JP5294430B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
特別遊技は、通常遊技以上にメダル獲得枚数期待値が大きく、遊技者にとって有利となる遊技である。
これらの特別遊技では、いずれも、上限遊技回数が予め定められている。したがって、遊技者は、特別遊技の上限遊技回数を最大限に利用して、当選役をできるだけ多く入賞させることにより、より多くのメダル獲得を目指すこととなる。
請求項1の発明は、役の抽選を行う役抽選手段と、所定の条件を満たしたときに、通常遊技時よりメダル獲得枚数期待値の大きい特定遊技を実行する特定遊技実行手段とを備え、前記特定遊技実行手段は、特定遊技を開始するときに、特定遊技の遊技回数の初期値を設定する特定遊技回数初期値設定手段と、特定遊技中における遊技の消化に伴って、残りの遊技回数を更新する遊技回数更新手段と、特定遊技中に、前記役抽選手段による役の抽選で特定の役抽選結果となったときに、特定遊技の残りの遊技回数に加算する遊技回数を複数種類の中から決定する加算遊技回数決定手段と、特定遊技中に、前記加算遊技回数決定手段により加算する遊技回数を決定したときは、その加算する遊技回数をそれまでの残りの遊技回数に加算して、それまでの残りの遊技回数よりも多い新たな残りの遊技回数を算出する遊技回数算出手段と、特定遊技中に、前記遊技回数算出手段で算出された残りの遊技回数を新たな残りの遊技回数に設定する特定遊技回数設定変更手段と、特定遊技の残りの遊技回数に遊技回数を加算するときに、特定遊技の残りの遊技回数の加算に関する演出を特定遊技中に出力するようにする遊技回数変更演出制御手段とを備えることを特徴とする。
(第1実施形態)
図1は、本発明によるスロットマシンの第1実施形態の概略を示すブロック図である。
スロットマシン10の遊技制御手段60は、スロットマシン10の遊技の進行や演出等を含むスロットマシン10全体を統括制御する手段である。遊技制御手段60は、演算等を行うCPUと、遊技の進行等に必要なプログラムや演出用のデータ等を記憶しておくROMと、CPUが各種の制御を行うときに、取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等とを備える。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、リール31の回転中心部に連結され、遊技制御手段60によって制御される。
リール31は、本実施形態では並列に3つ設けられている。また、各リール31は、スロットマシン10のフロントパネルに設けられた表示窓(図示せず)から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓から、合計9個の図柄が見えるように配置されている。
そして、リール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓内で上下方向に移動表示される。
スタートスイッチ41は、遊技者がリール31の回転をスタートさせるときに操作するスイッチである。
ストップスイッチ42は、各リール31ごとに独立して3つ並設され、遊技者がそれぞれのリール31の回転を停止させるときに操作するスイッチである。
リール31に表示された図柄は、「赤7」、「青7」、「BAR」、「ベル」、「チェリー」、「スイカ」及び「プラム」の7種類から構成されている。そして、リール31の図柄の組合せに対応する各種の役が予め定められている。
役は、特別役であるBB(ビックボーナス)及びRB(レギュラーボーナス)、3種類の特定小役1A〜1C、一般の小役2及び3、並びにリプレイ(再遊技役)とから構成されている。全てのリール31の停止時に、有効ラインに停止した図柄の組合せが予め定められた役の図柄の組合せと一致するときは、その役の入賞となり、役ごとに予め定められた枚数のメダルが払い出される。
また、この有効ラインは、投入されたメダル枚数に応じて有効化される。投入されたメダルが1枚のときは水平方向中段の1本の有効ライン、2枚のときは水平方向の3本の有効ライン、3枚のときは5本の全ての有効ラインが有効化される。
以上の各特別遊技の終了後は、通常遊技に戻る。
ランプ33は、各リール31の内周側に固定して配置され、有効ライン上に位置する図柄を背後から照光するものである。ランプ33は、図柄を見やすくするための他、特定のパターンで発光する演出を出力するものである。
画像表示装置35は、液晶ディスプレイやドットディスプレイ等からなるものであり、各種の演出画像等を表示するものである。
