JP4780630B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の特別役の当選を持ち越すようにし、特別遊技の終了後に、当選を持ち越している特別役を入賞させることが可能なスロットマシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のスロットマシンでは、役抽選手段によって、例えば遊技の開始時に役の抽選が行われる。役抽選手段は、乱数値を抽出し、抽出した乱数値がいずれかの役の当選領域に属するか否かを判定することにより、役の当選及び非当選を決定している。
【0003】
ここで、当該遊技で小役やリプレイに当選したときは、その小役等の当選は、当該遊技でのみ有効となり、次遊技以降には、その当選は持ち越されない。
これに対し、特別役に当選したときは、その特別役の当選は、特別役が入賞するまで次遊技以降に持ち越される。そして、特別役に当選した後、その特別役の入賞前までの遊技では、役抽選手段において抽出された乱数値が特別役の当選領域に属する場合であっても、非当選と判別され、特別役の二重当選とはならないものが一般的である。
【0004】
しかし、今日では、特別役の当選後であっても、その特別役が入賞するまでは特別役の抽選を継続し、複数の特別役の当選を持ち越すことができるようにしたスロットマシンが知られるようになった。この種のスロットマシンでは、複数の特別役の当選を持ち越したときは、当選を持ち越している特別役を順次入賞させることができるようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、複数の特別役の当選を持ち越しているときに連続して特別役を入賞させることができるようにした場合において、例えば当選を持ち越している特別役を入賞させて特別遊技に移行し、その特別遊技が終了した最初の通常遊技で、再度特別役を入賞させることを可能としたときに、当該遊技で特別役を入賞させることができなかった場合は、特別役の当選を持ち越していないことがすぐに判明してしまう。このため、遊技が単調になってしまうとともに、遊技者の期待感をそぐという問題があった。
【0006】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、特別役の複数の当選を持ち越すようにしたスロットマシンにおいて、当選を持ち越している複数の特別役を順次入賞させる場合に、特別遊技間に一定の遊技を介在させ、その一定の遊技で特別役の当選を期待させるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
(請求項1)
請求項1の発明は、複数種類の図柄を表示した複数のリールと、複数の役がそれぞれ所定の当選確率を有するように定められた確率テーブルを用いて役の抽選を行う役抽選手段と、前記役抽選手段の抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御の範囲内で、前記リールを停止させるように制御するリール停止制御手段と、前記役抽選手段による役の抽選において特別役に当選した後、有効ラインに停止した図柄の組合せが予め定められた特別役の図柄の組合せと一致するまでの遊技において、特別役の当選を持ち越す特別役当選持越し手段とを備えるスロットマシンにおいて、前記役抽選手段は、前記特別役当選持越し手段により特別役の当選が持ち越されている遊技であっても、特別役を含めた役の抽選を継続し、前記特別役当選持越し手段は、特別役の当選を持ち越している遊技中に、前記役抽選手段による役の抽選において特別役に再度当選したときは、それまでに当選した特別役及び再度当選した特別役を持ち越すようにし、前記確率テーブルは、いずれの役にも当選しない非当選の確率が、全ての役の当選確率を合計した確率よりも高く設定されている第1確率テーブルと、再遊技の権利を遊技者に与える再遊技役の当選確率が、非当選の確率よりも高く設定されている第2確率テーブルとを備え、前記リール停止制御手段は、前記特別役当選持越し手段により特別役の当選が持ち越されている遊技では、前記役抽選手段で非当選のときに、前記リールの停止制御の範囲内で、当選が持ち越されている特別役の図柄の組合せが有効ラインに停止するように、前記リールを停止制御し、前記特別役当選持越し手段により特別役の当選が持ち越されている遊技では、前記役抽選手段で小役又は再遊技役に当選したときは、小役又は再遊技役の当選に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先することにより、当選が持ち越されている特別役の図柄の組合せは有効ラインに停止しないように、前記リールを停止制御し、有効ラインに停止した図柄の組合せが予め定められた特別役の図柄の組合せと一致するときに、遊技者にとって有利となる特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、特別遊技の終了時に前記特別役当選持越し手段により特別役の当選が持ち越されているときは、前記第2確率テーブルを用いて役の抽選を行う特定遊技を所定回数実行するとともに、特定遊技を前記所定回数実行した後は、前記第1確率テーブルを用いて役の抽選を行う通常遊技に移行するように制御する特定遊技実行手段とを備え、特定遊技時は、前記役抽選手段で非当選となる確率が通常遊技時よりも低く設定されていることにより、当選が持ち越されている特別役の図柄の組合せを有効ラインに停止させる機会を通常遊技時よりも少なくすることを特徴とする。
【0008】
請求項1の発明においては、特別役当選持越し手段は、特別役に当選した後、有効ラインに停止した図柄の組合せが予め定められた特別役の図柄の組合せと一致するまでの遊技において、特別役の当選を持ち越す。さらに、役抽選手段は、特別役当選持越し手段により特別役の当選を持ち越している遊技中においても特別役を含めた役の抽選を行う。そして、特別役当選持越し手段は、特別役の当選を持ち越している遊技中に特別役に再度当選したときは、それまでに当選した特別役及び再度当選した特別役を持ち越すようにする。
また、役抽選手段が役の抽選に用いる確率テーブルとして、いずれの役にも当選しない非当選の確率が、全ての役の当選確率を合計した確率よりも高く設定されている第1確率テーブルと、再遊技の権利を遊技者に与える再遊技役の当選確率が、非当選の確率よりも高く設定されている第2確率テーブルとを備える。
さらにまた、リール停止制御手段は、特別役当選持越し手段により特別役の当選が持ち越されている遊技では、役抽選手段で非当選のときに、リールの停止制御の範囲内で、当選が持ち越されている特別役の図柄の組合せが有効ラインに停止するように、リールを停止制御する。これに対し、役抽選手段で小役や再遊技役に当選したときは、小役や再遊技役の当選に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先することにより、特別役の図柄の組合せは有効ラインに停止しないように、リールを停止制御する。
【0009】
特別遊技実行手段は、有効ラインに停止した図柄の組合せが予め定められた特別役の図柄の組合せと一致するとき、すなわち特別役が入賞したときは、特別遊技を実行する。
特別遊技の終了時に、特別役当選持越し手段により特別役の当選が持ち越されているときは、特定遊技実行手段は、特定遊技を所定回数実行する。ここで、特定遊技は、第2確率テーブルを用いて役の抽選を行う遊技である。特定遊技実行手段は、特定遊技を所定回数実行した後は、第1確率テーブルを用いて役の抽選を行う通常遊技に移行させる。
【0010】
したがって、特別遊技の終了時に特別役の当選を持ち越しているときは特定遊技に移行し、この特定遊技では、再遊技役の当選確率が非当選の確率よりも高くなるから、当選を持ち越している特別役を入賞させる機会が少なくなるので、特別遊技の終了後に当選を持ち越している特別役が直ちに入賞することが少なくなる。これにより、特別遊技間に特定遊技を介在させることで、その特定遊技で特別役の当選を期待させることができる。
【0015】
請求項2
請求項2の発明は、請求項1に記載のスロットマシンにおいて、特別遊技の終了時に前記特別役当選持越し手段により特別役の当選が持ち越されていないときは、特別遊技の終了後に前記特定遊技実行手段により特定遊技を実行するか否かを選択する特定遊技実行選択手段を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項2の発明においては、特別遊技の終了時に特別役当選持越し手段により特別役の当選が持ち越されていないときは、特定遊技実行選択手段により、特別遊技の終了後に特定遊技を実行するか否かが選択される。
したがって、特別役の当選を持ち越していないときであっても、特別遊技の終了後に特定遊技に移行する場合がある。これにより、特別役の当選を持ち越していないときであっても、特定遊技で通常遊技時以上にメダルの獲得が期待できるときは、その利益を遊技者に与えることができる。また、特別遊技の終了後に特定遊技に移行させることで、特別役の当選を持ち越している可能性を期待できる遊技を提供することができる。
【0017】
請求項3
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のスロットマシンにおいて、演出出力手段と、特別遊技の終了後に前記特定遊技実行手段により特定遊技を実行するか否かを前記演出出力手段によって報知する特定遊技実行報知手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
請求項3の発明においては、特別遊技の終了後に、特定遊技実行報知手段により、特定遊技を実行するか否かが報知される。
したがって、遊技者は、この報知を見ること等で、特定遊技の実行の有無を知ることができる。また、この報知を行うことにより、遊技者に対し、特別遊技の終了時に期待感を与えることができる。
【0024】
請求項4
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、前記特定遊技実行手段による特定遊技の実行中に、前記特別役当選持越し手段により当選が持ち越されている特別役の図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、前記特定遊技実行手段による特定遊技を中止し、前記特別遊技実行手段により特別遊技を実行することを特徴とする。
【0025】
請求項4の発明においては、特定遊技中に特別役の図柄の組合せが有効ラインに停止したとき、すなわち特別役が入賞したときは、特定遊技が中止され、特別遊技が実行される。
したがって、特定遊技の遊技回数を一律にせずに、特別役の入賞という特定遊技の終了条件を付加することができる。また、特定遊技を継続するほど遊技者に有利になる場合には、遊技者は、当選を持ち越している特別役の入賞を避けつつ遊技を行う必要があるので、特定遊技の遊技性を高めることができる。
【0026】
請求項5
