JP5440050B2 - ゴルフクラブヘッドの設計方法 - Google Patents

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Description

本発明はゴルフクラブヘッドの設計方法に関する。
ゴルフクラブの設計においては、打球の飛距離を向上することが重要であり、そのため、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃したときの初速をなるべく大きな値とすることが求められる。
そこで、ゴルフクラブヘッドのフェース面のスイートスポットから外れた打点でゴルフボールを打撃しても、スイートスポットで打撃した場合とほぼ同等の初速を得ることができる領域、いわゆるスイートエリアをどのように形成するかが重要となる。
従来、スイートエリアの形成は、おもに、ゴルフクラブヘッドの慣性モーメントを設定することによって行われている(特許文献1、2、3、4参照)。
特許第3718367号 特許第3174528号 特許第3063967号 特公平4−56629号公報
ところで、ゴルフクラブヘッドを使用するプレイヤーの技量はさまざまであり、ゴルフクラブヘッドに要求される特性も技量に応じて異なる。
単純にスイートエリアが大きいほどよいということはなく、プレイヤーの技量に適合したスイートエリアの大きさおよび初速が要求される。
特に近年は、スイートエリアの大きさと最大ボール初速の高速化は相反する指標であり、プレイヤーの技量に応じていずれかに寄与させる事が要求されてきている。
具体的には、上級者は、ゴルフクラブヘッドのフェース面でゴルフボールを打撃したときの打点のばらつきが小さいため、上級者が要求するゴルフクラブヘッドの特性は、スイートエリアの大きさへの寄与よりも、最大ボール初速への寄与を高く確保できるものが好ましい。
これに対して、初級者は、ゴルフクラブヘッドのフェース面でゴルフボールを打撃したときの打点のばらつきが大きいため、初級者が要求するゴルフクラブヘッドの特性は、最大ボール初速への寄与よりも、スイートエリアの大きさへの寄与を高く確保できるものが好ましい。
上述した従来技術では、慣性モーメントを設定することでスイートエリアを形成することに留まるものであり、上述したプレイヤーの技量に応じた特性のゴルフクラブヘッドをどのように設計するかといった点は考慮されていないものであった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、プレイヤーの技量に応じた特性を有するゴルフクラブヘッドを設計する上で有利なゴルフクラブヘッドの設計方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、有限要素モデルで構成されたゴルフクラブヘッドモデルを用いてゴルフクラブヘッドの設計を行う方法であって、前記ゴルフクラブの重心位置を前記ゴルフクラブヘッドのフェース面に垂直に投影させた点を重心点とし、前記フェース面の1次振動における最大たわみ点をフェース最大反発点(フェースのたわみは、重心の影響を除外したフェース面構造だけが影響するフェース反発係数とみなすことができる。したがって、フェースの最大たわみ点は、フェース最大反発点となる)とし、前記フェース面で前記ゴルフボールを打撃したときの該ゴルフボールの初速の最大速度を100%とし、前記初速が98%以上となる前記フェース面上の領域を高初速スイートエリアとし、前記初速が95%以上となる前記フェース面上の領域を中初速スイートエリアとしたときに、前記ゴルフクラブヘッドのフェース面でゴルフボールを打撃する直前における前記フェース面のスピード分布を求め、該スピード分布を前記フェース面上に設定する第1のステップと、前記重心点における前記フェース面のスピードよりも前記フェース最大反発点における前記フェース面のスピードが高い値となり、かつ、前記高初速スイートエリアの大きさが最大となるように、前記重心点および前記フェース最大反発点の前記フェース面上の位置を設定するか、あるいは、前記重心点における前記フェース面のスピードよりも前記フェース最大反発点における前記フェース面のスピードが低い値となり、かつ、前記中初速スイートエリアの大きさが最大となるように、前記重心点および前記フェース最大反発点の前記フェース面上の位置を設定する第2のステップとを含むことを特徴とする。
本発明によれば、スイートエリアを定義する閾値をより高く設定することで、高初速エリア(最大ボールスピードの値を100とし、98%以上のボールスピードを出現できるエリア)を広くする場合、重心点におけるフェーススピードよりもフェース最大反発点におけるフェーススピードを高い値にすることでスイートエリア(高初速エリア)の大きさをより大きく確保することができる。
また、スイートエリアを定義する閾値をより低く設定することで、中初速エリア(最大ボールスピードの値を100とし、95%以上のボールスピードを出現できるエリア)を広くする場合、重心点におけるフェーススピードよりもフェース最大反発点におけるフェーススピードを低い値にすることでスイートエリア(中初速エリア)の大きさをより大きく確保することができる。
