JP5469945B2 - 自動二輪車 - Google Patents
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Description
同様に、物入れボックスを備えていない自動二輪車においても、盗難対策装置を設けると、物品を配置するスペースが減少し、物品の配置の自由度に影響がでる場合がある。
物品の配置スペースに限りがある自動二輪車において、物品の配置スペースを維持しつつ、盗難対策装置を設けることができる技術が求められている。
かかる配置であれば、物品の配置スペースに限りがある自動二輪車において、物品の配置スペースへの影響を抑えながら、盗難対策装置を設けることができる。
さらにまた、前部シート支持部および後部シート支持部との間に盗難対策装置が配置されているので、乗員シートの強度を高めることなく、盗難対策装置への荷重負荷を低減または回避することができる。
図1において、自動二輪車10は、車体フレーム11がヘッドパイプ12と、このヘッドパイプ12から後方に延びているメインフレーム13と、このメインフレーム13の後部上部から後方に延びているシートレール14と、ヘッドパイプ12から斜め下後方に延びているフロントフレーム15と、このフロントフレーム15の後方に設けられメインフレーム13の後部から略下方に延びているダウンフレーム16と、このダウンフレーム16の下部とシートレール14の間に掛け渡したサブフレーム17と、から構成され、フロントフレーム15とダウンフレーム16とにエンジン18が取り付けられている車両である。
エンジン18に、出力軸41が設けられ、この出力軸41と後輪27の間に駆動力伝達用のチェーン42が設けられ、このチェーン42によってエンジン18の駆動力が後輪27に伝達される。
図2において、シートレールの上面62に、グラブレール56が取り付けられるとともに、盗難対策装置63が装着されるステー部材71が取り付けられている。
ステー部材71の前方で、シートレール14後端部の端面72に、乗員シート34を取り付けるシートステー57が設けられている。また、このシートステー57の後方で、シートレール14の上面に、乗員シートの底部73を受けるシート受け部77が設けられている。シートステー57およびシート受け部77は、各々、左右に設けられている。
図3において、シートレール14の後端部に、グラブレール56が取り付けられている。グラブレール56は、車両幅方向外方に延びている左前腕部81および右前腕部82と、この左前腕部81および右前腕部82の他端から乗員シート(図1、符号34)の縁に沿って後方に延びている把持部80としての左把持部83および右把持部84と、これらの左把持部83および右把持部84の後端から車両幅方向内方に延びている後腕部85と、この後腕部85の車両幅方向中心に設けられているフランジ部86と、からなり、左前腕部81および右前腕部82の一端が前部締結部としての前ボルト171、171を介してシートレール14に取り付けられ、フランジ部86が後部締結部としての後ボルト172、172を介してシートレール14に取り付けられている。把持部80は、左把持部83と右把持部84とからなり、いずれも、乗員シートの縁74に沿って設けられている。
このうち、左前腕部81と左把持部83と後腕部85と右把持部84と右前腕部82とは一体的に形成されている。
また、シートレール14であって、ステー部材71の後方に、乗員シート34を支持する後部シート支持部としての左右のシート受け部77が設けられている。
次図にて、盗難対策装置のハウジング111および弾性部材112の詳細について説明する。
ハウジング111は、上面121と下面122と前面123と後面124と左面125と右面126とからなる直方体のケース体であり、右面126に、コネクタ127、128が接続される端子部174、175が設けられている。
図5において、盗難対策装置63は、位置情報を検出する全地球測位システム151(GPS151)と、盗難時に車体に加えられた振動を検出する加速度センサ153と、これらの全地球測位システム151からの位置情報JP、加速度センサ153からの加速度信号SAを統合制御する制御部154と、この制御部154の交信指令SCに基づいて携帯電話基地局156へ位置情報JPを送信する携帯電話通信部152と、制御部154からのエンジン制御信号SECに基づきエンジン18(図1参照)の点火装置167に点火停止信号SSSを送って点火装置167の作動を停止させる、即ち、エンジン18を停止させるエンジン制御部157と、制御部154からの警報制御信号SACに基づき警報装置168(ヘッドランプ、ウインカ、テールランプなどの灯火器、ホーン)に警報信号SAを送って灯火器、ホーンを作動させる警報発生部158と、GPS151、制御部154、携帯電話通信部152、エンジン制御部157および警報発生部158へ電力を供給する内部電源155とからなり、これらの全地球測位システム151および携帯電話通信部152に電力を供給する内部電源155とを1つのハウジング111内に備える。GPS151、制御部154、携帯電話通信部156、エンジン制御部157および警報発生部158へは、車体側のバッテリ(図1、符号52)からも電力供給が可能である。
ハウジング111が、ボックス状に形成され、ボックスの最も大きな面であるハウジングの上面121が水平に近い状態で配置されているので、盗難対策装置63内の機能部品の配置を最適化した上で、全地球測位システム(GPS)および携帯電話通信部に備えるアンテナの面積を確保することができ、送受信を良好に行うことができる。
盗難対策装置63は、その一部が車体フレーム11から外方に配置されている。盗難対策装置63は、従来、車体フレーム11の内方に配置されている場合が多かった。盗難対策装置63が車体フレーム11の内方に配置されていると、物品の配置スペースに限りがある自動二輪車において、物品の配置スペースに影響を与える場合がある。
