JP5405159B2 - 電子写真現像剤用キャリア及び該キャリアを用いた電子写真現像剤 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンター等に用いられる二成分系電子写真現像剤用キャリア及び該キャリアを用いた電子写真現像剤に関する。
電子写真法に使用される二成分系現像剤はトナーとキャリアとにより構成されており、キャリアは現像剤ボックス内でトナーと混合攪拌され、トナーに所望の電荷を与え、電荷を帯びたトナーを感光体上の静電潜像に運び、トナー像を形成させる担体物質である。キャリアはトナー像を形成した後も、マグネットに保持され現像ロール上に残り、さらに再び現像ボックスに戻り、新たなトナー粒子と再び混合攪拌され、一定期間繰り返し使用される。
この二成分系現像剤は、一成分系現像剤と異なり、キャリアが、トナー粒子を攪拌し、トナー粒子に所望の帯電性を付与すると共に、トナーを搬送する機能を有しており、現像剤設計において制御性がよいため、特に高画質の要求されるフルカラー機並びに画像維持の信頼性及び耐久性の要求される高速機の分野に広く使用されている。
このように、キャリア粒子は、長時間の使用中、常にトナー粒子を所望する極性で、かつ充分な帯電量に摩擦帯電させなければならない。しかしながら、キャリア粒子間の衝突、現像槽内での機械的攪拌又はこれらによる発熱で、キャリア粒子表面にトナーが融着する、いわゆるスペントが生じ、キャリア粒子の帯電特性が使用時間と共に低下してしまう。それに伴い、カブリやトナー飛散等の画質劣化が生じるため、現像剤全体を取り替える必要が生じる。
このようなスペント化を防止するため、従来、キャリア芯材表面に、表面エネルギーの低い樹脂、例えばシリコーン樹脂やフッ素樹脂等を被覆することによりキャリアの長寿命化が図られてきた。
しかし、シリコーン樹脂を被覆した樹脂被覆キャリアにおいては、連続印刷における機内温度上昇に伴う、帯電量変化により、カブリ及びキャリア付着の発生が問題となった。また、フッ素エポキシ樹脂を被覆した樹脂被覆キャリアにおいては、耐刷に伴うトナースペントによる帯電低下により、トナーの飛散及びカブリの発生が問題となり、また経時において帯電量も低下し、耐久性に劣る。また、フッ素エポキシ樹脂を用いる場合には、溶剤はメチルイソブチルケトンのような臭気強度の強い有機溶剤を含む必要があるが、この場合には製造時に異臭等の問題があった。
このため、被覆樹脂としてフッ素系樹脂を用いることが提案されている。特許文献1(特開平6−19214号公報)には、被覆樹脂が2層からなり、下層被覆材がポリアミドイミド樹脂を含む四フッ化エチレン系樹脂であり、表面被覆材が四フッ化エチレンパーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂であるフルカラー複写機用キャリアが記載されている。
特許文献2(特開昭55−67754号公報)には、ポリテトラフルオロエチレン5〜55%、フッ素化されたポリエチレンプロピレン5〜55%、ポリ(アミド─イミド)からなる樹脂系被覆によってコアが覆われているキャリアを用いた現像剤が記載されている。
また、特許文献3(特開昭54−126040号公報)には、キャリア芯材の表面にフルオロポリマーより低融点で誘電率の大きな樹脂を含む中間層を介してフルオロポリマーを含む材料からなる外皮層を設けた電子写真現像剤用キャリア材が記載されている。そして、中間層としてポリアミド樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂が例示されている。
特許文献4(特開平4−217270号公報)には、メチル−ジメチルシリコーン樹脂、ポリアミドイミド樹脂を含む四フッ化エチレン系樹脂、及びエポキシ樹脂を含む四フッ化エチレン系樹脂の少なくとも一種の樹脂により被覆された電子写真用キャリアが記載されている。
また、特許文献5(特開平7−64344号公報)には、表面に凹部を有する多孔性の不定型鉄粉の当該凹部が、ポリアミドイミド系樹脂又はエポキシ系樹脂と共に、四フッ化エチレン系樹脂又はフッ化ビニリデン系樹脂で充填され、芯材外表面がシリコーン樹脂で被覆されているキャリアが記載されている。
特許文献6(特開2005−99489号公報)には、分子中にフッ素を含有する樹脂と、分子中にアミド結合を有する樹脂及び/又は1分子中に2個以上のオキシラン環を有する樹脂とを混合した被覆樹脂を、フェライト及び/又はマグネタイトを主成分とする磁性粉の表面全体にコートしてなる電子写真現像用キャリアが記載されている。
特許文献7(特開2006−163373号公報)には、フェライト粒子の表面が、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体とポリアミドイミド樹脂との混合樹脂で被覆されており、該混合樹脂が酸化ケイ素を含有している電子写真現像剤用樹脂被覆フェライトキャリアが提案されている。