本発明のゴルフクラブヘッドの設計方法の対象となるゴルフクラブヘッド10を示す正面図である。 本発明方法を実行するために使用されるコンピュータ30の構成を示すブロック図である。 コンピュータ30の機能ブロック図である。 ゴルフクラブヘッド10の解析手順を示すフローチャートである。 ゴルフクラブヘッド10のヘッド本体4のローリングの説明図である。 ゴルフクラブヘッド10のフェース面1に設定されたスピード分布を示す説明図である。 フェース面1に設定された反発係数の分布Rの説明図である。 フェース面1上に設定されたスピード分布の等高線vと、重心点Pと、フェース最大反発点Qとを示す説明図である。 閾値Cを第1の閾値C1に設定した場合の解析結果を示す説明図である。 重心点Pと、フェース最大反発点Qと、フェーススピードVfと、ボール初速との関係を示す模式図である。 重心点Pと、フェース最大反発点Qと、フェーススピードVfと、ボール初速との関係を示す模式図である。 最大フェーススピード点Vfmaxとフェース最大反発点Qとが一致した状態を示す説明図である。 閾値Cを第2の閾値C2に設定した場合の解析結果を示す説明図である。 重心点Pと、フェース最大反発点Qと、フェーススピードVfと、ボール初速との関係を示す模式図である。 重心点Pと、フェース最大反発点Qと、フェーススピードVfと、ボール初速との関係を示す模式図である。 最小フェーススピード点Vfminと、フェース最大反発点Qとが一致した状態を示す説明図である。 本実施の形態におけるゴルフクラブヘッドの設計方法を示すフローチャートである。 図17のステップS50の詳細を示すフローチャートである。 重心点P−フェース最大反発点Q間の距離と、高初速エリアの面積との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、本発明の設計方法の対象となるゴルフクラブヘッドについて説明する。
図1に示すように、ゴルフクラブヘッド10は、金属製の中空構造ヘッド本体4を備えている。
ヘッド本体4の金属材料は、チタン合金やアルミニウム合金などの高強度の低比重金属が好ましく用いられる。
ヘッド本体4は、ゴルフボールを打撃するフェース面1と、フェース面1に連接するクラウン部2及びソール部3とを備えている。
また、クラウン部2には、フェース面1側でかつヒール5寄りの位置にシャフト6に接続するホーゼル7が設けられている。
また、フェース面1を正面から見てヘッド本体4のヒール5と反対側がトウ8である。
このようなゴルフクラブヘッド10の設計方法の実施の形態について以下に詳述する。
本発明者らは、上記のゴルフクラブヘッド10の有限要素モデルであるゴルフクラブヘッドモデルを用いて有限要素解析を行った。その結果、ゴルフクラブのスイング時におけるフェース面1のスピードの分布と、ゴルフクラブヘッド10の重心点と、ゴルフクラブヘッド10のフェース最大反発点との位置関係が特定の条件を満たすときに、スイートエリアを大きく確保する上で有利となることを見出した。
なお、本明細書において、スイートエリアとは、フェース面1でゴルフボールを打撃したときの該ゴルフボールの初速が予め定められた閾値以上となるフェース面1上の領域をいうものとする。
以下このことについて説明する。
図2はゴルフクラブヘッド10の有限要素解析を行うためのコンピュータ30の構成を示すブロック図である。
コンピュータ30は、CPU32と、不図示のインターフェース回路およびバスラインを介して接続されたROM34、RAM36、ハードディスク装置38、ディスク装置40、キーボード42、マウス44、ディスプレイ46、プリンタ48、入出力インターフェース50などを有している。
ROM34は制御プログラムなどを格納し、RAM36はワーキングエリアを提供するものである。
ハードディスク装置38はゴルフクラブヘッド10の有限要素解析を行う有限要素解析プログラムを格納している。
有限要素解析プログラムとして、有限要素解析を行う従来公知のさまざまな市販の有限要素解析ソフトウェア、例えば、ABAQUS(SIMULIA Americas社の登録商標)などを用いることができる。
ディスク装置40はCDやDVDなどの記録媒体に対してデータの記録および/または再生を行うものである。
キーボード42およびマウス44は、操作者による操作入力を受け付けるものである。
ディスプレイ46はデータを表示出力するものであり、プリンタ48はデータを印刷出力するものであり、ディスプレイ46およびプリンタ48によってデータを出力する。
入出力インターフェース50は、外部機器との間でデータの授受を行うものである。
図3はコンピュータ30の機能ブロック図である。
図3に示すように、コンピュータ30は、機能的には、入力手段30A、処理手段30B、出力手段30Cを含んで構成されている。
入力手段30Aは、ゴルフクラブヘッド10を有限要素法によって解析するために必要なデータを入力するものである。
上記データは、有限要素モデルからなるゴルフクラブヘッドモデルを設定すると共に、該設定されたゴルフクラブヘッドモデルを有限要素法によって解析するための有限要素解析用データd1を含む。
