JP5161420B2 - 内視鏡の挿入部 - Google Patents

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Description

本発明は、アングル部の先端に先端硬質部を形成した内視鏡に関するものであり、特に経鼻的に挿入可能な細径構造となった挿入部に関するものである。
医療用として用いられている内視鏡は、本体操作部に体腔内への挿入部が連結して設けられ、また本体操作部からは少なくとも光源装置に着脱可能に連結されるユニバーサルコードを延在させることにより大略構成されるものである。挿入部は、本体操作部への連結部から大半の長さ分は挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部で構成されており、この軟性部にはアングル部が、またアングル部には先端硬質部が連設されている。先端硬質部には、その先端面(または先端側面部)に照明手段及び撮像装置からなる内視鏡観察手段とが装着されており、処置具挿通チャンネルの先端が開口している。アングル部は、この先端硬質部を所望の方向に向けるために、本体操作部からの遠隔操作で湾曲操作を行うことができるようになっている。
内視鏡の挿入部の挿入経路として、上部消化管用の内視鏡にあっては、経口的に挿入されるのが一般的である。しかしながら、挿入部を口腔から挿入すると、咽頭反射が生じて被検者に不快感や苦痛を与えることになる。また、被検者はマウスピースを咥えた状態で挿入部が挿入されることになるので、口呼吸に支障を来たすことがあり、しかも術者との会話が困難になる等といった問題点がある。
内視鏡の挿入が可能な経路として、口腔だけでなく、鼻腔を介して挿入することも可能である。鼻腔の内部は狭窄な経路であることから、細径の挿入部を用いなければならないという制約はあるものの、被検者に対する負担は口腔に挿入するタイプの内視鏡と比較して軽度なものである。このために、例えば特許文献1においても、経鼻的に挿入する方式は被検者保護等の観点から望ましいとされ、また非特許文献1に報告されているように、細径の内視鏡を使用して内視鏡検査を行った臨床例も報告されている。そして、直径が6mm以下の細い挿入部を有する内視鏡が実用化されている現状から、今後、経鼻的に挿入する方式による内視鏡検査が多用される傾向にある。
特開2005−74035号公報 第54回日本消化器内視鏡学界総会 第39巻(Suppl.2) 1997 VS6−2
ところで、経鼻的に挿入される内視鏡においては、既に説明したように、その挿入経路は狭いものであるが、最も狭窄な部位は、通常、鼻中隔と、中鼻甲介及び鼻甲介との間の空間である。しかも、例えば鼻中隔湾曲症や、その他先天的または後天的に経鼻経路の構造が個々の被検者によって著しく相違していることがある。従って、内視鏡を操作する術者にとっては、極めて慎重な操作が要求されることになる。ここで、挿入部は、その先端硬質部を除いて曲げ可能な構造となっているが、先端硬質部に連なるアングル部は挿入経路に沿って自在に曲がる軟性部とは異なり、湾曲操作を行って初めて曲がるものであり、しかも湾曲操作を行うと、アングル部全体が湾曲することになる。鼻腔は細い経路であって、被検者によりその経路の広さや形状等が相違していることから、アングル部を湾曲操作することでは、鼻腔経路の狭窄部等を通過させる操作は極めて困難であり、粘膜を圧迫するおそれがある等、被検者に対する苦痛を与えかねないことになる。
