JP2011132581A - 高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法及び高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子 - Google Patents

高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法及び高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子 Download PDF

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Abstract

【課題】飽和磁化の高いナノサイズのニッケル−鉄合金粒子を容易かつ安価に作製することが可能な高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法、及び、この高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法により得られた高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子を提供する。
【解決手段】本発明の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法は、ニッケル塩及び鉄塩を含むエチレングリコール等の多価アルコール溶液に、ヒドラジン(N)及び水酸化ナトリウムを併用した還元反応補助剤を添加して、多価アルコール溶液に含まれるニッケルイオン及び鉄イオンを同時に還元することにより、ニッケル−鉄合金ナノ粒子を生成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法及び高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子に関し、さらに詳しくは、樹脂等に磁性を付与するフィラーとして好適に用いられ、平均一次粒子径がナノサイズであり、しかも飽和磁化が高い高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法、及び、この高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法により得られた平均一次粒子径がナノサイズの高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子に関するものである。
情報通信機器の高速化、高密度化に伴い、電子機器に搭載される電子部品や回路基板についてもさらなる小型化及び低消費電力化が強く求められている。特に、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末、携帯電話等の電子機器においては、使用周波数帯がMHz帯からGHz帯へと移る高周波化が進展している。
そこで、このような要求を満足するために、エポキシ樹脂等の基板材料中に、ニッケル、鉄、コバルト等の磁性を有する金属粒子をフィラーとして分散させることにより、基板に磁気特性を付与するとともに、この基板を用いた高周波デバイスの電磁気特性を制御することが行われている。
また、このような用途に用いる金属粒子は、例えば、GHz帯にて用いる場合、渦電流損失を極力小さくするために平均一次粒子径を200nm以下とすることが好ましいとされている。
しかしながら、上記の金属粒子を単独で、エポキシ樹脂等の基板材料中に分散させた場合、個々の金属粒子の磁力線が独立して周りの空間に対して作用するために、この金属粒子を分散させた基板の磁気特性は、金属バルク体の磁気特性と比べて極めて弱くなるという欠点がある。そのため、飽和磁化等の磁気特性に優れた金属粒子が望まれている。
このようなナノサイズの金属粒子の製造方法としては、気相法と液相法が知られている。
気相法は、金属粒子の形状及び不純物の制御が比較的容易であることから、広く用いられているが、さらなる微粒子化及び大量生産の点では不利である。一方、液相法は、大量生産に有利であり、初期投資及び製造コストが安いという長所を有している。この液相法の一般的な方法としては、水溶液中の金属化合物をヒドラジン等の還元剤を用いて還元する方法がある。
しかしながら、Ni、Fe、Co等の金属ナノ粒子は、粒子表面が活性に富んでいるために、水溶液中で容易に酸化してしまうという問題点がある。特に、平均粒子径が200nm以下の比表面積の大きな微粒子の場合、酸化により変質する表面部分が多くなるため、結果として金属部分が少なくなり、飽和磁化が低下してしまうという問題点がある。
このような問題点を解決する方法としては、非水系溶媒である多価アルコール(ポリオールとも称する)に鉄塩及びコバルト塩を溶解し、この鉄塩及びコバルト塩を多価アルコールにて還元し、鉄−コバルト合金粒子を得るポリオール法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このポリオール法では、鉄塩及びコバルト塩を多価アルコールにて還元する前に、この多価アルコール中の溶存酸素及び水分を十分に除去することで、飽和磁化の高い鉄コバルト磁性粒子を得ることができる。