特開平6−19214号公報 特開昭55−67754号公報 特開昭54−126040号公報 特開平4−217270号公報 特開平7−64344号公報 特開2005−99489号公報 特開2006−163373号公報
このように、フッ素系樹脂被覆キャリアを用いる試みは種々なされているが、長期の使用においても、長期にわたり帯電安定性及び画像安定性に優れ、しかもカブリやキャリア付着も少なく、また画像濃度及び環境依存性も良好な電子写真現像剤用キャリア及びこれを用いた電子写真現像剤は得られていない。
従って、本発明の目的は、前記の従来の問題を解決し、長期にわたり帯電安定性及び画像安定性に優れ、しかもカブリやキャリア付着も少なく、また画像濃度及び環境依存性も良好な、高速化及びフルカラー化に充分に対応できる電子写真現像剤用キャリア及びこれを用いた電子写真現像剤を提供することにある。
本発明者らは、検討の結果、被覆樹脂として特定のフッ素系樹脂とポリアミドイミド樹脂との混合樹脂を用い、該混合樹脂に界面活性剤及び帯電制御剤を含有させ、かつ該混合樹脂中に含まれるパーフルオロオクタン酸の含有量を一定値以下とすることによって、前記課題を解決できることを知見して本発明に至った。
すなわち、本発明は、キャリア芯材の表面が、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体から選択されるフッ素系樹脂とポリアミドイミド樹脂との混合樹脂で被覆されている電子写真現像剤用キャリアであって、該混合樹脂中に界面活性剤及び帯電制御剤を含有し、かつ該混合樹脂中に含まれるパーフルオロオクタン酸の含有量が42ppm以下であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリアを提供するものである。
本発明の前記電子写真現像剤用キャリアでは、前記混合樹脂中の4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体と前記ポリアミドイミド樹脂との混合重量比が9:1〜6:4であることが好ましい。
本発明の前記電子写真現像剤用キャリアでは、前記界面活性剤が非イオン界面活性剤であることが好ましく、前記界面活性剤の前記混合樹脂中の含有率は0.05〜10重量%であることが好ましい。
本発明の前記電子写真現像剤用キャリアでは、前記帯電制御剤がアミノシランカップリング剤であることが好ましく、前記帯電制御剤の前記混合樹脂中の含有率は0.05〜15重量%であることが好ましい。
また、本発明は、前記キャリアとトナーとからなる電子写真現像剤を提供するものである。
本発明によって、長期にわたり帯電安定性及び画像安定性に優れ、しかもカブリやキャリア付着も少なく、また画像濃度及び環境依存性も良好な、高速化及びフルカラー化に充分に対応できる電子写真現像剤用キャリア及びこれを用いた電子写真現像剤が得られる。
以下、本発明を実施するための最良形態について説明する。
〈本発明に係る電子写真現像剤用キャリア〉
本発明に係る電子写真現像剤用キャリアは、キャリア芯材の表面が、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体から選択されるフッ素系樹脂とポリアミドイミド樹脂との混合樹脂で被覆されている。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリアに用いられるキャリア芯材は、従来から電子写真現像剤用キャリアとして使用されている鉄粉芯材、マグネタイト芯材、樹脂キャリア芯材又はフェライト芯材等が挙げられる。この中でも特に、Mn、Mg、Li、Ca、Sr、Tiから選ばれる少なくとも1種を含むフェライト芯材であることが望ましい。近年の廃棄物規制を始めとする環境負荷低減の流れを考慮すると、Cu、Zn、Niの重金属を不可避不純物(随伴不純物)の範囲を超えて含まないことが好ましい。
キャリア芯材の平均粒径は20〜70μmが望ましく、この範囲でキャリア付着が防止され、また良好な画質が得られる。平均粒径が20μm未満では、キャリア付着が発生しやすくなるため好ましくない。平均粒径が70μmを超えると、画質が劣化しやすくなり好ましくない。
(平均粒径)
この平均粒径の測定は、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いて測定される。分散媒には水を用いた。試料10gと水80mlを100mlのビーカーにいれ、分散剤(ヘキサメタリン酸ナトリウム)を2〜3滴添加する。次いで超音波ホモジナイザー(SMT.CO.LTD.製UH−150型)を用い、出力レベル4に設定し、20秒間分散を行った。その後、ビーカー表面にできた泡を取り除き、試料を装置へ投入した。
