JP5487334B2 - 自動二輪車の盗難対策装置 - Google Patents
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Description
また、ライダーの着座位置とパッセンジャーの着座位置との間の位置は、ライダー及びパッセンジャーの体重が加わりにくい。従って、この位置に盗難対策装置を配置しても、ライダー及びパッセンジャーのそれぞれの着座位置の構造、例えば、シート厚さやシート幅等を変更する必要がなく、乗り心地が良好に保たれる。
また、シートの前端又は後端は、シートに着座した乗員の体重が掛かりにくいため、シートの前端又は後端に配置された盗難対策装置に大きな荷重が加わりにくい。また、盗難対策装置に接続されたハーネスを支点の近くから車体側へ配線すれば、ハーネスの長さが短くなる。更に、このように、シートの支点の近傍に盗難対策装置を配置することで、乗員の着座位置のシート厚さを変更する必要がない。
作用として、盗難対策装置が搭載された自動二輪車が盗難された場合に、GPSが人工衛星からの軌道情報を受信して自動二輪車の位置情報を検出し、携帯電話通信部が、例えば衛星携帯電話に位置情報を送信することで、自動二輪車の現在位置が突き止められる。
自動二輪車が盗難された場合には、GPSが人工衛星からの軌道情報を受信して自動二輪車の位置情報を検出し、制御部が、携帯電話通信部に対してその位置情報を、例えば携帯電話基地局に送信させることで、自動二輪車の現在位置が突き止められる。
盗難対策装置は1つのケースに収められ、車体に取付けられる。
盗難対策装置は車体に備える既存の電装系統に接続することで、エンジン停止機能と警報機能とを作動させることが可能になる。
作用として、ボックス状に形成されたケースの最も大きな面にGPS及び携帯電話通信部のアンテナを配置すれば、アンテナの面積がより大きくなる。
またシートが、ライダー及びパッセンジャーの2名が前後に乗車可能に形成され、盗難対策装置が、ライダーとパッセンジャーとの着座位置間であるシートの車両前後方向中央部の下方に配置されているので、盗難対策装置を配置する空間を確保しても、ライダー及びパッセンジャーのそれぞれの着座位置のシート厚さ等を変更する必要がないため、シートの乗り心地を損なうことなく盗難対策装置を配置することができる。
さらに、シートが、その前端又は後端の一方を支点にして車体側に開閉自在に取付けられるとともに、支点の上方に位置するシートの底面に盗難対策装置が取付けられているので、着座位置でのシート厚さを確保することができるとともに、支点の近傍に盗難対策装置が配置されるため、盗難対策装置に接続されるハーネスを車体側から容易に延ばすことができる。
図1は本発明に係る盗難対策装置が搭載された自動二輪車の側面図(第1・第2実施形態)であり、自動二輪車10は、車体フレーム11が、前端を構成するヘッドパイプ12と、このヘッドパイプ12から後方斜め下方に延びるメインフレーム13と、メインフレーム13の後端から更に後方斜め下方に一体に延びるピボットプレート14と、メインフレーム13の前部下部から後方斜め下方に一体に延びるダウンフレーム16と、メインフレーム13の後部上部から後方斜め上方に延びるシートレール17と、ピボットプレート14及びシートレール17のそれぞれに渡されたサブフレーム18とから構成され、ヘッドパイプ12に操舵自在にフロントフォーク21が取付けられ、メインフレーム13の上部に燃料タンク22が取付けられ、ピボットプレート14及びダウンフレーム16にエンジン20が取付けられ、ピボットプレート14にピボット軸23を介してスイングアーム24が上下スイング自在に取付けられ、シートレール17の上部にタンデムシート26が取付けられた鞍乗型車両である。
タンデムシート26は、運転者(ライダー)が着座する前部シート26aと、同乗者(パッセンジャー)が着座する後部シート26bとが一体成形されている。
図中の符号105はシートレール17の後部に取付けられたグラブレールである。
盗難対策装置50は、その構成部品を収納するボックス状のケース50aを備える。なお、符号50bはケース50aの上面である。
底板95には盗難対策装置50の上方のみで窪んだ後部凹部95aが設けられている。
前部立ち上げ部83b及び側部立ち上げ部83c,83dは、摩擦力で各取付穴84fから抜けないようになっている。
盗難対策装置50の後部は、その上方、下方及び両側方が第1弾性部材84に囲まれている。従って、盗難対策装置50の四方を第1弾性部材84によって保護することができる。
(a)において、燃料タンク22の後端部とタンデムシート26の前端部とは、重なって重合部94を構成している。
燃料タンク22は、後端部にタンク凹部22aが形成され、この凹部22aに後下がりに傾斜した平坦な底面22bが形成され、この底面22bに支持ブラケット83が取付けられ、この支持ブラケット83に第1弾性部材84(図6(b)参照)を介して盗難対策装置50が弾性支持されている。盗難対策装置50及び第1弾性部材84は、それらの周囲がラバー等からなる第3弾性部材93で覆われており、第3弾性部材93は、タンデムシート26の底板95と燃料タンク22の凹部22aの底面22bとに当接している。
前部シート26aの前端部26eは、運転者の体重が比較的加わりにくい部分であり、この前端部26eに前部凹部95cを設けたことでクッション材96が薄くなっても乗り心地に与える影響は少ない。
また、第1弾性部材84と第3弾性部材93とを一体に形成してもよい。
