JPH07181397A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JPH07181397A
JPH07181397A JP5327756A JP32775693A JPH07181397A JP H07181397 A JPH07181397 A JP H07181397A JP 5327756 A JP5327756 A JP 5327756A JP 32775693 A JP32775693 A JP 32775693A JP H07181397 A JPH07181397 A JP H07181397A
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JP
Japan
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tube
bundle
suction channel
protective tube
curved
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JP5327756A
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English (en)
Inventor
Tsuguo Okazaki
次生 岡崎
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】保護チューブの断面積を大きくせずに、これに
包囲されたバンドルを構成する光伝送体の折れを防止す
ることが可能な内視鏡を提供する。 【構成】挿入部3の湾曲部5の内部に、保護チューブ2
9に包囲された光ファイバーからなる観察用バンドル2
3を挿通する。保護チューブ29の、他の構成要素に当
たって最も剪断力等の力が加わる箇所に、厚肉部31を
形成する。これによって、保護チューブ29の断面積を
大きくしなくとも、内部の観察用バンドル23を構成す
る光ファイバーを保護することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内視鏡に係り、特に挿
入部内に配設される光伝送体からなるバンドルを保護チ
ューブで保護するようにした内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内視鏡には、体腔内に挿入される
挿入部の内部に、例えばポリテトロフルオロエチレン
(PTFE)、シリコン系樹脂、ウレタン系樹脂等で形
成された保護チューブを挿通し、この保護チューブ内に
体腔内照明用及び体腔内観察用の光ファイバーのバンド
ルを挿通することによって、他の構成要素との接触に起
因する光ファイバーの折れを防止しようとしたものが知
られている。
【0003】しかし、この種の内視鏡では、挿入部、特
にその先端側にある湾曲自在な湾曲部が湾曲せしめられ
ることにより、その内部にある前記保護チューブやその
他の構成要素が、上下、左右方向並びに軸方向に相対的
に移動し、互いに押圧し合ったり摩擦し合ったりする。
このために、保護チューブやバンドルに、捩じれ力、剪
断力、あるいは軸方向の圧縮力が発生し、これらの力が
繰り返されることにより、保護チューブが折れたり、バ
ンドルを構成する光ファイバーが折れたりすることがあ
る。このうち、保護チューブが折れた場合、光ファイバ
ーもまたいずれ折れてしまう危険性が大きいことにな
る。また光ファイバーが折れた場合、この光ファイバー
が照明用であれば、照明輝度が低下することになり、光
ファイバーが観察用であれば観察映像に欠陥が生じるこ
とになる。
【0004】例えば、湾曲部としては、複数の節輪を設
け、各節輪の内側に複数のワイヤガイドを固定し、これ
らのワイヤガイドの中にアングルワイヤを挿通し、アン
グルワイヤを牽引したり緩めたりすることによって、湾
曲部の曲がり具合を調節するようにした構造のものが多
い。この構造では、ワイヤガイドは湾曲部の軸線方向に
沿って列をなすように配置されている。このため、湾曲
部を湾曲させると、保護チューブがワイヤガイドに接触
して、剪断力を受けることがある。
【0005】この場合には、湾曲部の湾曲する内側が収
