JP5058726B2 - 打撃工具 - Google Patents

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Description

本発明は、揺動動作を行う揺動機構によって工具ビットを長軸方向に直線状に駆動する打撃工具の制振技術に関する。
斜板が揺動するスワッシュ機構(揺動機構)を用いてハンマビットを駆動するスワッシュベアリング式の電動ハンマドリルにおいて、加工作業時に当該ハンマドリルに生ずる振動を抑制する技術は、例えばGB特許公開第2154497号公報(特許文献1)に開示されている。上記公報に記載の制振機構は、打撃機構を有する工具本体部と作業者が握るハンドル部を分離構造とし、弾性体を介して当該本体部とハンドル部を結合することで本体部に発生した振動のハンドル部への伝達を低減し、これにより低振動化を図る技術である。
加工作業時に工具本体部に生ずる制振対象としての主たる振動としては、ピストンがストライカを前方へと打ち出すべく空気室の空気を圧縮する際に当該ピストンに作用する圧縮反力がある。上記公報に記載の制振機構によれば、上記のピストンに作用する圧縮反力により工具本体部に振動が生じた際、弾性体が弾性変形することによって当該振動のハンドル部への伝達を低減することができる。しかしながら、公報に記載の制振機構は、打撃工具の低振動化を図る上でなお改良の余地がある。
GB特許公開第2154497号公報
本発明は、揺動機構によって工具ビットを長軸方向に直線状に駆動する打撃工具において、当該打撃工具の低振動化を実現する上で有効な改良された技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、本発明に係る打撃工具の好ましい形態は、工具ビットの長軸方向の打撃動作により被加工材に所定の加工作業を行う打撃工具において、工具本体部と、工具本体部に収容されたモータと、工具ビットの長軸方向と平行に配置されてモータにより回転駆動される回転軸と、回転軸に支持されて当該回転軸の回転動作に基づき当該回転軸の長軸方向に揺動動作を行う揺動機構部と、揺動機構部の揺動動作によって工具ビット長軸方向に直線動作され、一端が塞がれた筒状のピストンシリンダと、ピストンシリンダの筒孔内で工具ビット長軸方向に直線動作する打撃子と、ピストンシリンダと打撃子との間に形成された空気室とを有する。そして、ピストンシリンダの工具ビット長軸方向前方への直線運動に伴う空気室の圧力変動を介して工具ビット長軸方向前方へと直線動作される打撃子が工具ビットを打撃動作することによって被加工材に所定のハンマ作業が行われる構成とされる。
なお、本発明における「打撃工具」とは、典型的にはハンマビットが直線状に打撃動作してハンマ加工作業を行う電動ハンマ、あるいはハンマビットが直線状に打撃動作しつつ周方向に回転動作してハンマドリル加工作業を行う電動ハンマドリルがこれに該当する。また、本発明における「回転軸の回転動作に基づき当該回転軸の長軸方向に揺動動作を行う」とは、典型的には揺動部材が回転軸の軸線に対して所定の角度で傾斜した状態で回転軸に相対回転自在に支持され、回転軸の回転に基づき揺動部材が回転軸に相対回転しつつ当該回転軸の長軸方向に揺動する態様がこれに該当する。
本発明の打撃工具の好ましい形態によれば、揺動機構は、回転軸に対し、工具本体部側に当接して工具ビット長軸方向前方への移動が規制される位置を基準位置として、当該基準位置から工具ビット長軸方向後方への後退動作可能に装着される。また、ピストンシリンダ及び揺動機構部によって質量体が構成されるとともに、質量体の後方に配置され、当該質量体に対して回転軸の長軸方向前方に向けて付勢力を作用する弾性体を更に有する。弾性体は、質量体が後退動作することで揺動機構が工具ビット長軸方向に基準位置よりも後方へと移動される際に弾性変形されて弾発力を保存する構成とされる。そして、空気室の圧縮動作により打撃子が工具ビット長軸方向前方へと移動される(打ち出される)際にピストンシリンダに作用する圧縮反力に対し、保存された弾性体の弾発力(復元力)により質量体が工具ビット長軸方向前方へと移動されることで当該質量体に生ずる運動エネルギーを作用させ、これにより圧縮反力を相殺させる構成とした。
