以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による座席制御装置が設けられた自動車の構成を示したブロック図である。図2は、図1の自動車に設けられた前部座席および後部座席を示した概略図である。まず、図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態による座席制御装置10が設けられた自動車100の構成について説明する。なお、図1および図2の構成は、後述する第2ないし第7実施形態においても同様である。
自動車100は、図1に示すように、座席制御装置10と、前部座席20aおよび後部座席20bとを備えている。すなわち、自動車100には、図2に示すように、2列の座席(前部座席20aおよび後部座席20b)が設けられている。
第1実施形態による座席制御装置10は、前部座席20aおよび後部座席20bを前進または後退させることにより、前部座席20aおよび後部座席20bの水平方向の位置を調整するために設けられている。具体的には、座席制御装置10は、基準位置Paに対して所定の範囲Ra内において、前部座席20aを前進(X1方向への移動)または後退(X2方向への移動)させるために設けられている。また、座席制御装置10は、基準位置Pbに対して所定の範囲Rb内において、後部座席20bを前進または後退させるために設けられている。
また、座席制御装置10は、図1に示すように、前部座席20a用のモータ11a、マニュアルスイッチ12a、オートスイッチ13a、および位置センサ14aを含んでいる。マニュアルスイッチ12aおよびオートスイッチ13aは、図2に示すように、前部座席20aに設けられている。なお、モータ11aは、本発明の「第1駆動部」の一例である。また、マニュアルスイッチ12aは、本発明の「第1マニュアルスイッチ」の一例であり、オートスイッチ13aは、本発明の「第1オートスイッチ」の一例である。
モータ11aは、図1に示すように、マニュアルスイッチ12aおよびオートスイッチ13aの操作状態に応じて、前部座席20aを前進または後退させるために設けられている。
マニュアルスイッチ12aは、利用者により操作されている間に、前部座席20aを前進または後退させるために設けられている。具体的には、マニュアルスイッチ12aは、前進スイッチ121aと、後退スイッチ122aとを有している。そして、マニュアルスイッチ12aは、前進スイッチ121aが押されている(前進スイッチ121aがオン状態である)間だけ、モータ11aにより前部座席20aを前進させるように構成されている。また、マニュアルスイッチ12aは、後退スイッチ122aが押されている(後退スイッチ122aがオン状態である)間だけ、モータ11aにより前部座席20aを後退させるように構成されている。
オートスイッチ13aは、利用者による操作後に、前部座席20aを前進または後退させるために設けられている。具体的には、オートスイッチ13aは、前進スイッチ131aと、後退スイッチ132aとを有している。そして、オートスイッチ13aは、前進スイッチ131aが一旦押された(前進スイッチ131aがオンされた)場合は、その後に操作が解除されても、モータ11aにより前部座席20aを所定の範囲Raの前端Ra1(図2参照)まで前進させるように構成されている。また、オートスイッチ13aは、後退スイッチ132aが一旦押された(後退スイッチ132aがオンされた)場合は、その後に操作が解除されても、モータ11aにより前部座席20aを所定の範囲Raの後端Ra2(図2参照)まで後退させるように構成されている。
位置センサ14aは、所定の範囲Ra(図2参照)内における前部座席20aの位置を検出するために設けられている。
また、座席制御装置10は、後部座席20b用のモータ11b、マニュアルスイッチ12b、オートスイッチ13b、および位置センサ14bを含んでいる。マニュアルスイッチ12bおよびオートスイッチ13bは、図2に示すように、後部座席20bに設けられている。なお、モータ11bは、本発明の「第2駆動部」の一例である。また、マニュアルスイッチ12bは、本発明の「第2マニュアルスイッチ」の一例であり、オートスイッチ13bは、本発明の「第2オートスイッチ」の一例である。
モータ11bは、図1に示すように、マニュアルスイッチ12bおよびオートスイッチ13bの操作状態に応じて、後部座席20bを前進または後退させるために設けられている。
マニュアルスイッチ12bは、利用者により操作されている間に、後部座席20bを前進または後退させるために設けられている。具体的には、マニュアルスイッチ12bは、前進スイッチ121bと、後退スイッチ122bとを有している。そして、マニュアルスイッチ12bは、前進スイッチ121bが押されている(前進スイッチ121bがオン状態である)間だけ、モータ11bにより後部座席20bを前進させるように構成されている。また、マニュアルスイッチ12bは、後退スイッチ122bが押されている(後退スイッチ122bがオン状態である)間だけ、モータ11bにより後部座席20bを後退させるように構成されている。
オートスイッチ13bは、利用者による操作後に、後部座席20bを前進または後退させるために設けられている。具体的には、オートスイッチ13bは、前進スイッチ131bと、後退スイッチ132bとを有している。そして、オートスイッチ13bは、前進スイッチ131bが一旦押された(前進スイッチ131bがオンされた)場合は、その後に操作が解除されても、モータ11bにより後部座席20bを所定の範囲Rbの前端Rb1(図2参照)まで前進させるように構成されている。また、オートスイッチ13bは、後退スイッチ132bが一旦押された(後退スイッチ132bがオンされた)場合は、その後に操作が解除されても、モータ11bにより後部座席20bを所定の範囲Rbの後端Rb2(図2参照)まで後退させるように構成されている。
位置センサ14bは、所定の範囲Rb(図2参照)内における後部座席20bの位置を検出するために設けられている。
また、座席制御装置10は、CPU、ROM、およびRAMなどにより構成された制御部15を含んでいる。制御部15は、利用者によるマニュアルスイッチ12a、12b、オートスイッチ13a、および13bの操作状態に基づいて、モータ11aおよび11bを駆動するように構成されている。
また、制御部15は、前部座席20aの前進動作中に、位置センサ14aにより前部座席20aが所定の範囲Raの前端Ra1(図2参照)に到達したことを検出した際に、モータ11aの駆動を停止するように構成されている。また、制御部15は、前部座席20aの後退動作中に、位置センサ14aにより前部座席20aが所定の範囲Raの後端Ra2(図2参照)に到達したことを検出した際に、モータ11aの駆動を停止するように構成されている。
また、制御部15は、後部座席20bの前進動作中に、位置センサ14bにより後部座席20bが所定の範囲Rbの前端Rb1(図2参照)に到達したことを検出した際に、モータ11bの駆動を停止するように構成されている。また、制御部15は、後部座席20bの後退動作中に、位置センサ14bにより後部座席20bが所定の範囲Rbの後端Rb2(図2参照)に到達したことを検出した際に、モータ11bの駆動を停止するように構成されている。
ここで、第1実施形態では、座席制御装置10は、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aと、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bとが同時に押された場合に、前部座席20aの後退動作と後部座席20bの前進動作とを禁止するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ132aと前進スイッチ131bとが同時にオンされた場合に、制御部15により、モータ11aおよび11bの駆動を行わないように構成されている。なお、後退スイッチ132aと前進スイッチ131bとが同時に押された場合とは、後退スイッチ132aが押された後に前部座席20aが後退動作を開始するまでに前進スイッチ131bが押された場合、および前進スイッチ131bが押された後に後部座席20bが前進動作を開始するまでに後退スイッチ132aが押された場合を含む。
また、第1実施形態では、座席制御装置10は、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aによる前部座席20aの後退動作中に、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bが押された場合に、前部座席20aの後退動作を中止するとともに、後部座席20bの前進動作を禁止するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ132aによる前部座席20aの後退動作中に、前進スイッチ131bがオンされた場合に、制御部15により、モータ11aの駆動を停止するとともに、モータ11bの駆動を行わないように構成されている。
また、第1実施形態では、座席制御装置10は、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bによる後部座席20bの前進動作中に、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aが押された場合に、後部座席20bの前進動作を中止するとともに、前部座席20aの後退動作を禁止するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、前進スイッチ131bによる後部座席20bの前進動作中に、後退スイッチ132aがオンされた場合に、制御部15により、モータ11bの駆動を停止するとともに、モータ11aの駆動を行わないように構成されている。
前部座席20aは、図2に示すように、後部座席20bの前方に、後部座席20bと対応する領域に設けられている。また、前部座席20aは、たとえば、運転席であってもよいし、助手席であってもよい。
図3は、本発明の第1実施形態による座席制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。次に、図1および図3を参照して、第1実施形態による座席制御装置10の動作について説明する。なお、座席制御装置10では、以下の動作が繰り返し行われる。
