JP5163019B2 - アルケニルを有するシクロヘキセン誘導体、液晶組成物および液晶表示素子 - Google Patents
アルケニルを有するシクロヘキセン誘導体、液晶組成物および液晶表示素子 Download PDFInfo
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- 0 CC(*C=C*)c1ccc(*C(C)(C)c2ccc(*)cc2)cc1 Chemical compound CC(*C=C*)c1ccc(*C(C)(C)c2ccc(*)cc2)cc1 0.000 description 11
Description
また、ベンゼン環上の水素がフッ素で置き換えられ、アルケニルを有する化合物(B)が検討されている(特許文献2参照)。しかし、この化合物の光学異方性は十分に大きくない。
(1)化学的に安定であること、および物理的に安定であること、
(2)高い透明点(液晶相−等方相の転移温度)を有すること、
(3)液晶相(ネマチック相、スメクチック相等)の下限温度、特にネマチック相の下限温度が低いこと、
(4)粘度が小さいこと、
(5)適切な光学異方性を有すること、
(6)適切な負の誘電率異方性を有すること、
(7)適切な弾性定数K33(K33:ベンド弾性定数)を有すること、および
(8)他の液晶性化合物との相溶性に優れること、
である。
また、(2)および(3)のように、高い透明点、あるいは液晶相の低い下限温度を有する液晶性化合物を含む組成物ではネマチック相の温度範囲を広げることが可能となり、幅広い温度領域で表示素子として使用することが可能となる。
、適切な負の誘電率異方性、および他の液晶性化合物との優れた相溶性を有していること、また、上記化合物を含有する液晶組成物が、熱、光などに対する安定性を有し、粘度が小さく、大きな光学異方性、適切な弾性定数K33、および適切な負の誘電率異方性を有し、しきい値電圧が低く、さらに、ネマチック相の上限温度が高く、ネマチック相の下限温度が低いこと、さらに、上記組成物を含有する液晶表示素子が、応答時間が短く、消費電力および駆動電圧が小さく、コントラスト比が大きく、広い温度範囲で使用可能であることを見いだし、本発明を完成するに到った。
〔1〕:下記式(a)で表される化合物群から選択された液晶性化合物。
換えられていてもよいが、−O−が連続することはなく、水素はフッ素で置き換えられていてもよく;環A1、および環A2は、独立して、トランス−1,4−シクロへキシレン、または環上の1つまたは2つの水素がハロゲンで置き換えられていてもよい1,4−フェニレンであるが、これら6員環中の1つの−CH2−、または相隣接しない2つの−CH2−は−O−で置き換えられていてもよく、1つまたは2つの−CH=は−N=でそれぞれ置き換えられていてもよく;
Z1、およびZ2は、独立して、単結合、−(CH2)2−、−(CH2)4−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、または−OCF2−であり;
l、およびmは、独立して、0、1、または2であるが、l+mは0、1、2、または3であり;
nは0〜6の整数であり、−(CH2)n−の−CH2−は−O−で置き換えられていてもよいが、−O−が連続することはなく、水素はフッ素で置き換えられていてもよい。)
〔2〕:上記式(a)において、環A1、および環A2が、独立して、トランス−1,4−シクロへキシレン、または1,4−フェニレンであり;
Z1、およびZ2が、単結合であり;
l+mが、0または1であり;
nが0〜6の整数である項〔1〕に記載の化合物。
Rbが、炭素数1〜9のアルコキシである項〔2〕に記載の化合物。
〔4〕:上記式(a)において、l+mが1である項〔3〕に記載の化合物。
〔6〕:項〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載される化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第一成分と、下記式(e−1)、式(e−2)、および式(e−3)からなる化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第二成分とを含有する誘電率異方性が負である液晶組成物。
隣接しない−(CH2)2−は−CH=CH−で置き換えられていてもよく、水素はフッ素で置き換えられていてもよく;
環A11、環A12、環A13、および環A14は、独立して、トランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり;
Z11、Z12、およびZ13は、独立して、単結合、−CH2−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、または−CH2O−である。)
〔7〕:項〔3〕に記載の化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第一成分と項〔6〕に記載された式(e−1)、式(e−2)、および式(e−3)で表される化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第二成分とを含有する誘電率異方性が負である液晶組成物。
てもよく、相隣接しない−(CH2)2−は−CH=CH−で置き換えられていてもよく、水素はフッ素で置き換えられていてもよく;
環A21、環A22、および環A23は、独立して、トランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり;
Z21、Z22、およびZ23は、独立して、単結合、−CH2−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−OCF2−、−CF2O−、−OCF2CH2CH2−、−CH2CH2CF2O−、−COO−、−OCO−、−OCH2−、または−CH2O−であり;
Y1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、フッ素または塩素であり;
q、r、およびsは、独立して0、1、または2であるが、q+r+sは1、2、または3であり;
tは0、1、または2である。)
〔10〕:上記第三成分が、下記式(h−1)、式(h−2)、式(h−3)、式(h−4)、および式(h−5)で表される化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなることを特徴とする項〔9〕に記載の液晶組成物。
Rb22は、炭素数1〜8の直鎖アルキル、炭素数2〜8の直鎖アルケニル、または炭素数1〜7のアルコキシであり;
Z24は、単結合または−CH2CH2−であり;
Y1、およびY2は、いずれもフッ素であるか、または一方がフッ素で他方が塩素である。)
〔11〕:項〔3〕に記載される化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第一成分と、項〔6〕に記載される式(e−1)、式(e−2)、および式(e−3)で表される化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第二成分と、項〔10〕に記載される式(h−1)、式(h−2)、式(h−3)、式(h−4)、および式(h−5)で表される化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第三成分を含有する誘電率異方性が負である液晶組成物。
〔14〕:下記式(I)で表される酸化防止剤を含む項〔13〕に記載の液晶組成物。
〔15〕:項〔5〕〜〔14〕のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
なお、以下説明中では、特に断りのない限り、百分率で表した化合物の量は組成物の全重量に基づいた重量百分率(重量%)を意味する。
〔液晶性化合物(a)〕
本発明の液晶性化合物は、下記式(a)で示される構造を有する(以下、これら化合物を「化合物(a)」ともいう。)。
O−で置き換えられていてもよいが、−O−が連続することはなく、水素はフッ素で置き換えられていてもよい。
nは0〜6の整数であり、−(CH2)n−の−CH2−は−O−で置き換えられていてもよいが、−O−が連続することはなく、水素はフッ素で置き換えられていてもよい。
−であった場合には、−CH2−を−O−で、あるいは−(CH2)2−を−CH=CH−
で置き換えた、CH3(CH2)2O−、CH3−O−(CH2)2−、CH3−O−CH2−O−;H2C=CH−(CH2)2−、CH3−CH=CH−CH2−、またはCH3−CH=CH−O−であってもよい。
しくない。
これら基中の炭素−炭素結合の鎖は、直鎖であることが好ましい。炭素−炭素結合の鎖が、直鎖であると、液晶相の温度範囲を広くすることができ、粘度を小さくすることができる。また、Ra、およびRbのいずれかが光学活性基である場合には、キラルドーパントとして有用であり、該化合物を液晶組成物に添加することにより、液晶表示素子に発生するリバース・ツイスト・ドメイン(Reverse twisted domain)を防止することができる。
ましい立体配置がある。
−CH=CHCH3、−CH=CHC2H5、−CH=CHC3H7、−CH=CHC4H9
、−C2H4CH=CHCH3、−C2H4CH=CHC2H5などのように奇数位に二重結合
を有するアルケニルでは、立体配置はトランス配置が好ましい。
上記アルコキシの具体例としては、−OCH3、−OC2H5、−OC3H7、−OC4H9、
−OC5H11、−OC6H13、−OC7H15、−OC8H17、および−OC9H19を挙げるこ
とができ;
上記アルコキシアルキルの具体例としては、−CH2OCH3、−CH2OC2H5、−CH2OC3H7、−(CH2)2OCH3、−(CH2)2OC2H5、−(CH2)2OC3H7、−(
CH2)3OCH3、−(CH2)4OCH3、および−(CH2)5OCH3を挙げることがで
き;
上記アルケニルの具体例としては、−CH=CH2、−CH=CHCH3、−CH2CH=
CH2、−CH=CHC2H5、−CH2CH=CHCH3、−(CH2)2CH=CH2、−CH=CHC3H7、−CH2CH=CHC2H5、−(CH2)2CH=CHCH3、および−(CH2)3CH=CH2を挙げることができ;
上記アルケニルオキシの具体例としては、−OCH2CH=CH2、−OCH2CH=CH
CH3、−OCH2CH=CHC2H5、および−O(CH2)2CH=CH2を挙げることが
できる。
水素をハロゲンで置き換えたアルコキシの具体例としては、−OCF3、−OCHF2、−OCH2F、−OCF2CF3、−OCF2CHF2、−OCF2CH2F、−OCF2CF2C
F3、−OCF2CHFCF3、および−OCHFCF2CF3を挙げることができ;
水素をハロゲンで置き換えたアルケニルの具体例としては、−CH=CHF、−CH=CF2、−CF=CHF、−CH=CHCH2F、−CH=CHCF3、および−(CH2)2
CH=CF2を挙げることができる。
うな基の場合、CH3−CH=CH−CH=CH−といった構造になる。このような二重
結合が連続する構造は光に対して不安定であるため、好ましくない。