特開2007−184431号公報
しかしながら、従来のポリオール法では、鉄−コバルト合金粒子より透磁率の大きなニッケル−鉄合金粒子の合成は困難であった。それ故に、上述した特許文献1のポリオール法においても、鉄−コバルト合金粒子の合成例を開示しているのみである。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、飽和磁化の高いナノサイズのニッケル−鉄合金粒子を容易かつ安価に作製することが可能な高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法、及び、この高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法により得られた高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、ニッケル塩及び鉄塩を多価アルコールにて還元してニッケル−鉄合金粒子を生成する際に、さらに還元反応補助剤を添加し、多価アルコールの還元力に還元反応補助剤の還元力を付加することにより、平均一次粒子径が50nm以上かつ200nm以下、かつ飽和磁化が70emu/g以上の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法は、ニッケル塩及び鉄塩を含む多価アルコール溶液に還元反応補助剤を添加して、前記多価アルコール溶液に含まれるニッケルイオン及び鉄イオンを同時に還元することにより、ニッケル−鉄合金ナノ粒子を生成することを特徴とする。
前記多価アルコールを加熱して50℃以上かつ180℃以下とし、次いで、この多価アルコールに前記ニッケル塩及び鉄塩を溶解して前記多価アルコール溶液とすることが好ましい。
前記還元反応補助剤は、水酸化アルカリ及びヒドラジンを含有してなることが好ましい。
前記水酸化アルカリの添加量は、前記多価アルコール溶液中のニッケルイオン及び鉄イオンの合計モル量に対して2倍量以上かつ40倍量以下であり、前記ヒドラジンの添加量は、前記多価アルコール溶液中のニッケルイオン及び鉄イオンの合計モル量に対して0.5倍量以上かつ50倍量以下であることが好ましい。
本発明の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子は、本発明の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法により得られた高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子であって、平均一次粒子径が50nm以上かつ200nm以下であり、かつ飽和磁化が70emu/g以上であることを特徴とする。
組成は、NiFe1−x(0.45≦x≦0.85)であることが好ましい。
本発明の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法によれば、ニッケル塩及び鉄塩を含む多価アルコール溶液に還元反応補助剤を添加し、前記多価アルコール溶液に含まれるニッケルイオン及び鉄イオンを同時に還元することにより、ニッケル−鉄合金ナノ粒子を生成するので、このニッケル−鉄合金ナノ粒子の表面の酸化膜の厚みを極めて薄くすることができ、このナノ粒子の飽和磁化を高めることができる。したがって、飽和磁化の高いナノサイズのニッケル−鉄合金粒子を、容易かつ安価に作製することができる。
本発明の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子によれば、平均一次粒子径を50nm以上かつ200nm以下とし、かつ飽和磁化を70emu/g以上としたので、飽和磁化の高いナノサイズのニッケル−鉄合金粒子を、容易かつ安価に提供することができる。
そして、この高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子を樹脂等の材料中にフィラーとして分散させれば、この材料に磁性を付与することができる。したがって、この材料をコイル、フィルタ、インダクタ、アンテナ等の高周波デバイスに適用することにより、これらの高周波デバイスの電磁気特性を良好に制御することができる。その結果、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末、携帯電話等の情報通信機器の小型化、低消費電力化を実現することができる。
本発明の実施例1のニッケル−鉄合金ナノ粒子を示す走査型電子顕微鏡(SEM)像である。 比較例1のニッケル−鉄合金ナノ粒子を示す走査型電子顕微鏡(SEM)像である。
本発明の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法及び高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子を実施するための形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法]
本実施形態の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法は、ニッケル塩及び鉄塩を含む多価アルコール溶液に還元反応補助剤を添加して、前記多価アルコール溶液に含まれるニッケルイオン及び鉄イオンを同時に還元することにより、ニッケル−鉄合金ナノ粒子を生成する方法である。
