JP5373277B2 - フランジ付パイプの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、他の部材に連結されるフランジがパイプの端部に接合されたフランジ付パイプの製造方法、フランジ付パイプの製造装置、及びフランジ付パイプに関する。
従来、パイプに被接合部材を接合する方法として、例えば次の方法が知られている。
パイプを被接合部材に設けられたパイプ挿入孔内に挿入するとともに、パイプの中空部内にエキスパンド加工用ダイを配置する。このダイは、その中心部に設けられた楔孔部を中心に周方向に複数個のダイセグメントに分割されている。次いで、マンドレルの楔部をダイの楔孔部内に差し込むことにより、ダイの各ダイセグメントをパイプの半径方向外向きに移動させる。これにより、パイプのパイプ挿入孔内への挿入部分とその軸方向両側近傍部分とをエキスパンド加工(即ち拡管加工)し、パイプに被接合部材を接合する。なお、この接合方法はリッジロック加工方法とも呼ばれている(例えば、特許文献1〜3参照)。
この接合方法では、パイプのパイプ挿入孔内への挿入部分の軸方向両側近傍部分は、パイプの内側からダイセグメントの2個の押圧凸部により局部的にパイプの外側へ押圧されることで、当該両近傍部分にそれぞれ抜け止め用膨出部(拡管部)が局部的に形成される。そして、両膨出部の間に被接合部材が挟まれた状態に被接合部材がパイプに接合され、これにより被接合部材に対するパイプの抜け強度が高められている。したがって、パイプの両近傍部分をエキスパンド加工して膨出させることは、パイプの抜け強度の向上を図る点で重要である。
特開平4−8818号公報(第2頁、第8図) 特開平11−36859号公報 特開平7−223030号公報(段落[0004]〜[0007]、図5〜7)
而して、上述の接合方法により、パイプの端部に被接合部材としてフランジを接合してフランジ付パイプを製造する場合には、次の難点があった。この難点について図18及び図19を参照して以下に説明する。
図18において、(101)は断面円形状のパイプ、(105)はフランジである。また、(120)はエキスパンド加工用ダイ、(127)はエキスパンド加工用マンドレルである。ダイ(120)は、その中心部に設けられた楔孔部(123)を中心に周方向に複数個のダイセグメント(121)に分割されている。
このダイ(120)及びマンドレル(127)を用い、パイプ(101)の端部(102)をフランジ(105)のパイプ挿入孔(108)内に挿通した状態で、パイプ(101)の端部(102)の端面(102x)側の部分(102a)と、パイプ(101)の端部(102)に対してパイプ(101)の端面(102x)側とは反対側の近傍部分(103)とをエキスパンド加工する。これにより、パイプ(101)の両部分(102a)(103)にそれぞれ抜け止め用膨出部(拡管部)(B1)(B2)を局部的に形成し、もってパイプ(101)の端部(102)にフランジ(105)を固定状態に接合する。
この接合方法の場合、両膨出部(B1)(B2)のうちパイプ(101)の端面(102x)側の部分(102a)に形成された膨出部(B1)は、フランジ(101)の連結面(105a)の縁部に係止されるためフランジ(105)の連結面(105a)よりも外側に配置される。そのため、図19に示すように、フランジ(105)を他の部材(150)に連結させる際に、パイプ(101)の端部(102)の端面(102x)側の部分(102a)が他の部材(150)に干渉してしまい、フランジ(105)を他の部材(150)に連結することができないという問題が発生する。
一方、この問題を解決するため、パイプ(101)の端部(102)の端面(102x)側の部分(102a)に膨出部(B1)を形成しないことにすると、パイプ(101)の端部(102)がフランジ(105)のパイプ挿入孔(108)から抜出し易くなり、すなわちフランジ(105)に対するパイプ(101)の抜け強度が低下するという問題が発生する。なお図19において、(115)はフランジ(105)を他の部材(150)に連結する連結ボルト、(116)はナットである。また、(112)はフランジ(105)のボルト挿通孔、(151)は他の部材(150)に設けられたボルト挿通孔である。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、フランジとパイプとの接合強度が高いフランジ付パイプの製造方法、該製造方法に用いられるフランジ付パイプの製造装置、及びフランジ付パイプを提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] パイプ挿入孔と他の部材に連結される連結面とを有するとともに、前記パイプ挿入孔の内周面における、前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記連結面の位置までの領域に、係合凹所が設けられたフランジを準備する工程と、
周方向に複数個のダイセグメントに分割されたエキスパンド加工用ダイを準備する工程と、
前記フランジのパイプ挿入孔内にパイプの端部を、前記パイプの端面が前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記フランジの連結面の位置までの範囲に配置されるように挿入するパイプ挿入工程と、
前記パイプ挿入工程の後で、前記パイプの中空部内に配置された前記ダイの各ダイセグメントを前記パイプの半径方向外向きに移動させることにより、前記パイプの端部と、前記パイプの端部に対して前記パイプの端面側とは反対側の近傍部分とをエキスパンド加工し、これにより前記フランジを前記パイプの端部に接合するエキスパンド加工工程と、
を含み、
前記エキスパンド加工工程では、前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パイプの端部の前記パイプ挿入孔からの抜出方向に係合するように前記パイプの端部をエキスパンド加工することを特徴とするフランジ付パイプの製造方法。
[2] 前記係合凹所の個数は複数個であり、
前記複数個の係合凹所は、前記パイプ挿入孔の周方向に間隔をおいて設けられており、
前記エキスパンド加工工程では、前記パイプの端部が前記各係合凹所に前記パイプ挿入孔の周方向に係合するように前記パイプの端部をエキスパンド加工する前項1記載のフランジ付パイプの製造方法。
[3] 前記パイプ挿入孔の内周面と前記係合凹所の内側面との間の角部が角張っているとともに、前記角部の断面角度が90°以下に設定されている前項2記載のフランジ付パイプの製造方法。
[4] 前記フランジは、前記フランジの連結面とは反対側に突出するとともに中空部を前記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有している前項2又は3記載のフランジ付パイプの製造方法。
[5] 前記フランジの筒状部の軸方向中間部には、前記筒状部の厚さ方向に貫通した複数個の貫通孔が前記パイプ挿入孔の周方向に間隔をおいて設けられており、
前記各係合凹所は前記各貫通孔から形成されている前項4記載のフランジ付パイプの製造方法。
[6] 前記エキスパンド加工工程では、前記筒状部の外側に配置された規制部材により前記筒状部の外側への膨出量を規制した状態で、前記パイプの端部をエキスパンド加工する前項4又は5記載のフランジ付パイプの製造方法。
[7] 前記各係合凹所は、前記パイプ挿入孔の内周面における、前記フランジの連結面側の部分に、前記パイプ挿入孔の内側と前記フランジの連結面側とに向けて開口した状態に設けられている前項2〜4のいずれかに記載のフランジ付パイプの製造方法。
[8] 前記係合凹所は、前記パイプ挿入孔の周方向の全周に亘って設けられており、
前記エキスパンド加工工程では、前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パイプ挿入孔の周方向の全周に亘って係合するように前記パイプの端部をエキスパンド加工する前項1記載のフランジ付パイプの製造方法。
[9] 前記パイプ挿入孔の内周面と前記係合凹所の内側面との間の角部が角張っているとともに、前記角部の断面角度が90°以下に設定されている前項8記載のフランジ付パイプの製造方法。
[10] 前記フランジは、前記フランジの連結面とは反対側に突出するとともに中空部を前記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有している前項8又は9記載のフランジ付パイプの製造方法。
[11] 前記エキスパンド加工工程では、前記筒状部の外側に配置された規制部材により前記筒状部の外側への膨出量を規制した状態で、前記パイプの端部をエキスパンド加工する前項10記載のフランジ付パイプの製造方法。
[12] 前記係合凹所は、前記パイプ挿入孔の内周面における、前記フランジの連結面側の部分に、前記パイプ挿入孔の内側と前記フランジの連結面側とに向けて開口した状態に設けられている前項8〜10記載のフランジ付パイプの製造方法。
[13] パイプ挿入孔と他の部材に連結される連結面とを有するフランジが、前記パイプ挿入孔内にパイプの端部が挿入された状態で前記パイプの端部に接合されたフランジ付パイプの製造装置であって、
前記フランジのパイプ挿入孔の内周面における、前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記連結面の位置までの領域に、係合凹所が設けられており、
前記パイプの中空部内に配置されるとともに、前記パイプの端部と、前記パイプの端部に対して前記パイプの端面側とは反対側の近傍部分とをエキスパンド加工するダイを備えており、
前記ダイは、周方向に複数個のダイセグメントに分割されるとともに、
前記ダイの複数個のダイセグメントのうち少なくとも1個のダイセグメントは、押圧凸部を有しており、