C5H11、−OCH3、−OC2H5、−OC3H7、−OC4H9、−OC5H11、−CH2OCH3、−(CH2)2OCH3、−(CH2)3OCH3、−CH2CH=CH2、−CH2CH=CHCH3、−(CH2)2CH=CH2、−CH2CH=CHC2H5、−(CH2)2CH=
CHCH3、−(CH2)3CH=CH2、−(CH2)3CH=CHCH3、−(CH2)3C
H=CHC2H5、−(CH2)3CH=CHC3H7、−OCH2CH=CH2、−OCH2C
H=CHCH3、−OCH2CH=CHC2H5、−CF3、−CHF2、−CH2F、−OC
F3、−OCHF2、−OCH2F、−OCF2CF3、−OCF2CHF2、−OCF2CH2
F、−OCF2CF2CF3、−OCF2CHFCF3、および−OCHFCF2CF3が好ま
しく、耐光性および耐熱性に優れるといった点から水素、−CH3、−C2H5、−C3H7
がより好ましい。
、−(CH2)3CH=CH2、−OCH2CH=CH2、−OCH2CH=CHCH3、−O
CH2CH=CHC2H5、−CF3、−CHF2、−CH2F、−OCF3、−OCHF2、−OCH2F、−OCF2CF3、−OCF2CHF2、−OCF2CH2F、−OCF2CF2C
F3、−OCF2CHFCF3、および−OCHFCF2CF3が好ましく、化学的に安定で
あり、誘電率異方性が負に大きいといった点からは−OCH3、−OC2H5、−OC3H7
、−OC4H9、および−OC5H11がより好ましく、低温における他の液晶性化合物との
相溶性に優れるといった点から水素、−CH3、−C2H5、−C3H7、−C4H9、−C5H11、−CH2CH=CHCH3、−(CH2)2CH=CH2、−CH2CH=CHC2H5、−(CH2)2CH=CHCH3、および−(CH2)3CH=CH2がより好ましい。
性(Δn)をより大きくできる傾向にあり、配向秩序パラメーター(orientational order parameter)を大きくすることができる。
上記Z1、およびZ2は、単結合、−(CH2)2−、−(CH2)4−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、または−OCF2−
である。
)4−、−CH=CH−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、または
−OCF2−が好ましく、光学異方性が大きいといった点から−CH=CH−、または−
C≡C−が好ましい。
これら液晶性化合物(a)では、Ra、Rb、環A1、環A2、Z1、およびZ2を上記範囲で適宜選択することにより、誘電率異方性などの物性を所望の物性に調整することが可能である。
してもこの化合物が結晶(またはスメクチック相)として析出することがない。
液晶性化合物(a)は、有機合成化学の合成手法を適切に組み合わせることにより合成することができる。出発物に目的の末端基、環、および結合基を導入する方法は、例えば、オーガニックシンセシス(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などの成書に記載されている。
<シクロヘキセニレンの形成>
シクロヘキセニレンを形成する方法の一例を下記スキームに示す。このスキームにおいて、MSG1またはMSG2は1価の有機基である。スキームで用いた複数のMSG1(ま
たはMSG2)は、同一であってもよいし、または異なってもよい。化合物(1A)は液
晶性化合物(a)に相当する。
一価の有機基MSG2を有する有機ハロゲン化合物(a1)とマグネシウムとを反応さ
せ、グリニャール試薬を調製する。または一価の有機基MSG2を有する化合物(a3)
とn−ブチルリチウムまたはsec−ブチルリチウムを反応させ、リチウム塩を調製する。これら調製したグリニャール試薬、あるいはリチウム塩と、シクロヘキサノン誘導体(a2)とを反応させることにより、対応するアルコール誘導体を合成する。ついで、p−トルエンスルホン酸等の酸触媒を用いて、得られたアルコール誘導体の脱水反応を行うことにより、液晶性化合物(a)に相当するシクロヘキセニレンを有する化合物(1A)を合成することができる。なお、シクロヘキサノン誘導体(a2)は、例えば、特開昭59−7122号に記載の方法に従い合成することができる。
結合基Z1またはZ2を形成する方法の一例を示す。結合基を形成するスキームを以下示す。このスキームにおいて、MSG1またはMSG2は1価の有機基である。スキームで用いた複数のMSG1(またはMSG2)は、同一であってもよいし、または異なってもよい。化合物(1B)から化合物(1I)は液晶性化合物(a)に相当する。
一価の有機基MSG2を有する有機ハロゲン化合物(a1)とマグネシウムとを反応さ
せ、グリニャール試薬を調製する。これら調製したグリニャール試薬と、アルデヒド誘導体(a4)または(a5)とを反応させることにより、対応するアルコール誘導体を合成する。ついで、p−トルエンスルホン酸等の酸触媒を用いて、得られたアルコール誘導体の脱水反応を行うことにより、対応する二重結合を有する化合物(1B)または(a6)を合成することができる。
化合物(1B)を炭素担持パラジウム(Pd/C)のような触媒の存在下で水素化することにより、化合物(1C)を合成することができる。
アルデヒド誘導体(a7)と、ホスホニウム塩(a9)とカリウムt−ブトキシド等の塩基で処理して得られるリンイリドとを反応させ、対応する2重結合を有する化合物(a6)を合成する。ついで、化合物(a6)をPd/Cのような触媒の存在下で水素化することにより、化合物(1D)を合成することができる。
一価の有機基MSG1を有する有機ハロゲン化合物(a10)とマグネシウム、または
ブチルリチウムとを反応させ、グリニャール試薬、またはリチウム塩を調製する。この調製したグリニャール試薬、またはリチウム塩とホウ酸トリメチルなどのホウ酸エステルを反応させ、塩酸などの酸で加水分解することによりジヒドロキシボラン誘導体(a11)を合成する。そのジヒドロキシボラン誘導体(a11)と有機ハロゲン化合物(a1)とを、例えば、炭酸塩水溶液とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3)4)とからなる触媒の存在下で反応させることにより、化合物(1E)を合成することができる。
、化合物(1E)を合成することもできる。
ジヒドロキシボラン誘導体(a11)を過酸化水素等の酸化剤により酸化し、アルコール誘導体(a12)を得る。別途、アルデヒド誘導体(a7)を水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で還元してアルコール誘導体(a13)を得る。得られたアルコール誘導体(a13)を臭化水素酸等でハロゲン化して有機ハロゲン化合物(a14)を得る。このようにして得られたアルコール誘導体(a12)と有機ハロゲン化合物(a14)とを炭酸カリウムなどの存在下反応させることにより化合物(1F)を合成することができる。
化合物(a10)にn−ブチルリチウムを、続いて二酸化炭素を反応させてカルボン酸誘導体(a15)を得る。カルボン酸誘導体(a15)と、フェノール誘導体(a16)とを1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)と4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下で脱水させて−COO−を有する化合物(1G)を合成することができる。
化合物(1G)をローソン試薬のような硫黄化剤で処理して化合物(a17)を得る。化合物(a17)をフッ化水素ピリジン錯体とNBS(N−ブロモスクシンイミド)でフッ素化し、−CF2O−を有する化合物(1H)を合成する。M. Kuroboshi et al., Chem. Lett., 1992,827.を参照。化合物(1H)は化合物(a17)を(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(DAST)でフッ素化しても合成される。W. H. Bunnelle et al., J. Org. Chem. 1990, 55, 768.を参照。この方法によって−OCF2−を有する化合物も合成する。Peer. Kirsch et al., Anbew. Chem. Int. Ed. 2001, 40, 1480.に記載の方法によってこれらの結合基を生成させることも可能である。
ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下で、化合物(a10)に2−メチル−3−ブチン−2−オールを反応させたのち、塩基性条件下で脱保護して化合物(a18)を得る。ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下、化合物(a18)を化合物(a1)と反応させて、化合物(1I)を合成する。
以下、液晶性化合物(a)、すなわち上記一般式(a)で示される液晶性化合物の製造例を示す。
以下、本発明の液晶組成物について説明をする。この液晶組成物の成分は、少なくとも一種の液晶性化合物(a)を含むことを特徴とするが、液晶性化合物(a)を2種以上含んでいてもよく、液晶性化合物(a)のみから構成されていてもよい。また本発明の液晶組成物を調製するときには、例えば、液晶性化合物(a)の誘電率異方性を考慮して成分を選択することもできる。上記液晶組成物は、粘度が低く、適切な負の誘電率異方性を有し、適切な弾性定数K33を有し、しきい値電圧が低く、さらに、ネマチック相の上限温度(ネマチック相−等方相の相転移温度)が高く、ネマチック相の下限温度が低い。
本発明の液晶組成物は第一成分として液晶性化合物(a)に加え、第二成分として下記式(e−1)〜式(e−3)で表される液晶性化合物(以下、化合物(e−1)〜化合物(e−3)ともいう。)の群から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する組成物が好ましい(以下、液晶組成物(1)ともいう。)。
置き換えられていてもよく、相隣接しない−(CH2)2−は−CH=CH−で置き換えられていてもよく、水素はフッ素で置き換えられていてもよい。
。
例えば、化合物(e−1)は、それを含有する液晶組成物の粘度を小さく、比抵抗値を高くすることに有効な化合物である。
さらに、化合物(e−3)は、それを含有する液晶組成物のネマチック相の上限温度をより高くし、比抵抗値を高くすることに有効な化合物である。
の全重量に対して、15〜70重量%の範囲であり、上記第一成分の含有量は、液晶組成物の全重量に対して、30〜85重量%の範囲がより好ましい。
本発明の液晶組成物としては、上記第一成分および第二成分に加えてさらに、第三成分として下記式(g−1)〜式(g−4)で表される液晶性化合物(以下、化合物(g−1)〜化合物(g−4)ともいう。)の群から選択される少なくとも1つの化合物を含有させた液晶組成物も好ましい(以下、液晶組成物(2)ともいう。)。
−は−O−で置き換えられていてもよく、相隣接しない−(CH2)2−は−CH=CH−で置き換えられていてもよく、水素はフッ素で置き換えられていてもよい。
