JP5376784B2 - フレキシブルプリント基板用コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、フレキシブルプリント基板(Flexible Printed circ
uit:以下、「FPC」という)と電気的に接続されるFPC用コネクタに関する。
図14及び15は従来のFPC用コネクタの断面図である(例えば特許文献1参照)。
FPC用コネクタは、ハウジングに基板空間部855が形成されている。この基板空間部
855には、FPCが開口部から挿入される。また、FPC用コネクタは、開口部側(正
面側)においてプリント基板に半田付けされるフロントターミナル851と、その反対側
(背面側)でプリント基板に半田付けされるリアターミナル871とを有する。フロント
ターミナル851およびリアターミナル871は、開口部の幅方向に沿って交互に並べら
れ、FPCの端子パターンとプリント基板のパターンとを電気的に接続する。
このように複数のターミナルをFPC用コネクタの正面と背面とで交互にプリント基板
に半田付けする構成にすることで、複数のターミナルが半田付けされるプリント基板の複
数のパターンは、2列に分かれる。その結果、単位幅当たりに並べることができるパター
ンの個数を増やすことができ、複数のターミナルの間隔を狭めることができ、FPCの配
線密度を高めることができる。また、そのような狭めた構造にすることで、FPCおよび
FPC用コネクタの幅を狭くし、FPC用コネクタの実装面積を減らすことができる。
しかしながら、開口部側においてフロントターミナル851をプリント基板に半田付け
した場合、以下のような問題が生じることがある。すなわち、半田付けの際、溶融した半
田の一部はフロントターミナル851を上がる。そして、FPCが挿入される開口部まで
半田が至ると、所謂半田上がりと認識され、品質上問題視されてしまうことがある。
たとえば、フロントターミナル851では、開口部まで上がった半田が、FPCと電気
的に接続されるコンタクト854あるいはその周囲において硬化することがある。このよ
うな硬化物が形成されると、FPCを取り付ける際にFPCがその硬化物に当たったり押
し付けられたりし、通常のプリント基板より薄くて脆いFPCには割れや欠けが発生して
しまうことがある。
プリント基板に実装される部品での半田上がりを防止する技術は、特許文献2に開示さ
れている。特許文献2では、具体的には、集積回路用面実装型ソケットの接触ばねの露出
部分に段差や凹部を形成し、接触ばねの屈曲部への半田上がりを防止している。接触ばね
に付着した半田は、この段差や凹部において這い上がりに必要な表面張力を得ることがで
きなくなり、段差や凹部を越えて上がらないようになる。
しかしながら、FPC用コネクタのフロントターミナルは、特許文献1に開示されるよ
うに、完全に露出している部分を持たない。フロントターミナルは、それにFPCが当た
って破損してしまうことを予防するために、ハウジングに形成された溝に圧入されて、そ
の略全体がハウジングに収容された状態となっている。そのため、フロントターミナルに
段差や凹部を形成したとしても、半田は、フロントターミナルとハウジングとの間に形成
される微小な隙間から上がることができる。FPC用コネクタのフロントターミナルは、
完全に露出している部分を持たないので、特許文献2の半田上がり防止技術により半田上
がりを抑制することができない。
特開2007−103341号公報(要約、図4、図5、段落0013など) 特開平6−13145号公報(要約、図1、段落0010など)
本発明は、ターミナルにおける半田上がりを抑制することができるFPC用コネクタを
得ることを目的とする。
本発明に係るFPC用コネクタは、プリント基板に実装されて、FPCと電気的に接続
されるものである。そして、このFPC用コネクタは、プリント基板への実装面を底面と
して有するハウジングと、ハウジングの側面に形成された開口部からハウジングの内部に
かけて形成され、FPCが装填される基板空間部と、基板空間部から底面までに存在する
ハウジングの下部に、基板空間部側の上面において開口部から基板空間部の奥行き方向に
沿って延在するように形成される溝部と、ハウジングの下部に、開口部が形成された側の
側面において溝部から実装面まで連通する切欠部と、溝部に延在する延在部および切欠部
に配設される脚部を有し、実装面において露出するテール部がプリント基板に半田付けさ
れるターミナルと、テール部と基板空間部との間において、ターミナルの一部の一周分の
表面をハウジングの表面から離間させる第一空間部と、ターミナルに形成され、基板空間
部での奥行き方向を基準として第一空間部より奥側となる位置において基板空間部へ突出
して、基板空間部に装填されるFPCと電気的に接続されるコンタクトと、ハウジングの
下部に、少なくとも第一空間部からコンタクトまでの区間での溝部の両側を削り取るよう
に形成され、それにより形成されるターミナルとハウジングとの間隔が、溝部によるそれ
らの間隔より広くなる第二空間部とを有する。
FPC用コネクタをプリント基板に半田付けする際に、溶融した半田は、テール部から
、ハウジングとターミナルとの間を通って基板空間部側へ上がる。テール部と基板空間部
との間には、ターミナルの一部の一周分の表面をハウジングの表面から離間させる第一空
間部が形成されている。この第一空間部では、ターミナルの表面とハウジングの表面とが
離間しているため、半田上がりが生じない。第一空間部から基板空間部への半田上がりは
基本的に阻止される。テール部から基板空間部への直接的な半田上がりは防止される。
また、第一空間部まで上がった半田は、基本的にこの第一空間部が半田のダムとして機
能して第一空間部に滞留し、基板空間部側へ上がらないようになるが、場合によってはそ
