JP5367368B2 - 中空糸膜束の製造方法 - Google Patents

中空糸膜束の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5367368B2
JP5367368B2 JP2008524769A JP2008524769A JP5367368B2 JP 5367368 B2 JP5367368 B2 JP 5367368B2 JP 2008524769 A JP2008524769 A JP 2008524769A JP 2008524769 A JP2008524769 A JP 2008524769A JP 5367368 B2 JP5367368 B2 JP 5367368B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow fiber
fiber membrane
membrane bundle
insert
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008524769A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2008007608A1 (ja
Inventor
譲 石橋
昭広 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Chemicals Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Chemicals Corp filed Critical Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority to JP2008524769A priority Critical patent/JP5367368B2/ja
Publication of JPWO2008007608A1 publication Critical patent/JPWO2008007608A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5367368B2 publication Critical patent/JP5367368B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D63/00Apparatus in general for separation processes using semi-permeable membranes
    • B01D63/02Hollow fibre modules
    • B01D63/021Manufacturing thereof
    • B01D63/0233Manufacturing thereof forming the bundle
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D63/00Apparatus in general for separation processes using semi-permeable membranes
    • B01D63/02Hollow fibre modules
    • B01D63/021Manufacturing thereof
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D63/00Apparatus in general for separation processes using semi-permeable membranes
    • B01D63/02Hollow fibre modules
    • B01D63/021Manufacturing thereof
    • B01D63/022Encapsulating hollow fibres
    • B01D63/0222Encapsulating hollow fibres using centrifugal forces
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D63/00Apparatus in general for separation processes using semi-permeable membranes
    • B01D63/02Hollow fibre modules
    • B01D63/04Hollow fibre modules comprising multiple hollow fibre assemblies
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2313/00Details relating to membrane modules or apparatus
    • B01D2313/08Flow guidance means within the module or the apparatus
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2313/00Details relating to membrane modules or apparatus
    • B01D2313/14Specific spacers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2323/00Details relating to membrane preparation
    • B01D2323/42Details of membrane preparation apparatus
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F3/00Biological treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F3/02Aerobic processes
    • C02F3/12Activated sludge processes
    • C02F3/1236Particular type of activated sludge installations
    • C02F3/1268Membrane bioreactor systems
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S264/00Plastic and nonmetallic article shaping or treating: processes
    • Y10S264/48Processes of making filters

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

本発明は、中空糸膜ろ過素子等で用いられる中空糸膜束の製造方法、該方法によって得られる中空糸膜束、および該中空糸膜束を有するろ過素子の製造方法、および該製造方法によって得られるろ過素子に関する。
廃水処理方法の一つとして、活性汚泥槽に膜ろ過素子を浸漬し、ろ過により活性汚泥を分離する膜分離活性汚泥法がある。この方法は活性汚泥濃度(MLSS:Mixed Liquor Suspended Solid)を5000から20000mg/lと極めて高くしてろ過処理を行うことができる。このため、活性汚泥槽の容積を小さくできたり、あるいは活性汚泥槽内での反応時間を短縮できるという利点を有する。また、膜によってろ過を行うため、処理水中から浮遊物質(SS:Suspended Solid) を取り除くための最終沈殿槽が不要である。さらに、活性汚泥の沈降性の良否を問わずろ過ができるため、活性汚泥の沈降性が悪い場合にも、特別な対策をとる必要がない。このように、膜分離法は沈殿法と比較して多くのメリットがあり、近年急速に普及しつつある。
中空糸膜は膜自身の強度が高いため、原水中の夾雑物が膜に接触することによる膜表面へのダメージが少なく、長期間の使用に耐えることができる。また、ろ過方向とは逆方向に処理水等を噴出させて膜表面の付着物を除去(逆洗)することができるという利点もある。しかし、活性汚泥やその凝集物、夾雑物が中空糸膜表面や膜間に蓄積するため、これを排除しながらろ過を行なわないと有効な膜面積が低下する。その結果、ろ過性能が低下し、長期間の安定なろ過が出来ないという問題があった。
このような中空糸膜への汚泥等の蓄積を避けるために、膜ろ過素子の下部から曝気を行い、膜を揺動させ、また気泡を上方へ移動させることによって膜間に通す水を撹拌させている。例えば、特許文献1では、中空糸膜ろ過素子の下部に下部リングを設け、かつ下部リング側固定部に複数の貫通穴を設けたろ過素子を用いる方法が挙げられている。このろ過素子の下部から曝気を行い、下部リング端部内に気体溜まりを形成させて、複数の貫通穴より均等に気泡を発生させることにより汚泥等を剥離しやすくしていた。このような膜であっても、より長時間のろ過処理にも汚れの付着を少なくするためには、適切な充填率まで中空糸膜の本数を減少させることが望まれる。
低い膜充填率の中空糸膜ろ過素子を製造する場合、中空糸膜束が偏在してしまい、中空糸膜の端部固定部(以下端部固定部という)に均等に分散配置することは難しい。中空糸膜が偏在した部分には汚泥等が蓄積し易い。また、前記の下部リング側固定層に貫通穴を設けるタイプのろ過素子では、該貫通穴が中空糸膜束外に露出してしまい、ろ過処理の際に曝気した空気が中空糸膜外に流出する為に、活性汚泥凝集物や夾雑物を中空糸膜束外に排出するのに十分な効果が発揮できず、結果として中空糸膜ろ過素子の中空糸膜束内に汚泥堆積物や夾雑物がより蓄積し、中空糸膜表面が目詰まりするという問題がある。
低い膜充填率の中空糸膜ろ過素子を製造する方法として、多数の中空糸膜を薄く並べてネット状の挿入物と共に簀巻き状に巻き取り、該挿入物ごと端部を固定することが提案されている(特許文献2参照)。また、中空糸膜中で原水が偏流することを防止する目的で、中空糸膜間にスペースヤーンなどの挿入物を入れることが提案されている。(特許文献3)しかしながらこれらの方法では、該挿入物がろ過機能を発揮する中空糸膜の間に存在するため、気泡の上昇流による膜の動揺を阻害して活性汚泥凝集物や夾雑物を中空糸膜束外に排出する効果を著しく損なってしまう問題がある。
