JP5146895B2 - 保護部材の製造方法および装置の製造方法 - Google Patents

保護部材の製造方法および装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高剛性のセラミックス焼結体を構成要素として含む、飛翔体の衝突による衝撃を高効率で緩和する保護部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
人体、構造物、移動体などに対する飛翔体の衝突による衝撃を緩和する保護部材の開発は人類の歴史始まって以来の重要課題であり、古代の矢や投槍から保護するための盾や鎧から、現在の宇宙船の隕石との衝突を想定した保護構造に至るまで絶え間ない進歩を続けてきた。その進歩の歴史の中で一貫して主役の座を占めてきたのは、金属特に鉄系の合金であり、宇宙時代に入って鉄系の耐熱性が問題にされるようになっても、耐熱特殊鋼の開発などにより金属の重要性は少しも低下していない。
【0003】
このような金属の保護部材としての優位性は、衝撃強度が強いことと、所望の形状に加工が容易である事の2点をあげることができる。これに対して保護部材として要求されるもう一つの特性として高硬度であることがあげられるが、この点において高硬度の工業材料としてまずあげられるのがセラミックス材料である。しかしながらセラミックス材料には固いがもろくて割れ易いというイメージがあるように、その金属に比べて衝撃強度が劣ることは如何ともし難く、近年に至るまでセラミックス材料を飛翔体の衝突による衝撃から緩和する保護部材に用いようとする試みはなされていなかった。
【0004】
ところが近年、所謂チョバム複合装甲と呼ばれるセラミックス素材を用いた保護部材が開発された。これはセラミックス単独ではその脆さを克服できないものの、セラミックス板を高靭性鋼板などと組み合せたりあるいは一部中空構造を取りいれるなどにより衝撃を緩和する構造が達成できたのものである。この様な構造が出現した背景には、発射したときの速度によってその衝撃が限定されるAP、APC、APDS、APFSDS等の運動エネルギー中心の飛翔体から、保護部材近辺におけるジェット噴射を利用したHEAT等の化学エネルギー中心の飛翔体に保護の主たる対象が変化し、従来と比較すると桁外れに高速の飛翔体の衝突による衝撃から保護する必要が生じたためである。この傾向はさらに高速の飛翔体からの保護を必要とする宇宙船等の用途ではさらに顕著である。
【0005】
このようにセラミックスを用いた保護部材が実用化される様になると、次にセラミックス素材の金属に対して軽量であることが注目されて、特に航空宇宙用途を中心に開発が進むようになった。現在特にこの軽量化を重点とした保護材料においてはセラミックスタイルに繊維強化樹脂のバックアップ層を設けた構造が一般的であり、例えば米国特許4739690、米国特許5996113、WO98/51988などにその構造例が開示されている。
【0006】
またセラミックス工業材料として最も軽量であるものとしては炭化硼素が挙げられ、上記米国特許4739690、米国特許5996113、WO98/51988などにはセラミックスタイルとして炭化硼素を用いる技術が開示されている。また特開平7−97264には炭化硼素の常圧焼結法が開示されているが、この方法においては複雑大型形状の製品を作ることは不可能であり、焼結度も96%程度がその最大である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術においては次のような問題点があった。すなわちセラミックス素材を飛翔体の衝突による衝撃を緩和する保護部材の構成要素として用いる場合、後述するような理由により板状、タイル状のものしか製造できず、保護部材の構造に制限がある。そのために複雑構造の装置の保護部材に応用しようとすると板状セラミックス部材の組み合わせでは制限があり、またその継ぎ目の部分が問題になる。例えば上記米国特許4739690、米国特許5996113、WO98/51988等にはその継ぎ目構造として、継ぎ目部分を厚く盛り上げたり、突き合わせ構造としたり接着剤を使用したりといった技術が開示されているが、この様な構造においてはその継ぎ目部分の脆弱性を補うのに充分とはいえない。
【0008】
また平板上構造の保護部材は所謂避弾経始の構造をとることが難しく、従来の金属素材の保護部材が丸みを帯びた曲面構造をとる場合が多いのに比べ、セラミックス複合保護部材は角張った構造をとらざるを得ず、その防御力が減少するという欠点がある。
【0009】
