JP5432440B2 - 揺動体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、互いに電気的に絶縁された複数の導電性領域を有するマイクロ構造体などの揺動体装置に関する。この揺動体装置は、アクチュエータ、各種センサ、光偏向器などとして応用可能である。
従来、静電櫛歯により発生する静電気力を用いて可動体を揺動させる方式のアクチュエータが各種提案されている。これらのアクチュエータは、半導体プロセスを応用したMEMS(Micro-Electro-Mechanical-Systems)技術で、シリコン基板等を用いて作製される。光走査等に用いられるアクチュエータとして、回転型アクチュエータを挙げることができる。
こうした回転型アクチュエータとして、SOI(Silicon on Insulator)などから形成され、厚さ方向に上下に電気的に分離された領域を有する揺動体装置が提案されている。具体的には、可動体に設けた静電の可動櫛歯と、支持部に設けた静電の固定櫛歯を、基板厚さ方向に上下に電気的に分離する構成のものが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された回転型アクチュエータは、複数のシリコン層が絶縁膜を介して積層されたSOI基板を用いて作製されている。そのため、揺動する可動体を、基板厚さ方向に絶縁層により電気的に上下に分離することができる。この構成により、可動体の両端に、基板厚さ方向にそれぞれ上方向と下方向の力を印加することができるので、可動体を或る軸の回りに回転させられる。言い換えると、この構成を用いることで、基板によって形成された可動体において、基板面外への回転運動を発生させることができる。
特開2006-154315号公報
特許文献1のような構成のアクチュエータを駆動する時は、回転方向に発生する静電気力と共に、回転を抑制する方向にも小さな静電気力が発生する。高い効率の駆動を行おうとする場合、この回転を抑制する静電気力を低減することが要望される。
上記課題に鑑み、本発明の揺動体装置は、可動体と、前記可動体を回転軸の回りに揺動可能に支持する支持部と、前記可動体と前記支持部とを連結する、前記回転軸としての支持バネと、を含む。そして、前記可動体が、前記可動体の厚さ方向に複数の導電性領域に電気的に分離されており、該厚さ方向に電気的に分離された複数の導電性領域の少なくとも1つが、前記厚さ方向に対して垂直な方向に電気的に分離された複数の導電性領域を有前記厚さ方向及び前記垂直な方向に夫々電気的に分離された複数の導電性領域は各々、前記支持バネを介して、前記支持部の夫々電気的に分離された複数の領域に電気的に接続されている
上記揺動体装置は、例えば、次のような装置として用いることができる。入力された電気エネルギーを物理的な運動に変換して可動体を回転軸の回りに揺動させるために導電性領域に電圧を印加する電圧印加手段を有するアクチュエータに応用できる。ここでは、前記電圧印加手段は、前記厚さ方向に電気的に分離された複数の導電性領域が、互いに異なる電位となるよう電圧を印加する。また、可動体を回転軸の回りに揺動させるために導電性領域に電圧を印加する電圧印加手段と、回転軸の回りの可動体の回転状態を検出するために導電性領域に誘導される誘導電荷の大きさを検出する検出手段とを有するアクチュエータに応用できる。
また、外力により可動体が回転軸の回りに回転しないように導電性領域に電圧を印加して該印加電圧に基づき外力を検出する検出手段を有するセンサに応用できる。また、可動体を回転軸の回りに参照振動させるために導電性領域に電圧を印加する電圧印加手段と、前記回転軸に直交する別の回転軸の回りの可動体の回転状態を検出する検出手段とを有するジャイロセンサに応用できる。
本発明によると、可動体が、より細かく電気的に分離された複数の導電性領域を有するので、回転を抑制する静電気力を更に低減してより駆動効率の良いアクチュエータ等の揺動体装置を実現することができる。
本発明では、回転軸の回りに揺動可能に支持された可動体が、厚さ方向に複数に電気的に分離されると共に、該電気的に分離された複数の領域の少なくとも1つが、更に電気的に分離された複数の領域を有する。例えば、マイクロ構造体の可動体が、3つ或いは4つ以上の電気的に絶縁された部位を有する。具体的には、例えば、基板厚さ方向に上下に電気的に分離された2つの導電性領域を有し、更に、マイクロ構造体の基板面内で、マイクロ構造体の回転軸を横切る方向(例えば、厚さ方向に対して垂直な方向)に電気的に分離されている構成になっている。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1、図2、図3を用いて、第1の実施形態を説明する。図1は、第1の実施形態に係る、入力された電気エネルギーを物理的な運動に変換するアクチュエータの斜視図である。図1において、101は基板、102は支持部、103は可動体、104・105は支持バネ、106・107は絶縁部、111・114は静電櫛歯部である。112・115は可動電極、113・116は固定電極、121は第1の電極、122は第2の電極、123は第3の電極、124は第4の電極である。