特開2000−157846号公報 特開平06−55083号公報 特開平06−327905号公報本発明は、低い膜充填率でも中空糸膜の端部を均等に配置させた上で固定された中空糸膜束の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討の結果、中空糸膜束内に挿入物を挿入し、該中空糸膜端部を固定し、その後、該挿入物を中空糸膜束内部から除去することにより上記の問題を解決できることを見出し、本発明に至った。即ち、本発明は以下の通りである。
(1)端部が固定された中空糸膜束を製造する方法であって、固定される領域よりも中央寄りの中空糸膜束内部に挿入物を挿入し、該中空糸膜端部を固定し、その後、該挿入物を中空糸膜束内部から除去することを特徴とする端部が固定された中空糸膜束の製造方法。
(2)挿入物の見掛け密度が1g/cm以下であることを特徴とする上記(1)の中空糸膜束の製造方法。
(3)挿入物の見掛け密度が0.1g/cm以下であることを特徴とする上記(1)の中空糸膜束の製造方法。
(4)挿入物が中空状物であることを特徴とする上記(1)〜(3)の中空糸膜束の製造方法。
(5)挿入物が発泡体であることを特徴とする上記(4)の中空糸膜束の製造方法。
(6)挿入物が、内部に気体及び/又は液体を包含している風船状物であることを特徴とする上記(4)の中空糸膜束の製造方法。
(7)挿入物が、球状、円柱状、多角柱状の何れかの形態を有していることを特徴とする上記(1)〜(6)の中空糸膜束の製造方法。
(8)挿入物は、長軸に対して垂直な断面が円、楕円、多角形の何れかの形状であり、該断面の円相当径が長軸に沿って中央から片方又は両方の先端に向けて縮小していることを特徴とする上記(1)〜(6)の中空糸膜束の製造方法。
(9)挿入物が、熱可塑性樹脂又はゴムからなることを特徴とする上記(1)〜(8)の中空糸膜束の製造方法。
(10)端部が固定される領域の片側に貫通穴を設けることを特徴とする上記(1)〜(9)の中空糸膜束の製造方法。
(11)端部の固定部の中空糸膜の中央寄りの界面における膜充填率が5〜40%の範囲である上記(1)〜(10)の中空糸膜束の製造方法。
(12)端部が固定された中空糸膜束を製造する方法であって、固定される領域よりも中央寄りの中空糸膜束内部に、見掛け密度が0.1g/cm以下である挿入物を挿入し該中空糸膜端部に遠心力によって注型剤を注入して硬化させることによって該中空糸膜端部を固定し、その後、該挿入物を中空糸膜束内部から除去することを特徴とする端部が固定された上記(1)〜(11)の中空糸膜束の製造方法。
(13)上記(1)〜(12)の製造方法により得られる端部が固定された中空糸膜束。
(14)上記(1)〜(9)の端部が固定された中空糸膜束の製造方法において、中空糸膜束を端部固定部囲繞部材または外筒に収容する工程を有する中空糸膜ろ過素子の製造方法。
(15)上記14の方法により得られる中空糸膜ろ過素子。
本発明の方法によれば、低い膜充填率でも端部固定部の中空糸膜が均等に分散配置された中空糸膜束を得ることができる。また、膜の一端に貫通穴が設けられた中空糸膜束とした場合であっても貫通穴が膜束外に露出することがない。従って、膜分離活性汚泥法に用いても効果的に汚泥等を中空糸膜束外に排出することができる。これによって、長期に渡って安定したろ過運転が可能になる。
本発明の製造方法で得られる中空糸膜束は、複数本の中空糸膜の片方又は両方の端部が固定されたものである。該中空糸膜束は、少なくとも一方の中空糸膜端面において中空部が開口している。
該中空糸膜束は、該開口端面に濾過装置の配管と接続して原水を取り出すための部品が接続されたろ過素子として、外圧ろ過法などのろ過処理に用いることができる。図1に外圧ろ過法で使用される中空糸膜ろ過素子の一例を示す。該中空糸膜ろ過素子は、複数本の中空糸膜からなる中空糸膜束1と、中空糸膜束1の両端に端部固定部囲繞部材の一種である上部ヘッド2および下部リング3とを有し、上部ヘッド側端部固定部4、及び下部リング側端部固定部5で中空糸膜を固定している。上部ヘッド2と下部リング3は支柱7により連結されている。下部リング3は、その中央部が複数の貫通穴6を有する仕切り板で区切られ、この部分に端部固定部5が形成されている。また他の形状として、中空糸膜束とほぼ同長を有する円筒に中空糸膜束が収容された中空糸膜ろ過素子として用いることもできる。
本発明の中空糸膜束の製造方法においては、複数本の中空糸膜を束ねて中空糸膜束を構成し、注型剤等によって端部の固定部が形成される領域(以後、端部固定部形成領域と略することがある)よりも膜の長さ方向の中央寄りの中空糸膜束の内部に挿入物を挿入することが必要である。該挿入物を端部固定部形成領域よりも中央側に挿入することによって、端部固定部形成領域において中空糸膜の端部を均一に分散させることが可能になる。この状態で該中空糸膜端部を注型剤等で固定することによって、端部固定部において中空糸膜が均一に分散した中空糸膜束が得られる。
用いられる中空糸膜としては、逆浸透膜、限外ろ過膜、精密ろ過膜などを用いる事が出来る。また、中空糸膜の素材は特に限定されず、公知の素材を使用することができる。例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4メチルペンテン、セルロース、酢酸セルロース、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン等やこれらの複合素材膜を使用できる。また、内径50μm〜3000μmで、内/外径比が0.3〜0.8の範囲の膜が好適に使用出来る。
端部固定部は、たとえば注型剤等の固定するための材料によって固定される。ここで注型剤とは、中空糸膜同士を接着及び/又は固定して固定部を形成するための樹脂であって、通常、2液混合型硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が用いられる。2液混合型硬化性樹脂としては、反応性を有する複数の化合物を混合することによって硬化する樹脂であり、一般に2液型接着剤(two−component adhesive)、2液型注型剤(two−component casting resin)とも言われているもので、主剤と硬化剤と呼称する2液を使用時に混合して硬化させるものである。本発明においては、反応性基としてイソシアネートを含有する主剤と活性水素含有有機化合物を含有する硬化剤とから成るウレタン樹脂、反応性基としてエポキシ基を含有する主剤と活性水素含有有機化合物や有機酸無水物を含有する硬化剤とから成るエポキシ樹脂、ビニル基含有ポリシロキサンとヒドロシリル基含有ポリシロキサンとから成るシリコン樹脂などが好適に使用される。また、熱可塑性樹脂としては、該樹脂の融点が中空糸膜を構成するポリマーの融点よりも低く、かつ、ろ過対象原水に対して物理的及び化学的に安定である樹脂が望ましい。具体的には、ポリウレタンやポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂や、ワックス類等が挙げられる。
中空糸膜束を製造する際には挿入物を用いる。挿入物とは、すなわち中空糸膜束の製造中に膜間に部分的に隙間を設けておき、各膜端部を均等に分散させるために入れるスペーサーのことである。該挿入物は、見掛け密度が1.0g/cm以下であることが好ましく、0.4g/cm以下であることがより好ましく、さらに0.1g/cm以下であることが好ましい。また実用上、0.04g/cmが好ましい。
見掛け密度が1.0g/cm以下であることにより、中空糸膜束内に挿入物を横向き
置いて中空糸膜束を製造した場合にも、挿入物の下になる中空糸膜が変形することがない。また、後述のような遠心接着法によって注型剤を注入して端部固定部を形成する場合には、遠心力によって挿入物の位置が移動することがあるが、見掛け密度0.4g/cm以下の挿入物は移動する傾向が少なくなり、0.1g/cm以下のものであれば殆ど移動することがない。
なお、挿入物の見掛け密度とは、該挿入物の質量を容積で除した値である。ここでいう容積とは、挿入物の最外表面に接する平面で囲まれた三次元構造体の内容積である。
挿入物は、中空状物であることが好ましい。中空状物とは、内部に空間を有するものの総称である。具体的には、固体部分、および空間とから構成された三次元構造体であって、固体の部分で形づくられた構造体内部に前記空間を有するものである。該空間は密閉されていても外部の空間と連通していてもよい。また該空間は、複数に区切られていてもよい。該空間には気体および/または液体で満たされている。
中空状物の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、管状、かご状、風船状、発泡体、多孔質構造、フォーム構造等が挙げられる。図2に、管状、かご状の中空状物の例を示す。これらの中空状物のうちでも、内部に気体及び/又は液体を包含して膨らんでいる風船状物、或いは発泡体は、見掛け密度0.1g/cm以下になるのでより好ましい。また、風船状物は、除去する直前に内部の気体及び/又は液体を抜き出すことにより体積を減少させることができるので、容易に中空糸膜束内部から除去することが可能である。内部に封入する液体としては、エタノールや塩化カルシウム溶液、水などが挙げられる。
また発泡体としては、梱包用資材として市販されている発泡ポリエチレンシートや気泡シートを捲回して成形したもの、チューブに空気を封入したもの、発泡体や発泡性ビーズを金型などで成形したものなどが好適な例として挙げられる。
挿入物の形状は特に制限されないが、球体、楕円体、円柱状、多角柱状であることが好ましい。球体、楕円体、円柱のように角ばった部分が少ない形状にした方が中空糸膜を損傷させる可能性が少ないので好ましい。また挿入物の一部に、長軸に対して垂直な断面が、円、楕円、多角形の何れかの形状であって、その円相当径が中央から片方又は両方の先端に向けて縮小している形状、すなわち、円錘、角錐、円錐台、角錐台である形状や、この形状と円柱や角柱の部分を有する形状も好ましい。このような形状としては、例えば図2−gのように、円柱の一端に円錐形の部分がある形状が特に好ましい。他にも角柱の一端に角錐を有する部分がある形状なども挙げられる。このように、先端が窄まった側を端部固定部側に向けて中空糸膜束内にセットすることにより、中空糸膜を分散させることがより容易になる。なお、円相当径とは、断面積が等しい円の直径を意味する。
