JP5157847B2 - 車両の操舵制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載された電源から電力の供給を受けて操舵ハンドルの操舵操作により入力される操舵トルクを検出するトルクセンサと、少なくとも前記トルクセンサによって検出された操舵トルクに基づいて目標アシストトルクを算出し、この算出した目標アシストトルクに基づいて電動モータを駆動制御するアシスト制御手段とを備えた車両の操舵制御装置に関する。
従来から、例えば、下記特許文献1に示されているように、操舵トルク検出手段の故障検出装置は知られている。この従来の故障検出装置は、電動パワーステアリング装置の操舵トルクセンサに電力を供給するバッテリの電源電圧が動作電圧下限値を超えていれば操舵トルクセンサの故障検出を許可し、動作電圧下限値以下になると故障検出を禁止するようになっている。そして、この故障検出装置においては、電源電圧が回復して動作電圧下限値を超えても、復帰カウンタが所定時間の経過を確認するまで故障検出を禁止したままとし、所定時間が経過した後に故障検出を許可するようになっている。
また、従来から、例えば、下記特許文献2に示されているように、加速度センサ異常検出装置も知られている。この従来の異常検出装置は、電源電圧の変動に基づいて異常検知しきい値を随時補正し、検出された加速度と異常検知しきい値とを比較することにより加速度センサの異常を検出するようになっている。
また、従来から、例えば、下記特許文献3に示されているように、異常診断機能を有する定電流制御装置も知られている。この従来の定電流制御装置は、定電流制御開始前に直列接続されたスイッチング素子を同時にオン状態として、擬似的に電源短絡状態とすることにより、電流センサおよび過電流センサが正常に機能するか否かを診断するようになっている。そして、この従来の定電流制御装置においては、電源電圧に応じて診断しきい値を補正することにより診断精度を向上できるようにもなっている。
さらに、従来から、例えば、下記特許文献4に示されているように、電動パワーステアリング装置も知られている。この従来の電動パワーステアリング装置は、電動モータの出力トルク異常変動などを検出したときであっても、車速が基準速度以下であれば操舵アシスト制御を継続するようになっている。そして、このように操舵アシスト制御を継続する場合には、目標アシストトルクを算出するためのアシストマップにおける操舵トルクの不感帯の幅を広げるようになっており、低速走行中で、かつ、大きなハンドル操作がなされた場合にのみ操舵アシストトルクを発生させて運転者の負担を軽減し、それ以外では電動モータを停止させるようになっている。
特開2005−69962号公報 特開2000−206144号公報 特開平7−337092号公報 特開2008−68777号公報
ところで、例えば、電動パワーステアリング装置において、運転者による操舵ハンドルの操作における負担を軽減するためにアシストトルクを付与する場合、トルクセンサが運転者によって入力される操舵トルクを検出して出力することにより、この検出された操舵トルクの大きさに応じてアシストトルクの大きさを決定して付与する。このため、検出される操舵トルクの信頼性は適切なアシストトルクを付与する点で重要な要素となる。
すなわち、トルクセンサによって検出される操舵トルクの信頼性が高い状況では、運転者による操舵ハンドルの操作に対して適切なアシストトルクを付与することができる。しかし、トルクセンサによって検出される操舵トルクの信頼性が低い状況では、必ずしも適切なアシストトルクを付与することができず、その結果、付与されたアシストトルクに対して運転者が違和感を覚える場合がある。したがって、トルクセンサによって検出される操舵トルクの信頼性に基づき、アシストトルクを付与することは極めて重要であると言える。
本発明は、上記した問題に対処するためになされたものであり、その目的は、トルクセンサによって検出された操舵トルクの信頼性をアシストトルクの付与制御に反映させることができる車両の操舵制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、車両に搭載された電源から電力の供給を受けて操舵ハンドルの操舵操作により入力される操舵トルクを検出するトルクセンサと、少なくとも前記トルクセンサによって検出された操舵トルクに基づいて目標アシストトルクを算出し、この算出した目標アシストトルクに基づいて電動モータを駆動制御するアシスト制御手段とを備えた車両の操舵制御装置において、前記電源の電圧を検出する電圧検出手段と、前記電圧検出手段によって検出された前記電源の電圧に基づき、前記トルクセンサによる前記操舵トルクの検出信頼性の程度を表す信頼性レベルを判定する信頼性レベル判定手段と、前記信頼性判定手段によって判定された信頼性レベルに基づき、前記アシスト制御手段が前記目標アシストトルクを「0」として算出する操舵トルクの不感帯の大きさを変更する不感帯変更手段とを備えたことにある。
この場合、前記信頼性レベル判定手段は、前記電圧検出手段によって検出された前記電源の電圧が低下するほど、前記信頼性レベルが悪化していると判定するとよい。
