以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明する。尚、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.他の実施の形態
<1.第1の実施の形態>
[1−1.DSC(デジタルスチルカメラ)の外観構成]
図1(A)及び(B)において1は、撮像装置としてのDSC(デジタルスチルカメラ)の外観構成を示す。このDSC1は、片手で把持し得る程度の大きさの略扁平矩形状でなる筐体2を有している。この筐体2の前面2Aには、レンズ3とマイクロホン4とが設けられている。
また筐体2の上面2Bには、シャッタボタン5が設けられている。さらに筐体2の側面2Cには、メモリカード(図示せず)のスロット6が設けられている。さらに筐体2の背面2Dには、表示デバイス7が設けられている。この表示デバイス7は、液晶ディスプレイと、この液晶ディスプレイの表示面を覆う透明なタッチパネルとでなる。
このDSC1は、撮影モード時、レンズ3を介して撮像した被写体の画像をスルー画像として表示デバイス7に表示する。そしてDSC1は、シャッタボタン5の押下操作に応じて、撮像した画像を記録する。
尚、DSC1は、主な撮影モードとして、静止画像を撮影する静止画モードと、動画像を撮影する動画モードとを有している。
具体的に、静止画モード時、DSC1は、シャッタボタン5が押下されると被写体の静止画像を記録する。一方、動画モード時、DSC1は、シャッタボタン5が押下されると動画像の記録を開始して、再度シャッタボタン5が押下されると動画像の記録を終了する。またこのときDSC1は、マイクロホン4で集音した音声を動画像と共に記録する。
さらにDSC1は、再生モード時、記録した静止画像や動画像を表示デバイス7に表示する。またDSC1は、動画像の表示と共に、対応する音声を内蔵スピーカ(図示せず)から出力する。
さらにDSC1は、表示デバイス7にアイコンやボタンなどを表示し、これらに対するタッチ操作に応じて、カメラ設定の変更やモードの切り替えなどを行う。
[1−2.DSCのハードウェア構成]
次にDSC1のハードウェア構成について図2を用いて説明する。DSC1は、制御部10が、内蔵のフラッシュメモリ11に書き込まれているプログラムをRAM(Random Access Memory)12にロードして実行することで、各部を制御すると共に各種処理を実行するようになっている。
具体的に、制御部10は、操作入力部13を介して、撮影モードへ切り替えるよう指示されると、動作モードを撮影モードに切り替える。この操作入力部13には、上述したシャッタボタン5及びタッチパネルが含まれる。
すると撮像部14は、制御部10の制御のもと、上述したレンズ3を介して取り込んだ被写体からの光を撮像素子で電気信号に変換(すなわち光電変換)することで、アナログの画像信号を得る。そして撮像部14は、この画像信号をデジタルの画像信号に変換した後、制御部10に送る。尚、撮像部14は、明るさ、被写体距離などを認識するカメラセンサ(図示せず)としての機能もそなえ、カメラセンサとしての出力を制御部10に送るようにもなされている。
制御部10は、撮像部14から送られてくる画像信号を表示制御部15に送る。表示制御部15は、この画像信号に所定の処理を施して液晶ディスプレイ16に送る。この結果、液晶ディスプレイ16(すなわち表示デバイス7)には、被写体の画像がスルー画像として表示される。こうすることで、DSC1は、撮影者に被写体を確認させることができる。
またこのとき制御部10は、アイコンやボタン、カメラ設定に関する情報、電池残量目盛りなどからなるグラフィックス信号を表示制御部15に送る。表示制御部15は、このグラフィックス信号を、撮像部14から送られてくる画像信号に重畳する。この結果、液晶ディスプレイ16には、スルー画像と共に、アイコンやボタン、カメラ設定に関する情報、電池残量目盛りなどが表示される。尚、電池残量は、電池残量モニタ17により監視され、電池残量情報として電池残量モニタ17から制御部10に送られる。
ここで、操作入力部13のシャッタボタン5が半押しされたとする。すると制御部10は、撮像部14を制御してオートフォーカスを行う。その後、このシャッタボタン5が完全に押し込まれたとする。すると、制御部10は、静止画撮影モードであれば、静止画像を記録する。
すなわち、制御部10は、撮像部14から送られてくる1フレーム分の画像信号をRAM12に一時記憶させた後、静止画エンコーダ18に送る。
静止画エンコーダ18は、この画像信号を所定の静止画フォーマットで圧縮することで、静止画データを生成する。尚、ここでは、所定の静止画フォーマットとして、例えば、JPEG(Joint Photographic Experts Group)フォーマットを利用することとする。
制御部10は、静止画エンコーダ18で生成された静止画データにExif(Exchange image file format)で規定されたタグ情報(これをExif情報とも呼ぶ)を付帯情報として付与して静止画ファイルを生成する。このExif情報には、撮影時のカメラ設定の設定値(パラメータ)などが記される。そして制御部10は、この静止画ファイルを、RAM12に書き戻した後、フラッシュメモリ11又はメモリカード19に記録する。このようにしてDSC1は、静止画像を記録する。
一方、動画撮影モードであれば、制御部10は、シャッタボタン5の押下に応じて、動画像の記録を開始する。すなわち制御部10は、撮像部14から送られてくる画像信号と、マイクロホン4からアナログデジタル変換器20を介して入力される音声信号とを、RAM12に一時記憶させ、画像信号を動画エンコーダ21に送る。
動画エンコーダ21は、この画像信号を所定の動画フォーマットで圧縮することで、動画データを生成していく。尚、ここでは、所定の動画フォーマットとして、例えば、H.264フォーマットを利用することとする。
また制御部10は、RAM12に一時記憶させた音声信号を、所定の音声フォーマットで圧縮することで、音声データを生成していく。そして制御部10は、この音声データと、動画エンコーダ21で生成された動画データとを多重化することで動画音声データを生成していく。
さらに制御部10は、この動画音声データを、RAM12に書き戻してから、フラッシュメモリ11又はメモリカード19に記録していく。
その後、再びシャッタボタン5が押下されると、制御部10は、動画像の記録を終了する。すなわち制御部10は、このときRAM12に残存する動画音声データをフラッシュメモリ11又はメモリカード19に記録することで、撮影開始から終了までの一連の動画音声データの記録を完了する。そして制御部10は、この動画音声データに付帯情報を付与することで動画音声ファイルとしてフラッシュメモリ11又はメモリカード19に記録する。このようにしてDSC1は、動画像を記録する。
また制御部10は、操作入力部13を介して再生モードへの切換操作が行われると、再生モードに切り換わる。すると制御部10は、フラッシュメモリ11又はメモリカード19から指定されたファイルを読み出して、RAM12に一時記憶させる。
ここで、このファイルが静止画ファイルである場合、制御部10は、この静止画ファイルから静止画データを抽出して、これを静止画デコーダ22に送る。
静止画デコーダ22は、この静止画データを圧縮されたときと同一の静止画フォーマットで伸張することで、元の画像信号を得、この画像信号がRAM12に書き戻される。
そして制御部10は、この画像信号をRAM12から読み出して表示制御部15に送る。表示制御部15は、この画像信号に所定の処理を施して液晶ディスプレイ16に送る。この結果、液晶ディスプレイ16(すなわち表示デバイス7)には、画像信号に基づく静止画像が表示される。このようにしてDSC1は、静止画像を再生する。
一方、指定されたファイルが動画音声ファイルである場合、制御部10は、この動画音声ファイルから、動画データと音声データとを分離して、動画データを動画デコーダ23に送る。
動画デコーダ23は、この動画データを圧縮されたときと同一の動画フォーマットで伸張することで元の画像信号を得、この画像信号がRAM12に書き戻されていく。
また制御部10は、音声データを圧縮されたときと同一の音声フォーマットで伸張することで元の音声信号を得、これをRAM12に書き戻していく。
そして制御部10は、画像信号をRAM12から読み出して表示制御部15に送ると共に、音声信号をRAM12から読み出してデジタルアナログ変換器24に送る。
表示制御部15は、この画像信号に所定の処理を施して液晶ディスプレイ16に送る。この結果、液晶ディスプレイ16(すなわち表示デバイス7)には、画像信号に基づく動画像が表示される。またこのときデジタルアナログ変換器24を介してスピーカ25に音声信号が送られることにより、音声信号に基づく音声がスピーカ25から出力される。このようにしてDSC1は、動画像及び音声を再生する。
さらにこのDSC1は、GPSモジュール26を有している。このGPSモジュール26は、複数のGPS衛星から信号を受信して、この信号に基づいて、定期的(例えば10秒毎)にDSC1の現在位置を測位する。そしてこの現在位置(緯度、経度)を示す現在位置情報が、GPSモジュール26から制御部10に送られる。