まず、座席制御装置10(図1参照)では、図3のステップS1において、制御部15(図1参照)により、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの前進スイッチ121a(図1参照)がオン状態であるか否かが判断される。そして、制御部15により、前進スイッチ121aがオン状態でないと判断された場合には、ステップS2に移る。その一方、制御部15により、前進スイッチ121aがオン状態であると判断された場合には、ステップS12に移る。
次に、ステップS2において、制御部15により、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122a(図1参照)がオン状態であるか否かが判断される。そして、制御部15により、後退スイッチ122aがオン状態でないと判断された場合には、ステップS3に移る。その一方、制御部15により、後退スイッチ122aがオン状態であると判断された場合には、ステップS12に移る。
次に、ステップS3において、制御部15により、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121b(図1参照)がオン状態であるか否かが判断される。そして、制御部15により、前進スイッチ121bがオン状態でないと判断された場合には、ステップS4に移る。その一方、制御部15により、前進スイッチ121bがオン状態であると判断された場合には、ステップS12に移る。
次に、ステップS4において、制御部15により、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの後退スイッチ122b(図1参照)がオン状態であるか否かが判断される。そして、制御部15により、後退スイッチ122bがオン状態でないと判断された場合には、ステップS5に移る。その一方、制御部15により、後退スイッチ122bがオン状態であると判断された場合には、ステップS12に移る。
次に、ステップS5において、制御部15により、前部座席20a用のオートスイッチ13aの前進スイッチ131a(図1参照)がオンされたか、または前進スイッチ131aにより前部座席20aが前進中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、前進スイッチ131aがオンされず、かつ、前進スイッチ131aにより前部座席20aが前進中でないと判断された場合には、ステップS6に移る。その一方、制御部15により、前進スイッチ131aがオンされたと判断された場合、または前進スイッチ131aにより前部座席20aが前進中であると判断された場合には、ステップS12に移る。
次に、ステップS6において、制御部15により、後部座席20b用のオートスイッチ13bの後退スイッチ132b(図1参照)がオンされたか、または後退スイッチ132bにより後部座席20bが後退中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、後退スイッチ132bがオンされず、かつ、後退スイッチ132bにより後部座席20bが後退中でないと判断された場合には、ステップS7に移る。その一方、制御部15により、後退スイッチ132bがオンされたと判断された場合、または後退スイッチ132bにより後部座席20bが後退中であると判断された場合には、ステップS12に移る。
次に、ステップS7において、制御部15により、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132a(図1参照)がオンされたか、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、後退スイッチ132aがオンされたと判断された場合、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であると判断された場合には、ステップS8に移る。その一方、制御部15により、後退スイッチ132aがオンされず、かつ、後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中でないと判断された場合には、ステップS9に移る。
次に、ステップS8において、制御部15により、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131b(図1参照)がオンされたか、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、前進スイッチ131bがオンされたと判断された場合、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であると判断された場合には、ステップS11に移る。その一方、制御部15により、前進スイッチ131bがオンされず、かつ、前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中でないと判断された場合には、ステップS12に移る。
また、ステップS9において、制御部15により、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされたか、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、前進スイッチ131bがオンされたと判断された場合、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であると判断された場合には、ステップS10に移る。その一方、制御部15により、前進スイッチ131bがオンされず、かつ、前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中でないと判断された場合には、ステップS12に移る。
次に、ステップS10において、制御部15により、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされたか、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、後退スイッチ132aがオンされたと判断された場合、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であると判断された場合には、ステップS11に移る。その一方、制御部15により、後退スイッチ132aがオンされず、かつ、後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中でないと判断された場合には、ステップS12に移る。
そして、第1実施形態では、ステップS11において、制御部15により、モータ11aおよび11b(図1参照)の駆動が禁止され、その後、一連の動作が終了する。具体的には、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされ(ステップS7でYes)、その後、前部座席20aが後退動作を開始する前に後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(ステップS8でYes)、制御部15により、モータ11aおよび11bの駆動を行わない。また、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中に(ステップS7でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(ステップS8でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を停止するとともに、モータ11bの駆動を行わない。また、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされ(ステップS9でYes)、その後、後部座席20bが前進動作を開始する前に前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS10でYes)、制御部15により、モータ11aおよび11bの駆動を行わない。また、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中に(ステップS9でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS10でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を停止するとともに、モータ11aの駆動を行わない。
また、ステップS12において、制御部15により、後述するモータ駆動処理が行われ、その後、一連の動作が終了する。
図4は、本発明の第1実施形態による座席制御装置のモータ駆動処理を説明するためのフローチャートである。次に、図1、図3、および図4を参照して、第1実施形態による座席制御装置10のモータ駆動処理について説明する。
まず、座席制御装置10(図1参照)では、図4のステップS21において、制御部15(図1参照)により、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12a(図1参照)、または後部座席20b用のマニュアルスイッチ12b(図1参照)がオン状態であるか否かが判断される。そして、制御部15により、マニュアルスイッチ12aまたは12bがオン状態であると判断された場合には、ステップS22に移る。その一方、制御部15により、マニュアルスイッチ12aおよび12bがオン状態でないと判断された場合には、ステップS23に移る。
次に、ステップS22において、制御部15により、オン状態であるスイッチに応じてモータが駆動され、その後、処理が終了する。具体的には、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの前進スイッチ121aがオン状態である場合(図3のステップS1でYes)、制御部15により、前部座席20aが前進するようにモータ11a(図1参照)が駆動される。また、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122aがオン状態である場合(図3のステップS2でYes)、制御部15により、前部座席20aが後退するようにモータ11aが駆動される。また、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121bがオン状態である場合(図3のステップS3でYes)、制御部15により、後部座席20bが前進するようにモータ11b(図1参照)が駆動される。また、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの後退スイッチ122bがオン状態である場合(図3のステップS4でYes)、制御部15により、後部座席20bが後退するようにモータ11bが駆動される。
