JP5115485B2 - 水処理カートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は水を浄化するカートリッジに関する。
水道水の安全性に対する関心が急速に高まり、浄水器に対する要求も高度化してきている。残留塩素の臭いや微量の有機化合物、水道水中のゴミ等の異物を除去できるだけでなく、水道水中に溶解する鉛等の重金属の除去能力に対しても注目が集まっている。

溶解性鉛等の重金属を除去できるカートリッジとしては特許文献1、特許文献2及び特許文献3がある。これらは、一端側に原水流入口と浄水出口が設けられ他端側が開口した円筒状のハウジングと、中空糸膜が固定された筒状ケースとの間に活性炭を充填し、活性炭と前記筒状ケースとの間にイオン交換体を装着して前記ハウジングの他端側開口を塞ぐキャップを備え原水流入口から流入した原水が活性炭とイオン交換体と中空糸膜を通過して浄水出口から浄水が出る構成をしている。しかし、特許文献1に記載のカートリッジにおいてはイオン交換体のショートパス防止のため、内側に弾性シールゴムを、外側に保護被覆とを設置しているため部品点数が多くなり、組立工数増加による組立費や部材費が高価になるとともに小型化は難しい。また弾性シールゴムはイオン交換体や筒状ケースに対し摩擦係数が高いため、イオン交換体を挿入する場合や、弾性シールゴムを装着する場合には困難が予想されるとともに、たとえイオン交換体の挿入不良がカートリッジ内部で発生しても確認の方法がない。 特許文献2のカートリッジではイオン交換体の支持は外部ケースと内部ケースおよび底蓋の3部材で構成されているため、イオン交換体の支持とその周囲のシールのためにはイオン交換体を含めた4部材の寸法は高精度の公差が必要となる。例えばイオン交換体の寸法が小さければショートパスが、大きければ締め付け過大となりロール状のイオン交換体であれば部分的にズレが生じて性能低下の懸念が内在する。また、特許文献1と同様に一度組み立ててカートリッジ化するとイオン交換体の取り付けが正常か否かの確認方法がないという問題もある。
また特許文献3のカートリッジは繊維状活性炭とイオン交換能を有する吸着剤とで成形体を成し、その上流側と下流側にシール部材を有しているため、これもまた部材点数が増すともに組み立て工数がかかるため、安価なカートリッジとならない。

特許第3700669号公報 特許第4073351号公報 特開2001−232361号公報
本発明は小型で高性能であり、かつ組立容易で安価な水処理カートリッジを提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、本発明の水処理カートリッジは下記の構成を有する。
すなわち、被処理流体の流入口と処理流体の流出口とを有する一方が開放された筒状容器と、該筒状容器の内側に、一端に前記流出口に連通する中空糸膜を固定し他端を開放した筒状部材と、前記筒状容器と前記筒状部材との間の空間に備えられた粒状濾材と、イオン交換体とを備え、前記筒状容器の開放部を閉塞するキャップを有する水処理カートリッジにおいて、前記イオン交換体はリング状であり、上流側である底面が開放され、上面は開口部を有する概略円筒状のケース内に、径方向に圧縮されて挿入されていることを特徴とする水処理カートリッジが提供される。
また、被処理流体の流入口と処理流体の流出口とを有する一方が開放された筒状容器と、該筒状容器の内側に、一端に前記流出口に連通する中空糸膜を固定し他端を開放した筒状部材と、前記筒状容器と前記筒状部材との間の空間に備えられた粒状濾材と、イオン交換体とを備え、前記筒状容器の開放部を閉塞するキャップを有する水処理カートリッジにおいて、前記イオン交換体はリング状であり、上流側である底面が開放され、上面は開口部を有する概略円筒状のケース内に挿入されており、かつ前記ケースから取り出した際に径方向に5〜30%膨張するものであることを特徴とする水処理カートリッジが提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記イオン交換体は、シート状の濾材が層状に巻回積層されている水処理カートリッジが提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記ケースは、前記筒状容器と前記筒状部材との間に着脱自在に保持されている水処理カートリッジが提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記イオン交換体を挿入した前記ケースは、前記粒状濾材下流側と前記中空糸膜との間に配置されている水処理カートリッジが提供される。また、本発明の好ましい形態によれば、上記の水処理カートリッジと流路切換弁とを備えた浄水器が提供される。