なお、本発明における「弾性体の配置態様」については、揺動機構部と工具本体部側との間に配置される態様、あるいはピストンシリンダと工具本体部側との間に配置される態様のいずれも好適に包含する。また、「弾性体による付勢力の作用方向」は、回転軸の長軸方向成分を含めば足りる。また、本発明における「弾性体」は、典型的にはバネがこれに該当するが、ゴムを好適に包含する。また、本発明における「工具本体部側」とは、少なくともハンマビット長軸方向には移動しない部材を含む概念であり、工具本体部それ自体のみを指すものではない。
本発明によれば、揺動機構を基準位置より後方へと移動させる力、すなわち揺動機構に作用する後ろ向きの力を弾性体の弾発力として保存し、そして当該保存された弾発力をピストンシリンダ及び揺動機構によって構成される質量体の前向きの運動エネルギーに変換するとともに、当該運動エネルギーを、打撃子を前方へと移動させる(打ち出す)際にピストンシリンダに加わる圧縮反力に対してカウンタ力として作用させることによって、当該圧縮反力を相殺する構成としたものである。これにより、打撃子を前方へ打ち出す際にピストンシリンダに加わる圧縮反力を合理的に吸収(減衰)することが可能となり、打撃工具の低振動化を実現できる。なお、弾性体の弾発力で前方へと移動された質量体は、揺動機構が基準位置において工具本体部側に当接して工具ビット長軸方向前方への移動を規制され、これにより質量体の無用な動きが阻止される。
本発明の打撃工具に係る更なる形態によれば、揺動機構部と回転軸との間に配置され、揺動機構部と回転軸の双方に対し当該回転軸の長軸方向に転がり接触する複数の転動部材を有する。なお、本発明における「転動部材」としては、球体や円柱体を好適に用いることができる。本発明によれば、揺動機構部と回転軸との間に複数の転動部材を介在することで、揺動機構部の回転軸に対する長軸方向の移動動作を転動部材により円滑に行わせることができる。
本発明の打撃工具に係る更なる形態によれば、揺動機構部と回転軸間には、複数の転動部材相互の配置間隔を維持するように、当該複数の転動部材を保持する位置決め部材が配置された構成とされる。なお、本発明における「位置決め部材」は、典型的には、筒状部材によって構成されるとともに、当該筒状部材が回転軸と揺動機構部のいずれか一方に対しては長軸方向に相対移動可能に取り付けられ、他方に対しては相対移動不能に取り付けられる。また、位置決め部材による転動部材の保持は、典型的には、筒状部材に形成される径方向に貫通する保持孔に転動部材を嵌合することによって行う構成とされる。本発明によれば、揺動機構部と回転軸間に配置される複数の転動部材同士を常に所定の配置間隔に保持することが可能となり、これにより当該転動部材による揺動機構部の移動動作の円滑性を維持継続できる。
本発明によれば、揺動機構によって工具ビットを長軸方向に直線状に駆動する打撃工具において、当該打撃工具の低振動化を実現する上で有効な改良された技術が提供されることとなった。
以下、本発明の実施形態につき、図1〜図4を参照しつつ詳細に説明する。本発明の実施形態は、打撃工具の一例として電動式のハンマドリルを用いて説明する。図1は本実施形態に係るハンマドリル101の全体構成を示す側断面図であり、ハンマビット119が被加工材に押し付けられていない無負荷時を示す。図1に示すように、ハンマドリル101は、概括的に見て、ハンマドリル101の外郭を形成する本体部103、当該本体部103の先端領域にツールホルダ137を介して着脱自在に取付けられたハンマビット119を主体として構成される。本体部103は、本発明における「工具本体部」に対応し、ハンマビット119は、本発明における「工具ビット」に対応する。
本体部103は、駆動モータ111を収容したモータハウジング105と、運動変換機構113、動力伝達機構114及び打撃要素115を収容したギアハウジング107と、ハンドグリップ109とを主体として構成されている。駆動モータ111は、本発明における「モータ」に対応する。駆動モータ111の回転出力は、運動変換機構113によって直線動作に適宜変換された上で打撃要素115に伝達され、当該打撃要素115を介してハンマビット119の長軸方向(図1における左右方向)への衝撃力を発生する。また駆動モータ111の回転出力は、動力伝達機構114によって適宜減速された上でハンマビット119に伝達され、当該ハンマビット119が周方向に回転動作される。駆動モータ111は、ハンドグリップ109に配置されたトリガ109aの引き操作によって通電駆動される。なお説明の便宜上、ハンマビット119側を前、ハンドグリップ109側を後という。
