JP5104410B2 - テストチャート、カラーキャリブレ―ション方法及びプリンタ。 - Google Patents

テストチャート、カラーキャリブレ―ション方法及びプリンタ。 Download PDF

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Description

本発明は、テストチャート及びカラーキャリブレーション方法に関する。
複数の色を表現可能なカラープリンタが多く使用されている。このようなカラープリン
タでは、色の再現性を向上させるためにカラーキャリブレーションが行われる。カラーキ
ャリブレーションを行う際には、カラーキャリブレーション用のテストチャートが印刷さ
れる。そして、このチャートを測色して色空間における測色値を取得し、測色結果に基づ
いてプリンタが出力する色のずれを補正することとしている。
多くの測色結果に基づいて補正を行うことで精度の高い補正が行えるため、用紙には可
能な限り多くの階調のパッチが記録されることが望ましい。
特開2000−283852号公報 特開2001−99711号公報 特開2005−47187号公報
カラー測色器は測色速度を向上させるためにヘッドを移動させつつ測色を行う。移動さ
せつつ測色を行うために、ヘッドとテストチャートとの間には若干の隙間が設けられる。
このように隙間が設けられると、照射された測色光の一部が測色対象物の範囲外に漏れる
ことがある。測色対象のパッチが小さいときに測色光の一部が測色対象範囲外に漏れると
、漏れた光が隣接するパッチで反射し、測色対象のパッチの測色値に影響を与えてしまう
場合がある。測色対象のパッチの大きさが十分に大きい場合には、全ての光が測色対象の
パッチで反射されるためにこのような影響を受けにくいが、パッチのサイズを大きくする
と、1枚の用紙に記録できるパッチの数が少なくなってしまう。よって、パッチのサイズ
を大きくせずに、他のパッチの影響を受けにくいパッチを並べたテストチャートが望まれ
る。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、測色時において他のパッチの
影響を受けにくいようにすることを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、
階調を補正するカラーキャリブレーションに用いられるテストチャートであって、各色について各階調にそれぞれ対応する複数の長方形状のパッチを有し、前記パッチの短辺方向について色の異なるパッチが階調の高い順に隣接して複数並び、前記パッチの長辺方向について階調値が近く色の異なるパッチが隣接して複数並ぶテストチャートである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
階調を補正するカラーキャリブレーションに用いられるテストチャートであって、
各色について各階調にそれぞれ対応する複数の長方形状のパッチを有し、色の異なる複
数のパッチが該パッチの短辺方向について階調の高い順に並ぶ、テストチャート。
このようにすることで、測色時において他のパッチの影響を受けにくいようにすること
ができる。
かかるテストチャートであって、前記色の異なる複数のパッチが該パッチの短辺方向に
ついて、隣り合う前記パッチ同士の階調差が小さくなるように並ぶことが望ましい。また
、前記色の異なる複数のパッチが該パッチの短辺方向について、隣り合う前記パッチ同士
の色相差が小さくなるように並ぶことが望ましい。また、前記色の異なる複数のパッチが
該パッチの短辺方向について、隣り合う前記パッチの色同士の色空間における距離が近く
なるように並ぶことが望ましい。また、前記色空間はCIE L色空間である
ことが望ましい。
また、さらに、前記色の異なる複数のパッチが該パッチの長辺方向について、隣り合う
