JP5384139B2 - 農事用空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、植物等の栽培に用いられる植物栽培用ハウス(温室やビニールハウス等)内を空調するための農事用空気調和装置に関する。
従来、農業用の植物栽培用ハウスにおいては、温風加熱手段としての温室ボイラーを用いて暖気を生成し、冬や夜間のハウス内温度を作物の育成に適する温度に維持している(例えば、特許文献1参照)。また、この種のものでは、温室ボイラーの暖気がダクトを介してハウス内の適宜の場所に導かれることで、ハウス内の温度分布が均一になるように調整されている。
しかしながら、植物栽培用ハウスが大きくなるほど、ハウス内の温度分布を均一にするには、より多くのダクトが必要となる。このため、ハウス内にはダクトが縦横無尽に張り巡ることとなり、ダクトが邪魔になって作業性の低下を招くという問題や、植物の作付面積がダクトによって減じられることで収穫高が減少するという問題がある。
これを解消するために、ハウスの外側に設置され、室外熱交換器及び圧縮機を収容する室外機と、ハウスの内側に設置され、室外機と冷媒配管によって空調運転可能に接続される室内機とを備え、この室内機が本体後面のほぼ全面に亘って表出する室内熱交換器と、プロペラファン型の送風ファンとを有し、この送風ファンを駆動して、本体後面から空気を吸い込み、本体前面から空調後の調和空気を放出させることにより、当該送風ファンの大きな風量を利用して、ダクトを設けずにハウス内の温度分布の均一化を図る技術が模索されている。
特開2003−185368号公報
ところで、植物栽培用ハウスでは、このハウス内の土の入れ替え作業等をする際に開閉される樹脂シートが、出入口とは別個に設けられている。この樹脂シートは、一般に、ハウス側面の上方に巻き取り可能となっており、当該樹脂シートの下縁部には重石が取り付けられて、当該樹脂シートが風に煽られることが防止されている。
上記した構成では、植物栽培用ハウス内に室内機を備え、この室内機の本体後面側、すなわち空気吸い込み側に樹脂シートが配置されているため、空調運転時に送風ファンにより樹脂シートが本体の後面開口に密着し、送風量が著しく低下することが想定された。
そこで、本発明は、室内機から吹き出される送風量の低下を防止する農事用空気調和装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、植物栽培用ハウス内に設置された室内機と、この室内機に冷媒配管で接続された室外機とを備え、前記室内機は、送風ファン及び室内熱交換器を収容するケースを備え、このケースの背面には、前記室内熱交換器を露出させる背面開口部が形成され、前記ケースの前面には、前記送風ファンにより前記背面開口部から吸い込んで前記室内熱交換器を通過した調和空気を吹き出す前面開口部が形成され、前記背面開口部には、当該背面開口部と前記ハウスの樹脂シートとの間に延在し、この樹脂シートが前記背面開口部を塞ぐことを防止する閉塞防止ガードが設けられ、前記閉塞防止ガードは、前記背面開口部から離間して配置された複数の横枠部材と、これら横枠部材を連結する縦枠部材とを備えた構成されることを特徴とする。
この構成によれば、背面開口部には、当該背面開口部とハウスの樹脂シートとの間に延在し、この樹脂シートが背面開口部を塞ぐことを防止する閉塞防止ガードが設けられているため、樹脂シートが背面開口部に密着することがなく、室内機の前面開口部から吹き出される調和空気の送風量の低下が防止される。また、閉塞防止ガードは、背面開口部から離間して配置された複数の横枠部材と、これら横枠部材を連結する縦枠部材とを組み合わせて形成されるため、この閉塞防止ガード自体が背面開口部を塞ぐことはなく、この背面開口部の開口面積を狭めることがないとともに、当該閉塞防止ガードの軽量化を実現することができる。
また、前記縦枠部材は、前記樹脂シートを上方に巻き上げた際に、当該樹脂シートの下縁部よりの上方に延在し、前記ケースの前面から背面に向けて下方に傾斜する傾斜部を備える構成としても良い。
この構成によれば、樹脂シートの下縁部が傾斜部に案内されて降下することにより、この樹脂シートを閉塞防止ガードよりも背面側に確実に案内することができる。