また、これらの場合、前記不感帯変更手段は、前記信頼性レベルの悪化に伴って前記不感帯の大きさが大きくなるように変更するとよい。
これらによれば、車両に搭載された電源(例えば、バッテリ)からトルクセンサに電力が供給されている状態において、電源の電圧が低下したときには、トルクセンサによる操舵トルクの検出信頼性の程度を表す信頼性レベルが悪化したと判定することができる。すなわち、トルクセンサは、電源から供給される電力を利用して検出対象である操舵トルクを検出し、検出した操舵トルクに応じた信号を出力する。ここで、トルクセンサから出力される信号は、電源の電圧の大きさに依存するため、電源の電圧が低下した状況では、その出力される信号、言い換えれば、出力された信号によって表される操舵トルクの信頼性が低下(悪化)する。このことに対応して、信頼性レベルが悪化した状態では、目標アシストトルクを「0」として計算する操舵トルクの不感帯の大きさが大きくなるように変更することができる。
そして、このように信頼性レベルの悪化に伴って不感帯の大きさが大きくなるように変更する、言い換えれば、信頼性レベルの悪化をアシストトルクの付与制御に反映させることにより、運転者が違和感を覚えるようなアシストトルクの付与を効果的に防止することができる。すなわち、信頼性レベルの悪化に伴い、トルクセンサによって検出された操舵トルクの値が不安定な状態となったときには、悪化した信頼性レベルに応じて不感帯の大きさを大きくすることにより、アシストトルクを付与しない操舵トルクの範囲を大きくすることができ、その結果、運転者が違和感を覚えるようなアシストトルクの付与を効果的に防止することができる。
以下、本発明の実施形態に係る車両の操舵制御装置について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る車両の操舵制御装置が適用された電動パワーステアリング装置10を概略的に示している。
この電動パワーステアリング装置10は、転舵輪としての左右前輪FW1,FW2を転舵させるために、運転者によって回動操作される操舵ハンドル11を備えている。操舵ハンドル11は、ステアリングシャフト12の上端に固定されており、ステアリングシャフト12の下端は、転舵ギアユニットUに接続されている。
転舵ギアユニットUは、例えば、ラックアンドピニオン式を採用したギアユニットであり、ステアリングシャフト12の下端に一体的に組み付けられたピニオンギア13の回転がラックバー14に伝達されるようになっている。また、転舵ギアユニットUには、運転者によって操舵ハンドル11に入力される操作力(より具体的には、操舵トルク)を軽減するための電動モータ15(以下、この電動モータをEPSモータ15という)が設けられており、EPSモータ15の発生するトルク(より具体的には、アシストトルク)がラックバー14に伝達されるようになっている。
この構成により、運転者による操舵ハンドル11の回動操作に伴うステアリングシャフト12の回転力がピニオンギア13を介してラックバー14に伝達されるとともに、EPSモータ15のアシストトルクがラックバー14に伝達される。これにより、ラックバー14は、ピニオンギア13からの回転力およびEPSモータ15のアシストトルクによって軸線方向に変位する。したがって、ラックバー14の両端に接続された左右前輪FW1,FW2は、左右に転舵されるようになっている。
次に、上述したEPSモータ15の作動を制御する、操舵制御装置としての電気制御装置20について説明する。電気制御装置20は、図示省略の電源(バッテリ)から電力の供給を受けて作動するものであり、バッテリ電圧センサ21、車速センサ22および操舵トルクセンサ23を備えている。バッテリ電圧センサ21は、図示省略のバッテリの電圧V_BATを検出し、この電圧V_BATに応じた信号を出力する。車速センサ22は、車両の車速Sを検出し、この車速Sに応じた信号を出力する。
操舵トルクセンサ23は、ステアリングシャフト12に組み付けられていて、運転者が操舵ハンドル11を回動操作することによってステアリングシャフト12に入力する操舵トルクTを検出し、この操舵トルクTに応じた信号を出力する。なお、操舵トルクセンサ23は、操舵ハンドル11が右方向に回動操作されたときの操舵トルクTを正の値として出力し、操舵ハンドル11が左方向に回動操作されたときの操舵トルクTを負の値として出力する。
ここで、操舵トルクセンサ23は、ステアリングシャフト12の途中に設けられたトーションバーの捩れ角度に応じて電気抵抗または磁気抵抗を変化させ、それに応じた電圧信号を出力するタイプのセンサが用いられる。このため、本実施形態においては、操舵トルクセンサ23として、2組のレゾルバセンサを採用して実施する。なお、レゾルバセンサは、よく知られているように、トーションバーとともに回転するレゾルバロータと、レゾルバロータと向かい合って車体側に固定されるレゾルバステータとを備え、レゾルバロータまたはレゾルバステータの一方に励磁コイルである1次巻線が設けられ、他方に検出用コイルである一対の2次巻線がπ/2だけ位相をずらして設けられる。そして、1次巻線をSIN相信号により励磁することにより、2次巻線が回転角度に応じた2種類の誘起電圧信号としてSIN相出力信号とCOS相出力信号を出力する。したがって、レゾルバセンサを用いた操舵トルクセンサ23は、これらSIN相出力信号とCOS相出力信号の振幅比を求めることによって回転角位置を検出し、この回転角位置に対応する操舵トルクTを検出する。