前記押圧凸部は、前記パイプの端部を前記パイプの外側へ押圧することにより、前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パイプの端部の前記パイプ挿入孔からの抜出方向に係合するように前記パイプの端部を前記パイプの外側に膨出させるものであることを特徴とするフランジ付パイプの製造装置。
[14] 前記フランジは、前記フランジの連結面とは反対側に突出するとともに中空部を前記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有しており、
前記筒状部の外側に配置され、エキスパンド加工時に前記筒状部の外側への膨出量を規制する規制部材を備えている前項13記載のフランジ付パイプの製造装置。
[15] パイプ挿入孔と他の部材に連結される連結面とを有するフランジが、前記パイプ挿入孔内にパイプの端部が挿入された状態で前記パイプの端部に接合されたフランジ付パイプであって、
前記フランジのパイプ挿入孔の内周面における、前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記連結面の位置までの領域に、係合凹所が設けられており、
前記フランジのパイプ挿入孔内に前記パイプの端部が、前記パイプの端面が前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記フランジの連結面の位置までの範囲に配置された状態に挿入されており、
前記パイプの端部と、前記パイプの端部に対して前記パイプの端面側とは反対側の近傍部分とがエキスパンド加工されることにより、前記フランジが前記パイプの端部に接合されており、
前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パイプの端部の前記パイプ挿入孔からの抜出方向に係合した状態に、前記パイプの端部がエキスパンド加工されていることを特徴とするフランジ付パイプ。
[16] 前記係合凹所の個数は複数個であり、
前記複数個の係合凹所は、前記パイプ挿入孔の周方向に間隔をおいて設けられており、
前記パイプの端部が前記各係合凹所に前記パイプ挿入孔の周方向に係合した状態に前記パイプの端部がエキスパンド加工されている前項15記載のフランジ付パイプ。
[17] 前記パイプ挿入孔の内周面と前記係合凹所の内側面との間の角部が角張っているとともに、前記角部の断面角度が90°以下に設定されている前項16記載のフランジ付パイプ。
[18] 前記フランジは、前記フランジの連結面とは反対側に突出するとともに中空部を前記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有している前項16又は17記載のフランジ付パイプ。
[19] 前記フランジの筒状部の軸方向中間部には、前記筒状部の厚さ方向に貫通した複数個の貫通孔が前記パイプ挿入孔の周方向に間隔をおいて設けられており、
前記各係合凹所は前記各貫通孔から形成されている前項18記載のフランジ付パイプ。
[20] 前記各係合凹所は、前記パイプ挿入孔の内周面における、前記フランジの連結面側の部分に、前記パイプ挿入孔の内側と前記フランジの連結面側とに向けて開口した状態に設けられている前項16〜18のいずれかに記載のフランジ付パイプ。
[21] 前記係合凹所は、前記パイプ挿入孔の周方向の全周に亘って設けられており、
前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パイプ挿入孔の周方向の全周に亘って係合した状態に前記パイプの端部がエキスパンド加工されている前項15記載のフランジ付パイプ。
[22] 前記パイプ挿入孔の内周面と前記係合凹所の内側面との間の角部が角張っているとともに、前記角部の断面角度が90°以下に設定されている前項21記載のフランジ付パイプ。
[23] 前記フランジは、前記フランジの連結面とは反対側に突出するとともに中空部を前記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有している前項21又は22記載のフランジ付パイプ。
[24] 前記係合凹所は、前記パイプ挿入孔の内周面における、前記フランジの連結面側の部分に、前記パイプ挿入孔の内側と前記フランジの連結面側とに向けて開口した状態に設けられている前項21〜23のいずれかに記載のフランジ付パイプ。
ここで、上記の発明において、パイプの端部とは、パイプがフランジのパイプ挿入孔内に挿入されている部分であり、即ちパイプのパイプ挿入孔内への挿入部分である。
本発明は以下の効果を奏する。
[1]の発明に係るフランジ付パイプの製造方法によれば、エキスパンド加工工程において、パイプの端部が係合凹所にパイプの端部のパイプ挿入孔からの抜出方向に係合するようにパイプの端部をエキスパンド加工することにより、フランジに対するパイプの抜け強度を高めることができる。
さらに、エキスパンド加工は、フランジのパイプ挿入孔内にパイプの端部を、パイプの端面がパイプ挿入孔の軸方向中間部からフランジの連結面の位置までの範囲に配置されるように挿入した状態で、行われる。そのため、パイプの端部に接合されたフランジを他の部材に連結する際に、パイプの端部の端面側の部分が他の部材に干渉しない。これにより、フランジを他の部材に良好に連結することができる。
[2]の発明では、パイプの端部が各係合凹所にパイプ挿入孔の周方向に係合するようにパイプの端部をエキスパンド加工することにより、フランジに対するパイプの抜け強度の他に、更に、フランジに対するパイプの回転方向の接合強度をも高めることができる。
[3]の発明では、フランジのパイプ挿入孔の内周面と係合凹所の内側面との間の角部が角張っているとともに、角部の断面角度が90°以下に設定されている。そのため、この角部によりパイプの抜け止めを図ることができ、もってフランジに対するパイプの抜け強度を更に高めることができる。
[4]の発明では、フランジは中空部をパイプ挿入孔とする筒状部を一体に有しているので、パイプの端部とフランジとの接触面積を増大できるし、フランジの重量増加を極力抑制することができる。これにより、パイプとフランジとの接合強度を高めることができるし、フランジ付パイプの軽量化を図ることができる。
[5]の発明では、各係合凹所が各貫通孔から形成されているので、各係合凹所を容易に形成することができる。
さらに、係合凹所を形成するための貫通孔をフランジの筒状部に例えば穿孔パンチにより穿設することにより、パイプ挿入孔の内周面と係合凹所の内側面との間の角部を角張った状態に容易に形成することができるし、この角部の断面角度を90°に容易に設定することができる。これにより、フランジに対するパイプの抜け強度を更に高めることができる。
さらに、パイプの端部を各係合凹所に、パイプの端部のパイプ挿入孔からの抜出方向と、パイプの端部のパイプ挿入孔への挿入方向と、パイプ挿入孔の周方向とに係合させることができる。そのため、フランジに対するパイプの抜出方向の接合強度(即ちパイプの抜け強度)と、フランジに対するパイプの挿入方向の接合強度と、フランジに対するパイプの回転方向の接合強度とを高めることができる。
[6]の発明では、フランジの筒状部の外側に配置された規制部材により筒状部の外側への膨出量を規制した状態で、パイプの端部をエキスパンド加工することにより、エキスパンド加工時における筒状部の塑性変形を防止できるし、更には筒状部の破断を防止できる。これにより、エキスパンド加工時に筒状部に弾性復元力を確実に蓄積させることができ、もってフランジとパイプとの接合強度を確実に高めることができる。
[7]の発明では、各係合凹所を容易に形成することができる。
[8]の発明では、フランジに対するパイプの抜け強度を確実に高めることができる。
[9]の発明では、上記[3]の発明と同様の理由により、フランジに対するパイプの抜け強度を更に高めることができる。
[10]の発明では、上記[4]の発明と同様の理由により、パイプとフランジとの接合強度を高めることができるし、フランジ付パイプの軽量化を図ることができる。
[11]の発明では、上記[6]の発明と同様の理由により、 フランジとパイプとの接合強度を確実に高めることができる。
[12]の発明では、係合凹所を容易に形成することができる。
[13]及び[14]の発明によれば、本発明に係るフランジ付パイプの製造方法に好適に用いられるフランジ付パイプの製造装置を提供できる。
[15]〜[19]の発明に係るフランジ付パイプによれば、それぞれ、フランジ付パイプを製造する際に上記[1]〜[5]の発明と同様の効果を奏しうる。
[20]の発明では、フランジ付パイプを製造する際に上記[7]の発明と同様の効果を奏しうる。
[21]〜[23]の発明では、それぞれ、フランジ付パイプを製造する際に上記[8]〜[10]の発明と同様の効果を奏しうる。
[24]の発明では、フランジ付パイプを製造する際に上記[12]の発明と同様の効果を奏しうる。
次に、本発明の幾つかの実施形態について図面を参照して以下に説明する。
<第1実施形態>
図1〜図6は、本発明の第1実施形態に係るフランジ付パイプの製造方法及び製造装置を説明するための図である。
図1及び図2において、(A1)は、本第1実施形態の製造装置(30)により製造されたフランジ付パイプである。このフランジ付パイプ(A1)は、パイプ(1)の端部(2)にフランジ(5)が固定状態に接合されたものである。
パイプ(1)は、例えば、自動車のステアリングサポートビーム、ステアリングコラムホルダ、マフラ、フレーム、プロペラシャフト、サスペンションアーム、その他の自動車の部品に用いられるものであり、あるいは配管材等に用いられるものである。ただし本発明では、パイプ(1)はこれらの用途に用いられるものであることに限定されるものではない。
このパイプ(1)は真直なものであり、その断面形状は円形状である。また、パイプ(1)はその軸方向(即ちその長さ方向)に延びた断面円形状の中空部(4)を有している。また、パイプ(1)の内径及び肉厚は、パイプ(1)の軸方向において一定に設定されている。