本発明に用いられる4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(以下、場合によりFEPと称する)は、融点250〜270℃のフッ素系樹脂である。また、本発明に用いられる4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体(以下、場合によりPFAと称する)は、融点300〜310℃のフッ素系樹脂である。
本発明に用いられるポリアミドイミド樹脂はバインダー樹脂として用いられるもので、その製法、特性等は特に制限されないが、無水トリメリット酸と有機ビスアミン、例えば4,4′─ジアミノジフェニルメタンとの共重合体が代表的である。このような共重合体の平均分子量は代表的には15000〜30000、好ましくは20000〜25000である。その他、無水ピロメリット酸とビスアミン、特に芳香族ビスアミンとの共重合体が使用可能である。このようなポリアミドイミド樹脂をバインダー樹脂として用いることにより、現像剤に高帯電性や機内環境変化に対する安定性、良好な耐スペント性を付与する。
前記混合樹脂中の4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(FEP)又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)とポリアミドイミド樹脂との混合重量比は、好ましくは9:1〜6:4であり、さらに好ましくは8:2〜6:4である。FEP又はPFAとポリアミドイミド樹脂の混合重量比において、FEP又はPFAが上記範囲より混合量が少ないと耐スペント性及び帯電安定性が悪化し、上記範囲より混合量が多いと耐久性が低下する。
前記混合樹脂の被覆量は、キャリア芯材に対して、好ましくは0.01〜10重量%であり、0.3〜7重量%がさらに好ましい。最も好ましくは0.5〜5重量%である。被覆量が0.01重量%未満ではキャリア表面に均一な被覆層を形成することが難しく、また10重量%を超えるとキャリア同士の凝集が発生してしまい、歩留まり低下等の生産性の低下と共に、実機内での流動性あるいは帯電量等の現像剤特性変動の原因となる。
本発明では、被覆樹脂としての前記混合樹脂中に界面活性剤を含有する。界面活性剤を含有することにより、フッ素系樹脂の分散性が向上し、均一な被膜を形成することができ、よりシャープな帯電量分布が得られ、また、スペント性が良好となり、ひいては、長期にわたり帯電安定性及び画像安定性を確保することができる。
更に、界面活性剤として、非イオン性界面活性剤であることが好ましい。イオン性界面活性剤又は両性界面活性剤は、帯電量レベルに大きく影響を及ぼし、適正な帯電量レベルに制御することが困難となる。更には、非イオン性界面活性剤としてはエーテル型界面活性剤であることが好ましい。エーテル型界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
界面活性剤の含有率は、前記混合樹脂に対して、0.05〜10重量%であることが望ましい。界面活性剤の含有率が0.05重量%未満であるとフッ素系樹脂の分散性が悪化し、不均一な被膜となり、帯電量分布及びスペント性が悪化する。また、10重量%を超えると環境変化による帯電量の安定性が悪化する。
本発明では、被覆樹脂としての前記混合樹脂中に帯電制御剤を含有する。帯電制御剤の例としては、トナー用に一般的に用いられる各種の帯電制御剤や各種シランカップリング剤が挙げられる。これは多量の樹脂を被覆した場合、帯電付与能力が低下することがあるが、各種の帯電制御剤やシランカップリング剤を添加することにより、帯電付与能力をコントロールできるためである。使用できる帯電制御剤やシランカップリング剤の種類は特に限定されないが、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等の帯電制御剤やアミノシランカップリング剤等が好ましい。
特には、アミノシランカップリング剤が好ましい。一般のアミノシランカップリング剤は、下記の一般式で表すことができる。
Figure 0005405159
更には、アミノシランカップリング剤として1級アミノシランカップリング剤が好ましい。本発明で用いられるアミノシランカップリング剤は、主鎖中に含まれる2級又は3級のアミノ基を有し、その2級又は3級のアミノ基は、殆どトナーとの立ち上がり帯電特性には寄与せず、逆に高湿時には帯電特性の変動を引き起こすため、1級のアミノ基であることがより好ましい。1級アミノシランカップリング剤は下記式で表すことができ、一例としてγ−アミノプロピルエトキシシラン等が挙げられる。
Figure 0005405159
帯電制御剤の含有率は、前記混合樹脂に対して、0.05〜15重量%であることが望ましい。帯電制御剤の含有率が0.05重量%未満であると帯電付与能力が低下し、安定した画像を得ることができない。また、15重量%を超えると被覆樹脂中の帯電制御剤が不均一となり、帯電量の安定性が低下すると共に、被覆樹脂の耐久性が低下する。
