂濃度が低い第2のインク、前記第1のインクおよび前記第2のインクよりも記録濃度が高く且つ前記第1のインクよりも樹脂濃度が低い第3のインクを吐出する記録ヘッドを用いて画像を記録するために、画像データに基づいて前記第1のインク、前記第2のインク、および前記第3のインクの記録媒体への吐出量を決定する決定手段を有する画像処理装置であって、
    前記決定手段は、前記第3のインクを吐出する前記画像データの階調領域の少なくとも一部の階調を記録する場合に、前記第1のインクを前記記録媒体に吐出するように前記吐出量を決定することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記決定手段は、前記第3のインクを前記記録媒体の単位領域へ吐出する前記画像データの階調領域の全階調を記録する場合に、前記第1のインクを前記記録媒体に吐出するように前記吐出量を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第2のインクおよび前記第3のインクは樹脂濃度が等しいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. グレーラインの画像の記録において、前記第3のインクを前記記録媒体の単位領域へ吐出する前記画像データの階調領域は、前記第1のインクの吐出量が最大の量となる階調より高い濃度の階調であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記決定手段は、前記第3のインクを前記単位領域へ吐出する前記画像データの階調領域の一部の階調を記録する場合に、前記第1のインクおよび前記第2のインクを前記記録媒体に吐出し、かつ、前記最大の量より少なく、前記第2のインクより多い量の前記第1のインクを吐出するように前記吐出量を決定することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記第1のインクはライトグレーインク、前記第2のインクはグレーインク、前記第3のインクはブラックインクであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 走査手段による前記記録媒体と前記記録ヘッドとの相対的な走査をともなって、前記第1のインク、前記第2のインク、および前記第3のインクが吐出され、前記記録媒体の単位領域に複数回の前記走査によって記録が行われ、前記第3のインクが吐出される前記走査より後の回の前記走査で前記第1のインクが前記単位領域に吐出されるように前記記録ヘッドおよび前記走査手段を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記記録ヘッドおよび前記走査手段を有することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. それぞれ無彩色の顔料インクである、第1のインク、前記第1のインクよりも記録濃度が高く且つ前記第1のインクよりも樹脂濃度が低い第2のインク、前記第1のインクおよび前記第2のインクよりも記録濃度が高く且つ前記第1のインクよりも樹脂濃度が低い第3のインクを吐出する記録ヘッドを用いて画像を記録するために、画像データに基づいて前記第1のインク、前記第2のインク、および前記第3のインクの記録媒体への吐出量を決定する決定工程を含む画像処理方法であって、
    前記決定工程では、前記第3のインクを吐出する前記画像データの階調領域の少なくとも一部の階調を記録する場合に、前記第1のインクを前記記録媒体に吐出するように前記吐出量を決定することを特徴とする画像処理方法。
  10. 前記決定工程では、前記第3のインクを前記記録媒体の単位領域へ吐出する前記画像データの階調領域の全階調を記録する場合に、前記第1のインクを前記記録媒体に吐出するように前記吐出量を決定することを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。
  11. 前記第2のインクおよび前記第3のインクは樹脂濃度が等しいことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の画像処理方法。
  12. グレーラインの画像の記録において、前記第3のインクを前記記録媒体の単位領域へ吐出する前記画像データの階調領域は、前記第1のインクの吐出量が最大の量となる階調より高い濃度の階調であることを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  13. 前記決定工程では、前記第3のインクを前記単位領域へ吐出する前記画像データの階調領域の一部の階調を記録する場合に、前記第1のインクおよび前記第2のインクを前記記録媒体に吐出し、かつ、前記最大の量より少なく、前記第2のインクより多い量の前記第1のインクを吐出するように前記吐出量を決定することを特徴とする請求項12に記載の画像処理方法。
  14. 前記第1のインクはライトグレーインク、前記第2のインクはグレーインク、前記第3のインクはブラックインクであることを特徴とする請求項9から請求項13のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  15. 走査手段による前記記録媒体と前記記録ヘッドとの相対的な走査をともなって、前記第1のインク、前記第2のインク、および前記第3のインクが吐出され、前記記録媒体の単位領域に複数回の前記走査によって記録が行われ、前記第3のインクが吐出される前記走査より後の回の前記走査で前記第1のインクが前記単位領域に吐出されるように前記記録ヘッドおよび前記走査手段を制御する制御工程を含むことを特徴とする請求項9から請求項14のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  16. それぞれ無彩色の顔料インクである、第1のインク、前記第1のインクよりも記録濃度が高く且つ前記第1のインクよりも樹脂濃度が低い第2のインク、前記第1のインクおよび前記第2のインクよりも記録濃度が高く且つ前記第1のインクよりも樹脂濃度が低い第3のインクの記録媒体への吐出量を、画像データに基づいて決定する決定工程と、
    前記第1のインク、前記第2のインク、および前記第3のインクを吐出する記録ヘッドを用いて、前記記録媒体に画像を記録する記録工程と、を含むインクジェット記録方法であって、
    前記決定工程では、前記第3のインクを吐出する前記画像データの階調領域の少なくとも一部の階調を記録する場合に、前記第1のインクを前記記録媒体に吐出するように前記吐出量を決定し、
    前記記録工程では、前記決定工程にて決定された吐出量に応じて、前記記録ヘッドからインクを吐出させて前記記録媒体に画像を記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
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