本発明は、背面開口部には、当該背面開口部とハウスの樹脂シートとの間に延在し、この樹脂シートが背面開口部を塞ぐことを防止する閉塞防止ガードが設けられているため、樹脂シートが背面開口部に密着することがなく、室内機の前面開口部から吹き出される調和空気の送風量の低下が防止される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳述する。
図1は、植物等の栽培に用いられるビニールハウス(植物栽培用ハウス)1内に本実施形態に係る農事用空調機(農事用空気調和装置)6を設置した状態を示す概要図である。
ビニールハウス1は、外側空間2と内側空間3とを仕切る外壁4によって温室として区画されており、その内部を所定の温度に維持することで植物5の栽培を促進させる。この外壁4には、断熱性に優れた合成樹脂等が使用される。
このビニールハウス1には、内側空間3内を所定の温度に維持するために、複数(本実施例では2台)の農事用空調機6が設置されている。この農事用空調機6は、ビニールハウス1の外側空間2に設置される室外機10と、内側空間3内に設置される室内機50とを備え、室外機10及び室内機50は、ビニールハウス1の外壁4を貫通する態様で配管された冷媒配管7によって配管接続されている。
図2は、農事用空調機6に使用される室外機10の外観を示す斜視図である。また、図3は、室外機10のユニットケース11内に収容される機器の構成を示す分解斜視図である。
この室外機10は、図2に示すように、略直方体箱形状のユニットケース11を備えている。このユニットケース11は、底板12、天板13、左側前面パネル14a、右側前面パネル14b、及び、外板15によって構成されている。左側前面パネル14aの内側には、後述する2つの送風ファン34、34が上下に並設されており、このパネル14aの前面には、送風ファン34、34の各々に対応する前面開口部(吹出口として機能する開口部)16、16が形成され、この前面開口部16、16は、ファンガード17、17で覆われている。
ユニットケース11の内部は、図3に示す仕切板31によって左右の室に画成されている。その左側の室は、室外熱交換器32が収容された熱交換室35として使用され、右側の室は機械室40として使用される。機械室40には、その下側に配置される圧縮機41と、この圧縮機41の近傍に配置されるアキュムレータ44等の冷媒回路を構成する機器が収容されている。また、機械室40の下方には、電装ボックス47が配設されている。この電装ボックス47には、室外機10の各部に電源を供給する電源トランス48等が収容されている。さらに、機械室40には、室外熱交換器32から延在し、冷媒配管を接続するための配管接続部38が配設されている。
室外熱交換器32は、図3に示すように、平面視で略L字形状に屈曲する形状に形成されており、この室外熱交換器32の短手部分32aが熱交換室35の左側面に沿い、かつ、室外熱交換器32の長手部分32bが熱交換室35の背面に沿うようにユニットケース11に組み付けられる。ここで、ユニットケース11の側面及び背面(より具体的には熱交換室35の側面及び背面の略全体)には、側面から背面にかけて開口する背面開口部(吸込口として機能する開口部)18が形成されており、この背面開口部18から室外熱交換器32が外部に表出(露出)する。また、この背面開口部18には、空気を流通自在な網状板部材であるフィンガード19が取り付けられ、このフィンガード19により室外熱交換器32のフィンが外側から覆われる。
このように室外熱交換器32をユニットケース11の左側面及び背面から露出(表出)させることで、外気との接触面積を広く確保し、熱交換率を高めることができる。また、本構成では、室外熱交換器32をユニットケース11のケース高さと略同高さに形成しており、これにより、ユニットケース11の左側面及び背面にて上下に渡って室外熱交換器を露出させ、ユニットケース11全体に占める熱交換面積をより広く確保することができる。
また、ユニットケース11には、室外熱交換器32と左側前面パネル14aとの間に上下に延出するモータ台46が取り付けられ、このモータ台46に室外機10内の空気を前面開口部16、16を通してケース前面に強制排気する2個の送風ファン34が取り付けられている。この場合、送風ファン34、34を駆動するファンモータ33、33は、モータ台46に対しそのモータ軸をケース前面に向けて上下一列に配列され、電源トランス48から電源供給を受けて回転する。
