JP5051062B2 - 薄膜バラン - Google Patents

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Description

本発明は、不平衡―平衡の信号変換を行なうバランであって、特に、小型薄型化に有利な薄膜プロセスにより形成された薄膜バランに関する。
無線通信機器は、アンテナ、フィルタ、RFスイッチ、パワーアンプ、RF−IC、バラン等の各種高周波素子によって構成される。ここで、アンテナやフィルタ等の共振素子は、接地電位を基準とした不平衡型の信号を扱うが、高周波信号の生成や処理を行なうRF−ICは、平衡型の信号を扱うため、両者を接続する場合には、不平衡−平衡変換器として機能するバランが使用される。
ところで、携帯電話などの移動体通信機や無線LANに用いられるバランに対してバイアスを印加して、平衡信号を増幅させることが求められることがある。この場合には、バランの平衡伝送線路とGND端子との間に、目的の周波数の信号がGNDへ流れるような容量をもつキャパシタを直列に挿入して、DC成分と目的の周波数成分とを分ける必要がある。
かかる機能を有するバランとして、特許文献1には、バランの平衡伝送線路とGND端子との間にキャパシタを設けた積層型バランが開示されている。この積層型バランは、LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)技術を用いて形成されたものであり、その全面にキャパシタが形成されている。
特許第3780414号公報
ところで、本願発明者が、近時の電子デバイスへの小型化、薄型化の要求に応えるべく、上記従来のようなバイアス供給用のキャパシタを備えるバランの特性について鋭意検討を行ったところ、薄膜プロセスで形成した薄膜バランにおいては、バイアス供給用のキャパシタがバランの平衡伝送特性に影響を与えることを見出した。これは、薄膜バランでは、キャパシタと平衡伝送線路との間の層間距離が積層型バランに比べて短いという、構造的な要因に起因するものと推定されるものの、従来の積層型バランの構成を用いる限りにおいては、場合によっては、薄膜バランに要求される種々の特性をこれまで以上に十分に高めることができないことが判明した。
そこで、本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、直流バイアス供給のためのキャパシタを内蔵させつつ、平衡伝送特性を改善することができる薄膜バランを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の薄膜バランは、一対の第1のコイル部を備える不平衡伝送線路と、一対の第2のコイル部を備え、不平衡伝送線路に磁気結合する平衡伝送線路と、平衡伝送線路に、一端が接続されたキャパシタと、キャパシタの他端に接続された接地端子と、を有し、キャパシタは、第1のコイル部及び第2のコイル部に重ならない領域に配置されたものである。
このような構成では、薄膜バランの平衡伝送特性(信号の位相及び強度の平衡度)が改善される作用機序の詳細については未だ不明な点があるものの、第1のコイル部及び第2のコイル部に重ならない領域にキャパシタが配置されていることにより、コイル部に重なるようにキャパシタが配置されている場合に比べて、不平衡伝送線路と平衡伝送線路の電磁気的結合に与える影響が低減され、これにより、平衡伝送特性が改善されるものと推定される。ここで、第1のコイル部及び第2のコイル部に重ならない領域とは、第1のコイル部及び第2のコイル部の対向方向から視認した場合に重なりが観察されるか否かを問題としている。なお、この領域には、コイル開口は含まれない。また、キャパシタの配置領域は、互いに対向配置された2つのキャパシタ電極によって規定され、当該キャパシタ電極を所望の端子に接続するための引き出し配線は含まれない。
好ましくは、キャパシタは、引き出し配線を介して平衡伝送線路又は接地端子に接続されており、引き出し配線が、第1のコイル部及び第2のコイル部に重ならない領域に配置されている。引き出し配線であっても、GHz帯の周波数領域ではコイルとして作用し得ることから、このように配置することにより、引き出し配線による不平衡伝送線路と平衡伝送線路の電磁気的結合に与える影響が低減されるものと思われる。
さらに好ましくは、キャパシタは、接地端子に隣接して配置されている。これにより、引き出し配線がほとんどなくなることから、引き出し配線による不平衡伝送線路と平衡伝送線路の電磁気的結合に与える影響が低減される。
例えば、一対の第1のコイル部は同一面に並んで配置され、一対の第2のコイル部は一対の第1のコイル部に対向して配置されており、キャパシタは、一対のコイル部を各コイル部に分割する仮想線に対して対称となるように配置されている。左右のコイルを分割する仮想線に対して対称となるようなキャパシタの配置は、対称性が求められる平衡伝送特性に適しているものと予想される。