処理手段30Bは、有限要素解析用データd1に基づいて、ゴルフクラブヘッドモデルを構築する。
また、処理手段30Bは、第2のデータd2に基づいて、後述するゴルフクラブヘッドモデルにおけるフェース面1のスピードの分布、重心点、フェース最大反発点などをゴルフクラブヘッドモデルを用いて有限要素解析を行うことによって求める。
処理手段30Bは、ハードディスク装置38に格納されている有限要素解析プログラムがRAM36にロードされ、CPU32がそれらプログラムに基づいて動作することで実現される。
出力手段30Cは、処理手段30Bによる計算結果を出力するものである。
図4はゴルフクラブヘッド10の解析手順を示すフローチャートである。
まず、処理手段30Bは、入力手段30Aから供給される有限要素解析用データd1に基づいて有限要素モデルで構成されたゴルフクラブヘッドモデルを設定する(ステップS10)。
また、処理手段30Bは、ゴルフボールについてもゴルフクラブヘッドモデルと同様に入力手段30Aから供給される有限要素解析用データに基づいて有限要素モデルで構成されたゴルフボールモデルを設定する(ステップS12)。
具体的には、ヘッド本体4を複数の有限要素Xijkに、ゴルフボールを複数の有限要素Yijk(i、j、kは整数)に、それぞれ分割する。
ここで有限要素とは、有限要素法による解析を行うための要素であって、梁要素、シェル要素及び固体要素などが例示される。
また、計算に必要な物性値としては、ロフト角、重心深さ、バルジ&ロール半径、FP値(フェースプログレッション)や、慣性モーメント、ヘッド質量などが例示される。これら物性値は有限要素解析用データd1に含まれる。
次に、処理手段30Bは、上記で設定したゴルフクラブヘッドモデルを用いて、フェース面1のスピード(以下フェーススピードという)の分布を計算によって求め、フェーススピードの分布をフェース面1に設定する(ステップS14)。
ここで、スピード分布とは、プレイヤーがヘッド本体4を有するゴルフクラブでゴルフボールを打撃したときに、打撃直前におけるフェーススピードの分布を意味するものである。
スピード分布は、シャフト6の長さに依存する成分と、ヘッド本体4のローリング(シャフト6の回りの回転)による成分とから主に決定される。
図5に示すように、前者のシャフト6の長さに依存する成分は、シャフト6の中心軸の延長線Lの垂線が、ヘッド本体4のソール部3に接する点Aにおいて最大となる。
また、後者のヘッド本体4のローリングに依存する成分は、シャフト6の中心軸の延長線Lから最も離れた点B(ヘッド本体4のトウ8側端部)において最大となる。
従って、フェーススピードは、図6に示すように、フェース面1のヒール5側の上部aからトウ8側の下部gへ向けて次第に大きくなるように分布する。なお、図6においては、速度0.5m/s毎に等高線vを示している。
ここでスピード分布の等高線vとは、フェーススピードの分布を示すために、フェース面1上において互いに等しいフェーススピードの点を結んだ線である。
以下では、シャフト6の長さと、ヘッド本体4のローリングの大きさとを、平均的なゴルフクラブにおけるシャフト6の長さと、平均的なゴルフクラブにおけるヘッド本体4のローリングの大きさに設定して解析を行う。
次に、図7に示すように、重心点P(ヘッド本体4の重心位置をフェース面1に対して垂直に投影した点)をフェース面1の中心位置に配置する(ステップS16)。
次に、図7に示すように、重心点Pを中心とする円周E上に沿ってフェース最大反発点Qを仮に配置する(ステップS18)。そして、図7に示すように、そのフェース最大反発点Qの周囲におけるフェース反発係数の分布(反発分布)Rを仮に設定する(ステップS20)。なお、本例では、重心点Pを中心とする円周E上に沿ってフェース最大反発点Qを配置する場合について説明するが、フェース最大反発点Qの配置はこれに限定されるものではない。
フェース最大反発点Qとは、フェース面1の1次振動における最大たわみ点のことである。
1次振動の振幅が大きく、1次振動の周波数が低いフェース面構造を有するヘッドは、反発係数が大きくなることは、周知の事実である。例えば、フェース肉厚が薄いと反発係数が大きくなる。
反発係数とは、U.S.G.A(全米ゴルフ協会)のCOR測定方法(Procedure for Measuring the Velocity Ratio of a Club Head for Conformance to Rule 4-1e,Revision 2(February8,1999)により測定される値である。
この反発係数は、重心の影響(重心反発係数)とフェース面構造の影響(フェース反発係数)の両方の値を合算した値が測定されている。
本明細書においては、反発係数を、重心の影響(重心反発係数)とフェース面構造の影響(フェース反発係数)に分割して考えるものとする。
このたわみ量と反発係数とは正の相関関係にあるため、反発分布Rの値は、たわみ量を反発係数に換算することにより決定している。