また、画像表示装置35は、特定遊技中にいずれかの特定小役1A〜1Cに当選したときに、それを遊技者に報知するものであるが、この点については後述する。
さらに、画像表示装置35は、特定遊技回数表示手段を兼ねるものであるが、この点についても後述する。
遊技制御手段60は、図1に示すように、以下の各手段を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、遊技制御手段60は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
役抽選手段61は、役(特別役、小役又はリプレイ等)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、例えば、役抽選用の乱数発生手段(ハード乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
確率テーブル62は、図3に示すように、それぞれ各役の当選確率を定めたものである。役は、上述したように、特別役であるBB及びRB、特定小役1A〜1C、小役2〜3、並びにリプレイを備え、それぞれ当選確率が定められている。なお、役の当選確率は、通常、メダルの投入枚数(1〜3枚)ごと、及び出玉率の設定値ごとに定められているが、本実施形態では、省略している。
(特別役当選持越し手段)
特別役当選持越し手段63は、役抽選手段61による役の抽選において特別役(BB又はRB)に当選した後、有効ラインに停止した図柄の組合せが予め定められた特別役の図柄の組合せと一致するまでの遊技、すなわち特別役が入賞するまでの遊技において、特別役の当選を持ち越すようにするものである。
さらに、特別役当選持越し手段63により特別役の当選が持ち越されている遊技であっても、役抽選手段61は、特別役を含めた役の抽選を継続する。
特別役当選回数カウンター64は、上述した特別役の複数の当選の持越しに対応すべく、特別役の当選回数をカウントするためのものである。本実施形態の特別役当選回数カウンター64は、BBの当選回数をカウントするBB当選回数カウンター64aと、RBの当選回数をカウントするRB当選回数カウンター64bとを備える。BB又はRBに当選したときには、それぞれBB当選回数カウンター64a又はRB当選回数カウンター64bのカウント値に1が加算される。特別役当選回数カウンター64は、本実施形態では1バイトカウンターであり、RAMによって構成されている。
リール停止制御手段65は、遊技状態(例えば、通常遊技状態、特別遊技状態、特定遊技状態)と、役抽選手段61の抽選結果と、ストップスイッチ42がオンされたときのタイミング等とから、リール停止制御テーブル65aを参照してリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にリール31が停止するように制御するものである。
入賞判別手段66は、リール31の停止時に、いずれかの有効ラインに停止した図柄の組合せが、予め定められたいずれかの役の図柄の組合せと一致するか否かを判別するものである。入賞判別手段66は、例えばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ラインに位置する図柄を判別し、これに基づいて、役の入賞の有無を判別する。
なお、入賞判別手段66は、リール31が実際に停止してから図柄の組合せを判別するのではなく、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置から、リール停止制御テーブル65aによってリール31の停止位置が定められた時に、有効ラインに停止する図柄の組合せを判別することも可能である。
払出し手段67は、入賞判別手段66により、リール31の停止時に有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役の図柄の組合せと一致すると判別されたときに、入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。
なお、リプレイの入賞時は、メダルを払い出すことなく、当該遊技で投入されたメダル枚数を自動投入するように制御する。
特別遊技実行手段68は、特別遊技の開始、特別遊技中の遊技の進行、及び特別遊技の終了等を制御するものである。
