JP5264567B2 - モータ - Google Patents

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本発明は、モータに関するものである。
従来から、コイルが巻装されたステータと、ステータの内側に配置されたロータ部と、ロータ部と同軸状に圧入固定され回転可能に支持されたシャフトとを備えたモータが知られている。上述したモータのロータ部は、複数の磁性板材が積層されたロータヨークと、ロータヨークの端面から軸方向に沿って形成された収容孔内に収容された永久磁石とを備えている。そして、ステータに巻装されたコイルに電流が流れることにより、ロータ部の永久磁石とステータとの間に吸引又は反発力が生じて、ロータ部が回転するようになっている。
ところで、上述したモータでは、シャフトの先端にギア等の伝達手段を設け、ロータ部の回転により得られた動力を外部機器に伝達したり、シャフトの先端にファン等の出力手段を設け、ロータ部の動力を直接外部に出力したりしている。
しかしながら、ヘリカルギア等の斜歯歯車を用いて動力を伝達する場合、外部機器への動力の伝達が円滑になる一方で、シャフトの軸方向に沿ってスラスト力が作用する。このスラスト力が、シャフトを支持するベアリングに向けて作用することで、ベアリングがモータハウジングの壁面に押さえつけられてしまう。具体的には、ベアリングの内輪がシャフトとともに軸方向に移動するため、ベアリングの内輪と外輪とが軸方向にずれて、ベアリングの回転性能が低下する虞がある。これに対して、ベアリングを軸方向に大きくすることで、ベアリングに作用するスラスト力による内輪と外輪との軸方向のずれを許容したり、径方向に大きくすることでモータハウジングとベアリングとの接触面積を向上させ、スラスト力を吸収したりする構成も考えられる。ところが、ベアリングを軸方向及び径方向に大型化することで、モータの大型化に繋がるという問題がある。
一方、特許文献1に示されるように、シャフトの先端にファンが設けられたファンモータにおいて、アウターロータにスキュー型のマグネットを設けている構成が知られている。この構成によれば、ファンの回転時にファン作用に応じて生じるスラスト力を、マグネットのスキューで生じる力により打ち消すことができるとされている。
特開平8−65983号公報
しかしながら、上述の特許文献1の構成では、永久磁石に連続的にスキュー角を付与しているため、上述したロータヨークの収容孔内に永久磁石を収容するのが難しいという問題がある。そのため、ロータヨークの周面に永久磁石を接着固定することも考えられるが、この場合、永久磁石が剥離して飛散することを防止するために、モータの最高回転数を制限する必要がある。また、永久磁石の形状に合わせてロータヨークの収容孔を形成することも考えられるが、ロータヨークに複雑な加工を施す必要があり、加工工数が増加して製造コストの増加及び製造効率の低下に繋がるという問題がある。
また、近年では、永久磁石を多極化してモータの高出力化を図るような要請もある。しかしながら、この場合には隣接する永久磁石間の距離が短くなるため、各永久磁石のスキュー角を大きく確保することができない。その結果、ベアリングに作用するスラスト力を打ち消すための力を作用させることができないという問題がある。
そこで、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、小型軽量化を図った上で、ベアリングに作用するスラスト力を低減することができるモータを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、シャフト(例えば、実施形態における出力軸24)と、前記シャフトを回転可能に支持するベアリング(例えば、実施形態におけるベアリング26,27)と、前記シャフトの軸方向一端側に取り付けられた斜歯歯車(例えば、実施形態におけるヘリカルギア28)と、前記シャフトに対して同軸状に圧入固定されたロータ部(例えば、実施形態におけるロータ部22)と、を備え、前記ロータ部は、ロータヨーク(例えば、実施形態におけるロータヨーク61)と、前記ロータヨークの端面から軸方向に沿って形成された収容孔(例えば、実施形態における収容孔73,83)内に収容された永久磁石(例えば、実施形態における永久磁石74,84)と、を備えたモータ(例えば、実施形態におけるモータ23)において、前記ロータヨークは、複数の分割ヨーク(例えば、実施形態における第1分割ヨーク70及び第2分割ヨーク80)が軸方向