基板101は、SOI基板のような複数のシリコン層の間に絶縁層が積層された基板を用いることができる。ここでは、2層のシリコン層201・203間に絶縁膜202がある構成の基板を用いている。可動体103、支持バネ104・105、静電櫛歯部111・114、支持部102は、基板101をくり貫くことで容易に作製することができる。
可動体103は、2本の支持バネ104・105により、支持部102から回転軸の回りに揺動可能に支持されている。ここでは、可動体103の回転軸は、支持バネ104・105断面の中心と一致しており、矢印Aの方向に回転を発生しやすいようなバネ構造となっている。静電櫛歯部111・114は、可動体103上に配置された可動櫛歯電極112・115と、支持する部分に固定された固定櫛歯電極113・116により、夫々構成される。静電櫛歯部111・114は複数(ここでは、2つ)配置されており、支持部102面内において、可動体103の回転軸に対して対称な関係に配置される。
図1のアクチュエータは、絶縁部106と絶縁部107により、基板面内において、第1の電極121、第2の電極122、第3の電極123、第4の電極124に分けられている。すなわち、基板面内において、回転軸を横切る方向に電気的に分離されている。この例では、アクチュエータの構造自身(支持部102、可動体103、支持バネ104・105)を電気的な配線として用いている。ここで、第1の電極121は、可動体102の左部分に支持バネ104を介して電気的に接続されており、第2の電極122は可動体102の右部分に支持バネ105を介して電気的に接続されている。つまり、第1の電極121は、可動体102の左側の可動電極112と接続されており、第2の電極122は、可動体102の右側の可動電極115と接続されている。また、第3の電極123は、可動体102の左側の可動電極112と対向する固定電極113と接続されており、第4の電極124は、可動体102の右側の可動電極115と対向する固定電極116と接続されている。
ここまでは、基板101上面のシリコン層201について説明したが、図1のアクチュエータは、2層のシリコン201・203間の絶縁膜202により、基板厚さ方向に電気的に絶縁分離されている。そのため、第1から第4の電極の下部に位置する第2のシリコン層203には、同じ場所で同じ形状の第5から第8の電極が配置されている。よって、計8つの異なる電位を有することが可能な構成となっている。
図2に、図1のアクチュエータの非駆動時すなわち中立状態(可動体103が回転していない状態)での直線X-X’における基板101に垂直な方向の断面図を示す。125は第5の電極、126は第6の電極、127は第7の電極、128は第8の電極、301は可動体103の回転中心である。ここでは、第1の電極121の電位をV1、第2の電極122の電位をV2、第3の電極123の電位をV3、第4の電極124の電位をV4としている。また、第5の電極125の電位をV5、第6の電極126の電位をV6、第7の電極127の電位をV7、第8の電極128の電位をV8としている。
以上のように、可動体103が4つの電気的に絶縁分離された導電性領域を含んでいて、可動体103内に、V1、V2、V5、V6の独立した4つの電位を確立することが可能な構成となっていることが本実施形態の特徴である。
以下、4つの独立した電位を持つ可動体103を、どのように駆動するかについて説明する。図3は、アクチュエータを駆動する時の図2と同じ断面を示す図である。図3において、+は正の電位、−は負の電位、Gndは基準電位を表し、F1〜F8は静電櫛歯部111・114に発生する静電気力である。図3において、固定電極側のV3=+(正の電位を意味する。以下同じ。)、V4=+、V7=−(負の電位を意味する。以下同じ。)、V8=−であり、ここでは、これらは変化させない。
また、図3(a)において、可動体103内のV1=Gnd、V2=+、V5=−、V6=Gndであり、ここでは、これらは切り換える。静電櫛歯部111・114の電極間に電位差があると、静電気力が発生し引き合う。そのため、第3の電極213(+)と第5の電極215(−)との間に、静電気力F1が発生し、第2の電極212(+)と第8の電極218(−)との間に、静電気力F2が発生する。そのため、図3の可動体103において、左部分に上向きの力が、右部分に下向きの力が発生し、可動体103全体としては、回転軸301を中心として右回りの方向に回転する。
一方、第1の電極211(Gnd)と第3の電極213(+)の間には、静電気力F3が発生し、第6の電極214(Gnd)と第8の電極218(−)の間には、静電気力F4が発生する。静電気力が発生している電極間の電位差が、力F1・F2の電位差に比べて小さいので、これらの力F3・F4は、F1・F2より小さくなる。更に、F3・F4は、距離が広がりつつある電極間に働いている力であり、静電気力の大きさは電極間の距離の二乗に反比例することから、力F3・F4は力F1・F2に比べて非常に小さい値となる。そのため、F3・F4は可動体103の右回りの回転を妨げる向きの力であるが、回転に与える影響を非常に小さくすることができる。これにより、回転を抑制する静電気力を低減して、より駆動効率の高い、静電櫛歯による回転を行うことができる。