縮することになるので、保護チューブが湾曲の内側にあ
るときに、特に、保護チューブ及びこれに挿通されたバ
ンドルは最も大きく力を受けることになる。また通常、
湾曲部はいわゆるアップ方向への湾曲角度が最も大きく
なるように設計されているため、アップ方向に湾曲した
とき、保護チューブ及びバンドルも大きな力で圧迫され
ることになる。従って、従来の保護チューブは、光ファ
イバーの折れを確実に防止するには、このような力に耐
えうるように厚肉にしなければならなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、保護チューブ
を全体的に厚肉にすると、保護チューブの断面積が大き
くなり、必然的に挿入部、特に湾曲部の外径をも大きく
しなければならないという問題点があった。これを防ぐ
ため、保護チューブの外径を変えずに、厚肉にすること
は、内径を小さくすることになるため、挿通されるバン
ドルを構成する光ファイバーの本数を少なくしなければ
ならなくなる。この場合、この光ファイバーが照明用で
あれば、照明輝度が低下することになり、光ファイバー
が観察用であれば解像度が低下することになる。
【0007】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、保護チューブの断面積を大きくし
たり、バンドルを構成する光伝送体の本数を減らすこと
なく、バンドルを構成する光伝送体及び保護チューブの
折れを確実に防止することが可能な内視鏡を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る内視鏡は、体腔内に挿入される挿入部
の先端側に湾曲自在な湾曲部を設けると共に、挿入部内
に保護チューブに包囲された光伝送体からなるバンドル
を挿通し、このバンドルを通して光伝送を行うようにし
た内視鏡において、少なくとも湾曲部で、保護チューブ
の少なくとも一部に厚肉部を設けたものである。
【0009】
【作用】挿入部が体腔内に挿入され、バンドルを通して
光伝送を行う。バンドルには照明用のものと、観察用の
ものとがあり、照明用のバンドルで局部的に照明し、照
明された部分を観察することが可能になされている。挿
入部、特に湾曲部は体腔内で湾曲せしめられて、バンド
ルの視野を調節することができる。このように、挿入
部、特に湾曲部が湾曲されたとき、保護チューブに設け
られた厚肉部が、挿入部内にあるワイヤガイド等の他の
構成要素と接触する。そしてこの厚肉部が、前記の他の
構成要素から受ける剪断力によって変形することによ
り、剪断力を吸収すると共に、保護チューブの他の部分
に剪断力を分散させる。従って、保護チューブ及びバン
ドルを構成する光ファイバー等の光伝送体を確実に保護
することが可能である。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参
照して詳細に説明する。図1は、実施例に係る内視鏡1
の外観を示す。この内視鏡1は、手動操作される操作部
2と、操作部2の先端に連設された長尺の挿入部3とを
有する。挿入部3は、体腔内に挿入される部分であり、
操作部2側の可撓部4と、その先端に連設された湾曲部
5と、さらにその先端に連設された剛体からなる先端構
成部6とから構成されている。可撓部4は外力によって
湾曲するように可撓性を有する材料で形成されており、
湾曲部5は可撓部4よりもさらに湾曲しやすく、かつそ
の曲率が操作部2に配設された操作ノブ7によって制御
されるようになされている。また、操作部2の側方には
ユニバーサルコード8が延出しており、このユニバーサ
ルコード8の端部には、光源装置と接続するためのコネ
クタ9が設けられている。
【0011】ユニバーサルコード8から、操作部2を通
過して、挿入部3まで、体腔内照明用の後述する照明用
バンドル(ライトガイド)21,22(図2参照)が配
設されている。照明用バンドル21,22は、コネクタ
9を介して前記光源装置と接続されて、先端構成部6に
埋設された照明用対物レンズに光を伝送する。また、操
作部2から挿入部3までは、体腔内観察用の後述する観
察用バンドル(イメージガイド)23(図2参照)が配
設されている。観察用バンドル23は、先端構成部6に
埋設された観察用対物レンズから受けた光を、操作部2