挿入物を構成する材料は、特に限定されない。例えば、ステンレススチールやアルミニウム等の金属材料、ガラスや陶磁器等のセラミックス材料、熱可塑性樹脂やゴム等の有機高分子材料が使用できる。これらのうちでも熱可塑性樹脂やゴムなど撓み性のある材料を用いることが好ましい。このような材料の引張弾性率としては、1〜3000MPa以下である材料を挙げることができる
一方、本発明の挿入物は、水溶性の材料を用いて賦形したものであってもよい。例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、珪酸ナトリウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水溶性無機塩や、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン等の水溶性有機高分子、可溶性澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロシキエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性有機化合物等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし複数の混合物として使用することもできる。中でも、可溶性澱粉と水溶性有機高分子との組み合わせ、或いは、可溶性澱粉と水溶性有機化合物との組み合わせであると、見掛け密度が低く、かつ、機械的強度が比較的高い挿入物が得られるので好適である。また、水溶性の挿入物であると、中空糸膜束を製造後、挿入物を水等で溶かして除去することができるという利点がある。特に、中空糸膜束が外筒などに収容されていて、挿入物を取り出しにくい場合に用いると有用である。
挿入物の大きさは、膜束の長さ、膜束の径、充填率、貫通穴の位置などに応じて決定することができる。例えば、得ようとする中空糸膜の長さが1000mm〜2500mm、直径が100mm〜200mmの場合であれば、挿入物の径は50mm〜100mm、長さは400mm〜2000mm程度であればよい。また、得ようとする中空糸膜束の径の太さの1/4〜2/3であるとよい。
本発明の製造方法では、複数本の中空糸膜を束ねて端部を注型剤等で固定する際、端部固定部形成領域よりも中空糸膜の中央寄りに挿入物を挿入することが必要である。まず、中空糸膜束を構成する中空糸膜を準備する。本発明の効果は、中空糸膜束の端部固定部の中空糸膜の中央寄りの界面20における膜充填率が5〜40%であるときに、特に顕著な効果を奏する。このため、この膜充填率を満たすように中空糸膜を用いるとよい。膜充填率のより好ましい範囲は10〜30%である。
また、中空糸膜束の好ましい直径は、30mm〜800mm、より好ましくは、100mm〜800mmである。従って、この点も考慮して膜充填率を選択し、中空糸膜を準備する必要がある。なお、端部が固定された後の中空糸膜束の好ましい長さは、300mm〜3000mmの範囲である。
ここで、膜充填率とは、固定部における中空糸膜束中央側の断面積に対する中空糸膜断面積の総和面積の比率である。即ち、(中空糸膜外径)×(π/4)×(膜本数)/(固定部における中空糸膜束中央側の断面積)で計算される値である。なお、上記の膜充填率にすることにより、中空糸膜が偏在しにくくなり、中空糸膜同士の間隔が適度な中空糸膜束を得ることが出来る。中空糸膜束に挿入物を挿入する前に、中空糸膜束の一端は接着剤などで閉塞させたのち、いくつかに束ねておくと好ましい。
次に挿入物を挿入する。該挿入物は、貫通穴を設ける場合は設けられる側の端部付近に挿入するとよい。中空糸膜束挿入物を挿入する位置は、端部固定部が設けられる領域(端部固定部形成領域)よりも膜の中央寄りに挿入する。端部固定部領域からどの程度の距離をおいて中央寄りに挿入するかについては、該挿入物の大きさや得ようとする中空糸膜束の径の大きさ、長さ、充填率などに応じて決めることができる。具体的には、該挿入物の端部固定部形成領域の端から10〜200mmの範囲内に、挿入物の端部が位置するように設定するのが好ましい。好ましくは30mm〜100mm、より好ましくは40mm〜70mmである。この範囲であると注型剤等が挿入物に付着しにくく、端部固定部において中空糸膜がより均等に分散される。また、径が太くなるほど、挿入位置は端部固定領域からの距離を大きくすることが好ましい。さらに、径が50〜100mmの場合は、この距離を30〜100mmの範囲とするとよい。好ましくは、40〜70mmである。
挿入物を入れる数は、端部固定部の大きさや端部固定部界面における膜充填率によって任意に設定できる。例えば、端部固定部界面における膜充填率が20%以上で端部固定部が直径200mm以下であれば1つ、または2つで良い。また、膜充填率が20%以上で直径が200mmを超える場合には2〜4個用いるのが好ましい。膜充填率が5%以上20%未満の場合には、端部固定部が直径200mm以下であれば2つ、または3つで良い。また、膜充填率が5%以上20%未満で直径が200mmを超える場合には3〜6個用いるのが好ましい。
挿入物が1つの場合、束のできるだけ中心に収まるように挿入するのが好ましく、複数個用いる場合、膜束の周方向に均等に挿入することが好ましい。また、膜の長さ方向に挿入物を連ねて入れることもできる。
貫通穴を中空糸膜束に設ける場合、少なくとも貫通穴を設ける側の端部固定部形成領域に挿入物を挿入する。さらに、貫通穴のない方の端部固定部形成領域にも挿入物を挿入した上で固定部を形成させることができる。この場合、この固定部分においても中空糸膜を均一に分散させる効果が得られる。その結果、貫通穴から曝気した空気が、膜束の上部まで上昇するので、この部分の汚泥もより効果的に剥離できるという利点もある。
なお、上記の挿入物を中空糸膜に挿入する作業は、注型治具上で行うと良い。このとき、後述の注型剤等を受けて端部固定部を作成するための部材なども予め治具上にセットしておくと、作業効率がより高まり、中空糸膜束により好ましい端部固定部を形成させることができる。
さらに、貫通穴を中空糸膜束に設ける場合、挿入物を挿入した中空糸膜束端部のうち、貫通穴が設けられる側の端部に、貫通穴形成ピンを挿入する。貫通穴が設けられる側の端部に下部リングなどの部材が設けられており、この部材に予め貫通穴が設けられている場合は、この穴を介して貫通穴形成ピンを挿入する。貫通穴形成ピンの好ましい長さは、形成される端部固定部の長さと同一、もしくは、5〜20mm長いことが好ましい。
貫通穴の好ましい大きさは、相当直径が2〜30mmが好ましく、より好ましくは5〜25mmである。この範囲とすることにより、穴付近に原水中の懸濁物質が付着しても十分な量の気泡を中空糸膜束内に均一に送りこむことができる。ここで相当直径とは、4×(流路断面積)/(周囲辺長)と定義される。貫通穴の形状は、三角形、四角形、六角形等の多角形、円形、楕円形、扇型、C字型、又は星形等、任意である。
また、貫通穴の数は、端部固定部の断面積や貫通穴の相当直径にもよるが、2〜300個程度が好ましく、より好ましくは5〜100個、さらに好ましくは10〜60個の範囲である。貫通穴の総開口面積、即ち、(貫通穴の相当直径)×π/4×(貫通穴の数)と導入する空気量によって、貫通穴の相当直径と数を調整することが望ましい。
貫通穴形成ピンに加え、端部固定部形成領域に樹脂棒を挿入しておくと好ましい。この樹脂棒は通常は注型剤量の低減などの目的で用いられているものを使用すればよい。この樹脂棒を挿入しておくことにより、次のような効果が期待される。すなわち、(1)貫通穴形成用ピンや注型剤量低減用の樹脂棒等を挿入する位置を微調整することができるので、中空糸膜の分散状態をより均一にすることができる、(2)貫通穴形成用ピンや樹脂棒が中空糸膜間に存在することによって各中空糸膜の相対的位置が保持される、といった効果がある。このため、注型剤が中空糸膜束内に流入するときに生じる流れによって中空糸膜が移動することがないので、中空糸膜の分散性を均一に保持することができる。
上記の結果として、貫通穴形成用ピンや樹脂棒を端部固定部形成領域内の中空糸膜束内に挿入すると、均一分散効果をより顕著に高めることができる。該ピンや樹脂棒の長さは、端部固定部領域の長さによって決めることができるが、端部固定部領域の長さの30〜95%が好ましく、より好ましくは、50〜90%である。また、直径は5〜30mmが好ましい。また挿入される樹脂棒の数は中空糸膜束の長さ、直径、樹脂棒の径などによって決めることができるが、5〜100本が好ましい。樹脂棒は、中空糸膜束の周方向にまんべんなく挿入する。
この後、適宜、中空糸膜束の周囲を布やフィルム等で覆って端部を固定する。また、膜束の上下端に注型剤カップなど、注型剤等を受けて端部固定部を作成するための部材である注型部材を設け、これと注型剤ポットを注入ホースで接続する。該注型部材は、上部ヘッド、下部リングといった端部固定部囲繞部材等、ろ過素子の一部となる部材を介して、もしくはこれらの部材を注型部材として設けることもできる。また挿入物が挿入された中空糸膜束を、一端外筒に挿入した後注型部材をセットすると、外筒内に中空糸膜束が収まった形で端部固定された中空糸膜ろ過素子を得ることができる。中空糸膜端部を固定する方法としては、端部に注型剤等を中空糸膜束内に注入して固定する方法がある。注型剤を注入する方法としては、遠心力によって注型剤等を注入する遠心成形法と、水頭差やポンプ圧力によって注型剤等を注入する静置成形法とが挙げられる。このうち遠心成形法が、中空糸膜間に均一に注入することができるので、より好ましい。遠心成形法で固定部を形成させる場合には、見掛け密度が0.1g/cm以下の挿入物を用いることがより好ましい。0.1g/cm以下であると挿入物が固定部形成領域側に移動しにくく、端部固定部の中心部分まで中空糸膜がより均等に分散しやすい。
