JP5466978B2 - 注型用エポキシ樹脂組成物を用いたコイル部品 - Google Patents

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本発明は、注型用エポキシ樹脂組成物を用いたコイル部品に関する。
自動車等の各種機器に使用されるコイル、特にイグニッションコイルは、周囲に対して電気的絶縁性を確保しなければならないという観点から、樹脂組成物で注型封止して用いるのが常識となっている。このような樹脂組成物に対しては、高含浸性、高絶縁性が要求され、このような観点から上記樹脂組成物としては、従来エポキシ樹脂組成物が汎用されている。
しかしながら、上述のようなコイル部品には高電圧が印加されるため、単に通常のエポキシ樹脂組成物を用いたのみでは、絶縁性が不十分であって絶縁破壊等が生じたり、封止樹脂硬化物の熱サイクルに起因した熱応力や機械的応力によって、封止樹脂にクラックが生じたりしてしまう場合があった。封止樹脂にクラックが生じると、コイルに電流を流した際に、前記クラック部分で異常放電等が発生することになり、上記コイル部品を正常に動作させることができない。
このような問題に鑑み、特許文献1においては、エポキシ樹脂組成物に対して特定範囲の粒径からなるシリカ粒子を所定量含有させることによってトリー経路を形成しにくくし、エポキシ樹脂組成物の絶縁破壊電圧を低下させ、コイル部品に高電圧が印加された場合においても絶縁破壊が生じないような試みがなされている。
また、特許文献2においては、特定粒径の球状シリカを酸無水物と硬化促進剤からなるA剤と、エポキシ樹脂をB剤としたエポキシ樹脂組成物を得、線膨張率を低減させることによって耐熱サイクル性を向上させ、上述した熱応力によるクラックの発生を防止する試みがなされている。
しかしながら、上述したような従来技術においても、注型封止した樹脂組成物の絶縁破壊や熱サイクルや機械的応力によるクラックの発生を十分に防止することができず、さらなる改善が求められていた。
特開2008−195782 特開平11−71503号
本発明は、絶縁破壊特性に優れ、熱サイクルや機械的応力によるクラックの発生を防止し、絶縁性及び含浸性に優れた注型用樹脂組成物を用いたコイル部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、
(A)エポキシ樹脂と、(B)シリカ粒子と、(C)硬化剤とを具え、
(B)シリカ粒子は、ジェットミル法で粉砕されたシリカ粒子(B−1)を70質量%以上の割合で含むことを特徴とする、注型用エポキシ樹脂組成物に関する。
また、本発明は、上記注型用エポキシ樹脂組成物によって注型されたことを特徴とする、コイル部品に関する。
本発明者らは、上記課題を解決すべき鋭意検討を実施した。その結果、コイルの絶縁分野で現在封止樹脂としてエポキシ樹脂が汎用されていることに着目し、このエポキシ樹脂に種々の工夫を加えることで上記課題の解決を試みた。その結果、上記エポキシ樹脂に対してジェットミル法で粉砕したシリカ粒子を所定量含有させることによって、曲げ強度、熱伝導性がよく、絶縁破壊電圧を増大させて絶縁破壊を効果的に抑制することができ、熱サイクルによるクラックの発生を防止することが可能な注型用(エポキシ)樹脂組成物が得られることを見出した。
なお、このようなジェットミル法で粉砕したシリカ粒子を含有させることにより、曲げ強度、熱伝導性がよく、エポキシ樹脂組成物の絶縁破壊電圧が増大し、さらに熱サイクルによるクラックの発生を防止できる理由については明確ではないが、以下のように考えることができる。すなわち、エポキシ樹脂組成物がジェットミル法で粉砕して得たシリカ粒子を含有することにより、ジェットミル法のシリカ粒子が従来のボールミル粉砕シリカに比べてフィラーを高充填可能であることに起因すると考えられる。
本発明の一例において、(B−1)ジェットミル法で粉砕されたシリカ粒子の数平均粒子径が3μm〜20μmであり、長軸と短軸との比の平均値が1〜1.5の範囲であるようにすることができる。この場合、上述した本発明の作用効果を十分に奏することができるようになる。
以上より、本発明によれば、絶縁破壊特性に優れ、熱サイクルによるクラックの発生を防止し、絶縁性及び含浸性に優れた注型用樹脂組成物及びこれを用いたコイル部品を提供することができる。
本実施形態におけるイグニッションコイルの構成を示す断面図である。
以下、本発明のその他の特徴及び利点について、発明を実施するための形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施形態におけるコイル部品としてのイグニッションコイルの構成を示す断面図である。
イグニッションコイルは、磁性体の中心コア1、外部コア2、一次ボビン3、一次コイル4、二次ボビン5、二次コイル6、端子7などで構成されている。一次コイルは、例えば直径0.5mm程度のエナメル線を約200回、二次コイルは、例えば直径0.05mm程度のエナメル細線を20000回程度ボビンに巻線されている。一次コイルはバッテリーに接続され直流電流が流れるが、点火タイミング調整電子回路部品8および図示しないパワースイッチにより電流を断続させて磁束を変化させ、自己誘導作用により一次電圧を得る。この一次電圧を一次コイルと二次コイルの相互誘導作用により20〜40KVの高電圧とし、端子に接続した点火プラグに火花放電を起こさせる。