多価アルコールは、二価以上のアルコールであり、ポリオールとも称される。
この多価アルコールとしては、二価のアルコール(ジオール)であるエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、あるいは三価のアルコール(トリオール)であるグリセリン等が挙げられる。
この多価アルコールの誘導体、例えば、グリコールエステル、グリセリンエステル等も多価アルコールと同様に用いることができる。
この多価アルコールは、この多価アルコール中に最終的に生成するナノ粒子の分散性を向上させるために界面活性剤を添加してもよい。この界面活性剤としては、多価アルコールに溶解するものであればよく、特に限定されないが、ニッケル−鉄合金ナノ粒子との親和性から、オレイルアミン、ポリビニルピロリドン等が好ましい。
この高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法に用いられるニッケル塩としては、多価アルコールに溶解するものであればよく、特に限定されないが、例えば、酢酸ニッケル(Ni(CHCOO))、塩化ニッケル(NiCl)、硝酸ニッケル(Ni(NO)、硫酸ニッケル(NiSO)等が挙げられる。
鉄塩としては、多価アルコールに溶解するものであればよく、特に限定されないが、鉄の価数は、3価よりも2価の方が還元速度が向上し、マグネタイト等の酸化物の生成を抑制する効果があるので好ましく、例えば、塩化鉄(II)(塩化第一鉄:FeCl)、硝酸鉄(II)(硝酸第一鉄:Fe(NO)、酢酸鉄(II)(酢酸第一鉄:Fe(CHCOO))、硫酸鉄(II)(硫酸第一鉄:FeSO)等が挙げられる。
還元反応補助剤としては、ニッケル塩及び鉄塩を含む多価アルコール溶液にて還元力を発揮するものが好適であり、例えば、ヒドラジン(N)、水酸化アルカリ(KOH、NaOH、NHOH)、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、水素化ホウ素金属塩等が挙げられる。
これらの中でも、ヒドラジン(N)と水酸化アルカリ(KOH、NaOH、NHOH)を併用したものは、ニッケル塩及び鉄塩を含む多価アルコール溶液中にて比較的強い還元力を発揮するので好ましい。
次に、本実施形態の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法について、より具体的に説明する。
まず、本実施形態の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子を作製するにあたって、使用する多価アルコールから溶存酸素及び水分を除去するために、この多価アルコールを脱酸素・脱水処理を施すことが好ましい。
この脱酸素・脱水処理は、多価アルコールに不活性ガスを吹き込みながら、この多価アルコールを加熱して、この多価アルコールを50℃以上かつ180℃以下、より好ましくは100℃以上かつ180℃以下、さらに好ましくは100℃以上かつ150℃以下にまで昇温させ、さらに、この多価アルコールを上記の温度にて所定の時間、例えば20分以上保持することにより実施することができる。
次いで、この脱酸素・脱水処理が施された50℃以上かつ180℃以下の温度の多価アルコールに、ニッケル塩及び鉄塩を投入し、ニッケル塩及び鉄塩を含む多価アルコール溶液とする。
このニッケル塩及び鉄塩の投入は、通常は、多価アルコールに不活性ガスを吹き込み、この多価アルコールの撹拌を継続しながら投入すればよい。
このようなニッケル塩及び鉄塩を多価アルコールに溶解する際の多価アルコールの体積量は、ニッケルイオン(Ni2+)と鉄イオン(Fe2+)との合計の金属イオン0.01molに対して、0.01L以上かつ20L以下が好ましい。
ここで、ニッケル塩及び鉄塩を多価アルコールに溶解する際の多価アルコールの好ましい体積量を上記の範囲に限定した理由は、上記の範囲がニッケル−鉄合金ナノ粒子同士が凝集し難く、単分散のニッケル−鉄合金ナノ粒子が良好に得られる範囲だからである。
ここで、多価アルコールの体積量が0.01L未満では、ニッケル−鉄の結晶核の量が多くなり過ぎてしまい、よって、生成した超微粒子であるニッケル−鉄合金ナノ粒子同士が互いに近接した状態で互いに粒成長することとなり、その結果、ニッケル−鉄合金ナノ粒子同士が凝集し易くなり、単分散のニッケル−鉄合金ナノ粒子が得られなくなるので好ましくない。一方、多価アルコールの体積量が20Lを超えると、ニッケル−鉄合金ナノ粒子の結晶核の生成量が少ないために、ニッケル−鉄合金ナノ粒子の生成効率が悪く、実用的ではない上に、生成したニッケル−鉄合金ナノ粒子同士が互いに凝集して粗大粒子化し易くなるので好ましくない。
投入する際のニッケル塩及び鉄塩の混合比率は、目的とするニッケル−鉄合金ナノ粒子の磁気特性に応じて適宜調整される。
ここでは、ニッケル塩の投入量を一定とし、鉄塩の投入量を増減させることにより、ニッケル塩に対する鉄塩の添加量を調整する。
このニッケル−鉄合金ナノ粒子は、鉄の添加量が少ないと保磁力がより小さくなり、鉄の添加量が多くなると飽和磁化がより大きくなる傾向にある。そこで、保磁力をある一定以上に確保しつつ、飽和磁化を高めるためには、ニッケル塩に対する鉄塩の添加量は、ニッケル塩100質量部に対して20質量部以上かつ60質量部以下の範囲であることが好ましい。