の一部が溝部の角などを伝って第一空間部内を上がることがある。そして、この角を伝う
半田は、第一空間部を上がりきると、ハウジングとターミナルとの間からさらに上がるこ
とがある。このとき、半田は、毛細管現象により、ターミナルの側面とハウジングの表面
との間を通って、基板空間部へ向かって上がることがある。
しかしながら、ハウジングの下部の上面、少なくとも第一空間部からコンタクトまでの
区間において、溝部の両側を削り取る第二空間部が形成されている。したがって、第一空
間部を通過した半田がハウジングとフロントターミナルとの間から基板空間部へ向かって
上がるとしても、その上がりは第二空間部により阻止され、基板空間部へ達することはな
い。第一空間部から溢れ出た半田は、第二空間部の下で伏流化する。
以上の第一空間部と第二空間部との相乗効果により、プリント基板に半田付けされるタ
ーミナルでの、基板空間部への半田上がりは、効果的に防止できる。特に、ターミナルの
コンタクトおよびその周囲への半田上がりは、効果的に防止できる。
本発明に係るFPC用コネクタは、上述した発明の構成に加えて以下の特徴を有するも
のである。すなわち、第一空間部は、ターミナルにおいて、基板空間部での奥行き方向を
基準として脚部より奥側となる位置であって且つ延在部の底面側となる位置に形成された
凹部と、溝部の一部として、溝部によるハウジングの側面での間口幅を広げるとともに、
基板空間部での奥行き方向を基準として凹部より奥側までかけて先細りに形成されたテー
パ部と、により形成される。これにより凹部が形成された部位の一周分の表面がハウジン
グの表面から離間する。
この構成を採用すれば、ターミナルの凹部とハウジングのテーパ部との組合わせにより
第一空間部が形成される。また、この第一空間部により、ターミナルの一周分の表面は、
テール部と基板空間部との間において、ハウジングの表面から離間する。
本発明に係るFPC用コネクタは、上述した発明の各構成に加えて以下の特徴を有する
ものである。すなわち、ターミナルの凹部は、延在部の底面側から脚部までにかけて、タ
ーミナルの裏側を削り取るように形成されている。
この構成を採用すれば、ターミナルの延在部と脚部との連結により形成される凹角と、
ハウジングの溝部と切欠部との連結により形成されるエッジとの間に、凹部による隙間を
確実に確保することができる。そのため、脚部の裏側と切欠部との間からの半田上がりは
、基本的に延在部に達する前に止まる。また、切欠部の角を伝って第一空間部内を上がろ
うとする半田は、ハウジングのエッジにおいて上がりが阻止される。したがって、基板空
間部までの半田上がりをより効果的に阻止することができる。
また、脚部の上部の裏側は凹部により削り取られている。したがって、脚部の側面とハ
ウジングの切欠部の側面との間を上がる半田は、凹部を避けて上がることになる。すなわ
ち、半田は、コンタクトが存在する方向ではない方向へ拡がるように上がる。コンタクト
側へ向かう半田上がりは、より効果的に阻止される。
本発明に係るFPC用コネクタは、上述した発明の各構成に加えて以下の特徴を有する
ものである。すなわち、第二空間部は、基板空間部での奥行き方向を基準としてコンタク
トより奥側まで形成されている。
この構成を採用すれば、第一空間部を上がりきった半田がターミナルの側面とハウジン
グの表面との間を通って基板空間部へ向かって上がろうとしても、コンタクトより基板空
間部の奥側に達するまでは、第二空間部により阻止されて、基板空間部へ上がることがで
きない。その結果、コンタクトおよびその周囲への半田上がりは、略完璧に防止すること
ができる。
本発明に係るFPC用コネクタは、上述した発明の各構成に加えて以下の特徴を有する
ものである。すなわち、FPC用コネクタは、さらに、基板空間部での奥行き方向を基準
として第二空間部より奥側において、延在部の後端部をハウジングに固定する固定部を有
し、第二空間部の溝部の幅が延在部と略同一の幅を有する。
フロントターミナルの延在部は、基板空間部の奥側において、固定される。そして延在
部が第二空間部で、その幅がターミナルと略同一に形成された溝部で支持される。ここで
、略同一の幅とはターミナルをハウジングに取付けるとき、圧入にならず、かつがたつか
ない程度の微少寸法だけ広い幅をいう。また、ターミナルは、脚部が切欠部に挟まれてい
る。これにより、フロントターミナルは、第一空間部の溝部の略中央に位置決めされる。
ターミナルの側面と溝部の側面との間隔は、ターミナルの第一空間部両側面において略均
等に確保される。FPC用コネクタにおいて半田は毛細管現象により上がるので、フロン
トターミナルの側面とハウジングの側面との間隔が狭いほど、より遠くまで半田が上がり
易くなる。したがって、この構成を採用すれば、フロントターミナルの両側面におけるハ
ウジングの隙間が略均等に最大化されることになるので、それが一方へ片寄った場合に比
べて、半田上がりを抑えることができる。その結果、半田の上がり量を減らし、コンタク
トおよびその周囲への半田上がりをより効果的に抑制することができる。
本発明に係るFPC用コネクタは、上述した発明の各構成に加えて以下の特徴を有する
ものである。すなわち、ターミナルは、フロントターミナルであり、FPC用コネクタは
、さらにリアターミナルを有するものである。
本発明では、ターミナルにおける半田上がりを抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態に係るFPC用コネクタを、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るFPC用コネクタ1を示す斜視図である。図2は、
図1に示したFPC用コネクタ1の正面の部分端面図である。図3は、図2に示したFP
C用コネクタ1のA−A点線縦断面図である。FPC用コネクタ1は、プリント基板に実
