JP5467353B2 - シュリンクラベル - Google Patents
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Description
(1)前記印刷層中の、ノンリーフィング型アルミニウム顔料および蒸着法により製造されたアルミニウム顔料の合計含有量が15〜90重量%である。
(2)前記印刷層中の、蒸着法により製造されたアルミニウム顔料の含有量に対する、ノンリーフィング型アルミニウム顔料の含有量の割合[(ノンリーフィング型アルミニウム顔料の含有量)/(蒸着法により製造されたアルミニウム顔料の含有量)](重量比)が5〜50である。
(3)前記印刷層中の、ノンリーフィング型アルミニウム顔料の平均粒径が6〜20μmである。
本発明の印刷層は、本発明のシュリンクラベルにおける必須の印刷層である。本発明の印刷層は、ウレタン系樹脂、ノンリーフィング型アルミニウム顔料および蒸着アルミニウム顔料を必須の成分として含有する。本発明の印刷層は、上記の必須成分(ウレタン系樹脂、ノンリーフィング型アルミニウム顔料および蒸着アルミニウム顔料)以外にも、可塑剤、セルロース系樹脂を含有することが好ましい。さらに、必要に応じて、その他の添加剤を含有してもよい。
本発明の印刷層におけるウレタン系樹脂は、印刷層における主たるバインダー樹脂(「ベース樹脂」とも称する)の役割を担う。本発明の印刷層は、ウレタン系樹脂をバインダー樹脂として含むことにより、柔軟性が向上する。これにより、シュリンク加工時に、印刷層中のアルミニウム顔料(ノンリーフィング型アルミニウム顔料および蒸着アルミニウム顔料)にかかる応力を低減し、アルミニウム顔料の配向の乱れや変形を抑制できるため、シュリンク加工による色目変化(白化等)および金属光沢の低下を抑制できる。
本発明の印刷層におけるノンリーフィング型アルミニウム顔料は、印刷インキ用の顔料として一般的に用いられているノンリーフィング型(ノンリーフィングタイプ)のアルミニウム顔料である。上記ノンリーフィング型アルミニウム顔料は、印刷インキの塗膜(皮膜)中に一様に分散配列する性質を有する。上記ノンリーフィング型アルミニウム顔料は、ボールミルによる粉砕(「ボールミル法」又は「湿式ボールミル法」と称する場合がある)により製造されたアルミニウム顔料であることが好ましい。また、上記ノンリーフィング型アルミニウム顔料は、樹脂コートされていてもよい。
旭化成ケミカルズ(株)製「FD−5060」、「FD−4070」、「FD−508H」、「GX−3108」、「GX−3109」、「GX−3100」、「GX−3110」、「GX−3140」、「GX−3160」、「GX−3180」、「O−2100」、「O−2130」、「GX−2140」、「GX−2134」、「GX−2135」、「GX−180A」、「GX−40A」、「GX−50A」、「BS−080」、「BS−100」、「BS−200」、「BS−400」、「BS−120」、「BS−140」、「BS−150」、「BS−240」、「BS−440」、「AM−1501」、「MC−666」、「MH−8801」、「MH−9901」などが市場で入手可能である。また、上記市販品は、必要に応じて、溶剤置換したものを用いることができる。
本発明の印刷層における蒸着アルミニウム顔料(蒸着法により製造されたアルミニウム顔料)は、蒸着法により製造されたアルミニウムフレークである。上記蒸着法とは、適宜な支持基材(フィルムなど)上に金属(本発明ではアルミニウム)を蒸着して蒸着金属(アルミニウム)膜を作製した後、これを剥離、粉砕、必要に応じて、分級してフレーク状とする蒸着金属膜細片(蒸着アルミニウムフレーク)の製造方法である(例えば、特開2002−20668号公報参照)。上記の蒸着法によれば、従来のボールミル法などにより製造する場合と比べ、板状で厚みのより薄いアルミニウムフレークを得ることができる。このため、印刷層中において、顔料であるアルミニウムフレークがシュリンクラベルの表面と平行方向に配向しやすく配向性が向上し、入射光を正反射しやすくなる。このため、印刷層の鏡面光沢度が向上し、優れた金属光沢を示す。