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、前記役抽選手段は、前記特定遊技実行手段による特定遊技の実行中に、特別役を含めた役の抽選を継続し、前記特別役当選持越し手段は、前記特定遊技実行手段による特定遊技の実行中に、前記役抽選手段による役の抽選において特別役に当選したときは、その当選した特別役を持ち越すようにすることを特徴とする。
【0027】
請求項5の発明においては、特定遊技中に特別役に当選したときは、その特別役の当選が持ち越される。したがって、特別遊技の終了後、特別役の当選を持ち越したまま特定遊技を実行したとしても、遊技者に不利にならないようにすることができる。また、特定遊技が通常遊技より有利な遊技であるときは、その有利な遊技を行いつつ、特定遊技中における特別役の当選を期待することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。
スロットマシン10の遊技制御手段60は、スロットマシン10の遊技の進行や演出等を含むスロットマシン10全体を統括制御する手段である。遊技制御手段60は、演算等を行うCPUと、遊技の進行等に必要なプログラムや演出用のデータ等を記憶しておくROMと、CPUが各種の制御を行うときに、取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等とを備える。
【0029】
遊技制御手段60の出力側(図1中、右側)には、以下に示すモータ32等の周辺機器が電気的に接続されている。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、リール31の回転中心部に連結され、遊技制御手段60によって制御される。
【0030】
リール31は、リング状のものであり、その外周面には複数種類の図柄(入賞役を構成する図柄等)を印刷したリールテープを貼付したものである。1つのリール31には、例えば21図柄が等間隔で設けられる。
【0031】
リール31は、本実施形態では並列に3つ設けられている。また、各リール31は、スロットマシン10のフロントパネルに設けられた表示窓(図示せず)から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓から、合計9個の図柄が見えるように配置されている。
そして、リール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓内で上下方向に移動表示される。
【0032】
入賞役としては、複数種類の特別役、複数種類の小役、及びリプレイ(再遊技役)等が挙げられる。
特別役とは、通常遊技から特別遊技(通常遊技以上にメダルの獲得が期待できる、遊技者にとって有利となる遊技)に移行させる役である。特別役としては、複数種類設けられており、例えばビックボーナス(以下、BBと略称する。)、レギュラーボーナス(以下、RBと略称する。)、及びシングルボーナス(以下、SBと略称する。)が挙げられる。なお、本実施形態の以下の説明では、特別役としてBB及びRBのみが設けられており、SBは設けられていないものとする。
【0033】
小役とは、予め定めた枚数のメダルが払い出される役である。小役の種類に応じて、メダルの払出し枚数が異なるように設定されている。
また、リプレイとは、当該遊技でのメダルの投入枚数(賭数)を維持した再遊技が行えるようにした役である。
【0034】
以上の各種の役に対応する、リール31の図柄の組合せが予め定められている。そして、全てのリール31の停止時に、有効ラインに停止した図柄の組合せが予め定められた役の図柄の組合せと一致するときは、その役の入賞となる。
例えば、特別役であるBBの図柄の組合せが「7」−「7」−「7」に設定されているとすると、全てのリール31の停止時に、いずれかの有効ラインに、各リール31の「7」の図柄が停止しているときは、BBの入賞となる。
【0035】
ここで、図示しないが、フロントパネルの表示窓を含む部分には、例えば5本の有効ラインが設定されている。この有効ラインは、5本の場合には水平方向の上段、中段及び下段の3本と、右下がり及び左下がりの斜め方向の2本とから構成されている。
そして、各表示窓から見えるリール31の上下に連続する3図柄は、水平方向の上段、中段及び下段の3本の有効ラインに位置している。
また、この有効ラインは、投入されたメダル枚数に応じて有効化される。投入されたメダルが1枚のときは水平方向中段の1本の有効ライン、2枚のときは水平方向の3本の有効ライン、3枚のときは5本の全ての有効ラインが有効化される。
【0036】
また、ランプ33、スピーカ34及び画像表示装置35は、遊技中にそれぞれ所定の演出を出力する演出出力手段である。
ランプ33は、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。ランプ33には、リール31の内周側に配置され、リール31の図柄を照光するとともに、演出出力時には、所定のパターンに従って点灯、点滅又は消灯するバックランプや、スロットマシン10の筐体前面上部に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ等が挙げられる。
【0037】
スピーカ34は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
画像表示装置35は、液晶画像表示装置やドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像や所定の情報等を表示するものである。
【0038】
さらに、遊技制御手段60の入力側(図1中、左側)には、以下に示す周辺機器が電気的に接続されている。
スタートスイッチ41は、遊技者がリール31の回転をスタートさせるときに操作するスイッチである。
ストップスイッチ42は、各リール31ごとに独立して3つ並設され、遊技者がそれぞれのリール31の回転を停止させるときに操作するスイッチである。
【0039】
通常遊技では、遊技者は、メダル投入口(図示せず)からメダルを投入するか、又はベットスイッチ(図示せず)を操作して有効ラインを有効化し、スタートスイッチ41をオンする。これにより、全リール31が始動される。そして、遊技者は各ストップスイッチ42を押すことで各リール31の回転を停止させる。全てのリール31の停止時に、有効ラインのリール31の図柄の組合せが予め定められた何らかの役の図柄の組合せと一致するときは、その役の入賞となり、成立役に応じてメダルの払出し等が行われる。
【0040】
遊技制御手段60は、以下の各手段を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、遊技制御手段60は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
(役抽選手段)
役抽選手段61は、役(特別役、小役又はリプレイ等)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、例えば、役抽選用の乱数発生手段(ハード乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
【0041】
役抽選手段61の乱数発生手段は、所定の領域(例えば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41がオンされた時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する確率テーブル62と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値がBB当選領域に属する場合は、BBの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
【0042】
(第1確率テーブル、第2確率テーブル)
確率テーブル62は、本実施形態では第1確率テーブル62aと、第2確率テーブル62bとの2種類を備えている。
これらの確率テーブル62は、抽出された乱数の当選領域等を記憶したものである。乱数の当選領域は、乱数値がとる全領域のうち、特別役(BB又はRB)当選領域、小役当選領域、リプレイ当選領域、及び非当選領域等、予め所定の割合に設定されている。
【0043】
図2は、第1実施形態の第1確率テーブル62a及び第2確率テーブル62bにおける各役の当選確率等を示す図である。なお、役の当選確率は、通常、メダルの投入枚数(1〜3枚)ごと、及び出玉率の設定値ごとに定められているが、本実施形態では、省略している。
詳細は後述するが、第1確率テーブル62aは、通常遊技時に使用されるものであり、第2確率テーブル62bは、特定遊技時に使用されるものである。
【0044】
図2に示すように、第1確率テーブル62a及び第2確率テーブル62bにおいて、役は、BB、RB、3種類の小役(小役1〜小役3)及びリプレイを備え、それぞれ各役の当選確率が定められている。
第1確率テーブル62aでは、例えばBBの当選確率は1/240、リプレイの当選確率は1/7.3、等のように定められている。なお、小役3は、1枚又は2枚のメダルが投入されて入賞したときの払出し枚数が2枚であるが、3枚のメダルが投入された場合において水平方向中段の有効ラインにその図柄の組合せが停止して入賞したときは払出し枚数が2枚となり、水平方向上段又は下段の有効ラインにその図柄の組合せが停止して入賞したときは払出し枚数が4枚となる役である。
また、確率1/1(100%)から、これらの全ての役の当選確率を合計したものを引いた確率が、いずれの役にも当選しない非当選確率である。第1確率テーブル62aの非当選確率は、約1/1.5(約67%)である。
【0045】
これに対し、第2確率テーブル62bは、第1確率テーブル62aと比較して、リプレイの当選確率のみが異なる。第2確率テーブル62bでは、リプレイの当選確率は1/1.6(62.5%)であり、第1確率テーブル62aのリプレイの当選確率より大幅に高く設定されている。これにより、第2確率テーブル62bでは、いずれの役にも当選しない非当選確率は、約1/5.5(約18%)である。すなわち、リプレイの当選確率は、非当選確率よりも高く設定されている。
【0046】
続いて、確率テーブル62の傾斜値について説明する。
図3は、第1確率テーブル62a及び第2確率テーブル62bの傾斜値を説明する図である。この傾斜値は、リプレイの当選確率を含む値である。
図3に示すように、横軸に遊技回数をとり、縦軸にメダルの払出しと投入との差枚数(差枚数=払出し枚数−投入枚数)をとったとき、遊技回数の増加とともに、差枚数は次第に減少していくが、この差枚数の減少率を示すものが傾斜値である。
【0047】
ここで、例えば50ゲーム間のメダルの増減率を考える。なお、当選した小役やリプレイの入賞率は、100%と仮定する。各遊技で3枚のメダルが投入されて遊技が行われるとすると、BB及びRBを除いた小役1〜3及びリプレイに基づく50ゲームでのメダル獲得枚数期待値は、
第1確率テーブル62aでは、
50×(15×1/19.5+8×1/85+4×1/45+3×1/7.3)=約68枚
となる。
よって、50ゲーム間では、メダルが3×50枚投入されるので、メダルの増減率(傾斜値)は、
68/(3×50)=約0.45