さらにこのDSC1は、方位センサ27を有している。この方位センサ27は、地磁気を検出して、この地磁気に基づいて、定期的(例えば1秒毎)に現在DSC1のレンズ3が向けられている方角(これを現在方位とも呼ぶ)を求める。そしてこの現在方位を示す現在方位情報が、方位センサ27から制御部10に送られる。
さらにこのDSC1は、無線LAN(Local Area Network)モジュール28を有している。制御部10は、この無線LANモジュール28を介して所定のネットワークに接続され、このネットワークに接続されている機器との間で各種データの送受を行う。
このようなハードウェア構成により、DSC1は、基本的な機能である静止画像の撮影及び再生にくわえて、動画像の撮影及び再生、現在位置及び現在方位の取得、無線通信などの機能を実現している。
さらにこのDSC1は、現在位置での撮影に適したカメラ設定を自動的に行う機能(これを自動設定機能とも呼ぶ)を有している。以下、この自動設定機能について詳しく説明する。
[1−3.自動設定機能]
DSC1のフラッシュメモリ11には、予め様々な場所ごとに、各場所での撮影に適したカメラ設定を示す設定情報が記憶されている。そしてDSC1は、このフラッシュメモリ11に記憶されている複数の設定情報の中から、現在位置に対応する設定情報を検索し、その設定情報を利用して現在位置での撮影に適したカメラ設定を自動で行うようになっている。
因みに、この設定情報は、例えば、実際に、カメラマンが各地(人気の撮影ポイント、お薦めの撮影ポイントなど)で過去に撮影したときのカメラ設定をもとに、DSCの製造業者などにより作成される。そしてこの設定情報は、出荷前に、DSC1のフラッシュメモリ11に書き込まれるようになっている。
実際、DSC1のフラッシュメモリ11には、図3に示すように、各場所に対応付けられた複数の設定情報30と、これら複数の設定情報30を管理する為の管理情報31とで構成された自動設定用ファイル32が予め記憶されている。つまり、この自動設定用ファイル32が、出荷前にフラッシュメモリ11に書き込まれるようになっている。尚、設定情報30を、ここではINDEX30とも呼ぶ。
さらに各INDEX30は、INDEX30の検索に必要な検索情報30Aと、対応付けられた場所などに関する撮影情報30Bと、その場所の撮影に適したカメラ設定の各種設定値30Cと、コメント30Dとで構成される。尚、INDEX30に対応付けられた場所とは、そのINDEX30を利用してカメラ設定を自動で行うことのできる撮影ポイントのことである。
検索情報30Aには、INDEX30を識別する為のID(これをINDEXIDとも呼ぶ)と、INDEX30の撮影ポイントの相対位置とが記されている。この相対位置は、INDEX30の撮影ポイントから見て、東西南北の各々の方向で、最も近い撮影ポイントのINDEX30のIDで表される。
例えば、図4に示すように、或るINDEX30(例えばID=15)の撮影ポイントから見て、北方向に最も近い撮影ポイントのINDEX30のIDが「13」であるとする。また南方向に最も近い撮影ポイントのINDEX30のIDが「16」であるとする。さらに東方向に最も近いINDEX30のIDが「16」であるとする。さらに西方向に最も近いINDEX30のIDが「14」であるとする。
この場合、或るINDEX30(ID=15)の相対位置は、北方向に最も近いID=「13」、南方向に最も近いID=16、東方向に最も近いID=16、西方向に最も近いID=14として表される。尚、これら北方向、南方向、東方向、西方向に最も近いIDを、それぞれN_INDEXID、S_INDEXID、E_INDEXID、W_INDEXIDとも呼ぶ。
撮影情報30Bには、INDEX30に対応付けられた撮影ポイントの絶対位置を示す、北緯南緯、緯度、東経西経、経度が記されている。また撮影情報30Bには、その撮影ポイントでの撮影に適した撮影方位(すなわちカメラを向ける方位)が記されている。さらに撮影情報30Bには、その撮影ポイントでの撮影に適した時刻(これをお薦め時刻とも呼ぶ)と日付(これをお薦め日とも呼ぶ)が記されている。これらお薦め時刻及びお薦め日は、例えば、8時〜10時、午前中や、2月〜3月、1年中などのように、期間を有するものであってもよい。
さらに撮影情報30Bには、その撮影ポイントで撮影される画像のジャンルが記されている。さらに撮影情報30Bには、その撮影ポイントのお薦め度が記されている。このお薦め度は、例えば、「1」〜「5」までの5段階の数値で表され、数値が大きいほどお薦め度が高いことを意味し、撮影ポイントの人気度などにより予め設定されているとする。さらに撮影情報30Bには、その撮影ポイントでの撮影に適した撮影モード(静止画撮影モード又は動画撮影モード)が記されている。
カメラ設定の各種設定値は、Exif情報として定義されているカメラ設定の設定値である。具体的に、INDEX30には、例えば、カメラ設定の設定値として、露出時間、Fナンバー、露出プログラム、ISO感度、シャッタスピード、絞り値の各々の設定値が記されている。さらにINDEX30には、露光補正値、光源、フラッシュ、フラッシュ強度、露出モード、WB(White Balance)モード、被写体距離、被写体領域、撮影シーンタイプの各々の設定値も記されている。
一方、管理情報31には、自動設定用ファイル32のバージョンと、自動設定用ファイル32に登録されているINDEX30の総数と、全INDEX30の中から抽出された各地域を代表するINDEX30のIDとが記されている。尚、各地域を代表するINDEX30を地域代表INDEX30とも呼ぶ。
この地域代表INDEX30は、図5に示すように、例えば、日本全国を複数(例えば10個)の地域に分割して地域ごとに1つずつ任意に抽出されたINDEX30である。
DSC1の制御部10は、この管理情報31に記された地域代表INDEX30のIDと、上述した各INDEX30に記された撮影ポイントの相対位置及び絶対位置をもとに、現在位置に対応するINDEX30を検索する。ここで、現在位置に対応するINDEX30の検索について、具体的に説明する。
制御部10は、まず、自動設定用ファイル32の管理情報31に記されている10個の地域代表INDEX30のIDをもとに、全INDEX30の中から10個の地域代表INDEX30を検索する。
次に制御部10は、検索の結果得られた10個の地域代表INDEX30の各々の撮影ポイントの絶対位置(緯度、経度)と、GPSモジュール26から得られる現在位置(緯度、経度)との距離を算出する。
そして制御部10は、この距離が最小の地域代表INDEX30、すなわち現在位置から最も近い撮影ポイントの地域代表INDEX30を特定する。
そして制御部10は、この地域代表INDEX30を注目INDEX30として、この注目INDEX30を起点に、現在位置により近い撮影ポイントのINDEX30を検索していく。すなわち、図6に示すように、制御部10は、まず地域代表INDEX30(ID=1)を注目INDEX30として、その撮影ポイントの相対位置を取得する。
この相対位置は、注目INDEX30(ID=1)の撮影ポイントから見て、東西南北の各々の方向で、最も近い撮影ポイントのINDEX30のIDで表される。つまり、注目INDEX30(ID=1)の相対位置は、注目INDEX30に近隣するINDEX30(これを近隣INDEX30とも呼ぶ)のIDで表される。
ここで、注目INDEX30(ID=1)の北方向に最も近いINDEX30のIDが「2」、南方向に最も近いIDが「3」、東方向に最も近いIDが「2」、西方向に最も近いIDが「NON(無し)」であるとする。尚、西方向に最短距離のIDが「NON」であるということは、注目INDEX30から西方向の所定範囲(例えば数キロメートル)内に、他のINDEX30が存在しない(登録されていない)ことを意味する。
このとき、注目INDEX30(ID=1)の相対位置は、N_INDEXID=2、S_INDEXID=3、E_INDEXID=2、W_INDEXID=NONとして表される。
すなわち、制御部10は、注目INDEX30(ID=1)の相対位置を取得することで、注目INDEX30(ID=1)に近隣する近隣INDEX30のIDとして、2個のID(ID=2、3)を得る。
そして制御部10は、このようにして得た2個のIDをもとに、全INDEX30の中から2個のINDEX30(つまり注目INDEX30に近隣する近隣INDEX30)を検索する。
さらに制御部10は、検索の結果得られた2個の近隣INDEX30の各々の撮影ポイントの絶対位置と、現在位置との距離を算出する。
そして制御部10は、近隣INDEX30のうちの現在位置との距離が最小のINDEX30(すなわち近隣INDEX30のうちの現在位置に最も近いINDEX30)を特定する。尚、このように現在位置に最も近いINDEX30を最短INDEX30とも呼ぶ。
さらに制御部10は、注目INDEX30(ID=1)と現在位置との距離と、近隣INDEX30のうちの最短INDEX30(例えばID=3)と現在位置との距離とのどちらの距離が短いかを判別する。
ここで、注目INDEX30(ID=1)と現在位置との距離よりも、近隣INDEX30のうちの最短INDEX30(ID=3)と現在位置との距離の方が短いとする。この場合、制御部10は、この最短INDEX30(ID=3)を新たな注目INDEX30とする。