は−CH2O−であり、Y1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、フッ素または塩素であ
る。
上記第三成分をさらに含有する液晶組成物(2)は誘電率異方性が負に大きい。また、液晶組成物のネマチック相の温度範囲が広く、粘度が小さく、誘電率異方性が負に大きく、比抵抗値が大きな液晶組成物が得られ、さらにこれら物性が適切にバランスした液晶組成物が得られる。
例えば、化合物(g−2)〜化合物(g−4)のような縮合環を有する化合物は、しきい値電圧値を低くすることができる。例えば、化合物(h−1)および化合物(h−2)は、それを含有する液晶組成物の粘度を小さくし、しきい値電圧値をより低くすることができる。化合物(h−2)および化合物(h−3)は、それを含有する液晶組成物のネマチック相の上限温度を高くし、しきい値電圧値をより低くし、光学異方性を大きくすることができる。化合物(h−4)および化合物(h−5)は、それを含有する液晶組成物のネマチック相の上限温度を高くし、光学異方性をより大きくし、しきい値電圧値をより低くすることができる。
本発明に係る上記液晶組成物(2)の第一成分、第二成分、および第三成分の含有割合は特に制限はされないが、上記液晶組成物(2)の全重量に基づいて、液晶性化合物(a)の含有割合が10〜80重量%の範囲、第二成分の含有割合が10〜80重量%の範囲、第三成分の含有割合が10〜80重量%の範囲であることが好ましく、さらに、第一成分の含有割合が10〜70重量%の範囲、第二成分の含有割合が10〜50重量%の範囲、第三成分の含有割合が20〜60重量%の範囲であることがより好ましい。
本発明に係る液晶組成物では、上記第一成分、必要に応じて添加する、第二成分および第三成分を構成する液晶性化合物に加えて、例えば液晶組成物の特性をさらに調整する目
的で、さらに他の液晶性化合物を添加して使用する場合がある。また、例えばコストの観点から、本発明の液晶組成物では、上記第一成分、必要に応じて添加する、第二成分および第三成分を構成する液晶性化合物以外の液晶性化合物は添加せずに使用する場合もある。
光学活性化合物を本発明に係る液晶組成物に添加した場合には、液晶にらせん構造を誘起して、ねじれ角を与えることなどができる。色素を本発明に係る液晶組成物に添加した場合には、液晶組成物をGH(Guest host)モードを有する液晶表示素子に適用することなどが可能となる。消泡剤を本発明に係る液晶組成物に添加した場合には、液晶組成物の運搬中、あるいは該液晶組成物から液晶表示素子を製造工程中で、発泡を抑制することなどが可能となる。紫外線吸収剤、あるいは酸化防止剤を本発明に係る液晶組成物に添加した場合には、液晶組成物や該液晶組成物を含む液晶表示素子の劣化を防止することなどが可能となる。例えば酸化防止剤は、液晶組成物を加熱したときに比抵抗値の低下を抑制することが可能である。
フェノール系酸化防止剤の具体例は、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−プロピルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ペンチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヘキシルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヘプチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−オクチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ノニルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−デシルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ウンデシルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ドデシルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−トリデシルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−テトラデシルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ペンタデシルフェノール、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチルー4−メチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−4−(2−オクタデシルオキシカルボニル)エチルフェノール、およびペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]である。
本発明に係る液晶組成物は、例えば、各成分を構成する化合物が液体の場合には、それぞれの化合物を混合し振とうさせることにより、また固体を含む場合には、それぞれの化合物を混合し、加熱溶解によってお互い液体にしてから振とうさせることにより調製することができる。また、本発明に係る液晶組成物はその他の公知の方法により調製することも可能である。
本発明に係る液晶組成物では、ネマチック相の上限温度を70℃以上とすること、ネマチック相の下限温度は−20℃以下とすることができ、ネマチック相の温度範囲が広い。したがって、この液晶組成物を含む液晶表示素子は広い温度領域で使用することが可能である。
本発明に係る液晶組成物は、PCモード、TNモード、STNモード、OCBモード等の動作モードを有し、AM方式で駆動する液晶表示素子だけでなく、PCモード、TNモード、STNモード、OCBモード、VAモード、IPSモード等の動作モードを有しパッシブマトリクス(PM)方式で駆動する液晶表示素子にも使用することができる。これらAM方式、およびPM方式の液晶表示素子は、反射型、透過型、半透過型、いずれの液晶ディスプレイ等にも適用ができる。
〔液晶性化合物(a)の実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例によっては制限されない。なお特に断りのない限り、「%」は「重量%」を意味する。
グラフィー(GC)分析で得られるガスクロマトグラムなどにより同定したので、まず分析方法について説明をする。
測定装置は、DRX−500(ブルカーバイオスピン(株)社製)を用いた。測定は、実施例等で製造したサンプルを、CDCl3等のサンプルが可溶な重水素化溶媒に溶解し
、室温で、500MHz、積算回数24回の条件で行った。なお、得られた核磁気共鳴スペクトルの説明において、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、mはマルチプレットであることを意味する。また、化学シフトδ値のゼロ点の基準物質としてはテトラメチルシラン(TMS)を用いた。
測定装置は、島津製作所製のGC−14B型ガスクロマトグラフを用いた。カラムは、島津製作所製のキャピラリーカラムCBP1−M25−025(長さ25m、内径0.32mm、膜厚0.25μm);固定液相はジメチルポリシロキサン;無極性)を用いた。キャリアーガスとしてはヘリウムを用い、流量は1ml/分に調整した。試料気化室の温度を280℃、検出器(FID)部分の温度を300℃に設定した。
記録計としては島津製作所製のC−R6A型Chromatopac、またはその同等品を用いた
。得られたガスクロマトグラムには、成分化合物に対応するピークの保持時間およびピークの面積値が示されている。
30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)、Agilent Technologies Inc.製のHP
−1(長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)、Restek Corporation製のRtx−1(長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)、SGE International Pty.Ltd製のBP−1(長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)などを用いてもよい。
液晶性化合物の物性値を測定する試料としては、化合物そのものを試料とする場合、化合物を母液晶と混合して試料とする場合の2種類がある。
液晶性化合物と母液晶との割合がこの割合であっても、スメクチック相、または結晶が25℃で析出する場合には、液晶性化合物と母液晶との割合を10重量%:90重量%、5重量%:95重量%、1重量%:99重量%の順に変更をしていき、スメクチック相、または結晶が25℃で析出しなくなった組成で試料の物性値を測定し上記式にしたがって外挿値を求めて、これを液晶性化合物の物性値とする。
母液晶i:
〔液晶性化合物等の物性値の測定方法〕
物性値の測定は後述する方法で行った。これら測定方法の多くは、日本電子機械工業会規格(Standard of Electric Industries Association of Japan)EIAJ・ED−2521Aに記載された方法、またはこれを修飾した方法である。また、測定に用いたTN素子またはVA素子には、TFTを取り付けなかった。
以下(1)、または(2)の方法で測定を行った。
(1)偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレート(メトラー社FP−52型ホットステージ)に化合物を置き、3℃/分の速度で加熱しながら相状態とその変化を偏光顕微鏡で観察し、相の種類を特定した。
(2)パーキンエルマー社製走査熱量計DSC−7システム、またはDiamond D
SCシステムを用いて、3℃/分速度で昇降温し、試料の相変化に伴う吸熱ピーク、または発熱ピークの開始点を外挿により求め(on set)、転移温度を決定した。
偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレート(メトラー社FP−52型ホットステージ)に、試料(液晶性組成物、または液晶化合物と母液晶との混合物)を置き、1℃
/分の速度で加熱しながら偏光顕微鏡を観察した。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度をネマチック相の上限温度とした。以下、ネマチック相の上限温度を、単に「上限温度」と略すことがある。
母液晶と液晶性化合物とを、液晶性化合物が、20重量%、15重量%、10重量%、5重量%、3重量%、および1重量%の量となるように混合した試料を作製し、試料をガラス瓶に入れる。このガラス瓶を、−10℃または−20℃のフリーザー中に一定期間保管したあと、結晶もしくはスメクチック相が析出しているかどうか観察をした。
E型回転粘度計を用いて測定した。
回転粘度(γ1;25℃で測定;mPa・s)