また、ステップS23において、制御部15により、前部座席20a用のオートスイッチ13a(図1参照)、または後部座席20b用のオートスイッチ13b(図1参照)がオンされたか否かが判断される。そして、制御部15により、オートスイッチ13aまたは13bがオンされたと判断された場合には、ステップS24に移る。その一方、制御部15により、オートスイッチ13aおよび13bがオンされていないと判断された場合には、ステップS25に移る。
次に、ステップS24において、制御部15により、オンされたスイッチに応じてモータが駆動開始され、その後、処理が終了する。具体的には、前部座席20a用のオートスイッチ13aの前進スイッチ131aがオンされた場合(図3のステップS5でYes)、制御部15により、前部座席20aが前進するようにモータ11aの駆動が開始される。また、後部座席20b用のオートスイッチ13bの後退スイッチ132bがオンされた場合(図3のステップS6でYes)、制御部15により、後部座席20bが後退するようにモータ11bの駆動が開始される。また、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされ(図3のステップS7でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされていない場合(図3のステップS8でNo)、前部座席20aが後退するようにモータ11aの駆動が開始される。また、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされ(図3のステップS9でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされていない場合(図3のステップS10でNo)、後部座席20bが前進するようにモータ11bの駆動が開始される。
また、ステップS25において、制御部15により、オートスイッチ13aにより前部座席20aが動作中であるか、またはオートスイッチ13bにより後部座席20bが動作中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、前部座席20aまたは後部座席20bが動作中であると判断された場合には、ステップS26に移る。その一方、制御部15により、前部座席20aおよび後部座席20bが動作中でないと判断された場合には、処理が終了する。具体的には、後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中ではなく(図3のステップS7でNo)、前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中ではない場合(図3のステップS9でNo)、モータ11aおよび11bが駆動されることなく、処理が終了する。すなわち、この場合には、前部座席20aおよび後部座席20bが停止している。
次に、ステップS26において、制御部15により、モータ11aまたは11bの駆動が継続され、その後、処理が終了する。具体的には、オートスイッチ13aの前進スイッチ131aにより前部座席20aが前進中である場合(図3のステップS5でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動が継続される。また、オートスイッチ13bの後退スイッチ132bにより後部座席20bが後退中である場合(図3のステップS6でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動が継続される。また、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であり(図3のステップS7でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされていない場合(図3のステップS8でNo)、制御部15により、モータ11aの駆動が継続される。また、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であり(図3のステップS9でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされていない場合(図3のステップS10でNo)、制御部15により、モータ11bの駆動が継続される。
第1実施形態では、上記のように、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされたか、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であるときに(図3のステップS7でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(図3のステップS8でYes)に、モータ11aおよび11bの駆動を禁止する(図3のステップS11)とともに、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされたか、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であるときに(図3のステップS9でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(図3のステップS10でYes)に、モータ11aおよび11bの駆動を禁止する(図3のステップS11)ことによって、前部座席20aの後退動作と後部座席20bの前進動作とが同時に行われるのを禁止することができるので、前部座席20aと後部座席20bとの間に存在する物体の挟み込みが発生するのを抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、図1を参照して、本発明の第2実施形態による座席制御装置10の構成について説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、オートスイッチ13bによる後部座席20bの前進動作をオートスイッチ13aによる前部座席20aの後退動作よりも優先して行う座席制御装置10について説明する。
第2実施形態による座席制御装置10は、図1において、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aと、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bとが同時に押された場合に、前部座席20aの後退動作を禁止して、後部座席20bの前進動作を行うように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ132aと前進スイッチ131bとが同時にオンされた場合に、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を行わないように構成されている。
また、第2実施形態では、座席制御装置10は、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aによる前部座席20aの後退動作中に、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bが押された場合に、前部座席20aの後退動作を中止するとともに、後部座席20bの前進動作を開始するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ132aによる前部座席20aの後退動作中に、前進スイッチ131bがオンされた場合に、制御部15により、モータ11aの駆動を停止するとともに、モータ11bの駆動を開始するように構成されている。
また、第2実施形態では、座席制御装置10は、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bによる後部座席20bの前進動作中に、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aが押された場合に、後部座席20bの前進動作を継続するとともに、前部座席20aの後退動作を禁止するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、前進スイッチ131bによる後部座席20bの前進動作中に、後退スイッチ132aがオンされた場合に、制御部15により、モータ11bの駆動を継続するとともに、モータ11aの駆動を行わないように構成されている。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
図5は、本発明の第2実施形態による座席制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。次に、図1および図5を参照して、第2実施形態による座席制御装置10の動作について説明する。なお、座席制御装置10では、以下の動作が繰り返し行われる。また、図5のステップS31〜S40およびS42は、それぞれ、上記した図3のステップS1〜S10およびS12と同様であり、説明を省略する。