特別遊技実行手段68は、有効ラインに停止した図柄の組合せが予め定められた特別役の図柄の組合せと一致することを条件として、通常遊技から特別遊技に移行させる。例えば、BBの入賞時は通常遊技からBBゲームに移行させ、RBの入賞時は通常遊技からRBゲームに移行させる。特別遊技実行手段68は、特別遊技への移行時には、特別遊技に移行する旨を遊技者に知らせるために、ランプ33の点灯、スピーカ34からのサウンドの出力、画像表示装置35による画像表示等、各種の演出を行うように制御する。
RBゲームにおいては、特別遊技実行手段68は、遊技回数又は所定役の入賞回数をカウントし続ける。
特定遊技実行選択手段69は、BBゲームの終了後の遊技を通常遊技とするか特定遊技とするかの選択を行うものである。例えば、BBの当選時、BBの入賞時、BBゲーム中、BBゲームの終了時、又はBBゲームの終了後における最初の遊技の遊技直前に抽選を行い、通常遊技とするか特定遊技とするかを決定する。本実施形態では、BBゲームの終了時に、抽選によって決定する。
特定遊技実行手段70は、所定の条件を満たしたとき、特に本実施形態では、上述の特定遊技実行選択手段69により特定遊技を実行することを選択されたときに、BBゲームの終了後に特定遊技を実行するものである。
特定遊技は、特別遊技(BBゲーム又はRBゲーム)と異なる遊技であって通常遊技時よりメダル獲得枚数期待値の大きい特定遊技である。
ここで、第1実施形態における特定遊技は、役抽選手段61の抽選結果に基づいて、いずれかの特定小役1A〜1Cに当選したときは、当選した特定小役を遊技者に報知する遊技である。
図4に示すように、横軸に遊技回数をとり、縦軸にメダルの払出しと投入との差枚数をとったとき、通常遊技では、遊技回数の増加とともに、差枚数は次第に減少していく。この差枚数の減少率を示すものが傾斜値である。
特定遊技では、特定小役1A〜1Cの当選時の入賞率を100%と仮定したとき、
50×(15×3/15+8×1/85+4×1/45+3×1/7.3)=約180枚
となる。
よって、50ゲーム間では、メダルが3×50枚投入されるので、メダルの増減枚数は、
180−3×50=約+30枚
となる。
50×(15×1/15+8×1/85+4×1/45+3×1/7.3)=約80枚
となる。
よって、50ゲーム間におけるメダルの増減枚数は、
80−3×50=約−70枚
となる。
したがって、特定遊技では、遊技回数とともにメダルが徐々に増加していく。これに対し、通常遊技では、遊技回数とともにメダルが減少していく。
特定遊技実行手段70は、特定遊技の遊技回数が規定回数に到達したときは、特定遊技を終了し、通常遊技に移行するように制御する。また、特定遊技の実行中にBBの図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、特定遊技実行手段70は、特定遊技を終了する。そして、特別遊技実行手段68は、BBゲームを実行するように制御する。
なお、特定遊技中においても、役抽選手段61は、特別役を含む役の抽選を行い、特別役に当選したときは、特別役当選持越し手段63により特別役の当選を持ち越すようにする。
(特定遊技回数初期値設定手段)
特定遊技回数初期値設定手段71は、特定遊技に移行するときに、特定遊技の遊技回数の初期値を設定する。初期値は、予め定められており、本実施形態では、30ゲームに設定されている。
遊技回数更新手段72は、特定遊技中の遊技回数をカウントし、遊技の消化に伴って、残り遊技回数を逐次更新するものである。特定遊技回数更新手段72は、特定遊技の遊技回数を記憶しておくRAM等の記憶手段を備える。そして、特定遊技中は、1遊技ごとに残り遊技回数を1ずつ減算していき、記憶手段に記憶した残り遊技回数を逐次更新していく。
特定遊技回数表示手段は、特定遊技中の残り遊技回数を表示するものである。特定遊技回数表示手段は、スロットマシン10に専用のものを設けても良いが、本実施形態では、画像表示装置35が特定遊技回数表示手段を兼ねる。すなわち、特定遊技中は、画像表示装置35により、特定遊技の残り遊技回数が表示される。
図5は、特定遊技回数表示手段(画像表示装置35)による、残り遊技回数の表示の例を示す図である。図5中、(a)に示すように、現時点で残り遊技回数が28ゲームであるとき、「28G」のように画像表示される。そして、特定遊技を1遊技行うごとに1ずつ減算され、それぞれ(b)〜(d)に示すように、「27G」、「26G」、「25G」、のように画像表示が更新される。
関数抽選手段73は、特定遊技の残り遊技回数を変更するための関数の抽選を行うものである。
特定遊技の遊技回数は、最初に特定遊技回数初期値設定手段71により設定されるが、この値は、特定遊技中に固定的なものではなく、抽選によって当選したときは、変更されるものである。