以上のことから、挿入部が鼻腔内を進行している間は、アングル部はできるだけ曲がった経路に追従する一方、挿入部が鼻腔を通過した後においては、先端硬質部の位置なり方向なりを安定させるために、アングル部はむしろ湾曲操作時以外は曲がらないように安定的に保持されることが望ましい。しかしながら、挿入部の細径化が必要である等のことから、アングル部に自在に曲がる状態と、操作に基づいて湾曲する状態とに機能を切り換えることができる構成とすることはできない。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、アングル部としての機能を格別損なうことなく、曲がった挿入経路に容易に追従して進行できるようにした内視鏡の挿入部を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本願発明は、先端に内視鏡観察手段を装着した先端硬質部を有し、この先端硬質部を所望の方向に向けるために、先端硬質部の基端側にアングル部を設けた内視鏡の挿入部において、前記内視鏡は経鼻的に挿入されるものであって、前記挿入部の直径は6mm以下となし、前記先端硬質部とアングル部との間に、所定の設定値以上の荷重が作用したときに、この荷重に追従して曲がる可撓部を介装し、前記可撓部には、外力で曲がった前記可撓部を真っ直ぐな状態に復元させる外皮層が覆われ、先端部本体が連結される端部リングと、前記端部リングに対して上下方向に湾曲されるように枢着される第1節輪体と、前記第1節輪体に対して左右方向に湾曲されるように枢着される第2節輪体と、前記第2節輪体に対して上下方向に湾曲されるように枢着される先端リングと、を設けて、前記先端リングには操作ワイヤを止着して、前記先端リングには前記操作ワイヤの操作によって上下方向に湾曲されるように枢着されるアングルリングを設ける構成としたことを特徴とするものである。

ここで、挿入部は先端側から先端硬質部、アングル部及び軟性部から構成され、軟性部の基端部が本体操作部に連結されている。この挿入部のうち、先端硬質部は曲げ不能な部位である。軟性部は外力の作用で曲がる構造となっており、かつどの方向にも曲がるようになっている。そして、アングル部においては、曲げそのものは可能な構造であるが、本体操作部からの操作に基づいて湾曲するものである。ただし、先端硬質部の安定的に保持するために、外力の作用では容易には曲がらないようになっている。
挿入部を体腔内に挿入する際に、その挿入経路を構成する体内壁に挿入部の先端が当接することがある。挿入経路が広い場合には、アングル部を湾曲操作することによって、先端硬質部の方向を調整して、挿入経路の方向に先端硬質部を向けることができる。しかしながら、鼻腔内等のように、挿入経路に大きな曲がりが存在しており、かつ経路そのものが狭い場合には、アングル部を湾曲させて挿入部の方向を調整することが困難になることがある。それにも拘らず、挿入部を無理に押し込むと、被検者に苦痛を与えることになり、また挿入部の進行が阻害される。先端硬質部の基端側に可撓部を設けることによって、挿入部の先端が体腔内壁に突き当たると、この可撓部が曲がって先端硬質部の方向を逸らせて、挿入経路の方向に倣うようにして円滑に進行させることができる。このように、可撓部により自動的に方向調整がなされることによって、鼻腔等のように、被検者に応じて一定しない挿入経路に対する挿入部の挿入操作を円滑に行うことができる。
挿入部の先端硬質部が挿入経路に対して適正な方向を向くと、適宜アングル部を湾曲させるようにして、挿入部全体を挿入経路に沿わせるようになし、もって被検者に対する苦痛を軽減することができる。従って、可撓部の基端側にアングル部を設けるが、このアングル部を湾曲操作するための操作ワイヤは可撓部に近い位置とするのが望ましい。
挿入部を細い挿入経路内で円滑に進行させるためには、可撓部は任意の方向に、容易に曲がる構成とするのが望ましい。しかしながら、鼻腔等の細い経路はあくまで挿入部の先端を所定の観察対象部まで導く経路であって、先端硬質部がこの経路を通過して観察を行うべき臓器内なり器官の内部にまで移行し、体腔内の観察を開始する際には、正確な観察を可能にするには、先端硬質部を安定的に保持させる必要がある。