また本発明において好適に使用される窒化珪素や炭化珪素などのセラミックスは難焼結体であると共に難成形体でもあり、大型品を経済的に成形・焼結することは難しい。特に従来の製造方法においては、小型のテストピースではない実用に供される大型の製品においては加圧焼結(ホットプレス)が必要とされており、この加圧焼結を用いる限りその製造コストは莫大なものとなり、また複雑形状のものを製造することはできない。また例えばサンドイッチ構造のセラミックス複合装甲には、リブ構造や中空構造を採用することがその衝撃を分散させるために考えられるが、このような構造をとることはますますその成形・焼成が難しくなる結果を招いてしまう。その中でも炭化硼素は最もその焼結が難しいセラミックスであり、本発明に用いられるような大型品を経済的に成形・焼結させることは不可能であった。
【0010】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは軽量かつ高機能で低コストの飛翔体の衝突による衝撃を緩和する保護部材を開発することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記課題を解決すべく、セラミックス粉体を鋳込成形した後に焼結させたセラミックス焼結体を構成要素として含む飛翔体の衝突による衝撃を緩和する保護部材の製造方法を提供する。そうすることにより、例えば継ぎ目のない、あるいは避弾経始のための曲面構造をとる、あるいはリブ構造や中空構造のような複雑形状の保護部材や該保護部材を外殻に用いた飛翔体の衝突による衝撃を緩和する保護部材を簡便にかつ低コストで製造する事を可能とする。
【0012】
【発明の実施の態様】
まず以下に本発明の構成要素について説明する。本発明において用いられるセラミックス焼結体としては比剛性率が100GPa以上、さらに好ましくは110GPa以上のものを用いることが好ましい。なお比剛性率とはヤング率をかさ比重で割った値であり、かさ比重の単位は無名数であるので、結局比剛性率の単位はヤング率と同様にGPaで表わすことができる。本発明においては好ましい下限未満の比剛性率の材料を用いると飛翔体の衝突による衝撃の吸収が不十分である場合がある。また比剛性率の好ましい上限が存在せず比剛性率は大きければ大きいほど好ましいが、セラミック材料を用いた場合達成可能な比剛性率は200GPa程度である。
【0013】
保護部材の比剛性率が飛翔体の衝突による衝撃の吸収にどのように影響するかは完全に理論解明されているわけではないが、概略以下のように考えることができる。例えば高剛性セラミックスの裏面に繊維強化プラスチックのバックアップ層を設けた構造材料に対して高速の飛翔体が衝突した場合について述べる。飛翔体がセラミックス材料表面に衝突するとその衝撃による弾性波の一種である圧縮波はセラミックス材料内を比剛性率の平方根に比例したスピードでバックアップ層の方に向かい衝突点を頂点とした円錐形に伝播することになる。そしてこの速度が大きいほど該圧縮波がバックアップ層に到達する段階において広い範囲で衝撃が吸収されることになり、結果的に耐衝撃性が向上することになる。一方飛翔体が持っていたエネルギーは保護部材に吸収されるだけでなく、飛翔体自身の破壊に向けられる圧縮波としても消費され、その圧縮波に配分されるエネルギーはセラミックス素材中と飛翔体中を伝播する圧縮波の速度の差が大きいほど大きい。この場合飛翔体の比剛性率とセラミックス素材の比剛性率は当然後者の方が大きく、したがって結果的に比剛性率が大きいセラミックスを構成材料として用いるほど、保護部材としての耐衝撃性は向上することになる。
【0014】
また上記のような保護部材の本質的な機能である耐衝撃性を向上させるための比剛性率の向上以外においても、例えば移動体の保護部材、特に航空宇宙用途の保護部材に用いる場合にはその軽量化が要求される。また破壊に耐えるための強度が要求されることも当然である。
【0015】
以上のような高比剛性率、軽量、高強度という要求物性を満足させる好ましいセラミックス材料としてはまず炭化硼素焼結体を挙げることができる。炭化硼素焼結体は常圧焼結により製造されるものであって、その気孔率が10体積%以下であることが好ましく、3体積%以下であればさらに好ましい。なおここでいう気孔率とは開気孔と閉気孔の両方を含む気孔率であるが、本発明においては開気孔率は実質的に0に近いため、気孔率は閉気孔率と実質的に同等である。なお、炭化硼素焼結体は常圧焼結後、さらにHIP処理を行うことにより、前記好ましい気孔率に到達させる事も可能である。気孔率が好ましい上限を超えると比剛性率が不十分であったり、焼結後の加工時にチッピングを起こし易くなる等の不具合が発生する場合がある。なお気孔率には特に好ましい下限はなく、所望の比剛性率に到達するまで気孔率を小さくすれば良い。