本実施形態では、抽選によって当選したときは、特定遊技の残り遊技回数が加算される。また、何ゲーム加算されるかは、関数によって定められており、その関数は、複数設けられている。
特定遊技中は、毎遊技の開始時に、関数抽選手段73による関数の抽選を行う。抽選方法としては、上述した役抽選手段61と同様の乱数発生手段等を用いて行うことができる。
また、図7は、特定遊技の遊技回数初期値を30ゲームとしたとき、特定遊技における遊技回数とその確率を示す図である。図7に示すように、特定遊技における遊技回数が35ゲーム以上60ゲーム以下となる確率は62.7%、61ゲーム以上90ゲーム以下となる確率は14.8%、・・となる。なお、22.4%(約1/4.5)の確率で、91ゲーム以上となる。
変更条件判別手段74は、特定遊技中に、特定遊技の残り遊技回数を変更するための条件を満たすか否かを判別するものである。本実施形態では、変更条件判別手段74は、関数抽選手段73による抽選に当選したときに、特定遊技の残り遊技回数を変更するための条件を満たすと判別する。なお、関数の抽選において非当選を設けることなく、関数の1つとして「P=P+0」を設けたときは、この関数以外の関数に当選したときに、特定遊技の残り遊技回数を変更するための条件を満たすと判別する。
遊技回数算出手段75は、変更条件判別手段74により特定遊技の残り遊技回数を変更するための条件を満たすと判別されたときに、それまでの残り遊技回数を、所定の関数に従って変更した新たな残り遊技回数を算出するものである。
例えば、「P=P+5」の関数に当選したときに、それまでの残り遊技回数を判別し、関数に代入することによって、新たな残り遊技回数を算出する。例えば現在の残り遊技回数が28ゲームであるとき、「P=P+5」の関数に従って、新たな残り遊技回数を33ゲームと算出する。
特定遊技回数設定変更手段76は、遊技回数算出手段75で算出された残り遊技回数を新たな残り遊技回数に設定するものである。上述したように、特定遊技の残り遊技回数は、遊技回数更新手段72の記憶手段に記憶されているが、この記憶手段に記憶されている値を書き換える処理を行う。
遊技回数変更演出制御手段77は、変更条件判別手段74により特定遊技の残り遊技回数を変更するための条件を満たしたと判別されたときは、残り遊技回数の変更に関する演出を特定遊技回数表示手段(画像表示装置35)に表示するように制御するものである。ここで、演出内容としては、各関数ごとに選択される演出パターンが複数種類設けられている。遊技回数変更演出制御手段77は、関数抽選手段73によって当選した関数を判別し、その関数に対応する演出パターンを、複数の演出パターンの中から抽選等によって選択する。
先ず、図8(a)に示すように、特定遊技回数表示手段の画像表示領域内の上側部分には、特定遊技の残り遊技回数が画像表示されている。この例では、「28G」と画像表示されている。
ここで、特定遊技中に残り遊技回数の変更に関する演出を行わないときは、画像表示領域内の下側部分には、何も表示されていないか、あるいは所定の画像が表示されている。
そして、加算される遊技回数が30であるときは、「5、10、30」、又は「10、30、100」の数列のいずれかを抽選等によって選択すれば良い。
さらには、ルーレット状に移動表示される数列の一部又は全部の数字を、例えば「?」等の画像表示にしておいて、所定遊技回数後等に数字を見せるようにし、加算されるゲーム数を遊技者にすぐに報知しないようにしても良い。
当選特定小役報知制御手段78は、特定遊技中に特定小役に当選したときに、3種類の特定小役1A〜1Cのうち、いずれの特定小役に当選したかを遊技者に対して報知するように制御するものである。当選特定小役報知制御手段78は、例えば、ランプ33を特定のパターンで点滅等させ、スピーカ34から特有のサウンドを出力するように制御するとともに、画像表示装置35により、当選した特定小役が特定小役1A〜1Cのうち、いずれであるかを画像表示するように制御する。
特定小役が当選したときは、その当選は当該遊技でのみ有効であり、その当選を次遊技に持ち越すことはできない。いいかえると、特定小役が当選した遊技でその特定小役が入賞しなかったときは、当選の権利は消滅する。このため、特定小役の当選時には、その特定小役を入賞させるようなリール31の停止操作を可能とするため、スタートスイッチ41がオンされた直後に報知するように制御する。
次に、ステップS4に進み、関数抽選手段73は、特定遊技の遊技回数を変更するための関数の抽選を行う。次のステップS5では、変更条件判別手段74は、ステップS4における関数の抽選において関数が当選したか否かを判別する。
