JP5299420B2 - ブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物及びその製造方法並びに多孔質基材用水性下地処理剤及び水性焼付け型塗料組成物 - Google Patents
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Description
かかる被覆剤は、最近では、大気や排水に対する環境保全性及び製造工程や施行の際の作業安全性の観点からして有機溶剤を使用しない水系(水性)の組成物が重視され、有機溶剤を使用しないため経済的にも有利であるので、有機溶剤系の組成物よりも重用されつつある。
しかし、水系のポリウレタン樹脂被覆剤においては、有機溶剤系の被覆剤よりも耐久性や耐溶剤性などの各種の物性が概して低いので、有機溶剤系の被覆剤と同等の各種の物性を得るための改良の検討が続けられている。
また、水系のポリウレタン樹脂組成物においては、一般に、水媒体への分散性が低く、イソシアネート基の水との高い反応性により貯蔵保存性も不充分なので、これらの性能の改善も重要になっている。
また、有用な改良法として、いわゆるブロックイソシアネート化合物を利用する水系の一液型ポリウレタン樹脂被覆剤がよく知られている(例えば、特許文献2を参照)。この種の被覆剤は、常温では架橋硬化が進行しないようにイソシアンート基がブロック(封鎖)され、加熱によりイソシアネート基のブロック体が外れて被覆層が硬化する、いわゆる一液焼付け型の被覆剤であり、貯蔵安定性が向上し、被覆層が概ね常温乾燥型のものより耐水性や耐溶剤性或いは耐久性や密着性などの諸性能において良好である。更に、貯蔵安定性などをも向上させるために、ノニオン性親水基を有するイソシアネート化合物とイオン性界面活性剤を併用する、焼付け型の水系ブロックポリウレタン被覆剤も知られている(特許文献3を参照)。
しかし、これらのブロックイソシアネート系焼付け型の水系ポリウレタン被覆剤は、有機溶剤系のものに比してなお、耐久性や耐溶剤性など、或いは耐衝撃性や光沢性などが未だ充分であるとはいえず、更には水分散性や貯蔵安定性なども充分には満足されるものではない。
反応を行った、水性一液被覆剤用ポリウレタンエマルジョンも開示され(特許文献4,5を参照)、貯蔵安定性及び被膜の耐水性や耐溶剤性などが向上されている。
しかし、予め水分散樹脂中にブロックイソシアネートを含有させているので、ブロックの熱解離時に有効なイソシアネート含有量が制約され、被覆剤や接着剤としての性能の向上が充分に満たされるには至っていない。
かかる状況において、本発明者らは、ブロックイソシアネート化合物を利用する水系の一液型ポリウレタン樹脂被覆剤の改良技術として、カルボキシル基導入イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーに非アニオン性(ノニオン性)ポリイソシアネートを混合し、混合物中の全イソシアネート基をブロック剤にて封鎖し、カルボキシル基を中和させた後に水に乳化させ、更にジアミンなどにより鎖延長反応を行った、水性一液被覆剤用ポリウレタンエマルジョンを既に開発したが、当水性一液被覆剤用ポリウレタンエマルジョンは、予め水分散樹脂中にブロックイソシアネートを含有させているので、ブロックの熱解離時に有効なイソシアネート含有量が制約され、水分散性やエマルジョンの常温以上での貯蔵安定性も充分とはいえない面もある。
落0007に前記した先願発明において、有機ポリイソシアネート材料としてのHDI系ポリイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート由来のポリイソシアネート)に代えて、MDI系ポリイソシアネート(ジフェニルメタンジイソシアネート系のポリイソシアネートで、ポリメリックMDIと通称されている)を使用すれば、塗料としての塗膜強度や耐薬品性などの更なる物性向上がなされ、また、多孔質無機質基材への含浸性が良好となり当基材の下地処理剤(プライマー)として非常に有用であることを見い出すことができ、先の発明(先願発明)における関連発明としての本発明を開発するに至った。
そして、エマルジョンの水分散粒径分布は50〜400nmであり、コア/シェルの重量比率が50/50〜70/30であるブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物であって、エマルジョン粒径分布が非常に小さくなり、先願発明と同様に、水分散性やエマルジョンの常温以上での貯蔵安定性が充分に改善され、ブロック体の解離温度付近での被膜に発現される被膜均一性などの各種の被膜性能もより向上させられている。
また、本発明のブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物の製造方法としては、段落0010に上述したところの、ポリメリックMDIを使用してブロックポリイソシアネート成分(A)を生成させ、その反応系において、有機ポリイソシアネート(b1)と高分子ポリオール(b2)及びカルボキシル基含有アニオン性低分子グリコール(b3)を反応させて、カルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(B)を製造することを主要な要件とするものである。