また、電気制御装置20は、EPSモータ15の作動を制御する電子制御ユニット24を備えている。電子制御ユニット24は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするものであり、EPSモータ15の作動を制御する。このため、電子制御ユニット24の入力側には、上記各センサ21〜23が接続されており、これら各センサ21〜23によって検出された各検出値を用いて後述する操舵制御プログラムを含む各プログラムを実行して、EPSモータ15の作動を制御する。そして、電子制御ユニット24の出力側には、EPSモータ15を駆動させるための駆動回路25が接続されている。
次に、上記のように構成した電気制御装置20(より詳しくは、電子制御ユニット24)による制御について説明する。運転者によって図示しないイグニッションスイッチがオン状態とされると、電子制御ユニット24は、図2に示す操舵制御プログラムの実行をステップS10にて開始する。そして、電子制御ユニット24は、続くステップS11にて、各センサ21〜23によって検出された各検出値、すなわち、電圧V_BAT、車速Sおよび操舵トルクTを入力して、ステップS12に進む。
ステップS12においては、電子制御ユニット24は、信頼性レベル判定ルーチンを実行する。以下、図3を用いて、信頼性レベル判定ルーチンを説明する。
この信頼性レベル判定ルーチンは、電源(バッテリ)から供給される電力、具体的には電圧の大きさに応じて変化する操舵トルクセンサ23の検出信頼性レベルを判定するためのルーチンであり、図3に示すように、ステップS30にてその実行が開始される。そして、電子制御ユニット24は、続くステップS31にて、前記ステップS11にてバッテリ電圧センサ21から入力した電圧V_BATが、電源から供給される電圧の大きさとして正常であるか否かを判定するために予め設定された判定電圧VB_TH1よりも大きいか否かを判定する。
すなわち、電子制御ユニット24は、入力した電圧V_BATが判定電圧VB_TH1よりも大きければ、電源の電圧が十分に大きく正常であるため、「Yes」と判定してステップS32に進む。そして、電子制御ユニット24は、ステップS32にて、電源から操舵トルクセンサ23に対して安定した大きさの電圧が供給されているため、操舵トルクセンサ23によって検出されて出力される操舵トルクTの信頼性レベルを最も高いことを表す「1」に設定する。一方、入力した電圧V_BATが判定電圧VB_TH1以下であれば、電源の電圧が低下しているため、電子制御ユニット24は「No」と判定してステップS33に進む。
ステップS33においては、電子制御ユニット24は、例えば、運転席近傍に配置されて、光や音によって運転者に電源の電圧低下を報知する報知装置を作動させ、運転者に対して電源の電圧が低下していることを報知する。そして、電子制御ユニット24は、続くステップS34において、入力した電圧V_BATが、判定電圧VB_TH1よりも小さく設定された判定電圧VB_TH2よりも大きいか否かを判定する。
すなわち、電子制御ユニット24は、入力した電圧V_BATが判定電圧VB_TH2よりも大きければ、電源の電圧が若干低下しているため、「Yes」と判定してステップS35に進む。そして、電子制御ユニット24は、ステップS35にて、電源から操舵トルクセンサ23に対して供給される電圧の大きさが若干低下しているため、操舵トルクセンサ23によって検出されて出力される操舵トルクTの信頼性レベルを「1」よりも劣る「2」に設定する。一方、入力した電圧V_BATが判定電圧VB_TH2以下であれば、電源の電圧が大幅に低下しているため、電子制御ユニット24は「No」と判定してステップS36に進む。そして、電子制御ユニット24は、ステップS36にて、電源から操舵トルクセンサ23に対して供給される電圧の大きさが大幅に低下しているため、操舵トルクセンサ23によって検出されて出力される操舵トルクTの信頼性レベルを「2」よりも劣る「3」に設定する。
このように、前記ステップS32、ステップS35またはステップS36における処理を実行すると、電子制御ユニット24は、ステップS37にて、信頼性レベル判定ルーチンの実行を一旦終了し、図2の操舵制御プログラムに戻る。ここで、前記ステップS31およびステップS34における電圧V_BATの大きさの判定処理において、電圧V_BATを判定電圧VB_TH1および判定電圧VB_TH2と比較して大きさを判定する場合には、電圧V_BATの僅かな変化に伴い「Yes」判定または「No」判定が繰り返される(所謂、ハンチングの生じる)可能性がある。
