JP5290007B2 - ガスシールドアーク溶接用ワイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤ送給性およびアーク安定性に優れた全自動および半自動溶接用のガスシールドアーク溶接用ワイヤに関する。
一般にガスシールドアーク溶接には、細径(0.8〜1.6mm)の溶接用ワイヤが使用される。ガスシールドアーク溶接用ワイヤはスプールに巻かれた、あるいはペールパックに装填された形態で溶接に供せられる。このガスシールドアーク溶接用ワイヤの使用に際しては、ワイヤ送給機の送給ローラによりスプールあるいはペールパックからワイヤを引き出すとともに後続するコンジットケーブルに内包されたコンジットライナ(以下、ライナという。)内に押し込み、このライナを経由して、コンジットケーブル先端に取り付けられた溶接トーチ内の給電チップまで送給する方式が採用されている。ワイヤはこの給電チップと被溶接材間で電圧を印加されてアーク溶接が行われる。
ここで使用されるライナは鋼線をスパイラル状にして形成したフレキシブルなガイド管であり、その長さは通常3〜6m程度であるが広域の溶接を行う場合には10〜20mの長尺なものとなり、溶接個所までの距離に合わせて選択使用される。この方式によれば、造船現場等の溶接個所が狭隘な、あるいは高低差がある場所でも、コンジットケーブル(ライナ)を沿わすことにより比較的容易に溶接が行える利点がある。
ところが、使用時に次のような問題が生じることがあり、その解決を求められている。安定した溶接を行うためには、ガスシールドアーク溶接用ワイヤを決められた一定の速度で溶接部に供給すること、つまりワイヤ送給性が良好であることが必要となる。ワイヤは送給ローラの送給力によってライナ内に押し込まれ、一方、ライナ内面からは接触摩擦による送給抵抗を受ける。このとき、ライナが直線状態に近い比較的優しい使用環境化の場合には、送給抵抗はそれほど大きくならず、ワイヤ送給性に問題は生じないが屈曲個所が多く、屈曲半径(曲率半径)が小さく、あるいはライナが長尺化した場合等の過酷な使用環境下の場合には、送給抵抗が増加し送給力とのバランスが崩れ、ワイヤ送給性が悪化する。
ガスシールドアーク溶接用ワイヤのワイヤ送給性を向上させる方法としては、ワイヤ表面に滑り性が良好な潤滑剤を塗布することが重要である。その潤滑剤として、特開平7−97583号公報(特許文献1)および特開平8−155671号公報(特許文献2)に記載されているように炭化水素系鉱物油、動物油および植物油をワイヤ表面に塗布してワイヤ送給性を向上した技術の開示がある。しかし、これらの潤滑油を塗布したワイヤでは、長尺のライナを使用し屈曲箇所の多い場合の溶接においては送給抵抗が大きく、ワイヤ送給性が不良でアークが非常に不安定であった。
また、特開2004−34131号公報(特許文献3)には、植物油、動物油、鉱物油および合成油からなる群から選択された1種以上で構成される基油に、MoS2 、WS2 、黒鉛、PTFEの単体あるいは1種以上の混合物を主成分とする固体潤滑剤を複合させた送給潤滑剤をワイヤ長手および周方向に均一塗布したガスシールドアーク溶接用ワイヤが、特開2003−225794号公報(特許文献4)には、ワイヤ表面下層部にMoS2 、BN、ワックス、K化合物および銅粉を有し、上層部に脂肪酸エステルおよび/または潤滑剤を有するガスシールドアーク溶接用ワイヤが開示されている。