【0016】
この炭化硼素の常圧焼結においては焼結雰囲気はアルゴン、窒素、真空などの非酸化雰囲気で、最高温度を2000〜2400℃とすることが好ましい。この焼成条件で焼結させるためには焼結助剤が必要である。その焼結助剤の主成分としては有機物が好ましく、例えばフェノール樹脂、フラン樹脂、ピッチ、タール、カーボンブラック、ポリカルボンシラン、炭化タングステンなどを適宜組合せて用いることができる。
【0017】
また、本発明におけるセラミックス焼結体のもう一つの好ましい例として炭化珪素焼結体を挙げることができる。炭化珪素焼結体は前記炭化硼素焼結体に比較するとその比剛性率においては劣るものの、価格が安い点や、焼結後の加工性が優れているという利点がある。炭化珪素焼結体は常圧焼結により製造されるものであって、その気孔率が5体積%以下であることが好ましく、3体積%以下であればさらに好ましい。なお、炭化珪素焼結体は常圧焼結後、さらにHIP処理を行うことにより、前記好ましい気孔率に到達させる事も可能である。気孔率が好ましい上限を超えると比剛性率が不十分であったり、焼結後の加工時にチッピングを起こし易くなる等の不具合が発生する場合がある。なお気孔率には特に好ましい下限はなく、所望の比剛性率に到達するまで気孔率を小さくすれば良い。
【0018】
この炭化珪素の常圧焼結においては焼結雰囲気はアルゴン、窒素、真空などの非酸化雰囲気で、最高温度を1800〜2400℃とすることが好ましい。この焼成条件で焼結させるためには焼結助剤が必要である。その焼結助剤の主成分としては炭素原子を含む化合物、硼素原子を含む化合物、アルミニウム原子を含む化合物からなる群より選択された化合物が好ましく、例えば炭化硼素、アルミニウム、アルミナ、窒化アルミニウム、フェノール樹脂、フラン樹脂、ピッチ、タール、カーボンブラック、等を適宜組合せて用いることができる。
【0019】
また本発明におけるセラミックス焼結体の好ましいもう一つの例として、再結晶炭化珪素焼結体に金属を含浸させたものを挙げることができる。この金属含浸再結晶炭化珪素焼結体は、上記の炭化珪素焼結体に比べると焼結時の収縮が非常に小さいため、大型複雑形状品に応用するのに有利である反面、比剛性率は炭化珪素焼結体に比べるとやや落ちることや、含浸した金属に起因する耐酸、耐アルカリ、耐プラズマなどの化学的特性の低下が見られるなどの欠点もある。
【0020】
再結晶炭化珪素焼結体は多孔質体であるため、本発明におけるセラミックス焼結体として使用するためには金属を含浸させて緻密体とする必要がある。含浸させる金属としてはシリコン、アルミニウム、アルミニウム合金などが好ましく、特に好適なものはシリコンである。
【0021】
また本発明におけるセラミックス焼結体の好ましいもう一つの例として、反応焼結により製造されたシリコン含浸炭化珪素焼結体を挙げることができる。この反応焼結シリコン含浸炭化珪素焼結体はシリコン含浸再結晶炭化珪素焼結体と比較すると、焼結時の寸法変化に起因するクラックの発生を防止という観点からの寸法・形状の自由度はやや劣るものの、反応焼結・シリコン含浸が同時に行われるため製造コストが安いという利点がある。
【0022】
以上述べたようなセラミックス焼結体以外にもアルミナ、窒化珪素、窒化硼素などのセラミックス焼結体や、これまで述べてきたようなセラミックス焼結体を繊維強化した材料などを用いることができる。
【0023】
本発明におけるセラミックス焼結体の焼結工程前の成形工程における好ましい成形方法としては鋳込成形を挙げることができる。鋳込成形とはセラミック粉末を主成分とし成形助剤及び焼結助剤と共に溶媒中に分散させたスラリーを多孔質型に注型し、多孔質型に溶媒の一部を型の毛管吸引力やスラリーへの直接加圧等により吸収させることにより該スラリーを固化させてから脱型・乾燥させる成形方法である。溶媒としては水や各種有機溶媒が用いられるが、最も汎用性があるのは水を主成分とする溶媒である。なお、本発明における移動体装置で特に大型・肉圧の製品を鋳込成形する場合においては、長時間の着肉を行うとスラリーの沈降やいわゆるすわりなどの現象により均一な成形体が得られない場合がある。この場合短時間で着肉を達成する方法のひとつとして、着肉中のスラリーに加圧する加圧成形の手段をあげることができる。加圧のための圧力には特に制限はなく、高圧にするほど着肉速度が大きくなるが、工業的には0.3MPa〜10MPa程度の圧力が適当である。