本発明では、前記混合樹脂中に含まれるパーフルオロオクタン酸の含有量が42ppm以下である。パーフルオロオクタン酸の含有量が42ppmを超えると、機内環境変化に対する帯電量の安定性が著しく低下する。パーフルオロオクタン酸の含有量は、下記のようにして測定される。
(パーフルオロオクタン酸の含有量)
(1)試料の前処理及び試料液の調製
試料を1N塩酸又は1N水酸化ナトリウムを用いて、pHが6から11の範囲内に調整する。10mlのメタノールと5mlの精製水でコンディショニングした固相カートリッジをコンセントレーターにセットし、試料1Lを10ml/minで通水し、抽出する。通水終了後の固相カートリッジに次いで2mlのメタノールで溶出し、5ml容器に受ける。窒素ガスを吹き付けて1mlの定容にし、試料液とする。
(2)測定
LC/MS法により、以下の条件にて測定した。
[HPLC条件]
機種 :Agilent1100(Agilent社製)
カラム:Zorbax XDB C−18(3.5μm 2.1×150mm)
移動相A:10mM酢酸アンモニウム/アセトニトリル(90:10)
移動相B:メタノール/アセトニトリル
勾配:移動相Aが65%、移動相Bが35%で開始。移動相Aが55%、移動相Bが45%なるように1分間に2%ずつ変更する。その後、15分間この状態を保持する。次に移動相Aが10%、移動相Bが90%となるように1分間に9%ずつ変更する。その後、5分間この状態を保持する。その後、移動相Aが65%、移動相Bが35%となるように1分間に11%ずつ変更する。その後、5分間この状態を保持する。
流量:0.2ml/min
カラム温度:40℃
注入量:10.0μl
[MS条件]
機種:Agilent MSD SL(Agilent社製)
キャピラリー電圧(Vcap):4000V
ネブライザー:N(50psi)
ドライングガス流量及び温度:N(10L/min、340℃)
イオン化法:エレクトロスプレーイオン化法(ESI)
測定モード:MRMモード
モニターイオン:PFOA定量用413(m/z)、確認用369(m/z)
[定量]
試料液10μlをLC/MSに注入し、ピーク面積より試料液中のPFOA濃度を測定する。
[計算]以下の数1として記載の式で算出した。
Figure 0005405159
また、被覆樹脂としての前記混合樹脂には、キャリアの電気抵抗や帯電量、帯電速度をコントロールすることを目的として導電性剤を含有することができる。導電性剤はそれ自身の持つ電気抵抗が低いことから、含有量が多すぎると急激な電荷リークを引き起こしやすい。従って、含有量としては、混合樹脂の固形分に対し0.25〜20.0重量%であり、好ましくは0.5〜15.0重量%、特に好ましくは1.0〜10.0重量%である。導電性剤としては、導電性カーボンや酸化チタン、酸化スズ等の酸化物、各種の有機系導電剤が挙げられる。
<本発明に係る電子写真現像剤>
次に、本発明に係る電子写真用現像剤について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤は、前記した電子写真現像剤用キャリアとトナーとからなるものである。
本発明の電子写真現像剤を構成するトナー粒子には、粉砕法によって製造される粉砕トナー粒子と、重合法により製造される重合トナー粒子とがある。本発明ではいずれの方法により得られたトナー粒子を使用することができる。
粉砕トナー粒子は、例えば、結着樹脂、荷電制御剤、着色剤をヘンシェルミキサー等の混合機で充分に混合し、次いで、二軸押出機等で溶融混練し、冷却後、粉砕、分級し、外添剤を添加後、ミキサー等で混合することにより得ることができる。
粉砕トナー粒子を構成する結着樹脂としては特に限定されるものではないが、ポリスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、さらにはロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂等を挙げることができる。これらは単独又は混合して用いられる。
荷電制御剤としては、任意のものを用いることができる。例えば正荷電性トナー用としては、ニグロシン系染料及び4級アンモニウム塩等を挙げることができ、また、負荷電性トナー用としては、含金属モノアゾ染料等を挙げることができる。
着色剤(色剤)としては、従来より知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー、フタロシアニングリーン等を使用することができる。その他、トナーの流動性、耐凝集性向上のためのシリカ粉体、チタニア等のような外添剤をトナー粒子に応じて加えることができる。
