JP5317824B2 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両に搭載される無段変速機の制御装置に関する。
自動車等の車両に搭載される無段変速機(CVT)は、入力軸側に設けられるプライマリプーリと、出力軸側に設けられるセカンダリプーリとを備え、各プーリには動力を伝達する駆動ベルト(動力伝達要素)が巻き付けられている。駆動ベルトは、各プーリを形成する固定シーブと可動シーブとの間に挟持され、例えば、プライマリプーリ(変速プーリ)に作動油を給排することにより、可動シーブが固定シーブに近接または離間して駆動ベルトの巻き付け径が変化し、変速比が無段階で制御される。また、セカンダリプーリ(締付プーリ)に作動油を給排することにより、可動シーブが固定シーブに近接または離間して駆動ベルトのクランプ力(締め付け力)が変化し、駆動ベルトの滑りを抑制して動力の伝達効率が高められる。
無段変速機の変速比制御は、車両に搭載されるコントローラにより行われ、コントローラは、制御マップを参照してスロットル開度や車速に基づき目標変速比を設定するようになっている。コントローラは、設定した目標変速比を得るための所定圧の作動油(プライマリ圧)をプライマリプーリに供給し、これにより変速比が目標変速比に制御されるようになっている。
このような無段変速機を制御する制御装置としては、例えば、特許文献1に記載された技術が知られている。特許文献1に記載された無段変速機の制御装置は、プライマリプーリとオイルポンプ(作動油供給源)との間に、プライマリ制御弁およびセカンダリ制御弁を備えている。プライマリ制御弁はプライマリプーリ側に配置され、プライマリプーリに作動油を給排してプライマリ圧を調圧し、セカンダリ制御弁はオイルポンプ側に配置され、セカンダリプーリに所定圧の作動油(セカンダリ圧)を供給したり、当該セカンダリ圧をプライマリ制御弁に供給したりする。
特許文献1に記載された無段変速機の制御装置は、プライマリ制御弁が何らかの原因で故障(天絡故障や断線故障等)した場合に、変速比を中間変速比とするフェイルセーフ対策を施している。これにより、高速走行時に変速比が急激にダウンシフトされてホイールロック等を起こし、車両が挙動不安定になるのを抑制し、さらには変速比が高速側(変速比小)で固定されて、車両の再発進/再加速が困難になるのを抑制している。
特許文献1に記載された無段変速機の制御装置においては、1つのプライマリ制御弁によりプライマリプーリへの作動油の給排を行っているが、例えば、1つのプライマリプーリに対して2つの制御弁(供給弁/排出弁)を接続し、供給弁によりプライマリプーリへの作動油の供給を制御し、排出弁によりプライマリプーリからの作動油の排出を制御するようにした無段変速機の制御装置も提案されている。
このような2つの制御弁を備える無段変速機の制御装置においては、供給系統の油圧回路と排出系統の油圧回路とを別に設けることができ、例えば、供給系統の油圧回路の残圧が排出系統の油圧回路に影響することが無い。したがって、プライマリプーリへの作動油の供給制御と排出制御との切り換えの応答性を良くすることができ、より高精度な変速比制御を実現できるという利点がある。
特開平5−106728号公報(図1)
しかしながら、特許文献1に記載された無段変速機の制御装置は、プライマリ制御弁の故障時に変速比を中間変速比とするものであり、例えば、より高速側の変速比でプライマリ制御弁が故障した場合においても、中間変速比へのダウンシフトを許容する。したがって、より高速で走行している時のダウンシフトが運転者に不安感を与える虞があるため、高速走行時にプライマリ制御弁が故障した場合には、ダウンシフトをさせないようにすることが望ましい。また、ダウンシフトをさせないようにするフェイルセーフ制御については、その応答性を高めることが望ましく、上述のような2つの制御弁を備えた無段変速機の制御装置に適用することで、より運転者に不安感を与えない無段変速機の制御装置を実現できるようになる。
本発明の目的は、供給弁/排出弁によりアップシフト/ダウンシフトする無段変速機の制御装置において、高速走行時に排出ソレノイドが故障したとしてもダウンシフトするのを確実に防止することができる無段変速機の制御装置を提供することにある。
本発明の無段変速機の制御装置は、動力伝達要素が巻き付けられる変速プーリおよび締付プーリを備え、前記変速プーリへの作動油の給排を調整して前記動力伝達要素の巻き付け径を制御し、前記締付プーリへの作動油の給排を調整して前記動力伝達要素に対するクランプ力を制御する無段変速機の制御装置であって、前記変速プーリおよび前記締付プーリに前記作動油を供給する作動油供給源と、前記作動油を貯留するオイルパンと、前記作動油供給源と前記変速プーリとの間に設けられ、前記変速プーリに前記作動油を供給する連通状態と供給を停止する遮断状態とに切り換えられる供給弁と、前記変速プーリと前記オイルパンとの間に設けられ、前記変速プーリから前記作動油を排出する連通状態と排出を停止する遮断状態とに切り換えられる第1排出弁と、前記第1排出弁と前記オイルパンとの間に設けられ、前記第1排出弁から前記作動油を排出する連通状態と排出を停止する遮断状態とに切り換えられる第2排出弁と、前記供給弁を連通状態かつ前記第2排出弁を遮断状態とする供給位置および、前記供給弁を遮断状態かつ前記第2排出弁を連通状態とする排出位置を有する供給ソレノイドと、前記第1排出弁を連通状態とする連通位置および、前記第1排出弁を遮断状態とする遮断位置を有する排出ソレノイドと、前記供給ソレノイドおよび前記排出ソレノイドを制御するコントローラと、前記コントローラに設けられ、前記排出ソレノイドからの故障信号を受けて、前記排出ソレノイドの故障状態を検出する故障検出手段と、車両の車速を検出し、前記コントローラに車速信号を出力する車速検出手段とを備え、前記コントローラは前記故障信号を検出したとき、前記排出ソレノイドを遮断位置に切り換え、前記車速信号が所定値以上のときには、前記供給ソレノイドを供給位置に切り換え、前記車速信号が所定値未満のときには、前記供給ソレノイドを排出位置に切り換えることを特徴とする。
