JP5454998B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる静電荷像現像用トナー、及び該トナーを使用した二成分現像剤及び画像形成方法に関する。
近年、プリント・オン・デマンド市場が成長しているなか、電子写真技術に対する高速化・高画質化の要求は益々高まっている。そこで、高速化に対応するための手段の一つとして、トナーをより少ないエネルギーで紙上に定着するために、低温で定着する低粘度トナーが検討されている。例えば、特許文献1では、線状でゲル不含有ポリエステルと非線状でゲル含有ポリエステルを含有した低溶融粘度の結着樹脂をトナーに使用することで、ワックスなどの離型剤の使用量を最小限に抑え高速定着を実現している。また、特許文献2では、不飽和ポリエステル樹脂を部分的に架橋した低温溶融の樹脂をトナーに使用することで低温定着性を実現している。
また、高画質化に対応するための手段の一つとして、例えば、特許文献3には、小粒径、かつ粒径分布のシャープなトナーの製造方法が提案されている。
さらに、近年、電子写真技術が商業印刷へ応用されようとしており、トナー消費量を低減することが求められている。
特表2003−523543号公報 特開平6−130722号公報 特開2006−106226号公報
しかしながら、従来、提案されているトナーの商業印刷分野への適応を考えた場合、トナー消費量を十分低減できないことがわかった。
消費量を低減するためには、トナーの溶融粘度をさらに低下させることが必要であるが、溶融粘度を下げると、耐久性が悪化し、機材へのフィルミングやトナースペンと機内汚染等の問題を引き起こす原因となる。
本発明の課題は、低温定着性に優れ、少ない消費量で安定した画像を形成することができ、溶融粘度が低くてもトナースペント等の問題が生じない耐久性に優れた静電荷像現像用トナー、及び該トナーを使用した二成分現像剤及び画像形成方法を提供することにある。
本発明は、
〔1〕 少なくとも結着樹脂及び着色剤を溶融混練して、得られた溶融混練物を冷却し、無機微粒子の存在下で粉砕する工程を含む方法により得られる静電荷像現像用トナーであって、前記結着樹脂がポリエステルを含有してなり、トナーの100℃における溶融粘度が100〜1000Pa・sである、静電荷像現像用トナー、
〔2〕 前記〔1〕記載の静電荷像現像用トナーとキャリアからなる二成分現像剤、並びに
〔3〕 前記〔1〕記載の静電荷像現像用トナーを、二成分現像方式の画像形成装置に用いる画像形成方法
に関する。
本発明の静電荷像現像用トナーは、溶融粘度が低くても耐久性を損なうことなく、良好な低温定着性を有し、少ない消費量で安定した画像を形成することができるという優れた効果を奏するものである。
本発明の静電荷像現像用トナーは、非常に低い溶融粘度を有している点に特徴を有しており、これにより、低温定着性の向上及びトナー層の薄膜化によるトナー消費量低減が達成されている。しかしその一方で、低溶融粘度のトナーは、混練・粉砕により製造する場合、粉砕時に粉砕物が装置に融着しやすく、製造が困難である。しかしながら、本発明では、原料を溶融混練して得られた溶融混練物を冷却し、無機微粒子の存在下で粉砕することにより、溶融粘度の低いトナーを生産性よく製造することができる。さらに、低溶融粘度のトナーは耐久性が悪化する傾向があるが、前記のように、粉砕工程を無機微粒子の存在下で行うことにより、耐久性が向上する。耐久性の向上は、トナー製造の最終工程において無機微粒子を外添する通常の方法と比較して、トナー表面における無機微粒子がトナー表面により均一に分散してしっかり付着し、カプセルのようにトナーを覆うためと推定される。
結着樹脂としては、低温定着性に優れる観点から、ポリエステルを含有する。結着樹脂として、ポリエステルのみを用いてもよいが、ポリエステル以外の他の樹脂が本発明の効果が損なわれない程度に適宜を含有されていてもよい。他の結着樹脂としては、ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられる。その場合、ポリエステルの含有量は、結着樹脂中、80重量%以上が好ましく、90重量%以上がより好ましい。
本発明において、ポリエステルは、2価以上のアルコールからなるアルコール成分と2価以上のカルボン酸化合物からなるカルボン酸成分とを縮重合することにより得られる。
2価のアルコールとしては、炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜15のジオールや、式(I):
Figure 0005454998
(式中、RO及びORはオキシアルキレン基であり、Rはエチレン及び/又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の平均値は1〜16が好ましく、1〜8がより好ましく、1.5〜4がさらに好ましい)
で表されるビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。炭素数2〜20の2価のアルコールとして、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6-ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
アルコール成分としては、粉砕・分級効率の観点から、式(I)で表されるビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物が好ましい。式(I)で表されるビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、50モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましい。
3価以上のアルコールとしては、例えば、炭素数3〜20、好ましくは炭素数3〜10の3価以上の多価アルコールが挙げられる。具体的には、ソルビトール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、グリセロール、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