装されるとともに、FPC101と電気的に接続されるものである。
図4は、図1に示したFPC用コネクタ1に接続されるFPC101の斜視図である。
FPC101は、ポリイミド樹脂などの可撓性の樹脂材料をフィルムテープ状に形成した
テープ部102と、テープ部102の両端に形成される一対の端部103と、各端部10
3に印刷される複数の端子パターン151と、両端部103の端子パターン151を接続
するようにテープ部102に並べて印刷される複数本の配線パターン152とを有する。
複数の端子パターン151は、端部103において、テープ部102の長さ方向に二列に
分かれており、先端103aの近い側の第一列に属する第一端子151aと先端から離れ
た側の第二列に属する第二端子151bとからなる。換言すると、第一端子151aと第
二端子151bとは、テープ部102の幅方向に千鳥状に交互に配列されている。なお、
テープ部102の端部103には、図4に示した表面の裏側にも、表面の各端子パターン
151と重なり合うように、複数の端子パターン151が印刷されている。この裏面の端
子パターン151は、重なり合う表面の端子パターン151と接続されている。FPC1
01は、その端部103がFPC用コネクタ1へ挿入される。
図1から図3に示すように、FPC用コネクタ1は、ハウジング11と、複数のフロン
トターミナル51と、複数のリアターミナル71と、アクチュエータ31とを有する。フ
ロントターミナル51およびリアターミナル71は、それぞれ、FPC101の端部10
3の表面に形成される端子パターン151の第一端子151aおよび第二端子151bに
対応して接続される。したがって、フロントターミナル51およびリアターミナル71の
本数は、第一端子151aおよび第二端子151bの端子数と一致する。以下、この実施
の形態において、フロントターミナル51およびリアターミナル71を総称する場合、単
にターミナル51,71と記載する。
ハウジング11は、FPC101より幅広の平箱の外形形状を有する。ハウジング11
は、たとえば、ガラス繊維を混入したプラスチック材料を射出成形することで形成するこ
とができる。ハウジング11は、図2および図3に示されている姿勢において、下側の面
(底面)がプリント基板181(図12を参照)へ実装したとき基板と接する面、すなわ
ち実装面1Uとなる。
以下、図2および図3に示されている姿勢を基準として、FPC用コネクタ1の上下左
右前後側を定義する。すなわち、図2は、FPC用コネクタ1を正面側から見た図であり
、この図示姿勢を基準として上下左右側を定義する。また、図3は、FPC用コネクタ1
の断面を右側から見た図であり、この図示姿勢を基準として上下前後側を定義する。そし
て、図3の左側が正面となり、右側が背面となり、下側が底面となり、上側が上面1Sと
なる。図1の斜視図は、FPC用コネクタ1を正面右上から見たときの斜視図となる。F
PC用コネクタ1は、左右方向に長い(幅広の)平箱形状となり、正面1F、右側面1R
、背面1Bおよび左側面1Lの4つの側面を有することになる。
ハウジング11には、正面1Fから背面1Bまで貫通する貫通孔12が形成される。基
板空間部としての貫通孔12には、正面1F側の開口部13から、FPC101の端部1
03が挿入される。貫通孔12により、ハウジング11の上部11aと下部11bとが画
成される。
ハウジング下部11bの上面、すなわち貫通孔12側の面には、ターミナル51,71
の総数と同数の複数の下溝部14が形成される。下溝部14は、ターミナル51,71を
ハウジングに取付可能で、かつハウジング11に対しその板厚方向で位置決めできるよう
、ターミナル51,71の厚さと略同じ溝幅を有する。複数の下溝部14は、FPC10
1の複数の端子パターン151と同じ間隔で形成される。また、ハウジング上部11aの
下面、すなわち貫通孔12の上側には、各下溝部14の直上の位置に複数の上溝部15が
形成される。ターミナル51,71は、それぞれ、上下の組からなる下溝部14および上
溝部15に取付られる。
フロントターミナル51が取付られる下溝部14および上溝部15は、ハウジング11
の正面から背面まで、開口部13からの貫通孔12の奥行き方向(背面方向)へ延在する
。下部溝14の下面14c(図9参照)は、金型の構造を簡単にするため貫通孔12の貫
通方向に対しその中間部に凹形状を形成しないよう、この場合直線状に形成している。ま
た、ハウジング11の正面側のハウジング下部11bには、各下溝部14のハウジング1
1の正面側において、各溝部14の略中央を切欠くことによって、複数の切欠部16が形
成される。各切欠部16は、フロントターミナル51が取付られる各下溝部14から、ハ
ウジング11の実装面(底面)まで連通する。切欠部16および下溝部14により、ハウ
ジング下部11bの前面には、開口部13から実装面1Uまでにかけて、フロントターミ
ナル51と同数の複数の溝が形成されることになる。切欠部16は、下溝部14の正面側
端縁にフロントターミナル51の脚部係止片55aを係止する下溝部前端14bを形成す
るため、その実装面1U側がハウジング11の背面側に向かって大きく形成されている。
フロントターミナル51は、切欠部16、下溝部14および上溝部15に取付られる。
なお、リアターミナル71が取付られる下溝部14および上溝部15は、ハウジング1
1の背面から貫通孔12の入り口方向(正方向)へ延在する。また、ハウジング下部11
bの背面側には、各下溝部14の背面側の底面を切欠くことによって、複数の切欠部16
が形成される。各切欠部16は、リアターミナル71が圧入される各下溝部14から、ハ
ウジング11の実装面1U(底面)まで連通する。切欠部16および下溝部14により、
ハウジング11の背面には、開口部13から実装面1Uまでにかけて、リアターミナル7