次いで、このニッケル塩及び鉄塩を含む多価アルコール溶液における還元反応を促進するために、還元反応補助剤を添加する。
この還元反応補助剤として、比較的強い還元力を発揮する水酸化アルカリ及びヒドラジン(N)を併用して用いた場合、水酸化アルカリの添加量は、多価アルコール溶液中のニッケルイオン及び鉄イオンの合計モル量に対して2倍量以上かつ40倍量以下が好ましく、より好ましくは6倍量以上かつ40倍量以下、さらに好ましくは10倍量以上かつ40倍量以下である。
ここで、水酸化アルカリの添加量を多価アルコール溶液中のニッケルイオン及び鉄イオンの合計モル量に対して2倍量以上かつ40倍量以下と限定した理由は、水酸化アルカリの添加量が2倍量未満では、水溶液系の場合にヒドラジンが十分に還元性を発揮できるpH10以上の強アルカリに達しないからであり、一方、水酸化アルカリの添加量が40倍量を超えても、pHが殆ど変化しないからである。
また、ヒドラジン(N)の添加量は、多価アルコール溶液中のニッケルイオン及び鉄イオンの合計モル量に対して0.5倍量以上かつ50倍量以下が好ましく、より好ましくは2倍量以上かつ40倍量以下、さらに好ましくは6倍量以上かつ30倍量以下である。
ここで、ヒドラジンの添加量を多価アルコール溶液中のニッケルイオン及び鉄イオンの合計モル量に対して0.5倍量以上かつ50倍量以下と限定した理由は、ヒドラジンの添加量が0.5倍量未満では、多価アルコールの還元反応を促進するにはヒドラジンの添加量が少なすぎてしまい、ニッケルイオン及び鉄イオンの還元反応を補助する役割を十分に担うことができないからであり、一方、ヒドラジンの添加量が50倍量を超えても、多価アルコール溶液中に未反応のヒドラジンが残ってしまうだけで、生成するニッケル−鉄合金ナノ粒子の生成量に変化がないからである。
この還元反応補助剤が添加されニッケル塩及び鉄塩を含む多価アルコール溶液におけるニッケルイオン及び鉄イオンの還元反応の反応速度を高め、ニッケル−鉄合金ナノ粒子を効率よく生成するためには、この多価アルコール溶液を110℃以上に加熱し、この110℃以上の温度にて所定時間、保持することが好ましい。さらに、還流状態で還元反応を進めるとより好ましい。
この多価アルコール溶液では、所定量の還元反応補助剤を添加した後に110℃以上にて保持する時間は、1時間以上かつ5時間以下が好ましい。
このように、還元反応補助剤が添加されニッケル塩及び鉄塩を含む多価アルコール溶液を、110℃以上の温度にて、1時間以上かつ5時間以下保持することにより、ニッケルイオン及び鉄イオンが速やかに還元され、黒色の粒子が生成する。この黒色の粒子は、表面の酸化膜の厚みが極めて薄く、したがって、飽和磁化が極めて高いものとなる。
また、このニッケルイオン及び鉄イオンの還元反応が均一に進行するように、還元反応補助剤を添加した後のニッケル塩及び鉄塩を含む多価アルコール溶液を攪拌しながら、110℃以上の温度にて、1時間以上かつ5時間以下保持することが好ましい。
さらに、この還元反応過程では、ニッケル塩及び鉄塩の結晶水に由来する水分や多価アルコールの分解に起因する水分が、この多価アルコール溶液中に生じてくるので、これらの水分も溶液中から除去することが好ましい。
特に、還流状態で還元反応を進める場合、多価アルコール溶液中に生じた水分は、一旦蒸発するものの、環流時に冷却されて再度多価アルコール溶液に戻ってくることになる。この場合、反応容器と還流器(冷却器)とを接続する配管の途中に、モレキュラーシーブ等の水分吸着剤を用いたトラップを設ける等により、効果的に水分を除去することができる。
このようにして生成された黒色の粒子は、必要に応じて不純物イオンを除去し、その後乾燥することにより、本実施形態の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子となる。
黒色の粒子から不純物イオンを除去する方法としては、例えば、黒色の粒子を純水中に分散させる工程と、純水中に分散された黒色の粒子を濾過により回収する工程とを、繰り返し行う方法が挙げられる。
この分散過程で、黒色の粒子に含まれる不純物が純水中に溶出するので、分散及び濾過を繰り返し行うことにより、黒色の粒子に含まれる不純物を容易に取り除くことができる。
本実施形態の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法によれば、多価アルコールに脱酸素・脱水処理を施し、次いで、この脱酸素・脱水処理が施された多価アルコールにニッケル塩及び鉄塩を投入し、次いで、このニッケル塩及び鉄塩を含む多価アルコール溶液に還元反応補助剤を添加し、この多価アルコール溶液に含まれるニッケルイオン及び鉄イオンを同時に還元するので、表面の酸化膜の厚みが極めて薄く、飽和磁化が高いナノサイズのニッケル−鉄合金粒子を、容易かつ安価に作製することができる。
[高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子]
