JP5595755B2 - 型締め方法およびその装置ならびにこれを用いた射出成形機 - Google Patents

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Description

本発明は、金型の型締め方法およびこの型締め方法を実施し得る型締め装置ならびにこの型締め装置が組み込まれた射出成形機に関する。
金型内で成形品を作成する射出成形機においては、様々な型締め装置が考案されている。特にトグルリンク方式は、小さな駆動力で大きな型締め力を得るのに有効であって、移動ストロークを大きく取れることから、多く採用されている。
一方、金型を開閉するための移動機構と、型締め力を発生させる駆動機構とを分離したものが特許文献1に開示されている。これは、固定側金型が定置の固定側金型ホルダーに取り付けられ、可動側金型が取り付けられる可動側金型ホルダーを移動する移動機構と、この移動機構全体に型締め力を与える駆動部とで構成されている。
型締め力を発生させるために複数本のボールねじユニットを用いた型締め装置が特許文献2に開示されている。
特開平07−290537号公報 特公平06−043068号公報
特許文献1に開示された構成の場合、移動機構部分全体に型締め力を与えるため、出力の大きな駆動源が必要であって型締め装置全体が大型化してしまう。また、移動機構を構成する部品のうち、強度的に脆弱な部品に負荷が集中してしまい、装置の寿命が短くなってしまう傾向を持つ。これはトグルリンク式のものも基本的に同じである。すなわち、トグルリンク機構を用いた型締め装置の場合、高出力の大きな駆動源が必要であり、装置の大型化および部品コストの上昇を招く。しかも、リンクを相互に接続する連結ピンに大きな負荷が作用するため、この連結ピンの摩耗が激しく、特殊な材質やコーティングを施したブシュなどを併用しなければならず、さらなる部品コストの上昇や連結ピンの大型化を招く。
また、このような直圧構造において、得られる成形品にバリなどが発生した場合、型締め力を大きくしたり、金型を設計し直したりする必要がある。型締め力を大きくすると、金型寿命の低下をもたらし、金型の設計し直しは成形品のコストの上昇を招く。
特許文献2に開示された型締め装置においては、個々のボールねじユニットの品質のばらつきや組み付け精度に起因した駆動力のばらつきが生じ、型締め力を均一にすることができない。このため、特許文献2においては油圧シリンダーを併用することによってこの問題を解決しているものの、そのためのコストが嵩んでしまう。
なお、上述した問題は、射出成形機に限って発生するものではなく、一般的な金型の型締めにおいても同様に発生するおそれがある。
本発明の目的は、型締め装置の構造を簡略化できる型締め方法およびその装置を提供することにある。より具体的には、コンパクトで耐久性に優れ、高出力の駆動源を必要としない型締め方法およびその装置を提供することにある。また、この型締め装置を組み込んだ射出成形機を提供することも本発明の目的に含まれる。
本発明の第1の形態は、第1金型を第2金型に押圧して型締め力を発生させる型締め方法であって、前記第2金型をその型開き位置から当該型開き位置よりもベースから離れた型締め位置へと第1金型に向けて移動させるステップと、前記型締め力を前記第2金型からこの型締め力を支えるベース側に伝達するための型締め力伝達部材を前記型締め力が前記ベース側に伝達される型締め位置と、前記型締め力が前記ベース側に伝達されない退避位置とに切り替えるステップを具えたことを特徴とするものである。
本発明の第2の形態は、第1金型を、型開き位置とこの型開き位置よりもベースから離れた型締め位置とに切り替え可能であって前記型締め位置にある第2金型に対して押圧して型締め力を発生させる型締め方法であって、前記第2金型を前記型開き位置から前記型締め位置へと移動させるステップと、前記型締め力を前記第2金型からこの型締め力を支えるベース側に伝達するための型締め力伝達部材を前記型締め位置にある前記第2金型と前記ベースとの間に介在させる型締め位置と、当該型締め力伝達部材をこれらの間から退避させる退避位置とに切り替えるステップを具えたことを特徴とするものである。
本発明においては、第1金型に対して第2金型を押圧した際にベース側に型締め力を伝達する型締め力伝達部材を当該型締め位置から退避位置に切り替え可能とするものである。具体的には、第2金型をその型開き位置から型締め位置へと切り替える。次いで、退避位置にある型締め力伝達部材を型締め位置へと切り替え、この型締め力伝達部材をベースと型締め位置にある第2金型との間に介在させ、型締め力がベース側に伝達されるようにする。しかる後、第1金型を型締め位置にある第2金型に対して押圧して型締め力を発生させ、第1金型と第2金型との間に画成されたキャビティ内に溶融樹脂を射出する。このようにしてキャビティ内に成形された樹脂を冷却した後、型開きを行う。これは先の手順を逆にして行う。
本発明の第1または第2の形態による型締め方法において、型締め力伝達部材を型締め位置と退避位置とに切り替えるステップが、型締め力の方向に対して交差する方向に型締め力伝達部材を移動させるステップを含むものであってよい。
本発明の第3の形態は、第1金型が取り付けられる第1金型ホルダーと、この第1金型ホルダーに取り付けられた第1金型と対向して配されるように第2金型が取り付けられる第2金型ホルダーと、この第2金型ホルダーを型開き位置とこの型開き位置よりも前記ベースから離れた型締め位置との間で駆動させるためのホルダー駆動手段と、前記第2金型ホルダーに取り付けられた第2金型に対して前記第1金型ホルダーに取り付けられた第1金型を押圧して型締め力を発生させるための型締め力発生手段と、この型締め力発生手段によって発生した前記型締め力を前記第1金型ホルダーに取り付けられた第1金型から前記型締め力を支えるベース側に伝達するための型締め力伝達部材と、この型締め力伝達部材を前記型締め力が前記ベース側に伝達される型締め位置と前記型締め力が前記ベース側に伝達されない退避位置とに切り替える伝達部材駆動手段とを具えたことを特徴とする型締め装置にある。
本発明の第4の形態は、ベースと、このベースから相互に平行に突出する複数本のタイバーと、これら複数本のタイバーに連結され、これらの長手方向に沿って移動可能な型締めブロックと、この型締めブロックを型締め位置とこの型締め位置よりも前記ベースから離れた待機位置との間で前記複数本のタイバーの長手方向に沿って駆動するためのブロック駆動手段と、前記ベースと前記型締めブロックとの間で前記複数本のタイバーに連結され、これらの長手方向に沿って移動可能であって、第1金型が取り付けられる第1金型ホルダーと、前記ベースと前記第1金型ホルダーとの間で前記複数本のタイバーに連結され、これらの長手方向に沿って移動可能であって、第2金型が取り付けられる第2金型ホルダーと、この第2金型ホルダーを型開き位置とこの型開き位置よりも前記ベースから離れた型締め位置との間で前記複数本のタイバーの長手方向に沿って駆動させるためのホルダー駆動手段と、前記ブロック駆動手段により前記型締めブロックから前記第1金型ホルダーおよび第2金型ホルダーを介して加えられる型締め力をその型締め位置にて前記ベースに伝達するための型締め力伝達部材と、この型締め力伝達部材を型締め位置と型締め力が伝達されない退避位置との間で前記複数本のタイバーの長手方向に対して交差する方向に駆動するための伝達部材駆動手段とを具えたことを特徴とする型締め装置にある。