第2実施形態では、図5のステップS41において、制御部15(図1参照)により、モータ11a(図1参照)の駆動が禁止されるとともに、モータ11b(図1参照)の駆動が開始または継続され、その後、一連の動作が終了する。具体的には、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132a(図1参照)がオンされ(ステップS37でYes)、その後、前部座席20aが後退動作を開始する前に後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131b(図1参照)がオンされた場合(ステップS38でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を行わない。また、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中に(ステップS37でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(ステップS38でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を停止する。また、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされ(ステップS39でYes)、その後、後部座席20bが前進動作を開始する前に前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS40でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を行わない。また、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中に(ステップS39でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS40でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を継続するとともに、モータ11aの駆動を行わない。
第2実施形態では、上記のように、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされたか、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であるときに(図5のステップS37でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(図5のステップS38でYes)に、モータ11aの駆動を禁止してモータ11bの駆動を行う(図5のステップS41)とともに、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされたか、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であるときに(図5のステップS39でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(図5のステップS40でYes)に、モータ11aの駆動を禁止してモータ11bの駆動を行う(図5のステップS41)ことによって、前部座席20aの後退動作と後部座席20bの前進動作とが同時に行われるのを禁止することができるので、前部座席20aと後部座席20bとの間に存在する物体の挟み込みが発生するのを抑制することができる。
また、第2実施形態では、オートスイッチ13bによる後部座席20bの前進動作をオートスイッチ13aによる前部座席20aの後退動作よりも優先して行うことによって、上記第1実施形態と異なり、前部座席20aの後退動作と後部座席20bの前進動作とが同時に行われるのを抑制しながら、オートスイッチ13bによる後部座席20bの前進動作を行うことができるので、利用者の利便性の向上を図ることができる。
(第3実施形態)
次に、図1を参照して、本発明の第3実施形態による座席制御装置10の構成について説明する。この第3実施形態では、上記第1実施形態と異なり、オートスイッチ13aによる前部座席20aの後退動作をオートスイッチ13bによる後部座席20bの前進動作よりも優先して行う座席制御装置10について説明する。
第3実施形態による座席制御装置10は、図1において、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aと、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bとが同時に押された場合に、後部座席20bの前進動作を禁止して、前部座席20aの後退動作を行うように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ132aと前進スイッチ131bとが同時にオンされた場合に、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を行わないように構成されている。
また、第3実施形態では、座席制御装置10は、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aによる前部座席20aの後退動作中に、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bが押された場合に、前部座席20aの後退動作を継続するとともに、後部座席20bの前進動作を禁止するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ132aによる前部座席20aの後退動作中に、前進スイッチ131bがオンされた場合に、制御部15により、モータ11aの駆動を継続するとともに、モータ11bの駆動を行わないように構成されている。
また、第3実施形態では、座席制御装置10は、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bによる後部座席20bの前進動作中に、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aが押された場合に、後部座席20bの前進動作を中止するとともに、前部座席20aの後退動作を開始するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、前進スイッチ131bによる後部座席20bの前進動作中に、後退スイッチ132aがオンされた場合に、制御部15により、モータ11bの駆動を停止するとともに、モータ11aの駆動を開始するように構成されている。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
図6は、本発明の第3実施形態による座席制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。次に、図1および図6を参照して、第3実施形態による座席制御装置10の動作について説明する。なお、座席制御装置10では、以下の動作が繰り返し行われる。また、図6のステップS51〜S60およびS62は、それぞれ、上記した図3のステップS1〜S10およびS12と同様であり、説明を省略する。
第3実施形態では、図6のステップS61において、制御部15(図1参照)により、モータ11b(図1参照)の駆動が禁止されるとともに、モータ11a(図1参照)の駆動が開始または継続され、その後、一連の動作が終了する。具体的には、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132a(図1参照)がオンされ(ステップS57でYes)、その後、前部座席20aが後退動作を開始する前に後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131b(図1参照)がオンされた場合(ステップS58でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を行わない。また、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中に(ステップS57でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(ステップS58でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を継続するとともに、モータ11bの駆動を行わない。また、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされ(ステップS59でYes)、その後、後部座席20bが前進動作を開始する前に前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS60でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を行わない。また、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中に(ステップS59でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS60でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を停止するとともに、モータ11aの駆動を開始する。
第3実施形態では、上記のように、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされたか、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であるときに(図6のステップS57でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(図6のステップS58でYes)に、モータ11bの駆動を禁止してモータ11aの駆動を行う(図6のステップS61)とともに、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされたか、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であるときに(図6のステップS59でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(図6のステップS60でYes)に、モータ11bの駆動を禁止してモータ11aの駆動を行う(図6のステップS61)ことによって、前部座席20aの後退動作と後部座席20bの前進動作とが同時に行われるのを禁止することができるので、前部座席20aと後部座席20bとの間に存在する物体の挟み込みが発生するのを抑制することができる。