【0024】
ここでいう成形助剤とはスラリーの流動特性やスラリー中の粉体の分散特性を向上させると共に成形体のバインダーや可塑性付与剤として機能して成形体強度を向上させるものであることが好ましく、好ましい成形助剤としてはアルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸トリエタノールアミン等のアルギン酸塩、ポリカルボン酸アンモニウム、ジブタルフタール、カルボキシルメチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、カルボキシルメチルセルロースアンモニウム、メチルセルロース、メチルセルロースナトリウム、ヒドロキシルエチルセルロース、ヒドロキシルエチルセルロースナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸またはそのアンモニウム塩のオリゴマー、モノエチルアミンなどの各種アミン、ピリジン、ピペリジン、水酸化テトラメチルアンモニウム、デキストリン、ペプトン、溶性デンプン、各種ポリマー、各種エマルジョン等の有機物や粘土類を挙げることができる。
【0025】
なおここでいうスラリーの流動特性を向上させるとは増粘または解膠作用によりスラリーの粘性を最適値に調節することやスラリーの流動特性にチクソトロピー性を付与することをさしており、特に焼結特性のみを考慮してセラミック粉体の粒度分布幅を狭くした場合スラリーはダイラタンシー性を示すようになるため、この成形助剤の添加により流動特性をチクソトロピックに改質することは重要である。
【0026】
この焼結特性と流動特性を両立させるための好ましいセラミック粉体の粒度分布としては、平均粒径の1/2より小さな粒径を持つ粉体の体積分率が10%以上を占めるようにすることが好ましい。この体積分率が好ましい下限未満になると、成形助剤の添加によっては好ましいスラリーの流動特性が得られない場合がある。この体積分率には好ましい上限はなく、各粉体の焼結特性により、焼結度が悪化しない範囲で粒度分布を広くすることが好ましい。
【0027】
以上本発明における構成材料としてセラミックス焼結体を用いる場合の成形方法及び焼結方法に関して述べてきたが、それぞれの工程に用いられる成形助剤、焼結助剤として共通のものを用いる手段を優れた物性の焼結体を得る手段としてあげることができる。これは例えば成形助剤が焼結に関与しないものである場合、その成形助剤を焼結工程中で加熱により取り除く必要があり、その取り除かれた焼結助剤の分だけ充填が低くなって焼結が妨げられてしまうことを防ぐためである。
【0028】
この成形助剤として働くと共に焼結助剤としての働きを呈する成分としては、例えば非酸化物セラミックス用の助剤としては有機物を、酸化物セラミックスやシリカまたはアルミナが焼結助剤として働くセラミックス用としては粘土をあげることができ、その中でも特に好適なものは、高分子有機物である。
【0029】
成形助剤及び焼結助剤として両方の働きをする高分子有機物としては、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、弗素樹脂、ポリプロピレン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、スチロール樹脂、アクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、糖類などをあげることができる。高分子有機物の場合、焼結助剤として働くのは主として炭素分であるため、焼結助剤としての効率を上げるためには炭素分の含有量が多い有機物が好ましく、例えばフェノール樹脂やフラン樹脂をあげることができる。
【0030】
上述のような成形助剤及び焼結助剤として作用する高分子有機物は成形工程及び焼結工程において均一にセラミックス粉体周辺に存在することが好ましい。そのために通常考えられる方法としては溶媒中に高分子有機物を溶解させた状態で成形し、成形工程の進行に伴って溶媒分が減少し、ついには溶媒分が完全になくなるにつれて溶解していた高分子有機物が粉体の間隙に存在せしめるという方法を採ることができる。
【0031】