これら固体潤滑剤を含む溶接用ワイヤは、特にライナ内入口側でのライナとの接触によりワイヤ表面から脱落しやすく、長尺のライナの場合溶接トーチ近傍においてワイヤ表面の潤滑剤付着量が少なくなって送給抵抗が大きくなる。さらに脱落した固体潤滑剤、ライナとの摩擦によって削られた銅めっき粉、Fe粉およびワイヤとの摩擦によって削られたライナ表面のZn粉、Fe粉などがライナ内で堆積するため、長期間溶接すると徐々にワイヤ送給性が劣化し、アークが不安定になるという問題もある。
一方、ワイヤ表面に銅めっきが施されていないワイヤは、上記のめっき剥離の問題とともに、ワイヤ製造時に工程を省略できること、およびめっき廃液の取扱が不要になるなどの利点から従来から種々の研究がされ実用化されている。例えば、特開平11−147195号公報(特許文献5)には、ワイヤ表面に環状構造を有する炭化水素化合物を存在させて、潤滑物質の剥離を抑制して良好なワイヤ送給性を得るというめっきなし鋼ワイヤが開示されている。
さらに、特開2005−169415号公報(特許文献6)には、高級脂肪酸、アルカリ石鹸、金属石鹸、MoS2 、黒鉛、BN、フッ化物、タルクおよびマイカのうちの1種以上からなる固形潤滑剤皮膜と、その外周に脂肪酸エステルおよび潤滑油の1種以上の液体潤滑油を塗布し、スパッタ発生量の抑制とワイヤ送給性に優れためっきなし鋼ワイヤが開示されている。
しかし、ワイヤ表面に潤滑剤を塗布しためっきなし鋼ワイヤは、特にライナ内入口側でのライナとの接触により潤滑剤がワイヤ表面から脱落しやすく、長尺のライナの場合溶接トーチ近傍においてワイヤ表面の潤滑剤付着量が少なくなって送給抵抗が大きくなる。さらに脱落した潤滑剤、ライナとの摩擦によって削られたFe粉およびワイヤとの摩擦によって削られたライナ表面のZn粉、Fe粉などがライナ内で堆積するため、長期間溶接すると徐々にワイヤ送給性が劣化し、アークが不安定になる。さらに、チップも摩擦によって摩耗して、アークが不安定になるという問題が生じて満足できるものではない。
上記ワイヤ送給性の向上は、特に半自動で全姿勢溶接において溶接作業性が優れ高能率な溶接が可能なめっき有りおよびめっきなしのフラックス入りワイヤにおいて改善を強く要求されている。
特開平7−97583号公報 特開平8−155671号公報 特開2004−34131号公報 特開2003−225794号公報 特開平11−147195号公報 特開2005−169415号公報
本発明は、長尺のライナを使用し、かつ屈曲箇所の多い場合においても短時間から長時間の溶接に至るまでワイヤ送給性が良好でチップ摩耗が少なく、アークが安定した溶接を行うことができるガスシールドアーク溶接用ワイヤを提供することを目的とする。
本発明の要旨とするところは、ガスシールドアーク溶接用ワイヤ表面長手方向に不連続な長溝をワイヤ円周方向に複数有し、該長溝内に二硫化モリブデンがワイヤ10kg当り0.01〜0.50g、ワイヤ10kg当たり四弗化エチレンがF換算値で0.003〜0.05g固着されており、さらに常温で液体である潤滑油の1種以上からなる送給潤滑剤がワイヤ10kg当たり0.5〜2.5g付着していることを特徴とするガスシールドアーク溶接用ワイヤにある。
本発明のガスシールドアーク溶接用ワイヤによれば、長尺のライナを使用し、かつ屈曲箇所の多い場合の溶接においても給電チップでの通電が安定し、さらに短時間から長時間に至る溶接でも良好なワイヤ送給性およびアークが安定した溶接が可能となる。
本発明者らは、前記課題を解決するためにガスシールドアーク溶接用ワイヤ表面状態および塗布する送給潤滑剤について種々検討した。その結果、ワイヤ表面長手方向に不連続な長溝をワイヤ円周方向に複数有する長溝内に二硫化モリブデンを固着させ、その上部に常温で液体である潤滑油からなる送給潤滑剤を塗布することにより、ライナの長さおよび屈曲に関係なく、短時間から長時間に至る溶接においても良好なワイヤ送給性およびアークが安定した溶接ができることを見出した。さらに、ワイヤ表面の長溝内に二硫化モリブデンとともに四弗化エチレンを固着することによって、ワイヤ送給性がさらに向上することも見出した。以下、本発明の内容を詳細に説明する。