の後端に設けられた接眼部10に伝送する。この接眼部
10は、カメラ等が接続できるようになされており、こ
れによって体腔内を撮影可能になっている。接眼部10
にカメラを接続した場合の撮影のための制御信号は、ユ
ニバーサルコード8を通じて伝送される。挿入部3及び
操作部2の内部には、先端構成部5から操作ノブ7ま
で、後述するアングルワイヤ18(図2参照)が配設さ
れている。そして、操作ノブ7を回動操作することによ
って、いずれかのアングルワイヤ18が調節され、これ
によって湾曲部5の曲率及び湾曲方向が制御されるよう
になされている。
【0012】図2は、湾曲部5の断面を示す。湾曲部5
は、節輪11を多数直列させることによって互いに枢着
させ、この周囲をブレード12で被覆し、さらにその周
囲にゴム製チューブ13を被せた構造とされている。す
なわち、各節輪11には軸方向に沿って一対の凸片14
が形成され(図2では奥にある節輪11の凸片14のみ
を示す)、凸片14が隣接する節輪11にリベット15
によって枢着されている。なお、図中奥側の節輪11の
凸片14は、節輪11の左右に形成され、手前側の節輪
11の図示しない凸片は、節輪11の上下に形成されて
いる。このような配置を繰り返すことにより、湾曲部5
は上下、左右に湾曲自在になされている。また湾曲部5
は、図中上側がいわゆるダウン方向、下側がアップ方向
であり、アップ方向への湾曲の曲率が最も大きくなるよ
うに設計されている。
【0013】また、各節輪11の内周面には、一対の管
状のワイヤガイドがロウ付けされている。すなわち、図
中手前側の節輪11には上下にワイヤガイド16がロウ
付けされ、図中奥側の節輪11には左右にワイヤガイド
17がロウ付けされている。そして、上述したアングル
ワイヤ18が、ワイヤガイド16,17に挿通されて、
上述のように湾曲部5の曲率及び湾曲方向の制御が可能
とされている。
【0014】さて、湾曲部5の内部には、送気・送水チ
ューブ19、処置具挿通・吸引チャンネル管20、上述
した照明用バンドル21,22、観察用バンドル23が
配置されている。送気・送水チューブ19は、体腔内部
を観察しやすいように膨らませるために送気したり、上
述した観察用対物レンズ、照明用対物レンズを洗浄する
ために送水するものである。この送気・送水チューブ1
9は、図1において、コネクタ9からユニバーサルコー
ド8、操作部2を通り可撓部4まで配設された図示しな
い送気チューブと送水チューブとを合流させて設けられ
ており、湾曲部5を通過して先端構成部6で露出する。
【0015】処置具挿通・吸引チャンネル管20は、図
1において、コネクタ9からユニバーサルコード8、操
作部2を通り挿入部3の先端構成部6まで配設されてお
り、コネクタ9に接続された吸引ポンプにより体腔内の
汚物が、この処置具挿通・吸引チャンネル管20を通過
して吸引されるようになっている。また、処置具挿通・
吸引チャンネル管20は操作部2内で分岐しており、操
作部2に設けられた処置具挿通口24から鉗子、カテー
テル、高周波処置具等の処置具を挿通して、この処置具
によって体腔内で治療等の処置を行うことが可能になっ
ている。
【0016】図3に示すように、処置具挿通・吸引チャ
ンネル管20の外周面の左側には、等間隔をおいて列状
に凸部25が形成されており、下側にも等間隔をおいて
列状に凸部26が形成されている。図2において、処置
具挿通・吸引チャンネル管20は、湾曲部5の左下側に
配置されており、凸部25が左側のワイヤガイド17に
掛止され、凸部26が下側のワイヤガイド16に掛止さ
れることによって、湾曲部5が湾曲せしめられた時で
も、処置具挿通・吸引チャンネル管20が湾曲部5の内
部で移動したり捩じれたりすることがない。また処置具
挿通・吸引チャンネル管20が移動しないため、他の部
材から側方の圧迫力すなわち剪断力を受けることもな
い。従って、処置具挿通・吸引チャンネル管20の耐用
寿命が向上すると共に、この内部に挿通される処置具の
操作性が阻害されることがない。
【0017】これらの凸部25,26は処置具挿通・吸
引チャンネル管20の全長にわたって、あるいは湾曲部
5内の全長にわたって連続的に形成してもよいが、図3
に示すように、ワイヤガイド16,17に対応する位置