一方、2価のカルボン酸化合物としては、炭素数3〜30、好ましくは炭素数3〜20、さらに好ましくは炭素数3〜10のジカルボン酸、及びそれらの酸無水物、アルキル(炭素数1〜12)エステル等の誘導体等が挙げられる。具体的には、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、炭素数1〜20のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸等が挙げられる。
3価以上のカルボン酸化合物としては、炭素数4〜30、好ましくは炭素数4〜20、さらに好ましくは炭素数4〜10の3価以上の多価カルボン酸、及びそれらの酸無水物、アルキル(炭素数1〜12)エステル等の誘導体等が挙げられる。具体的には、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)等が挙げられる。
カルボン酸成分としては、低分子量成分を抑制し、低粘度においてもガラス転移点が高く、耐久性が良好なポリエステルが得られる観点から、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、それらの酸の誘導体等の芳香族ジカルボン酸化合物が好ましく、低分子量成分の生成が抑制され、より良好な耐久性を有するポリエステルが得られる観点から、イソフタル酸及びそのエステルがより好ましい。芳香族ジカルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸成分中、30モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、70モル%以上がさらに好ましい。
なお、アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸化合物が、ポリエステルの分子量調整やトナーの耐オフセット性向上の観点から、適宜含有されていてもよい。
本発明において、カルボン酸成分とアルコール成分の当量比(カルボン酸成分のCOOH当量/アルコール成分のOH当量)は、得られるポリエステルの分子量及び溶融粘度を下げる観点から、0.60〜0.85が好ましく、0.65〜0.80がより好ましい。本発明のトナーには、結着樹脂として、上記当量比を有するポリエステルが、単独で配合されていても、2種以上配合されていてもよい。また、上記当量比を有するポリエステル1種以上と、上記当量比が0.8を超え1.1以下のポリエステル1種以上とが配合されていてもよい。2種以上のポリエステルが配合される場合、ポリエステル全体として、カルボン酸成分とアルコール成分の当量比(カルボン酸成分のCOOH当量/アルコール成分のOH当量)は、同様の観点から、0.60〜0.85が好ましく、0.65〜0.80がより好ましい。
本発明において、ポリエステルは、溶融粘度を低下させる観点から、線状ポリエステルであることが好ましい。線状ポリエステルとは、3価以上の多価モノマー、即ち3価以上の多価アルコール及び3価以上の多価カルボン酸化合物の総含有量が、カルボン酸成分とアルコール成分の総量中、1モル%未満のものをいい、3価以上の多価モノマーは実質的に含まれないことが好ましい。これに対し、非線状ポリエステルとは、3価以上の多価モノマーの総含有量が、カルボン酸成分とアルコール成分の総量中、1モル%以上のものをいい、好ましくは1〜20モル%、より好ましくは5〜15モル%である。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒、重合禁止剤等の存在下、180〜250℃の温度で縮重合させることにより得られる。
ポリエステルの軟化点は、トナーの低温定着性、溶融粘度及び耐久性の観点から、70〜110℃が好ましく、80〜100℃がより好ましく、85〜95℃がさらに好ましい。
ポリエステルのガラス転移点は、トナーの保存性の観点から、40〜80℃が好ましく、45〜70℃がより好ましく、50〜65℃がさらに好ましい。
ポリエステルの酸価は、トナー中の離型剤、荷電制御剤等の分散性の観点から、5〜40mgKOH/gが好ましく、10〜30mgKOH/gがより好ましい。
結着樹脂が複数のポリエステルからなる場合、軟化点、ガラス転移点及び酸価は、それらの加重平均値が上記範囲内となることが好ましい。
なお、本発明において、ポリエステルは、実質的にその特性を損なわない程度に変性されたポリエステルであってもよい。変性されたポリエステルとしては、例えば、特開平11−133668号公報、特開平10−239903号公報、特開平8−20636号公報等に記載の方法によりフェノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフト化やブロック化したポリエステルをいう。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、イソインドリン、ジスアゾエロー等が用いることができる。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、2〜10重量部がより好ましい。本発明のトナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい
本発明のトナーには、さらに、離型剤、荷電制御剤等が含有されていることが好ましい。
離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンポリエチレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス及びそれらの酸化物、カルナウバワックス、モンタンワックス、サゾールワックス及びそれらの脱酸ワックス、脂肪酸エステルワックス等のエステル系ワックス、脂肪酸アミド類、脂肪酸類、高級アルコール類、脂肪酸金属塩等が挙げられる。これらのなかでは、離型性及び安定性向上の観点から、脂肪族炭化水素系ワックス及びエステル系ワックスが好ましく、定着性向上の観点から、エステル系ワックスがより好ましく、カルナウバワックスがさらに好ましい。これらは単独で又は2種以上を混合して用いられていてもよい。
