JP5483732B2 - 火工ガス発生剤及びその製造工程 - Google Patents

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Description

本発明は、火工ガス発生剤およびその取得方法を提供するものである。
係る火工ガス発生剤は、下記を備えている。
・高い膨張力(inflation power) (調合物の固有膨張力(intrinsic inflation power)は、調合物のモル発生量(mol/kg)及び温度T(K)の積より得られる。これは、圧力と体積の積に等しく、ガスを発生させるための調合物の容量を表す)及び、
・単位面積ごとの高い膨張率(単位面積ごとの膨張率は、p x n x T x Vcの積により推定される。pは物質の密度(g/cm)、nは燃焼によるモルガス発生量(molar gas yield)(mol/g)、Tは燃焼温度(K)、Vcは燃焼速度をcm/sで、それぞれ表す。これによると、単位面積ごとの膨張率のパラメータは、mol.K/cm.sで表される)。
係る火工ガス発生剤の燃焼によって多数の凝縮粒子が発生することはない。
本発明は、火工ガス生成の技術分野に位置づけられる。本発明は特に、火工ガス発生剤からの燃焼ガスにより膨張するエアバッグを用いた保護を提供する、自動車の乗員保護システムに応用できる。
火工組成物を基にした火工ガス発生剤を含む、ガス発生器によって膨張するエアバッグの技術分野は、過去20年間において大規模な進歩を遂げてきた。この分野は現在成熟しつつあり、製造及び販売されているシステムの大半は、極めて類似した調合物を基としている。これらのシステムが採用する火工組成物は、燃焼温度が一般的に1800から2200Kの間の「低温(cold)」組成物である。
このタイプの組成物を使用することで、次のような利点がある。
・低温であるため、バッグの厚みを制限できること、及び
・ガス状排出物は、当分野(USCAR)において定められた許容可能な有毒性基準に対して、通常高品質であること。
一方でこの組成物は、いくつかの有用性の妨げとなり得る欠点の原因ともなり得る。
・通常得られるガスは少量であるため、かなりの製品重量が必要となること。
・比較的低い温度及び低いガスの発生量により、膨張力が制限されること。
・燃焼により固体の残渣が出るため、微粒子の放出を減抑えるためにフィルターが必要であること。フィルターによる熱損失は、膨張力の低下を引き起こす。またフィルターは、発生器の体積及び費用の増加の原因ともなる。
・低温組成物は、ほぼ全ての場合において遅い燃焼速度を示すこと。この点は、低い膨張力と伴い、単位面積ごとの膨張率の低さの原因となる。この単位面積ごとの低い膨張率は、火工物質の初期表面積(initial surface area)を増加させ、電化密度を低下させることのできる、径の小さいペレットを用いることにより相殺される。
一般的に、燃焼速度の遅い「低温」生成物質の初期表面積の広さは、前述の欠点に加え、次の難点の原因にもなる。
・係る生成物質の燃焼は、初めはゆっくりであり、点火薬が必要である。
・燃焼時間に亘り燃焼速度を確保するために必要な小さなペレットの製造は、初期燃焼速度を増加させ、それによりエアバッグ中における燃焼の開始時点の圧力を大幅に増加させる。これにより、初めの数ミリ秒間、エアバッグが展開段階における位置決めの際の応力に非常にさらせるため、折りたたまれた状態のエアバッグに害が及ぶ。
・表面成長(surface development)を減少させつつのペレットの燃焼は、燃焼が進むにつれ燃焼速度を低下させる一方で、逆に機能条件(functional requirement)によって、燃焼速度は時間が経過しても一定を保つか、又は向上する。
組成物の高い膨張力は、モルガス(molar gas)発生量と温度の両方と関係するため、この必要条件を満たす組成物の燃焼温度は高く、且つ燃焼の過程において生じる微粒子濃度は低くなる。この低濃度の微粒子は、最大限のガスを放出するため及びエアバッグに対する害(attack)を防ぐために必要である。確かにエアバッグ装置における検査では、「高温」組成物が使用された場合の、燃焼物質によるエアバッグの損傷は、微粒子の発生によって悪化することが分かっている。
上に述べた理由の全てにより、高い膨張力及び単位面積ごとの高い膨張率を有し、且つ微粒子を排出しない組成物は、エアバッグシステムのためのガス発生器の使用及び小型化において、多数の利点を有する。この小型化は、費用、重量、そして自動車内への一体化のために必要である。
