JP5168637B2 - 金属磁性微粒子及びその製造方法、圧粉磁芯 - Google Patents

金属磁性微粒子及びその製造方法、圧粉磁芯 Download PDF

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Description

本発明は、磁気テープ又は磁気記録ディスク等の磁気記録媒体、電波吸収体、インダクタ又はプリント基板等の電子デバイス(ヨーク等の軟磁性体)、圧粉磁芯、光触媒、核酸抽出用磁気ビーズ、医療用マイクロスフィア等に用いる金属磁性微粒子、及びその製造方法に関する。
電子機器の小型軽量化及び高性能化に伴い、電子機器を構成する電子デバイスに用いられる材料においても高性能化及びナノサイズ化が要求されている。例えば磁気テープに塗布する磁性微粒子は、磁気記録密度の向上を目的として、ナノサイズ化と飽和磁化の向上が同時に要求されている。
またアレルギーなどの疾病を診断するために抗原等のタンパク質を回収する方法として、磁気分離法が広く用いられるようになってきており、高飽和磁化を有し耐食性に優れたナノサイズの磁気ビーズの要求が高まってきている。特許文献1においては酸化鉄よりも高飽和磁化である金属鉄微粒子を用いた磁気ビーズが提案されている。また電子機器の駆動周波数の高周波化に伴い、高周波下においても高効率の磁性素子を実現できるような高性能な磁性材料が求められている。このため特許文献2では飽和磁束密度の高い鉄系の金属粉末が提案されている。
金属の磁性微粒子はフェライト等の酸化物微粒子に比べて飽和磁化が大きいため、工業的利用への期待が大きい。例えば、金属Feの飽和磁化は218Am/kgと酸化鉄に比べて非常に大きいので、磁場応答性に優れ、信号強度が大きくとれるという利点がある。しかし金属Fe等の金属微粒子は容易に酸化し、例えば10μm以下の微粒子状にすると、比表面積の増大により大気中で激しく酸化燃焼するので、大気中にて乾燥状態で取り扱うのが難しい。そのため、フェライトやマグネタイト等の化学的に安定な酸化物微粒子が広く利用されている。
金属磁性微粒子の酸化を防ぐため、特許文献3においてはFeの酸化物をほう素または炭素で固相還元することにより、ほう素、窒素、炭素の少なくとも一つを主要元素として含む化合物で金属Fe微粒子を被覆している。しかしこの方法では金属磁性微粒子の被覆が十分ではなく、例えば水溶液中で用いる場合には被覆が不完全な部分から腐食してしまい、磁気ビーズ等の高耐食性が要求される用途には適さない。
また炭素で被覆された金属Fe微粒子においては核粒子に炭素が固溶することによってオーステナイト相と呼ばれる常磁性のγ−(Fe,C)相が安定化する、あるいは炭化鉄が形成されることによって飽和磁化が低下してしまうという問題があった。特に金属微粒子の粒径が10μm以下、更には1μm以下の微粒子となる場合にはγ−(Fe,C)相の安定化が顕著となり、高飽和磁化の微粒子を得ることが困難であった。以上より高飽和磁化でなおかつ高耐食性の金属微粒子を安価に製造し得る工業生産性に優れた方法が望まれている。
特開2006−97123号公報 特開2007−146259号公報 特開2005−89796号公報
従って、本発明の目的は、高飽和磁化を有し、なおかつ耐食性に優れた金属磁性微粒子、及びその製造方法を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明に至った。 本発明の金属磁性微粒子の製造方法は、Feの酸化物粉末とSiを含む化合物粉末(但し、Siを含む化合物粉末にはSi単体も含む)と、炭素供給源となる原料の粉末とを混合する混合工程と、 前記混合工程で得られた粉末を、非酸化性雰囲気中、800〜1600℃の範囲内で熱処理する第1の熱処理工程とを有し、前記第1の熱処理工程によって、Feおよび元素Xを含有する核粒子と、炭素膜とを有する金属磁性微粒子が形成され、 前記第1の熱処理工程の後、前記金属磁性微粒子を400〜750℃の範囲内で熱処理する第2の熱処理工程とを有し、 前記第2の熱処理工程を経た前記金属磁性微粒子において、前記核粒子はα−Fe相と前記α−Fe相とは異なる強磁性相とを有し、 前記強磁性相はメスバウアー分光分析によって得られる内部磁場の値が25〜31Tの範囲内となる相であり、 前記核粒子には、前記強磁性相が20〜55vol%含まれ、前記炭素膜の平均膜厚が30〜40nmであることを特徴とする。 