すなわち、送風ファン34、34を駆動した場合、ユニットケース11の背面開口部18から外気が吸い込まれ、室外熱交換器32を通過して熱交換され、この熱交換された空気が、ユニットケース11の前面開口部16、16から各々排出される。本構成では、送風ファン34、34を上下に配置したため、上方の送風ファン34により上方空気の強制排気を行い、下方の送風ファン34により下方空気の強制排気を行うことで、室外熱交換器32における熱交換が強制的に促進され、さらに、機械室40に収容される圧縮機41や電源トランス48等から発せられる熱が、室外機10の外部へ放出される。また、これらの送風ファン34は、プロペラファン型が適用され、モータ容量が同一の場合のシロッコファンと比較して送風能力を高くすることができる。
また、この室外機10は屋外に設置される仕様であるため、ユニットケース11は雨水等に曝されても運転に影響が生じない防水構造になっている。また、内部に収容されるファンモータ33、33や電装ボックス47も防水構造になっている。
この室外機10の外形状は、空気を取り込む後面の面積をできるだけ広く確保するために、室外機10の奥行き方向の長さよりも幅方向の長さが長くなるように構成されている。また、背面の全面を室外熱交換器32で構成(背面から表出)しているので、室外熱交換器32を室外機10の内部に内包させる構造と比較して、奥行き方向を短くしており、奥行き方向での設置面積が大きくならないように構成されている。
また、室外機10は、居室空間を空調する汎用の空調機に使用される室外機と略同一(少なくとも主要部品である、室外熱交換器32、ユニットケース11、圧縮機41、アキュムレータ44、ファンモータ33、送風ファン34、及び電装ボックス47が同一)のものが使用されている。すなわち、この室外機10は、汎用の空調機にも、農事用空調機6にも同じ構成で使用することが可能であり、汎用の室外機と共通化することで、農事用空調機6としてのトータルコストを抑えることができるようにしている。
次に、室内機50について説明する。
図4は、農事用空調機6に使用される室内機50を示す図である。また、図5は室内機50の平面図である。
室内機50は、上述した室外機10(すなわち、汎用の空調機に使用される室外機と同一の室外機)と使用可能な部品の共通化(少なくとも主要部品である、室内熱交換器52(室外熱交換器32と同一)、ユニットケース11、ファンモータ33、送風ファン34が同一)が図られたものであり、その外観構成及び外観形状は室外機10(図2参照)と略同じである。以下の説明では、室内機50に使用される部品であって室外機10の部品と同じ部品については同一の符号を付して説明する。
室内機50は、防水構造を備えたユニットケース11を備え、その内部は、室外機10と同様に仕切板31によって左右の室に画成されている。左側の室は、室内熱交換器52(室外熱交換器32と同じ部品)が収容された熱交換室53であり、右側の室は機械室54である。機械室54の上部には、防水構造の電装ボックス56が配設されている。また、機械室54には、室内熱交換器52から延在し、冷媒配管を接続するための配管接続部58が配設されている。なお、図4では、説明の便宜上、右側前面パネル14b、天板13、及び、ファンガード17を取り外した状態を示している。
室内熱交換器52は、室外熱交換器32と同一部品が適用され、上記と同様に平面視略L字形状に屈曲する態様で形成されており、室内熱交換器52の短手部分52aが熱交換室53の左側面に沿い、かつ、室内熱交換器52の長手部分52bが熱交換室53の背面に沿うようにユニットケース11に組み付けられる。また、このユニットケース11にも、ユニットケース11の側面及び背面にかけて開口する背面開口部18が形成されており、室内熱交換器52がユニットケース11に組み付けられた状態で、この背面開口部18から室外熱交換器32が外部に表出(露出)する。
すなわち、室内熱交換器52が、ユニットケース11の左側面及び背面から露出することで、ハウス1内の室内空気との接触面積を広く確保し、熱交換効率を高めることができると共に、室内機50の空気吸込口(=背面開口部18)を広く確保することができる。また、室内熱交換器52と室外熱交換器32とが共通で同一形状かつ同一サイズとなるため、室内と室外とで熱交換量のバランスをとりやすくなり、エネルギー消費効率の向上に有利なレイアウトにすることができる。
また、室内機50のユニットケース11にも、室内熱交換器52に近接して設けられたファンモータ33、33、プロペラファン型の送風ファン34、34がモータ台46を介して室外機10と同じ構造で取り付けられ、この送風ファン34、34の各々に対応する前面開口部(吹出口として機能する開口部)16、16が形成されている。