測定はM. Imai et al., Molecular Crystals and Liquid Crystals, Vol. 259, 37 (1995) に記載された方法に従った。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が20μmのVA素子に試料(液晶性組成物、または液晶化合物と母液晶との混合物)を入れた。この素子に30ボルトから50ボルトの範囲で1ボルト毎に段階的に印加した。0.2秒の無印加のあと、ただ1つの矩形波(矩形パルス;0.2秒)と無印加(2秒)の条件で印加を繰り返した。この印加によって発生した過渡電流(transient current)のピーク電流(peak current)とピーク時間(peak time)を測定した。これらの測定値とM. Imaiらの論文、40頁の計算式(8)とから回転粘度の値を得た。なお、この計算に必要な誘電率異方性は、下記誘電率異方性で測定した値を用いた。
測定は、25℃の温度下で、波長589nmの光を用い、接眼鏡に偏光板を取り付けたアッベ屈折計により行なった。主プリズムの表面を一方向にラビングしたあと、試料(液晶性組成物、または液晶化合物と母液晶との混合物)を主プリズムに滴下した。屈折率(n‖)は偏光の方向がラビングの方向と平行であるときに測定した。屈折率(n⊥)は偏光の方向がラビングの方向と垂直であるときに測定した。光学異方性(Δn)の値は、Δn=n‖−n⊥の式から計算した。
誘電率異方性は以下の方法によって測定した。
よく洗浄したガラス基板にオクタデシルトリエトキシシラン(0.16mL)のエタノール(20mL)溶液を塗布した。ガラス基板をスピンナーで回転させたあと、150℃で1時間加熱した。2枚のガラス基板から、間隔(セルギャップ)が20μmであるVA素子を組み立てた。同様の方法で、ガラス基板にポリイミドの配向膜を調製した。得られたガラス基板の配向膜にラビング処理をした後、2枚のガラス基板の間隔が9μmであり、ツイスト角が80度であるTN素子を組み立てた。得られたVA素子に試料(液晶性組成物、または液晶化合物と母液晶との混合物)を入れ、0.5V(1kHz、サイン波)を印加して、液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。また、得られたTN素子に試料(液晶性組成物、または液晶化合物と母液晶との混合物)を入れ、0.5V(1kHz、サイン波)を印加して、液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥の式から計算した。
測定に用いたTN素子はポリイミド配向膜を有し、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)は6μmである。この素子は試料(液晶性組成物、または液晶化合物と母液晶との混合物)を入れたあと紫外線によって重合する接着剤で密閉した。このTN素子にパルス電圧(5Vで60マイクロ秒)を印加して充電した。減衰する電圧を、高速電圧計
で16.7ミリ秒のあいだ測定し、単位周期における電圧曲線と横軸との間の面積Aを求めた。面積Bは減衰しなかったときの面積である。電圧保持率は面積Bに対する面積Aの百分率(%)で表現したものである。
測定には株式会社東陽テクニカ製のEC−1型弾性定数測定器を用いた。2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が20μmである垂直配向セルに試料を入れた。このセルに20ボルトから0ボルト電荷を印加し、静電容量および印加電圧を測定した。測定した静電容量(C)と印加電圧(V)の値を『液晶デバイスハンドブック』(日刊工業新聞社)、75頁にある式(2.98)、式(2.101)を用いてフィッティングし、式(2.100)から弾性定数の値を得た。
窒素雰囲気下の反応器へ、良く乾燥させたマグネシウム 6.1gとTHF 20mlとを加えて、40℃まで加熱した。そこへ、THF 300mlに溶解した1−ブロモ−4
−エトキシ−2,3−ジフルオロベンゼン(1) 59.7gを、40℃から60℃の温
度範囲でゆっくり滴下し、さらに60分攪拌した。その後、THF 150mlに溶解し
た4−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)−シクロヘキサノン(2)50.0gを、50℃から60℃の温度範囲でゆっくり滴下し、さらに60分攪拌した。得られた反応混合物を30℃まで冷却した後、0℃に冷却した3% 塩化アンモニウム水
溶液 900mlとトルエン 500mlとが入った容器中に注ぎ込み、混合した後、静置して、有機層と水層とに分離させ抽出操作を行った。得られた有機層を分取し、水、飽和重曹水、および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下、溶媒を留去し、4−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカ−8−イル)−1−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−シクロヘキサノール(3) 100.1gを得た。
得られた化合物(3)は黄色固形物であった。
化合物(3) 100.1g、p−トルエンスルホン酸 1.0g、エチレングリコール1.0g、およびトルエン 300mlを混合し、この混合物を、留出する水を抜きなが
ら2時間加熱還流させた。反応混合物を30℃まで冷却した後、得られた液に水 500
mlとトルエン 900mlとを加え混合した後、静置して有機層と水層の2層に分離さ
せて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、飽和重曹水、および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液をトルエンを展開溶媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製し、さらにトルエンとヘプタンの混合溶媒(体積比 トルエン:ヘプタン=1:1)からの再結晶に
より精製し、乾燥させ、8−[4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−シクロヘキサ−3−エニル]−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン (4)58.1
gを得た。化合物(2)からの収率は73.2%であった。
化合物(4) 58.1g、87%蟻酸 35.4g、およびトルエン 200mlを混
合し、この混合物を、2時間加熱還流させた。反応混合物を30℃まで冷却した後、得られた液に水 500mlとトルエン 1000mlとを加え混合した後、静置して有機層と水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水、飽和重曹水、および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下、溶媒を留去し、54gの淡黄色固形物を得た。この固形物 54g、87%蟻酸 35.4g、およびトルエン 200mlを混合し、この混合物を、1時間加熱還流させた。反応混合物を30℃まで冷却した後、得られた液に水 500mlとトルエン 1000mlとを加え混合した後、静置して有機層と水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水、飽和重曹水、および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下、溶媒を留去し、残渣をトルエンとヘプタンの混合溶媒(体積比 トルエン:ヘプタン=1:2)からの再結晶により精製し、乾燥させ、4’−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−ビシクロヘキシル−3’−エン−4−オン(5)49.7gを得た。化合物(4)からの収率は96.7%であった。
窒素雰囲気下、良く乾燥させたメトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリド 5
7.7gとTHF 200mlを混合し、−30℃まで冷却した。その後、カリウムt−
ブトキシド(t−BuOK) 18.1gを−30℃から−20℃の温度範囲で、4回に
分けて投入した。−20℃で30分攪拌した後、THF 135mlに溶解した化合物(
5) 45.0gを−30℃から−20℃の温度範囲で滴下した。−10℃で30分攪拌
した後、反応混合物を水 400mlとトルエン 400mlの混合液へ注ぎ込み、混合した後、静置して有機層と水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下、濃縮し残渣をヘプタンとトルエンの混合溶媒(体積比 ヘプタン:トルエン=7:
3)を展開溶媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製した。得られた溶離液を減圧下、濃縮し、微黄色の4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−4’−メトキシメチレン−ビシクロヘキシル−3−エン(6)51.6gを得た。
化合物(6) 51.6g、87%蟻酸 37.7g、およびトルエン 200mlを混
合し、この混合物を、2時間加熱還流させた。反応混合物を30℃まで冷却した後、得られた液に水 500mlとトルエン 1000mlとを加え混合した後、静置して有機層と
水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水、飽和重曹水、および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下、溶媒を留去し、淡黄色固体 51.2gを得た。この残渣をトルエン50mlに溶解し、7℃に冷却した95%水酸化ナトリウム 0.5gとメタノール 400mlの混合液へ添加し、10℃で2時間攪拌した。その後、2N 水酸化ナトリウム水溶液 20mlを添加し、5℃で2時間攪拌した。得られた反応混合物を水 2000mlとトルエン 2000mlの混合液へ注ぎ込み、混合した後、静置して有機層と水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をヘプタンとTHFの混合溶媒(体積比 ヘプタン:THF=4:1)からの再結晶により精製し、乾燥させ、白色固体の4’−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−ビシクロヘキシル−3’−エン−トランス−4−カルボアルデヒド(7)43.5gを得た。化合物(5)からの収率は92.7%であった。
窒素雰囲気下、良く乾燥させたメチルトリフェニルホスホニウムブロミド 8.6gと
THF 40mlを混合し、−10℃まで冷却した。その後、カリウムt−ブトキシド(
t−BuOK) 2.7gを−10℃から−5℃の温度範囲で、3回に分けて投入した。