1と同数の複数の溝が形成されることになる。リアターミナル71は、フロントターミナ
ル51とは反対向きに、切欠部16、下溝部14および上溝部15に取付られる。
図5は、フロントターミナル51の右側面図である。図6は、図5に示したフロントタ
ーミナル51の正面右上からの斜視図である。フロントターミナル51は、たとえば銅合
金などの金属板をプレス加工で所望の形状に打ち抜いて(スタンピングして)形成するこ
とができる。図5において、図2および図3との対応付けでは、図面右側がフロントター
ミナル51の背面側であり、図面左側がフロントターミナル51の正面側である。
フロントターミナル51は、FPC挿抜方向に長い延在部52と、延在部52に立設す
る立設部53と、立設部53の上端において延在部52と略平行となる姿勢で形成される
上側延在部54と、延在部52の正面側端部から下方へ突出する脚部55とを有し、その
全体が略H形状を有する。
フロントターミナル51は、図1から図3に示すように、ハウジング11の切欠部16
、下溝部14および上溝部15に取付られる。取付られた状態では、延在部52が下溝部
14に配設され、上側延在部54が上溝部15に配設され、脚部55が切欠部16に配設
される。脚部55の下端部は、ハウジング11の実装面1Uに露出し、テール部56とな
る。このテール部56がプリント基板181のパターン182(図12を参照)と半田付
けされる。
また、FPC101は、ハウジング11の仕切部17(図9参照)に突き当たる。貫通
孔12の中、この立設部53あるいはハウジング11の仕切部17により仕切られた前側
の空間が、FPC101が装填される基板空間部となる。
図5および図6に示すように、フロントターミナル51は、さらに、一対のコンタクト
57,58と、凹部59とを有する。凹部59は、フロントターミナル51の延在部52
の下縁辺52aから、脚部55の背面側にかけた部位に設けられる。なお、下縁辺52a
は、下溝部14の下面14cにより支持される。
一対のコンタクト57,58は、延在部52の上面と、上側延在部54の下面とに1つ
ずつ形成される。延在部52に形成された下側のコンタクト57の先端は、貫通孔12へ
上向きに突出し、上側延在部54に形成された上側のコンタクト58の先端は、貫通孔1
2へ下向きに突出する。一対のコンタクト57,58は、貫通孔12において対向する。
フロントターミナル51において一対のコンタクト57,58の先端同士の間隔は、FP
C101の厚さより広くなるように形成されている。そのため、FPC101は、後述す
るアクチュエータ31が作用しない状態では、上下のコンタクト57,58に十分な隙間
があるので、上下のコンタクト57,58の間に入り込むことができる。なお、一対のコ
ンタクト57,58は、金メッキが施されていてもよい。
図1または図3に示すように、立設部53より背面側には、アクチュエータ31が配設
される。アクチュエータ31は、図1又は図3で示されるように、FPC101を挿入す
る前の位置であるリリース位置と、図7で示されるように、FPC101を挿入後保持す
る位置であるセット位置との間を、回動可能なように配設されている。図3に示されるよ
うに、リリース位置における実装面側の長辺にカム32を有し、延在部52の立設部53
より背面側の部位である下側後端部52R(図5参照)と、上側延在部54の立設部53
より背面側の部位である上側後端部54R(図5参照)との間には、アクチュエータ31
の断面長円形状のカム32が配置され、アクチュエータ31がリリース位置からセット位
置へ回転すると、カム32の長軸が上下方向を向くように回転する。そのことにより下側
後端部52Rと上側後端部54Rとがカム32により付勢されてその間隔が広がる。立設
部53を梃子の支点としてフロントターミナル51は変形し、延在部52と上側延在部5
4との間隔が狭まる。一対のコンタクト57,58は、その間に挿入されているFPC1
01の端部103の表面および裏面に形成された端子パターン151に密着される。これ
により、FPC用コネクタ1は、FPC101と電気的に接続される。
図7は、FPC用コネクタ1にFPC101を挿入し、さらにアクチュエータ31をセ
ット位置とした接続状態を示す図である。この状態において、FPC用コネクタ1とFP
C101とは電気的に接続されている。FPC用コネクタ1は、プリント基板181に半
田付けされた上で図7のようにFPC101が接続されることで、プリント基板181と
FPC101とを電気的に接続するFPC用コネクタ1として機能する。
図5および図6に示すように、凹部59は、フロントターミナル51の脚部55の背面
側から延在部52の一部にかけて、フロントターミナル51の下縁辺52aを削り取るよ
うに形成される。フロントターミナル51は、ハウジング11に圧入された状態では、延
在部52の下縁辺52aが下溝部14の下面14cに支持されるよう配設され、脚部55
が切欠部16に配設されている。凹部59を形成することにより、脚部55の上部背面側
から延在部52の底面にかけて、フロントターミナル51の裏面とハウジング11の下部
11bの上面との間に空間が形成されるため、フロントターミナル51とハウジング下部
11bが凹部59に対応する部分において接触することはない。
このとき、凹部59の正面側、すなわち脚部55の上部背面側に切り込み59aを形成
し、下溝部前端14bと接触しないようにしているので、後述の第一空間部60がより広
く形成され、より効果的なものとなる。
また、脚部55に設けられた脚部背面テーパ部55aが下溝部前端14bの底面側に支
持されることとなる。
なお、リアターミナル71は、図5および図6に示したフロントターミナル51と略同
様の構造および外形を有するため、単体での図示を省略する。具体的には、リアターミナ
ル71は、FPC挿抜方向に長い延在部52と、延在部52に立設する立設部53と、立