本発明の印刷層は可塑剤を含有することが好ましい。可塑剤を含有することにより、印刷層の柔軟性が向上し、シュリンク加工時のノンリーフィング型アルミニウム顔料および蒸着アルミニウム顔料の配向(配列)の乱れや変形を抑制し、シュリンク加工による印刷層の白化等による色目変化や金属光沢の低下を抑制する効果がより一層向上する。上記可塑剤としては、公知乃至慣用の可塑剤を用いることが可能であり、特に限定されないが、例えば、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシクロヘキシル(DCHP:融点66℃)、フタル酸ジヒドロアビエチル、イソフタル酸ジメチル等のフタル酸エステル系化合物;アセチルクエン酸トリブチル(ATBC:融点−80℃)などのクエン酸エステル系化合物;三安息香酸トリメチロールエタン、三安息香酸トリメチロールプロパン(融点88℃)、三安息香酸グリセリド(融点73℃)、四安息香酸ペンタエリトリットなどの安息香酸エステル系化合物;八酢酸スクロース、ケテン酸トリシクロヘキシル、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピロネート)](融点77℃)、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](融点103℃)などの脂肪酸エステル系化合物;N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホン酸アミドなどのスルホン酸エステル系化合物;リン酸エステル系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、トリアゾール系化合物、ハイドロキノン系化合物などから選ぶことができる。中でも、フタル酸ジシクロヘキシル(DCHP)、アセチルクエン酸トリブチル(ATBC)が好ましく、特に好ましくはATBCである。
本発明の印刷層は、セルロース系樹脂を含有することが好ましい。セルロース系樹脂は、印刷層を形成するための樹脂組成物(「印刷インキ」と称する場合がある)の粘度を調整する役割を担う。本発明の印刷層を形成するための印刷インキは、粘度が比較的低くなり易いため、塗布性(塗工性)を向上させるために、セルロース系樹脂を加えて粘度を高くすることが好ましい。上記セルロース系樹脂は、特に限定されないが、ニトロセルロース(硝化綿)や、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等のエステル化されたセルロース樹脂が好ましく例示される。中でも、セルロースアセテートブチレート(CAB)、ニトロセルロースが特に好ましい。
本発明の印刷層は、上記ノンリーフィング型アルミニウム顔料や上記蒸着アルミニウム顔料以外の顔料(その他の顔料)を含有していてもよい。印刷層は、その他の顔料を含有する場合には、金属光沢を有することに加えて、顔料の種類に応じて着色される。このため、カラーメタリック調の印刷層が得られる。その他の顔料は、用途等に応じて、印刷インキに用いられる公知乃至慣用の有機、無機の着色顔料を用いることができ、特に限定されないが、例えば、酸化チタン(二酸化チタン)等の白顔料、銅フタロシアニンブルー等の藍(青色)顔料、縮合アゾ系顔料などの赤色顔料、アゾレーキ系顔料等の黄色顔料、カーボンブラック等が挙げられる。
本発明の印刷層は、上記の必須成分(ウレタン樹脂、ノンリーフィング型アルミニウム顔料および蒸着アルミニウム顔料)、可塑剤、セルロース系樹脂、その他の顔料以外にも、必要に応じて、他の樹脂成分、滑剤、沈降防止剤、分散剤、安定剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、色別れ防止剤、香料、消臭剤等のその他の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で含有していてもよい。