次に、図3(b)において、V1=+、V2=Gnd、V5=Gnd、V6=−である。第1の電極211(+)と第5の電極215(−)との間に、静電気力F5が発生し、第4の電極214(+)と第6の電極216(−)との間に、静電気力F6が発生する。そのため、図3の可動体103において、左部分に下向きの力が、右部分に上向きの力が発生し、可動体103全体としては、回転軸301を中心として左回りの方向に回転する。
一方、この際も、第5の電極215(Gnd)と第7の電極217(−)の間には、静電気力F7が発生し、第2の電極212(Gnd)と第4の電極214(+)の間には、静電気力F8が発生する。これらの力F7・F8は可動体103の右回りの回転を妨げる向きの力であるが、図3(a)のときと同じ理由で、回転に与える影響を非常に小さくすることができる。
上述した図3(a)の状態と図3(b)の状態のように、可動体103を一定の所まで回転させて、静電気力の印加を停止すると、支持バネ104のねじり力で反対方向に回り始める。そこで、こうした運動が発生するようにタイミングを合わせて図3(a)の電位印加状態と図3(b)の電位印加状態を交互に繰り返すことで、可動体103を所望の態様で回転駆動することが可能となる。ここでは、可動体103の各電極領域の電位を変化させ、固定側の電極領域の電位は一定の電位に制御しているが、電位制御方式はこれに限らない。所望する揺動態様、アクチュエータの構成などに応じて適宜決定すればよい。いずれにせよ、本実施形態の如く電極の導電性領域を分割することで、より細かな制御が可能となる。また、静電駆動に用いる電位を、「+」、「−」、「Gnd」の3つとして説明したが、これに限るものではなく、3つの異なる電位であればよい。これも、所望する揺動態様、アクチュエータの構成などに応じて適宜決定すればよい。これらのことは、他の実施形態でも同様である。
以上のように、本実施形態に係るマイクロ構造体によれば、回転を抑制する静電気力を低減して、より駆動効率の良いアクチュエータを構成することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態を説明する。本実施形態は、駆動時に可動体の回転状態の検出を行うという特徴を有する。それ以外は、第1の実施形態と同じである。
本実施形態では、基準電位(Gnd)として用いている電極部位を利用して、回転状態の検出を行う。回転状態の検出を行う場合、この電極部位に電流(電荷)-電圧変換回路の入力側が接続される構成になっている。以下、詳細に説明する。
図4に、第2の実施形態に係るアクチュエータの駆動・検出を説明するためのブロック図を示す。501は駆動発生手段、502は回転状態検出手段、503は信号切り替え手段、504はアクチュエータ(断面で表してある)である。
図3(a)に示すように可動体103を右に傾かせる場合は、信号切り替え手段503をS1側に切り替える。それにより、駆動発生手段501から、第2の電極と第5の電極にそれぞれV2、V5の電位を印加することができ、第1の実施形態で説明したのと同様に可動体103に時計回りの力が発生する。
一方、第1の電極と第6の電極は、回転状態検出手段502の持つ基準電位(Gnd)と同じ電位となっている。そのため、第3の電極と第5の電極間と第2の電極と第8の電極間に発生する静電引力に与える抑制力の影響を小さくすることができる。また、同時に、可動体103が移動することにより、第1の電極と第6の電極には、第3の電極と第8の電極の電位により、誘導電荷が誘起される。この誘導電荷の量を測定することで、振動子である可動体103と固定電極の位置関係を把握することができるため、可動体103の回転状態を検出できる。誘導電荷の量は、信号切り替え手段503により第1の電極と第6の電極に接続された回転状態検出手段502において測定される。
他方、図3(b)に示すように左に傾かせる場合は、信号切り替え手段503をS2側に切り替える。それにより、第1の電極と第6の電極にそれぞれV1、V6の電位を印加することができ、第1の実施形態で説明したのと同様に可動体103に反時計回りの力が発生する。一方、ここでは、第2の電極と第5の電極が、回転状態検出手段502の持つ基準電位(Gnd)と同じ電位となっている。よって、回転状態検出手段502により、第2の電極と第5の電極に誘導された電荷の量が検出される。
ここで、図5-1と図5-2を用いて回転状態検出手段502である電流(電荷)-電圧変換回路の例を説明する。図5-1は抵抗を用いた電流(電荷)-電圧変換回路であり、図5-2はオペアンプを用いたトランスインピーダンス回路である。
図5-1の回路において、601は検知電極(この回路に接続された何れかの電極)、Cpは寄生容量、Rinは高抵抗、R1とR2は抵抗、FETはFET素子、Voutは出力電圧、GNDは回路グランドである。図5-2の回路において、601は検知電極、OP-AMPはオペアンプ(演算増幅器)、Rfは帰還部抵抗、Cfは帰還部容量、Cpは寄生容量、Voutは出力電圧、GNDは回路グランドである。
図5において、検知電極601は、回路の基準電位であるグランドGndとほぼ同じ電位に固定されている。図5-1の回路では、誘導電荷によりFETのゲート電極に電位を発生させ、その電位の大きさによりFETを制御して、電圧信号に変換する。図5-2の回路では、誘導電荷によりオペアンプの帰還部(Rf、Cf)に電位を発生させ、その電位をVoutとして電圧信号に変換している。