パイプ(1)は、弾性変形及び塑性変形可能な材料からなり、例えば金属製であり、詳述するとアルミニウム(その合金を含む)製である。ただし本発明では、パイプ(1)の材質はアルミニウムであることに限定されるものではなく、その他に、例えば、鉄、鋼(ステンレス鋼を含む)、銅等の金属であっても良いし、プラスチックであっても良い。また、パイプ(1)は、押出材又は引抜き材からなるものであっても良いし、溶接管からなるものであっても良いし、その他の方法で製作されたものであっても良い。
フランジ(5)は、図3に示すように、他の部材(50)に連結されるものである。他の部材(50)は例えば板状のものである。
このフランジ(5)は、弾性変形可能な材料からなり、例えば金属製であり、詳述するとアルミニウム(その合金を含む)製である。ただし本発明では、フランジ(5)の材質はアルミニウムであることに限定されるものではなく、その他に、例えば、鉄、鋼(ステンレス鋼を含む)、銅等の金属であってもよいし、プラスチックであっても良い。また、フランジ(5)は、押出材や圧延材からなるものであっても良いし、他の方法により製作されたものであっても良い。
このフランジ(5)は、金属板材のプレス加工品からなるものであり、中央部にパイプ挿入孔(8)が設けられた板状に形成されており、詳述すると円環板状に形成されている。このフランジ(5)はその厚さ方向両側の面のうち一方の面を、他の部材(50)との連結面(5a)とするものである。この連結面(5a)は平坦状に形成されている。なお本実施形態では、フランジ(5)の連結面(5a)とは反対側の面(5b)を、フランジ(5)の他面という。
フランジ(5)の外周縁部には、複数個のボルト挿通孔(12)等の連結具挿通孔がパイプ挿入孔(8)を中心に周方向に等間隔に配設されている。本実施形態では、ボルト挿通孔(12)の個数は4個である。
図3に示すように、フランジ(5)は、フランジ(5)の連結面(5a)とは反対側に突出した筒状部(7)を一体に有している。この筒状部(7)は、その中空部及び内周面をそれぞれパイプ挿入孔(8)及びその内周面(9)とするものであり、フランジ(5)にパイプ挿入孔(8)を包囲する状態に一体に屈曲形成されている。
フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)は、フランジ(5)の連結面(5a)側とは反対側(即ちフランジ(5)の他面(5b)側)に開口した開口部をパイプ挿入口(8a)及びパイプ抜出口とするものである。
フランジ(5)と筒状部(7)は、金属板材のプレス加工により互いに一体に形成されている。詳述すると、筒状部(7)は、板状のフランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周縁部が筒状にプレス加工されることにより形成されたものである。
この筒状部(7)の軸方向中間部から先端側の部分(7a)は、短円筒状に形成されている。この円筒状の部分(7a)の中空部の断面形状、即ちパイプ挿入孔(8)の断面形状は、パイプ(1)の端部(2)の断面形状に対応する形状であり、即ち円形状である。
この筒状部(7)の軸方向中間部からフランジ(5)側の部分(7b)は、フランジ(5)側に進むにつれて漸次拡径したテーパ状に形成されている。これにより、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分に、パイプ挿入孔(8)の内側とフランジ(5)の連結面(5a)側とに向けて開口した状態に係合凹所(10)がパイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘って形成されている。詳述すると、係合凹所(10)は、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、パイプ挿入孔(8)の軸方向中間部からフランジ(5)の連結面(5a)の位置までの領域に設けられている。この係合凹所(10)はプレス加工により形成されたものである。
フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)と係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角部(11)は、パイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘って丸く形成されており、即ちこの角部(11)は断面円弧状に形成されている。さらに、この角部(11)の断面角度θは90°よりも大きく形成されている(即ち、θ>90°)。
パイプ(1)の長さは例えば50〜2000mmである。パイプ(1)の内径は例えば20〜100mmである。パイプ(1)の肉厚は例えば0.5〜5mmである。
フランジ(5)及び筒状部(7)の肉厚は例えば1〜20mmである。フランジ(5)の外径は例えば30〜300mmである。フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の直径は、エキスパンド加工前のパイプ(1)の端部(2)の外径よりも例えば0.1〜1mm大きく設定されている。
ただし本発明では、パイプ(1)及びフランジ(5)の各部位の寸法は、上記の範囲であることに限定されるものではなく、パイプ付フランジ(A1)の使用目的や用途に応じて適宜設定されるものである。
ここで以下では、説明の便宜上、パイプ(1)の端部(2)における端面(2x)側の部分(2a)を、「パイプ(1)の端部(2)の端面部(2a)」という。
本第1実施形態のフランジ付パイプ(A1)では、図3に示すように、パイプ(1)の端部(2)がフランジ(5)のパイプ挿入孔(8)内に、パイプ挿入口(8a)から、パイプ(1)の端面(2x)がパイプ挿入孔(8)の軸方向中間部からフランジ(5)の連結面(5a)の位置までの範囲に配置されるように挿入されている。そして、パイプ(1)の端部(2)の端面部(2a)がその全周に亘ってパイプ挿入孔(8)の係合凹所(10)内へ膨出した状態にパイプ(1)の端部(2)がエキスパンド加工(即ち拡管加工)されている。これにより、パイプ(1)の端部(2)が係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘ってパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)に係合している。さらに、パイプ(1)の端部(2)に対してパイプ(1)の端面(2x)側とは反対側の近傍部分(3)がその全周に亘ってエキスパンド加工(即ち拡管加工)されている。
すなわち、パイプ(1)の端部(2)の端面部(2a)には、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出した抜け止め用第1膨出部(拡管部)(B1)がパイプ(1)の全周に亘って形成されている。そして、この第1膨出部(B1)が係合凹所(10)内に配置されることにより、この第1膨出部(B1)が係合凹所(10)に上述した1方向(即ち、抜出方向(X1))に係合している。一方、この第1膨出部(B1)は係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8)の周方向(Y)には係合していない(図1参照)。
また、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)には、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出した抜け止め用第2膨出部(B2)がパイプ(1)の全周に亘って形成されている。そして、この第2膨出部(B2)がフランジ(5)の筒状部(7)の先端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)に係合(係止)している。
図3に示したフランジ付パイプ(A1)では、フランジ(5)の連結具挿入孔(ボルト挿通孔(12))と他の部材(50)の連結具挿通孔(ボルト挿通孔(51))とに、連結具として連結ボルト(15)が順次挿通されるとともに、この連結ボルト(15)にナット(16)が螺合されることにより、フランジ付パイプ(A1)が他の部材(50)に固定状態に連結されている。この状態において、フランジ(5)の連結面(5a)は他の部材(50)に面接触状態に当接しており、さらに、パイプ(1)の端面(2x)は、フランジ(5)の連結面(5a)の位置よりも外側に配置されていないので、他の部材(50)には当接していない。なお本発明では、連結具は連結ボルト(51)であることに限定されるものではなく、その他に例えば締結リベットであっても良い。
次に、本第1実施形態のフランジ付パイプ(A1)の製造装置(30)について、図4〜図6を参照して以下に説明する。
この製造装置(30)は、エキスパンド加工用ダイ(20)、エキスパンド加工用マンドレル(27)、規制部材(28)等を備えている。
図4に示すように、ダイ(20)は、例えば工具鋼又は超硬合金製であって円柱状のものである。さらに、ダイ(20)の軸方向一端部には該ダイ(20)を片持ち状に支持する円板状又は円柱状の支持部(24)が一体形成されている。この支持部(24)は、ダイ(20)よりも径大に形成されている。
ダイ(20)の中心部には楔孔部(23)がダイ(20)及び支持部(24)の軸方向に貫通して設けられている。楔孔部(23)は、円錐状又は多角錐状であり、本実施形態では多角錐状であり、詳述すると正八角錐状である。したがって、楔孔部(23)の断面形状は八角形状である。
さらに、ダイ(20)は、楔孔部(23)を中心に周方向に複数個のダイセグメント(21)に均等に分割されており、これに伴い支持部(24)も楔孔部(23)を中心に周方向に複数個の支持部セグメント(25)に均等に分割されている。本実施形態では、ダイ(20)及び支持部(24)の分割数は8個である。また、ダイセグメント(21)と支持部セグメント(25)とは互いに一体形成されている。