前記パッチ同士の色相差が小さくなるように並ぶことが望ましい。
このようにすることで、測色時において他のパッチの影響を受けにくいようにすること
ができる。
各色について各階調にそれぞれ対応する複数の長方形状のパッチを有し、色の異なる複
数のパッチが該パッチの短辺方向について階調の高い順に並ぶテストチャートを測色する
ステップと、
前記テストチャートの測色結果に基づいてカラーキャリブレーションを行うステップと

を含むカラーキャリブレーション方法。
このようにすることで、測色時において他のパッチの影響を受けにくいようにすること
ができる。
===実施形態===
図1は、プリンタのカラーキャリブレーションシステムの構成を示す図である。図には
、コンピュータ100とプリンタ1とカラー測色器40が示されている。
<カラー測色器40>
図2は、カラー測色器40の構造を説明するための図である。図には、カラー測色器4
0の外観図が示されている。カラー測色器40は、測色台41、バッキング42、測色ヘ
ッド43、測色器キャリッジ44、レール45、及び、紙送りローラ46を備える。
測色台41には、白色の板からなるバッキング42が固定されている。そして、測色ヘ
ッド43は、バッキング42上の用紙上を走査して測色を行うようになっている。測色器
キャリッジ44は、不図示のモータを備えており、レール45上を移動し、主走査方向に
測色ヘッド43を移動させる。紙送りローラ46は、主走査方向の測色が完了する毎に、
用紙を副走査方向に所定量搬送する。測色器40は、測色する対象に測色ヘッド43を向
けることにより、CIE(1076)規格におけるL色空間に基づく複数の色
成分L、a、bの色成分量を検出して検出量に対応する測色値L、a、b
生成する。つまり、各点について測色が行われると、L値、a値、及び、b値とか
らなる1組の測色値が得られる。ここで、CIE L色空間は、複数の色成分
、a、bを色成分量とするデバイスに依存しない均等色空間である。なお、L
は明度を表し、a,bは色相及び彩度を表す色座標である。
カラー測色器40は、測色して生成した測色値をコンピュータ100に対して出力する
。尚、出力する測色値の色空間は、CIE L色空間であってもよい。
<プリンタ1>
プリンタ1は、インク滴を用紙上に吐出させて画像を形成するプリンタである。プリン
タ1は、複数色のインクを搭載したヘッドを有しており、用紙を断続的に用紙の搬送方向
に搬送しつつ、搬送方向とは直交する方向にヘッドを移動させながらインクを吐出する。
そして、用紙に着弾した微少なインクの集合により画像が形成される。ここで使用される
プリンタ1は、シアンC、ライトシアンLC、グリーンGr、イエローY、オレンジOr
、ライトマゼンタLM、マゼンタM、ライトブラックLK、及び、ブラックKの9種類の
インクを吐出可能となっている。
尚、ここでは、上述の7色のインクを使用することとしているが、色の種類はこれに限
られない。また、使用するインクは顔料からなる色材を混合した顔料インクであってもよ
いし、染料からなる色材を混合した染料インクであってもよい。また、ここでは、インク
吐出型のプリンタを例に説明を行うが、複数色のトナーを使用して用紙上に画像を形成す
るカラーレーザプリンタであってもよい。
<コンピュータ100>
コンピュータ100は、不図示の処理装置と記憶装置とを含む。処理装置は、例えばC
PUなどの演算装置である。また、記憶装置は、ROM、RAM、ハードディスクドライ
ブ、及び、CD−ROMドライブなどであって、さまざまなプログラムが記憶されている
。RAM及びハードディスクドライブは、プログラムを実行するに際し、随時演算結果を
記憶する領域としても利用される。コンピュータ100は、プリンタ1及びカラー測色器