離型剤の融点は、トナーの低温定着性及び着色剤の分散性向上の観点から、60〜100℃が好ましく、70〜95℃がより好ましく、80〜90℃がさらに好ましい。
離型剤の含有量は、本発明のトナーを二成分現像剤として用いる場合、キャリアの耐久性向上の観点から、結着樹脂100重量部に対して、4重量部以下が好ましく、0.5〜3重量部がより好ましく、1〜2.5重量部がさらに好ましい。
荷電制御剤としては、特に限定されないが、負帯電性荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、例えば「バリファーストブラック3804」、「ボントロンS-31」(以上、オリエント化学工業社製)、「T-77」(保土谷化学工業社製)、「ボントロンS-32」、「ボントロンS-34」、「ボントロンS-36」(以上、オリエント化学工業社製)、「アイゼンスピロンブラックTRH」(保土谷化学工業社製)等;銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、例えば「ボントロンE-81」、「ボントロンE-82」、「ボントロンE-84」、「ボントロンE-85」(以上、オリエント化学工業社製)等;ニトロイミダゾール誘導体;ベンジル酸ホウ素錯体、例えば、「LR-147」(日本カーリット社製)等が挙げられる。
正帯電性荷電制御剤としては、ニグロシン染料、例えば「ニグロシンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブラックSO」、「ボントロンN-01」、「ボントロンN-07」、「ボントロンN-09」、「ボントロンN-11」(以上、オリエント化学工業社製)等;3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料;4級アンモニウム塩化合物、例えば「ボントロンP-51」、「ボントロンP-52」(以上、オリエント化学工業社製)、「TP-415」(保土谷化学工業社製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、「COPYCHARGEPXVP435」(ヘキスト社製)等;ポリアミン樹脂、例えば「AFP-B」(オリエント化学工業社製)等;イミダゾール誘導体、例えば「PLZ-2001」、「PLZ-8001」(以上、四国化成社製)等が挙げられる。
荷電制御剤の含有量は、トナーへの帯電性付与の観点から、結着樹脂100重量部に対して、0.3〜5重量部が好ましく、0.5〜3重量部がより好ましい。
本発明のトナーには、さらに、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が適宜含有されていてもよい。
本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含むトナー原料を、溶融混練する工程を含む方法により得られる。
溶融混練に供するトナー原料は、予め混合しておくことが好ましく、トナー原料の混合は、結着樹脂等の全ての原料を一度に混合する方法であっても、分割して混合する方法であってもよい。
トナー原料の混合に用いられる混合機としては、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等が挙げられるが、着色剤、離型剤、荷電制御剤等のトナー中への分散性の観点から、ヘンシェルミキサーが好ましい。
トナー原料の溶融混練には、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機等を用いることができるが、本発明において、着色剤等の添加剤の分散性の観点から、オープンロール型混練機を用いることが好ましい。ロールの軸方向に沿って設けられた供給口と混練物排出口を備えたオープンロール型混練機を用いることにより、混練の繰り返しや分散助剤の使用をしなくても、着色剤等の添加剤を効率よく高分散させることができる。
トナー原料は、1箇所の供給口から混練機に供給してもよく、複数の供給口から分割して混練機に供給してもよいが、操作の簡便性及び装置の簡略化の観点からは、1箇所の供給口から混練機に供給することが好ましい。
オープンロール型混練機とは、溶融混練部がオープン型であるものをいい、溶融混練の際に発生する混練熱を容易に放熱することができる。また、オープンロール型混練機は、少なくとも2本のロールを備えた連続式の混練機であることが望ましく、本発明に用いられるオープンロール型混練機は、周速度の異なる2本のロール、即ち、周速度の高い高回転ロールと周速度の低い低回転ロールとの2本のロールを備えた混練機である。本発明においては、分散性の観点から、高回転ロールは加熱ロール、低回転ロールは冷却ロールであることが望ましい。
ロールの構造、大きさ、材料等は特に限定されず、ロール表面も、平滑、波型、凸凹型等のいずれであってもよいが、混練シェアを高めるために、各ロールの表面には複数の螺旋状の溝が刻んであることが好ましい。
ロールの温度は、例えば、ロール内部に通す熱媒体の温度により調整することができ、各ロールには、ロール内部を2以上に分割して温度の異なる熱媒体を通じてもよい。
高回転ロールの原料投入側端部温度は100〜160℃が好ましく、低回転ロールの原料投入側端部温度は35〜100℃が好ましい。高回転ロールと低回転ロールにおける、原料投入側端部と混練物排出側端部の設定温度の差は、添加剤の分散性の観点から、50℃以下であることが好ましく、特に、高回転ロールにおいては、20〜50℃が好ましい。
高回転ロールの周速度は、2〜100m/minであることが好ましく、10〜50m/minがより好ましい。低回転ロールの周速度は2〜100m/minが好ましく、4〜60m/minがより好ましく、4〜50m/minがさらに好ましい。また、2本のロールの周速度の比(低回転ロール/高回転ロール)は、1/10〜9/10が好ましく、3/10〜8/10がより好ましい。