にのみ、断続的に形成すると、凸部25,26を節輪1
1の内周面のワイヤガイド16,17のない部分に当接
させ、この後、処置具挿通・吸引チャンネル管20を軸
方向に沿ってずらして、凸部25,26をワイヤガイド
16,17に掛止させることができる。これによって、
湾曲部5の組立作業能率を向上させることが可能であ
る。なおこのような凸部25,26は、断面円形の通常
の管にディップ剤を塗布した後、この管をダイスに通す
ことによって形成することができる。
【0018】さて、図2に示した照明用バンドル21,
22は、多数の光ファイバーを束ねたものであり、その
周囲はシリコンゴム製のチューブ27で被覆されてい
る。また観察用バンドル23も、多数の光ファイバーを
束ねたものであり、その周囲はやはりシリコンゴム製の
チューブ28で被覆されている。そして被覆された観察
用バンドル23は、観察用バンドル23を構成する光フ
ァイバーの折れを防止するための、例えばポリテトロフ
ルオロエチレン、シリコン系樹脂、ウレタン系樹脂等で
形成された保護チューブ29に挿通されている。
【0019】この観察用バンドル23は、処置具挿通・
吸引チャンネル管20とは反対側である図中の湾曲部5
の右上側に配置されている。保護チューブ29の外周の
右下側には、円弧状の表面を有する突条30が形成さ
れ、これによって保護チューブ29には部分的な厚肉部
31が設けられている。この厚肉部31は、湾曲部5が
湾曲せしめられたとき、右側のワイヤガイド17に、保
護チューブ29が当接する場合に備えて設けられてい
る。
【0020】次に、この内視鏡1の作用について説明す
る。まず、挿入部3が体腔内に挿入され、照明用バンド
ル21,22を通じて体腔内に光を伝送する。また、観
察用バンドル23を通じて体腔内の様子を映像として接
眼部10で得る。そして、送気・送水チューブ19で送
気して、体腔内を適当に膨らませた後、体腔内の所望の
位置の映像を得たり、様々な位置を観察したりするため
に、操作ノブ7を操作して挿入部3、特に湾曲部5を湾
曲させる。上述したように、湾曲部5は、上下左右のど
の方向へも湾曲可能であるが、図2において下側がアッ
プ方向であり、この方向へ湾曲させたときの曲率が最も
大きくなる。このようにして視野を調節した状態で、処
置具挿通・吸引チャンネル管20を通して鉗子等の処置
具による治療処置を行ったり、汚物を処置具挿通・吸引
チャンネル管20を通して排出したりする。また、先端
構成部6に埋設された対物レンズが汚れたなら、送気・
送水チューブ19を通して、これらの対物レンズを洗浄
する。
【0021】上述のように挿入部3、特に湾曲部5を湾
曲させると、その内部に収容された送気・送水チューブ
19、照明用バンドル21,22、観察用バンドル23
が、互いに押圧し合ったり、湾曲部5の内周面やワイヤ
ガイド16,17に当接したりして、剪断力を受ける。
この場合、体腔内の観察をする観察用バンドル23を構
成する光ファイバーの折れが問題となる。また曲率が大
きいアップ方向に湾曲部5が湾曲せしめられると、観察
用バンドル23もアップ方向に移動して図2において右
側のワイヤガイド17に当接して、このワイヤガイド1
7から剪断力を受けることになり、このときの剪断力が
最大となる。
【0022】しかし、観察用バンドル23が保護チュー
ブ29に挿通され、しかも保護チューブ29にはそのア
ップ方向にあるワイヤガイド17側に、厚肉部31が設
けられているため、湾曲部5がアップ方向に湾曲せしめ
られたときに、厚肉部31が変形して剪断力を吸収する
と共に、保護チューブ29の他の部分に剪断力を分散さ
せる。従って、保護チューブ29及び観察用バンドル2
3を構成する光ファイバーを確実に保護することが可能
であり、これらの耐用寿命の低下を招くことがない。
【0023】このようにして、保護チューブ29の内径
を小さくする必要もないので、ここに挿通される観察用
バンドル23を構成する光ファイバー等の光伝送体の本
数を少なくしなくても済み、照明輝度や解像度を低下さ
せることがない。また、保護チューブ29に厚肉部31
を設けることで、保護チューブ29の断面積を大きくす
る必要がないので、挿入部3、特に湾曲部5の外径も大
きくせずに済むという利点がある。図4は、本実施例に