関数が当選したと判別されたときは、変更条件判別手段74は、遊技回数の変更条件を満たすと判別し、ステップS6に進む。これに対し、関数が当選していないと判別されたときは、変更条件判別手段74は、遊技回数の変更条件を満たさないと判別し、ステップS7に進む。
ステップS10では、当選特定小役報知制御手段78は、当選した特定小役の報知を行うように制御する。上述したように、当選特定小役報知制御手段78は、ランプ33、スピーカ34、及び画像表示装置35を用いて、当選した特定小役が1A〜1Cのうち、いずれであるかを報知するように制御する。そして、ステップS11に進む。
これに対し、特別役が入賞していないと判別されたときは、ステップS19に進み、入賞判別手段66は、特別役以外の小役やリプレイが入賞したか否かを判別する。
一方、ステップS19で小役等に入賞していないと判別されたとき、すなわちいずれの役も入賞していないときは、払出し等の処理を行うことなく、ステップS21に進む。
同様に、ステップS42でRBゲームが開始されると、ステップS43に進み、特別遊技実行手段68は、RBゲームを進行するとともに、RBゲームの終了条件を満たすか否かを判別し続ける。RBゲームの終了条件を満たすと判別されたときは、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、ステップS37で特定遊技の実行に当選していないと判別されたときはステップS39に進み、遊技制御手段60は、特定遊技フラグをオフにしし、本フローチャートによる処理を終了する。
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、特定遊技の内容が第1実施形態と異なる。第2実施形態の特定遊技は、特定小役(第2実施形態では、後述する小役1)に当選したときに、その特定小役を入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番を報知するようにしたものである。
ここで、各リール31の停止可能位置の範囲は、第1実施形態等と同様に、ストップスイッチ42が操作された瞬間から5図柄以内であるとする。よって、図12のように「ベル」の図柄を配置すれば、「ベル」の図柄の引込み率は、100%となる。「ベル」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せが、第2実施形態における特定小役(小役1)の図柄の組合せに設定されている。
第2実施形態では、第1実施形態における特定小役1A〜1Cに相当する特定小役として、1種類の小役1が設けられている。小役1の当選確率は、1/3である。その他の役及び当選確率は、第1実施形態と同様である。
リール停止制御テーブル65bは、第1実施形態のリール停止制御テーブル65aと同様に、役抽選手段61による役の抽選結果と、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置等とから、リール31の停止位置を定めたものである。
そして、各リール停止制御テーブル65bは、それぞれいずれか1通りの操作順番でストップスイッチ42が操作されたときは小役1が入賞するようにし、それ以外の5通りの操作順番でストップスイッチ42が操作されたときは小役1が入賞しないように、リール31の停止位置を定めている。
また、操作順番検出手段80によってストップスイッチ42の操作順番が検出される。
そして、リール停止制御手段65Aは、操作順番検出手段80による検出結果に基づいて、選択したリール停止制御テーブル65bを参照し、リール31の停止位置を決定し、その位置にリール31を停止制御する。
操作順番報知制御手段79は、特定遊技中に小役1に当選したときに、その小役1を入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番を遊技者に対して報知するものである。
リール停止制御抽選手段65cによっていずれか1つのリール停止制御テーブル65bが選択されると、操作順番報知制御手段79は、そのリール停止制御テーブル65bに対応する、小役1を入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番を判別し、その操作順番を遊技者に対して報知するように制御する。