となる。
【0048】
これに対し、第2確率テーブル62bでは、
50×(15×1/19.5+8×1/85+4×1/45+3×1/1.6)=約141枚
となる。
よって、50ゲーム間のメダルの増減率(傾斜値)は、
141/(3×50)=約0.94
となる。
【0049】
以上より、第2確率テーブル62bの傾斜値は、第1確率テーブル62aの傾斜値より高く設定されている。
すなわち、第1確率テーブル62aは、通常遊技時の一般的な傾斜値を有するが、第2確率テーブル62bは、1(100%)に近い傾斜値を有する。第2確率テーブル62bの使用時は、第1確率テーブル62aと同様に小役の当選はもちろんのこと、リプレイが頻繁に(1/1.6の確率で)当選し、遊技の継続によってもほとんど所有メダルが減らない状態、いいかえれば遊技者の所有メダル枚数がほぼ現状維持される遊技状態となる。
【0050】
説明を図1に戻す。
(特別役当選持越し手段)
特別役当選持越し手段63は、役抽選手段61による役の抽選において特別役(BB又はRB)に当選した後、有効ラインに停止した図柄の組合せが予め定められた特別役の図柄の組合せと一致するまでの遊技、すなわち特別役が入賞するまでの遊技において、特別役の当選を持ち越すようにするものである。
【0051】
ここで、役抽選手段61による役の抽選において、小役又はリプレイに当選したときは、その小役等の当選は、当該遊技でのみ有効となり、次遊技以降には、その小役等の当選は持ち越されない。すなわち、小役等に当選した遊技で、その当選した小役等の図柄の組合せが有効ラインに停止して、小役等が入賞しなければ、小役等の当選は、その遊技の終了時に無効となる。
【0052】
これに対し、特別役に当選したときは、その特別役の当選は、特別役が入賞するまで、次遊技以降に持ち越される。
さらに、特別役当選持越し手段63により特別役の当選が持ち越されている遊技であっても、役抽選手段61は、特別役を含めた役の抽選を継続する。
【0053】
ここで、特別役に当選し、特別役の当選が持ち越されている遊技中は、役抽選手段61による役の抽選で、仮に抽出した乱数値が特別役当選領域に属する場合であっても、特別役の当選とは判定しないようにするものが知られている。この場合には、特別役が再度当選することはない。しかし本実施形態では、役抽選手段61は、特別役の当選後も特別役を含めた役の抽選を行う。これにより、特別役が複数回当選する場合がある。
【0054】
本実施形態では、役抽選手段61による役の抽選において特別役に当選し、特別役当選持越し手段63により特別役の当選を持ち越している遊技中に、役抽選手段61による役の抽選において特別役に再度当選したときは、それまでに当選した特別役及び再度当選した特別役を持ち越すようにする。例えば、最初にBBに当選し、次にRBに当選したときは、最初に当選したBB及び次に当選したRBの双方の当選を持ち越すようにする。逆の場合も同様である。またBBに当選後、そのBBの入賞前に再度BBに当選したときは、2つのBBの当選を持ち越すようにする。2つのRBに当選したときも同様である。
【0055】
(特別役当選回数カウンター)
特別役当選回数カウンター64は、上述した特別役の複数の当選の持越しに対応すべく、特別役の当選回数をカウントするためのものである。本実施形態の特別役当選回数カウンター64は、BBの当選回数をカウントするBB当選回数カウンター64aと、RBの当選回数をカウントするRB当選回数カウンター64bとを備える。BB又はRBに当選したときには、それぞれBB当選回数カウンター64a又はRB当選回数カウンター64bのカウント値に1が加算される。特別役当選回数カウンター64は、本実施形態では1バイトカウンターであり、RAMによって構成されている。
【0056】
特別役当選回数カウンター64によって1以上の特別役の当選回数がカウントされている場合において、特別役の図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、有効ラインに停止した図柄の組合せに係る特別役の当選回数のカウント値が1だけ減算される。例えばBB当選回数カウンター64aによって当選回数が2とカウントされており、RB当選回数カウンター64bによってRBの当選回数が1とカウントされている場合において、BBの図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、BB当選回数カウンター64aによる当選回数は1に減算される。なお、この場合には、RB当選回数カウンター64bによる当選回数は1の状態が維持される。
【0057】
(リール停止制御手段)
リール停止制御手段65は、遊技状態(通常遊技状態、特別遊技状態、特定遊技状態)と、役抽選手段61の抽選結果と、ストップスイッチ42がオンされたときのタイミング等とから、リール停止制御テーブル65aを参照してリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にリール31が停止するように制御するものである。
【0058】
リール停止制御テーブル65aは、役抽選手段61による役の抽選結果と、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置等とから、リール31の停止位置を定めたものである。役抽選手段61による役の抽選において、いずれの役にも当選していないときは、いずれかの役の図柄の組合せが有効ラインに停止しないように、リール31の停止位置が定められている。また、いずれかの役の当選時は、当選した役の図柄の組合せが有効ラインに停止可能に、リール31の停止位置が定められている。
【0059】
ここで、特別役の当選時の遊技、又は特別役の当選が持ち越されており小役やリプレイに当選していない遊技では、特別役の図柄の組合せができる限り有効ラインに停止するように、リール31の停止制御の範囲内で、特別役に係る図柄の引込み制御が行われる。
【0060】
また、特別役の当選を持ち越している遊技中に、小役やリプレイに当選したときは、小役やリプレイの入賞が優先される。よって、小役やリプレイの当選時は、たとえ特別役の当選が持ち越されている場合であっても、特別役の図柄の組合せは有効ラインに停止しないように、リール31の停止位置が定められている。
【0061】
なお、第1実施形態では、一部の小役及びリプレイの当選時の入賞率は、100%、すなわち当選した小役やリプレイの図柄が必ず有効ラインに引込み可能なように、リール31の図柄配列及び停止制御が定められている。また、他の一部の小役は、当選時の入賞率が100%未満となるように、リール31の図柄配列及び停止制御が定められている。
【0062】
(入賞判別手段)
入賞判別手段66は、リール31の停止時に、いずれかの有効ラインに停止した図柄の組合せが、予め定められたいずれかの役の図柄の組合せと一致するか否かを判別するものである。入賞判別手段66は、例えばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ラインに位置する図柄を判別し、これに基づいて、役の入賞の有無を判別する。
【0063】
(払出し手段)
払出し手段67は、入賞判別手段66により、リール31の停止時に有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役の図柄の組合せと一致すると判別されたときに、入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。
なお、リプレイの入賞時は、メダルを払い出すことなく、当該遊技で投入されたメダル枚数を自動投入するように制御する。
【0064】
(演出出力制御手段)
演出出力制御手段68は、遊技中における、ランプ33、スピーカ34、及び画像表示装置35の各演出出力手段からの演出の出力を制御するものである。演出出力制御手段68は、各演出パターンごとに演出内容を定めたデータテーブルを備えており、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、データテーブルからいずれかの演出パターンを選択し、その選択した演出パターンに定められた演出内容を出力する。各演出パターンには、例えば、ランプ33の点灯パターン、スピーカ34からのサウンド出力パターン、及び画像表示装置35による出力画像パターンが定められている。
【0065】
(特別遊技実行手段)
特別遊技実行手段69は、特別遊技の開始、特別遊技中の遊技の進行、及び特別遊技の終了等を制御するものである。
特別遊技実行手段69は、有効ラインに停止した図柄の組合せが予め定められた特別役の図柄の組合せと一致することを条件として、通常遊技から特別遊技に移行させる。例えば、BBの入賞時は通常遊技からBBゲームに移行させ、RBの入賞時は通常遊技からRBゲームに移行させる。特別遊技への移行時には、演出出力制御手段68は、特別遊技に移行する旨を遊技者に知らせるために、ランプ33の点灯、スピーカ34からのサウンドの出力、画像表示装置35による画像表示等、各種の演出を行うように制御する。
【0066】
また、特別遊技実行手段69は、BBゲーム及びRBゲーム中における遊技の進行を制御する。BBゲームにおいては、特別遊技実行手段69は、最初に第1遊技を開始させる。この第1遊技は、通常遊技と同様に、所定枚数(例えば3枚)以内のメダルを投入して遊技を行うものである。この第1遊技で役抽選手段61により抽選される役は、小役及び第2遊技に移行するための移行役である。この第1遊技では、遊技回数の上限が例えば30回と予め定められている。そして、特別遊技実行手段69は、第1遊技での遊技回数をカウントし続ける。
【0067】
また、特別遊技実行手段69は、第1遊技中に、有効ラインに停止した図柄の組合せが、移行役の図柄の組合せと一致することを条件として、すなわち移行役の入賞を条件として、第1遊技から第2遊技に移行させる。
【0068】
第2遊技に移行すると、特別遊技実行手段69は、第2遊技中の遊技回数及び所定役の入賞回数をカウントする。第2遊技は、例えばメダルを1枚のみ投入可能とし、水平方向中段の有効ラインのみを有効化させ、この有効ラインに、例えば90%程度の高確率で所定役の図柄の組合せが停止する(所定役が入賞する)ように制御される遊技である。そして、第2遊技は、その所定役の入賞回数が規定回数(例えば8回)に到達するか、又は遊技回数が規定回数(例えば12回)に到達するまで継続される。この第2遊技の終了条件を満たすか否かの判断のため、特別遊技実行手段69は、遊技回数及び所定役の入賞回数をカウントする。
【0069】
そして、特別遊技実行手段69は、第2遊技の遊技回数又は所定役の入賞回数が規定回数に到達したときに、その第2遊技を終了させて、BBゲームの終了条件を満たしていないことを条件として、再度、第1遊技に戻るように制御する。
【0070】
ここで、BBゲームでは、第1遊技から第2遊技への移行回数は、規定回数まで(例えば3回)と上限が定められている。したがって、規定回数目になったときの第2遊技の終了時は、第1遊技に再度移行することなく、BBゲームを終了させるようにする。このため、特別遊技実行手段69は、BBゲーム中に、第1遊技から第2遊技に移行した回数をカウントする。例えば、BBゲーム中の第1遊技時に移行役が入賞し、第2遊技に移行させるときに、移行回数に1を加算する。