設部53の上端において延在部52と略平行となる姿勢で形成される上側延在部54と、
延在部52から下方へ突出する脚部55とを有し、その全体が略H形状を有する。ただし
、リアターミナル71は、フロントターミナル51と異なり、脚部55が延在部52の背
面側端部から下方へ突出し、脚部55がハウジング11の背面側となる向きでハウジング
11へ取付られる。また、リアターミナル71は、凹部59を持たない点で、フロントタ
ーミナル51と異なる。これは、リアターミナル71において半田上がりが生じたとして
も、半田は、延在部52から立設部53を経由して上側延在部54へ上がり、延在部52
のコンタクト57やその周囲へ上がることが無いからである。ただし、生産上の都合など
により、リアターミナル71にも凹部59を設けるようにしてもよい。
次に、フロントターミナル51の周囲におけるハウジング11の形状について詳しく説
明する。
図8は、ハウジング11の正面の部分端面図である。図9は、図2のA−A点線断面に
対応する部分において、ターミナルをはずした部分、すなわちハウジング11およびアク
チュエータ31の縦断面図である。図10は、貫通孔12から見たハウジング下部11b
側の上面図である。図11は、フロントターミナル51を挿入した状態における、貫通孔
12からハウジング下部11b側の上面図である。図11に示すように、フロントターミ
ナル51は、ハウジング11に取付られることで、その延在部52が下溝部14に配設さ
れ、脚部55が切欠部16に配設される。
図8および図10に示すように、延在部52が挿入される下溝部14は、テーパ部18
を有する。テーパ部18は、下溝部14の正面側の部位に位置する。テーパ部18は、背
面側となるほど側面同士の間隔が狭くなる先細り形状(テーパ形状)を有する。このテー
パ部18が形成されることにより、下溝部14による正面の開口幅d1は、切欠部16に
よる正面の開口幅d0より広くなる。
また、テーパ部18は、図11に示すように、貫通孔12の奥行き方向を基準として、
フロントターミナル51の凹部59より奥側となる位置までに形成されている。したがっ
て、フロントターミナル51が取付られた状態では、フロントターミナル51の裏面に形
成される凹部59による空間と、テーパ部18による空間とは連続し、1つの空間を形成
する。これにより、第一空間部60が形成される。そして、フロントターミナル51の凹
部59が形成された部位の一周分の表面(フロントターミナル51の延在部52の長手方
向の軸を周回する表面)は、フロントターミナル51のテール部56と下側のコンタクト
57との間において、ハウジング11の表面から離間する。
図8から図10に示すように、延在部52が挿入される下溝部14を画成するハウジン
グ下部11bの両側面14aは、面取りが施されている。下溝部14の両側面14aの上
端縁を削り取るように、面取り面14dが形成されている。面取り面14dは、テーパ部
18からハウジング11の仕切部17(フロントターミナル51で言えば立設部53に相
当する位置)まで形成されている。仕切部17や立設部53は、貫通孔12の奥行き方向
を基準として、延在部52に形成された下側のコンタクト57より奥側に位置する。
この面取り処理により、図11に示すように、ハウジング下部11bの上面には、各延
在部52の左右両側に、面取り面14dが形成される。面取り面14dは第二空間部とし
て機能する。下溝部14に収容された状態において、第二空間部61における延在部52
とハウジング下部11bとの間隔は、下溝部14のみによるそれらの間隔より広くなる。
なお、フロントターミナル51は、延在部52の下側後端部52Rの上部に設けられた
係止突起52bがハウジングの固定部20に圧入され、脚部背面テーパ部55aがハウジ
ング下部11bの先端下側に形成された下溝部前端14bに係止され、ハウジング11か
ら脱落しないように保持される。
次に、図1に示したFPC用コネクタ1をプリント基板181(図12参照)に半田付
けする工程について説明する。リフロー方式による半田付けの場合を例に説明する。リフ
ロー方式では、フロー方式に比べて廃棄する半田量が少なく、環境に配慮した半田付けが
可能である。
リフロー方式では、まず、FPC用コネクタ1が実装されるプリント基板181に半田
ペースト(クリーム半田)を塗布(印刷)する。半田ペーストは、FPC用コネクタ1の
複数のテール部56が電気的に接続される複数のパターン182上に塗布される。
次に、半田ペーストが塗布されたプリント基板181に、FPC用コネクタ1を仮止め
する。FPC用コネクタ1は、ハウジング11の実装面に露出している複数のターミナル
51,71のテール部56が、半田ペーストに押し付けられることで、FPC用コネクタ
1はプリント基板181に仮止めされる。
FPC用コネクタ1が仮止めされたプリント基板181は、その全体が所定の温度(半
田ペーストが溶融する温度)まで加熱された後、冷却される。この間、半田ペーストは、
加熱により溶融した後、プリント基板181のパターン182およびテール部56の全体
を被覆するように固化する。これにより、FPC用コネクタ1は、プリント基板181に
半田付けされる。FPC用コネクタ1の複数のターミナル51,71は、プリント基板1
81と電気的に接続される。
図12は、図1に示したFPC用コネクタ1をプリント基板181に実装した後の、フ
ロントターミナル51の状態の一例を示す説明図である。図13は、比較例(従来型)の
FPC用コネクタ801をプリント基板181に実装した後の、比較例のフロントターミ
ナル851の状態の一例を示す説明図である。
比較例のFPC用コネクタ801は、図1〜図11に示したFPC用コネクタ1と比較
した場合、フロントターミナル851が裏側の凹部59を持たず、ハウジング802の下
