JP5589411B2 - 直動案内軸受装置及び搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、工作機械等のように周辺に切削粉等の異物が発生する機械装置で用いるのに好適な直動案内軸受装置及び搬送装置に関する。
従来の一般的な直動案内軸受装置としては、例えば図13に示すものが知られている。
図13に示すように、この直動案内軸受装置は、軸方向に延びる案内レール101と、該案内レール101上に軸方向に相対移動可能に跨架されたスライダ102とを備える。
案内レール101の両側面にはそれぞれ軸方向に延びる転動体転動溝103が形成されており、スライダ102のスライダ本体102Aには、その両袖部104の内側面に、それぞれ転動体転動溝103に対向する転動体転動溝107が形成されている。そして、これらの向き合った両転動体転動溝103,107の間には転動体の一例としての多数のボールBが転動自在に装填され、これらのボールBの転動を介してスライダ102が案内レール101上を軸方向に沿って相対移動できるようになっている。
この移動につれて、案内レール101とスライダ102との間に介在するボールBは転動してスライダ102の端部に移動するが、スライダ102を軸方向に継続して移動させていくためには、これらのボールBを無限に循環させる必要がある。
このため、スライダ本体102Aの袖部104内に軸方向に貫通する転動体通路108を形成すると共に、スライダ本体102Aの両端にそれぞれ略コ字状のエンドキャップ105を例えばねじ112等の固定手段を介して固定し、このエンドキャップ105に上記両転動体転動溝103,107間と上記転動体通路108とを連通する半円弧状に湾曲した方向転換路106を形成することにより、転動体無限循環軌道を形成している。なお、図13において、符号111はエンドキャップ105と共にスライダ本体102Aの端面にねじ112等を介して固定されたサイドシール部材(ゴムシール材)、110はスライダ本体102Aの端面に形成されたねじ112のタップ穴、113は給脂用ニップル、114は案内レール101の固定用のボルト挿通穴である。
サイドシール111はエンドキャップ105と同様に略コ字状とされて内周部が案内レール101に摺接するシール面とされており、鋼板にゴムを焼付接着して形成されている。
ところで、工作機械等のように周辺に切削粉等の異物が発生する機械装置に用いる直動案内軸受装置では、上述したサイドシール部材111によるシールだけでは十分でなく、かつ潤滑条件も厳しくなることから、従来においては、図14に示すように、小さな異物のスライダ102内への侵入を防止するためのサイドシール部材111とエンドキャップ105との間に潤滑剤供給部材115をスライダ102の軸方向に複数枚配置すると共に、サイドシール部材111の軸方向の外面側及び内面側にそれぞれエンドキャップ105と同様に略コ字状に形成されて大きい異物又は硬い異物を排除するための鋼製のプロテクタ(硬質シール材)117を取り付けたものが提案されている。
潤滑剤供給部材115は多孔質の樹脂に潤滑油を含有させたもので、エンドキャップ105と同様に略コ字状に形成されており、コ字状両端部外側にはねじ112の挿通用の固定リング116が嵌め込まれ、コ字状両端部内側には案内レール101の転動体転動溝103に摺接して潤滑剤を供給する摺接部(図示せず)が突設されている。
上記従来の直動案内軸受装置においては、サイドシール部材111及び潤滑剤供給部材115の密封性も完全なものではなく、シールとしては不十分であり、また、潤滑剤供給部材115をスライダ102の軸方向に複数枚配置した場合、軸方向に互いに隣り合う各潤滑剤供給部材115の対向面同士が押圧されると前記摺接部の案内レール101の転動体転動溝103への接触圧が弱くなり、該転動体転動溝103に潤滑剤が充分に供給されないことになるため、固定リング116の軸方向長さを潤滑剤供給部材115の軸方向厚さより長くして、各潤滑剤供給部材115間にすき間Cを設けていることから、該すき間Cに溜まった切削屑等の異物がスライダ102の内部に侵入し早期摩耗や破損を引き起こす可能性がある。
そこで、図15に示すように、スライダ内部への異物の侵入を防止して早期摩耗や破損を防止する直動案内軸受装置が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された直動案内軸受装置は、スライダ(実際にはエンドキャップ)の軸方向の端部に、潤滑剤供給部材115、及びシール性能の異なる複数のシールをこの順に配置してなる。シール性能の異なる複数のシールは、軟質シール部材としてのゴムシール材111、樹脂シール材120、及びフェルトシール材121と、硬質シール部材としてのプロテクタ117とが図示されるように配設されている。
ここで、従来の直動案内軸受装置は、例えば工作機械に使用される。工作機械では、加工の際にクーラントなどの液剤が用いられる。この液剤が直動案内軸受装置の案内レールに直接かかると、錆の原因となる。よって、案内レールの表面に防錆膜を形成して案内レールに錆が発生することを防ぐ必要がある。上記潤滑剤供給部材の主たる目的は潤滑剤の供給(軌道面やシールの摩耗の防止)であるが、案内レールに防錆膜を形成する効果も持っている。
特開2005−337407号公報
しかしながら、特許文献1に記載された直動案内軸受装置は、スライダ本体への異物の侵入を防ぐ点では優れているものの、シールの防塵性が非常に高いために、レールの表面に形成された防錆膜まで取り除いてしまうことがあった。
これは、レールの表面に形成された防錆膜を薄くすることとなり、レールを錆びやすくしてしまうことになる。一方、防錆膜の除去を避けるためにシールの防塵性能を低くすると、スライダ本体に異物(例えば切り屑)が、侵入しやすくなってしまう問題が生じ、シールの防塵性及び防錆膜の保護には改善の余地があった。