以上のことから、内視鏡観察時には先端硬質部を安定的に保持できるようになし、かつ細く、しかも曲がった経路に円滑に挿入できるようにするために、ある値以上の荷重が作用したときには、可撓部を中心として先端硬質部が曲がるようにしている。ここで、先端硬質部にどの程度の荷重が作用すると、可撓部が曲がって先端硬質部の方向が変化するかは、被検者の苦痛軽減と及び挿入部の挿入操作性と、観察時における先端硬質部の安定性確保とを総合勘案して設定することになる。また、可撓部の曲がりは先端硬質部の方向を挿入経路に向くように調整するためのものであるから、最大の曲がり角度をあまり大きくする必要はない。挿入部を真っ直ぐな状態にしたときの中心軸線に対して、この曲がり角度は90°以下とするが、好ましくは45°乃至それ以下とし、より好ましくは15〜30°程度とする。
可撓部の具体的な構成としては、アングル部を構成するアングルリングと同様の節輪構造とすることができる。つまり、アングル部のアングルリングを所定長さ分だけ延在させて、可撓部を構成する節輪体に操作ワイヤの先端を固定するのではなく、それより基端側の位置のリングに操作ワイヤを固定する。また、挿入部において、アングル部の基端側には軟性部が連設されるが、この軟性部と同様の金属帯片を巻回したものを先端硬質部とアングル部との間に介装することにより可撓部を構成することもできる。さらに、金属等の弾性部材をコイル状の部材や可撓性を有するスリーブ等により可撓部を構成することもできる。
以上のように構成することによって、細く、曲がった挿入経路に挿入部を挿通させる操作を円滑に行うことができ、しかも被検者に与える苦痛は最小限のものとなる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態では、内視鏡の挿入部を被検者の鼻腔を介して挿入され、食道,胃,十二指腸等といった上部消化管用として用いるように構成したものを示す。
まず、図1に示したように、内視鏡1の挿入部2は、鼻道の入口である外鼻孔から中鼻道或いは下鼻道を含む鼻腔を細い経路を通り、後鼻孔から鼻咽喉部を経て食道に導入されることになる。そして、この挿入経路において、最も狭窄な部位は、図1にAで示した部位における鼻中隔と、中鼻甲介及び下鼻甲介との間に形成される隙間である。
内視鏡1は、前述した挿入部2と、この挿入部2が連結されている本体操作部3及びユニバーサルコード4で大略構成される。挿入部2は、その本体操作部3への連結部から所定の長さ分が任意の方向に曲がるようになった軟性部2aで構成されており、この軟性部2aの先端部にはアングル部2bが連結され、さらにこのアングル部2bの先端には先端硬質部2cが連結されている。また、ユニバーサルコード4は図示しない光源装置及び映像信号の処理回路を装着したプロセッサに着脱可能に接続されるようになっている。
図2に内視鏡1の挿入部2における先端部分の断面構造を示す。この図2では、先端硬質部2cからアングル部2bの先端部分にかけての部位が示されており、軟性部2aについては図示されていないが、この軟性部2aの構成は従来から周知であるので、その具体的な構成については、図示及び詳細な説明を省略する。
図2から明らかなように、挿入部2における先端硬質部2cは、先端部本体10と、絶縁キャップ11とから構成され、先端部本体10は端部リング12に連結されている。従って、具体的には、絶縁キャップ11から端部リング12の基端部までが先端硬質部2cを構成する。先端硬質部2cには観察手段5が装着されている。この観察手段5は、対物光学系5aと固体撮像素子5bとから構成される。また、図示は省略するが、先端硬質部2cの先端面には、この観察手段5の装着部の左右両側に照明光を照射するための照明手段が装着されている。そして、これら照明手段と観察手段とにより内視鏡観察手段が構成される。さらに、挿入部2には処置具挿通路6が設けられており、この処置具挿通路6は硬質パイプからなる処置具挿通パイプ6aと、この処置具挿通パイプ6aに嵌合された処置具挿通チューブ6bとから構成され、処置具挿通パイプ6aは先端硬質部2cの先端面に開口している。