本発明においては、型開き位置にある第2金型ホルダーがホルダー駆動手段により型締め位置へと移動する。次に、退避位置にある型締め力伝達部材が伝達部材駆動手段により型締め位置へと移動し、さらに待機位置にある型締めブロックがブロック駆動手段により型締め位置へと駆動される。これにより、ベースと、型締め力伝達部材と、第2金型ホルダーに保持された第2金型と、第1金型ホルダーに保持された第1金型と、型締めブロックとが重なり合った状態となる。型締め力は、型締めブロックから第1金型および第2金型ならびに型締め力伝達部材を介してベース側に伝わり、第1金型と第2金型との型締めが達成される。型開きは、逆の手順で行われる。
本発明の第4の形態による具体的な型締め装置において、第1金型ホルダーを型締めブロックから離れるように付勢する手段と、ベース側への第1金型ホルダーの移動を規制するためのストッパーとをさらに具えることができる。
型締めブロックの型締め位置と待機位置との距離が0.5〜3mmの範囲にあることが好ましい。
ブロック駆動手段は、タイバーの先端部にそれぞれ形成されたねじ部と、型締めブロックに回転自在に取り付けられてねじ部にそれぞれ螺合するナット部と、これらナット部をそれぞれ駆動回転させる複数の駆動モーターとを有するものであってよい。この場合、ブロック駆動手段は複数の駆動モーターの作動を独立に制御する制御ユニットをさらに有し、複数の駆動モーターがそれぞれ独立した駆動トルクをナット部に伝達可能であってよい。
型締め力伝達部材は、複数本のタイバーと平行にベースに突設され、先端が型締め位置にある第2金型ホルダーとの間に隙間を形成する複数本の型締め力受け部材と、第2金型ホルダーに対して複数本のタイバーの長手方向と平行な軸線回りに旋回自在に取り付けられた旋回板と、この旋回板に取り付けられた型締め力伝達ブロックとを有し、第2金型ホルダーはその型開き位置にて型締め力受け部材が通る逃げ部を有し、伝達部材駆動手段によって旋回する旋回板は、型締め力伝達ブロックが複数本の型締め力受け部材の先端面と第2金型ホルダーの逃げ部の開口端面とに対向する型締め位置と、型締め力伝達ブロックが複数本の型締め力受け部材の側方にずれる退避位置とに切り替えられるものであってよい。この場合、型締め力受け部材の先端面と、型締め位置にある第2金型ホルダーの逃げ部の開口端面との間隔が複数本のタイバーの長手方向に沿った型締め力伝達ブロックの長さよりも広く設定されていることが好ましい。また、型締め力受け部材が旋回板に対して複数本のタイバーの長手方向に沿って変位可能に保持されているものであってよい。
型締め力伝達部材は、複数本のタイバーと、これらタイバーにそれぞれ形成された切欠き部と、第2金型ホルダーに対して複数本のタイバーの長手方向と平行な軸線回りに旋回自在に取り付けられた旋回板と、この旋回板に設けられた複数個の係止ブロックとを有し、伝達部材駆動手段によって旋回する旋回板は、係止ブロックを切欠き部にそれぞれ係止させる型締め位置と、係止ブロックを切欠き部から離脱させる退避位置とに切り替えられるものであってよい。この場合、旋回板が第2金型ホルダーに対して複数本のタイバーの長手方向と平行な方向に変位可能に保持されていることが好ましい。
本発明の第5の形態は、成形材料を可塑化してこれを金型内に形成されるキャビティ内へ所定量ずつ射出する射出装置と、本発明の第3または第4の形態による型締め装置とを具えたことを特徴とする射出成形機にある。
本発明においては、型締め状態にある第1金型と第2金型との間に画成されたキャビティに射出装置から成形材料として溶融状態にある所定量の樹脂材料などが充填され、冷却後の型開き位置にて金型から成形品が取り出される。
本発明の型締め方法によると、型締め力がベースに伝達される型締めモードと、型締め力がベースに伝達されない非型締めモードとを構造的に分離することができる。この結果、非型締めモード時の装置構造において型締め力の影響を除外、すなわち型締め力が加わることを考慮した装置構造の負荷を低減することができ、装置の簡略化を図ることができる。より具体的には、第2金型を型開き位置と型締め位置とに駆動するための駆動手段と、型締め力を発生させるための駆動手段とを分離することができ、従来のものよりも低出力の安価な駆動源を使用することが可能となる。
本発明の型締め装置によると、従来のものよりも低出力の安価な駆動源を使用することができ、装置全体をコンパクトにまとめることが可能である。
型締めブロックの型締め位置と待機位置との距離を0.5〜3mmの範囲に設定した場合、型締めブロックを型締め位置と待機位置とに切り替える時間が短くなり、成形サイクルの短縮化に伴って成形品のコストを下げることができる。
ブロック駆動手段が、ねじ部と、ナット部と、これらナット部を駆動回転させる複数の駆動モーターとを有する場合、より安価な低出力の駆動モーターを使用することが可能となり、部品コストをさらに下げることができる。特に、ブロック駆動手段が複数の駆動モーターの作動を独立に制御する制御ユニットをさらに有し、複数の駆動モーターがそれぞれ独立した駆動トルクをナット部に伝達可能な場合、第1金型と第2金型との接触面の面圧分布を任意に微調整することができる。この結果、金型を再設計することなく、成形品に発生するバリを防止したり、溶融樹脂の充填時にキャビティから円滑にガスを逃がしたりすることができる。
型締め力伝達ブロックを型締め位置と型締め力受け部材の側方にずらした退避位置とに切り替えるようにした場合、型締め力を第2金型ホルダーから型締め力伝達ブロックを介して型締め力受け部材へと伝達させることができる。また、型締め力受け部材の先端面と、型締め位置にある第2金型ホルダーの逃げ部の開口端面との間隔をタイバーの長手方向に沿った型締め力伝達ブロックの長さよりも広く設定した場合、型締め力伝達ブロックを確実に型締め位置へと移動させることができる。特に、型締め力受け部材を旋回板に対してタイバーの長手方向に沿って変位可能に保持した場合、型締め力が旋回板に作用せず、旋回板の変形などを未然に防止することができる。
旋回板が係止ブロックを切欠き部にそれぞれ係止させた型締め位置と、切欠き部から離脱させた退避位置とに切り替えられるようにした場合、型締め力を第2金型ホルダーから係止ブロックおよび切欠き部を介してタイバーへと伝達させることができる。特に、旋回板を第2金型ホルダーに対してタイバーの長手方向と平行な方向に変位可能に保持した場合、型締め力が旋回板に作用せず、旋回板の変形などを未然に防止することができる。
本発明の射出成形機によると、コンパクトで低コストの射出成形機を得ることができる。
本発明による射出成形機の一実施形態の正面側の外観を表す立体投影図である。 図1に示した実施形態の背面側の外観を表す立体投影図である。 図1に示した実施形態を分解状態で表す立体投影図である。 図1に示した実施形態における主要部分の制御ブロック図である。 図1に示した実施形態におけるブロック駆動手段の一部を抽出拡大して破断状態で表す立体投影図である。 図1に示した実施形態における固定側金型ホルダーの部分の外観を抽出拡大した立体投影図であり、固定側金型が取り外された状態を表す。 図6に示した固定側金型ホルダーの平面図であるが、固定側金型が装着された状態を表す。 図1に示した実施形態における可動側金型ホルダーの部分の外観を抽出拡大した立体投影図であり、可動側金型が取り外された状態を表す。 図8に示した可動側金型ホルダーの平面図であるが、可動側金型が装着された状態を表す。 図1に示した実施形態において、型締め力伝達ブロックと型開き位置にある可動側金型ホルダーとの相対位置関係を表す断面図である。 図10に示す型開き位置にある可動側金型ホルダーの外観を抽出拡大した立体投影図である。 図1に示した実施形態において、退避位置にある型締め力伝達部材と共に型締め位置に上昇した可動側金型ホルダーの外観を抽出拡大した立体投影図である。 図1に示した実施形態において、型締め位置にある型締め力伝達ブロックと可動側金型ホルダーとの相対位置関係を表す断面図である。 図13に示した型締め位置にある可動側金型ホルダーの外観を抽出拡大した立体投影図である。 図1に示した実施形態における射出成形作業の手順を表すフローチャートである。 本発明による射出成形機の他の実施形態における主要部の背面側の外観を表す立体投影図であり、型開き状態を示している。 図16に示した実施形態において、可動側金型ホルダーが型締め位置まで上昇し、型締め力伝達部材が退避位置にある状態を表す立体投影図である。 図16に示した実施形態において、可動側金型ホルダーおよび型締め力伝達部材が共に型締め位置にある状態を表す立体投影図であり、背面側から見た状態を示している。 図16に示した実施形態における型締め力伝達部材の底面図である。