おける保護チューブ29と、一様な肉厚を有する保護チ
ューブ32(破線で示す)とを比較するための断面図で
ある。いずれも図2の右側のワイヤガイドとの接触によ
る剪断力に耐えうるようにしたものであるが、保護チュ
ーブ29は厚肉部31を設けたことにより、保護チュー
ブ32よりも断面積をかなり小さくすることができるこ
とがわかる。
【0024】また、最も曲率が大きいアップ方向に湾曲
部5が湾曲せしめられて、湾曲部5のアップ方向側が大
きく収縮した時、この方向側に収容された構成要素、本
実施例では処置具挿通・吸引チャンネル管20、照明用
バンドル22には大きな側圧がかかることになる。しか
し、本実施例では、観察用バンドル23を図2の上側に
あたるダウン方向側に配置したことにより、観察用バン
ドル23にかかる側圧を小さくすることが可能である。
【0025】さらに、処置具挿通・吸引チャンネル管2
0が、観察用バンドル23と反対側にあって、ワイヤガ
イド16,17に掛止されているため、湾曲部5がアッ
プ方向以外に湾曲せしめられた時でも、他の構成要素に
大きな側圧が加わらないことになる。例えば、湾曲部5
がダウン方向側に湾曲せしめられた時には、ダウン方向
側に配置された観察用バンドル23、照明用バンドル2
1に大きな側圧がかかることを防止することができる。
【0026】なお、厚肉部31は、保護用チューブ29
の全長にわたって設けてもよいが、ワイヤガイド17に
当接するおそれのある湾曲部5の内部のみに設けたり、
あるいは断続的に配設されたワイヤガイド17の位置に
相対する部分にのみ設けてもよい。また、本実施例のよ
うな湾曲部5の内部構造では、右側のワイヤガイド17
による剪断力を最も考慮しなければならないので、保護
チューブ29の右下側に厚肉部31を設けたが、これに
限ることなく、湾曲部5の内部構造に応じて例えば節輪
11や処置具挿通・吸引チャンネル管20から受ける剪
断力に耐えるように厚肉部31を形成する位置を考慮す
るとよい。厚肉部の肉厚は、予測される剪断力等の力に
応じて、適宜変更してもよい。
【0027】さらに、本実施例では、観察用バンドル2
3の周囲をシリコンゴム製のチューブ28で被覆した
後、被覆された観察用バンドル23を保護チューブ29
に挿通せしめているが、これに限ることなく、観察用バ
ンドル23に保護チューブ29を直接被覆してもよい。
【0028】また、本実施例では、体腔内観察のため最
も重要な観察用バンドル23を保護チューブ29によっ
て保護するようにしているが、これに限られることな
く、照明用バンドル21,22の保護のために保護チュ
ーブ29を設けてもよい。この場合、照明用バンドル2
1,22を構成する光ファイバーの折れをより確実に防
止できるようになる。
【0029】図5は、変形例の保護チューブ33を示
す。この保護チューブ33は、外周面33aの中心O1
と、内周面33bの中心O2とをずらした偏心形状に形
成されており、これによって、厚肉部34が設けられて
いる。図6は、他の変形例の保護チューブ35を示す。
この保護チューブ35では、均一な肉厚のチューブ36
に接着剤37でシート38を接着することによって厚肉
部39が設けられている。この場合、シート38の材料
はチューブ36と同じであることが望ましいが、他の材
料であっても構わない。接着剤37は、ウレタン系又は
シリコン系等の弾性の大きなものが好ましい。また、接
着剤37を使用せずに、溶着することも可能である。
【0030】図7は、さらに他の変形例の保護チューブ
40を示す。この保護チューブ40では、均一な肉厚の
チューブ41の外周にディッピングにより突条42を形
成することによって厚肉部43が設けられている。この
場合、ディッピングに使用する材料としては、ウレタン
系またはシリコン系等の樹脂が好ましいが、他の材料で
あってもよい。図8は、さらに他の変形例の保護チュー
ブ44を示す。この保護チューブ44は、図2及び図4
の保護チューブ29と同様に、突条45を形成すること
によって厚肉部46を形成したものであり、さらに厚肉
部46に補強部材47が埋設されている。これにより保
護チューブ44及びこれに包囲されるバンドルを保護す
る効果をより一層高めることができる。補強部材47と