端部を固定した後、これを硬化させる。その後、挿入物を中空糸膜束内から除去する。挿入物が膜内に残されたままであると、ろ過処理において汚泥等の排出性に影響を及ぼす可能性がある。挿入物の除去するには、中空糸膜を手で持ち上げて取り出しても良いし、挿入物中の内容物を一端抜いてから挿入物を引き抜いたり、挿入物自体を水や熱などで溶解させてもよい。この後、適宜貫通穴ピン、樹脂棒を抜いて、中空糸膜束を得る。
このように中空糸膜間に挿入物を入れることによって、挿入部分から端部に向かって中空糸膜が束の中心方向に適度に湾曲する。その結果、端部固定部形成領域において中空糸膜が均一に分散される。この状態で中空糸膜の端部を固定することによって、端部固定部において中空糸膜が均一に分散した中空糸膜束を得ることができる。さらに、貫通穴形成ピンや注型剤量低減用の樹脂棒等を端部固定部形成領域内の中空糸膜束内に挿入した場合、中空糸膜の均一分散状態を保持しやすくなる。また、これらの挿入の仕方によって中空糸膜の分散状態を微調整してより均一にすることができる。
上述の方法により得られた中空糸膜束は、端部固定部において中空糸膜が均一に分散されている。その分散状態を具体的に表すと以下のとおりである。
まずは、端部固定部の横断面における膜充填率比が一定範囲内となるという特徴がある。すなわち、端部固定部の膜の長さ方向に垂直な断面において、断面の直径に直交する直線で直径を3等分するように該断面を区分けしたとき、任意の2つの区分の膜充填率比が0.4〜2.5、好ましくは0.8〜1.3、より好ましくは0.9〜1.2、さらに好ましくは1.0〜1.1である。
各区分の膜充填率比の求め方を図6を用いて説明すると、下記のとおりである。図6は端部固定部における中空糸膜束中央側界面の一例を示す。まず、この面の中心0を通る中心線を引く。中心線は、該界面上において、最も膜の数が疎な部分をできるだけ多く通るように引く。該中心線に直交する直線(垂直線)で中心線を3等分することにより、該断面を3分割する。これらの垂直線と端部固定部辺縁と交差する点を各々Y1、Z1、Y2、Z2、さらに、中心線と端部固定部辺縁と交差する点をP1,P2とする。P1を通る端部固定部辺縁と直線Y1、Z1とで囲まれた領域を区画A、Y1、Y2、Z1、Z2およびその間に存在する端部固定部辺縁により囲まれた領域を区画Bとする。P2を通る端部固定部辺縁と直線Y2、Z2とで囲まれた領域を区画Cとする。区画A、B、C、各々の面積を計算で求めた値を各々SA、SB、SCとする。各区画に存在する貫通穴の部分の面積は該面積から除外する。また、各区画A、B、Cに存在する中空糸膜の数を数え、その値を各々MA、MB、MCとする。なお、貫通穴や中空糸膜が2つの区画にまたがって存在する場合には、各々の区画に在る部分の面積比によって按分する。このMA/SA、MB/SB、MC/SCが各区画の膜充填率となる。3区画中から任意の2区画を選択し、その比を求めることにより、該区画間の膜充填率比を得ることができる。
次に、中空糸膜束の端部固定部において各中空糸膜がほぼ平行に配置されているという特徴を有する。すなわち、端部固定部を中心軸に沿って切断しその切断面を観察したとき、中空糸膜の90%以上が中心軸方向に対して0°〜20°、好ましくは0〜15°、より好ましくは0〜10°の角度でほぼ平行に固定されている。
上記のように端部が固定された中空糸膜束は、中空糸膜間に適度空隙が確保されるので、汚泥などが蓄積しにくい上、付着した汚泥などを逆洗などにより容易に剥離することができる。
本発明の実施例を以下に説明するが、それによって本発明が限定されることはない。
[実施例1]
発泡ポリエチレン製の円柱状の挿入物を使用し、遠心接着法により端部を固定した中空糸膜束を有するろ過素子を製造した。該挿入物は、厚み1mmの発泡ポリエチレンシートを捲回して、外径75mm、全長800mmに成形した。該挿入物の重量と体積を測定して見掛け密度を求めたところ、0.04g/cmであった。
なお、挿入物の体積は以下の方法で測定した。挿入物を50μmのポリエチレン製袋に入れて水中に浸漬した。浸漬する際には該袋中に空気溜りが生じないようにした。完全に挿入物が水中に浸漬されたときに掛かる浮力を計測し、該計測値と浸漬水の密度とから体積Aを求めた。別途、浸漬したときのポリエチレン製袋の体積Bを同様にして求めた。体積Aから体積Bを減じた値を挿入物の体積とした。
上記の挿入物を使用し、以下のようにして端部を固定した中空糸膜束を有するろ過素子を製造した。図3は、固定部の形成方法を示す概念図である。中空糸膜として、ポリフッ化ビニリデン製の細孔径0.1μmの精密ろ過膜で、外径1.2mm、内径0.6mmを3300本用いた。また、中空糸膜束を固定してろ過素子とする部材として、内径155mm、高さ70mmの上部ヘッド2と内径140mm、高さ88mmの下部リング3を、直径13mm、長さ2080mmのパイプ2本(図示せず)を用いて連結固定したものを用いた。なお、上部ヘッド2の一側面には、内径140mm、高さ40mmの注型剤カップ2’が一体的に設けられている。また、下部リング内には、高さ88mmのうち高さ38mmのところを、直径11mmの貫通穴を24個有する仕切り板で高さ方向に対して垂直に仕切ることにより、端部固定部を形成するための区画が設けられている。
まず、注型具にろ過素子の構成部材をセットした。注型具は、中央部に中空糸膜束を収納するための断面がU字状で長さが1800mmの束受け部、その片端側に上部ヘッド2を固定するためのヘッド固定部、他の片端側には下部リング3を固定するためのリング固定部とを有している。束受け部とヘッド固定部とリング固定部とはベース板で一体化されている。
まず、上部ヘッド側の中空糸膜端から5mm分の中空部を閉塞させたのち、各膜をバラした状態で1100本ずつ3束に分けた。各束を直径55mmの穴を3個有した直径150mmの多孔板9に挿入し、該多孔板9を上部ヘッド2内に収容した。
続いて、下部リング側の中空糸膜を1650本ずつ2束に分けた。先ず1束を下部リング3内に水平にセットした後にその上に上記挿入物10を置いた。このとき該挿入物10は、図3のように下部リング3端部から中空糸膜束1の中央側に50mm離れた位置に該挿入物の先端があるように配置した。この上にもう1束の中空糸膜束を置き、挿入物10が外部から直接露出しないように、挿入物の周りに中空糸膜を一様に配置した。その後、下部リング側中空糸膜端を下部リング内に収容した。さらに、一端に直径15mmの円板を有した、直径11mm、長さ70mmの貫通穴形成ピン8を24本、図3のように下部リングに設けられた(一部のみ図示)貫通穴を通して該中空糸膜束内に挿入した。なお、貫通穴形成ピンは、水平に置かれている中空糸膜束の下側から上側に向かって順番に1本ずつ挿入した。
この後、上部ヘッド2、下部リング3にセットされた中空糸膜束は、注型治具(図示せず)に固定した。このとき、挿入物の周りにある中空糸膜の周囲を布で覆い、この布の上からベルトで注型治具に固定した。そして、この注型治具を遠心接着用架台(図示せず)にセットした。
上記の遠心接着用架台に設置された注型剤ポット11と上部ヘッド2に設けられた注型剤カップ2’および下部リング3を注入ホース12で接続した。この注型剤ポット11内に2液混合型ウレタン樹脂の混合物を投入した。次いで、遠心接着用架台を177rpmの速度で回転させ、端部固定部形成領域に35Gの遠心力がかかるようにした。回転開始から90分後に回転を停止し、注型治具を遠心接着用架台から取り外した。注型剤カップ2’と注入ホースとの接続部分、および注入ホースと下部リングの接続部分で切り離した。これを50℃の乾燥機内で24時間加熱した。次いで、注型剤カップ2’と上部ヘッド2との境目で切断して中空糸膜を開口させた。
その後、ベルトをはずして注型治具から中空糸膜束およびろ過素子の構成部材を取り出し、中空糸膜全体を覆っている布を外した。次に中空糸膜を手で少し持ち上げて、中空糸膜束1内に挿入されている挿入物を抜き取った。また、下部リングに挿入された貫通穴形成ピン8を抜いた。下部リング側固定部5には、直径11mmの貫通穴6が形成された。
その結果、両端が注型剤で固定され、さらに中空糸膜束の一方の端部外周が上部ヘッド2に、他方の端部外周が下部リング3に固定されたろ過素子が得られた。上部ヘッド側端部固定部4と下部リング側端部固定部5のろ過部界面間の有効長が2000mm、膜面積25m2 であり、下部リング側の端部固定部における中空糸膜充填率は24%であった。
該中空糸膜束を詳細に観察したところ、挿入物を抜き取った後の中空糸膜に傷等の発生はなかった。また、挿入物が端部固定部にめり込んだ痕もなかった。
上記の中空糸膜ろ過素子を水中に浸漬して曝気し、膜の状態を観察した。まず、中空糸膜ろ過素子を容積8m3 の透明水槽中に垂直状態で浸漬した。図5にろ過素子と曝気用の配管の関係を示す。すなわち、下部リング側端部固定部5から20cm下部でかつ下部リング側固定部5のほぼ中心部に、上向きの曝気用気体噴出口18を有する、直径2cm曝気用気体導入管17を設置した。また、上部ヘッドにはろ過水配管と接続するための集水キャップ19を取り付けた。該集水キャップ19はろ過水配管(図示せず)を接続し、水槽に固定した。
曝気用気体導入管17から6Nm3 /hrの空気を曝気しつつ、ろ過水配管に接続された吸引ポンプで、膜ろ過流束が0.6m3 /膜面積m2 /日となる様に吸引ろ過した。曝気された空気は、下部リング側端部固定部5近傍から散逸することなく各中空糸膜を揺動させ、中空糸膜束の上方へ移動した。曝気された空気が、中空糸膜周囲の水を十分に攪拌することが確認された。
さらに、この中空糸膜ろ過素子を活性汚泥槽に浸漬して、ろ過試験を行った。活性汚泥の原水には、平均BOD濃度が150mg/l、SS濃度が160mg/lである都市下水を用いた。曝気用気体導入管17から6Nm3 /hrの空気を曝気しつつ、吸引ポンプで膜ろ過流束が0.6m3 /膜面積m2 /日となる様に吸引ろ過した。この時、膜間差圧は−15〜−20kPaで3ヶ月間安定であった。また試験中、活性汚泥槽のMLSS濃度は、平均10000mg/l、平均温度は25゜Cであった。
ろ過後、中空糸膜に付着した汚泥や夾雑物の重量は3.2kgであった。なお汚泥や夾雑物の重量は、ろ過実験後における湿潤状態の中空糸膜ろ過素子の重量から、ろ過実験前における湿潤状態の中空糸膜ろ過素子の重量を差し引いて求めた値である。