反発分布Rの形状としては、フェース最大反発点Qに対して同心円状かつ等間隔の等高線を有する形状などが例示される。ここで反発分布Rの等高線とは、フェース面1の反発係数の分布を示すために、フェース面1上において互いに等しい反発係数の点を結んだ線である。
そして、ヘッド本体4が、フェース面1上の打点Dにおいて、所定のヘッドスピードHでゴルフボールに衝突したときのゴルフボールの初速(ボール初速)を計算し、フェース面1上における打点Dの位置と、該打点Dにおけるボール初速とを対応付けてRAM36などの記憶手段に記憶させる(ステップS22)。なお、打点Dは、有限要素Xijkと同一又は別個に設定することができる。
次いで、フェース面1上の打点Dの位置を変化させて(ステップS24)、ステップS22に戻って同様の処理を繰り返す。
本例では、変打点Dを変化させる位置は、フェース面1の全体にわたって分布するように複数の位置に予め定められ、打点Dの数は49である。
全ての打点Dの位置についてボール初速を取得したならば、それらボール初速と予め定められた閾値Cとを比較し、ボール初速が閾値C以上となる打点Dの分布、すなわち、スイートエリアの位置と大きさを取得し、スイートエリアの位置と大きさをRAM36などの記憶手段に記憶する(ステップS26)。
これにより、ステップS18で仮配置した1つのフェース最大反発点Qに対応したボール初速が閾値C以上となる打点Dの分布が求められたならば、フェース最大反発点Qの位置を円周E上に沿って変化させて配置する(ステップS28)。
そして、ステップS28で配置されたフェース最大反発点Qに対応して反発分布Rを設定する(ステップS30)。
次いで、ステップS22に移行して同様の処理を繰り返す。
ここで図8を参照して説明する。
図8はゴルフクラブヘッドモデルのフェース面1上に設定されたスピード分布の等高線vと、重心点Pと、フェース最大反発点Qとを示す説明図である。
図8において、横軸はゴルフクラブヘッドモデルのフェース面1を正面から見た場合における水平方向の座標位置をmm単位で示し、縦軸はゴルフクラブヘッドモデルのフェース面1を正面から見た場合におけるゴルフクラブヘッドモデルのフェース面1における上下方向の座標位置をmm単位で示す。
水平方向の座標位置が左方向(負方向)に向かうほどトウ側であり、水平方向の座標位置が右方向(正方向)に向かうほどヒール側である。
言い換えると、横軸は水平方向における打点Dの位置、縦軸は上下方向における打点Dの位置をそれぞれ示す。
本例では、重心点Pがフェース面1の中心位置に合致しているため、重心点Pの座標位置が原点(0mm,0mm)となっている。
なお、フェース面1と横軸および縦軸との位置関係は、図5に示すように、ゴルフクラブヘッドモデルにおけるシャフト6の中心軸の延長線Lと水平面とがなす角度がシャフト6のライ角に合致した状態で示している。
また、図中、スピード分布を示す等高線vに付した数値は該等高線のスピード(m/s単位)を示している。
また、符号Mは、重心点Pを通りかつ等高線vと直交する直線を示す。
図8に示すように、本例では、フェース最大反発点Qを変化させる位置は、円周E上に沿った6つの位置と、重心点Pと同じ1つの位置とに予め定められ、したがって、フェース最大反発点Qの数は7つである。
ここで円周Eの半径は7mmとする。
図4に戻って説明を続けると、全てのフェース最大反発点Qについてスイートエリアの位置と大きさが取得されたならば、スイートエリアの大きさが最大となるフェース最大反発点Qの位置を判定し(ステップS32)、一連の解析処理を終了する。
このような解析処理を行うことにより、閾値Cによって決定されるスイートエリアの大きさが最大となるフェース最大反発点Qの位置が求められる。
本例では、スイートエリアを決定する閾値Cを第1の閾値C1,第2の閾値C2の2種類に設定した。また、以下では、説明をわかりやすくするために、第1の閾値C1で定義されるスイートエリアを高初速スイートエリアといい、第2の閾値C2で定義されるスイートエリアを中初速スイートエリアという。
第1の閾値C1>第2の閾値C2
第1の閾値C1:ボール初速−1m/s(高初速エリア98%)
第2の閾値C2:ボール初速−3m/s(中初速エリア95%)
ただし、最大ボール初速(100%):58.5m/s(ヘッドスピード40m/s)
まず、閾値Cを第1の閾値C1に設定することにより高初速スイートエリアを実現する場合について説明する。
図9は閾値Cを第1の閾値C1に設定した場合の解析結果を示す説明図である。
図9において、7つのフェース最大反発点Qに、高初速スイートエリアの面積の大きさに応じて1位乃至7位の順番を付している。すなわち、1位のフェース最大反発点Qは高初速スイートエリアの面積が最大であり、7位のフェース最大反発点Qは高初速スイートエリアの面積が最小である。
図9から明らかなように、フェース最大反発点Qのフェーススピードが最高となる場合に、高初速スイートエリアの面積が最大(1位)となり、フェース最大反発点Qのフェーススピードが最低となる場合に、高初速スイートエリアの面積が最小(7位)となっている。
この場合、1位および7位のフェース最大反発点Qは直線M上に位置している。