本発明による射出成形機を竪型の成形機に応用した一実施形態について、図1〜図15を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態のみに限らず、横型のものや型締め装置の部分の構成などについては必要に応じて他の型式の成形機に組み込んだり、本発明の精神に帰属する他の任意の技術にも応用することができることは言うまでもない。
本実施形態における射出成形機の正面側の外観を図1に示し、その背面側の外観を図2に示し、これらを分解状態で図3に示し、その主要部分の制御ブロックを図4に示す。すなわち、本実施形態の射出成形機10は、可塑化した樹脂材料を固定側金型11と可動側金型12との間に形成される図示しないキャビティへ射出するための射出装置13と、本発明の対象となる型締め装置14とを具えている。
射出装置13は、射出部15と供給部16とを有する。射出部15は、成形材料、例えば樹脂材料を可塑化してこれを金型11,12のキャビティ(金型内に画成される成形空間)内へ所定量ずつ射出する機能を有する。供給部16は、この射出部15での樹脂材料の消費に伴って新たな樹脂材料を所定量ずつ射出部15に供給する機能を有する。
射出部15は、樹脂材料が供給される射出シリンダー17と、この射出シリンダー17の周囲を加熱するヒーター18と、可塑化した樹脂材料を射出するためのプランジャー19と、プランジャー駆動装置20とを有する。ヒーター18は、射出シリンダー17内部の樹脂材料の可塑化を促進させるためのものである。プランジャー駆動装置20は、プランジャー19を射出シリンダー17に対して往復動させ、可塑化した所定量の樹脂材料を射出シリンダー17の先端(図示例では下端)のノズル17aから射出する。
本実施形態におけるプランジャー駆動装置20は、射出用モーター21と、減速機22と、昇降機構23とを有し、その基本的な構成は特開2006−289852号公報などで周知であるが、他の任意の構成のものを採用可能である。
本実施形態における昇降機構23は、プランジャー19の上端部が図示しないコネクターを介して着脱自在に連結される昇降板23aと、ボールナット部23bと、ボールねじ軸部23cとを有する。一対の支柱24が後述する型締めブロック25から垂直上方に相互に平行に突設され、その上端部がブラケット26を介して一体的に連結されている。
ブラケット26には、従動スプロケット27を上端部に取り付けたボールねじ軸部23cが回転自在に支持されている。このボールねじ軸部23cと螺合するボールナット部23bは、回り止め機構23dを介してブラケット26に対し昇降自在に保持され、その下端部が一対の支柱24に沿って上下に移動可能な昇降板23aに連結されている。
プランジャー19を駆動するための射出用モーター21およびこの射出用モーター21に接続する減速機22は、ブラケット26に取り付けられている。減速機22の出力端である駆動スプロケット22aと先の従動スプロケット27とには、無端の歯付きベルト28が巻き掛けられている。
従って、射出用モーター21の正逆転動作が減速機22から歯付きベルト28を介してボールねじ軸部23cへと伝達され、ボールナット部23bと一体の昇降板23aの昇降動作、つまりプランジャー19の往復動へと変換される。昇降板23aの上昇端および下降端は、後述する射出ジャケット16aに取り付けられた一対のリミットスイッチ29a,29bにより検出される。そして、射出用モーター21の停止と正逆転動作の切り替えとが後述する制御ユニット30を介して制御されるようになっている。
供給部16は、後述する型締めブロック25と昇降板23aとの間で一対の支柱24に昇降可能に取り付けられた射出ジャケット16aと、フィーダー16bと、ホッパー16cとを有する。フィーダー16bは、樹脂材料を所定量ずつ射出ジャケット16aを介して射出シリンダー17内に供給するためのものである。
射出シリンダー17が連結されてこれを支持する射出ジャケット16aにはフィーダー16bが連結され、このフィーダー16bにはペレット状の樹脂材料を貯留してこれをフィーダー16bに供給するためのホッパー16cが取り付けられている。なお、ホッパー16c直下のフィーダー16bの部分には、ここに流下する樹脂材料の有無を検出するための材料有無検知センサー16dが設けられている。
型締め装置14は、射出装置13による可塑化した樹脂材料の射出時に本発明における第1金型としての固定側金型11と第2金型としての可動側金型12との型締めを行う一方、成形品を取り出す際に型開きを行う。型締め装置14は、ベース31と、タイバー32と、型締めブロック25と、ブロック駆動手段33と、固定側金型ホルダー34と、可動側金型ホルダー35と、ホルダー駆動手段36と、型締め力伝達部材37と、伝達部材駆動手段38とを具えている。
型締めブロック25は、ベース31から相互に平行に垂直に突出する複数本(図示例では4本)のタイバー32の上端部に連結され、これらの長手方向に沿ってベース31に対し上下に移動可能である。後述する固定側金型11の受け面11aと対向する型締めブロック25の底面25aには、射出シリンダー17のノズル17aが位置し、これを支持した状態となっている。従って、射出シリンダー17は射出ジャケット16aと共に型締めブロック25の昇降動作に連動する。
ブロック駆動手段33は、この型締めブロック25を型締め位置(図13参照)と、この型締め位置よりもベース31から離れた待機位置(図1,図2参照)との間で複数本のタイバー32の長手方向に沿って駆動するためのものである。本発明における型締め力発生手段であるこのブロック駆動手段33の主要部の構造を抽出拡大して図5に示す。
本実施形態におけるブロック駆動手段33は、ボールねじ部32aと、ボールナット部39と、減速機40と、複数(図示例では4個)の型締め用モーター41とを有する。ボールねじ部32aは、タイバー32の先端部(図示例では上端部)にそれぞれ形成され、型締めブロック25内にスラスト軸受42を介して回転自在に取り付けられたボールナット部39に対し、それぞれ螺合している。
また、本実施形態における減速機40は遊星歯車式減速機であり、遊星歯車40aを回転自在に支持するキャリアー40bがボールナット部39に一体的に固定され、アンギュラー軸受43を介して型締めブロック25内に回転自在に保持されている。この遊星歯車40aが型締め用モーター41に取り付けられた太陽歯車40cと、型締めブロック25に固定された内歯歯車40dとに噛み合い、極めて大きな減速比を得ている。
さらに、本実施形態における制御ユニット30は、減速機40を介してボールナット部39をそれぞれ駆動回転させる複数の型締め用モーター41の作動を独立に制御するようになっている。
従って、複数の型締め用モーター41はそれぞれ独立した駆動トルクをボールナット部39に伝達可能である。本実施形態では、大きな型締め力を得る目的で減速機40による減速比を大きく設定しているため、個々の型締め用モーター41を従来のものよりも大幅に小型化および低出力化させることができ、そのための部品コストを著しく下げることが可能となる。この場合、型締めブロック25の型締め位置と待機位置との距離を短く設定するほど成形サイクルを短縮化させることができるため、これらの距離を例えば0.5〜3mmの範囲に設定することが好ましい。