運動変換機構113は、駆動モータ111により鉛直面内にて回転駆動される駆動ギア121、当該駆動ギア121に噛み合い係合する被動ギア123、当該被動ギア123とともに中間軸125を介して回転する回転体127、回転体127の回転によってハンマビット119の長軸方向に揺動される揺動部材としての揺動リング129、及び揺動リング129の揺動によって直線状に往復移動する筒状ピストン141を主体として構成される。中間軸125は、本発明における「回転軸」に対応し、筒状ピストン141は、本発明における「ピストンシリンダ」に対応する。中間軸125はハンマビット119の長軸方向に平行(水平)に配置され、当該中間軸125に取り付けられた回転体127の外周面が中間軸125の軸線に対し所定の傾斜角度で傾斜状に形成されている。揺動リング129は、回転体127の傾斜外周面にベアリング126を介して相対回転可能に支持され、当該回転体127の回転動作に伴ってハンマビット119の長軸方向及び当該長軸方向と交差する方向に揺動される。回転体127、及び回転体127にベアリング126を介して相対回転自在に支持される揺動リング129によって揺動機構130が構成され、当該揺動機構130が、本発明における「揺動機構部」に対応する。
揺動リング129の上端部領域には、上方(放射方向)に一体に突設された揺動ロッド128が設けられ、当該揺動ロッド128が筒状ピストン141の後端部に当該筒状ピストン141の長軸北港(移動方向)と交差する軸線回りに回動自在に設けた係合部124に遊嵌状に係合されている。これにより、揺動リング129の揺動動作に伴う当該揺動リング129と筒状ピストン141間の、当該筒状ピストン141の長軸方向と交差する方向(揺動ロッド128の長軸方向)の干渉が吸収されている。筒状ピストン141は、一端(後端)が塞がれた円筒状に形成されている。筒状ピストン141は、シリンダ135内に摺動自在に配置されており、揺動リング129の揺動動作(ハンマビット119の長軸方向成分)によって駆動され、当該シリンダ135に沿って直線動作を行う。揺動機構130と筒状ピストン141によって本発明における「質量体」が構成される。
打撃要素115は、筒状ピストン141の筒孔に摺動自在に配置されたストライカ143と、ツールホルダ137に摺動自在に配置されるとともに、ストライカ143の動作エネルギーをハンマビット119に伝達する中間子としてのインパクトボルト145を主体として構成される。ストライカ143は、本発明における「打撃子」に対応する。ストライカ143は、筒状ピストン141の摺動動作に伴う当該筒状ピストン141の空気室141aの圧力変動(空気バネ)を介して駆動され(打ち出され)、筒状のツールホルダ137内に摺動自在に配置されたインパクトボルト145に衝突(打撃)し、当該インパクトボルト145を介してハンマビット119に打撃力を伝達する。筒状ピストン141、空気室141a、ストライカ143及びインパクトボルト145によってビット打撃機構が構成される。
動力伝達機構114は、駆動モータ111から駆動ギア121及び中間軸125を介して鉛直面内にて回転駆動される第1伝達ギア131、当該第1伝達ギア131に噛み合い係合する第2伝達ギア133、当該第2伝達ギア133とともに回転されるシリンダ135を主体として構成される。そしてシリンダ135の回転駆動力は、ツールホルダ137に伝達され、更には当該ツールホルダ137に保持されたハンマビット119へと伝達される。
次にハンマドリル101の加工作業時において、ストライカ143を前方へと移動させる(打ち出す)際に筒状ピストン141に作用する圧縮反力を吸収するべく設けられる制振機構151につき、図2〜図4を参照しつつ説明する。図2は筒状ピストン141の移動方向が後退動作から前進動作へと切り替わる反転動作時、すなわちスワッシュ切り返し時を示し、図3は空気室141aの最大圧縮時、すなわちピストン−ストライカ最大圧縮時を示す。また、図4は図3のA−A線断面図である。
本実施の形態に係る制振機構151は、揺動機構130を中間軸125に対して後方への移動可能に付勢するコイルバネ153を主体として構成される。揺動機構130の構成部材の1つである回転体127は、中間軸125に対し当該中間軸125と共に回転しつつ軸方向に相対移動可能に取り付けられる。そして、コイルバネ153は、回転体127と当該回転体127の後方に位置する被動ギア123との間に配置され、回転体127に対し前方向への付勢力を作用する。これにより、揺動機構130は、ハンマビット119が被加工材に押し付けられていない無負荷時、すなわちハンマドリル101の非稼動時には、図1に示すように、中間軸125に固定された第1伝達ギア131の後端と当接する位置に保持される。このように、揺動機構130は、第1伝達ギア131との当接により前方への移動を規制される最前端位置が、無負荷時における基準位置として設定され、当該基準位置からの後退動作が許容されている。第1伝達ギア131が、本発明における「工具本体部側」に対応する。