これら2個のファンモータ33、33は、それぞれ電装ボックス56から電源供給を受けて回転し、送風ファン34、34を駆動する。この送風ファン34、34を駆動した場合には、ユニットケース11の背面開口部18から外気が吸い込まれ、室内熱交換器52を通過して熱交換され、この熱交換された空気(調和空気とも言う)が、ユニットケース11の前面開口部16、16から各々排出される。この室内機50でも、送風ファン34、34を上下に配置したため、室内熱交換器52における熱交換を効率よく行うことができ、また、ユニット内の通風路を直線にでき、かつ、送風ファン34、34をプロペラファン型としているため、モータ容量が同一の場合のシロッコファンと比較して送風能力を高くすることができる。
農事用空調機6が対象とするビニールハウス1は、作付面積を広く確保して、より多くの植物5を栽培することが望まれており、通常の空調機が対象とする居室空間の床面積と比較して広い。ゆえに、農事用空調機6は、広い空調空間を空気調和するのに適したものが要求される。一方、農事用空調機6の室内機50は、居室空間(厨房又は工場を含む)に設置する室内機と比較して、その外観性や運転音の大きさは問題にならない。さらに、居室空間に設置する室内機と異なり、ハウス内で行われる散水等によって水がかかるため、防水構造にする必要がある。
そのため、農事用空調機6の室内機50では、居室空間に設置する室内機のように、下面や前面から室内空気を吸い込んで前面から吹き出す構造にして外観性を高める、といった必要がない。
また、下面や前面から空気を吸い込んで前面から吹き出す構造では、室内熱交換器の熱交換面積を大きくすることが困難である。すなわち、ユニットケースの外側に熱交換器を表出させる構造と異なり、ユニットケース内に室内熱交換器を内包するようにしなければならないため、熱交換器が小さくなってしまう。換言すれば、同一の熱交換面積を確保するためには、ユニットケースの外形状を大きくしなければならず、かつ、大きくするために農事用空調機6としての専用設計が必要となる。
さらに、送風ファンも、居室空間に設置するシロッコファンのように静音のものを使用しなくてもよく、音が多少大きくても多くの空気を吸い込み/吹き出すことのできる送風ファン34を使用することが得策である。
さらにまた、室外機は防水構造で構成されているため、防水構造にするための専用設計を必要とせず、散水等によって室内機50に水がかかっても問題はない。
そのため、室内機50は、室外機10の部品と可能な限り共通化することによって、背面開口部18から吸い込んで前面から吹き出させる構造にして空気抵抗を少なくしてかつ熱交換面積を広く確保することができ、プロペラファン型の送風ファン34を用いて送風能力を高めることができ、ユニットケース11、電装ボックス56、ファンモータ33が元来の室外機10で構成されている防水構造を有することができ、かつ、農事用空調機6の室内機50に適用するために部品配置や防水構造等に関する専用設計を不要にすることができる。
ところで、ビニールハウス1の側面に位置する外壁4には、この外壁4の一部にハウス1内の土の入れ替え作業や、ハウス内の換気を行う際に開放される開口60が形成され、この開口60を開閉自在とするビニールシート(樹脂シート)61が配置されている。このビニールシート61は、図6に示すように、断熱性に優れた合成樹脂を複数枚(本実施形態では3枚)のシート61A〜61Cを積層して構成される。これらシート61A〜61Cは、開口60の上縁部近傍に略水平に配置された軸部材62に接続されている。この軸部材62には、当該軸部材62を手動もしくは自動で回転させ、シート61A〜61Cを巻き取る巻取機構(不図示)が取り付けられている。この巻取機構を操作することにより、シート61A〜61Cは、軸部材62に上方に巻き取られて当該開口60を開放し、この軸部材62から下方に引き出されて当該開口60を閉鎖する。この図6では、シート61A〜61Cが巻き取られた状態を実線で示し、シート61A〜61Cが引き出された状態を破線で示している。
これらシート61A〜61Cの下縁部63A〜63Cには、それぞれ重石が設けられ、シート61A〜61Cを下方に引き出した際に、当該シート61A〜61Cが風に煽られないようになっている。