また、第3実施形態では、オートスイッチ13aによる前部座席20aの後退動作をオートスイッチ13bによる後部座席20bの前進動作よりも優先して行うことによって、上記第1実施形態と異なり、前部座席20aの後退動作と後部座席20bの前進動作とが同時に行われるのを抑制しながら、オートスイッチ13aによる前部座席20aの後退動作を行うことができるので、利用者の利便性の向上を図ることができる。
(第4実施形態)
次に、図1を参照して、本発明の第4実施形態による座席制御装置10の構成について説明する。この第4実施形態では、マニュアルスイッチ12bによる後部座席20bの前進動作をオートスイッチ13aによる前部座席20aの後退動作よりも優先して行う座席制御装置10について説明する。
第4実施形態による座席制御装置10は、図1において、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aと、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121bとが同時に押された場合に、前部座席20aの後退動作を禁止して、後部座席20bの前進動作を行うように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ132aと前進スイッチ121bとが同時にオンされた場合に、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を行わないように構成されている。なお、後退スイッチ132aと前進スイッチ121bとが同時に押された場合とは、後退スイッチ132aが押された後に前部座席20aが後退動作を開始するまでに前進スイッチ121bが押された場合、および前進スイッチ121bが押された後に後部座席20bが前進動作を開始するまでに後退スイッチ132aが押された場合を含む。
また、第4実施形態では、座席制御装置10は、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aによる前部座席20aの後退動作中に、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121bが押された場合に、前部座席20aの後退動作を中止するとともに、後部座席20bの前進動作を開始するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ132aによる前部座席20aの後退動作中に、前進スイッチ121bがオンされた場合に、制御部15により、モータ11aの駆動を停止するとともに、モータ11bの駆動を開始するように構成されている。
また、第4実施形態では、座席制御装置10は、マニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121bによる後部座席20bの前進動作中に、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aが押された場合に、後部座席20bの前進動作を継続するとともに、前部座席20aの後退動作を禁止するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、前進スイッチ121bによる後部座席20bの前進動作中に、後退スイッチ132aがオンされた場合に、制御部15により、モータ11bの駆動を継続するとともに、モータ11aの駆動を行わないように構成されている。
なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
図7は、本発明の第4実施形態による座席制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。次に、図1および図7を参照して、第4実施形態による座席制御装置10の動作について説明する。なお、座席制御装置10では、以下の動作が繰り返し行われる。また、図7のステップS71、S72、S73、S74、S75、およびS81は、それぞれ、上記した図3のステップS1、S2、S4、S5、S6、およびS12と略同様であり、説明を省略する。
第4実施形態では、図7のステップS76において、制御部15(図1参照)により、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121b(図1参照)がオン状態であるか、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131b(図1参照)がオンされたか、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、前進スイッチ121bがオン状態であるか、前進スイッチ131bがオンされたか、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であると判断された場合には、ステップS77に移る。その一方、制御部15により、前進スイッチ121bがオン状態ではなく、前進スイッチ131bがオンされず、かつ、前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中でないと判断された場合には、ステップS78に移る。
次に、ステップS77において、制御部15により、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132a(図1参照)がオンされたか、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、後退スイッチ132aがオンされたと判断された場合、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であると判断された場合には、ステップS80に移る。その一方、制御部15により、後退スイッチ132aがオンされず、かつ、後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中でないと判断された場合には、ステップS81に移る。
また、ステップS78において、制御部15により、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされたか、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、後退スイッチ132aがオンされたと判断された場合、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であると判断された場合には、ステップS79に移る。その一方、制御部15により、後退スイッチ132aがオンされず、かつ、後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中でないと判断された場合には、ステップS81に移る。
次に、ステップS79において、制御部15により、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121bがオン状態であるか、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされたか、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、前進スイッチ121bがオン状態であるか、前進スイッチ131bがオンされたか、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であると判断された場合には、ステップS80に移る。その一方、制御部15により、前進スイッチ121bがオン状態ではなく、前進スイッチ131bがオンされず、かつ、前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中でないと判断された場合には、ステップS81に移る。
そして、ステップS80において、制御部15により、モータ11a(図1参照)の駆動が禁止されるとともに、モータ11b(図1参照)の駆動が開始または継続され、その後、一連の動作が終了する。具体的には、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121bがオン状態のときに(ステップS76でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS77でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を行うとともに、モータ11aの駆動を行わない。また、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされ(ステップS78でYes)、その後、前部座席20aが後退動作を開始する前に後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121bがオンされた場合(ステップS79でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を行わない。また、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中に(ステップS78でYes)、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121bがオンされた場合(ステップS79でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を停止する。
なお、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされ(ステップS76でYes)、その後、後部座席20bが前進動作を開始する前に前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS77でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を行わない。また、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進動作中に(ステップS76でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS77でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を継続するとともに、モータ11aの駆動を行わない。