アングル部2bは、先端硬質部2cを所望の方向に向けるように、遠隔操作で湾曲させることができるようになっている。ここで、アングル部2bの湾曲方向は、上下の2方向または上下左右の4方向とするが、本実施の形態では上下及び左右の4方向に湾曲操作を可能とする構成としている。アングル部2bはアングルリング13を順次上下及び左右の各2箇所で枢着ピン14により枢着することにより構成される。そして、このようにして連結した複数のアングルリング13の外周部には、金属線材の編組からなるネット15が被装されており、さらにネット15は弾性チューブからなる外皮層16で覆われている。アングル部2bを構成するアングルリング14の内部には、円周方向に等間隔で4箇所に操作ワイヤ17が装着されている。従って、操作ワイヤ17を押し引き操作することによって、アングル部2bは上下,左右に湾曲するようになっている。
このアングル部2bの湾曲動作は、本体操作部3からの遠隔操作で行われる。このために、本体操作部3にはアングルノブ7が設けられている。操作ワイヤ17は、このアングルノブ7により回動されるプーリ(図示せず)に巻回されており、先端部はアングルリング13のうちの最先端に位置する先端リング13aの位置まで延在されている。そして、各操作ワイヤ13を円周方向に位置決めするために、各操作ワイヤ13は枢着ピン14に設けた貫通孔14aに順次挿通されるようになっている。また、先端リング13aには、操作ワイヤ13の先端部を固定するための切り絞り部18が形成されており、これら各切り絞り部18に操作ワイヤ17の先端部が固定される。
先端硬質部2cは端部リング12の基端部までであり、またアングル部2bの先端位置は先端リング13aとなっている。そして、これらアングル部2bと先端硬質部2cとの間に可撓部2dが設けられている。可撓部2dは、端部リング12に枢着ピン20で枢着された第1節輪体21と、先端リング13aに枢着ピン22で枢着された第2節輪体23とからなり、枢着ピン20,22は左右両側部、つまり図2の紙面と直交する位置にそれぞれ2箇所設けられている。従って、この枢着ピン20,22により、先端硬質部2cは上下に曲げ可能となっている。また、第1節輪体21と第2節輪体23とは、紙面の上下の端部において、枢着ピン24,24により枢着されている。これによって、先端硬質部2cは左右に曲げ可能となっている。
ここで、第1,第2節輪体21,23はアングルリング13と同様の構成であり、また枢着ピン20,22,24は、アングルリング13,13間に枢着される枢着ピン14と同様の構成であるが、操作ワイヤを挿通させる貫通孔は設けられていない。そして、ネット15及び外皮層16は、この可撓部2dを通過して、端部リング12から先端部本体10を覆う位置まで延在されている。
このように構成することによって、アングルノブ7を操作することによって、アングル部2bを湾曲させることができるが、この操作で湾曲するのは、先端リング13aより基端側の部位であり、アングル部2bを湾曲させても、可撓部2dは先端硬質部2cに連なるように直進状態に保持される。そして、可撓部2dが曲がるのは外力が作用したときである。これに対して、アングル部2bはアングルノブ7を操作して、上下の対または左右の操作ワイヤ17,17を対として、一方が引っ張られ、他方が弛んだときに初めて湾曲する。このアングル部2bに外力が作用しても、操作ワイヤ17に張力が作用することにより容易には曲げられないように保持される。
先端硬質部2cに対して、図2に矢印で示した方向(この方向を上下方向という)に外力が作用すると、端部キャップ12と第1節輪体21との間の枢着ピン20、または第2節輪体23と先端リング13aとの間の枢着ピン22のいずれか一方または両方を中心として上下方向に曲がることになる。また、図2の矢印と直交する方向(この方向を左右方向という)に外力が作用すると、第1節輪体20と第2節輪体21との間の枢着ピン24を中心として、左右方向に曲がることになる。さらに、斜め方向に外力が作用したときには、枢着ピン20,21及び24を中心として先端硬質部2cが曲がることになる。つまり、先端硬質部2cに曲げ方向の外力が作用すると、可撓部2dの部位でアングル部2bに対して任意の方向に曲がることになる。
