JP5136755B2 - 車両のフード装置 - Google Patents

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Description

本発明は、後部に跳ね上げ機構を有し、前部にラッチ及びストライカが設けられたフード装置に関する。
近年、歩行者(被衝突物)との衝突を想定し、車両前部のフードに歩行者に対する衝撃吸収機構を備え、歩行者の安全面を考慮した車両が開発されている。
例えば、車両のフード後部両端にアクチュエータ等を有する跳ね上げ機構を備え、車両前端が歩行者と衝突したときに当該跳ね上げ機構によりフードの後側を跳ね上げることで、エンジンルーム内の空間を確保し、歩行者が当該フードと衝突したときにフード下にあるエンジン等の固い部品に当たらないようにする技術がある(特許文献1参照)。
詳しくは、当該特許文献1における跳ね上げ機構には、フードが上方に移動するようリンク部材を介してフード後端と車体部材とを連結した回動機構が設けられている。当該回動機構は、車体部材とリンク部材とが前側軸部において回動自在に連結されており、フードとリンク部材とが前側軸部より車両後方側に位置する後側軸部において回動自在に連結されている。
特許第3747691号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術のような跳ね上げ機構である場合、アクチュエータによりフード後端が跳ね上げられると、前側軸部を中心にリンク部材が弧を描きながら車両前方へ回動し、フードは上方のみでなく車両前方へも移動する。なお、跳ね上げ機構は、リンク部材におけるフード及び車体部材との連結を前後逆にした構成としてもよく、この場合には跳ね上げ機構作動するとフードは上方及び車両後方に移動することとなる。
一方、フード前端側は、フードに設けられたストライカと車体に設けられたラッチとが係合してフードの閉状態が保持されている。このような構成で、上記跳ね上げ機構の作動によりフードが上方及び前方に移動すると、ストライカがラッチに係合されたまま下方及び車両前方に移動することとなる。
このようにフードの移動に伴いストライカがラッチに係合されたまま移動すると、ストライカとラッチとが擦れ、表面が削れる等して当該ラッチ及びストライカが損傷する上、フードの跳ね上げの抵抗となり跳ね上げ時間が延びる等の問題が生じる。
そして、損傷したストライカやラッチは修理または交換等しなければフードのがたつきや異音を生じさせる原因となるおそれがある。つまり、被衝突物が歩行者でなかった場合や誤作動等により跳ね上げ機構が作動した場合に、通常状態に復帰させても損傷したストライカやラッチではフードのがたつきや異音を生じさせる原因となるおそれがある。しかし、跳ね上げ機構が作動した度にストライカ及びラッチを修理または交換する必要があると、被衝突物が歩行者でなかった場合や誤作動等により跳ね上げ機構が作動した場合等にも修理または交換しなければならず、不必要なコストの増加等を招くおそれがある。
なお、上記特許文献1では、ラッチ(フードロック機構)の支持部分に前方移動アクチュエータを設け、フードの移動に伴い当該前方移動アクチュエータによってラッチ自体を前方に移動させている。また、他の実施形態として、ストライカの底辺部をフードの移動に対応して傾斜させた形状としている。
しかし、当該特許文献1のように前方移動アクチュエータを設けることは構造の複雑化やコストの増加を招くという問題がある。また、ストライカの形状を傾斜させた構成では、当該ストライカとラッチとは斜めに係合することとなるが、このような構成では係合が不完全となりやすく、フードの開閉や車両の振動等によってラッチ及びストライカにかかる力が偏り、当該ラッチ及びストライカの耐久性が低下する等の問題が生じる。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、フード跳ね上げ時におけるストライカとラッチとの擦れを防止し、フード跳ね上げを円滑なものとすることのでき、且つラッチ及びストライカの耐久性を維持することのできる車両のフード装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1の車両のフード装置では、車体前部上面に設けられたフードと、該フード後部を上方に移動させるフード跳ね上げ手段と、前記車体前部の車体構成部材または前記フード前部のいずれか一方に設けられたラッチと、前記車体前部の車体構成部材または前記フード前部のいずれか他方に突設され、前後方向に延び前記ラッチと係合するストライカとを備え、前記ストライカは、前記フードの閉塞時に前記ラッチと係合する第1の係合部と、前記フード跳ね上げ手段による前記フード後部の上方への移動に伴って前記フードが前方または後方への移動した際に前記ラッチと係合する第2の係合部とを有し、前記第2の係合部は、前記第1の係合部と隣接すると共に前記ラッチの前後方向の幅より大きく延び、前記第1の係合部よりも少なくとも上下方向の幅が縮小して形成されていることを特徴としている。