図15は、ストップスイッチ42の操作順番を、画像表示装置35に画像表示した例を示す図である。図中、(a)の例は、左、中、右の順にストップスイッチ42を操作すれば、当選した小役1を入賞させることができることを示している。同様に、図中(b)は、左、右、中の順、(c)は、中、左、右の順、(d)は、中、右、左の順、(e)は右、左、中の順、(f)は右、中、左の順であることをそれぞれ示している。
第1実施形態と同様に、小役1に当選したときには、その当選は当該遊技でのみ有効であり、その当選を次遊技に持ち越すことはできないからである。そして、特定遊技中に小役1に当選した場合に、その小役1を入賞させるためには、最初に操作すべきストップスイッチ42から、所定の操作順番が定められているからである。
特定遊技では、小役1の当選時の入賞率を100%と仮定したとき、
50×(15×1/3+8×1/85+4×1/45+3×1/7.3)=約280枚
となる。
よって、50ゲーム間では、メダルが3×50枚投入されるので、メダルの増減枚数は、
280−3×50=約+130枚
となる。
50×(15×1/3×1/6+8×1/85+4×1/45+3×1/7.3)=約71枚
となる。
よって、50ゲーム間におけるメダルの増減枚数は、
71−3×50=約−79枚
となる。
したがって、特定遊技では、遊技回数とともにメダルは増加していく。これに対し、通常遊技では、遊技回数とともにメダルは減少していく。
第2実施形態では、第1実施形態で示した処理の流れのうち、ステップS7以降、ステップS18前までの処理が異なる。その他の処理は、第1実施形態と同様である。
ステップS54では、操作順番報知制御手段79は、当選した特定小役を入賞させるためのストップスイッチ42の操作順番を報知するように制御する。上述したように、操作順番報知制御手段79は、画像表示装置35を用いて、ストップスイッチ42の操作順番を画像表示する。そして、ステップS55に進む。
ステップS55からステップS58までの処理は、第1実施形態のステップS11からステップS14までの処理と同様であるので、説明を省略する。
ステップS63では、操作順番検出手段80は、左、中又は右のいずれのストップスイッチ42がオンされたかを検出する。そして、ステップS64に進む。ステップS64では、リール停止制御手段65Aは、ステップS61と同様に、第2ストップスイッチ42に対応する第2リール31を停止制御する。
ステップS66では、リール停止制御手段65Aは、ステップS61と同様に、第3ストップスイッチ42に対応する第3リール31を停止制御する。
以上の処理の後は、第1実施形態のステップS18以降の処理に進む。ステップS18以降の処理は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
続いて、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態では、特定遊技の内容が第1、第2実施形態と異なる。第3実施形態の特定遊技は、リプレイの当選確率が通常遊技時より大幅に高くなり、リプレイが頻繁に入賞するようになるものである。
図18は、第3実施形態におけるスロットマシン10Bの概略を示すブロック図である。第3実施形態において、第1実施形態と異なる部分には、符号に「B」を付している。また、第1実施形態と同一の符号を付したものは、第1実施形態と同様のものである。
第3実施形態の確率テーブル62Bは、第1確率テーブル62aと、第2確率テーブル62bとの2種類を備えている。第1確率テーブル62aは、通常遊技時に使用されるものであり、第2確率テーブル62bは、特定遊技時に使用されるものである。
図19に示すように、第1確率テーブル62a及び第2確率テーブル62bにおいて、リプレイ以外の当選確率は、双方で同一に設定されている。リプレイの当選確率は、第1確率テーブル62aでは第1、第2実施形態等と同様に1/7.3であるが、第2確率テーブル62bでは1/1.6であり、第1確率テーブル62aのリプレイの当選確率より大幅に高く設定されている。
これに対し、第2確率テーブル62bの非当選確率は、約1/3.6(約28%)である。すなわち、第2確率テーブル62bのリプレイの当選確率は、非当選確率よりも高く設定されている。
図20は、第1確率テーブル62a及び第2確率テーブル62bの傾斜値を説明する図であり、図4に対応する図である。図20における傾斜値は、リプレイの当選確率を含む値である。
図20に示すように、第1確率テーブル62aが用いられる通常遊技時は、遊技回数の増加とともに、差枚数は次第に減少していく。これに対し、第2確率テーブル62bが用いられる特定遊技時は、遊技回数の増加とともに差枚数がほとんど減少しない状態となる。
第1確率テーブル62aでは、