に積層されてなり、前記複数の分割ヨークは、隣接する前記分割ヨーク同士の周方向における位置が捩れた状態にスキューされ、前記ロータヨークのスキュー角は、前記斜歯歯車から前記シャフトに伝達される第1スラスト力に抗する方向に第2スラスト力が生じるように設定されていることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記分割ヨークは、プレス成形品からなる複数の板材(例えば、実施形態における磁性板材71)が軸方向に積層されて構成され、前記板材は、各板材のかえり面(例えば、実施形態におけるかえり面71a)と非かえり面(例えば、実施形態における非かえり面71b)とを重ね合わせた状態で積層されるとともに、前記第2スラスト力と同一方向に前記板材のバリ(例えば、実施形態におけるバリ67)を向けた状態で圧入されていることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記ロータヨークは、第1の前記分割ヨーク(例えば、実施形態における第1分割ヨーク70)と、前記第1の分割ヨークに対して軸方向他端側に圧入固定された第2の前記分割ヨーク(例えば、実施形態における第2分割ヨーク80)とで構成され、駆動トルクまたは回生トルクのうち、最大トルク発生時に作用する前記第1スラスト力に対して、前記第1スラスト力に抗する方向に前記第2スラスト力が作用するように、前記第1の分割ヨークと前記第2の分割ヨークとがスキューされていることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、複数の分割ヨークをスキューさせてロータヨークを構成することで、ロータ部が回転すると、ロータヨークに対して軸方向に交差する方向(らせん方向)に力が作用する。この力の軸方向成分の分力により、斜歯歯車からシャフトに伝達される第1スラスト力に抗する方向、すなわち第1スラスト力を打ち消す方向に第2スラスト力を発生させることができる。
これにより、ベアリングに作用する軸方向の力成分を小さくすることができるため、従来のように第1スラスト力を吸収するためにベアリングを大型化する必要がない。したがって、ベアリングの回転性能を維持した上で、ベアリングを小型化することができる。これに伴い、モータの小型軽量化が可能になる。また、例えばロータヨークを構成する板材毎にスキューさせながら、連続的にスキュー角を付与する構成ではなく、複数の分割ヨーク間でスキューさせる構成であるため、永久磁石や板材に複雑な加工を施すことがない。そのため、製造コスト及び製造効率を維持することができる。
請求項2に記載した発明によれば、第2スラスト力と同一方向に板材のバリを向けた状態で板材を圧入することで、板材からシャフトに対して作用する摩擦力のうち、シャフトの一端側から他端側に向けて作用する摩擦力に比べ、他端側から一端側(第2スラスト力を打ち消す方向)に向けて作用する摩擦力が大きくなる。つまり、第2スラスト力が発生すると、板材のバリがシャフトの外周面に食い込むような状態となり、第2スラスト力に抗する力を大きくすることができる。これにより、第1スラスト力によるロータヨークの軸方向への移動を防止することができる。
請求項3に記載した発明によれば、ロータヨークを2つの分割ヨークで構成することで、1枚ごとの板材をスキューさせながら連続的にスキュー角を付与する構成に比べて、スキュー角の設定が容易なる。これにより、製造効率を向上させることができる。
また、最大トルク発生時に作用する第1スラスト力に対応するように、予め第1の分割ヨークと第2の分割ヨークとをスキューさせることで、如何なるトルクが作用した場合であっても第1スラスト力を打ち消す方向に第2スラスト力を作用させることができる。したがって、ベアリングの回転性能を確実に維持した上で、ベアリングを小型化することができる。
本発明の実施形態におけるモータユニットの概略構成断面図である。 本発明の実施形態におけるロータ部の平面図である。 図2のA−A’線に沿う断面図である。 図3の拡大図である。 本実施形態の作用を説明するための説明図である。 第2実施形態における図3の拡大図である。 第2実施形態の作用を説明するための説明図である。
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態を図1〜5に基づいて説明する。なお、本実施形態では車両用駆動モータユニットに採用したモータについて説明する。
(車両用駆動モータユニット)