さらに、下記のように中空糸膜束の端部固定部断面の観察を行った。まず、中空糸膜束の上部ヘッド側端部固定部4を軸方向に切断して4等分し、端部固定部4内で各中空糸膜間に注型剤が存在するかどうか切断面を観察した。いずれの切断面においても注型剤が存在しており、欠陥部分は無かった。
次に、下部リング付近の中空糸膜と支柱を切断して下部リングを取り出し、下部リングに固定されている中空糸膜の自由端部分を毟って取り除き、端部固定部における中空糸膜の分散状態を観察した。先ず、貫通穴と中空糸膜の位置との関係を目視観察した。貫通穴6は全て中空糸膜束の内側に存在した。さらに、全ての貫通穴6と貫通穴6の間には中空糸膜端部が存在した。
さらに、下部リング側端部固定部の界面における中空糸膜配置を確認した。まず、該端部固定部の中空糸膜が開口している側の面全体を写真撮影し、この写真を約2倍に拡大して固定領域を以下のように3分割し、各区画における膜充填率の比率を計測することによって行った。図6にその説明図を示す。
まず、遠心接着したときに下方になっていた下部リング固定部の点P1と下部リングの中心0を通る中心線を引き、該中心線と下部リング固定部の辺縁と交差する点をP2とした。更にP1から47mmの点Q1を通る中心線に垂直な線を引き、該垂直線が下部リング固定部の辺縁と交差する点をY1、Z1とした。またP2から47mmの点Q2を通る中心線に垂直な線を引き、該垂直線が下部リング固定部の辺縁と交差する点をY2、Z2とした。P1を通る下部リング固定部の辺縁と直線Y1、Z1とで囲まれた領域を区画Aとした。Y1、Y2を通る下部リング固定部の辺縁、Z1、Z2を通る下部リング固定部の辺縁、直線Y1、Z1、直線Y2、Z2とで囲まれた領域を区画Bとした。P2を通る下部リング固定部の辺縁と直線Y2、Z2とで囲まれた領域を区画Cとした。区画A、B、C、各々の面積を計算で求めた値を各々SA、SB、SCとした。なお、各区画に存在する貫通穴の部分の面積は該面積から除外した。また、各区画A、B、Cに存在する中空糸膜の数を数え、その値を各々MA、MB、MCとした。なお、貫通穴や中空糸膜が2つの区画にまたがって存在する場合には、各々の区画に在る部分の面積比によって按分した。以下の数式によって区画A、B、Cの膜充填率比〔FA/FB〕と〔FA/FC〕を計算した。
〔FA/FB〕=(MA/SA)/(MB/SB)
〔FA/FC〕=(MA/SA)/(MC/SC)
その結果、〔FA/FB〕が1.0であり、〔FA/FC〕が1.1であった。
次に、中空糸膜束の下部リング側の端部固定部を中心軸に沿って切断し、その切断面を観察した。結果、中空糸膜の90%以上が中心軸方向に対して0°〜10°の角度でほぼ平行に固定されていた。
[実施例2]
市販のゴム風船に空気を封入した挿入物を使用し、遠心接着法により中空糸膜束を有するろ過素子を製造した。該挿入物は、外径70mm、全長800mm、封止部の反対側端が外径70mmの半球状を呈している円柱状であった。該挿入物の見掛け密度は、0.02g/cmであった。なお、該見掛け密度は、ポリエチレン製袋を用いずに直接該挿入物を水中に浸漬して体積を測定した他は、実施例1と同様にして求めた。
この挿入物を用い、実施例1と同様にして中空糸膜束を有するろ過素子を製造した。前記挿入物を中空糸膜束内から取り出す際、挿入物内の空気を抜いて体積を小さく後に取り出したところ、取り出し作業が極めて容易であった。該中空糸膜束を詳細に観察したところ、挿入物を抜き取った後の中空糸膜に傷等の発生はなかった。また、挿入物が端部固定部にめり込んだ痕もなかった。
次に得られたろ過素子について、実施例1と同様に水中での曝気したときの膜の状態の観察を行った。その結果、曝気された空気は下部リング側端部固定部近傍からの散逸することなく各中空糸膜を揺動させ、中空糸膜束の上方へ移動した。曝気された空気が、中空糸膜束周囲の水を十分に攪拌することが確認された。
さらに、下記のように中空糸膜束の端部固定部断面の観察を行った。まず、中空糸膜束の上部ヘッド側端部固定部4を軸方向にを切断して4等分し、端部固定部4内で各中空糸膜間に注型剤が存在するかどうか切断面を観察した。いずれの切断面においても注型剤が存在しており、欠陥部分は無かった。
次に、実施例1と同様にして、端部固定部における中空糸膜の分散状態を観察した。先ず、貫通穴と中空糸膜の位置との関係を目視観察した。貫通穴6は全て中空糸膜束の内側に存在した。さらに、全ての貫通穴6と貫通穴6の間には中空糸膜端部が存在した。
次に、実施例1と同様にして3分割した端部固定部の各区画における膜充填率の比率を計測した。その結果、〔FA/FB〕が1.1であり、〔FA/FC〕が1.0であった。
さらに、中空糸膜束の下部リング側の端部固定部を中心軸に沿って切断し、その界面を観察した。結果、中空糸膜の90%以上が軸方向に対して0°〜10°の角度でほぼ平行に固定されていた。
[実施例3]
図2−gに示す形状のポリ塩化ビニル製の挿入物を使用し、静置接着法により中空糸膜束を有するろ過素子を製造した。
該挿入物は、厚み5mmのポリ塩化ビニル製の板を加工して成形したものであり、各面が閉鎖されて開口部を有していないものである。先端の断面形状が外径20mmの円であり、円柱状部分の外径が75mm、長さが700mmであって、全長が800mmである。該挿入物の見掛け密度は、0.35g/cmであった。なお、該見掛け密度は、ポリエチレン製袋を用いずに直接該挿入物を水中に浸漬して体積を測定した他は、実施例1と同様にして求めた。
この挿入物を用い、実施例1と同様にして中空糸膜ろ過素子の構成部材を注型治具にセットした。次いで、該注型治具を上部ヘッドを下側にして垂直に立て、上部ヘッドに設けられた注型剤カップ部と注型剤ポット11を注入ホースで接続した。該注型剤ポット11内に2液混合型ウレタン樹脂の混合物を投入した。その後、注型剤ポット11を空気で加圧し、該樹脂混合物を5分間かけて上部ヘッド内に注入し、120分間静置した。以後、実施例1と同様にして、端部が固定された中空糸膜束を有するろ過素子を製造した。
次いで、注型具ごと上下反転して下部リング側を接着した。注型剤ポットと下部リングは注入ホースで接続した。そして、該注型剤ポット11内に2液混合型ウレタン樹脂の混合物を投入した。その後、注型剤ポット11を空気で加圧して該樹脂混合物を5分間かけて下部リングの固定部形成領域に注入し、120分間静置した。
該中空糸膜束を詳細に観察したところ、挿入物を抜き取った後の中空糸膜に傷等の発生はなかった。また、挿入物が端部固定部にめり込んだ痕もなかった。
次に得られたろ過素子について、実施例1と同様に水中での曝気したときの膜の状態を観察した。その結果、曝気された空気は下部リング側端部固定部近傍からの散逸することなく各中空糸膜を揺動させ、中空糸膜束の上方へ移動した。曝気された空気が、中空糸膜束周囲の水を十分に攪拌することが確認された。
さらに、下記のように中空糸膜束の端部固定部断面の観察を行った。
まず、中空糸膜束の上部ヘッド側端部固定部4を軸方向に切断して4等分し、端部固定部4内で各中空糸膜間に注型剤が存在するかどうか切断面を観察した。ろ過素子中央側の切断面において、中空糸膜小束内に注型剤の無い欠陥部分が2箇所存在したものの、他の部分は注型剤が存在しており、欠陥部分は無かった。
次に、実施例1と同様にして、端部固定部における中空糸膜の分散状態を観察した。先ず、貫通穴と中空糸膜の位置との関係を目視観察した。貫通穴6は全て中空糸膜束の内側に存在した。さらに、全ての貫通穴6と貫通穴6の間には中空糸膜端部が存在した。
次に、中空糸ろ過膜素子の構成部材を注型治具にセットしたときに下方になっていた側の下部リング固定部の点をP1とした以外は、実施例1と同様にして固定領域を3分割し、各区画における膜充填率の比率を計測した。その結果、〔FA/FB〕が1.1であり、〔FA/FC〕が1.1であった。
さらに、中空糸膜束の下部リング側の端部固定部を中心軸に沿って切断し、その界面を観察した。結果、中空糸膜の90%以上が軸方向に対して0°〜10°の角度でほぼ平行に固定されていた。
[実施例4]
図2−gに示す形状の挿入物を使用し、遠心接着法により中空糸膜束を有するろ過素子を製造した。
該挿入物は、厚み2mmのポリエチレン製の板を加工して成形したものであり、実施例3の挿入物と同一形状である。該挿入物の見掛け密度は、0.10g/cmであった。該見掛け密度は、ポリエチレン製袋を用いずに直接該挿入物を水中に浸漬して体積を測定した他は、実施例1と同様にして求めた。
この挿入物を用い、実施例1と同様にして中空糸膜束を有するろ過素子を製造し、これを評価した。挿入物を抜き取った後の中空糸膜に傷等の発生はなかった。また、挿入物が端部固定部にめり込んだ痕もなかった。さらに、下部リングの下面を観察したところ、貫通穴6は全て中空糸膜束の内側に存在していた。
次に得られたろ過素子について、実施例1と同様に水中での曝気したときの膜の状態を観察した。その結果、曝気された空気は下部リング側端部固定部近傍からの散逸することなく各中空糸膜を揺動させ、中空糸膜束の上方へ移動した。曝気された空気が、中空糸膜束周囲の水を十分に攪拌することが確認された。
さらに、実施例1と同様にろ過試験を行った。その結果、膜間差圧は−15〜−20kPaで3ヶ月安定であった。また、3ヶ月後、中空糸膜に付着した汚泥又は夾雑物の重量は3.2kgであった。
次に、下記のように中空糸膜束の端部固定部断面の観察を行った。まず、中空糸膜束の上部ヘッド側端部固定部4を膜の長さ方向に4等分し、各断面において各中空糸膜間に注型剤が存在するかどうか観察した。結果、いずれの切断面においても注型剤が存在しており、欠陥部分は無かった。
次に、実施例1と同様にして、端部固定部における中空糸膜の分散状態を観察した。先ず、貫通穴と中空糸膜の位置との関係を目視観察した。貫通穴6は全て中空糸膜束の内側に存在した。さらに、全ての貫通穴6と貫通穴6の間には中空糸膜端部が存在した。
次に、実施例1と同様にして3分割した固定領域の各区画における膜充填率の比率を計測した。その結果、〔FA/FB〕が1.1であり、〔FA/FC〕が1.0であった。
さらに、中空糸膜束の下部リング側の端部固定部を中心軸に沿って切断し、その界面を観察した。結果、中空糸膜の90%以上が軸方向に対して0°〜10°の角度でほぼ平行に固定されていた。
[実施例5]
図2−gに示す形状の挿入物を使用し、遠心接着法により中空糸膜束を有するろ過素子を製造した。