以上のように、本実施形態に係るマイクロ構造体は、可動体を揺動させるために導電性領域に電位を印加する電位印加手段と、可動体の回転状態を検出するために導電性領域に誘導される誘導電荷の大きさを検出する検出手段とを有する。これにより、本実施形態では、可動体の回転状態をモニタしてモニタ結果をフィードバックして駆動電位信号に反映させることができるアクチュエータとできる。
上記構成は次のように変形することができる。すなわち、図1の第3の電極123と第4の電極124と第7の電極と第8の電極を、更に絶縁分離して、夫々の電極を、駆動と可動体103の回転状態の検出の為に専用に用いることもできる。図6は、この変形形態を説明するための斜視図である。図6において、131は検出専用の第9の電極、132は検出専用の第10の電極、133は検出専用の第11の電極、134は検出専用の第12の電極である。第3の電極123と第4の電極124が、夫々、可動体103の駆動専用に用いられる電極である。
このように、第1の電極121と第2の電極122と第3の電極123と第4の電極124は、駆動に用いる。一方、第9電極131、第10の電極132、第11の電極133、第12の電極134は、可動体103が揺動することにより発生する誘導電荷を検出するための電極に用いる。図6においては、第1のシリコン層201についてのみ記載されているが、第2のシリコン層203についても、同様に分割された電極が配置されている。
以上のような構成を用いることで、図4の信号切替え手段503を用いることなく、可動体103の駆動と可動体103の回転状態のモニタとを実行することができる。そのため、可動体103の回転状態の信号を常に取得できるため、より高精度に可動体103の回転状態を検出することができる。上記構成に替え、固定電極側は分割しないで、可動体103の分割された電極を更にそれぞれ3つに電気的に分割する構成として、駆動専用の電極と検出専用の電極とを配置することもできる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、可動体103を含む揺動体装置をセンサとして用いることを特徴とする。それ以外は、第2の実施形態と同じである。
図1で示す揺動体装置のマイクロ構造体を、センサとして用いる動作を説明する。可動体103を、矢印Aの方向に回転させる力を検出するセンサを考える。本実施形態は、可動体103の有する電気的に分離された4つの電極領域の電位を、可動体103の回転状態の検出と可動体103の回転を抑制する力を発生させることとに用いることが特徴である。
具体的には、外力により、可動体103が矢印A方向に回転しようとすると、可動体103の回転した大きさに対応した信号が一部の電極領域により検出される。この検出信号が、可動体103が揺動していないことを示すように、可動体103の適当な電極領域に駆動信号を印加する。それにより、可動体103は初期状態に保持され、可動体103に印加されている外力と可動体103に印加される電位による静電気力とが、釣り合った状態になる。よって、外力の大きさは、印加した静電気力の大きさを算出することで検出することができる。静電気力の大きさは、静電櫛歯部の形状と印加電位により計算することができる。こうした形態では、可動体103の僅少な揺動の有無を検出するだけでよいので高感度な検出を行うことができる。また、可動体103が大きく回転することがないため、可動体103の非線形な可動特性が発生して検出に悪影響を与えることがない。よって、高精度な検出を行うことができる。
以上のように、本実施形態に係るマイクロ構造体は、外力により可動体が回転軸の回りに回転しないように導電性領域に電位を印加して該印加電位に基づき外力を検出する検出手段を有する。これにより、本実施形態では、高精度なセンサとできる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、絶縁部106、107の構成に特徴を有する。それ以外は、第1から第3の何れかの実施形態と同じである。
本実施形態では、絶縁部が貫通孔または溝を有していることを特徴とする。図7-1は、本実施形態に係るマイクロ構造体の斜視図である。図7-2は、絶縁部において貫通孔402を有した熱酸化膜401の一部を拡大した図である。図7-2(a)は基板の上面図、図7-2(b)は直線B1-B2での基板の断面図、図7-2(c)は直線C1-C2での基板の断面図である。図7-2において、411は第1の領域、412は第2の領域である。第1の領域411と第2の領域412は、絶縁部106、107の位置により種々の領域となる。
図7-2の構成において、熱酸化膜401は、第1の領域411と第2の領域412を分離するように、連続して形成されている。そのため、第1の領域411と第2の領域412間を電気的に絶縁することができる。ここで、熱酸化膜401が複数の貫通孔を有していることにより、第1の領域411と第2の領域412間を接続する絶縁材料(熱酸化膜)を、機械的強度を必要とする最小限の大きさに留めることができる。それにより、貫通孔を有さない絶縁膜を配置した構成に比べて、熱酸化膜の応力の影響による可動体や基板の変形をより受けにくい構成のマイクロ構造体を実現することができる。また、第1の領域411と第2の領域412間に発生する寄生容量の大きさを抑制することができる。