その他の高分子有機物を成形工程及び焼結工程中に均一に粉体周辺に存在せしめる手段としては、使用する溶媒に実質的に溶解しない高分子有機物をあらかじめコーティングした粉体を用いて成形する方法を挙げることができる。例えば溶媒として水を用いて鋳込成形を行う場合においては、まず有機溶媒に溶解するが水には実質的に溶解しない高分子有機物を有機溶媒中に溶解させ、該溶液とセラミックス粉体を混合した後に該混合物から有機溶剤を蒸発などの手段により実質的に取り除いた、高分子有機物がコーティングされた粉体を製造する。次に高分子有機物がコーティングされた粉と水を混合してスラリーを製造し、そのスラリーを用いて鋳込成形を行う。有機溶媒を用いて鋳込成形を行う場合においては全く逆に水溶性であるが該有機溶媒には実質的に溶解しない高分子有機物を用いて、セラミックス粉体表面をあらかじめコーティングしておけばよい。これは従来の湿式成形法の常識となっている使用する溶媒に可溶の成形助剤を用いるという概念の全く反対である。なおこの場合の各溶媒に対しての水溶性、油溶性というのは水性または油性のエマルジョンを形成するものも含んで応用することができる。また水や有機溶媒に溶解しないという意味は、全く溶解しないというわけではなく仮にごく微量溶解するにせよ実質的な意味でそれは無視することができるという意味である。例えば高分子有機物としてフェノール樹脂を用いる場合においては、フェノール樹脂には油溶性のものが多いノボラック型と水溶性のものが多いレゾルシン型があり、溶媒として水を用いて鋳込成形を行う場合は油溶性のノボラック型を用い、溶媒として有機溶媒を用いて鋳込成形を行う場合は水溶性のレゾルシン型を用いると好適である。この方法が優れている点としては例えば鋳込成形型が高分子有機物を吸い込むことによって目詰まりを起こすことを防ぐことや、また成形体の乾燥工程において高分子有機物の成形体中の部分的な偏析が発生することを防ぐことをあげることができる。またこの方法は従来の溶媒に可溶の助剤を使用する場合に比べると成形体にずば抜けて優れた可塑性及び/または強度を付与する事ができる。
【0032】
この粉体にあらかじめ高分子有機物をコーティングしておく場合の好ましい粉体と高分子有機物の比率は、粉体100体積部に対して高分子有機物1−40体積部であり、高分子有機物の量が好ましい範囲の下限以下であると助剤としての効果が充分に発揮できない場合があり、高分子有機物の量が好ましい上限以上であると、焼結が充分に進まなかったり鋳込成形を行う場合スラリーの粘性が高すぎて鋳込みに適さなくなるなどの場合がある。
【0033】
なお、このような樹脂などの成形助剤及び焼結助剤としての両方の働きを示す成分が発現する成形助剤としての機能としては、成形工程において成形体に可塑性及び/または強度を付与する機能をあげる事ができる。この可塑性とは成形体にしなやかさを与えることにより、工程中に成形体に何らかの応力がかかった場合においても変形によるクラックが発生するのを抑える働きをするものである。また強度とは文字通り成形体の強度を向上させることにより、成形体に衝撃などの外力が加えられた場合にも破損などが生じないようにすることを意味している。可塑性は主として成形体中に溶媒が比較的に多い場合に重要なファクターであり、成形体の乾燥が進み溶媒が比較的少なくなってからは強度が重要なファクターとなる。
【0034】
なお、上記のように樹脂などの成形助剤及び焼結助剤の両方の働きを示す成分が発現する成形助剤としての機能は主として可塑性及び/または強度であるため、その他の機能を示す成形助剤として例えば解膠剤や分散剤は別途加える必要がある場合が多い。また可塑性や強度を向上させる成形助剤を更に別途組み合せて用いることもできる。焼結助剤に関しても同様に、成形助剤及び焼結助剤の両方の機能を呈する成分以外に、別の焼結助剤と組み合せることも可能である。
【0035】
また本発明における保護部材の重量をさらに低減させたりまた耐衝撃性を向上させたりする方法としてセラミックス部材を中空構造および/又はリブ構造とする手段を挙げることができる。この様な複雑な構造をとるためには、剛性の高い材料、特にセラミックス焼結体を用いる場合、焼結後の研削加工の工数をなるべく少なくする必要があり、ニアネットシェイプ構造をできるだけ成形工程でおりこむ必要がある。
【0036】
セラミック焼結体でこのような中空構造及び/又はリブ構造のものを製造する手段として最も簡便な手段としてはまず鋳込成形の型割によりこのような構造を作りこむ手段を挙げることができる。鋳込成形には、成形体の両面に型を配して溶媒を吸収させる固形(2重)鋳込成形と、成形体の片面に型を配してもう片面の余剰泥漿を排出する排泥(1重)鋳込成形があり、中空構造を作る場合には中空部の泥漿を排出するような型割に、またリブ構造を作る場合には、固形鋳込成形でリブ部分の両側からはさみこんだ型により溶媒を吸収する型割とする手段が好適である。