すると制御部10は、この新たな注目INDEX30(ID=3)の相対位置を取得する。ここで、注目INDEX30(ID=3)の相対位置が、N_INDEXID=1、S_INDEXID=4、E_INDEXID=4、W_INDEXID=2であるとする。
すなわち、制御部10が、注目INDEX30に近隣する近隣INDEX30のIDとして、3個のID(ID=1、4、2)を得たとする。
すると制御部10は、このようにして得た3個のIDをもとに、全INDEX30の中から3個のINDEX30(つまり注目INDEX30に近隣する近隣INDEX30)を検索する。
さらに制御部10は、検索の結果得られた3個の近隣INDEX30の各々の撮影ポイントの絶対位置と、現在位置との距離を算出して、近隣INDEX30のうちの現在位置に最も近い最短INDEX30を特定する。
さらに制御部10は、注目INDEX30(ID=3)と現在位置との距離と、近隣INDEX30のうちの最短INDEX30(例えばID=4)と現在位置との距離とのどちらの距離が短いかを判別する。
ここで、注目INDEX30(ID=3)と現在位置との距離よりも、近隣INDEX30のうちの最短INDEX30(ID=4)と現在位置との距離の方が短いとする。この場合、制御部10は、この最短INDEX30(ID=4)を新たな注目INDEX30とする。
そして制御部10は、この新たな注目INDEX30(ID=4)の相対位置を取得する。ここで、注目INDEX30(ID=4)の相対位置が、N_INDEXID=3、S_INDEXID=NON、E_INDEXID=NON、W_INDEXID=3であるとする。
すなわち、制御部10が、注目INDEX30(ID=4)に近隣する近隣INDEX30のIDとして、1個のID(ID=3)を得たとする。
ここで、ID=3の近隣INDEX30は、上述したように、ID=4の注目INDEX30よりも現在位置との距離が離れている。よって、制御部10は、この注目INDEX30(ID=4)が全INDEX30のうちの現在位置に最も近い最短INDEX30であると判別する。
さらに制御部10は、このINDEX30(ID=4)の撮影ポイントが、現在位置から所定範囲D内にあるかどうかを判別する。ここで、この所定範囲Dは、例えば、同様のカメラ設定で撮影できる範囲として設定されている。
すなわち、INDEX30の撮影ポイントが、現在位置から所定範囲D内であれば、このINDEX30のカメラ設定は、現在位置での撮影に適したカメラ設定であることを意味する。一方で、INDEX30の撮影ポイントが、所定範囲D外にあれば、このINDEX30のカメラ設定は、現在位置での撮影に適したカメラ設定ではないことを意味する。
よって、制御部10は、INDEX30(ID=4)の撮影ポイントが、現在位置から所定範囲D内にあれば、このINDEX30(ID=4)を、現在位置に対応するINDEX30とする。
一方で、INDEX30(ID=4)の撮影ポイントが、現在位置から所定範囲D外にあれば、このINDEX30(ID=4)を、現在位置に対応するINDEX30とはしない。そしてこのとき制御部10は、現在位置に対応するINDEX30が見付からなかったと判別する。
このようにして制御部10は、現在位置に対応するINDEX30を検索するようになっている。
ここまで説明したように、制御部10は、まず、管理情報31に記された複数の地域代表INDEX30のうちの最短INDEX30を注目INDEX30とする。
次に制御部10は、注目INDEX30と、その近隣の近隣INDEX30との中から、最短INDEX30を特定する。そして制御部10は、最終的に注目INDEX30が最短INDEX30となるまで、注目INDEX30をその近隣の近隣INDEX30のうちの最短INDEX30に切り替えていく。
そして制御部10は、最終的に得られた、全INDEX30のうちの最短INDEX30(現在位置から所定範囲D内であることが条件)を、現在位置に対応するINDEX30とする。
制御部10は、このようにして検索した結果得られた、現在位置に対応するINDEX30に記されたカメラ設定の設定値を利用して、現在位置での撮影に適したカメラ設定を自動で行う。そして、このカメラ設定に基づいて撮像部14が動作する。
尚、制御部10は、従来のように、カメラセンサの出力と撮像された画像とを解析して判別した撮影場所の状況(明るさ、被写体距離、光源など)に基づいてカメラ設定を行うことができるようにもなっている。またカメラ設定の一部または全部を、ユーザがマニュアルで行うことができるようにもなっている。
ここで、予め用意されたINDEX30を利用して行うカメラ設定をお薦めカメラ設定とも呼び、これに対して、従来のように、カメラセンサの出力などから判別した撮影場所の状況に基づいて行うカメラ設定を通常カメラ設定とも呼ぶ。またユーザがマニュアルで行うカメラ設定をマニュアルカメラ設定とも呼ぶ。
[1−4.自動設定処理手順]
次に、カメラ設定を自動で行う場合の処理手順(これを自動設定処理手順とも呼ぶ)について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。この自動設定処理手順RT1は、DSC1の制御部10が、フラッシュメモリ11に書き込まれているプログラムに従って実行する処理手順である。
制御部10は、操作入力部13を介して、撮影モードに切り替えるようユーザに指示されると、モードを撮影モードに切り替えると共に、自動設定処理手順RT1を開始して、ステップSP1に移る。
ステップSP1において制御部10は、カメラセンサの出力、及び撮像された画像から現在の撮影状況を判別して、判別した撮影場所の状況に基づいて通常カメラ設定を行った後、ステップSP2に移る。
ステップSP2において制御部10は、フラッシュメモリ11に書き込まれている自動設定用ファイル32をオープンして、次のステップSP3に移る。
ステップSP3において制御部10は、GPSモジュール26からDSC1の現在位置を示す現在位置情報を取得して次のステップSP4に移る。ステップSP4において制御部10は、方位センサ27から現在DSC1のレンズ3が向けられている現在方位を示す現在方位情報を取得して次のステップSP5に移る。
ステップSP5において制御部10は、現在位置に対応するINDEX30を検索して、次のステップSP6に移る。この検索については、上述した通りである。ステップSP6において制御部10は、検索の結果、現在位置に対応するINDEX30が見付かったか否かを判別する。
現在位置に対応するINDEX30が見付からなかったことにより、このステップSP6で否定結果を得ると、制御部10は、この自動設定処理手順RT1を終了する。この場合、制御部10は、以降、シャッタボタン5の押下に応じて、通常カメラ設定、またはユーザによるマニュアルカメラ設定で撮影することになる。
これに対して、現在位置に対応するINDEX30が見付かったことにより、ステップSP6で肯定結果を得ると、制御部10は、ステップSP7に移る。
ステップSP7において制御部10は、予めフラッシュメモリ11に記憶されている、DSC1のスキル(能力)を示すスキル情報を読み出して、次のステップSP8に移る。このスキル情報には、DSC1のスキル(能力)として、例えば、フラッシュの有無、露出プログラムの種類、ISO感度の上限値などが記されている。
ステップSP8において制御部10は、現在位置に対応するINDEX30から得たカメラ設定の各種設定値を、DSC1の能力に合わせて最適化する。
具体的に、例えば、INDEX30に、カメラ設定の1つであるフラッシュの設定値として「発光」を示す値が記されているとする。
ここで、例えば、DSC1にフラッシュが搭載されてなく、スキル情報にはフラッシュが「無」と記されているとする。この場合、制御部10は、このようなDSC1の能力に合わせて、INDEX30から得たフラッシュの設定値を「発光」から「未発光」に変更する。
また、例えば、INDEX30に、カメラ設定の1つである露出プログラムの設定値として「シャッタ優先」を示す値が記されているとする。
ここで、例えば、DSC1が、露出プログラムとして「シャッタ優先」を有しておらず、スキル情報には露出プログラムの種類として「ノーマルプログラム」と記されているとする。この場合、制御部10は、このようなDSC1の能力に合わせて、INDEX30から得た露出プログラムの設定値を「シャッタ優先」から「ノーマルプログラム」に変更する。
さらに、例えば、INDEX30に、カメラ設定の1つであるISO感度の設定値として「3200」が記されているとする。
ここで、例えば、DSC1のISO感度の上限値が「1600」であり、スキル情報にはISO感度の上限値が「1600」と記されているとする。この場合、制御部10は、このようなDSC1の能力に合わせて、INDEX30から得たISO感度の設定値を「3200」から上限値の「1600」に変更する。
このようにして、制御部10は、現在位置に対応するINDEX30から得たカメラ設定の設定値を、DSC1の能力に合わせて最適化(つまりDSC1で設定可能な範囲の設定値となるように調整)した後、ステップSP9に移る。
ステップSP9において制御部10は、現在のカメラ設定(すなわち通常カメラ設定)の設定値を取得して、次のステップSP10に移る。
ステップSP10において制御部10は、INDEX30に記された設定値により示されるカメラ設定(お薦めカメラ設定)が、現在のカメラ設定(通常カメラ設定)よりも信頼度が高いか否かを判別する。