なお、点火タイミング調整電子回路部品8は、電子部品81がエポキシ樹脂82によって封止されたような形態を採る。
上述した中心コア1等は、例えばポリフェニレンサルファイド(PPS)からなるケース9中に収納され、ケース9と中心コア1等との空隙は樹脂組成物10によって封止されている。
次に、上記樹脂組成物10について詳述する。この樹脂組成物10は、(A)エポキシ樹脂と、(B)シリカ粒子と、(C)硬化剤とを具え、(B)シリカ粒子は、ジェットミル法で粉砕されたシリカ粒子(B−1)を70質量%以上の割合で含む、注型用エポキシ樹脂組成物である。
図1に示すイグニッションコイルは、上述したように、点火タイミング調整電子回路部品8および図示しないパワースイッチにより生じた一次電圧が、一次コイル4及び二次コイル6に印加されるようになるので、瞬時に高電圧の一次電圧が印加され、電流の流入及び停止を頻繁に繰り返す場合がある。
このように高電圧が瞬時に印加されると、イグニッションコイルを封止している樹脂組成物10にも瞬時に高電圧が印加されるが、樹脂組成物10は、上述のようにジェットミル法で粉砕されたシリカ粒子を含んでいるので、強度、熱伝導性がよく、また高含浸のためボイドがなく、信頼性に優れる。
なお、樹脂組成物10は、上述のような組成成分を有する注型用エポキシ樹脂組成物であるが、例えば(A)エポキシ樹脂の100質量部に対して、(B)シリカ粒子は100質量部〜300質量部とすることができる。シリカ粒子自体は、上述したように、樹脂組成物10の絶縁破壊電圧の増大及び発熱量の低減に寄与するが、樹脂組成物10の強度を補完するという本来的な機能をも併せ持つ。したがって、シリカ粒子が100質量部未満であると、樹脂組成物10の強度が低下し、使用中において変形、破損してしまう場合がある。一方、シリカ粒子が300質量部を超えると、硬化前の樹脂組成物10の粘度が増大していまい、作業性が低下してしまう場合がある。
また、(B−1)ジェットミル法で粉砕されたシリカ粒子は、全シリカ粒子の70質量%以上であることが必要であり、90質量%以上であることが好ましい。ジェットミル法で粉砕されたシリカ粒子が70質量%未満であると、上述した絶縁破壊電圧の低減及び発熱量の低減の作用効果を十分に奏しない場合がある。なお、シリカ粒子の総てをジェットミル法で粉砕されたシリカ粒子とすることもできる(ジェットミル法で粉砕されたシリカ粒子が、全シリカ粒子の100質量%)。
ジェットミル法で粉砕されたシリカ粒子は、例えばミューマチック工業製装置PJM−200SPを用いて、合成シリカ粒子をジェット気流圧2〜10kg/cmで投入することによって得ることができるが、適宜市販されているものを用いることができる。
また、ジェットミル法で粉砕されたシリカ粒子は、数平均粒子径が3μm〜20μmであり、長軸と短軸との比の平均値が1〜1.5の範囲であることが好ましい。これによって、上述した絶縁破壊電圧の増大及び発熱量の低減の効果がより助長されるようになる。
シリカ粒子の数平均粒子径は次のようにして求めた。サンプリングしたジェットミル粉砕シリカを電子顕微鏡により500倍で撮影した写真を用い、任意に選択された100個の粒子について撮影面積に等しい円の直径を求め、その算術平均値をもって数平均粒子径とした。
また、長軸及び短軸は、前記写真を用い、任意に選択された100個の粒子について粒子の外接円の直径を長軸、粒子輪郭に接する平行線間の最短距離を短軸とした。
なお、(A)エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであれば、分子量、分子構造等に制限されることなく一般的に用いられているものを用いることができ、例えば、ビスフェノール型、ノボラック型、ビフェニル型等の芳香族系エポキシ樹脂、ポリカルボン酸のグリシジルエーテル、シクロヘキサン誘導体等のエポキシ化によって得られる脂環族系エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは単独又は2種以上混合して使用することができる。
また、この他に、必要に応じて液状のモノエポキシ樹脂等を併用成分として使用することができ、さらに、難燃性を付与しようとする場合には、リン化合物などで変性したエポキシ樹脂を使用することもできる。
さらに、(C)硬化剤は、(A)エポキシ樹脂と反応し硬化可能なものであれば、いかなるものでも使用することができ、たとえばメチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ノボラックフェノール樹脂、クレゾールノボラックフェノール樹脂、無水フタル酸誘導体、ジシアンジアミド、アルミニウムキレート、BF のようなルイス酸のアミン錯体等が挙げられる。これらの硬化剤は、単独であるいは硬化を阻害しない範囲において2種以上を混合して使用することができる。