請求項2の車両のフード装置では、請求項1において、前記フードの閉塞時に、前記第1の係合部は、前記ラッチの面に対して略垂直をなしていることを特徴としている。
請求項3の車両のフード装置では、請求項1または2において、前記ストライカは棒状部材を曲げ加工して成形されるとともに、前記第2の係合部は、前記棒状部材の延在方向に対し略垂直方向から圧縮するプレス成形により成形されたことを特徴としている。
請求項4の車両のフード装置では、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記ストライカは、前記第1の係合部が前記第2の係合部へと傾斜した傾斜面をなしていることを特徴としている。
請求項5の車両のフード装置では、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記ラッチは、前記ストライカとの係合面が円弧状に湾曲していることを特徴としている。
上記手段を用いる本発明の請求項1の車両のフード装置によれば、フード跳ね上げ手段が例えばアクチュエータ等によりフード後部を上方へ押し上げる等して、当該フード後部を上方へと移動させると、フードと車体とを連結する連結部材の関係等からフード全体が上方及び前方または後方に移動する。
一方、車体前部の車体構成部材またはフード前部に設けたストライカは、アクチュエータによるフード後部の上方移動に伴う前方または後方への移動に対してラッチとの第1の係合部分よりも少なくとも上下方向の幅が縮小した第2の係合部が形成されている。
つまり、例えばフード前部にストライカが設けられたときに、アクチュエータによってフードが上方及び後方へ移動する場合は、ストライカには第1の係合部より前方に第2の係合部を形成する。当該構成で、アクチュエータによりフードが上方及び後方へ移動すると、ストライカも上方及び後方へ移動し、ラッチとの係合位置はストライカの第1の係合部の前方、即ち第2の係合部へ移動する。したがって、当該ラッチの係合部分は、ストライカの第1の係合部より上下方向の幅が縮小した第2の係合部に位置することとなり、ラッチの係合部分とストライカとの間には隙間が生じる。
このように、フードの跳ね上げ時には、ラッチの係合部分にストライカの第2の係合部が位置することで、当該ラッチとストライカとの擦れを防止することができる。
これにより、フードの跳ね上げを円滑なものとすることができ、且つラッチ及びストライカの耐久性を維持することができる。
なお、例えばフード前部にストライカが設けられたときに、アクチュエータによってフードが上方及び前方へ移動する場合は、ストライカには第1の係合部より後方に第2の係合部を形成することで、同様の効果を得ることができる。
また、例えば車体前部の車体構成部材にストライカが設けられたときに、アクチュエータによってフードが上方及び後方へ移動する場合は、ストライカには第1の係合部より後方に第2の係合部を形成することで、同様の効果を得ることができる。
さらに、例えば車体前部の車体構成部材にストライカが設けられたときに、アクチュエータによってフードが上方及び前方へ移動する場合は、ストライカには第1の係合部より前方に第2の係合部を形成することで、同様の効果を得ることができる。
請求項2の車両のフード装置によれば、ラッチと係合するストライカの第1の係合部が当該ラッチの面に対して略垂直をなしていることで、当該ラッチとストライカとの係合を確実なものとすることができフード閉塞時におけるがたつき等を防止することができる。また、フードの開閉や車両の振動等により生じるラッチ及びストライカ間の力の偏り等を軽減し、ラッチ及びストライカの耐久性を向上させることができる。
請求項3の車両のフード装置によれば、ストライカを棒状部材の曲げ加工して成形し、その第2の係合部をプレス成形により成形することで、当該縮小部分を容易に成形することができ、コストの増加を抑えることができる。