溝部803がテーパ部18を持たず、下溝部803の両側が面取りされていない点で異な
る。すなわち、比較例のFPC用コネクタ801は、第一空間部60および第二空間部6
1を持たない構造である。
図12および図13に示すように、図1に示したFPC用コネクタ1および比較例のF
PC用コネクタ801では、共に、脚部55,852から延在部52,853にかけて半
田上がりが発生している。図12および図13において、細かいハッチングがなされた部
位91が半田上がりの発生範囲である。
しかしながら、図1に示したFPC用コネクタ1では、図12に示すように、延在部5
2の上面に形成されている下側のコンタクト57およびその周囲には、半田が上がってい
ない。また、半田上がりは貫通孔12を形成しているいずれの部分にも達していないため
に、FPC101が貫通孔12に挿入される際に半田と干渉することはない。したがって
、半田付けによる実装後の図1に示したFPC用コネクタ1に対して、図7に示すように
、貫通孔12へFPC101を良好に挿入できるとともに、アクチュエータ31を倒した
としても、FPC101に半田との接触による割れや欠けは発生しない。
これに対して、比較例のFPC用コネクタ801では、図13に示すように、延在部8
53の上面に形成されている下側のコンタクト854およびその周囲に半田が上がってい
る。半田上がりは貫通孔804に達している。したがって、半田付けによる実装後のFP
C用コネクタ801の貫通孔804へFPC101を挿入した際にFPC101が半田と
干渉するとともに、図示しないアクチュエータを倒した場合には、FPC101が下側の
コンタクト854の周囲で盛り上がって固化した半田に当たったり押し付けられたりする
ことがあり、これがFPC101の割れや欠けの原因となる。
以上のように、この実施の形態に係るFPC用コネクタ1では、テール部56と貫通孔
12との間には、テーパ部18と凹部59とによる第一空間部60が形成されている。こ
の第一空間部60により、フロントターミナル51の一周分の表面とハウジング11の表
面とが離間する。
したがって、FPC用コネクタ1をプリント基板181に半田付けする際に、溶融した
半田は、テール部56から、ハウジング11とフロントターミナル51との間を通って貫
通孔12側へ上がろうとしても、第一空間部60を通じて貫通孔12への半田上がりは基
本的に阻止される。テール部56から貫通孔12への直接的な半田上がりは防止される。
また、第一空間部60まで上がった半田は、基本的にこの第一空間部60が半田のダム
として機能して第一空間部60に滞留し、貫通孔12側へ上がらないようになる。しかし
ながら、一部の半田が下溝部14の角などを伝って第一空間部60内を上がることがある
。そして、この角を伝う半田は、第一空間部60の上部(図12で言えば凹部59の右側
)に達すると、ハウジング11とフロントターミナル51との間からさらに上がることが
ある。このとき、半田は、毛細管現象にしたがって、フロントターミナル51の側面から
貫通孔12へ向かって上がることが考えられる。しかしながら、ハウジング下部11bの
上面には、延在部52と下溝部14との間隔を空ける第二空間部が形成されている。した
がって、第一空間部60を通過した半田が、フロントターミナル51の側面と下溝部14
の側面との間から貫通孔12へ向かって上がろうとしても、その上がりは第二空間部によ
り阻止され、貫通孔12へ達することはない。第一空間部60から溢れ出た半田は、第二
空間部61の下で伏流化する。
以上説明してきたように、第一空間部60と第二空間部61の存在により、FPC10
1が挿入される開口部13側(正面側)においてプリント基板181に半田付けされるフ
ロントターミナル51での、貫通孔12への半田上がりを効果的に且つ確実に防止するこ
とができる。特に、フロントターミナル51のコンタクトおよびその手前や周囲への半田
上がりを効果的に防止することができる。
なお、FPC用コネクタ1を半田付けする際に、溶融した半田が脚部55と切欠部16
との間から上がろうとしても、その半田上がりは基本的に第一空間部60により阻止され
、第一空間部60で半田は停まる。
その結果、半田が貫通孔12まで上がって硬化することがなくなり、そのような貫通孔
12における硬化物に起因するFPC101の挿入不良や割れや欠けが発生しないように
することができる。
また、この実施の形態では、第一空間部60は、フロントターミナル51の凹部59と
ハウジング11のテーパ部18との組合わせにより形成されている。第一空間部60を形
成するために、ハウジング11側に凹部59を形成する必要がない。ハウジング11に、
射出成形に不利となる凹凸形状を追加する必要がない。
また、この実施の形態では、フロントターミナル51の凹部59は、延在部52の底面
側から脚部55までにかけて、フロントターミナル51の裏側を削り取るように形成され
ている。したがって、フロントターミナル51の延在部52と脚部55との連結により形
成される凹角と、ハウジング11の溝部と切欠部16との連結により形成されるエッジと
の間に、凹部59による隙間を確実に確保することができる。そのため、脚部55の裏側
と切欠部16との間からの半田上がりは、延在部52に達する前に止めることができる。
また、凹部59内において切欠部16の角を伝って第一空間部60内を上がろうとする半
田は、ハウジング11のエッジにより上がりが阻止される。凹部59内における切欠部1
6の角による半田上がりは生じ難くなる。
また、凹部59により脚部55の上部の裏側が削り取られることで、脚部55の側面と
切欠部16の側面との間から上がる半田は、凹部59により削り取られた方向へは拡がら
ない。すなわち、コンタクト57が存在する方向とは全く異なる方向へ拡がる。コンタク
ト57の方へ向かう半田上がりは、より効果的に阻止される。