型締め用モーター41にはエンコーダー41aがそれぞれ取り付けられ、その回転情報が制御ユニット30に出力される。これらエンコーダー41aは、型締め用モーター41の回転軸、つまり太陽歯車40cの回転数を検出し、この検出情報に基づいて制御ユニット30が型締めブロック25の昇降位置を算出する。
また、制御ユニット30は、これら型締め用モーター41に供給される電流値を検出してその平均値を算出し、個々の型締め用モーター41の電流値が同一となるように、型締め用モーター41の回転軸(太陽歯車40c)の回転速度を制御する。これにより、タイバー32の長手方向と平行な型締め方向に対して金型11,12が傾斜していたとしても、金型11,12のパーティング面11b,12bに負荷する圧力分布を均一に制御することができる。
なお、部分的に圧力を強くしたい場合には、対応する型締め用モーター41の電流値を上げて圧力を強くすることができ、逆も当然可能である。これは、同一成形品を成形するための複数組の金型がある場合、特定の組の金型を使用した場合にのみ成形品にバリが発生する際にバリの発生を防ぐために有効である。また、成形品にバリが発生するような場合には、金型11,12の設計のし直しを行うことなく、バリの発生を防止することができる。このような独立した型締め用モーター41の制御は、成形品のバリの発生を防止するのみならず、可塑化した樹脂の射出時にガスをキャビティから逃がすためにも利用できる。
また、型締め用モーター41をステッピングモーターにて構成した場合、金型11,12の面圧分布を容易に均一にすることができる。具体的には、個々の型締め用モーター41を脱調させ、その位置から型締め用モーター41に対する駆動パルス数をすべて同一に設定し、これらを所定のトルクで駆動すればよい。型締め用モーター41を独立に制御する場合には、ひずみセンサーや光学的位置検出センサーなどを併用して個々の駆動トルクをより高精度に制御することも可能である。
なお、各型締め用モーター41の原点位置は、固定側金型11と射出シリンダー17のノズル17aとが所定の圧力で接触する位置に設定される。この原点位置は、個々のエンコーダー41aからの情報と電流値とに基づき、型締め用モーター41の同期を脱調させることによって設定される。
型締めブロック25を待機位置から型締め位置へと下降させると、型締めブロック25に支持されている射出シリンダー17も支柱24に沿って射出ジャケット16aと共に下降する。そして、射出シリンダー17のノズル17aの先端部と固定側金型11のスプルー11cとが接触すると共に型締めブロック25の底面25aが固定側金型11の受け面11aに当接し、型締め力が固定側金型11へと伝わる。
本発明における第1金型ホルダーとしての固定側金型ホルダー34には固定側金型11が取り外し可能に取り付けられ、第2金型ホルダーとしての可動側金型ホルダー35には可動側金型12が取り外し可能に取り付けられる。これら固定側および可動側の金型ホルダー34,35は、ベース31と型締めブロック25との間で複数本のタイバー32に対してそれぞれ摺動自在に連結され、これらの長手方向に沿って上下に移動自在である。この固定側金型ホルダー34の外観を抽出拡大して図6に示し、その平面形状を図7に示す。また、可動側金型ホルダー35の外観を抽出拡大して図8に示し、その平面形状を図9に示す。
矩形の板状をなす本実施形態における固定側金型11および可動側金型12は、これらで図示しないキャビティを画成するパーティング面11b,12bと、その反対側の受け面11a,12aとを有する。これら固定側および可動側の金型11,12は、タイバー32の長手方向に対して直交する水平方向に沿ってそれぞれ固定側金型ホルダー34および可動側金型ホルダー35に対して着脱可能である。
金型11,12は、対応する金型ホルダー34,35に対する着脱方向手前側の前面部11d,12dと、その反対側の後面部11e,12eと、一対の側面部11f,11g,12f,12gとをさらに有する。一対の側面部11f,11g,12f,12gは、金型ホルダー34,35に対する金型11,12の着脱方向に沿って延在する。これら金型11,12の一方の側面部11f,12fと後面部11e,12eとには、第1および第2の位置合わせ面11E,12E,11F,12Fが形成されている。さらに、他方の側面部11g,12gの前面部11d,12d側の端部には、着脱方向に対して傾斜した傾斜面11G,12Gが形成されている。
固定側および可動側の金型ホルダー34,35は、ホルダー本体34a,35aと、第1および第2の位置合わせ基準部34E,34F,35E,35Fと、可動部材44と、ばね付勢手段45とを具えている。
第1および第2の位置合わせ基準部34E,34F,35E,35Fは、ホルダー本体34a,35aに設けられ、金型11,12の第1および第2の位置合わせ面11E,12E,11F,12Fがそれぞれ当接する。可動部材44は、金型ホルダー34,35に取り付けられる金型11,12の一対の側面部11f,11g,12f,12gの対向方向に沿って変位可能にホルダー本体34a,35aに取り付けられている。
この可動部材44には、金型11,12の傾斜面11G,12Gに当接する押圧部44aが形成されている。本実施形態では、可動部材44がタイバー32の長手方向と平行なピン46を介して回動自在となっている。ばね付勢手段45は、この可動部材44とホルダー本体34a,35aとの間にそれぞれ組み込まれ、可動部材44の押圧部44aを金型ホルダー34,35に装着された金型11,12の傾斜面11G,12Gに押し付けるようなばね力をそれぞれ発生する。これにより、金型11,12の第1および第2の位置合わせ面11E,12E,11F,12Fが第1および第2の位置合わせ基準部34E,34F,35E,35Fに押し当てられ、金型ホルダー34,35に対する金型11,12の位置決めがなされる。
本実施形態における可動部材44は、金型ホルダー34,35に収容された金型11,12の前面部11d,12dの傾斜面11G,12G側の端部に係止する抜け外れ防止部44bと、挿入案内面44cと、取手部44dと、逃げ部44eとを有する。抜け外れ防止部44bは、先のばね付勢手段45によるばね力を利用して不用意に金型11,12が金型ホルダー34,35から抜け外れるのを防止する。
挿入案内面44cは、金型11,12を金型ホルダー34,35に差し込む際に、金型11,12の他方の側面部11g,12gの後面部11e,12e側の端部に当接し、ばね付勢手段45による付勢力に抗して可動部材44を退避させる機能を持つ。つまり、作業者が取手部44dを掴んで可動部材44を操作することなく、金型ホルダー34,35に対して金型11,12を押し込むだけで金型ホルダー34,35に金型11,12を装着することができる。
取手部44dは、固定側金型11の前面部11d,12dの傾斜面11G,12G側の端部に対する抜け外れ防止部44bの係合を解除するためのものであり、金型ホルダー34,35から金型11,12を取り出す際に利用する。
逃げ部44eは、抜け外れ防止部44bが金型ホルダー34,35に収容された金型11,12の前面部11d,12dの傾斜面11G,12G側の端部に係止した状態において、可動部材44をタイバー32に対して非接触状態に保ためのものである。これにより、タイバー32に沿った金型ホルダー34,35の円滑な昇降動作を確保することかできる。
なお、本実施形態における可動側金型ホルダー35の第1の位置合わせ基準部35Eは、可動側金型12の着脱操作に伴ってタイバー32の長手方向と平行な軸線回りに連れ回りし得る一対のローラー47を有する。これら一対のローラー47は、可動側金型ホルダー35に対する可動側金型12の着脱方向に沿って相隔ててホルダー本体35aにそれぞれ回転自在に保持されている。これにより、可動側金型ホルダー35に対する可動側金型12の着脱操作をより小さな力で容易に行うことができる。