このため、前記ステップS32およびステップS34における電圧V_BATの大きさの判定処理においては、図4に示すように、判定電圧VB_TH1よりも僅かに大きな判定電圧VB_TH11を設定するとともに、判定電圧VB_TH2よりも僅かに大きな判定電圧VB_TH21を設定することによって、判定条件にヒステリシスを設けることが好ましい。これにより、電圧V_BATの僅かな変化に伴う判定のハンチングの発生を効果的に防止することができて、電圧V_BATの大きさをより正確に判定することができる。その結果、操舵トルクセンサ23によって検出される操舵トルクTの信頼性レベルを適切に設定することができる。
ふたたび、図2に示す操舵制御プログラムにおいて、電子制御ユニット24は、前記ステップS12にて信頼性レベル判定ルーチンを実行すると、ステップS13に進む。ステップS13においては、電子制御ユニット24は、異常判定値決定ルーチンを実行する。以下、図5を用いて、異常判定値決定ルーチンを説明する。
この異常判定値決定ルーチンは、上述した信頼性レベル判定ルーチンの実行によって設定した操舵トルクTの信頼性レベルに応じて、検出された操舵トルクTが正常であるか異常であるかを判定するための異常判定値を決定するためのルーチンであり、図5に示すように、ステップS50にてその実行が開始される。そして、電子制御ユニット24は、続くステップS51にて、前記信頼性レベル判定ルーチンの実行により判定して設定した信頼性レベルが「1」であるか否かを判定する。
すなわち、電子制御ユニット24は、信頼性レベルが「1」であれば、「Yes」と判定してステップS52に進む。ステップS52においては、電子制御ユニット24は、信頼性レベルが「1」であるときに操舵トルクセンサ23によって検出される操舵トルクTが異常であるか否かを判定するための異常判定値として異常判定上限値SFH_TH1および異常判定下限値SFL_TH1を決定する。そして、電子制御ユニット24は、異常判定上限値SFH_TH1および異常判定下限値SFL_TH1を決定すると、ステップS56に進む。
一方、前記ステップS51にて、信頼性レベルが「1」でなければ、電子制御ユニット24は「No」と判定してステップS53に進む。ステップS53においては、電子制御ユニット24は、前記信頼性レベル判定ルーチンの実行により判定して設定した信頼性レベルが「2」であるか否かを判定する。すなわち、電子制御ユニット24は、信頼性レベルが「2」であれば、「Yes」と判定してステップS54に進む。一方、信頼性レベルが「2」でなければ、言い換えれば、信頼性レベルが「3」であれば、電子制御ユニット24は「No」と判定してステップS55に進む。
ステップS54においては、電子制御ユニット24は、信頼性レベルが「2」であるときの異常判定値として、信頼性レベルが「1」であるときに決定される異常判定上限値SFH_TH1よりも小さな異常判定上限値SFH_TH2および異常判定下限値SFL_TH1よりも小さな異常判定下限値SFL_TH2を決定する。そして、電子制御ユニット24は、異常判定上限値SFH_TH2および異常判定下限値SFL_TH2を決定すると、ステップS56に進む。
ステップS55においては、電子制御ユニット24は、信頼性レベルが「3」であるため、異常判定値として、信頼性レベルが「2」であるときに決定される異常判定上限値SFH_TH2よりも小さな異常判定上限値SFH_TH3および異常判定下限値SFL_TH2よりも小さな異常判定下限値SFL_TH3を決定する。そして、電子制御ユニット24は、異常判定上限値SFH_TH3および異常判定下限値SFL_TH3を決定すると、ステップS56に進む。
このように、前記ステップS52、ステップS54またはステップS55における処理を実行すると、電子制御ユニット24は、ステップS56にて、異常判定値決定ルーチンの実行を一旦終了する。そして、電子制御ユニット24は、ふたたび、図2の操舵制御プログラムに戻る。
電子制御ユニット24は、図2に示す操舵制御プログラムにおいて、前記ステップS13にて異常判定値決定ルーチンを実行すると、ステップS14に進む。ステップS14においては、電子制御ユニット24は、前記ステップS11にて操舵トルクセンサ23から入力した検出操舵トルクTが正常であるか否かを判定する。以下、この判定を具体的に説明する。
上述したように、操舵トルクセンサ23がレゾルバセンサから構成されている場合には、SIN相出力信号とCOS相出力信号とを電子制御ユニット24に出力することができる。この場合において、電子制御ユニット24は、SIN相出力信号の振幅AsとCOS相出力信号の振幅Acとのベクトル和、すなわち、(SIN相振幅As2+COS相振幅Ac2)が一定であることを利用して検出された操舵トルクTの正常判定または異常判定を行う。
ところで、操舵トルクセンサ23は、電源(バッテリ)から供給される電圧を利用して各信号を出力する。このため、電源の電圧が低下した状況では、例えば、2次巻線からの出力が低下して、SIN相出力信号の振幅AsおよびCOS相出力信号の振幅Acが小さくなる。したがって、電子制御ユニット24は、前記ステップS13における異常判定値決定ルーチンの実行により信頼性レベルごとに決定した異常判定上限値SFH_TH1,SFH_TH2,SFH_TH3と異常判定下限値SFL_TH1,SFL_TH2,SFL_TH3とを用いて、検出された操舵トルクTの正常または異常を判定する。