また、この実施の形態では、各下溝部14の両側を削り取ってなる第二空間部は、貫通
孔12の奥行き方向を基準として、下側のコンタクト57より奥側まで形成されている。
したがって、第一空間部60を上がりきった半田がフロントターミナル51の側面と下溝
部14の側面との間から貫通孔12へ向かって上がろうとしても、第二空間部より奥側に
達するまでは、貫通孔12へ上がることができない。その結果、下側のコンタクト57お
よびその周囲への半田上がりは、略完璧に防止することができる。
また、この実施の形態では、立設部53(ハウジング11の仕切部17)より若干背面
側となる位置に、すなわち、貫通孔12の奥行き方向を基準として、第二空間部より奥側
となる位置に、延在部の後端部をハウジングへ固定する固定部を有し、第二空間部の溝部
の幅が延在部と略同一の幅を有する。
フロントターミナル51の延在部52は、貫通孔12の奥側において固定され、下部溝
14の側面14aに挟まれるようその板厚方向が支持される。また、フロントターミナル
51は、貫通孔12の開口部13側の入り口において、脚部55が切欠部16に挟まれて
いる。これにより、フロントターミナル51はテーパ部18、すなわち第一空間部におい
て下溝部14の略中央に位置決めされる。フロントターミナル51の側面と下溝部14の
側面との間隔は、フロントターミナル51の両側面において略均等に確保される。FPC
用コネクタ1において半田は毛細管現象により上がるので、フロントターミナル51の側
面とハウジング11の側面との間隔が狭いほど、より遠くまで半田が上がり易くなる。し
たがって、この構成を採用すれば、フロントターミナル51の両側面におけるハウジング
11の隙間が略均等に最大化されることになるので、それが一方へ片寄った場合に比べて
、半田上がりを抑えることができる。その結果、半田の上がり量を減らし、下側のコンタ
クト57およびその周囲への半田上がりをより効果的に抑制することができる。
なお、本発明は半田上がり防止に有効であるが、フラックス上がり防止にも有効である
。これにより、フラックスがターミナルの接触部に上がることによるFPCとターミナル
との接触不良を、効果的に防止することが出来る。
以上の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、本発明は、これに限定
されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形や変更が可能であ
る。
上記実施の形態では、フロントターミナル51の裏側に凹部59を形成している。この
他にもたとえば、ハウジング11側に凹部59を形成することで、第一空間部60を形成
するようにしてもよい。
ただし、フロントターミナル51はハウジング11へ圧入されるので、フロントターミ
ナル51とハウジング11との当たりが必要である。フロントターミナル51は、基本的
に、脚部55が切欠部16に当たる。ハウジング11に凹部59を形成しようとすると切
欠部16の周辺の形状が複雑になり、ハウジング11を射出成型する場合に切欠部16の
成型精度が低下する可能性がある。したがって、凹部59は、フロントターミナル51に
形成する方が、ハウジング11を成型する上で有利である。
上記実施の形態では、フロントターミナル51およびリアターミナル71は、略H字形
状を有し、FPC101を上下から挟む音叉形構造となっている。この他にもたとえば、
フロントターミナル51およびリアターミナル71は、延在部52、脚部55および下側
のコンタクト57のみからなる略I字形状を有し、アクチュエータ31によりFPC10
1が下側のコンタクト57へ圧接される構造であってもよい。また、音叉形構造そのもの
でFPC101を挟みこむようにして、アクチュエータ31を持たない構造としてもよい
上記実施の形態では、FPC用コネクタ1は、複数のターミナルとして、フロントター
ミナル51とリアターミナル71とを組み合わせて使用している。この他にもたとえば、
FPC用コネクタ1は、複数のターミナルとして、フロントターミナル51のみを使用す
るものであってもよい。この場合、複数のフロントターミナル51と半田付けされるプリ
ント基板181のパターン182は、一列に並ぶことになり、FPC用コネクタ1を実装
するために半田付けするエリアを1つにまとめることができる。さらに他にもたとえば、
複数のフロントターミナル51は、FPC用コネクタ1の前部において、交互に前後にず
らして配設されていてもよい。これにより、実施の形態と同様に、FPC用コネクタ1お
よびFPC101の幅狭化が可能である。
上記実施の形態では、フロントターミナル51に凹部59を形成し、フロントターミナ
ル51が挿入される下溝部14にテーパ部18を形成している。この他にもたとえば、リ
アターミナル71に凹部59を形成し、リアターミナル71が挿入される下溝部14にテ
ーパ部18を形成するようにしてもよい。
上記実施の形態では、第二空間部は面取り面14dにより形成されている。この他にも
、下溝部14の両側面14aの上端縁が削り取られていれば、例えば、コネクタの幅広方
向断面において円弧状であったり、あるいは段差状に形成されても良い。
本件発明にかかるコネクタは、FPC以外にも、フレキシブルフラットケーブル(Fl
exible Flat Cable)等と称される平板状可撓性ケーブルを接続するた
めにも用いることが出来る。
本発明は、ターミナルを有するFPC用コネクタに好適に利用することができ、FPC
用コネクタをプリント基板に実装する際に半田上がりによるFPCの損傷などの不具合を
防止できるため、我国の回路基板実装技術の発展に著しく貢献する。