本発明によれば、イオン交換体を前記ケースに挿入後、水処理カートリッジへの組立を行うことが可能であり、イオン交換体挿入不良品は目視で判別できる。従って挿入不良品が混入する事はない。また、イオン交換体は前記ケースに内蔵されているため、カートリッジへの組立が容易であるとともにイオン交換体と接する保持部材は1個と、部材点数が少なくまたシール性も良好なため小型で高性能な水処理カートリッジさらには浄水器を得ることができる。 また、本発明において、イオン交換体を、前記ケースから取り出した際に径方向に5〜30%膨張するため、イオン交換体内での偏流やイオン交換体と保持部材である前記ケースとの接触面でのショートパスを防止して水処理カートリッジ使用開始当初から安定して高い除去性能を発揮することができる。
本発明の一実施形態に係る浄水器の縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るケースの上面図である。 図2に示すケースのA−A断面概略図である。 実施例における溶解性鉛除去率の変化のグラフである。
以下に、本発明の望ましい実施の形態を、家庭のキッチンなどの蛇口に取り付けられる蛇口直結型浄水器を例にとり、図を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る浄水器の縦断面図を示したものである。図1に示すように、浄水器40は、内部に切換弁を内蔵した本体部2と濾材を収納したカートリッジ30などから構成され、カートリッジ30はパッキン4を介して本体部2とバヨネット式により水密的に連結される。本体部2にはレバー3が設けられ、レバー3を操作することにより、蛇口1から原水流入口を通って流入した原水をそのままシャワー水として吐出するか、そのままストレート水として吐出するか、カートリッジ30に供給するか、を選択して切り換える。カートリッジ30に供給された原水(被処理流体)は、活性炭などの吸着剤や中空糸膜などによって濾過され、浄水流出口22から浄水として吐出される。
カ−トリッジ30においては、筒状容器17の鉛直下面の端面に近い外周面に、原水を受け入れる原水受入口10(流入口)が、また、筒状容器17の底部中央部に浄水を吐出する浄水流出口22が設けられている。
筒状容器17の内部底面は円筒状突起が形成されており、円筒状突起に、筒状部材14の下端がOリング12を介して嵌入立設されている。そして、筒状容器17の側面と筒状部材14の側面との間には粒状濾材16を有している。粒状濾材16を保持するために上流側にリング状のフィルタ11が固定され、下流側にイオン交換体18を内蔵したケース19が着脱自在に固定されている。中空糸膜は、イオン交換体18のさらに下流に配置されている。本実施形態の場合、イオン交換体18は粒状濾材の下流側の保持部材の機能も果たしている。イオン交換体18を内蔵したケース19を粒状濾材16の上流側に着脱自在に固定してもよい。この場合は下流側にフィルタ11を固定する。また、粒状濾材を上下に分割しその間にイオン交換体18を内蔵したケース19を配置することも可能である。この場合は上流側と下流側の両方にフィルタ11を設ける。さらに、イオン交換体18を内蔵したケース19を、筒状容器17の側面と筒状部材14の側面との間ではない位置、例えば筒状部材14の開放した上端部とキャップ20との間の空間に収納する実施形態も可能である。この場合、キャップ20の側面内側にケース19を保持させることもできる。イオン交換体18を内蔵したケース19の配置位置が上記のいずれであっても、イオン交換体18のカートリッジ30への装着組立は、イオン交換体18を予め挿入内蔵させたケース19を筒状容器17の内側に、筒状容器17上部の開口から挿入するだけなので、容易である。特に図1に示すように、粒状濾材16の下流側と中空糸膜との間に配置する本実施形態の場合は、筒状容器17上部の開口に近い位置であるので、最も容易である。
筒状部材14の内部には、複数本の中空糸膜を束ねて逆U字状に折り曲げた中空糸膜束15が収納されている。中空糸膜の両端部は、筒状部材14の浄水流出口22が設けられている側の端部にて各中空糸間および中空糸と筒状部材14との間に充填された硬化性樹脂(封止剤)13により封止固定(ポッティング)されている。各中空糸膜は、筒状容器17へ嵌入する前にポッティング部が一部切断除去されているので、末端が浄水流出口22に向かって開口している。
さらに、本実施形態にかかるカートリッジ30においては、筒状容器17の側面と筒状部材14の側面との間で、かつ、粒状濾材16の下流側にケース19に内蔵してイオン交換体18を配しているため、原水は粒状濾材16で整流され、イオン交換体18の全体に均一に接触することができ、原水中の特定のイオン(溶解性鉛等の重金属イオン等)がイオン交換され除去される。