揺動機構130における回転体127と中間軸125との間には、複数の鋼球155が介在状に配置されている。鋼球155は、本発明における「転動部材」に対応する。回転体127の軸孔内周面と中間軸125の外周面には、長軸方向に延在する複数列、本実施の形態では図4に示すように4列の溝127a,125aが周方向に等間隔で対向状に形成されており、対向する各列の溝127a,125aには、複数、本実施の形態では図2及び図3に示すように各4個の鋼球155が転動自在に配置されている。これにより、回転体127は中間軸125に対し鋼球155を介して当該中間軸125とともに回転しつつ、長軸方向に相対移動可能に連結される。このように鋼球155を介して回転体127と中間軸125を連結することで、揺動機構130の基準位置からの後退動作が円滑化される。
また、複数の鋼球155は、回転体127と中間軸125との間に配置された筒状の保持スリーブ157によって相互間の配置間隔を維持するように保持される。保持スリーブ157は、本発明における「位置決め部材」に対応する。保持スリーブ157は、径方向に貫通する所定数の保持孔159を有し、当該各保持孔159に鋼球155を1個ずつ嵌合して保持する。保持スリーブ157は、長軸方向の一端(後端)に外径側に張り出すフランジ部157aを有する円筒形に形成されており、中間軸125に対しては遊嵌状に嵌合されて当該中間軸125に対する長軸方向の相対移動が許容され、回転体127に対しては、例えば軸孔に圧入することで固定されている。これにより、複数の鋼球155は、互いに所定の配置間隔を維持した状態で溝127a,125a内を転動することが可能とされる。なお、保持スリーブ157のフランジ部157aは、回転体127の軸方向後端に当接され、当該フランジ部157aの端面にコイルバネ153の一端が当接されている。また、コイルバネ153の軸方向他端は、その一部が被動ギア123の前側の側面に形成された収容凹部123aに遊嵌状に嵌入されて径方向の移動が規制され、伸縮動作の安定化が図られている。被動ギア123の収容凹部123aが、本発明における「工具本体部側」に対応する。
次に、上記のように構成されたハンマドリル201の作用について説明する。駆動モータ111が通電駆動されると、その回転出力により、駆動ギア121が鉛直面内にて回動動作する。すると、駆動ギア121に噛み合い係合される被動ギア123、中間軸125を介して回転体127が鉛直面内にて回転動作され、これによって揺動リング129及び揺動ロッド128が前後方向(ハンマビット119の長軸方向)に揺動する。揺動ロッド128の揺動によって筒状ピストン141が直線状に摺動動作され、それに伴う筒状ピストン141の空気室141aの空気バネの作用により、ストライカ143は筒状ピストン141内を直線動作し、インパクトボルト145に衝突することで、その動作エネルギーをハンマビット119へと伝達する。
一方、中間軸125とともに第1伝達ギア131が回転されると、第1伝達ギア131に噛み合い係合される第2伝達ギア133を介してシリンダ135が鉛直面内にて回転され、更にシリンダ135とともにツールホルダ137及びこのツールホルダ137にて保持されるハンマビット119が一体状に回転される。かくして、ハンマビット119が長軸方向のハンマ動作と周方向のドリル動作を行い、被加工材に加工作業(穴開け作業)を遂行する。
上記の加工作業時において、図2に示すように、後方(図2の右側)へと移動する筒状ピストン141が前方へと移動方向を変えるとき(スワッシュ切り返し時)、コイルバネ153に対して、当該切り返しに伴う後ろ向きの力(以下、この力を反力という)が作用する。すなわち、筒状ピストン141の運動方向が後方から前方へと切り替わる切り返し時において、揺動機構130の揺動支点側部材である回転体127には、筒状ピストン141の反転後の移動方向と反対方向(後ろ向き)の力、すなわち切り返しの反力が生ずる。そして、この反力で揺動機構130の回転体127が中間軸125に沿って基準位置から後方へと移動し、これによりコイルバネ153は、後退動作する回転体127によって押されて弾性変形し、弾発力を保存する。なお、図2において矢印Pがスワッシュ切り返し方向を示し、矢印Fが反力の作用方向を示す。