図1は車両用駆動モータユニットの概略構成断面図である。
図1に示すように、車両用駆動モータユニット(以下、モータユニットという。)10は、ステータ部21及びロータ部22を備えたモータ23を収容するモータハウジング11と、モータハウジング11の軸方向一方側に締結され、モータ23の出力軸(シャフト)24(例えば、鉄製)からの動力を伝達する動力伝達部(不図示)を収容するミッションハウジング12と、モータハウジング11の軸方向他方側に締結され、モータ23の回転センサ25を収容するセンサハウジング13と、を備えている。なお、ミッションハウジング12は、モータハウジング11に締結された共用ハウジング12Aと、共用ハウジング12Aに締結されたギアハウジング12Bとで構成されている。また、モータハウジング11の内部はモータ室36が、ミッションハウジング12の内部はミッション室37が、センサハウジング13の内部はセンサ室38が、それぞれ構成されている。
モータハウジング11は、モータ23全体を覆うような略円筒形状で形成されている。共用ハウジング12Aは、モータハウジング11とミッションハウジング12との境界部を構成しており、モータハウジング11とミッションハウジング12との間にモータ室36とミッション室37とを仕切る仕切壁41が形成されている。この仕切壁41の径方向中央部には、仕切壁41の厚さ方向に貫通する貫通孔40が形成されている。この貫通孔40内には、モータ23の出力軸24の一端側を回転自在に支持するベアリング26が挿入されている。出力軸24の一端には、ミッションハウジング12内で動力伝達部と噛合するヘリカルギア(斜歯歯車)28が固定されている。
センサハウジング13の径方向中央部には、軸方向一端側に向けて突出するボス部50が形成されている。ボス部50の径方向中央部には、軸方向に貫通してセンサ室38とモータハウジング11とを連通する貫通孔51が形成されており、この貫通孔51を通ってセンサ室38内に出力軸24の他端側が配されている。そして、センサ室38の回転センサ25により出力軸24の回転角度を検出することで、モータ23の回転角度を検出できるようになっている。貫通孔51の内周面における他端側(センサ室38側)には、貫通孔51の内周面から径方向内側に張り出す内フランジ部52が形成されている。そして、貫通孔51の一端側には、貫通孔51の内周面と内フランジ部52の端面とに囲まれたベアリングハウジング53が構成されている。そして、このべアリングハウジング53内にモータ23の出力軸24の他端側を回転自在に支持するベアリング27が挿入されている。この場合、出力軸24の正転方向は、出力軸24の他端側から一端側を見て反時計回りになっている(図1〜3中矢印B参照)。
なお、モータユニット10内(モータハウジング11、ミッションハウジング12、センサハウジング13)には、ベアリング26,27やモータ23等を冷却するための冷却油(不図示)が導入されており、上述したモータ23は、ステータ部21の一部が冷却油に浸漬した状態で配置されている。また、モータハウジング11とミッションハウジング12との間には、オイルポンプ(不図示)が設けられており、オイルポンプにより汲み上げられた冷却油が、図示しない油路を通ってモータユニット10内を循環可能に構成されている。そして、モータユニット10内を循環する冷却油がベアリング26,27等に供給されることでベアリング26,27等が冷却されるようになっている。
また、モータハウジング11の壁部31、ミッションハウジング12の壁部32及びセンサハウジング13の壁部33には、互いに連通するブリーザ通路35がそれぞれ形成され、ブリーザ配管39からモータユニット10内の高圧・高温の空気を排出することができるようになっている。
さらに、モータハウジング11の壁部31内で、ブリーザ通路35よりも内周側には、モータ23を冷却するためのウォータジャケット55が、モータ23におけるステータ部21の全周を覆うように設けられている。また、ステータ部21は、モータハウジング11に焼き嵌めされており、モータハウジング11の内周面に密着するように配されている。
(モータ)
本実施形態のモータ23は、インナーロータ型のモータであって、筒状のステータ部21と、ステータ部21の内側に配置された円柱状のロータ部22と、ロータ部22と同軸状に圧入固定され回転可能に支持された出力軸24と、を備えている。
ステータ部21は、磁性板材44が軸方向に積層されたものであって、径方向内側に向かって延びるティース42を備えている。このティース42には、インシュレータ(不図示)を介してコイル43が巻装されている。