重合トナー粒子は、懸濁重合法、乳化重合法、乳化凝集法、エステル伸長重合法、相転乳化法といった公知の方法で製造されるトナー粒子である。このような重合法トナー粒子は、例えば、界面活性剤を用いて着色剤を水中に分散させた着色分散液と、重合性単量体、界面活性剤及び重合開始剤を水性媒体中で混合攪拌し、重合性単量体を水性媒体中に乳化分散させて、攪拌、混合しながら重合させた後、塩析剤を加えて重合体粒子を塩析させる。塩析によって得られた粒子を、濾過、洗浄、乾燥させることにより、重合トナー粒子を得ることができる。その後、必要により乾燥されたトナー粒子に外添剤を添加する。
さらに、この重合トナー粒子を製造するに際しては、重合性単量体、界面活性剤、重合開始剤、着色剤以外に、定着性改良剤、帯電制御剤を配合することができ、これらにより得られた重合トナー粒子の諸特性を制御、改善することができる。また、水性媒体への重合性単量体の分散性を改善するとともに、得られる重合体の分子量を調整するために連鎖移動剤を用いることができる。
前記重合トナー粒子の製造に使用される重合性単量体に特に限定はないが、例えば、スチレン及びその誘導体、エチレン、プロピレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエステル及びメタクリル酸ジエチルアミノエステル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類等を挙げることができる。
前記重合トナー粒子の調製の際に使用される着色剤(色材)としては、従来から知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー及びフタロシアニングリーン等を使用することができる。また、これらの着色剤はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等を用いてその表面が改質されていてもよい。
前記重合トナー粒子の製造に使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン性界面活性剤及びノニオン系界面活性剤を使用することができる。
ここで、アニオン系界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることができる。また、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン、脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー等を挙げることができる。さらに、カチオン系界面活性剤としては、ラウリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩等を挙げることができる。また、両イオン性界面活性剤としては、アミノカルボン酸塩、アルキルアミノ酸等を挙げることができる。
前記のような界面活性剤は、重合性単量体に対して、通常は0.01〜10重量%の範囲内の量で使用することができる。このような界面活性剤の使用量は、単量体の分散安定性に影響を与えるとともに、得られた重合トナー粒子の環境依存性にも影響を及ぼすことから、単量体の分散安定性が確保され、かつ重合トナー粒子の環境依存性に過度の影響を及ぼしにくい前記範囲内の量で使用することが好ましい。
重合トナー粒子の製造には、通常は重合開始剤を使用する。重合開始剤には、水溶性重合開始剤と油溶性重合開始剤とがあり、本発明ではいずれをも使用することができる。本発明で使用することができる水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、水溶性パーオキサイド化合物を挙げることができ、また、油溶性重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物、油溶性パーオキサイド化合物を挙げることができる。
また、本発明において連鎖移動剤を使用する場合には、この連鎖移動剤としては、例えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、四臭化炭素等を挙げることができる。
さらに、本発明で使用する重合トナー粒子が、定着性改善剤を含む場合、この定着性改良剤としては、カルナバワックス等の天然ワックス、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ワックス等を使用することができる。
また、本発明で使用する重合トナー粒子が、帯電制御剤を含有する場合、使用する帯電制御剤に特に制限はなく、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等を使用することができる。