図2は、本発明の一実施形態に係るケースの上面図である。また図3は、図2に示すケースのA−A断面概略図である。図3に示すように、ケース19は、上流側である開放されている底面24と、開口部を有する上面25と、内筒26と、外筒27とから構成される概略円筒状の形状をしている。外筒27の外周面には段差部28が設けられることが好ましい。同様に内筒26の内周面に段差部があってもよい。ケース19は、安価に製作でき、かつイオン交換体18を滑りよく圧縮挿入・組立でき、さらに圧縮挿入しても形状変形しない剛性を持たせるために、合成樹脂の成形品であることが好ましい。合成樹脂材質としては、ポリプロピレン、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂)、ポリアセタール、ポリスチレン、AS樹脂(アクリロニトリルスチレン樹脂)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエチレン、などが使用可能である。イオン交換体18がケース19の底面24の開放部分から挿入できるよう、前記開放部分の形状は、イオン交換体形状と同様のリング状をしていることが好ましい。ケース19の上面25の開口部23は、イオン交換体18における通水面積を確保するため、ケース19の強度の許容する範囲で極力大きい開口面積を有することが望ましい。開口部23の形状は、図2に示すように、均一な通水となるよう、リング状である上面25を均等分割した複数の長円状形状が好ましいが、多数の円形状や角形状の開口などその他形状でもよい。ケース19の上面25の開口部23以外の部分は、挿入されるイオン交換体18の軸方向の位置決めの役割も果たしている。
本実施形態にかかるケース19の外筒27にある段差部28の外周面と、ケース19の装着に係る筒状容器17の側面部分は同一形状であり、同様にケース19の内筒26の内周面とケース19の装着に係る筒状部材14の側面部分は同一形状である。これによりイオン交換体18を内蔵したケース19は、上述の如く筒状容器17の側面と筒状部材14の側面との間に嵌合させ、着脱自在に固定することができる。またケース19の外筒27にある段差部28の外周面とケース19の装着に係る筒状容器17の側面部分のお互いの寸法公差、およびケース19の内筒26の内周面とケース19の装着に係る筒状部材14の側面部分のお互いの寸法公差を適切に管理することは、前記嵌合部分のシール性を高め、不要なショートパスを低減し、イオン交換体18への通水を確実にし、高い除去性能を発揮することを可能にするので、好ましい。さらに、筒状容器17の側面に段差を設けて、ケース19が当接、係止されるようにすることは、ケース19の固定位置を確実にすることを可能にするので、固定確実化と組立管理の面から好ましい。
イオン交換体18はイオン交換能を有する長尺濾材が層状に巻回積層されたリング状であることが好ましい。特にイオン交換体18が、シート状の長尺濾材を巻回積層したものを、その軸方向に垂直な断面で、所定の軸方向厚さにスライスして製作されるリング状である場合は、安価に製作できるので、さらに好ましい。その他例えば、長尺ではなく短冊状などの比較的短いイオン交換能を有する濾材を繋いで層状に巻回積層されたリング状でもよい。また、イオン交換能を有する繊維状濾材をリング状の所定形状に圧縮成形しただけのものでもよい。
イオン交換体18は径方向に10〜30%の圧縮率で圧縮してケース19に挿入充填されていることが好ましい。この範囲で圧縮されている場合、イオン交換体18での圧力損失を抑え、所定のカートリッジろ過流量を確保でき、かつイオン交換体18内での偏流やイオン交換体18と保持部材であるケース19との接触面でのショートパスを防止して本来カートリッジが具備する除去性能をカートリッジの使用開始当初から安定して発揮できるものとなる。なお、ここでいう径方向の圧縮率Xとは、圧縮する前の自然な状態におけるイオン交換体の径方向厚みをti、ケース19内におけるイオン交換体18の径方向厚みをtとしたとき、X=(ti−t)/t×100で表される値である。
また、同様の理由から、イオン交換体18は、ケース19から取り出した際に径方向に5〜30%膨張するようなものであることが好ましい。この値(膨張率Y)は、ケース19内におけるイオン交換体18の厚みをt、ケース19から取り出した後の自然な状態におけるイオン交換体18の径方向厚みをtとしたとき、Y=(t−t)/t×100で表される。
さらに、イオン交換体18は、層状に巻回積層されたリング状に製作し易く、その形状を保持し易くするため、ケース19内におけるイオン交換体18の外径doに対する当該イオン交換体18の径方向厚みtの割合t/doが、0.05〜0.35の関係を満足するようなものであることが好ましい。