具体的に、制御部10は、ステップSP1で判別した現在の撮影状況の1つである例えば光源の種別と、INDEX30から得た光源の設定値により示される光源の種別とを比較する。
ここで、制御部10が判別した光源の種別(晴天、曇天、雨天など)と、INDEX30から得た光源の設定値により示される光源の種別とが同一であるとする。この場合、制御部10は、INDEX30から得たお薦めカメラ設定の設定値の信頼度が、現在の通常カメラ設定の設定値よりも高いと判別する。
この結果、制御部10は、ステップSP10で肯定結果を得て、ステップSP11に移る。ステップSP11において制御部10は、カメラ設定を、通常カメラ設定から、INDEX30から得た設定値(最適化済み)を利用したお薦めカメラ設定に変更する。つまり、制御部10は、現在の通常カメラ設定の設定値を、INDEX30から得た設定値(最適化済み)に変更する。このようにしてカメラ設定を変更した後、制御部10は、ステップSP12に移る。
ステップSP12において制御部10は、図8に示すように、カメラ設定をお薦めカメラ設定に変更した旨を示す文字情報が表示される子画面W1をスルー画像Tpに重ねて液晶ディスプレイ16に表示させ、この自動設定処理手順RT1を終了する。この場合、制御部10は、以降、シャッタボタン5の押下に応じて、お薦めカメラ設定で撮影することになる。
一方で、通常カメラ設定による光源の種別と、INDEX30から得た光源の設定値により示される光源の種別とが異なるとする。この場合、制御部10は、INDEX30から得たカメラ設定の設定値の信頼度が、現在の通常カメラ設定の設定値よりも低いと判別する。
この結果、制御部10は、上述のステップSP10で否定結果を得て、ステップSP13に移る。ステップSP13において制御部10は、カメラ設定を変更せず(通常カメラ設定のまま)、図9に示すように、カメラ設定を変更しなかった旨を示す文字情報が表示される子画面W2をスルー画像Tpに重ねて液晶ディスプレイ16に表示させる。そして制御部10は、この自動設定処理手順RT1を終了する。この場合、制御部10は、以降、シャッタボタン5の押下に応じて、通常カメラ設定、またはユーザによるマニュアルカメラ設定で撮影することになる。
このような自動設定処理手順RT1により、DSC1は、カメラ設定を自動で行うようになっている。
[1−5.第1の実施の形態による動作及び効果]
以上の構成において、DSC1のフラッシュメモリ11には、予め様々な撮影ポイントごとに、各撮影ポイントでの撮影に適したカメラ設定の設定値が記されたINDEX30が記憶されている。
DSC1の制御部10は、撮影時に、GPSモジュール26から現在位置を得、この現在位置に対応するINDEX30をフラッシュメモリ11に記憶されている全INDEX30の中から検索する。
そして制御部10は、検索の結果得られたINDEX30に記された設定値で自動的にカメラ設定を行うようにした。
こうすることで、DSC1は、現在位置が取得できる場所であれば、外部の機器と通信できない場所であろうと、その場所に適したカメラ設定で撮影を行うことができる。
また制御部10は、予め全INDEX30の中から地域ごとに抽出された地域代表INDEX30のうち、現在位置に最も近い最短INDEX30を最初の注目INDEX30とする。さらに制御部10は、注目INDEX30と、その近隣の近隣INDEX30との中から、最短INDEX30を特定する。そして制御部10は、最終的に注目INDEX30が最短INDEX30になるまで、注目INDEX30をその近隣の近隣INDEX30のうちの最短INDEX30に切り替えていく。
そして制御部10は、最終的に得られた、全INDEX30のうちの最短INDEX30(現在位置から所定範囲D内であることが条件)を、現在位置に対応するINDEX30とする。
こうすることで制御部10は、全てのINDEX30と現在位置との距離を算出して、全INDEX30のうちの最短INDEX30を検索する場合と比して、検索時間を大幅に短縮することができ、一段と迅速にカメラ設定を行うことができる。
さらにINDEX30に記されるカメラ設定の設定値を、標準フォーマットであるExifのタグ情報に準じた設定値とした。さらにDSC1の制御部10は、現在位置に対応するINDEX30に記された設定値を、DSC1の能力に合わせて最適化したうえでカメラ設定を行うようにした。
こうすることでINDEX30と管理情報31とで構成される自動設定用ファイル32を機能の異なるDSCで共用することができる。ゆえに、機能の異なるDSCごとに自動設定用ファイル32を作成する必要がなく、自動設定用ファイル32の作成を簡易化することができる。
さらにDSC1の制御部10は、INDEX30に記された設定値でカメラ設定を行う前に、従来のように、カメラセンサの出力と撮像された画像とを解析して判別した撮影場所の状況に基づいてカメラ設定を行う。
そして制御部10は、例えば、現在位置に対応するINDEX30が見付からなかった場合には、判別した撮影場所の状況に基づいてカメラ設定を行うようにした。
一方で、現在位置に対応するINDEX30が見付かった場合、制御部10は、INDEX30に記された設定値により示されるカメラ設定と、現在のカメラ設定とのうち、どちらが現在位置での撮影に適しているかを判別する。
具体的に、制御部10は、DSC1側で判別できる現在の撮影状況(例えば光源の種別)が、INDEX30に記された撮影状況(例えば光源の種別)に一致しているか否か判別する。
これらが一致している場合、制御部10は、INDEX30に記された設定値により示されるカメラ設定の方が撮影に適していると判別して、現在のカメラ設定をINDEX30に記された設定値により示されるカメラ設定に変更する。
一方でこれらが一致していない場合、制御部10は、現在のカメラ設定の方が撮影に適していると判別して、現在のカメラ設定をそのまま利用する。
こうすることでDSC1は、現在位置での撮影に一段と適したカメラ設定で撮影を行うことができる。
以上の構成によれば、DSC1は、現在位置が取得できる場所であれば、外部の機器と通信できない場所であろうと、その場所に適した撮影設定で撮影を行うことができる。かくして、DSC1は、従来と比して一段と確実に撮影場所に適した撮影を行うことができる。
<2.第2の実施の形態>
次に第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態では、DSC1が、現在位置を所定時間ごとに取得して、現在位置に対応するINDEX30を所定時間ごとに検索する。そしてDSC1は、現在位置に対応するINDEX30が見付かると、現在位置での撮影をユーザに促すようになっている。
すなわち、この第2の実施の形態では、INDEX30として登録されている撮影ポイントをお薦め撮影ポイントとし、DSC1が、例えばユーザに携帯され、お薦め撮影ポイントに移動すると、その場所での撮影を薦めるようになっている。
尚、DSC1の構成、及び現在位置に対応するINDEX30の検索方法については、第1の実施の形態と同様であるので、第1の実施の形態を参照とする。ゆえに、ここでは、図10及び図11を用いて、DSC1の制御部10が実行する、INDEX30として登録された撮影ポイントでの撮影を促す処理の手順(これを撮影促進処理手順とも呼ぶ)RT2についてのみ説明する。
尚、図10及び図11に示す撮影促進処理手順RT2の各ステップのうち、第1の実施の形態の自動設定処理手順RT1と同一内容のステップについては同一符号を付すようにした。
[2−1.撮影促進処理手順]
制御部10は、操作入力部13を介して、INDEX30として登録された撮影ポイントでの撮影を促す機能(これを撮影促進機能とも呼ぶ)を有効(オン)にするようユーザに指示されると、撮影促進処理手順RT2を開始する。
ステップSP2において制御部10は、フラッシュメモリ11に書き込まれている自動設定用ファイル32をオープンして、次のステップSP3に移る。
ステップSP3において制御部10は、GPSモジュール26からDSC1の現在位置を示す現在位置情報を取得して次のステップSP4に移る。ステップSP4において制御部10は、方位センサ27から現在DSC1のレンズ3が向けられている方位(現在方位)を示す現在方位情報を取得して次のステップSP5に移る。
ステップSP5において制御部10は、現在位置に対応するINDEX30を検索して、次のステップSP6に移る。ステップSP6において制御部10は、検索の結果、現在位置に対応するINDEX30が見付かったか否かを判別する。
現在位置に対応するINDEX30が見付からなかった(すなわち現在位置がお薦め撮影ポイントではない)ことにより、このステップSP6で否定結果を得ると、制御部10は、ステップSP100に移る。ステップSP100において制御部10は、操作入力部13を介して、撮影促進機能を無効(オフ)にするようユーザに指示されたか否かを判別する。
撮影促進機能を無効(オフ)にするよう指示されたことにより、このステップSP100で肯定結果を得ると、制御部10は、この撮影促進処理手順RT2を終了する。
これに対して、撮影促進機能を無効(オフ)にするよう指示されていないことにより、このステップSP100で否定結果を得ると、制御部10は、ステップSP101に移る。ステップSP101において制御部10は、例えば10秒間待機した後、ステップSP3に戻り、再び現在位置情報を取得する。