−10℃で60分攪拌した後、THF 14mlに溶解した化合物(7) 7.0gを−10℃から−5℃の温度範囲で滴下した。0℃で30分攪拌した後、反応混合物を水 100mlとトルエン 50mlの混合液へ注ぎ込み、混合した後、静置して有機層と水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下、濃縮し得られた残渣をヘプタンとトルエンの混合溶媒(体積比 ヘプタン:トルエン=3:1)を展開溶媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製し、溶離液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をヘプタンとソルミックスA−11(日本アルコール販売株式会社製)の混合溶媒(体積比 ヘプタン:ソルミックスA−11=2:1)からの再結晶により精製し、白色の4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−トランス−4’−ビニルビシクロヘキシル−3−エン(No. 132) 5.6gを得た。化合物(7)からの収率は80.3%であった。
転移温度 :C 77.8 SA96.9 N 160.8 I
1H−NMR分析の化学シフトδ(ppm)は以下の通りであり、得られた化合物が、
4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−トランス−4’−ビニルビシクロヘキシル−3−エンであることが同定できた。なお、測定溶媒はCDCl3である。
とTHF 40mlを混合し、−10℃まで冷却した。その後、カリウムt−ブトキシド
(t−BuOK) 3.0gを−10℃から−5℃の温度範囲で、3回に分けて投入した
。−10℃で60分攪拌した後、THF 16mlに溶解した化合物(7) 8.0gを−10℃から−5℃の温度範囲で滴下した。0℃で30分攪拌した後、反応混合物を水 1
00mlとトルエン 50mlの混合液へ注ぎ込み、混合した後、静置して有機層と水層
の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下、濃縮し得られた残渣をヘプタンとトルエンの混合溶媒(体積比 ヘプタン:トルエン=3:1)を展開溶媒、シ
リカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製し、溶離液を減圧下、濃縮し、白色固体 8.2gを得た。得られた白色固体 8.2gにソルミックス A−11 32mlを添加し、攪拌している中、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム2水和物 6.7gを添加し、続いて6N−塩酸 10mlを添加し、5時間加熱還流させた。反応混合物を30℃まで冷却した後、得られた液に水 100mlとトルエン 100mlとを加え混合した。その後、静置して有機層と水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水、0.5N−水酸化ナトリウム水溶液、飽和重曹水、および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下、濃縮し、残渣をヘプタンとトルエンの混合溶媒(体積比 ヘプタン:トルエン=3:1)を展開溶媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製し、溶離液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をヘプタンとソルミックスA−11の混合溶媒(体積比 ヘプタン:ソルミックスA−11=3:1)からの再結晶により精製し、4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−トランス−4’−プロペニルビシクロヘキシル−3−エン(No. 152) 1.37gを得た。化合物(7)からの収率は16.6%であった。
転移温度 :C1 78.9 C2 83.4 N 201.1 I
1H−NMR分析の化学シフトδ(ppm)は以下の通りであり、得られた化合物が、
4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−トランス−4’−プロペニルビシクロヘキシル−3−エンであることが同定できた。なお、測定溶媒はCDCl3である。
窒素雰囲気下、良く乾燥させたメトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリド 2
9.5gとTHF 120mlを混合し、−30℃まで冷却した。その後、カリウムt−
ブトキシド(t−BuOK) 9.7gを−30℃から−20℃の温度範囲で、4回に分
けて投入した。−20℃で60分攪拌した後、THF 50mlに溶解した化合物(7) 25.0gを−20℃から−10℃の温度範囲で滴下した。0℃で30分攪拌した後、反応混合物を水 400mlとトルエン 200mlの混合液へ注ぎ込み、混合した後、静置して有機層と水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下、濃縮し得られた残渣をヘプタンとトルエンの混合溶媒(体積比 ヘプタン:トルエン=7:3
)を展開溶媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製した。得られた溶離液を減圧下、濃縮し、微黄色の固形物 27.0gを得た。
続いて、この固形物 27.0g、トルエン 100mlおよび87%蟻酸 37.9gを
混合し、3時間加熱還流させた。反応混合物を30℃まで冷却した後、得られた液に水
200mlとトルエン 200mlとを加え混合した。その後、静置して有機層と水層の
2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水、飽和重曹水、および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をヘプタンとTHFの混合溶媒(体積比 ヘプタン:THF=2:
1)からの再結晶により精製し、乾燥させ、白色の[4’−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)ビシクロヘキシル−3’−エン−トランス−4−イル]アセトアルデヒド(8)43.5gを得た。化合物(7)からの収率は94.7%であった。
窒素雰囲気下、良く乾燥させたメトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリド 1
9.3gとTHF 80mlを混合し、−25℃まで冷却した。その後、カリウムt−ブ
トキシド(t−BuOK) 6.3gを−25℃から−15℃の温度範囲で、4回に分け
て投入した。−20℃で60分攪拌した後、THF 40mlに溶解した化合物(8) 17.0gを−20℃から−10℃の温度範囲で滴下した。0℃で30分攪拌した後、反応混合物を水 200mlとトルエン 100mlの混合液へ注ぎ込み、混合した。その後、静置して有機層と水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下、濃縮し得られた残渣をヘプタンとトルエンの混合溶媒(体積比 ヘプタン:トルエン=7:3)を展開溶媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製した。得られた溶離液を減圧下、濃縮し、微黄色の固形物 19.1gを得た。続いて、この固形物 19.1g、トルエン 100mlおよび87%蟻酸 25.9gを混合し、3時間加熱還流させた。反応混合物を30℃まで冷却した後、得られた液に水 200mlとトルエン 200mlとを加え混合した後、静置して有機層と水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水、飽和重曹水、および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をヘプタンとTHFの混合溶媒(体積比 ヘプタン:THF=2:1)からの再結晶により精製し、乾燥させ、白色の3−[4’−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)ビシクロヘキシル−3’−エン−トランス−4−イル]プロピオンアルデヒド(9)16.7gを得た。化合物(8)からの収率は94.4%であった。
窒素雰囲気下、良く乾燥させたメチルトリフェニルホスホニウムブロミド 4.55g
とTHF 20mlを混合し、−10℃まで冷却した。その後、カリウムt−ブトキシド
(t−BuOK) 1.43gを−10℃から−5℃の温度範囲で、3回に分けて投入し
た。−5℃で60分攪拌した後、THF 10mlに溶解した化合物(9) 4.0gを−10℃から−5℃の温度範囲で滴下した。0℃で30分攪拌した後、反応混合物を水 1
00mlとトルエン 50mlの混合液へ注ぎ込み、混合した。その後、静置して有機層
と水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下、濃縮し得られた残渣をヘプタンとトルエンの混合溶媒(体積比 ヘプタン:トルエン=4:1)を展開溶
媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製し、溶離液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をヘプタンとソルミックスA−11の混合溶媒(体積比 ヘプタン:ソルミックスA−11=2:1)からの再結晶により精製し、トランス−4’−ブタ−3−エニル−4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)ビシクロヘキシル−3−エン(No.172) 3.34gを得た。化合物(9)からの収率は84.0%であった。
転移温度 :C 66.2 SA118.6 N 174.1 I
1H−NMR分析の化学シフトδ(ppm)は以下の通りであり、得られた化合物が、
トランス−4’−ブタ−3−エニル−4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)ビシクロヘキシル−3−エンであることが同定できた。なお、測定溶媒はCDCl3である。
とTHF 40mlを混合し、−10℃まで冷却した。その後、カリウムt−ブトキシド
(t−BuOK) 2.50gを−10℃から−5℃の温度範囲で、3回に分けて投入し