このように、ビニールシート61は、各シート61A〜61Cを引き出した場合に、これらシート61A〜61Cの下縁部63A〜63Cが地面等に固定されていない。一方、室内機50は、背面開口部18をビニールシート61に対向させて配置されている。このため、農事用空調機6を空調運転した場合、室内機50の送風ファン34の運転により、ビニールシート61がビニールハウス1の内側空間3に引き寄せられて背面開口部18に密着し、この背面開口部18を閉塞することがある。この場合、前面開口部16から吹き出される調和空気の送風量が著しく低下するため、ビニールハウス1内の温度分布が不均一となることが想定される。
本構成では、室内機50には、背面開口部18とビニールシート61との間に延在して、このビニールシート61が背面開口部18を閉塞することを防止する閉塞防止ガード70が設けられている。この閉塞防止ガード70は、図7に示すように、ユニットケース11の側面及び背面を覆うように形成され、背面開口部18とビニールシート61との密着を防止するものである。
閉塞防止ガード70は、ワイヤ等の線材を平面視で略台形状に折り曲げて形成され、ユニットケース11の異なる高さ位置に略等間隔で配置される複数(本実施形態では5つ)の横枠部材71A〜71Eと、これら横枠部材71A〜71Eを連結する複数(本実施形態では9つ)の縦枠部材72A〜72Iとを備えて構成される。これら横枠部材71A〜71Eと縦枠部材72A〜72Iとは、例えば、溶接等により連結されて、ユニットケース11を囲う枠体を構成し、閉塞防止ガード70の強度が保持される。本構成では、横枠部材71A〜71Eと縦枠部材72A〜72Iとを組み合わせて閉塞防止ガード70を形成しているため、この閉塞防止ガード70自体が背面開口部18を塞ぐことはなく、この背面開口部18の開口面積を狭めることがないとともに、当該閉塞防止ガード70の軽量化を図ることができる。
横枠部材71Aは、ユニットケース11の前面側に位置してユニットケース側方に延びる一対の前辺部81A、81Aと、これら前辺部81A、81Aと略平行にユニットケース11の背面側に延びる背辺部82Aと、この背辺部82Aと前辺部81Aとを繋ぐ斜辺部83A、84Aとを備えて略台形形状に形成されている。
前辺部81Aの端部81A1には、それぞれブラケット(不図示)が設けられ、このブラケットを介して、横枠部材71A(閉塞防止ガード70)がユニットケース11にねじ止めされる。
また、背辺部82Aは、ユニットケース11の背面開口部18から所定距離だけ離間して配置され、この背面開口部18と閉塞防止ガード70との隙間を確保している。さらに、この背辺部82Aは、ユニットケース11と前辺部81A、81Aとを合わせた横幅よりも小さく形成されており、各斜辺部83A、84Aは、ユニットケース11の前面側から背面側に向かうにつれ、当該ユニットケース11に接近するように傾斜している。
これによれば、ユニットケース11の幅方向に移動するものが斜辺部83A、84Aに当接すると、この斜辺部83A、84Aによってユニットケース11の背面側に案内される。このため、ビニールシートが、例えばカーテンのように、レールに沿って横方向にスライドさせることにより、開口を開閉するものである場合、このビニールシートの先端部が内側空間3に引き寄せられたとしても、当該ビニールシートは、斜辺部83A、84Aに案内されてユニットケース11の背面側に導かれ、ビニールシートを確実に閉めることができる。
横枠部材71B〜71Eは、横枠部材71Aと同一の形状、大きさを有するものであるため、これら横枠部材71B〜71Eについては、横枠部材71Aの各部位と同様の符号を付して説明を省略する。
縦枠部材72A〜72Iは、横枠部材71A〜71Eの端部や角部等に配置され、当該横枠部材71A〜71Eを連結する。縦枠部材の多くは、最上段の横枠部材71Aと最下段の横枠部材71Eとの距離と略同一の長さに設けられ、閉塞防止ガード70の上下方向に縦枠部材が突出することを防止している。
また、本実施形態では、横枠部材71A〜71Eの背辺部82A〜82Eに配置され、ユニットケース11の両側部に位置する一対の縦枠部材72D、72Fは、最上段の横枠部材71A及びユニットケース11の天板13よりも上方に延びるガイド部86を備える。このガイド部86は、ユニットケース11の前面側から背面側に向けて下方に傾斜する傾斜部86Aを備え、本実施形態では、図6に示すように、U字を逆さまとした形状を有する。傾斜部86Aの頂点87(最高位置)は、図6に示すように、ビニールシート61を上方に巻き上げた際に、各シート61A〜61Cの下縁部63A〜63Cよりも、高さHだけ上方に位置するように形成されている。