図2はロータ部の側面図であり、図3は図2のA−A’線に沿う断面図である。また、図4はロータ部の拡大図である。
図2,3に示すように、ロータ部22は、上述したステータ部21の内側に所定間隔を空けて配置されており、出力軸24に圧入固定されたロータヨーク61を備えている。このロータヨーク61は、2つの分割ヨーク70,80を重ね合わせて構成されている。
まず、一方の分割ヨーク(以下、第1分割ヨークという)70は、出力軸24の軸方向に沿って磁性板材71が積層されたものであり、その径方向中央部には第1分割ヨーク70の軸方向に貫通する圧入孔72が形成されている。第1分割ヨーク70の周縁部には、第1分割ヨーク70の軸方向に貫通する複数(例えば、16個)の収容孔73が形成されている。これら収容孔73は、第1分割ヨーク70の端面の周縁部において、周方向に沿って等間隔に配されており、平面視で弧状や長方形状に形成されている。各収容孔73内には、ネオジウム等の希土類からなる永久磁石74が挿入されている。この永久磁石74は、軸方向に沿って複数分割されて構成されており、永久磁石74の端面が第1分割ヨーク70の両端面70a,70bと面一となるように配されている。このように永久磁石74を複数に分割することで、永久磁石74に発生する渦電流損失を低減することができる。
他方の分割ヨーク(以下、第2分割ヨークという)80は、第1分割ヨーク70に対して軸方向他端側に設けられており、第1分割ヨーク70の他端側の端面70bと第2分割ヨーク80の一端側の端面80aとが重ね合わせた状態で積層されている。第2分割ヨーク80は、第1分割ヨーク70と同様に出力軸24の軸方向に沿って磁性板材71が積層されたものであり、その径方向中央部には第2分割ヨーク80の軸方向に貫通する圧入孔82が形成されている。第2分割ヨーク80の周縁部には、第2分割ヨーク80の軸方向に貫通する複数(例えば、16個)の収容孔83が、周方向に沿って等間隔に形成されている。各収容孔83内には、ネオジウム等の希土類からなる永久磁石84が挿入されている。この永久磁石84は、軸方向に沿って複数分割されて構成されており、永久磁石84の端面が第2分割ヨーク80の両端面80a,80bと面一となるように配されている。
また、ロータヨーク61の軸方向両端側(第1分割ヨーク70の一端側及び第2分割ヨーク80の他端側)には、ロータヨーク61を挟持する一対の端面板90が圧入固定されている。端面板90は、ロータヨーク61の外径と同等の外径を有する円板状の部材であり、その径方向中央部には、端面板90の厚さ方向に貫通する圧入孔91が形成されている。一方の端面板90は、第1分割ヨーク70の一端側の端面70a、つまりロータヨーク61の一端側の端面70aに当接している一方、他方の端面板90は、第2分割ヨーク80の他端側の端面80b、つまりロータヨーク61の他端側の端面80bに当接している。一対の端面板90は、各分割ヨーク70,80の収容孔73,83内に保持された永久磁石74,84が、収容孔73,83から抜けて飛散することを防ぐものであり、各分割ヨーク70,80の収容孔73,83の開口部を覆うように設けられている。これにより、永久磁石74,84の端面と各分割ヨーク70,80の端面70a,70bとが面一に保持される。
ここで、図4に示すように、上述した分割ヨーク70を構成する複数の磁性板材71は、各磁性板材71のかえり面71aと非かえり面71bとを重ね合わせた状態で軸方向に積層されている。なお、以下の説明については、分割ヨーク80の磁性板材71についても同様であるため、説明は省略する。
かえり面71aの内周縁には、内周縁が軸方向一端側に突出したバリ67が形成される一方、非かえり面71bの内周縁には、内周縁が湾曲したダレ68が形成されている。そして、磁性板材71の周方向における位置合わせをした状態で所定枚数ごとにまとめて磁性板材71を積層することで、1つの分割ヨーク70が構成されている。これにより、磁性板材71のバリ67の突出方向が揃った状態で積層されるとともに、分割ヨーク70のそれぞれの収容孔73が軸方向と平行に構成されている。
そして、各分割ヨーク70,80は、軸方向他端側から一端側に向けてかえり面71a側(バリ67側)から圧入される。この時、かえり面71aの内周縁に形成されたバリ67が、出力軸24の一端側に向いた状態で圧入されている。