また、重合トナー粒子の流動性向上等のために使用される外添剤としては、シリカ、酸化チタン、チタン酸バリウム、フッ素樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子等を挙げることができ、これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
さらに、水性媒体から重合粒子を分離するために使用される塩析剤としては、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム等の金属塩を挙げることができる。
前記のようにして製造されたトナー粒子の平均粒径は、2〜15μm、好ましくは3〜10μmの範囲内にあり、重合トナー粒子の方が粉砕トナー粒子よりも、粒子の均一性が高い。トナー粒子が2μmよりも小さくなると、帯電能力が低下しカブリやトナー飛散を引き起こしやすく、15μmを超えると、画質が劣化する原因となる。
前記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し、電子写真現像剤を得ることができる。キャリアとトナーの混合比、即ちトナー濃度は、3〜15%に設定することが好ましい。3%未満であると所望の画像濃度が得にくく、15%を超えると、トナー飛散やかぶりが発生しやすくなる。
前記のように調製された本発明に係る電子写真現像剤は、有機光導電体層を有する潜像保持体に形成されている静電潜像を、バイアス電界を付与しながら、トナー及びキャリアを有する二成分現像剤の磁気ブラシによって反転現像する現像方式を用いたデジタル方式のコピー機、プリンター、FAX、印刷機等に使用することができる。また、磁気ブラシから静電潜像側に現像バイアスを印加する際に、DCバイアスにACバイアスを重畳する方法である交番電界を用いるフルカラー機等にも適用可能である。
以下、本発明を実施例等に基づき具体的に説明する。
MnO換算で39.7mol%、MgO換算で9.9mol%、Fe換算で49.6mol%、SrO換算で0.8mol%になるように各原材料を適量配合し、水を加え、湿式ボールミルで10時間粉砕、混合し、乾燥させ、950℃で4時間保持した後、湿式ボールミルで24時間粉砕を行ったスラリーを造粒乾燥し、酸素濃度2%雰囲気の中で1270℃、6時間保持した後、解砕、粒度調整を行い、Mn−Mg−Srフェライト粒子(キャリア芯材)を得た。このフェライト粒子は、平均粒径が35μmであり、印加磁場が3000(10/4π・A/m)の時の飽和磁化が70Am/kgであった。
次に、ポリアミドイミド樹脂(無水トリメリット酸と4,4′─ジアミノジフェニルメタンとの共重合体)を水で希釈し、樹脂溶液を調製し、次いで、パーフルオロオクタン酸の含有量が3ppmである4フッ化エチレン・パーフロロビニルエーテル共重合体(PFA)を非イオン界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテルと共に分散させた。非イオン界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテルの分散量は、樹脂固形分換算で2重量%である。更に、アミノシランカップリング剤(信越化学工業社製、商品名:KBM−603)を樹脂固形分換算で5重量%分散させ、被覆層形成液を固形分換算で200g得た。この時の樹脂溶液の固形分比は10重量%であった。この際のポリアミドイミド樹脂とPFAの重量組成比は2/8であった。この被覆層形成液を用い、上記フェライト粒子10kgと共に流動床被覆装置に投入して被覆を行った。その後、250℃で1時間、焼付けを行い、樹脂被覆量2重量%の樹脂被覆フェライトキャリア1を製造した。
25℃、55%RHの環境下にて、キャリア1と市販のリコー社製imagioMPC2500のマゼンタトナーとを、トナー濃度8重量%の1kgの現像剤量になるように秤量を行い、12時間、前記条件下に暴露した後、ターブラー社製撹拌機 ターブラーミキサーT2C型(撹拌速度:96rpm)にて30分間撹拌を行い、初期NN現像剤1を得た。前記現像剤の帯電量を測定したところ、表2に示すように、18.5μc/gであった。
更に、前記初期NN現像剤1をRicoh社製imagioMPC2500に搭載し、50k枚の耐刷試験を行った。50k枚の耐刷後現像剤2の帯電量は表2に示すように、19.4μc/gであり、帯電量安定性が105%であるように、ほとんど帯電量の変動が見られなかった。また、帯電量環境差は18%であり、高温高湿条件下での帯電量と低温低湿条件下での帯電量の差は極めて小さいものであった。また、50k枚耐刷によるスペント量は表2に示すように、0.04%であり、トナーの付着は極めて少ないものであった。
帯電量、帯電量分布、帯電量安定性、帯電量環境差及びスペント量の測定方法を下記に示す。
(帯電量)
帯電量は、Epping q/m−meter、PES−Laboratoriumu社製吸引式帯電量測定装置(メッシュ:635mesh、吸引圧:105±10mbar、吸引時間:90秒)により測定し求めた。
