JP5490525B2 - 部品内蔵型多層プリント配線板及びその製造方法 - Google Patents

部品内蔵型多層プリント配線板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は多層プリント配線板、特に内層に電子部品を埋め込んだ部品内蔵型多層プリント配線板及びその製造方法に関する。
近年の電子機器のスリム化志向に伴い、内層に実装タイプの電子部品を埋め込んだ部品内蔵基板に対しても総板厚の薄型化の要求がある。
実装タイプの部品内蔵基板の総板厚を薄くする手法の1つとしては、内蔵する部品を薄型化するやり方があるが、これは、必要十分な特性が得られなかったり、部品コストや製造コストの上昇といった問題がある為、一般市販の安価なチップ型部品等、内蔵する部品を変更せずに基板総板厚を薄くすることが望まれる。
内蔵する部品を変更せずに基板総板厚を薄くする手法として、従来より、部品を実装したコア基板の部品収容部に当たる部分に、予め開口部が設けられた絶縁樹脂層を配置し、更に、上層にコア基板を配置した部品内蔵基板が知られている(例えば特許文献1)。
しかしながら、特許文献1のように、コア基板に部品を実装し当該部品を内蔵した場合、コア基板の厚みにより部品内蔵基板自体の総板厚を薄くすることが出来なかった。
そこで、更なる薄型化を目的とし、絶縁樹脂層内部に部品を内蔵し内層をコアレス構造とした部品内蔵基板が提案されている(例えば特許文献2)。
しかしながら、特許文献2のように、コアレス部分に部品を内蔵した場合、部品内蔵基板の総板厚を薄くすることは可能であったが、内蔵された部品の電極と、上層の配線回路との絶縁信頼性を確保することが難しかった。
また、絶縁信頼性を確保する為に、絶縁樹脂層の厚みを増加させると、本来の目的である部品内蔵基板の薄型化を達成することが難しかった。
ここで、従来手法の一例を図10乃至図14を用いて説明する。
先ず、図10(a)に示すように、片面にキャリア1002を有する銅箔1001のもう一方の面に、めっき液耐性のあるドライフィルムフォトレジストで実装パッド1003を形成する為のマスクを形成し、ニッケルと金のめっき後、マスクを除去し、実装パッド1003を備えた基材P101を得る。
次に、図10(b)に示すように、部品1004の電極が所望の実装パッド1003と接するように図示しない接着剤を介して部品1004を実装し、部品実装基材P102を得る。
次に、図10(c)に示すように、部品実装基材P102と、部品の位置と対応する部位に所望の開口部を設けた複数枚の絶縁層(ガラスクロス入りプリプレグ材)1005と、銅箔1006の構成でレイアップし積層することで、図10(d)に示すような積層体P103を得る。
次に、図11(a)に示すように、キャリア1002を剥離し、積層体P111を得る。
次に、図11(b)に示すように、積層体P111に貫通穴1101を設けた後、両面の銅箔1001及び銅箔1006をエッチングにより除去し積層体P112を得る。
次に、図11(c)に示すように、積層体P112に無電解めっき及び電解めっきを行い、貫通穴1101が穴埋めされると共に表層に導体層1102が形成された積層体P113を得る。
次に、図11(d)に示すように、積層体P113を回路形成し、積層体P114を得る。
次に、図12(a)に示すように、積層体P114の上下各々に、ビルドアップ樹脂1201と銅箔1202をレイアップし、積層することで、図12(b)に示す積層体P122を得る。
次に、図12(c)に示すように、積層体P122に、非貫通穴1203を設け、積層体P123を得る。
次に、図13(a)に示すように、積層体P123に無電解めっき及び電解めっきを行い、導体層1301が形成された積層体P131を得る。
