JP2011178071A - 金型および金型ホルダーならびに射出成形機 - Google Patents

金型および金型ホルダーならびに射出成形機 Download PDF

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Abstract

【課題】従来のカセット金型装置は、動力源に要するコストが嵩む上に取り付け空間が必要であり、コンパクト化を阻害する。
【解決手段】矩形の板状をなす金型11が着脱可能な本発明の金型ホルダー34は、ホルダー本体34aと、ホルダー本体34aに設けられて金型11の第1,第2の位置合わせ面11E,11Fが当接する第1,第2の位置合わせ基準部34E,34Fと、金型11の一対の側面部11f,11gの対向方向に沿って変位可能にホルダー本体34aに取り付けられ、かつ金型11の傾斜面11Gに当接する押圧部44aが形成された可動部材44と、可動部材44の押圧部44aを金型11の傾斜面11Gに押し付けることにより、金型11の第1および第2の位置合わせ面11E,11Fを第1および第2の位置合わせ基準部34E,34Fに押し当てるためのばね付勢手段45とを具える。
【選択図】図6

Description

本発明は、射出成形機などで用いられる金型およびこの金型を保持する金型ホルダーに関する。
射出成形機に金型を固定する方法として従来から知られているものは、ボルトなどの締結金具や磁石などの磁力を利用したもの、あるいは油圧や電動エネルギーなどを利用したものなど、さまざまな方式の固定手段が提案されている。
例えば、特許文献1に開示されたようなカセット金型装置が知られている。これは、カセット金型をカセットホルダー金型に装着する際、クランプ駆動手段によってクランプ手段をカセット金型の装着方向と同一平面内で直交する方向に移動させる。これにより、クランプ手段の第1の当接面および第2の当接面をカセット金型の対応する面にそれぞれ当接させ、カセット金型をクランプ手段の移動方向およびカセットホルダー金型への装着方向に付勢する。この結果、カセット金型はカセットホルダー金型の対応する各基準面に押し付けられた状態で固定される。特許文献1においては、クランプ手段の移動方向がカセット金型の装着方向と同一平面内で直交する方向に設定されているので、クランプ手段およびクランプ駆動手段が設けられたカセットホルダー金型を小型化することができる。
特開2002−052574号公報
特許文献1に開示されたカセット金型装置は、カセットホルダー金型に対するカセット金型の固定に流体圧シリンダーを使用している。このため、流体圧シリンダーなどに要する部品コストが嵩む上にこれをカセットホルダー金型に取り付けるための空間が必要であり、カセットホルダー金型のコンパクト化を阻害する。
本発明の目的は、電気的または流体エネルギーなどの動力源が不要であって、コンパクトで安価な金型ホルダーおよびこの金型ホルダーに対して着脱自在な金型を提供することにある。
本発明の第1の形態は、金型の一端部が当接する受け面を有するホルダー本体と、前記ホルダー本体の前記受け面に前記金型の一端部を当接させた状態で前記金型の他端部を付勢して前記金型の一端部を前記受け面に向かって押し当てるばね付勢手段とを具えたことを特徴とする金型ホルダーにある。
本発明の第2の形態は、キャビティが形成されたパーティング面と、その反対側の受け面と、金型ホルダーに対する着脱方向手前側の前面部と、その反対側の後面部と、金型ホルダーに対する着脱方向に沿って延在する一対の側面部とを含み、一方の前記側面部に形成された第1の位置合わせ面と、前記後面部に形成された第2の位置合わせ面と、他方の前記側面部の前記前面部側の端部に形成され、前記着脱方向に対して傾斜した傾斜面とを有する矩形の板状をなす金型が着脱可能な金型ホルダーであって、ホルダー本体と、このホルダー本体に設けられて前記金型の第1の位置合わせ面が当接する第1の位置合わせ基準部と、前記ホルダー本体に設けられて前記金型の第2の位置合わせ面が当接する第2の位置合わせ基準部と、金型ホルダーに取り付けられた前記金型の一対の側面部の対向方向に沿って変位可能に前記ホルダー本体に取り付けられ、かつ前記金型の傾斜面に当接する押圧部が形成された可動部材と、この可動部材の前記押圧部を金型ホルダーに装着された前記金型の傾斜面に押し付けることにより、前記金型の第1および第2の位置合わせ面を前記第1および第2の位置合わせ基準部に押し当てるためのばね付勢手段とを具えたことを特徴とするものである。
本発明においては、金型ホルダーに金型を差し込んだ状態において、ばね付勢手段のばね力により可動部材の押圧部が金型の傾斜面に押し当たる。これにより、金型の第1および第2の位置合わせ面が金型ホルダーの第1および第2の位置合わせ基準部に押し当たり、金型ホルダーに対して金型が位置決めされた状態で固定される。
本発明の第1の形態による金型ホルダーにおいて、可動部材は、金型ホルダーに収容された金型の前面部の傾斜面側の端部に係止する抜け外れ防止部を有することができる。この場合、可動部材は、金型を金型ホルダーに差し込む際に、金型の他方の側面部の後面部側の端部に当接し、ばね付勢手段による付勢力に抗して可動部材を退避させる挿入案内面をさらに有することができる。同様に、可動部材は、金型の前面部の傾斜面側の端部に対する抜け外れ防止部の係合を解除するための取手部をさらに有することができる。
可動部材とばね付勢手段とを一体の弾性部材にて形成することが可能である。
第1の位置合わせ基準部は、金型ホルダーに対する金型の着脱方向に沿って相隔ててホルダー本体にそれぞれ回転自在に保持され、金型の着脱操作に伴って連れ回りし得る一対のローラーを有することができる。
本発明の第3の形態は、キャビティが形成されたパーティング面と、その反対側の受け面と、金型ホルダーに対する着脱方向手前側の前面部と、その反対側の後面部と、金型ホルダーに対する着脱方向に沿って延在する一対の側面部とを有する矩形の板状をなす金型が着脱可能な金型ホルダーにおいて、ホルダー本体と、このホルダー本体に設けられ、前記金型の一方の前記側面部に形成された第1の位置合わせ面が当接する第1の位置合わせ基準部と、前記ホルダー本体に設けられ、前記前記後面部に形成された第2の位置合わせ面が当接する第2の位置合わせ基準部と、前記金型の他方の前記側面部と対向するように前記ホルダー本体に形成され、前記金型の着脱方向に対して傾斜した傾斜面とを具えたことを特徴とするものである。