【0071】
また、RBゲームは、上記のBBゲームでの第2遊技を1セット、すなわち所定役が高確率で当選する遊技を規定入賞回数又は規定遊技回数に到達するまで行うものである。
RBゲームにおいては、特別遊技実行手段69は、遊技回数又は所定役の入賞回数をカウントし続ける。
【0072】
特別遊技実行手段69は、特別遊技中に、特別遊技の終了条件を満たすか否かを判別し続け、特別遊技の終了条件を満たすと判別されたときに、特別遊技を終了させるようにする。
【0073】
特別遊技が例えばBBゲームであるときは、第1遊技の遊技回数が規定回数に到達したとき、又は第1遊技から第2遊技への移行回数が規定回数に到達したときの第2遊技において遊技回数又は所定役の入賞回数が規定回数に到達したときのいずれか1つを満たすときは、特別遊技実行手段69は、BBゲームの終了条件を満たすと判別する。また、特別遊技が例えばRBゲームであるときは、遊技回数又は所定役の入賞回数が規定回数に到達したときのいずれか1つを満たすときは、特別遊技実行手段69は、RBゲームの終了条件を満たすと判別する。
【0074】
(特定遊技実行手段)
特定遊技実行手段70は、本実施形態では、BBゲームの終了時に特別役当選持越し手段63によりBBの当選が持ち越されているときは、当選が持ち越されているBBの図柄の組合せを有効ラインに停止させる機会を、通常遊技時にBBに当選しているときのBBの図柄の組合せを有効ラインに停止させる機会より少なくした特定遊技を、BBゲームの終了後に所定の条件を満たすまで実行するものである。
【0075】
すなわち、BBゲームの終了時に、BB当選回数カウンター64aのカウント値が1以上であるときは、BBゲームの終了後は、特定遊技に移行する。
特定遊技は、本実施形態では、第2確率テーブル62aを用いて役抽選手段61による役の抽選を行う遊技である。
【0076】
特定遊技中は、第2確率テーブル62bを用いて役の抽選が行われるので、リプレイが頻繁に当選する遊技状態となる。そして、リプレイの当選時は、リプレイの図柄の組合せが有効ラインに停止するように、リール停止制御手段65によって、図柄の引込み制御が行われる。これにより、特定遊技中は、リプレイの入賞確率が高くなる。
【0077】
当選を持ち越しているBBがある場合、そのBBを入賞させるためには、小役やリプレイに当選していないことが条件となる。なぜなら、小役やリプレイに当選したときは、その当選した小役やリプレイの入賞を優先し、当選した小役やリプレイの図柄を有効ラインに引込む停止制御を行い、BBの図柄を有効ラインに引込む停止制御を行わないためである。
そして、特定遊技中は、リプレイの当選確率が高いので、当選が持ち越されているBBの図柄の組合せを有効ラインに停止させる機会が少なくなる。
【0078】
なお、通常遊技時に特別役に当選している遊技では、第1確率テーブル62aが用いられるので、小役やリプレイの当選時より非当選時の方が確率的に高い。小役やリプレイの非当選時の場合には、当選を持ち越している特別役の図柄の組合せを有効ラインに停止させるため、リール停止制御手段65は、特別役の図柄の引込み制御を行う。よって、通常遊技時は、特定遊技時より、当選している特別役の図柄の組合せを有効ラインに停止させる機会が多くなる。
【0079】
また、特定遊技は、本実施形態では、遊技回数が50回に到達するまで、又はBB若しくはRBの図柄の組合せが有効ラインに停止するまで(BB又はRBが入賞するまで)行われる。
このため、特定遊技実行手段70は、特定遊技中は、遊技回数をカウントし続ける。遊技回数をカウントする手段としては、通常のカウンター等が使用される。そして、特定遊技実行手段70は、特定遊技の遊技回数が50回に到達したときは、特定遊技を終了し、通常遊技に移行するように制御する。
【0080】
また、特定遊技の実行中に、特別役当選持越し手段63により当選が持ち越されている特別役の図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、特定遊技実行手段70は、特定遊技を中止する。そして、特別遊技実行手段69は、特別遊技を実行するように制御する。
なお、特定遊技中においても、役抽選手段61は、特別役を含む役の抽選を行い、特別役に当選したときは、特別役当選持越し手段63により特別役の当選を持ち越すようにする。
【0081】
BBゲームの終了後にBBの当選を持ち越しているときは、以上のような特定遊技を行わせることにより、BBが連続して入賞する(BBゲームの終了後、直ちにBBが再度入賞する)機会が少なくなるので、結果として、特定遊技で特別役の当選を期待させることができるとともに、短時間における出玉率の急激な上昇を抑制することができる。
なお、BBの当選を持ち越しているにもかかわらず、特定遊技に移行したときはBBの入賞の機会が少なくなる。しかし、特定遊技中は、メダル枚数をほとんど減らすことなく遊技を行うことができ、この特定遊技中に再度特別役に当選する可能性がある。よって、遊技者にとっては、特定遊技に移行した方が有利となる。
【0082】
(特定遊技実行報知手段)
特定遊技実行報知手段71は、特別遊技、特に本実施形態ではBBゲームの終了時に、特定遊技を実行するか否かを遊技者に対して報知するものである。報知は、ランプ33、スピーカ34及び画像表示装置35のうち、少なくとも1つの演出出力手段を用いて行う。
【0083】
(特定遊技実行選択手段)
特定遊技実行選択手段72は、BBゲームの終了時にBBの当選が持ち越されていないときは、BBゲームの終了後に特定遊技を実行するか否かを選択するものである。
ここで、BBゲームの終了時にBBの当選が持ち越されていないときは、特定遊技を実行することなく、一律に通常遊技に移行するようにしても良い。しかし、本実施形態では、特定遊技を実行するか否かを選択するようにしている。
【0084】
特定遊技を実行するか否かの選択は、乱数を用いた抽選により行う。例えば、役抽選手段61で説明したものと同様の乱数発生手段等を用いることが挙げられる。そして、BBゲームの終了時に、特定遊技実行選択手段72中の乱数発生手段で発生した乱数を抽出し、その乱数値に基づいて、特定遊技を実行するか否かを選択する。本実施形態では、それぞれ1/2の確率で、特定遊技を実行するか否かが選択される。すなわち、BBゲームの終了時にBBの当選が持ち越されているときは、必ず特定遊技が実行され、BBの当選が持ち越されていないときは、1/2の確率で特定遊技が実行される。
【0085】
例えば、乱数発生手段において、10進法で0〜65535の乱数を発生させるとすると、抽出された乱数値が0〜32767の範囲にあるときは、特定遊技の実行を選択し、抽出された乱数値が32768〜65535の範囲にあるときは、特定遊技を実行しないことを選択する。
【0086】
この場合に、特定遊技の実行が選択されると、上述の特定遊技実行報知手段71により、特定遊技が実行されることを報知する。
遊技者は、特定遊技が実行されることが報知されると、BBの当選が持ち越されていない場合であっても、BBの当選の持越しがあることを期待することができる。また、BBの当選が持ち越されている場合に遊技者がそれを知らない場合であっても、特定遊技実行報知手段71による報知がされれば、遊技者は、BBの当選の持越しがあることを期待することができる。
【0087】
続いて、スロットマシン10のゲームの流れについて、フローチャートに基づいて説明する。図4〜図6は、第1実施形態における遊技の流れを説明するフローチャートである。図5は、図4に続くフローチャートであり、図6は、図5中、「B」に続くフローチャートである。
先ず、スロットマシン10の電源が投入されると、図4のステップS1で、遊技制御手段60は、RAMの初期化を行って、BB当選回数カウンター64aのカウント値X、及びRB当選回数カウンター64bのカウント値Yをそれぞれ初期化する(X=0、Y=0)。
【0088】
遊技者は、スロットマシン10にメダルを投入し、有効ラインを有効化して、スタートスイッチ41をオンする。ステップS2において、遊技制御手段60は、スタートスイッチ41がオンされたか否かを検知し続け、オンが検知されたときは、各リール31を始動させるとともに、次のステップS3に進み、役抽選手段61による役の抽選を行う。次のステップS4では、当該遊技での当選役が判別される。
【0089】
次に、ステップS5に進み、特別役(BB又はRB)に当選したか否かが判別され、当選していないと判別されたときはステップS9に進み、当選したと判別されたときはステップS6に進む。ステップS6では、当選した特別役がBBであるか否かが判別される。BBであると判別されたときはステップS7に進み、BBでない(RBである)と判別されたときはステップS8に進む。
【0090】
ステップS7では、特別役当選持越し手段63は、BB当選回数カウンター64aのカウント値Xに1を加算し(X=X+1)、ステップS9に進む。また、ステップS8では、特別役当選持越し手段63は、RB当選回数カウンター64bのカウント値Yに1を加算し(Y=Y+1)、ステップS9に進む。
【0091】
遊技者は、スタートスイッチ41のオンによりリール31を始動させた後は、ストップスイッチ42を押すことでリール31の回転を停止させる。ステップS9では、遊技制御手段60は、ストップスイッチ42がオンされたか否かを検知し続け、オンが検知されたときは、ステップS10に進む。ステップS10では、リール停止制御手段65は、ステップS3での役の抽選結果と、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングとに基づいて、リール停止制御テーブル65aを参照してリール31の停止位置を決定するとともに、その決定した位置にリール31を停止制御する。
【0092】
次のステップS11では、遊技制御手段60は、全てのリール31が停止したか否かを判別し続け、全てのリール31が停止したと判別したときは、図5のステップS12に進む。一方、ステップS11で、全てのリール31が停止していないと判別したときは、ステップS9に戻る。
【0093】
ステップS12では、入賞判別手段66は、特別役が入賞したか否か、すなわち特別役の図柄の組合せが有効ラインに停止したか否かを判別する。特別役が入賞したと判別されたときはステップS15に進む。これに対し、特別役が入賞していないと判別されたときは、ステップS13に進み、入賞判別手段66は、特別役以外の小役やリプレイが入賞したか否かを判別する。
【0094】
ステップS13において小役やリプレイが入賞したと判別されたときは、ステップS14に進み、払出し手段67は、入賞役に応じたメダルの払出し等の処理を行う。小役の入賞時は、その小役に対応する枚数のメダルの払出し処理等を行い、ステップS2に戻る。また、リプレイの入賞時は、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技処理を行い、ステップS2に戻る。
一方、ステップS13で小役等に入賞していないと判別されたとき、すなわちいずれの役も入賞していないときは、払出し等の処理を行うことなく、ステップS2に戻る。