た。−5℃で60分攪拌した後、THF 20mlに溶解した化合物(9) 7.00gを−5℃で滴下した。0℃で30分攪拌した後、反応混合物を水 100mlとトルエン 100mlの混合液へ注ぎ込み、混合した。その後、静置して有機層と水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下、濃縮し得られた残渣をヘプタンとトルエンの混合溶媒(体積比 ヘプタン:トルエン=4:1)を展開溶媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製し、溶離液を減圧下、濃縮し、白色固体 7.77gを得た。得られた白色固体 7.77gにソルミックス A−11 31mlを添加し、攪拌している中、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム2水和物 12.0gを添加し、続いて6N−塩酸 31mlを添加し、5時間加熱還流させた。反応混合物を30℃まで冷却した後、得られた液に水 100mlとトルエン 100mlとを加え混合した後、静置して有機層と水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水、0.5N−水酸化ナトリウム水溶液、飽和重曹水、および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液を減圧下、濃縮し得られた残渣をヘプタンとトルエンの混合溶媒(体積比 ヘプタン:トルエン=3:1)を展開溶媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製し、溶離液を減圧下、濃縮した。得られた残渣をヘプタンとソルミックスA−11の混合溶媒(体積比 ヘプタン:ソルミックスA−11=3:1)からの再結晶により精製し、乾燥させ、白色の4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−トランス−4’−ペンタ−3−エニルビシクロヘキシル−3−エン (No.192)1.50gを得た。化合物(9)からの収率は20.8%であった。
転移温度 :C 64.4 SA123.7 N 189.3 I
1H−NMR分析の化学シフトδ(ppm)は以下の通りであり、得られた化合物が、
4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−トランス−4’−ペンタ−3−エニルビシクロヘキシル−3−エンであることが同定できた。なお、測定溶媒はCDCl3
である。
窒素雰囲気下の反応器へ、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(10) 200.0g、ジエチルホスホノ酢酸エチル 301.4gおよびトルエン1,000mlを加えて、5℃で攪拌した。そこへ20%ナトリウムエトキシド エタノール溶液 457.5gを5℃から11℃の温度範囲で2時間かけて滴下し、さらに10℃で3時間攪拌した。GC分析により反応が完結しているのを確認後、反応混合物を0℃の水 2,000mlへ注ぎ込み、混合した。その後静置して有機層と水層とに分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をヘプタンを展開溶媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製した。その後、減圧下、溶媒を留去することで、微黄色液体の(1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカ−8−イリデン)アセチックアシッドエチルエステル(11) 267.3gを得た。
反応器へ、化合物(11) 267.3g、Pd/C 5.0g、イソプロピルアルコール(IPA) 500mlおよびトルエン500mlを加えて、水素雰囲気下、24時間
、攪拌した。GC分析により反応が完結していることを確認後、Pd/Cを濾別し、減圧下、溶媒を留去して残渣を得た。得られた残渣を、ヘプタンを展開溶媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製し、減圧下、溶媒を留去することで、無色透明液体の(1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカ−8−イル)アセチックアシッドエチルエステル(12) 255.2gを得た。
窒素雰囲気下の反応器へ、水素化リチウムアルミニウム(LAH) 20.0gとTH
F 800mlを加え、3℃で攪拌した。そこへTHF200mlに溶解した化合物(1
2)190.0gを0℃から7℃の温度範囲で2時間かけて滴下し、さらに0℃で3時間攪拌した。GC分析により反応が完結していることを確認後、THF 60mlとアセト
ン 60mlの混合液を0℃で30分かけて滴下し、さらに2N−水酸化ナトリウム水溶
液 100mlを10℃で30分かけて滴下した。析出した白色固形物を濾別し、濾液に
トルエン300mlと食塩水 1,000mlを加え、混合した。その後静置して有機層
と水層とに分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下、溶媒を留去することで、無色透明液体の2−(1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカ−8−イル)エタノール(13)152.7gを得た。
窒素雰囲気下の反応器へ、化合物(13) 150.0g、トリフェニルホスフィン(
Ph3P) 274.3g、イミダゾール 71.3gおよびトルエン900mlを加え
、3℃で攪拌した。そこへヨウ素 255.5gを10分割して3℃から10℃の温度範
囲で加え、さらに0℃で3時間室温にて攪拌した。GC分析により反応が完結していることを確認後、析出した黄色固形物を濾別した。濾液を濃縮し、得られた残渣にヘプタン400mlを加え、析出した微黄色固形物を濾別した。濾液を濃縮し、得られた残渣を、トルエンを展開溶媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製し、減圧下、溶媒を留去することで、無色透明液体の8−(2−ヨードエチル)−1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカン(14) 223.9gを得た。
窒素雰囲気下の反応器へ、化合物(14) 223.0gおよびDMF 800mlを加え、氷冷下3℃で攪拌した。そこへカリウムt−ブトキシド(t−BuOK) 92.9
gを10分割して3℃から10℃の温度範囲で加え、さらに0℃で3時間室温にて攪拌した。GC分析により反応が完結していることを確認後、反応混合物をヘプタン1,500mlと0℃の水 1,500mlの混合液へ注ぎ込み、混合した。その後静置して有機層
と水層とに分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた溶液をヘプタンを展開溶媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製し、減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣を減圧蒸留することで、無色透明液体の8−ビニル−1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカン(15) 103.3g を得た。
窒素雰囲気下の反応器へ、化合物(15) 103.3g、98%蟻酸 86.5gおよびトルエン 200mlを加え、加熱し、還流下、2時間攪拌した。GC分析により反応
が完結していることを確認後、反応混合物を0℃の食塩水 500mlへ注ぎ込み、混合
した。その後静置して有機層と水層とに分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、飽和重曹水、および食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、さらに減圧下、溶媒を留去した。得られた残渣を減圧蒸留することで、無色透明液体の4−ビニルシクロヘキサノン(16) 66.7g を得た。
窒素雰囲気下の反応器へ、良く乾燥させたマグネシウム 1.76gとTHF 10mlとを加えて、53℃まで加熱した。そこへTHF 30mlに溶解した化合物(1) 17.2gを、50℃から56℃の温度範囲でゆっくり滴下し、さらに30分攪拌した。その後、THF 10mlに溶解した化合物(16) 6.0gを50℃から55℃の温度範囲でゆっくり滴下し、さらに30分攪拌した。得られた反応混合物を25℃まで冷却した後、1N−塩酸 100mlとトルエン 100mlとの混合液へ注ぎ込み混合した。その後、静置して、有機層と水層とに分離させ、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、水、2N 水酸化ナトリウム水溶液、飽和重曹水、および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下、溶媒を留去し、黄色液体の1−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−4−ビニルシクロヘキサノール(17) 18.5gを得た。
化合物(17) 18.5g、p−トルエンスルホン酸 0.4g、およびトルエン 6
0mlを混合し、この混合物を、留出する水を抜きながら1時間加熱還流させた。反応混合物を25℃まで冷却した後、得られた液に水 100mlとトルエン 100mlとを加え混合した。その後、静置して有機層と水層の2層に分離させて、有機層への抽出操作を行った。得られた有機層を分取して、2N 水酸化ナトリウム水溶液、飽和重曹水、およ
び水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、減圧下、溶媒を留去して残渣
を得た。得られた残渣をヘプタンとトルエンとの混合溶媒(体積比 ヘプタン:トルエン
=3:1)を展開溶媒、シリカゲルを充填剤として用いたカラムクロマトグラフィーによる分取操作で精製し、さらにエタノールからの再結晶により精製し、乾燥させ、白色の1−エトキシ−2,3−ジフルオロ−4−(4−ビニルシクロヘキサ−1−エニル)ベンゼン(No. 12) 2.58gを得た。化合物(16)からの収率は20.2%であった。
転移温度 :C 22.6 I
1H−NMR分析の化学シフトδ(ppm)は以下の通りであり、得られた化合物が、
1−エトキシ−2,3−ジフルオロ−4−(4−ビニルシクロヘキサ−1−エニル)ベンゼンであることが同定できた。なお、測定溶媒はCDCl3である。
測定した値である。転移温度は化合物自体の測定値であり、上限温度(TNI)、誘電率異方性(Δε)、および光学異方性(Δn)は、化合物を母液晶(i)に混合した試料の測定値を、上記外挿法に従って換算した外挿値である。
比較例としてアルケニル基がアルキル基であり、シクロヘキセニレン基がシクロヘキシル基であるトランス−4’−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−トランス−4−エチルビシクロヘキシル(F)を合成した。
上限温度(TNI)=74.0℃;粘度(η20)=18.9mPa・s;光学異方性(Δn)=0.087;誘電率異方性(Δε)=−1.3。
フルオロフェニル)−トランス−4−エチルビシクロヘキシル(F)の15重量%とからなる液晶組成物iiを調製した。得られた液晶組成物 iiの物性値を測定し、測定値を
外挿することで比較例化合物(F)の物性の外挿値を算出した。その値は以下のとおりであった。
上限温度(TNI)=129.3℃;
光学異方性(Δn)=0.105;
誘電率異方性(Δε)=−5.92;
粘度(η)=46.2 mPa・s
また、液晶組成物iiの弾性定数K33は15.58 pNであった。
〔比較例2〕
比較例としてアルケニル基を有し、シクロヘキセニレン基がシクロヘキシル基であるトランス−4’−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−トランス−4−ビニルビシクロヘキシル(G)を合成した。