40にインタフェースを介して接続している。そして、コンピュータ100は、印刷デー
タをプリンタ1に送信することにより、プリンタ1に所望の画像を印刷させることができ
る。また、コンピュータ100は、カラー測色器40に測色の指令を出力し、測色結果を
取得できるようになっている。
<カラーキャリブレーションについて>
プリンタは、個体間で少しずつ色の出力特性が異なっている。これを補正して、プリン
タの色の再現性を向上させるためにカラーキャリブレーションが行われる。カラーキャリ
ブレーションは、例えば、次のような手順で行われる。まず、プリンタは、テストチャー
トを印刷する。次に、印刷したテストチャートがカラー測色器に固定され、テストチャー
トの測色が行われる。次に、測色した測色値に基づいて、印刷した色のずれ量を求める。
次に、このずれ量を補正するための変換テーブルを作成する。そして、この変換テーブル
を用いてずれ量を補正しつつ印刷を行うことによって、適切な色で印刷を行うことができ
るようになる。
<測色時における隣接パッチの影響について>
図3は、カラー測色器40のヘッド43から照射される光が漏れる様子を説明するため
の図である。図には、カラー測色器40のヘッド43から測色用の光(測色光)がパッチ
の印刷された用紙に照射されていることが示されている。測色光はパッチにて反射され、
パッチの色に対応する光をヘッド43に返す。ヘッド43に搭載された測色部は、反射し
た光を計測し、測色値としてL値、a値、b値を出力する。
カラー測色器40のヘッド43とパッチが印刷された用紙との間には2〜3mmほどの
隙間が設けられる。これは、測色速度を向上させるために、ヘッド43を主走査方向に移
動させつつ複数のパッチを測色するために設けられた隙間である。このように、ヘッド4
3と用紙との間に隙間が生じていることから、測色光が測色対象のパッチ以外の方向に漏
れることがある。そして、測色対象のパッチ以外から反射した光をヘッド43が読み取る
ことによって、測色対象のパッチの測色値に悪影響を与えてしまう場合がある。
図4は、白色パッチが黒色パッチに及ぼす影響を測定するためのチャートを示す図であ
る。1行目には1つの黒色パッチ(黒1)が配置され、その左右に複数の白色パッチが配
置されている。2行目には、2つの黒色パッチ(黒1、黒2)が配置され、その左右に複
数の白色パッチが配置されている。3行目には、3つの黒色パッチ(黒1、黒2、黒3)
が配置され、その左右に複数の白色パッチが配置されている。4行目には、4つの黒色パ
ッチ(黒1、黒2、黒3、黒4)が配置され、その左右に複数の白色パッチが配置されて
いる。5行目には、5つの黒色パッチ(黒1、黒2、黒3、黒4、黒5)が配置され、そ
の左右に複数の白色パッチが配置されている。
また、図には、測色光の測色領域と漏れた光の領域とが示されている。測色領域は、対
象物を測色するために測色光が照射される領域である。また、漏れた光の領域は、測色光
がその測色対象物の周囲に漏れる範囲である。尚、ここで使用されているパッチのサイズ
は、短辺方向が7mmであり長辺方向が14mmである。測色領域は、1つのパッチ内に
納まる範囲であるが、漏れた光の領域についてはパッチの短辺方向について隣り合うパッ
チにもわたる。つまり、測色領域の直径は7mm以下であり、漏れた光の領域の直径は7
mm以上となっている。
図5は、白色パッチが黒色パッチに及ぼす影響の結果を示す図である。このような黒色
パッチを測色した場合、隣接する白色パッチの影響を受けることがある。ここでは、パッ
チ「黒1」のL値は4.9となっている。2行目の黒色パッチを測色した場合、パッチ
「黒1」及び「黒2」のL値はそれぞれ、約4.3となっている。3行目の黒色パッチ
を測色した場合、パッチ「黒1」〜「黒3」のL値はそれぞれ、3.9,3.4,4.