本発明の第4の形態は、本発明の第3の形態による金型ホルダーに対して着脱可能な金型であって、前記一方の側面部に形成された第1の位置合わせ面と、前記後面部に形成された第2の位置合わせ面と、前記一対の側面部の対向方向に沿って変位可能に他方の前記側面部の前記前面部側に取り付けられ、かつ前記金型ホルダーの傾斜面に当接する押圧部が形成された可動部材と、この可動部材の前記押圧部を金型ホルダーの傾斜面に押し付けることにより、前記第1および第2の位置合わせ面を前記金型ホルダーの第1および第2の位置合わせ基準部に押し当てるためのばね付勢手段とを具えたことを特徴とするものである。
本発明の第3および第4の形態においては、金型ホルダーに金型を差し込んだ状態において、ばね付勢手段のばね力により可動部材の押圧部が金型ホルダーの傾斜面に押し当たる。この反力により、金型の第1および第2の位置合わせ面が金型ホルダーの第1および第2の位置合わせ基準部に押し当たり、金型ホルダーに対して金型が位置決めされた状態で固定される。
本発明の第5の形態は、成形材料を可塑化してこれを一対の金型の間に画成されるキャビティ内へ射出する射出装置と、前記一対の金型に型締め力を加えるための型締め装置とを具え、前記型締め装置は、前記一対の金型が取り付けられる一対の金型ホルダーを有し、これら一対の金型ホルダーの少なくとも一方が本発明の第1〜第3の何れかの形態による金型ホルダーであることを特徴とする射出成形機にある。
本発明の第5の形態による射出成形機において、型締め装置が一対の金型のパーティング面に対して均一な分布で型締め力を与えるように配された複数の型締め力発生部をさらに有することができる。
本発明の第1または第2の形態の金型ホルダーによると、金型の第1および第2の位置合わせ面を金型ホルダーの第1および第2の位置合わせ基準部に押し当てるためのばね付勢手段を具えているので、従来のような電力や液圧エネルギーなどの動力源が不要となる。この結果、金型や金型ホルダーを従来のものよりも低コスト化およびコンパクト化させることができる。
可動部材が金型ホルダーに収容された金型の前面部の傾斜面側の端部に係止する抜け外れ防止部を有する場合、金型ホルダーに対して金型が抜け外れることなく、確実に保持することができる。また、可動部材が金型を金型ホルダーに差し込む際に金型の他方の側面部の後面部側の端部に当接して可動部材を退避させる挿入案内面を有する場合、金型ホルダーに対する金型の押し込み力を利用して可動部材を自動的に退避させることができる。つまり、金型を金型ホルダーに差し込む際に、可動部材が金型に対して干渉しないように可動部材をばね付勢手段のばね力に抗して手動で退避させる必要がなくなり、装着時の作業性を高めることができる。同様に、可動部材が金型の前面部の傾斜面側の端部に対する抜け外れ防止部の係合を解除するための取手部を有する場合、特別な工具などを用いることなく、ばね付勢手段のばね力に抗して可動部材を手動で容易に退避させることができる。つまり、金型を金型ホルダーから取り外す際の作業性を高めることができる。
可動部材とばね付勢手段とを一体の弾性部材にて形成した場合、金型ホルダーの構造をより簡略化してさらにコンパクト化させることが可能となる。
第1の位置合わせ基準部が金型の着脱操作に伴って連れ回りし得る一対のローラーを有する場合、金型ホルダーに対する金型の着脱時に発生する摩擦抵抗を少なくすることができ、その作業性をさらに高めることができる。
傾斜面を具えた本発明の第3の形態の金型ホルダーおよび可動部材の押圧部を金型ホルダーの傾斜面に押し付けるばね付勢手段を具えた本発明の第4の形態の金型によると、従来のような電力や液圧エネルギーなどの動力源が不要となる。この結果、金型や金型ホルダーを従来のものよりも低コスト化およびコンパクト化させることができる。
本発明の第5の形態の射出成形機によると、特に型締め装置が複数の型締め力発生部を有する場合、型締め装置が一対の金型のパーティング面に対して均一な分布で型締め力を与えることができる。このため、金型ホルダーや金型全体を高精度に機械加工する必要がなくなり、金型ホルダーの構造を簡略化してその製造コストを低減させることができる。
本発明による射出成形機の一実施形態の正面側の外観を表す立体投影図である。 図1に示した実施形態の背面側の外観を表す立体投影図である。 図1に示した実施形態を分解状態で表す立体投影図である。 図1に示した実施形態におけるブロック駆動手段の一部を抽出拡大して破断状態で表す立体投影図である。 図1に示した実施形態における固定側金型ホルダーの部分の外観を抽出拡大した立体投影図であり、金型を取り外した状態を表す。 図5に示した固定側金型ホルダーの一部破断段平面図であるが、金型を装着した状態を表す。 図1に示した実施形態における可動側金型ホルダーの部分の外観を抽出拡大した立体投影図であり、金型を取り外した状態を表す。 図7に示した可動側金型ホルダーの一部破断平面図であるが、金型を装着した状態を表す。 図1に示した実施形態において、型締め力伝達ブロックと型開き位置にある可動側金型ホルダーとの相対位置関係を表す断面図である。 図9に示す型開き位置にある可動側金型ホルダーの外観を抽出拡大した立体投影図である。 図1に示した実施形態において、退避位置にある型締め力伝達部材と共に型締め位置に上昇した可動側金型ホルダーの外観を抽出拡大した立体投影図である。 図1に示した実施形態において、型締め位置にある型締め力伝達ブロックと可動側金型ホルダーとの相対位置関係を表す断面図である。 図12に示した型締め位置にある可動側金型ホルダーの外観を抽出拡大した立体投影図である。 本発明の他の実施形態による金型および金型ホルダーの一部破断平面図である。 本発明の別な実施形態による金型および金型ホルダーの一部破断平面図である。 本発明のさらに別な実施形態による金型および金型ホルダーの一部破断平面図である。
本発明による金型および金型ホルダーを竪型の射出成形機に応用した一実施形態について、図1〜図13を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態のみに限らず、本発明の精神に帰属する金型および金型ホルダーを使用できさえすれば、成形機の型式や型締め装置の構成がどのようなものであってもかまわないことに注意されたい。
本実施形態における射出成形機の正面側の外観を図1に示し、その背面側の外観を図2に示し、これらを分解状態で図3に示す。すなわち、本実施形態の射出成形機10は、可塑化した樹脂材料を固定側金型11と可動側金型12との間に形成される図示しないキャビティへ射出するための射出装置13と、本発明の対象となる型締め装置14とを具えている。
射出装置13は、射出部15と供給部16とを有する。射出部15は、成形材料、例えば樹脂材料を可塑化してこれを金型11,12のキャビティ(金型内に画成される成形空間)内へ所定量ずつ射出する機能を有する。供給部16は、この射出部15での樹脂材料の消費に伴って新たな樹脂材料を所定量ずつ射出部15に供給する機能を有する。
射出部15は、樹脂材料が供給される射出シリンダー17と、この射出シリンダー17の周囲を加熱するヒーター18と、可塑化した樹脂材料を射出するためのプランジャー19と、プランジャー駆動装置20とを有する。ヒーター18は、射出シリンダー17内部の樹脂材料の可塑化を促進させるためのものである。プランジャー駆動装置20は、プランジャー19を射出シリンダー17に対して往復動させ、可塑化した所定量の樹脂材料を射出シリンダー17の先端(図示例では下端)のノズル17aから射出する。
本実施形態におけるプランジャー駆動装置20は、射出用モーター21と、減速機22と、昇降機構23とを有し、その基本的な構成は特開2006−289852号公報などで周知であるが、他の任意の構成のものを採用可能である。
本実施形態における昇降機構23は、プランジャー19の上端部が図示しないコネクターを介して着脱自在に連結される昇降板23aと、ボールナット部23bと、ボールねじ軸部23cとを有する。一対の支柱24が後述する型締めブロック25から垂直上方に相互に平行に突設され、その上端部がブラケット26を介して一体的に連結されている。
ブラケット26には、従動スプロケット27を上端部に取り付けたボールねじ軸部23cが回転自在に支持されている。このボールねじ軸部23cと螺合するボールナット部23bは、回り止め機構23dを介してブラケット26に対し昇降自在に保持され、その下端部が一対の支柱24に沿って上下に移動可能な昇降板23aに連結されている。
プランジャー19を駆動するための射出用モーター21およびこの射出用モーター21に接続する減速機22はブラケット26に取り付けられている。減速機22の出力端である駆動スプロケット22aと先の従動スプロケット27とには、無端の歯付きベルト28が巻き掛けられている。
従って、射出用モーター21の正逆転動作が減速機22から歯付きベルト28を介してボールねじ軸部23cへと伝達され、ボールナット部23bと一体の昇降板23aの昇降動作、つまりプランジャー19の往復動へと変換される。昇降板23aの上昇端および下降端は、後述する射出ジャケット16aに取り付けられた一対のリミットスイッチ29a,29bにより検出される。
供給部16は、後述する型締めブロック25と昇降板23aとの間で一対の支柱24に昇降可能に取り付けられた射出ジャケット16aと、フィーダー16bと、ホッパー16cとを有する。フィーダー16bは、樹脂材料を所定量ずつ射出ジャケット16aを介して射出シリンダー17内に供給するためのものである。
射出シリンダー17が連結されてこれを支持する射出ジャケット16aにはフィーダー16bが連結され、このフィーダー16bにはペレット状の樹脂材料を貯留してこれをフィーダー16bに供給するためのホッパー16cが取り付けられている。
型締め装置14は、射出装置13による可塑化した樹脂材料の射出時に固定側金型11と可動側金型12との型締めを行う一方、成形品を取り出す際に型開きを行う。型締め装置14は、ベース31と、タイバー32と、型締めブロック25と、ブロック駆動手段33と、固定側金型ホルダー34と、可動側金型ホルダー35と、ホルダー駆動手段36と、型締め力伝達部材37と、伝達部材駆動手段38とを具えている。
型締めブロック25は、ベース31から相互に平行に垂直に突出する複数本(図示例では4本)のタイバー32の上端部に連結され、これらの長手方向に沿ってベース31に対し上下に移動可能である。後述する固定側金型11の受け面11aと対向する型締めブロック25の底面25aには、射出シリンダー17のノズル17aが位置し、これを支持した状態となっている。従って、射出シリンダー17は射出ジャケット16aと共に型締めブロック25の昇降動作に連動する。
ブロック駆動手段33は、この型締めブロック25を型締め位置(図12参照)と、この型締め位置よりもベース31から離れた待機位置(図1,図2参照)との間で複数本のタイバー32の長手方向に沿って駆動するためのものである。このブロック駆動手段33の主要部の構造を抽出拡大して図4に示す。
本実施形態におけるブロック駆動手段33は、ボールねじ部32aと、ボールナット部39と、減速機40と、本発明の駆動モーターとしての複数(図示例では4個)の型締め力発生部となる型締め用モーター41とを複数組(図示例では4組)有する。本実施形態では、これら4組のボールねじ部32a,ボールナット部39,減速機40,型締め用モーター41が本発明の型締め力発生部として機能する。ボールねじ部32aは、タイバー32の先端部(図示例では上端部)にそれぞれ形成され、型締めブロック25内にスラスト軸受42を介して回転自在に取り付けられたボールナット部39に対し、それぞれ螺合している。これにより、本実施形態の型締め装置14は、固定側および可動側金型11,12のパーティング面11b,12bに対して均一な分布の型締め力を与えることができる。つまり、各金型ホルダー34,35に対して金型11,12を位置決めする場合、金型ホルダー34,35や金型11,12全体を高い寸法精度に加工する必要がなくなり、金型ホルダーの構造を簡略化してその製造コストを低減させることができる。
本実施形態における減速機40は遊星歯車式減速機であり、遊星歯車40aを回転自在に支持するキャリアー40bがボールナット部39に一体的に固定され、アンギュラー軸受43を介して型締めブロック25内に回転自在に保持されている。この遊星歯車40aが型締め用モーター41に取り付けられた太陽歯車40cと、型締めブロック25に固定された内歯歯車40dとに噛み合い、極めて大きな減速比を得ている。型締め用モーター41にはエンコーダー41aがそれぞれ取り付けられ、その回転情報に基づいて型締めブロック25の昇降位置が割り出される。
なお、各型締め用モーター41の原点位置は、固定側金型11と射出シリンダー17のノズル17aとが所定の圧力で接触する位置に設定される。この原点位置は、個々のエンコーダー41aからの情報と電流値とに基づき、型締め用モーター41の同期を脱調させることによって設定される。
型締めブロック25を待機位置から型締め位置へと下降させると、型締めブロック25に支持されている射出シリンダー17も支柱24に沿って射出ジャケット16aと共に下降する。そして、射出シリンダー17のノズル17aの先端部と固定側金型11のスプルー11cとが接触すると共に型締めブロック25の底面25aが固定側金型11の受け面11aに当接し、型締め力が固定側金型11へと伝わる。この場合、固定側金型11と可動側金型12とのパーティング面11b,12b全体に均一な分布の型締め力が加わることに注意されたい。
固定側金型ホルダー34には固定側金型11が取り外し可能に取り付けられ、可動側金型ホルダー35には可動側金型12が取り外し可能に取り付けられる。これら固定側および可動側の金型ホルダー34,35は、ベース31と型締めブロック25との間で複数本のタイバー32に対してそれぞれ摺動自在に連結され、これらの長手方向に沿って上下に移動自在である。この固定側金型ホルダー34の外観を抽出拡大して図5に示し、その平面形状を図6に示す。また、可動側金型ホルダー35の外観を抽出拡大して図7に示し、その平面形状を図8に示す。
矩形の板状をなす本実施形態における固定側金型11および可動側金型12は、これらで図示しないキャビティを画成するパーティング面11b,12bと、その反対側の受け面11a,12aとを有する。これら固定側および可動側の金型11,12は、タイバー32の長手方向に対して直交する水平方向に沿ってそれぞれ固定側金型ホルダー34および可動側金型ホルダー35に対して着脱可能である。
金型11,12は、対応する金型ホルダー34,35に対する着脱方向手前側の前面部11d,12dと、その反対側の後面部11e,12eと、一対の側面部11f,11g,12f,12gとをさらに有する。一対の側面部11f,11g,12f,12gは、金型ホルダー34,35に対する金型11,12の着脱方向に沿って延在する。これら金型11,12の一方の側面部11f,12fと後面部11e,12eとには、第1および第2の位置合わせ面11E,12E,11F,12Fが形成されている。さらに、他方の側面部11g,12gの前面部11d,12d側の端部には、着脱方向に対して傾斜した傾斜面11G,12Gが形成されている。
固定側および可動側の金型ホルダー34,35は、ホルダー本体34a,35aと、第1および第2の位置合わせ基準部34E,34F,35E,35Fと、可動部材44と、ばね付勢手段45とを具えている。
第1および第2の位置合わせ基準部34E,34F,35E,35Fは、ホルダー本体34a,35aに設けられ、金型11,12の第1および第2の位置合わせ面11E,12E,11F,12Fがそれぞれ当接する。可動部材44は、金型ホルダー34,35に取り付けられる金型11,12の一対の側面部11f,11g,12f,12gの対向方向に沿って変位可能にホルダー本体34a,35aに取り付けられている。
この可動部材44には、金型11,12の傾斜面11G,12Gに当接する押圧部44aが形成されている。本実施形態では、可動部材44がタイバー32の長手方向と平行なピン46を介して回動自在となっている。ばね付勢手段45は、この可動部材44とホルダー本体34a,35aとの間にそれぞれ組み込まれ、可動部材44の押圧部44aを金型ホルダー34,35に装着された金型11,12の傾斜面11G,12Gに押し付けるようなばね力をそれぞれ発生する。これにより、金型11,12の第1および第2の位置合わせ面11E,12E,11F,12Fが第1および第2の位置合わせ基準部34E,34F,35E,35Fに押し当てられ、金型ホルダー34,35に対する金型11,12の位置決めがなされる。
本実施形態における可動部材44は、金型ホルダー34,35に収容された金型11,12の前面部11d,12dの傾斜面11G,12G側の端部に係止する抜け外れ防止部44bと、挿入案内面44cと、取手部44dと、逃げ部44eとを有する。抜け外れ防止部44bは、先のばね付勢手段45によるばね力を利用して不用意に金型11,12が金型ホルダー34,35から抜け外れるのを防止する。
挿入案内面44cは、金型11,12を金型ホルダー34,35に差し込む際に、金型11,12の他方の側面部11g,12gの後面部11e,12e側の端部に当接し、ばね付勢手段45による付勢力に抗して可動部材44を退避させる機能を持つ。つまり、作業者が取手部44dを掴んで可動部材44を操作することなく、金型ホルダー34,35に対して金型11,12を押し込むだけで金型ホルダー34,35に金型11,12を装着することができる。
取手部44dは、固定側金型11の前面部11d,12dの傾斜面11G,12G側の端部に対する抜け外れ防止部44bの係合を解除するためのものであり、金型ホルダー34,35から金型11,12を取り出す際に利用する。
逃げ部44eは、抜け外れ防止部44bが金型ホルダー34,35に収容された金型11,12の前面部11d,12dの傾斜面11G,12G側の端部に係止した状態において、可動部材44をタイバー32に対して非接触状態に保ためのものである。これにより、タイバー32に沿った金型ホルダー34,35の円滑な昇降動作を確保することができる。
なお、本実施形態における可動側金型ホルダー35の第1の位置合わせ基準部35Eは、可動側金型12の着脱操作に伴ってタイバー32の長手方向と平行な軸線回りに連れ回りし得る一対のローラー47を有する。これら一対のローラー47は、可動側金型ホルダー35に対する可動側金型12の着脱方向に沿って相隔ててホルダー本体35aにそれぞれ回転自在に保持されている。これにより、可動側金型ホルダー35に対する可動側金型12の着脱操作をより小さな力で容易に行うことができる。
タイバー32には、ベース31側への固定側金型ホルダー34の移動を規制するためのストッパー48が取り付けられている。従って、固定側金型ホルダー34は、このストッパー48よりも下方には下降し得ないようになっており、ここが型開き状態における固定側金型ホルダー34の下降端位置(図1,図2参照)となる。
本実施形態では、型締めブロック25と固定側金型ホルダー34との間にこの固定側金型ホルダー34をその下降端位置側に付勢するばね部材49が配されている。下降端位置にある固定側金型ホルダー34に保持された固定側金型11の受け面11aと、待機位置にある型締めブロック25の底面25aとの間には隙間が形成される。この結果、射出シリンダー17の下端のノズル17aが固定側金型11の受け面11aに開口するスプルー11cに対して非接触状態となる。
可動側金型ホルダー35には、タイバー32の長手方向に沿って移動可能に保持されたエジェクタープレート50が可動側金型12の受け面12aと対向するように収容されている。このエジェクタープレート50には、可動側金型ホルダー35を貫通してベース31側に突出する複数本(図示例では2本)のエジェクターピン51が固定されている。
可動側金型ホルダー35が型開き位置(図1および図2)にある場合、これらエジェクターピン51の下端がベース31に当接する。そして、エジェクタープレート50を可動側金型ホルダー35に保持された可動側金型12の受け面12a側に押し上げる結果、成形品がキャビティから排出される。型開き位置にある可動側金型ホルダー35の断面構造を固定側金型ホルダー34と共に図9に示し、この状態における可動側金型ホルダー35の外観を一部破断して図10に示す。可動側金型ホルダー35は、その型開き位置にて後述する型締め力受け部材52が通る逃げ部35bを有する。
退避位置(図10参照)にある型締め力伝達部材37に対して可動側金型ホルダー35が型締め位置にある状態の外観を図11に示す。また、可動側金型ホルダー35および型締め力伝達部材37が共に型締め位置にある状態における可動側金型ホルダー35の断面構造を図12に示し、この状態における可動側金型ホルダー35の外観を図13に示す。
ホルダー駆動手段36は、可動側金型ホルダー35を型開き位置とこの型開き位置よりもベース31から離れた型締め位置との間で複数本のタイバー32の長手方向に沿って駆動させるためのものである。
本実施形態におけるホルダー駆動手段36は、開閉用モーター36aと、駆動スプロケット36bと、従動スプロケット36cと、これら駆動スプロケット36bと従動スプロケット36cとに巻き掛けられた無端の歯付きベルト36dとを有する。減速機36eを介して駆動スプロケット36bが取り付けられた正逆転可能な開閉用モーター36aはベース31に設置され、駆動スプロケット36bの回転情報がエンコーダー36fによって検出される。このエンコーダー36fの情報に基づき、開閉用モーター36aの作動が制御され、可動側金型ホルダー35がその型開き位置と型締め位置とに交互に切り替えられる。従動スプロケット36cは、この開閉用モーター36aに取り付けられた駆動スプロケット36bと平行にベース31の上方に図示しないブラケットを介して回転自在に保持されている。
歯付きベルト36dの一部は、可動側金型ホルダー35の連結部35cに固定されている。従って、可動側金型ホルダー35は、比較的簡易な昇降機構によって、駆動スプロケット36bと従動スプロケット36cとの間で図1,図2に示す型開き位置と、図13に示す型締め位置との間を円滑で素早く昇降できるようになっている。すなわち、本実施形態の型締め装置14は、型締め時においては減速機40によって極めて大きな減速比を得て所定の型締め力を確保することができる。また、詳細は後述するが、型締め前や型開き後においては型締め力の影響を除外して固定側金型ホルダー34に対する可動側金型ホルダー35の接近または退避動作を円滑に素早く実行することができる。
なお、型開き位置から型締め位置に可動側金型ホルダー35が上昇すると、その途中でストッパー48に保持された固定側金型ホルダー34の固定側金型11のパーティング面11bに可動側金型12のパーティング面12bが押し当たる。そして、固定側金型11およびこれを収容する固定側金型ホルダー34が可動側金型12と共に型締め位置まで上昇するようになっている。可動側金型ホルダー35が型締め位置にある状態においては、固定側金型11のスプルー11cが型締めブロック25に支持された射出シリンダー17のノズル17aに対して接触または微小間隔をあけた状態となる。
型締め力伝達部材37は、ブロック駆動手段33により型締めブロック25から固定側金型ホルダー34および可動側金型ホルダー35を介して加えられる型締め力をその型締め位置にてベース31に伝達するためのものである。
本実施形態における型締め力伝達部材37は、複数本(図示例では3本)の型締め力受け部材52と、旋回板53と、この旋回板53に取り付けられた複数個(図示例では3個)の型締め力伝達ブロック54とを有する。
型締め力受け部材52は、タイバー32と平行にベース31に突設され、その先端面、つまり上端面が型締め位置にある可動側金型ホルダー35との間に隙間を形成する。これら型締め力受け部材52の位置や数および大きさなどは、可動側金型ホルダー35から受ける型締め力に対するバランスや剛性などを考慮して設定される。旋回板53は、可動側金型ホルダー35に対してタイバー32の長手方向と平行な軸線回りに旋回自在に支持されている。型締め力受け部材52は、旋回板53に対してタイバー32の長手方向に沿って変位可能に保持される。このため、旋回板53には型締め力受け部材52およびエジェクターピン51がそれぞれ貫通し得る複数(図示例では3つ)の開口53aおよび逃げ部53bが形成されている。型締め力受け部材52の上端面と、型締め位置にある可動側金型ホルダー35の逃げ部35bの開口端面35dとの間隔Gは、タイバー32の長手方向に沿った型締め力伝達ブロック54の長さLよりも広く設定されている。また、タイバー32の長手方向に沿った可動側金型ホルダー35に対する旋回板53の位置も適切に設定されている。
具体的には、型締め力が負荷していない状態において、旋回板53の開口53aに装着された型締め力伝達ブロック54は、自重によってその上端面と可動側金型ホルダー35の底面、つまり開口端面35dとの間に微小な隙間を形成する。これにより、旋回板53を退避位置から型締め位置へと旋回させた場合、型締め力伝達ブロック54と型締め位置における可動側金型ホルダー35および型締め力受け部材52との衝突や接触に伴う摩耗を回避することができる。
逆に、型締め力伝達ブロック54に対して可動側金型ホルダー35および型締め力受け部材52が接触状態となっている状態で旋回板53を退避位置から型締め位置へと旋回させる場合、これらの摩耗を回避するための何らかの手段を組み込むことが有効である。本実施形態では、待機位置への型締めブロック25の上昇を開始した後、旋回板53を退避位置から型締め位置へと旋回させるようにしている。このため、型締め力伝達ブロック54と可動側金型ホルダー35および型締め力受け部材52との強い接触に伴う大きな摩耗を回避することが可能である。
型締め力伝達ブロック54は、型締め力受け部材52の上端面と可動側金型ホルダー35の逃げ部35bの開口端面35dとに対向する型締め位置と、型締め力受け部材52の側方にずれる退避位置とに切り替えられるようになっている。この切り替えは、伝達部材駆動手段38により旋回板53を旋回させることによってなされる。つまり、伝達部材駆動手段38は、型締め力伝達部材37を型締め位置と型締め力が伝達されない退避位置との間でタイバー32の長手方向に対して交差する方向に駆動する。
本実施形態における伝達部材駆動手段38は、正逆転可能な旋回用モーター38aと、この旋回用モーター38aに取り付けられた駆動歯車38bと噛み合う扇状歯車38cと、旋回量検出センサー38dとを有する。
旋回用モーター38aは、可動側金型ホルダー35に取り付けられ、扇状歯車38cは、旋回板53の外周面の一部に設けられている。また、旋回量検出センサー38dも可動側金型ホルダー35に取り付けられて旋回板53の外周面と対向している。この旋回量検出センサー38dと対向する旋回板53の外周面には、その周方向に沿って図示しないスリットが一定間隔で歯車状に刻設されている。旋回量検出センサー38dは、このスリットの通過をカウントすることにより、旋回板53の回転量を検出するようになっている。従って、旋回用モーター38aは、この旋回量検出センサー38dからの検出信号に基づいてその正逆転方向が切り替えられ、型締め力伝達ブロック54を型締め力の方向に対して交差する方向に移動させてその型締め位置と退避位置とに切り替える。
このような射出成形機10の初期状態はプランジャー19が上昇端にあり、型締めブロック25が待機位置にあり、可動側金型ホルダー35が型開き位置にあり、旋回板53が退避位置にある。
この状態から、開閉用モーター36aが正転して可動側金型ホルダー35を型開き位置から上昇させる。その上昇途中で可動側金型12のパーティング面12bに固定側金型11のパーティング面11bが接触し、固定側金型11がこれを保持する固定側金型ホルダー34と共に上昇を開始する。このようにして、可動側金型ホルダー35が固定側金型ホルダー34と共に型締め位置まで達した時点で、旋回用モーター38aを正転し、旋回量検出センサー38dからの情報に基づいて退避位置にある型締め力伝達ブロック54を型締め位置まで移動させる。そして、型締め力伝達ブロック54が型締め位置まで移動した時点で型締め用モーター41を正転し、待機位置にある型締めブロック25を型締め位置まで下降させ、同時に開閉用モーター36aに対する通電を停止する。これにより、型締め力受け部材52に対し可動側金型ホルダー35が型締め力伝達部材37を介して支持される状態となる。
この型締め用モーター41の正転によって型締めブロック25を型締め位置まで下降させ、型締め用モーター41の駆動トルクをそれぞれ制御する。そして、固定側金型ホルダー34に保持された固定側金型11を型締め位置にある可動側金型ホルダー35に保持された可動側金型12に対して押圧し、所望の型締め力を発生させる。この場合、型締め力伝達ブロック54が旋回板53の開口53aに対して相対移動可能となっているため、型締め力伝達ブロック54に加わる型締め力は旋回板53に伝達されず、旋回板53が撓むなどの不具合は生じない。
この状態にて射出用モーター21を正転駆動して上昇端に位置する昇降板23aをその下降端まで移動させ、射出シリンダー17内の樹脂材料を可塑化させつつそのノズル17aから固定側金型11と可動側金型12とで画成されたキャビティ内に射出する。これにより、溶融樹脂が予め設定され射出圧力および射出速度でキャビティ内に充填され、成形品となる。キャビティ内に射出された樹脂材料が冷却固化する所定時間後に射出用モーター21を逆転駆動してリミットスイッチ29aからの検出情報に基づき、下降端に位置する昇降板23aをその上昇端まで戻す。さらに、フィーダー16bを作動させて所定量の成形材料を射出シリンダー17内に供給する。
しかる後、型締め用モーター41に対する通電を停止し、型締め力を発生させていた駆動トルクを解除し、続いて型締め用モーター41を逆転し、型締めブロック25をその型締め位置から待機位置へと上昇させる。そして、旋回用モーター38aを逆転し、型締め位置にある型締め力伝達ブロック54を退避位置へと戻す。この場合、型締めブロック25がその待機位置へと上昇しつつあるので、型締め力伝達ブロック54と可動側金型ホルダー35および型締め力受け部材52との接触に伴う摩擦が回避される。
旋回板53が退避位置に戻った時点で、開閉用モーター36aを逆転させて可動側金型ホルダー35を型開き位置まで下降させる。この下降の途中で、ストッパー48により固定側金型ホルダー34の下降が規制され、固定側金型11のパーティング面11bと下降を続ける可動側金型12のパーティング面12bとが離れ、型開き状態となる。
可動側金型ホルダー35が型開き位置に達したならば、成形品の取り出しが行われる。より具体的には、エジェクターピン51およびこれが連結されたエジェクタープレート50の作用により、成形品が可動側金型12から突き上げられ、成形品およびこれにつながるランナーが図示しないロボットアームなどで可動側金型12から取り出される。
上述した実施形態では、可動部材44とばね付勢手段45とを別体にしたが、これらを一体の弾性部材にて形成することも可能である。
このような本発明の他の実施形態を先の実施形態における固定側金型ホルダー34に適用した平面構造を図14に示すが、先の実施形態と同一機能の要素にはこれと同一の符号を記すに止め、重複する説明は省略するものとする。すなわち、本実施形態の金型ホルダー34には、板ばねを折り曲げて押圧部44aと、挿入案内面44cと、取手部44dとを形成した可動部材44の基端部が固定されている。この可動部材44は、その内包するばね力によって、金型ホルダー34に収容された状態の金型11の一対の側面部11f,11gの対向方向に沿って変位可能にホルダー本体34aに取り付けられている。金型11は、先の実施形態における金型と同じ構成のものを使用することができる。金型11を金型ホルダー34に装着した状態において、可動部材44は、その押圧部44aを金型ホルダー34に装着された金型11の傾斜面11Gに押し付けるようなばね力をそれぞれ発生する。これにより、金型11の第1および第2の位置合わせ面11E,11Fが金型ホルダー34の第1および第2の位置合わせ基準部34E,34Fに押し当てられ、金型ホルダー34に対する金型11の位置決めがなされる。
可動部材44から抜け外れ防止部44bや挿入案内面44cあるいは取手部44dを省略することも可能である。
このような本発明の他の実施形態を先の実施形態における固定側金型ホルダー34に適用した平面構造を図15に示すが、先の実施形態と同一機能の要素にはこれと同一の符号を記すに止め、重複する説明は省略するものとする。すなわち、本実施形態における金型ホルダー34には、いわゆるボールプランジャー55が組み込まれている。このボールプランジャー55は、鋼球55aと、圧縮コイルばね55bとをケーシング55c内に収容したものであり、鋼球55aが本発明における可動部材の押圧部として機能し、圧縮コイルばね55bが本発明におけるばね付勢手段として機能する。つまり、金型ホルダー34に金型11を差し込んだ状態において、圧縮コイルばね55bのばね力によりケーシング55cの先端から一部が突出状態となった鋼球55aが金型11の傾斜面11Gに押し当たる。これによって、金型11の第1および第2の位置合わせ面11E,11Fが金型ホルダー34の第1および第2の位置合わせ基準部34E,34Fに押し当てられ、金型ホルダー34に対する金型11の位置決めがなされる。この場合、金型11は、先の実施形態における金型と同じものを使用することができる。
上述した実施形態では、可動部材およびばね付勢手段を金型ホルダーに取り付けるようにしたが、逆に金型にこれら可動部材およびばね付勢手段を取り付けることも可能である。
このような本発明の他の実施形態を先の実施形態における固定側金型ホルダー34に適用した平面構造を図16に示すが、先の実施形態と同一機能の要素にはこれと同一の符号を記すに止め、重複する説明は省略するものとする。すなわち、本実施形態における金型ホルダー34は、金型11の他方の側面部11gと対向するようにホルダー本体34aに形成され、金型11の着脱方向に対して傾斜した傾斜面34Gを有する点で先の実施形態と相違する。
この金型ホルダー34に対して着脱可能な本実施形態による金型11には、可動部材56と、ばね付勢手段57とが組み付けられている。可動部材56は、金型11一対の側面部11f,11gの対向方向に沿って変位可能に金型11の前面部11dと他方の側面部11gとが交差する隅部にタイバー32の長手方向と平行なピン58を介して回転可能に取り付けられている。この可動部材56には、金型ホルダー34の傾斜面34Gに当接する押圧部56aが形成されている。ばね付勢手段57は、この可動部材56と金型11との間に組み込まれ、可動部材56の押圧部56aを金型ホルダー34の傾斜面34Gに押し付けるようなばね力を発生する。これにより、金型11の第1および第2の位置合わせ面11E,11Fが第1および第2の位置合わせ基準部34E,34Fに押し当てられ、金型ホルダー34に対する金型11の位置決めがなされる。本実施形態における可動部材56は、金型ホルダー34に形成された傾斜面34Gの端部に係止する抜け外れ防止部56bと、挿入案内面56cとを有する。
金型ホルダー34から金型11を取り外す場合、金型11の他方の側面部11gと金型ホルダー34との間に形成される隙間59に棒状の治具を差し込む。そして、可動部材56の抜け外れ防止部56bをばね付勢手段57のばね力に抗して金型ホルダー34から押し離し、この状態のまま金型11を金型ホルダー34から引き抜けばよい。
なお、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。例えば、上述した実施形態ではベースに近い方の金型を可動側金型としたが、ベースに近い方の金型を固定側金型とし、可動側金型がベースから離れる方向に移動することで型開き状態となる構成でもかまわない。この他に、タイバー32は可動側および固定側金型ホルダー34,35の円滑な昇降および必要な強度を有してさえいれば、2本または3本であってもかまわない。また、これらの間隔を任意に設定することが可能である。さらに、固定側金型ホルダー34を省略し、固定側金型11を型締めブロック25に取り付けるようにしてもよく、金型が2プレート以外のものであっても、ホットランナー方式のものであっても本発明を適用し得ることに注意されたい。
このように、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
10 射出成形機
11 固定側金型
11a 受け面
11b パーティング面
11c スプルー
11d 前面部
11e 後面部
11f,11g 側面部
11E,11F 第1,第2の位置合わせ面
11G 傾斜面
12 可動側金型
12a 受け面
12b パーティング面
12d 前面部
12e 後面部
12f,12g 側面部
12E,12F 第1,第2の位置合わせ面
12G 傾斜面
13 射出装置
14 型締め装置
15 射出部
16 供給部
16a 射出ジャケット
16b フィーダー
16c ホッパー
16d 材料有無検知センサー
17 射出シリンダー
17a ノズル
18 ヒーター
19 プランジャー
20 プランジャー駆動装置
21 射出用モーター
22 減速機
22a 駆動スプロケット
23 昇降機構
23a 昇降板
23b ボールナット部
23c ボールねじ軸部
23d 回り止め機構
24 支柱
25 型締めブロック
25a 底面
26 ブラケット
27 従動スプロケット
28 歯付きベルト
29a,29b リミットスイッチ
31 ベース
32 タイバー
32a ボールねじ部
33 ブロック駆動手段
34 固定側金型ホルダー
34a ホルダー本体
34E,34F 第1,第2の位置合わせ基準部
34G 傾斜面
35 可動側金型ホルダー
35a ホルダー本体
35b 逃げ部
35c 連結部
35d 開口端面
35E,35F 第1,第2の位置合わせ基準部
36 ホルダー駆動手段
36a 開閉用モーター
36b 駆動スプロケット
36c 従動スプロケット
36d 歯付きベルト
36e 減速機
36f エンコーダー
37 型締め力伝達部材