溶剤を用いずに押出可能であり、且つ膨張力の高い組成物から得られるガス発生剤は、エアバッグシステムにおいてすでに採用されている。ダブルベース組成物と称されるこの種の組成物は、ニトロセルロース及びニトログリセリンを含み、1990年代にモノリシックブロック(monolithic block)の形で採用されていた。調合物及びダブルベース推進剤の詳細は、Davenasの出版物、「Technologie des propergols solides」 (固体推進剤技術 (Solid propellant technology))1989年Masson版に見られ、これらのガス発生剤の使用例は、フランス特許出願2853872号に見られる。この特許出願に係る調合物のガス発生量は多く、燃焼温度は比較的高く、微粒子の濃度は低い。これらのガス発生剤を使用してエアバッグ装置内で行われた検査では、比較的厚みが小さく(470dtex以下)、コーティングが施されていないエアバッグにおいて、良好な働きを示した。微粒子の排出濃度の低さ及び、エアバッグの展開の開始時点においてエアバッグへの害を制限するという、モノリシックブロックによって起こる作用によって、高温にもかかわらず、エアバッグに対する害は許容できるものであった。これらのガス発生剤はしかし、自動車メーカーが求める、高温エージング(high-temperature aging)に対する耐性が充分でないため、新しいシステムにおいてはもはや採用されていない。温度エージングの問題に加え、これらの配合物の酸素バランスは負の値(酸素欠乏)へ移行し、これにより、一酸化炭素濃度は、問題の出願で有効な基準の最高基準よりも著しく高くなる。酸素バランスとは、含有物の燃焼反応において放出される酸素の重量パーセント(正の値)又は、吸収される酸素の重量パーセント(負の値)である。例えば、脂肪族ポリマーの主要成分であるCH群の酸素バランスは-343%である。これは、14g/molのCHの燃焼を相殺するのに、モル重量が48グラムである3つの酸素原子が必要だからである。
これらの難点を克服するため、続いてシリコーン結合剤に基づく組成物が提案された。「RTV」(room-temperature vulcanizable -室温で加硫処理可能な-)結合剤及びカリウム可塩素酸塩(potassium perchlorate)は、フランス特許出願2190776号及び2213254号において説明された。フランス特許出願2728562号においては、これらの物質の、連続的な混合及び押出方法により製造可能な改良版が説明される。後者の文献においては、シリコーン結合剤は、過塩素酸アンモニウム(ammonium perchlorate)と、塩素捕捉剤として用いられる硝酸ナトリウムの混合物との組み合わせである。これらの文献に係る組成物は、許容可能なガス発生量、高燃焼温度、及び高燃焼速度を示す。単位面積ごとの燃焼速度は従って、比較的高くなる。さらに、ニトロセルロース及びニトログリセリンに基づく組成物に対してこれらの組成物には、温度が一定であり、ガス状排出物の有毒性に関する基準を順守するように、酸素バランスが調整可能であるという利点がある。一方で、これらの組成物には、高濃度の微粒子(およそ30%)、より具体的には塩化ナトリウム及びシリカを放出するという不利点があり、これにより、厚みが大きく、内面に保護用のコーティングが施されたエアバッグを用いることが必要となる。
ヨーロッパ特許出願1216977号において、2つの成分(エラストマー(ゴム)及び可塑剤)を含む酸素含有炭化水素結合剤と、窒素有機化合物と、酸化装薬とを原則的に有する、溶剤を用いずに押出可能な組成物が説明される。酸化装薬は、過塩素酸アンモニウム及び、硝酸ナトリウムとしてもよい塩素捕捉剤である。硝酸ナトリウムは、係る組成物のおよそ15〜20重量パーセントを占める。硝酸ナトリウムには、過塩素酸アンモニウムから塩素を捕らえて塩化ナトリウムを形成する役割がある。この組成物の燃焼温度は高く、やや遅い燃焼速度及び低濃度の微粒子により、膨張力及び単位面積ごとの燃焼速度は、シリコンベースの組成物のそれと同じ桁数(order of magnitude)である。この改良にもかかわらず、ガス発生量、従って膨張力は、固体塩素塩(solid chlorine salt)を形成する塩素捕捉剤により制限される。これらの組成物の固体燃焼残渣の総量はおよそ14%であり、燃焼速度は、燃焼圧力20MPa下においておよそ20から40mm/sである。
当業者は、帯電を促進し、そしてガス発生器の電化密度の向上を図ることのできる、モノリシック構造を生み出す、有利な溶剤を用いない押出により形成される、極少量の微粒子と極少量の有毒流出物を発生する(膨張力及び単位面積ごとの膨張率を高めて、エアバッグシステム用のガス発生器の体積、重量、及び費用を低下させる)ガス発生剤の模索を続けている。さらに、溶液を用いないため、VOC(揮発性有機化合物(volatile organic compound))の放出を抑えることができる。