なお、1位のフェース最大反発点Qにおける高初速スイートエリアの面積を100%として2位乃至7位の高初速スイートエリアの面積を示すと下記のとおりとなる。
1位:100%
2位: 97%
3位: 86%
4位: 85%
5位: 74%
6位: 51%
7位: 50%
図9から以下のことが判明した。
閾値Cを第1の閾値C1とした場合、フェース最大反発点Qにおけるフェーススピードが低い場合よりも高い場合の方が、高初速スイートエリアの大きさを大きく確保する上で有利となる。
また、重心点Pにおけるフェーススピードよりもフェース最大反発点Qにおけるフェーススピードを高い値にすると、高初速スイートエリアの大きさを大きく確保する上で有利となる。
また、フェース面1を、重心点Pを通る横軸、縦軸によって4つの領域に区画した場合、水平方向においては重心点Pよりトウ側で、かつ、上下方向においては重心点Pよりも下側に位置する領域にフェース最大反発点Qを配置することが、高初速スイートエリアの大きさを大きく確保する上で有利となる。
図10、図11は重心点Pと、フェース最大反発点Qと、フェーススピードVfと、ボール初速との関係を示す模式図である。
図10、図11において、横軸は図9における直線Mを示し、図中左側がトウ側、右側がヒール側となる。また、縦軸はボール初速を示し、上方に向かうほどボール初速が高くなる。
ある打点Dにおけるボール初速は、フェーススピードVfと、フェース最大反発点Qの位置と、重心点Pの位置との3つの要素が寄与して決定されるものと考えられる。
すなわち、打点DにおけるフェーススピードVfが高いほどボール初速は高速となる。
また、打点Dに重心点Pが近いほどボール初速は高速となる。
また、打点Dにフェース最大反発点Qが近いほどボール初速は高速となる。
すなわち、図10、図11に示すように、ある打点Dにおけるボール初速は、フェーススピードVfが寄与する成分と、フェース最大反発点Qの位置(反発係数の分布R)が寄与する成分と、重心点Pの位置が寄与する成分とを足し合わせた値で決定されるものと考えられる。
したがって、図11に示すように、重心点PにおけるフェーススピードVfよりもフェース最大反発点Qにおけるフェーススピードを低い値にすると、高初速スイートエリアの大きさを大きく確保する上で不利となる。
これに対して、図10に示すように、重心点PにおけるフェーススピードVfよりもフェース最大反発点Qにおけるフェーススピードを高い値にすると、高初速スイートエリアの大きさを大きく確保する上で有利となる。
この場合、フェース最大反発点Qにおけるフェーススピードを高い値にするほど、高初速スイートエリアの大きさを大きく確保する上で有利となる。すなわち、図12に示すように、最大フェーススピード点Vfmaxと、フェース最大反発点Qとを一致させると、高初速スイートエリアは最大となる。
なお、フェース面1上における重心点Pおよびフェース最大反発点Qの位置は、ゴルフクラブヘッド10の設計上の制約を受けるため、高初速スイートエリアの大きさには上限がある。
次に、閾値Cを第2の閾値C2に設定することにより中初速スイートエリアを実現する場合について説明する。
図13は閾値Cを第2の閾値C2に設定した場合の解析結果を示す説明図である。
図13において、7つのフェース最大反発点Qに、中初速スイートエリアの面積の大きさに応じて1位乃至7位の順番を付している。すなわち、1位のフェース最大反発点Qは中初速スイートエリアの面積が最大であり、7位のフェース最大反発点Qは中初速スイートエリアの面積が最小である。
図13から明らかなように、フェース最大反発点Qのフェーススピードが最低となる場合に、中初速スイートエリアの面積が最大(1位)となり、フェース最大反発点Qのフェーススピードが最高となる場合に、中初速スイートエリアの面積が最小に近く(6位)なっている。
この場合、1位および6位のフェース最大反発点Qは直線M上に位置している。
なお、1位のフェース最大反発点Qにおける中初速スイートエリアの面積を100%として2位乃至7位の中初速スイートエリアの面積を示すと下記のとおりとなる。
1位:100%
2位: 99.9%
3位: 98.8%
4位: 97.8%
5位: 94.8%
6位: 92.2%
7位: 91.9%
図13から以下に示す知見を得た。
閾値Cを第2の閾値C2とした場合、フェース最大反発点Qにおけるフェーススピードが高い場合よりも低い場合の方が、中初速スイートエリアの大きさを大きく確保する上で有利となる。
また、重心点Pにおけるフェーススピードよりもフェース最大反発点Qにおけるフェーススピードを低い値にすると、中初速スイートエリアの大きさを大きく確保する上で有利となる。
また、フェース面1を、重心点Pを通る横軸、縦軸によって4つの領域に区画した場合、水平方向においては重心点Pよりヒール側で、かつ、上下方向においては重心点Pよりも上側に位置する領域にフェース最大反発点Qを配置することが、中初速スイートエリアの大きさを大きく確保する上で有利となる。
図14、図15は重心点Pと、フェース最大反発点Qと、フェーススピードVfと、ボール初速との関係を示す模式図である。