本発明のシュリンクラベルにおける基材は、印刷層の担体(支持体)となり、ラベルの強度、剛性や収縮特性を担う役割を担う。上記基材は、シュリンクフィルム(熱収縮性フィルム)であれば、特に限定されず、公知のシュリンクラベルの基材として用いられるシュリンクフィルムを用いることができる。上記シュリンクフィルムを形成する樹脂の種類は、要求物性、用途、コストなどに応じて、適宜選択することが可能であり、特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、アラミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂が挙げられる。これらの樹脂は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。さらに、同種又は異種の樹脂を積層して積層フィルムとして用いてもよい。中でも、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂が好ましい。即ち、上記シュリンクフィルムは、ポリエステル系樹脂からなるポリエステル系フィルム、ポリスチレン系樹脂からなるポリスチレン系フィルム、ポリオレフィン系樹脂からなるポリオレフィン系フィルム、ポリエステル系樹脂を外層とし、ポリオレフィン系樹脂又はポリスチレン系樹脂を内層とした異種積層フィルムが好ましい。上記の中でも、透明性の観点から、特にポリエステル系フィルムが好ましい。上記のポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂としては、例えば、特開2008−170822号公報、特開2008−170697号公報、特開2008−163215号公報、特開2008−163231号公報に記載のポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂などを用いることができる。
本発明のシュリンクラベルは、前述のとおり、上記基材の少なくとも片面側に、上記の本発明の印刷層を有する。上記の本発明の印刷層は、必ずしもラベルの全面に設けられる必要はなく、金属光沢を与えたい基材の一部分にのみ設けることができる。また、上記の本発明の印刷層は、必要に応じて、アンカーコート層を介して基材上に設けられていてもよい。
なお、上記の保護印刷層が本発明の印刷層を覆うように設けられたシュリンクラベルは、一般的には、シュリンク加工時に特に金属光沢の低下や色目の変化が起こりやすくなるが、本発明の印刷層はこのような積層構成の場合であっても、シュリンク加工時の金属光沢の低下や色目の変化を抑制しうるため好ましい。
基材/本発明の印刷層からなる2層積層構成;
基材(透明フィルム)/アンカーコート層(透明)/本発明の印刷層、
基材(透明フィルム)/アンカーコート層(透明)/本発明の印刷層/保護印刷層(透明メジウム又は白色)、
基材(透明フィルム)/意匠印刷層(カラー印刷層)/本発明の印刷層、
基材(透明フィルム)/意匠印刷層(カラー印刷層)/本発明の印刷層/保護印刷層(透明メジウム又は白色)、
基材(透明フィルム)/本発明の印刷層/保護印刷層(透明メジウム又は白色)、
保護印刷層(透明メジウム)/本発明の印刷層/基材(透明フィルム又は不透明フィルム)、
保護印刷層(透明メジウム)/意匠印刷層(カラー印刷層)/本発明の印刷層/基材(透明フィルム又は不透明フィルム)等の多層積層構成が挙げられる。
蒸着アルミニウム顔料は、厚みが薄く、印刷層表面に平行に配向(配列)しやすく、比較的低含有量でも優れた光沢(高い鏡面光沢度)を発現しうる。しかしながら、蒸着アルミニウム顔料は厚みが薄いため、シュリンク加工(特に高収縮のシュリンク加工や、均一に熱が加わりにくく局所的な収縮が生じやすいため加工条件の厳しい熱風によるシュリンク加工)を施す場合には、シュリンク加工時の印刷層の収縮変形により、顔料が折れ曲がるなど変形したり、配向が乱れやすい。このため、乱反射が増して白化が生じ印刷層の色目が変化する問題や、鏡面光沢度が低下して金属光沢が大幅に失われる(輝度感が低下する)問題があった。