更に、本発明のブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物の主要な利用態様としては、ブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物を硬化剤とし、主剤としてポリウレタン系樹脂などの他の樹脂成分を含有することを特徴とする、水性一液被覆剤組成物であり、また、ブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物からなる、多孔質基材用水性下地処理剤である。
参照すると明らかなように、先願発明と同様に、本発明は従来のブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物における改良手法の先端にあって、特許文献4,5の先行発明において、エマルジョン粒径分布が小さくなり水分散性やエマルジョンの常温以上での貯蔵安定性が充分に改善され、被膜強度や被膜均一性などの各種の被膜性能もより向上させられている。
そして、本発明における、ポリメリックMDIに由来するノニオン性極性基含有イソシアネートをブロックしてブロックポリイソシアネートを生成させ、その反応系中においてカルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを合成し、中和後に乳化と鎖延長を行う基本的な要件、及びエマルジョン粒子が微細なコア・シェル構造を有する主要な特徴は、各先行文献において些かも窺うことはできない。
[2]ブロックポリイソシアネート成分(A)がコア部を形成し、高架橋型ポリウレタン樹脂がシェル部を形成する、コア・シェル構造を有していることを特徴とする、[1]におけるブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物。
[4]高分子ポリオール(b2)が、カーボネート骨格又はフタレート骨格を有することを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかにおけるブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物。
[5]中和剤(D)がアミン化合物であり、鎖延長剤(E)がポリアミン化合物である
ことを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかにおけるブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物。
[6]エマルジョン組成物が水性一液焼付け型エマルジョンであることを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかにおけるブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物。
[9][1]〜[6]のいずれかにおけるブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物を硬化剤とし、主剤としてポリウレタン系樹脂を含有することを特徴とする、多孔質基材用水性下地処理剤。
[10][1]〜[6]のいずれかにおけるブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物を硬化剤とし、主剤としてポリウレタン系樹脂を含有することを特徴とする、水性一液被覆剤組成物。
[11][1]〜[5]のいずれかにおけるブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物を硬化剤とし、主剤としてのポリウレタン系樹脂及び塗料用添加剤を含有することを特徴とする、水性一液又は二液焼付け型塗料組成物。
また、本発明の水性エマルジョン組成物は、(iv)環境温度に影響されない均一な被膜の形成を行うことができ、(v)水性なので、大気や排水に対する環境保全性及び製造工程や施行の際の作業安全性が高く、ハンドリング性(取り扱い性)も良好である。更に、本発明の水性エマルジョン組成物は、(vi)製造工程が簡素で生産性も良く、(vii)ポリウレタン系樹脂などの被覆剤の主剤との相溶性にも優れている。
更にまた、本発明は、(viii)先願発明に対して、塗料としての塗膜強度や耐薬品性(耐有機溶剤、耐アルカリ性及び耐酸性)及び乾燥性などの更なる物性向上がなされ、また、多孔質無機質基材への含浸性や付着性及び耐水性などが良好となり当基材の下地処理剤(プライマー)として非常に有用となるものである。
沿って前述したが、以下においては、前述した本発明群の発明の実施の形態を具体的に詳しく説明する。
(1)ブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物