図9-1乃至図9-5は、本実施形態に係るマイクロ構造体の製造方法を説明する図である。この方法は、間隔を置いて複数の貫通孔を母材に形成する工程と、少なくとも前記複数の貫通孔の内部表面の母材に熱酸化を行って複数の貫通孔を含む連続した酸化領域(酸化物)を形成し互いに電気的に絶縁された複数の導電性の領域を母材に形成する工程を含む。これにより、複数の導電性領域の間の一部に連続した酸化領域が形成され、該連続した酸化領域によって複数の導電性領域が電気的に分離される。図9-1(a-1)を除く図9の各図において、(a)は図7-1の破線P−P’に沿った部分の断面を示し、(b)は図7-1の破線Q-Q’に沿った部分の断面を示す。ただし、(a)では、見易くするために、可動体103に相当する部分の貫通孔の数は少なくしてある。図9において、201は基板や可動体などが形成される母料である第1のシリコン層、202は酸化膜、203は基板や可動体などが形成される母料である第2のシリコン層、204は第2のマスク材料、205は第1のマスク材料、210は酸化領域の貫通孔、211は熱酸化膜である。
本実施形態では、第1のシリコン層201と第2のシリコン層203の間に酸化膜202を有したSOI基板を用いる。SOI基板の両面には、第2のマスク材料204を形成している。ここでは、シリコン窒化膜を用いている(図9-1(a-1))。
次に、基板の片面に第1のマスク材料205を形成し、第1のマスク材料205と第2のマスク材料204を、フォトリソやエッチングで任意のパターンに加工する(図9-1(a-2)、(b-2))。
次に、第1のマスク材料205をマスクとして、第1のシリコン層201をエッチングして任意のパターンに加工する(図9-2)。ここでは、第1のマスク材料205を形成した基板面から、マスクのない部分より異方性エッチングを行い、第1のシリコン層201に貫通孔210を形成する。この異方性エッチングには、Si-Deep-RIEを始めとするドライエッチングを用いることができる。また、第1のマスク材料205には、Al(アルミニウム)を始めとする金属や、窒化シリコン、酸化シリコン、ポリシリコンなどの材料を用いることができる。但し、マスク材料はこれに限るものではない。
次に、シリコン層間にあった酸化膜202の露出部分をエッチングで除去する。その後、第2のシリコン層203を、先程と同様に異方性エッチングを用いて加工する。異方性エッチングを用いることで、第2のシリコン層203の形状は、第1のマスク材料205の形状をほぼ転写したものとすることができる。第2のシリコン層203を加工し終わった後、SOI基板の下面に形成していた第2のマスク材料204に対して、第1のマスク材料205と同じ形状でエッチングを行う(図9-3)。
その後、第1のマスク材料205を除去し、基板の洗浄を行い、シリコン表面から熱酸化を行う。熱酸化工程では、1000℃以上の温度の酸素雰囲気中にシリコンを長時間置くことで、露出しているシリコンに酸化シリコン211が成長する(図9-4)。この酸化シリコンは、シリコン表面上に成長するだけでなく、シリコン表面から内部にも酸化領域を広げて、成長する(前者と後者の厚さは55:45程度の比となる)。
ここで、熱酸化の過程について説明する。図8は、熱酸化の進み方を説明する基板上面図である。図8において、401は熱酸化膜、402は貫通孔、411は第1の領域、412は第2の領域である。また、403はシリコン表面上の熱酸化膜、404はシリコン内部に形成された熱酸化膜である。熱酸化膜401は、シリコン表面上の熱酸化膜403、シリコン内部に形成された熱酸化膜404の2種類の酸化膜から構成される。
まず、酸化前の状態を図8(a)に示す。この時、貫通孔402の間は全てシリコンであるので、第1の領域411と第2の領域412とは、絶縁されていない状態である。
次に、所定時間のほぼ半分、熱酸化を行った状態を、図8(b)に示す。この時は、貫通孔402の表面上に熱酸化膜403が成長すると共に、シリコン内部にも熱酸化膜404が成長しており、隣同士の貫通孔402の間に存在するシリコンの幅は狭くなっている。そのため、第1の領域411と第2の領域412とは、先程より少し抵抗率が増加した状態である。
最後に、所定時間、熱酸化を行った状態を、図8(c)に示す。この時は、隣同士の貫通孔402からシリコン内部に成長した熱酸化膜404が接触して、一体化している。そのため、第1の領域411と第2の領域412とは、絶縁された状態である。
図9に沿った説明に戻って、熱酸化時に用いた第2のマスク材料204は、最終的に除去してもよいし(図9-5)、特性上問題なければ、除去しなくてもよい。
以上のように、本実施形態に係るマイクロ構造体では、簡単な構成で、応力の小さな可動体内の絶縁を行うことができる。また、簡易な製造方法で可動体内の絶縁を実現することができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、可動体103内の絶縁部の位置が上記実施形態とは異なる。それ以外は、第1から第4の何れかの実施形態と同じである。
