JP5189927B2 - 圧電体膜を用いた振動ジャイロ - Google Patents

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Description

本発明は、圧電体膜を用いた振動ジャイロに関するものである。
近年、圧電材料を用いた振動ジャイロは盛んに開発されている。従来から、特許文献1に記載されているような振動体自体が圧電材料で構成されるジャイロが開発される一方、振動体上に形成される圧電体膜を利用するジャイロも存在する。例えば、特許文献2では、圧電材料であるPZT膜を用いて、振動体の一次振動を励起し、かつその振動体に角速度が与えられた際に発生するコリオリ力によって生じるジャイロの一部の歪みを検出する技術が開示されている。
他方、ジャイロが搭載される各種機器のサイズが日進月歩で小型化されている中で、ジャイロ自身の小型化も重要な課題である。ジャイロの小型化を達成するためには、ジャイロを構成する各部材の加工精度を格段に高めることが必要となる。また、小型化と同時に、角速度の検出精度を更に高めたジャイロや、不測の振動(外乱)に対して強いジャイロを提供することが産業界の強い要望といえる。しかしながら、下記の特許文献に示されているジャイロの構造は、ここ数年来の小型化及び高性能化の要求を満足するものではない。
特開平8−271258号公報 特開2000−9473号公報
上述の通り、圧電体膜を用いた振動ジャイロの小型化と高い加工精度を達成しつつ、ジャイロとしての高性能化の要求を同時に満足することは非常に難しい。一般的には、ジャイロが小型化されると、振動体に角速度が与えられた場合に、ジャイロの検出電極によって検出される信号が微弱になるという問題がある。従って、小型化された振動ジャイロは本来検出すべき信号と外部からの不意の衝撃(外乱)によって発生する信号との差が小さくなるため、ジャイロとしての検出精度を高めることが難しくなる。
ところで、外部からの不意の衝撃の中には、様々な種類の衝撃が存在する。例えば、上述の特許文献2に記載されたリング状の振動体では、リングの中心の固定ポストを軸として、リングの存在する面の上下方向にシーソーのような動きを与える衝撃がある。この衝撃により、ロッキングモードと呼ばれる振動が励起される。他方、前述の固定ポストに支持された振動体のリング状部材の全周が同時に、リングの存在する面の上方又は下方に曲げられる衝撃も存在する。この衝撃により、バウンスモードと呼ばれる振動が励起される。これらのような衝撃が振動ジャイロに生じたとしても、正確な角速度を検出する技術を確立することは極めて困難である。
また、振動ジャイロに対して一次振動を励起する駆動電極や、角速度によって生じる二次振動を検出する検出電極の信号を取り込むために形成される引き出し電極が、製造プロセス上、やむを得ず圧電素子を構成する場合もある。そのような場合に、その引き出し電極自身が生じさせる圧電効果を出来る限り低減することは、振動ジャイロとしての検出精度を高めるために極めて有益である。
本発明は、上述の技術課題を解決することにより、圧電体膜を用いた振動ジャイロの小型化及び高性能化に大きく貢献するものである。発明者らは、外乱に対する影響が比較的小さいと考えられる円環状又は多角形状の振動ジャイロを基本構造として採用した。しかしながら、ジャイロの小型化と製造プロセスの簡便化を図る過程で、上述の引き出し電極の形成によって生じるノイズ出力が、比較的小さい出力ではあるが検出精度の更なる向上のためには弊害となることを知見した。発明者らが鋭意研究を行った結果、加工精度の高いドライプロセス技術を適用しつつ、レッグ部上の引き出し電極を構成する金属膜の配置及び積層構造を工夫することにより、その引き出し電極からのノイズ出力を著しく低減することが可能であることを見出した。本発明はこのような視点で創出された。なお、本出願では、「円環状又は多角形状の振動ジャイロ」を、簡略化して「リング状振動ジャイロ」とも呼ぶ。
本発明の1つの振動ジャイロは、円環状又は多角形状の振動体と、その振動体を柔軟に支持するとともに固定端を有するレッグ部と、その振動体の上方に形成されるとともに、第1上層金属膜及び第1下層金属膜により圧電体膜を厚み方向に挟む複数の電極とを備えている。さらに、本発明の1つの振動ジャイロは、前述のレッグ部の絶縁体膜上に形成されるとともに、前述の第1下層金属膜と連続する第2下層金属膜と、その絶縁体膜上又はその上方に形成されるとともに、その第1下層金属膜及びその第2下層金属膜と接することなく前述の圧電体膜上を経由して前述の第1上層金属膜と連続する、その第2下層金属膜と実質的に同層の第2上層金属膜とを備えている。
この振動ジャイロは、その振動体の上方には第1上層金属膜と第1下層金属膜とにより圧電体膜を厚み方向に挟む複数の電極を備えている一方、そのレッグ部の上方には第1下層金属膜と連続する第2下層金属膜と実質的に同層の、第1上層金属膜と連続する第2上層金属膜を備えている。すなわち、レッグ部上の絶縁体膜上又はその上方の第2下層金属膜と第2上層金属膜は、実質的に同層となるように配置上の高低差がなくなる。これは、第2下層金属膜と第2上層金属膜との間に、圧電体膜が全く存在しないか、もし存在していたとしても、圧電効果や逆圧電効果が無視できる程度の厚みの圧電体膜が残るのみであることを意味する。
従って、レッグ部上の圧電効果、逆圧電効果を大幅に低減することができる。すなわち、コンデンサーとしても機能する圧電体膜が、全く又は実質的に存在しないため、例えば、その領域に電圧が印加されても、いわゆる逆圧電効果が、全く又は実質的に生じない。その結果、振動体の一次振動に対する悪影響が、全く又は実質的に生じなくなる。他方、レッグ部の上方には、全く又は実質的に圧電体膜が形成されていないため、例えば、上述のような外乱が発生しても、そのような外乱に対するノイズの発生が抑制される。従って、この振動ジャイロの外乱への耐性が格段に向上する。
尚、上述の通り、本出願において、「実質的に同層」との文言は、レッグ部上に形成された絶縁膜の厚みが、本発明の振動ジャイロの製造過程において変動し、前述の第2下層金属膜の直下の絶縁体膜の膜厚と前述の第2上層金属膜の直下の絶縁体膜の膜厚が異なる場合を含む。さらに、本出願において、「実質的に同層」との文言は、前述の第2下層金属膜と前述の第2上層金属膜との間に、圧電効果や逆圧電効果が無視できる程度の厚みの圧電体膜が存在する場合も含む。
本発明のもう1つの振動ジャイロは、円環状又は多角形状の振動体と、その振動体を柔軟に支持するとともに固定端を有するレッグ部と、その振動体の上方に形成されるとともに、第1上層金属膜及び第1下層金属膜により圧電体膜を厚み方向に挟む複数の電極とを備えている。さらに、その本発明のもう1つの振動ジャイロは、前述のレッグ部上の絶縁体膜上に形成されるとともに、前述の第1下層金属膜と連続する第2下層金属膜と、前述の絶縁体膜上に形成されるとともに、その第1下層金属膜及びその第2下層金属膜と接することなく前述の圧電体膜上を経由してその第1上層金属膜と連続する、その絶縁体膜上の第2上層金属膜とを備えている。
この振動ジャイロは、その振動体の上方には第1上層金属膜と第1下層金属膜とにより圧電体膜を厚み方向に挟む複数の電極を備えている一方、そのレッグ部の上方には、第1下層金属膜と連続する第2下層金属膜と接することなく、絶縁体膜上に第1上層金属膜と連続する第2上層金属膜を備えている。すなわち、レッグ部上の絶縁体膜上の第2下層金属膜と第2上層金属膜は、実質的に同層となるように配置上の高低差がなくなる。これは、第2下層金属膜と第2上層金属膜との間に圧電体膜が存在しないことを意味する。
従って、レッグ部上の圧電効果、逆圧電効果をなくすことができる。すなわち、コンデンサーとしても機能する圧電体膜が存在しないため、例えば、その領域に電圧が印加されても、いわゆる逆圧電効果が生じない。その結果、振動体の一次振動に対する悪影響が生じなくなる。他方、レッグ部の上方には圧電体膜が形成されていないため、例えば、上述のような外乱が発生しても、そのような外乱に対するノイズが発生しない。加えて、レッグ部の上方にコンデンサーとしても機能する圧電体膜がなければ、前述の外乱によらないノイズ信号も低減できる。従って、この振動ジャイロの外乱への耐性が格段に向上する。
本発明の1つの振動ジャイロによれば、上述の振動体上には駆動や検出を実行する圧電素子が形成されるとともに、レッグ部上には、逆圧電効果や圧電効果が全く又は実質的に生じないように、振動体上に形成された複数の電極から連続する金属膜を形成することができる。その結果、不要な振動体の励起を生じさせず、外乱にも強く、さらに、外乱によらないノイズ信号の強度も弱めた振動ジャイロを製造することができる。
つぎに、本発明の実施形態を、添付する図面に基づいて詳細に述べる。尚、この説明に際し、全図にわたり、特に言及がない限り、共通する部分には共通する参照符号が付されている。また、図中、本実施形態の要素は必ずしもスケール通りに示されていない。また、各図面を見やすくするために、一部の符号が省略され得る。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態におけるリング状振動ジャイロ100の中心的役割を果たす構造体の正面図である。また、図2は、図1のA−A断面図である。また、図3は、図1のリング状振動ジャイロ100の図面上部の一部の斜視図である。なお、図3の中に点線を用いて示されている領域は、図を見やすくするために透明化されている。
図1乃至図3に示すとおり、本実施形態のリング状振動ジャイロ100は、大きく3つの領域に分類される。第1の領域は、シリコン基板10から形成されるリング状振動体11の上部の平面(以下、上面という)上に、複数の膜が積層された領域である。
図1に示す複数の電極13a〜13dは、その上面上に、シリコン酸化膜20を備え、その上に、圧電体膜40であるPZT膜が、第1下層金属膜30である白金(Pt)と第1上層金属膜50である白金(Pt)との間に挟まれることにより形成される複数の電極13a〜13dを備えた領域である。本実施形態では、複数の電極13a〜13dを構成する第1上層金属膜50は、約46μm幅の上面を有するリング状振動体11の外周縁から約1μm内側に形成され、その幅は約21μmである。また、リング状振動体11の第1上層金属膜50は、リング状振動体11の上面の幅の両端間の中央を結ぶ線(以下、単に中央線という)よりも外側に形成されている。
他方、その複数の電極13a〜13dに電圧を印加し、又は電気信号を取得するために第1上層金属膜50で構成される引き出し電極14a,・・・,14a及び第1下層金属膜30で構成される14b,・・・,14bが、リング状振動体11上面上にシリコン酸化膜20を介して形成される。具体的には、リング状振動体11の上面上にシリコン酸化膜20が形成されている。その上に、第1上層金属膜50と連続する第2上層金属膜51及び第1下層金属膜30と連続する第2下層金属膜31が、互いに接することなく形成されている。また、図2及び図3に示すように、圧電体膜40がリング状振動体11の外周縁の上方から略中央線の上方まで一様に形成されているが、リング状振動体11のその他の領域の上方には圧電体膜40が形成されていない。なお、図を見やすくするために、図1の正面図は、リング状振動体11の上方に形成される圧電体膜40の段差によって生じる輪郭を表示していない。
ところで、本実施形態では、イン・プレーンのcos2θの振動モードでリング状振動ジャイロ100の一次振動が励起される。従って、前述の複数の電極13a〜13dの内訳は、互いに円周方向に180°離れた角度に配置された2つの駆動電極13a,13aと、駆動電極13a,13aから円周方向であって90°離れた角度に配置された2つのモニタ電極13c,13cと、リング状振動ジャイロ100に角速度が与えられたときに発生する二次振動を検出する、第1検出電極13b,13b及び第2検出電極13d,13dである。本実施形態では、第1検出電極13b,13bは、駆動電極13a,13aから円周方向であって時計回りに45°離れた角度に配置される。また、第2検出電極13d,13dは、第1検出電極13b,13bから円周方向であって90°離れた角度、換言すれば、駆動電極13a,13aから円周方向であって反時計回りに45°離れた角度に配置される。
また、本実施形態では、第1上層金属膜50、第2上層金属膜51、第1下層金属膜30、及び第2下層金属膜31の厚みは100nmであり、圧電体膜40の厚みは、3μmである。また、シリコン酸化膜20の厚みは、120nm以上200nm以下である。シリコン基板10の厚みは100μmである。ここで、第2下層金属膜31の下のシリコン酸化膜20の厚みは、120nm以上であることが好ましい。前述のシリコン酸化膜20の厚みが120nm以上であれば、仮にそのシリコン酸化膜20をエッチングする際に、エッチング装置の状況によって所望のエッチング量を超えるエッチングが行われたとしても、残されたシリコン酸化膜20の膜厚によって絶縁性を確保することができると考えられる。他方、前述のシリコン酸化膜20の厚みの上限は特に限定されない。但し、その値が200nmを超えると、最終的にそのシリコン酸化膜20が完全にエッチングされてしまう箇所も存在するため、そのエッチング時間が長くなりすぎてプロセス効率が低下するとともに、製造コストの上昇を招くことになる。なお、図1においてVで示される斜線領域は、リング状振動ジャイロ100を構成する構造体が何も存在しない空間又は空隙部分であり、図面を分かりやすくするために便宜上設けられた領域である。
第2の領域は、リング状振動体11の一部と連結しているレッグ部15,・・・,15である。このレッグ部15,・・・,15もシリコン基板10から形成されている。また、レッグ部15,・・・,15上には、リング状振動体11上のそれらと連続する上述のシリコン酸化膜20、第2下層金属膜31、及び第2上層金属膜51がレッグ部15,・・・,15の上方に形成されている。ここで、レッグ部15,・・・,15の幅は15μmであり、それらの上方には、レッグ部15,・・・,15の一方の端部から約1μm離れた場所から幅約3μmの第2上層金属膜51で構成される引き出し電極14a,・・・,14aが形成されている。また、レッグ部15,・・・,15の他方の端部から約1μm離れた場所から幅約3μmの第2下層金属膜31で構成される引き出し電極14b,・・・,14bが形成されている。なお、本実施形態のレッグ部15,・・・,15の上方には、圧電体膜40は形成されていない。
第3の領域は、上述のレッグ部15,・・・,15に連結しているシリコン基板10から形成される支柱19及び電極パッド18,・・・,18を備えた電極パッド用固定端部17,・・・,17である。本実施形態では、支柱19が、図示しないリング状振動ジャイロ100のパッケージ部に連結し、固定端としての役割を果たしている。また、本実施形態のリング状振動ジャイロ100は、支柱19以外の固定端として、電極パッド用固定端部17,・・・,17を備えている。この電極パッド用固定端部17,・・・,17は、支柱19及び上述のパッケージ部のみに連結しているため、実質的にリング状振動体11の動きを阻害しない。また、図2に示すように、支柱19及び電極パッド用固定端部17,・・・,17の上面には、グラウンド電極である固定電位電極16を除き、レッグ部15,・・・,15上のそれらと連続する上述のシリコン酸化膜20、第2下層金属膜31、及び第2上層金属膜51が形成されている。ここで、シリコン酸化膜20上に形成された第2下層金属膜31が固定電位電極16の役割を担っている。また、支柱19及び電極パッド用固定端部17,・・・,17の上方には、レッグ部15,・・・,15の上方のそれと連続する第2上層金属膜51によって形成される引き出し電極14a,・・・,14a及び電極パッド18,・・・,18が形成されている。
上述のとおり、圧電体膜40がレッグ部15,・・・,15の上方に形成されていない。従って、本実施形態のレッグ部15,・・・,15の上方には、第1上層金属膜50の引き出し電極14a,・・・,14a(第1上層金属膜51)と第1下層金属膜30の引き出し電極14b,・・・,14b(第2下層金属膜31)とが、シリコン酸化膜20上で同層となる。なお、第2下層金属膜31の下のシリコン酸化膜20の厚みよりも、第2上層金属膜51の下のシリコン酸化膜20の厚みの方が薄い場合があるが、本出願では、そのような場合であっても第2上層金属膜51と第2下層金属膜31とは同層であると定義する。
本実施形態では、第1上層金属膜50の引き出し電極14a,・・・,14aと第1下層金属膜30の引き出し電極14b,・・・,14bとが、シリコン酸化膜20上で同層に形成されるため、コンデンサーとしても機能する圧電体膜40が、第2上層金属膜51と第2下層金属膜31との間に挟まれない。従って、例えば、リング状振動ジャイロ100が外部からの不意の衝撃(外乱)を受けても、レッグ部15,・・・,15の上方の各引き出し電極14a,14bの存在に起因するノイズは発生しない。換言すれば、本実施形態のリング状振動ジャイロ100は、いわゆるバウンスモードやロッキングモード、あるいはリング状振動ジャイロ100が配置される平面内の移動を生じさせるトランスモードの振動を励起する外部衝撃に対する耐衝撃性が高められている。また、前述のとおり、各引き出し電極14a,14bの領域の合成された静電容量が大幅に低減すると、外乱によらないノイズ信号の強度も顕著に弱まるため、角速度の測定精度が向上する。
さらに、例えば、各引き出し電極14a,14bに駆動電極13a,13aに与えられる電圧が印加された場合であっても、レッグ部15,・・・,15の上方には圧電体膜40が形成されていないため、いわゆる逆圧電効果も生じない。その結果、リング状振動ジャイロ100の一次振動に対する悪影響を生じさせない、又は著しく減らすことができる。すなわち、レッグ部15,・・・,15の上方に圧電体膜40を挟んで第2上層金属膜51と第2下層金属膜31が形成されている場合と比較して、不要な一次振動の励起を抑えることができる。加えて、第1検出電極13b,13b及び第2検出電極13d,13dによる検出の際の不要なノイズの発生も抑えることができる。
なお、本実施形態では、レッグ部15,・・・,15の上方に圧電体膜40が形成されていない。しかしながら、仮に、図2に相当する断面図である図7に示されたリング状振動ジャイロ200ように、製造プロセス上の何らかの理由によって、薄い(例えば、0.1μm以下)圧電体膜40が第1下層金属膜30と第1上層金属膜50との間に残ったとしても、本実施形態の効果は大きく損なわれない。本実施形態の第1上層金属膜50の引き出し電極14a,・・・,14aと第1下層金属膜30の引き出し電極14b,・・・,14bとの距離が、約7μm以上離れているため、実質的な圧電体膜40の静電容量が小さくなる。その結果、残留する圧電体膜40の影響は大幅に低減される。なお、第1上層金属膜50の引き出し電極14a,・・・,14aと第1下層金属膜30の引き出し電極14b,・・・,14bとの距離が、正面視において3μm以上10μm以下であることが好ましい。前述の距離が3μm未満であれば、圧電体膜40を挟んだ結合的な容量値によって、リング状振動ジャイロ100の動作に影響を与えるおそれが高まるためである。また、前述の距離が10μmを超えると、リング状振動ジャイロ100の全体としてのサイズ低減の要求に見合うレッグ部15,・・・,15の幅とならないためである。但し、上述のノイズ信号の低減の観点から、前述の圧電体膜40が残らないように製造することが好ましい。従って、上述の圧電体膜40のエッチングの際には、圧電体膜40のエッチング速度及びシリコン酸化膜20のエッチング速度の双方を考慮した上で、丁度、圧電体膜40が完全にエッチングされる時間よりもやや長めのエッチング時間を採用することが好ましい。
次に、本実施形態のリング状振動ジャイロ100の製造方法について、図4A乃至図4Jに基づいて説明する。なお、図4A乃至図4Jは、図2における一部の範囲に対応する断面図である。
まず、図5に示すシリコン基板10のエッチング装置500の構成について説明する。エッチング対象となるシリコン基板10は、チャンバー520の下部側に設けられたステージ521に載置される。チャンバー520には、エッチングガス、有機堆積物形成ガス(以下、保護膜形成ガスともいう)から選ばれる少なくとも一種類のガスが、各ボンベ522a,522bからそれぞれガス流量調整器523a,523bを通して供給される。これらのガスは、第1高周波電源525により高周波電力を印加されたコイル524によりプラズマ化される。その後、第2高周波電源526を用いてステージ521に高周波電力が印加されることにより、これらの生成されたプラズマはシリコン基板10に引き込まれる。このチャンバー520内を減圧し、かつプロセス後に生成されるガスを排気するため、チャンバー520には真空ポンプ527が排気流量調整器528を介して接続されている。尚、このチャンバー520からの排気流量は排気流量調整器528により変更される。上述のガス流量調整器523a,523b、第1高周波電源525、第2高周波電源526及び排気流量調整器528は、制御部529により制御される。なお、図4は、シリコン基板10をエッチングするための装置構成として説明されたが、上述の圧電体膜40や金属膜のためのエッチング装置としても利用され得る。例えば、エッチング装置500を用いれば、チャンバー520内に導入するガスの種類を適宜選定することによって、後述のシリコン以外の対象をエッチングすることもできる。
本実施形態のリング状振動ジャイロ100の製造方法では、最初に、図4Aに示すように、シリコン基板10上に、シリコン酸化膜20、及び同じ金属膜である第1下層金属膜30と第2下層金属膜31が積層される。前述の各膜は公知の成膜手段によって形成されている。本実施形態では、シリコン酸化膜20は公知の手段による熱酸化膜である。また、各下層金属膜30,31は、いずれも公知のスパッタリング法により形成されている。なお、これらの膜の形成は、前述の例に限定されず、他の公知の手段によっても形成され得る。
次に、各下層金属膜30,31の一部がエッチングされる。本実施形態では、各下層金属膜30,31上に公知のレジスト膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術により形成されたパターンに基づいてドライエッチングを行うことにより、図4Bに示される各下層金属膜30,31が形成される。但し、第2下層金属膜31は、図4B中に描かれていない。ここで、各下層金属膜30,31のドライエッチングは、上述のエッチング装置500を用いて、アルゴン(Ar)又はアルゴン(Ar)と酸素(O)の混合ガスを用いた公知のエッチング条件によって行われた。
その後、図4Cに示すように、圧電体膜40が積層される。本実施形態では、圧電体膜40が公知のスパッタリング法により形成されている。なお、圧電体膜40は、スパッタリング法のみならず、他の公知の手段によっても形成され得る。
続いて、図4Dに示すように、圧電体膜40の一部がエッチングされる。まず、上述と同様、フォトリソグラフィ技術によりパターニングされた新たなレジスト膜に基づいて、圧電体膜40がドライエッチングされる。なお、本実施形態の圧電体膜40のドライエッチングは、上述のエッチング装置500を用いて、アルゴン(Ar)とCガスの混合ガス、又はアルゴン(Ar)とCガスとCHFガスの混合ガスを用いた公知のエッチング条件によって行われた。
その後、図4Eに示すように、傾斜面を有する圧電体膜40上に、同じ金属膜である第1上層金属膜50及び第2上層金属膜51が一様に積層される。本実施形態では、各上層金属膜50,51が公知のスパッタリング法により形成されている。なお、各上層金属膜50,51も、スパッタリング法のみならず、他の公知の手段によっても形成され得る。
次に、各上層金属膜50,51の一部がエッチングされる。本実施形態では、公知のスプレーコーター(参考文献として、光技術情報誌「ライトエッジ」No.29,p.18)を用いて各上層金属膜50,51上に公知のレジスト膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術により形成されたパターンに基づいてドライエッチングが行われる。その結果、図4Fに示される各上層金属膜50,51が形成される。ここで、各上層金属膜50,51のドライエッチングは、アルゴン(Ar)又はアルゴン(Ar)と酸素(O)の混合ガスを用いた公知のリアクティブイオンエッチング(RIE)条件によって行われる。
続いて、図4Gに示すように、各下層金属膜30,31の一部がエッチングされる。本実施形態の各下層金属膜30,31のドライエッチングは、上述のエッチング装置500を用いて、アルゴン(Ar)又はアルゴン(Ar)と酸素(O)の混合ガスを用いた公知のエッチング条件によって行われた。
次に、図4Hに示すように、上述のエッチング装置500を用いてシリコン酸化膜20及びシリコン基板10のドライエッチングが行われる。まず、上述と同様、フォトリソグラフィ技術によりパターニングがされた新たなレジスト膜に基づいて、シリコン酸化膜20がドライエッチングされる。本実施形態のシリコン酸化膜20のドライエッチングは、アルゴン(Ar)又はアルゴン(Ar)と酸素(O)の混合ガスを用いた公知のエッチング条件によって行われた。
その後、本実施形態のシリコン基板10のドライプロセスによる貫通エッチングが行われる(図4J)。本実施形態では、保護膜形成ガスが導入される保護膜形成工程とエッチングガスが導入されるエッチング工程とを順次繰り返す方法が採用される。尚、本実施形態の保護膜形成ガスはCであり、エッチングガスはSFである。
また、前述のドライエッチングは、貫通時にシリコン基板10を載置するステージをプラズマに曝さないようにするための保護基板をシリコン基板10の下層に伝熱性の優れたグリース等により貼り付けた状態で行われる。そのため、例えば、貫通後にシリコン基板10の厚さ方向に垂直な方向の面、換言すればエッチング側面が侵食されることを防ぐために、特開2002−158214に記載されているドライエッチング技術が採用されることは好ましい一態様である。
上述の通り、シリコン基板10及びシリコン基板10上に積層された各膜のエッチングによって、リング状振動ジャイロ100の中心的な構造部が形成されたのち、公知の手段によるパッケージへの収容工程、及び配線工程を経ることにより、リング状振動ジャイロ100が形成される。本実施形態では、全てドライエッチングが採用されているため、加工精度の高い振動ジャイロが製造できる。
次に、リング状振動ジャイロ100が備える各電極の作用について説明する。上述の通り、本実施形態はイン・プレーンのcos2θの振動モードの一次振動が励起される。なお、固定電位電極16が接地されるため、固定電位電極16と連続して形成されている各下層金属膜30,31は一律に0Vになっている。
最初に、図1に示すように、2つの駆動電極13a,13aに1VP−0の交流電圧が印加される。その結果、圧電体膜40が伸縮して一次振動が励起される。ここで、本実施形態では第1上層金属膜50がリング状振動体11の上面における中央線よりも外側に形成されているため、リング状振動体11の側面に形成されることなく圧電体膜40の伸縮運動をリング状振動体11の一次振動に変換することが可能となる。
次に、図1に示すモニタ電極13c,13cが、上述の一次振動の振幅及び共振周波数を検出して、図示しない公知のフィードバック制御回路に信号を送信する。本実施形態のフィードバック制御回路は、駆動電極13a,13aに印加される交流電圧の周波数とリング状振動体11が持つ固有周波数が一致するように制御するとともに、リング状振動体11の振幅がある一定の値となるようにモニタ電極13c,13cの信号を用いて制御している。その結果、リング状振動体11は、一定の振動が持続される。
上述の一次振動が励起された後、図1に示すリング状振動ジャイロ100の配置された平面に垂直な軸(紙面に垂直な方向の軸、以下、単に「垂直軸」という)の回りで角速度が加わると、cos2θの振動モードである本実施形態では、コリオリ力により一次振動の振動軸に対して両側に45°傾いた新たな振動軸を有する二次振動が生じる。
この二次振動が2つの第1検出電極13b,13bと、2つの第2検出電極13d,13dによって検出される。本実施形態では、図1に示すように、第1検出電極13b,13b及び第2検出電極13d,13dは、それぞれ二次振動の振動軸に対応して配置されている。また、全ての第1検出電極13b,13b及び第2検出電極13d,13dは、リング状振動体11の上面における中央線よりも外側に形成されている。従って、角速度を受けて励起される二次振動によって生じる第1検出電極13b,13bと第2検出電極13d,13dの電気的信号の正負が逆になる。これは、図6に示すように、例えば、リング状振動体11が縦に楕円となる振動体11aの振動状態に変化した場合、中央線より外側に配置されている第1検出電極13bの位置の圧電体膜40は、Aに示す矢印の方向に伸びる一方、中央線より外側に配置されている第2検出電極13dの位置の圧電体膜40は、Aに示す矢印の方向に縮むため、それらの電気的信号は逆になる。同様に、リング状振動体11が横に楕円となる振動体11bの振動状態に変化した場合、第1検出電極13bの位置の圧電体膜40は、Bに示す矢印の方向に縮む一方、第2検出電極13dの位置の圧電体膜40は、Bに示す矢印の方向に伸びるため、この場合も、それらの電気的信号が逆になる。
ここで、公知の差分回路である演算回路70において、第1検出電極13b,13bと第2検出電極13d,13dの電気信号の差が算出される。その結果、検出信号は第1検出信号又は第2検出信号のいずれか一方のみの場合と比較して約2倍の検出能力を備えることになる。
<第2の実施形態>
図8は、本実施形態におけるもう一つのリング状振動ジャイロ300の図1に相当する図である。また、図9は、図3に相当する斜視図である。本実施形態のリング状振動ジャイロ300は、第1の実施形態における引き出し電極14b、すなわち、第2下層金属膜31が形成される位置の一部を除き、第1の実施形態のリング状振動ジャイロ100と同一の構成を備える。また、その製造方法は一部を除いて第1の実施形態と同じである。さらに、本実施形態の振動モードは、駆動及び検出に関して第1の実施形態と同様、イン・プレーンのcos2θの振動モードである。従って、第1の実施形態と重複する説明は省略される。
図8及び図9に示すとおり、本実施形態の引き出し電極14b,・・・,14bは、もう一つの引き出し電極14a,・・・,14aと同様、それぞれの電極の最も近いレッグ部15,・・・,15の上方に形成される。第1の実施形態と同様、レッグ部15,・・・,15の上方には、レッグ部15,・・・,15の一方の端部から約1μm離れた場所から幅約3μmの第2上層金属膜51で構成される引き出し電極14a,・・・,14aが形成されている。また、レッグ部15,・・・,15の他方の端部から約1μm離れた場所から幅約3μmの第2下層金属膜31で構成される引き出し電極14b,・・・,14bが形成されている。なお、本実施形態のレッグ部15,・・・,15の上方にも、圧電体膜40は形成されていない。
本実施形態のリング状振動ジャイロ300の製造方法は、第1の実施形態のエッチングマスクの一部を変更するだけで足りる。具体的には、各下層金属膜30,31の一部をエッチングする際のエッチングマスクを変更すれば、引き出し電極14b,・・・,14bの配置を変更することができる。その他のエッチング条件は第1の実施形態のそれと同じである。
本実施形態におけるリング状振動ジャイロ300も、第1の実施形態のように、第1上層金属膜50の引き出し電極14a,・・・,14aと第1下層金属膜30の引き出し電極14b,・・・,14bとが、シリコン酸化膜20上で同層に形成される。つまり、コンデンサーとしても機能する圧電体膜40が、第2上層金属膜51と第2下層金属膜31との間に挟まれない。従って、例えば、リング状振動ジャイロ100が外部からの不意の衝撃(外乱)を受けても、レッグ部15,・・・,15の上方の各引き出し電極14a,14bの存在に起因するノイズは発生しない。換言すれば、本実施形態のリング状振動ジャイロ300は、いわゆるバウンスモードやロッキングモード、あるいはリング状振動ジャイロ100が配置される平面内の移動を生じさせるトランスモードの振動を励起する外部衝撃に対する耐衝撃性が高められている。また、前述のとおり、各引き出し電極14a,14bの合成された静電容量が大幅に低減すると、外乱によらないノイズ信号の強度も顕著に弱まるため、角速度の測定精度が向上する。
さらに、例えば、各引き出し電極14a,14bに駆動電極13a,13aに与えられる電圧が印加された場合であっても、レッグ部15,・・・,15の上方には圧電体膜40が形成されていないため、いわゆる逆圧電効果も生じない。その結果、リング状振動ジャイロ300の一次振動に対する悪影響を生じさせない、又は著しく減らすことができる。すなわち、レッグ部15,・・・,15の上方に圧電体膜40を挟んで第2上層金属膜51と第2下層金属膜31が形成されている場合と比較して、不要な一次振動の励起を抑えることができる。加えて、第1検出電極13b,13b及び第2検出電極13d,13dによる検出の際の不要なノイズの発生も抑えることができる。
ところで、上述の各実施形態では、中央線より外側に駆動電極と検出電極が形成されていたが、これに限定されない。駆動電極のみ、又は検出電極のみが中心線よりも内側に配置されている場合であっても本発明の効果と同様の効果が奏される。さらに駆動電極及び検出電極が、ともに中心線よりも内側に配置されている場合であっても本発明の効果と同様の効果が奏される。
さらに、上述の各実施形態以外に、イン・プレーンの一次振動であって、アウト・オブ・プレーンの二次振動を用いた多軸ジャイロや、アウト・プレーンの一次振動であって、イン・オブ・プレーンの二次振動を用いた多軸ジャイロに対しても、本発明は適用され得る。
また、上述の各実施形態は、円環状の振動体を用いた振動ジャイロで説明されているが、円環状の代わりに、多角形状の振動体であってもよい。例えば、正六角形、正八角形、正十二角形、正二十角形等の正多角形状の振動体であっても、本発明の効果と実質的に同様の効果が奏される。また、図10に示すリング状振動ジャイロ400の八角形状の振動体111のような振動体であってもよい。振動体の正面視において点対象形状となる多角形状の振動体が採用されれば、振動体の振動時の安定性の観点で好ましい。また、「円環状」には楕円形状が含まれるが、正面視において、振動体となるリングが略真円状であることが好ましい。
また、上述の各実施形態のシリコン酸化膜の代わりに、例えば、シリコン窒化膜や、シリコン酸窒化膜が形成されていても、本発明の効果と実質的に同様の効果が奏される。