図1に本発明のガスシールドアーク溶接用ワイヤ表面の模式図を示す。ワイヤ表面1長手方向2に不連続な長溝3をワイヤ円周方向4に複数有している。図2に図1のA−A断面図を模式的に示す。長溝3の溝内には二硫化モリブデンまたは二硫化モリブデンと四弗化エチレンが強固に固着されているので長尺のライナを用いて長時間溶接してもワイヤ表面1がライナと接触して送給潤滑剤5の皮膜が削り取られても長溝3内に固着された二硫化モリブデンまたは二硫化モリブデンと四弗化エチレンが摩擦抵抗を下げてワイヤ送給抵抗が増加することはない。また、めっきなしワイヤにおいてもチップ摩耗が極めて少なくなる。なお、図中6はめっき層または鋼素地を示す。
長溝内の二硫化モリブデン固着量がワイヤ10kg当り0.01g(以下、g/10kgWという。)未満であると、長尺のライナを使用した場合摩擦抵抗が大きくなり、十分なワイヤ送給性改善効果が得られない。また、めっきなしワイヤの場合はチップ摩耗量が大きくなってアークが不安定となる。一方、長溝内の二硫化モリブデン固着量が0.50g/10kgWを超えると、ワイヤ送給ローラ部でワイヤがスリップしてアークが不安定になる。
ワイヤ表面の常温で液体である潤滑油の1種以上からなる送給潤滑剤は、ワイヤ表面との物理吸着により潤滑膜を形成してワイヤ送給時にワイヤ送給性を向上させるとともに耐錆性を向上させる。
常温で液体である潤滑油は、動植物油、鉱物油あるいは合成油の何れでもよい。動植物油としてはパーム油、菜種油、ひまし油、豚油、牛油、魚油等を、鉱物油としてはマシン油、タービン油、スピンドル油等を用いることができる。合成油としては炭化水素系、エステル系、ポリグリコール系、ポリフェノール系、シリコーン系、フロロカーボン系を用いることができる。また、前記潤滑油に硫化油脂、硫化エステル、硫化脂肪酸および硫化オレフインの1種または2種以上である硫黄含有の潤滑油を用いることもできる。
ワイヤ表面の送給潤滑剤付着量は、0.1〜2.5g/10kgWとする。ワイヤ表面の送給潤滑剤付着量が0.1g/10kgW未満では、潤滑性能不足によりワイヤ表面とライナとの摩擦係数が増大し、送給抵抗の増加抑制効果は期待できずワイヤ送給性が不良となる。また、めっきなしワイヤの場合はチップ摩耗量が大きくなってアークが不安定となる。一方、2.5g/10kgWを超えると、過剰付着により送給ローラがスリップしてアークが不安定になる。また、長時間の溶接ではライナ内に送給潤滑剤が堆積しワイヤ送給性が不良となる。さらに、潤滑油成分は、C−H結合で構成されているため、溶接時に多量の水素が混入し、溶接金属部にピットやブローホールが生じやすくなる。
さらに、長溝内の四弗化エチレンは、二硫化モリブデンをワイヤ周方向および長手方向に均一に分散させて、ワイヤ送給性をさらに向上する。長溝内の四弗化エチレンのF換算値が0.003g/10kg未満であると、二硫化モリブデンをワイヤ周方向および長手方向に均一に分散させることができず、部分的に摩擦抵抗が大きくなったりワイヤ送給ローラ部でスリップしてアークが不安定になる。一方、長溝内の四弗化エチレンのF換算値が0.05g/10kgを超えるとスパッタ発生量が多くなる。