ヨーロッパ特許出願1216977号の教示に基づき、発明者らは、改良された火工ガス発生剤を提供することを願った。発明者らが設定した目的は、特に下記の通りである。
・ガス発生量を増加させること;
・微粒子(固体燃焼残渣)を抑制すること;
・厚みを燃やす高い燃焼率及び、これによる発生器の小型化の増進;
これらの目的として、
・推進剤の必要体積及び重量の縮小;
・微粒子をろ過するためのフィルターの排除。
これによりガス発生器の小型化及び低額化が可能となる。さらに、燃焼ガスが高温であるにもかかわらず、粒子が発生しないこと、モノリシックブロックの働きによるガス率の展開の進行的性質及び、必要な火工物質の重量が低いことによる適度な熱量の放出により、適度の厚み又は小さい厚みを有するエアバッグの使用を可能とする。
目的の改良は達成することができた。発明者らはここで、上の明細書を参照し、性能の良い火工ガス発生剤及び、ヨーロッパ特許出願1216977号に記載の組成物に対応するガス発生剤よりも性能の良い火工ガス発生剤を提案する。
本発明の火工ガス発生剤は、ヨーロッパ特許出願1216977号に係るガス発生剤のものと類似する組成物を有しており、
・過塩素酸アンモニウムからなる酸化装薬と、
・200000を超える分子量を有し、且つポリエステル及びポリアクリレートとより選択されるエラストマーを、少なくとも1種類の架橋剤と、当該エラストマー用の少なくとも1種類の酸素含有可塑剤との存在下において、架橋結合することによって得られる、架橋結合された酸素含有炭化水素結合剤と、を組成物中に含む火工ガス発生剤である。係る可塑剤は、温度によってにじみ出ることが無く、従ってエラストマーのガラス転移点温度を低下させるように、明らかにエラストマーに完全な混和性を有している。
本発明の火工ガス発生剤は従って、組成物中に、上述のタイプの(炭素を含まない)酸化装薬及び酸素含有炭化水素結合剤を含む。
少なくとも1種類の無機過塩素酸塩を有する無機の(炭素を含まない)問題の酸化装薬は、塩素系捕捉剤を含まない。また、エラストマー用の少なくとも1種類の酸素含有可塑剤は、下記を含むことを特徴としている。
・350g/molを超える分子量(気体張力(vapor tension)は従って、120℃で極わずかとなる)及び、−230%以上の酸素バランス(酸素バランスは従って、選択された装薬と共に、燃焼によって相殺されてもよい)を有する可塑剤、又は、
・互いに混合された可塑剤(少なくとも2種類のこの種類の可塑剤)、又は、
・少なくとも1種類の可塑剤と少なくとも(別の種類の)1種類の酸素含有可塑剤の混合物を含む酸素含有可塑剤。
少なくとも1種類のここに提示の本来の酸素含有可塑剤は、上記の特性を有する少なくとも1種類の可塑剤から成ることが有利である。しかしながら、この種の可塑剤とその他の酸素含有可塑剤(アジピン酸ジオクチル(dioctyl adipate) 及び/又はアゼライン酸ジオクチル(dioctyl azelate)等)の混合物も存在していてよい。
ヨーロッパ特許出願1216977号の教示に基づき、本発明者らは、効果的な燃焼に必要な量の酸素を発生させて(問題の出願の類の、規定の基準に合わせるために凝縮が制限される)COの発生を防ぐ新たな酸素含有可塑剤により、塩素捕捉剤(より詳細には硝酸ナトリウム)から成る相補的な酸化装薬の抑制を相殺することが可能であると実証した。この結果は、先には決して得られなかったものである。
本発明のガス発生剤には一般的に、塩化水素を放出するという不利点がある。塩化水素は、燃焼の最後に燃焼によって形成された水と共に凝縮され、エアバッグによって閉じ込められてしまう可能性がある。本発明のガス発生剤によって放出される塩化水素量はおよそ0.2g/gである。自動車のパッセンジャー・コンパートメント内でこの塩化水素が広がることを制限するため、エアバッグには塩素捕捉剤でコーティングが施されていても良い。
本発明の火工ガス発生剤は従って、組成物に塩素捕捉剤(補酸化剤)を含まず、しかし、(補酸化剤の欠如を補う)少なくとも1種類の特定の酸素含有可塑剤を含むことを特徴とする。
係る少なくとも1種類の特定の酸素含有可塑剤は、酸素含有ジエステル(oxygen-containing diester)、より詳しくはエーテル官能基(ether function)を有するジエステルの類から選択されることが有利である。
係る少なくとも1種類の酸素含有可塑剤は、下記より選択されると有利である。
・アジピン酸ジブトキシエトキシエチル(dibutoxyethoxyethyl adipate)(DBEEA)、
・アジピン酸ジブトキシエトキシエトキシエチル(dibutoxyethoxyethoxyethyl adipate)(DBEEEA)、
・グルタル酸ジブトキシエトキシエトキシエチル(dibutoxyethoxyethoxyethyl glutarate)(DBEEEG)、