また、別の本発明の金属磁性微粒子の製造方法は、Feの酸化物粉末とSiを含む化合物粉末(但し、Siを含む化合物粉末にはSi単体も含む)と、炭素供給源となる原料の粉末とを混合する混合工程と、 前記混合工程で得られた粉末を、非酸化性雰囲気中、800〜1600℃の範囲内で熱処理する第1の熱処理工程とを有し、 前記第1の熱処理工程によって、FeおよびSiを含有する核粒子と、炭素膜とを有する金属磁性微粒子が形成され、 前記第1の熱処理工程の後、前記金属磁性微粒子を400℃〜750℃の範囲内で熱処理する第2の熱処理工程とを有し、 前記第2の熱処理工程を経た前記金属磁性微粒子において、前記核粒子はSiを1〜10mass%含むとともに、α−Fe相と前記α−Fe相とは異なる強磁性相とを有し、 前記強磁性相はメスバウアー分光分析によって得られる内部磁場の値が25〜31Tの範囲内となる相であり、 前記核粒子には、前記強磁性相が20〜55vol%含まれることを特徴とする。
第1の熱処理ではFeの酸化物を還元する。第2の熱処理では第1の熱処理時に生成したγ−(Fe,C)相あるいは炭化鉄をα−Fe相と炭素に分解する反応を促進させる。この分解反応は元素Xの添加によって促進されるものであり、元素Xを無添加とした場合は分解が不十分である。このため本発明の金属磁性微粒子を製造するためには2段熱処理(前記第1及び第2の熱処理)を実施することが好ましい。
前記本発明の製造方法の第2の熱処理を経ることにより、核粒子はα−Fe相と前記α−Fe相とは異なる強磁性相とを有し、前記強磁性相はメスバウアー分光分析によって得られる内部磁場の値が25〜32Tの範囲内となる相であり、前記核粒子には前記強磁性相が20〜55vol%含まれている金属磁性粒子を得る。前記炭素膜の平均膜厚が30〜40nmであることが好ましい。または、前記核粒子はSiを1〜10mass%含むことが好ましい。Siを無添加とした場合は内部磁場の低い炭化鉄(FeCの内部磁場は約20Tである。)が10vol%以上析出し、全体的な飽和磁化を低下させてしまう。Siを添加することにより内部磁場の値が25〜32Tの範囲内となる強磁性相が20〜55vol%含まれるため、高飽和磁化を維持することができる。
前記金属磁性微粒子において、前記核粒子はAl、Co、Ni及びSiから選ばれる少なくとも1種の元素を1〜10mass%含むことが好ましい。これら元素は核粒子であるFe中の炭素を黒鉛として析出させる作用があるため、常磁性のγ−Fe相や低飽和磁化の炭化鉄の分解を促進するだけでなく、炭素を被覆層へと析出させて被覆率を向上させ、耐食性を向上させる。
本発明により、高い飽和磁化と高耐食性を両立した金属磁性微粒子を得ることができる。
[1]金属磁性微粒子の製造方法
本発明の金属磁性微粒子は、Feの酸化物を炭素(C)で熱還元する固相還元反応において熱処理時にCがFe中に固溶する、あるいはFeと反応してFe−C相を形成することを避けるために、2段熱処理を実施すると共にC析出を促進する元素Xを原料に添加することを特徴としている。
(1)Feの酸化物粉末
Feの酸化物粉末の粒径は、金属磁性微粒子の目標粒径に合わせて選択し得るが、0.001〜5μmの範囲内であるのが好ましい。粒径が0.001μm未満では、2次凝集が著しく起こるため、以下の製造工程での取り扱いが困難である。また5μm超では、金属酸化物粉末の比表面積が小さすぎるため、還元反応の進行が遅い。より好ましい金属酸化物粉末の実用的な粒径は0.005〜1μmである。Feの酸化物としてはFe、Fe、FeO等が挙げられ、Feが安価である点で好ましい。
(2)元素X(XはAl、Co、Ni及びSiから選ばれる少なくとも1種である。)を含む化合物粉末