本発明によれば、不平衡伝送線路と平衡伝送線路の電磁気的結合に与える影響を低減すべく、第1のコイル部及び第2のコイル部に重ならない領域にキャパシタが配置されていることから、薄膜バランの平衡伝送特性が改善される。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図面中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右などの位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
図1は、本実施形態に係る薄膜バラン1の等価回路図である。
図1に示すように、コイル41と、コイル42と、コイル41及びコイル42を接続する引き出し配線23とにより不平衡伝送線路2が構成されている。不平衡伝送線路2の一端は不平衡信号端子71に接続されており、不平衡伝送線路2の他端は開放されている。また、コイル31と、コイル32と、コイル31及びコイル32を接続する引き出し配線22とにより平衡伝送線路3が構成される。2つのコイル31,32の一端は、引き出し配線22及びキャパシタ4を介して接地端子72に接続されている。2つのコイル31,32の他端は、平衡信号端子74,75に接続されている。
このように、薄膜バラン1は、隣接する一対のコイル41,42を備える不平衡伝送線路2と、不平衡伝送線路2の各コイル41,42に対向して配置された一対のコイル31,32を備え、不平衡伝送線路2に電磁気的に結合する平衡伝送線路3と、平衡伝送線路3に一端が接続されたキャパシタ4と、キャパシタ4の他端に接続された接地端子72とを備える。また、薄膜バラン1は、その他の端子として、不平衡信号端子71と、DC供給端子73と、平衡信号端子74,75と、NC(Non-Connection)端子76を備えている。
図1を参照して薄膜バラン1の基本的な動作について説明する。
上記の薄膜バラン1では、不平衡信号端子71に不平衡信号が入力されると、不平衡信号はコイル41、引き出し配線23、及びコイル42を伝播する。そして、コイル41においてはコイル31と電磁気的に結合し、コイル42においてはコイル32と電磁気的に結合することによって、不平衡信号は位相が180°異なる2つの平衡信号に変換され、この2つ平衡信号が平衡信号端子74,75から出力される。このとき、DC供給端子73にバイアス電圧を印加しておくことにより、平衡信号が増幅されて出力される。なお、平衡信号から不平衡信号の変換動作は、上述した動作を逆にしたものである。
上述したバランの動作から明らかなように、バランの平衡伝送特性は重要な要素である。平衡伝送特性は、2つの平衡信号の位相のずれが180°に近く、また、2つの平衡信号の強度が近いほど、高く評価される。本願発明者らは、作用機序の詳細については未だ不明な点があるものの、バイアス供給用のキャパシタの配置により、バランの平衡伝送特性が影響を受けることを見出した。
図2〜図5は、薄膜バラン1の各配線層の平面図である。このうち、図2は第1配線層10の平面図であり、図3は第2配線層20の平面図であり、図4は第3配線層30の平面図であり、図5は第4配線層40の平面図である。第1配線層10が最下層の配線層であり、第4配線層40が最上層の配線層である。図6は、図2のVI−VI線における薄膜バラン1の概略断面図である。
図2〜図5に示すように、第1配線層10〜第4配線層40の全ての層に、不平衡信号端子71、接地端子72、DC供給端子73、平衡信号端子74,75、及びNC端子76が形成されている。各端子71〜76はスルーホールPを介して異なる層間において電気的に接続されている。なお、図2〜図4に示す全てのスルーホールPには上下層を電気的に導通させるよう金属めっきが施されている。以下、各配線層の構成について詳細に説明する。
図2に示すように、第1配線層10には、キャパシタ4の下部電極11が形成されている。下部電極11は、引き出し配線12を介して接地端子72に接続されている。後述するように、下部電極11は、不平衡伝送線路2を構成するコイル41,42および平衡伝送線路3を構成するコイル31,32に重ならない領域に配置されている。より詳細には、下部電極11は、コイル31,41の周囲であって、DC供給端子73及び不平衡信号端子71の間の領域に配置されている。
図3に示すように、第2配線層20には、下部電極11に対向配置された上部電極21が形成されている。上部電極21は、DC供給端子73に接続されている。下部電極11と、上部電極21と、下部電極11及び上部電極21の層間の誘電体膜とにより、キャパシタ4が構成される。また、第2配線層20には、2つの引き出し配線22,23が形成されており、引き出し配線22はDC供給端子73に接続されている。
図4に示すように、第3配線層30には、平衡伝送線路3を構成する2つのコイル31,32(一対の第2のコイル部)が隣接して形成されている。各コイル31,32は、1/4波長共振器相当を構成する。コイル31の外側の端部31aは平衡信号端子74に接続されており、コイル31の内側の端部31bはスルーホールPに接続されている。また、コイル32の外側の端部32aは平衡信号端子75に接続されており、コイル32の内側の端部32bはスルーホールPに接続されている。コイル31の端部31bと、コイル32の端部32bとは、スルーホールP及び第2配線層20の引き出し配線22を介して互いに接続されている。