本発明群における基本的な発明である、ブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物は、ブロックイソシアネート化合物を利用する水系のエマルジョン及びその一液型ポリウレタン樹脂被覆剤の発明としての、また、熱解離タイプのブロックイソシアネートを含有する、高架橋自己乳化型の水系エマルジョンであるところの、先願発明(特願2006−223683)において、有機ポリイソシアネート材料としてのHDI系ポリイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート由来のポリイソシアネート)に代えて、MDI系ポリイソシアネート(ジフェニルメタンジイソシアネート系のポリイソシアネートである、ポリメリックMDI)を使用する発明である。
そして、本発明におけるエマルジョン組成物はポリメリックMDIを使用することにより、先願発明に対して、塗料としての塗膜強度や耐溶剤性などの更なる物性向上がなされ、また、多孔質無機質基材への含浸性が良好となり当基材の下地処理剤(プライマー)として非常に有用であることが見い出されたところの、先の発明(先願発明)における関連発明である。
しかして、本発明は、先願発明と同様に、かかる従来の問題点をも解決する技術である。
そして具体的には、ポリメリックMDI(a1)とノニオン性極性基含有高分子ポリオール(a2)を反応させ、イソシアネート基をブロック剤(C)にて封鎖して、ブロックポリイソシアネート成分(A)を生成させ、その反応系において、有機ポリイソシアネート(b1)と高分子ポリオール(b2)及びカルボキシル基含有アニオン性低分子グリコール(b3)を反応させて、カルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(B)を製造し、反応系中のカルボキシル基を中和剤(D)にて中和させた後、反応混合物を水に乳化させ、鎖延長剤(E)により鎖延長反応を行って高架橋型ポリウレタン樹脂を生成させたところの、ブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物である。
本発明のブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物は、段落0007〜0008に前述したように、エマルジョン粒子が微細なコア・シェル構造(ナノカプセルともいえる構造)を有することを主要な特徴とし、図1の(a)に例示されるように、ノニオン性
極性基含有のブロックポリイソシアネートがコア成分(中核部分)となり、カルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを中和して鎖延長させた、強固で柔軟な高架橋型アニオン性ポリウレタンがシェル(外殻部分)となる、分散が安定なエマルジョン組成物である。
なお、図1の(b)には比較のために、段落0006などに前述した先行発明に相当する、ノニオン性極性基含有のブロックポリイソシアネート分散体がコア成分となり、カルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを中和して鎖延長させたポリウレタン樹脂がコア部分の外周周囲に部分的に付着している状態が例示されている。
コア・シェル構造を構成していることにより、本発明のエマルジョン組成物は、粒度(粒径)分布状態において、不純物のない均一なエマルジョンを生成しており、本発明の付加的な特徴をも形成している。なお、この特異的な特徴は、段落0020における効果(i)として前記されている。
(1)有機ポリイソシアネート(a1)
本発明のブロックポリイソシアネート成分(A)の製造において使用される、有機ポリイソシアネート成分(a1)としては、段落0009などに前述したように、特異的にポリメリックMDIが専ら使用される。
即ち、先願発明において、有機ポリイソシアネート材料としてのHDI系ポリイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート由来のポリイソシアネート)に代えて、MDI系ポリイソシアネート(ジフェニルメタンジイソシアネート系のポリイソシアネートであるポリメリックMDI)を使用する。
ポリメリックMDIは、アニリンとホルマリンとの縮合反応によって得られる縮合混合物(ポリアミン)のアミノ基を、ホスゲン化などによりイソシアネート基に転化することによって得ることができ、縮合時の原料組成比や反応条件を変更することによって、最終的に得られるポリメリックMDIの組成(核体分布や異性体構成比)を制御することができる。
けるMDIのピーク面積比率とする。
ポリメリックMDI(a1)中に含有するMDIは、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各2個有するもので、いわゆる二核体といわれているものである。MDIを構成する異性体は、2,2´−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,2´−MDI)、2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4´−MDI)、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4´−MDI)の3種類である。MDIの異性体構成比は特に限定はないが、4,4´−MDI含有量が70質量%以上、好ましくは90〜99.9質量%であるほうが、得られる被膜の強度が向上するので好ましい。なお、ポリメリックMDI(a1)のMDI含有量やMDIの異性体構成比は、GPCやガスクロマトグラフィーによって得られる各ピークの面積百分率を基に検量線から求めることができる。