請求項4及び5の車両のフード装置によれば、ストライカにおける第1の係合部を第2の係合部へと傾斜した傾斜面としたり、ラッチの係合面を円弧状に湾曲させることで、フード跳ね上げ時におけるラッチとストライカとの係合位置の移動をより円滑なものにすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1乃至図6を参照すると、図1には本発明に係る車両のフード装置を備えた車両の概略構成図、図2には跳ね上げ機構の側面図、図3にはフードの概略側面図、図4にはラッチ及びストライカの縦断面図、図5には図4のA−A線に沿う断面図、図6にはラッチ及びストライカの要部斜視図がそれぞれ示されている。
図1に示すように、車両1の車体前部にはエンジンルーム2が形成されている。
また、当該車両1の車体前部の両側面にはそれぞれフロントフェンダ4、4が配設されている。
また、当該車両1の車体前端部分には、車幅方向両端に一対のヘッドランプ6、6が配設され、当該ヘッドランプ6、6の下方には車幅方向に延びたフロントバンパ8が配設されている。
当該フロントバンパ8内には歩行者(被衝突物)との衝突を検知可能な衝撃センサ10が設けられており、当該衝撃センサ10は車両1に備えられているECU12と電気的に接続されている。当該ECU12は、図示しない車速センサ等の各種センサ類や各種装置等と電気的に接続されており、各種センサ類からの各情報に基づき各種装置を制御する機能を有している。
また、エンジンルーム2の上面には、開閉可能なフロントフード14が配設されている。
そして、当該フロントフード14の後部の車幅方向両側部分には、当該フロントフード14を上方に跳ね上げる跳ね上げ機構20(フード跳ね上げ手段)が設けられている。
当該跳ね上げ機構20は、詳しくは図2に示すように、フロントフェンダ4内側の車体5に固定されているアクチュエータ22及びベースブラケット24、フロントフード14に固定されているフードブラケット26、当該フードブラケット26及びベースブラケット24を連結している中間アーム28(連結部材)、及び当該中間アーム28に設けられているリンケージ30から構成されている。
詳しくは、アクチュエータ22は筒形状をなしており、車両上下方向を軸方向としてフロントフェンダ4の内側面近傍に配置され、車体5に固定されている。当該アクチュエータ22は筒形状の外形部22aの内部に、同軸方向に延びる棒形状のピストン22b、及び当該ピストン22bの下方に位置して設けられた所謂火薬式のインフレータ22cを備えた構成をなしている。そして、当該アクチュエータ22はECU12と電気的に接続されており、ECU12からの信号に応じてインフレータ22cを作動することでピストン22bが上方に押し出されるよう構成されている。
なお、アクチュエータ22はエアーシリンダや電動モータ、バネ等を使用してもよい。
ベースブラケット24は、車体5の平面部5aに当接している板部材であり、ボルト24a、24aにより車体に固定されている。当該ベースブラケット24の後端には上方に延出したヒンジ部24bが形成されている。
フードブラケット26は、フロントフード14の下面と当接した板部材であり、ボルト26a、26aにより当該フロントフード14に固定されている。そして、当該フードブラケット26の車両前端には下方に延出したヒンジ部26bが形成されている。一方、当該フードブラケット26の後端には、下方に延出し、且つ後方に突出した爪形状を有する係合爪部26cが形成されている。
中間アーム28は、一端が上記ベースブラケット24のヒンジ部24bに後側ピン32を介して、他端が上記フードブラケット26のヒンジ部26bに前側ピン34を介して、それぞれ車幅方向を軸として回動自在に支持されている。つまり、当該中間アーム28は車両後方側にある一端が車体側に、車両前方側にある他端がフロントフード14側に支持されており、後側ピン32、前側ピン34を支点として上下方向に回動可能である。
リンケージ30は、一端側が上方に、他端側が前方に延びた側面視略L字形状をなしており、屈曲部において中央ピン36を介して中間アーム28の略中央部分に回動可能に設けられている。そして、当該リンケージ30は、一端側の先端部分に上記フードブラケット26の係合爪部26cと係合する爪受部30aが形成されている。
一方、当該リンケージ30の他端はアクチュエータ22の軸方向延長上に位置するよう形成されている。
また、当該リンケージ30の中央ピン36周りにはねじりばね38が設けられており、リンゲージ30は当該ねじりばね38により図2で視て時計回り方向、即ち係合爪部30aと爪受部26cとが係合する方向に付勢されている。