図10に、本実施形態に係るアクチュエータの断面図を示す。図10から分かるように、 第1のシリコン層201における絶縁部106と、第2のシリコン層203における絶縁部106の位置が、左右方向にずれている。
図11(a)に第1のシリコン層の平面図、図11(b)に第2のシリコン層の平面図を示す。図11において、102は支持部、103は可動体、104・105は支持バネ、106は絶縁部、111・114は静電櫛歯部である。図11から分かるように、第1のシリコン層における絶縁部106の配置は、第2のシリコン層における絶縁部106の配置とは、異なるように構成される。
このように、第1のシリコン層と第2のシリコン層での絶縁部106の配置をずらすことで、絶縁部による機械強度の低下を抑えることができ、且つ、絶縁部による応力変形を抑制することができる。
以上のように、本実施形態に係るマイクロ構造体により、機械的な強度の低減が少なく、応力変形の少ないマイクロ構造体を実現することができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、作製方法が上記実施形態とは異なる。それ以外は、第1から第5の何れかの実施形態と同じである。
本実施形態では、別体の第1のシリコン層201と第2のシリコン層203を用いて、後で張り合わせることを特徴とする。第1のシリコン層201には、上面に第2のマスク材料204が形成されている。また、第2のシリコン層203には、上面に酸化膜202が、下面に第2のマスク材料204が形成されている(図12-1(a-1)、(b-1))。
まず、第2のシリコン層203上の酸化膜202を任意の形状に加工する。その際、シリコン層203に貫通孔を形成する部分とその周囲の酸化膜を除去する形状とする(図12-1(a-2)、(b-2))。ただし、この段階で貫通孔の周囲の酸化膜は除去しないで行う方法もある。尚、以下の説明で用いる図12は、図7-1の破線P-P’に沿った部分に相当する部分の断面を示す。
次に、第2のシリコン層203上に、第1のシリコン層201を貼り付ける。具体的には、第2のシリコン層203上の加工された酸化膜202と、第1のシリコン層201下面を接合する(図12-2(a))。この接合は、MEMS技術で用いる接合技術を用いて容易に実現することができる。この際、第2のシリコン層203上の酸化膜202は任意の形状に加工されているが、酸化膜の残された領域で接合を行う。ここで、貫通孔を形成する部分とその周辺部分は、基板の大きさに対して小さな領域(上記破線P-Pに沿った部分のみ)であるため、機械的な強度等が問題にはならない。
張り合わせた後、第1のシリコン層201上の第2のマスク材料204上に、第1のマスク材料205を形成する。その後、第1のマスク材料205と第2のマスク材料204を、任意の形状に加工する(図12-2(a))。この際の加工は、半導体プロセスに用いるフォトリソやエッチングを用いて精度良く行うことができる。
次に、第1のマスク材料205をマスクとして用いて、第1のシリコン層201を異方性エッチングする。この際、第1のマスク材料205の形状が、第1のシリコン層201にほぼ転写される。第1のシリコン層201を貫通後、続けて、第2のシリコン層203の異方性エッチングを行う。異方性エッチングを用いているため、第2のシリコン層203にも、第1のマスク材料205の形状がほぼ転写される(図12-2(b))。本実施形態では、貫通孔を形成する際に、第1のシリコン層201と第2のシリコン層203の間に酸化膜202が介在しない。そのため、酸化膜が帯電することなどの理由により、異方性エッチングの垂直方向の加工精度が低下する問題が発生しにくく、加工精度の高い貫通孔を形成することができる。
その後、第2のシリコン層203下の第2のマスク材料204を、第1のマスク材料205と同じ形状に加工する(図12-3(a))。
次に、第1のマスク材料205を除去した後、基板の洗浄を行い、シリコン表面から熱酸化を行う(図12-3(b))。この際、貫通孔の側面に露出されたシリコン表面に加えて、第1のシリコン層201下面と第2のシリコン層203上面の酸化膜のない部分からも熱酸化が行われる。図12-3(b)では、第1のシリコン層201下面と第2のシリコン層203上面からの酸化膜が接触していないが、本実施形態ではこれに限らない。ただし、熱酸化膜を接触させないことで、熱酸化膜による応力を緩和させやすくなる効果がある。一方、第2のシリコン層203上に形成した酸化膜202の厚さと、熱酸化の時間を変化させることで、接触させて一体化させることもできる。熱酸化膜を接触させた場合は、可動体103の機械的強度を向上させることができる。
熱酸化時に用いた第2のマスク材料204は、最終的に除去しても良いし(図12-4)、特性上問題なければ、除去しなくてもよい。
以上のように、本実施形態に係るマイクロ構造体では、少ない工程で、加工精度の高く機械的特性に優れたものを実現することができる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態は、マイクロ構造体をジャイロセンサに用いていることが上記実施形態とは異なる。それ以外は、第1から第6の何れかの実施形態と同じである。
図13に、本実施形態に係るジャイロセンサの模式図を示す。図13において、701は第2の回転軸、702は第2の可動体、703は第1の回転軸、704は第1の可動体、705は静電櫛歯部、706は重り、707は絶縁部、708は配線、711は支持基板、712は凹部、713は検出電極である。
本実施形態のジャイロセンサは、第1の可動体704を或る振幅で参照振動させておき、角速度が入力された時に発生するコリオリ力を、第2の可動体702の振動の変位として検出する方式を用いている。また、SOI基板101と支持基板711を張り合わせた構成になっている。支持基板711は、凹部712を有しており、検出電極713が配置されている。
第1の回転軸703により、重り706を有する第1の可動体704が、第2の可動体702に支持されている。第2の可動体702と第1の可動体704間には、静電櫛歯部705が形成されており、第1の回転軸703を中心として第1の可動体703が往復回転振動を行うように静電気力が発生される。この振動が、ジャイロセンサの参照振動となる。この駆動方法は第1の実施形態で説明したとおりである。
絶縁部707により、第2の可動体702と第1の可動体704の内部は、夫々、電気的に絶縁された複数の導電性領域に分離されている。第2の可動体702の複数の領域は、第2の回転軸701を配線として用いて、分離した電位に接続する。また、第1の可動体704の複数の領域の電位は、シリコン上に絶縁膜を配した上に配線708を配置して、外部と電気的に接続する。
本実施形態を用いることにより、単一の基板を加工するだけで、往復回転振動を発生させることができる。そのため、加工にフォトリソなどの半導体プロセスを用いることで、精度良く可動体702、704や静電櫛歯部705を一括に形成することができる。そのため、静電櫛歯部での静電気力を均一に発生させることができる。つまり、この振動を参照振動に用いることで、安定した参照振動を発生させることができるため、安定した角速度の検出を行うことができるようになる。
第2の可動体702は、第2の回転軸701により支持されている。ジャイロセンサに紙面に対して垂直な軸周りの角速度が印加されると、第2の回転軸701を中心とした回転方向にコリオリ力が発生する。これにより、第2の可動体702は、第2の回転軸701を中心として、参照振動と同じ周期で往復回転振動を行う。この第2の可動体702の往復振動の大きさを、第1の可動体704の下部において絶縁膜上に形成した電極領域(不図示)と検出電極713を用いて静電容量の変化により検出する。
以上のように、本実施形態に係るマイクロ構造体は、可動体を回転軸の回りに参照振動させるために導電性領域に電位を印加する電位印加手段と、前記回転軸に直交する別の回転軸の回りの可動体の回転状態を検出する検出手段とを有する。これにより、本実施形態では、高精度なジャイロセンサを提供することができる。
(その他の実施形態)
揺動体装置において、可動体が、上層の1つの導電性領域と下層の2つの導電性領域の3つに電気的に分離された領域を持つ構成とすることも可能である。この場合、例えば、上層の1つの導電性領域を、この上にミラー反射面を形成するための平面として用い、下層の2つの導電性領域を、これらに対向する支持基板上の電極とともに静電方式の駆動手段の構成要素として用いる。これにより、光偏向器が構成できる。
上記下層の一方の導電性領域の電極とこれに対向する支持基板上の電極の間、及び上記下層の他方の導電性領域の電極とこれに対向する支持基板上の電極の間に、交互に電位差が生じて電極間に交互に引力が働く様に印加電圧を制御する。すると、可動体は、回転軸の回りで揺動させられ、可動体上のミラーに入射する光を偏向することができる。
また、揺動体装置において、図1の可動体上に更に絶縁層を挟んで1つの導電性領域を設け、可動体を電気的に分離された3層構成とすることも可能である。この場合、例えば、最上層の1つの導電性領域を、この上にミラー反射面を形成するための平面として用い、下の2層を第1の実施形態のようなアクチュエータとして機能させる。こうした構成でも、光偏向器が構成できる。
また、揺動体装置において、図1の可動体上に更に絶縁層を挟んで2つの導電性領域を設け、可動体を、電気的に分離された3層であって6つの電気的に分離された導電性領域を持つ構成とすることも可能である。この場合、例えば、最上層の2つの導電性領域を、電位測定対象に対向して設置される検知電極として用い、下の2層を第1の実施形態のようなアクチュエータとして機能させる。こうした構成により、可動体を振動させることで機械的に測定対象と検知電極部間の容量を変化させ、静電誘導で検知電極に誘導される微小な電荷の変化を電流信号を介して検出する電位センサを実現できる。ここでは、検知電極部からの信号は逆位相で変化するので、これらを差動処理することで、同相ノイズの除去比が高い電位センサを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るアクチュエータの斜視図。 図1のアクチュエータの非駆動時での直線X-X’における基板に垂直な方向の断面図。 アクチュエータを駆動する時の図2と同じ断面での図。 