また、ポリメリックMDI(a1)の平均官能基数は2.3以上であり、好ましくは官能基数が2.3〜3.1である。イソシアネート含量は、28〜33質量%であり、好ましくは28.5〜32.5質量%である。
なお、ポリイソシアネート組成物の貯蔵安定性と反応性の面から、ポリメリックMDI(a1)の酸度は0.001〜0.2質量%が好ましく、更に好ましくは0.003〜0.15質量%である。酸度が0.001質量%未満の場合は、ポリイソシアネート組成物が貯蔵中に増粘しやすく、0.2質量%を超えるとポリオールとの反応が遅くなり、硬化不良を生じやすい。ここで、酸度とは、室温でアルコールと反応し遊離する酸成分を塩化水素に換算して示した値であり、JISK−1603によって測定される値である。
例えば、MDIやポリメリックMDIと活性水素基含有化合物とを反応させて得られるウレタン化物、ウレア化物、アロファネート化物、ビュレット化物、カルボジイミド化物、ウレトンイミン化物、ウレトジオン化物、イソシアヌレート化物、また、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシレン−1,4−ジイソシアネート、キシレン−1,3−ジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートが挙げられる。更に、これらのイソシアネートと活性水素基含有化合物とを反応させて得られるウレタン化物、ウレア化物、アロファネート化物、ビュレット化物、カルボジイミド化物、ウレトンイミン化物、ウレトジオン化物、イソシアヌレート化物などが挙げられ、更にまた、これらの2種以上の混合物を使用してもよい。
なお、本願においては、明細書の煩雑な記載を避けて、発明の本質部分を主要な記載とし、明細書を簡明にするために、各化合物の例示列記は簡潔なものとしているが、発明の本質及び外延には影響がないのは当然である。
本発明におけるブロックポリイソシアネートを形成する高分子ポリオール化合物は、ブロックポリイソシアネート成分(A)に親水性を付与するために、ノニオン性極性基を含有するポリオール化合物が使用され、例えば、ノニオン性極性基として通常のアルコキシ極性基を含有している、ポリアルキレンエーテルポリオールなどが使用される。
通常のノニオン性極性基含有ポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオールなども使用される。
高分子ポリオールとしては、数平均分子量500〜10,000、特に500〜5,000のものが好ましく使用される。
本発明で用いられるブロック剤(C)は特に制限されず、公知のものから適宜1種以上を選択して使用することができる。当ブロック剤としては、例えば、フェノール系、アルコール系、活性メチレン系、メルカプタン系、酸アミド系、ラクタム系、酸イミド系、イミダゾール系、尿素系、オキシム系、アミン系化合物などが使用できる。
本発明では、上記したブロック剤の中でも、入手の簡易さ及び作業性の観点から、メチルエチルケトオキシム、ε−カプロラクタム、2−エチルヘキサノールが好ましい。
本発明のカルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(B)の製造において使用される、有機ポリイソシアネート成分(b1)としては、二官能の有機ジイソシアネート化合物が好ましく使用され、それにはポリウレタン樹脂の原材料としての通常のものが用いられて、特に規定はされない。コーティング被膜の紫外線による黄変を避けるために、芳香族ジイソシアネートよりも脂肪族又は脂環族ジイソシアネートが好ましい。
更には、ヘキサメチレンジイソシアネートと炭素数1〜6のモノオールから得られるアロファネート変性ポリイソシアネートなどのような、これらのアダクト変性体、カルボジイミド変性体、アロファネート変性体、ビュレット変性体、ウレトジオン変性体、ウレトイミン変性体、イソシアヌレート変性体なども使用できる。
本発明におけるカルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの製造に用いられる高分子ポリオール(b2)としては、通常の数平均分子量500〜10,000、好ましくは500〜5,000のポリエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオールなどが使用され、これら高分子ポリオールを併用してもよい。
なお、シェル部分の耐水性を考慮して、高分子ポリオールが、カーボネート骨格又はフタレート骨格を有するものであることが好ましい。
本発明のカルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(B)の製造において使用される、カルボキシル基含有アニオン性低分子グリコールは、両末端の水酸基の活性水素基がイソシアネート基と反応してプレポリマーの主鎖に組み込まれ、遊離のカルボキシル基が親水系なのでプレポリマーの水分散性を高める作用をなす。カルボキシル基は中和されて、より親水性が高められる。