また、ケース19内への挿入充填のし易さ、圧縮率確保、コンパクトさのため、イオン交換体18の体積に対するケース19内容積(イオン交換体18が挿入されるための空間の容積)の割合が80〜100vol.%であることが好ましい。
イオン交換能を有する長尺濾材は、イオン交換繊維をシート化したものが好ましいが、不織布やフェルトなどにイオン交換能を有する吸着剤を担持したものでも構わない。イオン交換繊維は、スチレン系、アクリル系、メタクリル酸系、フェノール系の高分子母体に、所定の官能基を結合した繊維である。より高い性能を得るためには、アクリル系、メタクリル酸系の母体とすることが好ましい。所定の官能基としては、スルホン酸、カルボン酸、トリメチルアンモニウム、ジメチルエタノールアンモニウム、ジメチルアミン、ポリアミン、イミノ二酢酸、アミノカルボン酸、ポリカルボン酸などがある。より高い性能を得るためには、スルホン酸、カルボン酸とすることが好ましい。イオン交換能を有する吸着剤としては、アルミノケイ酸塩、リン酸カルシウム、炭酸カルシウムおよびチタノケイ酸塩などの無機吸着剤や、イオン交換樹脂、キレート樹脂などの有機吸着剤を用いることが好ましい。より高い性能を得るために、チタノケイ酸塩、アルミノケイ酸塩を用いることが好ましい。長尺濾材は、複数の濾材を混合して使用しても構わない。例えば、イオン交換繊維と繊維状活性炭とを混合してシート状にした成形体を用いると、重金属除去性能に優れ、かつトリハロメタンやカビ臭などの除去性能も向上させたカートリッジとすることができる。
筒状容器17の上部は、中空糸膜15の装着や粒状濾材16の充填、イオン交換体18を内蔵したケース19の装着を容易にできるよう開口されており、キャップ20が嵌入され超音波溶着されて閉塞される。カートリッジ30内部、特にケース19およびイオン交換体18の取付け状態、並びにイオン交換体18内部の汚れを確認できるようにキャップ20は透明であることが好ましい。イオン交換体18が挿入されたケース19は、キャップ20の直下に、即ち例えばキャップ20の下に通水路として、0.5〜10mm程度の間隙を置いた位置に、配置されると、キャップ20を通じてのケース19およびイオン交換体18の目視確認がし易く好ましい。キャップの材質としては、例えば透明ABS樹脂が使用される。またキャップ20は外キャップ21により保護されている。
本実施形態を、実施例を用いて詳細に説明する。
<実施例1>
図1のカートリッジ30を製作して水道水を処理し、イオン交換能を有する濾材からなるイオン交換体18による効果をみる為に溶解性鉛ろ過能力を、粒状濾材による効果をみるためにクロロホルムのろ過能力を評価し、さらに各濾材の圧力損失による影響をみるためにろ過流量を評価した。
なお、粒状濾材16としては、0.10〜0.25mmの粒径の活性炭を35g用いた。イオン交換体18を構成するイオン交換能を有する長尺濾材としては、アクリル系の高分子母体にカルボン酸官能基を結合した繊維を熱溶融性のバインダー繊維と混合、熱処理を行うことにより、厚み0.5mmのシート状としたものを用いた。また、イオン交換体18は、ケース19に収納する前の状態で、外径45mm、内径35mm、厚み8mmであり、これを径方向に10%圧縮して用いた。なお、上述のとおり規定される膨張率は5%であった。
また、溶解性鉛のろ過能力試験、は、JIS S 3201:2004「家庭用浄水器の試験方法」に準じて流量1.6L/分で行い、除去率の変化を確認するとともに、初期性能として50L通水時の除去率を測定し、さらに除去率80%を下回るまでの総通水量を測定した。溶解性鉛の濃度分析は、ICP(誘導結合プラズマ発光分析装置)にて行った。この溶解性鉛ろ過能力試験は、2回実施し、その平均を結果として記載した。また、クロロホルムろ過能力についてもJIS S 3201:2004「家庭用浄水器の試験方法」に準じて2回実施し、その平均を結果として記載した。
ろ過流量も、JIS S 3201: 2004「家庭用浄水器の試験方法」に準じて2回実施し、平均を結果として記載した。
その結果、溶解性鉛除去率80%を下回るまでの総通水量は900L(初期性能が95%以上)、クロロホルム除去率80%を下回るまでの総通水量は800L、ろ過流量は2.5L/分とカートリッジとして十分に満足する能力であることを確認した。また、図4の溶解性鉛除去率の変化のグラフに示すように、イオン交換体は、カートリッジ使用開始直後から高い除去性能を安定して発揮していることを確認した。
<実施例2>
上述のとおり規定される膨張率が30%となるようなイオン交換体18を径方向に30%圧縮した以外は実施例1と同様にして、評価した。
