JP5155223B2 - アブソリュート型リニアエンコーダ、及び、その位置調整方法 - Google Patents

アブソリュート型リニアエンコーダ、及び、その位置調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数のトラックを有するスケールと、該スケールに対する相対位置を検出する検出ヘッドと、を有して、該スケール、及び、該検出ヘッドを適用対象となる機械装置に組付ける際の該スケールと該検出ヘッドの相対姿勢を調整可能とする、いわゆるセパレートタイプのアブリュート型リニアエンコーダに係り、特に、スケールと検出ヘッドとの位置関係の調整工数を短縮可能とするアブソリュート型リニアエンコーダ、及び、その位置調整方法に関する。
工作機械等で使用されるフィードバック用リニアエンコーダとしては、電源投入時に絶対位置の検出が可能なアブソリュート型リニアエンコーダが一般的に用いられている。
アブソリュート型リニアエンコーダには、スケールと検出ヘッドの相対的な位置関係が保持される機械構造を有しているユニットタイプ(アッセンブリタイプとも呼ばれている)がある。これは、工作機械等の機械装置に組付ける際でも、スケールと検出ヘッドとの相対的な位置関係が保持されているため、組付け後にアブソリュート型リニアエンコーダのスケールと検出ヘッドの位置調整や信号の調整が不要である。
又、アブソリュート型リニアエンコーダとして、上記ユニットタイプとは異なる、スケールと検出ヘッドとが分離した構造のセパレートタイプがある。これは、工作機械等の機械装置に組付ける際にスケールと検出ヘッドとの位置関係を機械的に調整し、その後に電気的に信号を調整する必要がある。
セパレートタイプは、スケールと検出ヘッドとが分離されているから、工作機械等の機械装置への組付けの自由度が大きく、機械装置の小型化や、相対的な位置関係を保持する機械的な構造による検出誤差が無い、またデザインを損なわないという利点を有する。しかし、アブソリュート型リニアエンコーダでは、2トラック(2組)以上のスケールを組み合わせる必要がある。即ち、高精度な位置検出を行うには、複数のトラックに対して機械的な高精度の位置調整を行って、当初の位置関係(例えば、精度確認のための工場出荷時等の仮組の際の位置関係)を再現する必要がある。
そこで、検出ヘッドの調整について、特許文献1に示す組付位置の補正とデータ調整方法が発明者によって提案されている。特許文献1は、検出ヘッドの組付け時に、検出ヘッドからの十分な出力が得られるように機械的に調整した後に、得られた位置データに対して検出ヘッドの内部メモリに保持した補正データにより調整を行って、位置補正を行い、当初(例えば工場出荷時等)の位置精度を確保しようとするものである。
特開2006−3307号公報
一般的に、アブソリュート型リニアエンコーダの分解能や精度を向上させるために、最下位トラックの周期を小さくする必要がある。そして、アブソリュート型リニアエンコーダの検出距離を拡大するために、最上位トラックの位置検出の長さを長くする必要がある。これらは、上位トラックに対する下位トラックの周期比(トラック比)を大きくすることで実現できる。しかし、トラック比を大きくすると、スケールと検出ヘッド間の機械的な調整許容値が小さくなる。その際には、最上位トラックの位置検出の長さが長くなるので、スケール全長に亘り機械的な真直度を確保するのが困難となる。
特許文献1では、電気的な信号の調整後でも、必要であれば再度機械的な調整をすることとしているので、位置精度との兼ね合いから調整行為が容易に収束せずに、位置の調整に手間取るおそれがある。即ち、スケールの移動方向Xでのスケールと検出ヘッドとの機械的な調整許容値を大きくすることができない問題があった。
本発明は、前記の問題点を解決するべくなされたもので、高精度の位置検出を可能としつつ、スケールと検出ヘッドとの機械的な位置調整の許容度を大きくすることが可能なアブソリュート型リニアエンコーダ及びその位置調整方法を提供することを課題とする。
本願の請求項1に係る発明は、複数のトラックを有するスケールと、該スケールに対する相対位置を検出する検出ヘッドと、を有して、該スケール、及び、該検出ヘッドを適用対象となる機械装置に組付ける際の該スケールと該検出ヘッドの相対姿勢を調整可能とすると共に、該複数のトラックが上位トラックと該上位トラックに対して該スケールの全長に対して複数回の周期で該検出ヘッドに同一の出力をさせる下位トラックとから構成されるアブソリュート型リニアエンコーダにおいて、前記検出ヘッドの位置補正のための検出ピッチで位置検出がなされて、その際に該検出ヘッドに対する前記上位トラックの位置関係と前記下位トラックの位置関係との違いで生じるトラック間誤差から、前記検出ピッチ以上の広い幅の補正ピッチ毎に求められた補正値と、前記上位トラックの出力値と、前記下位トラックの出力値と、該上位トラックに対する該下位トラックの周期比と、を用いて前記下位トラックの周期の数番号を求めると共に、該周期の数番号と該下位トラックの出力値とから前記スケールに対する前記検出ヘッドの位置を求める処理回路を備えたことにより、前記課題を解決したものである。
本願の請求項2に係る発明は、前記上位トラックの出力値と前記下位トラックの出力値とを共に、最大値を1として正規化された位相量とした時に、前記トラック間誤差は、該上位トラックに対する該下位トラックの周期比と該上位トラックの出力値とを掛け合わせた値より前記下位トラックの出力値を減じた際に得られる差分値から、該差分値を四捨五入して整数とした値を減じたときに得られる値とし、且つ、前記補正値は、前記検出ピッチで得られる前記トラック間誤差を前記補正ピッチ内で平均した値としたものである。
又、本願の請求項3に係る発明は、前記検出ピッチと補正ピッチとを、前記上位トラックの出力値を基準として求めるようにしたものである。
又、本願の請求項4に係る発明は、前記処理回路で、前記上位トラックの出力値と前記下位トラックの出力値とを共に、最大値を1として正規化された位相量とした時に、該下位トラックの周期の数番号を、該上位トラックに対する該下位トラックの周期比と該上位トラックの出力値とを掛け合わせた値より前記下位トラックの出力値と前記補正値とを減じた際に得られる値を四捨五入して整数として求めるようにしたものである。
又、本願の請求項5に係る発明は、前記処理回路に接続されると共に、前記補正値が記憶される記憶回路を更に備えたものである。
又、本願の請求項6に係る発明は、自身の外部で求められた前記補正値を、前記処理回路に入力させる外部通信回路を更に備えたものである。
又、本願の請求項7に係る発明は、前記トラック間誤差に対して閾値とオフセット値とを設けて、前記トラック間誤差が該閾値を越える際には、前記補正ピッチ内で少なくとも前記位置補正のための検出ピッチで前回位置検出した際に得られたトラック間誤差の大きさに従って該オフセット値が変更されて、且つ、前記トラック間誤差に、該変更されたオフセット値が加算されて該トラック間誤差が変更されるようにしたものである。
本願の請求項8に係る発明は、又、複数のトラックを有するスケールと、該スケールに対する相対位置を検出する検出ヘッドと、を有して、該スケール、及び、該検出ヘッドを適用対象となる機械装置に組付ける際の該スケールと該検出ヘッドの相対姿勢を調整可能とすると共に、該複数のトラックが上位トラックと該上位トラックに対して該スケールの全長に対して複数回の周期で該検出ヘッドに同一の出力をさせる下位トラックとから構成されるアブソリュート型リニアエンコーダの位置調整方法において、前記検出ヘッドの位置補正のための検出ピッチで位置検出を行う工程と、その際に該検出ヘッドに対する前記上位トラックの位置と前記下位トラックの位置との違いで生じるトラック間誤差から、前記検出ピッチ以上の広い幅である補正ピッチ毎に補正値を求める工程と、前記上位トラックの出力値と前記下位トラックの出力値と該上位トラックに対する該下位トラックの周期比と前記補正値とを用いて前記下位トラックの周期の数番号を求める工程と、を含むことを特徴とするアブソリュート型リニアエンコーダの位置調整方法を提供するものである。
又、本願の請求項9に係る発明は、前記上位トラックの出力値と前記下位トラックの出力値とを共に、最大値を1として正規化された位相量とした時に、該上位トラックに対する該下位トラックの周期比と該上位トラックの出力値とを掛け合わせた値より前記下位トラックの出力値を減じた際に得られる差分値から、該差分値を四捨五入して整数とした値を減じたときに得られる値として前記トラック間誤差を求めて、且つ、前記検出ピッチで得られた前記トラック間誤差を前記補正ピッチ内で平均した値として前記補正値を求めるようにしたものである。
又、本願の請求項10に係る発明は、前記検出ピッチと補正ピッチとを、前記上位トラックの出力値を基準として求めるようにしたものである。
又、本願の請求項11に係る発明は、前記上位トラックの出力値と前記下位トラックの出力値とを共に、最大値を1として正規化された位相量とした時に、該上位トラックに対する該下位トラックの周期比と該上位トラックの出力値とを掛け合わせた値より前記下位トラックの出力値と前記補正値とを減じた際に得られる値を四捨五入して整数とした値として前記下位トラックの周期の数番号を求めるようにしたものである。
又、本願の請求項12に係る発明は、前記トラック間誤差に対して閾値とオフセット値とを設けて、前記トラック間誤差が該閾値を越える際には、前記補正ピッチ内で少なくとも前記位置補正のための検出ピッチで前回位置検出した際に得られたトラック間誤差の大きさに従って該オフセット値を変更する工程と、前記トラック間誤差に、該変更されたオフセット値が加算されて該トラック間誤差が変更される工程と、を更に含むようにしたものである。
又、本願の請求項13に係る発明は、前記前回位置検出した際に得られたトラック間誤差の大きさを、1つ以上のフラグで判別するようにしたものである。
本発明によれば、高精度の位置検出を可能としつつ、スケールと検出ヘッドとの機械的な位置調整の許容度を大きくすることができる。即ち、アブソリュート型リニアエンコーダのスケールと検出ヘッドとが当初(例えば工場出荷時等)の位置関係と大きく異なる位置関係で機械装置に組付けられていなければ、機械的な再調整をすることなく、補正値を用いて位置調整を行うことで、高精度な位置検出が可能となる。つまり、スケールと検出ヘッドとの位置関係の調整工数を短縮することができる。又、スケールと検出ヘッドの機械装置の組込み面の加工精度を緩和できるので、組込みを低コストで実現することができる。また、誤った絶対位置を検出することがなくなるため、位置検出の信頼性を向上させることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るアブソリュート型リニアエンコーダの概略斜視図 同じくスケールと検出ヘッドの摸式図 同じく検出ヘッドの概略ブロック図を示す図 同じくトラック間誤差から補正値を求めるフローを示す図 同じく補正値を用いた位置データ算出のフローを示す図 同じく上位トラックと下位トラックの位相量を示す図 同じく補正値による実質的な効果を示す図 同じく補正値による実質的な効果を示す図 本発明の第2実施形態に係るアブソリュート型リニアエンコーダのトラック間誤差から補正値を求めるフローを示す図 同じく第1フラグと第2フラグを適用する場所とトラック間誤差を示す図 同じく具体的なトラック間誤差を示す図 本発明の第3実施形態に係る検出ヘッドの概略ブロック図を示す図 本発明の第4実施形態に係る検出ヘッドの概略ブロック図を示す図 本発明の第5実施形態に関るスケールと検出ヘッドの摸式図 同じく3つのトラック(上位トラックと中位トラックと下位トラック)を有するスケールを走査したときの検出ヘッドで検出される位相量を示す図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
本発明に係る第1実施形態について、図1から図8を用いて説明する。図1は本実施形態に係るアブソリュート型リニアエンコーダの概略斜視図、図2は同じくスケールと検出ヘッドの摸式図、図3は同じく検出ヘッドの概略ブロック図を示す図、図4は同じくトラック間誤差から補正値を求めるフローを示す図、図5は同じく補正値を用いた位置データ算出のフローを示す図、図6は同じく上位トラックと下位トラックの位相量を示す図、図7、8は同じく補正値による実質的な効果を示す図、である。
最初に、本実施形態の構成を、図1〜図3を用いて説明する。
アブソリュート型リニアエンコーダ100は、2つのトラック(上位トラック112、下位トラック114)を有するスケール110とスケール110に対する相対位置を検出する検出ヘッド120と、を有して、スケール110、及び、検出ヘッド120を適用対象となる機械装置に組付ける際のスケール110と検出ヘッド120の相対姿勢を調整可能とするセパレートタイプのエンコーダである。
スケール110は、図1、図2に示す如く、上位トラック112と下位トラック114とを有する。上位トラック112と下位トラック114とは、並列して、検出ヘッド120の移動方向Xに設けられている。上位トラック112には、スケール110の全長に対して1周期Tutで検出ヘッド120からの出力が変化するようにコイルが敷設してある。下位トラック114には、スケール110の全長に対して複数回(本実施形態では4回)の周期Tdtで検出ヘッド120からの出力が変化するようにコイルが敷設してある。なお、上位トラック112による出力の1周期Tut変化に対して下位トラック114による出力が変化する周期Tdtの回数(上位トラック112に対する下位トラック114の周期比)をトラック比TRと称する。
検出ヘッド120は、図1に示す如く、スケール110と非接触で近接・対峙して配置される。検出ヘッド120は、図3に示す如く、センサ122、124の他に、A/D回路125、処理回路126、記憶回路128、及び外部通信回路130を備える。
センサ122、124は、スケール110の上位トラック112と下位トラック114とそれぞれ対向して設けられている。そして、センサ122、124は上位トラック112、下位トラック114の移動方向Xの位置に従って、異なるレベルの位相量を出力する。
A/D回路125は、センサ122、124から出力されるアナログ位相量をデジタル位相量に変換する。
処理回路126は、A/D回路125からの出力を処理して、最大値を1として正規化された位相量(上位トラック112の出力値、下位トラック114の出力値とも称す)から、後述する図5に示す手順に従って、位置等(周期Tdtの数番号M、位置データ等)を算出することができる。又、処理回路126は、記憶回路128に記憶した位置データや数番号Mを求める際に用いる補正値Cdを呼び出すこともできる。
記憶回路128は、処理回路126に接続されて、処理回路126の指示に従い各種値を記憶することができる。又、処理回路126で求められた位置データや補正値Cd等を記憶することもできる。なお、補正値Cdは、補正テーブルの形で記憶されている。
外部通信回路130は、処理回路126に接続されて、検出ヘッド120の外部にあるデータ処理装置132で求められた補正テーブルの補正値Cdを処理回路126に入力させる。なお、データ処理装置132としては、パソコン等を使用することができる。
アブソリュート型リニアエンコーダ100は、セパレートタイプなので、工作機械等の機械装置への組付けに自由度が大きく、相対的な位置関係を保持する機械的な構造による検出誤差が無い、また、機械装置の小型化やデザインを損なわないという利点を有する。さらに、スケール110と検出ヘッド120とは非接触なので、検出ヘッド120が取付られる機械装置の可動部分は高速移動が可能である。又、アブソリュート型リニアエンコーダ100は、前述の如く、コイルを備える電磁誘導型であり、上位トラック112からスケール110全体における大まかな絶対位置が求められ、下位トラック114で分解能の高い位置が求められる。このため、上位トラック112からの出力と下位トラック114からの出力とを組み合わせることにより、分解能の高い絶対位置を求めることができる。なお、アブソリュート型リニアエンコーダ100に、リニアモータが組み合わされた場合には、リニアモータの磁極の位置を判定する特別な素子(ホール素子等)を別に設けることなく、リニアモータの磁極の位置を判定することができる。即ち、リニアモータとアブソリュート型リニアエンコーダ100とを組付けた機械装置は複雑化を避けることができると共に、コストアップを防止することができる。
次に、本実施形態におけるアブソリュート型リニアエンコーダ100の補正値Cdを求める方法について説明する。
機械装置にアブソリュート型リニアエンコーダ100を組付ける。その際に、スケール110と検出ヘッド120の相対姿勢を調整する。そして、検出ヘッド120とデータ処理装置132とを接続する。以降、データ処理装置132のプログラムにより、外部通信回路130を介して処理回路126が制御される。検出ヘッド120を、スケール110の移動方向Xの有効範囲の端から端まで全ストローク移動させながら、センサ122、124で検出した上位トラック112、下位トラック114の出力値をデータ処理装置132に連続的に送信する。スケール110と検出ヘッド120とを相対的に移動させて位置検出をする際には、上位トラック112の出力値を確認して、一定量の位相変化が確認された際に上位トラック112と下位トラック114の出力値を取り込むことで、検出ピッチPdをほぼ一定間隔としている。即ち、検出ピッチPdは上位トラック112の出力値を基準として求められている。詳細を図4を用いて以下に説明する。
最初に、データ処理装置132において、上位トラック112の位相量(Last_Phase)、検出ピッチPdで積算される補正ピッチPc内のトラック間誤差(ΔTe)用の補助レジスタ(SUM_ΔTe[N])、及び検出ピッチPdで検出される補正ピッチPc内の検出数カウンタ(Data_Count[N])のそれぞれの値を、ゼロにしておく(ステップS2)。
次に、検出ヘッド120をスケール110に対して相対的に移動させて、センサ122、124の出力値がA/D回路125を介して処理回路126でデジタル位相量(上位トラック112の出力値、下位トラック114の出力値)P101、P201として算出される(ステップS4)。そして、外部通信回路130を介して、位相量P101、P201がデータ処理装置132に入力する。
次に、得られた上位トラック112の位相量P101が、検出ヘッド120の位置補正のための検出ピッチPd移動した際に位置検出された位相量P11となるのかをデータ処理装置132で判断する(ステップS6)。
上記位相量が一致しない場合(P101≠P11)には、検出ヘッド120を移動させて、再度センサ122からの出力値を得て判断する(ステップS6でNOの場合)。
上記位相量が一致する場合(P101=P11)には、検出ヘッド120についてスケール110の移動方向Xで全ストロークに対して位置検出がなされたかどうかを判断する(ステップS8)。
全ストロークに対して位置検出がなされていなければ、データ処理装置132で位相量P101、P201より、トラック間誤差ΔTeと、補正ピッチPc毎の補正値Cdを指定するテーブル番号Nとを算出する(ステップS10)。なお、補正ピッチPcは検出ピッチPdよりも広く、補正ピッチPc間に少なくとも1つ以上の位置検出のための測定点が存在する。補正ピッチPcも上位トラック112の出力値を基準として求められている。
トラック間誤差ΔTeは、検出ヘッド120のセンサ122に対する上位トラック112の位置関係と検出ヘッド120のセンサ124に対する下位トラック114の位置関係との違いで生じる誤差(検出ヘッド120に対する上位トラック112の位置関係と下位トラック114の位置関係との違いで生じる誤差)である。より具体的には、上位トラック112の出力値と下位トラック114の出力値とを共に、最大値を1として正規化した位相量P101、P201として、トラック間誤差ΔTeは、上位トラック112に対する下位トラック114の周期比(トラック比TR)と上位トラック112の出力値P101とを掛け合わせた値より下位トラック114の出力値P201を減じた際に得られる差分値から、その差分値を四捨五入して整数とした値を減じたときに得られる値(式(1))で示される。なお、トラック比TRは、事前に記憶回路128に記憶され、処理回路126に読み出される。又、テーブル番号Nは、スケール110の全長に亘って変化する上位トラック112の出力値P101を16分割して、定めたものである(式(2))。なお、テーブル番号Nは16分割である必要はなく、適宜定めることができる。
ΔTe= (P101×TR−P201)−Round(P101×TR−P201)
…(1)
N =INT (P101×16 ) …(2)
ここで、Roundは四捨五入の処理を行い、INTは小数点以下切捨て処理を行う。式(1)から、トラック間誤差ΔTeは、−0.5〜0.5の間の値となる。
次に、データ処理装置132において、位相量(Last_Phase)を(今回の)上位トラック112の位相量P101に、補助レジスタ(SUM_ΔTe[N])に(今回の)トラック間誤差ΔTeを加えて、更に、検出数カウンタ(Data_Count[N])を1だけ増やして、各値をそれぞれ更新(変更)する(ステップS12)。更新後、検出ヘッド120を移動させて、スケール110の移動方向Xの有効範囲の端から端までの全ストローク終了までこれらを繰り返す。
全ストロークに対して位置検出が終了した場合(ステップS8でYESの場合)には、補正ピッチPc毎の補正値Cdを求める。即ち、補正ピッチPcに対応したテーブル番号N毎に補正値Cdが求められて、補正テーブルが作成される(ステップS14)。補正値Cdは、式(3)で示す如く、検出ピッチPdで得られるトラック間誤差ΔTeを補正ピッチPc内で平均した値で表される。
補正テーブル[N] =SUM_ΔTe[N] / Data_Count[N]…(3)
次に、得られた補正テーブルは、検出ヘッド120に送信され(ステップS16)、外部通信回路130と処理回路126を介して記憶回路128に記憶される。
次に、機械装置を動作させた際の、アブソリュート型リニアエンコーダ100における、補正値Cdを用いた位置データを求める動作について、図5、図6を用いて説明する。なお、この段階では、データ処理装置132を検出ヘッド120から取り外しておくことができる。
最初に、センサ122で上位トラック112との位置関係から位相量P1、及びセンサ124で下位トラック114との位置関係から位相量P2、のそれぞれの検出を行う(ステップS20)。
次に、式(2)を用いて、得られた上位トラック112の出力値(位相量P1)を基準にして、テーブル番号Nを求める(ステップS22)。そして、テーブル番号Nに基づき、記憶回路128に記憶された補正テーブルを参照して対応する補正値Cdを処理回路126に呼び出す。
次に、処理回路126で、呼び出された補正値Cdを用いて、下位トラック114の周期Tdtの数番号Mの算出を行う(ステップS24)。これは、位相量P1、P2とトラック比TRと補正値Cdとを用いて求めることができる。具体的には、上位トラック112の出力値と下位トラック114の出力値とを共に、最大値を1として正規化された位相量P1、P2として、下位トラック114の周期Tdtの数番号Mは、トラック比TRと上位トラック112の出力値P1とを掛け合わせた値より下位トラック114の出力値P2と補正値Cdとを減じた際に得られる値を四捨五入して整数とした値(式(4))として求められる。
M=Round(P1×TR−P2−Cd) …(4)
得られた数番号Mは記憶回路128に記憶される。
次に、周期Tdtが記憶回路128から読み出され、処理回路126で、下位トラック114の周期Tdt内の位置Xdtが決定される(ステップS26)。位置Xdtは、式(5)で求めることができる。
Xdt=Tdt×P2 …(5)
そして、処理回路126で、移動方向Xにおける位置データXprtの算出をする(ステップS28)。位置データXprtは式(6)で求めることができる。
Xprt=Tdt×M+Xdt …(6)
求められた位置データXprtは、外部通信回路130を経由し、外部装置に出力される。
具体的な計算例を以下に示す。
例えば、位相量P1が0.87で、位相量P2が0.43で、補正値Cdが0.05で、トラック比TRが4で、周期Tdtが1mmである場合について求める。このとき、数番号Mは式(7)で求めることができる。
M=Round(0.87×4−0.43−0.05)=3 …(7)
従って、スケール110に対する検出ヘッド120の位置である位置データXprtは、周期Tdtの数番号Mと下位トラック114の出力値P2とから式(8)で求められる。
Xprt=1×3+1×0.43=3.43(mm) …(8)
このようにして、補正値Cdの一連の取得は、データ処理装置132により行われるので、検出ヘッド120の制御を複雑にせず、検出ヘッド120の開発期間を長期化することを防止することができる。また、データ処理装置132を他の検出ヘッドと兼用に用いることができるので、検出ヘッド120をコンパクトにして、且つ低コストとすることができる。
又、トラック間誤差ΔTeが、図7(A)に示すように、スケール110の全長に亘り、一定の狭い範囲(0から0.5)で示される場合には、このトラック間誤差ΔTeは初期的(変動しない固定的な)なスケール110と検出ヘッド120との相対的な位置誤差を示すものと捉えることができる。この場合には、スケール110の全長に亘る1つの補正ピッチPcとしてトラック間誤差ΔTeの平均値を取り、補正値Cdとして設定してもよい。その場合は、実質的にトラック間誤差ΔTeをゼロに近い値として、図7(B)に示す如く、機械装置の動作時のトラック間誤差ΔTeの許容範囲を広くすることができる。
又、トラック間誤差ΔTeが、図8(A)に示すように、スケール110の全長に亘り、いわゆる大きなうねりがある場合には、そのうねりの周期との兼ね合いから相応の補正ピッチPcを定めてスケール110の全長を分割してテーブル番号Nを割り当ることができる。そして、それぞれの補正ピッチPc内でトラック間誤差ΔTeの平均値を取って補正値Cdとする(図8(B))ことで、各補正ピッチPc毎にトラック間誤差ΔTeをゼロに近い値とすることができる。
いずれにしても、トラック間誤差ΔTeを上記補正値Cdにより、ゼロに近い値とすることができる。このため、各補正ピッチPc毎にトラック間誤差ΔTeの許容範囲を最大限(−0.5〜0.5)までの拡大できるので、スケール110の曲がりやスケール110の組付け面のラフな加工精度やスケール110に対する検出ヘッド120の位置変動などの要因により、下位トラック114の周期Tdtの数番号Mが変動して生じうる座標とびの発生を最小限にすることができる。
又、検出ピッチPdと補正ピッチPcとは、スケール110の移動方向Xで連続する出力がなされる上位トラック112の出力値を基準として求めているので、より座標とびを低減でき、より高精度な位置検出を実現することができる。
又、本実施形態では、上位トラック112の出力値と下位トラック114の出力値とを共に、最大値を1として正規化された位相量P1、P2として、下位トラック114の周期Tdtの数番号Mが、式(4)で示される整数としたものである。即ち、補正値Cdは数番号Mにのみ影響を与えて、分解能の高い下位トラック114による位置検出に影響を与えていないので、高分解能な位置検出が可能となる。
又、本実施形態のアブソリュート型リニアエンコーダ100は、補正値Cdが記憶される記憶回路128を備えているので、一旦補正値Cdが記憶されて更新する必要がなければ、検出ヘッド120の位置調整をデータ処理装置132を接続せずに適宜行うことが可能となる。
又、本実施形態では、アブソリュート型リニアエンコーダ100の外部で求められた補正値Cdを、処理回路126に入力させる外部通信回路130を備えているので、補正値Cdを求める手段を内部に設ける必要がなく、必要なときだけ補正値Cdを取り込むことが可能である。
従って、本発明によれば、高精度の位置検出を可能としつつ、スケール110と検出ヘッド120との機械的な位置調整の許容度を大きくすることができる。即ち、アブソリュート型リニアエンコーダ100のスケール110と検出ヘッド120とが当初(例えば工場出荷時等)の位置関係と大きく異なる位置関係で機械装置に組付けられていなければ、機械的な再調整をすることなく、補正値Cdを用いて位置調整を行うことで、高精度な位置検出が可能となる。つまり、スケール110と検出ヘッド120との位置関係の調整工数を短縮することができる。又、スケール110と検出ヘッド120の機械装置の組付け面の加工精度を緩和できるので、組付けを低コストで実現することができる。また、誤った絶対位置を検出することがなくなるため、位置検出の信頼性を向上させることが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態のアブソリュート型リニアエンコーダ100の構成と同じであるが、補正値Cdの求め方が異なる。第1実施形態における補正値Cdは、トラック間誤差ΔTeの許容範囲(−0.5〜0.5)で得られたトラック間誤差ΔTeを補正ピッチPc内でそのまま平均化して求めている。これに対して、本実施形態の補正値Cdは、トラック間誤差ΔTeの許容範囲(−0.5〜0.5)で得られたトラック間誤差ΔTeに対してオフセットを加算して、実質的にトラック間誤差ΔTeの許容範囲を−0.75〜0.75まで拡大している。
より具体的に説明すると、トラック間誤差ΔTeに対して、2つの閾値(0.25、−0.25)と3つのオフセット値(1、0、−1)とを設けて、トラック間誤差ΔTeが閾値(0.25、−0.25)を越える際には、補正ピッチPc内で位置補正のための検出ピッチPdで前回位置検出した際に得られたトラック間誤差ΔTeの大きさに従ってオフセット値(1、0、1)が変更されて、且つ、トラック間誤差ΔTeに、変更されたオフセット値(1、0、1)が加算されてトラック間誤差ΔTeが変更されるようにしたものである。又、2つのフラグFF、SFが設定されて、前回位置検出した際に得られたトラック間誤差ΔTeの大きさが判別されている。
ここで、前回位置検出した際に得られたトラック間誤差ΔTeの大きさに従うオフセット値の変更は、以下のようになされる。上側の閾値(0.25)を超えたトラック間誤差ΔTeに対して、前回位置検出した際に得られたトラック間誤差ΔTeが下側の閾値(―0.25)を超えていた場合には、オフセット値は−1と変更される。逆に、下側の閾値(−0.25)を超えたトラック間誤差ΔTeに対して、前回位置検出した際に得られたトラック間誤差ΔTeが上側の閾値(0.25)を超えていた場合には、オフセット値は1と変更される。それ以外の組合せではオフセットは加算されない(即ち、オフセット値はゼロのままである)。
以下、補正値Cdの求め方について、図9〜図11までを用いて説明し、その他については省略する。
最初に、データ処理装置132において、第1フラグFF,第2フラグSF、位相量P1(Last_Phase)、トラック間誤差(ΔTe)用の補助レジスタ(SUM_ΔTe[N])、及び検出数カウンタ(Data_Count[N])のそれぞれの値を、ゼロにしておく(ステップS50)。
次に、検出ヘッド120をスケール110に対して相対的に移動させて、センサ122、124の出力値がA/D回路125を介して処理回路126でデジタル位相量P102、P202として算出される(ステップS52)。そして、外部通信回路130を介して、位相量P102、P202がデータ処理装置132に入力する。
次に、得られた上位トラック112の位相量P102が検出ヘッド120の位置補正のための検出ピッチPd移動した際に位置検出された位相量P12となるのかをデータ処理装置132で判断する(ステップS54)。
上記位相量が一致しない場合(P102≠P12)には、検出ヘッド120を移動させて、再度センサ122から出力値を得て判断する(ステップS54でNOの場合)。
上記位相量が一致する場合(P102=P12)には、検出ヘッド120についてスケール110の移動方向Xの有効範囲の端から端まで全ストロークに対して位置検出したかどうかを判断する(ステップS56)。
全ストロークに対して位置検出がなされていなければ、データ処理装置132で位相量P102、P202より、トラック間誤差ΔTeと、補正ピッチPc毎の補正値Cdを指定するテーブル番号Nとを算出する(ステップS58)。トラック間誤差ΔTeとテーブル番号Nとは、式(1)、式(2)のそれぞれを用いて求められる。
次に、求められたトラック間誤差ΔTeが0.25以下で、且つ−0.25以上であれば(ステップS60でNo、ステップS62でNoの場合)、トラック間誤差ΔTeをそのまま新たなトラック間誤差NewΔTeとして更新する(ステップS64)。
トラック間誤差ΔTeが−0.25より小さく(ステップS60でNO、ステップS62でYESの場合)、前回求められた第1フラグFFが1でなければ(ステップS66でNO)、トラック間誤差ΔTeをそのまま新たなトラック間誤差NewΔTeとして更新する(ステップS68)。
トラック間誤差ΔTeが−0.25より小さく(ステップS60でNO、ステップS62でYESの場合)、前回求められた第1フラグFFが1の時には(ステップS66でYES)、トラック間誤差ΔTeにオフセット値として1を加えて(オフセット値のゼロからの変更)、新たなトラック間誤差NewΔTeとして更新する(ステップS70)。
トラック間誤差ΔTeが0.25よりも大きい場合で(ステップS60でYES)、前回求められた第2フラグSFが1でない時には(ステップS72でNO)、トラック間誤差ΔTeをそのまま新たなトラック間誤差NewΔTeとして更新する(ステップS74)。
トラック間誤差ΔTeが0.25よりも大きい場合で(ステップS60でYES)、前回の第2フラグSFが1の時には(ステップS72でYES)、トラック間誤差ΔTeにオフセット値として“−1”を加えて(オフセット値のゼロからの変更)、新たなトラック間誤差NewΔTeとして更新する(ステップS76)。
次に、データ処理装置132において、位相量(Last_Phase)を(今回の)上位トラック112の位相量P102に、補助レジスタ(SUM_ΔTe[N])に新たなトラック間誤差NewΔTeを加えて、更に、検出数カウンタ(Data_Count[N])を1だけ増やして、各値をそれぞれ更新(変更)する(ステップS78)。
次に、新たなトラック間誤差NewΔTeが0.25以下で、且つ−0.25以上であれば(ステップS80でNo、ステップS82でNoの場合)、第1フラグFFと第2フラグSFを共にゼロとする(ステップS84)。
新たなトラック間誤差NewΔTeが−0.25より小さければ(ステップS80でNO、ステップS82でYESの場合)、第1フラグFFをゼロとして第2フラグSFを1とする(ステップS86)。
新たなトラック間誤差NewΔTeが0.25よりも大きい場合(ステップS80でYES)、第1フラグFFを1として第2フラグSFをゼロとする(ステップS88)。
次に、検出ヘッド120を移動させて、スケール110の移動方向Xの全ストローク終了(ステップS56でYES)までこれらを繰り返す。
全ストロークに対して位置検出が終了した場合(ステップS56でYESの場合)には、補正ピッチPc毎の補正値Cdを求める。即ち、補正ピッチPcに対応したテーブル番号N毎に補正値Cdが求められて、補正テーブルが作成される(ステップS90)。補正値Cdは、式(3)を用いて求められる。
次に、得られた補正テーブルは、検出ヘッド120に送信され(ステップS92)、外部通信回路130と処理回路126を介して記憶回路128に記憶される。
次に、本実施形態が特に有効に適用される場合について説明する。
図10で示す如く、例えばスケール110と検出ヘッド120との機械的な位置調整が十分なされずに、スケール110と検出ヘッド120との真直度が悪いときには、トラック間誤差ΔTeは0.5を超えてしまい、領域Aで示される本来求められるべきトラック間誤差ΔTeは領域Bの値として求められる。これは、トラック間誤差ΔTeで0.5を超える値に対しては、−1が加算されてしまうことによるからである。本実施形態を適用せずに、その位置で絶対位置を求めると、下位トラック114の周期Tdtがずれた数番号Mが求められて、検出位置の座標とびの現象を引き起こすこととなる。
しかし、上記した手法で補正値Cdを求めることで座標とびの現象を解消することができる。即ち、上述した閾値とオフセット値を設けて、更に第1フラグFFをトラック間誤差ΔTeの値が0.25よりも大きいときに1に設定し、それ以外はゼロに設定する。同時に、第2フラグSFをトラック間誤差ΔTeの値が−0.25よりも小さいときに1に設定し、それ以外はゼロに設定する。それらを用いて補正値Cdを求めることで、図10に示す領域Aでトラック間誤差ΔTeが0.5を超えているような場合でも、領域Aで示される本来求められるべきトラック間誤差ΔTeで補正値Cdを求めることが可能となる。
より具体的に、図11を用いて説明する。図11は横軸に上位トラック112の出力値(位相量)に基づいて分割された補正ピッチPcが規定されており、補正ピッチPc内は、検出ピッチPdで複数(本実施形態では6つ)に分割されている。ここで、スケール110と検出ヘッド120との関係からすれば、本来求められるべきトラック間誤差ΔTeのデータがDv1、Dv2、Dv33、Dv44,Dv5、Dv6となるところ、実際のセンサ122、124の信号検出により求められたトラック間誤差ΔTeのデータがDv1〜Dv6となる場合を考える。以下、各データについて説明する。
図9に従えば、データDv1は0〜0.25の間の値なので、第1フラグFF、第2フラグSFともゼロである(オフセット値はゼロで、ステップS64とステップ84を通過)。
検出ピッチPdの次の測定点であるデータDv2は0.25〜0.5の間の値なので、第1フラグFFが1、第2フラグSFがゼロである(オフセット値はゼロで、ステップS74とステップ88を通過)。
次の測定点であるデータDv3は−0.25〜−0.5の間の値である。ここで、前回のデータDv2の第1フラグFFが1なので、データDv3に1のオフセット値が加算(オフセット値が1に変更)されて、データDv3は実質上、0.5〜0.75のデータDV33として新たなトラック間誤差NewΔTeが計算されることとなる。このため、データDv3に対しては、実質的に、第1フラグFFが1、第2フラグSFがゼロとされる(ステップS70とステップ88を通過)。
次の測定点であるデータDv4は、データDv3と同じく−0.25〜−0.5の間の値である。ここで、前回のデータDv3の第1フラグFFが1なので、データDv4に1のオフセット値が加算(オフセット値が1に変更)されて、実質上、0.5〜0.75のデータDV44として新たなトラック間誤差NewΔTeが計算されることとなる。このため、データDv4に対しては、実質的に、第1フラグFFが1、第2フラグSFがゼロとされる(ステップS70とステップ88を通過)。
次の測定点であるデータDv5は、0〜0.25の間の値なので、第1フラグFF、第2フラグSFともゼロとなる(オフセット値はゼロで、ステップS64とステップ84を通過)。
次の測定点であるデータDv6は、−0.25〜−0.5の間の値である。ここで、前回のデータDv5の第1フラグFFがゼロなので、データDv6にはオフセット値が加算されず(オフセット値はゼロ)に、そのまま新たなトラック間誤差NewΔTeとなる。このため、データDv6では、第1フラグFFがゼロ、第2フラグSFが1となる(ステップS68とステップ86を通過)。
このように、本実施形態では、トラック間誤差ΔTeに対して、閾値とオフセット値とが設けられて、トラック間誤差ΔTeが閾値を越える際には、補正ピッチPc内で検出ピッチPdで前回位置検出した際に得られたトラック間誤差ΔTeの大きさに従ってオフセット値が変更されて、且つ、トラック間誤差ΔTeに、変更されたオフセット値が加算されてトラック間誤差ΔTeが変更される。このため、トラック間誤差ΔTeが許容範囲を(−0.5〜0.5)を超えた値である、実質上本来求められるべきトラック間誤差ΔTeを用いて補正値Cdを求めることができる。
又、前回位置検出した際に得られたトラック間誤差ΔTeの大きさが、第1、第2フラグFF、SFで判別されているので、前回のトラック間誤差ΔTeをワードデータとして記憶している必要がなく、記憶容量を少なくできて、低コスト化を図ることができる。同時に、計算量も少なく、高速に補正値Cdを求めることができる。
より具体的にトラック間誤差ΔTeについて説明すると、本実施形態では、トラック間誤差ΔTeの0.25と−0.25とに閾値を設けて、更にそれぞれの閾値を越える領域にそれぞれ第1フラグFFと第2フラグSFを設けている。このため、前回位置検出した際に得られた第1フラグFFと第2フラグSFと、(今回位置検出した際に得られた)トラック間誤差ΔTeとそれぞれの閾値との大小関係に従い、(今回位置検出した際に得られた)トラック間誤差ΔTeにオフセット値(1、0、もしくは−1)を変更して加算している。このため、トラック間誤差ΔTeは−0.5〜0.5の範囲でしか取りえないところ、(今回位置検出した際に得られた)トラック間誤差ΔTeと前回位置検出した際に得られたトラッック間誤差との差が0.5以下となるように、トラック間誤差ΔTeの検出ピッチPdを小さくしておくことで、最大で−0.75〜0.75にまでトラック間誤差ΔTeを拡大して、補正値Cdを求めることができる。
即ち、スケール110に対する検出ヘッド120の真直度が悪く、スケール110と検出ヘッド120との相対的な位置ずれが全長に亘り大きく変動して、トラック間誤差ΔTeの本来の許容範囲(−0.5〜0.5)から外れるような場合でも、本来求めるべきトラック間誤差ΔTeを用いて補正値Cdを求めることできる。そして、補正値Cdをトラック間誤差ΔTeの平均値としたときには、図11で示す補正値Cdの値となり、本実施形態を適用しないでデータDv3、Dv4を用いた補正値Cd1と比べて、より本来求めるべきトラック間誤差ΔTeに適した補正値Cdとすることができる。
なお、図11に示す本実施形態で、補正ピッチPcをより短くすることで、より忠実にトラック間誤差ΔTeの補正値Cdを求めることができる。即ち、補正ピッチPcをより短くすることで、真直度の悪さからくる座標とびの発生を更に低減して、高精度に位置データを求めることができる。その際に、補正値Cdとしては、最大で0.75(−0.75)までの値をとることができる。
本発明について上記実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち本発明の要旨を逸脱しない範囲においての改良並びに設計の変更が可能なことは言うまでもない。
例えば、上記実施形態においては、上位トラック112の出力値と下位トラック114の出力値とを共に、最大値を1として正規化された位相量として求めていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、上位トラックの出力値と下位トラックの出力値は、別の値として求めてもよい。又、トラック間誤差は、検出ヘッドに対する上位トラックの位置関係と下位トラックの位置関係との違いに起因して生じる値であって、式(1)に限定されるものではない。更に、補正値は、必ずしも平均である必要はなく、偏差に応じた重み付けを行って求めてもよいし、求められたトラック間誤差をそのまま補正値として用いてもよい。
又、上記実施形態においては、検出ピッチPdと補正ピッチPcとは、上位トラック112の出力値を基準として求められていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、下位トラックの出力を基準にしてもよい。
又、上記実施形態においては、上位トラック112の出力値と下位トラック114の出力値とを共に、最大値を1として正規化された位相量として、下位トラック114の周期Tdtの数番号Mは式(4)で求められる値であるとしたが、本発明はこれに限定されない。上位トラックの出力値と下位トラックの出力値と上位トラックに対する下位トラックの周期比と補正値とを用いることで、下位トラックの周期の数番号を求めるものであればよい。
又、上記実施形態においては、アブソリュート型リニアエンコーダ100の外部で求められた補正値Cdを、処理回路126に入力させる外部通信回路130を備えていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図12に示す第3実施形態の検出ヘッド120Aの如く、外部通信回路を設けずに、補正値Cdを求めるデータ処理装置132Aを備えてもよい。その場合には、適宜に補正値を求めることができ、個別のアブソリュート型リニアエンコーダに最適な補正値を求めることができる。なお、補正値Cdに対して必ずしも記憶回路128Aを使用しなくてもよい。
又、上記実施形態においては、処理回路126に接続されると共に、補正値Cdが記憶される記憶回路128を備えていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図13に示す第4実施形態の検出ヘッド120Bの如く、記憶回路を使わずに補正値Cdを求めるデータ処理装置132Bを備えて、機械装置の動作の都度、スケールの全長若しくはその一部に対する補正値を求めることも可能である。その場合には、構成をより簡単にすることができる。又は、検出ピッチ毎のトラック間誤差ΔTeは記憶しておいて、補正値のみを処理回路又はデータ処理装置で逐次求めるといったことであってもよい。なお、データ処理装置を検出ヘッドの外部に備えてもよい。
又、上記実施形態においては、トラック間誤差ΔTeに対して、2つの閾値(−0.25、0.25)と3つのオフセット(−1、0、1)とが設けられて、トラック間誤差ΔTeが閾値を越える際には、補正ピッチPc内で検出ピッチPdで前回位置検出した際に得られたトラック間誤差ΔTeの大きさに従ってオフセット値が変更されて、且つ、トラック間誤差ΔTeに、変更されたオフセット値が加算されてトラック間誤差ΔTeが変更されていたが、本発明はこれに限定されない。即ち、閾値とオフセット値を別の数や大きさとしてもよい。又、前回位置検出した際に得られたトラック間誤差との比較だけでオフセット値を変更するのではなく、例えば補正ピッチ内の前前回のトラック間誤差までを考慮してもよい。
又、上記実施形態においては、前回位置検出した際に得られたトラック間誤差ΔTeの大きさが、2つの第1、第2フラグFF、SFで判別されていたが、本発明はこれに限定されない。多値化されたフラグを1つ以上用いてもよいし、フラグ自体を用いなくてもよい。
又、上記実施形態においては、スケール110は、上位トラック112と下位トラック114とを有していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図14、図15に示す第5実施形態の如く、アブソリュート型リニアエンコーダ101が、上位トラック112Cと、下位トラックに分類されるトラック(中位トラックと称する)113Cと、下位トラック114Cとを有するスケール111を有する場合であっても構わない。この場合には検出ヘッド121は3つのトラックに対応したセンサ122C、123C、124Cを有するものとなる。このため、上位トラック112Cと下位トラック114Cとのトラック比TRを大きくとったとしても、中位トラック113Cがその間に存在するため、スケール111における絶対位置検出範囲を更に拡大できると共に、位置精度を高分解能に維持することができる。
又、上記実施形態においては、トラック比TRは4であったが、本発明はこれに限定されない。例えば、図15の第5実施形態に示す如く、上位トラック112Cと中位トラック113Cのトラック比、中位トラック113Cと下位トラック114Cのトラック比をそれぞれ、8としてもよいし、2つのトラック比を同一としなくてもよい。又、下位トラックが第5実施形態のように複数(中位トラック113Cと下位トラック114C)存在するときには、本発明を必ずしも上位トラック112Cと中位トラック113Cと下位トラック114Cに適用する必要もなく、上位トラック112Cと中位トラック113Cのみ、あるいは中位トラック113Cと下位トラック114Cとに適宜に適用することもできる。
又、上記実施形態においては、アブソリュート型リニアエンコーダは電磁誘導方式を用いていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、光電式を用いても構わない。
又、上記実施形態においては、検出ヘッドは1つであったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、検出ヘッドがスケールに対して複数設けられていても構わない。この場合には、スケールの特定箇所を共通にして位置補正をすることができるで、同一の座標系で、複数の検出ヘッドすべてについて、高精度に位置検出を行うことが可能となる。
100、101…アブソリュート型リニアエンコーダ
110、111…スケール
112、112C…上位トラック
113C…中位トラック
114、114C…下位トラック
120、120A、120B、121…検出ヘッド
122、122A、122B、122C、123C、124、124A、124B、124C…センサ
125、125A、125B…A/D回路
126、126A、126B…処理回路
128、128A…記憶回路
130…外部通信回路