一方、現在位置に対応するINDEX30が見付かった(すなわち現在位置がお薦め撮影ポイントである)ことにより、上述のステップSP6で肯定結果を得ると、制御部10は、ステップSP102に移る。
ステップSP102において制御部10は、電池残量モニタ17からDSC1の電池残量を示す電池残量情報を取得する。そして制御部10は、この電池残量情報が示す電池残量に基づき、INDEX30に記されたお薦め度に対する第1の閾値を設定する。
具体的に制御部10は、電池残量が例えば50%以上であれば、お薦め度に対する第1の閾値を「1」に設定する一方で、電池残量が50%未満であれば、お薦め度に対する第1の閾値を「3」に設定する。そして制御部10は、INDEX30に記されたお薦め度が、このように設定した第1の閾値以上であることを、現在位置での撮影を促す第1の条件とする。
つまり、この第1の条件は、電池残量が少ないときにはお薦め度が高い撮影ポイントでのみ撮影を促すようにし、また電池残量が多いときにはできるだけ.多くの撮影ポイントで撮影を促すようにする為の条件である。
このようにして、第1の条件を設定した後、制御部10は、ステップSP103に移る。
ステップSP103において制御部10は、現在位置に対応するINDEX30に記されたお薦め度が、第1の条件を満たしているか否か、つまり電池残量に基づいて設定した第1の閾値以上であるか否かを判別する。
現在位置に対応するINDEX30に記されたお薦め度が第1の条件を満たしていないことにより、制御部10が、このステップSP103で否定結果を得たとする。このとき制御部10は、現在位置での撮影を促さずに、ステップSP100に戻り、再び撮影促進機能を無効にする操作が行われたか否かを判別する。
これに対して、現在位置に対応するINDEX30に記されたお薦め度が第1の条件を満たしていることにより、このステップSP103で肯定結果を得ると、制御部10は、ステップSP104に移る。
ステップSP104において制御部10は、フラッシュメモリ11及びメモリカード19(これらをまとめて記録媒体とも呼ぶ)の残容量を取得する。そして制御部10は、取得した記録媒体の残容量に基づき、INDEX30に記されたお薦め度に対する第2の閾値を設定する。
具体的に制御部10は、例えば、残容量が30%以上であれば、お薦め度に対する第2の閾値を「1」に設定する一方で、残容量が30%未満であれば、お薦め度に対する第2の閾値を「5」に設定する。そして制御部10は、INDEX30に記されたお薦め度が、このように設定した第2の閾値以上であることを、現在位置での撮影を促す第2の条件とする。
つまり、この第2の条件は、記録媒体の残容量が少ないときにはお薦め度が高い撮影ポイントでのみ撮影を促すようにし、またこの残容量が多いときにはできるだけ.多くの撮影ポイントで撮影を促すようにする為の条件である。
このようにして、第2の条件を設定した後、制御部10は、ステップSP105に移る。
ステップSP105において制御部10は、現在位置に対応するINDEX30に記されたお薦め度が、第2の条件を満たしているか否か、つまり記録媒体の残容量に基づいて設定した第2の閾値以上であるか否かを判別する。
現在位置に対応するINDEX30に記されたお薦め度が第2の条件を満たしていないことにより、制御部10が、このステップSP105で否定結果を得たとする。このとき制御部10は、現在位置での撮影を促さずに、ステップSP100に戻り、再び撮影促進機能を無効にする操作が行われたか否かを判別する。
これに対して、現在位置に対応するINDEX30に記されたお薦め度が第2の条件を満たしていることにより、このステップSP105で肯定結果を得ると、制御部10は、ステップSP106に移る。
ステップSP106において制御部10は、現在位置での撮影を促す為に、スピーカ25からビープ音を出力させて、次のステップSP107に移る。
ステップSP107において制御部10は、現在位置での撮影を促す為に、図12に示すように、現在位置がお薦め撮影ポイントである旨を示す文字情報が表示される子画面W3をスルー画像Tpに重ねて液晶ディスプレイ16に表示させる。そして制御部10は、次のステップSP108に移る。尚、現在位置に対応するINDEX30にコメント30Dが記されていれば、このコメント30Dを、上述した文字情報と共に子画面W3に表示させるようにしてもよい。またこれらと共にお薦め度を表示させるようにしてもよい。
ステップSP108において制御部10は、現在位置での撮影を促す為に、バイブレーションモータ(図示せず)を動作させて筐体2を振動させて、次のステップSP109に移る。
このように制御部10は、ビープ音を出力させ、文字情報を表示させ、筐体を振動させることで、現在位置での撮影をユーザに促すようになっている。
ステップSP109において制御部10は、操作入力部13を介して撮影準備操作(シャッタボタン5の半押し)が行われたか否かを判別する。
撮影準備操作が行われなかったことにより、このステップSP109で否定結果を得ると、制御部10は、ステップSP100に戻り、再び撮影促進機能を無効にする操作が行われたか否かを判別する。
これに対して、撮影準備操作が行われたことにより、このステップSP109で肯定結果を得ると、制御部10は、ステップSP110に移る。
ステップSP110において制御部10は、現在位置に対応するINDEX30に記された撮影モードに応じて、DSC1の撮影モードを静止画撮影モード又は動画撮影モードに設定して、次のステップSP111に移る。
ステップSP111において制御部10は、現在位置に対応するINDEX30に記された設定値をDSC1の能力に合わせて最適化し、最適化した設定値に基づいてカメラ設定を行った後、この撮影促進処理手順RT2を終了する。その後、制御部10は、シャッタボタン5の押下に応じて撮影する。
このような撮影促進処理手順RT2により、DSC1は、現在位置がINDEX30に登録された撮影ポイントである場合に、自動的に撮影を促すようになっている。
[2−2.第2の実施の形態による動作及び効果]
上述したように、DSC1の制御部10は、現在位置を所定時間ごとに取得して、現在位置に対応するINDEX30を所定時間ごとに検索する。
この結果、現在位置に対応するINDEX30を見付けると、制御部10は、現在位置がお薦め撮影ポイントである旨をユーザに通知して、現在位置での撮影をユーザに促す。
そして、ユーザにより撮影準備操作が行われると、制御部10は、現在位置に対応するINDEX30に記された設定値を利用して、現在位置での撮影に適したカメラ設定を自動で行う。
こうすることで、DSC1は、ユーザが人気の撮影ポイントやお薦めの撮影ポイントを知らなくとも、これらの撮影ポイントでの撮影を逃すことなく、且つこれらの撮影ポイントに適したカメラ設定で撮影を行うことができる。
またDSC1の制御部10は、電池残量や記録媒体の残容量に基づいて、現在位置での撮影(つまりお薦め撮影ポイントでの撮影)を促すか否かを判断するようにした。
こうすることで、DSC1は、例えば、電池残量や記録媒体の残容量が残り少ないにも関わらず、現在位置での撮影を促した結果、ユーザが本来撮影しようとしていた場所で撮影できなくなるような状況を回避することができる。
<3.第3の実施の形態>
次に第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態では、DSC1が、現在位置に対応するINDEX30を見付けると、このINDEX30に記された設定値でカメラ設定を行った後、自動的に撮影を行うようになっている。
すなわち、この第3の実施の形態では、DSC1が、カメラ設定から撮影までを自動的に行うようになっている。
尚、DSC1の構成、及び現在位置に対応するINDEX30の検索方法については、第1の実施の形態と同様であるので、第1の実施の形態を参照とする。ゆえに、ここでは、図13を用いて、DSC1の制御部10が実行する、自動的に撮影を行う処理の手順(これを自動撮影処理手順とも呼ぶ)RT3についてのみ説明する。
尚、図13に示す自動撮影処理手順RT3の各ステップのうち、第1の実施の形態の自動設定処理手順RT1と同一内容のステップについては同一符号を付すようにした。
[3−1.自動撮影処理手順]
制御部10は、操作入力部13を介して、自動的に撮影を行うモード(これを自動撮影モード)に切り替えるようユーザに指示されると、モードを自動撮影モードに切り替えると共に、自動撮影処理手順RT3を開始して、ステップSP2に移る。
因みに、制御部10は、操作入力部13を介して所定の操作が行われると、図14に示すように、自動撮影モードに切り替えるか否かを選ばせる為の2つの選択肢が設けられた子画面W4を液晶ディスプレイ16に表示させるようになっている。そして制御部10は、操作入力部13を介して、自動撮影モードに切り替える方の選択肢が選ばれると、自動撮影モードに切り替えるよう指示されたと認識して、モードを自動撮影モードに切り替えるようになっている。
ステップSP2において制御部10は、フラッシュメモリ11に書き込まれている自動設定用ファイル32をオープンして、次のステップSP3に移る。
ステップSP3において制御部10は、GPSモジュール26からDSC1の現在位置を示す現在位置情報を取得して次のステップSP5に移る。ステップSP5において制御部10は、現在位置に対応するINDEX30を検索して、次のステップSP6に移る。ステップSP6において制御部10は、検索の結果、現在位置に対応するINDEX30が見付かったか否かを判別する。