マンドレル(27)は、ダイ(20)の楔孔部(23)に対応する楔部(27a)を有している。この楔部(27a)はマンドレル(27)の先端部に先細り状に一体形成されている。楔部(27a)は円錐状又は多角錐状であり、本実施形態では正八角錐状であり。楔部(27a)は例えば工具鋼又は超硬合金製である。楔部(27a)のテーパ角は、ダイ(20)の楔孔部(23)のテーパ角と等しく設定されており、例えば1〜30°に設定されている。ただし本発明では、楔部(27a)や楔孔部(23)のテーパ角は上記の範囲であることに限定されるものではない。
マンドレル(27)の他端部には、マンドレル(27)の楔部(27a)をダイ(20)の楔孔部(23)内に差し込む方向にマンドレル(27)を移動させるマンドレル駆動手段(図示せず)が接続されている。このマンドレル駆動手段として例えば油圧シリンダが用いられる。
マンドレル(27)は、図5及び図6に示すように、パイプ(1)の端部(2)の中空部(4)内に配置されたダイ(20)の楔孔部(23)内にマンドレル(27)の楔部(27a)が差し込まれることにより、ダイ(20)の各ダイセグメント(21)をパイプ(1)の半径方向外向きに移動させるものである。
ダイ(20)の各ダイセグメント(21)は、マンドレル(27)の楔部(27a)によってパイプ(1)の半径方向外向きに移動されることにより、パイプ(1)の端部(2)及び近傍部分(3)をエキスパンド加工するものである。これらのダイセグメント(21)は互いに同一形状で同一構成である。
各ダイセグメント(21)は、ダイ(20)の軸方向に互いに離間した第1押圧凸部(22a)及び第2押圧凸部(22b)を一体に有している。第1押圧凸部(22a)及び第2押圧凸部(22b)は、ともに断面円弧状であって、ダイセグメント(21)の外周面(即ちダイグメント(21)のパイプ(1)側に向いた外面)に一体に形成されている。
第1押圧凸部(22a)及び第2押圧凸部(22b)の突出高さはそれぞれ例えば0.5〜10mmである。第1押圧凸部(22a)及び第2押圧凸部(22b)の幅はそれぞれ例えば2〜20mmである。ただし本発明では、突出高さ及び幅は上記の範囲であることに限定されるものではない。
第1押圧凸部(22a)は、パイプ(1)の端部(2)の端面部(2a)をパイプ(1)の内側からパイプ(1)の外側へ局部的に押圧することにより、パイプ(1)の端部(2)の端面部(2a)が係合凹所(10)に係合するようにパイプ(1)の端部(2)の端面部(2a)をパイプ(1)の外側に局部的に膨出させるものである。
第2押圧凸部(22b)は、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)をパイプ(1)の内側からパイプ(1)の外側へ局部的に押圧することにより、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)をパイプ(1)の外側に局部的に膨出させるものである。
規制部材(28)は、図5及び図6に示すように、フランジ(5)の筒状部(7)の外側に筒状部(7)をその全周に亘って包囲する状態に配置され、エキスパンド加工時に筒状部(7)の外側への膨出量を筒状部(7)の全周に亘って所定量に規制するものである。
この規制部材(28)は、エキスパンド加工時に規制部材(28)に荷重が加わった場合に規制部材(28)が変形しないような強度を有しており、例えば工具鋼製である。
次に、本第1実施形態の製造装置(30)を用いてフランジ付パイプ(A1)を製造する方法について以下に説明する。
まず、上記フランジ(5)を準備する[フランジ準備工程]。また、上記エキスパンド加工用ダイ(20)を備えた製造装置(30)を準備する[ダイ準備工程]。
次いで、図5に示すように、パイプ(1)の端部(2)をフランジ(5)のパイプ挿入孔(8)内に、パイプ挿入口(8a)から、パイプ(1)の端面(2x)がパイプ挿入孔(8)の軸方向中間部からフランジ(5)の連結面(5a)の位置までの範囲に配置されるように挿入する。この工程を「パイプ挿入工程」という。本実施形態では、パイプ(1)の端面(2x)はフランジ(5)の連結面(5a)の位置の近傍に配置されている。
また、パイプ(1)の端部(2)の中空部(4)内にダイ(20)をパイプ(1)の端部開口から挿入配置する。また、規制部材(28)をフランジ(5)の筒状部(7)の外側に、筒状部(7)をその全周に亘って包囲する状態に、且つ、規制部材(28)と筒状部(7)との間に隙間(29)が筒状部(7)の外側の全周に亘って形成された状態に配置する。この隙間(29)は、エキスパンド加工時に膨出される筒状部(7)の膨出量に対応するものであり、例えば0.1〜1mmに設定される。ただし本発明では、隙間(29)は上記の範囲であることに限定されるものではない。
次いで、マンドレル駆動手段によってマンドレル(27)の楔部(27a)をダイ(20)の楔孔部(23)内に強制的に差し込む。これにより、図6に示すように、ダイ(20)の各ダイセグメント(21)をパイプ(1)の半径方向外向きに移動させて、パイプ(1)の端部(2)及び近傍部分(3)を同時にエキスパンド加工する。この工程を「エキスパンド加工工程」という。
このエキスパンド加工によって、パイプ(1)の端部(2)がパイプ(1)の外側へ膨出するように塑性変形されてパイプ挿入孔(8)の内周面(9)に圧接され、更に、この圧接力を受けてフランジ(5)の筒状部(7)が外側に膨出するように弾性変形される。このように筒状部(7)が弾性変形されることに伴い、筒状部(7)に弾性復元力(スプリングバック力)が蓄積される。そして、筒状部(7)が規制部材(28)に衝合することにより、筒状部(7)の外側への膨出量が規制される。これにより、筒状部(7)が塑性変形するのが防止されるし、筒状部(7)の破断も防止される。
さらに、このエキスパンド加工工程の際に、パイプ(1)の端部(2)の端面部(2a)は、ダイ(20)の各ダイセグメント(21)の第1押圧凸部(22a)によってパイプ(1)の外側(即ち係合凹所(10)内)へ膨出するように局部的に押圧されることで、その全周に亘って塑性変形される。これにより、この端面部(2a)にその全周に亘って断面略円弧状の第1膨出部(B1)が形成されるとともに、この第1膨出部(B1)が係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘ってパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)に係合される。
さらに、このエキスパンド加工工程の際に、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)は、ダイ(20)の各ダイセグメント(21)の第2押圧凸部(22b)によってパイプ(1)の外側へ膨出するように押圧されることで、その全周に亘って塑性変形される。これにより、この近傍部分(3)にその全周に亘って断面略円弧状の第2膨出部(B2)が形成されるとともに、この第2膨出部(B2)が筒状部(7)の先端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)に係合される。
次いで、マンドレル(27)の楔部(27a)をダイ(20)の楔孔部(23)から抜出する。すると、フランジ(5)の筒状部(7)に蓄積されていた弾性復元力によりパイプ挿入孔(8)の内周面(9)がパイプ(1)の端部(2)の外周面に圧接固定される。これにより、フランジ(5)がパイプ(1)の端部(2)に固定状態に接合される。次いで、ダイ(20)をパイプ(1)の中空部(4)から抜出する。
以上の手順により図1及び図2に示したフランジ付パイプ(A1)が製造される。
而して、本第1実施形態のフランジ付パイプ(A1)の製造方法には次の利点がある。
エキスパンド加工工程において、パイプ(1)の端部(2)がパイプ挿入孔(8)の内周面(9)の係合凹所(10)にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)に係合するようにパイプ(1)の端部(2)をエキスパンド加工することにより、フランジ(5)に対するパイプ(1)の抜け強度を高めることができる。
さらに、エキスパンド加工は、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)内にパイプ(1)の端部(2)を、パイプ(1)の端面(2x)がパイプ挿入孔(8)の軸方向中間部からフランジ(5)の連結面(5a)の位置までの範囲に配置されるように挿入した状態で、行われる。そのため、図3に示すように、パイプ(1)の端部(2)に接合されたフランジ(5)を他の部材(50)に連結する際に、パイプ(1)の端部(2)の端面部(2a)が他の部材(50)に干渉しない。これにより、フランジ(5)を他の部材(50)に良好に連結することができる。
さらに、係合凹所(10)は、パイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘って設けられており、パイプ(1)の端部(2)が係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘って係合するようにパイプ(1)の端部(2)をエキスパンド加工するので、フランジ(5)に対するパイプ(1)の抜け強度を確実に高めることができる。
さらに、係合凹所(10)は、パイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分に、パイプ挿入孔(8)の内側とフランジ(5)の連結面(5a)側とに向けて開口した状態に設けられているので、係合凹所(10)を容易に形成することができる。
さらに、フランジ(5)は、中空部をパイプ挿入孔(8)とする筒状部(7)を一体に有しているので、パイプ(1)の端部(2)とフランジ(5)との接触面積を増大できるし、フランジ(5)の重量増加を極力抑制することができる。これにより、パイプ(1)とフランジ(5)との接合強度を高めることができるし、フランジ付パイプ(A1)の軽量化を図ることができる。
もとより、フランジ(5)と筒状部(7)は、金属板材のプレス加工により一体に形成されたものであるから、筒状部(7)付フランジ(5)を低コストで且つ容易に製作することができる。