・フタル酸ジブトキシエトキシエトキシエチル(dibutoxyethoxyethoxyethyl phthalate)、
・ビス(エチレングリコール モノブチル エーテル) アジピン酸 (ジプチルセルソルブ(R) アジピン酸) (bis(ethylene glycol monobutyl ether) adipate (dibutyl cellosolve(R) adipate))、
・ビス(エチレングリコール モノブチル エーテル)フタル酸エステル (ジプチルセルソルブ(R) フタル酸エステル)(bis(ethylene glycol monobutyl ether) phthalate (dibutyl cellosolve(R) phthalate))、
・ジエステル同士の混合物と、
・ 少なくとも1種類のジエステルと、アジピン酸ジオクチル(dioctyl adipate)(DOA)及び/又はアゼライン酸ジオクチル(dioctyl azelate)との混合物。
上に明記したものは、本発明の火工ガス発生剤の、架橋結合した酸素含有炭化水素結合剤(結合剤=架橋結合したエラストマー+可塑剤)の第2主要成分(可塑剤)である。下記の目的は、ガス発生剤の各組成要素の具体的な情報及び、各組成要素が採用される量を、非限定的なものとして説明することである。
係る酸化装薬は、少なくとも1種類の無機過塩素酸塩を含んでいる。この無機過塩素酸塩は、一般的に、係る酸化装薬の総重量の64から94重量%を占めており、総重量の72から82重量%を占めることが有利である。これが、本発明のガス発生剤の主要成分である。
係る酸化装薬は、過塩素酸アンモニウム(ammonium perchlorate)からなる。ポリマー内における混入と分散を高め、更に燃焼中のガス状排出物の有毒性を低くするため、係る過塩素酸アンモニウムは、複数の粒度で採用されると有利である。なお、参考例として、酸化装薬は、カリウム過塩素酸塩(potassium perchlorate)及び/又は過塩素酸アンモニウム(ammonium perchlorate)を含むものであってもよい。
架橋結合された酸素含有炭化水素結合剤は一般的に、ガス発生剤の総重量の6から20重量%を占めており、総重量の8から16重量%を占めることが有利である。係る酸素含有炭化水素結合剤は、架橋結合したエラストマーと、少なくとも1種類の本発明本来の酸素含有可塑剤を含む。問題のエラストマーは、Mw>200000g/molの高い分子量を有するエラストマーであり、ポリエステル及びポリアクリレートの類から選択されることが好ましい。ポリアクリレートは、反応性塩素/カルボキシル基 (reactive chlorine/carboxyl)、塩素、ヒドロキシ基(hydroxyl)、又はエポキシ末端基(epoxy end group)を含んでいてもよい。ポリエステルは、反応性ヒドロキシ末端基(reactive hydroxyl end group)を含んでいてもよく、このような反応性ヒドロキシ末端基を含むことが有利である。本発明のガス発生剤中のエラストマーは、少なくとも1種類の架橋剤によって、反応性により架橋結合している。この種の架橋剤は、ジイソシアン酸(diisocyanate)又はトリイソシアン酸(triisocyanate)から成ることが有利である。
一般的に、少なくとも1種類のエラストマー及び少なくとも1種類の架橋剤は、本発明のガス発生剤の総重量の3から10重量%を占め、4から8重量%を占めていると有利である。更に/又は、有利には更に、係る少なくとも1種類の可塑剤は、本発明のガス発生剤の総重量の3から10重量%を占め、4から8重量%を占めていると有利である。
酸化装薬及び架橋結合した酸素含有炭化水素結合剤(エラストマー+少なくとも1種類の架橋剤+少なくとも1種類の本発明本来の酸素含有可塑剤)の、上に説明した2つの組成要素に加え、本発明のガス発生剤は、次の組成要素をさらに含んでいてもよい。
・(特にガス発生量の増加を可能とする)酸素バランスが−30%よりも大きい、少なくとも1種類の有機ニトロ化合物(窒素化合物)。この種の化合物の少なくとも1種類は、窒素硝酸(nitrogenous nitrate)及びジニトラミド(dinitramide)から選択されることが有利であり、硝酸グアニジン(guanidine nitrate)(NG)又は、ジニトラミドグアニル尿素(guanylurea dinitramide)(GUDN)を含むとより有利である。一般的に、このような少なくとも1種類の化合物は、0(1)%から10(%)の間で採用され、本発明のガス発生剤中には、3から8重量%の間が含まれることが有利である。