可撓部2dの前述した各方向への曲がりの角度は、節輪体21,23の形状に依存するものであり、内視鏡が用いられる状況に応じて適宜設定される。例えば、図1に示したように、経鼻的に挿入される内視鏡1にあっては、その挿入経路のうち、最も狭窄であり、かつ大きく曲がった部位Aを容易かつ円滑に、しかも被検者に対する負担を最小限にして通過させることができる。
而して、図3に実線で示したように、挿入部2の先端が外鼻孔から中鼻甲介と下鼻甲介との間に向けて矢印F方向に進行させたときには、経路が大きく湾曲していることから、挿入部2の先端が中鼻甲介に押し付けられることがある。このときには、挿入部2の先端硬質部2cには、押し込み力に対する反力が作用することになる。その結果、図3に仮想線で示したように、先端硬質部2cの基端部に位置する可撓部2dが矢印T方向に曲がることになり、この挿入経路の曲がりに概ね沿うような姿勢を取るようになる。そして、アングル部2bを操作して、このアングル部2bを湾曲させながら挿入を継続することによって、挿入部2はこの部位を円滑に通過させることができる。また、このときに、被検者にとっては多少の圧迫感を受けるが、可撓部2dが曲がるだけの押圧力しか作用しないので、大きな苦痛が与えられることはない。なお、被検者の苦痛を少なくするには、この可撓部2dの曲がりに対する抵抗をできるだけ小さくするが、あまり抵抗が小さいと、挿入時や体腔内の観察時に先端硬質部2cが安定しなくなる。従って、挿入部2が挿入される経路との関係を勘案して、外皮層16の伸びに対する抵抗、枢着ピン20,22,24の枢動時に生じる摺動抵抗等を調整することによって、可撓部2dの曲げに対する抵抗が最適になるように設定することができる。また、曲げ角度、つまり挿入部2を真っ直ぐに伸ばした状態に対する先端硬質部2cの角度は、経路の曲がり度合いに応じて設定されるものであり、挿入経路が鼻腔の場合には、10〜30°程度とするのが適切である。
前述したような大きく曲がった経路を通過させる際には、可撓部2dが曲がることになるが、この経路を通過して、ほぼ直線的な経路に至ると、可撓部2dの曲がりが解消して真っ直ぐな状態に自動的に復帰することになる。即ち、可撓部2dが外力により曲げられたときには、外皮層16において、曲がりの外周側の部位が伸長するように変形する。従って、外皮層16は、外力の作用が解消すると、弾性的に復元する方向の力が作用することになる。このために、曲がった経路を通過したことによって、先端硬質部2cに対する外力の作用が解除されると、可撓部2dは自動的に、しかも速やかに真っ直ぐな状態に復元する。
このように、挿入部2の挿入経路が細く、かつ曲がっている場合には、その経路に追従して可撓部2dが曲がることになるが、挿入部2に対して直進させる限りは、可撓部2dに曲げ力が作用することがなく、先端硬質部2cにまで確実に押し込み推力を伝達することができ、自在に曲がる可撓部2dを介在させたことによって、挿入部2の挿入操作性が格別低下することはない。また、挿入部2が所定の位置まで挿入されて、体腔内における内視鏡検査を行う際には、先端硬質部2cによる観察視野を変えるために、アングル部2bを適宜湾曲操作するが、可撓部2dがこの湾曲操作を行ったときにみだりに曲がったりすることがなく、先端硬質部2cの位置や方向の安定性が損なわれることはない。
次に、図4は本発明における第2の実施の形態を示すものであって、この実施の形態では、先端硬質部2cとアングル部2bとの間に介装される可撓部30としては、金属帯片を螺旋状に巻回した螺旋管31により構成している。そして、先端硬質部2cを構成する端部リング12から可撓部30に向けて保持リング32が延在され、またアングル部2bを構成する先端リング13aからも、可撓部30に向けて保持リング33が延在されている。そして、保持リング32,33の相対向する端部間には間隔Bが形成されている。螺旋管31には、ネット34が外装されており、このネット34と共に螺旋管31の先端側が保持リング32に、また基端側が保持リング33にはんだ付け等の手段により固定されている。また、外皮層14は可撓部30を越えて、先端硬質部2cまで延在されている。