元素XはAl、Co、Ni及びSiから選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、特にSiはC析出促進作用が大きいので好適である。前記元素Xの化合物粉末とは元素X単体、炭化物、窒化物、酸化物のいずれかが好ましい。ただし前記元素Xの酸化物の中で酸化鉄よりも熱力学的に安定であるものは熱還元されたFeと反応することが困難となり相応しくない。X化合物として具体的にはAl、AlC、AlN、Co、Co、Ni、NiO、NiN、Si、SiC、Si、及びこれら合金などが挙げられる。Al、SiOは熱力学的に安定であるので不適である。固相反応性を考慮すると、前記元素Xの化合物粉末の粒径は0.001〜5μmの範囲内であるのが好ましい。粒径が0.001μm未満では比表面積が大きすぎて容易に酸化し、取り扱いが困難である。また5μm超では比表面積が小さすぎるため、Feとの反応性が低く添加効果が期待できない。より好ましくは0.001〜1μmが好ましい。
(3)炭素を含む化合物粉末
炭素供給源となる原料の粉末としては、炭素粉(グラファイト、カーボンブラック、或いは天然黒鉛等)が適しているが、炭素を含む化合物であってもよい。すなわち石炭や活性炭、コークスや脂肪酸、ポリビニルアルコールなどの高分子、B−C化合物、金属を含む各種炭化物であってもよい。ただし、被膜の炭素純度を高くするためには、炭素粉を用いるとよい。
(4)原料粉末の混合
Feの酸化物粉末と元素X(XはAl、Co、Ni及びSiから選ばれる少なくとも1種である。)を含む化合物粉末、及び炭素を含む化合物粉末を混合するためには、ボールミル、ビーズミル、V型ミキサー、乳鉢、ライカイ機、各種ミキサーを用いるのが好ましい。より均一に混合するためには水やアルコールなどの有機溶媒中で湿式混合することが好ましい。
Feの酸化物粉末に対する炭素化合物粉末の配合比率は、少なくとも還元反応に必要な化学量論比であることが好ましい。前記化学量論比よりも少ない場合には熱処理の際に焼結粒成長してしまい微粒子を得ることが出来ない。また元素X(XはAl、Co、Ni及びSiから選ばれる少なくとも1種である。)を含む化合物粉末の配合比は、元素Xの濃度がFe対比で1〜10mass%となる比率であることが好ましい。元素XのFe対比濃度が1mass%未満の場合はC析出促進効果が十分に得られず好ましくない。また元素XのFe対比濃度が10mass%を超える場合は高飽和磁化を発現する強磁性相の含有率が低下し、飽和磁化の低下を招くので好ましくない。また上記原料粉末を均一に混合するため、必要に応じて分散剤を添加することが好ましい。Fe対比濃度とは、各原料粉末に含まれるFeとXの合計質量を100mass%としたときのXの割合を表し、一般式ではX/(Fe+X)×100(mass%)で表される。
(5)熱処理
前記原料の混合粉末は以下に述べる2段熱処理を施すことが好ましい。まず第1の熱処理は800〜1600℃の範囲で熱処理し、Feの酸化物を炭素によって金属Feへと還元する。800℃未満であると還元反応の進行が不十分であり、好ましくない。1600℃を超える高温では粉末中の粒子同士が焼結粒成長するため好ましくない。また熱処理に用いる炉にも耐熱性が要求され製造コストが嵩んでしまう。前記第1熱処理においては還元反応が進行すると共に元素X(XはAl、Co、Ni及びSiから選ばれる少なくとも1種である。)とFeとが合金化し、FeへのC固溶限を低下させる効果もある。更に第2の熱処理として400〜750℃の範囲で熱処理することが好ましい。この温度範囲はFe−C2元状態図においてα−Fe相が安定な温度領域である。この第2熱処理を施すことによって高温相であるγ−Fe相の残留を抑制することができる。γ−Fe相は常磁性相であるため、高飽和磁化を維持するためには残留を抑制することが好ましい。第2熱処理の温度は400℃未満であるとγ−Fe相からα−Fe相への相転移が不十分であり好ましくない。また750℃超であるとγ−Fe相の安定領域に到達するので好ましくない。γ−Fe相の残留を十分抑制するには温度範囲は600〜750℃がより好ましい。
なお、上述の熱処理において還元反応を十分に進行させるためには非酸化性雰囲気であることが好ましく、Ar、Heなどの不活性ガスや水素、窒素、炭酸ガスなどが選択される。特に安全かつ安価な点では窒素雰囲気がより好ましい。