また、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)内にパイプ(1)の端部(2)を挿入し、且つ筒状部(7)の外側に配置された規制部材(28)により筒状部(7)の外側への膨出量を規制した状態で、パイプ(1)の端部(2)をエキスパンド加工することにより、エキスパンド加工時における筒状部(7)の塑性変形を防止できるし、更には筒状部(7)の破断を防止できる。これにより、筒状部(7)に弾性復元力を確実に蓄積させることができ、もってフランジ(5)とパイプ(1)の端部(2)との接合強度を確実に高めることができる。
<第2実施形態>
図7〜図11は、本発明の第2実施形態に係るフランジ付パイプ(A2)の製造方法及び製造装置(30)を説明するための図である。この製造方法及び製造装置(30)について上記第1実施形態とは異なる点を中心に以下に説明する。
図7において、(A2)は、本第2実施形態の製造装置(30)により製造されたフランジ付パイプである。このフランジ付パイプ(A2)において、図7及び図8に示すように、フランジ(5)と筒状部(7)は、金属板材のプレス加工により一体に形成されたものである。
フランジ(5)の筒状部(7)は、その軸方向の全長さ領域に亘って円筒状に形成されている。そのため、パイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分には係合凹所は形成されていない。
一方、フランジ(5)の筒状部(7)の軸方向中間部には、筒状部(7)の厚さ方向(即ち筒状部(7)の半径方向)に貫通した複数個の貫通孔(7c)がパイプ挿入孔(8)の周方向に等間隔に設けられている。本実施形態では、貫通孔(7c)の個数は4個である。各貫通孔(7c)はパイプ挿入孔(8)の周方向に延びた長孔状である。この貫通孔(7c)は、筒状部(7)の軸方向中間部に穿孔パンチ(図示せず)により穿設されたものである。こうして各貫通孔(7c)が筒状部(7)の軸方向中間部に形成されることにより、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、パイプ挿入孔(8)の軸方向中間部に、複数個の係合凹所(10)がパイプ挿入孔(8)の周方向に等間隔に形成されている。このように各係合凹所(10)は各貫通孔(7c)から形成されている。
フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)と各係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角部(11)には、係合凹所(10)の全周に亘って面取り加工が施されていない。そのため、この角部(11)は角張っている。詳述すると、この角部(11)には面取り加工は施されておらず、そのため角部(11)のCは0〜0.5mmの範囲である。この範囲であることにより、角部(11)が角張っている。なお、角部(11)のCとは、仮に角部(11)にC面取り加工を施す場合における面取りの大きさCの意味である。さらに、この角部(11)の断面角度θは90°に設定されている(即ち、θ=90°)。なお本発明では、この角部(11)の断面角度は90°であることに限定されるものではなく、90°以下であることが望ましく、例えば80〜90°の範囲であることが特に望ましい。
そして、このフランジ付パイプ(A2)では、パイプ(1)の端部(2)がフランジ(5)のパイプ挿入孔(8)内に、パイプ挿入口(8a)から、パイプ(1)の端面(2x)がパイプ挿入孔(8)の軸方向中間部からフランジ(5)の連結面(5a)の位置までの範囲に配置されるように挿入されている。そして、パイプ(1)の端部(2)の軸方向中間部(2b)が各係合凹所(10)内へ膨出した状態にパイプ(1)の端部(2)がエキスパンド加工されており、これにより、パイプ(1)の端部(2)が各係合凹所(10)に、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)と、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)と、パイプ挿入孔(8)の周方向(Y)とに係合している。さらに、パイプ(1)の端部(2)に対してパイプ(1)の端面(2x)側とは反対側の近傍部分(3)がその全周に亘ってエキスパンド加工されている。
すなわち、パイプ(1)の端部(2)の軸方向中間部(2b)には、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出した複数個(本第2実施形態では4個)の抜け止め用第1膨出部(B1)がパイプ(1)の周方向に等間隔に形成されている。そして、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)内に配置されることにより、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)に上述した3方向(即ち、抜出方向(X1)、挿入方向(X2)及び周方向(Y))に係合している。
また、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)には、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出した抜け止め用第2膨出部(B2)がパイプ(1)の全周に亘って形成されている。そして、この第2膨出部(B2)がフランジ(5)の筒状部(7)の先端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)に係合している。
このフランジ付パイプ(A2)と他の部材との連結方法は、上記第1実施形態と同じである(図3参照)。
本第2実施形態の製造装置(30)においては、図9に示すように、エキスパンド加工用ダイ(20)の8個のダイセグメントのうち4個のダイセグメント(21)は、それぞれ、パイプ(1)の端部(2)の軸方向中間部(2b)をパイプ(1)の内側からパイプ(1)の外側へ局部的に押圧することにより、パイプ(1)の端部(2)の軸方向中間部(2b)をパイプ(1)の外側に局部的に膨出させる第1押圧凸部(22a)を一体に有している。この第1押圧凸部(22a)を一体に有するダイセグメント(21)は、8個のダイセグメント(21)においてダイ(20)の周方向に一個おきに配置されている。残りの4個のダイセグメント(21)はそれぞれ第1押圧凸部(22a)を有していない。
この製造装置(30)の他の構成は、上記第1実施形態の製造装置と同じである。
次に、本第2実施形態の製造装置(30)を用いてフランジ付パイプ(A2)を製造する方法について、図10及び図11を参照して以下に説明する。
図10に示すように、上記第1実施形態と同様に、パイプ(1)の端部(2)をフランジ(5)のパイプ挿入孔(8)内に、パイプ挿入口(8a)から、パイプ(1)の端面(2x)がパイプ挿入孔(8)の軸方向中間部からフランジ(5)の連結面(5a)の位置までの範囲に配置されるように挿入する[パイプ挿入工程]。また、パイプ(1)の端部(2)の中空部(4)内にダイ(20)を配置する。また、規制部材(28)をフランジ(5)の筒状部(7)の外側に配置する。
次いで、マンドレル駆動手段によってマンドレル(27)の楔部(27a)をダイ(20)の楔孔部(23)内に強制的に差し込む。これにより、図11に示すように、ダイ(20)の各ダイセグメント(21)をパイプ(1)の半径方向外向きに移動させて、パイプ(1)の端部(2)及び近傍部分(3)を同時にエキスパンド加工する[エキスパンド加工工程]。
このエキスパンド加工工程の際に、パイプ(1)の端部(2)の軸方向中間部(2b)は、ダイ(20)の各ダイセグメント(21)の第1押圧凸部(22a)によって各係合凹所(10)内へ膨出するように押圧されることで、局部的に塑性変形される。これにより、この部分(2b)に4個の第1膨出部(B1)がパイプ(1)の周方向に等間隔に形成されるとともに、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)に、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)と、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)と、パイプ挿入孔(8)の周方向(Y)とに係合される。
さらに、このエキスパンド加工工程の際に、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)には、ダイ(20)の各ダイセグメント(21)の第2押圧凸部(22b)によって第2膨出部(B2)がパイプ(1)の全周に亘って形成されるとともに、この第2膨出部(B2)がフランジ(5)の筒状部(7)の先端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)に係合される。
以上の手順により図7及び図8に示したフランジ付パイプ(A2)が製造される。
本第2実施形態のフランジ付パイプ(A2)の製造方法には次の利点がある。
エキスパンド加工工程において、パイプ(1)の端部(2)が各係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8)の周方向に係合するようにパイプ(1)の端部(2)をエキスパンド加工することにより、フランジ(5)に対するパイプ(1)の抜け強度の他に、更に、フランジ(5)に対するパイプ(1)の回転方向(Y)の接合強度をも高めることができる。