タイバー32には、ベース31側への固定側金型ホルダー34の移動を規制するためのストッパー48が取り付けられている。従って、固定側金型ホルダー34は、このストッパー48よりも下方には下降し得ないようになっており、ここが型開き状態における固定側金型ホルダー34の下降端位置(図1,図2参照)となる。
例えば、本実施形態では、型締めブロック25と固定側金型ホルダー34との間にこの固定側金型ホルダー34をその下降端位置側に付勢するばね部材49が配されている。下降端位置にある固定側金型ホルダー34に保持された固定側金型11の受け面11aと、待機位置にある型締めブロック25の底面25aとの間には隙間が形成される。この結果、射出シリンダー17の下端のノズル17aが固定側金型11の受け面11aに開口するスプルー11cに対して非接触状態となる。
可動側金型ホルダー35には、タイバー32の長手方向に沿って移動可能に保持されたエジェクタープレート50が可動側金型12の受け面12aと対向するように収容されている。このエジェクタープレート50には、可動側金型ホルダー35を貫通してベース31側に突出する複数本(図示例では2本)のエジェクターピン51が固定されている。
可動側金型ホルダー35が型開き位置(図1および図2)にある場合、これらエジェクターピン51の下端がベース31に当接する。そして、エジェクタープレート50を可動側金型ホルダー35に保持された可動側金型12の受け面12a側に押し上げる結果、成形品がキャビティから排出される。型開き位置にある可動側金型ホルダー35の断面構造を固定側金型ホルダー34と共に図10に示し、この状態における可動側金型ホルダー35の外観を一部破断して図11に示す。可動側金型ホルダー35は、その型開き位置にて後述する型締め力受け部材52が通る逃げ部35bを有する。
退避位置(図11参照)にある型締め力伝達部材37に対して可動側金型ホルダー35が型締め位置にある状態の外観を図12に示す。また、可動側金型ホルダー35および型締め力伝達部材37が共に型締め位置にある状態における可動側金型ホルダー35の断面構造を図13に示し、この状態における可動側金型ホルダー35の外観を図14に示す。
ホルダー駆動手段36は、可動側金型ホルダー35を型開き位置とこの型開き位置よりもベース31から離れた型締め位置との間で複数本のタイバー32の長手方向に沿って駆動させるためのものである。
本実施形態におけるホルダー駆動手段36は、開閉用モーター36aと、駆動スプロケット36bと、従動スプロケット36cと、これら駆動スプロケット36bと従動スプロケット36cとに巻き掛けられた無端の歯付きベルト36dとを有する。減速機36eを介して駆動スプロケット36bが取り付けられた正逆転可能な開閉用モーター36aはベース31に設置され、駆動スプロケット36bの回転情報がエンコーダー36fにより検出されて制御ユニット30に出力される。
また、この制御ユニット30は、このエンコーダー36fの情報に基づいて開閉用モーター36aの作動を制御し、可動側金型ホルダー35をその型開き位置と型締め位置とに交互に切り替える。従動スプロケット36cは、この開閉用モーター36aに取り付けられた駆動スプロケット36bと平行にベース31の上方に図示しないブラケットを介して回転自在に保持されている。
歯付きベルト36dの一部は、可動側金型ホルダー35の連結部35cに固定されている。従って、可動側金型ホルダー35は、比較的簡易な昇降機構によって、駆動スプロケット36bと従動スプロケット36cとの間で図1,図2に示す型開き位置と、図13に示す型締め位置との間を円滑で素早く昇降できるようになっている。すなわち、本実施形態の型締め装置14は、型締め時においては減速機40によって極めて大きな減速比を得て所定の型締め力を確保することができる。また、詳細は後述するが、型締め前や型開き後においては型締め力の影響を除外して固定側金型ホルダー34に対する可動側金型ホルダー35の接近または退避動作を円滑に素早く実行することができる。
なお、型開き位置から型締め位置に可動側金型ホルダー35が上昇すると、その途中でストッパー48に保持された固定側金型ホルダー34の固定側金型11のパーティング面11bに可動側金型12のパーティング面12bが押し当たる。そして、固定側金型11およびこれを収容する固定側金型ホルダー34が可動側金型12と共に型締め位置まで上昇するようになっている。可動側金型ホルダー35が型締め位置にある状態においては、固定側金型11のスプルー11cが型締めブロック25に支持された射出シリンダー17のノズル17aに対して接触または微小間隔をあけた状態となる。
型締め力伝達部材37は、ブロック駆動手段33により型締めブロック25から固定側金型ホルダー34および可動側金型ホルダー35を介して加えられる型締め力をその型締め位置にてベース31に伝達するためのものである。
本実施形態における型締め力伝達部材37は、複数本(図示例では3本)の型締め力受け部材52と、旋回板53と、この旋回板53に取り付けられた複数個(図示例では3個)の型締め力伝達ブロック54とを有する。
型締め力受け部材52は、タイバー32と平行にベース31に突設され、その上端面が型締め位置にある可動側金型ホルダー35との間に隙間を形成する。これら型締め力受け部材52の位置や数および大きさなどは、可動側金型ホルダー35から受ける型締め力に対するバランスや剛性などを考慮して設定される。旋回板53は、可動側金型ホルダー35に対してタイバー32の長手方向と平行な軸線回りに旋回自在に支持されている。型締め力受け部材52は、旋回板53に対してタイバー32の長手方向に沿って変位可能に保持される。このため、旋回板53には型締め力受け部材52およびエジェクターピン51がそれぞれ貫通し得る複数(図示例では3つ)の開口53aおよび逃げ部53bが形成されている。型締め力受け部材52の上端面と、型締め位置にある可動側金型ホルダー35の逃げ部35bの開口端面35dとの間隔Gは、タイバー32の長手方向に沿った型締め力伝達ブロック54の長さLよりも広く設定されている。また、タイバー32の長手方向に沿った可動側金型ホルダー35に対する旋回板53の位置も適切に設定されている。
具体的には、型締め力が負荷していない状態において、旋回板53の開口53aに装着された型締め力伝達ブロック54は、自重によってその上端面と可動側金型ホルダー35の底面、つまり開口端面35dとの間に微小な隙間を形成する。これにより、旋回板53を退避位置から型締め位置へと旋回させた場合、型締め力伝達ブロック54と型締め位置における可動側金型ホルダー35および型締め力受け部材52との衝突や接触に伴う摩耗を回避することができる。
逆に、型締め力伝達ブロック54に対して可動側金型ホルダー35および型締め力受け部材52が接触状態となっている状態で旋回板53を退避位置から型締め位置へと旋回させる場合、これらの摩耗を回避するための何らかの手段を組み込むことが有効である。本実施形態では、待機位置への型締めブロック25の上昇を開始した後、旋回板53を退避位置から型締め位置へと旋回させるようにしている。このため、型締め力伝達ブロック54と可動側金型ホルダー35および型締め力受け部材52との強い接触に伴う大きな摩耗を回避することが可能である。
型締め力伝達ブロック54は、型締め力受け部材52の上端面と可動側金型ホルダー35の逃げ部35bの開口端面35dとに対向する型締め位置と、型締め力受け部材52の側方にずれる退避位置とに切り替えられるようになっている。この切り替えは、伝達部材駆動手段38により旋回板53を旋回させることによってなされる。つまり、伝達部材駆動手段38は、型締め力伝達部材37を型締め位置と型締め力が伝達されない退避位置との間でタイバー32の長手方向に対して交差する方向に駆動する。