本発明のトナーは、前記溶融混練工程で得られた溶融混練物を冷却し、前記の如く、無機微粒子の存在下で粉砕する工程を経て得られるが、粉砕は生産効率の観点から、2段以上で行うことが好ましく、冷却した溶融混練物を粉砕(粗粉砕)した後、無機微粒子の存在下で粗粉砕物をさらに粉砕(微粉砕)することが好ましい。微粉砕を無機微粒子の存在下で行うことにより、樹脂間の付着力が低減され、低溶融粘度のトナーを生産性よく製造することができるとともに、最終的に得られるトナーの耐久性をより向上させることができる。
無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の無機微粒子等が挙げられ、これらの中では、埋め込み防止の観点から、比重の小さいシリカが好ましい。
シリカは、環境安定性の観点から、疎水化処理された疎水性シリカであるのが好ましい。疎水化の方法は特に限定されず、疎水化処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、ジメチルジクロロシラン(DMDS)、シリコーンオイル、メチルトリエトキシシラン等が挙げられるが、これらの中ではヘキサメチルジシラザン及びジメチルジクロロシランが好ましい。疎水化処理剤の処理量は、無機微粒子の表面積当たり1〜7mg/m2が好ましい。
無機微粒子の個数平均粒径は、粗粉砕物表面からの脱離を防ぎ、かつ埋没を防止する観点から、8〜50nmが好ましく、12〜30nmがより好ましい。
粉砕工程で用いられる無機微粒子の使用量は、低温定着性と耐久性を両立する観点から、溶融混練物又は粉砕工程を2段階で行う場合は粗粉砕物100重量部に対して1〜10重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましく、5〜8重量部がさらに好ましい。
無機微粒子の存在下で溶融混練物又は粗粉砕物を粉砕する方法は、粉砕前に予め溶融混練物又は粗粉砕物を無機粒子に混合する方法、粉砕機への供給時に両者を合わせ、同時に両者を粉砕機に供給する方法、それぞれ別の供給口から粉砕機に供給する方法等、特に限定されないが、予め溶融混練物又は粗粉砕物と無機微粒子を混合した後、粉砕に供することが好ましい。
粉砕工程における溶融混練物又は粗粉砕物と無機微粒子との混合には、均一分散の観点から、回転羽根等の攪拌具を有する攪拌装置を用いることが好ましい。回転羽根の数や形状は適宜スケールにあわせて設計されればよいが、2枚以上の回転羽根を供えた攪拌装置が好ましい。攪拌具は混合部の上部に位置するものが、粉砕物の連続処理の点から好ましい。
溶融混練物又は粗粉砕物と粉砕工程時に存在させる無機微粒子との混合条件は、両者を十分に混合させることができる程度であれば、特に限定されず、スケールにあわせて適宜決定すればよいが、10リットル程度のバッチ方式等の攪拌装置を用いる場合は、回転数2000〜5000r/minで、30秒〜2分間程度行うのが好ましい。また、5リットル程度の連続式攪拌装置を用いる場合は、滞留時間が1〜60秒で行うのが好ましい。
粉砕に用いられる粉砕機は特に限定されないが、例えば、粗粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、アトマイザー、ロートプレックス等が挙げられる。粗粉砕工程では、溶融混練物を、無機微粒子を効率的に被覆する観点から、体積中位粒径(D50)が1〜5mm程度になるまで粉砕することが好ましい。
また、微粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、流動層式ジェットミル、気流式ジェットミル等のジェット式粉砕機、ターボミル等の機械式粉砕機等が挙げられるが、無機酸化物のトナー表面での付着安定性の観点から、ジェット式粉砕機が好ましい。
流動層式ジェットミルとしては、例えば、下方部分に複数のジェットノズルが対向するように配置された粉砕室を少なくとも有し、ジェットノズルから噴出する高速のガス噴流により、粉砕容器内に供給された粒子の流動層が形成され、流動層において、粒子の加速、相互衝突が繰り返されることにより、粒子が微粉砕される構造・原理を有する、粉砕機が挙げられる。
上記構造を有するジェットミルにおいて、ジェットノズルの本数は特に限定されないが、風量、流量、流速のバランスや粒子の衝突効率等の観点から、複数、好ましくは3〜4本のジェットノズルが、対向して配置されていることが好ましい。
さらに、粉砕室の上方部分には粉砕により小粒径化され、上昇した小粒径の粒子を捕集する分級ロータが設けられている。粒度分布は、かかる分級ロータの回転数により容易に調整することができる。分級ロータによる分級により、粗粉が除去された粉砕物(上限分級粉)が得られる。
分級ロータは、鉛直方向に対して縦向き、横向きのいずれに配置されていてもよいが、分級性能の観点から、縦向きに配置されていることが好ましい。
複数のジェットノズルが備えられ、さらに分級ロータを有する流動層式ジェットミルの具体例としては、特開昭60−166547号公報、特開2002−35631号公報に開示された粉砕機が挙げられる。
また、本発明において好適に用いられる流動層式ジェットミルの市販品としては、ホソカワミクロン社製の「TFG」シリーズ、ホソカワミクロン社製の「AFG」シリーズ等が挙げられる。
また、気流式ジェットミルとしては、例えば、ベンチュリノズルと該ベンチュリノズルと対向するように配置した衝突部材とを備えた衝突式ジェットミル等が挙げられる。
本発明において好適に用いられる気流式ジェットミルとしては、日本ニューマチック社製の「IDS」シリーズ等が挙げられる。気流式ジェットミルを使用する際の、粉砕時の風圧、即ち、粉砕ノズルに導入する粉砕エアの圧力は、0.2〜1MPaが好ましく、0.3〜0.8MPaがより好ましく、0.4〜0.7MPaがさらに好ましい。
本発明では、粉砕工程を2段階で行う場合、工業的に連続生産するために、粗粉砕物と無機微粒子の混合から微粉砕までの工程を連続して行なうこと、即ち、粗粉砕物と無機微粒子とを連続的に混合に供し、得られた混合物を連続的に微粉砕に供することが好ましい。
粉砕工程により得られる粉砕物(微粉砕物)の体積中位粒径(D50)は、15μm以下が好ましく、3〜10μmがより好ましく、3〜8μmがさらに好ましい。
粉砕工程の後、さらに粒子径を均一にするための分級工程を行うことが好ましい。分級工程における分級機としては、風力分級機、慣性式分級機、篩式分級機等が挙げられるが、本発明においては、微粉を除去する能力の観点から、ケーシング内に鉛直方向に配置された駆動軸を中心軸とする分級ロータと、該分級ロータと同一の駆動軸を中心軸とし、該分級ロータの外周の分級ゾーンに該分級ロータの外周とは間隔を空けて配置された不動の螺旋状案内羽根とを有する分級機であることが好ましい。かかる構造を有する分級機の具体例としては、特開平11−216425号公報の図2、特開2004−78063号公報の図6に図示された分級機や、ホソカワミクロン社製の「TSP」シリーズ等の市販品等が挙げられるが、以下に分級機構の概略を説明する。
分級機のケーシング内に供給された粉砕物は、螺旋状案内羽根に誘導されながら分級ロータ外周の分級ゾーンを下降する。分級ロータ内部と分級ゾーンは、分級ロータの外周面に設けられた分級羽根を介して連通しており、粉砕物が下降する際に、分級空気に乗った微粉は分級羽根を介して分級ロータ内部に吸引され、微粉排出口から排出される。一方、分級空気流に乗らなかった粗粉は重力により、分級ゾーンを下降し、粗粉排出口から排出される。
さらに、分級工程で用いる分級機は、1つのケーシング内で同一の駆動軸を中心軸とする2個の分級ロータを有するものであることが好ましく、分級ロータは各々独立して同方向に回転することが好ましい。
分級ロータが上下2段に備えられている場合には、両者における分級空気の吸引速度、分級ロータの回転速度等をそれぞれ調整することにより、より精度の高い分級が可能となり、より好ましい。分級ロータを上下2段に備えた分級機の具体例としては、特開2001−293438号公報の図1に図示された分級機や、ホソカワミクロン社製の「TTSP」シリーズ等の市販品等が挙げられる。
なお、分級工程で用いる分級機は、主として微粉を除去する微粉側分級(下限分級)に用いることが好ましい。なお、分級工程により除去された微粉は、再分級により必要な部分を再捕集するため、分級工程に供してもよい。
トナーの体積中位粒径(D50)は、トナー消費量削減の観点から、3.0〜11μmが好ましく、3.5〜9μmがより好ましく、4〜8μmがさらに好ましい。
本発明のトナーの100℃における溶融粘度は、低温定着性の観点から、1000Pa・s以下であり、好ましくは700Pa・s以下、より好ましくは500Pa・s以下である。また、トナーの生産性向上の観点から、100Pa・s以上である。すなわち、低温定着性とトナーの生産性向上の観点から、100〜1000Pa・sであり、好ましくは100〜700Pa・s、より好ましくは100〜500Pa・sである。これにより、低温定着時でもトナーが薄く拡がり、トナー消費量を低減することができる。また、160℃における溶融粘度は、トナー消費量削減の観点から、100Pa・s以下が好ましく、80Pa・s以下がより好ましく、60Pa・s以下がさらに好ましい。また、トナーの生産性向上の観点から、10Pa・s以上が好ましい。すなわち、トナー消費量削減とトナーの生産性向上の観点から、10〜100Pa・sが好ましく、より好ましくは10〜80Pa・sであり、さらに好ましくは10〜60Pa・sである。トナーの溶融粘度は、主に結着樹脂の溶融粘度により調整することができる。例えば、ポリエステルの縮重合反応の反応時間を短くして分子量を低くすることや嵩高くないモノマーを用いることにより、トナーの溶融粘度を低くすることができる。また、樹脂を線状構造にすること等によっても、トナーの溶融粘度を低くすることができる。
トナーのテトラヒドロフラン可溶分の重量平均分子量は、低温定着性、トナーの消費量削減の観点から、10000以下が好ましく、8000以下がより好ましく、7000以下がさらに好ましい。また、トナーの生産性向上の観点から、1000以上が好ましく、2000以上がより好ましく、3000以上がさらに好ましい。すなわち、重量平均分子量は、低温定着性、トナー消費量削減とトナーの生産性向上の観点から、1000〜10000が好ましく、2000〜8000がより好ましく、3000〜7000がさらに好ましい。また、数平均分子量は、低温定着性とトナー消費量削減の観点から、3500以下が好ましく、より好ましくは3000である。また、トナーの生産性向上の観点から、1000以上が好ましく、より好ましくは1500以上である。すなわち、低温定着性、トナー消費量削減とトナーの生産性向上の観点から、数平均分子量は、1000〜3500が好ましく、1500〜3000がさらに好ましい。トナーのテトラヒドロフラン可溶分の重量平均分子量及び数平均分子量は、トナーのテトラヒドロフラン可溶分のゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算の測定値である。
トナーの軟化点は、低温定着性、溶融粘度及び耐久性の観点から、70〜110℃が好ましく、80〜100℃がより好ましく、85〜95℃がさらに好ましい。
トナーのガラス転移点は、トナーの保存性の観点から、40〜80℃が好ましく、45〜70℃がより好ましい。
本発明のトナーは、粉砕、分級工程後、さらに前記の無機微粒子や、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂微粒子等の外添剤と混合する工程を含む方法により得られるものであってもよい。
粉砕物や分級工程後に得られたトナー粒子と外添剤との混合には、回転羽根等の攪拌具を有する攪拌装置を用いることが好ましく、より好適な攪拌装置として、ヘンシェルミキサーが挙げられる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、そのまま一成分現像用トナーとして、又はキャリアと混合して用いられる二成分現像用トナーとして、一成分現像方式及び二成分現像方式のいずれの画像形成装置にも用いることができるが、本発明のトナーは、印字安定性が良好で、高速化が可能である点から、二成分現像用トナーとして好適に使用することができる。従って、本発明ではさらに、本発明のトナーとキャリアからなる二成分現像剤及び本発明のトナーを二成分現像方式の画像形成装置に用いる画像形成方法を提供する。