図10、図11の場合と同様に、ある打点Dにおけるボール初速は、フェーススピードVfが寄与する成分と、フェース最大反発点Qの位置(反発係数の分布)が寄与する成分と、重心点Pの位置が寄与する成分とを足し合わせた値で決定されるものと考えられる。
したがって、図14に示すように、重心点PにおけるフェーススピードVfよりもフェース最大反発点Qにおけるフェーススピードを高い値にすると、中初速スイートエリアの大きさを大きく確保する上で不利となる。
これに対して、図15に示すように、重心点PにおけるフェーススピードVfよりもフェース最大反発点Qにおけるフェーススピードを低い値にすると、中初速スイートエリアの大きさを大きく確保する上で有利となる。
この場合、フェース最大反発点Qにおけるフェーススピードを低い値にするほど、中初速スイートエリアの大きさを大きく確保する上で有利となる。すなわち、図16に示すように、最小フェーススピード点Vfminと、フェース最大反発点Qとを一致させると、中初速スイートエリアは最大となる。
なお、高初速スイートエリアを実現する場合と同様に、フェース面1上における重心点Pおよびフェース最大反発点Qの位置は、ゴルフクラブヘッド10の設計上の制約を受けるため、中初速スイートエリアの大きさにも上限がある。
以上の解析結果をまとめると次のようになる。
図14、図15から明らかなように、スイートエリアを定義する閾値Cを高くするほど、高初速エリア(最大ボールスピードの値を100とし、98%以上のボールスピードを出現できるエリア)を広くすることができる。
また、スイートエリアを定義する閾値Cを低くするほど、中初速エリア(最大ボールスピードの値を100とし、95%以上のボールスピードを出現できるエリア)を広くすることができる。
したがって、高初速エリアを拡大する場合は、図14に示すように、重心点Pにおけるフェーススピードよりもフェース最大反発点Qにおけるフェーススピードを高い値にすると、図15に示す場合に比較して高初速スイートエリアの大きさを大きく確保することができる。
また、中初速エリアを拡大する場合は、図15に示すように、重心点Pにおけるフェーススピードよりもフェース最大反発点Qにおけるフェーススピードを低い値にすると、図14に示す場合に比較して中初速スイートエリアの大きさを大きく確保することができる。
本発明は、このような知見に基づいて、高初速スイートエリアの大きさを大きく設定したゴルフクラブヘッド10を設計し、あるいは、中初速スイートエリアの大きさを大きく設定したゴルフクラブを設計するものである。
次に、本実施の形態の設計方法について具体的に説明する。
まず、図2を流用してゴルフクラブヘッド10の設計方法を実施するためのコンピュータ30の構成について説明する。
なお、以下では前述したゴルフクラブヘッド10の有限要素解析を行うための構成と同一または対応する部分の説明を省略し、相違する部分について説明する。
本実施の形態では、ハードディスク装置38はゴルフクラブヘッド10の有限要素解析を行う有限要素解析プログラムに加えて、有限要素解析の結果に基づいてゴルフクラブヘッド10の具体的仕様を決定する設計プログラムをさらに格納している。
次に、図3を流用してコンピュータ30の機能について説明する。
入力手段30Aは、ゴルフクラブヘッド10を有限要素法によって解析するために必要な有限要素解析用データd1を入力することに加えて、ゴルフクラブヘッド10の具体的仕様を決定するために必要な仕様決定用データd2を入力するものである。
処理手段30Bは、有限要素解析用データd1に基づいて有限要素解析を行うことに加え、上記の有限要素解析の結果と仕様決定用データd2とに基づいてゴルフクラブヘッド10の具体的仕様を設定し、その仕様に基づいてゴルフクラブヘッド10の設計データを生成するものである。
処理手段30Bは、ハードディスク装置38に格納されている有限要素解析プログラムおよび設計プログラムがRAM36にロードされ、CPU32がそれらプログラムに基づいて動作することで実現される。
出力手段30Cは、処理手段30Bによって生成された設計データなどを出力するものである。
次に、図17、図18のフローチャートに基づいて本発明の実施の形態について説明する。
図17は本実施の形態におけるゴルフクラブヘッドの設計方法を示すフローチャート、図18は図17のステップS50の詳細を示すフローチャートである。
図17に示すように、まず、スイートエリアを決定する閾値Cの設定を行う(ステップS40)。
閾値Cの設定は、例えば、作業者が入力手段30Aを操作することにより閾値Cが入力され、この入力された閾値Cが処理手段30Bによって受け付けられることによってなされる。
本実施の形態では、閾値Cとして前述した第1の閾値C1と第2の閾値C2との何れか一方が設定されるものとして説明する。
次に、処理手段30Bは、ゴルフクラブヘッドモデルの設定、ゴルフボールモデルの設定、フェース面1上のスピード分布の算出、設定を行う(ステップS42、S44,S46)。これらの処理は、図4のステップS10、S12、S14と同様であるため説明を省略する。
次いで、処理手段30Bは、重心点Pをフェース面1上に配置する(ステップS48)