【0095】
また、ステップS12で特別役に入賞したと判別され、ステップS15に進むと、入賞判別手段66は、BBが入賞したか否か、すなわちBBの図柄の組合せが有効ラインに停止したか否かを判別する。BBが入賞したと判別されたときはステップS17に進み、BBが入賞していない(RBが入賞した)と判別されたときはステップS16に進む。
【0096】
ステップS17では、特別役当選持越し手段63は、BB当選回数カウンター64aのカウントXから1を減算し(X=X−1)、図中、「B」に進む。これに対し、ステップS16では、特別役当選持越し手段63は、RB当選回数カウンター64bのカウント値から1を減算し(Y=Y−1)、ステップS18に進む。すなわち、ステップS16及びステップS17では、入賞した特別役に対するカウント値を1だけ減算する。
【0097】
ステップS18では、特別遊技実行手段69は、RBゲームを開始させる。そして、次のステップS19では、特別遊技実行手段69は、RBゲームを進行するとともに、RBゲームの終了条件を満たすか否かを判別し続ける。RBゲームの終了条件を満たすと判別されたときは、RBゲームを終了してステップS2に戻る。
【0098】
これに対し、ステップS17から、図5中、「B」に進んだときは、図6のステップS31以降の処理に進む。
ステップS31では、遊技制御手段60は、BB当選回数カウンター64aのカウントXが1以上であるか否か、すなわちBBの当選が持ち越されているか否かを判別する。X≧1であると判別されたときはステップS34に進む。また、X≧1でないと判別されたとき、すなわちBBの当選が持ち越されていないと判別されたときはステップS32に進む。ステップS32では、特定遊技実行選択手段72は、BBゲームの終了後に特定遊技を実行するか否かを抽選によって選択する。
【0099】
そして、次のステップS33で、遊技制御手段60は、ステップS32において特定遊技の実行を選択したか否かを判別する。特定遊技の実行が選択されたと判別したときはステップS34に進み、特定遊技の実行が選択されていないと判別したときはステップS35に進む。
ステップS34では、遊技制御手段60は、BBゲームの終了後の遊技を特定遊技にセットし、ステップS35に進む。
【0100】
ステップS35では、特別遊技実行手段69は、BBゲームを開始させる。そして、次のステップS36では、特別遊技実行手段69は、BBゲームを進行するとともに、BBゲームの終了条件を満たすか否かを判別し続ける。BBゲームの終了条件を満たすと判別されたときは、BBゲームを終了してステップS37に進む。
【0101】
ステップS37では、特定遊技実行報知手段71は、特定遊技を実行するか否かを遊技者に対して報知するための演出を出力する。ここでは、特定遊技がセットされたか否かが判別され、特定遊技がセットされているときは、特定遊技実行報知手段71により特定遊技を実行する旨の演出を出力するように制御される。これに対し、特定遊技がセットされていないときは、特定遊技を実行しない(通常遊技に移行する)旨の演出を出力するように制御される。
【0102】
次に、ステップS38に進み、遊技制御手段60は、ステップS34で特定遊技がセットされたか否かを判別する。特定遊技がセットされたと判別したときは、ステップS39に進み、特定遊技に移行させる。これに対し、特定遊技がセットされていないと判別したときは、図4のステップS2に戻り、通常遊技に移行させる。
【0103】
図7及び図8は、第1実施形態における特定遊技の流れを説明するフローチャートである。図8は、図7に続くフローチャートである。図6のステップS39に進んだときは、図7のステップS51以降の処理に進む。
先ず、ステップS51で、特定遊技実行手段70により特定遊技が開始されると、次のステップS52で、特定遊技実行手段70は、特定遊技の遊技回数Pを初期化(P=0)する。
【0104】
そして、次のステップS53において、特定遊技実行手段70は、役抽選手段61で用いる確率テーブル62として、第2確率テーブル62bをセットする。次にステップS54に進み、遊技制御手段60は、スタートスイッチ41がオンされたか否かを検知し続ける。オンが検知されたときは、次のステップS55に進み、特定遊技実行手段70は、特定遊技の遊技回数Pに1を加算する(P=P+1)。次に、ステップS56に進んで役抽選手段61による役の抽選を行う。
【0105】
次のステップS57では、遊技制御手段60は、当該遊技での当選役を判別する。次のステップS58では、遊技制御手段60は、特別役(BB又はRB)に当選したか否かを判別し、当選していないと判別されたときは、図8のステップS62に進み、当選したと判別されたときはステップS59に進む。ステップS59では、当選した特別役がBBであるか否かが判別される。BBであると判別されたときはステップS60に進み、BBでない(RBである)と判別されたときはステップS61に進む。
【0106】
ステップS60では、特別役当選持越し手段63は、BB当選回数カウンター64aのカウント値Xに1を加算し(X=X+1)、ステップS62に進む。また、ステップS61では、特別役当選持越し手段63は、RB当選回数カウンター64bのカウント値Yに1を加算し(Y=Y+1)、ステップS62に進む。
【0107】
遊技者は、スタートスイッチ41のオンによりリール31を始動させた後は、ストップスイッチ42を押すことでリール31の回転を停止させる。ステップS62では、遊技制御手段60は、ストップスイッチ42がオンされたか否かを検知し続け、オンが検知されたときは、ステップS63に進む。ステップS63では、リール停止制御手段65は、ステップS56での役の抽選結果と、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングとに基づいて、リール停止制御テーブル65aを参照してリール31の停止位置を決定するとともに、その決定した位置にリール31を停止制御する。
【0108】
次のステップS64では、遊技制御手段60は、全てのリール31が停止したか否かを判別し続け、全てのリール31が停止したと判別したときはステップS65に進む。一方、ステップS64で、全てのリール31が停止していないと判別したときは、ステップS62に戻る。
【0109】
ステップS65では、入賞判別手段66は、特別役が入賞したか否か、すなわち特別役の図柄の組合せが有効ラインに停止したか否かを判別する。特別役が入賞したと判別されたときはステップS69に進む。これに対し、特別役が入賞していないと判別されたときは、ステップS66に進み、入賞判別手段66は、特別役以外の小役やリプレイが入賞したか否かを判別する。
【0110】
ステップS66において小役やリプレイが入賞したと判別されたときは、ステップS67に進み、払出し手段67は、入賞役に応じたメダルの払出し等の処理を行う。小役の入賞時はその小役に対応するメダルの払出し処理等を行い、ステップS68に進む。また、リプレイの入賞時は、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技処理を行い、ステップS68に進む。一方、ステップS66で小役等に入賞していないと判別されたとき、すなわちいずれの役も入賞していないときは、払出し等の処理を行うことなく、ステップ68に進む。
【0111】
ステップS68では、特定遊技実行手段70は、遊技回数Pが50回に到達したか否かを判別し、50回に到達したと判別したときは、特定遊技の終了条件を満たすと判別して、ステップS72に進み、特定遊技を終了させる。この後は、通常遊技に移行する。これに対し、遊技回数Pが50回に未だ到達していないと判別したときは、図7のステップS54に戻って、特定遊技を継続する。
【0112】
また、ステップS65で特別役に入賞したと判別され、ステップS69に進むと、入賞判別手段66は、BBが入賞したか否か、すなわちBBの図柄の組合せが有効ラインに停止したか否かを判別する。BBが入賞したと判別されたときはステップS70に進み、BBが入賞していない(RBが入賞した)と判別されたときはステップS71に進む。
【0113】
ステップS70では、特別役当選持越し手段63は、BB当選回数カウンター64aのカウントXから1を減算する(X=X−1)。また、ステップS71では、特別役当選持越し手段63は、RB当選回数カウンター64bのカウント値から1を減算する(Y=Y−1)。すなわち、ステップS70及びステップS71では、入賞した特別役に対するカウント値を1だけ減算する。
【0114】
ステップS70又はステップS71の後は、ステップS72に進んで特定遊技を終了させ、それぞれBBゲーム又はRBゲームに移行するように制御する。
このように、BB又はRBが入賞したときは、遊技回数Pが未だ50回に到達していない場合であっても、特定遊技を終了させる。
【0115】
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。
図9は、第2実施形態における各リール31の外周面に配列された図柄を示す平面図である。なお、図9では、実際の図柄とは異なり、文字によって図柄を表現している。例えば「赤7」とは、赤色に着色された「7」の図柄を意味する。リール31に表示された図柄は、「赤7」、「青7」、「BAR」、「ベル」、「チェリー」、「スイカ」及び「プラム」の7種類から構成されている。そして、これらの図柄の組合せに対応する役が予め定められている。
【0116】
図10は、第2実施形態におけるスロットマシン10’の制御の概略を示すブロック図である。第2実施形態において、第1実施形態と同一の手段には同一符号を付している。以下、第1実施形態と異なる点を主として説明し、重複する説明は適宜省略する。
(確率テーブル)
第2実施形態では、第1実施形態のように2種類の確率テーブル62(第1確率テーブル62a及び第2確率テーブル62b)は設けられておらず、1種類の確率テーブル62’のみが設けられている。
【0117】
図11は、第2実施形態における各役と、確率テーブル62’の当選確率、各役の払出し枚数等、及び各役に対応するリール31の図柄の組合せとを示す図である。
確率テーブル62’において、リプレイの当選確率は、第1実施形態の第1確率テーブル62aと同様に、1/7.3である。また、第1実施形態の第1確率テーブル62a及び第2確率テーブル62bにおける小役1に相当する小役が3つ設けられている(特定小役1A〜1C)。各特定小役1A〜1Cの当選確率は、いずれも1/15に設定されている。
【0118】
第2実施形態において、BBの図柄の組合せは、「赤7」、「青7」又は「BAR」の図柄の組合せ(3種類)である。さらにまた、RBの図柄の組合せは、「赤7」−「赤7」−「BAR」、又は「青7」−「青7」−「BAR」である。
さらに、特定小役1A〜1Cは、それぞれ「赤7」、「青7」又は「BAR」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せである。
さらにまた、小役2の図柄の組合せは、「スイカ」の図柄の組合せであり、小役3の図柄の組合せは、左リール31が「チェリー」(中リール31及び右リール31の図柄は任意)である。また、リプレイの図柄の組合せは、「プラム」の図柄の組合せである。
【0119】
(特定遊技実行手段、当選特定小役報知制御手段)
特定遊技実行手段70’は、第1実施形態の特定遊技実行手段70に相当するものである。特定遊技実行手段70’は、BBゲームの終了時にBBの当選が持ち越されているときは、特定遊技を、BBゲームの終了後に所定の条件を満たすまで実行するものである。ここで、第2実施形態における特定遊技は、役抽選手段61の抽選結果に基づいて、いずれかの特定小役1A〜1Cに当選したときは、当選した特定小役を遊技者に報知する遊技である。
【0120】
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、特定遊技は、遊技回数が50回に到達するまで、又はBB若しくはRBの図柄の組合せが有効ラインに停止するまで(BB又はRBが入賞するまで)行われる。
【0121】
また、特定遊技中においても、通常遊技中と同様に、確率テーブル62’を用いて役の抽選が行われる。なお、第1実施形態と同様に、特定遊技中においても、役抽選手段61は、特別役を含む役の抽選を行い、特別役に当選したときは、特別役当選持越し手段63により特別役の当選を持ち越すようにする。
【0122】
第2実施形態では、特定遊技実行手段70’は、当選特定小役報知制御手段70aを備える。当選特定小役報知制御手段70aは、特定遊技中に特定小役に当選したときに、3種類の特定小役1A〜1Cのうち、いずれの特定小役に当選したかを遊技者に対して報知するように制御するものである。当選特定小役報知制御手段70aは、例えば、スピーカ34から特定小役の当選時特有のサウンドを出力するように制御するとともに、画像表示装置35により、当選した特定小役が特定小役1A〜1Cのうち、いずれであるかを画像表示するように制御する。
【0123】
ここで、当選特定小役報知制御手段70aは、特定小役の当選時は、スタートスイッチ41がオンされた直後に報知するように制御する。これは、以下の理由による。
特定小役が当選したときは、その当選は当該遊技でのみ有効であり、その当選を次遊技に持ち越すことはできない。いいかえると、特定小役が当選した遊技でその特定小役が入賞しなかったときは、当選の権利は消滅する。このため、特定小役の当選時には、その特定小役を入賞させるようなリール31の停止操作を可能とするため、スタートスイッチ41がオンされた直後に報知するように制御する。
【0124】
また、特定小役に当選したときは、左リール31の図柄を遊技者に報知する。3種類の特定小役1A〜1Cの図柄の組合せは、それぞれ「赤7」、「青7」又は「BAR」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せであり、左リール31の図柄のみが異なり、中リール31及び右リール31の図柄は、いずれの特定小役1A〜1Cであっても「ベル」である。したがって、左リール31の図柄のみを遊技者に報知すれば、遊技者は、どの特定小役に当選したのかを知ることができる。
【0125】
このため、例えば、「赤7」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せからなる特定小役1Aに当選したときは、当選特定小役報知制御手段70aは、画像表示装置35に「赤7」の画像等を表示するように制御する。同様に、「青7」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せからなる特定小役1Bに当選したときは、「青7」の画像等を表示するように制御する。さらに同様に、「BAR」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せからなる特定小役1Cに当選したときは、「BAR」の画像等を表示するように制御する。
【0126】
ここで、各特定小役の当選確率は、1/15であるので、いずれかの特定小役に当選する確率は3/15になる。そして、特定小役の当選時に、その当選した特定小役の種類が報知されれば、遊技者は、左リール31の停止時に当選した特定小役を構成する図柄(「赤7」、「青7」又は「BAR」)が有効ラインに停止するようにストップスイッチ42を操作することができるようになる。これにより、特定遊技中は、3/15の確率で、特定小役を入賞させることが可能になる。
【0127】
これに対し、特定小役の当選が報知されない通常遊技では、遊技者は、いずれかの特定小役が3/15の確率で当選することは知っていても、当該遊技で当選しているか否か、及びいずれの特定小役に当選しているのかを知ることはできない。
【0128】
図9で示したように、左リール31の特定小役を構成する図柄である「赤7」、「青7」及び「BAR」は、それぞれ2番、9番及び16番に配置されている。すなわち、これらの各図柄は、7つの図柄間隔で配置されている。このように配置したのは、以下の理由による。
【0129】
スロットマシン10’では、リール停止制御手段65によりリール31の停止制御が行われる。これは、スロットマシン10内部での役の抽選において役が当選した場合に、ストップスイッチ42のオンを検知した位置ではその役に係る図柄が有効ラインに停止しないときは、リール31を停止時に移動制御することにより、有効ラインにその役に係る図柄を積極的に停止させることで、当選した役の入賞確率を高めるようにしている。
【0130】
そして、リール31の停止制御は、通常、190ms以下(ストップスイッチ42のオンを検知した位置から数えて、5図柄以内)に設定されている。したがって、当選した役に係る図柄から数えて5図柄前までの図柄のいずれかが特定有効ラインに位置する時にストップスイッチ42をオンすれば、当選した役に係る図柄は、特定有効ラインに引き込み制御される。
【0131】
例えば、「赤7」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せの特定小役1Aに当選した場合においては、左リール31の2番の「赤7」から6番の「プラム」までが特定有効ラインに位置している瞬間にストップスイッチ42がオンされれば、2番の「赤7」が特定有効ラインに停止する。一方、それ以外の位置でストップスイッチ42がオンされたときは、たとえ特定小役1Aに当選している場合であっても、2番の「赤7」が特定有効ラインに停止しない。
以上により、特定小役の当選が報知される特定遊技では、遊技者は、高い確率で、当選した特定小役に係る図柄を有効ラインに停止するようにストップスイッチ42を操作することができる。
【0132】
しかし、特定小役の当選が報知されない通常遊技では、遊技者は、特定遊技時の1/3しか特定小役を入賞させることができない。例えば、遊技者が、「青7」に係る特定小役1Bに当選していると予測して、特定有効ラインに「青7」の図柄が停止するように左リール31のストップスイッチ42を停止操作した場合において、現に特定小役1Bに当選していれば、特定小役1Bに係る「青7」の図柄は、特定有効ラインに停止する。なお、このときは、左リール31の9番から13番までの図柄が特定有効ラインに位置している瞬間に、ストップスイッチ42がオンされることが条件となる。
【0133】
しかし、遊技者の予測が外れて、左リール31の図柄が「赤7」又は「BAR」である特定小役1A又は1Cに当選しているときは、遊技者がストップスイッチ42をオンした位置からは、左リール31の2番の「赤7」や、16番の「BAR」を、特定有効ラインに停止させることができない。すなわち、2番の「赤7」が特定有効ラインに停止するためには、上述の通り、2番から6番までの図柄が特定有効ラインに位置する瞬間にストップスイッチ42がオンされなければならないからである。同様に、16番の「BAR」が特定有効ラインに停止するためには、16番から20番までの図柄が特定有効ラインに位置する瞬間にストップスイッチ42がオンされなければならないからである。
【0134】
なお、図9に示すように、中リール31及び右リール31では、「ベル」の図柄は、全て5図柄以内の間隔で配置されている。したがって、いずれかの特定小役の当選時は、中リール31及び右リール31については、どの位置でストップスイッチ42をオンしても、「ベル」の図柄を特定有効ラインに引き込み制御することができる。よって、特定小役の中リール31及び右リール31の図柄である「ベル」は、100%の引き込み確率を有する。
【0135】
以上のように、特定遊技と通常遊技とでは、特定小役の入賞率に3倍の差がつくことになる。図12は、第2実施形態の特定遊技及び通常遊技において、遊技回数と差枚数とを示す図であり、第1実施形態の図3に対応するものである。
ここで、例えば50ゲーム間のメダル獲得枚数期待値を考える。各遊技で3枚のメダルが投入されて遊技が行われるとすると、BB及びRBを除いた特定小役1A〜1C、小役2及び3並びにリプレイに基づく50ゲームでのメダル獲得枚数期待値は、
特定遊技では、特定小役1A〜1Cの当選時の入賞率を100%と仮定したとき、
50×(15×3/15+8×1/85+4×1/45+3×1/7.3)=約180枚
となる。
よって、50ゲーム間におけるメダルの増減枚数は、
180−3×50=約+30枚
となる。
【0136】
これに対し、通常遊技では、特定小役1A〜1Cの当選時の入賞率を1/3と仮定したとき、
50×(15×1/15+8×1/85+4×1/45+3×1/7.3)=約80枚
となる。
よって、50ゲーム間におけるメダルの増減枚数は、
80−3×50=約−70枚
となる。
よって、特定遊技では、遊技回数とともにメダルは徐々に増加していく。これに対し、通常遊技では、遊技回数とともにメダルは徐々に減少していく。
【0137】
続いて、第2実施形態の特定遊技の流れについて説明する。図13は、第2実施形態における特定遊技の流れを説明するフローチャートである。第2実施形態では、図6のステップS39に進んだときは、図13のステップS81以降の処理に進む。
【0138】
先ず、ステップS81で、特定遊技実行手段70’により特定遊技が開始されると、次のステップS82において、特定遊技実行手段70’は、特定遊技の遊技回数Pを初期化(P=0)する。
【0139】
そして、次のステップS83では、遊技制御手段60’は、スタートスイッチ41がオンされたか否かを検知し続ける。オンが検知されたときは、次のステップS84に進み、特定遊技実行手段70’は、特定遊技の遊技回数Pに1を加算する(P=P+1)。次に、ステップS85に進んで役抽選手段61による役の抽選を行う。
【0140】
次のステップS86では、遊技制御手段60’は、当該遊技での当選役を判別する。次のステップS87では、遊技制御手段60’は、特別役(BB又はRB)に当選したか否かを判別し、当選していないと判別されたときは、ステップS91に進み、当選したと判別されたときはステップS88に進む。ステップS88では、当選した特別役がBBであるか否かが判別される。BBであると判別されたときはステップS89に進み、BBでない(RBである)と判別されたときはステップS90に進む。
【0141】
ステップS89では、特別役当選持越し手段63は、BB当選回数カウンター64aのカウント値Xに1を加算し(X=X+1)、ステップS91に進む。また、ステップS90では、特別役当選持越し手段63は、RB当選回数カウンター64bのカウント値Yに1を加算し(Y=Y+1)、ステップS91に進む。
【0142】
ステップS91では、特定遊技実行手段70’は、特定小役(1A〜1Cのいずれか)に当選したか否かを判別する。特定小役に当選したと判別したときはステップS92に進み、当選特定小役報知制御手段70aは、当選した特定小役の報知を行うように制御する。上述したように、当選特定小役報知制御手段70aは、スピーカ34や画像表示装置35等を用いて、当選した特定小役が1A〜1Cのうち、いずれであるかを報知するように制御する。そして、ステップS62(図8)に進む。
また、ステップS91で特定小役に当選していないと判別したときは、ステップS92の処理を行うことなくステップS62に進む。
ステップS62以降は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0143】
(その他の実施形態)
続いて、その他の実施形態について説明する。
(1)第1実施形態において、第2確率テーブル62bにおけるリプレイの当選確率を第1確率テーブル62aと同様に1/7.3とし、小役4を設けた場合の例
この場合において、小役4の当選時の入賞率は、100%に設定する。すなわち、小役4の当選時は、必ず小役4の図柄の組合せが有効ラインに引込み制御されるように、リール31の図柄配列及び停止制御を設定する。
【0144】
また、小役4は、例えば当選確率を1/1.2、払出し枚数を2枚、のように設定する。このようにしたとき、各遊技で3枚のメダルが投入されて遊技が行われるとすると、特別役を除いた小役1〜4及びリプレイに基づく50ゲームでのメダル獲得枚数期待値は、
50×(15×1/19.5+8×1/85+4×1/45+2×1/1.2+3×1/7.3)=約151枚
となる。
よって、50ゲーム間のメダルの増減率(傾斜値)は、
151/(3×50)=約1.01
となる。
【0145】
このように設定したときは、頻繁に小役4が当選し、かつ入賞する遊技状態となるので、BBの当選を持ち越している場合であっても、BBが入賞する機会は少なくなる。また、傾斜値は、約1.01であるので、特定遊技中は、メダルがほとんど減らない状態となる。
よって、このように、リプレイの代わりに高確率で当選する小役4を設けても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0146】
(2)第1実施形態において、第2確率テーブル62bのみを設け、通常遊技と特定遊技とで、異なるリール停止制御テーブルを設けた場合の例
この場合において、通常遊技と特定遊技とで、同一の第2確率テーブル62bを使用する。これにより、通常遊技であっても、1/1.6の確率でリプレイに当選する。
【0147】
また、通常遊技時のリール停止制御テーブル65bと、特定遊技時のリール停止制御テーブル65cとを設ける。
そして、通常遊技時のリール停止制御テーブル65bは、リプレイに当選したときのリプレイの入賞率が20%程度になるように、リール31の停止位置を定める。
【0148】
ここで、第2実施形態で説明したように、通常は、当選した役に係る図柄から数えて5図柄前までの図柄のいずれかが特定有効ラインに位置する時にストップスイッチ42をオンすれば、当選した役に係る図柄は、特定有効ラインに引き込み制御される。しかし、リール停止制御テーブル65bでは、リプレイの当選時に限り、リプレイに係る図柄から数えて3図柄前までの図柄のいずれかが特定有効ラインに位置する時にストップスイッチ42をオンしたときに、リプレイに係る図柄が特定有効ラインに引き込み制御されるように設定する。
このようにすれば、通常遊技時は、たとえリプレイの当選確率が1/1.6であっても、その入賞率は、約20%程度となる。
【0149】
これに対し、特定遊技時のリール停止制御テーブル65cでは、リプレイの当選時は、他の小役の当選時と同様に、リプレイに係る図柄から数えて5図柄前までの図柄のいずれかが特定有効ラインに位置する時にストップスイッチ42をオンすれば、リプレイに係る図柄が特定有効ラインに引き込み制御されるように設定する。
【0150】
よって、リール停止制御テーブル65cでは、リプレイに係る図柄を各リール31において5図柄以内の間隔で配置すれば、リプレイの当選時の入賞率(引込み確率)は100%となり、リプレイの入賞率を1/1.6に設定することができる。
なお、リプレイに限らず、上記(1)の例のように、高確率で当選する小役4を設けるとともに、本例のように通常遊技時及び特定遊技時の2種類のリール停止制御テーブルを設け、小役4の入賞率を通常遊技時には低く設定し、特定遊技時には高く設定するようにしても良い。
【0151】
(3)特定遊技を、特定小役の当選を報知するとともにリプレイの当選確率を高めた遊技とした例
この場合は、第1実施形態で示したように、特定遊技では、リプレイの当選確率を1/1.6程度とし、頻繁にリプレイが当選、入賞するように設定する。さらに、特定遊技では、第2実施形態で示したように、複数種類の特定小役を設け、特定小役の当選時に、その特定小役の当選を報知するように設定する。このようにしても、第1実施形態及び第2実施形態と同様の効果が得られる。
【0152】
なお、この場合の特定小役の当選確率及び払出し枚数を適切な値に設定することで、遊技の継続によってもメダルがほとんど減らない状態、すなわちメダル枚数がほぼ現状維持される遊技状態にすることができる。あるいは、遊技回数とともにメダルが徐々に増加していく遊技状態とすることもできる。
【0153】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、以下のような種々の変形が可能である。
【0154】
(1)本実施形態では、BBが入賞したとき(BBゲームに移行する前)に、特定遊技を実行するか否かの選択を行うようにしたが、これに限らず、BBゲーム中や、BBゲームの終了時、あるいはBBゲームの終了後の遊技直前に、この選択を行うようにしても良い。また、特定遊技を実行するか否かの選択は、抽選に限らず、例えばBBゲーム中に特定の条件を満たしたときに特定遊技の実行を選択し、特定の条件を満たさないときには特定遊技を実行しないことを選択するようにしても良い。
さらにまた、抽選によって特定遊技を選択するときは、本実施形態で示した1/2の確率に限らず、選択確率は、どのように設定しても良い。
【0155】
(2)本実施形態では、特定遊技は、50ゲーム行うようにしたが、これに限らず、何ゲーム継続させても良い。また、本実施形態では、特定遊技中にBB又はRBが入賞したときは、特定遊技を終了するようにしたが、これに限らず、例えばBBが入賞したときのみ特定遊技を終了するようにし、RBが入賞したときは、特定遊技を一時中断し、RBゲームの終了後に特定遊技を再開するようにしても良い。
【0156】
(3)本実施形態では、特定遊技の終了条件の1つとして、遊技回数が50回に到達したときを例に挙げたが、これに限られず、遊技回数を予め設定せず、例えば特定遊技を終了するか否かを、毎遊技、抽選によって決定しても良い。この場合は、役抽選手段61と同様の乱数発生手段、乱数抽出手段、及び判定手段を設け、例えば特定遊技が終了する確率を1/100に設定することが挙げられる。
【0157】
(4)第2実施形態において、当選特定小役報知制御手段70aは、画像表示装置35を用いて、当選した特定小役を報知するように制御した。しかし、例えば、特定小役を報知する専用の報知部(表示部)を設け、それによって報知を行っても良い。例えば、「赤7」、「青7」及び「BAR」の文字が独立して照光する報知部を設け、例えば特定小役1Aに当選したときは、「赤7」の部分が照光するようにしても良い。
【0158】
(5)第1実施形態では、第1確率テーブル62aと第2確率テーブル62bとでは、リプレイの当選確率のみが異なるようにした。しかし、これに限ることなく、特別役や小役の当選確率も異なるようにしても良い。さらに、第2確率テーブル62bの傾斜値は、約0.94としたが、これに限られない。例えばリプレイの当選確率をさらに高く設定したり、小役1〜3の当選確率をさらに高く設定したり、その払出し枚数をさらに多く設定することで、1を超える値にしても良い。
【0159】
(6)さらには、第2確率テーブル62bのリプレイの当選確率は、本実施形態では1/1.6とした。しかし、この値に限られるものではない。リプレイの当選確率が、いずれの役にも当選しない確率以上の値を有するようにし、メダル枚数を通常時のように減らすことなく遊技が進行可能であれば、どのように当選確率を設定しても良い。
【0160】
(7)第2実施形態では、3種類の特定小役を設けたが、2種類又は4種類以上設けても良い。そして、2種類の特定小役を設ける場合は、両者の特定小役を構成する図柄を、リール31上で5図柄分以上離した位置に設ければ良い。
【0161】
また、特定小役を複数種類設ける場合は、異なる特定小役を構成する2つの図柄が5図柄以内の間隔で配置される場合がある。この場合は、通常遊技時に遊技者が推測した特定小役の図柄でストップスイッチ42をオンした場合において、その特定小役は当選していないがその5図柄先以内に当選に係る特定小役の図柄が存在するときは、リール31の停止制御により、当選した特定小役が偶然に入賞してしまう場合があり得る。例えば、特定小役を5〜7種類設けたときは、特定小役を構成する図柄の配列によっては、2〜3個の特定小役を構成する図柄のいずれも引き込み可能になる場合も考えられる。
【0162】
しかし、特定遊技時は、当選した特定小役を取りこぼすことなく入賞させることが可能であるが、通常遊技時は、少なくとも特定遊技時よりは特定小役当選時の入賞率が低くなる。したがって、特定遊技と通常遊技とで、メダルの獲得枚数に差を設けることができるので、特に問題はない。
【0163】
本発明では、少なくとも1つのリール31が、特定小役の当選時にその当選した特定小役を構成する図柄をリール31の停止制御によって引き込むことができない位置に、他の特定小役を構成する図柄の少なくとも1つが配置されるように、複数種類の特定小役を構成する図柄を配列したものであれば良い。
【0164】
(8)第2実施形態では、特定小役の入賞時の払出し枚数は全て15枚としたが、それ以下の払出し枚数としても良く、あるいは特定小役ごとに異なる払出し枚数としても良い。
【0165】
(9)また、本実施形態では、特定小役を構成する図柄のうち、中リール31及び右リール31の引込み確率は、100%としたが、これに限定されるものではない。どのリール31に、本実施形態の左リール31の図柄が配列されていても良い。さらには、全てのリール31について、特定小役を構成する図柄の引込み確率が100%とならないように、図柄を配列しても良い。
【0166】
(10)第2実施形態において、特定小役の当選を報知するときは、スタートスイッチ41がオンされた直後に行うようにした。しかし、当選した特定小役の次遊技への持越しが可能であれば、全てのストップスイッチ42がオンされた後に報知することも可能である。
【0167】
(11)第2実施形態では、特定小役が当選したときに限り、その旨を報知するようにした。しかし、特定小役の当選確率が100%ではないが、特定小役の当選可能性があることを報知するようにしても良い。例えば、BBの当選を持ち越して特定遊技に移行したときは、特定小役が当選したときに限り報知し(報知の信頼度を100%とし)、BBの当選を持ち越していない状態で特定遊技に移行したときは、非当選時も含めて特定小役の当選可能性があることを報知する(報知の信頼度を100%未満とする)ことも可能である。
【0168】
(12)第1実施形態において、特定遊技に移行したときは、一律に第2確率テーブル62bを用いるようにした。しかし、これに限らず、さらに第3確率テーブル62cを設けておき、特定遊技では、第2確率テーブル62bの他、第3確率テーブル62cを用いるようにしても良い。ここで、第3確率テーブル62cは、リプレイの当選確率を、第2確率テーブル62bより低く(第1確率テーブル62aより高く)設定する。例えば、1/3.5程度に設定することが挙げられる。
【0169】
そして、BBの当選を持ち越して特定遊技に移行したときは第2確率テーブル62bを用いるようにし、BBの当選を持ち越すことなく特定遊技に移行したときは第3確率テーブル62cを用いるようにする。
このようにすれば、特定遊技に移行した後、リプレイの入賞率から、遊技者は、BBの当選を持ち越しているか否かをおおよそ判別できる遊技状態を作り出すことができる。
【0170】
(13)本実施形態では、BBゲームの終了後に特定遊技を実行するようにしたが、これに限らず、RBゲームの終了後も特定遊技を実行するようにしても良い。この場合において、RBゲームの終了後、一律に特定遊技を実行しても良いが、例えば抽選によって当選した場合等、一定条件を満たすときに限って特定遊技を実行するようにしても良い。
【0171】
【発明の効果】
(請求項1)
請求項1の発明によれば、特別遊技の終了時に特別役の当選を持ち越しているときは特定遊技に移行し、この特定遊技では、再遊技役の当選確率が非当選の確率よりも高くなるから、当選を持ち越している特別役を入賞させる機会が少なくなるので、特別遊技の終了後に当選を持ち越している特別役が直ちに入賞することが少なくなる。これにより、特別遊技間に特定遊技を介在させることで、その特定遊技で特別役の当選を期待させることができる。
【0173】
請求項2
請求項2の発明によれば、特別役の当選を持ち越していないときであっても、特別遊技の終了後に特定遊技に移行する場合がある。これにより、特別役の当選を持ち越していないときであっても、特定遊技で通常遊技時以上にメダルの獲得が期待できるときは、その利益を遊技者に与えることができる。また、特別遊技の終了後に特定遊技に移行させることで、特別役の当選を持ち越している可能性を期待できる遊技を提供することができる。
【0174】
請求項3
請求項3の発明によれば、遊技者は、報知を見ること等で、特定遊技の実行の有無を知ることができる。また、報知を行うことにより、遊技者に対し、特別遊技の終了時に期待感を与えることができる。
【0177】
請求項4
請求項4の発明によれば、特定遊技の遊技回数を一律にせずに、特別役の入賞という特定遊技の終了条件を付加することができる。また、特定遊技を継続するほど遊技者に有利になる場合には、遊技者は、当選を持ち越している特別役の入賞を避けつつ遊技を行う必要があるので、特定遊技の遊技性を高めることができる。
【0178】
請求項5
請求項5の発明によれば、特別遊技の終了後、特別役の当選を持ち越したまま特定遊技を実行したとしても、遊技者に不利にならないようにすることができる。また、特定遊技が通常遊技より有利な遊技であるときは、その有利な遊技を行いつつ、特定遊技中における特別役の当選を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態の第1確率テーブル及び第2確率テーブルにおける各役の当選確率等を示す図である。
【図3】第1確率テーブル及び第2確率テーブルの傾斜値を説明する図である。
【図4】第1実施形態における遊技の流れを説明するフローチャートである。
【図5】第1実施形態における遊技の流れを説明するフローチャートであり、図4に続くフローチャートである。
【図6】第1実施形態における遊技の流れを説明するフローチャートであり、図5中、「B」に続くフローチャートである。
【図7】第1実施形態における特定遊技の流れを説明するフローチャートである。
【図8】第1実施形態における特定遊技の流れを説明するフローチャートであり、図7に続くフローチャートである。
【図9】第2実施形態における各リールの外周面に配列された図柄を示す平面図である。
【図10】第2実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。
【図11】第2実施形態における各役と、確率テーブル、各役の払出し枚数等、及び各役に対応するリールの図柄の組合せとを示す図である。
【図12】第2実施形態の特定遊技及び通常遊技において、遊技回数と差枚数とを示す図である。
【図13】第2実施形態における特定遊技の流れを説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10、10’ スロットマシン
31 リール
32 モータ
33 ランプ(演出出力手段)
34 スピーカ(演出出力手段)
35 画像表示装置(演出出力手段)
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
60、60’ 遊技制御手段
61 役抽選手段
62、62’ 確率テーブル
62a 第1確率テーブル
62b 第2確率テーブル
63 特別役当選持越し手段
64 特別役当選回数カウンター
64a BB当選回数カウンター
64b RB当選回数カウンター
65 リール停止制御手段
65a リール停止制御テーブル
66 入賞判別手段
67 払出し手段
68 演出出力制御手段
69 特別遊技実行手段
70、70’ 特定遊技実行手段
70a 当選特定小役報知制御手段
71 特定遊技実行報知手段
72 特定遊技実行選択手段

Claims (5)

  1. 複数種類の図柄を表示した複数のリールと、
    複数の役がそれぞれ所定の当選確率を有するように定められた確率テーブルを用いて役の抽選を行う役抽選手段と、
    前記役抽選手段の抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御の範囲内で、前記リールを停止させるように制御するリール停止制御手段と、
    前記役抽選手段による役の抽選において特別役に当選した後、有効ラインに停止した図柄の組合せが予め定められた特別役の図柄の組合せと一致するまでの遊技において、特別役の当選を持ち越す特別役当選持越し手段と
    を備えるスロットマシンにおいて、
    前記役抽選手段は、前記特別役当選持越し手段により特別役の当選が持ち越されている遊技であっても、特別役を含めた役の抽選を継続し、
    前記特別役当選持越し手段は、特別役の当選を持ち越している遊技中に、前記役抽選手段による役の抽選において特別役に再度当選したときは、それまでに当選した特別役及び再度当選した特別役を持ち越すようにし、
    前記確率テーブルは、
    いずれの役にも当選しない非当選の確率が、全ての役の当選確率を合計した確率よりも高く設定されている第1確率テーブルと、
    再遊技の権利を遊技者に与える再遊技役の当選確率が、非当選の確率よりも高く設定されている第2確率テーブルと
    を備え、
    前記リール停止制御手段は、
    前記特別役当選持越し手段により特別役の当選が持ち越されている遊技では、前記役抽選手段で非当選のときに、前記リールの停止制御の範囲内で、当選が持ち越されている特別役の図柄の組合せが有効ラインに停止するように、前記リールを停止制御し、
    前記特別役当選持越し手段により特別役の当選が持ち越されている遊技では、前記役抽選手段で小役又は再遊技役に当選したときは、小役又は再遊技役の当選に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先することにより、当選が持ち越されている特別役の図柄の組合せは有効ラインに停止しないように、前記リールを停止制御し、
    有効ラインに停止した図柄の組合せが予め定められた特別役の図柄の組合せと一致するときに、遊技者にとって有利となる特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    特別遊技の終了時に前記特別役当選持越し手段により特別役の当選が持ち越されているときは、前記第2確率テーブルを用いて役の抽選を行う特定遊技を所定回数実行するとともに、特定遊技を前記所定回数実行した後は、前記第1確率テーブルを用いて役の抽選を行う通常遊技に移行するように制御する特定遊技実行手段とを備え、
    特定遊技時は、前記役抽選手段で非当選となる確率が通常遊技時よりも低く設定されていることにより、当選が持ち越されている特別役の図柄の組合せを有効ラインに停止させる機会を通常遊技時よりも少なくする
    ことを特徴とするスロットマシン。
  2. 請求項1に記載のスロットマシンにおいて、
    特別遊技の終了時に前記特別役当選持越し手段により特別役の当選が持ち越されていないときは、特別遊技の終了後に前記特定遊技実行手段により特定遊技を実行するか否かを選択する特定遊技実行選択手段を備える
    ことを特徴とするスロットマシン。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のスロットマシンにおいて、
    演出出力手段と、
    特別遊技の終了後に前記特定遊技実行手段により特定遊技を実行するか否かを前記演出出力手段によって報知する特定遊技実行報知手段と
    を備えることを特徴とするスロットマシン。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、
    前記特定遊技実行手段による特定遊技の実行中に、前記特別役当選持越し手段により当選が持ち越されている特別役の図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、前記特定遊技実行手段による特定遊技を中止し、前記特別遊技実行手段により特別遊技を実行する
    ことを特徴とするスロットマシン。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、
    前記役抽選手段は、前記特定遊技実行手段による特定遊技の実行中に、特別役を含めた役の抽選を継続し、
    前記特別役当選持越し手段は、前記特定遊技実行手段による特定遊技の実行中に、前記役抽選手段による役の抽選において特別役に当選したときは、その当選した特別役を持ち越すようにする
    ことを特徴とするスロットマシン。
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