本実施形態の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子は、上記の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法により得られた高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子であり、平均一次粒子径は50nm以上かつ200nm以下、かつ飽和磁化は70emu/g以上である。
この高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子は、粒子同士の融着による粒子の粗大化が無く、平均一次粒子径が50nm以上かつ200nm以下、かつ飽和磁化が70emu/g以上であることから、エポキシ樹脂等の材料中にフィラーとして分散させた際に、GHz帯の波長に対応する平均一次粒子径で分散することにより、高周波がフィラー内に侵入して損失する渦電流損失が小さくなる。
この高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の組成は、NiFe1−x(0.45≦x≦0.85)であることが好ましい。
この高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子では、その組成をNiFe1−x(0.45≦x≦0.85)としたことにより、保磁力をある一定以上に確保しつつ、飽和磁化を高めることができる。
また、この高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子を塗料やペーストに添加することにより、磁性流体として利用することもできる。
また、この高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子を添加した塗料やペーストは、印刷技術を用いて電磁石の芯材料、振動板、インダクタ、磁気ヘッド等の電子部品や電波吸収体に適用することができる。
さらに、この高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の平均一次粒子径が50nm以上かつ200nm以下と微細であり、しかも成形性に優れているので、圧粉磁心の材料として用いることもできる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
「実施例1」
エチレングリコール100mLを、攪拌しながら130℃まで加熱し、次いで、130℃にて30分間保持し、エチレングリコール中の酸素および水分を除去した。
次いで、このエチレングリコールに、塩化第一鉄四水和物(FeCl・4HO、試薬特級、和光純薬工業社製)0.2gと、酢酸ニッケル四水和物(Ni(OCOCH)・4HO、試薬特級、和光純薬工業社製)1.0gとを添加し、ニッケルイオン−鉄イオン水溶液を調製した。
次いで、この水溶液を攪拌しながら90℃に調整し、この水溶液に、ヒドラジン一水和物(N・HO、試薬特級、和光純薬工業社製)を5.0g、6mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を30mL、攪拌しながら添加し、さらに、この水溶液を攪拌しながら90℃にて2時間保持して、黒色の粒子を得た。
次いで、この黒色の粒子を純水とエタノールで洗浄した後、真空中で乾燥し、実施例1の黒色の粒子を得た。
この黒色の粒子の組成を、X線回折(XRD)により得られたX線回折パターンを基に分析した結果、面心立方構造のニッケル−鉄合金の各回折ピークが認められた。また、このX線回折パターンにはフェライト(MIIO・Fe;MII=Fe,Ni)の回折ピークは認められなかった。したがって、この黒色の粒子は、ニッケル−鉄合金粒子であることが確認された。
次いで、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、この黒色の粒子の形状を観察した。図1に、実施例1の黒色の粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。
この走査型電子顕微鏡(SEM)像により、この黒色の粒子は、粒子同士の融着や焼結による結合がないニッケル−鉄合金ナノ粒子であることが確認された。
そして、この走査型電子顕微鏡(SEM)像から無作為に50個の粒子を選び出し、これらの粒子の一次粒子径を測定して、これらの測定値の平均値を求めることによって、このニッケル−鉄合金ナノ粒子の平均一次粒子径を算出した。その結果、このニッケル−鉄合金ナノ粒子の平均一次粒子径は100nmであった。
さらに、振動試料型磁力計(VSM)を用いて、このニッケル−鉄合金ナノ粒子の飽和磁化を測定したところ、81emu/gであった。
以上により、平均一次粒子径が100nm、かつ飽和磁化が81emu/gの実施例1のニッケル−鉄合金ナノ粒子を得ることができた。
「比較例1」
塩化ニッケル六水和物(NiCl・6HO、試薬特級、関東化学社製)16.6gと、塩化第一鉄四水和物(FeCl・4HO、試薬特級、関東化学社製)4.0gとを、純水265mLに溶解し、塩化ニッケル及び塩化第一鉄を含む水溶液を調製した。次いで、この水溶液に、濃度が6mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100mLを攪拌しながら添加した。