次に、図13(b)に示すように、積層体P131に回路形成を施すことで、部品内蔵型多層プリント配線板P132を得る。
ここで、内蔵した部品とその上層回路との間に必要な絶縁信頼性を得る為に、図10(c)に示す積層前のレイアップ時に、開口部を設けた絶縁層の重ね枚数を増加させたり、開口部を設けた絶縁層の上に開口部を設けていない絶縁層を追加する等して、絶縁層の総厚みを厚くして絶縁信頼性を確保することは可能であるが、総板厚の薄い部品内蔵基板を得ることが困難と成ってしまう問題があった。
また、図10(c)に示す積層前のレイアップ時に、図14(a)に示すように開口部を設けた絶縁層1405の重ね枚数を減らして、絶縁層の総厚みを薄くすることは可能であるが、絶縁層の開口部は内蔵される部品の大きさよりも大きく開口される為、内蔵される部品と絶縁層とのクリアランスをフローした樹脂が埋めることと成り、図14(b)に示すように内蔵された部品上部の絶縁層厚みを均一且つ適正に保つことが難しく成り、結果、図14(c)に示すように、部品1404とその上層回路1436とのクリアランスにばらつきがある絶縁信頼性に不安が発生し、状態をもたらすこととなる。
特に、上述の開口部への樹脂流れ込みによるクリアランスばらつきは、部品が個々に離れて点在してしる領域(図14(c)では領域1431)よりも、複数の部品が一箇所に密集して実装されている領域(図14(c)では領域1432)の方が部品上部の樹脂厚みが薄くなる傾向にあり、絶縁信頼性劣化がより懸念される領域となる。
また、内蔵する部品の形状や数量、各々の部品と開口部に設定されたクリアランス値等によっても絶縁樹脂層から流れ出る樹脂量やクリアランスに流れ込む樹脂量が変化する為、内蔵された全ての部品上部の絶縁層厚みを安定して十分に確保出来ず、設計や製造の難易度が増すと共に、歩留まり低下や製品品質劣化が発生してしまうという問題があった。
特開2008−078573号公報 特開2005−217372号公報
本発明は、前述の問題と実状に鑑みて成されたもので、汎用部品であるチップ型部品を内蔵する部品内蔵型多層プリント配線板に関して、総板厚を薄くする為にコアレス基板に部品を内蔵しても、内蔵された部品の電極と上層の配線層との絶縁性を保つことが出来る部品内蔵型多層プリント配線板及びその製造方法を提供することを課題とする。
請求項に係る本発明は、第一導体層を有する第一支持体の当該第一導体層上に、硬化した絶縁物を設ける工程と、第二導体層を有する第二支持体の当該第二導体層上に、部品を実装する工程と、半硬化状態の絶縁樹脂層を、当該第二導体層上に実装された部品の領域に合せて開口する工程と、当該第二支持体上に当該開口工程を経た絶縁樹脂層を、少なくとも積層工程後に当該部品が埋まる高さまで重ね合わせる第一レイアップ工程と、当該第二支持体に重ね合わせた絶縁樹脂層上に、当該絶縁物が当該絶縁樹脂層側を向くように当該第一支持体を重ね合わせる第二レイアップ工程と、当該第一及び第二レイアップ工程を経た第二支持体を積層し第一積層体を得る工程と、当該第一積層体から第一及び第二支持体を取り除き第二積層体を得る工程と、当該第二積層体に貫通穴を設け第三積層体を得る工程と、第三積層体にめっきを施し第四積層体を得る工程と、第四積層体に回路形成を施し第五積層体を得る工程と、を含むことを特徴とする部品内蔵型多層プリント配線板の製造方法により上記課題を解決したものである。
これにより、絶縁信頼性を低下させること無く、総板厚を薄くした部品内蔵型多層プリント配線板が得られる。
請求項に係る本発明は、前記第四積層体を得る工程に於けるめっきが、穴埋めめっきであることを特徴とする請求項記載の部品内蔵型多層プリント配線板の製造方法により上記課題を解決したものである。
これにより、更なる多層化をしても、絶縁信頼性を低下させること無く、総板厚を薄くした部品内蔵型多層プリント配線板が得られる。