以上のように構成されたフード跳ね上げ機構20は、上記衝撃センサ10により歩行者との衝突が検出された場合に、ECU12から所定の信号が送られることで、フロントフード14の後部を跳ね上げるよう作動するものである。
一方、図3に示すように、車両1前部には、フロントフード14の通常閉塞時において当該フロントフード14の前端部分を保持するよう係合するラッチ40及びストライカ42が設けられている。
詳しくは、図4乃至図6に示すように、ラッチ40は、ベース部材44を介して図示しない車体構成部材に固定されている。また、当該ラッチ40は、ベース部材44に車両1の前後方向を中心軸として回動可能に支持され、且つ図示しないバネ部材により一回動方向に付勢されている。
当該ラッチ40は、平板状をなしており、上部には一回動方向に開口した凹形状をなしストライカ42と係合する係合凹部40aが形成されている。当該係合凹部40aは、当該係合凹部40aの上縁及び下縁によりストライカ42を挟むようにして係合するよう形成されている。さらに、当該ラッチ40には、車内に設けられた図示しない操作レバーの操作に応じ、当該ラッチ40を付勢力に抗して回動させストライカ42との係合を解除する図示しない解除機構が設けられている。
ストライカ42は、曲げ加工された丸棒部材(棒状部材)がフード14の下面から下方に突設されたものであり、当該フード14下面から下方に延びている前辺部42a及び後辺部42bと、当該前辺部42a及び後辺部42bの両下端を連結するように前後方向に延びた底辺部42cから構成され、側面視において上方に開口したコの字状をなしている。なお、当該底辺部42cはラッチ40の面方向に対して垂直をなしている。
そして、底辺部42cは、フロントフード14の通常閉塞時において前記ラッチ40が係合する第1の係合部42dと、当該第1の係合部42dの直ぐ前方位置に、局部的に上下方向幅が縮小している第2の係合部42eが形成されている。
当該ストライカ42の第2の係合部42e以外の断面は円形状をなしており、第2の係合部42eの断面は車幅方向に僅かに長い矩形状をなしている。つまり、当該第2の係合部42eは底辺部42cの延在方向に対して略垂直をなす上下方向から圧縮したプレス成形により成形されている。なお、当該実施形態では、断面円形状部分の直径を8mm、第2の係合部42eおける上下方向幅は断面円形状部分よりも上下とも0.5mm縮小させた7mmに成形されている。
以下このように構成された本発明の係る車両のフード装置の作用について説明する。
図7乃至図12を参照すると、図7にはフロントフード14通常開放時における跳ね上げ機構20の側面図が、図8には跳ね上げ機構20作動初期における跳ね上げ機構20の側面図、図9には跳ね上げ機構20作動後期における跳ね上げ機構20の側面図、図10には跳ね上げ機構20作動時におけるフロントフード14の概略側面図、図11には跳ね上げ機構20作動時におけるラッチ40及びストライカ42の縦断面図、図12には図11のB−B線に沿う断面図、がそれぞれ示されている。以下、当該図7乃至図12に基づき説明する。
図7に示すように、フロントフード14の通常開放時においては、車内の操作レバーを操作しラッチ40によるストライカ42の第1の係合部42dとの係合を解除し、フロントフード14前端を持ち上げることで、跳ね上げ機構20のヒンジ部24bにある後側ピン32を中心にして中間アーム28とともに上方に回動し、フロントフード14は開放される。
一方、車両1が所定車速以上での走行中、上記衝撃センサ10により歩行者との衝突が検出されると、ECU12から上記アクチュエータ22に所定の信号が送られる。
当該信号を受けることでアクチュエータ22のインフレータ22cが作動し、ピストン22bが上方に押し出される。
そして、図8に示すように、当該ピストン22bの先端がリンケージ30と接触し、当該リンケージ30が回動することで、当該リンケージ30の爪受部30aとフードブラケット26の係合爪部26cとの係合が解除される。
さらにピストン22bが押し出されると、図9に示すように、当該ピストン22bの先端がフードブラケット26の下面と接触する。このとき、すでにリンケージ30の爪受部30aとフードブラケット26の係合爪部26cとの係合は解除されており、フロントフード14の後部はピストン22bにより上方に押圧されて跳ね上がる。