該挿入物は、厚み3mmのポリ塩化ビニル製の板を加工して成形したものであり、実施例3の挿入物と同一形状である。該挿入物の見掛け密度は、0.22g/cm であった。該見掛け密度は、ポリエチレン製袋を用いずに直接該挿入物を水中に浸漬して体積を測定した他は、実施例1と同様にして求めた。
この挿入物を用い、実施例1と同様にして中空糸膜束を有するろ過素子を製造し、これを評価した。まず、挿入物を抜き取った後の中空糸膜に傷等の発生はなかった。また、挿入物は30mm程度上部ヘッド側端部固定部4側に移動していたものの、端部固定部にめり込んだ痕はなかった。
次に得られたろ過素子について、実施例1と同様に水中での曝気したときの膜の状態を観察した。その結果、曝気された空気は下部リング側端部固定部近傍からの散逸することなく各中空糸膜を揺動させ、中空糸膜束の上方へ移動した。曝気された空気が、中空糸膜束周囲の水を十分に攪拌することが確認された。ただし、中空糸膜束の中心部から大きな気泡群が上昇するのが観察された。
さらに、実施例1と同様にろ過試験を行った。その結果、膜間差圧は−15〜−40kPaで3ヶ月安定であった。また、3ヶ月後、中空糸膜に付着した汚泥又は夾雑物の重量は4.2kgであった。
次に、下記のように中空糸膜束の端部固定部断面の観察を行った。まず、中空糸膜束の上部ヘッド側端部固定部4を膜の長さ方向に4等分し、各断面において各中空糸膜間に注型剤が存在するかどうか観察した。その結果、いずれの切断面においても注型剤が存在しており、欠陥部分は無かった。
次に、実施例1と同様にして、端部固定部における中空糸膜の分散状態を観察した。先ず、貫通穴と中空糸膜の位置との関係を目視観察した。貫通穴6は全て中空糸膜束の内側に存在した。ただし、中空糸膜束端中央に、中空糸膜がほとんど存在しない部分があり、この部分に貫通穴6が3つ存在した。
次に、実施例1と同様にして3分割した固定領域の各区画における膜充填率の比率を計測した。その結果、〔FA/FB〕が1.8であり、〔FA/FC〕が1.1であった。
さらに、中空糸膜束の下部リング側の端部固定部を中心軸に沿って切断し、その界面を観察した。結果、中空糸膜の90%以上が軸方向に対して0°〜10°の角度でほぼ平行に固定されていた。
[実施例6]
実施例2と同じ形状の加硫ゴム製挿入物を使用し、静置接着法により中空糸膜束を有するろ過素子を製造した。挿入物内には35重量%エタノール水溶液を入れて密封した。該挿入物の見掛け密度は、0.95g/cmであった。
この挿入物を用い、実施例3と同様にして中空糸膜束およびろ過素子を製造し、これを評価した。挿入物を抜き取った後の中空糸膜に傷等の発生はなかった。また、挿入物は20mm程度上部ヘッド側端部固定部4側に移動していたものの、端部固定部にめり込んだ痕はなかった。
次に得られたろ過素子について、実施例1と同様に水中での曝気したときの膜の状態を観察した。その結果、曝気された空気は下部リング側端部固定部近傍からの散逸することなく各中空糸膜を揺動させ、中空糸膜束の上方へ移動した。曝気された空気が、中空糸膜束周囲の水を十分に攪拌することが確認された。ただし、中空糸膜束の中心部から大きな気泡群が上昇するのが観察された。
さらに、実施例1と同様にろ過試験を行った。その結果、膜間差圧は−15〜−45kPaで3ヶ月安定であった。また、3ヶ月後、中空糸膜に付着した汚泥又は夾雑物の重量は4.4kgであった。
次に、下記のように中空糸膜束の端部固定部断面の観察を行った。まず、中空糸膜束の上部ヘッド側端部固定部4を膜の長さ方向に4等分し、各断面において各中空糸膜間に注型剤が存在するかどうか観察した。その結果、いずれの切断面においても注型剤が存在しており、欠陥部分は無かった。
続いて、実施例1と同様にして、端部固定部における中空糸膜の分散状態を観察した。先ず、貫通穴と中空糸膜の位置との関係を目視観察した。貫通穴6は全て中空糸膜束の内側に存在した。ただし、中空糸膜束端中央に、中空糸膜がほとんど存在しない部分があり、この部分に貫通穴6が3つ存在した。
また、実施例1と同様にして3分割した固定領域の各区画における膜充填率の比率を計測した。その結果、〔FA/FB〕が2.1であり、〔FA/FC〕が1.2であった。
さらに、中空糸膜束の下部リング側の端部固定部を中心軸に沿って切断し、その界面を観察した。結果、中空糸膜の90%以上が軸方向に対して0°〜10°の角度でほぼ平行に固定されていた。
[実施例7]
断面形状が楕円環状である水溶性の挿入物2個を使用し、遠心接着法により端部を固定した中空糸膜束を有するろ過素子を製造した。該挿入物は、可溶性澱粉にカルボキシメチルセルロースの水溶液を加えてペースト状にしたものを型に流し込んで乾燥させて成形したものであり、空隙率が70%の多孔体である。断面形状が、短軸外径40mm、短軸内径30mm、長軸外径100mm、長軸内径90mmの楕円環であり、全長が850mmである。該挿入物の見掛け密度は、0.09g/cmであった。なお、見掛けの密度は、実施例1と同様にして求めた。
上記の挿入物を使用し、以下のようにして端部を固定した中空糸膜束を有するろ過素子を製造した。図4は、固定部の形成方法を示す概念図である。
ポリフッ化ビニリデン製の細孔径0.1μmの精密ろ過膜で、外径1.2mm、内径0.6mm、長さ1180mmの中空糸膜を1560本用いた。
まず、片方の中空糸膜端から5mm分を目止めしたのち、各膜をバラした状態で520本ずつ輪ゴムで3束に分けた。高密度ポリエチレンフィルムの上にこの中空糸膜束を1束を水平に置き、その上に前記の挿入物を1個置いた。次に、その上に中空糸膜束をまた1束置いて、その上に前記の挿入物を1個置いた。さらに、その上に中空糸膜束を1束置いた。なお、2つの挿入物は、中空糸膜の長さ方向の中央に配置した。すなわち、挿入物の先端が端部固定部形成領域、すなわち図4のX−X’線から70mmの位置に配置した。また、挿入物が外部から露出しないように、挿入物の周りに中空糸膜を一様に配置した。
次いで、上記の挿入物が入った中空糸膜束を高密度ポリエチレンフィルムで包み込み両端をテープで固定した。該包装体をABS製の径152mm、長さ1120mmの外筒に収納した後、両端のテープを除去して高密度ポリエチレンフィルムを引き抜いた。
その後、中空部を閉塞した側の端部に、外径14mm、長さ80mmのポリウレタン製樹脂棒を48本挿入し、この端面付近の外周にテープを巻いて固定した。樹脂棒は中空糸膜束に均等間隔に配置した。
一方、中空部が開口した側の端部に、外径11mm、長さ120mmのポリエチレン製の貫通穴形成ピン24本と上記の樹脂棒32本を挿入し、この端面付近の外周にもテープを巻いて固定した。一緒に直径15mmの円板を有した、直径11mm、長さ120mmの貫通穴形成ピンと外径14mm、長さ80mmの樹脂棒は、中空糸膜が均等に分散するように、かつ、貫通穴形成ピンが中空糸膜束内に均等に位置するように配置した。
その後、外筒の両端面に深さ35mmの注型剤カップ2を当接し、ナットで液密的に固定した。続いて、これを遠心接着用架台(図示せず)にセットした。
遠心接着用架台に設置されている注型剤ポット11と注型剤カップ2とを注入ホース12で接続した。この注型剤ポット11内に2液混合型ウレタン樹脂の混合物を投入した。次いで、遠心接着用架台を250rpmの速度で回転させて端部固定部形成領域において35Gの遠心力がかかるようにした。回転開始から90分後に回転を停止し、外筒に収納され、かつ、端部が固定された中空糸膜束を遠心接着用架台から取り外した。これを50℃の乾燥機内で24時間加熱した。この後、両方の注型剤カップ部2’を取り外した。次いで、外筒から突出している部分、約35mmを切断した。このことにより、予め端部を閉塞させた側の中空糸膜端部は、中空部が開口した。
その後、貫通穴形成ピン8を抜いた。直径11mmの貫通穴6が形成された。(以後、中空部が開口した側を透過側、貫通穴がある側を原水側、と略す。)
この中空糸膜ろ過素子の両端面にろ過装置の配管と接続するためのキャップを取り付けた。このキャップからろ過装置に接続して原水側から70℃の熱水を流した。これにより挿入物を溶解させて除去した。
その結果、両端が注型剤で固定された中空糸膜束およびこれを有するろ過素子が得られた。端部固定部間のろ過部界面間の有効長が990mm、膜面積6m2 であり、各端部固定部の直径は152mm、長さは65mm、端部固定部界面における中空糸膜充填率10%であった。
次に得られたろ過素子について、実施例1と同様に水中での曝気したときの膜の状態を観察した。その結果、曝気された空気は下部リング側端部固定部近傍からの散逸することなく各中空糸膜を揺動させ、中空糸膜束の上方へ移動した。曝気された空気が、中空糸膜束周囲の水を十分に攪拌することが確認された。ただし、中空糸膜束の中心部から大きな気泡群が上昇するのが観察された。
次に、下記のように中空糸膜束の端部固定部断面の観察を行った。
まず、中空糸膜束の透過側端部固定部4を膜の長さ方向に4等分し、各断面において各中空糸膜間に注型剤が存在するかどうか観察した。その結果、いずれの切断面においても注型剤が存在しており、欠陥部分は無かった。
次に、実施例1と同様にして、原水側端部固定部における中空糸膜の分散状態を観察した。先ず、貫通穴と中空糸膜の位置との関係を目視観察した。貫通穴6は全て中空糸膜束の内側に存在した。さらに、全ての貫通穴6と貫通穴6との間には中空糸膜束が存在した。
次に、実施例1と同様にして3分割した固定領域の各区画における膜充填率の比率を計測した。その結果、〔FA/FB〕が1.0であり、〔FA/FC〕が1.1であった。
さらに、中空糸膜束の下部リング側の端部固定部を中心軸に沿って切断し、その界面を観察した。結果、中空糸膜の90%以上が軸方向に対して0°〜10°の角度でほぼ平行に固定されていた。
[比較例1]
下部リング側において円柱状の挿入物を配置せずに遠心接着を実施した以外は、実施例1と同様にして中空糸膜束およびろ過素子を製造した。
実施例1と同様に水槽で曝気し膜の状態を観察したところ、曝気された空気が下部リング側端部固定部より散逸し、中空糸膜の揺動効果及び中空糸膜上方への移動による攪拌効果の有効性が確認されなかった。
また、実施例1と同様にしてろ過試験を行った。2週間で膜間差圧が−60kPaを超えてしまい運転を継続できなくなった。