2となっている。4行目の黒色パッチを測色した場合、パッチ「黒1」〜「黒4」のL
値はそれぞれ、4.0,3.4,3.4,4.4となっている。5行目の黒色パッチを測
色した場合、パッチ「黒1」〜「黒5」のL値はそれぞれ、3.9,3.4,3.4,
3.4,4.2となっている。
尚、ここでL色空間におけるL値のみについて議論しているのは、黒色の
値及びb値はほぼ0に近い値をとるからである。そして、黒色は、その明度を表す
値によりほぼその測色値を表すことができる。よって、ここでは、L値のみを用い
て黒色パッチの測色結果を議論する。
上述の結果を参照すると、白色パッチが隣接している場合、白色パッチに漏れた光が反
射し、ヘッド43に入射することで、L値は本来の測色対象物の測定値とは異なる値と
なる。しかしながら、同色の黒色パッチが両隣に隣接している場合、黒色パッチに挟まれ
た黒色パッチは白色パッチの影響をほとんど受けていないと考えられる。これは、黒色パ
ッチに挟まれた黒色パッチは、連続して1つの黒色パッチとして見ることができ、漏れた
光の影響を受けづらかったためと考えられる。尚、黒色パッチの本来のL値は3.4で
あると考えられる。
このように、測色対象のパッチのサイズが十分に大きい場合には、漏れた光の影響を受
けることはない。しかし、パッチのサイズを十分に大きくしてしまうと、1枚のテストチ
ャートに含ませることができるパッチの数が限られてしまう。よって、パッチのサイズを
必要以上に大きくすることとせず、かつ、漏れた光の影響をなるべく受けないようにパッ
チを並べたテストチャートが望まれる。
図6Aは、階調を滑らかに変化させたときの黒パッチの並び方を説明する図である。1
行目には階調値が230,255,210となるような順番で黒色のパッチが並んでいる
。また2行目には階調値が250,255,240となるような順番で黒色のパッチが並
んでいる。そして、これらそれぞれ3つのパッチのうち左のものを「黒−1」とし、中央
のものを「黒パッチ」とし、右のものを「黒−2」とする。尚、パッチのサイズは、ここ
でも短辺方向が7mmであり、長辺方向が14mmである。
図6Bは、階調を滑らかに変化させたときの黒パッチのL値を説明する図である。図
6Aにおける1行目及び2行目の「黒パッチ」のL値はともに3.4に近い値となって
おり、本来の黒パッチのL値に近い値となっている。このように、全く同じ階調値のパ
ッチ両隣に配置せずとも、比較的近い階調値のパッチを配置することで、漏れた光が他の
パッチに反射することによる測色対象のパッチの測色値への影響を少なくすることができ
ることがわかる。
ここでは、黒色のパッチについて階調値の近いものを隣接して配置することで、漏れた
光が隣接するパッチに反射することによって測色対象のパッチの測色値に与えてしまう影
響を少なくすることができた。これは、L色空間内の距離が近い色のパッチ同
士は、お互いに測色値が近いために、たとえ漏れた光が隣接するパッチに反射した場合で
あっても測色対象のパッチの測色値に与えてしまう影響が少なくなることによる。
そうすると、L値、a値、b値のそれぞれが近いパッチ同士を隣接させることで
、漏れた光が他のパッチに反射することによって測色対象のパッチの測色値に与えてしま
う影響を少なくすることができるが、少なくともL値が近いパッチ同士を隣接させるこ
とによっても、隣接するパッチの反射光が測色対象のパッチの測色値に与える影響を少な
くすることができる。
階調値はその明度(L値)に対応する。よって、異なるインク色同士であってもお互
いの階調値が近い場合には、その明度を表すL値も比較的近い値ということになる。す
なわち、階調値が近いパッチ同士を隣接して配置することで、異なるインク色のパッチ同
士であっても少なくともL値の近いパッチ同士を隣接させることとなり、他のパッチの
反射光が測色対象物の測色値に与える影響を少なくすることができる。
<用紙の面内に生ずる色のばらつきについて>
図7は、用紙に印刷が行われたときの用紙の面内に生ずる色のばらつき度合いを説明す
るための図である。
図において、紙送り方向とされているのがプリンタにおける紙送り方向である。また、
図には、プリンタのヘッドの移動方向が示されている。そして、ヘッドの移動方向におい
てホーム側とされているのがプリンタのヘッドが待機するホーム側であり、その反対側は
反ホーム側として示されている。紙送り方向の軸とヘッドの移動方向の軸とで構成される
平面の垂直方向は、用紙の面内に生ずる色のばらつき度合いが示される。