・(とりわけ燃焼速度の上昇を可能とする)少なくとも1種類の弾道触媒(ballistic catalyst)。当業者は、この種の弾道触媒は、(酸化装薬の分解を促進する)高い比表面積を有する遷移金属酸化物からなることを認識している。このような少なくとも1種類の弾道触媒は、酸化銅、酸化鉄、酸化マンガン、及び酸化コバルトから選択されることが有利である。一般的に、このような少なくとも1種類の弾道触媒は、本発明のガス発生剤中、0(0.1%)から6重量%の間、有利には0(0.1%)から2重量%の間、特に有利には、1から2重量%の間の量が採用される。
・オルガノシロキサン(organosiloxane)及びチタン酸塩(titanate)から選択された少なくとも1種類の湿潤剤。係る少なくとも1種類の湿潤剤は、ビニルトリス(vinyltris)(2−メトキシエトキシ(methoxyethoxy))シラン、トリス(tris)(3−トリメトキシシリルプロピル(trimethoxysilylpropyl))イソシアヌレート(isocyanurate)、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(glycidoxypropyltrimethoxysilane)、ジエトキシジアセトキシシラン(diethoxydiacetoxysilane)、ジアセトキシ−ジエトキシシラン(diacetoxy-diethoxysilane)、及びジブトキシエトキシメチルシラン(dibutoxyethoxymethylsilane)より選択されることが有利である。係る少なくとも1種類の湿潤剤は、ガス発生剤の粘弾性及び残渣気孔率(residual porosity)を減少させる。一般的には、係る少なくとも1種類の湿潤剤は、本発明のガス発生剤中、0から4質量%の間、有利には0.2から3質量%の間で採用される。
上記の提案を考慮すると、本発明のガス発生剤の重量構成は、一般的に下記の通りであるということが理解できる。
・64%から94%、有利には72%から82%の酸化装薬。
・6%から20%、有利には8%から16%の少なくとも1種類の架橋結合した酸素含有炭化水素結合剤。
・0%から10%、有利には3%から8%の少なくとも1種類の、酸素バランスが-30%より大きい有機ニトロ化合物。
・0%から6%、有利には1%から2%の少なくとも1種類の弾道触媒。
・0%から4%、有利には0.2%から3%の少なくとも1種類の湿潤剤。
上に示した本発明のガス発生剤の含有物(酸化装薬+架橋結合した酸素含有炭化水素結合剤+上に特定した含有物から選択した任意の含有物)は、化合物の少なくとも95重量%を占め、一般的には少なくとも98重量%を占める。もしあるならば、残りは一般的に、工業用助剤(manufacturing auxiliary)等の添加物が占める。
以下に説明の方法によって得られる本発明のガス発生剤には、様々な種類があってよい。係るガス発生剤は、固体、又は1又は複数の孔の空いたモノリシック化合物であり、上記の本発明本来の酸素含有可塑剤を含むことを特徴とする。
係るガス発生剤の性能はとても良く、その組成物のガス発生量は多く(およそ36mol/kg)、燃焼温度は3000Kの領域である(この組成物は、確かに高温組成物(hot composition)である)。係るガス発生剤の燃焼速度は速く、20MPaの圧力下でおよそ45mm/sである。この組成物のおかげで、ガス発生剤は極少量の固体粒子物質しか発することがない(<2%)。また、有利な変形例によると、係る組成物の酸素バランスの値は、−2%から−3%の間となる傾向があり、ごく少量の有毒ガスしか放出しないため、エアバッグの分野に応用するには全体的に好適なものである。本発明のガス発生剤の単位面積ごとの膨張率はとても有利なものであり、およそ830mol.K/cm.sである。
本発明のガス発生剤を得る有利な方法は、例えばヨーロッパ特許出願1216077号に記載のものから類推されたものがある。この方法は、二軸スクリューの混合・押出機において、連続的に、溶剤を使用せずに行われると特に有利である。
この方法はより一般的に、下記のステップを備える。
・酸化装薬、エラストマー、少なくとも1種類の架橋剤、少なくとも1種類の可塑剤及び、任意で、酸素バランスが−30%より大きい少なくとも1種類の有機ニトロ化合物及び/又は、少なくとも1種類の弾道触媒及び/又は、少なくとも1種類の湿潤剤を、溶剤を用いずに連続的に混合し、その混合によって形成されたペーストを押出するステップと、
・エラストマーを架橋結合するために、押出されたペーストを熱処理するステップ。
係る少なくとも1種類の可塑剤は、本発明本来の可塑剤からなることを特徴とする。
上に示したように、混合及び押出は、二軸スクリューの混合・押出機において行われると有利である。
さらにこの方法は、押出されたペーストを装薬状に切断し、この装薬を熱処理するステップを含んでいると有利である(架橋結合した装薬は、本発明のガス発生剤である)。