そして、図2,3に示すように、各分割ヨーク70,80は、第1分割ヨーク70と第2分割ヨーク80との間で、周方向における位置が角度(スキュー角)θだけ捩れた状態、つまり出力軸24の軸方向に対してスキューした状態で出力軸24に圧入固定されている。具体的には、第1分割ヨーク70が、第2分割ヨーク80に対して正転方向Bに沿って捩れた状態でスキューされている。つまり、複数の磁性板材71が連続的にスキューされている構成ではなく、複数の磁性板材71が周方向に位置合わせされた状態で積層されてなる分割ヨーク70,80同士が、周方向にスキューされている。
この場合、各分割ヨーク70,80の収容孔73,83の周方向における位置が捩れた状態となっており、第1分割ヨーク70と第2分割ヨーク80との間で、収容孔73,83が段付き状になっている。つまり、第1分割ヨーク70に保持された永久磁石74の軸方向他端側の端面は、第2分割ヨーク80の端面80aに一部が当接している一方、第2分割ヨーク80に保持された永久磁石84の軸方向一端側の端面は、第1分割ヨーク70の端面70bに一部が当接している。
(作用)
次に、図3〜5に基づいて、本実施形態におけるモータの作用について説明する。図5は、本実施形態の作用を説明するための説明図である。以下の説明では、主としてモータ駆動時において、出力軸の軸方向に沿って作用する力(スラスト力)について説明する。
まず、ステータ21に巻装されたコイル43に電流が流れることにより、ロータ部22の永久磁石74,84とステータ21との間に吸引又は反発力が生じて、ロータ部22と出力軸24が共回りする(矢印B参照)。すると、出力軸24の軸方向に直交する方向(周方向)に向けて、出力軸24の一端に固定されたヘリカルギア28から動力伝達部へモータ23のトルクが伝達される一方、その反作用として、出力軸24の軸方向他端側に向けてスラスト力(第1スラスト力)F1が発生する。
ここで、図5に示すように、本実施形態では、ロータヨーク61のうち、第1分割ヨーク70と第2分割ヨーク80とがスキューした状態で出力軸24に圧入固定されている。具体的には、第1分割ヨーク70が、第2分割ヨーク80に対して出力軸24の回転方向Bに沿って角度θだけスキューしている。この時、ロータ部22が回転すると、ロータヨーク61に対して軸方向に交差する方向(らせん方向)に力F2が作用する。力F2の分力うち、軸方向に直交する方向(周方向)に作用する力成分は、モータ23のトルク(駆動トルク)F3となる。
一方、力F2の分力のうち、軸方向に沿う方向に作用する力成分は、軸方向他端側から一端側に向かうスラスト力(第2スラスト力)F4となる。つまり、ロータ部22から出力軸24に作用するスラスト力F4は、ヘリカルギア28から出力軸24に作用するスラスト力F1に抗する方向に作用する。このように、第1分割ヨーク70と第2分割ヨーク80とにスキュー角を設定することで、ヘリカルギア28から出力軸24の他端側、つまりベアリング26に作用するスラスト力F1を低減することが可能になる。なお、後述するが、モータ23の回生ブレーキ時にはスラスト力F1は逆方向(出力軸24の他端側から一端側)に作用することになる。この場合、ロータヨーク61に対して軸方向に交差する方向に作用する力F2も逆方向に作用するため、スラスト力F1とスラスト力F4とは、いかなる場合においても互いの力を打ち消す方向に作用する。
また、図4に示すように、ロータヨーク61の磁性板材71が、かえり面71aを出力軸24の一端側に向けた状態で積層されているため、かえり面71aの内周縁に形成されたバリ67の方向と、ロータヨーク61のスキューにより出力軸24に作用するスラスト力F4が同一方向となる。この場合、板材71から出力軸24に対して作用する摩擦力のうち、出力軸24の他端側から一端側に向けて作用する摩擦力に比べ、一端側から他端側に向けて作用する板材の摩擦力F5が大きくなる。つまり、出力軸24にスラスト力F4が発生すると、磁性板材71のバリ67が出力軸24の外周面に食い込むような状態となり、スラスト力F4に抗する力を大きくすることができる。
このように、本実施形態では、ロータヨーク61が、分割ヨーク70,80が軸方向に積層されるとともに、周方向における位置が異なるようにスキューされ、ロータヨーク61のスキュー角は、ヘリカルギア28から出力軸24に伝達されるスラスト力F1に抗する方向にスラスト力F4が生じるように設定する構成とした。