カルボキシル基含有アニオン性低分子グリコールとしては、末端水酸基を二個有すジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸が例示され、その他、ポリアミンと酸無水物との反応物、ジメチロールプロピオン酸やジメチロールブタン酸などを開始剤としたラクトン付加物その他なども適宜に使用される。
本発明の中和剤としては、通常のものが任意に使用される。例えば、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリンなどの有機アミン類が好ましく使用され、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカリ類やアンモニアも例示される。
乾燥後の耐候性や耐水性を向上させるためには、熱によって容易に解離する揮発性の高いもの又はポリイソシアネート硬化剤と反応するアミノアルコールがより好ましい。
鎖延長剤も特に制限されないが、ジアミン又はポリアミン化合物は、ジオール化合物を鎖延長剤とするよりも、容易に高架橋するため、耐水性や耐溶剤性及び耐汚染性などの物性において有利である。
これらのアミン化合物の具体例は、ジアミンではエチレンジアミン(EDA)、イソホロンジアミン(IPDA)などが例示され、ポリアミンでは、H2N−(C2H4NH)n−C2H4NH2(n=1〜8)で表される、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどが例示される。
ウレタン反応の硬化触媒(重合触媒)としての樹脂化触媒(ウレタン化触媒)は、必要により使用され、ジブチルチンジラウレートやナフテン酸亜鉛のような金属系触媒或いはトリエチレンジアミンやN−メチルモルホリンのようなアミン系触媒などの通常の硬化触媒が用いられ、反応速度を速くし反応温度を低くすることができる。
ポリウレタン樹脂を硬化させる硬化剤としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(H
DI)やイソホロンジイソシアネート(IPDI)から由来する、1分子中のNCO基が3個以上のトリマー体やアダクト体が使用される。
(1)基本的要件
本発明における、ブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物の製造方法は、基本的に、ポリメリックMDI(a1)とノニオン性極性基含有高分子ポリオール(a2)を反応させ、イソシアネート基をブロック剤(C)にて封鎖して、ブロックポリイソシアネート成分(A)を生成させ、その反応系において、有機ポリイソシアネート(b1)と高分子ポリオール(b2)及びカルボキシル基含有アニオン性低分子グリコール(b3)を反応させて、カルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(B)を製造し、反応系中のカルボキシル基を中和剤(D)にて中和させた後、反応混合物を水に乳化させ、鎖延長剤(E)のポリアミンにより鎖延長反応を行うことによる。
特に、ノニオン性極性基含有イソシアネートをブロックしてブロックポリイソシアネートを生成させ、その反応系中においてカルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを合成する基本的要件により、エマルジョン粒子が微細なコア・シェル構造を形成し、段落0020に記載した、(i)〜(iii)の発明の効果がもたらされる。
ブロック化反応は、20〜100℃、好ましくは30〜90℃の通常のブロック化反応条件に従って行うことができる。このとき、公知のウレタン化触媒を用いてもよい。ブロック化率は、20モル%以上が好ましく、特に30〜50モル%が好ましい。ブロック化率が低すぎる場合は、被膜の強度や耐久性が不充分となりやすい。
カルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの製造時に公知のウレタン化触媒を用いてもよい。反応温度は0〜100℃が好ましく、特に好ましくは20〜90℃である。この時、イソシアネート基に対して不活性な、有機溶剤にて任意の固形分に希釈されているほうが、撹拌効率などの観点から好ましい。有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、シクロヘキサン、イソホロンなどの脂環族炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコールエーテルエステル系溶剤、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶剤などが使用される。
中和は、段落0041に記載した任意の中和剤により、20〜50℃の通常の中和反応条件に従って行うことができる。
(1)主剤と硬化剤
本発明における水性ポリウレタン樹脂被覆組成物は、本発明における基本発明であるブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物の応用態様であり、コーティング剤(塗料)として利用される。