オロフェニル)−トランス−4−ビニルビシクロヘキシル(G)の15重量%とからなる液晶組成物iiiを調製した。得られた液晶組成物iiiの物性値を測定し、測定値を外挿することで比較例化合物(G)の物性の外挿値を算出した。その値は以下のとおりであった。
上限温度(TNI)=141.9℃;
光学異方性(Δn)=0.111;
誘電率異方性(Δε)=−5.59;
粘度(η)=38.5 mPa・s
また、液晶組成物iiiの弾性定数K33は15.15 pNであった。
比較例としてアルケニルを有し、シクロヘキセニレン基がシクロヘキシル基であるトランス−4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−トランス−4’−エチルビシクロヘキシル−3−エン(H)を合成した。
ロフェニル)−トランス−4’−エチルビシクロヘキシル−3−エン(H)の15重量%とからなる液晶組成物ivを調製した。得られた液晶組成物ivの物性値を測定し、測定
値を外挿することで比較例化合物(H)の物性の外挿値を算出した。その値は以下のとおりであった。
上限温度(TNI)=132.6℃;
光学異方性(Δn)=0.128;
誘電率異方性(Δε)=−6.1;
粘度(η)=47.7 mPa・s
また、液晶組成物ivの弾性定数K33は15.2 pNであった。
母液晶i 85重量%と、実施例1で得られた4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオ
ロフェニル)−トランス−4’−ビニルビシクロヘキシル−3−エン(No. 132)
の15重量%とからなる液晶組成物vを調製した。得られた液晶組成物vの物性値を測定し、測定値を外挿することで液晶性化合物(No. 132)の物性の外挿値を算出した
。その値は以下のとおりであった。
上限温度(TNI)=143.9℃;
光学異方性(Δn)=0.141;
誘電率異方性(Δε)=−6.03;
粘度(η)=38.7 mPa・s
また、液晶組成物vの弾性定数K33は16.12 pNであった。
このことから液晶性化合物(No. 132)は、上限温度(TNI)が高く、光学異方
性(Δn)を大きく、誘電率異方性(Δε)を負に大きくすることができ、低温における他の液晶性化合物との相溶性に優れた化合物であることがわかった。
比較例としてアルケニル基がアルキル基であり、シクロヘキセニレン基がシクロヘキシル基であるトランス−4’−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−トランス−4−プロピルビシクロヘキシル(I)を合成した。
オロフェニル)−トランス−4−プロピルビシクロヘキシル(I)の15重量%とからなる液晶組成物viを調製した。得られた液晶組成物viの物性値を測定し、測定値を外挿することで比較例化合物(I)の物性の外挿値を算出した。その値は以下のとおりであった。
上限温度(TNI)=159.9℃;
光学異方性(Δn)=0.112;
誘電率異方性(Δε)=−5.32;
粘度(η)=41.0 mPa・s
また、この液晶組成物viを−10℃のフリーザー中、30日間保存したところ、液晶組成物viは結晶化していた。
比較例としてアルケニル基を有し、シクロヘキセニレン基がシクロヘキシル基であるトランス−4’−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−トランス−4−プロペニルビシクロヘキシル(J)を合成した。
オロフェニル)−トランス−4−プロペニルビシクロヘキシル(J)の15重量%とからなる液晶組成物viiを調製した。得られた液晶組成物viiの物性値を測定し、測定値を外挿することで比較例化合物(J)の物性の外挿値を算出した。その値は以下のとおりであった。
上限温度(TNI)=175.3℃;
光学異方性(Δn)=0.132;
誘電率異方性(Δε)=−5.44;
粘度(η)=44.8 mPa・s
また、この液晶組成物viiを−10℃のフリーザー中、30日間保存したところ、液晶組成物viiは結晶化していた。
比較例としてアルケニル基を有し、シクロヘキセニレン基がシクロヘキシル基であるトランス−4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)−トランス−4’−プロピルビシクロヘキシル−3−エン(K)を合成した。
ロフェニル)−トランス−4’−プロピルビシクロヘキシル−3−エン(K)の15重量%とからなる液晶組成物viiiを調製した。得られた液晶組成物viiiの物性値を測定し、測定値を外挿することで比較例化合物(K)の物性の外挿値を算出した。その値は以下のとおりであった。
上限温度(TNI)=157.3℃;
光学異方性(Δn)=0.140;
誘電率異方性(Δε)=−6.28;
粘度(η)=37.8 mPa・s
また、この液晶組成物viiiを−10℃のフリーザー中、30日間保存したところ、液晶組成物viiiは結晶化していた。
母液晶i 85重量%と、実施例2で得られた4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオ
ロフェニル)−トランス−4’−プロペニルビシクロヘキシル−3−エン (No.1
52)の15重量%とからなる液晶組成物ixを調製した。得られた液晶組成物ixの物性値を測定し、測定値を外挿することで液晶性化合物(No. 152)の物性の外挿値
を算出した。その値は以下のとおりであった。
上限温度(TNI)=173.3℃;
光学異方性(Δn)=0.164;
誘電率異方性(Δε)=−6.48;
粘度(η)=42.59 mPa・s
このことから液晶性化合物(No. 152)は、上限温度(TNI)が高く、光学異方
性(Δn)を大きく、誘電率異方性(Δε)を負に大きくすることができる化合物であることがわかった。
母液晶i 85重量%と、実施例6に記載のトランス−4’−ブタ−3−エニル−4−
(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)ビシクロヘキシル−3−エン (No
.172)の15重量%とからなる液晶組成物xを調製した。この液晶組成物xを−10℃のフリーザー中、30日間保存したところ、液晶組成物xはネマチック相のままであった。このことから液晶性化合物(No. 172)は、低温における他の液晶性化合物との相溶性に優れていることが分かった。
母液晶i 85重量%と、実施例6に記載の4−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロ
フェニル)−トランス−4’−ペンタ−4−エニルビシクロヘキシル−3−エン (N
o.212)の15重量%とからなる液晶組成物xiを調製した。この液晶組成物xiを−10℃のフリーザー中、30日間保存したところ、液晶組成物xiはネマチック相のままであった。このことから液晶性化合物(No. 212)は低温における他の液晶性化
合物との相溶性に優れた化合物であることが分かった。
以下、本発明で得られる液晶組成物を実施例により詳細に説明する。なお、実施例で用いる液晶性化合物は、下記表1の定義に基づいて記号により表す。なお、表1中、1,4−シクロへキシレンの立体配置はトランス配置である。各化合物の割合(百分率)は、特に断りのない限り、液晶組成物の全重量に基づいた重量百分率(重量%)である。各実施例の最後に得られた液晶組成物の特性値を示す。
化合物の記号による表記方法を以下に示す。
D−2521Aに記載された方法、またはこれを修飾した方法である。
偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱した。試料の一部がネマチック相から等方性液体に変化したときの温度を測定した。以下、ネマチック相の上限温度を「上限温度」と略することがある。
ネマチック相を有する試料を0℃、−10℃、−20℃、−30℃、および−40℃のフリーザー中に10日間保管したあと、液晶相を観察した。例えば、試料が−20℃ではネマチック相のままであり、−30℃では結晶またはスメクチック相に変化したとき、TCを≦−20℃と記載した。以下、ネマチック相の下限温度を「下限温度」と略すことがある。
波長が589nmの光を用い、接眼鏡に偏光板を取り付けたアッベ屈折計により測定した。まず、主プリズムの表面を一方向にラビングしたあと、試料を主プリズムに滴下した。そして、偏光の方向がラビングの方向と平行であるときの屈折率(n‖)、および偏光の方向がラビングの方向と垂直であるときの屈折率(n⊥)を測定した。光学異方性の値(Δn)は、
(Δn)=(n‖)−(n⊥)
の式から算出した。
測定にはE型粘度計を用いた。
(5)誘電率異方性(Δε;25℃で測定)
よく洗浄したガラス基板にオクタデシルトリエトキシシラン(0.16mL)のエタノール(20mL)溶液を塗布した。ガラス基板をスピンナーで回転させたあと、150℃で1時間加熱した。2枚のガラス基板から、間隔(セルギャップ)が20μmであるVA素子を組み立てた。同様の方法で、ガラス基板にポリイミドの配向膜を調製した。得られたガラス基板の配向膜にラビング処理をした後、2枚のガラス基板の間隔が9μmであり、ツイスト角が80度であるTN素子を組み立てた。得られたVA素子に試料(液晶性組成物、または液晶化合物と母液晶との混合物)を入れ、0.5V(1kHz、サイン波)を印加して、液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。また、得られたTN素子に試料(液晶性組成物、または液晶化合物と母液晶との混合物)を入れ、0.5V(1kHz、サイン波)を印加して、液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、Δε=ε‖−ε⊥の式から計算した。
ポリイミド配向膜を有し、そして2枚のガラス基板の間隔(セルギャップ)が6μmであるセルに試料を入れてTN素子を作製した。25℃において、このTN素子にパルス電圧(5Vで60マイクロ秒)を印加して充電した。TN素子に印加した電圧の波形を陰極線オシロスコープで観測し、単位周期(16.7ミリ秒)における電圧曲線と横軸との間の面積を求めた。TN素子を取り除いたあと印加した電圧の波形から同様にして面積を求めた。電圧保持率(%)の値は、(電圧保持率)=(TN素子がある場合の面積値)/(TN素子がない場合の面積値)×100の値から算出した。
「VHR−2」として示した。なお、この加熱テストは促進試験であり、TN素子の長時間耐久試験に対応する試験として用いた。
V−ChB(2F,3F)−O2 (No.12) 11%
V−ChB(2F,3F)−O4 (No.14) 11%
V−HChB(2F,3F)−1 (No.121) 10%
V−HChB(2F,3F)−O2 (No.132) 10%
V−HChB(2F,3F)−O4 (No.134) 11%
2−HH−5 (2−1) 10%
3−HB−O2 (2−4) 15%
3−HHEBH−3 (2−74) 7%
3−HHEBH−5 (2−74) 5%
NI=76.4℃;TC≦−20℃;Δn=0.100;η=21.1mPa・s;Δε=−3.2.