請求項に係る本発明は、前記絶縁物が、硬化後の絶縁樹脂層より低い弾性率を有していることを特徴とする請求項1または2記載の部品内蔵型多層プリント配線板の製造方法により上記課題を解決したものである。
これにより、マイクロクラックの成長を阻止することで、絶縁信頼性を低下させること無く、総板厚を薄くした部品内蔵型多層プリント配線板が得られる。
本発明により得られた部品内蔵型多層プリント配線板は、内蔵された部品の直上に絶縁物が配置されていることにより、内蔵された部品とその上層の配線回路との絶縁信頼性を保つことが出来ると共に、部品内蔵型多層プリント配線板の総板厚を薄くすることが出来る為、更なる軽薄短小が求められる携帯機器等にも搭載が容易となる。
本発明の部品内蔵型多層プリント配線板の一例を示す概略断面構成説明図。 本発明の部品内蔵型多層プリント配線板の製造方法の一例を示す概略断面工程説明図。 図2に続く概略断面工程説明図。 図3に続く概略断面工程説明図。 図4に続く概略断面工程説明図。 図5に続く概略断面工程説明図。 図6に続く概略断面工程説明図。 図7に続く概略断面工程説明図。 図8に続く概略断面工程説明図。 従来の部品内蔵型多層プリント配線板の製造方法の一例を示す概略断面工程説明図。 図10に続く概略断面工程説明図。 図11に続く概略断面工程説明図。 図12に続く概略断面工程説明図。 別の従来の部品内蔵型多層プリント配線板の製造方法の一例を示す概略断面工程説明図。
本発明の実施の形態を図1を用いて説明する。
尚、図1(a)は本発明の最も単純な構造を示す両面基板構造の部品内蔵型多層プリント配線板であり、図1(b)は更に多層化した部品内蔵型多層プリント配線板である。
図1(a)に於いて、P1(a)は部品内蔵型多層プリント配線板で、部品102と、当該部品102上部に配された絶縁物103とを内部に備えた絶縁樹脂層101と、当該絶縁樹脂層101の上層に配された配線回路104と、当該絶縁樹脂層101の下層に配された、部品を実装する領域を含む配線回路105とを有している。また、当該絶縁物103は、絶縁樹脂層101の硬化工程前に予め硬化されていると共に、当該絶縁樹脂層101には配線回路が存在しない。
また、図1(b)に於いて、P1(b)は、上述のP1(a)に加えて、P1(a)の両面各々に、ビルドアップ樹脂106と配線回路107とを配し、必要な任意の箇所の配線回路104と配線回路107とを電気的に接続する層間接続ビア108を有している。
ここで、図1(a)及び(b)では部品102の一例として汎用タイプのチップ型部品を用いて説明しているが、本発明に於いて部品とはチップ型部品に限定されるものではなく、実装タイプの電子部品全般を示す。
また、部品を銅箔に接合する為の手段としては、接合をもたらす手段全般を用いることが可能で、例えばはんだ等のろうづけ法、ワイヤボンディングや常温接合等の固相拡散接合法、導電性ペースト、導電性接着剤、導電性フィルム、異方導電性接着剤、異方導電性フィルム等を用いた接着部材による接着法等が挙げられ、その固着方法、部材、材質、状態の如何を問わないが、ここでは、内層の部品実装工程後に、最外層の部品実装の為のリフロー工程があることを考慮して、内層の部品実装部の接合材が再溶融し、内層の実装パッド間短絡による不具合が発生し難い導電性ペーストを用いることが望ましい。
尚、一般的なはんだは実装された部品の微細な位置ずれを溶融時にセンタリングするセルフアライメント機能を有するが、導電性ペーストにはセルフアライメント機能が無い為、部品を内蔵する為の絶縁樹脂層(例えばプリプレグ)の開口部(刳り貫き)は、一般的なはんだを用いた場合と比較して、部品とのクリアランスをより大き目に取る必要が有る。
クリアランスが大きくなれば、当該クリアランスに引き込まれる絶縁樹脂層の樹脂量が多くなる為、一般的なはんだを用いた場合以上に、部品上部の絶縁層の厚みを確保することが難しくなる。