図には、1枚の用紙に、あるインク色についてある階調値の色を全面に印刷したときの
、用紙の位置による色のばらつき度合いが示されている。ばらつき度合いは、測色値の平
均値に対する偏差で表される。L、a、bの平均値をそれぞれL ave、a
ve、b aveとすると、このときの偏差は次式によって求められる。
偏差={(L ave−L+(a ave−a+(b ave−b
1/2
尚、ここでは、L色空間におけるL aveが88.0、a ave値が−
8.8、b ave値が58.9としている。
これによると、紙送り方向について周期的な色のばらつきが生じていることが分かる。
これは、プリンタ1の用紙を送るためのローラが真円ではないために、搬送量に周期的な
差が生じてしまっており、このために周期的に色のばらつきが生じてしまっているものと
考えられる。
用紙の面内に生ずる色のばらつきは、局所的に発生する場合がある。この場合、ある特
定のインク色の複数のパッチがまとまって特定の場所に集中して配置されると、そのイン
ク色について、特に、面内に生ずる色のばらつきの影響を受けた測色値を得ることとなる
。よって、各インク色のパッチは可能な限り用紙内で分散させて配置することが望ましい
。しかしながら、複数のインク色のパッチを用紙上にランダムに分散させて配置すること
とすると、異なるインク色のパッチ同士が隣接して配置されることになる。そうすると、
前述のように隣接するパッチに漏れた光の反射光により、測色対象のパッチの測色値が影
響を受けてしまうおそれがある。
よって、局所的に発生する色のばらつきの影響を回避するために各インク色のパッチは
可能な限り分散して配置するものの、隣接するパッチでの反射光の影響を受けにくいよう
な配列で異なるインク色のパッチを配置することが望ましい。
前述の通り、L色空間における距離が近いパッチ同士が隣接して配置される
ことで、隣接するパッチでの反射光が測色対象のパッチの測色値に与える影響を少なくす
ることができる。よって、異なるインク色であっても、a値及びb値で表される色相
差が小さいパッチ同士を隣接して配置することで、各インク色のパッチを分散させて配置
しながらも、隣接するパッチの反射光が測色対象のパッチの測色値に与える影響を少なく
することができる。
以下に示す本実施形態のテストチャートでは、インク色の異なる複数のパッチを該パッ
チの短辺方向について、隣り合うパッチ同士の階調差が小さくなるように配置するように
している。また、インク色の異なる複数のパッチを該パッチの短辺方向について、隣り合
うパッチ同士の色相差が小さくなるように配置している。
<本実施形態におけるテストチャートについて>
図8は、本実施形態におけるテストチャートを説明するための図である。本実施形態に
おけるパッチは、長方形の形状を有している。また、パッチのサイズは、短辺方向につい
て7mmであり、長辺方向について14mmとなっている。そして、前述のとおり本実施
形態において、測色領域は1つのパッチ内に納まる範囲内であるが、漏れた光の領域につ
いてはパッチの短辺方向について隣り合うパッチにもわたるようになっている。
本実施形態で使用されるインク色は、シアンC、ライトシアンLC、グリーンGr、イ
エローY、オレンジOr、ライトマゼンタLM、マゼンタM、ライトブラックLK、及び
、ブラックKである。そして、これらのインク色のパッチは、短辺方向及び長辺方向にお
互いに隣接するようにして並ぶ。また、図においてインク色の下に示されているのは、パ
ッチを印刷する際の階調値である。
図において、パッチの短辺方向が測色器40のヘッド43の主走査方向であることが示
されている。そして、パッチの長辺方向が測色器40の副走査方向になっている。すなわ
ち、測色器40のヘッド43がパッチの短辺方向に移動しながら各パッチを測色する。そ
して、一行目のパッチの測色が完了すると、テストチャートがパッチの1行分副走査方向
に搬送され、次の行の測色が行われるようになっている。
ところで、図において、1つのパッチについて斜線を施してある。これは、以降の説明
において、パッチの位置の基準とするために施したものである。この斜線を施したパッチ
を1行1列目のパッチとする。そして、長辺方向に進むにつれて行数が増加し、短辺方向
に進むにつれて列数が増加するものとする。例えば、斜線のパッチの短辺方向に隣接する
ライトシアンLCのパッチは1行2列目のパッチであり、斜線のパッチの長辺方向に隣接