1V−ChB(2F,3F)−O2 (No.32) 12%
1V−ChB(2F,3F)−O4 (No.34) 12%
1V−HChB(2F,3F)−O2 (No.152) 10%
1V−HChB(2F,3F)−O4 (No.154) 10%
3−HH−4 (2−1) 10%
3−HB−O2 (2−4) 16%
3−HHEH−3 (2−46) 5%
3−HHEH−5 (2−46) 5%
5−HBB(3F)B−2 (2−73) 8%
NI=84.2℃;Δn=0.113;η=25.8mPa・s;Δε=−3.0.
V−ChB(2F,3F)−O4 (No.14) 11%
1V−ChB(2F,3F)−O2 (No.32) 11%
V−HChB(2F,3F)−1 (No.121) 10%
V−HChB(2F,3F)−O2 (No.132) 8%
V−HChB(2F,3F)−O4 (No.134) 7%
1V−HChB(2F,3F)−O2 (No.152) 8%
1V−HChB(2F,3F)−O4 (No.154) 7%
5−HH−V (2−1) 22%
V−HHB−1 (2−25) 5%
NI=74.1℃;Δn=0.102;η=21.4mPa・s;Δε=−4.0.
1V−ChB(2F,3F)−O2 (No.32) 10%
1V−ChB(2F,3F)−O4 (No.34) 10%
V−HChB(2F,3F)−O2 (No.132) 10%
V−HChB(2F,3F)−O4 (No.134) 10%
3−HH−V1 (2−1) 10%
3−HH−O1 (2−1) 10%
V−HHB−1 (2−25) 5%
3−HHB−O1 (2−25) 5%
3−HBB−2 (2−35) 5%
2−BB(3F)B−3 (2−44) 5%
2−BB(3F)B−5 (2−44) 5%
V2−BB(3F)B−1 (2−44) 5%
NI=79.3℃;Δn=0.126;η=22.1mPa・s;Δε=−3.0.
1V−ChB(2F,3F)−O2 (No.32) 10%
1V−ChB(2F,3F)−O4 (No.34) 10%
V−HChB(2F,3F)−O2 (No.132) 10%
V−HChB(2F,3F)−O4 (No.134) 10%
1V−HChB(2F,3F)−O2 (No.152) 10%
3−HH−O1 (2−1) 10%
5−HB−3 (2−4) 5%
3−HB−O1 (2−4) 10%
3−HHB−1 (2−25) 5%
3−HHEH−3 (2−46) 5%
3−HHEBH−3 (2−74) 5%
NI=77.6℃;Δn=0.099;η=24.7mPa・s;Δε=−3.5.
Claims (16)
- 下記式(a)で表される化合物群から選択された液晶性化合物。
環A1、および環A2は、独立して、トランス−1,4−シクロへキシレン、または環上の1つまたは2つの水素がハロゲンで置き換えられていてもよい1,4−フェニレンであり;
Z1、およびZ2は、独立して、単結合、−(CH2)2−、−CH=CH−、−CH 2 O−、−OCH2−、−COO−、または−OCO−であり;
l、およびmは、独立して、0、または1であるが、l+mは0、または1であり;
nは0〜6の整数であり、−(CH2)n−の−CH2−は−O−で置き換えられていてもよいが、−O−が連続することはなく、水素はフッ素で置き換えられていてもよい。) - 上記式(a)において、環A1、および環A2が、独立して、トランス−1,4−シクロへキシレン、または1,4−フェニレンであり;
Z1、およびZ2が、単結合であり;
l+mが、0または1であり;
nが0〜6の整数である請求項1に記載の化合物。 - 上記式(a)において、Raが、水素、炭素数1〜10のアルキルであり;
Rbが、炭素数1〜9のアルコキシである請求項2に記載の化合物。 - 上記式(a)において、l+mが1である請求項3に記載の化合物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つを含有する液晶組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載される化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第一成分と、下記式(e−1)、式(e−2)、および式(e−3)からなる化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第二成分とを含有する誘電率異方性が負である液晶組成物。
環A11、環A12、環A13、および環A14は、独立して、トランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり;
Z11、Z12、およびZ13は、独立して、単結合、−CH2−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、または−CH2O−である。) - 請求項3に記載の化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第一成分と請求項6に記載された式(e−1)、式(e−2)、および式(e−3)で表される化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第二成分とを含有する誘電率異方性が負である液晶組成物。
- 上記液晶組成物の全重量に基づいて、上記第一成分の含有割合が30〜85重量%の範囲であり、上記第二成分の含有割合が15〜70重量%の範囲である、請求項7に記載の液晶組成物。
- 上記第一成分、および第二成分に加えて、下記式(g−1)、式(g−2)、式(g−3)、および式(g−4)で表される化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第三成分を含有する請求項6または7に記載の液晶組成物。
環A21、環A22、および環A23は、独立して、トランス−1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、ピリミジン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはテトラヒドロピラン−2,5−ジイルであり;
Z21、Z22、およびZ23は、独立して、単結合、−CH2−CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−OCF2−、−CF2O−、−OCF2CH2CH2−、−CH2CH2CF2O−、−COO−、−OCO−、−OCH2−、または−CH2O−であり;
Y1、Y2、Y3、およびY4は、独立して、フッ素または塩素であり;
q、r、およびsは、独立して0、1、または2であるが、q+r+sは1、2、または3であり;
tは0、1、または2である。) - 請求項3に記載される化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第一成分と、請求項6に記載される式(e−1)、式(e−2)、および式(e−3)で表される化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第二成分と、請求項10に記載される式(h−1)、式(h−2)、式(h−3)、式(h−4)、および式(h−5)で表される化合物群から選択される少なくとも1つの化合物からなる第三成分を含有する誘電率異方性が負である液晶組成物。
- 上記液晶組成物の全重量に基づいて、上記第一成分の含有割合が10〜80重量%の範囲であり、上記第二成分の含有割合が10〜80重量%の範囲であり、上記第三成分の含有割合が10〜80重量%の範囲である、請求項9〜11のいずれか1項に記載の液晶組成物。
- さらに、酸化防止剤および/または紫外線吸収剤を含む請求項5〜12のいずれか1項に記載の液晶組成物。
- 請求項5〜14のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
- 上記液晶表示素子の動作モードが、VAモードまたはIPSモードであり、上記液晶表示素子の駆動方式がアクティブマトリックス方式である、請求項15に記載の液晶表示素子。
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