詳しくは、ピストン22bによりフードブラケット26が上方に力を受けると、中間アーム28がベースブラケット24に対して後側ピン32を支点に図9で視て時計回りに回動するとともに、フードブラケット26が中間アーム28に対して前側ピン34を中心に図9で視て反時計回りに回動することで、フロントフード14の後部が上方へと移動する。
また、当該フロントフード14は、後側ピン32を中心に中間アーム28が弧を描きながら時計回りに回動するため、図9、10に示すように、フロントフード14は上方のみでなく後方へも移動する。
さらに、当該フロントフード14の後部の移動に伴い、フロントフード14の前部に設けられているストライカ42も上方及び後方へと移動する。
詳しくは、図11に示すように、ストライカ42が上方及び後方へ移動し始めると、車体側に設けられ移動しないラッチ40の係合凹部40a内にはストライカ42の前方側、即ち第2の係合部42eが位置することとなる。当該第2の係合部42eは上下方向幅が縮小されているため、ラッチ40の係合凹部40aの上縁及び下縁との間には隙間が生じる。
そして、ストライカ42は、第2の係合部42eの範囲においてラッチ40の係合凹部40a内を移動する。
このように、本発明に係る車両のフード装置では、ストライカ42の底辺部42cにおいて第1の係合部42dより前方、即ち跳ね上げ時のフロントフード14の移動方向と逆側に第2の係合部42eを形成したことで、フロントフード14の跳ね上げ時にも、ラッチ40の係合凹部40a内には当該第2の係合部42eが位置することとなり、ストライカ42をラッチ40の係合凹部40aと十分な隙間を有しつつ移動させることができる。つまり、ストライカ42をラッチ40と擦れることなく円滑に上方及び後方へ移動することとなり、跳ね上げ機構20によるフロントフード14の後部の跳ね上げも円滑に行なうことができ、且つラッチ40及びストライカ42の耐久性を維持することができる。
また、フロントフード14の通常閉塞時において、ストライカ42の第1の係合部42dはラッチ40の面方向に対して垂直をなしていることから、当該ラッチ40とストライカ42とは確実に係合し、フード閉塞時におけるがたつき等を防止することができる。また、フロントフード14の開閉や車両の振動等により当該ラッチ40やストライカ42にかかる力の偏り等を軽減し、当該ラッチ40及びストライカ42の耐久性を向上させることができる。
さらに、当該ストライカ42は、棒状部材の曲げ加工で成形され、そして、当該ストライカ42の第2の係合部42eは、底辺部42cの一部をプレスするだけの簡易なプレス成形により成形されていることから、コストの増加を抑えることができる。
以上で本発明に係る車両のフード装置の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、ストライカ42においてラッチ40との第1の係合部42dは底面部42cの円形断面部分にあるが、例えば図13に変形例1として示すように、当該第1の係合部42d’を、底辺部42c’において第2の係合部42e’に向け滑らかに傾斜した傾斜面としても構わない。
このように、ストライカ42’においてラッチ40との第1の係合部42d’を傾斜面とすることで、跳ね上げ機構作動によるフロントフード14移動初期からより円滑に第2の係合部42eへと移動させることができる。
また、上記実施形態では、ラッチ40は平板状をなしており、係合凹部40aのおけるストライカ42との当接面も平面上をなしているが、図14に変形例2として示すように、係合凹部40aの当接面を半円状に湾曲させた形状の係合凹部40a’としたラッチ40’としても構わない。このような構成とすることで、ストライカ42または42’の移動をより円滑なものにすることができる。
また、上記実施形態では、ストライカ42の第2の係合部42eは、プレス成形により断面矩形状に形成されているが、当該第2の係合部42eの断面形状はこれに限られるものではなく、例えば底辺部42cにおいて局部的に径を縮小させた断面円形状としても構わない。
また、上記実施形態では、跳ね上げ機構20の中間アーム28は、車両後方側が車体側に、車両前方側がフロントフード14側に支持された構成をなしているが、これを逆の構成として、車両前方側が車体側に、車両後方側がフロントフード側に支持された中間アームとしても構わない。ただし、このような構成とした場合には、跳ね上げ機構作動時にはフロントフードは上方及び前方へ移動するため、ストライカの第2の係合部は当該フロントフードの移動方向と逆側、即ちラッチ40との第1の係合部42dより後方位置に形成するものとする。