本発明の方法の一実施形態を、非限定的に下に具体的に説明する。
係る二軸スクリュー混合・押出機は、混合・融合室、圧力室、及び押出ヘッドを備える。固体・液体成分は、固形物用の送り開口部1つと、液体物用の送り開口部1つの2つの異なる送り開口部を介し、混合・融合室に導入され、搬送及び融合された後、その形成された均一のペーストが圧力室において脱ガスされ、そして押出ヘッドを用いてひも状に押出される。そして最後に、その形成されたひも状のものを、切断装置を用いて装薬状に切断し、その後、一般的に100℃から150℃の間の温度下において、装薬を架橋結合させる。
このようにして形成された装薬は、自動車の乗員のためのエアバッグを膨張させるためのガス発生器内の火工装薬として好適に応用できる。確かに、装薬の燃焼速度及び、発生する固体残渣量と発生する一酸化炭素と窒素酸化物の量は、特に好適なものである(上記を参照)。
ここで請求の発明は、いかなる限定も無しに説明される。
火工ガス発生剤の組成物は、熱力学計算及び物理学的測定を用いて評価される。
これらの組成物及びガス発生剤は、先行技術の組成物及びガス発生剤(下の組成物A及びB、及び対応するガス発生剤(それぞれペレット及び押出された装薬))又は、本発明の組成物及びガス発生剤(組成物1及び2、及び対応するガス発生剤=押出された装薬))に相当するものである。

組成物A・低温タイプ・先行技術
結合剤を含まないこの組成物は、下記を含む。
・49重量%の硝酸グアニジン
・48重量%の塩基性硝酸銅(basic copper nitrate)、及び
・3重量%の工業用助剤。
この種の組成物は、米国特許6143102及び5608183に基づくものである。
ペレットは、上記組成物から形成されたものである。

組成物B・先行技術
結合剤を含むこの組成物は、下記を含む。
・59重量%の過塩素酸アンモニウムと、
・21重量%の硝酸ナトリウムと、
・5重量%の硝酸グアニジン
・15重量%のアクリルエラストマー、架橋剤、及び可塑剤。
この組成物は、ヨーロッパ特許出願1216077号の組成物に基づくものであり、押出及び架橋結合されて形成されたガス発生剤である。

本発明のガス発生剤の組成物1
本発明のガス発生剤の組成物1は、下記を含む。
・79.9重量%の過塩素酸アンモニウムと、
・6.2重量%のアクリルエラストマー及び架橋剤と、
・6.4重量%のDBEEEG(可塑剤)と、
・1重量%のビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シランと、
・5.5重量%の硝酸グアニジンと、
・1重量%の酸化鉄。
この組成物の酸素バランスは、−2.3%であり、理論上の密度は1.73g/cmである。
この組成物の燃焼温度は、20MPa下でおよそ3000Kであり、モル発生量は36.1mol/kgである。
微粒子量は、2%未満である。
採用される装薬の粒度によると、ガス発生剤(押出物)の燃焼速度は、20MPa下で40から50mm/sである(下の表を参照)。

本発明のガス発生剤の組成物2
本発明のガス発生剤の組成物2は、下記を含む。
・79.9重量%の過塩素酸アンモニウムと、
・6重量%のアクリルエラストマー及び架橋剤と、
・6重量%のDBEEA(可塑剤)と、
・1.6重量%のビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シランと、
・5.5重量%の硝酸グアニジンと、
・1重量%の酸化鉄。
この組成物の酸素バランスは−2.4%であり、理論上の密度は1.72g/cmである。
このガス発生剤の燃焼温度は、20MPa下でおよそ3000Kであり、モル発生量は36mol/kgである。
微粒子量は、2%未満である。
採用される装薬の粒度によると、ガス発生剤(押出物)の燃焼速度は、20MPa下で40から50mm/sである(下の表を参照)。
組成物A、B、1、2、及び対応するガス発生剤のパフォーマンス特性は、下の表1に示される。
表1に記載の値の大多数は、計算によって出された値である。燃焼速度及び気孔率は、これらの組成物から得られるガス発生剤に関して計算されたものである。
Figure 0005483732
上の表1に示された結果は、本発明のガス発生剤の単位体積ごとの膨張力が、先行技術の参照組成物のそれよりも、およそ45%から75%大きいことを示している。様々なガス発生剤のそれぞれの密度に鑑みると、同じ膨張機能を得るために、重量を実質的に2つに分けることができる。
さらに、著しく速い本発明のガス発生剤の燃焼速度によって、単位面積ごとの膨張率が、参照のガス発生剤のそれよりも高くなる。組成物Aのペレットに関し、燃焼対象物質(article to be burnt) の特徴的な寸法を倍にすることで、同等の作動持続期間を得ることができる。本発明のガス発生剤の押出ブロックは従って、かなり小型な物となり、小さい火工重量を含む、小型発生器の開発を促すものである。
