JP5331424B2 - 内視鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、体腔内に挿入される挿入部に、鉗子チャンネルとその他の内蔵物とが挿通された内視鏡に関する。
生体の体腔内の検査や治療に用いられる医療機器として、内視鏡が知られている。内視鏡は、体腔内に挿入される挿入部と、挿入部の基端に設けられた操作部とを備えている。挿入部は、直径が数mm、長さが数十cm〜数m程度の細長い中空状の棒状体であり、先端側には、挿入部の先端の向きを自由に変える湾曲部を備えている。
湾曲部は、複数個の円筒状の湾曲駒を互いに回動自在となるように連結させて湾曲自在にした構造を有している。各湾曲駒の内側には、操作ワイヤが挿通されるワイヤガイドが周方向に沿って、例えば4個設けられている。湾曲部は、操作部で操作ワイヤが押し引きされることにより、上下及び左右に湾曲して硬性部を所望の方向に向ける。
挿入部内には、鉗子チャンネル、送気送水チャンネル、ライトガイド等の内蔵物が挿通されている。鉗子チャンネルは、操作部まで挿通された可撓性を有するチューブであり、操作部から挿入された処置具を挿入部の先端から突出させる。送気送水チャンネルは、操作部から挿入部の先端まで挿通された可撓性を有するチューブであり、体腔内の撮影に用いられる撮影窓を洗浄する水及び空気を供給する。ライトガイドは、一方の端部が挿入部の先端に設けられた照明窓に対面した複数本の光ファイバからなり、光源から照射された光をガイドして体腔内を照明する。
経口タイプの内視鏡よりも挿入部の外径を細くし(例えば6mm以下)、鼻孔から挿入できるようにした経鼻タイプの上部内視鏡が販売されている。従来の経鼻タイプの内視鏡は、鉗子チャンネルを経口タイプの内視鏡の鉗子チャンネルの内径よりも細くすることにより(例えば、φ2.8mm→φ2.0mm)、挿入部の外径を小さくしている。そのため、経鼻タイプの内視鏡では、経口タイプの内視鏡に使用される汎用の処置具を使用することができないので、専用の処置具が用いられている。
湾曲部が湾曲する際の負荷によって鉗子チャンネルが破損するのを防止するため、図16に示す湾曲部130のように、少なくとも湾曲部130内で鉗子チャンネル131を略中央に配置した内視鏡が発明されている(特許文献1参照)。この内視鏡では、送気送水チャンネル、ライトガイド等の内蔵物132が、鉗子チャンネル131とワイヤガイド133とで仕切られた空間内に配置されている。
図17(A)は、挿入部135内の内蔵物132の状態を表している。送気送水チャンネル、ライトガイド等の内蔵物132は、中央に配置された鉗子チャンネル131の外周に配置されているので、湾曲部130の湾曲方向が変わることにより、湾曲形状の外周側または内周側となる。同図(B)に示すように、内蔵物132が湾曲形状の外周側に位置するとき、内蔵物132は、湾曲前に比べて湾曲部130内での軸方向長さが長くなるので、挿入部135の先端側に引っ張られて挿入部135内を先端側に移動する。また、同図(C)に示すように、内蔵物132が湾曲形状の内周側に位置するときには、内蔵物132は、湾曲前に比べて湾曲部130内での軸方向長さが短くなるので、挿入部135の先端側に押されて挿入部135内を後端側に移動する。
特開平10−033467号公報
湾曲部130が湾曲して内蔵物132が挿入部135の後端側に移動する際に、挿入部135の内壁、もしくは他の内蔵物との摺動抵抗によって内蔵物132の移動が阻害されることがある。図17(C)の矢視Aで示すように、このときに、内蔵物132が湾曲部130内で撓み、座屈することがある。座屈した内蔵物132がライトガイドである場合、光ファイバが折れてしまうので、照明光が得られなくなる。また、送気送水チャンネルが座屈すると、送気及び送水を行えなくなる。