具体的に説明すると、信頼性レベル判定ルーチンの実行によって信頼性レベルが「1」である場合には、電子制御ユニット24は、異常判定値決定ルーチンの実行により、異常判定値として異常判定上限値SFH_TH1および異常判定下限値SFL_TH1を設定している。このため、電子制御ユニット24は、(SIN相振幅As2+COS相振幅Ac2)の値が異常判定上限値SFH_TH1および異常判定下限値SFL_TH1によって決定される正常範囲内にあれば、「Yes」と判定してステップS15に進む。
一方、(SIN相振幅As2+COS相振幅Ac2)の値が異常判定上限値SFH_TH1および異常判定下限値SFL_TH1によって決定される正常範囲内にない、言い換えれば、(SIN相振幅As2+COS相振幅Ac2)の値が異常判定上限値SFH_TH1よりも大きい、または、(SIN相振幅As2+COS相振幅Ac2)の値が異常判定下限値SFL_TH1よりも小さいときには、電子制御ユニット24は「No」と判定してステップS18に進む。そして、ステップS18にて、電子制御ユニット24は、EPSモータ15の駆動を停止させて、運転者による操舵ハンドル11の回動操作に対するアシストトルクの付与を停止させ、ステップS19にてプログラムの実行を終了する。
同様に、信頼性レベル判定ルーチンの実行によって信頼性レベルが「2」である場合には、電子制御ユニット24は、(SIN相振幅As2+COS相振幅Ac2)の値が設定した異常判定上限値SFH_TH2および異常判定下限値SFL_TH2によって決定される正常範囲内にあれば、「Yes」と判定してステップS15に進み、正常範囲内になければ、「No」と判定してステップS18に進む。ここで、信頼性レベルが「2」に設定された状況においては、電源の電圧が若干低下しているため、SIN相出力信号の振幅AsおよびCOS相出力信号の振幅Acが信頼性レベル「1」の場合に比して小さくなる。このことに対応して、上述したように、異常判定上限値SFH_TH2および異常判定下限値SFL_TH2は異常判定上限値SFH_TH1および異常判定下限値SFL_TH1よりも小さく決定されているため、信頼性レベルが「2」に設定された状況であっても、検出された操舵トルクTの正常または異常を正確に判定することができる。
さらに、信頼性レベル判定ルーチンの実行によって信頼性レベルが「3」である場合にも同様に、電子制御ユニット24は、(SIN相振幅As2+COS相振幅Ac2)の値が設定した異常判定上限値SFH_TH3および異常判定下限値SFL_TH3によって決定される正常範囲内にあれば、「Yes」と判定してステップS15に進み、正常範囲内になければ、「No」と判定してステップS18に進む。ここで、信頼性レベルが「3」に設定された状況においては、電源の電圧が大幅に低下しているため、SIN相出力信号の振幅AsおよびCOS相出力信号の振幅Acが信頼性レベル「2」の場合に比してより小さくなる。このことに対応して、上述したように、異常判定上限値SFH_TH3および異常判定下限値SFL_TH3は異常判定上限値SFH_TH2および異常判定下限値SFL_TH2よりも小さく決定されているため、信頼性レベルが「3」に設定された状況であっても、検出された操舵トルクTの正常または異常を正確に判定することができる。
ステップS15においては、電子制御ユニット24は、運転者による操舵ハンドル11の回動操作に対して付与する目標アシストトルクTaを決定するためのアシストマップに設定される操舵トルクTの不感帯の大きさを信頼性レベルに応じて変更する。これは、上述したように、信頼性レベルの低下(悪化)に伴って、言い換えれば、電源(バッテリ)の電圧低下に伴って、操舵トルクセンサ23による検出操舵トルクTが不安定となる状況が生じるため、不感帯の大きさを変更して運転者が知覚する違和感を防止するためである。ここで、不感帯とは、運転者による操舵ハンドル11の回動操作に対して付与する目標アシストトルクTaを「0」に設定する範囲をいい、具体的には、操舵トルクセンサ23によって検出される操舵トルクTの大きさを「0」とみなして目標アシストトルクTaを「0」に設定する範囲をいう。
具体的に不感帯の大きさの変更について説明すると、電子制御ユニット24は、図6に示すように、信頼性レベル、言い換えれば、電源の電圧低下に応じて、アシストマップの不感帯の大きさを変更する。すなわち、信頼性レベルが「1」のときに不感帯の大きさを最も小さく設定し、信頼性レベルが「2」のときには不感帯の大きさを信頼性レベルが「1」に比して大きくなるように変化させて設定する。なお、信頼性レベルが「3」のときは、電源の電圧が大幅に低下しているため、後述するように、信頼性レベルが「2」のときに設定されるアシストマップを用いる。そして、このように、不感帯の大きさを変更したアシストマップを設定すると、電子制御ユニット24は、ステップS16に進む。