本発明の無段変速機の制御装置は、前記コントローラは、前記供給ソレノイドを排出位置に切り換えた後に、前記車速信号が所定値以上となった場合であっても、前記供給ソレノイドの排出位置を保持することを特徴とする。
本発明によれば、変速プーリに作動油を供給する供給弁と、変速プーリから作動油を排出する第1排出弁と、第1排出弁から作動油を排出する第2排出弁と、供給弁を連通状態かつ第2排出弁を遮断状態とする供給位置および供給弁を遮断状態かつ第2排出弁を連通状態とする排出位置を有する供給ソレノイドと、第1排出弁を連通状態とする連通位置および第1排出弁を遮断状態とする遮断位置を有する排出ソレノイドとを備える。コントローラは排出ソレノイドの故障信号を検出したとき、排出ソレノイドを遮断位置に切り換え、車速信号が所定値以上のときには供給ソレノイドを供給位置に切り換え、車速信号が所定値未満のときには供給ソレノイドを排出位置に切り換える。したがって、排出ソレノイドが連通位置または遮断位置で故障して変速比が高速側のときに、供給弁を連通状態,第2排出弁を遮断状態として、ダウンシフトするのを防止できる。これにより、変速比が高速側であるときにダウンシフトするのを防止して、運転者に不安感を与えることが無い。また、排出ソレノイドが連通位置または遮断位置で故障して変速比が低速側のときに、供給弁を遮断状態,第2排出弁を連通状態として、アップシフトするのを防止できる。
本発明によれば、コントローラは、供給ソレノイドを排出位置に切り換えた後に、車速信号が所定値以上となった場合であっても、供給ソレノイドの排出位置を保持するので、変速比を低速側で固定して最低限の車両走行性を確保することができる。
無段変速機のスケルトン図である。 本発明に係る無段変速機の制御装置の油圧回路図である。 変速比制御の内容を説明するメインフローチャートである。 変速比を小さくする際の制御装置の動作を説明する説明図である。 変速比を大きくする際の制御装置の動作を説明する説明図である。 (a),(b)は、排出ソレノイドの故障時における問題点を纏めた表および本発明に係るフェイルセーフ制御の内容を纏めた表である。 排出ソレノイドの故障判定処理内容を説明するサブフローチャートである。 排出ソレノイドがOPEN故障した際のフェイルセーフ動作を説明する説明図である。 排出ソレノイドがCLOSE故障した際のフェイルセーフ動作を説明する説明図である。
以下、本発明の一実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は無段変速機のスケルトン図を、図2は本発明に係る無段変速機の制御装置の油圧回路図をそれぞれ表している。
図1に示すように、無段変速機10は、自動車等の車両(図示せず)に搭載され、エンジン11に駆動されるプライマリ軸(入力軸)12と、プライマリ軸12と平行に設けられるセカンダリ軸(出力軸)13とを備えている。プライマリ軸12とセカンダリ軸13との間には変速機構14が設けられ、プライマリ軸12の回転は変速機構14を介してセカンダリ軸13に伝達され、セカンダリ軸13の回転は減速機構15およびディファレンシャル機構16を介して左右の駆動輪17に伝達される。
プライマリ軸12にはプライマリプーリ(変速プーリ)20が設けられている。プライマリプーリ20は、プライマリ軸12に一体回転可能に設けられた固定シーブ20aと、固定シーブ20aと対向してプライマリ軸12に対して軸方向に摺動する可動シーブ20bとを備えている。セカンダリ軸13にはセカンダリプーリ(締付プーリ)21が設けられている。セカンダリプーリ21は、セカンダリ軸13に一体回転可能に設けられた固定シーブ21aと、固定シーブ21aと対向してセカンダリ軸13に対して軸方向に摺動する可動シーブ21bとを備えている。
プライマリプーリ20およびセカンダリプーリ21には、駆動ベルト(動力伝達要素)22が巻き付けられている。そして、各固定シーブ20a,21aに対して各可動シーブ20b,21bをそれぞれ近接または離間させることにより、プライマリプーリ20およびセカンダリプーリ21の溝幅を変化させ、駆動ベルト22の巻き付け径を無段階で変化(変速比を無段階で変化)できるようにしている。ここで、駆動ベルト22のプライマリプーリ20に対する巻き付け径をRpとし、セカンダリプーリ21に対する巻き付け径をRsとすると、変速機構14の変速比はRs/Rpとなる。