するブラックKのパッチは2行1列目のパッチである。
図9は、L色空間における色相角について説明するための図である。図には
、L色空間のa軸とb軸が示されている。図示されていないが、a軸と
軸の中心から紙面垂直方向にL軸が存在する。
軸まわりの回転は色相角として表される。そして、その色相角差が小さいインク色
同士ほど色相差が小さい。図において、L軸まわりに時計回りの回転を行うと、オレン
ジOrの次はマゼンタM及びライトマゼンタLMが存在する。そして、さらに時計回りの
回転を行うとシアンCが存在する。つまり、オレンジOrは、色相角差が大きいシアンC
よりも色相角差が小さいマゼンタMのほうに色相が近いということになる。
よって、本実施形態におけるインク色について色相が近い順番に並べると、オレンジO
r、マゼンタM、ライトマゼンタLM、シアンC、ライトシアンLC、グリーンGr、イ
エローYの順番となる。よって、テストチャートにおいても、このような順番に並べるこ
とによりL色空間において距離の近いパッチ同士が近くに配置されるようにな
る。
ところで、ブラックKの濃度の高い色はL値が小さくなり0に近い値となる。また、
本実施形態において使用されるインクにおいて、マゼンタMとシアンCも濃度が高くなる
とL値が小さくなる。一方、本実施形態において使用されるインクにおいて、イエロー
YやオレンジOrは、濃度が高い場合であっても明度が高いという傾向にある。このよう
な状況下において、イエローYやオレンジOrのパッチをブラックKのパッチに隣接させ
るよりも、ブラックKと同様に濃度が高くなるにつれてL値が下がるマゼンタM及びシ
アンCのパッチをブラックKのパッチに隣接させたほうが、ブラックKのパッチに対する
色差を小さくすることができる。よって、本実施形態では、ブラックK及びライトブラッ
クLKのパッチをマゼンタMとシアンCのパッチの間に配置するようにしている。
以上の条件から、本実施形態におけるパッチは短辺方向について、シアンC、ライトシ
アンLC、グリーンGr、イエローY、オレンジOr、ライトマゼンタLM、マゼンタM
、ライトブラックLK、ブラックKの順番で繰り返し並べられる。このようにすることで
、インク色の異なる複数のパッチがこれらのパッチの短辺方向について、隣り合うパッチ
同士の色相差を小さくすることができる。
尚、パッチの長辺方向に並ぶインク色の順番については、行番号が増加するにつれて、
ブラックK、ライトブラックLK、マゼンタM、ライトマゼンタLM、オレンジOr、イ
エローY、グリーンGr、ライトシアンLC、シアンCの順番で並ぶようにしている。こ
れは、前述の色相角を反時計回りに回転させたときのインク色の並びに、ブラックK及び
ライトブラックLKを加えたものである。
また、本実施形態におけるテストチャートの行数は、使用されるインク色数よりも1つ
少なく設定されている。例えば、ここでは9色のインク色が使用されているが、テストチ
ャートの行数は8行に設定されている。そして、異なるインク色であって同じ階調値を有
するパッチがパッチの長辺方向に前述のインク色の順序で並べられる。そうすると、イン
ク色数よりも行数が1行分足りないため同じ列に並べきれないパッチが生ずる。その場合
、並べきれなかったパッチは次の列の1行目から順番に配置される。このようにして、同
じ階調値を有する9色分のパッチが並べ終わると、次に、後続の位置により階調値の低い
パッチが同様の順序で並べられる。このときも、異なるインク色であって同じ階調値を有
するパッチがパッチの長辺方向に前述のインク色の順序で並べられる。このようにパッチ
の配置が、階調値が0(白色)になるまで行われる。
例えば、図に示すように、階調値が255のパッチが1行1列目から8行1列目まで、
シアンC、ブラックK、ライトブラックLK、マゼンタM、ライトマゼンタLM、オレン
ジOr、イエローY、グリーンGrの順序で並べられる。そして、階調値が255のライ
トシアンLCのパッチが1行2列目に並べられる。次に、階調値が250の9色のパッチ
が同様のインク色の順番で並べられる。このようなパッチの配置が、階調値が0(白色)
になるまで行われる。
このようにすることで、パッチの短辺方向について、列番号の小さいパッチの階調値が
、列番号の大きいパッチの階調値以上となるようにパッチを配置することができる。換言
すると、列番号が大きくなるにつれて小さい階調値のパッチが並ぶこととなる。そして、
インク色の異なる複数のパッチがこれらのパッチの短辺方向について、隣り合うパッチ同