本発明のガスシールドアーク溶接用ワイヤの製造方法は、ワイヤ表面に銅めっきを施した、または銅めっきなしのワイヤ径2〜4mmの素線表面に二硫化モリブデンまたは二硫化モリブデンと四弗化エチレンを付着させローラダイスまたは孔ダイスで製品径まで伸線して、ワイヤ表面長手方向に不連続な長溝をワイヤ円周方向に複数設けて長溝内に二硫化モリブデンまたは二硫化モリブデンと四弗化エチレンを固着させる。次いで送給潤滑剤を塗布して製品とする。長溝の大きさおよび長溝内の二硫化モリブデンまたは二硫化モリブデンと四弗化エチレンの固着量は、二硫化モリブデンまたは二硫化モリブデンと四弗化エチレンの量、粒径、ワイヤ素線径および縮径量などを変えて調整する。
なお、二硫化モリブデンの固着量の測定は、銅めっき有りワイヤはアンモニア水に過酸化水素水を加えた溶液でワイヤ表面の銅めっきを溶解してその溶液中の二硫化モリブデンを分析し、めっきなしワイヤは塩酸水溶液でワイヤ表面を溶解してその溶液中の二硫化モリブデンを分析して求める。四弗化エチレンのF換算値の固着量の測定は、酸素雰囲気中で500℃で焼成し、発生したFを水に吸収させF量をイオン電極法により分析する。
本発明の対象とするガスシールドアーク溶接用ワイヤは、図3(a)、(b)に示すように鋼製外皮7内にフラックス8を充填し、合せ目9を有する断面構造のシームタイプのめっきなしフラックス入りワイヤ、図3(c)に示す断面構造のシームレスタイプのめっきなしおよび銅めっき有りのフラックス入りワイヤ、さらにめっきなしおよび銅めっき有りのソリッドワイヤを対象とする。
以下、本発明の効果を実施例により具体的に説明する。
図3の(a)のシームタイプ(めっきなし)と図3の(c)のシームレスタイプ(めっき有りおよびめっきなし)のフラックス入りワイヤ(JIS Z 3313 YFW−C50DR)およびソリッドワイヤ(JIS Z 3312 YGW12)の銅めっき有りおよびめっきなし素線(3〜4mm径)に各種粒径(30μm以下)の二硫化モリブデン単体または二硫化モリブデンに四弗化エチレンを混合したものをワイヤ素線に付着させて伸線してワイヤ表面長手方向に不連続な長溝を付して二硫化モリブデンまたは二硫化モリブデンと四弗化エチレンを固着したのちに各種送給潤滑剤を塗布して表1に示すワイヤ径1.4mmのスプール巻きワイヤとした。
Figure 0005290007
表1に示す各試作ワイヤを用いて、ワイヤ送給性および溶接後のライナ内への潤滑剤、他の堆積量を調べた。
ワイヤ送給性評価試験は、図4に示す装置を用いて行った。図4においてワイヤ送給機10にセットされたスプール巻きワイヤ11は、送給ローラ12により引き出され、コンジットケーブル13に内包したライナを経てその先端のトーチ14まで送給される。そして給電チップと鋼板16の間でビードオンプレート溶接を行う。コンジットケーブル13は6m長で、ワイヤに送給抵抗を与えるために、トーチ手元のコンジットケーブル屈曲をS字にした。
また、150mm径のループを2つ形成した屈曲部15を設けた。ワイヤ送給機10には送給ローラの周速度Vr(=設定ワイヤ速度)の検出器、ワイヤの実速度(Vw)検出器17を備えている。送給性評価指標のスリップ率SLはSL=(Vr−Vw)/Vr×100%で表される。また、送給ローラ部に設けられたロードセル18により送給時にワイヤがライナから受ける反力を送給抵抗Rとして検出した。
溶接試験は、表2に示す溶接条件で、10分溶接後5分休憩を10回繰り返し合計100分溶接し、10分毎の送給抵抗Rとスリップ率SLを測定し、平均値を求めた。各溶接時間で送給抵抗Rが5kgf以下、スリップ率SLが3%以下の場合に送給性良好と判定した。
Figure 0005290007
また、溶接後のライナ内の堆積量を調査した。堆積量は、ライナを50cm間隔で切断し、温トルエン抽出法により全ての堆積物の重量を測定した。堆積量がライナ長さ100cm当たり50mg以下を良好と判定した。