現在位置に対応するINDEX30が見付からなかった(すなわち現在位置がINDEX30として登録されている撮影ポイントではない)ことにより、このステップSP6で否定結果を得ると、制御部10は、ステップSP200に移る。
ステップSP200において制御部10は、例えば10秒間待機した後、ステップSP201に移る。ステップSP201において制御部10は、操作入力部13を介して、自動撮影モードから他のモードに切り替えるよう指示されたか否かを判別する。
他のモードに切り替えるよう指示されたことにより、このステップSP201で肯定結果を得ると、制御部10は、モードを自動撮影モードから他のモードに切り替えて、この自動撮影処理手順RT3を終了する。
これに対して、他のモードに切り替えるよう指示されていないことにより、このステップSP201で否定結果を得ると、制御部10は、ステップSP3に戻り、再び現在位置情報を取得する。
一方、現在位置に対応するINDEX30が見付かった(すなわち現在位置がINDEX30として登録されている撮影ポイントである)ことにより、上述のステップSP6で肯定結果を得ると、制御部10は、ステップSP4に移る。
ステップSP4において制御部10は、方位センサ27から現在DSC1のレンズ3が向けられている方位(現在方位)を示す現在方位情報を取得して次のステップSP202に移る。
ステップSP202において制御部10は、現在位置に対応するINDEX30に記されている撮影方位に対する、方位情報として得た現在方位のズレ量とズレ方向を算出して、次のステップSP203に移る。
ここで、ズレ量は、INDEX30に記されている撮影方位(すなわち現在位置での撮影に適した撮影方位)に対して、DSC1の現在方位が、どの程度ズレているのかを表す。またズレ方向は、INDEX30に記されている撮影方位に対して、DSC1の現在方位が、左右どちら側にズレているのかを表す。
ステップSP203において制御部10は、ズレ量が許容範囲内(例えば左右10度以下)であるか否かを判別する。
ズレ量が許容範囲内であることにより、すなわちDSC1の現在方位がINDEX30に記されている撮影方位に一致またはほぼ一致することにより、このステップSP203で肯定結果を得ると、制御部10は、ステップSP204に移る。
ステップSP204において制御部10は、図15に示すように、DSC1の向きを維持するよう促す旨を示す文字情報が表示される子画面W5をスルー画像Tpに重ねて液晶ディスプレイ16に表示させ、ステップSP205に移る。
ステップSP205において制御部10は、INDEX30に記された設定値をDSC1の能力に合わせて最適化し、最適化した設定値に基づいてカメラ設定を行った後、次のステップSP206に移る。
ステップSP206において制御部10は、撮像部14を制御して電子シャッタを切ることにより現在位置での撮影を自動的に行って、この自動撮影処理手順RT3を終了する。
このように制御部10は、現在位置がINDEX30として登録されている撮影ポイントであり、且つDSC1がINDEX30に記されている撮影方位に向けられている場合に、自動的に撮影を行うようになっている。
一方、ズレ量が許容範囲を超えていることにより、上述のステップSP203で否定結果を得ると、制御部10は、ステップSP207に移る。
ステップSP207において制御部10は、ズレ方向が左方向であるか否かを判別する。
ズレ方向が左方向であることにより、すなわちDSC1の現在方位がINDEX30に記されている撮影方位に対して左にズレていることにより、このステップSP207で肯定結果を得ると、制御部10は、ステップSP208に移る。
ステップSP208において制御部10は、図16に示すように、DSC1の向きを右に振るよう促す旨を示す文字情報が表示される子画面W6をスルー画像Tpに重ねて液晶ディスプレイ16に表示させ、ステップSP209に移る。尚、このとき、子画面W6と共に、右向きの矢印ARを表示させるようにしてもよい。
一方、ズレ方向が右方向であることにより、すなわちDSC1の現在方位がINDEX30に記されている撮影方位に対して右にズレていることにより、上述のステップSP207で否定結果を得ると、制御部10は、ステップSP210に移る。
ステップSP210において制御部10は、図17に示すように、DSC1の向きを左に振るよう促す旨を示す文字情報が表示される子画面W7をスルー画像Tpに重ねて液晶ディスプレイ16に表示させ、ステップSP209に移る。尚、このとき、子画面W7と共に、左向きの矢印ALを表示させるようにしてもよい。
このように制御部10は、DSC1の現在方位がINDEX30に記されている撮影方位に対してズレている場合には、そのズレを無くす方向にDSC1の向きを振るようユーザに促すようになっている。
ステップSP209において制御部10は、例えば1秒間待機した後、ステップSP211に移る。ステップSP211において制御部10は、ステップSP6で現在位置に対応するINDEX30を見付けてから例えば10秒間経過したか否かを判別する。
10秒間経過していないことにより、このステップSP211で否定結果を得ると、制御部10は、ステップSP4に戻り、再度、方位情報を取得する。そして、制御部10は、まだDSC1の現在方位がズレている場合には、再度、ズレを無くす方向にDSC1の向きを振るよう促す一方で、ズレが無くなった場合には、自動的に撮影を行う。
これに対して、10秒間経過したことにより、制御部10が、このステップSP210で肯定結果を得たとする。このことは、ズレを無くす方向にDSC1の向きを振るようユーザに促したものの、10秒間経っても、そのズレが無くならなかったことを意味する。
このとき制御部10は、ステップSP201に移り、自動撮影モードから他のモードに切り替えるよう指示されたか否かを判別する。
このような自動撮影処理手順RT3により、DSC1は、自動的に撮影を行うようになっている。
[3−2.第3の実施の形態による動作及び効果]
上述したように、DSC1の制御部10は、現在位置に対応するINDEX30を検索して見付けると、DSC1の現在方位を取得する。
そして制御部10は、DSC1の現在方位と、INDEX30に記されている現在位置での撮影に適した撮影方位とのズレを求める。
このズレが許容範囲を超えている場合、制御部10は、ズレを無くす方向にDSC1の向きを振るよう促す。
そして、このズレが許容範囲内になると(すなわちDSC1の現在方位とINDEX30に記されている撮影方位とが一致またはほぼ一致すると)、制御部10は、INDEX30に記されているカメラ設定で自動的に撮影を行う。
こうすることで、DSC1は、ユーザに、現在位置での撮影に適した撮影方位にレンズ3を向けさせるだけで、現在位置に適したカメラ設定から撮影までを自動的に行うことができる。
<4.他の実施の形態>
[4−1.他の実施の形態1]
尚、上述した第1乃至第3の実施の形態では、各場所に対応する複数のINDEX30とこれを管理する為の管理情報31とで構成される自動設定用ファイル32を、予めDSC1のフラッシュメモリ11に書き込んでおくようにした。
これに限らず、例えばユーザ操作に応じて、DSC1の制御部10が、この自動設定用ファイル32を、無線LANモジュール28を介して接続されたサーバなどからダウンロードして、フラッシュメモリ11に書き込むようにしてもよい。
この場合、制御部10が、サーバから最新バージョンの自動設定用ファイル32をダウンロードして、フラッシュメモリ11に記憶されている旧バージョンの自動設定用ファイル32を更新するようにしてもよい。
また、静止画ファイルに付与されているExif情報を利用して、制御部10が、フラッシュメモリ11に記憶されている自動設定用ファイル32を更新するようにしてもよい。
この場合、DSC1の制御部10は、静止画撮影時に、静止画ファイルのExif情報にGPSモジュール28から得られた現在位置情報(つまり静止画を撮影した場所の位置情報)を記すようにする。
この結果、DSC1の記録媒体に記憶される静止画ファイルには、撮影時のカメラ設定の設定値と、撮影場所の位置情報とを示すExif情報が含まれることになる。
制御部10は、操作入力部13を介して自動設定用ファイル32の更新を指示されると、記録媒体に記録されている静止画ファイルの各々のExif情報から、静止画を撮影した場所の位置情報と、そのときのカメラ設定の設定値とを抽出する。
次に制御部10は、静止画ファイルごとに、静止画ファイルから抽出した位置情報が示す場所を撮影ポイントとするINDEX30を、自動設定用ファイル32に登録されているINDEX30の中から検索する。尚、静止画ファイルから抽出した位置情報が示す場所を撮影ポイントとするINDEX30を、ここでは、静止画ファイルに対応するINDEX30とする。
ここで、対応するINDEX30が見付かった静止画ファイルは、INDEX30として登録されている撮影ポイントでの撮影により記録媒体に記憶されたファイルである。一方で、対応するINDEX30が見付からなかった静止画ファイルは、INDEX30として登録されていない場所での撮影により記録媒体に記憶されたファイルである。