(6)精製・磁気分離
本発明の金属磁性微粒子は前記熱処理によって製造されるが、非磁性成分として原料として用いた炭素を含む化合物粉末の余剰分などが含まれる。したがってより高飽和磁化を有する金属磁性微粒子を得るためには、磁気分離操作によって金属磁性微粒子のみに精製することが好ましい。この精製処理には予め熱処理直後の粉末をイソプロピルアルコール、エタノールなどのアルコール中またはアセトン中に十分分散させた後、永久磁石などで磁性粒子を固定化し、その他の非磁性成分を流出除去することが好ましい。アルコール中での分散には分散機能を発現する界面活性剤を用いたり、あるいは機械的に分散力を付与することが好ましい。
[2]金属磁性微粒子の構造及び特性
(1)金属磁性微粒子の構造
本発明の金属磁性微粒子は炭素で被覆されており、核粒子は金属鉄である。前記核粒子においてα−Fe相の他にメスバウアー分析によって得られる内部磁場の値が25〜31Tの範囲となる強磁性相が20〜55vol%含まれていることが好ましい。内部磁場の値が25T未満であると磁性が弱まり飽和磁化が小さくなってしまう。また内部磁場が31T超であるとα−Fe相以外に酸化鉄Feが含まれてしまう。前記内部磁場が25〜31Tの範囲となる強磁性相は体積比で20〜55vol%含まれていることが好ましい。前記強磁性相の含有率が20vol%未満であると元素X(XはAl、Co、Ni及びSiから選ばれる少なくとも1種である。)の添加効果が十分に得られずFe中に炭素が固溶した状態となり、飽和磁化が低下するだけでなく炭素による被覆が不十分となり耐食性が低下する。また前記強磁性相の含有率が55vol%を超えると高飽和磁化であるα−Fe相の含有率が低下してしまい、結果として飽和磁化の低下を招くので好ましくない。
前記核粒子を被覆する被覆層は平均膜厚が30〜40nmであることが好ましい。平均膜厚が30nm未満であると被覆による核粒子の保護が不十分となり耐食性が低下してしまう。一方平均膜厚が40nm超であると被覆層の体積が多く磁性成分の体積比率が低下してしまい飽和磁化が低下するので好ましくない。核粒子を十分に保護し、なおかつ磁性成分の体積比率をある程度維持するためには被覆層の平均膜厚が前記範囲であることが好ましい。より好ましくは平均粒径d50と平均膜厚tの比率(=t/d50)が0.016〜0.020の範囲となることである。ここで被覆層の平均膜厚は金属磁性微粒子の電子顕微鏡写真を用いて計測できる。1試料につき30粒以上計測し、その平均値を平均膜厚とする。また平均粒径d50は体積基準のメディアン径であり、粒径分布(体積基準)から求めた積算分布曲線において50%の積算値における粒径値である。
また本発明の金属磁性微粒子のd50は0.1〜5μmであることが好ましい。d50が0.1μm未満であると1粒子当りの飽和磁化が小さくなってしまう。また5μm超であると比表面積が小さくなってしまい、例えば医療用磁気ビーズとして用いる場合には目的物質との反応性が低下してしまう。また高周波用部品に用いられる場合には渦電流損が大きくなり好ましくない。0.1〜5μmの金属磁性微粒子であってもγ−Fe相の残留が少なく、高飽和磁化を発現する。
(2)磁気特性
本発明の金属磁性微粒子の飽和磁化は100〜195Am/kgであることが好ましい。飽和磁化が100Am/kg未満であると酸化鉄の値と同等となってしまう。また195Am/kg以上であると被覆層の体積比が少なすぎ、被覆が不十分となるので耐食性が低下してしまう。より好ましくは150〜195Am/kg、更に好ましくは180〜195Am/kgである。また本発明の金属磁性微粒子の保持力は1.3kA/mであることが好ましい。1.3kA/m以上であると残留磁化が大きくなり、粒子同士が磁気的凝集してしまうので実用上好ましくないだけでなく、軟磁性材料としての用途に適さなくなってしまう。
(3)耐食性の評価