このように、コイルバネ153は、筒状ピストン141および揺動機構130によって構成される質量体の後退動作、具体的には揺動機構130の揺動支点側部材としての回転体127が基準位置より後方へと移動する際、当該回転体127に押されて弾発力を保存する。
移動方向を反転した筒状ピストン141の前方への移動(及びストライカ143の後方への移動)により空気室141aの空気が圧縮され、当該空気室141aの最大圧縮状態を経てストライカ143が前方へと移動される(打ち出される)際、筒状ピストン141には圧縮反力が作用する。このとき、前記慣性力によってコイルバネ153に保存された弾発力が、質量体としての揺動機構130及び筒状ピストン141を前方へと移動させることで当該質量体に生じた運動エネルギーを、上記の圧縮反力を相殺するようにカウンタ力として作用する。すなわち、コイルバネ153の弾発力は、質量体としての揺動機構130及び筒状ピストン141を前方へ押し出すように運動させる形に変化し、これによって当該揺動機構130及び筒状ピストン141がカウンタウェイトとして圧縮反力に対抗するように作用する。この状態が図3に示される。なお、図3において矢印Wがカウンタ力の作用方向を示す。
このように、本実施の形態によれば、筒状ピストン141が後方へと移動することに基づく慣性力を利用してコイルバネ153に弾発力を保存させ、そして当該コイルバネ153の弾発力を、ストライカ143を前方へと打ち出す際に筒状ピストン141に加わる圧縮反力に対し、対抗するカウンタ力として作用させることによって当該圧縮反力を相殺する構成としたものである。これにより、ストライカ143を前方へ打ち出す際に筒状ピストン141に加わる圧縮反力を合理的に吸収(減衰)することが可能となり、本体部103の低振動化が実現されることとなる。
なお、カウンタウェイトとして作用する揺動機構130及び筒状ピストン141の中間軸125に沿う前方への移動動作は、揺動機構130の回転体127が前方位置の第1伝達ギア131に当接することで阻止される。すなわち、カウンタウェイトとして作用後の揺動機構130及び筒状ピストン141は、次回のスワッシュ切り返しの反力を受けるまでは、第1伝達ギア131にて規定された基準位置に保持される。
また、本実施の形態においては、揺動機構部130における回転体127は、中間軸125に対し鋼球155を介して当該中間軸125とともに回転しつつ長軸方向への相対移動可能に連結された構成とした。このため、揺動機構130及び筒状ピストン141の中間軸125の長軸方向の移動動作が鋼球155を介しての転がり接触による相対移動となり、例えばスプライン嵌合のような滑り接触による摺動方式に比べて、摩擦抵抗が少なく移動動作の円滑性を向上できる。
また、本実施の形態によれば、回転体127と中間軸125間に位置決め部材としての保持スリーブ157を介在し、これにより複数の鋼球155相互の配置間隔を維持する構成としている。このため、鋼球155が、回転体127の長軸方向の移動動作に伴い溝127a,125aの軸方向の一方に片寄ることが無く、常時に所定の配置間隔に保持されることになる。その結果、当該鋼球155による回転体127の長軸方向の移動動作の円滑性を継続することが可能となる。
なお、上述した実施の形態では、揺動機構130につき、揺動リング129が中間軸125に所定の傾斜角度で相対回転可能に支持されて中間軸125の回転に基づき当該中間軸125の軸方向に揺動動作を行う場合で説明したが、これに限定されない。すなわち、揺動リングを斜板とし、当該斜板が中間軸の軸線に対して所定の傾斜角度で傾斜した状態で中間軸と一体に回転するように取り付け、中間軸の回転に基づき斜板が中間軸とともに回転しつつ軸方向に揺動動作を行う構成の揺動機構に採用しても構わない。また、上述した実施の形態では、打撃工具としてハンマドリル101を例にとって説明しているが、ハンマドリル101に限らず、ハンマ作業のみを行うハンマに適用できる。
また本実施の形態では、コイルバネ153を揺動機構130の回転体127と被動ギア123との間に配置する構成としたが、コイルバネ153を筒状ピストン141とギアハウジング107との間、あるいは筒状ピストン141とシリンダ135との間に配置してもよい。また、本実施の形態では、位置決め部材としての保持スリーブ157を、回転体127側に固定し、中間軸125に遊嵌状に嵌合したが、回転体127に遊嵌状に嵌合し、中間軸125側に固定する構成に変更してもよい。また、転動部材としての鋼球155は、例えば円筒体(ころ)に変更してもよい。