以上のように構成することによっても、先端硬質部2cに外力が作用したときには、可撓部30が曲がることになり、前述した第1の実施の形態と同様に、大きく曲がった細い経路を円滑に通過させることができる。そして、この図4の実施の形態において、可撓部30による先端硬質部2cの曲げ角度は、保持リング32,33間の間隔Bと、螺旋管31の幅寸法及び巻回角度に依存する。また、曲げに対する抵抗の大きさは螺旋管31の厚み等に依存する。
さらに、図5には、本発明における第3の実施の形態が示されている。本実施の形態の可撓部40は、前述した第2の実施の形態における螺旋管31に代えて弾性部材としての金属線材により形成した金属コイル41を用いたものであり、この金属コイル41は、間隔Bを空けて対向配設した保持リング42と保持リング43とに固定されており、また外周部にはネット44が装着されている。このように構成することによっても、先端硬質部2cに外力が作用したときには、金属コイル41が弾性変形して自在関節としての動作を行う。
さらにまた、図6は本発明における第3の実施の形態を示すものであり、可撓部50は可撓性チューブ51を有する構成としている。そして、この可撓性チューブ51はその両端が端部リング12側の保持リング52と先端リング53とに固定されており、また外周部にはネット54が装着されていることは、前述した第3の実施の形態と同様である。なお、この場合には、可撓性チューブ51はネット54に接着されて、このネット54が保持リング52,53に対して溶接により固着される。
本発明における第1の実施の一形態を示す内視鏡を鼻腔内に挿入している状態を示す外観図である。 図1の内視鏡における挿入部の先端部分の断面図である。 第1の実施の形態についての作用説明図である。 本発明における第2の実施の形態における挿入部の先端部分の断面図である。 本発明における第3の実施の形態における挿入部の先端部分の断面図である。 本発明における第4の実施の形態における挿入部の先端部分の断面図である。
符号の説明
1 内視鏡 2 挿入部
2a 軟性部 2b アングル部
2c 先端硬質部
2d,30,40,50 可撓部
12 端部リング 13 アングルリング
13a 先端リング 16 外皮層
17 操作ワイヤ 20,22,24 枢着ピン
21 第1節輪体 23 第2節輪体
31 螺旋管 41 金属コイル
51 可撓性チューブ
32,33,42,43,52,53 保持リング
34,44,54 ネット

Claims (2)

  1. 先端に内視鏡観察手段を装着した先端硬質部を有し、この先端硬質部を所望の方向に向けるために、先端硬質部の基端側にアングル部を設けた内視鏡の挿入部において、
    前記内視鏡は経鼻的に挿入されるものであって、前記挿入部の直径は6mm以下となし、
    前記先端硬質部とアングル部との間に、所定の設定値以上の荷重が作用したときに、この荷重に追従して曲がる可撓部を介装し、
    前記可撓部には、外力で曲がった前記可撓部を真っ直ぐな状態に復元させる外皮層が覆われ、
    先端部本体が連結される端部リングと、
    前記端部リングに対して上下方向に湾曲されるように枢着される第1節輪体と、
    前記第1節輪体に対して左右方向に湾曲されるように枢着される第2節輪体と、
    前記第2節輪体に対して上下方向に湾曲されるように枢着される先端リングと、を設けて、
    前記先端リングには操作ワイヤを止着して、
    前記先端リングには前記操作ワイヤの操作によって上下方向に湾曲されるように枢着されるアングルリングを設ける構成としたことを特徴とする内視鏡の挿入部。
  2. 前記アングル部の湾曲操作を行うために、複数本の操作ワイヤが設けられており、これら各操作ワイヤの先端は、前記可撓部より基端側の位置に固定する構成としたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡の挿入部。
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