しては、板状に形成することもブレード状に形成するこ
とも可能である。また補強部材47の材料としては、金
属や樹脂を使用することができる。なお、図5ないし図
7の変形例の保護チューブ33,35,40の厚肉部3
4,39,43に補強部材47を埋設することも可能で
ある。
【0031】図9は、図6に示す保護チューブ35の厚
肉部39に補強部材47を埋設した例を示す。この場
合、保護チューブ35は、まずチューブ36に補強部材
47を接着し、さらにその上にシート38を接着するこ
とによって、形成できる。接着剤37としては、例えば
ウレタン系の弾性の大きなものを用い、シート38の両
端側では、チューブ36の外周面との間の段差を滑らか
に埋めるようにして、他の構成要素に引っ掛からないよ
うにするとよい。
【0032】図10は、さらに他の変形例の保護チュー
ブ50を示す。この保護チューブ50の外周には、上側
のワイヤガイド16の形状に沿って凸部51,52、凹
部53が形成され、右側のワイヤガイド17の形状に沿
って凸部54,55、凹部56が形成されている。さら
に保護チューブ50の外周には、送気・送水チューブ1
9の形状に沿って凸部57と凹部58が形成されてい
る。このようにして、保護チューブ50には、凸部5
1,52,57,55,58に相当する位置に、肉厚部
60〜64が設けられている。また、保護チューブ50
がワイヤガイド16,17に掛止され、送気・送水チュ
ーブ19が保護チューブ50に掛止される。従って、ワ
イヤガイド17だけでなく、ワイヤガイド16や送気・
送水チューブ19と当接することによる剪断力からも、
内部のバンドルを保護することが可能である。
【0033】しかも、保護チューブ50がワイヤガイド
16,17に掛止されることによって、保護チューブ5
0の移動や捩じれを規制することができる。これによっ
て、保護チューブ50の耐用寿命を向上させることが可
能である。また、送気・送水チューブ19が保護チュー
ブ50に掛止されることによって、送気・送水チューブ
19の移動や捩じれを規制することもでき、これによっ
て送気・送水チューブ19の耐用寿命をも向上させるこ
とが可能である。
【0034】図11は、図2及び図4の保護チューブ2
9のさらに別の変形例の保護チューブ70を示す。この
保護チューブ70の右下側には厚肉部71が設けられて
おり、そのほぼ反対方向の上側には軸方向に沿って真っ
直ぐに白線72が引かれている。このため、保護チュー
ブ70を湾曲部5内に組込む際に、白線72を目印とす
ると、厚肉部71が作業者の視野から隠れていてもその
位置を容易に知ることができる。
【0035】図12は、上述の実施例とは別の内視鏡の
先端構成部6の正面図である。同図において上側がアッ
プ方向であり、下側がダウン方向である。この先端構成
部6には、観察用対物レンズ80、ノズル81、照明用
対物レンズ82,83が設けられている。観察用対物レ
ンズ80は観察用バンドル23(図2)に対応し、ノズ
ル81は送気・送水チューブ19に、照明用対物レンズ
82,83は照明用バンドル20,21に対応する。ま
た先端構成部6の左下側には処置具挿通・吸引チャンネ
ル口84が設けられ、右上側にはこれより大径の処置具
挿通・吸引チャンネル口85が設けられている。
【0036】図13は、この内視鏡の挿入部3を示す側
断面図である。同図においては便宜上、節輪等の湾曲部
5の構成要素及びこの内部に配置されるアングルワイヤ
やワイヤガイド等は省略されている。処置具挿通・吸引
チャンネル口84は、これとほぼ同径の処置具挿通・吸
引チャンネル管86に連通し、処置具挿通・吸引チャン
ネル管85も、これとほぼ同径の処置具挿通・吸引チャ
ンネル管87に連通している。
【0037】湾曲部5は、通常のものと同様に、アップ
方向に湾曲したときに曲率が最大になるように設計され
ている。ここで、湾曲部5をアップ方向に湾曲せしめる
と、図示のように、小径の処置具挿通・吸引チャンネル
管86が外側に、大径の処置具挿通・吸引チャンネル管
87が内側になる。すなわち小径の処置具挿通・吸引チ
ャンネル管86の方が、大径の処置具挿通・吸引チャン
ネル管87よりも曲率が小さくなる。一般に管は小径で
あって、曲率が大きければ、内部での挿通性が悪くなる