50×(15×1/19.5+8×1/85+4×1/45+3×1/7.3)=約68枚
となる。
よって、50ゲーム間では、メダルが3×50枚投入されるので、メダルの増減率(傾斜値)は、
68/(3×50)=約0.45
となる。
50×(15×1/19.5+8×1/85+4×1/45+3×1/1.6)=約141枚
となる。
よって、50ゲーム間のメダルの増減率(傾斜値)は、
141/(3×50)=約0.94
となる。
すなわち、第1確率テーブル62aは、通常遊技時の一般的な傾斜値を有するが、第2確率テーブル62bは、1(100%)に近い傾斜値を有する。第2確率テーブル62bの使用時は、第1確率テーブル62aと同様に小役の当選はもちろんのこと、リプレイが頻繁に(1/1.6の確率で)当選し、遊技の継続によってもほとんど所有メダルが減らない状態、いいかえれば遊技者の所有メダル枚数がほぼ現状維持される遊技状態となる。
先ず、遊技者は、スロットマシン10Bにメダルを投入し、有効ラインを有効化して、スタートスイッチ41をオンする。ステップS1において、遊技制御手段60Bは、スタートスイッチ41がオンされたか否かを検知し続け、オンが検知されたときは、各リール31を始動させるとともに、次のステップS2に進む。
ステップS7では、役抽選手段61は、ステップS71又はステップS72でセットされた確率テーブル62Bを用いて役の抽選を行う。以上の処理の後は、第1実施形態のステップS11以降の処理に進む。ステップS11以降の処理は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
(1)本実施形態では、第1〜第3実施形態によって3種類の特定遊技の例を挙げたが、特定遊技は、これらに限られるものではなく、特別遊技と異なる遊技であって通常遊技時よりメダル獲得枚数期待値の大きい遊技であれば良い。
例えば、BBの当選を持ち越している特定遊技中は、BBの図柄の組合せが有効ラインに停止しないか、又は停止しにくいリール停止制御テーブル65a又は65bを用いることが挙げられる。
31 リール
32 モータ
33 ランプ
34 スピーカ
35 画像表示装置(特定遊技回数表示手段)
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
60、60A、60B 遊技制御手段
61 役抽選手段
62、62A、62B 確率テーブル
62a 第1確率テーブル
62b 第2確率テーブル
63 特別役当選持越し手段
64 特別役当選回数カウンター
64a BB当選回数カウンター
64b RB当選回数カウンター
65、65A リール停止制御手段
65a、65b リール停止制御テーブル
65c リール停止制御抽選手段
66 入賞判別手段
67 払出し手段
68 特別遊技実行手段
69 特定遊技実行選択手段
70、70A、70B 特定遊技実行手段
71 特定遊技回数初期値設定手段
72 遊技回数更新手段
73 関数抽選手段
74 変更条件判別手段
75 遊技回数算出手段
76 特定遊技回数設定変更手段
77 遊技回数変更演出制御手段
78 当選特定小役報知制御手段
79 操作順番報知制御手段
80 操作順番検出手段
Claims (1)
- 役の抽選を行う役抽選手段と、
所定の条件を満たしたときに、通常遊技時よりメダル獲得枚数期待値の大きい特定遊技を実行する特定遊技実行手段とを備え、
前記特定遊技実行手段は、
特定遊技を開始するときに、特定遊技の遊技回数の初期値を設定する特定遊技回数初期値設定手段と、
特定遊技中における遊技の消化に伴って、残りの遊技回数を更新する遊技回数更新手段と、
特定遊技中に、前記役抽選手段による役の抽選で特定の役抽選結果となったときに、特定遊技の残りの遊技回数に加算する遊技回数を複数種類の中から決定する加算遊技回数決定手段と、
特定遊技中に、前記加算遊技回数決定手段により加算する遊技回数を決定したときは、その加算する遊技回数をそれまでの残りの遊技回数に加算して、それまでの残りの遊技回数よりも多い新たな残りの遊技回数を算出する遊技回数算出手段と、
特定遊技中に、前記遊技回数算出手段で算出された残りの遊技回数を新たな残りの遊技回数に設定する特定遊技回数設定変更手段と、
特定遊技の残りの遊技回数に遊技回数を加算するときに、特定遊技の残りの遊技回数の加算に関する演出を特定遊技中に出力するようにする遊技回数変更演出制御手段と
を備えることを特徴とするスロットマシン。
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