鉗子チャンネルの内径を経口タイプの内視鏡と同程度に大きくし、汎用の処置具を使用できるようにした経鼻タイプの内視鏡が開発されている。この内視鏡では、送気送水チャンネル、ライトガイド等、鉗子チャンネル以外の内蔵物の径を細くして、鉗子チャンネルの収容スペースを確保している。しかし、送気送水チャンネル、ライトガイド等の径を細くすると剛性が低下するので、座屈しやすくなることが懸念される。
本発明の目的は、湾曲部内で内蔵物が座屈しにくくすることにある。
本発明の内視鏡は、体腔内に挿入される挿入部と、挿入部の先端の向きを変えられるように湾曲自在な構造を有する湾曲部と、挿入部内に挿通され、挿入部の先端から処置具を突出させる鉗子チャンネルであり、湾曲部内で略中央に配置される鉗子チャンネルと、挿入部内に挿通されて湾曲部内で鉗子チャンネルの周りに配置され、挿入部の長手方向に直交する方向の肉厚が湾曲部内で不均一にされた内蔵物であり、湾曲部内における挿入部の周方向の肉厚である長径が、挿入部の半径方向の肉厚である短径よりも長くされた楕円形状であって、円形の内径部が設けられたチューブ状の内蔵物を備えている。また、楕円形状の内蔵物を所定の隙間に押し込んで座屈させるのに必要な押し込み力は、楕円形状の内蔵物の短径と同じ直径の外径と、楕円形状の内蔵物の内径部と同じ直径の内径部とを有し、断面が円形とされたチューブ状の内蔵物を隙間に押し込んで座屈させるのに必要な押し込み力の5〜7倍である。
楕円形状の内蔵物の短径が0.9mmであるときには、長径を1.7mm以下にしてもよい。
本発明によれば、挿入部に挿通されている内蔵物の肉厚を、挿入部の長手方向に直交する方向で不均一にしたので、内蔵物の剛性を向上させることができる。これにより、挿入部が湾曲したときに、挿入部内で内蔵物が座屈するのを防止することができる。また、内蔵物の径を細くしても不均一な肉厚により高い剛性を得ることができるので、挿入部の細径化に資することができる。
また、内蔵物の肉厚は、挿入部の周方向における肉厚が、挿入部の半径方向における肉厚よりも厚いので、挿入部の湾曲方向に対する曲げ剛性をより向上させることができる。さらに、肉厚が不均一な部位を湾曲部内としたので、湾曲部内での内蔵物の座屈を少なくすることができる。
湾曲部内では、鉗子チャンネルを中央に配置し、その周囲に内蔵物を配置しているので、配置バランスがよく、湾曲をスムーズに行うことができる。また、鉗子チャンネルには、湾曲部が湾曲したときに無理な負荷がかからないので、破損を防止することができる。
図1に示す内視鏡11は、例えば、経鼻タイプの上部内視鏡であり、鼻孔から体腔内に挿入される挿入部12と、挿入部12の基端部分に連設された操作部13と、操作部13に設けられたユニバーサルコード14とを備えている。操作部13には、処置具が挿通される鉗子挿入口15が設けられている。この鉗子挿入口15は、破線で示すように、挿入部12内に配設された鉗子チャンネル16に接続されている。
挿入部12は、直径が6mm程度、長さが1〜2m程度の細長い中空状の棒状体である。挿入部12は、先端側から硬性部19、湾曲部20、軟性部21を備えている。
図2に示すように、硬性部19の先端面は円形であり、中央上部には、体腔内の撮影に用いられる撮影窓24が設けられている。撮影窓24の両側方には、体腔内を照明する照明窓25が配置されている。撮影窓24及び照明窓25は、透明な保護板により塞がれている。撮影窓24の左下方には、撮影窓24に空気や水を吹き付けて洗浄する送気送水ノズル26が配置されている。先端面の右下方には、鉗子チャンネル16に接続された鉗子出口27が設けられている。なお、硬性部19の周囲に記しているU,D,L,Rは、湾曲部20の湾曲方向である上、下、左、右をそれぞれ表している。
硬性部19には、撮影レンズ及び撮像素子(図示省略)が内蔵されている。撮像素子は、撮影窓24を通して撮影レンズにより結像された体腔内の像光を撮像する。撮像素子で得られた撮像信号は、挿入部12及び操作部13に挿通された信号線30(図5参照)を介して、ユニバーサルコード14に接続された図示しないプロセッサ装置に送られ、モニタに内視鏡画像として表示される。
図3に示すように、湾曲部20は、直列に連結された複数個(例えば、16個)の湾曲駒33により湾曲自在に構成されている。湾曲駒33の外周は、柔軟性を有する外皮34により被覆されている。詳しくは図示していないが、先頭及び最後尾の湾曲駒33が、硬性部19及び軟性部21に固定されている。
図4に示すように、湾曲駒33は、円筒部37と、この円筒部37の先端側の端部から突出するように設けられ、互いに対向する一対の内ベロ38と、基端側の端部から突出するように設けられ、互いに対向する一対の外ベロ39とからなる。
内ベロ38は、略円板形状に形成され、その中心に連結孔42を有している。外ベロ39は、内ベロ38よりもひと回り小さな略円板形状に形成され、内ベロ38の連結孔42よりもひと回り小さな連結孔43を有している。内ベロ38と外ベロ39とは、円筒部37の周方向に90°間隔で交互に配されている。内ベロ38は、外ベロ39に対して、円筒部37の径方向の内側に略板厚分ずれて位置している。
湾曲駒33同士は、連結ピン46を介して連結される。連結ピン46は、細径部47、太径部48、当て部49、及びワイヤガイド部50からなり、これらはそれぞれ円柱形状に形成されている。この連結ピン46は、隣接する湾曲駒33の周方向の姿勢を互いに90°ずらし、先端側の湾曲駒33の外ベロ39と基端側の湾曲駒33の内ベロ38とが重なるようにした上で、細径部47を連結孔43に、太径部48を連結孔42にそれぞれ挿通させるとともに、太径部48の端面を外ベロ39の内面に当てることで、湾曲駒33同士を回転自在に連結する。湾曲駒33同士を連結後、細径部47の先端がカシメ加工され、連結ピン46の湾曲駒33からの脱落が防止される。また、太径部48の軸方向での厚さは内ベロ38の板厚よりも大きくなっており、これにより、内ベロ38と外ベロ39との間、及び内ベロ38と当て部49との間に隙間を生じさせ、基端側の湾曲駒33の円滑な回転を可能にする。
ワイヤガイド部50には、その径方向に貫通するガイド孔53が形成されている。ガイド孔53には、上下又は左右操作ワイヤ54、55が挿通される。各操作ワイヤ54、55は、一端が硬性部19に固定され、湾曲部20、軟性部21を経て、操作部13内で、上下又は左右アングルノブ56、57(図1参照)と共に回転するプーリ(図示省略)に掛けられて折り返し、他端も硬性部19に固定されている。
上下操作ワイヤ54は、上下アングルノブ56が操作されると挿入部12内で押し引きされる。同様に、左右アングルノブ57が操作されると、左右操作ワイヤ55が挿入部12内で押し引きされる。湾曲部20の各湾曲駒33は、操作ワイヤ54、55の移動に連動して連結部分を中心に回転する。これにより、硬性部19の向きが自在に変えられる。
図5に示すように、軟性部21は、帯状の金属を螺旋状に巻き回した螺管60を、樹脂製の外皮34で被覆した構成であり、可撓性を有している。軟性部21を含む挿入部12内には、上述した鉗子チャンネル16、信号線30、操作ワイヤ54、55とともに、送気送水チャンネル62と、2本のライトガイド63とが挿通されている。
鉗子チャンネル16は、防水性及び可撓性を有するプラスチック、シリコン等で成形されたチューブであり、円形の断面を有している。鉗子チャンネル16は、例えばφ2.8mmの内径部16aを有している。この内径部16aは、従来の経鼻タイプの内視鏡に用いられていた鉗子チャンネルの内径φ2.0mmよりも大きく、経口タイプの内視鏡と同程度であるので、汎用の処置具を挿通させることができる。鉗子チャンネル16は、軟性部21内で左下方に配置されている。
信号線30は、複数本の電線66と、これらの電線を被覆する外皮67とを備えている。外皮67は、防水性及び可撓性を有するプラスチック、シリコン等で成形されている。信号線30は、軟性部21内で鉗子チャンネル16の上方に配置されている。
送気送水チャンネル62は、防水性及び可撓性を有するプラスチック、シリコン等で成形されたチューブである。内径部62aは、空気、水の流動抵抗の低減を考慮して、断面が円形となっている。送気送水チャンネル62は、送気送水ノズル26から操作部13を経てユニバーサルコード14まで挿通されており、ユニバーサルコード14を介して送気送水ポンプ(図示せず)に接続される。送気送水チャンネル62は、送気送水ポンプにより送り込まれた空気、水を送気送水ノズル26に供給する。送気送水ノズル26は、軟性部21内で鉗子チャンネル16の右上方、かつ信号線30の右下方に配置されている。
ライトガイド63は、体腔内を照明する光源装置の一部を構成しており、0.1〜0.2mm程度の外径を有する断面形状が円形の光ファイバ70と、光ファイバ70を被覆する外皮71とを備えている。外皮71は、防水性及び可撓性を有するプラスチック、シリコン等で成形されている。本実施形態では、光源装置として、青色半導体レーザ光と蛍光体材料とを用いたレーザ白色光源、例えば「マイクロホワイト(商品名:日亜化学工業株式会社)」を用いている。
光ファイバ70の後端は、操作部13を経てユニバーサルコード14まで挿通され、ユニバーサルコード14を介して図示しない光源装置に接続されている。光ファイバ70の先端には、青色半導体レーザ光により励起されて白色光を放出する蛍光体(図示せず)が取り付けられている。蛍光体は、硬性部19内で照明窓25に対面している。ライトガイド63は、鉗子チャンネル16を挟むように、軟性部21と鉗子チャンネル16との間の隙間内に配置されている。
光源装置は、光ファイバ70の後端から青色半導体レーザ光を入射させる。光ファイバ70の先端側に導かれた青色半導体レーザ光は、蛍光体を励起させて白色光を放出させる。白色光は、照明窓25を通して体腔内を照明する。マイクロホワイトは、φ0.16mmの光ファイバにより、φ1.2mmの光ファイバと同程度の光量を得ることができる。そのため、マイクロホワイトを内視鏡11に用いることにより、必要な照明光量を維持しながら、内視鏡11の細径化を図ることができる。
操作ワイヤ54、55は、軟性部21内で、信号線30とライトガイド63の間、及び送気送水チャンネル62とライトガイド63の間に配置されている。
図6に示すように、湾曲部20内の鉗子チャンネル16は、連結ピン46に位置が規制され、湾曲部20の中央に配置されている。また、鉗子チャンネル16の周囲に、連結ピン46によって区切られた第1〜第4空間74〜77が形成されている。第1〜第4空間74〜77には、ライトガイド63、信号線30、ライトガイド63、送気送水チャンネル62等の内蔵物がそれぞれ挿通されている。
ライトガイド63及び信号線30の外皮67、71と、送気送水チャンネル62の断面形状は、第1〜第4空間74〜77の形状に合せて、長径及び短径が湾曲部20の周方向及び半径方向に沿った楕円形状となっている。図7に示すように、外皮67、71及び送気送水チャンネル62は、硬性部19及び軟性部21内では断面形状が円形とされ、湾曲部20内でのみ楕円形状となっている。なお、図7では、送気送水チャンネル62及びライトガイド63の挿入部12内での形状を図示するため、鉗子チャンネル16、連結ピン46、操作ワイヤ54、55等の図示を省略している。
外皮67、71と、送気送水チャンネル62の断面形状は、挿入部12内で軸方向に移動するときに引っ掛かりにくくなるようにするため、徐々に変化するのが好ましい。また、図17(B)に示すように、湾曲した湾曲部20の外周側にある内蔵物は、湾曲部20内に引き込まれることになる。そのため、外皮67、71及び送気送水チャンネル62は、湾曲部20が真っ直ぐな状態のときに軟性部21内に収容される部分であっても、湾曲時に湾曲部20内に引き込まれる部分まで楕円形状であることが好ましい。
また、外皮67、71及び送気送水チャンネル62は、光ファイバ70、内径部62bの断面形状を円形にし、電線66の収容スペースを外皮67と異なる形状にすることによって、肉厚が不均一になっている。また、外皮67、71及び送気送水チャンネル62の肉厚分布は、湾曲部20の周方向が半径方向よりも厚くなっている。本実施形態では、半径方向の肉厚に対する周方向の肉厚比が、例えば、3倍程度なっているが、内蔵物の材質や、径等に応じて適宜設定可能である。
図7に示すように、送気送水チャンネル62は、硬性部19及び軟性部21内の内径部62aが、湾曲部20内の内径部62bよりも径が太くなっている。これにより、湾曲部20内のスペースに合せて内径部62bの径を規定しても、圧力損失の発生を防止することができる。内径部62bに対する内径部62aの断面積比は、例えば、1.1〜3倍程度が好ましい。
図8に示すように、操作部13内には、ライトガイド63を操作部13内に向けて引っ張るテンション機構80が設けられている。テンション機構80は、ライトガイド63が掛けられる一対のガイドローラ81、82と、これらのガイドローラ81、82の間でライトガイド63の軸方向に対して直交する方向で移動自在なテンションローラ83と、テンションローラ83をライトガイド63にテンションがかかる方向に付勢するバネ84とを備えている。
上記実施形態の作用について説明する。図1に示すように、内視鏡11の挿入部12は、患者の鼻孔から挿入される。上下アングルノブ56と左右アングルノブ57とが操作されると、挿入部12内で操作ワイヤ54、55が押し引きされる。各湾曲駒33は、操作ワイヤ54、55の移動に連動して連結部分を中心に回転し、湾曲部20が湾曲して硬性部19の向きが自在に変えられる。
湾曲部20は、内蔵物の配置バランスがよいので、湾曲をスムーズに行うことができる。また、鉗子チャンネル16は、中央に配置されているので、湾曲部20が湾曲したときに無理な負荷がかからない。これにより、鉗子チャンネル16の破損を防止することができる。さらに、鉗子チャンネル16等の内蔵物が湾曲部20内に大きな隙間を生じないように高密度に収容されているので、各内蔵物同士が湾曲部20内の整列を維持することになる。これにより、各内蔵物が湾曲部20内で径方向に移動しなくなるので、湾曲部20内で内蔵物が暴れて破損するのを防止することができる。
図6に示すように、湾曲部20内の送気送水チャンネル62、ライトガイド63等の内蔵物は、中央に配置された鉗子チャンネル16の外周に配置されている。図17(C)に示すように、湾曲部20が湾曲されたときに湾曲形状の内周側に位置する内蔵物は、硬性部19に押されて挿入部12内を後端側に移動する。この内蔵物の移動時に、挿入部12の内壁、もしくは他の内蔵物との摺動抵抗等によって内蔵物の移動が阻害されることがある。
湾曲部20内のライトガイド63、信号線30及び送気送水チャンネル62等の内蔵物は、外径形状が鉗子チャンネル16の周囲の第1〜第4空間74〜77に合せた楕円形状をしているので、湾曲部20内での各内蔵物の円周方向への移動可能量が小さくなっている。これにより、内蔵物の後端側への移動が阻害された場合であっても、湾曲部20内で内蔵物が撓むスペースがないので、内蔵物が座屈しにくくなる。
また、外皮67、71及び送気送水チャンネル62は、湾曲部20の周方向の肉厚が半径方向の肉厚よりも厚くなるように不均一になっている。これにより、各内蔵物は、剛性が向上しているので、湾曲部20の湾曲時に座屈しにくくなっている。
さらに、図8に示すテンション機構80により、ライトガイド63を常に後端側に牽引しているので、湾曲部20内でライトガイド63が撓んで座屈するのを防止することができる。
内蔵物の断面形状と、座屈との関係を検討するため、CAE(Computer aided engineering)解析を行った。図9に示すように、検討に用いた内蔵物85の断面形状は、湾曲部20内の空きスペースを考慮して楕円形状とした。内蔵物85の各寸法及び材質、湾曲部の最小湾曲半径等の検討条件は、以下を用いた。
検討条件
内径D:0.6mm
長径L1:1.7mm以下
短径L2:0.9mm
材質:ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
湾曲部の最小湾曲半径:約6mm
内蔵物の座屈が、内蔵物が湾曲部とともに湾曲することにより発生する屈曲座屈であるという仮説を立て、内蔵物85の湾曲半径と、座屈発生との関係を検討した。実際の検討では、内蔵物85の断面形状に基づいて、図10に示すCAEモデル87をコンピュータ上で作成し、これを長径方向である曲げ方向Aと、短径方向である曲げ方向Bとに湾曲させたときに、座屈が発生する半径(座屈半径)を求めた。座屈半径には、CAEモデル87を湾曲させたときに反力として生じるトルクがピークとなったときの湾曲半径を用いた。
図11のグラフに、CAEモデル87の長径L1が0.9〜1.7mmのときの座屈半径を示している。内蔵物85の座屈半径は、曲げ方向Aの座屈が曲げ方向Bよりも弱いものの、曲げ方向A、Bともに湾曲部の最小湾曲半径6mmを大幅に下回っている。この結果から、内蔵物85に発生している座屈は、湾曲部の湾曲による屈曲座屈ではなく、湾曲部が湾曲されたときに内蔵物85が挿入部内で移動し、その際の摺動抵抗により内蔵物85が撓んで座屈が発生する、押し込み座屈であると考えられる。
また、グラフから、内蔵物85は、長径L1が1.3〜1.4mm、短径L2が1.7mmのときが最も座屈に強いことがわかる。しかし、押し込み座屈を防止するには、湾曲部内での内蔵物85の収容スペースの隙間を小さくするのが効果的であると考えられること、曲げ方向Aでの長径L1の変化による座屈半径の変化が湾曲部の湾曲半径に比べると微小であること等から、長径L1は1.7mm程度が妥当であると考えられる。
次に、内蔵物85の押し込み座屈についてCAE解析を行った。この解析では、内蔵物85の周りの隙間量を変え、内蔵物85を押し込んだときに、上述の座屈半径に達する押し込み力を求めている。実際の検討では、図12に示すように、隙間Sを形成して配された一対の剛体要素89と、これらの剛体要素89の間に湾曲するように挿通されて各剛体要素89に接触する梁要素90とを用い、梁要素90の一端90aを固定し、他端90bを押し込み力Wで剛体要素89間に押し込み、梁要素90の湾曲半径Rが座屈半径に達したときの押し込み力Wを求めている。なお、梁要素90は、断面形状が図9に示す内蔵物85(試料A)と、実際の内視鏡において座屈が発生していた、外径0.9mm、内径0.6mmの円形断面(試料B)とを用いた。
図13の表に、隙間Sが1mmと2mmのときに梁要素90が座屈半径まで湾曲する押し込み力Wと、曲げ剛性とを示している。この表からわかるように、内蔵物の断面形状を外径0.9mmの円形から長径1.7mmの楕円形状にすることにより、肉厚が不均一になり曲げ剛性が向上するので、内蔵物を座屈させるために必要な押し込み力W、すなわち座屈耐力が5〜7倍に大きくなる。そのため、内蔵物の座屈の主要因が押し込み座屈であるならば、断面の肉厚が不均一な内蔵物を用いることで改善することができる。また、湾曲部20全体の曲げ剛性に比べて、内蔵物の曲げ剛性は十分に小さいので、内蔵物の曲げ剛性を向上させても内視鏡11の操作性が損なわれることはない。
上記実施形態では、内蔵物の断面形状を楕円形としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、内蔵物の剛性が向上するように肉厚が不均一であればよい。例えば、図14(A)に示す内蔵物93のように、扇形状にしてもよいし、同図(B)に示す内蔵物94のように、長方形にしてもよい。また、送気送水チャンネルの内径部は、空気及び水の流動抵抗を考慮すると断面が円形であることが好ましいが、圧力損失を考慮して断面積を大きくする場合には、同図(C)の送気送水チャンネル95に示すように、内径部95aを楕円形等の円形以外の形状にしてもよい。
また、白色レーザ光源に用いる光ファイバは、0.1mm程度と非常に細いので、信号線と共通の外皮で被覆することも考えられる。このような構成を用いたとき、挿入部内の主な内蔵物は、鉗子チャンネル、信号線、送気送水チャンネルだけとなるので、例えば、図15の湾曲部98に示すように、それぞれ内部に各内蔵物99〜101の断面形状によって湾曲部98内全体を満たすようにしてもよい。このような断面形状の内蔵物でも肉厚が不均一になり、剛性が向上するので、座屈を防止することができる。
上記実施形態では、ライトガイドにのみテンション機構を設けたが、送気送水チャンネルにも設けてもよい。また、湾曲部20内で送気送水チャンネル62の内径を細くしたが、例えば、湾曲部20内の送気送水チャンネル62を2本にして、通路面積を拡張してもよい。楕円形状のチューブであれば、2本の内径部を設けることが可能である。さらに、白色レーザ光源を用いる例について説明したが、従来のハロゲンランプと光ファイバとを用いた内視鏡にも本発明を適用することができる。
以上、本発明に係る内視鏡について詳細に説明したが、本発明は上記の実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。また、本発明は、経鼻タイプの上部内視鏡だけではなく、経口タイプの内視鏡、下部内視鏡にも用いることができる。
内視鏡の外観を示す平面図である。 硬性部の先端面を示す正面図である。 湾曲部の軸方向の断面図である。 湾曲駒の構成を示す斜視図である。 軟性部の径方向の断面図である。 湾曲部の径方向の断面図である。 湾曲部内の内蔵物の形状を示す軸方向断面図である。 ライトガイドのテンション機構を示す概略図である。 CAE解析に用いた内蔵物の形状を表す断面図である。 CAE解析に用いた内蔵物の外観形状を示す斜視図である。 内蔵物の長径と座屈半径との関係を示すグラフである。 押し込み座屈のCAE解析に用いたモデルを示す説明図である。 押し込み座屈の解析結果を示す表である。 別の実施形態の内蔵物を示す断面図である。 さらに別の実施形態の湾曲部を示す径方向断面図である。 従来の湾曲部の径方向断面図である。 湾曲部の湾曲による内蔵物の移動量及び移動方向を示す説明図である。
符号の説明
11 内視鏡
12 挿入部
16 鉗子チャンネル
20 湾曲部
30 信号線
33 湾曲駒
46 連結ピン
50 ワイヤガイド部
62 送気送水チャンネル
63 ライトガイド
67,71 外皮
85 内蔵物
87 CAEモデル

Claims (2)

  1. 体腔内に挿入される挿入部と、
    前記挿入部の先端の向きを変えられるように湾曲自在な構造を有する湾曲部と、
    前記挿入部内に挿通され、前記挿入部の先端から処置具を突出させる鉗子チャンネルであり、前記湾曲部内で略中央に配置される前記鉗子チャンネルと、
    前記挿入部内に挿通されて前記湾曲部内で前記鉗子チャンネルの周りに配置され、前記挿入部の長手方向に直交する方向の肉厚が前記湾曲部内で不均一にされた内蔵物であり、前記湾曲部内における前記挿入部の周方向の肉厚である長径が、前記挿入部の半径方向の肉厚である短径よりも長くされた楕円形状であって、円形の内径部が設けられたチューブ状の前記内蔵物と、
    を備える内視鏡において、
    前記楕円形状の内蔵物を所定の隙間に押し込んで座屈させるのに必要な押し込み力は、前記楕円形状の内蔵物の前記短径と同じ直径の外径と、前記楕円形状の内蔵物の前記内径部と同じ直径の内径部とを有し、断面が円形とされたチューブ状の内蔵物を前記隙間に押し込んで座屈させるのに必要な押し込み力の5〜7倍であることを特徴とする内視鏡。
  2. 前記楕円形状の内蔵物の短径が0.9mmであるときに、前記長径を1.7mm以下にしたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡。
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