が、このように最も曲率が大きくなる時に、小径の処置
具挿通・吸引チャンネル管86が外側になるように配置
したことにより、鉗子等の処置具の挿通性をさほど低下
させずに済む。
【0038】これによって、アップ方向に湾曲したとき
でも、小径の処置具挿通・吸引チャンネル管86内での
処置具の挿通性と、大径の処置具挿通・吸引チャンネル
管87内での処置具の挿通性を、大差なくすることが可
能である。従って、同じ処置具を使用する場合でも、観
察用対物レンズ80を通じて観察できる視野内の処置す
べき位置に応じて、処置具挿通・吸引チャンネル管86
のうち好適な方を選択することができ、処置能率を高め
ることができる。
【0039】図12及び図13に示した内視鏡にも、上
述した実施例のような厚肉部31を有する保護チューブ
29(図2、図4)や変形例の保護チューブ33,3
5,40,44,50,70を適用することができる。
この場合にも、図12において観察用対物レンズ80の
奥にある観察用バンドル23、あるいは照明用対物レン
ズ82,83の奥にある照明用バンドル21,22を、
上述と同様に保護することが可能である。
【0040】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明に係る内視鏡によれば、挿入部、特に湾曲部が湾曲さ
れたとき、保護チューブに設けられた厚肉部が、挿入部
内にあるワイヤガイド等の他の構成要素と接触する。そ
してこの厚肉部が、前記の他の構成要素から受ける剪断
力によって変形することにより、剪断力を吸収すると共
に、保護チューブの他の部分に剪断力を分散させる。従
って、保護チューブ及びバンドルを構成する光ファイバ
ー等の光伝送体の折れを確実に防止することが可能であ
り、これらの耐用寿命の低下を招くことがない。このよ
うにして、保護チューブに厚肉部を設けることで、保護
チューブの断面積を大きくする必要がないので、挿入
部、特に湾曲部の外径も大きくせずに済む。また、保護
チューブの内径を小さくする必要もないので、ここに挿
通されるバンドルを構成する光ファイバー等の光伝送体
の本数を少なくしなくても済み、照明輝度や解像度を低
下させることがないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る内視鏡1の全体構成を示
す概略図である。
【図2】同内視鏡の図1におけるII−II線矢視断面図で
ある。
【図3】同内視鏡の湾曲部5内に配置される処置具挿通
・吸引チャンネル管20を示す斜視図である。
【図4】同内視鏡の湾曲部5内に配置される保護チュー
ブ29と、肉厚が均一な保護チューブ32とを比較して
示す断面図である。
【図5】変形例の保護チューブ33を示す断面図であ
る。
【図6】他の変形例の保護チューブ35を示す断面図で
ある。
【図7】他の変形例の保護チューブ40を示す断面図で
ある。
【図8】他の変形例の保護チューブ44を示す断面図で
ある。
【図9】図6に示す保護チューブ35の変形例を示す断
面図である。
【図10】他の変形例の保護チューブ50を示す断面図
である。
【図11】他の変形例の保護チューブ70を示す斜視図
である。
【図12】本発明の適用が可能な内視鏡の先端構成部6
を示す正面図である。
【図13】同内視鏡の挿入部3を示す図12におけるXI
II−XIII線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 内視鏡 3 挿入部 5 湾曲部 23 バンドル 29,33,35,40,44,50,70 保護チュ
ーブ 31,34,39,43,46,60〜64,71 厚
肉部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体腔内に挿入される挿入部の先端側に湾
    曲自在な湾曲部を設けると共に、前記挿入部内に保護チ
    ューブに包囲された光伝送体からなるバンドルを挿通
    し、このバンドルを通して光伝送を行うようにした内視
    鏡において、 少なくとも前記湾曲部で、前記保護チューブの少なくと
    も一部に厚肉部を設けたことを特徴とする内視鏡。
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