(帯電量分布)
帯電量分布は、Epping社製 q−testを使用して、下記の条件によりN=3測定し、全標準偏差[fC/10μm]の平均値を帯電量分布とした。
メッシュサイズ(Mesh):635
トナー流量[ml/min]:160
電極電圧[V]:4000
セルAC電圧[V]:オフ
セルAC周波数[Hz]:オフ
セルDC電圧[V]:オフ
(帯電量安定性)
前記で得られた30分撹拌後の初期NN現像剤1の帯電量及び50k枚の耐刷後の耐刷後現像剤2の帯電量を用い、下記式から帯電量安定性を算出した。ここにおいて、帯電量安定性の値が100%に近い方が、耐久変化が小さいことを示し、100%の場合には、耐久変化がないことを示す。
Figure 0005405159
(帯電量環境差)
30℃、85%RHの環境下にて、キャリア1と市販のリコー社製imagioMPC2500のマゼンタトナーとを、トナー濃度8重量%の1kgの現像剤量になるように秤量を行い、12時間、前記条件下に暴露した後、ターブラー社製撹拌機 ターブラーミキサーT2C型(撹拌速度:96rpm)にて、30分間撹拌を行い、初期HH現像剤3を得た。更に、環境条件を10℃、20%RHとした以外は、同様な手順で、初期LL現像剤4を得た。これら、初期HH現像剤3の帯電量及び初期LL現像剤4の帯電量を用い、下記式から帯電量環境差を算出した。ここで、帯電量環境差の値が0%に近い方が、高温高湿条件下と低温低湿条件下とでの帯電量の環境変動が少ないことを示す。
Figure 0005405159
(スペント量)
耐刷後現像剤より、635Meshの網を使用して、トナーを吸引除去し、耐刷後キャリアを抽出する。その後、LECO社製炭素分析装置C−200型(酸素ガス圧:2.5kg/cm、窒素ガス圧:2.8kg/cm)を用いて、キャリアと前記耐刷後キャリアの炭素量を測定し、下記式から算出した。
Figure 0005405159
表1に示されるように、アミノシランカップリング剤の添加量を15重量%とした以外は、実施例1と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
表1に示されるように、界面活性剤を非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルとし、アミノシランカップリング剤の添加量を0.05重量%とした以外は、実施例1と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
表1に示されるように、界面活性剤を非イオン性界面活性剤であるグリセリン脂肪酸エステルとし、その添加量を0.05重量%とした以外は、実施例1と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
表1に示されるように、界面活性剤の添加量を10重量%とし、アミノシランカップリング剤の添加量を5重量%とした以外は、実施例3と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
表1に示されるように、帯電制御剤を4級アンモニウム(オリエント化学工業社製、商品名:BONTRON P−51)とし、その添加量を5重量%とした以外は、実施例3と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
表1に示されるように、フッ素樹脂をパーフルオロオクタン酸の含有量が42ppmである4フッ化エチレン・パーフロロビニルエーテル共重合体(PFA)とし、界面活性剤を陽イオン性界面活性剤であるアルキルトリメチルアンモニウム塩とした以外は、実施例1と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
表1に示されるように、界面活性剤を陰イオン性界面活性剤であるアルキル硫酸エステルナトリウムとした以外は、実施例7と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
表1に示されるように、界面活性剤を両性界面活性剤であるアルキルアミンオキシドとした以外は、実施例7と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
表1に示されるように、界面活性剤を非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテルとし、その添加量を11重量%とした以外は、実施例7と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
表1に示されるように、アミノシランカップリング剤の添加量を17.5重量%とした以外は、実施例1と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