士の階調差が小さくなるように並べられる。
また、インク色数よりテストチャートの行数が1つ分少なくなっているので、前述のよ
うにパッチを配置すると、パッチの短辺方向については色相角の時計回りの順序のインク
色でパッチが並べられることになる。そして、インク色の異なる複数のパッチがこれらの
パッチの短辺方向について、隣り合うパッチ同士の色相差が小さくなるように並べられる
こととなる。
このようにすることで、各インク色のパッチを分散させつつ、テストチャート全体とし
て、インク色の異なる複数のパッチがこれらパッチの短辺方向について、隣り合うパッチ
のインク色同士のL色空間における距離が小さくなるように並べることができ
る。
このように、インク色の異なる複数のパッチを短辺方向について隣り合うパッチ同士の
色相差が小さくなるように配置するので、隣接するパッチの反射光が測色対象のパッチの
測色値に与えてしまう影響を少なくすることができる。また、階調値の近いパッチ同士を
隣接することとしているので、異なるインク色のパッチ同士であっても少なくともL
が比較的近いパッチ同士を隣接させることとなり、隣接するパッチの反射光が測色対象の
パッチの測色値に与える影響を少なくすることができる。そして、測色時において他のパ
ッチの影響を受けにくいようにすることができる。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解
釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得
ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
プリンタのカラーキャリブレーションシステムの構成を示す図である。 カラー測色器40の構造を説明するための図である。 カラー測色器40のヘッド43から照射される光が漏れる様子を説明するための図である。 白色パッチが黒色パッチに及ぼす影響を測定するためのチャートを示す図である。 白色パッチが黒色パッチに及ぼす影響の結果を示す図である。 図6Aは、階調を滑らかに変化させたときの黒パッチの並び方を説明する図であり、図6Bは、階調を滑らかに変化させたときの黒パッチのL値を説明する図である。 用紙に印刷が行われたときの用紙の面内に生ずる色のばらつき度合いを説明するための図である。 本実施形態におけるテストチャートを説明するための図である。 色空間における色相角について説明するための図である。
符号の説明
1 プリンタ、
40 カラー測色器、41 測色台、42 バッキング、43 測色ヘッド、
44 測色器キャリッジ、45 レール、46 紙送りローラ、
100 コンピュータ

Claims (7)

  1. 階調を補正するカラーキャリブレーションに用いられるテストチャートであって、
    各色について各階調にそれぞれ対応する複数の長方形状のパッチを有し、前記パッチの短辺方向について色の異なるパッチが階調の高い順に隣接して複数前記パッチの長辺方向について階調値が近く色の異なるパッチが隣接して複数並ぶテストチャート。
  2. 記パッチの短辺方向について、隣り合う前記パッチ同士の階調差が小さくなるように並ぶ、請求項1に記載のテストチャート。
  3. 記パッチの短辺方向について、隣り合う前記パッチ同士の色相差が小さくなるように並ぶ、請求項1又は2に記載のテストチャート。
  4. 記パッチの短辺方向について、隣り合う前記パッチの色同士の色空間における距離が近くなるように並ぶ、請求項1〜3のいずれか一項に記載のテストチャート。
  5. さらに、前記パッチの長辺方向について、隣り合う前記パッチ同士の色相差が小さくなるように並ぶ、請求項1〜のいずれか一項に記載のテストチャート。
  6. 各色について各階調にそれぞれ対応する複数の長方形状のパッチを有し、前記パッチの短辺方向について色の異なるパッチが階調の高い順に隣接して複数前記パッチの長辺方向について階調値が近く色の異なるパッチが隣接して複数並ぶテストチャートを測色するステップと、
    前記テストチャートの測色結果に基づいてカラーキャリブレーションを行うステップと、
    を含むカラーキャリブレーション方法。
  7. 用紙に画像を形成するプリンタであって、請求項1〜5のいずれか一項に記載のテストチャートを印刷するプリンタ。
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