この構成によれば、縦枠部材72D、72Fは、この縦枠部材72D、72Fの頂点87、87が、ビニールシート61を巻き上げた際に、このビニールシート61の各シート61A〜61Cの下縁部63A〜63Cよりも上方に延在するガイド部86を備えるため、このガイド部86がビニールシート61の内側空間3側への移動を防止する。このため、ビニールシート61はガイド部86を越えることがなく、当該ビニールシート61がユニットケース11の天板13上に引き降ろされることが防止される。
更に、このガイド部86は、ユニットケース11の前面側から背面側に向けて下方に傾斜する傾斜部86Aを備えるため、ビニールシート61の各シート61A〜61Cの下縁部63A〜63Cが、この傾斜部86Aに案内されて降下することにより、当該ビニールシート61を閉塞防止ガード70の背面側に確実に案内することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ビニールハウス1内に設置された室内機50と、この室内機50に冷媒配管7で接続された室外機10とを備え、室内機50は、送風ファン34及び室内熱交換器52を収容するユニットケース11を備え、このユニットケース11の背面には、室内熱交換器52を露出させる背面開口部18が形成され、ユニットケース11の前面には、送風ファン34により背面開口部18から吸い込んで室内熱交換器52を通過した調和空気を吹き出す前面開口部16が形成され、背面開口部18には、当該背面開口部18とビニールハウス1のビニールシート61との間に延在し、このビニールシート61が背面開口部18を塞ぐことを防止する閉塞防止ガード70が設けられているため、ビニールシート61が背面開口部18に密着することがなく、室内機50の前面開口部16から吹き出される調和空気の送風量の低下を防止することができる。これにより、前面開口部16から吹き出される調和空気をビニールハウス1内に循環させることにより、ビニールハウス1内の温度分布の均一化を実現することができる。
また、本実施形態によれば、閉塞防止ガード70は、背面開口部18から離間して配置された複数の横枠部材71A〜71Eと、これら横枠部材71A〜71Eを連結する縦枠部材72A〜72Iとを備えて構成されるため、この閉塞防止ガード70自体が背面開口部18を塞ぐことはなく、この背面開口部18の開口面積を狭めることがないとともに、当該閉塞防止ガード70の軽量化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、縦枠部材72D、72Fは、ビニールシート61を巻き上げた際に、このビニールシート61の各シート61A〜61Cの下縁部63A〜63Cよりも上方に延在し、ユニットケース11の前面側から背面側に向けて下方に傾斜する傾斜部86Aを備えるため、ビニールシート61の各シート61A〜61Cの下縁部63A〜63Cが、この傾斜部86Aに案内されて降下することにより、当該ビニールシート61を閉塞防止ガード70の背面側に確実に案内することができる。
また、室内機50は、室外機10とユニットケース11が共通化され、空気を取り込む後面の面積ができるだけ広くなるように確保されているために、室外機10と同様に、幅方向の長さが長い。すなわち、室内機50の奥行き方向の長さよりも幅方向の長さが長くなるように構成されている。また、後面の全面が室内熱交換器52で構成されているので、居室空間に設置する室内機のように室内熱交換器52を室内機50の内部に収容する構造と比較して、室内機50の奥行き方向が短くなるように構成されている。
なお、この室内機50は室外機10をベースにして共通化しているが、図4に示すように、室外機10と異なり、圧縮機41及びアキュムレータ44は設けられていない。この圧縮機41及びアキュムレータ44は室外機10内に設置されており、冷媒回路として室内機50にさらに設ける必要がないためである。この場合、室内機50は、圧縮機41及びアキュムレータ44を設置しない分だけ小型化することができるが、室外機10と室内機50との他の部品の共通化を図るために、同一のユニットケース11を用いて同一の外側形状にしている。