本実施形態における伝達部材駆動手段38は、正逆転可能な旋回用モーター38aと、この旋回用モーター38aに取り付けられた駆動歯車38bと噛み合う扇状歯車38cと、旋回量検出センサー38dとを有する。
旋回用モーター38aは、可動側金型ホルダー35に取り付けられ、扇状歯車38cは、旋回板53の外周面の一部に設けられている。また、旋回量検出センサー38dも可動側金型ホルダー35に取り付けられて旋回板53の外周面と対向している。この旋回量検出センサー38dと対向する旋回板53の外周面には、その周方向に沿って図示しないスリットが一定間隔で歯車状に刻設されている。旋回量検出センサー38dは、このスリットの通過をカウントすることにより、旋回板53の回転量を検出するようになっている。従って、旋回用モーター38aは、この旋回量検出センサー38dからの検出信号に基づいてその正逆転方向が切り替えられ、型締め力伝達ブロック54を型締め力の方向に対して交差する方向に移動させてその型締め位置と退避位置とに切り替える。なお、旋回量検出センサー38dとしてタッチセンサーを用い、型締め位置と退避位置とに対応した一対のドッグを旋回板53に取り付けることも可能である。
また、制御ユニット30は、この射出成形機10が円滑な成形を実行できるように、ヒーター18,射出用モーター21,フィーダー16b,型締め用モーター41,開閉用モーター36a,旋回用モーター38aなどの作動を制御する。これは、図示しない操作盤に配されたスイッチ類や、リミットスイッチ29a,29b,材料有無検知センサー16d,エンコーダー36fおよび41a,旋回量検出センサー38dなどからの検出信号に基づき、予め設定されたプログラムに従って実行される。特に、本実施形態では制御ユニット30が各モーター21,41,36a,38aに流れる電流値を常に監視し、これが予め設定した値を越えた場合、何らかの異常が発生していると判断し、射出作業を停止するようになっている。
このような射出成形機10の作動手順を図15のフローチャートに示す。すなわち、初期状態はプランジャー19が上昇端にあり、型締めブロック25が待機位置にあり、可動側金型ホルダー35が型開き位置にあり、旋回板53が退避位置にある。
この状態から、S11のステップにて開閉用モーター36aが正転して可動側金型ホルダー35を型開き位置から上昇させる。そして、S12のステップにて可動側金型12のパーティング面12bと固定側金型11のパーティング面11bとが接触したか否かをエンコーダー36fからの情報に基づいて判定する。このS12の判断ステップは、可動側金型12が固定側金型11との接触位置まで達するまで繰り返される。
このようにして、可動側金型12が固定側金型11との接触位置まで達したと判断した場合には、S13のステップにて可動側金型ホルダー35が型締め位置まで上昇したか否かを判定する。ここで、可動側金型ホルダー35が型締め位置まで上昇していないと判断した場合、S14のステップに移行して開閉用モーター36aに異常トルク、つまり過大電流が流れているか否かを判定し、何もなければS13のステップに戻る。
S14のステップにて開閉用モーター36aに異常トルクが発生している、すなわち、可動側金型12と固定側金型11との間に異物が介在しているなど、何らかの不具合が予想される場合には、S15のステップに移行し、異常処理を行って射出作業を停止する。
S15のステップにおける異常処理は、開閉用モーター36aの停止およびこれに続く逆転により可動側金型12および固定側金型11を初期状態の位置に戻す操作を含む。また、同時に異常が発生したことを図示しないディスプレイを用いた視覚的手段や音などを使って作業者に警告する処理を含むことができる。作業者は、初期状態に戻った可動側および固定側の金型11,12をこれらのホルダー34,35から必要に応じて取り外し、金型11,12の状態を点検して異物を除去したり、必要に応じて金型の修理交換を行って成形作業を再開する。
何も問題なく可動側金型ホルダー35が型締め位置まで上昇した場合、S16のステップにて旋回用モーター38aを正転し、旋回量検出センサー38dからの情報に基づいて退避位置にある型締め力伝達ブロック54を型締め位置まで移動させる。そして、型締め力伝達ブロック54が型締め位置まで移動した時点でS17のステップに移行し、型締め用モーター41を正転し、待機位置にある型締めブロック25を型締め位置まで下降させ、同時に開閉用モーター36aに対する通電を停止する。これにより、型締め力受け部材52に対し可動側金型ホルダー35が型締め力伝達部材37を介して支持される状態となる。
このS17のステップでの型締め用モーター41の正転に続き、S18のステップにて型締めブロック25が型締め位置まで下降したか否かをエンコーダー41aからの検出信号に基づいて判定する。ここで、型締めブロック25が型締め位置に達していないと判断した場合には、S19のステップに移行して型締め用モーター41の何れかに異常トルク、つまり過大電流が流れているか否かを判定する。そして、何もなければ型締め用モーター41の正転を続け、S18の判断ルーチンを繰り返す。
S19のステップにて少なくとも1台の型締め用モーター41に異常トルクが発生している、すなわち、型締めブロック25と固定側金型11との間に異物が介在しているなど、何らかの不具合が予想される場合には、S20のステップに移行する。
S20のステップでは、これに対応した異常処理を行って射出作業を停止する。この異常処理は、型締め用モーター41の停止およびこれに続く逆転により型締めブロック25を初期状態の待機位置に戻す操作を含む。また、同時に異常が発生したことを図示しないディスプレイを用いた視覚的手段や音などを使って作業者に警告する処理を含むことができる。作業者は、初期状態に戻った型締めブロック25と固定側金型11との隙間を点検して異物を除去したりするなど、状況に応じた対処を行って成形作業を再開する。
エンコーダー41aからの検出信号に基づき、S18のステップにて型締めブロック25が型締め位置まで下降したと判断した場合には、S21のステップに移行して型締め用モーター41の駆動トルクをそれぞれ制御する。そして、固定側金型ホルダー34に保持された固定側金型11を型締め位置にある可動側金型ホルダー35に保持された可動側金型12に対して押圧し、所望の型締め力を発生させる。この場合、型締め力伝達ブロック54が旋回板53の開口53aに対して相対移動可能となっているため、型締め力伝達ブロック54に加わる型締め力は旋回板53に伝達されず、旋回板53が撓むなどの不具合は生じない。
しかる後、S22のステップに移行して射出および冷却処理を行う。この射出および冷却処理は、射出用モーター21を正転駆動して上昇端に位置する昇降板23aをその下降端まで移動させる操作を含む。また、射出シリンダー17内の樹脂材料を可塑化させつつそのノズル17aから固定側金型11と可動側金型12とで画成されたキャビティ内に射出する操作を含む。これにより、溶融樹脂が予め設定され射出圧力および射出速度でキャビティ内に充填され、成形品となる。さらに、この射出および冷却処理は、キャビティ内に射出された樹脂材料が冷却固化する所定時間後に射出用モーター21を逆転駆動してリミットスイッチ29aからの検出情報に基づき、下降端に位置する昇降板23aをその上昇端まで戻す操作を含む。これに加え、フィーダー16bを作動させて所定量の成形材料を射出シリンダー17内に供給する操作も含む。