そこで、本発明は上記の問題点に着目してなされたものであり、その目的は、スライダ内部への異物の侵入を防止し、レールの表面に十分な防錆膜が形成された状態を保つことができる直動案内軸受装置及びそれを用いた搬送装置を提供することにある。
上記目的を達成するための請求項1に係る発明は、軸方向に延びる転動体転動溝を有する案内レールと、
該案内レールの前記転動体転動溝に対向する転動体転動溝を有し、これらの両転動体転動溝間に挿入された多数の転動体の転動を介して軸方向に沿って相対移動可能に前記案内レールに跨架されたスライダと、
該スライダの軸方向の端部に取り付けられ、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第1の潤滑剤供給部材と、
該第1の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第1のシール部材と、
該第1のシール部材の外側面に取り付けられ、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第2の潤滑剤供給部材と、
該第2の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第2のシール部材とを備えており、
前記第2のシール部材が前記案内レールに非接触であり、
前記第2のシール部材の前記案内レールに対する接触圧が、前記第1のシール部材の前記案内レールに対する接触圧よりも小さく、前記第2の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤の錆止め効果が、前記第1の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤の錆止め効果よりも高くなっていることを特徴としている。
請求項1に係る発明によれば、潤滑剤供給部材を挟むように第1のシール部材(内側に位置するシール部材)と第2のシール部材(外側に位置するシール部材)とをスライダの軸方向の端部に取り付け、第1のシール部材及び第2のシール部材のうち、より外側に位置する第2のシール部材が案内レール上に形成された防錆膜を剥ぐことなく所定以上の大きさの異物の侵入を防ぎ、スライダ側に位置する第1のシール部材が侵入した異物の除去を確実に行うように機能分離させたため、スライダ内部への異物の侵入を防止し、レールの表面に十分な防錆膜が形成された状態を保つことができる直動案内軸受装置を提供することができる。
また、請求項2に係る発明は、軸方向に延びる転動体転動溝を有する案内レールと、
該案内レールの前記転動体転動溝に対向する転動体転動溝を有し、これらの両転動体転動溝間に挿入された多数の転動体の転動を介して軸方向に沿って相対移動可能に前記案内レールに跨架されたスライダと、
該スライダの軸方向の端部に取り付けられ、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第1の潤滑剤供給部材と、
該第1の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第1のシール部材と、
該第1のシール部材の外側面に取り付けられ、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第2の潤滑剤供給部材と、
該第2の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第2のシール部材とを備えており、
前記第2のシール部材が前記案内レールに非接触であり、
前記第2のシール部材の前記案内レールに対する接触圧が、前記第1のシール部材の前記案内レールに対する接触圧よりも小さく、
前記第2の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤の錆止め効果が、前記第1の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤の錆止め効果よりも高くなっていることを特徴としている。
また、請求項3に係る発明は、軸方向に延びる転動体転動溝を有する案内レールと、該案内レールの前記転動体転動溝に対向する転動体転動溝を有し、これらの両転動体転動溝間に挿入された多数の転動体の転動を介して軸方向に沿って相対移動可能に前記案内レールに跨架された複数のスライダと、該複数のスライダに載置されたテーブルとを有し、前記複数のスライダのうち、前記テーブルの両端部に配置された少なくとも2つのスライダの外側の端部には、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第1の潤滑剤供給部材と、
該第1の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第1のシール部材と、
該第1のシール部材の外側面に取り付けられ、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第2の潤滑剤供給部材と、
該第2の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第2のシール部材とを備えており、
前記第2のシール部材が前記案内レールに非接触であり、
前記第2のシール部材の前記案内レールに対する接触圧が、前記第1のシール部材の前記案内レールに対する接触圧よりも小さく、
前記第2の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤の錆止め効果が、前記第1の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤の錆止め効果よりも高くなっていることを特徴とする搬送装置である