これに対して、本発明では、優れた光沢が得られる蒸着アルミニウム顔料に、特に印刷層の金属調を強める効果を発揮するノンリーフィング型アルミニウム顔料を、特定比率で併用している。蒸着アルミニウム顔料とノンリーフィング型アルミニウム顔料とを併用する場合であれば、印刷層中の蒸着アルミニウム顔料の含有量は極めて少量でも、印刷層は良好な金属調を呈し、優れた金属光沢となる。また、蒸着アルミニウム顔料はそのような少量であるので、シュリンク加工時において変形や配向乱れが生じにくくなる。さらに、ノンリーフィング型アルミニウム顔料は、顔料の厚みが比較的厚く、また顔料が比較的大きいため、シュリンク加工時に変形や配列の乱れが少ない。これによって、本発明の印刷層は優れた金属光沢を有し、さらにシュリンク加工を施した場合でも、白化などによる色目の変化や鏡面光沢度の低下が小さく、色目および優れた金属光沢を維持することが可能となった。
本発明のシュリンクラベルの製造方法及び加工方法(筒状シュリンクラベルの加工方法)の例を下記に示す。
本発明の印刷層を形成するための樹脂組成物(印刷インキ)は、上記ウレタン系樹脂、ノンリーフィング型アルミニウム顔料、蒸着アルミニウム顔料と、溶剤と、必要に応じて、可塑剤、セルロース系樹脂、その他の顔料やその他の添加剤とを混合することにより製造される。混合は、公知慣用の混合方法により行うことができ、特に限定されないが、例えば、ペイントシェイカー、バタフライミキサー、プラネタリーミキサー、ポニーミキサー、ディゾルバー、タンクミキサー、ホモミキサー、ホモディスパーなどのミキサーや、ロールミル、サンドミル、ボールミル、ビーズミル、ラインミルなどのミル、ニーダーなどが用いられる。混合の際の混合時間(滞留時間)は、特に限定されないが、10〜120分が好ましい。
なお、表1には、実施例、比較例で用いた印刷インキの配合組成(配合量)、印刷層(銀色印刷層)中のノンリーフィング型アルミニウム顔料および蒸着アルミニウム顔料の合計含有量、ウレタン系樹脂、可塑剤及びセルロース系樹脂の含有量、[(ノンリーフィング型アルミニウム顔料の含有量)/(蒸着アルミニウム顔料の含有量)]及び得られたシュリンクラベルの評価結果を示した。上記の印刷インキの配合組成は、用いた商品の重量基準の配合量(重量部)で示した。また、印刷層中の各成分の含有量(印刷インキの不揮発分中の各成分の含有量と等しい)は、各々の成分としての含有量(不揮発分換算の含有量)(重量%)で示した。
また、表2には印刷インキに用いた各成分(樹脂や顔料等)の詳細を示した。
(印刷インキ)
蒸着アルミニウム顔料として、蒸着アルミニウム顔料の混合溶剤(酢酸エチルと酢酸イソプロピルの混合溶剤)分散液(チバ・ジャパン(株)製、商品名「メタシーン 71−0010」、不揮発分:10重量%)6重量部(蒸着アルミニウム顔料として、0.6重量部)を用いた。
ノンリーフィング型アルミニウム顔料として、湿式ボールミル法により製造されたノンリーフィング型アルミニウム顔料のペースト(東洋アルミニウム(株)製、商品名「6320NS」、平均粒径14μm、不揮発分:70重量%)18重量部(ノンリーフィング型アルミニウム顔料として、12.6重量部)を用いた。
バインダー樹脂(ベース樹脂)として、ウレタン系樹脂の酢酸エチル溶液(日本化工塗料(株)製、商品名「FS−8009]、不揮発分:37重量%)6.5重量部(ウレタン系樹脂として、2.4重量部)を用いた。
可塑剤として、アセチルクエン酸トリブチル(旭化成ファインケム(株)製、商品名「ATBC」)2重量部を用いた。
セルロース系樹脂として、CAB樹脂(イーストマンケミカル社製、商品名「CAB−381−20」)1.5重量部を用いた。
さらに、酢酸エチル33重量部および酢酸n−プロピル33重量部を加えて、印刷インキ(100重量部)を作製した。
上記印刷インキの全不揮発分(100重量%)中の、蒸着アルミニウム顔料とノンリーフィング型アルミニウム顔料の合計含有量は69.1重量%、[(ノンリーフィング型アルミニウム顔料の含有量)/(蒸着アルミニウム顔料の含有量)](重量比)は21であった。また、印刷インキの全不揮発分(100重量%)中の、ウレタン系樹脂の含有量は12.6重量%、可塑剤(ATBC)の含有量は10.5重量%、セルロース系樹脂の含有量は7.8重量%であった。なお、上記の印刷インキの不揮発分中の各成分の含有量は、シュリンクラベルの印刷層中の各成分の含有量と等しい。