当被覆組成物においては、基本的に主剤と硬化剤から構成され、ブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物を硬化剤とし、主剤としては、通常のポリウレタン樹脂や変性ポリオレフィン樹脂などが適宜に使用される。
主剤と硬化剤を予め混合した一液型で使用されるが、被覆施工の使用時に主剤と硬化剤を混合する二液型にしてもよい。
上記の被覆組成物は、金属系、プラスチック系、木材系、無機材料系などの通常の各種
基材に、コーティング剤などとして塗布された後に、被覆層が加熱されてブロック体が解離し、イソシアネート基と活性水素間で高架橋反応が起こり硬化して焼付けられる。
被覆組成物、特に塗料としての使用態様においては、ブロックの解離温度付近で発現する被膜強度や被膜の均一性と外観などの各種の被膜性能もより向上させられ、また、環境温度に影響されない均一な被膜の形成を行うことができる。
より物性を高め、また、各種の他の物性を付加するために、各種の添加剤として、任意に、難燃剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、充填剤、内部離型剤、補強材、艶消し剤、導電性付与剤、帯電制御剤、帯電防止剤、滑剤、その他の加工助剤を用いることができる。
(1)下地処理剤
本発明における多孔質基材用水性下地処理剤は、本発明における基本発明であるブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物の第二の応用態様であり、多孔質基材用としての、特に無機質系多孔質基材用の水性下地処理剤(プライマー)として利用される。
下地処理剤としては、ブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物を単独で、又は主剤のポリウレタン系樹脂と硬化剤としてのブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物の混合物を、多孔質基材に、特にスレート板やセメント板及び珪酸カルシウム板や石膏板などの無機質系多孔質基材に下地処理(プライマー)として塗布し、表面を目止めする。通常はそのプライマー上に塗料や被覆剤がと塗布されるので、目止めは塗装の作業性を向上させる。
上記の無機質系多孔質基材は、多孔質で脆く表面は粉状に取れ易く、また塩基性物質であるため被塗面にアルカリ物質が溶解溶出し易い特性があるので、下地処理なしに化粧塗料を塗装すると、塗装塗膜が養生テープ除去時や経時での水侵入又は凍結融解で剥がれたり、更には、塗膜表面が基材中のアルカリ物質の溶解溶出による白化現象で、塗膜外観を著しく損うなどの塗膜劣化の原因となっている。したがって、本発明のブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物のような、下地処理剤の塗布処理は不可避となる。
本発明のブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物は、後記の実施例にて実証されるように、多孔質基材表面への含浸性及び付着性が、通常の樹脂系エマルジョンより高く実用性に富むものである。
また、後記の実施例にて実証されるように、乾燥直後のブロッキング性(粘着性)が低くて取り扱い易く、経時後の耐水性にも富むものである。
ポリメリックMDI(a1)とノニオン性極性基含有高分子ポリオール(a2)を反応させ、イソシアネート基をブロック剤(C)にて封鎖して、ブロックポリイソシアネート成分(A)を生成させ、その反応系において、有機ポリイソシアネート(b1)と高分子
ポリオール(b2)及びカルボキシル基含有アニオン性低分子グリコール(b3)を反応させて、カルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(B)を製造し、反応系中のカルボキシル基を中和剤(D)にて中和させた後、反応混合物を水に乳化させ、鎖延長剤(E)のポリアミンにより鎖延長反応を行う。
(i)ポリイソシアネートA:HDIイソシアヌレート変性ポリイソシアネートNCO=21.2% 平均官能基数=3.7 日本ポリウレタン工業製 商品名:コロネート(登録商標)HX
(ii)ポリイソシアネートB:ポリメリックMDI NCO=31.1% MDI含量=40% 平均官能基数=2.7 日本ポリウレタン工業製 商品名:ミリオネート(登録商標)MR200
(iii)イソシアネートA:イソホロンジイソシアンート
(iv)ポリオールA:1,6−ヘキサンジオールとジエチルカーボネートから得られるポリカーボネートジオール Mn=2,000
(v)グリコールA:トリメチロールプロパン
(vi)アニオン性親水基成分:2,2−ジメチロールプロピオン酸
(vii)鎖延長剤:ジエチレントリアミン
(viii)中和剤:トリエチルアミン
(ix)ノニオン性親水基成分:エチレングリコールモノメチルエーテル Mn=800(x)高沸点溶剤A:ジプロピレングリコールジメチルエーテル
(xi)高沸点溶剤B:ジエチレングリコールジエチルエーテル
(xii)ブロック剤:メチルエチルケトオキシム