さらに、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)と各係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角部(11)が角張っているとともに、角部(11)の断面角度θが90°に設定されている。そのため、この角部(11)によりパイプ(1)の抜け止めを図ることができる。すなわち、もしパイプ(1)にフランジ(5)に対して抜出方向(X1)の荷重が加わった場合には、この角部(11)がパイプ(1)の第1膨出部(B1)の外面に確実に引っ掛かり、これによりパイプ(1)の抜け止めが図られる。その結果、フランジ(5)に対するパイプ(1)の抜け強度を更に高めることができる。
さらに、このフランジ付パイプ(A2)では、フランジ(5)の筒状部(7)の軸方向中間部に、筒状部(7)の厚さ方向に貫通した複数個の貫通孔(7c)がパイプ挿入孔(8)の周方向に間隔をおいて設けられており、各係合凹所(10)は各貫通孔(7c)から形成されているので、次の利点がある。すなわち、係合凹所(10)を形成するための貫通孔(7c)を、フランジ(5)の筒状部(7)の軸方向中間部に穿孔パンチにより穿設することにより、パイプ挿入孔(8)の内周面(9)と係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角部(11)を角張った状態に容易に形成することができるし、この角部(11)の断面角度θを90°に容易に設定することができる。
さらに、パイプ(1)の端部(2)を各係合凹所(10)に、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)と、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)と、パイプ挿入孔(8)の周方向(Y)とに係合させることができる。そのため、フランジ(5)に対するパイプ(1)の抜出方向(X1)の接合強度(即ちパイプ(1)の抜け強度)と、フランジ(5)に対するパイプ(1)の挿入方向(X2)の接合強度と、フランジ(5)に対するパイプ(1)の回転方向(Y)の接合強度とを高めることができる。
なお本発明では、係合凹所(10)及び貫通孔(7c)の個数は4個であることに限定されるものではなく、様々に変更可能であり、例えば2〜16個であっても良い。
<第3実施形態>
図12は、本発明の第3実施形態に係るフランジ付パイプ(A3)の製造方法を説明するための図である。この製造方法について上記第1及び第2実施形態とは異なる点を中心に以下に説明する。
本第3実施形態では、フランジ(5)の筒状部(7)の軸方向中間部には、筒状部(7)の内側に凹状に且つ筒状部(7)の外側に凸状に屈曲した断面円弧状の複数個の屈曲部(7d)(ビード部)がパイプ挿入孔(8)の周方向に間隔をおいて形成されている。そのため、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面における、パイプ挿入孔(8)の軸方向中間部に、複数個の屈曲部(7d)の内側凹部からなる複数個の係合凹所(10)がパイプ挿入孔(8)の周方向に間隔をおいて形成されている。屈曲部(7d)及び係合凹所(10)の個数は例えば4個である。また、屈曲部(7d)はフランジ(5)の筒状部(7)の軸方向中間部をプレス加工することにより形成されたものである。
また、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)と各係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角部(11)は、係合凹所(10)の全周に亘って丸く形成されており、即ちこの角部(11)は断面円弧状に形成されている。さらに、この角部(11)の断面角度は90°よりも大きく形成されている。
そして、このフランジ付パイプ(A3)は、上記第2実施形態のフランジ付パイプ(A2)の製造方法と同様の方法により製造されている。なお、図12には規制部材は図示されていないが、エキスパンド加工時には規制部材はフランジ(5)の筒状部(7)の外側に配置されるのが望ましい。
このフランジ付パイプ(A3)では、パイプ(1)の端部(2)の軸方向中間部(2b)には、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出した4個の第1膨出部(B1)がパイプ(1)の周方向に等間隔に形成されている。そして、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)内に配置されることにより、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)に、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)と、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)と、パイプ挿入孔(8)の周方向(Y)とに係合している。
また、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)には、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出した第2膨出部(B2)がパイプ(1)の全周に亘って形成されている。そして、この第2膨出部(B2)がフランジ(5)の筒状部(7)の先端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)に係合している。
なお上記第3実施形態では、複数個の係合凹所(10)を形成するための複数個の屈曲部(7d)は、フランジ(5)の筒状部(7)の軸方向中間部にパイプ挿入孔(8)の周方向に間隔をおいて形成されている。しかるに、本発明では、その他に、例えば屈曲部(7d)の個数は1個であって、この屈曲部(7d)がフランジ(5)の筒状部(7)の軸方向中間部にパイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘って形成され、これにより、係合凹所(10)がパイプ挿入孔(8)の内周面(9)の軸方向中間部にパイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘って形成されていても良い。この場合、パイプ(1)の端部(2)は係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘ってパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)と、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)とに係合するようにエキスパンド加工される。
<第4実施形態>
図13及びに図14は、本発明の第4実施形態に係るフランジ付パイプ(A4)の製造方法を説明するための図である。この製造方法について上記第1及び第2実施形態とは異なる点を中心に以下に説明する。
本第4実施形態では、筒状部(7)付フランジ(5)は、金属板材のプレス加工により形成されたものではなく、その素材としての鍛造材、押出材又はダイカスト材を切削加工することにより製造されたものであるか、あるいはダイカスト法により製造されたものである。
図13に示すように、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、パイプ挿入孔(8)の軸方向中間部には、複数個の係合凹所(10)がパイプ挿入孔(8)の周方向に間隔をおいて設けられている。係合凹所(10)の個数は例えば4個である。各係合凹所(10)は例えば切削加工により形成されたものである。
また、図14に示すように、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)と各係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角部(11)には、いずれも面取り加工が施されていない。そのため、この角部(11)は角張っている。さらに、この角部(11)の断面角度θは90°に設定されている(即ち、θ=90°)。
そして、このフランジ付パイプ(A4)は、上記第2実施形態のフランジ付パイプ(A2)の製造方法と同様の方法により製造されている。なお、図14には規制部材は図示されていないが、エキスパンド加工時には規制部材はフランジ(5)の筒状部(7)の外側に配置されることが望ましい。
このフランジ付パイプ(A4)では、パイプ(1)の端部(2)の軸方向中間部(2b)には、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出した4個の第1膨出部(B1)がパイプ(1)の周方向に等間隔に形成されている。そして、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)内に配置されることにより、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)に、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)と、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)と、パイプ挿入孔(8)の周方向(Y)とに係合している。
また、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)には、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出した第2膨出部(B2)がパイプ(1)の全周に亘って形成されている。そして、この第2膨出部(B2)がフランジ(5)の筒状部(7)の先端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)に係合している。
図15は、上記第4実施形態のフランジ付パイプ(A4)におけるフランジ(5)の一変形例を示す斜視図である。
この変形例のフランジ(5)では、パイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、パイプ挿入孔(8)の軸方向中間部に1個の係合凹所(10)がパイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘って設けられている。係合凹所(10)は例えば切削加工により形成されたものである。
また、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)と係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角部(11)には、いずれも面取り加工が施されていない。そのため、この角部(11)は角張っている。さらに、この角部(11)の断面角度は90°に設定されている。
このフランジ(5)をパイプ(1)の端部(2)に接合する場合には、上記第1実施形態の製造装置(30)のダイ(20)を用いて接合を行っても良いし、上記第2実施形態の製造装置(30)のダイ(20)を用いて接合を行っても良い。そして、この接合の際に、パイプ(1)の端部(2)は係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘ってパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)と、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)とに係合するようにエキスパンド加工される。
<第5実施形態>
図16は、本発明の第5実施形態に係るフランジ付パイプ(A5)の製造方法を説明するための図である。この製造方法について上記第1及び第2実施形態とは異なる点を中心に以下に説明する。
本第5実施形態では、筒状部(7)付フランジ(5)は、金属板材のプレス加工により形成されたものではなく、その素材としての鍛造材、押出材又はダイカスト材を切削加工することにより製造されたものであるか、あるいはダイカスト法により製造されたものである。
フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分には、パイプ挿入孔(8)の内側とフランジ(5)の連結面(5a)側とに向けて開口した状態に複数個の係合凹所(10)がパイプ挿入孔(8)の周方向に間隔をおいて設けられている。詳述すると、各係合凹所(10)は、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、パイプ挿入孔(8)の軸方向中間部からフランジ(5)の連結面(5a)の位置までの領域に設けられている。係合凹所(10)の個数は例えば4個である。各係合凹所(10)は例えば切削加工により形成されたものであるか、あるいは鍛造により又はダイカストにより形成されたものである。
フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)と各係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角部(11)には、面取り加工が施されていない。そのため、この角部(11)は角張っている。さらに、この角部(11)の断面角度は90°に設定されている。
そして、このフランジ付パイプ(A5)は、上記第2実施形態のフランジ付パイプ(A2)の製造方法と同様の方法により製造されている。なお、図16には規制部材は図示されていないが、エキスパンド加工時には規制部材はフランジ(5)の筒状部(7)の外側に配置されることが望ましい。
このフランジ付パイプ(A5)では、パイプ(1)の端部(2)の端面部(2a)には、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出した4個の第1膨出部(B1)がパイプ(1)の周方向に等間隔に形成されている。そして、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)内に配置されることにより、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)に、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)と、パイプ挿入孔(8)の周方向(Y)とに係合している。
また、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)には、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出した第2膨出部(B2)がパイプ(1)の全周に亘って形成されている。そして、この第2膨出部(B2)がフランジ(5)の筒状部(7)の先端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)に係合している。
なお上記第5実施形態では、上述したように、複数個の係合凹所(10)は、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分に、パイプ挿入孔(8)の周方向に間隔をおいて設けられている。しかるに、本発明では、その他に、例えば、係合凹所(10)の個数は1個であって、この係合凹所(10)がフランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分に、パイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘って形成されていても良い。この場合、パイプ(1)の端部(2)は係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘ってパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)に係合するようにエキスパンド加工される。
<第6実施形態>
図17は、本発明の第6実施形態に係るフランジ付パイプ(A6)の製造方法を説明するための図である。この製造方法について上記第1及び第2実施形態とは異なる点を中心に以下に説明する。
本第6実施形態では、フランジ(5)は筒状部を有していない。また、このフランジ(5)は、その素材としての鍛造材、押出材又はダイカスト材を切削加工することにより製造されたものであるか、あるいはダイカスト法により製造されたものである。
フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分には、パイプ挿入孔(8)の内側とフランジ(5)の連結面(5a)側とに向けて開口した状態に複数個の係合凹所(10)がパイプ挿入孔(8)の周方向に間隔をおいて設けられている。詳述すると、各係合凹所(10)は、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、パイプ挿入孔(8)の軸方向中間部からフランジ(5)の連結面(5a)の位置までの領域に設けられている。係合凹所(10)の個数は例えば4個である。各係合凹所(10)は例えば切削加工により形成されたものであるか、あるいは鍛造により又はダイカストにより形成されたものである。
フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)と各係合凹所(10)の内側面(10a)との間の角部(11)には、面取り加工が施されていない。そのため、この角部(11)は角張っている。さらに、この角部(11)の断面角度は90°に設定されている。
そして、このフランジ付パイプ(A6)は、上記第2実施形態のフランジ付パイプ(A2)の製造方法と同様の方法により製造されている。なお、本第6実施形態では、フランジ(5)は筒状部を有していないので、エキスパンド加工時に規制部材を用いることを要しない。
このフランジ付パイプ(A6)では、パイプ(1)の端部(2)の端面部(2a)には、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出した4個の第1膨出部(B1)がパイプ(1)の周方向に等間隔に形成されている。そして、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)内に配置されることにより、各第1膨出部(B1)が各係合凹所(10)に、パイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)と、パイプ挿入孔(8)の周方向(Y)とに係合している。
また、パイプ(1)の端部(2)の近傍部分(3)には、エキスパンド加工によってパイプ(1)の外側に局部的に膨出した第2膨出部(B2)がパイプ(1)の全周に亘って形成されている。そして、この第2膨出部(B2)がフランジ(5)の筒状部(7)の先端にパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)への挿入方向(X2)に係合している。
なお上記第6実施形態では、上述したように、複数個の係合凹所(10)は、フランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分に、パイプ挿入孔(8)の周方向に間隔をおいて形成されている。しかるに、本発明では、その他に、例えば、係合凹所(10)の個数は1個であって、この係合凹所(10)がフランジ(5)のパイプ挿入孔(8)の内周面(9)における、フランジ(5)の連結面(5a)側の部分に、パイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘って形成されていても良い。この場合、パイプ(1)の端部(2)は係合凹所(10)にパイプ挿入孔(8)の周方向の全周に亘ってパイプ(1)の端部(2)のパイプ挿入孔(8)からの抜出方向(X1)に係合するようにエキスパンド加工される。
以上で、本発明の幾つかの実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に示したものであることに限定されるものではなく、様々に変更可能である。
