JP5613114B2 - 分散制御システム - Google Patents
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Description
まず、本発明の実施形態に係るロボットRについて説明する。以下の説明において、ロボットRの前後方向にX軸、左右方向にY軸、上下方向にZ軸をとる(図1参照)。本発明の実施形態に係るロボットRは、自律移動型の2足移動ロボットである。このロボットRは、外部のロボット管理装置から送信された実行命令信号に基づき、タスクを実行するものである。
続いて、ロボットRの駆動構造について説明する。図2は、図1のロボットの駆動構造を模式的に示す斜視図である。なお、図2における関節部は、当該関節部を駆動する電動モータにより示されている。
図2に示すように、左右それぞれの脚部R1は、6個の関節部11R(L)〜16R(L)を備えている。左右12個の関節は、股部(脚部R1と上体部R2との連結部分)の脚部回旋用(Z軸まわり)の股関節部11R,11L(右側をR、左側をLとする。また、R,Lを付さない場合もある。以下同じ。)、股部のピッチ軸(Y軸)まわりの股関節部12R,12L、股部のロール軸(X軸)まわりの股関節部13R,13L、膝部のピッチ軸(Y軸)まわりの膝関節部14R,14L、足首のピッチ軸(Y軸)まわりの足首関節部15R,15L、及び、足首のロール軸(X軸)まわりの足首関節部16R,16Lから構成されている。そして、脚部R1の下には足部17R,17Lが取り付けられている。
図2に示すように、上体部R2は、ロボットRの基体部分であり、脚部R1、腕部R3及び頭部R4と連結されている。すなわち、上体部R2(上体リンク53)は、股関節部11R(L)〜13R(L)を介して脚部R1と連結されている。また、上体部R2は、後記する肩関節部31R(L)〜33R(L)を介して腕部R3と連結されている。また、上体部R2は、後記する首関節部41,42を介して頭部R4と連結されている。
また、上体部R2は、上体回旋用(Z軸まわり)の関節部21を備えている。
図2に示すように、左右それぞれの腕部R3は、7個の関節部31R(L)〜37R(L)を備えている。左右14個の関節部は、肩部(腕部R3と上体部R2との連結部分)のピッチ軸(Y軸)まわりの肩関節部31R,31L、肩部のロール軸(X軸)まわりの肩関節部32R,32L、腕部回旋用(Z軸まわり)の肩関節部33R,33L、肘部のピッチ軸(Y軸)まわりの肘関節部34R,34L、手首回旋用(Z軸まわり)の腕関節部35R,35L、手首のピッチ軸(Y軸)まわりの手首関節部36R,36L、及び手首のロール軸(X軸)まわりの手首関節部37R,37Lから構成されている。そして、腕部R3の先端には把持部(ハンド)71R,71Lが取り付けられている。
図2に示すように、頭部R4は、首部(頭部R4と上体部R2との連結部分)のY軸まわりの首関節部41と、首部のZ軸まわりの首関節部42と、を備えている。首関節部41は頭部R4のチルト角を設定するためのものであり、首関節部42は頭部R4のパンを設定するためのものである。
また、各関節部の電動モータは、その出力を減速・増力する減速機(図示せず)を介して前記した大腿リンク51R(L)、下腿リンク52R(L)などを相対変位させる。これら各関節部の角度は、関節角度検出手段(例えば、ロータリエンコーダ)によって検出される。
ジャイロセンサSR1は、ロボットRの向きに関するデータ(向きデータ)を検出する。また、GPS受信器SR2は、ロボットRの位置に関するデータ(位置データ)を検出する。ジャイロセンサSR1及びGPS受信器SR2が検出したデータは、主制御部200に出力され、ロボットRの行動を決定するために利用されると共に、主制御部200から無線通信部170を介してロボット管理装置3に送信される。
カメラC,Cは、映像をデジタルデータとして取り込むことができるものであり、例えばカラーCCD(Charge-Coupled Device)カメラが使用される。カメラC,Cは、左右に平行に並んで配置され、撮影した画像は画像処理部100に出力される。このカメラC,Cと、スピーカS及びマイクMC,MCは、いずれも頭部R4の内部に配設される。
画像処理部100は、カメラC,Cが撮影した画像を処理して、撮影された画像からロボットRの周囲の状況を把握するため、周囲の障害物や人物の認識を行う部分である。この画像処理部100は、ステレオ処理部101、移動体抽出部102及び顔認識部103を備えている。