また、請求項4に係る発明は、軸方向に延びる転動体転動溝を有する案内レールと、該案内レールの前記転動体転動溝に対向する転動体転動溝を有し、これらの両転動体転動溝間に挿入された多数の転動体の転動を介して軸方向に沿って相対移動可能に前記案内レールに跨架された複数のスライダと、該複数のスライダに載置されたテーブルとを有し、前記複数のスライダのうち、前記テーブルの両端部に配置された少なくとも2つのスライダの外側の端部には、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第1の潤滑剤供給部材と、
該第1の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第1のシール部材と、
該第1のシール部材の外側面に取り付けられ、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第2の潤滑剤供給部材と、
該第2の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第2のシール部材とを備えており、
前記第2のシール部材が前記案内レールに非接触であり、
前記第2のシール部材の前記案内レールに対する接触圧が、前記第1のシール部材の前記案内レールに対する接触圧よりも小さく、
前記潤滑剤供給部材は錆止め成分を含有し、前記第2の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤に含まれる錆止め成分の含有量が、前記第1の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤に含まれる錆止め成分の含有量よりも多いことを特徴としている。
請求項3,4に係る発明によれば、前記テーブルの端部に配置されたスライダの軸方向の端部に取り付け、第1のシール部材及び第2のシール部材のうち、より外側に位置する第2のシール部材が案内レール上に形成された防錆膜を剥ぐことなく所定以上の大きさの異物の侵入を防ぎ、スライダ側に位置する第1のシール部材が侵入した異物の除去を確実に行うように機能分離させたため、スライダ内部への異物の侵入を防止し、レールの表面に十分な防錆膜が形成された状態を保つことができる搬送装置を提供することができる。
本発明によれば、案内レール1の転動体転動溝3に摺接して潤滑油を供給する1以上の潤滑剤供給部材15と、少なくとも該潤滑剤供給部材15を挟むように、スライダ2の軸方向に配置された複数のシール部材とをスライダ2の軸方向の端部に取り付け、複数のシール部材のうち、スライダ2を基準として外側に位置するシール部材の案内レール1に対する接触圧を、スライダ2を基準として内側に位置するシール部材の案内レール1に対する接触圧よりも小さくしたので、スライダ内部への異物の侵入を防止し、レールの表面に十分な防錆膜が形成された状態を保つことができる直動案内軸受装置を提供することができる。
また、このような直送案内軸受装置のうち、スライダを複数用意し、1つのテーブルの進行方向の少なくとも両側に位置するようにスライダを設置する搬送装置を作製することによって、スライダ内部への異物の侵入を防止し、レールの表面に十分な防錆膜が形成された状態を保つことができる搬送装置を提供することができる。
本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態の構成を示す斜視図である。 本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態の構成を示す側面図である。 本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態の構成における要部断面図である。 本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態の構成における要部の図である。 本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態の作用を説明する要部断面図である。 本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態の作用を説明する要部断面図である。 本発明に係る直動案内軸受装置の第2の実施形態の構成における図であり、(a)は要部断面図、(b)は軸方向の正面図である。 参考例としての直動案内軸受装置の構成における要部断面図である。 本発明に係る直動案内軸受装置の第の実施形態の構成における要部断面図である。 本発明に係る直動案内軸受装置の第の実施形態の構成における要部断面図である。 本発明に係る搬送装置の一実施形態の構成を示す側面図である。 本発明に係る搬送装置の他の実施形態の構成を示す側面図である。 従来の直動案内軸受装置の構成を示す斜視図である。 従来の直動案内軸受装置の構成を示す側面図である。 従来の直動案内軸受装置の構成を示す側面図である。
以下、本発明に係る直動案内軸受装置及び搬送装置の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態における構成を示す図、図2は本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態の構成を示す側面図、図3は本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態の構成における要部断面図、図4は本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態の構成における要部の図であり、(a)は斜視図、(b)及び(c)は断面図である。また、図5は本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態の作用を説明する要部断面図、図6は本発明に係る直動案内軸受装置の第1の実施形態の作用を説明する要部断面図である。