さらに、上記樹脂組成物10(注型用エポキシ樹脂組成物)に対しては、必要に応じて硬化促進剤を含有させておくこともできる。硬化促進剤としては、(A)エポキシ樹脂同士、又は(A)エポキシ樹脂と(C)硬化剤との反応を促進する作用を有するものであれば特に制限されるものではなく、例えば、2−エチル−4−エチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−エチルイミダゾール等のイミダゾール類、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)及びそのオクチル塩等の3級アミン類、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン等が挙げられ、これらは単独又は2種類以上を混合して使用することができる。
なお、シリカ粒子は、熱硬化性樹脂との密着性を向上させる観点から表面処理することができる。表面処理剤としては、例えば有機シラン化合物、有機チタネート化合物、または有機アルミネート化合物が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
有機シラン化合物としては、例えばビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス−(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタアクリロキシプロピルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
有機チタネート化合物としては、例えばテトラ−i−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラステアリルチタネート、トリエタノールアミンチタネート、チタニウムアセチルアセトネート、チタニウムラクチート、オクチレングリコールチタネート、イソプロピル(N−アミノエチルアミノエチル)チタネート等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上混合して用いることができる。また、有機アルミネート化合物としては、例えばアセトアルコキシアルミニウムジイソプロピネート等が挙げられる。
本実施形態におけるイグニッションコイルの大きさは、用途に応じて適宜に設定することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
注型用エポキシ樹脂組成物の調整
(実施例1)
最初に、ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂としてEP4100E(旭電化工業株式会社製、商品名)100質量部、シリカとしてジェットミル粉砕シリカ (株式会社龍森製) 240質量部、消泡剤としてTSA720(モメンティブ社製 商品名)0.1質量部、およびシランカップリング剤としてA−187(日本ユニカー社製 商品名)0.5質量部を、1時間真空混合を行って主剤成分とし、酸無水物としてHN2000(日立化成株式会社製、商品名)88質量部、硬化促進剤としてカオライザーNo.20(花王株式会社製、商品名)1.0質量部、0.5時間真空混合したものを注形用エポキシ樹脂組成物とした。
なお、上記ジェットミル粉砕シリカは、数平均粒子径28μmの溶融シリカ粉をミューマチック工学製装置PJM−200EPを用い、ジェット気流2〜10kg/cmで投入し、粉砕して数平均粒子径5.0μmのシリカ粉を得た。
(実施例2)
実施例1の硬化促進剤としてカオライザーNo.20(花王株式会社製、商品名)をM2−100R(日本油脂株式会社製、商品名)1.0質量部とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を製造した。
(実施例3)
実施例1の硬化促進剤としてカオライザーNo.20(花王株式会社製、商品名)を1、2-DMZ(四国化成株式会社製、商品名)1.0質量部とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を製造した。
(実施例4)
実施例1の硬化剤としてHN2000(日立化成株式会社製、商品名)をHN5500(日立化成株式会社製、商品名)90質量部とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を製造した。
(実施例5)
実施例1の液状エポキシ樹脂としてEP4100E(旭電化工業株式会社製、商品名)80質量部、EP4000(旭電化工業株式会社製、商品名)20質量部、酸無水物としてHN2000(日立化成株式会社製、商品名)100質量部とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を製造した。
(実施例6)
実施例1のシリカとしてジェットミル粉砕シリカ (株式会社龍森製、商品名) 200質量部、ボールミル式粉砕シリカ(株式会社龍森製)40質量部とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を製造した。