いかり羽根を付けた撹拌機、温度計、冷却器を備えた1Lの4口セパラブルフラスコに、イソシアネートB141g、ポリオール(ノニオン性親水基成分)22.5g、高沸点溶媒B117gを仕込み、80℃で2時間加熱混合させてウレタン化反応をさせた。その後、放冷して50℃に維持した。ブロック剤86.6gを滴下ロートに入れ、この反応物に1時間かけて滴下した。引き続き65℃で1時間反応させて反応を終了させた。この時のNCO含量を測定し、0.1wt%以下であることを確認した。
この混合液に、常温の水518gを250rpmの撹拌速度で2分間かけて滴下分散させた。分散後30分後に、予め調製しておいた常温のトリエチルアミン水溶液30gを滴下した。その後、1時間高速撹拌を維持し乳白色の目的物を得た。更に、通常の撹拌速度(100rpm程度)に戻し、40℃で3時間撹拌を行った。更に、鎖延長剤ジエチレントリアミン4.5gを加えた。
FT−IRにより残存NCO帰属ピークが無いことを確認した。結果として得られた目的物の不揮発分は43%、粘度30mPa・s(25℃)、平均分散粒径256nmであった。以上の製造例の結果を表1に掲載した。同様に他の組成物も製造し表1に掲載している。
水性ポリウレタンディスパージョンA(日本ポリウレタン工業(株)製・ポリカーボネート系無黄変タイプ; 粘度60mPa・s(25℃)、不揮発分35wt%、分散粒径70nm)100gと表1に掲載した各エマルジョン、及びレベリング剤0.15g(ポ
リフローKL・280 共栄化学(株)製)を常温でミキサーにより混合し被膜組成物を得た。
鋼鈑(〔株〕パルテック製・SPCC−SB)に100μm・wetにアプリケーターで塗装し、5分間常温で乾燥した後、温度勾配乾燥装置(Gardner製・gradient−oven)にて、100〜200℃にて5分及び15分間乾燥させた。
(外観観察)表2に記載の各温度において乾燥焼付けした被膜の状態の外観を目視により観察し、タック有り・艶消し・クリア・荒れ有りなどの外観評価を行った。
(MEKラビングテスト)表2に記載の各温度において乾燥焼付けした塗膜において、メチルエチルケトンMEKに軽く浸した脱脂綿を塗膜上で往復させ、塗膜に傷や剥れなどが生じるまでの往復回数を測定した。
(耐アルカリ性テスト)表2に記載の各温度において乾燥焼付けした塗膜に、5%NaOH水溶液を滴下し室温で6時間放置した後に、塗膜状態の外観を目視により観察して評価した。
(耐酸性テスト)表2に記載の各温度において乾燥焼付けした塗膜に、0.5N塩酸を室温で滴下し6時間放置した後に、被膜状態の外観を目視により観察して評価した。
以上の[被覆剤の評価]の結果を表2に掲載した。
スレート板に下地処理剤を100μm・wetにアプリケーターで塗装し、5分間常温で乾燥した後、130℃にて15分間乾燥させた。
下地処理剤の含浸性と付着性、乾燥直後のブロッキング性及び耐水性(50℃・1週間浸水)の各々を外観により評価して、結果を表3に掲載した。
表1においては、『 比較中間体A−1:カルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを中和して鎖延長させたポリウレタン樹脂(シェル成分)を有さないエマルジョン 比較中間体A−2:ブロックポリイソシアネート成分(コア成分)を有さないエマルジョン 比較組成物A:比較中間体A−1と比較中間体A−2の単純混合物 比較組成物B:ポリメリックMDIを使用しない先願発明のエマルジョン 』である。
表1の各実施例及び各比較例を対照することにより、本発明のブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物(実施組成物A及びB)では50℃・1週間後でも液外観が良好で、水分散性に優れていることが示され、比較組成物A(同一反応系でコア・シェルを生成しない、コールドブレンド)では、沈殿物が生じ、比較中間体A−1ではシェル部分を有さないので、二層の分離が生じ、各々では、エマルジョンの平均粒径がミクロでないので、水分散性が欠如している。
表2においては、本発明の水性一液被覆剤組成物に相当する実施1〜3では、塗膜としての外観・MEKラビング(耐有機溶剤性)・耐薬品性などの性能が良好に発現している。実施2ではエマルジョンの平均粒径が実施1,3に比して最もミクロなので外観が艶消しでなくクリアであり、実施3では乾燥時間がやや短い(5分)ので耐有機溶剤性が実施1,2(乾燥時間15分)に比して少し低いが、速乾性の性能は窺える。
比較2,3は、比較組成物B(ポリメリックMDIを使用しない先願発明のエマルジョン)を使用しているから、MEKラビング・耐薬品性などの性能が本発明に比して多少劣っている。むしろ、諸性能が優れた先願発明のエマルジョンよりも本発明のエマルジョンが更に優れているというべきである。
一方、比較1は、比較組成物A(同一反応系でコア・シェルを生成しない、コールドブレンドエマルジョン)を使用しているから、諸性能が全て不良であり、比較2は、比較組成物B(ポリメリックMDIを使用しない先願発明のエマルジョン)を使用しているから、諸性能においてやや見劣りがしている。むしろ、諸性能が優れた先願発明のエマルジョンよりも本発明のエマルジョンが更に優れているというべきである。
れているといえる。