図1、図2、及び図4(a)に示すように、直動案内軸受装置1は、軸方向に延びる案内レール10と、該案内レール10上に軸方向に相対移動可能に跨架されたスライダ20とを備える。
案内レール10の両側面にはそれぞれ軸方向に延びる転動体転動溝11が形成されており、スライダ20のスライダ本体20aには、その両袖部21の内側面に、それぞれ転動体転動溝11に対向する転動体転動溝22が形成されている。そして、これらの向き合った両転動体転動溝11,22の間には転動体の一例としての多数のボールBが転動自在に装填され、これらのボールBの転動を介してスライダ20が案内レール10上を軸方向に沿って相対移動できるようになっている。
この移動につれて、案内レール10とスライダ20との間に介在するボールBは転動してスライダ20の端部に移動するが、スライダ20を軸方向に継続して移動させていくためには、これらのボールBを無限に循環させる必要がある。
このため、スライダ本体20aの袖部21内に軸方向に貫通する転動体通路23を形成すると共に、スライダ本体20aの両端にそれぞれ略コ字状のエンドキャップ20bを例えばねじ26等の固定手段を介して固定し、このエンドキャップ20bに上記両転動体転動溝11,22間と上記転動体通路23とを連通する半円弧状に湾曲した方向転換路24を形成することにより、転動体無限循環軌道を形成している。
また、スライダ20の軸方向の両端部には、潤滑剤を含有する多孔質の樹脂材から形成されると共に転動体転動溝11に摺接して前記潤滑剤を供給する第1の潤滑剤供給部材30と、該第1の潤滑剤供給部材30の外面側に取り付けられた第1のシール部材40と、第1のシール部材40の外面側に取り付けられ、潤滑剤を含有する多孔質の樹脂材から形成されると共に転動体転動溝11に摺接して前記潤滑剤を供給する第2の潤滑剤供給部材50と、該第2の潤滑剤供給部材50の外面側に取り付けられた第2のシール部材60とがこの順で取り付けられている。なお、図1において、符号25はスライダ本体20aの端面に形成されたねじ26のタップ穴、符号27は給脂用ニップル、符号12は案内レール10の固定用のボルト挿通穴である。
<潤滑剤供給兼シールユニット>
これらの第1の潤滑剤供給部材30、第1のシール部材40、第2の潤滑剤供給部材50、及び第2のシール部材60は、潤滑剤供給兼シールユニット70を構成してスライダ20の軸方向の端部にねじ26を介して取り付けられる。潤滑剤供給兼シールユニット70は、少なくとも1以上の潤滑剤供給部材(第2の潤滑剤供給部材50)と、該潤滑剤供給部材を挟む複数のシール部材(第1のシール部材40及び第2のシール部材60)から構成されるものである。このような構成によって、潤滑剤供給部材から案内レール10に対して防錆効果を備えた潤滑剤による防錆膜F(図6参照)を形成し、複数のシール部材のうち、外側に位置するシール部材(第2のシール部材60)が防錆膜Fを保護しながら所定以上の大きさの異物の侵入を阻止し、内側に位置するシール部材(第1のシール部材40)がスライダ20内に入ってきた所定未満の大きさの異物の侵入を阻止して機能分離したことによる効果を奏することができる。
本実施形態における潤滑剤供給兼シールユニット70は、この最小構成に第1の潤滑剤供給部材30をスライダ20側、すなわち、エンドキャップ20bと第1のシール部材40との間に設けたものである。
<シール部材>
第1のシール部材40及び第2のシール部材60は、いずれもエンドキャップ20bと同様に略コ字状に形成されて内周部が案内レール10に摺接するシール面とされており、プレス加工された鋼板41に合成ゴムを焼付接着してなるリップ部が一体に成型されている。具体的には、第1のシール部材40は、軸方向に2つのリップ部42,43が形成されている。また、リップ部42,43の外周面は、案内レール10よりも僅かに小さく形成されている。また、第2のシール部材60には、1つのリップ部62が形成されている。
また、第1のシール部材40及び第2のシール部材60は、第2のシール部材60の案内レール10に対するリップ部62の接触圧が、第1のシール部材40の案内レール10に対するリップ部42,43の接触圧よりも小さくなるように設置されている。なお、第1のシール部材40のリップ部42,43、及び第2のシール部材60のリップ部62は、互いに材料が同じでも異なっていてもよい。
ここで、第1のシール部材40のリップ部42、43は、図4(c)に示すように、案内レール10に組み合わせたときに、弾性変形して、案内レール10に接触し、案内レール10との隙間を塞ぐ。このときの弾性変形の量(しめしろ)は、例えば0.1〜0.2mmが好ましい。一方、第2のシール部材60のリップ部62のしめしろは、リップ部42のしめしろよりも小さく、例えば0〜0.1mmとすることが好ましい。
<潤滑剤供給部材>
第1の潤滑剤供給部材30、及び第2の潤滑剤供給部材50は、図3に示すように、ケース31,51と、該ケース31,51に収容される含油体32,52とから構成される。含油体32,52は、例えば、フェルトからなり、略直方体形状をなす。ケース31,51は、略直方体形状の含油体32,52を収容する形状に、ポリアセタール、ナイロン等の合成樹脂を射出成形したものである。含油体32,52をケース31,51の中に収容することで、異物によって含油体32,52が損傷するのを防ぐことができる。