PBSバッファー1ml中に本発明の金属磁性微粒子25mgを37℃で168h浸漬させた後のFe溶出量が0.8mg/l未満であることが好ましい。0.8mg/l以上であると金属Feを主体とする核粒子の被覆が不十分であり水溶液中での腐食が不可避であり磁性材料の安定性が低下するので好ましくない。またカオトロピック塩(グアニジン塩酸塩、グアニジン硝酸塩、グアニジン炭酸塩、グアニジンチオシアネート、尿素)水溶液1ml中に本発明の金属微粒子25mgを室温で24h浸漬させた後のFe溶出量が170mg/l未満であることが好ましい。170mg/l以上であると金属Feを主体とする核粒子の腐食が著しく、磁性材料としての品質が低下するので好ましくない。本発明の金属磁性微粒子は、Fe中に固溶していた炭素を十分被覆層へと析出させることにより、核粒子(Feコア)を十分に被覆することができ、高い耐食性を発現することができる。
本発明により、高飽和磁化を有する耐食性に優れた金属磁性微粒子を安価でかつ簡易に得られる。Feに固溶しているCを外部表面へと析出させることで核粒子を内部磁場の高い磁性相のみで構成することができ、なおかつ十分な被覆を実現する。したがって高透磁率の圧粉磁芯や高耐食性が要求される環境下で用いられるバイオ医療用磁気ビーズに好適である。
(4)高周波特性
本発明の金属磁性微粒子と有機樹脂とを混合した後、圧縮成形し、必要に応じて樹脂の熱硬化処理を施すことで、5〜10MHzの周波数帯域で優れた磁気特性(透磁率μ=8〜9)を示す圧粉磁芯を得ることができる。ここで前記樹脂は例えば、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂或いはエポキシ樹脂等を用いることができる。
(実施例1〜4)
平均粒径0.05μmのα−Fe粉末と平均粒径0.04μmのSiC粉末、及び平均粒径0.02μmのカーボンブラック粉末(C.B.)を表1で示した配合比でそれぞれ秤量し、ボールミルにて20時間湿式混合した。得られた混合スラリーを乾燥後、この混合粉末をアルミナ製ボートに適量充填して炉の中に配置し、流量が2(l/min)の窒素ガス気流中で室温から3℃/minの速度で昇温した後、1400℃で2時間保持して室温まで炉冷し、更に連続的に700℃まで昇温して1時間保持後に室温まで冷却する2段熱処理を実施した。熱処理直後の試料の飽和磁化を振動試料型磁化測定機(VSM)にて最大印加磁場1.6MA/mとして測定した。結果を表1に示す。また熱処理直後の試料粉末についてX線回折測定(線源:Cu−Kα線、測定範囲:20〜120°)を行い、相の同定を行った。
(比較例1)
SiC粉末を無添加とした以外は実施例1と同様にして試料を作製し、試料の飽和磁化を測定した。結果を表1に示す。またX線回折測定も実施例1と同様に行った。
(比較例2)
熱処理条件を1400℃で2時間の1段処理とした以外は比較例1と同様にして試料を作製した。熱処理直後の飽和磁化を表1に示す。
実施例1〜4では飽和磁化が148Am/kg以上であるが、比較例1、2の飽和磁化は141、130Am/kgと比較的低い。これは2段熱処理による効果とSiの添加効果によって実施例1〜4の試料粉末中に含まれるγ−Fe相の体積比率が小さくなった為である。図1にγ−Fe相の体積比率とSi濃度(=Si/(Fe+Si))の関係を示す。Si濃度が高くなるにしたがってγ−Fe相の体積比率が低下していく。なお、γ−Fe相の体積比率(Cγと記載)はγ相の回折ピーク((111)γ、(200)γ、(220)γ)とα相の回折ピーク((110)α、(200)α、(211)α)の各強度と各R値から、以下の[数1]を用いて算出した。R値は以下の[数2]を用いて算出した。θは各回折ピークの回折角、vは格子定数から算出される単位胞の体積を表し実測により求めることができる。それ以外の各パラメータは参考文献(カリティ著「新版 X線回折要論」(松村源太郎・訳) (株)アグネ)に記載されている値を用いた。
以上より、常磁性であるγ−Fe相が試料に含まれると飽和磁化が低下するだけでなく、たとえ金属磁性微粒子だけを磁気分離できたとしても分離回収率が低下してしまい好ましくない。実施例1〜4で示したようにSiを添加すること、なおかつα−Fe相が安定な領域で2段熱処理を施すことが、γ−Fe相の析出抑制に効果的である。表1で“Si濃度”は、(Si/(Fe+Si))×100に相当する。