アークの安定性は、アーク状態を観察して評価した。スパッタ発生状態の評価は、小粒で少ないものを○、小粒または大粒で多いものを×として評価した。また、チップの摩耗量は、試験毎に新しい市販のチップ(内径1.5mm)を用いて、溶接試験終了後最も摩耗量の多い箇所の内径を測定した。チップ摩耗量の評価は、摩耗量が0.1mm以下を良好と評価した。それらの結果を表3にまとめて示す。
Figure 0005290007
表1および表3中、ワイヤNo.1〜が本発明例、ワイヤNo.12は比較例である。
本発明例であるワイヤNo.1〜は、ワイヤ表面長手方向の不連続な長溝内に二硫化モリブデンまたは二硫化モリブデンと四弗化エチレンを適量固着し、常温で液体である潤滑油の1種以上を適量含む送給潤滑剤が適量塗布されているので送給抵抗Rおよびスリップ率SLが低くアークが安定し、チップ磨耗量およびライナ内の堆積量も少ないなど極めて満足な結果であった。
比較例中ワイヤNo.は、長溝内の二硫化モリブデン固着量が少ないので送給抵抗Rが高く、めっきなしワイヤであるのでチップ摩耗量が大きくアークが不安定であった。また、長溝内に固着された四弗化エチレンのF換算値が多いのでスパッタ発生量が多かった。
ワイヤNo.は、長溝内の二硫化モリブデン固着量が多いのでスリップ率SLが高くアークが不安定であった。また、長溝内に固着された四弗化エチレンのF換算値が少ないので送給抵抗Rもやや高かった。ワイヤNo.は、送給潤滑剤が少ないので送給抵抗Rが高く、めっきなしワイヤであるのでチップ摩耗量が大きくアークが不安定であった。また、長溝内に固着された四弗化エチレンのF換算値が少ないのでスリップ率SLもやや高かった。
ワイヤNo.は、送給潤滑剤が多いのでスリップ率SLが高くアークが不安定であった。また、ライナ内の堆積量が多くなり送給抵抗Rもやや高かった。ワイヤNo.10は、長溝内の二硫化モリブデン固着量が少ないので送給抵抗Rが高かった。ワイヤNo.11は、送給潤滑剤が少ないので送給抵抗Rが高かった。
ワイヤNo.12は、長溝内の二硫化モリブデン固着量が多いのでスリップ率SLが高く
アークが不安定であった。また、長溝内に固着された四弗化エチレンのF換算値が多いのでスパッタ発生量が多かった。
本発明のガスシールドアーク溶接用ワイヤ表面の模式図である。 図1のA−A断面図である。 フラックス入りワイヤの断面構造例を示した模式図である。 本発明の実施例におけるワイヤ送給試験の装置を示す図面である。
1 ワイヤ表面
2 ワイヤ長手方向
3 長溝
4 ワイヤ円周方向
5 送給潤滑剤
6 めっき層または鋼素地
7 鋼製外皮
8 フラックス
9 合せ目
10 ワイヤ送給機
11 スプール巻きワイヤ
12 送給ローラ
13 コンジットケーブル
14 トーチ
15 コンジットケーブル屈曲部
16 鋼板
17 ワイヤ実速度検出器
18 ロードセル


特許出願人 日鐵住金溶接工業株式会社
代理人 弁理士 椎 名 彊 他1

Claims (1)

  1. ガスシールドアーク溶接用ワイヤ表面長手方向に不連続な長溝をワイヤ円周方向に複数有し、該長溝内に二硫化モリブデンがワイヤ10kg当り0.01〜0.50g、四弗化エチレンがF換算値でワイヤ10kg当り0.003〜0.05g固着されており、さらに常温で液体である潤滑剤の1種以上からなる送給潤滑剤がワイヤ10kg当たり0.1〜2.5g付着していることを特徴とするガスシールドアーク溶接用ワイヤ。
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