さらに、燃焼によって微粒子が放出されることが無いため、本発明の化合物を採用したガス発生器は、ある程度まで微粒子フィルターを有していなくて良い。これにより、熱気体損失を減らすことができる。
これらのガス発生剤を、速い燃焼速度を有するモノリシックブロックの形に形成することにより、遅い発火速度が実現できる点にも注目されたい。この装薬のモノリシックの形状寸法により、組成物Aの場合に一般的に使用される、ペレット加工された装薬から得ることは不可能な、漸進的又は一定の燃焼速度を生じる形の構造も可能となる。
本発明のガス発生剤には一般的に、塩化水素を放出するという不利点がある。この塩化水素は、燃焼の終わりに、燃焼によって生じた水と共に凝縮し、エアバッグによって捕らえられることがある。本発明のガス発生剤により放出される塩化水素量は、およそ0.2g/gである。自動車のパッセンジャー・コンパートメント内で塩化水素が広がるのを抑えるため、エアバッグには、塩素捕捉剤でコーティングが施されていてもよい。さらに、気体の組成物の性質を考慮すると、温度が下がると濃縮する物質(HO)を50%含んでいるため、エアバッグ内の酸性水を凝縮させて、捕捉率を増加させるには、塩化水素の広がりを抑えてもよい。次の工程において、温度の低下及び凝結性物質が凝結することによって、エアバッグは自然にしぼむ。
本発明に係るガス発生剤(14g)を含む、運転手(側)用のエアバッグのためのガス発生器は、2.8gの塩化水素を発生する。捕捉作用(scavenging)が起こるであろうから、2.8mのパッセンジャー・コンパートメントにおける塩化水素の量は、ほぼ700ppm程度である。

Claims (22)

  1. 過塩素酸アンモニウムからなる酸化装薬と、
    200000を超える分子量を有し、且つポリエステル及びポリアクリレートより選択されるエラストマーを、少なくとも1種類の架橋剤と当該エラストマー用の少なくとも1種類の酸素含有可塑剤との存在下において、架橋結合することによって得られる、架橋結合された酸素含有炭化水素結合剤と、を組成物中に含んでおり、
    前記酸化装薬は、塩素捕捉剤を含んでおらず、
    前記少なくとも1種類の可塑剤は、分子量が350g/molを超え且つ酸素バランスが−230%以上の可塑剤、又は、このような可塑剤同士、又は少なくとも1種類のこのような可塑剤と少なくとも1種類のその他の酸素含有可塑剤との混合物であることを特徴とする、火工ガス発生剤。
  2. 前記350g/molを超える分子量且つ−230%以上の酸素バランスを有する可塑剤は、エーテル官能基を有するジエステルより選択されることを特徴とする、請求項1に記載の火工ガス発生剤。
  3. 前記少なくとも1種類の酸素含有可塑剤は、
    アジピン酸ジブトキシエトキシエチルと、
    アジピン酸ジブトキシエトキシエトキシエチルと、
    グルタル酸ジブトキシエトキシエトキシエチルと、
    フタル酸ジブトキシエトキシエトキシエチルと、
    ビス(エチレングリコール モノブチル エーテル) アジピン酸と、
    ビス(エチレングリコール モノブチル エーテル)フタル酸エステルと、
    前記ジエステル同士の混合物と、
    少なくとも1種類の前記ジエステルと、アジピン酸ジオクチル及び/又はアゼライン酸ジオクチルの混合物と、
    から選択されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の火工ガス発生剤。
  4. 前記酸化装薬が、前記火工ガス発生剤の総重量の64から94重量%を占めることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の火工ガス発生剤。
  5. 前記酸化装薬が、前記火工ガス発生剤の総重量の72から82重量%を占めることを特徴とする、請求項4に記載の火工ガス発生剤。
  6. 前記架橋結合された酸素含有炭化水素結合剤が、前記火工ガス発生剤の総重量の6から20重量%を占めることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の火工ガス発生剤。
  7. 前記架橋結合された酸素含有炭化水素結合剤が、前記火工ガス発生剤の総重量の8から16重量%を占めることを特徴とする、請求項6に記載の火工ガス発生剤。
  8. 前記少なくとも1種類のエラストマー及び前記少なくとも1種類の架橋剤が、前記火工ガス発生剤の総重量の3から10重量%を占めており、前記少なくとも1種類の可塑剤が、前記火工ガス発生剤の総重量の3から10重量%を占めていることを特徴とする、請求項1からのいずれか1項に記載の火工ガス発生剤。