本実施の形態では、重心点Pをフェース面1の中心位置に配置した場合について説明するが、重心点Pをフェース面1の中心位置から外れた位置に配置してもよいことは無論である。
次に、処理手段30Bは、スイートスポットを最大にするフェース最大反発点Qの位置を絞り込む(ステップS50)。
以下、ステップS50の処理について図18を参照して詳細に説明する。
まず、処理手段30Bは、フェース最大反発点Qの配置条件を決定する(ステップS70)。
すなわち、設定された閾値Cに応じてスイートエリアを大きく確保する上で有利な領域を決定する。
具体的には、閾値Cが第1の閾値C1である場合には、図9に示すように、水平方向においては重心点Pよりトウ側で、かつ、上下方向においては重心点Pよりも下側に位置する領域を、フェース最大反発点Qの配置条件として決定する。
また、閾値Cが第2の閾値C2である場合には、図13に示すように、水平方向においては重心点Pよりヒール側で、かつ、上下方向においては重心点Pよりも上側に位置する領域を、フェース最大反発点Qの配置条件として決定する。
次に、処理手段30Bは、フェース最大反発点Qを前記の配置条件を満たす範囲で仮に配置する(ステップS72)。
そして、処理手段30Bは、そのフェース最大反発点Qの周囲における反発分布Rを仮に設定する(ステップS74)。
そして、処理手段30Bは、ヘッド本体4が、フェース面1上の打点Dにおいて、所定のヘッドスピードHでゴルフボールに衝突したときのゴルフボールの初速(ボール初速)を計算し、フェース面1上における打点Dの位置と、該打点Dにおけるボール初速とを対応付けてRAM36などの記憶手段に記憶させる(ステップS76)。
次いで、処理手段30Bは、フェース面1上の打点Dの位置を変化させて(ステップS78)、ステップS76に戻って同様の処理を繰り返す。
変打点Dを変化させる位置は、フェース面1の全体にわたって分布するように複数の位置に予め定められている。
処理手段30Bは、全ての打点Dの位置についてボール初速を取得したならば、それらボール初速と予め定められた閾値Cとを比較し、ボール初速が閾値C以上となる打点Dの分布、すなわち、スイートエリアの位置と大きさを取得し、スイートエリアの位置と大きさをRAM36などの記憶手段に記憶する(ステップS80)。
これにより、ステップS18で仮配置した1つのフェース最大反発点Qに対応したボール初速が閾値C以上となる打点Dの分布が求められたならば、処理手段30Bは、フェース最大反発点Qの位置を変化させて配置する(ステップS82)。
なお、フェース最大反発点Qの位置の変化は、前述した重心点Pを中心とする円周E上に沿って行うことに限定されるものではなく、フェース最大反発点Qの位置を前記の配置条件を満たす範囲で変化させればよい。
そして、処理手段30Bは、ステップS82で配置されたフェース最大反発点Qに対応して反発分布Rも設定する(ステップS84)。
次いで、処理手段30Bは、ステップS76に移行して同様の処理を繰り返す。
全てのフェース最大反発点Qについてスイートエリアの位置と大きさが取得されたならば、処理手段30Bは、スイートエリアの大きさが最大となるフェース最大反発点Qの位置を判定し、これによりフェース最大反発点Qの位置の絞込みがなされる(ステップS86)。次いで、図17のステップS52に移行する。
ステップS52では、ステップS48で設定された重心点Pと、ステップS52で絞り込まれたフェース最大反発点Qとを、それぞれ最終的な重心点Pとフェース最大反発点Qとして設定する(ステップS52)。
これにより、閾値Cが第1の閾値C1である場合には、重心点PにおけるフェーススピードVfよりもフェース最大反発点Qにおけるフェーススピードが高い値となり、かつ、スイートエリア(高初速スイートエリア)の面積が最大となるように、重心点Pおよびフェース最大反発点Qのフェース面1上の位置が設定される。
また、閾値Cが第2の閾値C2である場合には、重心点PにおけるフェーススピードVfよりもフェース最大反発点QにおけるフェーススピードVfが低い値となり、かつ、スイートエリア(中初速スイートエリア)の面積が最大となるように、重心点Pおよびフェース最大反発点Qのフェース面1上の位置が設定される。
なお、実験によれば、重心点Pとフェース最大反発点Qとの距離は5mm〜15mmの範囲となった。
図19は、重心点P−フェース最大反発点Q間の距離と、高初速エリアの面積との関係を示す図である。
図中、記号で示した値は実測値、破線で示した値は計算値を示す。
図19から明らかなように、重心点Pとフェース最大反発点Qとの距離が5mm〜15mmの範囲である場合に、高初速エリアの面積が約350mm以上を確保しているのに対して、重心点Pとフェース最大反発点Qとの距離が5mm〜15mmの範囲を超えると、高初速エリアの面積が約350mmよりも大きく低下していることがわかる。
そして、設定された重心点Pおよびフェース最大反発点Qと、入力手段30Aに入力された仕様決定用データd2に基づいてゴルフクラブヘッド10の仕様を設定する(ステップS54)。