本発明の実施形態に係る電動式のハンマドリルの全体構成を示す側断面図であり、ハンマビットが被加工材に押し付けられていない無負荷時を示す。 主要部の拡大断面図であり、筒状ピストンの運動方向が後退動作から前進動作へと切り替わる反転動作時、すなわちスワッシュ切り返し時を示す。 主要部の拡大断面図であり、空気室の最大圧縮時、すなわちピストン−ストライカ最大圧縮時を示す。 図3のA−A線断面図である。
101 ハンマドリル(打撃工具)
103 本体部(工具本体部)
105 モータハウジング
107 ギアハウジング
109 ハンドグリップ
109a トリガ
111 駆動モータ
113 運動変換機構
114 動力伝達機構
115 打撃要素
119 ハンマビット(工具ビット)
121 駆動ギア
123 被動ギア
123a 収容凹部(工具本体部側)
124 係合部
125 中間軸(回転軸)
125a 溝
126 ベアリング
127 回転体
127a 溝
128 揺動ロッド
129 揺動リング
130 揺動機構(揺動機構部)
131 第1伝達ギア(工具本体部側)
133 第2伝達ギア
135 シリンダ
137 ツールホルダ
141 筒状ピストン(ピストンシリンダ)
141a 空気室
143 ストライカ(打撃子)
145 インパクトボルト
151 制振機構
153 コイルバネ(弾性体)
155 鋼球(転動部材)
157 保持スリーブ(位置決め部材)
157a フランジ部
159 保持孔

Claims (3)

  1. 工具ビットの長軸方向前方への打撃動作により被加工材に所定の加工作業を行う打撃工具であって、
    工具本体部と、
    前記工具本体部に収容されたモータと、
    前記工具ビットの長軸方向と平行に配置されて前記モータにより回転駆動される回転軸と、
    前記回転軸に支持されて当該回転軸の回転動作に基づき当該回転軸の長軸方向に揺動動作を行う揺動機構部と、
    前記揺動機構部の揺動動作によって前記工具ビット長軸方向に直線動作され、一端が塞がれた筒状のピストンシリンダと、
    前記ピストンシリンダの筒孔内で前記工具ビット長軸方向に直線動作する打撃子と、
    前記ピストンシリンダと前記打撃子との間に形成された空気室と、を有し、
    前記ピストンシリンダの前記工具ビット長軸方向前方への直線運動による前記空気室の圧力変動を介して前記工具ビット長軸方向前方へと直線動作される前記打撃子が、前記工具ビットを打撃動作することで被加工材に所定のハンマ作業が行われる構成とされ、
    前記揺動機構は、前記回転軸に対し、前記工具本体部側に当接することで前記工具ビット長軸方向前方への移動が規制される位置を基準位置として、当該基準位置から前記工具ビット長軸方向後方への後退動作可能に装着され、
    前記ピストンシリンダ及び前記揺動機構部によって質量体が構成されており、
    前記質量体の後方に配置され、当該質量体に対して前記回転軸の長軸方向前方に向けて付勢力を作用する弾性体を更に有し、
    前記弾性体は、前記質量体が後退動作することで前記揺動機構が前記工具ビット長軸方向に前記基準位置より後方へと移動する際に弾性変形されて弾発力を保存する構成とされ、
    前記空気室の圧縮動作により前記打撃子が前記工具ビット長軸方向前方へと移動される際に前記ピストンシリンダに作用する圧縮反力に対し、前記保存された前記弾性体の弾発力により前記質量体が前記工具ビット長軸方向前方へと移動されることで当該質量体に生ずる運動エネルギーを作用させ、これにより前記圧縮反力を相殺させる構成としたことを特徴とする打撃工具。
  2. 請求項1に記載の打撃工具であって、
    前記揺動機構部と前記回転軸との間に配置され、前記揺動機構部と前記回転軸の双方に対し当該回転軸の長軸方向に転がり接触する複数の転動部材を有することを特徴とする打撃工具。
  3. 請求項2に記載の打撃工具であって、
    前記揺動機構部と前記回転軸間には、前記複数の転動部材相互の配置間隔を維持するように、当該複数の転動部材を保持する位置決め部材が配置されていることを特徴とする打撃工具。
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