JP5057137B2 - 保護板付き画像表示装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯電話、デジタルカメラ、ゲーム機などのモバイル用画像表示機器、カーナビゲーションテレビ、各種操作用表示パネルなどの移動体搭載用画像表示機器、パーソナルコンピューター、平面テレビなどの家電用表示機器に用いられる画像表示装置の製造方法に関する。
画像表示装置としては液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PDP)、有機ELディスプレイ(OLED)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などが挙げられる。代表的な画像表示装置として液晶表示装置を例示する。液晶表示装置に用いられる液晶パネルは、透明電極、画素パターンなどを表面に形成した厚さ約1mm程度のガラス基板の間に数ミクロン程度のギャップを介して液晶を充填、シールしてなる液晶セルとその外側両面に貼り付けた偏光板などの光学フィルム等からなる薄くて傷付きやすい表示部品である。このため、特に携帯電話、ゲーム機、デジカメ、車載用途などでは、液晶パネルの前面に一定の空隙を置いて透明な保護板を設けた構造の液晶表示装置が一般的に用いられている。
図1は、従来の液晶表示用装置の一例を示す模式的断面図である。透明な二枚のガラス1が、スペーサー2を介して相対峙する間に液晶3を封入した構造体が液晶表示セル4であり、そのガラス1の外側の片面または両面に偏光板等5が貼り付けられて液晶パネル6が構成される。液晶パネル6の一方には、反射板や導光板、拡散シートなどからなるバックライトユニット9が配置される。液晶パネル6の他方には、保護板7が空隙8を介して配置される。保護板7は透明な板であり、ガラスやアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の透明プラスチックが用いられている。空間8は、外部から加わる機械的な圧力の影響が、直接液晶パネル6に及ばないようにするために設けられているもので、携帯電話、ゲーム機、デジタルスチルカメラ等持ち運ぶことを前提とした機器に使用される液晶ディスプレイにおいて特に必要な構成である。
透明な保護板の屈折率は1.4〜1.6、また液晶表示セルの視認側に貼られている偏光板の最外層を構成する透明プラスチックフィルムの屈折率は1.5〜1.6である。
一方、空隙8は空気からなり(空気層)、その屈折率は1であるため、それぞれの界面においてフレネル反射による反射損を生じ、表示特性が大きく低下するという問題点があった。
また、テレビやモニターなどの高い画質を要求される用途では、液晶ディスプレイの表示性能を損なう保護板を設けることもできず、画面を指で押せば絵が歪む状態のまま商品化されて今日に至っている。
そこで、視認性と強度等を向上することを目的として、空隙8を透明物質で置換した構造とそのための製造法が種々検討されてきた。これらは、以下の方法に大別される。
(1)透明な油性液を充填する(特許文献1参照)、(2)透明な不飽和ポリエステル樹脂を充填する(特許文献2参照)、(3)シリコーンやウレタンなどの透明な重合性液状物を充填する(特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6参照)、(4)透明な粘着性樹脂シートを貼り合わせる(特許文献7、特許文献8、特許文献9)、(5)透明樹脂シートと被着板の間に該樹脂シートを膨潤溶解させない揮発性液体を介在して貼り合わせる(特許文献10参照)等の方法が挙げられる。
一方、プラズマディスプレイ(PDP)の場合は、ガラスに各種機能層を貼合した前面板が空隙を空けて設置されている。この場合もフレネル反射による反射損を生じ、表示特性が大きく低下するという問題点があった。そこで直張りフィルタと呼ばれるフィルム上のフィルタをPDPパネルに直接貼合する構成が提案されている。(特許文献9、特許文献11参照)
特開平5−011239号公報 特開平3−204616号公報 特開平6−59253号公報 特開平6−337411号公報 特開平7−209635号公報 特開2006−58753号公報 特開平8−327975号公報 特開平9−6256号公報 特開2003−29645号公報 特開平9−197387号公報 特開2003−29644号公報
これら従来の方法は、それなりに効果はあるが、それぞれ次のような問題点を有しているため、ほとんど実用化されてこなかったのが実情である。
(1)の方法については、オイル材料を漏れないようにシールすることが大変難しく、また、構成する有機部品を侵し、その結果、視認性を著しく損なう。
(2)の方法では、ポリエステルは大きな固有複屈折を有するため、それを用いたシートの位相差により、液晶パネルの色調が変化してしまう。加えて、ポリエステルは黄色度が高く、無色性が求められる本用途には適さない。
(3)の方法では、シリコーンやウレタンは、透明保護基板や偏光板等との密着性、並びに接着剤や粘着剤等との接着性が悪く、気泡が混入して視認性が低下しやすい。また、その他の透明樹脂を用いる場合も含めた共通問題として、液状プレポリマの硬化時に発生する重合収縮を補償するために、構造設計上の制約が生じる。
(4)の方法では、樹脂シートを介して液晶パネルと透明保護板を重畳密着させる際に気泡の混入が避けられず、オートクレーブなどの圧力処理で気泡を抹消しても、後の環境変化で再び気泡が発生しやすいため、長期信頼性に劣る。
(5)の方法では、樹脂シートを介して液晶パネルと透明保護板を重畳密着させる際の気泡混入は液体を介在させるために抑制しやすいが、密着後に加温加圧や減圧脱気、乾燥などの後処理を必要とする。
PDPの直貼りフィルタのようなフィルムタイプのフィルタの場合、比較的柔らかいフィルタを使用することで貼合時の気泡巻き込みを抑制することが可能であるが、表面硬度が低下し傷や凹みが発生しやすくなる。一方固いフィルタを使用する場合には貼合時に気泡を巻き込むという問題があった。
本発明は、従来問題とされてきた、保護板あるいは前面板付き表示装置の視認性を大幅に改善するため、及び高画質を要求される表示装置にも保護板搭載を可能とするため、表示パネルの視認性を損なうことなく前面を保護する構造を安定に量産可能とする製造方法の提供を目的とする。
本発明は次のものに関する。
1. 画像表示パネルと該画像表示パネルの前面に設置される保護板の間に樹脂硬化物を密着配置される画像表示パネルの製造方法において、画像表示パネル、保護板及びこれらの間に設置される枠材によって囲まれる空間に、活性エネルギー線硬化性樹脂液状物を介在させる工程、活性エネルギー線硬化性樹脂液状物に保護板側から活性エネルギー線を照射する工程及び加熱する工程を含み、前記枠材が、活性エネルギー線硬化性樹脂液状物と同じ又は同種の樹脂硬化物であることを特徴とする画像表示装置の製造方法
. 加熱する工程において45〜85℃に加熱する項1に記載の画像表示装置の製造方法。
. 活性エネルギー線硬化性樹脂液状物の硬化収縮が15%以下であることを特徴とする項1または2に記載の画像表示装置の製造方法。
. 樹脂硬化物の25℃における貯蔵弾性率が10〜10Paであることを特徴とする項1〜のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
. 活性エネルギー線硬化性樹脂液状物がエステル交換反応により合成された(メタ)アクリル酸エステルを含むことを特徴とする項1〜4のいずれかに記載の画像表示装置の
製造方法。
. 活性エネルギー線硬化性樹脂液状物の硬化収縮が12%以下、全光線透過率が85%以上であることを特徴とする項1〜5のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
. 画像表示パネルが液晶パネルであることを特徴とする項1〜のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
. 保護板の表面硬度がH以上、365nmでの紫外線透過率が1%以上であることを特徴とする項1〜のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
9. 保護板の複屈折が50nm以下であり、樹脂硬化物の複屈折が30nm以下であることを特徴とする項1〜のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
本発明に係る画像表示装置の製造方法によれば、確実に活性エネルギー線硬化性液状物を硬化させることができるため、特に、加熱することにより保護板側からの紫外線照射のみでは硬化させることが不可能な部分も硬化させることができるため、残存モノマの臭気低減ができ、また未硬化による剥離発生を抑制することができる。揮発成分が少ないことから発生ガスによる気泡の発生が無い。また、本発明によれば、オートクレーブ処理などの圧力操作をする必要がないため、気泡混入の危険を低減できる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化性液状物の硬化収縮を小さくすると歪みの発生量が小さく、弾性率が低い硬化物が得られ、また、発生した歪みを硬化物内部で緩和することができるため、特に液晶ディスプレイの表示特性を劣化させることが無い。エステル交換反応によって作製したモノマ中には触媒残渣が少ないことから高温での樹脂の着色を低減することができ、画像表示装置の信頼性を長期にわたって保つことができる。
本発明における活性エネルギー線硬化性液状物としては、(メタ)アクリル酸エステル(メタクリル酸エステル又はアクリル酸エステルを意味する。以下同じ。)等のアクリル酸系誘導体やエポキシ樹脂などの一般的な活性エネルギー線硬化性液状物を使用することができるが、保護板と液晶パネルを接合するために粘着力が必要であり、短時間での硬化が必要であることから(メタ)アクリル酸エステル等のアクリル酸系誘導体(ただし、重合性不飽和結合を分子内に1個又はそれ以上有する化合物)が好ましい。なお、以下において、(メタ)アクリレートは、メタクリレート又はアクリレートを意味する。従って、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレートは、n−ブチルメタクリレート又はn−ブチルアクリレートを意味する。
活性エネルギー線とは、α線、β線、γ線、紫外線、電子線等の放射線を意味する。
上記のアクリル酸系誘導体として、アクリル酸又はメタクリル酸、それらの誘導体等がある。具体的には、重合性不飽和結合を分子内に1個有する化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等のアラルキル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールエチルエーテルの(メタ)アクリル酸エステル、トリエチレングリコールブチルエーテルの(メタ)アクリル酸エステル、ジプロピレングリコールメチルエーテルの(メタ)アクリル酸エステル等のポリアルキレングリコールアルキルエーテルの(メタ)アクリル酸エステル、ヘキサエチレングリコールフェニスエーテルの(メタ)アクリル酸エステル等のポリアルキレングリコールアリールエーテルの(メタ)アクリル酸エステル、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレート、等の脂環式基を有する(メタ)アクリル酸エステル、ヘプタデカフロロデシル(メタ)アクリレート等のフッ素化アルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、グリセロールアクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル又はアクリル酸エステル、アクリルアミド等が挙げられる。これらは、単独又は2種類以上を併用することができる。
これらの重合性不飽和結合を分子内に1個有する化合物は、1種で又は2種以上併用して用いることができる。
上記のアクリル酸系誘導体として、上記の重合性不飽和結合を分子内に1個有する化合物と共に、重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物を使用することができる。このような化合物としては、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、等が挙げられる。
上記の重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物としては、さらに、一般式(a)
Figure 0005057137
(ただし、式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示し、m及びnはそれぞれ独立に、1〜20の整数を示す。)で示されるビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物のジアクリレート化合物、これらのアクリロイル基をメタクリロイル基に換えた化合物、一般式(b)
Figure 0005057137
(ただし、式中、m及びnはそれぞれ独立に、1〜10の整数を示す。)で示されるビスフェノールAのエピクロルヒドリン変性物とアクリル酸の付加エステル化物、これらのアクリロイル基をメタクリロイル基にかえた化合物、一般式(c)
Figure 0005057137
(ただし、式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示し、m及びnはそれぞれ独立に、1〜20の整数を示す。)で示されるリン酸のアルキレンオキシド付加物のジアクリレート化合物、これらのアクリロイル基をメタクリロイル基にかえた化合物、一般式(d)
Figure 0005057137
(ただし、式中、m及びnはそれぞれ独立に、1〜10の整数を示す。)で示されるフタル酸のエピクロリン変性物とアクリル酸の付加エステル化物、これらのアクリロイル基をメタクリロイル基にかえた化合物、一般式(e)
Figure 0005057137
(ただし、式中、m及びnはそれぞれ独立に、1〜20の整数を示す。)で示される1,6−ヘキサンジオールのエピクロリン変性物とアクリル酸の付加エステル化物(アクイリル基を一分子中に2個有するもの)、これらのアクリロイル基をメタクリロイル基にかえた化合物、一般式(f)
Figure 0005057137
(ただし、式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示し、3個のmはそれぞれ独立に、1〜20の整数を示す。)で示されるリン酸のアルキンオキシド付加物のトリアクリレート化合物、これらのアクリロイル基をメタクリロイル基にかえた化合物、一般式(g)
Figure 0005057137
(ただし、式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示し、m、m′及びm″はそれぞれ独立に、1〜20の整数を示す。)で示されるトリメチロールプロパンのアルキレンオキシド付加物のトリアクリレート化合物、これらのアクリロイル基をメタクリロイル基にかえた化合物などが挙げられる。これらのモノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物として、高分子量架橋剤を使用することができる。
高分子量架橋剤としては、次のものがある。
(a)ジアルコール化合物のジ(メタ)アクリレート、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコ−ル等のポリアルキレングリコールとアクリル酸又はメタクリル酸を反応させて得られる。
(b)エポキシ樹脂のジ(メタ)アクリレート、例えば、ポリエチレングリコール、ポリブロピレングリコール、ポリブチレングリコ−ル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテルなどの分子内にエポキシ基を2個有するエポキシ樹脂とアクリル酸又はメタクリル酸を反応させて得られる。
(c)両末端が水酸基であるポリエステルのジ(メタ)アクリレート;詳しくは、ポリエステルポリオールを、飽和酸と多価アルコールを反応させて製造する。飽和酸としては、アゼライン酸、アジピン酸、セバチン酸等の脂肪族ジカルボン酸があり、多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等がある。このようなポリエステルポリオールとアクリル酸又はメタクリル酸を反応させることによりポリエステルのジ(メタ)アクリレートを得ることができる。
(d)ポリウレタンのジ(メタ)アクリレート;詳しくは、ポリウレタンは多価アルコール化合物と多価イソシアネート化合物を反応させて得られる。多価アルコールとしては、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ポリ1,2−ブチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコール−プロピレングリコール・ブロックコポリマー、エチレングリコール−テトラメチレングリコールコポリマー、メチルペンタンジオール変性ポリテトラメチレングリコール、プロピレングリコール変性ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加体、水添ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加体、ビスフェノールFのプロピレンオキシド付加体、水添ビスフェノールFのプロピレンオキシド付加体等があり、多価イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、水素添加されたトリレンジイソシアネート、水素添加されたキシリレンジイソシアネート、水素添加されたジフェニルメタンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等のジイソシアネート、さらには上記したジイソシアネートの重合体、又は、ジイソシアネートの尿素変性体、ビュレット変性体等がある。これら多価アルコール、多価イソシアネートは、それぞれ、1種で又は2種以上併用して使用することができる。
このようなポリウレタンであって多価アルコール過剰で反応させて得られる末端に水酸基を有する化合物を、アクリル酸又はメタクリル酸と反応させることによりポリウレタンのジ(メタ)アクリレートを得ることができる。
(e)ポリウレタンをヒドロキシル基と反応性二重結合を有する化合物と反応させて得られる化合物;詳しくは、ポリウレタンの原料となる多価アルコールと多価イソシアネート化合物は前記と同じである。
このようなポリウレタンであって多価イソシアネート過剰で反応させて得られる末端にイソシアネート基を有する化合物を、ヒドロキシル基と反応性二重結合を有する化合物と反応させることにより、反応性二重結合末端ポリウレタンとすることができる。
ヒドロキシル基と反応性二重結合を有する化合物としては、2−ヒドロキエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコール−プロピレングリコール・ブロックコポリマーモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコール−テトラメチレングリコールコポリマーモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性モノアクリレート(商品名プラクセルFAシリーズ、ダイセル化学工業株式会社製)、カプロラクトン変性モノメタクリレート(商品名プラクセルFMシリーズ:ダイセル化学工業株式会社製)、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸誘導体等がある。これら化合物は、1種で又は2種以上併用して使用することができる。
硬化物の強靭さの点から、高分子量架橋剤としては、ポリウレタンのジ(メタ)アクリレート、反応性二重結合末端ポリウレタン(特に反応性二重結合が(メタ)アクリロイル基に基づくもの)が好ましい。さらに、これらのうち、ポリウレタンのジオール成分がポリプロピレングリコールやポリテトラメチレングリコールからなるものがより好ましく、ジオール成分がポリプロピレングリコールやポリテトラメチレングリコールで、ジイソシアネート成分がイソホロンジイソシアネートであるポリウレタンを使用するものが特に好ましい。
ポリマーと高分子量架橋剤の相溶性が低い場合、高分子量架橋剤の量を多くすると硬化物が白濁するが、高分子量架橋剤の原料にアルキレングリコールを使用することによりポリマーとの相溶性を向上させることが出来、高分子量架橋剤の量によらず透明性を保つことが出来る。また、高分子量の架橋剤を使用することにより、比較的多量に使用した場合でも硬化物が脆くなったり、粘着力が低くなりすぎることを防ぐことが出来る。これにより、架橋剤の使用量を増やすことが出来、配合時の誤差によって硬化物の特性が変化してしまうことを抑制することが出来る。
高分子量架橋剤の合成方法は塊状重合、溶液重合、懸濁重合及び乳化重合等の既知の重合方法を使用することができる。
これらの高分子量架橋剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の反応性化合物として、上記のアクリル酸系誘導体及び高分子量架橋剤以外に、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン等の重合性不飽和結合を分子内に1個有する化合物を使用することができる。また、上記のアクリル酸系誘導体及び高分子量架橋剤以外の化合物であって、重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物(ジビニルベンゼン等)を使用することもできる。
本発明における活性エネルギー線硬化性液状物は硬化収縮が15%以下であることが好ましく、12%以下であることがより好ましい。硬化収縮を小さくする方法としては、硬化収縮の小さいモノマを使用する方法、重合に関与しない添加剤を加える方法等が挙げられる。硬化収縮の小さいモノマとしては、分子量の大きな(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。例えば、イソボルニル(メタ)アクリレートやジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の長鎖アルキル(メタ)アクリル酸エステル、エチレングリコールのモノ(メタ)アクリレートあるいはエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレートアルキルエーテル等のアルキルオキシ基を繰り返し単位として有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。これらは単独でも2種類以上を組み合わせて使用しても良い。添加剤としては、活性エネルギー線硬化性液状物と相溶するものであれば良く、市販の増粘剤やタッキファイヤ等を使用することができる。
また反応性二重結合を有しない(メタ)アクリルポリマ(上記(メタ)アクリル酸エステルの重合体又は共重合体を意味する。以下同じ)等のアクリル酸系誘導体ポリマーなどを使用することもできる。(メタ)アクリルポリマを添加する方法としては、別途合成した(メタ)アクリルポリマ等のアクリル酸系誘導体ポリマーを添加する方法やモノマの一部を光や熱により重合する方法が挙げられる。添加するポリマの重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより標準ポリスチレンの検量線を用いて測定したもの、以下同様)は、100,000〜700,000であるものが好ましく、150,000〜400,000がより好ましく、200,000〜350,000がより好ましい。
本発明におけるアクリル酸系誘導体ポリマーはアクリル酸誘導体の中で重合性不飽和結合を分子内に1個有する化合物を重合させて得られるものが好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲で重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物を共重合させてもよい。
(メタ)アクリルポリマ等のアクリル酸系誘導体ポリマーの合成方法としては、溶液重合、懸濁重合、乳化重合及び塊状重合等の既知の重合方法を用いることができるが、溶液重合あるいは塊状重合が好ましい。重合開始剤としては、熱によりラジカルを発生する化合物を用いることができ、具体的には、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド、ジドデシルパーオキシドの様な有機過酸化物や、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニル)。2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]のようなアゾ系化合物が挙げられる。
また、光によりラジカルを発生する化合物(光重合開始剤)も重合開始剤として使用することができる。具体例としては、後記する光重合開始剤がある。
本発明において樹脂硬化物は高温時のクリープ特性を改善するために、一部架橋されていることが好ましい。
架橋させる方法としては(メタ)アクリロイル基(メタクリロイル基又はアクリロイル基を意味する)を分子内に2個以上有する(メタ)アクリル酸エステル等のアクリル酸系誘導体(ただし、重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物)や高分子量架橋剤を前記活性エネルギー線硬化性液状物に加える方法や、エポキシ樹脂を加える方法が挙げられる。
以上において、(メタ)アクリル酸エステルは、エステル交換反応によって作製されたものが好ましい。エステル交換反応によって作製された(メタ)アクリル酸エステルモノマ中には触媒残渣が少ないことから高温での樹脂の着色を低減することができ、画像表示装置の信頼性を長期にわたって保つことができる。
活性エネルギー線硬化性液状物を硬化させるために、活性エネルギー線が照射されるが、このとき、さらに、光重合開始剤を配合することが好ましい。しかし、電子線の照射により重合させる場合などには重合開始剤を使用しなくてもよい。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン系、アントラキノン系、ベンゾイン系、スルホニウム塩、ジアゾニウム塩、オニウム塩等の公知の材料から選ぶことができる。これらは、特に、紫外線に対し感度を有する。
光重合開始剤として、さらに具体的には、ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2−エチルアントラキノン、t−ブチルアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ―1,2−ジフェニルエタン―1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等の芳香族ケトン化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンジル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、β−(アクリジン−9−イル)アクリル酸のジエステル化合物、9−フェニルアクリジン、9−ピリジルアクリジン、1,7−ジアクリジノヘプタン等のアクリジン化合物、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)5−フェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モリホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)等が挙げられる。また、特に、樹脂組成物を着色させないものとしては1―ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等のα−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系化合物、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)及びこれらを組み合わせたものが好ましい。また、特に厚いシートを作製するためには、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系化合物を含む光重合開始剤が好ましい。また、シートの臭気を減らすためにはオリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)が好ましい。これらの光重合開始剤は複数を組み合わせて使用しても良い。
また、重合開始剤として熱重合開始剤を使用することもできる。熱重合開始剤としては上記(メタ)アクリルポリマ等のアクリル酸系誘導体ポリマーの合成方法で説明したものを使用することができる。10時間半減期温度と呼ばれる、10時間で熱重合開始剤の半分が分解する温度が低すぎる場合保存安定性が低下したり、10時間半減期温度が高すぎる場合は反応に高温での加熱が必要になるため液晶や偏光板の特性が劣化し、液晶ディスプレイの表示特性が悪化するといった問題が発生する可能性がある。このため、熱重合開始剤の10時間半減期温度は40℃から80℃が好ましく、40℃から65℃がより好ましく、50℃から65℃が特に好ましい。10時間半減期温度が比較的高い熱重合開始剤は保存安定性を確保しやすいが、反応性が低くなるため添加量を比較的多めにする必要がある。逆に10時間半減期温度が低い熱重合開始剤は、保管時の重合反応を抑制するために比較的少量の添加量とすることが好ましい。
本発明における活性エネルギー線硬化性液状物は、
アクリル酸系誘導体ポリマー 10〜80重量部、
アクリル酸系誘導体(ただし、重合性不飽和結合を分子内に1個有する化合物)
14〜89.4重量部
及び
アクリル酸系誘導体(ただし、重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物)又は高分子量架橋剤 0.5〜50重量部
を含有することが好ましい。
上記の活性エネルギー線硬化性液状物は、さらに、光重合開始剤を0.1〜5重量部含有することが好ましい。これらは、総量が100重量部となるように使用されることが好ましい。
本発明における活性エネルギー線硬化性液状物には、熱重合開始剤を配合することができる。
熱重合開始剤は、上記の配合に、さらに、好ましくは、0重量部又は1重量部以下の範囲で使用され、より好ましくは、0重量部又は0.5重量部以下の範囲で使用される。
本発明の加熱工程において、熱硬化を効率的にするためには、上記の配合に、さらに、熱重合開始剤を0.01重量部以上使用することが好ましい。熱重合開始剤の添加量が多すぎると保存安定性が低下しやすくなる。
アクリル酸系誘導体ポリマーは機械的特性の改善のために使用することが好ましい。また、アクリル酸系誘導体ポリマーを使用することにより硬化収縮を抑制することができる。
アクリル酸系誘導体(ただし、重合性不飽和結合を分子内に1個有する化合物)は、組成物の粘度調整に使用できる。アクリル酸系誘導体(ただし、重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物)又は高分子量架橋剤は組成物の硬化物が形状を保持する上で使用することが好ましい。
重合開始剤が少なすぎると反応が十分に進行せず、逆に多すぎると重合開始剤が大量に残存し、光学的な特性や機械的特性に問題が生じる。なお、このような組成物を電子線の照射で硬化させる場合には、重合開始剤を使用しなくてもよい。
上記配合において、アクリル酸系誘導体(ただし、重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物)又は高分子量架橋剤の配合は、高分子量架橋剤を使用するときは、1重量部以上使用することが好ましく、アクリル酸系誘導体(特に低分子量モノマーなど)は、10重量部以下が好ましい。
本発明における活性エネルギー線硬化性液状物は、
アクリル酸系誘導体ポリマー 15〜60重量部、好ましくは、30〜60重竜部、より好ましくは40〜60重量部
アクリル酸系誘導体(ただし、重合性不飽和結合を分子内に1個有する化合物) 36〜84.2重量部、好ましくは、39〜69重量部、より好ましくは39〜59重量部、
及び
アクリル酸系誘導体(ただし、重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物)又は高分子量架橋剤 0.5〜50重量部、好ましくは、1〜40重量部、
を含有するものであることが好ましい。
この活性エネルギー線硬化性液状物は、さらに、光重合開始剤を0.3〜3重量部含有することが好ましく、0.5〜2重量部含有することがより好ましい。
これらの配合において、アクリル酸系誘導体(ただし、重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物)又は高分子量架橋剤の配合は、それが高分子量架橋剤であるときは、1重量部以上使用することが好ましく、5重量部以上使用することがより好ましく、それ以外のもの(たとえば低分子量モノマーなど)は、10重量部以下で使用することが好ましい。
上記アクリル酸系誘導体ポリマーは、アルキル基の炭素数が4〜18であるアルキルアクリレート(以下、AAモノマーという。)50〜87重量%、特に60〜70重量%と下記一般式(I)
Figure 0005057137
(ただし、式中、mは2、3又は4、nは1〜10の整数をしめす。)
で表されるヒドロキシル基含有アクリレート(以下、HAモノマーという。)13〜50重量%、特に30〜40重量%を重合させて得られるコポリマーが好ましい。
また、上記の重合性不飽和結合を分子内に1個有する化合物としては、アクリロイル基を分子内に1個有する化合物が好ましく、これは、また、AAモノマー50〜87重量%、特に60〜70重量%とHAモノマー13〜50重量%、特に30〜40重量%を使用することが好ましい。
これらにおいて、AAモノマーが多すぎると、従って、HAモノマーが少なすぎるともし吸湿した時に硬化物が白濁しやすくなり、逆に、HAモノマーが多すぎると、従って、AAモノマーが少なすぎるともし吸湿した時に本発明に係る衝撃吸収材の硬化物が変形しやすくなる。
また、上記コポリマー中のHAモノマーの割合(P重量%)と、アクリロイル基を分子内に1個有する化合物におけるHAモノマーの割合(M重量%)との間に、
Figure 0005057137
の関係があるようにそれぞれの配合が調整されることが好ましい。(P−M)が上記の式を満足しない場合、硬化時に本発明に係る衝撃吸収材が白濁しやすくなる。前記コポリマー及びアクリロイル基を分子内に1個有するモノマーにおいて、AAモノマー(及びHAモノマー)が、前記した好ましい割合にあるときは、常にこの条件を満足する。
上記のAAモノマーとしてはn−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ステアリルアクリレート等が挙げられるが、n−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレートが好ましく、エチルヘキシルアクリレートが特に好ましい。またこれらのアクリレートは2種類以上を組み合わせて使用しても良い。
上記のHAモノマーとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、1−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、1−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、1−ヒドロキシブチルアクリレート等の水酸基含有アクリレート、ジエチレングリコールやトリエチレングリコール等のポリエチレングリコールモノアクリレート、ジプロピレングリコールやトリプロピレングリコール等のポリプロピレングリコールモノアクリレート、ジブチレングリコールやトリブチレングリコール等のポリブチレングリコールモノアクリレートなどが挙げられるが、2−ヒドロキシエチルアクリレート、1−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、1−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、1−ヒドロキシブチルアクリレートが好ましく、2−ヒドロキシエチルアクリレートが特に好ましい。また、これらのアクリレートは2種類以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明におけるAAモノマーとHAモノマーを重合させて得られるコポリマーはその重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより標準ポリスチレンの検量線を用いて測定したもの、以下同様)が、100,000〜600,000であるものが好ましく、150,000〜400,000がより好ましく、200,000〜350,000がより好ましい。
AAモノマーとHAモノマーを重合させて得られるコポリマーの合成方法としては、溶液重合、懸濁重合、乳化重合及び塊状重合等の既知の重合方法を用いることができるが、溶液重合あるいは塊状重合が好ましい。重合開始剤としては、熱によりラジカルを発生する化合物を用いることができ、具体的には、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド、ジドデシルパーオキシドの様な有機過酸化物や、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニル)。2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]のようなアゾ系化合物が挙げられる。
本発明において、前記した重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物としては、アクリロイル基を分子内に2個以上有する化合物がこのましい。このような化合物としては、ビスフェノールAジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、グリセロールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリブチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等のアクリレートモノマ、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、アクリルアクリレート等のアクリルオリゴマが挙げられるが、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート等のジアクリレートが好ましい。その他前記した重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する化合物のなかからアクリロイル基を分子内に2個以上有するものを適宜選択して使用できる。
本発明における活性エネルギー線硬化性液状物としては、
コポリマー 15〜60重量部
アクリル酸系誘導体(ただし、アクリロイル基を分子内に1個有する化合物)
36〜84.2重量部
アクリル酸系誘導体(ただし、アクリロイル基を分子内に2個以上有する化合物)又は高分子量架橋剤 0.5〜10重量部
及び
光重合開始剤 0.3〜3重量部
を含有し、
上記のコポリマーが、AAモノマー50〜87重量%とHAモノマー13〜50重量%を重合させて得られるものであり、
上記のアクリロイル基を分子内に1個有する化合物として、AAモノマーを50〜87重量%及びHAモノマーを13〜50重量%の割合になるように使用し、
上記コポリマー中のHAモノマーの割合(P重量%)と、アクリロイル基を分子内に1個有する化合物におけるHAモノマーの割合(M重量%)との間に、
Figure 0005057137
の関係があるように配合されてなるものが、特に好ましい。
ここで、光重合開始剤としては、前記したものが使用できる。光重合開始剤は、上記配合において0.5〜2重量部含有されることがより好ましい。また、必要に応じて、熱重合開始剤を含有していてもよい。熱重合開始剤は、上記の配合において、好ましくは、0重量部又は1重量部以下の範囲で使用され、より好ましくは、0重量部又は0.5重量部以下の範囲で使用される。熱硬化を効率的にするためには、熱重合開始剤を0.01重量部以上使用することが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性液状物には、光学特性又は本発明の作用効果を著しく損なわない範囲で、劣化防止、熱的安定性、成形性及び加工性などの観点から、フェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系などの抗酸化剤、脂肪族アルコール、脂肪酸エステル、フタル酸エステル、トリグリセライド類、フッ素系界面活性剤、高級脂肪酸金属塩などの離型剤、その他滑剤、可塑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、重金属不活性化剤、アルミナ、シリカ、酸化マグネシウム、タルク、チタン酸バリウム、硫酸バリウム等の微粒状充填剤、ビクトリアピュアブルー等の染料、フタロシアニングリーン等の顔料等の着色剤等を添加して使用してもよい。
本発明における樹脂硬化物より揮発する成分としては、トルエンやメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン等の有機溶剤や、低分子量の未反応モノマ、光重合開始剤の分解物等が挙げられる。これら非重合性揮発性成分は樹脂硬化物中に5.0重量%以下の量で含まれることが好ましく、1.0重量%以下であることがより好ましい。これら非重合性揮発性成分が5.0重量%を超えると、保護板あるいは液晶パネルと紫外線硬化物の界面に非重合性揮発性成分に由来する気泡が発生しやすくなる。またブリードアウトする成分としてはフタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジへプチル、フタル酸ジ2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル等の可塑剤が挙げられる。しかしγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の反応性のカップリング剤は含まない。
これらブリードアウトする成分が5.0重量%以上含まれると保護板あるいは液晶パネルと樹脂硬化物の界面での剥離が発生しやすくなる。
本発明における活性エネルギー線硬化性液状物は硬化収縮が15%以下であることが好ましく、12%以下であることがより好ましい。硬化収縮が大きいと収縮による応力が大きくなり、樹脂中に歪が発生したり、保護板や液晶パネルから剥離したりしやすくなる。
本発明における紫外線硬化物の25℃における弾性率は10〜10Paであることが好ましい。弾性率が低すぎると保護板を支えることが出来ずに、衝撃が加わった際に保護板が割れてしまいやすくなり、弾性率が高すぎると衝撃を吸収することができずに液晶パネルが割れやすくなる。
本発明における紫外線硬化物は複屈折が30nm以下であることが好ましく10nm以下であることがより好ましい。複屈折が大きいと液晶パネルを点灯した場合に色ムラが発生しやすくなる。また、全光線透過率が50%以上であることが好ましく85%以上であることがより好ましい。全光線透過率が低い場合、コントラストが低下したり、視認性が低下する。
本発明における活性エネルギー線硬化性液状物には光の透過率や色合いを調整するための色素、長期信頼性を向上させるための紫外線吸収剤や酸化防止剤、粘度を調整するための粘度調整剤、粘着力を増やすためのタッキファイヤ等を転化することが出来る。これら添加剤は光学特性や硬化性を阻害しない範囲で単独あるいは組み合わせて添加することが出来る。
本発明における保護板は鉛筆硬度がH以上で、複屈折が50nm以下で、波長365nmの紫外線透過率が1%以上であることが好ましい。鉛筆硬度が小さいと表面に傷がついたり、衝撃で割れやすくなる。複屈折が大きいと色ムラが発生しやすくなる。紫外線の透過率が低いと活性エネルギー線硬化性液状物が硬化不足になりやすくなり、信頼性が低下しやすくなる。保護板としてはガラス板、アクリル系樹脂板、シクロオレフィン系樹脂板等を使用することができる。
本発明における保護板は表面に反射防止層、防汚層、電磁波遮蔽層、近赤外線遮蔽層、色調整層などの機能性を有する層を積層しても良い。反射防止層は表示特性が向上することから積層されていることがより好ましい。反射防止層としては、反射防止性を有している層であればよく、市販の反射防止フィルム等を使用することができる。また防汚層は汚れがつきにくくなるあるいは取れやすくなることから表示特性に加えて外観も良くなるため、積層されていることがより好ましい。これら機能性を有する層は単層で積層しても良いが、複数を重ねても良い。またこれらの機能性を有する層は保護板に直接積層しても、別途フィルム上に作製したものを貼合しても良い。またこれらの機能を内蔵した保護板を使用しても良い。
本発明における液晶ディスプレイのさらに具体的な製造方法としては、保護板と液晶パネルとの間に、活性エネルギー線重合性液状物を充填し、保護板側から活性エネルギー線を照射する工程と加熱する工程を含む。
活性エネルギー線硬化性液状物の充填に際し、保護板と液晶パネルとの間に枠材を設置するようにする。充填は、保護板と液晶パネルのどちらか一方に枠材を設置した後、それらによって囲まれる空間に活性エネルギー線硬化性液状物を注入し、その上から保護板と液晶パネルの残りの他方を載置する方法により行うことができる。また、上記の充填は、保護板と液晶パネルの間に予め枠材を設置しておき、これらによって形成される空間に、少なくとも1カ所明けられた隙間又は穴から活性エネルギー線硬化性液状物を注入する方法などにより行うこともできる。
活性エネルギー線硬化性液状物に保護板側から活性エネルギー線を照射することにより、照射部分の活性エネルギー線硬化性液状物を硬化することができる。さらに、加熱することにより、保護板側だけでは硬化が不十分になる未照射部分を硬化させることができる。保護板側からの活性エネルギー線照射と加熱は同時に行うこともできるが分けて行うこともできる。活性エネルギー線を照射することにより、照射部分の活性エネルギー線硬化性液状物を完全には硬化させず(例えば、流動性をかなり低下させる程度に硬化させて)、その後、加熱により、活性エネルギー線の未照射部分とともに完全に硬化させることもできる。
また、液体を充填して硬化することにより微細な空隙の発生を抑制でき、信頼性の高い液晶ディスプレイが得られる。
本発明における液晶ディスプレイの製造方法は、保護板あるいは画像表示パネルのいずれかあるいは両方の面の視認部の周辺部に枠材を配置する工程と、枠材で囲まれた範囲に活性エネルギー線硬化性液状物を注入又は充填する工程と、液晶パネルと保護板を貼り合わせる工程と、保護板側から活性エネルギー線を照射することによって保護板と液晶パネルを接合する工程とを有することが好ましい。さらに、加熱により活性エネルギー線未照射部分の活性エネルギー線硬化性液状物を硬化する工程を有することが好ましい。図面を用いて説明する。図2は、本発明の一例を示す工程断面図である。保護板7に枠10を設置する(図2(a))。次いで、保護板7上の枠10内に活性エネルギー線硬化性液状物11を注入する(図2(b))。枠材10により活性エネルギー線硬化性液状物11が過剰に広がることを抑制することができる。また、枠材10の厚みを調整することで保護板7と液晶パネル6との間隔を所望の厚みに調整することができる。次いで、液晶パネル6を枠材10の上に載置する。活性エネルギー線硬化性液状物11は枠材10より少し盛り上がるようにしておくと、液晶パネル6を載置したときに、気泡が混入せず好ましい。ただし、過剰の活性エネルギー線硬化性液状物11が枠材10からこぼれて、枠外の活性エネルギー線硬化性液状物11’となる(図2(c))。次いで、保護板7側から活性エネルギー線を照射し、さらに加熱することにより、活性エネルギー線硬化性液状物11は活性エネルギー線硬化物となる。保護板7には多くの場合、黒色化された部分を有しているため光の透過しない光非透過部が存在する。この光非透過部は液晶パネルの外周部分にある配線や駆動素子等をカバーして外観を向上させるためや、表示領域の外側を黒くすることにより視認性を向上させるために設けられる。ゆえに、枠外の活性エネルギー線硬化性液状物11’には、多くの場合、活性エネルギー線が照射されないため、加熱により硬化させる。また、活性エネルギー線照射時間を短くして、活性エネルギー線硬化樹脂の硬化を完了させず、加熱することにより樹脂を完全に硬化する工程とすることもできる。短時間の活性エネルギー線照射により、樹脂の流動性を低下させておくことにより、加熱時や加熱までの保管時に樹脂が流出することを防ぐことができる。また、短時間の活性エネルギー線照射では粘着力があまり高くならないため、短時間の活性エネルギー線照射後に気泡や異物の検査を行い、不良品をリペアすることで、パネルや保護板に大きなダメージを与えることなく、リペアすることが可能になる。良品は検査後に加熱して完全に硬化することにより必要な粘着力などの特性が得られるため歩留まり良く製品を製造することができる。
なお、枠材を使用した場合に、活性エネルギー線硬化性液状物のはみ出しを完全に無くすことは難しい。なぜならば、活性エネルギー線硬化性液状物のはみ出しを無くすために液量をちょうどにした場合には気泡が入りやすくなるからである。
また、枠材10として、活性エネルギー線硬化性液状物11と同じ又は同種の活性エネルギー線硬化性液状物の硬化物を使用することが好ましく、活性エネルギー線硬化性液状物を活性エネルギー線により硬化したものを使用することがより好ましい。活性エネルギー線硬化性液状物と同じ又は同種の活性エネルギー線硬化物を使用することにより枠材から活性エネルギー線硬化性液状物に不純物が移行することを抑制でき、これにより枠材と活性エネルギー線硬化物の境界付近が濁ったり、変色したりすることを抑制できる。また、境界付近の剥離を抑制することができる。
本発明における液晶ディスプレイの製造方法は、活性エネルギー線硬化性液状物が硬化する前に気泡や異物などの欠陥を検査することができる。活性エネルギー線硬化性液状物が硬化する前に検査を行うことにより、欠陥が発生しているパネルを容易にリペアすることができ、製品の歩留まりを高めることができる。
本発明における活性エネルギー線照射装置としては、市販されている一般的な紫外線照射装置などを使用することができる。紫外線照射装置の光源としては低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、LEDなどが挙げられるが、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプがより好ましい。また、コンベアで移送する連続式の照射装置、1枚ずつ照射するバッチ式の装置のいずれも使用することができる。二酸化炭素や窒素などの不活性ガスにより雰囲気中の酸素濃度を低減した状態で紫外線を照射することは、酸素による硬化阻害を低減することが出来るためより好ましい。
本発明における加熱装置としては、送風オーブン、対流式オーブン、赤外線ヒーターなどの一般的な加熱装置を使用することができ、コンベアで移送する連続式の加熱装置、バッチ式の加熱装置のいずれも使用することができる。また、不活性ガスによって加熱装置内部の酸素濃度を低減することは酸素阻害による硬化不足を低減することが可能であり、より好ましい。加熱温度は45〜85℃が好ましく、55〜80℃がより好ましく、60〜80℃が特に好ましい。加熱温度が低すぎると反応時間が長くなりすぎ生産性が低くなり、反応温度が高すぎると液晶や偏光板の特性が劣化し、液晶ディスプレイの表示特性が悪化する。未硬化部を選択的に加熱する装置としては、レーザーや高周波を使用したスポット加熱装置を使用することができる。加熱温度は45〜85℃が好ましく、55〜80℃がより好ましく、60〜80℃が特に好ましい。加熱温度が低すぎると反応時間が長くなりすぎ生産性が低くなり、反応温度が高すぎると液晶や偏光板の特性が劣化し、液晶ディスプレイの表示特性が悪化する。
図3は、本発明における画像表示装置である液晶ディスプレイの一例を示す断面図を示す。本発明の液晶ディスプレイは、枠材10を介在して対向する保護板7と液晶パネル6が活性エネルギー線硬化性樹脂11により接合されたユニットをバックライトユニット9と共に金属枠12内に配置して液晶モジュール13を形成し、この液晶モジュール13をディスプレイ装置外装14に組み込むことにより作製することができる。このような構成は、液晶テレビのような保護板を使用していない装置の場合に適合しやすい。図4は、本発明における画像表示装置である液晶ディスプレイの他の例を示す断面図を示す。図4では、液晶パネル6とバックライトユニット9を金属枠12内に配置した液晶モジュール13’を、携帯電話やデジタルスチルカメラ等のディスプレイ装置外装14に接合されたあるいはそれに一体成型された保護板7に枠材10で囲われている活性エネルギー線硬化性樹脂11を介して接合されている。このような構成は、携帯電話のような保護板を使用している装置の場合に適合しやすい。
冷却管、温度計、撹拌装置、滴下漏斗及び窒素注入管の付いた反応容器に初期モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート84.0gと2−ヒドロキシエチルアクリレート36.0g並びにメチルイソブチルケトン150.0gをとり100ml/minの風量で窒素置換しながら、15分間で常温から70℃まで加熱した。その後、この温度に保ちながら、追加モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート21.0gと2−ヒドロキシエチルアクリレート9.0gを使用し、これらに並びにラウリルパーオキシド0.6gを溶解した溶液を準備し、この溶液を60分間かけて滴下し滴下終了後さらに2時間反応させた。続いて、メチルイソブチルケトンを溜去することにより2−エチルヘキシルアクリレートと2−ヒドロキシエチルアクリレートのコポリマー(重量平均分子量250,000)を得た。
次に、このコポリマー 44.50g、
2−エチルヘキシルアクリレート 38.25g、
2−ヒドロキシエチルアクリレート 16.25g、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 1.00g、
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン 0.50g、
ラウリルパーオキシド 0.40g
を加え、攪拌混合して、活性エネルギー線硬化性液状物を作製した後、幅100mm、奥行き100mm、深さ0.5mmの枠に流し込み、上部を紫外線透過ガラスで覆った状態で、紫外線照射装置を用いて紫外線を2,000mJ照射したところ透明なシートを得た。この活性エネルギー線硬化性液状物の硬化収縮は5.5%、シートの全光線透過率は92%、複屈折は0.5nm、25℃での貯蔵弾性率は1.8×10^5であった。
次に、このシートを外形40mm×50mmに切断し、内形30mm×40mmを切り取り枠材を形成した。この枠材を厚さ1mmで30mm×40mmの光透過部以外は黒く着色されたアクリル保護板に貼合し、枠内に0.7mlの活性エネルギー線硬化性液状物を滴下し、2インチサイズの液晶パネルを被せた後、アクリル保護板面側から紫外線照射装置を用いて紫外線を2,000mJ照射しアクリル保護板と液晶パネルを接合した後、70℃のオーブンで3時間加熱した。液晶パネルを点灯させたところコントラスト低下も色むらも発生せず、良好な特性を示した。枠材の外側にはみ出した活性エネルギー線硬化性液状物も硬化していた。使用したアクリル保護板の鉛筆硬度は4H、複屈折は2.4nm、波長365nmでの透過率は30%であった。
実施例1のコポリマー 33.30g、
2−エチルヘキシルアクリレート 46.10g、
2−ヒドロキシエチルアクリレート 19.60g、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 1.00g、
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン 0.50g、
アゾビスイソブチロニトリル 0.49g
を加え、攪拌混合して、活性エネルギー線硬化性液状物を作製した後、幅100mm、奥行き100mm、深さ0.5mmの枠に流し込み、上部を紫外線透過ガラスで覆った状態で、紫外線照射装置を用いて紫外線を2,000mJ照射したところ透明なシートを得た。この活性エネルギー線硬化性液状物の硬化収縮は6.8%、シートの全光線透過率は92%、複屈折は0.5nm、25℃での貯蔵弾性率は4.2×10^5であった。
次に、このシートを外形40mm×50mmに切断し、内形30mm×40mmを切り取り枠材を形成した。この枠材を厚さ2.8mmで30mm×40mmの光透過部以外は黒く着色されたガラス保護板に貼合し、枠内に0.7mlの活性エネルギー線硬化性液状物を滴下し、2インチサイズの液晶パネルを被せた後、ガラス保護板面側から紫外線照射装置を用いて紫外線を2,000mJ照射しガラス保護板と液晶パネルを接合した後、70℃の窒素オーブンで3時間加熱した。液晶パネルを点灯させたところコントラスト低下も色むらも発生せず、良好な特性を示した。枠材の外側にはみ出した活性エネルギー線硬化性液状物も硬化していた。使用したガラス保護板の鉛筆硬度は7H、複屈折は3.1nm、波長365nmでの透過率は83%であった。
2−エチルヘキシルアクリレートの代わりにn−ブチルアクリレートを用いる以外は実施例1と同様にアクリルポリマ、活性エネルギー線硬化性液状物及びシートを作製した。アクリルポリマの分子量は230,000、活性エネルギー線硬化性液状物の硬化収縮は6.8、シートの全光線透過率は91%、複屈折は0.4nm、25℃での貯蔵弾性率は3.6×10^5であった。
さらに実施例と同様にしてアクリル保護板付き液晶パネルを作製し、点灯させたところコントラスト低下も色むらも発生せず、良好な特性を示した。枠材の外側にはみ出した活性エネルギー線硬化性液状物も硬化していた。
実施例1におけるラウリルパーオキシド0.40gをt−ブチルパーオキシピバレート0.10gに変更し、紫外線照射量を3000mJ、加熱を70℃で2時間に変更すること以外は実施例1と同様に作製し、液晶パネルを点灯させたところコントラスト低下も色むらも発生せず、良好な特性を示した。枠材の外側にはみ出した活性エネルギー線硬化性液状物も硬化していた。
冷却管、温度計、攪拌装置、滴下漏斗及び空気注入管のついた反応容器にポリプロピレングリコール(分子量2,000)180g、2−ヒドロキシエチルアクリレート2.33g、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.5g、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.05gをとり、空気を流しながら70℃に昇温後、70〜75℃で攪拌しつつイソホロンジイソシアネート22、2gを2時間かけて均一滴下し、反応を行った。滴下終了後、約5時間反応させたところで、IR測定の結果、イソシアネートが消失したことを確認して反応を終了し、ポリプロピレングリコールとイソホロンジイソシアネートを繰り返し単位として有し、両末端に重合性不飽和結合を有するポリウレタンアクリレート(重量平均分子量16,000)を得た。
次に、実施例1のコポリマー 24.98g、
2−エチルヘキシルアクリレート 27.97g、
2−ヒドロキシエチルアクリレート 12.02g、
上記のポリウレタンアクリレート 34.97g、
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン 2.00g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.05g
を加え、攪拌混合して、活性エネルギー線硬化性液状物を作製した後、幅100mm、奥行き100mm、深さ0.5mmの枠に流し込み、上部を紫外線透過ガラスで覆った状態で、紫外線照射装置を用いて紫外線を2,000mJ照射したところ透明なシートを得た。この活性エネルギー線硬化性液状物の硬化収縮は5.7%、シートの全光線透過率は92%、複屈折は0.5nm、25℃での貯蔵弾性率は2.1×10であった。
次に、実施例2と同様に2インチサイズの液晶パネルを被せた後、ガラス保護板面側から紫外線照射装置を用いて紫外線を2,000mJ照射しガラス保護板と液晶パネルを接合した後、70℃の送風オーブンで1時間加熱した。液晶パネルを点灯させたところコントラスト低下も色むらも発生せず、良好な特性を示した。枠材の外側にはみ出した活性エネルギー線硬化性液状物も硬化していた。
次に、実施例1のコポリマー 40.01g、
2−エチルヘキシルアクリレート 32.21g、
2−ヒドロキシエチルアクリレート 13.82g、
実施例5のポリウレタンアクリレート 13.98g、
オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステルとオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルの混合物 2.50g
t−ヘキシルパーオキシピバレート 0.11g
を使用して実施例1と同様に硬化させたところ透明なシートを得た。この活性エネルギー線硬化性液状物の硬化収縮は5.6%、シートの全光線透過率は91%、複屈折は0.4nm、25℃での貯蔵弾性率は2.2×10であった。
次に、実施例2と同様にガラス保護板と液晶パネルを接合した後、70℃のクリーンオーブンで1時間加熱した。液晶パネルを点灯させたところコントラスト低下も色むらも発生せず、良好な特性を示した。枠材の外側にはみ出した活性エネルギー線硬化性液状物も硬化していた。
冷却管、温度計、攪拌装置、滴下漏斗及び空気注入管のついた反応容器にポリテトラメチレングリコール(分子量850)520.80g、ジエチレングリコール1.06g、不飽和脂肪酸ヒドロキシアルキルエステル修飾ε−カプロラクトン(プラクセルFA2D:ダイセル化学工業株式会社商品名)275.20g、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.5g、触媒としてジブチル錫ジラウレート0.3gを入れ、70℃に昇温後、70〜75℃で攪拌しつつイソホロンジイソシアネート222gを2時間かけて均一滴下し、反応を行った。滴下終了後、約5時間反応させたところで、IR測定の結果、イソシアネートが消失したことを確認して反応を終了し、重量平均分子量が7,000のポリウレタンアクリレートを得た。
次いで、
実施例1のコポリマー 47.00g
2−エチルヘキシルアクリレート 33.25g、
2−ヒドロキシエチルアクリレート 14.25g、
上記のポリウレタンアクリレート 5.00g、
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン 0.50g
ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート0.09g
を使用して実施例1と同様に硬化させたところ透明なシートを得た。この活性エネルギー線硬化性液状物の硬化収縮は6.3%、シートの全光線透過率は91%、複屈折は0.5nm、25℃での貯蔵弾性率は2.3×10であった。
次に、実施例1と同様にアクリル保護板と液晶パネルを接合した後、70℃のオーブンで1時間加熱した。液晶パネルを点灯させたところコントラスト低下も色むらも発生せず、良好な特性を示した。枠材の外側にはみ出した活性エネルギー線硬化性液状物も硬化していた。
実施例1のコポリマー 49.01g
2−エチルヘキシルアクリレート 34.29g、
2−ヒドロキシエチルアクリレート 14.71g、
上記のポリウレタンアクリレート 2.00g、
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン 0.50g
アゾビスイソブチロニトリル 0.10g
を使用して実施例1と同様に硬化させたところ透明なシートを得た。この活性エネルギー線硬化性液状物の硬化収縮は6.1%、シートの全光線透過率は91%、複屈折は0.5nm、25℃での貯蔵弾性率は1.5×10であった。
次に、実施例1と同様にアクリル保護板と液晶パネルを接合した後、70℃のオーブンで2時間加熱した。液晶パネルを点灯させたところコントラスト低下も色むらも発生せず、良好な特性を示した。枠材の外側にはみ出した活性エネルギー線硬化性液状物も硬化していた。
比較例1
加熱する工程を除く以外は実施例1と同様にアクリル板付き液晶パネルを作製したところ枠からはみ出した活性エネルギー線硬化性液状物が硬化しなかった。
比較例2
エチルアクリレート 99.00g
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 1.00g、
1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン 2.00g
を加え、攪拌混合して、活性エネルギー線硬化性液状物を作製した後は実施例1と同様にアクリル板付き液晶パネルを作製したところアクリル板と紫外線硬化物の界面で剥離が発生した。この活性エネルギー線硬化性液状物の硬化収縮は18%であった。
比較例3
保護板として厚み188μmの2軸延伸されたポリエステルフィルムを使用する以外は実施例1と同様にして保護板付き液晶パネルを作製したところ、色ムラが発生した。
比較例4
保護板として365nmの紫外線透過率が0.8%であるアクリル保護板を使用する以外は実施例1と同様にして保護板付液晶パネルを作製したところ、アクリル板と紫外線硬化物の界面で剥離が発生した。
実施例及び比較例での試験方法を次に示す。
(分子量測定)
分子量の測定はTHFを溶媒としたゲルパーミエーションクロマトグラフィーを使用して行い、ポリスチレンを標準物質として使用して分子量を決定した。
(全光線透過率)
全光線透過率の測定は色差・濁度測定器COH−300A(日本電色工業(株)製)を使用して行った。
(弾性率)
紫外線硬化物を幅3mm長さ20mmに切断し、TA Instruments社製RSA−IIIにて測定周波数1Hzの引っ張り法で測定した。
(硬化収縮)
ピクノメータにより測定した活性エネルギー線硬化性液状物の密度と、電子比重計SD−200L(アルファーミラージュ(株)製)により測定した紫外線硬化物の密度から下記の式により計算した。
硬化収縮=(紫外線硬化物の密度−紫外線硬化性液状物の密度)/紫外線硬化物の密度×100
(複屈折)
紫外線硬化物を40×40mmに切断し、エリプソメーターAEP−100((株)島津製作所製)により位相差を測定し、測定された位相差を複屈折とした。
(鉛筆硬度)
電動鉛筆引っかき硬度試験機(安田精機製作所製)により測定荷重750g、引っかき速度0.5mm/秒で測定した。
従来の液晶表示用装置の一例を示す模式的断面図。 本発明における保護板に枠を作製したときの工程を示す断面図。 本発明の液晶表示用装置の一例を示す断面図。 本発明における液晶ディスプレイの他の例を示す断面図。
符号の説明
1:ガラス
2:スペーサー
3:液晶
4:液晶表示セル
5:偏光板等
6:液晶パネル
7:保護板
8:空隙
9:バックライトユニット
10:枠材
11:紫外線硬化樹脂
11’:はみ出した紫外線硬化樹脂
12:金属枠
13:液晶モジュール
13‘:液晶モジュール
14:ディスプレイ装置外装

Claims (9)

  1. 画像表示パネルと該画像表示パネルの前面に設置される保護板の間に樹脂硬化物を密着配置される画像表示パネルの製造方法において、画像表示パネル、保護板及びこれらの間に設置される枠材によって囲まれる空間に、活性エネルギー線硬化性樹脂液状物を介在させる工程、活性エネルギー線硬化性樹脂液状物に保護板側から活性エネルギー線を照射する工程及び加熱する工程を含み、前記枠材が、活性エネルギー線硬化性樹脂液状物と同じ又は同種の樹脂硬化物であることを特徴とする画像表示装置の製造方法。
  2. 加熱する工程において45〜85℃に加熱する請求項に記載の画像表示装置の製造方法。
  3. 活性エネルギー線硬化性樹脂液状物の硬化収縮が15%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置の製造方法。
  4. 樹脂硬化物の25℃における貯蔵弾性率が10〜10Paであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
  5. 活性エネルギー線硬化性樹脂液状物がエステル交換反応により合成された(メタ)アクリル酸エステルを含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
  6. 活性エネルギー線硬化性樹脂液状物の硬化収縮が12%以下、全光線透過率が85%以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
  7. 画像表示パネルが液晶パネルであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
  8. 保護板の表面硬度がH以上、365nmでの紫外線透過率が1%以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
  9. 保護板の複屈折が50nm以下であり、樹脂硬化物の複屈折が30nm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の画像表示装置の製造方法。
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