さらに、上述の各実施形態では、シリコンを母材とするリング状振動ジャイロが採用されているが、これにも限定されない。例えば、振動ジャイロの母材がシリコンゲルマニウムであってもよい。以上、述べたとおり、本発明の範囲内に存在する変形例もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明は、振動ジャイロとして種々のデバイスの一部として広く適用され得る。
本発明の1つの実施形態におけるリング状振動ジャイロの中心的役割を果たす構造体の正面図である。 図1のA−A断面図である。 図1の一部の斜視図である。 本発明の1つの実施形態におけるリング状振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるリング状振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるリング状振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるリング状振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるリング状振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるリング状振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるリング状振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるリング状振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるリング状振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態におけるリング状振動ジャイロの製造装置の構成を示す断面図である。 第1検出電極と第2検出電極の電気的信号の正負を概念的に説明する図である。 本発明の他の実施形態における図2に相当する断面図である。 本発明の他の実施形態における図1に相当する断面図である。 本発明の他の実施形態における図3に相当する断面図である。 本発明の他の実施形態における振動体形状を説明する図である。
符号の説明
10 シリコン基板
11,11a,11b リング状振動体
12 交流電源
13a 駆動電極
13b 第1検出電極
13c モニタ電極
13d 第2検出電極
14a 上層金属膜の引き出し電極
14b 下層金属膜の引き出し電極
15 レッグ部
16 固定電位電極(グラウンド電極)
17 電極パッド用固定端部
18 電極パッド
19 支柱
20 シリコン酸化膜
30 第1下層金属膜
31 第2下層金属膜
40 圧電体膜
50 第1上層金属膜
51 第2上層金属膜
70 演算回路
100,200,300,400 リング状振動ジャイロ
111 振動体
500 エッチング装置
520 チャンバー
521 ステージ
522a,522b ガスボンベ
523a,523b ガス流量調整器
524 コイル
525 第1高周波電源
526 第2高周波電源
527 真空ポンプ
528 排気流量調整器
529 制御部

Claims (4)

  1. 円環状又は多角形状の振動体と、
    前記振動体を柔軟に支持するとともに固定端を有するレッグ部と、
    前記振動体の上方に形成されるとともに、第1上層金属膜及び第1下層金属膜により圧電体膜を厚み方向に挟む複数の電極と、
    前記レッグ部上の絶縁体膜上に形成されるとともに、前記第1下層金属膜と連続する第2下層金属膜と、
    前記絶縁体膜上又はその上方に形成されるとともに、前記第1下層金属膜及び前記第2下層金属膜と接することなく前記圧電体膜上を経由して前記第1上層金属膜と連続する、前記第2下層金属膜と実質的に同層の第2上層金属膜とを備える
    振動ジャイロ。
  2. 円環状又は多角形状の振動体と、
    前記振動体を柔軟に支持するとともに固定端を有するレッグ部と、
    前記振動体の上方に形成されるとともに、第1上層金属膜及び第1下層金属膜により圧電体膜を厚み方向に挟む複数の電極と、
    前記レッグ部上の絶縁体膜上に形成されるとともに、前記第1下層金属膜と連続する第2下層金属膜と、
    前記絶縁体膜上に形成されるとともに、前記第1下層金属膜及び前記第2下層金属膜と接することなく前記圧電体膜上を経由して前記第1上層金属膜と連続する第2上層金属膜とを備える
    振動ジャイロ。
  3. 前記第2上層金属膜の下に薄い前記圧電体膜を備え、正面視において、前記第2上層金属膜と前記第2下層金属膜との距離が、3μm以上10μm以下である
    請求項1に記載の振動ジャイロ。
  4. 前記第2下層金属膜の下の前記絶縁膜の厚みが120nm以上200nm以下である
    請求項1又は請求項2に記載の振動ジャイロ。
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