また、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされ(ステップS78でYes)、その後、前部座席20aが後退動作を開始する前に後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(ステップS79でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を行わない。また、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中に(ステップS78でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(ステップS79でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を停止する。
第4実施形態では、上記のように、マニュアルスイッチ12bによる後部座席20bの前進動作をオートスイッチ13aによる前部座席20aの後退動作よりも優先して行うことによって、前部座席20aの後退動作と後部座席20bの前進動作とが同時に行われるのを禁止することができるので、前部座席20aと後部座席20bとの間に存在する物体の挟み込みが発生するのを抑制することができる。また、マニュアルスイッチ12bのマニュアル操作は、利用者が在席していることが前提となるため、利用者が在席していない可能性のある前部座席20aよりも、利用者が在席している可能性の高い後部座席20bを優先して動作させることができるので、利用者の利便性の向上を図ることができる。
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第2実施形態と同様である。
(第5実施形態)
次に、図1を参照して、本発明の第5実施形態による座席制御装置10の構成について説明する。この第5実施形態では、マニュアルスイッチ12aによる前部座席20aの後退動作をオートスイッチ13bによる後部座席20bの前進動作よりも優先して行う座席制御装置10について説明する。
第5実施形態による座席制御装置10は、図1において、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122aと、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bとが同時に押された場合に、後部座席20bの前進動作を禁止して、前部座席20aの後退動作を行うように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ122aと前進スイッチ131bとが同時にオンされた場合に、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を行わないように構成されている。なお、後退スイッチ122aと前進スイッチ131bとが同時に押された場合とは、後退スイッチ122aが押された後に前部座席20aが後退動作を開始するまでに前進スイッチ131bが押された場合、および前進スイッチ131bが押された後に後部座席20bが前進動作を開始するまでに後退スイッチ122aが押された場合を含む。
また、第5実施形態では、座席制御装置10は、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bによる後部座席20bの前進動作中に、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122aが押された場合に、後部座席20bの前進動作を中止するとともに、前部座席20aの後退動作を開始するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、前進スイッチ131bによる後部座席20bの前進動作中に、後退スイッチ122aがオンされた場合に、制御部15により、モータ11bの駆動を停止するとともに、モータ11aの駆動を開始するように構成されている。
また、第5実施形態では、座席制御装置10は、マニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122aによる前部座席20aの後退動作中に、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bが押された場合に、前部座席20aの後退動作を継続するとともに、後部座席20bの前進動作を禁止するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ122aによる前部座席20aの後退動作中に、前進スイッチ131bがオンされた場合に、制御部15により、モータ11aの駆動を継続するとともに、モータ11bの駆動を行わないように構成されている。
なお、第5実施形態のその他の構成は、上記第3実施形態と同様である。
図8は、本発明の第5実施形態による座席制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。次に、図1および図8を参照して、第5実施形態による座席制御装置10の動作について説明する。なお、座席制御装置10では、以下の動作が繰り返し行われる。また、図8のステップS91、S92、S93、S94、S95、およびS101は、それぞれ、上記した図3のステップS1、S3、S4、S5、S6、およびS12と略同様であり、説明を省略する。
第5実施形態では、図8のステップS96において、制御部15(図1参照)により、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122a(図1参照)がオン状態であるか、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132a(図1参照)がオンされたか、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、後退スイッチ122aがオン状態であるか、後退スイッチ132aがオンされたか、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であると判断された場合には、ステップS97に移る。その一方、制御部15により、後退スイッチ122aがオン状態ではなく、後退スイッチ132aがオンされず、かつ、後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中でないと判断された場合には、ステップS98に移る。
次に、ステップS97において、制御部15により、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131b(図1参照)がオンされたか、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、前進スイッチ131bがオンされたと判断された場合、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であると判断された場合には、ステップS100に移る。その一方、制御部15により、前進スイッチ131bがオンされず、かつ、前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中でないと判断された場合には、ステップS101に移る。
また、ステップS98において、制御部15により、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされたか、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、前進スイッチ131bがオンされたと判断された場合、または前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中であると判断された場合には、ステップS99に移る。その一方、制御部15により、前進スイッチ131bがオンされず、かつ、前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中でないと判断された場合には、ステップS101に移る。
次に、ステップS99において、制御部15により、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122aがオン状態であるか、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされたか、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であるか否かが判断される。そして、制御部15により、後退スイッチ122aがオン状態であるか、後退スイッチ132aがオンされたか、または後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中であると判断された場合には、ステップS100に移る。その一方、制御部15により、後退スイッチ122aがオン状態ではなく、後退スイッチ132aがオンされず、かつ、後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中でないと判断された場合には、ステップS101に移る。
そして、ステップS100において、制御部15により、モータ11b(図1参照)の駆動が禁止されるとともに、モータ11a(図1参照)の駆動が開始または継続され、その後、一連の動作が終了する。具体的には、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122aがオン状態のときに(ステップS96でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(ステップS97でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を行うとともに、モータ11bの駆動を行わない。また、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされ(ステップS98でYes)、その後、後部座席20bが前進動作を開始する前に前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122aがオンされた場合(ステップS99でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を行わない。また、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中に(ステップS98でYes)、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122aがオンされた場合(ステップS99でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を停止する。