比較例
[比較例1]
表1に示されるように、フッ素樹脂をパーフルオロオクタン酸の含有量が140ppmである4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(FEP)とした以外は、実施例1と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
[比較例2]
表1に示されるように、界面活性剤を使用しなかった以外は、実施例1と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
[比較例3]
表1に示されるように、帯電制御剤を使用しなかった以外は、実施例1と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
[比較例4]
表1に示されるように、フッ素樹脂をパーフルオロオクタン酸の含有量が100ppmである4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体(FEP)とした以外は、実施例1と同様の工程で電子現像剤用キャリアを製造した。
実施例1〜11及び比較例1〜のキャリア構成を表1に示す。また、キャリア特性(初期NN現像剤帯電量、初期LL現像剤帯電量、初期HH現像剤帯電量、耐刷後現像剤帯電量、帯電量安定性、帯電量分布、帯電量環境差、キャリアの炭素量、耐刷後のキャリアの炭素量及びスペント量)を表2に示す。
Figure 0005405159
Figure 0005405159
表2の結果から明らかなように、実施例1〜11は、帯電量安定性、帯電量分布、帯電量環境差のいずれにおいても良好な結果が得られた。また、経時におけるスペント量も少なかった。これに対して、パーフルオロオクタン酸を多量に含有する比較例1及び4は、帯電量環境差が大きい。界面活性剤を含有しない比較例2は、帯電量安定性及び帯電量分布に劣り、また経時におけるスペント量も多い。帯電制御剤を含有しない比較例3は、初期NN帯電量が高過ぎ、帯電量安定性に劣る。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリアを用いることにより、長期にわたり帯電安定性及び画像安定性に優れ、しかもカブリやキャリア付着も少なく、また画像濃度及び環境依存性も良好である。
従って、本発明に係る電子写真現像剤用キャリア及びこれを用いた電子写真現像剤は、高画質の要求されるフルカラー機並びに画像維持の信頼性及び耐久性の要求される高速機等の分野に広く使用可能である。

Claims (7)

  1. キャリア芯材の表面が、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体から選択されるフッ素系樹脂とポリアミドイミド樹脂との混合樹脂で被覆されている電子写真現像剤用キャリアであって、該混合樹脂中に界面活性剤及び帯電制御剤を含有し、かつ該混合樹脂中に含まれるパーフルオロオクタン酸の含有量が42ppm以下であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
  2. 前記混合樹脂中の4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体又は4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体と前記ポリアミドイミド樹脂との混合重量比が9:1〜6:4である請求項1に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  3. 前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である請求項1又は2に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  4. 前記帯電制御剤がアミノシランカップリング剤である請求項1又は2に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  5. 前記界面活性剤の前記混合樹脂中の含有率が0.05〜10重量%である請求項1、2又は3に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  6. 前記帯電制御剤の前記混合樹脂中の含有率が0.05〜15重量%である請求項1、2又は4に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真現像剤用キャリアとトナーとからなる電子写真現像剤。
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