(実施例5〜8)
実施例1〜4で得た試料粉末から金属磁性微粒子だけを取り出すため、次に述べる精製・磁気分離処理を実施した。まず実施例1〜4の試料粉末2gとイソプロピルアルコール100mlをガラス瓶に投入し、浴槽型の超音波洗浄器にて超音波(25kHz)を5分間照射する。次いで永久磁石で金属磁性微粒子をガラス瓶内壁に固定化し、上澄み液を除去する。この操作を上澄み液が透明となるまで繰り返し、実施例5〜8の磁性粉末を得た。
得られた磁性粉末についてメスバウアー分光分析を実施し、各磁性粉末に含まれる磁性相を解析した。結果を表2に示す。なお、メスバウアー分光分析の際にはCo−57(Rh matrix)を線源として用い、実施例5〜8の試料粉末をそれぞれ粘着テープで固定して測定した。線源の駆動速度はα−Fe標準試料で校正し、−10mm/s〜10mm/sの範囲で測定した。検出したメスバウアースペクトルはローレンツ関数にてフィッティングさせ、スペクトルのピーク間隔から内部磁場を算出した。またα−Fe以外に複数の磁性相が検出された場合は各磁性相のスペクトル面積を求めて比をとり各磁性相の体積比率とした。実施例5の磁性粉末は内部磁場33.0Tのα−Fe相と内部磁場30.6TのFe−Si合金相(bcc構造におけるFeの最隣接原子8個のうち1個だけがSiに置き換わった構造、以後はFe−Si(I)と記述する。)とで構成されていた。実施例6〜8の磁性粉末においては実施例5で検出したα−Fe相、Fe−Si(I)相に加えて内部磁場約27TのFe−Si合金相(bcc構造におけるFeの最隣接原子8個のうち2個だけがSiに置き換わった構造、以後はFe−Si(II)と記述する)も含まれることを見出した。各相の体積比を表2に示す。実施例5〜8において、α−Fe相は46.4〜76.3vol%、内部磁場27〜31TのFe−Si合金相は23.7〜53.7vol%含まれる。
また実施例5〜8の磁性粉末について磁気特性(飽和磁化及び保磁力)を実施例1と同様にして測定した。結果を表2に示す。
また各磁性粉末の平均粒径(体積基準のメディアン径)d50をレーザー回折測定装置(HORIBA、LA−920)を用いて測定した。結果を表3に示す。
さらに実施例5〜8の各磁性粉末を透過型電子顕微鏡(日立製FE−TEM、HF−2100)で観察すると炭素(C)膜で被覆されたFe核粒子を観察できた。代表的な写真を図2に示す。図2は10枚の写真であり、上段の左側から比較例3及び実施例5〜8に対応し、下段は上段の粒子の被膜近傍(背景/炭素被膜/Fe核粒子)を拡大した写真である。Si濃度が高くなるにつれてC被覆膜が厚くなっていることがわかる。各試料において無作為に40粒ずつ電子顕微鏡写真を撮影し、C被覆膜の厚みを計測して平均の被覆膜厚tを算出した。tもSi濃度が高くなるにつれて厚くなっている。また被覆膜厚t、及びtの平均粒径d50との比(=t/d50)を表3に示す。Siを添加しても平均粒径が大きく変化しないため、t/d50は0.015〜0.022と無添加の場合の1.5倍以上の値となる。
次に各試料粉末25mgをPBSバッファー(GIBCO、Phosphate Buffered Saline、pH=7.4、Cat.No.10010-023)1ml中に37℃で168h浸漬させ、前記PBSバッファー中に溶出したFeイオン濃度をICP分析(Inductively Couple Plasma、エスアイアイナノテクノロジー社製:SPS3100H)により測定した。測定結果を「Fe溶出量」として表3に示す。またPBSバッファーの代わりにカオトロピック塩水溶液(TOYOBO、MagExtractor-Genome-に付属の溶解・吸着液)を用い、浸漬条件を室温で24hとした場合のFeイオン濃度も表3に示す。Siの添加によりFe溶出量が低下していることが分かる。
以上より、Siの添加によって平均粒径を大きく変えることなくC被覆膜厚が厚くなることを見出した。その結果、水溶液中へのFeイオン濃度が大きく低下して耐食性が大幅に改善することが分かる。すなわちSi添加によってFe核粒子に対するC被覆率が向上した。