なお、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされ(ステップS96でYes)、その後、前部座席20aが後退動作を開始する前に後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(ステップS97でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を行わない。また、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退動作中に(ステップS96でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(ステップS97でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を継続するとともに、モータ11bの駆動を行わない。
また、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされ(ステップS98でYes)、その後、後部座席20bが前進動作を開始する前に前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS99でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を行わない。また、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中に(ステップS98でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS99でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を停止する。
第5実施形態では、上記のように、マニュアルスイッチ12aによる前部座席20aの後退動作をオートスイッチ13bによる後部座席20bの前進動作よりも優先して行うことによって、前部座席20aの後退動作と後部座席20bの前進動作とが同時に行われるのを禁止することができるので、前部座席20aと後部座席20bとの間に存在する物体の挟み込みが発生するのを抑制することができる。また、マニュアルスイッチ12aのマニュアル操作は、利用者が在席していることが前提となるため、利用者が在席していない可能性のある後部座席20bよりも、利用者が在席している可能性の高い前部座席20aを優先して動作させることができるので、利用者の利便性の向上を図ることができる。
なお、第5実施形態のその他の効果は、上記第3実施形態と同様である。
(第6実施形態)
次に、図1を参照して、本発明の第6実施形態による座席制御装置10の構成について説明する。この第6実施形態では、オートスイッチ13bによる後部座席20bの前進動作をマニュアルスイッチ12aによる前部座席20aの後退動作よりも優先して行う座席制御装置10について説明する。
第6実施形態による座席制御装置10は、図1において、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122aと、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bとが同時に押された場合に、前部座席20aの後退動作を禁止して、後部座席20bの前進動作を行うように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ122aと前進スイッチ131bとが同時にオンされた場合に、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を行わないように構成されている。なお、後退スイッチ122aと前進スイッチ131bとが同時に押された場合とは、後退スイッチ122aが押された後に前部座席20aが後退動作を開始するまでに前進スイッチ131bが押された場合、および前進スイッチ131bが押された後に後部座席20bが前進動作を開始するまでに後退スイッチ122aが押された場合を含む。
また、第6実施形態では、座席制御装置10は、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bによる後部座席20bの前進動作中に、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122aが押された場合に、前部座席20aの後退動作を禁止するとともに、後部座席20bの前進動作を継続するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、前進スイッチ131bによる後部座席20bの前進動作中に、後退スイッチ122aがオンされた場合に、制御部15により、モータ11bの駆動を継続するとともに、モータ11aの駆動を行わないように構成されている。
また、第6実施形態では、座席制御装置10は、マニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122aによる前部座席20aの後退動作中に、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bが押された場合に、前部座席20aの後退動作を中止するとともに、後部座席20bの前進動作を開始するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ122aによる前部座席20aの後退動作中に、前進スイッチ131bがオンされた場合に、制御部15により、モータ11aの駆動を中止するとともに、モータ11bの駆動を開始するように構成されている。
なお、第6実施形態のその他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
図9は、本発明の第6実施形態による座席制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。次に、図1および図9を参照して、第6実施形態による座席制御装置10の動作について説明する。なお、座席制御装置10では、以下の動作が繰り返し行われる。また、図9のステップS111〜S119およびS121は、それぞれ、上記した図8のステップS91〜S99およびS101と同様であり、説明を省略する。
第6実施形態では、図9のステップS120において、制御部15(図1参照)により、モータ11a(図1参照)の駆動が禁止されるとともに、モータ11b(図1参照)の駆動が開始または継続され、その後、一連の動作が終了する。具体的には、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122a(図1参照)がオン状態のときに(ステップS116でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131b(図1参照)がオンされた場合(ステップS117でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を行うとともに、モータ11aの駆動を行わない。また、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされ(ステップS118でYes)、その後、後部座席20bが前進動作を開始する前に前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122aがオンされた場合(ステップS119でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を行わない。また、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中に(ステップS118でYes)、前部座席20a用のマニュアルスイッチ12aの後退スイッチ122aがオンされた場合(ステップS119でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を継続するとともに、モータ11aの駆動を行わない。
なお、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132a(図1参照)がオンされ(ステップS116でYes)、その後、前部座席20aが後退動作を開始する前に後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(ステップS117でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を行わない。また、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退動作中に(ステップS116でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(ステップS117でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を停止するとともに、モータ11bの駆動を開始する。
また、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされ(ステップS118でYes)、その後、後部座席20bが前進動作を開始する前に前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS119でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を開始するとともに、モータ11aの駆動を行わない。また、オートスイッチ13bの前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進中に(ステップS118でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS119でYes)、制御部15により、モータ11bの駆動を継続するとともに、モータ11aの駆動を行わない。