本発明の第2の実施形態に係るアクチュエータの駆動・検出を説明するためのブロック図。 回転状態検出手段である電流(電荷)-電圧変換回路の一例を説明する図。 回転状態検出手段である電流(電荷)-電圧変換回路の他の例を説明する図。 第2の実施形態の別の形態を、説明するための斜視図 第3の実施形態に係るマイクロ構造体を説明する図。 第3の実施形態の酸化領域の絶縁部を説明する図。 第3の実施形態において、熱酸化の進み方を説明する基板上面図。 第3の実施形態に係るマイクロ構造体の製造方法を説明する図。 第3の実施形態に係るマイクロ構造体の製造方法を説明する図。 第3の実施形態に係るマイクロ構造体の製造方法を説明する図。 第3の実施形態に係るマイクロ構造体の製造方法を説明する図。 第3の実施形態に係るマイクロ構造体の製造方法を説明する図。 第4の実施形態に係るアクチュエータの断面図。 第4の実施形態に係るマイクロ構造体の第1のシリコン層と第2のシリコン層の平面図。 第3の実施形態に係るマイクロ構造体の製造方法を説明する図。 第3の実施形態に係るマイクロ構造体の製造方法を説明する図。 第3の実施形態に係るマイクロ構造体の製造方法を説明する図。 第3の実施形態に係るマイクロ構造体の製造方法を説明する図。 第7の実施形態に係るジャイロセンサの模式図。
符号の説明
101 基板
102 支持部
103、702、704 可動体
106、107、707 絶縁部
121、122、125、126 導電性領域(電極)
201、203 厚さ方向に分離された導電性領域(シリコン層)
202 絶縁層
301、701、703 回転軸(可動体の回転中心)
501 電圧印加手段(駆動発生手段)
502、713 検出手段(回転状態検出手段、検出電極)
504 アクチュエータ

Claims (9)

  1. 可動体と、
    前記可動体を回転軸の回りに揺動可能に支持する支持部と、
    前記可動体と前記支持部とを連結する、前記回転軸としての支持バネと、
    を含む揺動体装置であって、
    前記可動体が、前記可動体の厚さ方向に複数の導電性領域に電気的に分離されており、
    該厚さ方向に電気的に分離された複数の導電性領域の少なくとも1つが、前記厚さ方向に対して垂直な方向に電気的に分離された複数の導電性領域を有
    前記厚さ方向及び前記垂直な方向に夫々電気的に分離された複数の導電性領域は各々、前記支持バネを介して、前記支持部の夫々電気的に分離された複数の領域に電気的に接続されている、
    ことを特徴とする揺動体装置。
  2. 前記可動体が、厚さ方向に2つの導電性領域に電気的に分離されており、
    該厚さ方向に電気的に分離された2つの導電性領域が、夫々、更に前記厚さ方向に対して垂直な方向に電気的に分離された複数の導電性領域を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載の揺動体装置。
  3. 前記厚さ方向に電気的に分離された複数の導電性領域の少なくとも1つは、絶縁膜により前記垂直な方向に電気的に分離された複数の導電性領域を有することを特徴とする請求項1または2に記載の揺動体装置。
  4. 前記絶縁膜は、複数の貫通孔または溝の周囲に形成された、前記導電性領域の酸化物から成る、
    ことを特徴とする請求項3に記載の揺動体装置。
  5. 前記酸化は、シリコン層に形成した貫通孔または溝の表面を熱酸化したことにより形成されている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の揺動体装置。
  6. 請求項1乃至の何れかに記載の揺動体装置と、
    入力された電気エネルギーを物理的な運動に変換して前記可動体を前記回転軸の回りに揺動させるために前記導電性領域に電圧を印加する電圧印加手段と、を有し、
    前記電圧印加手段は、前記厚さ方向に電気的に分離された複数の導電性領域が、互いに異なる電位となるよう電圧を印加する、
    ことを特徴とするアクチュエータ。
  7. 請求項1乃至の何れかに記載の揺動体装置
    入力された電気エネルギーの力を物理的な運動に変換して前記可動体を前記回転軸の回りに揺動させるために前記導電性領域に電圧を印加する電圧印加手段と、前記回転軸の回りの前記可動体の回転状態を検出するために前記導電性領域に誘導される誘導電荷の大きさを検出する検出手段と、を有する、
    ことを特徴とするアクチュエータ。
  8. 請求項1乃至の何れかに記載の揺動体装置
    外力により前記可動体が前記回転軸の回りに回転しないように前記導電性領域に電圧を印加して該印加電圧に基づき前記外力を検出する検出手段と、を有する、
    ことを特徴とするセンサ。
  9. 請求項1乃至の何れかに記載の揺動体装置
    入力された電気エネルギーの力を物理的な運動に変換して前記可動体を前記回転軸の回りに参照振動させるために前記導電性領域に電圧を印加する電圧印加手段と、前記回転軸に直交する別の回転軸の回りの前記可動体の回転状態を検出する検出手段と、を有する、
    ことを特徴とするジャイロセンサ。
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