この構成によれば、分割ヨーク70,80をスキューさせてロータヨーク61を構成することで、ロータ部22が回転すると、ロータヨーク61に対して軸方向に交差する方向(らせん方向)に力F2が作用する。この力F2の軸方向成分の分力により、ヘリカルギア28から出力軸24に伝達されるスラスト力F1に抗する方向、すなわちスラスト力F1を打ち消す方向にスラスト力F4を発生させることができる。
これにより、特にベアリング26に作用する軸方向の力成分を小さくすることができるため、従来のようにスラスト力F1を吸収するためにベアリング27を大型化する必要がない。したがって、ベアリング26の回転性能を維持した上で、ベアリング27を小型化することができる。これに伴い、モータ23の小型軽量化が可能になる。
さらに、例えばロータヨーク61を構成する磁性板材71毎にスキューさせながら、連続的にスキュー角を付与する構成ではなく、2つの分割ヨーク70,80間でスキューさせる構成であるため、永久磁石74,84や磁性板材71に複雑な加工を施すことがない。また、1枚ごとの磁性板材71をスキューさせながら連続的にスキュー角を付与する構成に比べて、スキュー角の設定が容易なる。これにより、製造効率を向上させることができる。そのため、製造コスト及び製造効率を維持することができる。
また、本実施形態では、かえり面71aの内周縁に形成されたバリ67を、出力軸24の一端側に向けた状態、つまりロータヨーク61のスキューにより出力軸24に作用するスラスト力F4と同一方向に磁性板材71のバリ67を向けた状態で磁性板材71を圧入する構成とした。
この構成によれば、板材71から出力軸24に対して作用する摩擦力のうち、出力軸24の他端側から一端側に向けて作用する摩擦力に比べ、一端側から他端側に向けて作用する板材の摩擦力F5が大きくなる。これにより、スラスト力F4によるロータヨーク61の軸方向への移動を防止することができる。つまり、ロータヨーク61から出力軸24に作用するスラスト力F4が大きい場合であっても、ロータヨーク61の軸方向への移動を摩擦力F5によって防止することができる。
なお、第1分割ヨーク70に対する第2分割ヨーク80のスキュー角は、駆動トルク(図5中F3)または回生トルク(図7中F3)のうち、最大トルク発生時に作用するスラスト力F1(図5,7参照)に対して、スラスト力F1に抗する方向にスラスト力F4を作用させるように設定することが好ましい。すなわち、上述した実施形態では、駆動時の最大トルクが回生時の最大トルクよりも大きい場合(すなわち、モータ23の最大トルクが駆動トルクの場合)について説明しているが、回生時の最大トルクが駆動時の最大トルクよりも大きい場合には、回生時の最大トルクに対応するように第1分割ヨーク70に対する第2分割ヨーク80のスキュー角を設定することが好ましい。
(第2実施形態)
ここで、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、回生時の最大トルクが駆動時の最大トルクよりも大きい場合におけるモータの構成について説明する。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明は省略する。
本実施形態では、図6に示すように、各分割ヨーク70,80は、軸方向他端側から一端側に向けて非かえり面71b側(ダレ68側)から圧入される。この時、かえり面71aの内周縁に形成されたバリ67が、出力軸24の他端側に向いた状態で圧入されている。このように、板材71を非かえり面71b側から出力軸24に圧入することで、かえり面71a側から圧入する場合に比べて小さな圧入力で圧入することができる。
また、図7に示すように、第1実施形態と同様に第2分割ヨーク70は、第1分割ヨーク80に対して正転方向Bに沿って捩れた状態でスキューされている。
(作用)
次に、図6,7に基づいて、本実施形態におけるモータの作用について説明する。以下の説明では、モータ回生時において、出力軸の軸方向に沿って作用する力(スラスト力)について説明する。
モータ回生時には、動力伝達部からヘリカルギア28を介して出力軸24に動力が伝達される一方、その反作用として、出力軸24の一端側に向けてスラスト力(第1スラスト力)F1が発生する。
すると、出力軸24とともにロータ部22が回転することにより、ステータ21のティース42(図1参照)に流れる磁束が変化する。そして、これが起電力となってコイル43(図1参照)に回生電流が流れ、回生電力が発生するようになっている。