本発明において、キャリアとしては、画像特性の観点から、磁気ブラシのあたりが弱くなる飽和磁化の低いキャリアが好ましい。キャリアの飽和磁化は、40〜100Am2/kgが好ましく、50〜90Am2/kgがより好ましい。飽和磁化は、磁気ブラシの固さを調節し、階調再現性を保持する観点から、100Am2/kg以下が好ましく、キャリア付着やトナー飛散を防止する観点から、40Am2/kg以上が好ましい。
キャリアのコア材としては、公知の材料からなるものを特に限定することなく用いることができ、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト、銅-亜鉛-マグネシウムフェライト、マンガンフェライト、マグネシウムフェライト等の合金や化合物、ガラスビーズ等が挙げられ、これらの中では、帯電性の観点から、鉄粉、マグネタイト、フェライト、銅-亜鉛-マグネシウムフェライト、マンガンフェライト及びマグネシウムフェライトが好ましく、画質の観点から、フェライト、銅-亜鉛-マグネシウムフェライト、マンガンフェライト及びマグネシウムフェライトがより好ましい。
キャリアの表面は、キャリア汚染低減の観点から、樹脂で被覆されているのが好ましい。キャリア表面を被覆する樹脂としては、トナー材料により異なるが、例えばポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン樹脂、ポリエステル、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂等が挙げられ、これらは単独であるいは2種以上を併用して用いることができるが、トナーが負帯電性である場合には、帯電性及び表面エネルギーの観点から、シリコーン樹脂が好ましい。樹脂によるコア材の被覆方法は、例えば、樹脂等の被覆材を溶剤中に溶解もしくは懸濁させて塗布し、コア材に付着させる方法、単に粉体で混合する方法等、特に限定されない。
トナーとキャリアとを混合して得られる本発明の二成分現像剤において、トナーとキャリアの重量比(トナー/キャリア)は、1/99〜10/90が好ましく、5/95〜7/93がより好ましい。
本発明の画像形成方法は、静電潜像を現像する工程(現像工程)を二成分現像方式で行う以外は、公知の工程を経て画像を形成することができる。現像工程以外の工程としては、例えば、感光体表面に静電潜像を形成させる工程(帯電・露光工程)、静電潜像を現像する工程(現像工程)、現像したトナー像を紙等の被転写材に転写する工程(転写工程)、転写したトナー像を定着させる工程(定着工程)、感光体ドラム等の現像部材に残存したトナーを除去する工程(クリーニング工程)等が挙げられる。
〔樹脂及びトナーの軟化点(Tm)〕
フローテスター(島津製作所、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂及びトナーのガラス転移点(Tg)〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で昇温し、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法により測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更する。
〔離型剤の融点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で昇温し、融解熱の最大ピーク温度を融点とする。
〔無機微粒子の個数平均粒径〕
個数平均粒径(nm)=6/(ρ×比表面積(m2/g))×1000
式中、ρは外添剤の比重であり、例えば、シリカの比重は2.2である。比表面積は、窒素吸着法により求められたBET比表面積である。金属又は金属酸化物を含有するシリカの場合は、金属又は金属酸化物を含有する前の原体の比表面積とし、疎水化処理された外添剤の場合は、疎水化処理前の原体の比表面積とする。
なお、上記式は、粒径Rの球と仮定して、
BET比表面積=S×(1/m)
m(粒子の重さ)=4/3×π×(R/2)3×比重
S(表面積)=4π(R/2)2
から得られる式である。
〔粉砕物及びトナーの体積中位粒径(D50)〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)を5重量%の濃度となるよう前記電解液に溶解させる。
分散条件:前記分散液5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記電解液100mlに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
〔トナーのテトラヒドロフラン可溶分の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)〕
以下の方法により、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により分子量分布を測定し、数平均分子量及び重量平均分子量を求める。
(1) 試料溶液の調製
濃度が0.5g/100mlになるように、トナーをテトラヒドロフランに、25℃で溶解させる。次いで、この溶液をポアサイズ2μmのフッ素樹脂フィルター(住友電気工業(株)製、FP-200)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とする。
(2) 分子量測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液としてテトラヒドロフランを、毎分1mlの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させる。そこに試料溶液100μlを注入して測定を行う。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出する。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(東ソー社製のA-500(5.0×102)、A-1000(1.01×103)、A-2500(2.63×103)、A-5000(5.97×103)、F-1(1.02×104)、F-2(1.81×104)、F-4(3.97×104)、F-10(9.64×104)、F-20(1.90×105)、F-40(4.27×105)、F-80(7.06×105)、F-128(1.09×106))を標準試料として作成したものを用いる。