そして制御部10は、対応するINDEX30が見付からなかった静止画ファイルから抽出した位置情報とカメラ設定の設定値とをもとに、この位置情報が示す場所を撮影ポイントとする新たなINDEX30を生成する。
制御部10は、生成したINDEX30を自動設定用ファイル32に追加すると共に、この追加にともなって各INDEX30の相対位置と、管理情報31とを書き換えることで、自動設定用ファイル32を更新する。
この結果、自動設定用ファイル32には、予め登録されている撮影ポイントのINDEX30にくわえて、DSC1を利用して過去に撮影を行ったことがある場所のINDEX30が登録される。
これにより、DSC1は、予めINDEX30として登録されていない場所であっても、過去に撮影を行ったことがある場所であれば、過去に撮影したときと同じカメラ設定で撮影を行うことができる。
またこのようにして追加登録したINDEX30については、お薦め度やコメントをユーザに入力させるようにしてもよい。
さらに、対応するINDEX30が見付かった静止画ファイルから抽出した位置情報とカメラ設定の設定値とをもとに、この静止画ファイルに対応するINDEX30を更新するようにしてもよい。
さらに、制御部10が、静止画ファイルのうち、ユーザにより選択された静止画ファイルから位置情報とカメラ設定の設定値とを抽出して、これらをもとにINDEX30を更新もしくは新規作成するようにしてもよい。
この場合、例えば、対応するINDEX30が見付からなかった静止画ファイルの静止画を液晶ディスプレイ16に一覧表示させて、この中から所望の静止画ファイルを選択させるようにしてもよい。
また、記録媒体に記憶された静止画ファイルのExif情報を利用するのではなく、撮影時の位置情報とカメラ設定の設定値とを利用して、撮影時に、INDEX30を更新もしくは新規作成するようにしてもよい。
さらに、更新した自動設定用ファイル32を、制御部10が、無線LANモジュール28を介して接続されたサーバなどにアップロードするようにして、他のユーザに公開するようにしてもよい。
さらに制御部10が、静止画撮影時に、位置情報とカメラ設定の設定値だけでなく、方位情報、撮影日時を静止画ファイルのExif情報に記すようにしてもよい。そして、制御部10が、このExif情報から位置情報、カメラ設定の設定値、方位情報、撮影日時を抽出して、これらをもとに自動設定用ファイル32を更新するようにしてもよい。
さらに静止画ファイルのExif情報だけでなく、動画音声ファイルの付帯情報をもとに、自動設定用ファイル32を更新するようにしてもよい。
この場合、制御部10は、動画撮影時に、動画音声ファイルの付帯情報に、撮影時のカメラ設定の設定値と、現在位置情報(つまり動画を撮影した場所の位置情報)とを記すようにする。
このようにすれば、静止画ファイルと同様、動画音声ファイルにも、撮影時のカメラ設定の設定値と、撮影場所の位置情報とが含まれることになる。
そして制御部10は、動画音声ファイルから撮影時のカメラ設定の設定値と、撮影場所の位置情報とを抽出して、これらをもとにINDEX30を更新もしくは新規作成する。
ここで、静止画ファイルから抽出した情報をもとに、INDEX30を更新もしくは新規作成したときには、INDEX30に記す撮影モードを静止画撮影モードとする。一方、動画音声ファイルから抽出した情報をもとに、INDEX30を更新もしくは新規作成したときには、INDEX30に記す撮影モードを動画撮影モードとする。
[4−2.他の実施の形態2]
また上述した第1乃至第3の実施の形態では、各INDEX30に、撮影ポイントの位置と、その撮影ポイントでの撮影に適したカメラ設定の設定値とを記すようにした。
これに限らず、各INDEX30に、その撮影ポイントで昼に撮影する場合に適した昼用の設定値と、夜に撮影する場合に適した夜用の設定値を記すなどしてもよい。つまり、各INDEX30に、時間や日付ごとに設定値を記すようにしてもよい。
この場合、DSC1の制御部10は、現在位置に対応するINDEX30を検索した後、さらにこのINDEX30から、現在日時に適したカメラ設定の設定値を取得するようにする。
こうすることで、DSC1は、撮影する場所と、撮影する時間や日付とに適したカメラ設定で撮影を行うことができる。
また、お薦め時刻が例えば夜ならば、制御部10が、自動的に、夜での撮影に適した夜景モードに切り替えるなどしてもよい。
[4−3.他の実施の形態3]
さらに上述した第1の実施の形態では、DSC1が判別した撮影状況の1つである例えば光源の種別と、INDEX30に記された光源の種別とを比較して、INDEX30に示されるお薦めカメラ設定の信頼度を判別するようにした。
これに限らず、例えば、DSC1が判別した現在の撮影状況の1つである被写体距離と、INDEX30に記された撮影シーンタイプとを比較して、信頼度を判別するなどしてもよい。
この場合、制御部10は、例えば、判別した被写体距離に応じて撮影シーンタイプを特定する。そして制御部10は、特定した撮影シーンタイプと、INDEX30に記された撮影シーンタイプとが同一であれば、お薦めカメラ設定が、通常カメラ設定よりも信頼度が高いと判別する。
[4−4.他の実施の形態4]
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態では、各INDEX30に、撮影ポイントの人気度などにより予め選定されたお薦め度を記すようにした。これに限らず、各INDEX30に記されたお薦め度を、例えば、その撮影ポイントでの撮影回数に応じて更新するようにしてもよい。
この場合、制御部10は、例えば、INDEX30ごとに、その撮影ポイントでの撮影回数を、撮影回数情報としてフラッシュメモリ11に記憶させる。そして制御部10は、この撮影回数情報をもとに、所定回数(例えば10回)以上撮影した撮影ポイントに対応するINDEX30のお薦め度を例えば1段階上げるようにする。
このようにすれば、各INDEX30のお薦め度に、DSC1のユーザの好みを反映することができる。
またこのようにお薦め度を更新するようにすれば、上述した第2の実施の形態において、DSC1が、過去に撮影した回数の多い撮影ポイントほど優先的に撮影を促すことができるようになる。
[4−5.他の実施の形態5]
さらに上述した第2の実施の形態では、現在位置に対応するINDEX30に記されているお薦め度と、DSC1の電池残量及び記録媒体の残容量とに基づいて、現在位置での撮影を促すか否かを判断するようにした。
これに限らず、例えば、予めユーザにお薦め度に対する閾値(例えば「3」)を選ばせておき、INDEX30に記されているお薦め度が、この閾値以上であるか否かで、現在位置での撮影を促すか否かを判断するようにしてもよい。
[4−6.他の実施の形態6]
さらに上述した第1の実施の形態では、INDEX30に示されたお薦めカメラ設定が、通常カメラ設定よりも信頼度が高い場合に、自動的に、カメラ設定を、通常カメラ設定からお薦めカメラ設定に変更するようにした。
これに限らず、お薦めカメラ設定に変更するか否かをユーザに選択させるようにしてもよい。この場合、制御部10は、図18に示すように、お薦めカメラ設定に変更するか否かを選ばせる為の2つの選択肢が設けられた子画面W8を液晶ディスプレイ16に表示させる。
そして制御部10は、操作入力部13を介して、お薦めカメラ設定に切り替える方の選択肢が選ばれると、お薦めカメラ設定に切り替えるよう指示されたと認識して、カメラ設定を、通常カメラ設定からお薦めカメラ設定に変更する。
また、例えば、通常カメラ設定の設定値と、お薦めカメラ設定の設定値とを、液晶ディスプレイ16に表示させて、それぞれの設定値をユーザに確認させたうえで、お薦めカメラ設定に変更するか否かをユーザに選ばせるようにしてもよい。
[4−7.他の実施の形態7]
さらに上述した第2の実施の形態では、現在位置に対応するINDEX30が見付かった場合に、つまり現在位置がお薦め撮影ポイントである場合に、現在位置での撮影をユーザに促すようにした。
これに限らず、INDEX30に記されているお薦め時刻及びお薦め日に基づいて、現在位置がお薦め撮影ポイントであり、且つ現在日時がお薦め時刻及びお薦め日に該当する場合に、現在位置での撮影をユーザに促すようにしてもよい。
[4−8.他の実施の形態8]
さらに上述した第2の実施の形態では、DSC1が、ユーザ操作に応じて撮影促進機能を有効にした後、現在位置に対応するINDEX30が見付かると、ビープ音の出力、文字情報の表示、筐体の振動により、ユーザに撮影を促すようした。
ここで、制御部10が、撮影促進機能を有効にしてから、現在位置での撮影をユーザに促すまでの間、動作モードを、INDEX30の検索に必要なハードウェアのみを動作させるスリープモードに切り替えるようにしてもよい。
このようにすれば、INDEX30検索時の、DSC1の消費電力を最小限に抑えることができ、結果として、DSC1の動作時間をより長くすることができる。
またビープ音の出力、文字情報の表示、筐体の振動により、現在位置での撮影を促すようしたが、例えば、ガイド音声の出力など、これら以外の方法で、現在位置での撮影を促すようにしてもよい。
さらに現在位置での撮影を促した後、制御部10が、自動的に、動作モードを撮影モードに切り替えるようにしてもよい。
[4−9.他の実施の形態9]
さらに上述した第2の実施の形態では、現在位置での撮影を促した後、現在位置に対応するINDEX30に記された撮影モードに応じて、DSC1の撮影モードを静止画撮影モード又は動画撮影モードに設定するようにした。