プライマリプーリ20は、プライマリ軸12に固定されるプランジャ23と、可動シーブ20bに固定されるシリンダ24とを備えている。プランジャ23の外周面にはシリンダ24の内周面が摺接しており、プランジャ23およびシリンダ24は、作動油が出入りする作動油室25を画成している。セカンダリプーリ21は、セカンダリ軸13に固定されるプランジャ26と、可動シーブ21bに固定されるシリンダ27とを備えている。プランジャ26の外周面にはシリンダ27の内周面が摺接しており、プランジャ26およびシリンダ27は、作動油が出入りする作動油室28を画成している。各プーリ20,21の溝幅は、プライマリ側の作動油室25に供給されるプライマリ圧Ppと、セカンダリ側の作動油室28に供給されるセカンダリ圧Psとをそれぞれ調圧することにより制御される。
エンジン11のクランク軸11aとプライマリ軸12との間には、トルクコンバータ30および前後進切換機構31が設けられている。トルクコンバータ30は、クランク軸11aに連結されるポンプインペラ30aと、ポンプインペラ30aと対向するタービンランナ30bとを備え、タービンランナ30bにはタービン軸32が連結されている。トルクコンバータ30内には、車両の走行状態に応じてクランク軸11aとタービン軸32とを締結するロックアップクラッチ33が設けられている。
前後進切換機構31は、ダブルピニオン式の遊星歯車列34,前進用クラッチ35および後退用ブレーキ36を備え、前進用クラッチ35や後退用ブレーキ36を作動させてエンジン11の動力の伝達経路を切り換えるようにしている。前進用クラッチ35および後退用ブレーキ36の双方を開放すると、タービン軸32とプライマリ軸12とが切り離されて、前後進切換機構31はプライマリ軸12に動力を伝達しないニュートラル状態に切り換えられる。また、後退用ブレーキ36を開放して前進用クラッチ35を締結すると、タービン軸32の回転がそのままプライマリプーリ20に伝達され、前進用クラッチ35を開放して後退用ブレーキ36を締結すると、逆転されたタービン軸32の回転がプライマリプーリ20に伝達される。
図2に示すように、無段変速機10の変速比制御を行う制御装置40は、プライマリプーリ20およびセカンダリプーリ21を形成する各作動油室25,28に対して、作動油の給排を行う油圧回路により形成されている。
制御装置40の一方側(図中左側)には、エンジン11(図1参照)により駆動されるオイルポンプ(作動油供給源)41が設けられている。オイルポンプ41は、制御装置40の他方側(図中右側)に設けられたプライマリプーリ20およびセカンダリプーリ21に作動油を供給するようになっている。
オイルポンプ41の上流側には作動油を貯留するオイルパン42が設けられ、オイルパン42に貯留された作動油は、ストレーナ(濾過器)43を介してオイルポンプ41の吸込口から吸い込まれる。オイルポンプ41の下流側には、第1ライン管路44および第2ライン管路45の一端側が接続され、第1ライン管路44の他端側は、セカンダリプーリ21の作動油室28に接続されている。
第1ライン管路44の途中にはライン圧制御弁50が設けられている。ライン圧制御弁50は、CVT制御ユニット90により制御され、オイルポンプ41からの作動油の一部を下流側に開放し、油圧回路の基準油圧となるライン圧PLを生成するようになっている。ライン圧制御弁50によって開放された作動油の一部は、ライン圧制御弁50の下流側に設けられた潤滑回路51を介して各油圧作動機器(図示せず)に送出され、さらに、パイロット圧PPとして潤滑管路46を介して供給ソレノイド52および排出ソレノイド53に送出される。なお、潤滑回路51から送出された余剰分の作動油はオイルパン42に戻される。
第2ライン管路45の他端側には、プライマリプーリ20の作動油室25に作動油を供給するための供給弁60が接続されている。供給弁60は、オイルポンプ41とプライマリプーリ20との間に設けられ、ノーマルクローズ(常閉)のパイロット制御型スプール弁となっている。供給弁60は、ケーシング61とケーシング61内をスライドするスプール62とを備え、ケーシング61には、第2ライン管路45が接続される流入ポート61a,プライマリ管路47の一端側が接続される排出ポート61b,第1パイロット管路48aの他端側が接続されるパイロットポート61cが形成されている。ここで、プライマリ管路47の他端側はプライマリプーリ20の作動油室25に接続され、第1パイロット管路48aの一端側は供給ソレノイド52に接続されている。
スプール62は、流入ポート61aと排出ポート61bとを連通状態または遮断状態に切り換える開閉ランド(弁部)62aを備えている。供給弁60は、供給ソレノイド52を供給位置に切り換えることで、開閉ランド62aにより連通状態とされプライマリプーリ20に作動油を供給し、供給ソレノイド52を排出位置に切り換えることで、開閉ランド62aにより遮断状態とされプライマリプーリ20への作動油の供給を停止する。
開閉ランド62aの一端側には、スプール62を移動させて流入ポート61aと排出ポート61bとを遮断状態とするスプリング63が設けられている。また、開閉ランド62aの他端側には、パイロットポート61cからのパイロット圧PPを受ける受圧ランド62bが設けられている。これによりスプール62は、パイロットポート61cからのパイロット圧PPとスプリング63の付勢力とのバランス関係により移動するようになっている。なお、開閉ランド62aの外周には、その長手方向に延びる複数の凹溝62cが形成され、各凹溝62cは、スプール62の移動によりプライマリ管路47の圧力が急激に上昇するのを抑える役割を果たすものである。