測定装置:HLC-8220GPC(東ソー社製)
分析カラム:GMHXL+G3000HXL(東ソー社製)
〔トナーの溶融粘度〕
粘弾性測定装置(レオメーター)RDA-III型(レオメトリックス社製)を用いて測定を行う。
測定治具:直径25mmのパラレルプレートを使用する。
測定試料:トナー1g
測定条件:120℃から測定を開始し、40℃に冷却する。その後、40℃から160℃まで再加熱する。この再加熱時における100℃の溶融粘度(Pa・s)と160℃の溶融粘度(Pa・s)を測定する。
測定装置の条件については下記の通り設定する。
Geometry:Parallel Plate(25mm)
Radius:12.5(mm)
Gap:120℃の時のGap
測定装置内を120℃に上昇させた後、パラレルプレート上にトナー1gをのせる。溶融したトナーを上下のプレートに密着させた後、Axal Forceを0としたところのGapを入力する。
1.Dynamic Mechanical Analysis
Frequency/Temperature Sweep
2.Test Parameters
Strain:0.05(%)
Initial Temperature:40(℃)
3.Sweep Paramerters
Sweep Type:Discrete
Final temperature:160(℃)
Step Size:1( ℃)
Soak Time:30(s)
Frequency:6.28(rad/s)
4.Options
Delay Before Test:30(s)
Correlation Delay:0.0(Cycles)
1Cycle Correlation:No
Auto tension:Yes
〔キャリアの飽和磁化〕
(1) 外径7mm(内径6mm)、高さ5mmの蓋付プラスティックケースにキャリアをタッピングしながら充填し、プラスティックケースの重量とキャリアを充填したプラスティックケースの重量の差から、キャリアの質量を求める。
(2) 理研電子(株)の磁気特性測定装置「BHV-50H」(V.S.MAGNETOMETER)のサンプルホルダーにキャリアを充填したプラスティックケースをセットし、バイブレーション機能を使用して、プラスティックケースを加振しながら、79.6kA/mの磁場を印加して飽和磁化を測定する。得られた値は充填されたキャリアの質量を考慮し、単位質量当たりの飽和磁化に換算する。
樹脂製造例1〔樹脂A、B及びC〕
表1に示す原料モノマーとエステル化触媒(酸化ジブチル錫)19.5gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、200℃から235℃に段階昇温して5時間反応させた後、さらに8.3kPaにて1時間反応させて、ポリエステル(樹脂A、B及びC)を得た。
樹脂製造例2〔樹脂D〕
表1に示す原料モノマーと重合禁止剤(ハイドロキノン)2g及びエステル化触媒(酸化ジブチル錫)19.5gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、230℃まで段階昇温して反応率が90%に達するまで反応させ、さらに8.3kPaにて1時間反応させて、ポリエステル(樹脂D)を得た。なお、本発明において反応率とは、反応水量/理論生成水量×100の値をいう。
樹脂製造例3〔樹脂E〕
表1に示す原料モノマーとエステル化触媒(酸化ジブチル錫)19.5gを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、230℃に昇温して反応率が90%に達するまで反応させ、その後、185℃まで冷却し、無水トリメリット酸を入れ、210℃まで段階昇温により反応させた後、さらに8.3kPaにて所望の軟化点に達するまで反応させて、ポリエステル(樹脂E)を得た。
Figure 0005454998
実施例1〜8及び比較例1、2
表2に示す結着樹脂100重量部、シアン顔料「ECB-301」(大日精化工業社製)4.5重量部、離型剤「カルナウバワックス1号」(加藤洋行社製、融点:81℃)2重量部、及び荷電制御剤「ボントロン E-81」(オリヱント化学社製)2重量部を添加し、ヘンシェルミキサーにて180秒間混合した。得られた混合物を連続式二本オープンロール型混練機「ニーデックス」(三井鉱山(株)製)により溶融混練した。
なお、使用した連続式二本オープンロール型混練機は、ロール外径が0.14m、有効ロール長が0.8mのものであり、運転条件は、高回転ロール(前ロール)の回転数が75r/min(周速度:32.97m/min)、低回転ロール(後ロール)の回転数が50r/min(周速度:21.98m/min)、ロール間隙が0.1mmであった。ロール内の加熱及び冷却媒体温度は、高回転ロールの原料投入側の温度を120℃、混練物排出側の温度を90℃、低回転ロールの原料投入側の温度を35℃及び混練物排出側の温度を30℃に設定した。また、原料混合物の供給速度は10kg/hrであった。
ついで、得られた混練物を空気中で30℃以下に冷却したのち、ロートプレックス(アルピネ社製)にて粗粉砕し、最大径2mmの粗粉砕物を得た。
得られた粗粉砕物100重量部に対し、表2に示す無機微粒子を混合し、75リットル容のヘンシェルミキサーにて1500r/minで1分間攪拌混合し、得られた混合物をカウンタージェットミル「400AFG」(ホソカワミクロン社製)にて微粉砕及び上限分級(粗粉除去)を行った。得られた微粉砕物の体積中位粒径(D50)は、5.2μmであった。
さらに、分級機「TTSP」(ホソカワミクロン社製)にて下限分級(微粉除去)を行い、トナーを得た。体積中位粒径(D50)が5.5μmの負帯電性のトナー母粒子を得た。
得られたトナー母粒子100重量部と、疎水性シリカ「NAX50」(日本アエロジル社製、個数平均粒子径:30nm)1重量部をヘンシェルミキサーで3分間混合して、トナーを得た。
実施例9
原料の溶融混練を、連続式二本オープンロール型混練機の代わりに連続型二軸押出機を用いて行った以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