しかし、本発明は、積層工程よりも前に予め硬化した絶縁物103を、部品102とその上部の配線回路104との間に設けている為、部品102と上部の配線回路104との絶縁信頼性劣化を回避することが出来る。
従って、本発明によれば、内蔵された部品102上部の絶縁物103及び絶縁樹脂層101が絶縁信頼性を保つ為に必要な厚みを確実に確保出来る総板厚が薄い部品内蔵型多層プリント配線板が得られる。
また、この実施の形態に係る部品内蔵型多層プリント配線板はコアレス基板構造であり、部品内蔵絶縁樹脂層には配線回路が無い。
従って、部品内蔵絶縁樹脂層内部には配線回路の凹凸が無い為、積層工程時に層間絶縁材であると共に埋め込み材となる絶縁樹脂層(例えばプリプレグ)から流れ出た樹脂が、配線回路の凹凸の埋め込みに費やされることが無く、部品内蔵絶縁樹脂層の内部に配線回路がある場合と比較して、部品周囲のクリアランスを埋め込むことに対しては、樹脂不足等の不具合が発生し難い。
因に、従来は、このコアレス基板構造をもってしても、本発明における絶縁物103が存在しなかったため、プリプレグの含浸する樹脂量のばらつきや、プリプレグの形状加工をすることによって変化したフローする樹脂量の変化等を、的確に設計制御することは難しく、それが故に内蔵部品上部の絶縁厚みを必要十分に確保することが困難であった。
更に、内蔵された部品の上部の絶縁厚みが十分でないと、上層の配線回路との絶縁信頼性が確保出来ず、結果として、内蔵された部品の上層に配線回路を設けることが困難であった。
従って、本発明によれば、内蔵された部品102と当該部品の上層の配線回路104との絶縁を確保し得るので、従来は配線回路が引き回せなかった内蔵部品直上領域にも配線回路を引き回すことが可能と成り、設計自由度が向上すると共に、従来よりビルドアップ層の総数を減らすことが可能と成り、部品内蔵型多層プリント配線板の総板厚を薄くすることが出来る。
また、本発明は、積層工程よりも前に、予め硬化した絶縁物103を、部品102とその上部の配線回路104との間に設けている為、実装時に発生する高さばらつき等を吸収し、部品102と上部の配線回路104との絶縁信頼性劣化を回避することが出来る。
従って、本発明によれば、内蔵された部品102の直上に絶縁物103が配置されていることにより、内蔵された部品102とその上層の配線回路104との絶縁信頼性を保つことが出来ると共に、当該絶縁物103により絶縁信頼性を保つ為に必要な厚みが予め確保されている為、絶縁樹脂層から流れ出る樹脂量や流れ込む樹脂量の過不足等の製造マージンを意識することなく、部品内蔵型多層プリント配線板の総板厚を薄くすることが出来る。
また、絶縁物103は、絶縁樹脂層101より低い弾性率の絶縁物を選択することで、部品102と絶縁樹脂層101との界面に発生するマイクロクラックの成長を阻止することが出来る。
これは、回路の下部に絶縁樹脂層101より低い弾性率の絶縁物103を配置することで、絶縁樹脂層101が積層後に硬化する際、内蔵された部品102と絶縁樹脂層101の樹脂との線膨張係数の違いにより、回路下部付近に発生するマイクロクラックが、絶縁信頼性の確保を難しくさせることに対する対策となる。
従って、本発明において、絶縁樹脂層101より低い弾性率の第一絶縁性物を、内蔵される部品102とその上部の配線回路104との間に設けることで、当該マイクロクラックの成長を阻止することが出来、結果、絶縁信頼性を低下させること無く、部品内蔵型多層プリント配線板の総板厚を薄くすることが出来る。
尚、プリプレグに含浸した樹脂の線膨張係数は通常10〜50ppm/℃、汎用タイプのチップ型部品の線膨張係数は大凡6〜8ppm/℃である為、その線膨張係数の差で絶縁樹脂にクラックが生じ易く、回路が絶縁樹脂層101の内側にある構造の場合には絶縁樹脂層101の外側となる回路上部支持体の弾性率で回路を支持出来るが、回路が絶縁樹脂層101の外側にある構造の場合には全ての応力が絶縁樹脂層101に掛ることと成りクラックがより発生し易い状態となる。