132、132A、132B…データ処理装置

Claims (13)

  1. 複数のトラックを有するスケールと、
    該スケールに対する相対位置を検出する検出ヘッドと、を有して、
    該スケール、及び、該検出ヘッドを適用対象となる機械装置に組付ける際の該スケールと該検出ヘッドの相対姿勢を調整可能とすると共に、該複数のトラックが上位トラックと該上位トラックに対して該スケールの全長に対して複数回の周期で該検出ヘッドに同一の出力をさせる下位トラックとから構成されるアブソリュート型リニアエンコーダにおいて、
    前記検出ヘッドの位置補正のための検出ピッチで位置検出がなされて、その際に該検出ヘッドに対する前記上位トラックの位置関係と前記下位トラックの位置関係との違いで生じるトラック間誤差から、前記検出ピッチ以上の広い幅の補正ピッチ毎に求められた補正値と、前記上位トラックの出力値と、前記下位トラックの出力値と、該上位トラックに対する該下位トラックの周期比と、を用いて前記下位トラックの周期の数番号を求めると共に、該周期の数番号と該下位トラックの出力値とから前記スケールに対する前記検出ヘッドの位置を求める処理回路を備えることを特徴とするアブソリュート型リニアエンコーダ。
  2. 前記上位トラックの出力値と前記下位トラックの出力値とを共に、最大値を1として正規化された位相量とした時に、前記トラック間誤差は、該上位トラックに対する該下位トラックの周期比と該上位トラックの出力値とを掛け合わせた値より前記下位トラックの出力値を減じた際に得られる差分値から、該差分値を四捨五入して整数とした値を減じたときに得られる値であり、且つ、
    前記補正値は、前記検出ピッチで得られる前記トラック間誤差を前記補正ピッチ内で平均した値であることを特徴とする請求項1に記載のアブソリュート型リニアエンコーダ。
  3. 前記検出ピッチと補正ピッチとは、前記上位トラックの出力値を基準として求められることを特徴とする請求項1又は2に記載のアブソリュート型リニアエンコーダ。
  4. 前記処理回路で、前記上位トラックの出力値と前記下位トラックの出力値とを共に、最大値を1として正規化された位相量とした時に、該下位トラックの周期の数番号が、該上位トラックに対する該下位トラックの周期比と該上位トラックの出力値とを掛け合わせた値より前記下位トラックの出力値と前記補正値とを減じた際に得られる値を四捨五入して整数とした値として求められることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のアブソリュート型リニアエンコーダ。
  5. 前記処理回路に接続されると共に、前記補正値が記憶される記憶回路を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のアブソリュート型リニアエンコーダ。
  6. 自身の外部で求められた前記補正値を、前記処理回路に入力させる外部通信回路を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のアブソリュート型リニアエンコーダ。
  7. 前記トラック間誤差に対して閾値とオフセット値とが設けられて、前記トラック間誤差が該閾値を越える際には、前記補正ピッチ内で少なくとも前記位置補正のための検出ピッチで前回位置検出した際に得られたトラック間誤差の大きさに従って該オフセット値が変更されて、且つ、前記トラック間誤差に、該変更されたオフセット値が加算されて該トラック間誤差が変更されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のアブソリュート型リニアエンコーダ。
  8. 複数のトラックを有するスケールと、
    該スケールに対する相対位置を検出する検出ヘッドと、を有して、
    該スケール、及び、該検出ヘッドを適用対象となる機械装置に組付ける際の該スケールと該検出ヘッドの相対姿勢を調整可能とすると共に、該複数のトラックが上位トラックと該上位トラックに対して該スケールの全長に対して複数回の周期で該検出ヘッドに同一の出力をさせる下位トラックとから構成されるアブソリュート型リニアエンコーダの位置調整方法において、
    前記検出ヘッドの位置補正のための検出ピッチで位置検出を行う工程と、
    その際に該検出ヘッドに対する前記上位トラックの位置と前記下位トラックの位置との違いで生じるトラック間誤差から、前記検出ピッチ以上の広い幅である補正ピッチ毎に補正値を求める工程と、
    前記上位トラックの出力値と前記下位トラックの出力値と該上位トラックに対する該下位トラックの周期比と前記補正値とを用いて前記下位トラックの周期の数番号を求める工程と、
    を含むことを特徴とするアブソリュート型リニアエンコーダの位置調整方法。
  9. 前記上位トラックの出力値と前記下位トラックの出力値とを共に、最大値を1として正規化された位相量とした時に、該上位トラックに対する該下位トラックの周期比と該上位トラックの出力値とを掛け合わせた値より前記下位トラックの出力値を減じた際に得られる差分値から、該差分値を四捨五入して整数とした値を減じたときに得られる値として前記トラック間誤差が求められて、且つ、
    前記検出ピッチで得られた前記トラック間誤差を前記補正ピッチ内で平均した値として前記補正値が求められることを特徴とする請求項8に記載のアブソリュート型リニアエンコーダの位置調整方法。
  10. 前記検出ピッチと補正ピッチとは、前記上位トラックの出力値を基準として求められることを特徴とする請求項8又は9に記載のアブソリュート型リニアエンコーダの位置調整方法。
  11. 前記上位トラックの出力値と前記下位トラックの出力値とを共に、最大値を1として正規化された位相量とした時に、該上位トラックに対する該下位トラックの周期比と該上位トラックの出力値とを掛け合わせた値より前記下位トラックの出力値と前記補正値とを減じた際に得られる値を四捨五入して整数とした値として前記下位トラックの周期の数番号が求められることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載のアブソリュート型リニアエンコーダの位置調整方法。
  12. 前記トラック間誤差に対して閾値とオフセット値とが設けられて、前記トラック間誤差が該閾値を越える際には、前記補正ピッチ内で少なくとも前記位置補正のための検出ピッチで前回位置検出した際に得られたトラック間誤差の大きさに従って該オフセット値を変更する工程と、前記トラック間誤差に、該変更されたオフセット値が加算されて該トラック間誤差が変更される工程と、を更に含むことを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のアブソリュート型リニアエンコーダの位置調整方法。
  13. 前記前回位置検出した際に得られたトラック間誤差の大きさが、1つ以上のフラグで判別されることを特徴とする請求項12に記載のアブソリュート型リニアエンコーダの位置調整方法。
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