図4(b)に示すように、本実施形態の直動案内軸受装置1において、案内レール10に対しては、転動体転動溝11近傍だけで、含油体32,52が案内レール10と接触するようにしている。これによって、軌道面に防錆膜Fを形成できる。さらには、接触面積が最小限であるので、摩擦の増大を防ぐことができる。
含油体32,52の材料としては、前述のフェルトのほか、ゴムに潤滑剤を含有させるゴムが挙げられ、例えば、グリースを含有した状態で硬化したポリウレタンゴムが適用できる。ポリウレタンゴムは、ポリイソシアネートと活性水素化合物との反応により生成する化合物であり、ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等を使用できる。
活性水素化合物としては、ポリブタジエン等の炭化水素、ポリオキシプロピレン等のポリエーテル、ひまし油、ポリエステル、ポリカーボネート等の長鎖活性水素化合物、水、エチレングリコール等のポリヒドロキシ化合物、アミノアルコール、ポリアミノ化合物等の短鎖活性水素化合物を使用できる。グリースとしては、鉱油リチウム石鹸グリース等の通常のグリースが使用できる。
次に、合成樹脂に潤滑剤を含有させて含油体32,52を生成する場合、その含油体32,52は、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブチレン,ポリメチルペンテン等の基本的に同じ化学構造を有するポリオレフィン系樹脂の群から選定した合成樹脂に、潤滑剤としてポリα−オレフィン油のようなパラフィン系炭化水素油、ナフテン系炭化水素油、鉱油、ジアルキルジフェニルエーテル油のようなエーテル油、フタル酸エステルのようなエステル油等の何れかを単独若しくは混合油の形で混ぜて調整した原料を、射出成形により成形したものが適用でき、潤滑剤の中に予め酸化防止剤,錆止め剤,摩耗防止剤,あわ消し剤,極圧剤等の各種添加剤を加えたものでもよい。本実施形態では、潤滑剤の中に少なくとも錆止め剤が含有される。
上記含油体32,52の組成比は、全重量に対してポリオレフィン系樹脂20〜80重量%、潤滑剤80〜20重量%である。ポリオレフィン系樹脂が20重量%未満の場合は、あるレベル以上の硬さ・強度等が得られない。また、ポリオレフィン系樹脂が80重量%を越える場合(つまり、潤滑剤が20重量%未満の場合)は、潤滑剤の供給が少なくなり、シール部材40,60のリップ部42,43,62の磨耗低減効果が少なくなる。
上記合成樹脂の群は、基本構造は同じでその平均分子量が異なっており、1×10〜5×10の範囲におよんでいる。その中で、平均分子量1×10〜1×10という比較的低分子量のものと、1×10〜5×10という超高分子量のものとを、単独もしくは必要に応じて混合して用いる。含油体32,52の機械的強度を向上させるため、上述のポリオレフィン系樹脂に、以下のような熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を添加したものでもよい。
熱可塑性樹脂としては、ポリアミド,ポリカーボネート,ポリブチレンテレフタレート,ポリフェニレンサルファイド,ポリエーテルスルホン,ポリエーテルエーテルケトン,ポリアミドイミド,ポリスチレン,ABS樹脂等の各樹脂を使用することができる。熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂,尿素樹脂,メラミン樹脂,フェノール樹脂,ポリイミド樹脂,エポキシ樹脂等の各樹脂を使用することができる。
これらの樹脂は、単独または混合して用いてもよい。更に、ポリオレフィン系樹脂とそれ以外の樹脂とを、より均一な状態で分散させるために、必要に応じて適当な相溶化剤を加えてあってもよい。また、機械的強度を向上させるために、充填材を添加してもよい。
例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、チタン酸カリウムウィスカーやホウ酸アルミニウムウィスカー等の無機ウィスカー類、或いはガラス繊維やアスベスト、金属繊維等の無機繊維類及びこれらを布状に編組したもの、また有機化合物では、カーボンブラック、黒鉛粉末、カーボン繊維、アラミド繊維やポリエステル繊維等を添加してもよい。
更に、ポリオレフィン系樹脂の熱による劣化を防止する目的で、N,N’−ジフェニル−P−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)等の老化防止剤、また光による劣化を防止する目的で、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三−ブチル−5’−メチル−フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤を添加してもよい。
以上の全ての添加剤(ポリフレフィン+油以外)の添加量としては、添加剤全体として、成形原料全量の20重量%以下であることが、潤滑剤の供給能力を維持する上で好ましい。
このようにして構成された本実施形態の直動案内軸受装置1は、図5に示すように、スライダ20が案内レール10に対して矢印の向きに移動したとき、第2の潤滑剤供給部材50によって案内レール10の表面に潤滑剤が塗布される。これによって、案内レール10の表面に防錆膜Fが形成される。
また、図6に示すように、スライダ20が案内レール10に対して矢印の向き(図5に示す矢印方向と反対の向き)に移動したとき、第2のシール部材60は、案内レール10との接触圧が小さいため、防錆膜Fの除去は僅かである。よって、案内レール10の表面には十分な防錆膜Fが残る。
このとき、所定の大きさ以下の異物は、第2のシール部材60の下部を通過することがあるが、第1のシール部材40は、第2のシール部材60よりも接触圧が大きいので、スライダ本体20aへの異物の侵入は防がれる。