これに限らず、例えば、INDEX30に記された撮影モードと、電池残量及び記録媒体の残容量とに基づいて、DSC1の撮影モードを設定するようにしてもよい。
例えば、INDEX30に記された撮影モードが動画撮影モードであったとしても、電池残量が例えば50%未満、もしくは記録媒体の残容量が例えば30%未満である場合には、撮影モードを静止画モードに設定する。
このようにすれば、DSC1は、撮影時のDSC1の状態(電池残量、記録媒体の残容量)に適した撮影モードで撮影を行うことができる。
[4−10.他の実施の形態10]
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態では、各INDEX30に、カメラ設定の各種設定値として、露出時間、Fナンバー、露出プログラム、ISO感度、シャッタスピード、絞り値の設定値を記すようにした。さらに各INDEX30に、カメラ設定の各種設定値として、露光補正値、光源、フラッシュ、フラッシュ強度、露出モード、WBモード、被写体距離、被写体領域、撮影シーンタイプの各々の設定値を記すようにした。
これに限らず、INDEX30には、Exif情報として定義されている、これら以外の設定値を記すようにしてもよい。
例えば、Exif情報として定義されている、測光方式(Metering Mode)の設定値や、デジタルズーム比率(Digital Zoom Ratio)の設定値などを記すようにしてもよい。
またINDEX30には、撮像部14の動作に関わるカメラ設定の設定値だけでなく、画像処理に関するカメラ設定の設定値を記すようにしてもよい。
さらにExif情報に限らず、撮影に関わる設定(撮影設定)の設定値であれば、この他種々の設定値を、INDEX30に記すようにしてもよい。
また、DSC1で設定可能なカメラ設定の各種設定値のうち、INDEX30に記されていない設定値がある場合には、制御部10が、撮影場所の状況を判別して、これをもとに設定するようにしてもよい。
さらに、DSC1で設定可能なカメラ設定の各種設定値の各々を、通常カメラ設定の設定値を利用するか、INDEX30に記されているお薦めカメラ設定の設定値を利用するかをユーザに選択させるようにしてもよい。
さらに、制御部10が、INDEX30に記されている被写体距離に基づいて、被写体となる対象オブジェクト(例えば建築物)全体が撮影画像内に収まるように、撮像部14のズーム倍率を制御するなどしてもよい。
[4−11.他の実施の形態11]
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態では、地域代表INDEX30を起点として、この地域代表INDEX30から、より現在位置に近いINDEX30を辿るようにして、現在位置に最も近いINDEX30を検索するようにした。
これに限らず、この他種々の検索方法で、現在位置に最も近いINDEX30を検索するようにしてもよい。
例えば、各INDEX30と現在位置との距離を算出して、この距離が最も近いINDEX30を、現在位置に最も近いINDEX30とするようにしてもよい。
[4−12.他の実施の形態12]
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態では、現在位置に最も近く、且つ現在位置から所定範囲D内にあるINDEX30を、現在位置に対応するINDEX30として扱うようにした。
ここで、この所定範囲Dを、例えば、DSC1の移動速度に応じて変化させるようにしてもよい。
この場合、制御部10は、例えば、GPSモジュール26から所定時間ごとに得られる現在位置情報に基づいて、DSC1の移動速度を算出する。
そして制御部10は、この移動速度が速いほど、所定範囲Dが大きくなるように所定範囲Dを変化させる。
このとき、現在位置から所定時間(例えば数分程度)で移動可能な範囲を所定範囲Dとしてもよい。
こうすることで、DSC1は、ユーザが歩いていれば、現在位置から数十メートルの範囲内にあるINDEX30を検索し、ユーザが電車に乗っていれば、現在位置から数キロメートルの範囲内にあるINDEX30を検索するようなこともできる。
また、現在位置から所定範囲D内に複数のINDEX30がある場合、制御部10が、そのうちの例えばお薦め度が最も高いINDEX30を、現在位置に対応するINDEX30として扱うようにしてもよい。
さらに、制御部10が、現在位置を中心とする地図情報を表示させ、この地図情報上に、INDEX30として登録されている撮影ポイント(お薦め撮影ポイント)を示すマークと、所定範囲Dを示す円を表示させるようにするなどしてもよい。
このようにすれば、DSC1は、ユーザに対して、現在位置からどの方向、どの距離にお薦め撮影ポイントがあるか等を容易に認識させることができる。
[4−13.他の実施の形態13]
さらに上述した第1及び第2の実施の形態では、カメラ設定を行った後、シャッタボタン5が押下された時点で電子シャッタを切ることにより撮影を行うようにした。
これに限らず、制御部10が、例えばユーザ操作に応じてタイマーを設定して、シャッタボタン5が押下されてから、設定した時間経過後に電子シャッタを切ることにより撮影を行うようにしてもよい。
また第3の実施の形態においても、制御部10が、例えばユーザ操作に応じてタイマーを設定して、DSC1の現在方位とINDEX30に記されている撮影方位とが一致する状態で、設定した時間経過すると、電子シャッタを切るようにしてもよい。
[4−14.他の実施の形態14]
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態では、撮像装置としてのDSC1に、位置取得部としてのGPSモジュール26を設けるようにした。またこのDSC1に予め複数の設定情報を記憶している記憶部としてのフラッシュメモリ11を設けるようにした。さらにこのDSC1に制御部、記録媒体の残容量を検出する残容量検出部としての制御部10を設けるようにした。さらにこのDSC1に、撮像部としての撮像部14を設けるようにした。さらにこのDSC1に電池残量検出部としての電池残量モニタ17を設けるようにした。さらにこのDSC1に方位検出部としての方位センサ27を設けるようにした。
本発明はこれに限らず、同様の機能を有するのであれば、上述したDSC1の各部を、他の種々のハードウェアもしくはソフトウェアにより構成するようにしてもよい。尚、GPSモジュール26については、DSC1に予め内蔵されたものであってもよいし、DSC1に所定のインタフェースを介して着脱可能なものであってもよい。
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態では、DSC1に本発明を適用するようにした。これに限らず、現在位置の測位機能と、カメラ機能を有する機器であれば、デジタルビデオカメラ、携帯型電話機、携帯型通信端末、携帯型ゲーム機など、この他種々の機器に適用するようにしてもよく、また適用することができる。
[4−15.他の実施の形態15]
さらに上述した第1乃至第3の実施の形態では、自動設定処理、撮影促進処理、自動撮影処理を実行するためのプログラムを、DSC1のフラッシュメモリ11に書き込んでおくようにした。
これに限らず、このプログラムを例えばメモリカード19などの記録媒体に記録しておき、DSC1の制御部10が、このプログラムを記録媒体から読み出して実行するようにしてもよい。また記録媒体から読み出したプログラムを、フラッシュメモリ11にインストールするようにしてもよい。
さらに、このプログラムを、無線LANモジュール28を介してネットワーク上の所定のサーバからダウンロードして、フラッシュメモリ11にインストールしてもよい。
[4−16.他の実施の形態16]
さらに本発明は、上述した第1乃至第3の実施の形態と他の実施の形態とに限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した第1乃至第3の実施の形態と他の実施の形態の一部または全部を任意に組み合わせた形態、もしくは一部を抽出した形態にもその適用範囲が及ぶものである。
例えば、第2の実施の形態の撮影促進処理でのカメラ設定時(ステップSP111)に、第1の実施の形態のように(ステップSP9〜SP12)、通常カメラ設定とお薦めカメラ設定とのどちらかを信頼度に基づいて選択するようにしてもよい。
また、同様に、第3の実施の形態の自動撮影処理でのカメラ設定時(ステップSP205)に、通常カメラ設定とお薦めカメラ設定とのどちらかを信頼度に基づいて選択するようにしてもよい。
また、逆に、第1の実施の形態の自動設定処理で、通常カメラ設定とお薦めカメラ設定とのどちらかを信頼度に基づいて選択するのではなく、必ずお薦めカメラ設定にするようにしてもよい。
さらに、例えば、第2の実施の形態の撮影促進処理で、電池残量と記録媒体の残容量とに基づいて、撮影を促すか否か判断するようにしたが、どちらか一方に基づいて判断するようにしてもよい。
さらに、例えば、第2の実施の形態の撮影促進処理と、第3の実施の形態の自動撮影処理とを組み合わせるようにしてもよい。この場合、制御部10が、現在位置での撮影を促した後(ステップSP108の後)、現在方位情報を取得して、現在方位とINDEX30に記されている撮影方位とが一致した時点で自動的に撮影を行う(ステップSP4〜SP211)。