S22のステップに続き、S23のステップにて型締め用モーター41に対する通電を停止し、型締め力を発生させていた駆動トルクを解除する。しかる後、S24のステップにて型締め用モーター41を逆転し、型締めブロック25をその型締め位置から待機位置へと上昇させる。そして、S25のステップにて旋回用モーター38aを逆転し、型締め位置にある型締め力伝達ブロック54を退避位置へと戻す。この場合、型締めブロック25がその待機位置へと上昇しつつあるので、型締め力伝達ブロック54と可動側金型ホルダー35および型締め力受け部材52との接触に伴う摩擦が回避される。
旋回板53が退避位置に戻った時点でS26のステップに移行し、開閉用モーター36aを逆転させて可動側金型ホルダー35を型開き位置まで下降させる。この下降の途中で、ストッパー48により固定側金型ホルダー34の下降が規制され、固定側金型11のパーティング面11bと下降を続ける可動側金型12のパーティング面12bとが離れ、型開き状態となる。
S26のステップに続き、可動側金型ホルダー35が型開き位置に達した時点でS27のステップに移行し、成形品の取り出しが行われる。より具体的には、エジェクターピン51およびこれが連結されたエジェクタープレート50の作用により、成形品が可動側金型12から突き上げられ、成形品およびこれにつながるランナーが図示しないロボットアームなどで可動側金型12から取り出される。
上述した実施形態では、複数本の型締め力受け部材52をタイバー32の長手方向と平行にベース31に突設したが、可動側金型ホルダー35を型締め位置にてタイバー32に係止させ、型締め力をタイバー32側に伝えるようにしてもよい。この場合には、型締め力受け部材52を省略することができる。
このような本発明による他の実施形態の主要部の背面側の外観を図11,図13に示し、正面側の外観を図12に示し、旋回板53の平面形状を図14に示すが、先の実施形態と同一機能の要素にはこれと同一符号を記すに止め、重複する説明を省略する。なお、図11は型開き状態を表し、図12は型締め位置に達した可動側金型ホルダー35に対して旋回板53が退避位置にある状態を示し、図13,図14は型締め状態を表す。
本実施形態における型締め力伝達部材37は、タイバー32と、このタイバー32に形成された切欠き部32bと、旋回板53と、この旋回板53に設けられた複数個(図示例では4個)の係止ブロック55とを有する。
複数本(図示例では4本)のタイバー32にそれぞれ形成された切欠き部32bは、タイバー32の長手方向と平行な旋回板53の回転軸線を中心とする円周方向に沿って円形断面のタイバー32の外周面の一部を切り欠くことによって形成されている。
鉤形の係止ブロック55は、可動側金型ホルダー35が型締め位置にある場合、旋回板53の一方向の旋回動作によって切欠き部32bに対し係合し得ると共に逆方向の旋回動作によってその係合状態を解除できるようになっている。
伝達部材駆動手段38によって旋回する旋回板53は、係止ブロック55を切欠き部32bにそれぞれ係止させる型締め位置と、係止ブロック55を切欠き部32bから離脱させる退避位置とに切り替えられる。
可動側金型ホルダー35に回転自在に保持される本実施形態における旋回板53は、エジェクターピン51がその中央部を貫通する環状をなし、可動側金型ホルダー35の下端面から突出する複数本(図示例では3本)の支持ピン56によって支持されている。
また、このような旋回板53の外周部には、先の実施形態における型締め力伝達ブロック54に対応する係止ブロック55が旋回板53に対して一体的に固定されている。さらに、旋回板53には、伝達部材駆動手段38によってこの支持ピン56に対する旋回板53の相対回転を許容するための円弧状をなす長孔53cが形成されている。これにより、旋回板53は可動側金型ホルダー35に対してタイバー32の長手方向と平行な方向にも変位可能である。つまり、係止ブロック55に型締め力が加わらない状態において、旋回板53はその自重により可動側金型ホルダー35から最も離れた位置にある。この状態においては、係止ブロック55の上端面が可動側金型ホルダー35の底面、つまり可動側金型ホルダー35に形成されたタイバー挿通穴35gの下側の開口端面35hに対して微小な隙間が形成される。しかしながら、係止ブロック55がタイバー32の切欠き部32bに係止し、型締め力が可動側金型ホルダー35に作用すると、旋回板53に対して可動側金型ホルダー35が相対的に押し下げられる。この結果、可動側金型ホルダー35に形成されたタイバー挿通穴35gの下側の開口端面35hが係止ブロック55に押し当たる。そして、この型締め力が係止ブロック55から切欠き部32bを介してタイバー32へと伝達されるようになっている。
なお、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。例えば、タイバー32は可動側および固定側金型ホルダー34,35の円滑な昇降および必要な強度を有してさえいれば、2本または3本であってもかまわない。また、これらの間隔を任意に設定することが可能である。さらに、固定側金型ホルダー34を省略し、固定側金型11を型締めブロック25に取り付けるようにしてもよく、金型が2プレート以外のものであっても、ホットランナー方式のものであっても本発明を適用し得ることに注意されたい。
このように、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
10 射出成形機
11 固定側金型
11a 受け面
11b パーティング面
11c スプルー
11d 前面部
11e 後面部
11f,11g 側面部
11E,11F 第1,第2の位置合わせ面
11G 傾斜面
12 可動側金型
12a 受け面
12b パーティング面
12d 前面部
12e 後面部
12f,12g 側面部
12E,12F 第1,第2の位置合わせ面
12G 傾斜面
13 射出装置
14 型締め装置
15 射出部
16 供給部
16a 射出ジャケット
16b フィーダー
16c ホッパー
16d 材料有無検知センサー
17 射出シリンダー
17a ノズル
18 ヒーター
19 プランジャー
20 プランジャー駆動装置
21 射出用モーター
22 減速機
22a 駆動スプロケット
23 昇降機構
23a 昇降板
23b ボールナット部
23c ボールねじ軸部
23d 回り止め機構
24 支柱
25 型締めブロック
25a 底面
26 ブラケット
27 従動スプロケット
28 歯付きベルト
29a,29b リミットスイッチ
30 制御ユニット
31 ベース
32 タイバー
32a ボールねじ部
32b 切欠き部
33 ブロック駆動手段
34 固定側金型ホルダー
34a ホルダー本体
34E,34F 第1,第2の位置合わせ基準部
35 可動側金型ホルダー
35a ホルダー本体
35b 逃げ部
35c 連結部
35d 開口端面
35E,35F 第1,第2の位置合わせ基準部
35g タイバー挿通穴
35h 開口端面
36 ホルダー駆動手段
36a 開閉用モーター
36b 駆動スプロケット
36c 従動スプロケット
36d 歯付きベルト
36e 減速機
36f エンコーダー
37 型締め力伝達部材
38 伝達部材駆動手段
38a 旋回用モーター
38b 駆動歯車
38c 扇状歯車
38d 旋回量検出センサー
39 ボールナット部
40 減速機
40a 遊星歯車
40b キャリアー
40c 太陽歯車
40d 内歯歯車
41 型締め用モーター
41a エンコーダー
42 スラスト軸受
43 アンギュラー軸受
44 可動部材
44a 押圧部
44b 抜け外れ防止部
44c 挿入案内面
44d 取手部
44e 逃げ部
45 ばね付勢手段
46 ピン
47 ローラー
48 ストッパー
49 ばね部材
50 エジェクタープレート
51 エジェクターピン
52 型締め力受け部材
53 旋回板
53a 開口
53b 逃げ部
53c 長孔