また、絶縁物103として絶縁樹脂層101より弾性率が低い絶縁物を回路下部に設けることで、上部回路に掛る応力が緩和されクラックの発生が低減出来る。
絶縁物103が上述の効果を発揮するには、その弾性率は硬化後の絶縁樹脂層101の弾性率の半分以下、特に10分の1程度とするのが望ましい。
これは、硬化後の絶縁樹脂層101の弾性率と絶縁物103の弾性率の差が半分以上であると、マイクロクラックの成長を阻止することなく、絶縁物103自体にもマイクロクラックが発生してしまう為である。
因に、絶縁物103は、当然基板構成体の一部である為、最低限基板として成立する弾性率は必要となる。
従って、通常23〜25Gpa程度の弾性率を有する絶縁樹脂層101に対して、絶縁物103の弾性率を2〜10Gpa程度とするのが効果的である。
尚、本発明者の実験によれば、含浸した樹脂の線膨張係数が10〜50ppm/℃のプリプレグに、6〜8ppm/℃の線膨張係数を持つ汎用タイプのチップ型部品を埋め込み積層する際、通常23〜25Gpa程度の弾性率を有する絶縁樹脂層101に対して、2〜4GPaの範囲の絶縁物103で、マイクロクラックの成長を阻止する効果が確認され、特に2.4〜3.4GPaの範囲に於いて更に優れたマイクロクラックの成長阻止効果が確認された。
また、絶縁物103は、絶縁樹脂層101より低い弾性率の絶縁物を選択することで、積層形成時に絶縁樹脂層から流れ出た樹脂が絶縁物103と内蔵された部品102との間にも介入し易く、絶縁信頼性をより確実なものとすることが出来る。
従って、本発明においては、絶縁物103を部品102に直接配置するのではなく、部品102と部品上層の配線回路104の間に配置された形態とすることによって、部品102と部品上層の配線回路104との絶縁信頼性を、より確実なものとすることが出来る。
また、絶縁物103は、硬化後の厚みにて内蔵された部品102との絶縁性を保持出来、且つ応力緩和の為の弾性率を満していれば、その材料や材質等は問わないが、積層成型時に、絶縁樹脂の溶融粘度が下がり、クロスや不織布等の補強材が内蔵部品に接触すると、積層成型時の圧力が部品へ掛り、部品の破損や部品のクラックが発生してしまう恐れがある為、絶縁物103は内部にクロスや不織布等の補強材を含まない方がより好ましい。
また、本発明により、積層工程より以前に予め硬化した絶縁物103を部品102と部品上層の配線回路104の間に配置する為、開口前のプリプレグ自体の含有樹脂割合のばらつきと、開口したプリプレグに含浸されていた樹脂量の両方に配慮する必要がなく成り、プリプレグの厚みのみを配慮すれば良い。
加えて、内蔵する部品102の配置の粗密により、部品内蔵絶縁樹脂層を形成する樹脂が不足し、部品上の樹脂が部品と上部回路との絶縁性を保てない程薄く成っても、配線回路との絶縁信頼性を確保するだけの膜厚が確保されている為、絶縁信頼性の劣化を防ぐことが出来る。
従って、本発明によれば、基板の設計容易性を向上させることが出来る。
尚、絶縁物103は、必要な絶縁性が保てる範囲で、薄い方が総板厚の薄型化にもより貢献出来る為、2〜50μm程度の皮膜形状が望ましい。
次に、本発明の実施の形態の製造方法を図2〜図7を用いて説明する。
先ず、図2(a)に示すように、第一キャリア201の片側に、積層工程後に第一キャリア201から剥離が可能な第一導体層である銅箔202を備えた第一支持体P2を用意する。
尚、第一キャリア201は、その後の絶縁物を配する工程と、第一導体層の剥離工程に於いて不具合が無ければ、硬化した樹脂板、片面銅箔基板、両面銅箔基板、多層基板の何れでも良く、また、樹脂基板の代わりに金属板でも構わない。