次に、下記のように中空糸膜束の端部固定部断面の観察を行った。
まず、中空糸膜束の上部ヘッド側端部固定部4を膜の長さ方向に4等分し、各断面において各中空糸膜間に注型剤が存在するかどうか観察した。いずれの切断面においても注型剤が存在しており、欠陥部分はなかった。
次に、実施例1と同様にして、下部リング側端部固定部における中空糸膜の分散状態を観察した。先ず、貫通穴と中空糸膜の位置との関係を目視観察した。中空糸膜が片側に集まっていて、その反対側に中空糸膜がほとんど存在しない部分があった。そして中空糸膜がほとんど存在しない部分に貫通穴8個が存在しており、該8つの貫通穴のうち5つの貫通穴6相互の間には中空糸膜が全く存在していなかった。
次に、実施例1と同様にして3分割した固定領域の各区画における膜充填率の比率を計測した。その結果、〔FA/FB〕が1.3であり、〔FA/FC〕が9.1であった。
さらに、中空糸膜束の下部リング側の端部固定部を中心軸に沿って切断し、その界面を観察した。結果、中空糸膜の30%以上が軸方向に対して10°〜30°の角度で傾いていた。
本発明の方法によると、低い膜充填率でも中空糸膜を端部固定部に均等に分散配置された、端部が固定された中空糸膜束を容易に製造することができる。したがって、得られた中空糸膜束は、一般の膜ろ過処理のみならず、特に膜分離活性汚泥法に用いる中空糸膜ろ過素子として有効に用いることができる。
中空糸膜ろ過素子の実施形態の一例を示す説明図である。 挿入物の形態例を示す説明図である。 中空糸膜ろ過素子束の固定部の形成方法の一例を示す説明図である。 中空糸膜ろ過素子束の固定部の形成方法の他の一例を示す説明図である。 中空糸膜ろ過素子の曝気試験時における気体導入管の配置を示す説明図である。 端部固定部における中空糸膜の分散状態を評価するための方法を示す説明図である。
符号の説明
1.中空糸膜束
2.上部ヘツド
2’.注型剤カップ部(或いは、注型剤カップ)
3.下部リング
4.上部ヘッド側端部固定部
5.下部リング側端部固定部
6.貫通穴
7.支柱
8.貫通穴形成ピン
9.多孔板
10.挿入物
11.注型剤ポット
12.注入ホース
13.注型剤
14.外筒
15.樹脂棒
16.ナット
17.曝気用気体導入管
18.曝気用気体噴出口
19.集水キャップ
20.端部固定部の中空糸膜の中央寄りの界面
O:中心線
P1,P:中心線と端部固定部辺縁とが交差する点
Y1,Y2,Z1,Z2:中心線と直交する線と端部固定部辺縁とが交差する点
Q1,Q2:中心線と直交する線とが交差する点

Claims (14)

  1. 端部が固定された中空糸膜束を製造する方法であって、固定される領域よりも中央寄りの中空糸膜束内部に見掛け密度が0.1g/cm以下である挿入物を挿入し、該中空糸膜端部を固定し、その後、該挿入物を中空糸膜束内部から除去することを特徴とする端部が固定された中空糸膜束の製造方法。
  2. 挿入物が中空状物であることを特徴とする請求項1の中空糸膜束の製造方法。
  3. 挿入物が発泡体であることを特徴とする請求項の中空糸膜束の製造方法。
  4. 挿入物が、内部に気体及び/又は液体を包含している風船状物であることを特徴とする請求項の中空糸膜束の製造方法。
  5. 挿入物が、球状、円柱状、多角柱状の何れかの形態を有していることを特徴とする請求項1〜4の何れかの中空糸膜束の製造方法。
  6. 挿入物は、長軸に対して垂直な断面が円、楕円、多角形の何れかの形状であり、該断面の円相当径が長軸に沿って中央から片方又は両方の先端に向けて縮小していることを特徴とする請求項1〜5の何れかの中空糸膜束の製造方法。
  7. 挿入物が、熱可塑性樹脂又はゴムからなることを特徴とする請求項1〜6の何れかの中空糸膜束の製造方法。
  8. 端部が固定される領域の片側に貫通穴を設けることを特徴とする請求項1〜7の何れかの中空糸膜束の製造方法。
  9. 端部の固定部の中空糸膜の中央寄りの界面における膜充填率が5〜40%の範囲である請求項1〜8の何れかの中空糸膜束の製造方法。
  10. 端部が固定された中空糸膜束を製造する方法であって、固定される領域よりも中央寄りの中空糸膜束内部に、見掛け密度が0.1g/cm以下である挿入物を挿入し該中空糸膜端部に遠心力によって注型剤を注入して硬化させることによって該中空糸膜端部を固定し、その後、該挿入物を中空糸膜束内部から除去することを特徴とする端部が固定された請求項1〜9の何れかの中空糸膜束の製造方法。
  11. 請求項1〜10の何れかの製造方法により得られる端部が固定された中空糸膜束。
  12. 中空糸膜束の端部が端部固定部囲繞部材内に固定された中空糸膜ろ過素子を製造する方法であって、
    固定される領域よりも中央寄りの前記中空糸膜束内部に見掛け密度が0.1g/cm 以下である挿入物を挿入し、
    前記中空糸膜束の端部を前記端部固定部囲繞部材内に固定し、その後、前記挿入物を前記中空糸膜束内部から除去することを特徴とする中空糸膜ろ過素子の製造方法。
  13. 外筒内部に挿入された中空糸膜束の端部が固定された中空糸膜ろ過素子を製造する方法であって、
    固定される領域よりも中央寄りの前記中空糸膜束内部に見掛け密度が0.1g/cm 以下である挿入物を挿入し、
    前記中空糸膜束の端部を、前記外筒内部において固定し、その後、前記挿入物を前記中空糸膜束内部から除去することを特徴とする中空糸膜ろ過素子の製造方法。
  14. 請求項12または請求項13に記載の製造方法により得られる中空糸膜ろ過素子。
JP2008524769A 2006-07-10 2007-07-05 中空糸膜束の製造方法 Expired - Fee Related JP5367368B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008524769A JP5367368B2 (ja) 2006-07-10 2007-07-05 中空糸膜束の製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006189060 2006-07-10
JP2006189060 2006-07-10
PCT/JP2007/063472 WO2008007608A1 (fr) 2006-07-10 2007-07-05 Procédé de production de faisceaux de membranes à fibres creuses
JP2008524769A JP5367368B2 (ja) 2006-07-10 2007-07-05 中空糸膜束の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2008007608A1 JPWO2008007608A1 (ja) 2009-12-10
JP5367368B2 true JP5367368B2 (ja) 2013-12-11

Family

ID=38923170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008524769A Expired - Fee Related JP5367368B2 (ja) 2006-07-10 2007-07-05 中空糸膜束の製造方法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US8133344B2 (ja)
EP (1) EP2042228A4 (ja)
JP (1) JP5367368B2 (ja)
KR (1) KR101009403B1 (ja)
CN (1) CN101454068B (ja)
AU (1) AU2007273627B2 (ja)
CA (1) CA2662788C (ja)
WO (1) WO2008007608A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007017903A1 (de) * 2007-04-13 2008-10-16 Basell Polyolefine Gmbh Polyethylen und Katalysatorzusammensetzung und Verfahren zu dessen Herstellung
JP6016184B2 (ja) * 2012-02-03 2016-10-26 三菱レイヨン株式会社 樹脂注入用治具
CZ2012709A3 (cs) * 2012-10-17 2013-12-04 Vysoké ucení technické v Brne Prípravek na zhotovení svazku dutých vláken a zpusob zhotovení svazku
KR20140049421A (ko) * 2012-10-17 2014-04-25 제일모직주식회사 중공사막 모듈 및 그 제조방법
EP2749308B1 (en) 2012-12-28 2016-04-27 Cook Medical Technologies LLC Hollow fiber ureteral stent
CN104667752B (zh) * 2013-11-28 2018-12-11 苏州市和源环保科技有限公司 一种外压六棱管式膜
KR101668662B1 (ko) * 2015-05-07 2016-10-24 두산중공업 주식회사 여과 및 역세척 성능이 향상된 섬유사 여재를 포함하는 섬유여과장치
DE102016003611A1 (de) * 2016-03-29 2017-10-05 Enmodes Gmbh Vorrichtung für den Stoffaustausch und Verfahren zur Herstellung
CN111850715A (zh) * 2019-04-30 2020-10-30 东华大学 超轻纤维、喷丝组件及其制备方法
CN111036084B (zh) * 2019-12-30 2023-09-26 湖北聚孚膜科技股份有限公司 一种分列式中空纤维过滤膜片及其制备方法
CN112156658B (zh) * 2020-10-13 2022-04-01 上海工程技术大学 一种中空纤维膜的制备装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6369509A (ja) * 1986-09-09 1988-03-29 Toshiba Corp 中空糸膜フイルタ