38 伝達部材駆動手段
38a 旋回用モーター
38b 駆動歯車
38c 扇状歯車
38d 旋回量検出センサー
39 ボールナット部
40 減速機
40a 遊星歯車
40b キャリアー
40c 太陽歯車
40d 内歯歯車
41 型締め用モーター
41a エンコーダー
42 スラスト軸受
43 アンギュラー軸受
44 可動部材
44a 押圧部
44b 抜け外れ防止部
44c 挿入案内面
44d 取手部
44e 逃げ部
45 ばね付勢手段
46 ピン
47 ローラー
48 ストッパー
49 ばね部材
50 エジェクタープレート
51 エジェクターピン
52 型締め力受け部材
53 旋回板
53a 開口
53b 逃げ部
54 型締め力伝達ブロック
55 ボールプランジャー
55a 鋼球
55b 圧縮コイルばね
55c ケーシング
56 可動部材
57 ばね付勢手段
58 ピン
56a 押圧部
56b 抜け外れ防止部
56c 挿入案内面
59 隙間
G 間隔
L 型締め力伝達ブロックの長さ

Claims (11)

  1. 金型の一端部が当接する受け面を有するホルダー本体と、
    前記ホルダー本体の前記受け面に前記金型の一端部を当接させた状態で前記金型の他端部を付勢して前記金型の一端部を前記受け面に向かって押し当てるばね付勢手段と
    を具えたことを特徴とする金型ホルダー。
  2. キャビティが形成されたパーティング面と、その反対側の受け面と、金型ホルダーに対する着脱方向手前側の前面部と、その反対側の後面部と、金型ホルダーに対する着脱方向に沿って延在する一対の側面部とを含み、一方の前記側面部に形成された第1の位置合わせ面と、前記後面部に形成された第2の位置合わせ面と、他方の前記側面部の前記前面部側の端部に形成され、前記着脱方向に対して傾斜した傾斜面とを有する矩形の板状をなす金型が着脱可能な金型ホルダーであって、
    ホルダー本体と、
    このホルダー本体に設けられて前記金型の第1の位置合わせ面が当接する第1の位置合わせ基準部と、
    前記ホルダー本体に設けられて前記金型の第2の位置合わせ面が当接する第2の位置合わせ基準部と、
    金型ホルダーに取り付けられた前記金型の一対の側面部の対向方向に沿って変位可能に前記ホルダー本体に取り付けられ、かつ前記金型の傾斜面に当接する押圧部が形成された可動部材と、
    この可動部材の前記押圧部を金型ホルダーに装着された前記金型の傾斜面に押し付けることにより、前記金型の第1および第2の位置合わせ面を前記第1および第2の位置合わせ基準部に押し当てるためのばね付勢手段と
    を具えたことを特徴とする金型ホルダー。
  3. 前記可動部材は、金型ホルダーに収容された前記金型の前記前面部の前記傾斜面側の端部に係止する抜け外れ防止部を有することを特徴とする請求項2に記載の金型ホルダー。
  4. 前記可動部材は、前記金型を金型ホルダーに差し込む際に、前記金型の前記他方の側面部の前記後面部側の端部に当接し、前記ばね付勢手段による付勢力に抗して前記可動部材を退避させる挿入案内面をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の金型ホルダー。
  5. 前記可動部材は、前記金型の前記前面部の前記傾斜面側の端部に対する前記抜け外れ防止部の係合を解除するための取手部をさらに有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の金型ホルダー。
  6. 前記可動部材と前記ばね付勢手段とが一体の弾性部材にて形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の金型ホルダー。
  7. 前記第1の位置合わせ基準部は、金型ホルダーに対する前記金型の着脱方向に沿って相隔てて前記ホルダー本体にそれぞれ回転自在に保持され、前記金型の着脱操作に伴って連れ回りし得る一対のローラーを有することを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の金型ホルダー。
  8. キャビティが形成されたパーティング面と、その反対側の受け面と、金型ホルダーに対する着脱方向手前側の前面部と、その反対側の後面部と、金型ホルダーに対する着脱方向に沿って延在する一対の側面部とを有する矩形の板状をなす金型が着脱可能な金型ホルダーにおいて、
    ホルダー本体と、
    このホルダー本体に設けられ、前記金型の一方の前記側面部に形成された第1の位置合わせ面が当接する第1の位置合わせ基準部と、
    前記ホルダー本体に設けられ、前記前記後面部に形成された第2の位置合わせ面が当接する第2の位置合わせ基準部と、
    前記金型の他方の前記側面部と対向するように前記ホルダー本体に形成され、前記金型の着脱方向に対して傾斜した傾斜面と
    を具えたことを特徴とする金型ホルダー。
  9. 請求項8に記載の金型ホルダーに対して着脱可能な金型であって、
    前記一方の側面部に形成された第1の位置合わせ面と、
    前記後面部に形成された第2の位置合わせ面と、
    前記一対の側面部の対向方向に沿って変位可能に他方の前記側面部の前記前面部側に取り付けられ、かつ前記金型ホルダーの傾斜面に当接する押圧部が形成された可動部材と、
    この可動部材の前記押圧部を金型ホルダーの傾斜面に押し付けることにより、前記第1および第2の位置合わせ面を前記金型ホルダーの第1および第2の位置合わせ基準部に押し当てるためのばね付勢手段と
    を具えたことを特徴とする金型。
  10. 成形材料を可塑化してこれを一対の金型の間に画成されるキャビティ内へ射出する射出装置と、前記一対の金型に型締め力を加えるための型締め装置とを具え、
    前記型締め装置は、前記一対の金型が取り付けられる一対の金型ホルダーを有し、これら一対の金型ホルダーの少なくとも一方が請求項1から請求項8の何れかに記載の金型ホルダーであることを特徴とする射出成形機。
  11. 前記型締め装置は、前記一対の金型のパーティング面に対して均一な分布で型締め力を与えるように配された複数の型締め力発生部をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の射出成形機。
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