比較例3
無機微粒子を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、トナーの製造を試みたが、粗粉砕物が粉砕機に融着して、トナーは得られなかった。
実施例及び比較例で得られた各トナー6重量部を、フェライトキャリア(体積平均粒径:60μm、飽和磁化:68Am2/kg)94重量部と混合し、二成分現像剤を得た。
試験例1〔低温定着性〕
二成分現像剤を、複写機「AR-505」(シャープ社製)に実装し、トナー量が0.6mg/cm2になるように調整した後、定着前の段階で画像を取り出し、未定着画像を得た。さらに、非接触定着方式の画像形成装置「Vario stream 9000」(オセ・プリンティングシステムズ社製)用の定着機を改造した外部定着機を使用し、紙上の温度を90℃から150℃へと順次上昇させて定着画像を得た。各温度で定着させた画像に「ユニセフセロハン」(三菱鉛筆社、幅:18mm、JISZ-1522)を貼り付け、500gの荷重がかかるようにロールでテープに圧力をかけた後、テープを剥離し、剥離前後の画像濃度を測定した。定着率(テープ剥離後/テープ貼付前×100)が最初に90%を超える紙上の温度を最低定着温度とし、低温定着性を評価した。最低定着温度が低いほど、低温定着性が良好であることを示す。定着試験に用いた紙はシャープ社製の厚紙「CopyBond SF-70NA」(75g/m2)である。結果を表2に示す。
試験例2〔トナー消費量〕
二成分現像剤を、非接触現像方式、二成分現像方式の画像形成装置「Vario stream 9000」 (オセ・プリンティングシステムズ社製)に実装し、画像濃度2.0、印字率9%、線速1000mm/secで30時間耐刷した。1時間当たりの平均使用量をトナー消費量(g/h)とし、トナー消費量を評価した。結果を表2に示す。
試験例3〔トナー層の厚さ〕
得られた二成分現像剤を、複写機「AR-505」(シャープ社製)に実装し、画像濃度が2.0になるように調整し、シャープ社製の厚紙「CopyBond SF-70NA」(75g/m2)に印刷した。なお、画像濃度は色彩計「GretagMacbeth Spectroeye」(グレタグ社製)で画像印字部を5点測定し、その平均値を画像濃度として算出した。
得られた画像の印字部5点の平均高さと非印字部5点の平均高さを超深度形状測定顕微鏡(カラーレーザ顕微鏡)「VK8500」(キーエンス社製)にて測定し、その差をトナー層の厚さ(μm)とした。トナー層の厚さが小さいほど、トナー消費量に優れることを示す。結果を表2に示す。
試験例4〔耐久性〕
実施例1〜7の二成分現像剤を、非接触現像方式、二成分現像方式の画像形成装置「Vario stream 9000」(オセ・プリンティングシステムズ社製)に実装し、画像濃度2.0、印字率9%、線速1000mm/secで30時間耐刷した後、以下の方法に従ってトナーのスペント量を測定し、耐久性を評価した。スペント量が少ないほど、耐久性が良好であることを示すが、実施例1〜7の二成分現像剤は、いずれも良好な耐久性を有していた。
(1) 二成分現像剤を掃除機により20μm目開きのメッシュに通し、残ったキャリアのカーボン量を炭素分析装置(カーボンアナライザー:HORIBA社製)で測定する。
(2) (1)でカーボン量を測定したキャリアをクロロホルムにて洗浄し、キャリアに付着しているトナーを除去する。洗浄後、キャリアのカーボン量を測定する。
(3) (1)で測定したカーボン量から、(2)で測定したカーボン量を引いた値をトナーのスペント量とする。スペント量は、キャリアに対する重量%で示す。
Figure 0005454998
以上の結果より、実施例1〜9のトナーは、比較例1〜3のトナーと対比して、低温定着性に優れ、薄いトナー層により画像を形成できるため消費量も少なく、かつトナースペントが少ないため、良好な画像が得られていることが分かる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に用いられる。

Claims (8)

  1. 少なくとも結着樹脂及び着色剤を溶融混練して、得られた溶融混練物を冷却し、無機微粒子の存在下で粉砕する工程を含む方法により得られる静電荷像現像用トナーであって、前記結着樹脂がポリエステルを含有してなり、トナーの100℃における溶融粘度が100〜1000Pa・sであり、トナーのテトラヒドロフラン可溶分のゲル浸透クロマトグラフィーによるポリスチレン換算の重量平均分子量が1000〜7000である、静電荷像現像用トナー。
  2. ポリエステルが線状ポリエステルである、請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  3. ポリエステルが、イソフタル酸又はそのエステルを含むカルボン酸成分とアルコール成分とを縮重合させて得られるポリエステルである、請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナー。
  4. ポリエステルが、カルボン酸成分とアルコール成分とを縮重合して得られ、アルコール成分に対するカルボン酸成分の当量比が0.60〜0.85である、請求項1〜3いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 溶融混練がオープンロール型混練機を用いて行われる、請求項1〜4いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 粉砕工程で用いられる無機微粒子の使用量が、溶融混練物100重量部に対して、1〜10重量部である、請求項1〜5いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 請求項1〜いずれか記載の静電荷像現像用トナーとキャリアからなる二成分現像剤。
  8. 請求項1〜いずれか記載の静電荷像現像用トナーを、二成分現像方式の画像形成装置に用いる画像形成方法。
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