JP5444990B2 - 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用現像剤、静電荷像現像用現像剤カートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関する。
電子写真法など静電潜像を経て画像情報を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されている。電子写真法においては、帯電、露光工程により、潜像保持体(以下、適宜「感光体」とも称する。)上に形成される静電潜像が、トナーを含む現像剤により現像されて、転写、定着工程を経て可視化される。現像に用いられる現像剤にはトナーとキャリアとを含む二成分現像剤と、磁性トナーなどのようにトナー単独で用いられる一成分現像剤とがある。二成分現像剤に用いられるキャリアとしては、芯材粒子と該芯材粒子を樹脂で被覆する被覆層とを有するキャリアが現在広く用いられている。
被覆層を有するキャリアとしては、磁性体粒子の表面を少なくとも2層の樹脂層で被覆してなり、該樹脂層の最下層が架橋型樹脂よりなり、最上層が非架橋型樹脂を有する層よりなるキャリアが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献2には、キャリア核粒子表面に、ポリフルオロカーボン及び熱硬化性樹脂からなるバインダーと無機顔料とを含む中間被覆層を介して、飽和フルオロポリマーを主体とする外皮層を設けた電子写真現像剤用キャリア剤が記載される。特許文献3には、特定の粒径及び真比重を有し、且つ炭素原子に対するフッ素原子の原子比が特定の範囲であるフッ化カーボン粒子が記載され、該フッ化カーボン粒子が、静電像現像用トナーの添加剤や静電像現像用キャリアの被覆層などの各種の用途に適用しうることが記載される。
特開2007−322613号公報 特開昭57−122449号公報 特開平6−256008号公報
本発明は、パーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量が0.5ppm以下であるポリテトラフルオロエチレン粒子を含まない場合に比べ、ホットオフセットの発生が抑制された静電荷像現像用キャリアを提供することを課題とする。
前記課題は、以下の本発明により達成される。
即ち、請求項1に係る発明は、
芯材粒子と、該芯材粒子を被覆する樹脂被覆層と、を有し、
前記樹脂被覆層が、パーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量が0.5ppm以下であるポリテトラフルオロエチレン粒子及びシクロヘキシルメタクリレート樹脂含み、前記樹脂被覆層に由来する遊離物を、静電荷像現像用キャリアの全質量に対して、50ppm以上500ppm以下の範囲で含む静電荷像現像用キャリアである。
請求項に係る発明は、
トナーと、請求項1に記載の静電荷像現像用キャリアと、を含有する静電荷像現像用現像剤である。
請求項に係る発明は、
請求項に記載の静電荷像現像用現像剤を収納した静電荷像現像用現像剤カートリッジである。
請求項に係る発明は、
現像剤保持体を少なくとも備え、請求項に記載の静電荷像現像用現像剤を収容したプロセスカートリッジである。
請求項に係る発明は、
静電潜像保持体と、該静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記静電潜像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を被転写体の表面に転写する転写手段と、を有し、
前記現像剤が請求項に記載の静電荷像現像用現像剤である画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、パーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量が0.5ppm以下であるポリテトラフルオロエチレン粒子を含まない場合に比べ、ホットオフセットの発生が抑制された静電荷像現像用キャリアが提供される。
更に、請求項に係る発明によれば、前記樹脂被覆層に由来する遊離物を50ppm以上500ppm以下の範囲で含まない場合に比べて、現像処理後の静電潜像保持体におけるトナーの除去性(以下、適宜「クリーニング性」とも称する。)がより向上する。
請求項に係る発明によれば、パーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量が0.5ppm以下であるポリテトラフルオロエチレン粒子を含まない静電荷像現像用キャリアを適用した場合と比較して、ホットオフセットの発生が抑制された静電荷像現像剤が提供される。
請求項に係る発明によれば、パーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量が0.5ppm以下であるポリテトラフルオロエチレン粒子を含まない静電荷像現像用キャリアを適用した場合と比較して、ホットオフセットの発生が抑制された静電荷像現像剤用カートリッジが提供される。
請求項に係る発明によれば、パーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量が0.5ppm以下であるポリテトラフルオロエチレン粒子を含まない静電荷像現像用キャリアを適用した場合と比較して、ホットオフセットの発生が抑制されたプロセスカートリッジが提供される。
請求項に係る発明によれば、パーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量が0.5ppm以下であるポリテトラフルオロエチレン粒子を含まない静電荷像現像用キャリアを適用した場合と比較して、ホットオフセットの発生が抑制された画像形成装置が提供される。
本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態のプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
<静電荷像現像用キャリア>
本実施形態の静電荷像現像用キャリア(以下、「本実施形態のキャリア」という場合がある。)は、芯材粒子と、該芯材粒子を被覆する樹脂被覆層と、を有し、前記樹脂被覆層が、パーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量が0.5ppm以下であるポリテトラフルオロエチレン粒子(以下、適宜「特定PTFE粒子」とも称する。)及びシクロヘキシルメタクリレート樹脂含み、前記樹脂被覆層に由来する遊離物を、静電荷像現像用キャリアの全質量に対して、50ppm以上500ppm以下の範囲で含むことを特徴とする。
本実施形態のキャリアは、パーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量が0.5ppm以下であるポリテトラフルオロエチレン粒子を含むことで、定着時におけるホットオフセットの発生が抑制される。
ここで、「ホットオフセット」とは、定着時において、定着部材による加熱により、トナーが過剰に溶融して定着部材に融着することをいう。
上記の効果を奏するメカニズムについては、必ずしも明確ではないが、以下のように推定している。
ポリテトラフルオロエチレン粒子(PTFE粒子)を含む静電荷像現像用キャリアは、帯電維持性に優れるという特徴を有する。その一方、当該キャリアを適用した現像剤を用いると、ホットオフセットが発生する場合がある。これは、PTFE粒子に由来するフッ素系成分であるパーフルオロオクタン酸及びその塩がトナーに移行することが、その原因の一つであろうとの知見を得た。即ち、パーフルオロオクタン酸及びその塩がトナーに移行すると、定着部材が備えるフッ素系樹脂等を含む表面層の表面エネルギーと、トナーが有する表面エネルギーとの差が小さくなるため、トナーと定着部材の表面層との親和性が高まり、これにより定着部材の表面にトナーが定着処理後も残留してしまうことで、ホットオフセットが発生するものと考えられる。
上記の状況に鑑み、本実施形態のキャリアは、パーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量を0.5ppm以下としたことで、PTFE粒子を含むことによる帯電維持性は発揮しつつも、ホットオフセットの発生は抑制されたものと考えられる。
本実施形態のキャリアとしては、芯材粒子と該芯材粒子の表面を樹脂により被覆した被覆層を有するキャリア(以下、適宜「樹脂被覆キャリア」とも称する。)、及び磁性体粒子又は導電性粒子をマトリックス樹脂に分散させてなるキャリア(以下、適宜「非被覆キャリア」とも称する。)のいずれであってもよい。本実施形態のキャリアとしては、樹脂被覆キャリアがより望ましい。
以下、本実施形態のキャリアについて詳細に説明する。先ず、本実施形態のキャリアが含む特徴的な構成要素である特定PTFE粒子について説明する。
<特定PTFE粒子>
特定PTFE粒子は、パーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量が0.5ppm以下のポリテトラフルオロエチレン粒子であり、パーフルオロオクタン酸及びその塩を含まないものがより望ましい。
本実施形態において、特定PTFE粒子におけるパーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量は、以下の測定方法を用いて得た値である。
−測定方法−
試料となるPTFE粒子約0.2gをその10倍量のアセトンに溶解させ、アセトン溶液を約2倍量の水にゆっくりと滴下する。得られた水溶液を、LC/MS/MS(アプライドバイオシステムズジャパン社製:3200 Q TRAP(登録商標)L/MS/MSシステム)にて定量する。
特定PTFE粒子におけるパーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量を0.5ppm以下とするには、パーフルオロオクタン酸を用いないで乳化重合する方法や、パーフルオロオクタン酸とパーフルオロオクタン酸以外の界面活性剤とを併用する方法が挙げられ、これにより特定PTFE粒子が得られる。また、パーフルオロオクタン酸を使用し乳化重合した後に水溶液をフッ化アルキル系溶媒で抽出する方法、ノニオン性界面活性剤に水溶液を接触させる方法、超臨界流体を用いてパーフルオロオクタン酸を除去することによっても、特定PTFE粒子におけるパーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量を0.5ppm以下としうる。
特定PTFE粒子の平均粒子径は100nm以上500nm以下のものが望ましく、より望ましくは、平均粒子径が100nm以上300nm以下の粒子である。
特定PTFE粒子の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(S−4700型、日立株式会社製)を用いて、100視野(50000倍)の観察を実施し、PTFE粒子の画像面積に相当する粒子を円として近似して粒径(長径と短径の平均値)を1000箇所測定し、その平均値をPTFE粒子の個数平均一次径とすることにより測定される。
特定PTFE粒子は、例えば、乳化重合法で製造される。また、特定PTFE粒子として市販品を用いることもでき、例えば、ダイキン工業(株)製「ルブロン-L2」としても入手してもよい。
特定PTFE粒子の組成は、テトラフルオロエチレンの単独重合体であることが望ましいが、例えば、フッ化ビニリデン、モノフルオロエチレン、などを10質量%以下程度含むものであってもよい。
本実施形態のキャリアが樹脂被覆キャリアである場合、特定PTFE粒子は芯材粒子を被覆する樹脂被覆層に含まれる。また、本実施形態のキャリアが非被覆キャリアである場合、粒子を構成する樹脂中に特定PTFE粒子は磁性体粒子と共に分散されて含まれる。
本実施形態のキャリアが樹脂被覆キャリアの場合であれば、特定PTFE粒子の含有量は、キャリアの全質量に対し、0.1質量%以上0.5質量%以下であることが望ましい。
また、本実施形態のキャリアが非被覆キャリアの場合であれば、特定PTFE粒子の含有量は、キャリアの全質量に対し、1質量%以上15質量%以下であることが望ましい。
以下、本実施形態のキャリアの具体的な構成について、樹脂被覆キャリアを例に詳細を説明するが、本実施形態のキャリアはこれに限定されるものではない。
樹脂被覆キャリアは、芯材粒子と、該芯材粒子の表面を被覆する樹脂被覆層と、を有するキャリアであり、該樹脂被覆層が、前記特定PTFE粒子を含有する。
−芯材粒子−
本実施形態のキャリアにおける芯材粒子としては特に限定されるものではなく、公知のキャリア用の芯材粒子が利用される。例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、これらとマンガン、クロム、希土類等との合金、及びフェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等があげられるが、磁気ブラシ法を用いる観点からは磁性キャリアであることが望ましい。本実施形態に好適に用いられる芯材粒子としては、表面均一化が容易で帯電性が安定するため、フェライト粒子が望ましい。
芯材粒子は、造粒、焼結により形成されるが、前処理として、微細に粉砕することが望ましい。粉砕方法は特に問わず、公知の粉砕方法に従って粉砕等することができ、具体的には例えば、乳鉢、ボールミル、ジェットミル等が挙げられる。前処理での最終的な粉砕状態は、材質等によって異なるが、体積平均粒径が2μm以上10μm以下であることが望ましい。
また、焼結温度は従来の場合よりも低く抑えることが望ましく、具体的には、用いる材質によって異なるが、500℃以上1200℃以下が好適であり、600℃以上1000℃以下がより好適である。
焼結温度を低く抑えるために、焼結工程では、仮焼結を段階的に行うことが望ましい。そのため、全体の焼結にかける時間は長くすることが望ましい。
芯材粒子の体積平均粒子径は、10μm以上500μm以下が望ましく、30μm以上150μm以下がより望ましく、30μm以上100μm以下が更に望ましい。
芯材粒子の磁力は、1000エルステッドにおける飽和磁化が40emu/g以上であることが望ましく、50emu/g以上がより望ましい。
磁気特性の測定としての装置は振動試料型磁気測定装置VSMP10−15(東英工業社製)を用いる。測定試料は内径7mm、高さ5mmのセルに詰めて前記装置にセットする。測定は印加磁場を加え、最大1000エルステッドまで掃引する。ついで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作製する。カーブのデータより、飽和磁化、残留磁化、保持力を求める。本実施形態においては、飽和磁化は1000エルステッドの磁場において測定された磁化を示す。
芯材粒子の体積電気抵抗(体積抵抗率)は、10Ω・cm以上1012Ω・cm以下の範囲であることが望ましく、10Ω・cm以上1011Ω・cm以下の範囲であることがより望ましい。
芯材粒子の体積電気抵抗(Ω・cm)は、以下のように測定する。なお、測定環境は、温度20℃、湿度50%RHとする。
20cm2の電極板を配した円形の治具の表面に、測定対象物を1mmから3mm程度の厚さになるように平坦に載せ、層を形成する。この上に前記とおなじ20cm2の電極板を載せ、層を挟み込む。測定対象物間の空隙をなくすため、層上に配置した電極板の上に4kgの荷重をかけてから層の厚み(cm)を測定する。層の上下の両電極には、エレクトロメーター及び高圧電源発生装置に接続されている。両電極に電界が103.8V/cmとなるように高電圧を印加し、このとき流れた電流値(A)を読み取ることにより、測定対象物の体積電気抵抗(Ω・cm)を計算する。測定対象物の体積電気抵抗(Ω・cm)の計算式は、下記式(1)に示す通りである。
・式(1) R=E×20/(I−I0)/L
式(1)中、Rは測定対象物の体積電気抵抗(Ω・cm)、Eは印加電圧(V)、Iは電流値(A)、I0は印加電圧0Vにおける電流値(A)、Lは層の厚み(cm)をそれぞれ表す。また、20の係数は、電極板の面積(cm2)を表す。
また、芯材粒子表面と樹脂被覆層が含有する樹脂との密着性を高めるため、カップリング剤を用いて、芯材粒子にカップリング処理を行ってもよい。カップリング剤としては、シランカップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤などが挙げられる。これらのカップリング剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのカップリング剤の中でも、シランカップリング剤が望ましい。
−樹脂被覆層−
本実施形態のキャリアにおける樹脂被覆層(以下、単に「被覆層」とも称する。)は、上述した芯材粒子の表面を被覆するものである。
被覆層が含有する樹脂には特に制限は無く、目的に応じて選択される。用いうる樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、スチレンーアクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合を有するストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、アミノ樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アミド樹脂、エポキシ樹脂等が例示されるが、これらに限定されるものではない。
さらに、特開2008−64782公報に記載の、シクロヘキシルメタクリレートと窒素含有アクリル系モノマーとの共重合体に代表される、脂環基を有する熱可塑性樹脂も好ましく用いられる。中でも、透明性及び導電性粒子の分散の観点から、シクロヘキシルメタクリレート樹脂を含む
被覆層が含有する樹脂の重量平均分子量としては、5,000以上1,000,000以下であることが望ましく、10,000以上200,000以下であることがより望ましく、さらに望ましくは30,000以上150,000以下である。
本実施形態のキャリア中における被覆層の全含有量は、芯材粒子100質量部に対し、0.5質量部以上10質量部以下の範囲が好ましく、1質量部以上5質量部以下がより好ましく、1質量部以上3質量部以下が更に好ましい。
被覆層による芯材粒子表面の被覆率は、80%以上であることが望ましく、90%以上であることがより望ましく、100%に近ければ近いほど望ましい。
なお、被覆層の被覆率は、XPS測定(X線光電子分光測定)により求められる。XPS測定装置としては、日本電子(株)製、JPS80を使用し、測定は、X線源としてMgKα線を用い、加速電圧を10kV、エミッション電流を20mVに設定して実施し、被覆層を構成する主たる元素(通常は炭素)と、芯材粒子を構成する主たる元素(例えば芯材がマグネタイトなどの酸化鉄系材料の場合は鉄および酸素)とについて測定する(以下、芯材粒子が、酸化鉄系である場合を前提に説明する)。ここで、炭素についてはC1sスペクトルを、鉄についてはFe2p3/2スペクトルを、酸素についてはO1sスペクトルを測定する。
これらの各々の元素のスペクトルに基づいて、炭素、酸素、鉄の元素個数(A+A+AFe)を求めて、得られた炭素、酸素、鉄の元素個数比率より下記式(2)に基づいて、芯材単体、および、芯材を被覆層で被覆した後(キャリア)の鉄量率を求め、続いて、下記式(3)により被覆率を求めた。
・式(2)
鉄量率(atomic%)=AFe/(A+A+AFe)×100
・式(3)
被覆率(%)={1−(キャリアの鉄量率)/(芯材単体の鉄量率)}×100
なお、芯材として、酸化鉄系以外の材料を用いる場合には、酸素の他に芯材を構成する金属元素のスペクトルを測定し、上述の式(2)や式(3)に準じて同様の計算を行えば被覆率が求められる。
各被覆層の平均膜厚は、0.1μm以上10μm以下であることが好ましく、0.1μm以上3.0μm以下がより好ましく、0.1μm以上1.0μm以下が更に好ましい。被覆層の平均膜厚が0.1μmよりも薄いと、長時間使用時に被覆層剥離による抵抗低下が発生したり、キャリアの粉砕を充分に制御し難くなる場合がある。一方、被覆層の平均膜厚が10μmを超えると、飽和帯電量に達するまでの時間がかかる場合がある。
被覆層の平均膜厚(μm)は、芯材の真比重をρ(無次元)、芯材の体積平均粒子径をd(μm)、被覆層の平均比重をρ、芯材100重量部に対する被覆層の全含有量をW(重量部)とすると、下記式(4)以下のようにして求められる。
・式(4)
平均膜厚(μm)=[キャリア1個当たりの被覆樹脂量(導電粉等の添加物もすべて含む)/キャリア1個当たりの表面積]÷被覆層の平均比重
=[4/3π・(d/2)・ρ・W]/[4π・(d/2)]÷ρ
=(1/6)・(d・ρ・W/ρ
また、本実施形態のキャリアである樹脂被覆キャリアは、被覆層に由来する遊離物を、キャリアの全質量に対して、50ppm以上500ppm以下の範囲で含む。被覆層に由来する遊離物を当該範囲で含むことにより、本実施形態のキャリアを含む現像剤を、クリーニング手段を有する画像形成装置に適用した場合において、クリーニング性が向上しうる。
被覆層に由来する遊離物が、上記の範囲含まれることで、クリーニング性が向上するメカニズムについては、必ずしも明確ではないが、以下のように推定している。
本実施形態に係る被覆層は特定PTFE粒子を含むものであり、この被覆層に由来する遊離物についても、特定PTFE粒子を含むと推測される。この遊離物は、現像時においてトナーと共に感光体上に移行しうるが、該遊離物はトナーとは逆の極性を有するため、被転写体には転写されることはなく、その殆どが感光体上に残留する。ここで、本実施形態のキャリアを含む現像剤が適用される画像形成装置の好適な態様の一つは、ブレード部材を有するクリーニング手段を備えるものであるが、特定PTFE粒子を含む当該遊離物が感光体上に残留していることで、感光体表面とブレード部材との摩擦が低減され、これが感光体上の残留トナーを経時に亘る安定な除去に寄与するものと推測される。
このように、本実施形態に係る特定PTFE粒子は、ホットオフセットの発生を抑制し、且つクリーニング性の向上をも発揮させるものである。
本実施形態のキャリアに含まれる被覆層に由来する遊離物の量は、以下の方法により測定する。
−測定方法−
ビーカー中に、キャリア20g、水100ml及び適量の界面活性剤を入れ、キャリアが水とよくなじむように攪拌する。その後、キャリアが流出しないように磁石で保持して上澄み液を回収し、その上澄み液を剥れた樹脂被覆層よりも小さな目開きの質量を測定しておいたろ紙でろ過する。そのろ紙の乾燥後質量を測定し、ろ紙上における剥れた樹脂被覆層の質量を算出した後、樹脂被覆層の剥れた量を質量比率(ppm)で算出する。
被覆層は、導電性粒子を含んでいることが被覆層の抵抗が下がる点で望ましい。該導電性粒子としては、カーボンブラック、金、銀、銅といった金属、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズが挙げられる。前記被覆層における導電性粒子の含有量は、1質量%以上50質量%以下が望ましく、3質量%以上20質量%以下がより望ましい。また、被覆層はPTFE粒子以外の他の樹脂粒子を含んでもよい。
被覆層を芯材粒子表面に形成する方法としては、特に制限はないが、例えば、PTFE粒子と、被覆層に含まれる樹脂と、必要に応じて用いられ各種添加剤を溶剤中に含む被膜層形成用組成物を用いる方法などが挙げられる。
例えば、芯材粒子を被膜層形成用組成物に浸漬する浸漬法、被膜層形成用組成物を芯材の表面に噴霧するスプレー法、芯材粒子を流動エアーにより浮遊させた状態で被膜層形成用組成物と混合し溶剤を除去するニーダーコーター法、等が挙げられる。これらの中でも、ニーダーコーター法が好ましい。
被膜層形成用組成物に用いる溶剤としては、樹脂のみを溶解することが可能なものであれば、特に制限はなく、それ自体公知の溶剤の中から選択される。
具体的には例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;などが挙げられ、被覆層を構成する樹脂に応じて選択される。
本実施形態のキャリアの重量平均粒子径は、15μm以上50μm以下が望ましく、20μm以上40μm以下がより望ましい。
キャリアの重量平均粒子径は、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)を用いて測定する。電解液としては、ISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用する。
具体的な測定法としては、分散剤として界面活性剤、好適にはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に、測定試料を0.5mgから50mgの範囲で加え、これを前記電解液100mlから150ml中に添加する。この測定試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で1分間分散処理を行い、前記コールターマルチサイザーII型により、アパーチャー径が100μmのアパーチャーを用いて、粒径が2.0μm以上60μm以下の範囲の粒子の粒度分布を測定する。測定する粒子数は50,000である。
測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、重量について小径側から累積分布を描き、累積50%となる粒径を重量平均粒子径と定義する。
また、キャリアの形状係数SF1は、120以上145以下であることが好ましい。高画質とクリーニング性を両立するためである。
なお、キャリアの形状係数SF1は、下記式(5)により求められる値を意味する。
・式(5) SF1=100π×(ML)/(4×A)
ここで、MLはキャリア粒子の最大長、Aはキャリア粒子の投影面積である。なお、キャリア粒子の最大長と投影面積は、スライドガラス上にサンプリングしたキャリア粒子を光学顕微鏡により観察し、ビデオカメラを通じて画像解析装置(LUZEX III、NIRECO社製)に取り込んで、画像解析を行うことにより求めたものである。この際のサンプリング数は100個以上で、その平均値を用いて、式(5)に示す形状係数を求める。
キャリアの飽和磁化は、40emu/g以上であることが好ましく、50emu/g以上であることがより好ましい。
磁気特性の測定としての装置は振動試料型磁気測定装置VSMP10−15(東英工業社製)を用いる。測定試料は内径7mm、高さ5mmのセルに詰めて前記装置にセットする。測定は印加磁場を加え、最大1000エルステッドまで掃引する。ついで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作製する。カーブのデータより、飽和磁化、残留磁化、保持力を求める。本実施形態においては、飽和磁化は1000エルステッドの磁場において測定された磁化を示す。
キャリアの体積電気抵抗は、1×105Ω・cm以上1×1015Ω・cm以下の範囲に制御されることが望ましく、1×105Ω・cm以上1×1014Ω・cm以下の範囲であることがより望ましく、1×107Ω・cm以上1×1012Ω・cm以下の範囲であることがさらに望ましい。
キャリアの体積電気抵抗の測定は、芯材粒子の体積電気抵抗と同様にして測定を行う。
(静電荷像現像用現像剤)
本実施形態の静電荷像現像用現像剤(以下、「本実施形態の現像剤」とも称する。)は、既述の本実施形態のキャリアと、トナーとを含むことを特徴とする。
本実施形態の現像剤は、本実施形態のキャリアとトナーとを公知の手法により混合処理することにより得られる。
(トナー)
本実施形態に用いるトナーについて説明する。
本実施形態に用いるトナーは、結着樹脂及び着色剤を含有するトナーが望ましく、更に他の成分を含有してもよい。
トナーに含まれる結着樹脂は、トナーに用いうる公知のものを適宜選択される。該結着樹脂として具体的には、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体又は共重合体等が挙げられる。
これらの中でも、特に代表的な結着樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリスチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。更に、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン等が挙げられる。
トナーが含有する着色剤については、特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デユポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・ブルー15:1、ピグメント・ブルー15:3等が使用される。
また、トナーには、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、ワックス等の離型剤など公知のその他の成分を含んでもよい。上記のワックスとしては、パラフィンワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体等が使用される。誘導体としては酸化物、ビニルモノマーとの重合体、グラフト変性物などを含む。この他に、アルコール、脂肪酸、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、エステルワックス、酸アミド等が使用される。
更に、トナーには必要に応じて帯電制御剤を添加してもよい。カラートナーに帯電制御剤を添加する場合には、色調に影響を与えることのない無色又は淡色の帯電制御剤が望ましい。帯電制御剤としては、公知のものを使用してもよいが、アゾ系金属錯体、サルチル酸若しくはアルキルサルチル酸の金属錯体若しくは金属塩を用いることが望ましい。
本実施形態においては、転写性、流動性、クリーニング性及び帯電量の制御性、特に流動性を改善するため、トナーに外添剤を含有させてもよい。
外添剤としては、無機粒子が挙げられ、該無機粒子として、SiO、TiO、Al、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、MgO、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO・(TiO、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO等が挙げられる。これらのうち、特にシリカ粒子、チタニア粒子の場合には、流動性が良好となるため望ましい。
外添剤として用いられる無機粒子の表面は、予め疎水化処理されていることが望ましい。この疎水化処理によりトナーの粉体流動性が改善されるほか、帯電の環境依存性、及び耐キャリア汚染性に対しても有効である。疎水化処理は、疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行ってもよい。疎水化処理剤は、特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらの疎水化処理剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの疎水化処理剤の中でも、シラン系カップリング剤が好適である。
トナーの体積平均粒径は、2μm以上12μm以下が望ましく、より望ましくは3μm以上10μm以下であり、更に望ましくは4μm以上9μm以下である。トナー粒子の体積平均粒径が2μm未満であると、流動性が著しく低下するため、層規制部材等による現像剤層の形成が不充分となり、画像にカブリやダートが発生する場合がある。一方、12μmを超える場合は、解像度が低下し、高画質の画像が得られない場合や、現像剤単位質量当たりの帯電量が低下し、現像剤層の層形成維持性が低下し、画像にカブリやダートが発生する場合がある。
トナー粒子の体積平均粒径の測定法としては、分散剤として界面活性剤、望ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5質量%水溶液2ml中に、測定試料を0.5mg以上50mg以下加え、これを前記電解液100ml以上150ml以下中に添加した。この測定試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターマルチサイザーII型(ベックマン−コールター社製)により、アパーチャー径が100μmのアパーチャーを用いて、粒径が2.0μm以上60μm以下の範囲の粒子の粒度分布を測定する。測定する粒子数は50,000とする。
得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとする。
トナーの製造方法は特に制限されず、混練粉砕法のような乾式製法や、溶融懸濁法、乳化凝集法、溶解懸濁法等の湿式造粒法など、公知の方法を適宜適用してよいが、乳化凝集法が望ましい。乳化凝集法は、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤を分散させた分散液、及び、必要に応じて利用される離型剤、帯電制御剤等の分散液と、を混合し、凝集、加熱融着させ、トナーを得る方法である。
得られたトナーへの外添剤(特定外添剤を含む)は、公知の方法、例えば、Vブレンダーやヘンシュルミキサー、レディーゲミキサーなどによって行う。
本実施形態の現像剤におけるトナーとキャリアとの混合比(質量比)としては、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が望ましく、3:100乃至20:100がより望ましい。
<静電荷像現像用現像剤カートリッジ、画像形成装置、プロセスカートリッジ>
次に、本実施形態の静電荷像現像用現像剤カートリッジ(以下、単に「カートリッジ」と略す場合がある)について説明する。
本実施形態のカートリッジは、本実施形態の現像剤を収納したカートリッジである。より具体的には、本実施形態のカートリッジは、画像形成装置に脱着され、少なくとも、像保持体表面上に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段に供給するための現像剤を収納し、現像剤が既述した本実施形態の現像剤であることを特徴とする。
カートリッジが脱着される構成を有する画像形成装置において、本実施形態の現像剤を収納した本実施形態のカートリッジを備えることにより、ホットオフセットの発生が抑制され、高画質の画像が長期に亘り得られる。
本実施形態の画像形成装置は、静電潜像保持体(感光体)と、静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、静電潜像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、静電潜像を現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を被転写体の表面に記録媒体に転写する転写手段と、を有し、現像剤が既述した本実施形態の現像剤であることを特徴とする。
本実施形態の現像剤を用いた本実施形態の画像形成装置により、ホットオフセットの発生が抑制され、高画質の画像が長期に亘り得られる。
なお、本実施形態の画像形成装置は、感光体と、帯電手段と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段とを少なくとも含むものであれば特に限定はされないが、その他必要に応じて定着手段、クリーニング手段、除電手段等を含んでいていてもよい。
現像手段は、本実施形態の現像剤を収容するための現像剤収容容器と、現像剤を現像剤収容容器に供給するための現像剤供給手段と、現像剤収容容器内に収容されている現像剤の少なくとも一部を、排出するための現像剤排出手段とを備える構成、すなわち、トリクル現像方式を採用してもよい。
本実施形態のプロセスカートリッジは、現像剤保持体を少なくとも備え、本実施形態の現像剤を収容することを特徴とする。また、本実施形態のプロセスカートリッジは、その他必要に応じて、除電手段等のその他の部材を含んでいてもよい。
プロセスカートリッジの脱着される構成を有する画像形成装置において、本実施形態のプロセスカートリッジを備えることにより、ホットオフセットの発生が抑制され、高画質の画像が長期に亘り得られる。
以下、本実施形態の画像形成装置及びプロセスカートリッジの具体例について、図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の一例(4連タンデム方式のフルカラー画像形成装置)を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1〜第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに所定距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置本体に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ローラ22および中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24に巻回されて設けられ、第1ユニット10Yから第4ユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。尚、支持ローラ24は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向に付勢されており、両者に巻回された中間転写ベルト20に所定の張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収容されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給される。
上述した第1〜第4ユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1ユニット10Yについて代表して説明する。尚、第1ユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2〜第4ユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1ユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を所定の電位に帯電させる帯電ローラ(帯電手段)2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電荷像を形成する露光装置3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段)4Y、現像したトナー像を中間転写ベルト20上に転写する1次転写ローラ5Y(1次転写手段)、および1次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段)6Yが順に配設されている。
尚、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ローラ2Yによって感光体1Yの表面が−600V〜−800V程度の電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って所定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロー着色剤及び結着樹脂を含む体積平均粒径が7μmのイエロートナーと、本実施形態のキャリアとが収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー像が形成された感光体1Yは、引続き所定速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー像が所定の1次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー像が1次転写へ搬送されると、1次転写ローラ5Yに所定の1次転写バイアスが印加され、感光体1Yから1次転写ローラ5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2ユニット10M以降の1次転写ローラ5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも、第1ユニットに準じて制御されている。
こうして、第1ユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2〜第4ユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
第1〜第4ユニットを通して4色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された2次転写ローラ(2次転写手段)26とから構成された2次転写部へと至る。一方、記録紙(記録媒体)Pが供給機構を介して2次転写ローラ26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に所定のタイミングで給紙され、所定の2次転写バイアスが支持ローラ24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録紙P上に転写される。尚、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置(定着手段)28へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録紙P上へ定着される。カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録紙Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録紙に転写される構造であってもよい。
図2は、本発明の静電荷像現像用現像剤を収容するプロセスカートリッジの好適な一例を示す概略構成図である。プロセスカートリッジ200は、感光体(静電潜像保持体)107とともに、帯電ローラ(帯電手段)108、現像装置(現像手段)111、感光体クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を取り付けレール116を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。
そして、このプロセスカートリッジ200は、転写装置(転写手段)112と、定着装置(定着手段)115と、図示しない他の構成部分とから構成される画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。なお、300は記録紙である。
図2で示すプロセスカートリッジでは、帯電装置108、現像装置111、クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を備えているが、これら装置は選択的に組み合わせてもよい。本発明のプロセスカートリッジでは、感光体107のほかには、帯電装置108、現像装置111、クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117から構成される群から選択される少なくとも1種を備える。
以下、実施例により本実施形態を具体的に説明するが、本実施形態は、これら実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」はすべて「質量部」を、「%」はすべて「質量%」を意味する。
(1−1)PTFE粒子1の作製
ステンレス製アンカー型攪拌翼と温度調節用ジャケットとを備えたオートクレーブに、脱イオン水3500部を仕込み、加熱しながら窒素ガス、テトラフルオロエチレン(以下、「TFE」という)で系内を置換した後に、エタン1.0部をTFEで圧入し、攪拌を500rpmで行いつつ内温を80℃に保った。脱イオン水25mlに過硫酸アンモニウム0.4部を溶解させた水溶液をTFEで圧入した。TFEは槽内圧力が一定となるように供給した。温度を90℃、攪拌速度を550rpmに制御した。2時間攪拌した後、PTFE分散液500部に対して硝酸1部を添加すると同時に攪拌速度620rpmで凝析を開始し、ポリマーと水を分離した後、1時間攪拌した後、水を除去し、乾燥させて、PTFE粒子1を得た。PTFE粒子1について、前述の測定方法によりパーフルオロオクタン酸及びその塩の量を測定したところ0ppmであった。
(1−2)PTFE粒子2の作製
オートクレーブにパーフルオロオクタン酸アンモニウム0.2部を仕込んだ以外はPTFE粒子1の作製と同様に凝析まで作製し水溶液を得た。その水溶液500部と、CFClCFCHClF、CFCFCHClの混合溶媒を500部とを分液槽へ入れ激しく攪拌した後、5時間放置し抽出した。抽出操作を3回実施した後、乾燥させた後、この粉末を水で洗浄し乾燥させて、PTFE粒子2を得た。PTFE粒子2について、前述の測定方法によりパーフルオロオクタン酸及びその塩の量を測定したところ0.5ppmであった。
(1−3)PTFE粒子3の作製
抽出操作をCHFCHCFで行った以外はPTFE粒子2の作製と同様にし、PTFE粒子3を得た。PTFE粒子3について、前述の測定方法によりパーフルオロオクタン酸及びその塩の量を測定したところ0.6ppmであった。
[実施例1]
(トナー1の作製)
・ポリエステル樹脂(テレフタル酸−ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物を縮合してなる樹脂、重量平均分子量Mw:17000) 90部
・植物系ワックス(カルナバワックス) 5部
・ピグメント・ブルー15:3(クラリアントジャパン製) 5部
上記各成分をヘンシェルミキサで充分に予備混合を行い、2軸型ロールミルにより溶融混練し、冷却後、ジェットミルにより微粉砕を行い、さらに風力式分級機で2回分級を行い、体積平均粒径6.5μm、4μm以下の粒径のトナー粒子数10個数%、16μm以上の粒径のトナー粒子0.1体積%のトナー母粒子(シアントナー)を製造した。
このトナー母粒子100部と、外添剤としてBET比表面積100m/gの疎水性酸化チタン粒子(日本エアロジル製、P25)0.5部と、体積平均粒径40nmの疎水性シリカ粒子(日本エアロジル製、R812)1.0部とをヘンシェルミキサにて混合してトナー粒子1を作製した。
(キャリア1の作製)
・フェライト粒子(商品名:EF35B、パウダーテック社製、35μm):100部
・ポリシクロヘキシルメタクリレート(重量平均分子量:70,000):2.25部
・PTFE粒子2:0.2部
・カーボンブラック(商品名:VXC72、キャボット社製):0.25部
・エポスターS(メラミン樹脂粒子、日本触媒(株)製):0.3部
・トルエン:150部
上記各成分を加圧式ニーダーに入れ、室温(25℃)で15分間攪拌混合した後、減圧混合しながら80℃まで昇温し、トルエンを留去した後、冷却し、目開き75μmの篩を用いて篩分することにより、キャリア1を得た。
得られたキャリア1について、前述の測定方法により、被覆層に由来する遊離物の量(ppm)を測定した。測定結果を表1に示す。
(現像剤1の作製)
トナー1を10部と、キャリア1の100部とを、V−ブレンダーで、40rpm×20分間攪拌し、212μmの目開きを有するシーブで篩分することにより、現像剤1を得た。
参考例2]
(キャリア2の作製)
実施例1で得られたキャリア1について、風力式分級機(製品名:ターボクラシファイヤーTC15M、日清エンジニアリング(株)製)を用いて、以下の条件により、被覆層に由来する遊離物を除去した。遊離物を除去後のキャリアをキャリア2とした。
−遊離物の除去条件−
・ローター回転数:6000rpm
・風量:2.7Nm/min
・キャリア供給量:5kg/h
得られたキャリア2について、前述の測定方法により、被覆層に由来する遊離物の量(ppm)を測定した。測定結果を表1に示す。
(現像剤2の作製)
実施例1の現像剤1の作製において、キャリア1をキャリア2に変更した以外は、現像剤1と同様にして、現像剤2を得た。
[実施例3]
(キャリア3の作製)
実施例1のキャリア1の作製において、PTFE粒子2:0.2部を、PTFE粒子1:0.2部に変更した以外は、キャリア1と同様にして、キャリア3を得た。
(現像剤3の作製)
実施例1の現像剤1の作製において、キャリア1をキャリア3に変更した以外は、現像剤1と同様にして、現像剤3を得た。
得られたキャリア3について、前述の測定方法により、被覆層に由来する遊離物の量(ppm)を測定した。測定結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1で得られたキャリア1について、風力式分級機(製品名:ターボクラシファイヤーTC15M、日清エンジニアリング(株)製)を用いて、以下の条件により、被覆層に由来する遊離物を除去した。遊離物を除去後のキャリアをキャリア4とした。
−遊離物の除去条件−
・ローター回転数:6500rpm
・風量:2.5Nm/min
・キャリア供給量:5kg/h
得られたキャリア4について、前述の測定方法により、被覆層に由来する遊離物の量(ppm)を測定した。測定結果を表1に示す。
(現像剤4の作製)
実施例1の現像剤1の作製において、キャリア1をキャリア4に変更した以外は、現像剤1と同様にして、現像剤4を得た。
[実施例5]
(キャリア5の作製)
実施例1のキャリア1の作製において、各成分を加圧式ニーダーに入れ、室温(25℃)で15分間攪拌混合した後、減圧混合しながら80℃まで昇温し、トルエンを留去した後、そのまま30分間攪拌混合を続けた後に冷却し、目開き75μmの篩を用いて篩分することに変更した以外は、キャリア1と同様にして、キャリア5を得た。
(現像剤5の作製)
実施例1の現像剤1の作製において、キャリア1をキャリア5に変更した以外は、現像剤1と同様にして、現像剤5を得た。
得られたキャリア5について、前述の測定方法により、被覆層に由来する遊離物の量(ppm)を測定した。測定結果を表1に示す。
参考例6]
(キャリア6の作製)
実施例5のキャリア5の作製において、各成分を加圧式ニーダーに入れ、室温(25℃)で15分間攪拌混合した後、減圧混合しながら80℃まで昇温し、トルエンを留去した後、そのまま60分間攪拌混合を続けた後に冷却し、目開き75μmの篩を用いて篩分することに変更した以外は、キャリア1と同様にして、キャリア6を得た。
(現像剤6の作製)
実施例1の現像剤1の作製において、キャリア1をキャリア6に変更した以外は、現像剤1と同様にして、現像剤6を得た。
得られたキャリア6について、前述の測定方法により、被覆層に由来する遊離物の量(ppm)を測定した。測定結果を表1に示す。
[比較例1]
(キャリアC1の作製)
実施例1のキャリア1の作製において、PTFE粒子2:0.2部を、PTFE粒子3:0.2部に変更した以外は、キャリア1と同様にして、キャリアC1を得た。
(現像剤C1の作製)
実施例1の現像剤1の作製において、キャリア1をキャリアC1に変更した以外は、現像剤1と同様にして、現像剤C1を得た。
得られたキャリアC1について、前述の測定方法により、被覆層に由来する遊離物の量(ppm)を測定した。測定結果を表1に示す。
[比較例2]
(キャリアC2の作製)
キャリア1の作製において、ポリシクロヘキシルメタクリレート:2.25部を、スチレン−メタクリレート共重合体(、共重合モル比(スチレン:メタクリレート)=20:80、重量平均分子量98,000):2.55に変更し、更に、PTFE粒子を用いなかった以外は、キャリア1と同様にして、キャリアC2を得た。
(現像剤C2の作製)
実施例1の現像剤1の作製において、キャリア1をキャリアC2に変更した以外は、現像剤1と同様にして、現像剤C2を得た。
得られたキャリアC2について、前述の測定方法により、被覆層に由来する遊離物の量(ppm)を測定した。測定結果を表1に示す。
(評価)
現像剤1〜6、C1及びC2を用い、ホットオフセット、クリーニング性、及び帯電維持性の各評価を行った。評価方法及び評価基準は以下の通りである。結果を表1に示す。
1.ホットオフセットの評価
得られた各現像剤を、DocuCentre−III C3300(富士ゼロックス(株)製)の現像器に充填し、28.5℃、80%RHの環境下で、普通紙(富士ゼロックス(株)製、C2紙)に、エリアカバレッジ(画像密度)1%の画像を連続して25000枚画像形成した後、用紙先端から20mmのところに30mm×30mmのソリッドパッチがある画像を3枚形成し、そのソリッドパッチから用紙後部側のホットオフセット及び定着ベルトの汚れを観察し、以下の基準により評価した。
−評価基準−
○:用紙上ホットオフセットも定着ベルト上汚れもどちらも未発生
△:用紙上にホットオフセットによる汚れは無いが、定着ベルト表面へのトナー像の汚れあり
×:用紙上にホットオフセットによる汚れあり
2.クリーニング性の評価
得られた各現像剤を、DocuCentre−III C3300(富士ゼロックス(株)製)の現像器に充填し、10℃、20%RHの環境下で、普通紙(富士ゼロックス(株)製、C2紙)に、エリアカバレッジ1%の画像を連続して100,000枚画像形成した後、さらにベタ画像を3枚画像形成した後、白紙(エリアカバレッジ0%)を10枚画像形成し、その白紙上の汚れと感光体上特にクリーナー下部側の汚れについて、以下の基準により評価した。
−評価基準−
○:白紙上の汚れはなく、感光体上特にクリーナー下部側の汚れもない。
△:白紙上の汚れはないが、感光体上クリーナー下部側の汚れがみられる。
×:白紙上に汚れが発生
3.帯電維持性
得られた各現像剤を、DocuCentre−III C3300(富士ゼロックス(株)製)の現像器に充填し、28.5℃、80%RHの環境下で、普通紙(富士ゼロックス(株)製、C2紙)に、エリアカバレッジ(画像密度)20%の画像を連続して100000枚画像形成した後、用紙先端から20mmのところに30mm×30mmのソリッドパッチがある画像を20枚形成し、その20枚全ての画像について、以下の基準により目視でカブリを評価した。
−評価基準−
○:20枚全て目視上カブリ発生なし
△:最初の1枚だけ目視上カブリ発生
×:2枚以上或いは2枚目以降に目視上カブリ発生
1Y、1M、1C、1K、107 感光体(静電潜像保持体)
2Y、2M、2C、2K、108 帯電ローラ
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4Y、4M、4C、4K、111 現像装置(現像手段)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ(転写手段)
28、115 定着装置(定着手段)
30 中間転写体クリーニング装置
112 転写装置
116 取り付けレール
117 除電露光のための開口部
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ、
P、300 記録紙(被転写体)

Claims (5)

  1. 芯材粒子と、該芯材粒子を被覆する樹脂被覆層と、を有し、
    前記樹脂被覆層が、パーフルオロオクタン酸及びその塩の含有量が0.5ppm以下であるポリテトラフルオロエチレン粒子及びシクロヘキシルメタクリレート樹脂含み、前記樹脂被覆層に由来する遊離物を、静電荷像現像用キャリアの全質量に対して、50ppm以上500ppm以下の範囲で含む静電荷像現像用キャリア。
  2. トナーと、請求項1に記載の静電荷像現像用キャリアと、を含有する静電荷像現像用現像剤。
  3. 請求項に記載の静電荷像現像用現像剤を収納した静電荷像現像用現像剤カートリッジ。
  4. 現像剤保持体を少なくとも備え、請求項に記載の静電荷像現像用現像剤を収容したプロセスカートリッジ。
  5. 静電潜像保持体と、該静電潜像保持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記静電潜像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像保持体の表面に形成された静電潜像を現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、該トナー像を被転写体の表面に転写する転写手段と、を有し、
    前記現像剤が請求項に記載の静電荷像現像用現像剤である画像形成装置。
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