(比較例1)
実施例1のシリカとしてジェットミル粉砕シリカ (株式会社龍森製、商品名)をボールミル式粉砕シリカ(株式会社龍森製、商品名)240質量部とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を製造した。
(比較例2)
実施例1のシリカとしてジェットミル粉砕シリカ (株式会社龍森製、商品名)をボールミル式粉砕シリカ(株式会社龍森製、商品名)220質量部とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を製造した。
(比較例3)
実施例1のシリカとしてジェットミル粉砕シリカ (株式会社龍森製、商品名)をボールミル式粉砕シリカ(株式会社龍森製、商品名)190質量部とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を製造した。
(比較例4)
実施例1のシリカとしてジェットミル粉砕シリカ (株式会社龍森製、商品名)を球状シリカMSR−06(株式会社龍森製、商品名)240質量部とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を製造した。
(比較例5)
実施例1のシリカとしてジェットミル粉砕シリカ (株式会社龍森製、商品名)を120質量部とし、ボールミル式粉砕シリカ(株式会社龍森製、商品名)120質量部とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を製造した。
評価
次いで、上述のようにして得た注型用エポキシ樹脂組成物に対して、混合液粘度、DSC初期発熱温度、DSC最大発熱量、及び熱伝導率の物理特性を評価するとともに、コイル含浸性、絶縁破壊電圧及び冷熱サイクル試験を行うことにより、上記注型用エポキシ樹脂組成物の実用特性を評価した。
・混合液粘度:主剤(エポキシ樹脂及びシリカ粉)と硬化剤とを均一に混合した直後の粘度をB型粘度計を用いて、25℃の温度下で測定した。
・曲げ弾性率、曲げ強さ:JIS C 2105に準じ、温度25℃において測定した。
・熱伝導率:京都電子製QTM-500を用いて測定した。
・コイル含浸性:イグニッションコイル(導線)にエポキシ樹脂組成物を真空注入し、100℃、8時間及び110℃、6時間硬化後のイグニッションコイルの断面を観察することにより評価した。なお、ボイド数は10以下で、連続したボイドが形成されていない場合を○、ボイド数が11〜20で、連続したボイドが形成されている場合を△、ボイド数が21以上で、連続したボイドが形成されている場合を×として評価した。
・絶縁破壊電圧:エポキシ樹脂組成物に針電極(オゲラ針、針先端曲率半径:5μm)を絶縁間距離2mmになるように埋め込み、100℃、8時間及び110℃、6時間硬化後の絶縁破壊寿命を得、100時間及び1000時間後における絶縁破壊電圧によって評価した。
・冷熱サイクル試験:コイル含浸性評価と同様の方法でイグニッションコイルを作製し、−40℃で30分間保持した後、130℃に昇温して30分間保持し、さらに−40℃で30分間保持して、クラックの発生率を調べた。
以上、注型用エポキシ樹脂組成物の作製条件及び評価結果を表1及び2に示す。
Figure 0005466978
Figure 0005466978
表1及び表2から明らかなように、本発明に従った実施例においては、曲げ弾性率及び曲げ強さの劣化がほとんど見られない状態で、絶縁破壊電圧が高く、また、冷熱サイクル試験においてもクラックはほとんど発生しないことが判明した。したがって、本実施例における注型用エポキシ樹脂組成物は、絶縁破壊が生じにくく、熱サイクルによるクラックの発生の影響を受けづらいことが判明した。
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
1 中心コア
2 外部コア
3 1次ボビン
4 1次コイル
5 2次ボビン
6 2次コイル
7 端子
8 点火タイミング制御回路部品
9 ケース
10 樹脂組成物

Claims (3)

  1. (A)エポキシ樹脂と、(B)のシリカ粒子と、(C)硬化剤とを具え、
    (B)シリカ粒子は、ジェットミル法で粉砕されたシリカ粒子(B−1)を70質量%以上の割合で含む注型用エポキシ樹脂組成物によって注型されたことを特徴とする、コイル部品
  2. (B−1)ジェットミル法で粉砕されたシリカ粒子の数平均粒子径が3μm〜20μmであり、長軸と短軸との比の平均値が1〜1.5の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載のコイル部品
  3. 前記コイル部品は、自動車用のイグニッションコイルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のコイル部品。
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