次に、図2(b)に示すように、銅箔202上に未硬化状態の絶縁物203を塗布し、硬化させる。
尚、絶縁物203は、硬化後の厚みにて内蔵部品との絶縁性を保持出来、且つ応力緩和の為の弾性率を満たしていれば材料や工法等は問わない。
例えば、熱硬化型の樹脂で、全面に塗布しても良いし、サンドブラストやレーザ加工等で不要な部位を除去しても良い。
また、光感光型の絶縁材料を用いて、選択的に必要な部位のみ形成しても良い。
また、絶縁物は、実装した部品点数が多い場合には銅箔202上全面に塗布しても構わないが、部品点数が少ない場合には、実装した各部品の位置に、当該各部品の実装時上面視外形と同等程度の大きさのみに配置すれば、材料の削減と成り、生産コストを抑えることが出来る。
また、銅箔202上に絶縁物203を配する別の方法として、実装した各部品に相当する第一支持体の各領域に、接着層を介して、既に硬化した絶縁物203を配しても良い。
次に、図3(a)に示すように、第二キャリア301の片側に、積層工程後に第二キャリア301から剥離が可能な第二導体層である銅箔302を備えた第二支持体P3を用意する。
尚、第二キャリア301は、その後の第二絶縁物を配する工程と、第二導体層の剥離工程に於いて不具合が無ければ、硬化した樹脂板、片面銅箔基板、両面銅箔基板、多層基板の何れでも良く、また、樹脂基板の代わりに金属板でも構わない。
また、部品の実装が可能であれば、第二キャリアを用いなくても構わない。
次に、図3(b)に示すように、第二支持体P3の銅箔302上に部品303を実装する。
尚、部品を銅箔に接合する為の手段としては、はんだ、導電性ペースト、導電性接着剤、導電性フィルム、異方導電性接着剤、異方導電性フィルム等、その材質及び形状を問わず、実装する部品を銅箔に固着させ、且つ導電性接合をもたらす手段全般を用いることが可能であるが、ここでは、内蔵する部品を内層に実装した後に最外層の部品実装の為のリフロー工程があることを考慮して、実装後の再溶融による不具合が発生し難い導電性ペーストを用いることが望ましい。
次に、図4に示すように、前記の第二支持体P3上に実装された部品303の実装領域に合せて、半硬化状態のプリプレグである絶縁樹脂層401に、開口部402を設ける。
尚、前記の「開口部402を設ける」とは、第二支持体上に実装された部品にプリプレグが接触せずにレイアップ出来るように、部品が実装された状態で部品の周囲から一定のクリアランスを有する大きさに開口することを意味し、具体的には、部品実装位置精度のばらつき等の製造マージンを加味して、配置された部品から0.01〜0.1mmのクリアランスを持たせることが望ましい。
また、プリプレグは、積層後に前記部品が埋め込まれる厚みとなるように、必要に応じて、同形状の開口を施したプリプレグをレイアップすることで、絶縁樹脂不足による絶縁信頼性の不具合を抑制することが出来る。
例えば、内蔵する部品の実装時の高さ(基板実装面から実装時の部品上面までのZ軸方向の大きさ)が、最大寸法で330mmの場合、350mm程度のプリプレグを設計することが望ましい。
次に、図5(a)に示すように、部品303が実装された第二支持体P3に、開口された絶縁樹脂層401をレイアップし、当該レイアップした中でプリプリグ最上位の上に、絶縁物203が下側つまり第二支持体に実装された部品303側を向くように第一支持体P2をレイアップし、積層することで、図5(b)に示すような、部品303及び絶縁物203が内蔵された絶縁樹脂層501を有する積層体P5を得る。
次に、図6(a)に示すように、積層体P5から、第一キャリア201と第二キャリア301を剥離し、積層体P6を得る。