ここで、アシストマップは、図6に示すように、代表的な車速Sごとに設定されており、操舵トルクTの増加に伴って目標アシストトルクTaが増加するアシスト特性を決定するものである。また、アシストマップは、図7に信頼性レベルが「1」の場合を代表して示すように、車速Sの増大に伴って目標アシストトルクTaが小さくなるアシスト特性をも決定するものである。したがって、このようなアシストマップを用いることに代えて、例えば、目標アシストトルクTaを操舵トルクTおよび車速Sの関数として表し、この関数において、目標アシストトルクTaを「0」とする不感帯の大きさを信頼性レベルに応じて変更して実施することも可能である。
ステップS16においては、電子制御ユニット24は、目標アシストトルクTaを計算する。具体的に説明すると、電子制御ユニット24は、前記ステップS11にて入力した車速Sに基づき、前記ステップS15にて信頼性レベルに応じて設定したアシストマップのうち、この入力した車速Sに対応するアシスト特性を有するアシストマップを決定する。すなわち、電子制御ユニット24は、現在信頼性レベルが「1」であれば、不感帯の大きさが最も小さく設定されたアシストマップのうち、検出車速Sに対応するアシストマップを決定する。また、電子制御ユニット24は、現在信頼性レベルが「2」であれば、不感帯の大きさが大きくなるように設定したアシストマップのうち、検出車速Sに対応するアシストマップを決定する。
そして、電子制御ユニット24は、決定したアシストマップに従い、前記ステップS11にて入力した検出操舵トルクTに対応する目標アシストトルクTaを計算する。この場合、現在の信頼性レベルが「1」であれば、アシストマップにおける不感帯の大きさが最も小さく設定されているため、計算される目標アシストトルクTaは、検出操舵トルクTが「0」の近傍から値を有する。これにより、運転者による操舵ハンドル11の回動操作に対して応答性良く目標アシストトルクTaを付与することができて、運転者の操舵ハンドル11の回動操作における負担を良好に軽減することができる。
また、現在の信頼性レベルが「2」であれば、アシストマップにおける不感帯の大きさが大きく設定されているため、計算される目標アシストトルクTaは、検出操舵トルクTが「0」の近傍で「0」として計算される。これにより、特に、操舵トルクセンサ23による検出操舵トルクTが小さくて不安定となる状況においては、目標アシストトルクTaが「0」に計算されるため、目標アシストトルクTaが付与された場合に運転者が知覚する違和感を効果的に防止することができる。
一方、現在の信頼性レベルが「2」から「3」になったときには、電子制御ユニット24は、信頼性レベルが「2」のときに設定されたアシストマップを用いて計算した目標アシストトルクTaを時間の経過とともに「0」まで変化させる。そして、これ以降、信頼性レベルが「3」である場合には、電子制御ユニット24は、目標アシストトルクTaを「0」として計算する。
このように、目標アシストトルクTaを計算すると、電子制御ユニット24は、ステップS17に進む。ステップS17においては、電子制御ユニット24は、運転者による操舵ハンドル11の回動操作に対して、前記ステップS17にて計算した目標アシストトルクTaを付与するために、駆動回路25をフィードバック制御してEPSモータ15を駆動させる。すなわち、電子制御ユニット24は、図示しない電流検出器によって検出されるEPSモータ15に流れる駆動電流を入力し、目標アシストトルクTaを発生させるために必要な駆動電流がEPSモータ15に流れるように駆動回路25をフィードバック制御する。これにより、EPSモータ15は、ラックバー14に対して目標アシストトルクTaを付与する。なお、信頼性レベルが「3」であるときには、目標アシストトルクTaが「0」として計算されるため、電子制御ユニット24はEPSモータ15の作動を停止させる。
前記ステップS17にてEPSモータ15を駆動制御すると、電子制御ユニット24は、ステップS19にてプログラムの実行を一旦終了する。そして、所定の短い時間の経過後、電子制御ユニット24は、ふたたび、ステップS10にて操舵制御プログラムの実行を開始する。
以上の説明からも理解できるように、この実施形態によれば、車両に搭載された電源(バッテリ)から操舵トルクセンサ23に電力が供給されている状態において、電子制御ユニット24は、バッテリ電圧センサ21による検出電圧V_BATに基づき電源の電圧が低下していれば、操舵トルクセンサ23による操舵トルクTの検出信頼性の程度を表す信頼性レベルが悪化したと判定することができる。そして、信頼性レベルが悪化した状態では、電子制御ユニット24は、目標アシストトルクTaを「0」として計算する操舵トルクTの不感帯の大きさが大きくなるようにアシストマップを変更することができる。
これにより、信頼性レベルの悪化に伴って不感帯の大きさが大きくなるように変更する、言い換えれば、信頼性レベルの悪化をアシストトルクの付与制御に反映させることにより、運転者が違和感を覚えるようなアシストトルクの付与を効果的に防止することができる。具体的には、信頼性レベルの悪化に伴い、操舵トルクセンサ23によって検出された操舵トルクTの値が不安定な状態となったときには、悪化した信頼性レベルに応じて不感帯の大きさを大きくすることによりアシストトルクを付与しない範囲を大きくすることができ、その結果、運転者が違和感を覚えるようなアシストトルクの付与を効果的に防止することができる。さらに、このように信頼性レベルの悪化をアシストトルクの付与制御に反映させることにより、検出された操舵トルクTの値が不安定な状態となっていても、可能な限りアシスト制御を継続することができる。