  9. 前記少なくとも1種類のエラストマー及び前記少なくとも1種類の架橋剤が、前記火工ガス発生剤の総重量の4から8重量%を占めており、前記少なくとも1種類の可塑剤が、前記火工ガス発生剤の総重量の4から8重量%を占めていることを特徴とする、請求項8に記載の火工ガス発生剤。
  10. 前記組成物が、30%より大きい酸素バランスを有する少なくとも1種類の有機ニトロ化合物を含んでいることを特徴とする、請求項1からのいずれか1項に記載の火工ガス発生剤。
  11. 前記少なくとも1種類の有機ニトロ化合物が、硝酸グアニジン及びジニトラミドグアニル尿素から選択されることを特徴とする、請求項10に記載の火工ガス発生剤。
  12. 前記組成物が、前記酸化装薬の分解を促進する遷移金属酸化物からなる、少なくとも1種類の弾道触媒を含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項に記載の火工ガス発生剤。
  13. 前記少なくとも1種類の前記弾道触媒が、酸化銅、酸化鉄、酸化マンガン、及び酸化コバルトから選択されることを特徴とする、請求項12に記載の火工ガス発生剤。
  14. 前記組成物が、有機シラン及びチタン酸塩から選択される、少なくとも1種類の湿潤剤を更に含むことを特徴とする、請求項1から13のいずれか1項に記載の火工ガス発生剤。
  15. 前記少なくとも1種類の前記湿潤剤が、
    ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、
    トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、
    γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、
    ジエトキシジアセトキシシラン、
    ジアセトキシジエトキシシラン、
    及びジブトキシエトキシメチルシランから選択されることを特徴とする、請求項14に記載の火工ガス発生剤。
  16. 前記組成物中にそれぞれ重量%で、
    64から94%の前記酸化装薬と、
    6から20%の、少なくとも1種類の前記架橋結合された酸素含有炭化水素結合剤と、
    0から10%の、酸素バランスが−30%よりも大きい、少なくとも1種類の有機ニトロ化合物と、
    0から6%の前記酸化装薬の分解を促進する遷移金属酸化物からなる少なくとも1種類の弾道触媒と、
    0から4%の、少なくとも1種類の湿潤剤と、
    を含む、請求項1から15のいずれか1項に記載の火工ガス発生剤。
  17. 前記組成物中にそれぞれ重量%で、
    72から82%の前記酸化装薬と、
    8から16%の、少なくとも1種類の前記架橋結合された酸素含有炭化水素結合剤と、
    3から8%の、酸素バランスが−30%よりも大きい、少なくとも1種類の有機ニトロ化合物と、
    1から2%の、前記酸化装薬の分解を促進する遷移金属酸化物からなる少なくとも1種類の弾道触媒と、
    0.2から3%の、有機シラン及びチタン酸塩から選択される少なくとも1種類の湿潤剤と、
    を含む、請求項1から15のいずれか1項に記載の火工ガス発生剤。
  18. 固体又は、一又は複数の穴の空いたモノリシックタイプである、請求項1から17のいずれか1項に記載の火工ガス発生剤。
  19. 前記酸化装薬と、前記エラストマーと、前記少なくとも1種類の架橋剤と、前記少なくとも1種類の可塑剤と、を溶剤を用いずに連続的に混合し、その混合によって形成されたペーストを押出するステップと、
    前記エラストマーを架橋結合させるために、前記押出されたペーストを熱処理するステップと、
    を含む、請求項1から18のいずれか1項に記載の火工ガス発生剤を、得るための方法。
  20. 前記押出するステップにおいて、
    前記酸化装薬と、
    前記エラストマーと、
    前記少なくとも1種類の架橋剤と、
    前記少なくとも1種類の可塑剤と、
    −30%より高い酸素バランスを有する少なくとも1種類の有機ニトロ化合物、前記酸化装薬の分解を促進する遷移金属酸化物からなる少なくとも1種類の弾道触媒、及び、有機シラン及びチタン酸塩から選択される前記少なくとも1種類の湿潤剤から選択される少なくとも1つの付加成分とを、溶剤を用いずに連続的に混合する請求項19に記載の方法。
  21. 前記混合工程及び押出工程は、二軸スクリュー混合・押出機を用いて行われることを特徴とする、請求項19又は20に記載の方法。
  22. 前記押出されたペーストを、装薬状に切断し、そして当該装薬に熱処理を施すステップを含むことを特徴とする、請求項19から21のいずれか1項に記載の方法。
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