次に、図6(b)に示すように、積層体P6に貫通穴601を設けた後、図6(c)に示すように、無電解めっき及び電解めっきを行い、貫通穴が穴埋めされると共に表層全面に導体層602が形成され、これを回路形成し、図7(a)に示すような積層体P7を得る。
尚、回路形成の際、接合部材は溶かさず導体のみをエッチングすることが可能なエッチング液を用いれば、液が接合部材を侵さない為、仮に、回路と部品の位置ずれが生じた際でも、露出した実装パッドや部品の電極が侵食をされることを防ぎ、不本意なエッチングによる接続不良や部品故障を回避出来る。
積層体P7は、必要に応じて、一般的なプリント配線板製造工程に於ける後工程を施して、両面基板構造の部品内蔵型多層プリント配線板となる。
また、上述の両面基板構造に更なる多層化が必要な場合は、以下の工程を経る。
即ち、図7(b)に示すように、積層体P7の上下各々に、ビルドアップ樹脂701と銅箔702をレイアップし、積層することで、図7(c)に示す積層体P8を得る。
次に、図8(a)に示すように、積層体P8に、非貫通穴801を設けた後、図8(b)に示すように、無電解めっき及び電解めっきを行い、導体層802が形成され、これを回路形成し、図9に示すような部品内蔵型多層プリント配線板P9を得る。
本発明を説明するに当たって、前述の実施の形態を例として説明したが、本発明の構成はこれらの限りでなく、また、これらの例により何ら制限されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
101,501:絶縁樹脂層
102,303,1004,1404:部品
103,203:絶縁物
104,105,107:配線回路
106,701,1201:ビルドアップ樹脂
108:層間接続ビア
201,301,1002,1402:キャリア
202,302,702,1001,1006,1202,1401,1406:銅箔
401,1005,1405:絶縁樹脂層
402:開口部
601,1101:貫通穴
602,802,1102:導体層
801,1203:非貫通穴
1003,1403:実装パッド
1411,1412,1421,1422,1431,1432:領域
P1(a),P1(b),P9,P132,P143:部品内蔵型多層プリント配線板
P2,P3:支持体
P5〜P8,P103,P111〜P114,P122,P123,P131,P142:積層体
P101,P102,P141:基材

Claims (3)

  1. 第一導体層を有する第一支持体の当該第一導体層上に、硬化した絶縁物を設ける工程と、第二導体層を有する第二支持体の当該第二導体層上に、部品を実装する工程と、半硬化状態の絶縁樹脂層を、当該第二導体層上に実装された部品の領域に合せて開口する工程と、当該第二支持体上に当該開口工程を経た絶縁樹脂層を、少なくとも積層工程後に当該部品が埋まる高さまで重ね合わせる第一レイアップ工程と、当該第二支持体に重ね合わせた絶縁樹脂層上に、当該絶縁物が当該絶縁樹脂層側を向くように当該第一支持体を重ね合わせる第二レイアップ工程と、当該第一及び第二レイアップ工程を経た第二支持体を積層し第一積層体を得る工程と、当該第一積層体から第一及び第二支持体を取り除き第二積層体を得る工程と、当該第二積層体に貫通穴を設け第三積層体を得る工程と、第三積層体にめっきを施し第四積層体を得る工程と、第四積層体に回路形成を施し第五積層体を得る工程と、を含むことを特徴とする部品内蔵型多層プリント配線板の製造方法。
  2. 前記第四積層体を得る工程に於けるめっきが、穴埋めめっきであることを特徴とする請求項記載の部品内蔵型多層プリント配線板の製造方法。
  3. 前記絶縁物が、硬化後の絶縁樹脂層より低い弾性率を有していることを特徴とする請求項1または2記載の部品内蔵型多層プリント配線板の製造方法。
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