このようにして、案内レール10の表面における防錆効果の維持と、スライダ20の内部への異物侵入の防止とを同時に達成する直動案内軸受装置を提供することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る直動案内軸受装置は、第2のシール部材の構成が前述の第1の実施形態と異なるだけであるので、第1の実施形態と同じ符号を付した同様の構成については説明を省略する。図7は、本発明に係る直動案内軸受装置の第2の実施形態の構成における図であり、(a)は要部断面図、(b)は軸方向の正面図である。図7(a),(b)に示すように、本実施形態では、第2のシール部材60を、案内レール10と接触しないようにした。具体的に本実施形態では、第1の実施形態のように、第2のシール部材60が鋼板61に合成ゴムを一体成形して製造されるのではなく、プレス加工された鋼板61のみで構成される。第2のシール部材60と案内レール10との隙間は小さく、大きな異物の侵入を防ぐ程度の寸法であり、例えば0.1〜0.3mmとする。
本実施形態によれば、第1の実施形態に比べて、第2のシール部材60による案内レール10(防錆膜F)への接触がないので、案内レール10上に形成された防錆膜Fをより多く残存させることができ、結果として案内レール10の錆の発生を防止する効果を更に向上させることができる。
こで、参考例としての直動案内軸受装置について、図面を参照して説明する。この直動案内装置は、第1の潤滑剤供給部材30を設置しない点が前述の第2の実施形態と異なるだけであるので、第2の実施形態と同じ符号を付した同様の構成については説明を省略する。図8は、参考例としての直動案内軸受装置の構成における要部断面図である。図8に示すように、この直動案内装置は、スライダ20の軸方向の両端部には、第1のシール部材40と、第1のシール部材40の外面側に取り付けられ、潤滑剤を含有する多孔質の樹脂材から形成されると共に転動体転動溝11に摺接して前記潤滑剤を供給する第2の潤滑剤供給部材50と、該第2の潤滑剤供給部材50の外面側に取り付けられた第2のシール部材60とがこの順で取り付けられている。
この直動案内装置は、このように、第1の潤滑剤供給部材30をスライダ20と第1のシール部材40との間に設置しないため、第1の実施形態に比べて、案内レール10に塗布される潤滑剤の量は少なくなる。このため、案内レール10条に発生する錆の防止効果は第1の実施形態よりも、多少低下するが、スライダ10の全長を短くできる利点がある。
(第の実施形態)
以下、本発明の第の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る直動案内装置は、潤滑剤の成分が前述の第1の実施形態と異なるだけであるので、第1の実施形態と同じ符号を付した同様の構成については説明を省略する。図9は、本発明に係る直動案内軸受装置の第の実施形態の構成における要部断面図である。図9に示すように、本実施形態では、第1の潤滑剤供給部材30に含有される潤滑剤と、第2の潤滑剤供給部材50に含有される潤滑剤とを異ならせた。具体的には、第2の潤滑剤供給部材50に錆止め効果の高い成分を含んだ潤滑剤を用いた。このような錆止め成分の一例としては、アルキルこはく酸系、酸性ホスフェート系、アルキルチオ酢酸系、スルホネート系等が挙げられる。
この実施形態においては、第1の潤滑剤供給部材30に含有される潤滑剤の錆止め効果は、第2の潤滑剤供給部材50に含有される潤滑剤の錆止め効果よりも劣る。しかし、第1の潤滑剤供給部材30に含有される潤滑剤として、より安価な潤滑剤を用いることができる。したがって、潤滑剤供給兼シールユニット70の製作コストを低減できる。
なお、錆止め効果の優劣は、例えば、JIS K2246「さび止め油」に規定された、さび発生度測定方法によって判定できる。この方法にしたがえば、A級からE級までの等級に区分けされた「さび発生度」を得ることができる。したがって、2つの潤滑剤について同じ試験を行えば、両者の錆止め効果の優劣を判定できる。
あるいは、JIS K2510「潤滑油−さび止め性能試験方法」に規定された試験方法によっても、錆止め効果の優劣を判定できる。この方法にしたがえば、試験結果として、「さびあり」又は「さびなし」の結果が得られる。さらに、「さびあり」については、軽度〜高度の3段階に、さびの程度が区分けされる。したがって、2つの潤滑剤について同じ試験を行えば、両者の錆止め効果の優劣を判定できる。
(第の実施形態)
以下、本発明の第の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る直動案内装置は、第2の潤滑剤供給部材50の構成が前述の第1の実施形態と異なるだけであるので、第1の実施形態と同じ符号を付した同様の構成については説明を省略する。図10は、本発明に係る直動案内軸受装置の第の実施形態の構成における要部断面図である。図10に示すように、本実施形態では、第2の潤滑剤供給部材50に軸方向に2個分の含油体52,53を収容した。
この結果、第2の潤滑剤供給部材50に収容される含油体に含まれる錆止め成分の量を、第1の潤滑剤供給部材30に収容される含油体に含まれる錆止め成分の量よりも増すことができる。したがって、第1の実施形態と比べて、案内レール10の表面に、より十分な防錆膜Fを形成することができ、結果として、錆止め効果を向上させることができる。
(第の実施形態)
以下、本発明の第の実施形態について、図面を参照して説明する。図11は、本発明に係る搬送装置の一実施形態の構成を示す側面図である。図11に示すように、本実施形態の搬送装置2は、1つの案内レール10と、該案内レール10上に移動可能に設置された2つのスライダ20,20と、2つのスライダ20,20の上面を架け渡すように設置されたテーブル80とを有してなる。