盗難対策装置50は、自動二輪車の車体に加えられた振動を検知する加速度センサ51と、複数の人工衛星から軌道情報を受信することにより車両の現在位置を計測するGPS(Global Positioning System)52と、加速度センサ51からの加速度信号SA及びGPS52からの位置情報JPを受けて盗難防止対策を指令する制御部55と、制御部55からの交信指令SCに基づいて携帯電話基地局61へ位置情報JPを送信する携帯電話通信部56と、制御部55からのエンジン制御信号SECに基づきエンジン20(図1参照)の点火装置62に点火停止信号SSSを送って点火装置62の作動を停止させる、即ち、エンジン20を停止させるエンジン制御部57と、制御部55からの警報制御信号SACに基づき警報装置63(ヘッドランプ、ウインカ、テールランプ等の灯火器、ホーン)に警報信号SAを送って灯火器、ホーンを作動させる警報発生部58と、GPS52、制御部55、携帯電話通信部56、エンジン制御部57及び警報発生部58へ電力を供給するバッテリ59とからなる。
上記したエンジン制御部57は、自動二輪車に備えるエンジンコントロールユニットを介して点火装置62を制御するようにしてもよい。
後部凸部137f,137gは、それぞれの上端でパッセンジャーシート138(図8参照)の底板139(図9参照)を支持する部分である。
収納ボックス173は、前端部にヒンジ部178が設けられ、このヒンジ部178にシート179が開閉自在に取付けられている。
(a)は収納ボックス173及びシート179の前端部を示す断面図であり、シート179は、樹脂製の底板195と、この底板195に取付けられたクッション材196と、このクッション材196の表面を覆うとともに周縁が底板195の裏面周縁に取付けられた表皮197とからなる。
底板195の前端部の左右には収納ボックス173((a)参照)のヒンジ部178((a)参照)にスイング自在に取付けられるシート側ヒンジ(不図示)を取付けるための一対のヒンジ支持部195d,195eが一体に突出形成され、これらのヒンジ支持部195d,195eの間に盗難対策装置50が配置されている。
Claims (8)
- 車体フレーム(11)の前部に操舵自在にフロントフォーク(21)が取付けられ、このフロントフォークの下端に前輪(32)が支持され、前記車体フレームの後部にスイング自在にスイングアーム(24)が取付けられ、このスイングアームの後端に後輪(37)が支持され、車体フレームの後部上部にシートが取付けられ、自車の位置を測定可能で且つ測定された位置情報を無線送信可能な盗難対策装置(50)を備える自動二輪車において、
前記盗難対策装置(50)は、前記シートの底面に対向するように配置され、
前記シートは、ライダー及びパッセンジャーの2名が前後に乗車可能に形成され、
前記シートは、その前端又は後端の一方を支点(178)にして車体側に開閉自在に取付けられるとともに、前記支点の上方に位置する前記シートの底面に前記盗難対策装置(50)が取付けられている、
ことを特徴とする自動二輪車の盗難対策装置。 - 前記支点(178)は、シートの前端近傍に取付けられていることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の盗難対策装置。
- 前記盗難対策装置に接続されたハーネス(86,87)は、前記支点(178)の近くから車体側へ配線されていることを特徴とする請求項1又は2記載の自動二輪車の盗難対策装置。
- 前記支点(178)を構成するヒンジ部にスイング自在に取付けられるシート側ヒンジを取付けるための一対のヒンジ支持部(195d,195e)が一体に突出形成され、これらのヒンジ支持部(195d,195e)の間に盗難対策装置(50)が配置されていることを特徴とする請求項2又は3記載の自動二輪車の盗難対策装置。
- 前記盗難対策装置(50)は、位置情報を検出するGPS(52)と、検出された前記位置情報を送信する携帯電話通信部(56)とを備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の自動二輪車の盗難対策装置。
- 前記盗難対策装置(50)は、位置情報を検出するGPS(52)と、検出された前記位置情報を送信する携帯電話通信部(56)と、盗難時に車体に加えられた振動を検出する加速度センサ(51)と、これらのGPS、携帯電話通信部及び加速度センサを統合制御する制御部(55)と、これらのGPS及び携帯電話通信部に電力を供給する内部電源とを1つのケース(50a)内に備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の自動二輪車の盗難対策装置。
- 前記盗難対策装置(50)は、盗難を検知した場合に、エンジンの始動を停止するエンジン停止機能と、灯火器を作動させて警報を発する警報機能とを有し、前記盗難対策装置を車体に備える電装系統に接続することにより、前記エンジン停止機能及び前記警報機能が作動可能であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の自動二輪車の盗難対策装置。
- 前記ケース(50a)は、ボックス状に形成され、ボックスの最も大きな面が水平又は水平に近い状態で配置されていることを特徴とする請求項6又は請求項7記載の自動二輪車の盗難対策装置。
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