上記の印刷インキを、ポリエステル(PET)系シュリンクフィルム(東洋紡績(株)製、商品名「S7042」、厚み:45μm、主配向方向(幅方向)の熱収縮率(90℃、10秒):60%)の片面に、卓上グラビア印刷機((株)日商グラビア製、商品名「GRAVO PROOF MINI」)およびグラビア版(彫刻70線、角度0)を用いて、全面グラビア印刷により、塗布、乾燥して、銀色印刷層を形成した。
次いで、上記で形成した印刷層(銀色印刷層)上に、裏刷り用グラビアインキ(DIC(株)製、商品名「GR裏押さえニス」)を、上記と同じ卓上グラビア印刷機およびグラビア版を用いて、全面グラビア印刷により、塗布、乾燥して、保護印刷層(透明メジウム)を形成した。
上記のようにして、表側より、シュリンクフィルム(層厚み45μm)/銀色印刷層(層厚み1μm)/保護印刷層(層厚み1μm)の積層構成を有するシュリンクラベルを得た。
表1に示すように、ノンリーフィング型アルミニウム顔料、蒸着アルミニウム顔料の種類、配合量などを変更して、実施例1と同様にして、印刷インキおよびシュリンクラベルを作製した。
なお、比較例3では、平均粒径が20μmを超えるノンリーフィング型アルミニウム顔料を用いた。
表1に示すように、ウレタン系樹脂、可塑剤の配合量などを変更して、実施例1と同様にして、印刷インキおよびシュリンクラベルを作製した。
表1に示すように、2種類のノンリーフィング型アルミニウム顔料を用い、さらにウレタン系樹脂、可塑剤の配合量などを変更して、実施例1と同様にして、印刷インキおよびシュリンクラベルを作製した。
表1に示すように、ノンリーフィング型アルミニウム顔料を用いず、蒸着アルミニウム顔料の配合量などを変更して、実施例1と同様にして、印刷インキおよびシュリンクラベルを作製した。
なお、比較例4では、ノンリーフィング型アルミニウム顔料を用いず、リーフィング型アルミニウム顔料を用いた。
表1に示すように、蒸着アルミニウム顔料を用いず、ノンリーフィング型アルミニウム顔料の配合量などを変更して、実施例1と同様にして、印刷インキおよびシュリンクラベルを作製した。
表1に示すように、ウレタン系樹脂のかわりに、アクリル系樹脂を用いて、実施例1と同様にして、印刷インキおよびシュリンクラベルを作製した。
実施例および比較例で得られたシュリンクラベルの、鏡面光沢度(熱収縮前、熱収縮後)、L値(熱収縮前、熱収縮後)、主配向方向の熱収縮率(90℃、10秒)を、以下の方法で評価した。なお、実施例および比較例において、シュリンクラベルの主配向方向は、基材であるシュリンクフィルムの主配向方向である。
実施例および比較例で得られたシュリンクラベルを測定用サンプルとした。
BYK−ガードナー(BYK−Gardner)社製、グロス計「micro−TRI−gloss」を用いて、JIS K 5600−4−7に準拠して、入射角60°/反射角60°の条件で、上記測定用サンプルの印刷層部分の鏡面光沢度(熱収縮前)を測定した。なお、シュリンクフィルム側の表面を測定面として測定した。
鏡面光沢度を以下の基準で評価した。
鏡面光沢度が230以上 : 良好(○)
鏡面光沢度が220以上230未満 : 使用可能(△)
鏡面光沢度が220未満 : 不良(×)
実施例および比較例で得られたシュリンクラベルから、10cm(長手方向;主配向方向に対して直交方向)×15cm(幅方向;主配向方向)の大きさのラベル片を切り出した。上記ラベル片を、該ラベル片の主配向方向(幅方向)に100mm長さの部分を70mm間隔に固定できる治具に固定した(ラベル片の主配向方向の両端からそれぞれ25mmの位置を70mm間隔に固定している。熱収縮処理前はたるんだ状態である)。上記治具に固定したラベル片を、ジェッターを用いて、150℃の熱風を吹きつけて熱処理し、ラベル片を熱収縮処理前と比較して70%の長さになるように熱収縮させた(主配向方向(幅方向)に30%熱収縮させた)。このようにして、主配向方向(幅方向)に30%熱収縮させた測定用サンプルを得た。