上記実施形態においては、操舵トルクセンサ23を2組のレゾルバセンサで構成して実施した。そして、2次巻線から出力されるSIN相出力信号とCOS相出力信号の振幅と信頼性レベルに応じて適切に設定される異常判定値とを比較し、現在の信頼性レベルにおいて検出操舵トルクTが正常であればアシストマップの不感帯の大きさを変更するようにした。この場合、他の構成として、操舵トルクセンサ23が操舵トルクTに応じた信号とバックアップ用の操舵トルクTbに応じた信号とを出力するように、所謂、冗長系を形成して実施することも可能である。以下、この変形例について説明する。
この変形例においても、電子制御ユニット24は、上記実施形態と同様に、操舵制御プログラムを実行する。ただし、この変形例においては、ステップS13にて実行する異常判定値決定ルーチンによって決定する異常判定値が上記実施形態の場合と若干異なる。すなわち、この変形例においては、電子制御ユニット24は、信頼性レベルが「1」であるときには、異常判定値SFH_TH1(上記実施形態における異常判定上限値SFH_TH1に対応)を決定するものの、信頼性レベルが「2」であるときには、信頼性レベルが「1」であるときに決定される異常判定値SFH_TH1よりも大きな異常判定値SFH_TH2を決定する。また、信頼性レベルが「3」であるときには、信頼性レベルが「2」であるときに決定される異常判定値SFH_TH2よりも大きな異常判定値SFH_TH3を決定する。
このように、信頼性レベルの低下に伴って異常判定値を大きくするのは、後述するように、この変形例においては操舵トルクTの大きさと操舵トルクTbの大きさとの差分の絶対値|T−Tb|を用いて検出された操舵トルクTの正常または異常を判定するからである。すなわち、この変形例においても、操舵トルクセンサ23は、電源(バッテリ)から供給される電圧を利用して各信号を出力する。このため、電源の電圧が低下した状況では、図8に示すように信頼性レベル「1」に比して出力信号の歪みや変動が生じたり、これに加えて、センサの製造ばらつきなどにより、|T−Tb|の値が大きくなる。したがって、この変形例においては、電子制御ユニット24は、異常判定値決定ルーチンの実行により、信頼性レベルの低下(悪化)に伴って異常判定値SFH_TH1に比してSFH_TH2およびSFH_TH3を大きくする。
そして、この変形例においては、電子制御ユニット24は、操舵制御プログラムのステップS14にて、信頼性レベルが「1」であるとき、|T−Tb|の値が異常判定値SFH_TH1によって決定される正常範囲内にあれば、「Yes」と判定してステップS15に進む。一方、|T−Tb|の値が異常判定値SFH_TH1によって決定される正常範囲内にない、言い換えれば、|T−Tb|の値が異常判定値SFH_TH1よりも大きいときには、電子制御ユニット24は「No」と判定してステップS17に進む。
同様に、信頼性レベルが「2」である場合には、電子制御ユニット24は、|T−Tb|の値が異常判定値SFH_TH2によって決定される正常範囲内にあれば、「Yes」と判定してステップS15に進み、正常範囲内になければ、「No」と判定してステップS17に進む。ここで、信頼性レベルが「2」に設定された状況においては、電源の電圧が若干低下しているため、|T−Tb|の値の変動幅が信頼性レベル「1」の場合に比して大きくなる傾向にある。このことに対応して、上述したように、異常判定値SFH_TH2は異常判定値SFH_TH1よりも大きく決定されているため、信頼性レベルが「2」に設定された状況であっても、検出された操舵トルクTの正常または異常を正確に判定することができる。
さらに、信頼性レベルが「3」である場合にも同様に、電子制御ユニット24は、|T−Tb|の値が異常判定値SFH_TH3によって決定される正常範囲内にあれば、「Yes」と判定してステップS15に進み、正常範囲内になければ、「No」と判定してステップS17に進む。ここで、信頼性レベルが「3」に設定された状況においては、電源の電圧が大幅に低下しているため、|T−Tb|の値の変動幅が信頼性レベル「2」の場合に比してより大きくなる傾向にある。このことに対応して、上述したように、異常判定上限値SFH_TH3は異常判定上限値SFH_TH2よりも大きく決定されているため、信頼性レベルが「3」に設定された状況であっても、検出された操舵トルクTの正常または異常を正確に判定することができる。
そして、このように、異常を判定すると、電子制御ユニット24は、上記実施形態と同様に、ステップS15〜ステップS19の各ステップ処理を実行する。これにより、この変形例においても、上記実施形態と同様の効果が期待できる。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態およびその変形例においては、操舵制御プログラムのステップS13にて異常判定値決定ルーチンを実行し、続くステップS14にて操舵トルクセンサ23によって検出された操舵トルクTが正常であるか否かを判定するように実施した。しかし、これらステップS13およびステップS14の実行を省略し、ステップS12にて信頼性レベル判定ルーチンを実行して信頼性レベルを判定した後、ステップS15にて前記判定した信頼性レベルに応じてアシストマップの不感帯の大きさを変更するように実施することも可能である。