次いで、この水溶液を攪拌しながら60℃に加熱し、さらに、ヒドラジン一水和物(N・HO、試薬特級、和光純薬工業社製)135gを添加して、この水溶液を攪拌しながら60℃にて1時間保持し、黒色の粒子を得た。
次いで、この黒色の粒子を純水とエタノールで洗浄した後、真空中で乾燥し、比較例1の黒色の粒子を得た。
この黒色の粒子の組成を、X線回折(XRD)により得られたX線回折パターンを基に分析した結果、面心立方構造のニッケル−鉄合金の各回折ピークが認められた。また、このX線回折パターンにはフェライト(MIIO・Fe;MII=Fe,Ni)の回折ピークは認められなかった。したがって、この黒色の粒子は、ニッケル−鉄合金粒子であることが確認された。
次いで、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、この黒色の粒子の形状を観察した。図2に、比較例1の黒色の粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)像を示す。
この走査型電子顕微鏡(SEM)像により、この黒色の粒子は、粒子同士の融着や焼結による結合がないニッケル−鉄合金ナノ粒子であることが確認された。
そして、この走査型電子顕微鏡(SEM)像から無作為に50個の粒子を選び出し、これらの粒子の一次粒子径を測定して、これらの測定値の平均値を求めることによって、このニッケル−鉄合金ナノ粒子の平均一次粒子径を算出した。その結果、このニッケル−鉄合金ナノ粒子の平均一次粒子径は100nmであった。
さらに、振動試料型磁力計(VSM)を用いて、このニッケル−鉄合金ナノ粒子の飽和磁化を測定したところ、52emu/gであり、実施例1のニッケル−鉄合金ナノ粒子の飽和磁化より低いものであった。
「比較例2」
エチレングリコール100mLを、攪拌しながら130℃まで加熱し、次いで、130℃にて30分間保持し、エチレングリコール中の酸素および水分を除去した。
次いで、このエチレングリコールに、塩化第一鉄四水和物(FeCl・4HO、試薬特級、和光純薬工業社製)0.2gと、酢酸ニッケル四水和物(Ni(OCOCH)・4HO、試薬特級、和光純薬工業社製)1.0gとを添加し、ニッケルイオン−鉄イオン水溶液を調製した。
次いで、この水溶液を攪拌しながら90℃まで加熱し、次いで、90℃にて2時間保持して、黒色の粒子を得た。
次いで、この黒色の粒子を純水とエタノールで洗浄した後、真空中で乾燥し、比較例2の黒色の粒子を得た。
この黒色の粒子の組成を、X線回折(XRD)により得られたX線回折パターンを基に分析した結果、面心立方構造のニッケル−鉄合金の各回折ピークとともにフェライト(MIIO・Fe;MII=Fe,Ni)の回折ピークも認められた。したがって、この黒色の粒子は、不純物であるフェライト(MIIO・Fe;MII=Fe,Ni)を含むニッケル−鉄合金ナノ粒子であることが確認された。
このように、ヒドラジン(N)及び水酸化ナトリウムを添加しない場合、フェライト(MIIO・Fe;MII=Fe,Ni)等の不純物を含まないニッケル−鉄合金ナノ粒子を得るとは困難であった。

Claims (6)

  1. ニッケル塩及び鉄塩を含む多価アルコール溶液に還元反応補助剤を添加して、前記多価アルコール溶液に含まれるニッケルイオン及び鉄イオンを同時に還元することにより、ニッケル−鉄合金ナノ粒子を生成することを特徴とする高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法。
  2. 前記多価アルコールを加熱して50℃以上かつ180℃以下とし、次いで、この多価アルコールに前記ニッケル塩及び鉄塩を溶解して前記多価アルコール溶液とすることを特徴とする請求項1記載の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法。
  3. 前記還元反応補助剤は、水酸化アルカリ及びヒドラジンを含有してなることを特徴とする請求項1または2記載の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法。
  4. 前記水酸化アルカリの添加量は、前記多価アルコール溶液中のニッケルイオン及び鉄イオンの合計モル量に対して2倍量以上かつ40倍量以下であり、前記ヒドラジンの添加量は、前記多価アルコール溶液中のニッケルイオン及び鉄イオンの合計モル量に対して0.5倍量以上かつ50倍量以下であることを特徴とする請求項3記載の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子の製造方法により得られた高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子であって、
    平均一次粒子径が50nm以上かつ200nm以下であり、かつ飽和磁化が70emu/g以上であることを特徴とする高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子。
  6. 組成は、NiFe1−x(0.45≦x≦0.85)であることを特徴とする請求項5記載の高飽和磁化ニッケル−鉄合金ナノ粒子。
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