加えて、盗難対策装置63のシステムを1つのハウジング内に収めるため、車両への組付性を向上させることができる。この際、ハウジング111が大型化しても、上記盗難対策装置配置構造を採用することで、車両前部の大型化を防止することができる。
図7および図8において、盗難対策装置63の上方を覆う保護プレート181が、前ボルト171と後ボルト172とによって共締めされている。その他、実施例1と大きく変わるところはなく説明を省略する。
なお、保護プレート181を、前ボルト171のみ、または、後ボルト172のみによって共締めすることは差し支えない。
図9において、盗難対策装置63は、平面視にて、その一部が車体フレームとしてのシートレール14Cから外方に露出するように配置されるとともに、把持部83C、84Cよりも車両幅方向内方に配置されている。
また、盗難対策装置63の一部が車体フレーム14Cから外方に露出するように配置されているので、盗難対策装置63の送受信感度を良好に保つことができる。
その他、実施例と大きく変わるところはなく説明を省略する。
図10において、グラブレール56Dと車体フレーム11Dを構成するクロスメンバ182とにより環状部173Dが形成されている。そして、盗難対策装置63は、環状部173Dの内側に配置されている。上記構成であれば、車体フレーム11Dから外方に盗難対策装置63が露出する場合であっても、この露出した盗難対策装置63の一部が環状部173Dの内側に設けられていれば、この環状部173Dによって盗難対策装置63を保護することが可能となる。
その他、実施例と大きく変わるところはなく説明を省略する。
Claims (8)
- 前輪(22)を操向自在に支持するとともに、後輪(27)を揺動自在に支持する車体フレーム(11)と、この車体フレーム(11)の前部に設けられている燃料タンク(33)と、この燃料タンク(33)の後方にて前記車体フレーム(11)に設けられている乗員シート(34)と、この乗員シート(34)の縁に沿って延びる把持部(80)を有し前記車体フレーム(11)に取り付けられているグラブレール(56)と、車両の位置情報を測定するとともにこの位置情報を無線送信する盗難対策装置(63)と、が備えられている自動二輪車において、
前記盗難対策装置(63)は、平面視にて、少なくともその一部が前記車体フレーム(11)から外方に露出するように配置されるとともに、前記把持部(80)よりも車両幅方向内方に配置され、
前記車体フレーム(11)の車両長手方向に、前記乗員シート(34)を支持する前部シート支持部(57)および後部シート支持部(77)とが設けられ、前記盗難対策装置(63)は、前記前部シート支持部(57)と前記後部シート支持部(77)との間に配置されていることを特徴とする自動二輪車。 - 車体を上方から見たときに、前記グラブレール(56)と前記車体フレーム(11)とにより環状部(173)が形成され、この環状部(173)の内側に、前記盗難対策装置(63)の少なくとも一部が配置されていることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車。
- 前記盗難対策装置(63)は、端子部(174、175)が、車両幅方向内側に向くように配置され、この端子部(174、175)からサブハーネス(176、176)が延ばされ、このサブハーネス(176、176)は、前記車体フレーム(11)に沿って設けられているメインハーネス(177)に合流されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動二輪車。
- 車両長手方向に、前記グラブレール(56)を前記車体フレーム(11)に取り付ける前部締結部(171)と後部締結部(172)とが設けられ、これらの前部締結部(171)と後部締結部(172)との間に、前記盗難対策装置(63)が配置され、
この盗難対策装置(63)の上方を覆う保護プレート(181)が、前記前部締結部(171)と前記後部締結部(172)のうちの少なくとも1つの締結部によって共締めされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の自動二輪車。 - 前記盗難対策装置(63)は、自車の位置を測定するGPS(151)と、測定された位置情報を送信する携帯電話通信部(152)とを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の自動二輪車。
- 前記盗難対策装置(63)は、自車の位置を測定するGPS(151)と、測定された位置情報を送信する携帯電話通信部(152)と、盗難時に車体に加えられた振動を検出する加速度センサ(153)と、これらのGPS(151)、携帯電話通信部(152)および加速度センサ(153)を統合制御する制御部(154)と、GPS(151)および携帯電話通信部(152)に電力を供給する内部電源(155)とを1つのハウジング(111)内に備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の自動二輪車。
- 前記盗難対策装置(63)は、盗難を検知した場合に、エンジン(18)の始動を停止するエンジン停止機能と、灯火器を作動させて警報を発する警報機能とを有し、前記盗難対策装置(63)を車体に備える電装系統に接続することにより、前記エンジン停止機能および前記警報機能が作動可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の自動二輪車。
- 前記ハウジング(111)は、ボックス状に形成され、ボックスの最も大きな面が水平又は水平に近い状態で配置されていることを特徴とする請求項6記載の自動二輪車。
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