また、上記実施形態ではフロントフード14前部にストライカ42を設けた構成をなしているが、ストライカを車体前部の車体構成部材に設けても構わない。ただし、このような構成とした場合には、前述のようにアクチュエータ22によってフロントフード14が上方及び後方へ移動する場合は、ストライカ42には第1の係合部42dより後方に第2の係合部42eを形成し、アクチュエータ22によってフロントフード14が上方及び前方へ移動する場合は、ストライカ42には第1の係合部42dより前方に第2の係合部42eを形成するものとする。
また、上記実施形態では、ストライカ42は丸棒部材であり第2の係合部42e以外の断面が円形状をなしているが、当該構成に限られるものではなく、例えば角棒部材を曲げ加工した断面矩形状のストライカとしても構わない。
また、上記実施形態では、跳ね上げ機構(フード跳ね上げ手段)はフードブラケット26及びベースブラケット24、中間アーム28(連結部材)でリンク機構を備えているが、これに限定することなく、跳ね上げ機構は、例えば図15に示すようにアクチュエータ22によって直接フロントフード14を上方及び後方(または前方)へ跳ね上げる構造でもよく、または図16に示すようにアクチュエータ22とガイド部材50によって、フロントフード14を上方及び後方(または前方)へ跳ね上げる構造でもよい。
本発明に係る車両のフード装置を備えた車両の概略構成図である。 跳ね上げ機構の側面図である。 フードの概略側面図である。 ラッチ及びストライカの縦断面図である。 図4のA−A線に沿う断面図である。 ラッチ及びストライカの要部斜視図である。 フロントフード通常開放時における跳ね上げ機構の側面図である。 跳ね上げ機構作動初期における跳ね上げ機構の側面図である。 跳ね上げ機構作動後期における跳ね上げ機構の側面図である。 跳ね上げ機構作動時におけるフードの概略側面図である。 跳ね上げ機構作動時におけるラッチ及びストライカの縦断面図である。 図11のB−B線に沿う断面図である。 変形例1におけるラッチ及びストライカの縦断面図である。 変形例2におけるラッチ及びストライカの要部縦断面図である。 跳ね上げ機構のその他の実施例の側面図である。 跳ね上げ機構のその他の実施例(ガイド部材を使用)の側面図である。
符号の説明
1 車両
14 フロントフード(フード)
20 跳ね上げ機構(フード跳ね上げ手段)
22 アクチュエータ
22b ピストン
28 中間アーム(連結部材)
32 後側ピン
34 前側ピン
40 ラッチ
40a 係合凹部
42 ストライカ
42c 底辺部
42d 第1の係合部
42e 第2の係合部

Claims (5)

  1. 車体前部上面に設けられたフードと、
    該フード後部を上方に移動させるフード跳ね上げ手段と、
    前記車体前部の車体構成部材または前記フード前部のいずれか一方に設けられたラッチと、
    前記車体前部の車体構成部材または前記フード前部のいずれか他方に突設され、前後方向に延び前記ラッチと係合するストライカとを備え、
    前記ストライカは、前記フードの閉塞時に前記ラッチと係合する第1の係合部と、前記フード跳ね上げ手段による前記フード後部の上方への移動に伴って前記フードが前方または後方への移動した際に前記ラッチと係合する第2の係合部とを有し、
    前記第2の係合部は、前記第1の係合部と隣接すると共に前記ラッチの前後方向の幅より大きく延び、前記第1の係合部よりも少なくとも上下方向の幅が縮小して形成されていることを特徴とする車両のフード装置。
  2. 前記フードの閉塞時に、前記第1の係合部は、前記ラッチの面に対して略垂直をなしていることを特徴とする請求項1記載の車両のフード装置。
  3. 前記ストライカは棒状部材を曲げ加工して成形されるとともに、前記第2の係合部は、前記棒状部材の延在方向に対し略垂直方向から圧縮するプレス成形により成形されたことを特徴とする請求項1または2記載の車両のフード装置。
  4. 前記ストライカは、前記第1の係合部が前記第2の係合部へと傾斜した傾斜面をなしていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の車両のフード装置。
  5. 前記ラッチは、前記ストライカとの係合面が円弧状に湾曲していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の車両のフード装置。
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