更に、本発明のエマルジョンにおいては、主としてポリメリックMDIを採用した理由により、押しなべて諸性能が優れた先願発明に対して、その優れた諸性能を維持しながら、塗料としての塗膜の耐薬品性(耐有機溶剤性、耐アルカリ性及び耐酸性)などの更なる物性向上がなされ、また、多孔質無機質基材への含浸性や付着性及び耐水性などが良好となり、当基材の下地処理剤(プライマー)として非常に有用となるものであるから、本発明は先願発明とは異なる発明であり、また、先願発明に比して更なる新たで顕著な効果を奏する発明であるのは明確にされているといえる。
Claims (11)
- ポリメリックMDI(a1)とノニオン性極性基含有高分子ポリオール(a2)を反応させ、イソシアネート基をブロック剤(C)にて封鎖して、ブロックポリイソシアネート成分(A)を生成させ、その反応系において、有機ポリイソシアネート(b1)と高分子ポリオール(b2)及びカルボキシル基含有アニオン性低分子グリコール(b3)を反応させて、カルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(B)を製造し、反応系中のカルボキシル基を中和剤(D)にて中和させた後、反応混合物を水に乳化させ、鎖延長剤(E)により鎖延長反応を行って高架橋型ポリウレタン樹脂を生成させたことを特徴とする、ブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物。
- ブロックポリイソシアネート成分(A)がコア部を形成し、高架橋型ポリウレタン樹脂がシェル部を形成する、コア・シェル構造を有していることを特徴とする、請求項1に記載されたブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物。
- エマルジョンの水分散粒径分布が50〜400nmであり、コア/シェルの重量比率が50/50〜70/30であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載されたブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物。
- 高分子ポリオール(b2)が、カーボネート骨格又はフタレート骨格を有することを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載されたブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物。
- 中和剤(D)がアミン化合物であり、鎖延長剤(E)がポリアミン化合物であることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載されたブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物。
- エマルジョン組成物が水性一液焼付け型エマルジョンであることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載されたブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物。
- ポリメリックMDI(a1)とノニオン性極性基含有高分子ポリオール(a2)を反応させ、イソシアネート基をブロック剤(C)にて封鎖して、ブロックポリイソシアネート成分(A)を生成させ、その反応系において、有機ポリイソシアネート(b1)と高分子ポリオール(b2)及びカルボキシル基含有アニオン性低分子グリコール(b3)を反応させて、カルボキシル基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(B)を製造し、反応系中のカルボキシル基を中和剤(D)にて中和させた後、反応混合物を
水に乳化させ、ポリアミン(E)により鎖延長反応を行って高架橋型ポリウレタン樹脂を生成させることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載されたブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物の製造方法。 - 請求項1〜請求項6のいずれかに記載されたブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物からなることを特徴とする、多孔質基材用水性下地処理剤。
- 請求項1〜請求項6のいずれかに記載されたブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物を硬化剤とし、主剤としてポリウレタン系樹脂を含有することを特徴とする、多孔質基材用水性下地処理剤。
- 請求項1〜請求項6のいずれかに記載されたブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物を硬化剤とし、主剤としてポリウレタン系樹脂を含有することを特徴とする、水性一液被覆剤組成物。
- 請求項1〜請求項5のいずれかに記載されたブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物を硬化剤とし、主剤としてのポリウレタン系樹脂及び塗料用添加剤を含有することを特徴とする、水性一液又は二液焼付け型塗料組成物。
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