JP5212158B2 - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明はステアリング装置、特に、電動モータを駆動して所要の操舵補助力をステアリングギヤに付与する電動式パワーステアリング装置に関する。
電動式パワーステアリング装置は、電動モータを駆動してウォームに噛み合うウォームホイールを所要の操舵補助力で回転させ、ウォームホイールを有する出力軸を回転させて、出力軸に自在継手を介して連結された中間シャフトを介して、ラック軸を往復移動させて、舵輪の向きを変更している。
このような従来の電動式パワーステアリング装置では、ラック軸に大きな推力が作用するために、ラック軸のストローク端でラック軸端部が、ラックハウジングの端部に当接してラック軸が停止した時に、大きな衝撃荷重が発生するため、電動式パワーステアリング装置の耐久性に悪影響を与える。
特許文献1の電動式パワーステアリング装置は、ラック軸端部に取り付けた緩衝部材を
ラックハウジングの端部に当接させて、衝撃荷重を緩和しているが、部品点数が増加するため、製造コストと重量を低減することが課題になっている。
また、このような従来の電動式パワーステアリング装置では、ラック軸のストローク端で生じる衝撃荷重で、中間シャフトには最も大きな回転トルクが作用する。この回転トルクが作用すると、中間シャフトと出力軸を連結する自在継手に生じる二次偶力によって、出力軸に大きなモーメント荷重が作用するため、出力軸を軸支する軸受の耐久性が問題となる。
図7、図8に、二次偶力によって出力軸に作用するモーメント荷重を説明する。図7は、従来の電動式パワーステアリング装置の要部の縦断面図、図8は図7のR矢視図である。図7及び図8に示すように、電動式パワーステアリング装置のアシスト装置20のギヤハウジング21には、インナーシャフト(入力軸)12Bと出力軸23が同一中心軸線上に配置され、出力軸23が軸受(深みぞ形ラジアル玉軸受)41によって、カバー22に回転可能に軸支されている。
カバー22は、ギヤハウジング21の左側開放端を覆っている。インナーシャフト12Bと出力軸23は、トーションバー24によって連結されている。出力軸23の回転は、自在継手15、中間シャフト16を介して図示しないピニオンに伝達され、ピニオンに噛み合うラック軸に連結されたタイロッドを介して舵輪の向きを変更する。
出力軸23の中間部には円盤状の芯金52が圧入され、芯金52の外周には、ウォーム53と噛み合うウォームホイール51が圧入されている。ウォーム53は、電動モータ25(図8参照)によって駆動される。芯金52の右端面521は出力軸23の段部231に当接して、出力軸23に対して芯金52が右側(車体後方側)に移動しないように規制している。出力軸23は、芯金52の左端面522に当接する軸受41により、ギヤハウジング21のカバー22に回転可能に軸支されている。
また、軸受41の外輪は、カバー22に形成された軸受孔221にしまりばめで圧入されている。出力軸23は、段部231の右側の外周が、軸受(深みぞ形ラジアル玉軸受)42によって、ギヤハウジング21に回転可能に軸支されている。軸受42の外輪は、ギヤハウジング21に形成された軸受孔211に圧入され、軸受42の内輪は、その左端面が芯金52の右端面521に当接している。
インナーシャフト12Bにその右端(車体後方側端部)が圧入されたトーションバー24は、その左端(車体前方側端部)が、図示しないピンによって出力軸23の左端に連結されている。また、トーションバー24の中間部が、出力軸23の右端にブッシュ29によって外周を軸支されている。
トーションバー24に作用するトルクを検出するトルクセンサー61は、センサーシャフト部62、検出コイル63及び64、円筒部材65から構成されている。センサーシャフト部62は、出力軸23の右端(車体後方側端部)に一体的に形成され、ギヤハウジング21の内側に圧入されたヨーク66に、検出コイル63及び64が配置されている。円筒部材65は、センサーシャフト部62の外周と、検出コイル63及び64の内周との間の隙間に配置されている。
円筒部材65はインナーシャフト12Bの左端(車体前方側端部)に固定され、センサーシャフト部62には、軸方向に延びた複数の凸条が円周方向に等間隔に形成されている。円筒部材65には、検出コイル63及び64に対向する位置に、円周方向に等間隔に複数の長方形の窓が形成されている。