なお、テーブル80に組み付けた2つのスライダ20,20のうち、直動方向でテーブル80の外側を向く側だけに潤滑剤供給兼シールユニット70が設置されている。2つのスライダ20,20のそれぞれに設けられた潤滑剤供給兼シールユニット70は、エンドキャップ20bから外側に向かって、第1の潤滑剤供給部材30、第1のシール部材40、第2の潤滑剤供給部材50、及び第2のシール部材60の順で設置される。ここで、2つのスライダ20,20が互いに対向する内側のエンドキャップ20b,20bには潤滑剤供給兼シールユニット70を設けていないが、必要に応じて、潤滑剤供給部材30を内側のエンドキャップ20bに設置してもよい。
本実施形態の構成によれば、1つのスライダ20の外側に設置された潤滑剤供給兼シールユニット70が潤滑剤供給部材30,50及び機能分離された複数のシール部材40,60を有しているので、防錆膜Fを剥ぐことなくスライダ20の内部への異物の侵入を防ぐことができる搬送装置2を提供することができる。
また、テーブル80に複数のスライダ20を組み付けても、最端部に位置するスライダ20の外側に潤滑剤供給兼シールユニット70を設置するため、潤滑剤供給兼シールユニット70の設置数を減らすことができ、コストを低減することができる。
(第の実施形態)
以下、本発明の第の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る搬送装置は、スライダの数が前述の第の実施形態と異なるだけであるので、第の実施形態と同じ符号を付した同様の構成については説明を省略する。図12は、本発明に係る搬送装置の他の実施形態の構成を示す側面図である。図12に示すように、本実施形態の搬送装置2は、1つの案内レール10と、該案内レール10上に移動可能に設置された3つのスライダ20’,20”,20’と、2つのスライダ20’,20”,20’の上面を架け渡すように設置されたテーブル80とを有してなる。
なお、テーブル80に組み付けた3つのスライダ20’,20”,20’のうち、両端に位置する2つのスライダ20’,20’の直動方向でテーブル80の外側を向く側だけに潤滑剤供給兼シールユニット70が設置されている。2つのスライダ20’,20’のそれぞれに設けられた潤滑剤供給兼シールユニット70は、エンドキャップ20bから外側に向かって、第1の潤滑剤供給部材30、第1のシール部材40、第2の潤滑剤供給部材50、及び第2のシール部材60の順で設置される。ここで、両端に位置する2つのスライダ20’,20’の内側のエンドキャップ20b,20bには潤滑剤供給兼シールユニット70を設けていないが、必要に応じて、潤滑剤供給部材30を内側のエンドキャップ20bに設置してもよい。また、中間に位置するスライダ20”は、スライダ本体20a及びその両端に設置された2つのエンドキャップ20b、20bとから構成される。
本実施形態の構成によれば、両端に位置する2つのスライダ20の外側に設置された潤滑剤供給兼シールユニット70が潤滑剤供給部材30,50及び機能分離された複数のシール部材40,60を有しているので、防錆膜Fを剥ぐことなくスライダ20の内部への異物の侵入を防ぐことができる搬送装置2を提供することができる。
また、テーブル80に3つ以上のスライダ20を組み付けても、両端に位置するスライダ20’,20’の外側に潤滑剤供給兼シールユニット70を設置するため、潤滑剤供給兼シールユニット70の設置数を減らすことができ、コストを低減することができる。なお、スライダ20に設置する潤滑剤供給兼シールユニット70は、必ずしも両端に位置するスライダ20’,20’のみに設置するわけではなく、必要に応じて適宜、中間に位置するスライダ20”に設置されてもよい。本実施形態では、少なくとも両端に位置する2つのスライダ20’,20’の外側に潤滑剤供給兼シールユニット70を設置する構成が基本的な構成であり、全てのスライダ20の両端部に潤滑剤供給兼シールユニット70を設置するよりも、滑剤供給兼シールユニット70の設置数を減らすことができるという点でコストを低減することができる。
なお、本発明に係る直動案内軸受装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、転動体としてボールを用いたが、ローラを用いてもよく、転動体を用いない、滑りタイプの直動案内軸受装置としてもよい。
1 直動案内軸受装置
2 搬送装置
10 案内レール
11 転動体転動溝(案内レール側)
20 スライダ
20a スライダ本体
20b エンドキャップ
22 転動体転動溝(スライダ側)
30 第1の潤滑剤供給部材
40 第1のシール部材
50 第2の潤滑剤供給部材
60 第2のシール部材
70 潤滑剤供給兼シールユニット
B ボール(転動体)
F 防錆膜

Claims (4)

  1. 軸方向に延びる転動体転動溝を有する案内レールと、
    該案内レールの前記転動体転動溝に対向する転動体転動溝を有し、これらの両転動体転動溝間に挿入された多数の転動体の転動を介して軸方向に沿って相対移動可能に前記案内レールに跨架されたスライダと、
    該スライダの軸方向の端部に取り付けられ、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第1の潤滑剤供給部材と、
    該第1の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第1のシール部材と、
    該第1のシール部材の外側面に取り付けられ、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第2の潤滑剤供給部材と、
    該第2の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第2のシール部材とを備えており、