移動体の抽出をするために、移動体抽出部102は、過去の数フレーム(コマ)の画像を記憶しており、最も新しいフレーム(画像)と、過去のフレーム(画像)を比較して、パターンマッチングを行い、各画素の移動量を計算し、移動量画像を生成する。そして、視差画像と、移動量画像とから、カメラC,Cから所定の距離範囲内で、移動量の多い画素がある場合に、その位置に人物がいると推定し、その所定距離範囲のみの視差画像として、移動体を抽出し、顔認識部103へ移動体の画像を出力する。
また、移動体抽出部102は、抽出した移動体の高さ、すなわち身長を算出し、顔認識部103へ出力する。
認識された顔の位置は、ロボットRが移動するときの情報として、また、その人とのコミュニケーションを取るため、主制御部200に出力されると共に、無線通信部170に出力されて、基地局1を介して、ロボット管理装置3に送信される。
スピーカSは、後記する音声合成部111により生成された音声データに基づき、音声を出力する。
マイクMC,MCは、ロボットRの周囲の音を集音するものである。集音された音は、後記する音声認識部112及び音源定位部113に出力される。
音声処理部110は、音声合成部111、音声認識部112及び音源定位部113を備えている。
対象検知部120は、ロボットRの周囲に検知用タグを備える検知対象(例えば、ヒト)が存在するか否かを検知すると共に、検知対象の存在が検知された場合、当該検知対象の位置を特定するものである。
自律移動制御部150は、頭部制御部151、腕部制御部152及び脚部制御部153を備えている。頭部制御部151は、主制御部200の指示に従い頭部R4を駆動し、腕部制御部152は、主制御部200の指示に従い腕部R3を駆動し、脚部制御部153は、主制御部200の指示に従い脚部R1を駆動する。
把持部制御部160は、主制御部200の指示に従い、ロボットハンドである把持部71を駆動する。
無線通信部170は、ロボット管理装置3とデータの送受信を行う通信装置である。無線通信部170は、公衆回線通信装置171および無線通信装置172を備えている。
公衆回線通信装置171は、携帯電話回線やPHS(Personal Handyphone System)回線などの公衆回線を利用した無線通信手段である。一方、無線通信装置172は、IEEE802.11b規格に準拠するワイヤレスLANなどの、近距離無線通信による無線通信手段である。
無線通信部170は、ロボット管理装置3からの接続要求に従い、公衆回線通信装置171または無線通信装置172を選択してロボット管理装置3とデータ通信を行う。
記憶部300には、ロボットRが移動するエリアの地形(壁位置、机位置など)に関するデータ(地図データ)、ロボットRが発話するためのデータ(発話データ)等が記憶されている。主制御部200は、ロボット管理装置3によって送信されたタスクを取得し、取得されたタスクと、ジャイロセンサSR1及びGPS受信器SR2によって検出されたデータと、に基づいて、ロボットRの行動を決定し、決定された内容を自律移動制御部150及び把持部制御部160へ出力する。
図4に示すように、本発明の実施形態に係る分散制御システム400は、移動体であるロボットRに設けられた複数の制御対象を分散制御するシステムであって、一の主制御ユニット410と、複数の副制御ユニット420(420A〜420N)と、制御対象430であるモータ430A−1,430A−2,430B−1,430−B2,430−C1,430C−2、センサ430D−1,430D−2、…及びデバイス430N−1,430N−2と、を備える。
図5に示すように、主制御ユニット410は、機能部として、第一の記憶部411と、制御データ生成部412と、タイミング決定部413と、制御データ送信部414と、第一のアドレス更新部415と、アドレス通知部416と、制御対象情報取得部417と、を備える。
なお、第一のアドレス更新部415は、第一の記憶部411に記憶された制御対象430とアドレスとの関係を書き換えた場合には、第一の記憶部411を再起動させることによって前記した関係を更新する。
副制御ユニット420は、モータドライバとしてのECU、センサ用ECU、インターフェース用ECU等といった、個別制御データに基づいて当該副制御ユニット420に接続された制御対象430の駆動を直接制御するものであって、機能部として、第二の記憶部421と、個別制御データ取得部422と、制御対象制御部423と、第二のアドレス更新部424と、制御対象情報送信部425と、を備える。