プライマリ管路47の途中には、プライマリプーリ20の作動油室25から作動油を排出するための排出弁(第1排出弁)70が接続されている。排出弁70は、プライマリプーリ20とオイルパン42との間に設けられ、供給弁60と同様にノーマルクローズのパイロット制御型スプール弁となっている。排出弁70は、ケーシング71とケーシング71内をスライドするスプール72とを備え、ケーシング71には、プライマリ管路47が接続される流入ポート71a,排出管路49の他端側が接続される排出ポート71b,第3パイロット管路48cの他端側が接続されるパイロットポート71cが形成されている。ここで、排出管路49の一端側は排出スイッチ弁80の流入ポート81aに接続され、第3パイロット管路48cの一端側は排出ソレノイド53に接続されている。
スプール72は、流入ポート71aと排出ポート71bとを連通状態または遮断状態に切り換える開閉ランド72aを備えている。排出弁70は、排出ソレノイド53を連通位置に切り換えることで、開閉ランド72aにより連通状態とされプライマリプーリ20から作動油を排出し、排出ソレノイド53を遮断位置に切り換えることで、開閉ランド72aにより遮断状態とされプライマリプーリ20から作動油の排出を停止する。
開閉ランド72aの一端側には、スプール72を移動させて流入ポート71aと排出ポート71bとを遮断状態とするスプリング73が設けられている。また、開閉ランド72aの他端側には、パイロットポート71cからのパイロット圧PPを受ける受圧ランド72bが設けられている。これによりスプール72は、パイロットポート71cからのパイロット圧PPとスプリング73の付勢力とのバランス関係により移動するようになっている。
排出スイッチ弁80は、排出弁70とオイルパン42との間に設けられている。排出スイッチ弁80は、ノーマルオープン(常開)のパイロット制御型スプール弁となっており、ケーシング81とケーシング81内をスライドするスプール82とを備えている。ケーシング81には、排出管路49の一端側が接続される流入ポート81a,作動油をオイルパン42に戻すドレンポート81b,第2パイロット管路48bの他端側が接続されるパイロットポート81cが形成されている。ここで、第2パイロット管路48bの一端側は供給ソレノイド52に接続されている。
スプール82は、流入ポート81aとドレンポート81bとを連通状態または遮断状態に切り換える開閉ランド82aを備えている。排出スイッチ弁80は、供給ソレノイド52を排出位置に切り換えることで、開閉ランド82aにより連通状態とされ排出弁70から作動油を排出し、供給ソレノイド52を供給位置に切り換えることで、開閉ランド82aにより遮断状態とされ排出弁70から作動油の排出を停止する。
開閉ランド82aの他端側にはバネ座ランド82bが設けられ、バネ座ランド82bの他端側には、スプール82を移動させて流入ポート81aとドレンポート81bとを連通状態とするスプリング83が設けられている。開閉ランド82aの一端側には、パイロットポート81cからのパイロット圧PPが作用するようになっており、これによりスプール82は、パイロットポート81cからのパイロット圧PPとスプリング83の付勢力とのバランス関係により移動するようになっている。
図2に示すように、制御装置40は、車室内のグローブボックス等(図示せず)に設置されるCVT制御ユニット(コントローラ)90を備えている。CVT制御ユニット90には、ライン圧制御弁50,供給ソレノイド52および排出ソレノイド53がそれぞれ電気的に接続され、CVT制御ユニット90は、ライン圧制御弁50,供給ソレノイド52および排出ソレノイド53を、所定の制御ロジックに基づきそれぞれ開閉制御するようになっている。
CVT制御ユニット90には、図示しないインターフェイスを介してエンジン制御ユニット91,スロットル開度センサ92,車速センサ93,プライマリ回転数センサ94およびセカンダリ回転数センサ95がそれぞれ電気的に接続されている。CVT制御ユニット90は、エンジン制御ユニット91,スロットル開度センサ92,車速センサ93,プライマリ回転数センサ94およびセカンダリ回転数センサ95からの車両情報信号に基づいて、制御マップ(図示せず)を参照して目標変速比を設定し、当該目標変速比に基づくプライマリ圧Ppおよびセカンダリ圧Psをそれぞれ算出するようになっている。
CVT制御ユニット90は、さらに排出ソレノイド53の故障判定を行う故障判定部96を備えている。故障判定部96は、排出ソレノイド53から出力される故障信号を受けて、当該故障信号の入力に基づき排出ソレノイド53の故障状態を検出するようになっている。CVT制御ユニット90は、故障判定部96により排出ソレノイド53が故障したと判定した際に、所定の制御ロジックに基づき制御装置40をフェイルセーフ制御するようになっている。
次に、以上のように形成した制御装置40の動作について、図面を用いて詳細に説明する。
図3は変速比制御の内容を説明するメインフローチャートを、図4は変速比を小さくする際の制御装置の動作を説明する説明図を、図5は変速比を大きくする際の制御装置の動作を説明する説明図をそれぞれ表している。