(比較例3)
比較例1の試料粉末から実施例5〜8と同様にして磁性粉末を精製・磁気分離し、得られた磁性粉末についてメスバウアー分光分析、磁気特性を実施例5〜8と同様にして測定した。結果を表2に示す。また平均粒径d50、平均の被覆膜厚、及び各水溶液(PBSバッファー、カオトロピック塩水溶液)へのFe溶出量を実施例5〜8と同様に測定した。結果を表3に示す。
以上より、比較例3では内部磁場20.7Tの炭化鉄(FeC)相が10.6vol%含まれていることが分かった。この炭化鉄相は実施例5〜8で検出したα−FeやFe−Si合金相に比べて内部磁場が小さく、飽和磁化を低下させる原因となっている。Siの添加は磁性粉末の飽和磁化を向上させる効果がある。その理由は磁性の弱い前記炭化鉄相を消失させ、代わりに比較的大きな内部磁場(27〜31T)を有するFe−Si相を23.7〜53.7vol%析出させることに起因している。
(実施例9〜11)
SiCの代わりに平均粒径1μmのAlN粉末(添川理化学(株))を用いた以外は、実施例1〜3と同様にして試料粉末を作製し、実施例5〜7と同様にして精製・磁気分離操作を行って磁性粉末を得た。得られた磁性粉末からの各水溶液中へのFe溶出量を表4にまとめた。
(実施例12〜14)
SiCの代わりに平均粒径0.5μmのCo粉末(OMG、72/73)を用いた以外は、実施例1〜3と同様にして試料粉末を作製し、実施例5〜7と同様にして精製・磁気分離操作を行って磁性粉末を得た。得られた磁性粉末からの各水溶液中へのFe溶出量を表4にまとめた。
(実施例15〜17)
SiCの代わりに平均粒径0.4μmのNiO粉末(添川理化)を用いた以外は、実施例1〜3と同様にして試料粉末を作製し、実施例5〜7と同様にして精製・磁気分離操作を行って磁性粉末を得た。得られた磁性粉末からの各水溶液中へのFe溶出量を表4にまとめた。
以上より、黒鉛化促進元素として知られているAl、Co、Niのいずれを添加してもSiと同様にFe溶出量の低下に効果があることが分かる。
(実施例18〜22)
Si濃度(=Si/(Fe+Si))を表5で示した値となるように配合比を調整し、第1熱処理温度を1200℃とした以外は実施例1と同様に試料粉末を作製した。更に実施例5と同様に精製・磁気分離操作を施し、実施例18〜22の磁性粉末を得た。各磁性粉末の磁気特性を実施例1と同様に測定し、結果を表5に示した。
この実施例18〜22の各磁性粉末を用いて以下の手順で圧粉体を作製した。まず適量のアセトンにエポキシ樹脂粉末(ソマール株式会社、EPX−6136)を4重量部(磁性粉末対比)溶解し、次いで磁性粉末100重量部を投入した。この混合物を室温で攪拌混合しながらアセトンのみを蒸発させ、その後目開き500μmの篩を通して造粒粉を得た。この造粒粉を成形圧6ton/cm(588MPa)にて成形し、外径7mm、内径4mm、高さ3mmのリング形状の成形体を得た。この成形体を大気中200℃にて1時間保持し、エポキシ樹脂を熱硬化させてリング状試料とした。このリング状試料について透磁率μ’の周波数依存性をインピーダンスアナライザー(アジレントテクノロジー社製4291B)にて1MHz〜1.8GHzの範囲で測定し、5MHz及び10MHzでの透磁率μ’を得た(表5)。
表5よりSi無添加(比較例4)に比べてSi添加量が増加するにつれて透磁率μが向上しており、Si濃度(=Si/(Fe+Si))が8mass%以上で飽和していることが分かる。これはSi添加と共に保磁力が0.8kA/m未満まで低下していることに起因している。
γ−Fe相の体積比率とSi濃度(=Si/(Fe+Si))の関係を示すグラフである。 実施例5〜8の各磁性粉末の透過型電子顕微鏡写真である。

Claims (13)