例えば、上記実施形態では、ダイ(20)の分割数は8個であるが、本発明ではダイ(20)の分割数は8個であることに限定されるものではなく、様々に変更可能であり、例えば、3〜10個であっても良いし、また偶数個であっても良いし、奇数個であっても良い。
また本発明では、パイプ(1)の端部(2)に2個以上の抜け止め用膨出部(B1)がパイプ軸方向に間隔をおいて並んで形成されるように、パイプ(1)の端部(2)をエキスパンド加工しても良い。
また本発明では、パイプ(1)の断面形状は円形状であることに限定されるものではなく、その他に、例えば多角形状(四角形状、六角形状等)であっても良い。
また本発明では、パイプ(1)の中空部(4)内にパイプ(1)の軸方向に延びた仕切り壁部(図示せず)が配置されていても良い。
また上記実施形態では、マンドレル(27)の楔部(27a)をマンドレル駆動手段によってマンドレル(27)の軸方向に押圧移動させることにより、マンドレル(27)の楔部(27a)がダイ(20)の楔孔部(23)内に差し込まれている。しかるに、本発明では、マンドレル(27)の楔部(27a)をダイ(20)の楔孔部(23)内に差し込む方法は、上述の方法であることに限定されるものではなく、その他に、例えば、マンドレル(27)の楔部(27a)をマンドレル駆動手段によってマンドレル(27)の軸方向に牽引移動させることにより、マンドレル(27)の楔部(27a)がダイ(20)の楔孔部(23)内に差し込まれるものとなされていても良い。
また本発明では、フランジ付パイプの製造方法及び製造装置は、上記第1〜第6実施形態に適用された技術的思想のうち2つ以上を組み合わせて構成したものであっても良い。
本発明は、例えば、自動車のステアリングサポートビーム、ステアリングコラムホルダ、マフラ、フレーム、プロペラシャフト、サスペンションアーム、その他の自動車の部品に用いられ、あるいは、自動車以外の部品として例えば配管材に用いられるフランジ付パイプの製造方法、該製造方法に用いられるフランジ付パイプの製造装置、及びフランジ付パイプに利用可能である。
図1は、本発明の第1実施形態に係るフランジ付パイプの斜視図である。 図2は、同フランジ付パイプの他の方向から見た斜視図である。 図3は、同フランジ付パイプを他の部材に連結した状態の断面図である。 図4は、第1実施形態に係るフランジ付パイプの製造装置のエキスパンド加工用ダイ及びマンドレルの斜視図である。 図5は、第1実施形態においてパイプの端部をエキスパンド加工する前の状態の断面図である。 図6は、第1実施形態においてパイプの端部をエキスパンド加工した後の状態の断面図である。 図7は、本発明の第2実施形態に係るフランジ付パイプの斜視図である。 図8は、同フランジ付パイプの断面図である。 図9は、第2実施形態に係るフランジ付パイプの製造装置のエキスパンド加工用ダイ及びマンドレルの斜視図である。 図10は、第2実施形態においてパイプの端部をエキスパンド加工する前の状態の断面図である。 図11は、第2実施形態においてパイプの端部をエキスパンド加工した後の状態の断面図である。 図12は、本発明の第3実施形態に係るフランジ付パイプの製造方法によりパイプの端部をエキスパンド加工した後の状態の半断面図である。 図13は、本発明の第4実施形態に係るフランジ付パイプにおけるフランジの斜視図である。 図14は、第4実施形態においてパイプの端部をエキスパンド加工した後の状態の断面図である。 図15は、第4実施形態に係るフランジ付パイプにおけるフランジの一変形例を示す斜視図である。 図16は、本発明の第5実施形態に係るフランジ付パイプの製造方法によりパイプの端部をエキスパンド加工した後の状態の半断面図である。 図17は、本発明の第6実施形態に係るフランジ付パイプの製造方法によりパイプの端部をエキスパンド加工した後の状態の半断面図である。 図18は、従来のフランジ付パイプの製造方法によりパイプの端部をエキスパンド加工した後の状態の断面図である。 図19は、従来のフランジ付パイプの製造方法により製造されたフランジ付パイプのフランジを他の部材に連結する途中の状態の断面図である。
符号の説明
A1〜A6:フランジ付パイプ
1:パイプ
2:パイプの端部
2a:パイプの端部の端面側の部分
2b:パイプの端部の軸方向中間部
3:パイプの端部の近傍部分
5:フランジ
5a:連結面
7:筒状部
7c:貫通孔
8:パイプ挿入孔
9:パイプ挿入孔の内周面
10:係合凹所
10a:係合凹所の内側面
11:角部
20:エキスパンド加工用ダイ
21:ダイセグメント
22a:第1押圧凸部
22b:第2押圧凸部
23:楔孔部
27:マンドレル
27a:楔部
28:規制部材
30:フランジ付パイプの製造装置
50:他の部材
B1、B2:抜け止め用膨出部
X1:パイプの端部のパイプ挿入孔からの抜出方向
X2:パイプの端部のパイプ挿入孔への挿入方向
Y:パイプ挿入孔の周方向

Claims (5)

  1. パイプ挿入孔と他の部材に連結される連結面とを有するとともに、前記パイプ挿入孔の内周面における、前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記連結面の位置までの領域に、係合凹所が設けられたフランジを準備する工程と、
    周方向に複数個のダイセグメントに分割されたエキスパンド加工用ダイを準備する工程と、
    前記フランジのパイプ挿入孔内にパイプの端部を、前記パイプの端面が前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記フランジの連結面の位置までの範囲に配置されるように挿入するパイプ挿入工程と、
    前記パイプ挿入工程の後で、前記パイプの中空部内に配置された前記ダイの各ダイセグメントを前記パイプの半径方向外向きに移動させることにより、前記パイプの端部と、前記パイプの端部に対して前記パイプの端面側とは反対側の近傍部分とをエキスパンド加工し、これにより前記フランジを前記パイプの端部に接合するエキスパンド加工工程と、
    を含み、
    前記パイプの端部の断面形状は円形状であり、
    前記フランジのパイプ挿入孔の断面形状は、前記パイプの端部の断面形状に対応する円形状であり、
    前記係合凹所の個数は複数個であり、
    前記複数個の係合凹所は、前記パイプ挿入孔の周方向に間隔をおいて設けられており、
    前記パイプ挿入孔の内周面と前記係合凹所の内側面との間の角部が角張っているとともに、前記角部の断面角度が90°以下に設定されており、
    前記エキスパンド加工工程では、前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パイプの端部の前記パイプ挿入孔からの抜出方向に係合するように且つ前記パイプ挿入孔の周方向に係合するように前記パイプの端部をエキスパンド加工することを特徴とするフランジ付パイプの製造方法。
  2. 前記フランジは、前記フランジの連結面とは反対側に突出するとともに中空部を前記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有している請求項1記載のフランジ付パイプの製造方法。
  3. パイプ挿入孔と他の部材に連結される連結面とを有するとともに、前記パイプ挿入孔の内周面における、前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記連結面の位置までの領域に、係合凹所が設けられたフランジを準備する工程と、
    周方向に複数個のダイセグメントに分割されたエキスパンド加工用ダイを準備する工程と、
    前記フランジのパイプ挿入孔内にパイプの端部を、前記パイプの端面が前記パイプ挿入孔の軸方向中間部から前記フランジの連結面の位置までの範囲に配置されるように挿入するパイプ挿入工程と、
    前記パイプ挿入工程の後で、前記パイプの中空部内に配置された前記ダイの各ダイセグメントを前記パイプの半径方向外向きに移動させることにより、前記パイプの端部と、前記パイプの端部に対して前記パイプの端面側とは反対側の近傍部分とをエキスパンド加工し、これにより前記フランジを前記パイプの端部に接合するエキスパンド加工工程と、
    を含み、
    前記パイプの端部の断面形状は円形状であり、
    前記フランジのパイプ挿入孔の断面形状は、前記パイプの端部の断面形状に対応する円形状であり、
    前記係合凹所の個数は複数個であり、
    前記複数個の係合凹所は、前記パイプ挿入孔の周方向に間隔をおいて設けられており、
    前記パイプ挿入孔の内周面と前記係合凹所の内側面との間の角部が角張っているとともに、前記角部の断面角度が90°以下に設定されており、
    前記フランジは、前記フランジの連結面とは反対側に突出するとともに中空部を前記パイプ挿入孔とする筒状部を一体に有しており、
    前記フランジの筒状部の軸方向中間部には、前記筒状部の厚さ方向に貫通した複数個の貫通孔が前記パイプ挿入孔の周方向に間隔をおいて設けられており、
    前記各係合凹所は前記各貫通孔から形成されており、
    前記エキスパンド加工工程では、前記パイプの端部が前記係合凹所に前記パイプの端部の前記パイプ挿入孔からの抜出方向に係合するように且つ前記パイプ挿入孔の周方向に係合するように前記パイプの端部をエキスパンド加工することを特徴とするフランジ付パイプの製造方法。
  4. 前記エキスパンド加工工程では、前記筒状部の外側に配置された規制部材により前記筒状部の外側への膨出量を規制した状態で、前記パイプの端部をエキスパンド加工する請求項2又は3記載のフランジ付パイプの製造方法。
  5. 前記各係合凹所は、前記パイプ挿入孔の内周面における、前記フランジの連結面側の部分に、前記パイプ挿入孔の内側と前記フランジの連結面側とに向けて開口した状態に設けられている請求項1又は2記載のフランジ付パイプの製造方法。
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