BYK−ガードナー(BYK−Gardner)社製、グロス計「micro−TRI−gloss」を用いて、JIS K 5600−4−7に準拠して、入射角60°/反射角60°の条件で、上記測定用サンプルの印刷層部分の鏡面光沢度(熱収縮後)を測定した。なお、シュリンクフィルム側の表面を測定面として測定した。
鏡面光沢度を以下の基準で評価した。
鏡面光沢度が175以上 : 良好(○)
鏡面光沢度が165以上175未満 : 使用可能(△)
鏡面光沢度が165未満 : 不良(×)
実施例および比較例で得られたシュリンクラベルを測定用サンプルとした。
日本平版機材(株)製、色差計「X−Rite 938」を用いて、測定用サンプルのシュリンクフィルム側から、HUNTER Labに準拠して、L値(熱収縮前)を測定した。
L値を以下の基準で評価した。
L値が30.5以下 : 良好(○)
L値が30.5を超え、31.5以下 : 使用可能(△)
L値が31.5を超える : 不良(×)
上記(2)の評価と同様にして、主配向方向(幅方向)に30%熱収縮させた測定用サンプルを得た。
日本平版機材(株)製、色差計「X−Rite 938」を用いて、測定用サンプルのシュリンクフィルム側から、HUNTER Labに準拠して、L値(熱収縮後)を測定した。
L値を以下の基準で評価した。
L値が37.5以下 : 良好(○)
L値が37.5を超え、39.0以下 : 使用可能(△)
L値が39.0を超える : 不良(×)
実施例および比較例で得られたシュリンクラベルから、測定方向(主配向方向)に長さ200mm(標線間隔150mm)、幅10mmの長方形の測定用サンプルを切り出した。
上記測定用サンプルを、90℃の温水中で、10秒熱処理(無荷重下)し、熱処理前後の標線間隔の差を読み取り、以下の計算式で熱収縮率を算出する。
熱収縮率(%) = (L0−L1)/L0×100
L0 : 熱処理前の標線間隔
L1 : 熱処理後の標線間隔
なお、実施例及び比較例においては、主配向方向はシュリンクラベルの幅方向である。
また、主配向方向と直交する方向の熱収縮率(90℃、10秒)は、測定方向を主配向方向と直交する方向に変更して、上記と同様に測定することができる。
一方、アルミニウム顔料として蒸着アルミニウム顔料のみを用いたシュリンクラベル(比較例1)は、保護印刷層を有するシュリンク加工時にアルミニウム顔料が変形し易い積層構成のシュリンクラベルとして用い、なおかつ熱風でシュリンク加工した場合には、白化が生じ、色目が変化した。蒸着アルミニウム顔料を用いなかったシュリンクラベル(比較例2)、平均粒径の大きなノンリーフィング型アルミニウム顔料を用いたシュリンクラベル(比較例3)は、優れた金属光沢を発揮することができなかった。リーフィング型アルミニウム顔料を用いたシュリンクラベル(比較例4)は、L値が高く、白っぽく金属調の劣るものであった。印刷層のベース樹脂としてアクリル系樹脂を用いたシュリンクラベル(比較例5)は、優れた金属光沢を発揮することができなかった。また、シュリンク加工により白化が生じ、色目が変化した。
なお、実施例および比較例で得られたシュリンクラベルの主配向方向の熱収縮率(90℃、10秒)は、60%であった。
Claims (2)
- 基材の少なくとも片面側に、ウレタン系樹脂、ノンリーフィング型アルミニウム顔料および蒸着法により製造されたアルミニウム顔料を含み、かつ、下記(1)〜(3)の全ての条件を満たす印刷層を有することを特徴とするシュリンクラベル。
(1)前記印刷層中の、ノンリーフィング型アルミニウム顔料および蒸着法により製造されたアルミニウム顔料の合計含有量が15〜90重量%である
(2)前記印刷層中の、蒸着法により製造されたアルミニウム顔料の含有量に対する、ノンリーフィング型アルミニウム顔料の含有量の割合[(ノンリーフィング型アルミニウム顔料の含有量)/(蒸着法により製造されたアルミニウム顔料の含有量)](重量比)が5〜50である
(3)前記印刷層中の、ノンリーフィング型アルミニウム顔料の平均粒径が6〜20μmである - 前記印刷層が可塑剤を含む印刷層であり、該印刷層中の可塑剤の含有量が3〜45重量%である請求項1に記載のシュリンクラベル。
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