  1. Feの酸化物粉末とSiを含む化合物粉末(但し、Siを含む化合物粉末にはSi単体も含む)と、炭素供給源となる原料の粉末とを混合する混合工程と、 前記混合工程で得られた粉末を、非酸化性雰囲気中、800〜1600℃の範囲内で熱処理する第1の熱処理工程とを有し、 前記第1の熱処理工程によって、FeおよびSiを含有する核粒子と、炭素膜とを有する金属磁性微粒子が形成され、 前記第1の熱処理工程の後、前記金属磁性微粒子を400℃〜750℃の範囲内で熱処理する第2の熱処理工程とを有し、 前記第2の熱処理工程を経た前記金属磁性微粒子において、前記核粒子はα−Fe相と前記α−Fe相とは異なる強磁性相とを有し、 前記強磁性相はメスバウアー分光分析によって得られる内部磁場の値が25〜31Tの範囲内となる相であり、 前記核粒子には、前記強磁性相が20〜55vol%含まれ 前記炭素膜の平均膜厚が30〜40nmであることを特徴とする金属磁性微粒子の製造方法。
  2. Feの酸化物粉末とSiを含む化合物粉末(但し、Siを含む化合物粉末にはSi単体も含む)と、炭素供給源となる原料の粉末とを混合する混合工程と、 前記混合工程で得られた粉末を、非酸化性雰囲気中、800〜1600℃の範囲内で熱処理する第1の熱処理工程とを有し、 前記第1の熱処理工程によって、FeおよびSiを含有する核粒子と、炭素膜とを有する金属磁性微粒子が形成され、 前記第1の熱処理工程の後、前記金属磁性微粒子を400℃〜750℃の範囲内で熱処理する第2の熱処理工程とを有し、 前記第2の熱処理工程を経た前記金属磁性微粒子において、前記核粒子はSiを1〜10mass%含むとともに、α−Fe相と前記α−Fe相とは異なる強磁性相とを有し、 前記強磁性相はメスバウアー分光分析によって得られる内部磁場の値が25〜31Tの範囲内となる相であり、 前記核粒子には、前記強磁性相が20〜55vol%含まれることを特徴とする金属磁性微粒子の製造方法。
  3. 前記第2の熱処理工程の後、磁気分離操作によって非磁性成分を除去することを特徴とする請求項1または2に記載の金属磁性微粒子の製造方法。
  4. 核粒子と炭素膜を有する金属磁性微粒子であり、 前記核粒子は、FeおよびSiを含有し、α−Fe相と、前記α−Fe相とは異なる強磁性相を有し、 前記強磁性相はメスバウアー分析によって得られる内部磁場の値が25〜31Tの範囲内であり、 前記核粒子には前記強磁性相が20〜55vol%含まれ、 前記炭素膜の平均膜厚が30〜40nmであることを特徴とする金属磁性微粒子。
  5. 核粒子と炭素膜を有する金属磁性微粒子であり、 前記核粒子は、FeおよびSiを含有し、Siを1〜10mass%含むとともに、α−Fe相と、前記α−Fe相とは異なる強磁性相を有し、 前記強磁性相はメスバウアー分析によって得られる内部磁場の値が25〜31Tの範囲内であり、 前記核粒子には前記強磁性相が20〜55vol%含まれることを特徴とする金属磁性微粒子。
  6. 請求項4または5に記載の金属磁性微粒子において、体積基準のメディアン径d50が0.1〜5μmであることを特徴とする金属磁性微粒子。
  7. 請求項〜6のいずれかに記載の金属磁性微粒子において、保磁力が1.3kA/m未満であることを特徴とする金属磁性微粒子。
  8. 請求項7に記載の金属磁性微粒子において、飽和磁化が180〜195Am/kgであることを特徴とする金属磁性微粒子。
  9. 請求項〜8のいずれかに記載の金属磁性微粒子において、PBSバッファー中に25mg/mlの粒子濃度にて37℃で168h浸漬させたときの前記PBSバッファー中へのFe溶出量が0.8mg/l未満であることを特徴とする金属磁性微粒子。
  10. 請求項〜9のいずれかに記載の金属磁性微粒子において、カオトロピック塩水溶液中に25mg/mlの粒子濃度にて室温で24h浸漬させたときの前記カオトロピック塩水溶液中へのFe溶出量が170mg/l未満であることを特徴とする金属磁性微粒子。
  11. 請求項〜10のいずれかに記載の金属磁性微粒子を用いた粉末を加圧成形してなることを特徴とする圧粉磁芯。
  12. 前記粉末は、前記金属磁性微粒子と、有機樹脂とを有することを特徴とする請求項11に記載の圧粉磁芯。
  13. 請求項11又は12に記載の圧粉磁芯において、5MHzの透磁率が8〜10であることを特徴とする圧粉磁芯。
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