第6実施形態では、上記のように、オートスイッチ13bによる後部座席20bの前進動作をマニュアルスイッチ12aによる前部座席20aの後退動作よりも優先して行うことによって、前部座席20aの後退動作と後部座席20bの前進動作とが同時に行われるのを禁止することができるので、前部座席20aと後部座席20bとの間に存在する物体の挟み込みが発生するのを抑制することができる。
なお、第6実施形態のその他の効果は、上記第2実施形態と同様である。
(第7実施形態)
次に、図1を参照して、本発明の第7実施形態による座席制御装置10の構成について説明する。この第7実施形態では、オートスイッチ13aによる前部座席20aの後退動作をマニュアルスイッチ12bによる後部座席20bの前進動作よりも優先して行う座席制御装置10について説明する。
第7実施形態による座席制御装置10は、図1において、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aと、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121bとが同時に押された場合に、後部座席20bの前進動作を禁止して、前部座席20aの後退動作を行うように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ132aと前進スイッチ121bとが同時にオンされた場合に、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を行わないように構成されている。なお、後退スイッチ132aと前進スイッチ121bとが同時に押された場合とは、後退スイッチ132aが押された後に前部座席20aが後退動作を開始するまでに前進スイッチ121bが押された場合、および前進スイッチ121bが押された後に後部座席20bが前進動作を開始するまでに後退スイッチ132aが押された場合を含む。
また、第7実施形態では、座席制御装置10は、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aによる前部座席20aの後退動作中に、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121bが押された場合に、前部座席20aの後退動作を継続するとともに、後部座席20bの前進動作を禁止するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、後退スイッチ132aによる前部座席20aの後退動作中に、前進スイッチ121bがオンされた場合に、制御部15により、モータ11aの駆動を継続するとともに、モータ11bの駆動を行わないように構成されている。
また、第7実施形態では、座席制御装置10は、マニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121bによる後部座席20bの前進動作中に、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aが押された場合に、後部座席20bの前進動作を中止するとともに、前部座席20aの後退動作を開始するように構成されている。具体的には、座席制御装置10は、前進スイッチ121bによる後部座席20bの前進動作中に、後退スイッチ132aがオンされた場合に、制御部15により、モータ11bの駆動を中止するとともに、モータ11aの駆動を開始するように構成されている。
なお、第7実施形態のその他の構成は、上記第3実施形態と同様である。
図10は、本発明の第7実施形態による座席制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。次に、図1および図10を参照して、第7実施形態による座席制御装置10の動作について説明する。なお、座席制御装置10では、以下の動作が繰り返し行われる。また、図10のステップS131〜S139およびS141は、それぞれ、上記した図7のステップS71〜S79およびS81と同様であり、説明を省略する。
第7実施形態では、図10のステップS140において、制御部15(図1参照)により、モータ11b(図1参照)の駆動が禁止されるとともに、モータ11a(図1参照)の駆動が開始または継続され、その後、一連の動作が終了する。具体的には、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121b(図1参照)がオン状態のときに(ステップS136でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132a(図1参照)がオンされた場合(ステップS137でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を行うとともに、モータ11bの駆動を行わない。また、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされ(ステップS138でYes)、その後、前部座席20aが後退動作を開始する前に後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121bがオンされた場合(ステップS139でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を行わない。また、後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中に(ステップS138でYes)、後部座席20b用のマニュアルスイッチ12bの前進スイッチ121bがオンされた場合(ステップS139でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を継続するとともに、モータ11bの駆動を行わない。
なお、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131b(図1参照)がオンされ(ステップS136でYes)、その後、後部座席20bが前進動作を開始する前に前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS137でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を行わない。また、前進スイッチ131bにより後部座席20bが前進動作中に(ステップS136でYes)、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされた場合(ステップS137でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を停止する。
また、前部座席20a用のオートスイッチ13aの後退スイッチ132aがオンされ(ステップS138でYes)、その後、前部座席20aが後退動作を開始する前に後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(ステップS139でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を開始するとともに、モータ11bの駆動を行わない。また、オートスイッチ13aの後退スイッチ132aにより前部座席20aが後退中に(ステップS138でYes)、後部座席20b用のオートスイッチ13bの前進スイッチ131bがオンされた場合(ステップS139でYes)、制御部15により、モータ11aの駆動を継続するとともに、モータ11bの駆動を行わない。
第7実施形態では、上記のように、オートスイッチ13aによる前部座席20aの後退動作をマニュアルスイッチ12bによる後部座席20bの前進動作よりも優先して行うことによって、前部座席20aの後退動作と後部座席20bの前進動作とが同時に行われるのを禁止することができるので、前部座席20aと後部座席20bとの間に存在する物体の挟み込みが発生するのを抑制することができる。
なお、第7実施形態のその他の効果は、上記第3実施形態と同様である。
本発明は、上述した以外にも種々の実施形態を採用することができる。たとえば、上記第1〜第7実施形態では、座席制御装置10が自動車100に設けられる例を示したが、これに限らず、座席制御装置10が電車などに設けられていてもよい。
また、上記第1〜第7実施形態では、自動車100に2列の座席が設けられる例を示したが、これに限らず、自動車100に3列以上の座席が設けられていてもよい。
また、上記第1〜第7実施形態では、前部座席20aにマニュアルスイッチ12aおよびオートスイッチ13aが設けられるとともに、後部座席20bにマニュアルスイッチ12bおよびオートスイッチ13bが設けられる例を示したが、これに限らず、たとえば、マニュアルスイッチ12a、12b、およびオートスイッチ13a、13bが一箇所の操作部(図示せず)に設けられていてもよい。
また、上記第1〜第7実施形態では、オートスイッチ13aが前進スイッチ131aおよび後退スイッチ132aを有する例を示したが、これに限らず、オートスイッチ13aが前部座席20aを利用者の設定位置まで移動させるためのスイッチを有していてもよい。この場合、当該スイッチが押されると、予め決められた設定位置と位置センサ14aの検出結果との差が小さくなるように、座席が設定位置まで移動する。また、オートスイッチ13aが前部座席20aを基準位置Paまで移動させるためのスイッチを有していてもよい。なお、オートスイッチ13bについても同様である。
また、上記第1〜第7実施形態において、前部座席20aの前進動作と、後部座席20bの後退動作とが同時に行われるようにしてもよい。また、前部座席20aの前進動作と、後部座席20bの前進動作とが同時に行われるようにしてもよいし、前部座席20aの後退動作と、後部座席20bの後退動作とが同時に行われるようにしてもよい。