また、この室内機50の内部には、例えば、室内機50と室外機10との設置位置が近い場合には、これらの圧縮機41及びアキュムレータ44が設置されていないスペースに図示しないレシーバタンクを設置している。これにより、この空きスペースを有効に利用することができる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、本実施の形態では、閉塞防止ガード70を複数の横枠部材71A〜71Eと、複数の縦枠部材72A〜72Iとを組み合わせて構成したが、これら横枠部材及び縦枠部材の数は、室内機の形状及び大きさに応じて適宜変更しても良い。
また、横枠部材の斜辺部は、一方にのみ設けても良いし、ビニールシートを横方向にスライドさせる機構を採用しない場合には設けなくても良い。
また、本実施の形態では、圧縮機41及びアキュムレータ44を室外機10側に設置し、室内機50には設置しないように構成しているが、逆であってもかまわない。すなわち、室内機50側に圧縮機41及びアキュムレータ44を配置し、室外機10側には設置しないように構成することができる。本来、圧縮機41は、動作音が発生するため、居室空間ではない外側に配置される室外機に設置するものである。しかし、このように構成された農事用空調機6の場合には、内側空間3の静音性は要求されず、かえって夜間の運転中の外側空間2の音を小さくしたい場合があり、このような場合に優れた効果を奏する。
なお、この場合において、レシーバタンクを設置する場合には、圧縮機41及びアキュムレータ44が設置されていない室内機50側に配置することで、室内機50内のスペースを有効に利用することができる。
さらに、本実施の形態では、内側空間3の空気を室内機50で取り込んでいるが、外側空間2の空気を室内機で取り込むようにして、強制的に内側空間3に空調後の空気を送り込むようにすることもできる。
また、本実施形態では、ビニールハウス1の中に、2台の室内機50を配置したが、これに限らず、ビニールハウス1の容積が小さい場合には、一台の室内機50だけ設置する構成としてもよく、ビニールハウス1の容積が大きい場合には、多数台の室内機50(この場合、室外機10も多数台)を設置する構成としてもよい。
植物等の栽培に用いられるビニールハウス内に農事用空調機を設置した状態を示す概要図である。 農事用空調機に使用される室外機の外観斜視図である。 室外機のユニットケース内に収容される機器の構成を示す分解斜視図である。 農事用空調機に使用される室内機を示す斜視図である。 室内機の平面図である。 室内機とビニールシートとの配置関係を示す側面図である。 閉塞防止ガードが配置された室内機の外観斜視図である。
1 ビニールハウス(植物栽培用ハウス)
2 外側空間
3 内側空間
4 外壁
5 植物
6 農事用空調機(農事用空気調和装置)
7 冷媒配管
10 室外機
11 ユニットケース
16 前面開口部
18 背面開口部
32 室外熱交換器
34 送風ファン
50 室内機
52 室内熱交換器
61 ビニールシート(樹脂シート)
63A 下縁部
70 閉塞防止ガード
71A〜71E 横枠部材
72A〜71I 縦枠部材
81A 前辺部
82A 背辺部
83A 斜辺部
86 ガイド部
86A 傾斜部
87 頂点
81A1 端部

Claims (2)

  1. 植物栽培用ハウス内に設置された室内機と、この室内機に冷媒配管で接続された室外機とを備え、前記室内機は、送風ファン及び室内熱交換器を収容するケースを備え、このケースの背面には、前記室内熱交換器を露出させる背面開口部が形成され、前記ケースの前面には、前記送風ファンにより前記背面開口部から吸い込んで前記室内熱交換器を通過した調和空気を吹き出す前面開口部が形成され、
    前記背面開口部には、当該背面開口部と前記ハウスの樹脂シートとの間に延在し、この樹脂シートが前記背面開口部を塞ぐことを防止する閉塞防止ガードが設けられ、前記閉塞防止ガードは、前記背面開口部から離間して配置された複数の横枠部材と、これら横枠部材を連結する縦枠部材とを備えて構成されることを特徴とする農事用空気調和装置。
  2. 前記縦枠部材は、前記樹脂シートを上方に巻き上げた際に、当該樹脂シートの下縁部より上方に延在し、前記ケースの前面から背面に向けて下方に傾斜する傾斜部を備えることを特徴とする請求項に記載の農事用空気調和装置。
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