ここで、図7に示すように、本実施形態では、第1実施形態と同様に第1分割ヨーク70が、第2分割ヨーク80に対して出力軸24の回転方向Bに沿って角度θだけスキューしている。この時、ロータ部22が回転すると、ロータヨーク61に対して軸方向に交差する方向(らせん方向)に力F2が作用する。力F2の分力うち、軸方向に直交する方向(周方向)に作用する力成分は、モータ23のトルク(回生トルク)F3となる。
一方、力F2の分力のうち、軸方向に沿う方向に作用する力成分は、軸方向一端側から他端側に向かうスラスト力(第2スラスト力)F4となる。つまり、ロータ部22から出力軸24に作用するスラスト力F4は、ヘリカルギア28から出力軸24に作用するスラスト力F1に抗する方向に作用する。これにより、第1実施形態と同様に、ベアリング26に作用するスラスト力F1を低減することが可能になる。
また、図6に示すように、ロータヨーク61の磁性板材71が、かえり面71aを出力軸24の他端側に向けた状態で積層されているため、かえり面71aの内周縁に形成されたバリ67の方向と、ロータヨーク61のスキューにより出力軸24に作用するスラスト力F4が同一方向となる。この場合、板材71から出力軸24に対して作用する摩擦力のうち、出力軸24の一端側から他端側に向けて作用する摩擦力に比べ、他端側から一端側に向けて作用する板材の摩擦力F5が大きくなる。つまり、出力軸24にスラスト力F4が発生すると、磁性板材71のバリ67が出力軸24の外周面に食い込むような状態となり、スラスト力F4に抗する力を大きくすることができる。
このように、駆動トルクまたは回生トルクのうち、最大トルク発生時のスラスト力F1に対して、スラスト力F1に抗するスラスト力F4を作用させるように、予め分割ヨーク70,80をスキューさせて組み付けることで、如何なるトルクが作用した場合であってもスラスト力F1を打ち消す方向にスラスト力F4を作用させることができる。したがって、ベアリング26の回転性能を確実に維持した上で、ベアリング27を小型化することができる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な構造や形状などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、2つの分割ヨークによりロータヨークを構成している場合について説明したが、2つに限らず3つ以上の分割ヨークにより構成することも可能である。また、本実施形態では、本発明のモータを車両用駆動モータユニットに採用した場合について説明したが、これに限られることはない。
22…ロータ部 23…モータ 24…出力軸(シャフト) 61…ロータヨーク 67…バリ 70…第1分割ヨーク(第1の分割ヨーク) 71…磁性板材 71a…かえり面 71b…非かえり面 74,84…永久磁石 80…第2分割ヨーク(第2の分割ヨーク)

Claims (3)

  1. シャフトと、前記シャフトを回転可能に支持するベアリングと、前記シャフトの軸方向一端側に取り付けられた斜歯歯車と、前記シャフトに対して同軸状に圧入固定されたロータ部と、を備え、
    前記ロータ部は、ロータヨークと、前記ロータヨークの端面から軸方向に沿って形成された収容孔内に収容された永久磁石と、を備えたモータにおいて、
    前記ロータヨークは、複数の分割ヨークが軸方向に積層されてなり、前記複数の分割ヨークは、隣接する前記分割ヨーク同士の周方向における位置が捩れた状態にスキューされ、
    前記ロータヨークのスキュー角は、前記斜歯歯車から前記シャフトに伝達される第1スラスト力に抗する方向に第2スラスト力が生じるように設定されていることを特徴とするモータ。
  2. 前記分割ヨークは、プレス成形品からなる複数の板材が軸方向に積層されて構成され、
    前記板材は、各板材のかえり面と非かえり面とを重ね合わせた状態で積層されるとともに、前記第2スラスト力と同一方向に前記板材のバリを向けた状態で圧入されていることを特徴とする請求項1記載のモータ。
  3. 前記ロータヨークは、第1の前記分割ヨークと、前記第1の分割ヨークに対して軸方向他端側に圧入固定された第2の前記分割ヨークとで構成され、
    前記モータの駆動トルクまたは回生トルクのうち、最大トルク発生時に作用する前記第1スラスト力に対して、前記第1スラスト力に抗する方向に前記第2スラスト力が作用するように、前記第1の分割ヨークと前記第2の分割ヨークとがスキューされていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のモータ。
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