ゴルフクラブヘッド10の仕様が設定されたならば、この仕様に基づいて具体的なゴルフクラブヘッド10の形状や寸法、材質などの設計データを生成し、設計データを出力手段30Cを介して出力し(ステップS56)、一連の処理を終了する。
このようなゴルフクラブヘッド10の仕様の設定、あるいは、ゴルフクラブの設計データの生成に際しては、従来公知のさまざまな設計ソフトウェアを用いることができる。
本実施の形態では、ステップS46が特許請求の範囲の第1のステップに相当し、ステップS48、S50、S52が特許請求の範囲の第2のステップに相当している。
また、ステップS54が特許請求の範囲の第3のステップに相当し、ステップS56が特許請求の範囲の第4のステップに相当している。
本実施の形態によれば、スイートエリアを定義する閾値Cをより高く設定した場合、重心点Pにおけるフェーススピードよりもフェース最大反発点Qにおけるフェーススピードを高い値にすることでスイートエリアの大きさをより大きく確保することができる。
そのため、ゴルフクラブヘッドのフェース面でゴルフボールを打撃したときの打点のばらつきが小さい上級者に適したゴルフクラブヘッドを設計する上で有利となる。
また、スイートエリアを定義する閾値Cをより低く設定した場合、重心点Pにおけるフェーススピードよりもフェース最大反発点Qにおけるフェーススピードを低い値にすることでスイートエリアの大きさをより大きく確保することができる。
そのため、ゴルフクラブヘッドのフェース面でゴルフボールを打撃したときの打点のばらつきが大きい初級者に適したゴルフクラブヘッドを設計する上で有利となる。
したがって、本実施の形態の設計方法によれば、プレイヤーの技量に応じた特性を有するゴルフクラブヘッドを設計する上で有利となる。
1……フェース面、10……ゴルフクラブヘッド、C……閾値、P……重心点、Q……フェース最大反発点。

Claims (4)

  1. 有限要素モデルで構成されたゴルフクラブヘッドモデルを用いてゴルフクラブヘッドの設計を行う方法であって、
    前記ゴルフクラブの重心位置を前記ゴルフクラブヘッドのフェース面に垂直に投影させた点を重心点とし、前記フェース面の1次振動における最大たわみ点をフェース最大反発点とし、前記フェース面で前記ゴルフボールを打撃したときの該ゴルフボールの初速の最大速度を100%とし、前記初速が98%以上となる前記フェース面上の領域を高初速スイートエリアとし、前記初速が95%以上となる前記フェース面上の領域を中初速スイートエリアとしたときに、
    前記ゴルフクラブヘッドのフェース面でゴルフボールを打撃する直前における前記フェース面のスピード分布を求め、該スピード分布を前記フェース面上に設定する第1のステップと、
    前記重心点における前記フェース面のスピードよりも前記フェース最大反発点における前記フェース面のスピードが高い値となり、かつ、前記高初速スイートエリアの大きさが最大となるように、前記重心点および前記フェース最大反発点の前記フェース面上の位置を設定するか、あるいは、前記重心点における前記フェース面のスピードよりも前記フェース最大反発点における前記フェース面のスピードが低い値となり、かつ、前記中初速スイートエリアの大きさが最大となるように、前記重心点および前記フェース最大反発点の前記フェース面上の位置を設定する第2のステップと、
    を含むことを特徴とするゴルフクラブヘッドの設計方法。
  2. 前記第2のステップによる前記重心点および前記フェース最大反発点の設定は、前記フェース面を、前記重心点を通り水平方向に延在する横軸と上下方向に延在する縦軸によって4つの領域に区画した場合、水平方向においては前記重心点よりトウ側で、かつ、上下方向においては前記重心点よりも下側に位置する領域に前記フェース最大反発点を配置することでなされるか、あるいは、水平方向においては前記重心点よりヒール側で、かつ、上下方向においては前記重心点よりも上側に位置する領域に前記フェース最大反発点を配置することでなされる、
    ことを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッドの設計方法。
  3. 前記第2のステップによる前記重心点および前記フェース最大反発点の設定は、前記フェース最大反発点が、前記フェース面上において前記重心点を通りかつ前記スピードの分布の等高線と直交する直線上に配置されるようになされる、
    ことを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッドの設計方法。
  4. 前記設定された前記重心点および前記フェース最大反発点に基づいて前記ゴルフクラブヘッドの仕様を設定する第3のステップと、
    前記設定されたゴルフクラブの仕様に基づいて前記ゴルフクラブヘッドの設計データを生成および出力する第4のステップと、
    をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッドの設計方法。
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