その結果、溶解性鉛除去率80%を下回るまでの総通水量は1000L(初期性能が95%以上)、クロロホルム除去率80%を下回るまでの総通水量は800L、ろ過流量は2.2L/分と、カートリッジとして十分に満足する能力であることを確認した。また、図4の溶解性鉛除去率の変化のグラフに示すように、イオン交換体18は、カートリッジ使用開始直後から高い除去性能を安定して発揮していることを確認した。
<比較例1>
イオン交換体18をケース19に入れずに、筒状容器と前記筒状部材との間に挟み込むようにして径方向に30%圧縮して用いてカートリッジを製作した。なお、上述のとおり規定される膨張率は30%であった。これらの点を変更した以外は実施例1と同様にして、評価した。
その結果、ろ過流量は2.2L/分と十分であるが、溶解性鉛除去率80%を下回るまでの総通水量は300Lであり、溶解性鉛ろ過能力が非常に低いことを確認した。通水後に分解して調べたところ、カートリッジ内部でイオン交換体が正しく挿入できていないことが判った。
<実施例3>
上述のとおり規定される膨張率が4%となるようなイオン交換体18を径方向に8%圧縮した以外は実施例1と同様にして、評価した。
その結果、溶解性鉛除去率80%を下回るまでの総通水量は900L、クロロホルム除去率80%を下回るまでの総通水量は800L、ろ過流量は2.7L/分と、カートリッジとして十分に満足する能力であることを確認した。但し、図4の溶解性鉛除去率の変化のグラフに示すように、カートリッジ使用開始直後は一旦イオン交換体による除去性能が落ちてしまうことを確認した。
<実施例4>
上述のとおり規定される膨張率が32%となるようなイオン交換体18を径方向に35%圧縮した以外は実施例1と同様にして、評価した。
その結果、ろ過流量が1.6L/分と若干下がったが、溶解性鉛除去率80%を下回るまでの総通水量は1000L(初期性能95%以上)、クロロホルム除去率80%を下回るまでの総通水量は800Lと、カートリッジとして十分に満足する能力であることを確認した。また、図4の溶解性鉛除去率の変化のグラフに示すように、イオン交換体18は、カートリッジ使用開始直後から高い除去性能を安定して発揮していることを確認した。

結果を表1に示す。
Figure 0005115485
1:蛇口
2:本体部
3:レバー
4:パッキン
10:原水受入口
11:フィルタ
12:Oリング
13:硬化性樹脂
14:筒状部材
15:中空糸膜束
16:粒状濾材
17:筒状容器
18:イオン交換体
19:ケース
20:キャップ
21:外キャップ
22:浄水流出口
23:開口部
24:底面
25:上面
26:内筒
27:外筒
28:段差部
30:カートリッジ
40:浄水器

Claims (6)

  1. 被処理流体の流入口と処理流体の流出口とを有する一方が開放された筒状容器と、該筒状容器の内側に、一端に前記流出口に連通する中空糸膜を固定し他端を開放した筒状部材と、前記筒状容器と前記筒状部材との間の空間に備えられた粒状濾材と、イオン交換体とを備え、前記筒状容器の開放部を閉塞するキャップを有する水処理カートリッジにおいて、前記イオン交換体はリング状であり、上流側である底面が開放され、上面は開口部を有する概略円筒状のケース内に、径方向に圧縮されて挿入されていることを特徴とする水処理カートリッジ。
  2. 被処理流体の流入口と処理流体の流出口とを有する一方が開放された筒状容器と、該筒状容器の内側に、一端に前記流出口に連通する中空糸膜を固定し他端を開放した筒状部材と、前記筒状容器と前記筒状部材との間の空間に備えられた粒状濾材と、イオン交換体とを備え、前記筒状容器の開放部を閉塞するキャップを有する水処理カートリッジにおいて、前記イオン交換体はリング状であり、上流側である底面が開放され、上面は開口部を有する概略円筒状のケース内に挿入されており、かつ前記ケースから取り出した際に径方向に5〜30%膨張するものであることを特徴とする水処理カートリッジ。
  3. 前記イオン交換体は、シート状の濾材が層状に巻回積層されていることを特徴とする請求項1または2に記載の水処理カートリッジ。
  4. 前記ケースは、前記筒状容器と前記筒状部材との間に着脱自在に保持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水処理カートリッジ。
  5. 前記イオン交換体を挿入した前記ケースは、前記粒状濾材下流側と前記中空糸膜との間に配置されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の水処理カートリッジ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の水処理カートリッジと流路切換弁とを備えた浄水器。
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