図示しないステアリングホイールを操作してインナーシャフト12Bが回転すると、その回転力がトーションバー24を介して出力軸23に伝達される。この時、舵輪側の抵抗によって、インナーシャフト12Bと出力軸23を連結するトーションバー24に捩れが生じ、センサーシャフト部62の表面の凸条と円筒部材65の窓との間に相対回転が生じる。
この相対回転で、センサーシャフト部62に発生する磁束が増減し、この磁束の増減を検出コイル63及び64がインダクタンスの変化として検出する。この検出結果から、トーションバー24に作用するトルクを検出し、電動モータ25を駆動してウォーム53を所要の操舵補助力で回転させる。
ウォーム53の回転は、ウォームホイール51、出力軸23、自在継手15、中間シャフト16を介して図示しないピニオンに伝達され、ピニオンに噛み合うラック軸に連結されたタイロッドを介して舵輪の向きを変更する。
自在継手15は、図7に示すように、出力軸23側のヨーク151と中間シャフト16側のヨーク152が、ジョイント角β(20度から50度が一般的)で交差している。ラック軸のストローク端で、ラック軸端部がラックハウジングの端部に当接すると、大きな衝撃荷重が発生し、中間シャフト16は最も大きな回転トルクを受ける。この回転トルクによって、自在継手15に生じる二次偶力によって、出力軸23には、大きなモーメント荷重が作用する。このモーメント荷重Mは、M=Tcosθ・tanβで表される。
ここで、Tが中間シャフト16の回転トルク、βがジョイント角、θが自在継手15のヨークの位相角である。このモーメント荷重Mは、ヨークの位相角が0度(自在継手15の出力軸23側のヨーク151の位相が、図7、図8の状態)の時、最も大きな値となる。
このモーメント荷重Mは、図7、図8に示すように、自在継手15の十字軸153の中心を通るZ軸回りの回転力となる。従って、出力軸23には、図8のY軸方向(出力軸23の軸線と中間シャフト16の軸線を通る平面に対して垂直方向)に大きな荷重が加わることになる。
従って、出力軸23を軸支する軸受41には、Y軸方向に大きな荷重が作用する。その結果、軸受41の玉のうち、Y軸方向にある玉の面圧が過大になり、軸受41の摩耗が大きくなって耐久性が低下したり、乗り上げ傷が発生して異音が発生し、運転者に不快感を与える恐れがあった。
特開2003−312491号公報
本発明は、部品点数の増加がなく、製造コストと重量を低減して、ラック軸のストローク端で自在継手に生じるモーメント荷重を軽減し、出力軸を軸支する軸受の耐久性を向上させた電動式パワーステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、ギヤハウジング、上記ギヤハウジングに挿通されステアリングホイールの回転が伝達される入力軸、上記入力軸に連結された出力軸、上記出力軸に自在継手を介して連結され、出力軸の回転をピニオンに伝達する中間シャフト、上記ピニオンに噛み合って往復移動し、タイロッドを介して舵輪を操舵するラック軸、上記ギヤハウジングに設けられ、上記ラック軸がそのストローク端で当接するストッパ、上記入力軸に作用するトルクを検出するトルクセンサー、上記トルクセンサーの検出値に応じて所定の操舵補助力を上記出力軸に付与する電動モータ、上記ギヤハウジングを覆うカバーと上記出力軸との間に介挿され、出力軸を回転可能に軸支する軸受を備え、上記ラック軸のストローク端で、上記自在継手の出力軸側のヨークの位相角が60度から120度の範囲になるように設定し、上記ストローク端において上記ラック軸が上記ストッパに当接して衝撃荷重が発生したときにおける、上記軸受に加わる荷重を減少させたことを特徴とする電動式パワーステアリング装置である。
第2番目の発明は、第1番目の発明の電動式パワーステアリング装置において、上記ラック軸のストロークを所定の値に設定することにより、ラック軸のストローク端で、上記自在継手の出力軸側のヨークの位相角が60度から120度の範囲になるように設定したことを特徴とする電動式パワーステアリング装置である。
第3番目の発明は、第1番目の発明の電動式パワーステアリング装置において、上記ステアリングホイールが一回転したときのラック軸の移動量を所定の値に設定することにより、ラック軸のストローク端で、上記自在継手の出力軸側のヨークの位相角が60度から120度の範囲になるように設定したことを特徴とする電動式パワーステアリング装置である。
本発明の電動式パワーステアリング装置は、ギヤハウジングに挿通されステアリングホイールの回転が伝達される入力軸と、入力軸に連結された出力軸と、出力軸に自在継手を介して連結され、出力軸の回転をピニオンに伝達する中間シャフトと、ピニオンに噛み合って往復移動し、タイロッドを介して舵輪を操舵するラック軸と、入力軸に作用するトルクを検出するトルクセンサーと、トルクセンサーの検出値に応じて所定の操舵補助力を出力軸に付与する電動モータと、ギヤハウジングを覆うカバーと出力軸との間に介挿され、出力軸を回転可能に軸支する軸受を備え、ラック軸のストローク端で、自在継手の出力軸側のヨークの位相角が60度から120度の範囲になるように設定している。
従って、ラック軸のストローク端で、出力軸に作用するモーメント荷重最大値の半分から0にすることができるため、出力軸を軸支する軸受に加わる荷重が減少するため、軸受の耐久性が向上すると共に、異音の発生を防止して、運転者に不快感を与えない。また、部品点数の増加がないため、製造コストと重量を低減することができる。
本発明の実施例の電動式パワーステアリング装置の全体を示し、一部を切断した全体正面図である。 図1の要部の縦断面図である。 図2のP矢視図である。 本発明の実施例の自在継手のヨークの位相角を示す説明図であり、(2)は(1)のQ矢視図である。 図1の電動式パワーステアリング装置のラックとピニオンとの噛み合い部を示す縦断面図である。 ラック軸がストロークの中央位置にある状態を示す図5のA−A断面図である。 従来の電動式パワーステアリング装置の要部の縦断面図である。 図7のR矢視図である。
図1は本発明の実施例の電動式パワーステアリング装置の全体を示し、一部を切断した全体正面図である。図2は図1の要部の縦断面図、図3は図2のP矢視図である。図4は本発明の実施例の自在継手のヨークの位相角を示す説明図であり、(2)は(1)のQ矢視図である。図5は図1の電動式パワーステアリング装置のラックとピニオンとの噛み合い部を示す縦断面図である。図6はラック軸がストロークの中央位置にある状態を示す図5のA−A断面図である。
図1から図3に示すように、本発明の電動式パワーステアリング装置は、車体後方側(図1の右側)にステアリングホイール11を装着可能なステアリングシャフト12と、このステアリングシャフト12を挿通したステアリングコラム13と、このステアリングシャフト12に補助トルクを付与する為のアシスト装置20と、このステアリングシャフト12の車体前方側(図1の左側)に、後述するラック/ピニオン機構を介して連結されたステアリングギヤ30とを備える。
ステアリングシャフト12は、アウターシャフト12Aとインナーシャフト(入力軸)12Bとを、スプライン係合により、回転力を伝達自在に、かつ軸方向に関して相対変位可能に組み合わせている。従って、上記アウターシャフト12Aとインナーシャフト12Bとは、衝突時に、このスプライン係合部が相対摺動して、全長を縮めることができる。
また、上記ステアリングシャフト12を挿通した筒状のステアリングコラム13は、アウターコラム13Aとインナーコラム13Bとをテレスコピック移動可能に組み合わせており、衝突時に軸方向の衝撃が加わった場合に、この衝撃によるエネルギを吸収しつつ全長が縮まる、所謂コラプシブル構造としている。
そして、上記インナーコラム13Bの車体前方側端部を、アシスト装置20のギヤハウジング21の車体後方側端部に圧入嵌合して固定している。また、上記インナーシャフト(入力軸)12Bの車体前方側端部を、このギヤハウジング21の内側に通し、アシスト装置20の出力軸(雌シャフト)23の車体後方側端部に結合している。
ステアリングコラム13は、その中間部を支持ブラケット14により、ダッシュボードの下面等、車体18の一部に支承している。また、この支持ブラケット14と車体18との間に、図示しない係止部を設けて、この支持ブラケット14に車体前方側に向かう方向の衝撃が加わった場合に、この支持ブラケット14が上記係止部から外れ、車体前方側に移動するようにしている。
また、上記ギヤハウジング21の上端部も、上記車体18の一部に枢動可能に支承している。また、本実施例の場合には、チルト機構及びテレスコピック機構を設けることにより、上記ステアリングホイール11の高さ位置、及び、車体前後方向位置の調節を自在としている。このようなチルト機構及びテレスコピック機構は、従来から周知であり、本発明の特徴部分でもない為、詳しい説明は省略する。
上記ギヤハウジング21の車体前方側端面から突出した出力軸23は、自在継手15を介して、中間シャフト16の後端部に連結している。また、この中間シャフト16の前端部に、別の自在継手17を介して、ステアリングギヤ30のピニオン軸31を連結している。
後述するピニオンが、このピニオン軸31の車体前方側端部に形成されている。また、後述するラック軸が、このピニオン軸31に噛み合っており、ステアリングホイール11の回転で、タイロッド32を移動させて、図示しない車輪を操舵する。
図2及び図3に示すように、アシスト装置20のギヤハウジング21には、インナーシャフト(入力軸)12Bと出力軸23が同一中心軸線上に配置され、出力軸23が軸受(深みぞ形ラジアル玉軸受)41によって、カバー22に回転可能に軸支されている。カバー22は、ギヤハウジング21の左側開放端を覆っている。インナーシャフト12Bと出力軸23は、トーションバー24によって連結されている。
出力軸23の中間部には円盤状の芯金52が圧入され、芯金52の外周には、ウォーム53と噛み合うウォームホイール51が圧入されている。図1に示すように、電動モータ25のケース251がギヤハウジング21に固定され、この電動モータ25の出力軸にウォーム53が連結されている。
芯金52の右端面521は出力軸23の段部231に当接して、出力軸23に対して芯金52が右側(車体後方側)に移動しないように規制している。出力軸23は、芯金52の左端面522に当接する軸受(深みぞ形ラジアル玉軸受)41により、ギヤハウジング21のカバー22に回転可能に軸支されている。
出力軸23は、段部231の右側の外周が、軸受(深みぞ形ラジアル玉軸受)42によって、ギヤハウジング21に回転可能に軸支されている。軸受42の外輪は、ギヤハウジング21に形成された軸受孔211に圧入され、軸受42の内輪は、その左端面が芯金52の右端面521に当接している。
インナーシャフト12Bにその右端(車体後方側端部)が圧入されたトーションバー24は、その左端(車体前方側端部)が、図示しないピンによって出力軸23の左端に連結されている。また、トーションバー24の中間部が、出力軸23の右端にブッシュ29によって外周を軸支されている。
トーションバー24に作用するトルクを検出するトルクセンサー61は、センサーシャフト部62、検出コイル63及び64、円筒部材65から構成されている。センサーシャフト部62は、出力軸23の右端(車体後方側端部)に一体的に形成され、ギヤハウジング21の内側に圧入されたヨーク66に、検出コイル63及び64が配置されている。円筒部材65は、センサーシャフト部62の外周と、検出コイル63及び64の内周との間の隙間に配置されている。
円筒部材65はインナーシャフト12Bの左端(車体前方側端部)に固定され、センサーシャフト部62には、軸方向に延びた複数の凸条が円周方向に等間隔に形成されている。円筒部材65には、検出コイル63及び64に対向する位置に、円周方向に等間隔に複数の長方形の窓が形成されている。
ステアリングホイール11を操作してインナーシャフト12Bが回転すると、その回転力がトーションバー24を介して出力軸23に伝達される。この時、舵輪側の抵抗によって、インナーシャフト12Bと出力軸23を連結するトーションバー24に捩れが生じ、センサーシャフト部62の表面の凸条と円筒部材65の窓との間に相対回転が生じる。
この相対回転で、センサーシャフト部62に発生する磁束が増減し、この磁束の増減を検出コイル63及び64がインダクタンスの変化として検出する。この検出結果から、トーションバー24に作用するトルクを検出し、電動モータ25を駆動してウォーム53を所要の操舵補助力で回転させる。
ウォーム53の回転は、ウォームホイール51、出力軸23、自在継手15、中間シャフト16を介してピニオン軸31に伝達され、ピニオン軸31に噛み合うラック軸に連結されたタイロッド32を介して舵輪の向きを変更する。
図5は図1の電動式パワーステアリング装置のラックとピニオンとの噛み合い部を示す縦断面図である。図6はラック軸がストロークの中央位置にある状態を示す図5のA−A断面図である。
図5に示すように、ピニオン軸31の下端部が、ステアリングギヤ30のハウジング301に、ボール軸受33Aとニードル軸受33Bにより軸支されている。ピニオン軸31の上端は、図1の自在継手17を介して中間シャフト16に連結されている。
ピニオン軸31の回転は、ピニオン軸31下端のピニオン311を介してラック軸34に伝達され、ラック軸34に連結された図1、図6のタイロッド(転舵装置)32、32を介して、舵輪の向きを変更する。
転がり式ラックガイドは、ラック軸34のラック歯341の背面側の外周342に、ローラ351をアジャストカバー352によって押し付けている。ローラ351は、円柱状の軸体353に、複数のニードルころ354によって回転可能に軸支されている。軸体353は円筒状のホルダ35の溝355内に収容されている。
ハウジング301には、断面円形のガイド孔302が形成され、このガイド孔302にホルダ35が図5の左右方向に摺動可能に内嵌している。アジャストカバー352を回転して螺合距離を適度に調整し、ロックナット356でアジャストカバー352を緩み止めすることにより、皿バネ357を介してホルダ35をラック軸34側に押しつけ、ラック軸34の外周342にローラ351を押し付けている。これにより、ピニオン軸31とラック軸34との噛み合い部のバックラッシュを無くし、ラック軸34が円滑に移動するようにしている。
図6に示すように、ラック軸34の左端にはラックエンド343が固定され、このラックエンド343は、図示しないボールジョイントを介してタイロッド32に結合され、ステアリングホイール11の操舵力を車輪に伝達している。図示しないが、ラック軸34の右端にも、図6に示すラックエンド343が固定され、ボールジョイントを介して右側のタイロッド32に結合されている。
図6に示すラック軸34のストロークの中央位置から、ラック軸34が右側に、片側ラックストロークLだけ移動すると、ラック軸34の右側のストローク端で、ラックエンド343が、ハウジング301の左端に固定されたストッパ303に当接する。この当接時の衝撃力で、ピニオン軸31、中間シャフト16が最も大きな回転トルクを受ける。
図4は本発明の実施例の自在継手15のヨークの位相角を示す説明図であり、(2)は(1)のQ矢視図である。ラック軸34のストローク端で中間シャフト16に作用する回転トルクによって、自在継手15には二次偶力が生じ、出力軸23には、大きなモーメント荷重が作用する。このモーメント荷重Mは、M=Tcosθ・tanβで表される。
ここで、Tが中間シャフト16の回転トルク、βがジョイント角、θが自在継手15の出力軸23側のヨーク151の位相角である。このモーメント荷重Mは、ヨークの位相角θが0度の時、最も大きな値となる。
このモーメント荷重Mは、図4に示すように、自在継手15の十字軸153の中心を通るZ軸回りの回転力となる。従って、出力軸23には、図4(2)のY軸方向(出力軸23の軸線と中間シャフト16の軸線を通る平面に対して垂直方向)に大きな荷重が加わることになる。
本発明の実施例では、このモーメント荷重Mを小さくするために、図4(2)に示すように、ラック軸34のストローク端で、ヨークの位相角θが60度から120度の範囲になるように設定する。具体的には、ラック軸34の片側ラックストロークLが80mm、ラック軸34とピニオン軸31の比ストローク(ステアリングホイール11が一回転したときのラック軸34の移動量)γが63mm/revで、ラック軸34がストロークの中央位置にある時(図6の状態)のヨークの位相角θが0度の場合を想定する。
この場合、ラック軸34が片側ラックストロークLだけ移動して、ラック軸34がストローク端に達すると、ピニオン軸31は1.27回転(80/63=1.27)する。すなわち、ピニオン軸31は、回転角度では457.1度(1.27×360度=457.1度)回転しており、ヨークの位相角θでは97.1度(457.1度−360度=97.1度)となる。
ラック軸34のストローク端で、ヨークの位相角θが60度から120度の範囲になるように設定するには、片側ラックストロークLは変えずに、比ストロークγを60.2mm/revから68.4mm/revの範囲に設定すればよい。また他の方法として、比ストロークγは変えずに、片側ラックストロークLを73.7mmから83.8mmの範囲に設定すれば、ラック軸34のストローク端で、ヨークの位相角θを60度から120度の範囲に設定することができる。
このように、ヨークの位相角θを60度から120度の範囲にすれば、出力軸23に作用するモーメント荷重Mを最大値の半分から0にすることができる。従って、ラック軸34のストローク端で、出力軸23を軸支する軸受41に加わる荷重が減少するため、軸受41の耐久性が向上すると共に、異音の発生を防止して、運転者に不快感を与えない。また、部品点数の増加がないため、製造コストと重量を低減することができる。
11 ステアリングホイール
12 ステアリングシャフト
12A アウターシャフト
12B インナーシャフト
13 ステアリングコラム
13A アウターコラム
13B インナーコラム
14 支持ブラケット
15 自在継手
151、152 ヨーク
153 十字軸
16 中間シャフト
17 自在継手
18 車体
20 アシスト装置
21 ギヤハウジング
211 軸受孔
22 カバー
221 軸受孔
23 出力軸
231 段部
24 トーションバー
25 電動モータ
251 ケース
29 ブッシュ
30 ステアリングギヤ
301 ハウジング
302 ガイド孔
303 ストッパ
31 ピニオン軸
311 ピニオン
32 タイロッド
33A ボール軸受
33B ニードル軸受
34 ラック軸
341 ラック歯
342 外周
343 ラックエンド
35 ホルダ
351 ローラ
352 アジャストカバー
353 軸体
354 ニードルころ
355 溝
356 ロックナット
357 皿バネ
41 軸受(深みぞ形ラジアル玉軸受)
42 軸受(深みぞ形ラジアル玉軸受)
51 ウォームホイール
52 芯金
521 右端面
522 左端面
53 ウォーム
61 トルクセンサー
62 センサーシャフト部
63、64 検出コイル
65 円筒部材
66 ヨーク

Claims (3)

  1. ギヤハウジング、
    上記ギヤハウジングに挿通されステアリングホイールの回転が伝達される入力軸、
    上記入力軸に連結された出力軸、
    上記出力軸に自在継手を介して連結され、出力軸の回転をピニオンに伝達する中間シャフト、
    上記ピニオンに噛み合って往復移動し、タイロッドを介して舵輪を操舵するラック軸、
    上記ギヤハウジングに設けられ、上記ラック軸がそのストローク端で当接するストッパ、
    上記入力軸に作用するトルクを検出するトルクセンサー、
    上記トルクセンサーの検出値に応じて所定の操舵補助力を上記出力軸に付与する電動モータ、
    上記ギヤハウジングを覆うカバーと上記出力軸との間に介挿され、出力軸を回転可能に軸支する軸受を備え、
    上記ラック軸のストローク端で、上記自在継手の出力軸側のヨークの位相角が60度から120度の範囲になるように設定し、上記ストローク端において上記ラック軸が上記ストッパに当接して衝撃荷重が発生したときにおける、上記軸受に加わる荷重を減少させたこと
    を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載された電動式パワーステアリング装置において、
    上記ラック軸のストロークを所定の値に設定することにより、ラック軸のストローク端で、上記自在継手の出力軸側のヨークの位相角が60度から120度の範囲になるように設定したこと
    を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
  3. 請求項1に記載された電動式パワーステアリング装置において、
    上記ステアリングホイールが一回転したときのラック軸の移動量を所定の値に設定することにより、ラック軸のストローク端で、上記自在継手の出力軸側のヨークの位相角が60度から120度の範囲になるように設定したこと
    を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
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