図3に示すように、イグニッションスイッチ(図示せず)をオン操作することにより、変速比制御のプログラムがスタートする(ステップS1)。ステップS2では、エンジン制御ユニット91,スロットル開度センサ92,車速センサ93等から現在の車両情報信号がCVT制御ユニット90に入力される。ステップS3では、CVT制御ユニット90が、入力された各種車両情報信号に基づいて制御マップを参照し、当該制御マップから目標変速比を設定する。その後、設定した目標変速比に基づいて最適なプライマリ圧Ppおよびセカンダリ圧Psを算出する。ステップS4では、プライマリプーリ20の作動油室25内の圧力がプライマリ圧Ppとなるように、また、セカンダリプーリ21の作動油室28内の圧力がセカンダリ圧Psとなるように、ライン圧制御弁50,供給ソレノイド52および排出ソレノイド53をそれぞれ開閉駆動する。なお、ライン圧制御弁50,供給ソレノイド52および排出ソレノイド53はそれぞれ可動体(図示せず)を有しており、例えば、デューティ制御により可動体を微振動させ、これにより可動体の固着等を防止して可動体の滑らかな移動や位置精度等を向上させている。
ステップS5では、CVT制御ユニット90の故障判定部96により、排出ソレノイド53の故障判定処理が実行される。排出ソレノイド53が正常の場合にはステップS6でリターン処理されてステップS2に戻り、再び各種車両情報信号がCVT制御ユニット90に入力される。排出ソレノイド53が故障の場合には、後述するフェイルセーフ制御(図7参照)が実行される。
ここで、変速比を高速側に変化させる場合および低速側に変化させる場合の制御装置40の具体的な動作について説明する。
[高速側への変速比制御]
車両が高速走行可能なように変速比を高速側に変化させる場合には、まず、ライン圧制御弁50が所定の開度で開弁操作され、図4に示すように第1ライン管路44および第2ライン管路45が所定のライン圧PLとなる。また、潤滑管路46は、潤滑回路51を介してライン圧PLよりも小さな圧力のパイロット圧PP(PP<PL)となる。供給ソレノイド52は開弁操作されて供給位置(OPEN)となり、排出ソレノイド53は閉弁操作されて遮断位置(CLOSE)となる。
供給ソレノイド52が供給位置に切り換えられたことにより、第1パイロット管路48aおよび第2パイロット管路48bはパイロット圧PPとなる。供給弁60のケーシング61内には、パイロットポート61cを介してパイロット圧PPの作動油が流入し、スプール62の受圧ランド62bがパイロット圧PPを受ける。パイロット圧PPにより、図中矢印(1a)に示すようにスプール62がスプリング63を押し縮めて移動し、これにより開閉ランド62aは流入ポート61aおよび排出ポート61bを連通させ、供給弁60が連通状態となり、第2ライン管路45とプライマリ管路47とが連通する。
排出スイッチ弁80のケーシング81内には、パイロットポート81cを介してパイロット圧PPの作動油が流入し、スプール82の開閉ランド82aがパイロット圧PPを受ける。パイロット圧PPにより、図中矢印(2a)に示すようにスプール82がスプリング83を押し縮めて移動し、これにより開閉ランド82aは流入ポート81aおよびドレンポート81bを遮断し、排出スイッチ弁80が遮断状態となり、排出管路49とオイルパン42とが遮断される。
排出ソレノイド53は遮断位置にあるため、潤滑管路46と第3パイロット管路48cとは遮断されている。したがって、パイロット圧PPは排出弁70に作用せず、スプリング73の付勢力によりスプール72は遮断状態にあり、排出弁70は、プライマリ管路47と排出管路49との遮断状態を保持する。
これにより、プライマリプーリ20の作動油室25内の圧力が高められてプライマリ圧Ppとなり、図中矢印(3a)に示すように可動シーブ20bが固定シーブ20aに近接移動する。よって、図中矢印(4a)に示すように駆動ベルト22がプライマリプーリ20の径方向外側に移動して駆動ベルト22の巻き付け径Rpが大きくなる。
一方、セカンダリプーリ21の作動油室28内の圧力は、ライン圧PLと略等しいセカンダリ圧Psに高められている。このとき可動シーブ21bは、プライマリプーリ20に対する駆動ベルト22の巻き付け径Rpが大径化したことにより、図中矢印(5a)に示すように固定シーブ21aから離間移動する。そして、セカンダリプーリ21に対する駆動ベルト22の巻き付け径Rsが小径化して変速比が小さくなる(アップシフト)。なお、可動シーブ21bは、高められたセカンダリ圧Psによる図中破線矢印の方向へのクランプ力CFを駆動ベルト22に作用させ、これにより駆動ベルト22の滑りを抑制している。
[低速側への変速比制御]
車両が低速走行可能なように変速比を低速側に変化させる場合には、まず、ライン圧制御弁50が所定の開度で開弁操作され、図5に示すように第1ライン管路44および第2ライン管路45が所定のライン圧PLとなる。また、潤滑管路46は、潤滑回路51を介してライン圧PLよりも小さな圧力のパイロット圧PP(PP<PL)となる。供給ソレノイド52は閉弁操作されて排出位置(CLOSE)となり、排出ソレノイド53は開弁操作されて連通位置(OPEN)となる。