図1は、本発明の実施の形態に係るFPC用コネクタを示す斜視図である。 図2は、図1に示したFPC用コネクタの正面の部分端面図である。 図3は、図2におけるA−A断面図である。 図4は、図1に示したFPC用コネクタに接続されるFPCの斜視図である。 図5は、図1に示したFPC用コネクタに用いられるフロントターミナルの右側面図である。 図6は、図5に示したフロントターミナルの正面右上からの斜視図である。 図7は、図1に示したFPC用コネクタにFPCを挿入し、さらにアクチュエータをセット位置とした接続状態を示す図である。 図8は、図1に示したFPC用コネクタに用いられるハウジングの正面の部分端面図である。 図9は、図2のA−A断面におけるハウジングおよびアクチュエータの縦断面図である。 図10は、貫通孔から見たハウジング下部の上面図である。 図11は、フロントターミナルを挿入した状態での図10のハウジングの下部の上面図である。 図12は、図1に示したFPC用コネクタをプリント基板に実装した後の半田上がりの状態の一例を示す説明図である。 図13は、比較例のFPC用コネクタをプリント基板に実装した後の半田上がりの状態の一例を示す説明図である。 図14は、従来のFPC用コネクタの、フロントターミナル挿入部分の断面図である。 図15は、従来のFPC用コネクタの、リアターミナル挿入部分の断面図である。
符号の説明
1 FPC用コネクタ
1F 正面
1B 背面
1R 右側面
1L 左側面
1S 上面
1U 実装面
11 ハウジング
11a 上部
11b 下部
12 貫通孔(基板空間部)
13 開口部
14 下溝部(溝部)
14a 下溝部側面
14b 下溝部前端
14c 下溝部下面
14d 面取り面
15 上溝部
16 切欠部
17 仕切部
18 テーパ部
20 固定部
31 アクチュエータ
32 カム
51 フロントターミナル
52 延在部
52a 下縁辺
52R 下側後端部
53 立設部
54 上側延在部
54R 上側後端部
55 脚部
55a 脚部背面テーパ部
56 テール部
57 下側のコンタクト
58 上側のコンタクト
59 凹部
59a 切り込み
60 第一空間部
61 第二空間部
71 リアターミナル
91 半田上がりの発生範囲
101 FPC
102 テープ部1
103 端部
151 端子パターン
151a 第一端子
151b 第二端子
152 配線パターン
181 プリント基板
182 パターン
801 比較例のFPC用コネクタ
802 ハウジング
803 下溝部
804 貫通孔
851 フロントターミナル
852 脚部
853 延在部
854 下側のコンタクト

Claims (4)

  1. プリント基板に実装されて、フレキシブルプリント基板と電気的に接続されるフレキシブルプリント基板用コネクタであって、
    上記プリント基板への実装面を底面として有するハウジングと、
    上記ハウジングの側面に形成された開口部から上記ハウジングの内部にかけて形成され、 上記フレキシブルプリント基板が装填される基板空間部と、
    上記基板空間部から上記底面までに存在する上記ハウジングの下部に、上記基板空間部側の上面において上記開口部から上記基板空間部の奥行き方向に沿って延在するように形成される溝部と、
    上記ハウジングの下部に、上記開口部が形成された側の側面において上記溝部から上記実装面まで連通する切欠部と、
    上記溝部に延在する延在部および上記切欠部に配設される脚部を有し、上記実装面において露出するテール部が上記プリント基板に半田付けされるターミナルと、
    上記テール部と上記基板空間部との間において、上記ターミナルの一部の一周分の表面を上記ハウジングの表面から離間させる第一空間部と、
    上記ターミナルに形成され、上記基板空間部での奥行き方向を基準として上記第一空間部より奥側となる位置において上記基板空間部へ突出して、上記基板空間部に装填される上記フレキシブルプリント基板と電気的に接続されるコンタクトと、
    上記ハウジングの下部に、少なくとも上記第一空間部から上記コンタクトまでの区間での上記溝部の両側を削り取るように形成され、それにより形成される上記ターミナルと上記ハウジングとの間隔が、上記溝部によるそれらの間隔より広くなる第二空間部とを有し、
    記第一空間部は、上記ターミナルにおいて、上記基板空間部での奥行き方向を基準として上記脚部より奥側となる位置であって且つ上記延在部の底面側となる位置に形成された凹部と、
    上記溝部の一部として、上記溝部による上記ハウジングの側面での間口幅を広げるとともに、上記基板空間部での奥行き方向を基準として上記凹部より奥側までかけて先細りに形成されたテーパ部と、
    により形成され、これにより上記凹部が形成された部位の一周分の表面が上記ハウジングの表面から離間しており、
    上記第二空間部は、上記基板空間部での奥行き方向を基準として上記コンタクトより奥側まで形成されている、
    ことを特徴とするフレキシブルプリント基板用コネクタ。
  2. 前記ターミナルの前記凹部は、前記延在部の底面側から前記脚部までにかけて、前記ターミナルの裏側を削り取るように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント基板用コネクタ
  3. 前記基板空間部での奥行方向を基準として前記第二空間部より奥側において、前記延在部の後端部をハウジングへ固定する固定部を有し、前記第二空間部の溝部の幅が、
    前記延在部と略同一の幅を有することを特徴とする請求項2記載のフレキシブルプリント基板用コネクタ。
  4. 前記ターミナルは、フロントターミナルであり、さらにリアターミナルを有すること、を特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のフレキシブルプリント基板用コネクタ。
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