    前記第2のシール部材が前記案内レールに非接触であり、
    前記第2のシール部材の前記案内レールに対する接触圧が、前記第1のシール部材の前記案内レールに対する接触圧よりも小さく、
    前記第2の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤の錆止め効果が、前記第1の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤の錆止め効果よりも高くなっていることを特徴とする直動案内軸受装置。
  2. 軸方向に延びる転動体転動溝を有する案内レールと、
    該案内レールの前記転動体転動溝に対向する転動体転動溝を有し、これらの両転動体転動溝間に挿入された多数の転動体の転動を介して軸方向に沿って相対移動可能に前記案内レールに跨架されたスライダと、
    該スライダの軸方向の端部に取り付けられ、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第1の潤滑剤供給部材と、
    該第1の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第1のシール部材と、
    該第1のシール部材の外側面に取り付けられ、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第2の潤滑剤供給部材と、
    該第2の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第2のシール部材とを備えており、
    前記第2のシール部材が前記案内レールに非接触であり、
    前記第2のシール部材の前記案内レールに対する接触圧が、前記第1のシール部材の前記案内レールに対する接触圧よりも小さく、
    前記潤滑剤供給部材は錆止め成分を含有し、前記第2の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤に含まれる錆止め成分の含有量が、前記第1の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤に含まれる錆止め成分の含有量よりも多いことを特徴とする直動案内軸受装置。
  3. 軸方向に延びる転動体転動溝を有する案内レールと、該案内レールの前記転動体転動溝に対向する転動体転動溝を有し、これらの両転動体転動溝間に挿入された多数の転動体の転動を介して軸方向に沿って相対移動可能に前記案内レールに跨架された複数のスライダと、該複数のスライダに載置されたテーブルとを有し、前記複数のスライダのうち、前記テーブルの両端部に配置された少なくとも2つのスライダの外側の端部には、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第1の潤滑剤供給部材と、
    該第1の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第1のシール部材と、
    該第1のシール部材の外側面に取り付けられ、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第2の潤滑剤供給部材と、
    該第2の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第2のシール部材とを備えており、
    前記第2のシール部材が前記案内レールに非接触であり、
    前記第2のシール部材の前記案内レールに対する接触圧が、前記第1のシール部材の前記案内レールに対する接触圧よりも小さく、
    前記第2の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤の錆止め効果が、前記第1の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤の錆止め効果よりも高くなっていることを特徴とする搬送装置。
  4. 軸方向に延びる転動体転動溝を有する案内レールと、該案内レールの前記転動体転動溝に対向する転動体転動溝を有し、これらの両転動体転動溝間に挿入された多数の転動体の転動を介して軸方向に沿って相対移動可能に前記案内レールに跨架された複数のスライダと、該複数のスライダに載置されたテーブルとを有し、前記複数のスライダのうち、前記テーブルの両端部に配置された少なくとも2つのスライダの外側の端部には、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第1の潤滑剤供給部材と、
    該第1の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第1のシール部材と、
    該第1のシール部材の外側面に取り付けられ、少なくとも前記案内レールの転動体転動溝に摺接して潤滑油を供給する第2の潤滑剤供給部材と、
    該第2の潤滑剤供給部材の外側面に取り付けられた第2のシール部材とを備えており、
    前記第2のシール部材が前記案内レールに非接触であり、
    前記第2のシール部材の前記案内レールに対する接触圧が、前記第1のシール部材の前記案内レールに対する接触圧よりも小さく、
    前記潤滑剤供給部材は錆止め成分を含有し、前記第2の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤に含まれる錆止め成分の含有量が、前記第1の潤滑剤供給部材によって供給される潤滑剤に含まれる錆止め成分の含有量よりも多いことを特徴とする搬送装置。
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