また、上記実施形態およびその変形例においては、信頼性レベルを「1」〜「3」の3つのレベルとして実施した。しかし、信頼性レベルのレベル数に関しては、これに限定されるものではなく、よりレベルを細分化して実施可能であることは言うまでもない。このようにレベルをより細分化することにより、よりきめ細やかにアシストマップの不感帯の大きさを変更することができ、より適切なアシストトルクを付与する操舵制御が可能となる。
さらに、上記実施形態およびその変形例においては、操舵トルクセンサ23の検出値(すなわち操舵トルクT)に関する信頼性レベルを判定するとともに異常判定値を変更して決定した。そして、この決定した異常判定値に基づいて操舵トルクセンサ23による検出操舵トルクTが正常であるか否かを判定し、正常であれば、目標アシストトルクTaを計算するためのアシストマップにおける不感帯の大きさを変更するように実施した。
この場合、操舵トルクセンサ23に代えて、車両に搭載されて電源(バッテリ)から電力が供給される各種センサ、例えば、運転者による操舵ハンドル11の回動操作量を検出する操舵角センサ、EPSモータ15の回転量を検出するモータ回転角センサ、EPSモータ15に設けられて駆動電流を検出するモータ電流検出センサ、EPSモータ15のモータ端子電圧を検出するモータ電圧センサ、システムの温度を検出する温度センサ、あるいは、車速センサ22を採用して実施することも可能である。この場合であっても、上記実施形態およびその変形例と同様に、各種センサから出力される各検出値について信頼性レベルを判定するとともに異常判定値を決定し、各検出値が正常である状況に応じて、目標アシストトルクTaやその他の目標値を計算するためのアシストマップや各種制御マップにおける不感帯の大きさを変更することにより、上記実施形態およびその変形例と同様の効果が期待できる。
本発明に係る操舵制御装置を適用した電動パワーステアリング装置の構成を示す概略図である。 図1の電子制御ユニットにより実行される操舵制御プログラムのフローチャートである。 図2の操舵制御プログラムにて実行される信頼性レベル判定ルーチンのフローチャートである。 信頼性レベルの判定を説明するための図である。 図2の操舵制御プログラムにて実行される異常判定値決定ルーチンのフローチャートである。 信頼性レベルに応じて変更されるアシストマップの不感帯の大きさを説明するための図である。 図6のアシストマップに関し、目標アシストトルクが車速に応じて変化することを説明するための図である。 実操舵トルクに対する信号出力の関係を信頼性レベルごとに示したグラフである。
符号の説明
FW1,FW2…左右前輪、10…電動パワーステアリング装置、11…操舵ハンドル、12…ステアリングシャフト、13…ピニオンギア、14…ラックバー、15…EPSモータ、20…電気制御装置(操舵制御装置)、21…バッテリ電圧センサ(電圧検出手段)、22…車速センサ、23…操舵トルクセンサ(トルクセンサ)、24…電子制御ユニット(アシスト制御手段)、25…駆動回路、U…転舵ギアユニット

Claims (3)

  1. 車両に搭載された電源から電力の供給を受けて操舵ハンドルの操舵操作により入力される操舵トルクを検出するトルクセンサと、少なくとも前記トルクセンサによって検出された操舵トルクに基づいて目標アシストトルクを算出し、この算出した目標アシストトルクに基づいて電動モータを駆動制御するアシスト制御手段とを備えた車両の操舵制御装置において、
    前記電源の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電圧検出手段によって検出された前記電源の電圧に基づき、前記トルクセンサによる前記操舵トルクの検出信頼性の程度を表す信頼性レベルを判定する信頼性レベル判定手段と、
    前記信頼性判定手段によって判定された信頼性レベルに基づき、前記アシスト制御手段が前記目標アシストトルクを「0」として算出する操舵トルクの不感帯の大きさを変更する不感帯変更手段とを備えたことを特徴とする車両の操舵制御装置。
  2. 請求項1に記載した車両の操舵制御装置において、
    前記信頼性レベル判定手段は、
    前記電圧検出手段によって検出された前記電源の電圧が低下するほど、前記信頼性レベルが悪化していると判定することを特徴とする車両の操舵制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載した車両の操舵制御装置において、
    前記不感帯変更手段は、
    前記信頼性レベルの悪化に伴って前記不感帯の大きさが大きくなるように変更することを特徴とする車両の操舵制御装置。
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