供給ソレノイド52は排出位置にあるため、潤滑管路46と、第1パイロット管路48aおよび第2パイロット管路48bとは遮断され、パイロット圧PPは供給弁60および排出スイッチ弁80に作用しない。したがって、供給弁60のスプール62は、図中矢印(1b)に示すようにスプリング63の付勢力により押圧され、開閉ランド62aにより流入ポート61aおよび排出ポート61bを遮断する。よって、供給弁60は遮断状態となり、第2ライン管路45とプライマリ管路47とが遮断される。
また、排出スイッチ弁80のスプール82は、図中矢印(2b)に示すようにスプリング83の付勢力により押圧され、開閉ランド82aは流入ポート81aとドレンポート81bとを連通する。よって、排出スイッチ弁80は連通状態となり、排出管路49とオイルパン42とが連通する。
排出ソレノイド53が連通位置に切り換えられたことにより、第3パイロット管路48cはパイロット圧PPとなる。排出弁70のケーシング71内には、パイロットポート71cを介してパイロット圧PPの作動油が流入し、スプール72の受圧ランド72bがパイロット圧PPを受ける。パイロット圧PPにより、図中矢印(3b)に示すようにスプール72がスプリング73を押し縮めて移動し、これにより開閉ランド72aは流入ポート71aおよび排出ポート71bを連通させ、排出弁70が連通状態となり、プライマリ管路47と排出管路49とが連通する。
これにより、プライマリプーリ20の作動油室25内の作動油がプライマリ管路47および排出管路49を介してオイルパン42に戻され、プライマリ圧Ppが低下する。一方、セカンダリプーリ21の作動油室28内の圧力は、ライン圧PLと略等しいセカンダリ圧Psに高められている。
したがって、プライマリプーリ20の可動シーブ20bが、図中矢印(4b)に示すように固定シーブ20aから離間移動し、これに伴い図中矢印(5b)に示すように、プライマリプーリ20に対する駆動ベルト22の巻き付け径Rpが小径化する。また、セカンダリプーリ21の可動シーブ21bが、図中矢印(6b)に示すように固定シーブ21aに近接移動するとともに、セカンダリプーリ21に対する駆動ベルト22の巻き付け径Rsが大径化し、変速比が大きくなる(ダウンシフト)。なお、可動シーブ21bは、高められたセカンダリ圧Psによる図中破線矢印の方向へのクランプ力CFを駆動ベルト22に作用させ、これにより駆動ベルト22の滑りを抑制している。
次に、図3のステップS5における排出ソレノイドの故障判定処理内容について、図面を用いて詳細に説明する。
図6(a),(b)は排出ソレノイドの故障時における問題点を纏めた表および本発明に係るフェイルセーフ制御の内容を纏めた表を、図7は排出ソレノイドの故障判定処理内容を説明するサブフローチャートを、図8は排出ソレノイドがOPEN故障した際のフェイルセーフ動作を説明する説明図を、図9は排出ソレノイドがCLOSE故障した際のフェイルセーフ動作を説明する説明図をそれぞれ表している。
ここで、フェイルセーフ制御の動作説明に先立ち、排出ソレノイド53の故障時に生じ得る問題点について説明する。図6(a)に示すように、例えば、車速状態が高速時に排出ソレノイド53が故障した場合には、以下に示すような問題が生じ得る。
排出ソレノイド53が天絡故障して開弁状態に固定(OPEN故障)された場合には、排出弁70は連通状態となる。これによりプライマリ圧Ppが低下して急激なダウンシフトが発生したり、ライン圧PLの低下に伴いセカンダリ圧Psも低下したりする虞がある。一方、排出ソレノイド53が断線故障して閉弁状態に固定(CLOSE故障)された場合には、排出弁70は遮断状態となる。これによりプライマリ圧Ppが保持されるかそれ以上に上昇し、変速比が小さいまま固定、またはそれ以下の変速比にされて車速低下時からの再加速が困難になる虞がある。そこで、本発明においては、排出ソレノイド53の故障検知後に実行されるフェイルセーフ制御を、車両の車速状態、つまり車速センサ93からの車速信号の大きさに応じて異ならせている。
図7に示すように、ステップS10において排出ソレノイド53の故障判定処理が実行されると、続くステップS11では、排出ソレノイド53からの故障信号が検出されるか否かを判定する。ステップS11で故障信号を検出しないと判定した場合(no)には、排出ソレノイド53は正常であるとして、ステップS2(図3参照)に戻り通常制御(正常時制御)を継続する。ステップS11で故障信号を検出したと判定した場合(yes)には、ステップS12に進み、排出ソレノイド53の故障判定フラグを立てる。ここで、運転者に排出ソレノイド53が故障、つまり制御装置40(図2参照)が故障したことを知らせるために、メータパネルの警告灯(図示せず)を点灯させるようにしても良い。
ステップS13以降の処理内容は、フェイルセーフ制御の処理内容を示している。ステップS13では、車速センサ93からの車速信号が、第1しきい値としてのVakm/h未満を未経験であるか否かを判定する。ここで、しきい値Vaは、例えば10km/hに設定される。ステップS13において車速がVakm/h未満を未経験であると判定(yes)した場合には、ステップS14に進む。
ステップS14では、車速が第2しきい値としてのVbkm/h以上であるか否かを判定する。ここで、しきい値Vbは、しきい値Vaよりも大きい例えば20km/hに設定される(Vb>Va)。ステップS14で車速がVbkm/h以上であると判定(yes)した場合には、ステップS15に進む。