JPS63168004U (ja) * 1987-04-22 1988-11-01
JPH10174835A (ja) * 1996-12-18 1998-06-30 Air Prod And Chem Inc 流体分離装置及び流体分離方法
JP2003164736A (ja) * 2001-09-20 2003-06-10 Mitsubishi Rayon Co Ltd 中空糸膜モジュールの製造方法
JP2005296937A (ja) * 2004-03-17 2005-10-27 Toray Ind Inc 中空糸膜モジュールおよびその製造方法

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3730959A (en) * 1971-07-08 1973-05-01 Us Interior Fabrication of high pressure seals for water equilibrated fiber bundles
GB1512458A (en) * 1974-09-07 1978-06-01 Asahi Chemical Ind Liquid treatment apparatus with hollow fibre membranes
CA1191767A (en) 1983-05-20 1985-08-13 Ravindra D. Kulkarni High efficiency antifoam compositions
JPS63168004A (ja) 1986-12-29 1988-07-12 Kubota Ltd 耐食性にすぐれた樹脂磁石
JPS63171607A (ja) 1986-12-30 1988-07-15 Sumitomo Electric Ind Ltd 中空糸膜端部の封止方法
DE3709432A1 (de) * 1987-03-21 1988-10-06 Fresenius Ag Kapillarfilteranordnung zur sterilisation von fluessigen medien
DE3831786A1 (de) * 1988-09-19 1990-03-29 Akzo Gmbh Stoff- und/oder waermetauscher
US5174900A (en) * 1989-03-24 1992-12-29 The Standard Oil Company Apparatus for separation and for treatment of fluid feedstreams, wafers for use therein and related methods
JPH05228345A (ja) * 1992-02-18 1993-09-07 Material Eng Tech Lab Inc 膜分離素子の作製方法
JPH0655038A (ja) 1992-08-03 1994-03-01 Mitsubishi Rayon Co Ltd 中空糸膜モジュール
JPH0655043A (ja) 1992-08-07 1994-03-01 Kubota Corp 膜モジュール
DK136192D0 (da) * 1992-11-09 1992-11-09 John Reipur Filter
JPH06327905A (ja) 1993-05-21 1994-11-29 Toray Ind Inc 脱気膜モジュールおよびその運転方法
NZ250858A (en) * 1993-12-27 1995-08-28 Hayashibara Biochem Lab Alkali-treated bagasse, its fermentation and use as animal feed
US5622857A (en) * 1995-08-08 1997-04-22 Genespan Corporation High performance cell culture bioreactor and method
US5846427A (en) * 1995-10-23 1998-12-08 Hemasure, Inc. Extra-lumenal crossflow plasmapheresis devices and method of use thereof
JP4107453B2 (ja) 1998-11-26 2008-06-25 旭化成ケミカルズ株式会社 中空糸膜カートリッジ
EP1148932B1 (en) * 1999-01-29 2005-06-08 Mykrolis Corporation Method for manufacturing hollow fiber membranes
KR100547074B1 (ko) * 2001-11-05 2006-01-31 아사히 가세이 가부시키가이샤 중공사막 모듈
JP4907992B2 (ja) * 2003-10-30 2012-04-04 三菱レイヨン株式会社 中空糸膜モジュール、中空糸膜モジュールユニット、及び水処理方法
US7172696B1 (en) * 2004-01-02 2007-02-06 Spectrum Laboratories, Inc. Radial dispersion mass transfer device having a semi-permeable tubular hollow fiber membrane wound around a porous core
DE102004004212B4 (de) * 2004-01-27 2007-02-08 Koch Membrane Systems Gmbh Membranfiltereinheit und Verfahren zur Herstellung der Membranfiltereinheit

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6369509A (ja) * 1986-09-09 1988-03-29 Toshiba Corp 中空糸膜フイルタ
JPS63168004U (ja) * 1987-04-22 1988-11-01
JPH10174835A (ja) * 1996-12-18 1998-06-30 Air Prod And Chem Inc 流体分離装置及び流体分離方法
JP2003164736A (ja) * 2001-09-20 2003-06-10 Mitsubishi Rayon Co Ltd 中空糸膜モジュールの製造方法
JP2005296937A (ja) * 2004-03-17 2005-10-27 Toray Ind Inc 中空糸膜モジュールおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2008007608A1 (ja) 2009-12-10
CN101454068B (zh) 2011-09-07
EP2042228A1 (en) 2009-04-01
CA2662788C (en) 2012-03-27
CN101454068A (zh) 2009-06-10
AU2007273627A1 (en) 2008-01-17
WO2008007608A1 (fr) 2008-01-17
EP2042228A4 (en) 2011-07-06
US8133344B2 (en) 2012-03-13
AU2007273627B2 (en) 2010-06-24
US20100000939A1 (en) 2010-01-07
KR20080109920A (ko) 2008-12-17
KR101009403B1 (ko) 2011-01-19
CA2662788A1 (en) 2008-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5367368B2 (ja) 中空糸膜束の製造方法
US9821501B2 (en) Production method of deformed porous hollow fiber membrane
JP4951860B2 (ja) 選択透過性膜モジュールの製造方法および選択透過性膜モジュール
JP4227651B2 (ja) 中空糸膜モジュールとその製造方法
AU742973B2 (en) Method for purifying turbid water
JP5602017B2 (ja) 膜外周が被覆された中空糸膜モジュール
AU2001269498B2 (en) Hollow thread film cartridge, hollow thread film module using the cartridge, and tank type filter
CN202179933U (zh) 复合多孔性中空纤维膜、膜组件、膜过滤装置
WO2002070115A1 (fr) Procede de fabrication d'une pellicule de fil creux
JP4491691B2 (ja) 膜カートリッジ、膜分離装置及び膜分離方法
JP4433276B2 (ja) 中空糸膜ろ過モジュールおよびその洗浄方法
JP2004344851A (ja) 膜ろ過モジュール
WO2023054648A1 (ja) 中空糸膜モジュールの運転方法
JP2023152881A (ja) ろ過方法
IL153377A (en) Hollow thread film cartridge, hollow thread film module using the cartridge and tank type filter

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130910

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130911

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5367368

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees