JP5294061B2 - 合成樹脂製容器 - Google Patents
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Description
筒状の胴部の上端から肩部を介して口筒部を起立設し、周壁に扁平状の押潰し変形のための折目線となる溝リブを配設した合成樹脂製容器において、
押潰し変形の際に、谷折り変形の起点としての機能を発揮する折目線は、断面形状がU字状の谷折溝リブにより形成し、
山折り変形の起点としての機能を発揮する折目線は、断面形状がU字状の底部を逆U字状の凸状部とした山折溝リブにより形成し、
山折溝リブの凸状部の頂部の突出位置を周壁面より内側とし、
さらにこの凸状部の頂部の山折溝リブの底部底面からの突出高さを山折溝リブの溝深さの1/2とする、と云うものである。
そこで、上記構成により、全体としてはU字状の断面形状を有する溝リブとしての形状を保持して上記したラベルの貼付性やシュリンクラベルの回巻性を維持しながら、U字状の底部を逆U字状の凸状部とした山折溝リブとすることにより、謂わば、既に山折り状態の形状である凸状部を起点として、山折り変形をスムーズに、そして十分に進行させることが可能となる。
また、容器としての外観、成形性の点からも突出位置を周壁面より内側とすることが好ましい。
胴部を矩形筒状とし、相対向する一対の胴壁の左右中央位置に縦折目線の機能を発揮する縦山折溝リブを配設すると共に、この縦山折溝リブの上下両端近傍から胴壁の四方角部方向に傾斜折目線の機能を発揮する傾斜山折溝リブを配設し、
さらに縦山折溝リブの上下両端近傍の高さ位置に、水平折目線の機能を発揮する水平谷折溝リブを配設する。
まず、一対の縦山折溝リブを山折して胴部を扁平状に押し潰すと、この押潰し状の変形に伴なって縦山折溝リブの上下に位置する傾斜山折溝リブが山折り状態、そして水平谷折溝リブが谷折状態となり、一対の縦山折溝リブを稜線とした三角形状の壁部が外方への出張った状態となる。
そして、この状態で口筒部から肩部にかけての部分と底部を胴部方向に折り込むことにより、容器をコンパクトに押潰し状に折り畳むことができる。
本発明の主たる構成を有するものにあっては、特に、山折り変形の起点としての機能を発揮する折目線は、断面形状がU字状の底部を逆U字状の凸状部とした山折溝リブにより形成することにより、U字状の断面形状による山折変形に対する抵抗を小さく抑制すると共に、既に山折り状態の形状である凸状部を起点として、山折り変形をスムーズに、そして十分に進行させることができる。
図1〜3は本発明の合成樹脂製容器の一実施例を示すものであり、図1は側面図、図2は平面図、図3のうち(a)は図1中のB−B線に沿って示す谷折溝リブ11vの断面図、(b)はA−A及びC−C線に沿って示す山折溝リブ11mの断面図である。
この容器1はポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記す。)樹脂製の2軸延伸ブロー成形壜体で、口筒部2、肩部3、正方形筒状の胴部4、底部5を有し、高さ224mm、横幅66mmで、容量が720mlの角形壜体である。
これら溝リブ11の断面形状は、図3(a)、(b)に示される2種類の断面形状のどちらかの形状であり、図3(a)は谷折りする部分に配設する谷折溝リブ11vで、従来から折目線に使用されている、断面形状がU字状の溝リブである。また、図3(b)は山折りする部分に配設する山折溝リブ11mで、全体としては図3(a)の谷折溝リブ11vと同様にU字状の断面形状を有するが、U字状の底部を逆U字状に凸状部13としている点が特徴である。
なお本実施例では、溝リブ11の溝幅Wは4mm、溝深さDは1mmであり、山折溝リブ11mの凸状部13の突出高さは、溝深さDの1/2の0.5mmとしている。
なお、凸状部13の頂部が周壁面8より突出してしまうとラベルの貼付性やシュリンクラベルの回巻性を損なうので、山折溝リブ11mの凸状部13の頂部の突出位置を周壁面8より内側とするのが良い。
特に実施例の容器1はPET樹脂製で、薄肉であっても比較的剛性が高いものであるが、本実施例のように山折溝リブ11mと谷折溝リブ11vを適宜配設することにより、押潰し変形を十分に達成することができる。
たとえば、実施例では角形壜体の例を説明したが、丸形壜体についても本発明の作用効果は十分に発揮される。また、容器はPET樹脂製のものに限定されることなく、使用目的に応じて適宜の合成樹脂を選択することができる。
また、溝リブの配設態様は上記実施例に限定されるものではなく、容器の形状により押潰し変形の態様を想定しながら、山折りする部分には山折溝リブを、谷折りする部分には谷折溝リブを適宜配設する中で、外観も考慮しながら最適な配設態様とすることができる。
2 ;口筒部
3 ;肩部
4 ;胴部
4w;胴壁
4ws;側壁
4c;角壁
5 ;底部
8 ;周壁面
9 ;三角形状壁部
11;溝リブ
11m;山折溝リブ
11ma;縦山折溝リブ
11mb;傾斜山折溝リブ
11v;谷折溝リブ
11va;水平谷折溝リブ
13;凸状部
101;縦溝
102;斜行溝
W ;溝幅
D ;溝深さ
H ;高さ
Claims (2)
- 筒状の胴部(4)の上端から肩部(3)を介して口筒部(2)を起立設し、周壁に扁平状の押潰し変形のための折目線となる溝リブ(11)を配設した容器であって、
前記押潰し変形の際に、谷折り変形の起点としての機能を発揮する折目線は、断面形状がU字状の谷折溝リブ(11v)により形成し、
山折り変形の起点としての機能を発揮する折目線は、断面形状がU字状の底部を逆U字状の凸状部(13)とした山折溝リブ(11m)により形成し、
該山折溝リブ(11m)の凸状部(13)の頂部の突出位置を周壁面(8)より内側とし、
さらに前記凸状部(13)の頂部の前記山折溝リブ(11m)の底部底面からの突出高さ(H)を山折溝リブ(11m)の溝深さ(D)の1/2としたことを特徴とする合成樹脂製容器。 - 胴部(4)を矩形筒状とし、相対向する一対の胴壁(4w)の左右中央位置に縦折目線の機能を発揮する縦山折溝リブ(11ma)を配設すると共に、該縦山折溝リブ(11ma)の上下両端近傍から前記胴壁(4w)の四方角部方向に傾斜折目線の機能を発揮する傾斜山折溝リブ(11mb)を配設し、さらに前記縦山折溝リブ(11ma)の上下両端近傍の高さ位置に、水平折目線の機能を発揮する水平谷折溝リブ(11va)を配設した請求項1記載の合成樹脂製容器。
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