ステップS15では、「車速がVakm/h未満を未経験」かつ「車速がVbkm/h以上」であることに基づき、車両が高速走行中であるとし、供給ソレノイド52をON(OPEN)操作して供給位置に制御する。また、ステップS15では、プライマリ圧Ppが低下することによる不具合を考慮して、排出ソレノイド53をOFF(CLOSE)操作させて遮断位置とする駆動信号を、排出ソレノイド53に送出しておく。
これにより、図8に示すように、排出ソレノイド53がOPEN故障して排出弁70が連通状態に保持された場合(スプール72が図中破線矢印方向に移動不可の場合)であっても、供給弁60のスプール62が図中矢印(1c)の方向に移動し、かつ排出スイッチ弁80のスプール82が図中矢印(2c)の方向に移動する。よって、プライマリ圧Ppが保持されるかそれ以上となって、現在の変速比が保持されるかより小さくなり、急激なダウンシフトを防止して運転者に不安感を与えることが無い(図6(b)上段参照)。なお、ライン圧PLは保持されるので、セカンダリプーリ21による駆動ベルト22に対するクランプ力CFは保持される。
続くステップS16では、車速がVakm/h未満となったか否かを判定する。運転者がアクセル操作を継続する等して、車速が未だVakm/h以上であると判定(no)した場合には、ステップS14に戻る。一方、運転者がブレーキ操作をする等して車速がVakm/h未満になったと判定(yes)した場合には、車速がVakm/h未満を経験したとしてステップS17に進む。
ステップS17では、車速がVakm/h未満であることに基づき、供給ソレノイド52をOFF(CLOSE)操作して排出位置に制御する。また、ステップS17においては、ステップS15での処理と同様に、排出ソレノイド53をOFF(CLOSE)操作させて遮断位置とする駆動信号を、排出ソレノイド53に送出しておく。
これにより、図9に示すように、排出ソレノイド53がCLOSE故障して排出弁70が遮断状態に保持された場合(スプール72が図中破線矢印方向に移動不可の場合)であっても、供給弁60のスプール62が図中矢印(1d)の方向に移動し、かつ排出スイッチ弁80のスプール82が図中矢印(2d)の方向に移動する。よって、プライマリ圧Ppがそれ以上になるのを抑制し、現在の変速比からアップシフトされるのを防止して車速低下状態からの再加速に備えることができる(図6(b)中段参照)。なお、ライン圧PLは保持されるので、セカンダリプーリ21による駆動ベルト22に対するクランプ力CFは保持される。
ステップS18では、リターン処理が実行されてステップS11に戻り、その後、再びステップS12以降の処理が行われる。今回の制御周期におけるステップS13では、前回の制御周期におけるステップS16での判定がyes(車速がVakm/h未満)であることに基づきnoと判定される。つまり、今回以降の制御周期におけるステップS13では、車速がVakm/h未満を経験したと判定される。したがって、供給ソレノイド52を一旦排出位置に切り換えた後は、車速がVakm/h以上となった場合であっても、供給ソレノイド52の排出位置が保持される。つまり、車速変化を見ること無く変速比を車速低下状態からの再加速に備えた状態に固定(低速側で固定)し、これにより最低限の車両走行性を確保する(図6(b)下段参照)。
また、初回(前回)の制御周期において、最初から車速がVakm/h未満である場合には、ステップS13での判定はno(Vakm/h未満を経験済)となり、直接ステップS17に進む。そして、それ以降の制御周期において変速比を低速側で固定し、これにより最低限の車両走行性を確保する(図6(b)下段参照)。
さらに、ステップS14でnoと判定した場合、つまり、車速がVakm/h以上かつVbkm/h未満である場合には車速は低速側にあるとし、この場合にはダウンシフトしても運転者に不安感を殆ど与えることが無いため直接ステップS17に進み、それ以降の制御周期において変速比を低速側で固定する。これにより最低限の車両走行性を確保する(図6(b)下段参照)。
このように、ステップS13において車速がVakm/h未満を経験したと判定した以降は、ステップS17において変速比が低速側で固定される。これにより、高速走行不可として、運転者に故障したことを明確に知らせることができ、さらに修理すべきことを促すことができる。この場合、最低限の車両走行性が確保されているので、一般道を利用する等して修理工場等へ自走が可能である。
なお、ステップS11において何らかの原因(ノイズ等の発生)で、排出ソレノイド53が一時的に故障したと判定された場合には、それ以降のステップS11での判定においてフェイルセーフ制御を解除することができる。この場合には、フェイルセーフ制御をリセット(初期化)して制御装置40を通常の変速比制御に復帰させる。
以上詳述したように、本実施の形態に係る制御装置40によれば、プライマリプーリ20に作動油を供給する供給弁60と、プライマリプーリ20から作動油を排出する排出弁70と、排出弁70から作動油を排出する排出スイッチ弁80と、供給弁60を連通状態かつ排出スイッチ弁80を遮断状態とする供給位置および供給弁60を遮断状態かつ排出スイッチ弁80を連通状態とする排出位置を有する供給ソレノイド52と、排出弁70を連通状態とする連通位置および排出弁70を遮断状態とする遮断位置を有する排出ソレノイド53とを設けた。そして、CVT制御ユニット90は、排出ソレノイド53の故障信号を検出して車速がVbkm/h以上のときに供給ソレノイド52を供給位置に切り換える。したがって、変速比が高速側のときに、供給弁60を連通状態,排出スイッチ弁80を遮断状態とすることができ、ダウンシフトするのを防止して運転者に不安感を与えることが無い。