例えば、図7に示す副制御ユニット420Aの個別制御データ422は、第二の記憶部421に記憶されたアドレスが「0」、対象数が「2」であるため、制御データのうち、1,2番目の個別制御データを取得する。
続いて、分散制御システム400の動作例について、図8を参照し、副制御ユニット420Bにモータ430B−3が追加接続された場合を例にとって説明する(適宜図4〜図7参照)。
まず、作業者がロボットRの副制御ユニット420Bに新たなモータ430B−3を接続し、外部端末500にその旨を入力する。主制御ユニット410の第一のアドレス更新部415が外部端末500によって送信された増減指示を受信すると(ステップS11でYes)、第一のアドレス更新部415は、増減指示に基づいて新たな制御データ構造体を生成するとともに新たなアドレスを算出し(ステップS12)、第一の記憶部411に記憶させ、第一の記憶部411を再起動させる。これにより、第一の記憶部411に記憶された制御データ構造体及びアドレスが更新される。なお、ステップS11でNoの場合は、本フローはステップS14に移行する。
続いて、アドレス通知部416は、更新通知を各副制御ユニット420へ送信する(ステップS13)。
一方、副制御ユニット420の第二のアドレス更新部424がアドレス通知部416から送信された更新通知を受信すると(ステップS21でYes)、第二のアドレス更新部424は、更新通知に含まれる先頭のアドレス及び対象数を第二の記憶部421に記憶させ、第二の記憶部421を再起動させることによって、第二の記憶部421における先頭のアドレス及び対象数を更新する(ステップS22)。ここで、図7に示すように、副制御ユニット420Bの第二の記憶部421では、対象数が「2」から「3」に更新され、副制御ユニット420Cの第二の記憶部421では、先頭のアドレスが「4」から「5」に更新され、それ以降の副制御ユニット420の第二の記憶部421でも、先頭のアドレスが1つ大きい数に更新される。なお、ステップS21でNoの場合は、本フローはステップS23に移行する。
410 主制御ユニット
411 第一の記憶部
412 制御データ生成部
414 制御データ送信部
415 第一のアドレス更新部
416 アドレス通知部
420 副制御ユニット
421 第二の記憶部
422 個別制御データ取得部
423 制御対象制御部
424 第二のアドレス更新部
425 制御対象情報送信部
R ロボット(移動体)
Claims (3)
- 移動体に設けられた複数の制御対象を分散制御する分散制御システムであって、
前記移動体の制御のための演算処理を行う主制御ユニットと、
前記主制御ユニットと制御データの通信を行い、前記制御データに基づいて一以上の制御対象の駆動を制御する複数の副制御ユニットと、
を備え、
前記主制御ユニットは、
前記複数の副制御ユニットに対応する前記制御対象と当該制御対象に付与されたアドレスとの関係が記憶された第一の記憶部と、
各前記制御対象に関する個別制御データを前記アドレスの順に並べた前記制御データを生成する制御データ生成部と、
前記制御データをブロードキャスト方式で送信する制御データ送信部と、
を備え、
前記副制御ユニットは、
当該副制御ユニットに対応する前記制御対象の前記アドレスが記憶された第二の記憶部と、
前記第二の記憶部に記憶された前記アドレスに基づいて、前記制御データに含まれる当該副制御ユニットに対応する前記制御対象に関する前記個別制御データを取得する個別制御データ取得部と、
取得された前記個別制御データに基づいて、前記制御対象の駆動を制御する制御対象制御部と、
を備えることを特徴とする分散制御システム。 - 前記主制御ユニットは、
前記制御対象又は前記副制御ユニットの増減に応じて前記第一の記憶部に記憶された前記制御対象と前記アドレスとの関係を更新する第一のアドレス更新部と、
更新された前記アドレスを前記副制御ユニットへ通知するアドレス通知部と、
を備え、
前記副制御ユニットは、通知された前記アドレスに基づいて前記第二の記憶部に記憶された前記アドレスを更新する第二のアドレス更新部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の分散制御システム。 - 前記移動体は、自律移動可能なロボットであり、
前記制御対象は、関節駆動用のモータを含む
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の分散制御システム。
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