54 型締め力伝達ブロック
55 係止ブロック
56 支持ピン
G 間隔
L 型締め力伝達ブロックの長さ

Claims (15)

  1. 第1金型を第2金型に押圧して型締め力を発生させる型締め方法であって、
    前記第2金型をその型開き位置から当該型開き位置よりもベースから離れた型締め位置へと第1金型に向けて移動させるステップと、
    前記型締め力を前記第2金型からこの型締め力を支えるベース側に伝達するための型締め力伝達部材を前記型締め力が前記ベース側に伝達される型締め位置と、前記型締め力が前記ベース側に伝達されない退避位置とに切り替えるステップ
    を具えたことを特徴とする型締め方法。
  2. 第1金型を、型開き位置とこの型開き位置よりもベースから離れた型締め位置とに切り替え可能であって前記型締め位置にある第2金型に対して押圧して型締め力を発生させる型締め方法であって、
    前記第2金型を前記型開き位置から前記型締め位置へと移動させるステップと、
    前記型締め力を前記第2金型からこの型締め力を支えるベース側に伝達するための型締め力伝達部材を前記型締め位置にある前記第2金型と前記ベースとの間に介在させる型締め位置と、当該型締め力伝達部材をこれらの間から退避させる退避位置とに切り替えるステップ
    を具えたことを特徴とする型締め方法。
  3. 前記型締め力伝達部材を前記型締め位置と前記退避位置とに切り替えるステップは、前記型締め力の方向に対して交差する方向に前記型締め力伝達部材を移動させるステップを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の型締め方法。
  4. 第1金型が取り付けられる第1金型ホルダーと、
    この第1金型ホルダーに取り付けられた第1金型と対向して配されるように第2金型が取り付けられる第2金型ホルダーと、
    この第2金型ホルダーを型開き位置とこの型開き位置よりも前記ベースから離れた型締め位置との間で駆動させるためのホルダー駆動手段と、
    前記第2金型ホルダーに取り付けられた第2金型に対して前記第1金型ホルダーに取り付けられた第1金型を押圧して型締め力を発生させるための型締め力発生手段と、
    この型締め力発生手段によって発生した前記型締め力を前記第1金型ホルダーに取り付けられた第1金型から前記型締め力を支えるベース側に伝達するための型締め力伝達部材と、
    この型締め力伝達部材を前記型締め力が前記ベース側に伝達される型締め位置と前記型締め力が前記ベース側に伝達されない退避位置とに切り替える伝達部材駆動手段と
    を具えたことを特徴とする型締め装置。
  5. ベースと、
    このベースから相互に平行に突出する複数本のタイバーと、
    これら複数本のタイバーに連結され、これらの長手方向に沿って移動可能な型締めブロックと、
    この型締めブロックを型締め位置とこの型締め位置よりも前記ベースから離れた待機位置との間で前記複数本のタイバーの長手方向に沿って駆動するためのブロック駆動手段と、
    前記ベースと前記型締めブロックとの間で前記複数本のタイバーに連結され、これらの長手方向に沿って移動可能であって、第1金型が取り付けられる第1金型ホルダーと、
    前記ベースと前記第1金型ホルダーとの間で前記複数本のタイバーに連結され、これらの長手方向に沿って移動可能であって、第2金型が取り付けられる第2金型ホルダーと、
    この第2金型ホルダーを型開き位置とこの型開き位置よりも前記ベースから離れた型締め位置との間で前記複数本のタイバーの長手方向に沿って駆動させるためのホルダー駆動手段と、
    前記ブロック駆動手段により前記型締めブロックから前記第1金型ホルダーおよび第2金型ホルダーを介して加えられる型締め力をその型締め位置にて前記ベースに伝達するための型締め力伝達部材と、
    この型締め力伝達部材を型締め位置と型締め力が伝達されない退避位置との間で前記複数本のタイバーの長手方向に対して交差する方向に駆動するための伝達部材駆動手段と
    を具えたことを特徴とする型締め装置。
  6. 前記第1金型ホルダーを前記型締めブロックから離れるように付勢する手段と、前記ベース側への前記第1金型ホルダーの移動を規制するためのストッパーとをさらに具えたことを特徴とする請求項5に記載の型締め装置。
  7. 前記型締めブロックの型締め位置と待機位置との距離が0.5〜3mmの範囲にあることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の型締め装置。
  8. 前記ブロック駆動手段は、前記タイバーの先端部にそれぞれ形成されたねじ部と、前記型締めブロックに回転自在に取り付けられて前記ねじ部にそれぞれ螺合するナット部と、これらナット部をそれぞれ駆動回転させる複数の駆動モーターとを有することを特徴とする請求項5から請求項7の何れかに記載の型締め装置。
  9. 前記ブロック駆動手段は、前記複数の駆動モーターの作動を独立に制御する制御ユニットをさらに有し、前記複数の駆動モーターはそれぞれ独立した駆動トルクを前記ナット部に伝達可能であることを特徴とする請求項8に記載の型締め装置。
  10. 前記型締め力伝達部材は、前記複数本のタイバーと平行に前記ベースに突設され、先端が型締め位置にある前記第2金型ホルダーとの間に隙間を形成する複数本の型締め力受け部材と、前記第2金型ホルダーに対して前記複数本のタイバーの長手方向と平行な軸線回りに旋回自在に取り付けられた旋回板と、この旋回板に取り付けられた型締め力伝達ブロックとを有し、前記第2金型ホルダーはその型開き位置にて前記型締め力受け部材が通る逃げ部を有し、前記伝達部材駆動手段によって旋回する前記旋回板は、前記型締め力伝達ブロックが前記複数本の型締め力受け部材の先端面と前記第2金型ホルダーの逃げ部の開口端面とに対向する型締め位置と、前記型締め力伝達ブロックが前記複数本の型締め力受け部材の側方にずれる退避位置とに切り替えられることを特徴とする請求項5から請求項9の何れかに記載の型締め装置。
  11. 前記型締め力受け部材の先端面と、型締め位置にある前記第2金型ホルダーの逃げ部の開口端面との間隔は、前記複数本のタイバーの長手方向に沿った前記型締め力伝達ブロックの長さよりも広く設定されていることを特徴とする請求項10に記載の型締め装置。
  12. 前記型締め力受け部材は、前記旋回板に対して前記複数本のタイバーの長手方向に沿って変位可能に保持されていることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の型締め装置。
  13. 前記型締め力伝達部材は、前記複数本のタイバーと、これらタイバーにそれぞれ形成された切欠き部と、前記第2金型ホルダーに対して前記複数本のタイバーの長手方向と平行な軸線回りに旋回自在に取り付けられた旋回板と、この旋回板に設けられた複数個の係止ブロックとを有し、前記伝達部材駆動手段によって旋回する前記旋回板は、前記係止ブロックを前記切欠き部にそれぞれ係止させる型締め位置と、前記係止ブロックを前記切欠き部から離脱させる退避位置とに切り替えられることを特徴とする請求項5から請求項9の何れかに記載の型締め装置。
  14. 前記旋回板は、前記第2金型ホルダーに対して前記複数本のタイバーの長手方向と平行な方向に変位可能に保持されていることを特徴とする請求項13に記載の型締め装置。
  15. 成形材料を可塑化してこれを金型内に形成されるキャビティ内へ所定量ずつ射出する射出装置と、
    請求項4から請求項14の何れかに記載の型締め装置と
    を具えたことを特徴とする射出成形機。
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