また、本実施の形態に係る制御装置40によれば、供給弁60と排出弁70とを有するので、作動油の供給制御と排出制御との切り換えの応答性を良くして、より高精度な変速比制御を実現することができる。供給制御と排出制御との切り換えの応答性を良くすることができるので、排出ソレノイド53の故障時におけるフェイルセーフ制御の応答性も良くすることができ、運転者に違和感を殆ど与えること無くフェイルセーフ制御を実行することができる。
さらに、本実施の形態に係る制御装置40によれば、CVT制御ユニット90は、排出ソレノイド53の故障信号を検出して車速がVakm/h未満のときに供給ソレノイド52を排出位置に切り換える。したがって、変速比が低速側のときに、供給弁60を遮断状態,排出スイッチ弁80を連通状態とすることができ、アップシフトするのを防止して再発進/再加速に備えることができる。
また、本実施の形態に係る制御装置40によれば、CVT制御ユニット90は、供給ソレノイド52を排出位置に切り換えた後に、車速がVakm/h以上となった場合であっても、供給ソレノイド52の排出位置を保持するので、変速比を低速側で固定して最低限の車両走行性を確保することができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。上記実施の形態においては、供給弁60,排出弁70および排出スイッチ弁80を、いずれもパイロット圧PPで駆動するパイロット制御型としたものを示したが、本発明はこれに限らない。例えば、供給ソレノイド52および排出ソレノイド53の可動体(プランジャ)によって、各弁60,70,80のスプール62,72,82を直接駆動させるようにした電磁弁を用いることもできる。
また、上記実施の形態においては、プライマリプーリ20を変速プーリとし、セカンダリプーリ21を締付プーリとしたものを示したが、本発明はこれに限らず、プライマリプーリ20を締付プーリとし、セカンダリプーリ21を変速プーリとすることもできる。この場合、セカンダリプーリ21に供給弁60や排出弁70等が接続されることになる。
10 無段変速機
20 プライマリプーリ(変速プーリ)
21 セカンダリプーリ(締付プーリ)
22 駆動ベルト(動力伝達要素)
40 制御装置
41 オイルポンプ(作動油供給源)
42 オイルパン
52 供給ソレノイド
53 排出ソレノイド
60 供給弁
70 排出弁(第1排出弁)
80 排出スイッチ弁(第2排出弁)
90 CVT制御ユニット(コントローラ)
93 車速センサ(車速検出手段)
96 故障判定部(故障検出手段)

Claims (2)

  1. 動力伝達要素が巻き付けられる変速プーリおよび締付プーリを備え、前記変速プーリへの作動油の給排を調整して前記動力伝達要素の巻き付け径を制御し、前記締付プーリへの作動油の給排を調整して前記動力伝達要素に対するクランプ力を制御する無段変速機の制御装置であって、
    前記変速プーリおよび前記締付プーリに前記作動油を供給する作動油供給源と、
    前記作動油を貯留するオイルパンと、
    前記作動油供給源と前記変速プーリとの間に設けられ、前記変速プーリに前記作動油を供給する連通状態と供給を停止する遮断状態とに切り換えられる供給弁と、
    前記変速プーリと前記オイルパンとの間に設けられ、前記変速プーリから前記作動油を排出する連通状態と排出を停止する遮断状態とに切り換えられる第1排出弁と、
    前記第1排出弁と前記オイルパンとの間に設けられ、前記第1排出弁から前記作動油を排出する連通状態と排出を停止する遮断状態とに切り換えられる第2排出弁と、
    前記供給弁を連通状態かつ前記第2排出弁を遮断状態とする供給位置および、前記供給弁を遮断状態かつ前記第2排出弁を連通状態とする排出位置を有する供給ソレノイドと、
    前記第1排出弁を連通状態とする連通位置および、前記第1排出弁を遮断状態とする遮断位置を有する排出ソレノイドと、
    前記供給ソレノイドおよび前記排出ソレノイドを制御するコントローラと、
    前記コントローラに設けられ、前記排出ソレノイドからの故障信号を受けて、前記排出ソレノイドの故障状態を検出する故障検出手段と、
    車両の車速を検出し、前記コントローラに車速信号を出力する車速検出手段とを備え、
    前記コントローラは前記故障信号を検出したとき、前記排出ソレノイドを遮断位置に切り換え
    前記車速信号が所定値以上のときには、前記供給ソレノイドを供給位置に切り換え、
    前記車速信号が所定値未満のときには、前記供給ソレノイドを排出位置に切り換えることを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 請求項記載の無段変速機の制御装置において、前記コントローラは、前記供給ソレノイドを排出位置に切り換えた後に、前記車速信号が所定値以上となった場合であっても、前記供給ソレノイドの排出位置を保持することを特徴とする無段変速機の制御装置。
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