【0037】
その他の手段としては成形体同志の接合又は焼結体同志の接合により目的とする構造を作りこむ手段を挙げることができる。その場合の接合剤としては、成形体を接合する場合には成形体を構成するセラミック粉体と同じセラミック粉体を主成分として分散媒や増粘剤等の添加剤を加えたものが好ましく、また焼成体を接合する場合には各種合金やシリコンなどのろう剤が好ましい。
【0038】
本発明においては比剛性のなるべく大きな構成材料を用いる必要があるが、汎用工業材料として最も比剛性が大きいのは炭化硼素であり、本発明に用いられる構成材料としては価格面では炭化珪素などと比較すると劣るものの、物性面では最も好適である。
【0039】
炭化硼素を鋳込成形する場合の焼結性が好ましい炭化硼素の平均粒径は0.3μm〜1.5μmであり、これは通常の鋳込成形に比べると非常に微粒であるため成形体の充填があがりにくく、成形体の可塑性や強度も発現しにくい粒度構成である。この様な成形体の物性を向上させるためには前述の成形助剤としても焼結助剤としても作用する助剤を用いることが好ましく、特に好ましい助剤はフェノール樹脂、フラン樹脂などの樹脂分である。焼結助剤としては上記樹脂分を単独で用いても良く、硼化チタン、ポリカルボシラン、炭化タングステン、炭化鉄、炭化タリウム、弗化アルミニウム、炭化ジルコニウムなどと組み合せることもできる。
【0040】
助剤として用いられる樹脂分等は非酸化性雰囲気下の焼結工程中の昇温過程において、蒸し焼きにされて炭素分を骨格成分とする物質に変換され、この物質が炭化硼素の粒成長を抑制して焼結助剤としての働きを示す。この炭素分の焼結助剤としての作用は常圧焼結に特有のものであり、焼成体中の炭化硼素結晶の平均粒径を好ましい範囲である10μm以下におさえることができる。なお、粒成長が進み、結晶粒子径が好ましい範囲を超えると強度などの物性に悪影響が及ぶ場合がある。なお、焼結前の炭化硼素はB4Cに比べて硼素分が多い結晶を多量に含んでいる場合が多いが、それらの結晶中に焼結助剤の炭素が取り込まれて、焼結体中の炭化硼素はB4Cがその主成分となる。なお、焼結助剤としての炭素分の一部は黒鉛結晶としても焼結体中に存在する。
【0041】
また本発明における好ましい飛翔体の衝突による衝撃を緩和する保護部材としてはセラミックス焼結体にバックアップ材を貼りあわせた構造のものをあげることができる。好ましいバックアップ材料としては例えば繊維強化プラスチックをあげることができる。この場合の繊維強化プラスチックとしては例えばエポキシ樹脂やポリエステル樹脂などをガラス繊維、炭素繊維、炭化珪素繊維、アラミド繊維等で強化したものをあげることができる。
【0042】
また本発明における好ましい飛翔体の衝突による衝撃を緩和する保護部材としてはセラミックス焼結体を他材質でサンドイッチ構造にはさみこんだものをあげることもできる。この場合のセラミックス焼結体をはさみこむ材料としては例えばアルミニウム、各種鋼材、各種超合金等の金属材料をあげることができる。またこの様なサンドイッチ構造の保護部材においては、はさみこまれるセラミックス焼結体をリブ構造や中空構造にすることが保護部材の軽量化と飛翔体の衝突による衝撃吸収機能の向上の両面から好適な場合がある。
【0043】
また本発明における保護部材は、飛翔体の衝突予想方向に対し斜めに配置されるような構造の装置に適用されるとさらにその効果を増すことができる。これは該保護部材が飛翔体の衝突方向に対しθの角度で傾くと、その見かけ上の厚みが1/cosθとして機能する避弾経始の原理を応用したものである。飛翔体が特定の方向から飛来することが判っている場合においてはその方向に対して大きな角度をつけた平板状の保護部材を設計することも可能であるが、その方向が一概に特定できない場合においては、丸みを帯びた曲面状の構造の保護部材が有利な場合があり、このような保護部材の構造に合せるためにその構成部材としてのセラミックス焼結体も複雑な曲面形状が要求される場合があり、本発明の技術を好適に応用することができる。またその他にも従来の板状のセラミックスを用いたのでは不可能であった複雑形状の保護部材の製造が可能となったり、複数の保護部材の組み合わせによってしか達成できなかった構造が一体で製造したりする事ができるようになる。
【0044】
本発明における保護部材が応用できる対象には特に制限がなく、各種構築物・建築物、宇宙船・飛行機・ヘリコプター・ヘリコプターの乗員席・各種車両・戦車・船舶等の移動体、人体保護具など、飛翔体の衝突の危険が予想される装置に広範囲に応用することができる。
【0045】
【実施例】
以下の方法によって、種々のセラミックス焼結体を作成した。
(実施例1)
炭化硼素粉末(平均粒径0.74μm、比重2.5、エレクトロシュメルツベルクケンプテン社製)に、所定量のノボラック型フェノール樹脂(比重1.18、昭和高分子(株)製)をアセトン溶液として加え、混合攪拌し、アセトンを十分蒸発させた後粉砕して、フェノール樹脂をコーティングした炭化硼素粉末を得た。この炭化硼素粉末を25体積部、水75体積部となるように各原料を調合し、混合攪拌してスラリーとした。なお分散剤として、ポリカルボン酸アンモニウム塩(花王(株)製)を炭化硼素粉末100重量部に対して1重量部添加した。攪拌方法は、凝集粒子をできるだけ均一に分散させることを目的に10000rpmの高速せん断応力を加えた。その後300rpmで真空攪拌を行い脱泡した。このようにして得られた鋳込み成形用炭化硼素粉末スラリーを35mmΦの石膏型に流し込み、排泥鋳込成形を行った。5mm着肉させた後に排泥し、5分間放置した後に離型、乾燥して成形体を得た。離型時と乾燥後の重量変化から成形体の充填率を算出した。また前記乾燥後の成形体から試験片を切り出し、アルキメデス法により乾燥体の充填率を測定した。さらに前記試験片を次のヒートカーブで焼成した。
20〜1200℃(真空下):1時間
1200〜2250℃(Arガス雰囲気下):1時間40分
2250℃に保持(Arガス雰囲気下):30分
得られた焼結体の相対密度をアルキメデス法により測定した。これらの結果を表1に示す。なおフェノール樹脂添加量は、炭化硼素粉末に対する体積部で表記した。
【0046】
(実施例2)
炭化硼素粉末(平均粒径0.74μm、比重2.5、エレクトロシュメルツベルクケンプテン社製)に、ノボラック型フェノール樹脂(比重1.18、昭和高分子(株)製)のアセトン溶液とポリカルボシランのヘキサン溶液との混合溶液を加え、混合攪拌し、有機溶剤を十分蒸発させた後粉砕して、出発原料である炭化硼素粉末とした。この粉末を用いて実施例1と同一の方法、条件により成形・焼成を行った。なおフェノール樹脂及びポリカルボシランの添加量は炭化硼素粉末に対する体積部で表記した。
【0047】
(実施例3)
炭化硼素粉末(平均粒径0.74μm、比重2.5、エレクトロシュメルツベルクケンプテン社製)約200gに、炭化硼素の焼結助剤としてTiC、ZrC、Fe3C、TiB2、AlF3粉末をそれぞれ所定の添加量になるように配合した混合粉体に、水約1000gを加えてポットミルで24時間混合し、炭化硼素粉末と焼結助剤粉末を水中で均一に分散させた後、この混合物を乾燥、粉砕して出発原料の炭化硼素質混合粉末を得た。この粉末を用いて実施例1と同一の方法、条件により成形・焼成を行った。なお各粉末焼結助剤の添加量は、炭化硼素粉末に対する体積部で表記した。
【0048】
(実施例4)
実施例3で作製した炭化硼素と各種粉末系焼結助剤との混合粉末に、実施例1と同一の方法でフェノール樹脂をコーティングさせた。この炭化硼素粉末、粉末焼結助剤及びフェノール樹脂との混合粉末を用いて、実施例1と同一の方法、条件により成形・焼成を行った。
【0049】
(比較例1)
炭化硼素粉末を30体積部、水70体積部を調合し、実施例1と同一の方法により成形体を作製し、炭化硼素焼結体を製造し、得られた焼結体の相対密度を測定した。なお分散剤として、ポリカルボンアンモニウム塩を炭化硼素粉末に対して1重量部添加した。
【0050】
(比較例2)
比較例1の材料に加えレゾルシン型フェノール樹脂水溶液(昭和高分子(株)製)を炭化硼素粉末100体積部に対し5−50体積部加えてスラリーを作成し、石膏型に鋳込成形を行った。その結果はほとんど着肉現象が発生せず、成形体を得る事はできなかった。
【0051】
実施例1−4、比較例1の各物性の測定結果を表1に示す。なお表中の空欄は未測定であることを示し、比較例2については成形体を得る事ができなかったため当然ながら結果は表示していない。なお実施例1,2,4の成形体は脱型時に高い可塑性を示し脱型時の成形体を曲げたりひねったりしてもクラックが発生しなかったのに対し、実施例3、比較例1の成形体に関しては脱型時に成形体を少し曲げたりひねったりしただけでクラックが発生した。また乾燥後の成形体に関しては実施例1,2,4の成形体は高強度で10cmほどの高さから落下させても破損しないのに対し、実施例3、比較例1の成形体は5cm程度の高さから落下させると大きく破損した。なお、実施例3のサンプルは成形体の可塑性や強度に関して他の実施例に比べて劣るものの、焼成体の物性においては遜色がなく、成形時に変形や破損の危険がないプロセスにおいては充分に実用可能である。
【0052】
【表1】
Figure 0005146895
【0053】
(実施例6)
実施例1のフェノール樹脂添加率18.9体積部の組成にて、石膏成形による固形鋳込成形、及び1.8MPaの加圧成形による排泥鋳込成形の手段により成形体を作成した。なお、石膏成形においては着肉予想時間の2倍の土締め時間を設定し、加圧成形においては排泥終了後0.3MPaの圧力で10分間の土締めを実施した。得られた成形体を乾燥して乾燥体充填率を測定した後に、後述の焼成パターンI、IIに従い焼結したサンプルをJISR1601の手法による3点曲げ強度、JISR1602の手段による共振法によるヤング率および3点曲げによるヤング率、アルキメデス法による焼成体相対密度及びかさ比重を測定した。その測定結果を表2に示す。
【0054】
【表2】
Figure 0005146895
【0055】
(実施例7)
実施例6のスラリーにさらに炭化硼素100体積部に対しTiB2を2.8体積部加えたスラリーを実施例6と同様に成形・焼成して同様の物性測定を行った。その測定結果を表3に示す。
【0056】
【表3】
Figure 0005146895
【0057】
なお、上記焼成パターンI IIは以下の通りである。
Figure 0005146895
【0058】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば継ぎ目のない、あるいは避弾経始のための曲面構造をとる、あるいはリブ構造や中空構造のような複雑形状の保護部材や該保護部材を外殻に用いた飛翔体の衝突による衝撃を緩和する保護部材を簡便にかつ低コストで製造する事ができる。

Claims (7)

  1. セラミックス焼結体を構成要素として含む、飛翔体の衝突による衝撃を緩和する保護部材の製造方法であって、
    前記セラミックス焼結体
    炭化硼素粉体と、溶媒としての水と、高分子有機物を主成分とする助剤と、を主成分とする混合物を出発原料として鋳込み成形を行なう成形工程と、
    該成形工程後焼結する焼結工程により製造する製造方法であって
    前記炭化硼素粉体は、
    該粉体中にB4Cよりも硼素分が多い結晶を含んでおり、
    該高分子有機物は、
    前記溶媒としての水に実質的に溶解しないフェノール樹脂あるいはフラン樹脂であって、前記成形工程よりも前に前記炭化硼素粉体にコーティングされるものであり、
    該高分子有機物は、
    前記混合物の成形工程においては、成形体に可塑性および/または強度を付与する成形助剤としての効果を呈する一方で、
    該焼結工程においては、焼結程の全部または一部を非酸化性雰囲気とすることにより炭素分を骨格成分とする物質に変換され、該炭素分を骨格成分とする物質が炭化硼素粉体の焼結助剤としての作用を示すものであり、
    焼結終了後は、該炭素分の一部は焼結体中に黒鉛として存在する一方で、一部は前記炭化硼素粉体中の前記B4Cよりも硼素分が多い結晶と反応することで焼結体中に炭化硼素結晶の炭素分として存在することを特徴とする、保護部材の製造方法。
  2. 前記炭化硼素粉体の平均粒径が0.3μm〜1.5μmであることを特徴とする請求項1に記載の保護部材の製造方法。
  3. 前記セラミックス焼結体の気孔率が3体積%以下であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載の保護部材の製造方法。
  4. 前記構成要素としてさらに、飛翔体の衝突による衝撃を吸収するための前記セラミック焼結体のバックアップ材を含むことを特徴とする、請求項1乃至のいずれか1項に記載の保護部材の製造方法。
  5. 前記セラミックス焼結体を他材質ではさみこむサンドイッチ構造をとることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の保護部材の製造方法。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の保護部材を外殻の全部または一部に用いる装置の製造方法。
  7. 前記飛翔体の衝突による衝撃を緩和する保護部材を用いた外殻の全部または一部が、避弾経始の原理に従う構造であることを特徴とする請求項6に記載の装置の製造方法。
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