図5に示すように、第4配線層40には、不平衡伝送線路2を構成する2つのコイル41,42(一対の第1のコイル部)が隣接して形成されている。各コイル41,42は、1/4波長共振器相当を構成する。コイル41の外側の端部41aは不平衡信号端子71に接続されており、コイル41の内側の端部41bはスルーホールPに接続されている。コイル42の内側の端部42bはスルーホールPに接続されており、コイル42の外側の端部42aは開放されている。コイル41の端部41bと、コイル42の端部42bとは、スルーホールP及び引き出し配線23を介して接続されている。不平衡伝送線路2の各コイル41,42は、平衡伝送線路3の各コイル31,32に対向配置されており、対向している部分で電磁気的に結合して結合器を構成する。
以上、図2〜5を用いて説明した内容を、図1に照らし言い換えると、本実施形態に係る薄膜バランは、不平衡回路を有し、その不平衡回路は、1対の1/4波長回路が連結した構成をもつ伝送線路(第1のコイル部)を備えている。不平衡回路を構成する一方の1/4波長回路は不平衡信号端子に接続され、他方の1/4波長回路は開放端に接続されている。
この薄膜バランは、さらに不平衡回路と電磁気的に結合する平衡回路を有し、その平衡回路は一対の1/4波長回路を構成する伝送線路(第2のコイル部)を備えている。平衡回路を構成する一方の1/4波長回路の一端は平衡信号端子に接続され、その他端は平衡回路を構成する他方の1/4波長回路の一端と接続される。また、平衡回路を構成する他方の1/4波長回路の他端は平衡信号端子に接続される。さらに、平衡回路を構成する一対の1/4波長回路間の一点はキャパシタの一端と直流供給端子に接続され、そしてキャパシタの他端は接地端子に接続される。
このような回路構成において、キャパシタが第1のコイル部及び第2のコイル部に重ならない領域に配置されている。
図6に示すように、上述した第1配線層10〜第4配線層40は、例えばアルミナからなる基板60上に形成されている。各配線層10〜40の材料や製法に限定はないが、例えば、スパッタリング法、CVD法、電気めっき法、又は無電解めっき法により形成されたAg、Cu、Al等の材料からなる。各配線層10〜40間には、誘電体膜61〜65が形成されている。誘電体膜61〜65の材料に特に限定はないが、例えば、誘電体膜61、63、65として、ポリイミド、感光性樹脂等が用いられる。また、キャパシタ4の下部電極11が形成される第1配線層10と、キャパシタ4の上部電極21が形成される第2配線層20との間の誘電体膜62には、例えば窒化シリコン、酸化シリコン、アルミナ等が用いられる。また、平衡伝送線路3が形成される第3配線層30と、不平衡伝送線路2が形成される第4配線層40との間の電体膜64には、例えば窒化シリコン、酸化シリコン、アルミナ等が用いられる。
本実施形態では、キャパシタ4が最下層、すなわち不平衡伝送線路2及び平衡伝送線路3を構成する層よりも下層に形成されている。このような構成にすることで、より小型で高集積化が可能な部品を容易に製造出来る点で、薄膜プロセス上好ましい。すなわち、キャパシタとコイルを隣り合わせて形成するとキャパシタ形成領域とコイル形成領域は限界まで近づけられないが、本実施形態では、コイル形成領域とキャパシタ形成領域を限界まで近づけられるという利点がある。
上述したように、本実施形態では、キャパシタ4が、不平衡伝送線路2及び平衡伝送線路3を構成するコイル31,32,41,42に重ならない領域に配置されている。本願発明者らは、作用機序の詳細については未だ不明な点があるものの、バイアス供給用のキャパシタの配置により、バランの特性が影響を受けることを見出した。
以下では、キャパシタ4の配置を変えた実施例1〜3及び比較例1,2について、薄膜バランの平衡伝送特性を求めた。図7及び図8は実施例2及び3におけるキャパシタの下部電極を示す平面図であり、図9及び図10は比較例1及び2におけるキャパシタの下部電極を示す平面図である。なお、図7〜10に示す下部電極の配置領域は、下部電極に対向して配置される上部電極の配置領域、ひいてはキャパシタの配置領域を意味する。以下、各実施例及び比較例のキャパシタの配置について説明する。
(実施例1)
実施例1の薄膜バラン1は、図2に示すように、コイルの周囲であって、DC供給端子73及び不平衡信号端子71の間の領域に下部電極11が配置されている。下部電極11と、接地端子72とを接続する引き出し配線12は、コイルに重なっている。
(実施例2)
実施例2では、図7に示すように、コイルの周囲であって、DC供給端子73及び接地端子72の間の領域に下部電極11を配置した。この場合には、下部電極11と接地端子72は、長い引き出し配線を介さずに接続されている。
(実施例3)
実施例3では、図8に示すように、キャパシタ4の下部電極14a,14bが、左右のコイルを各コイルに分割する仮想線(NC端子76とDC供給端子73とを結ぶ仮想線に等しい)に対して対称となるように配置した。下部電極14a,14b同士は、引き出し配線15を介して接続されており、下部電極14bは接地端子72に接続されている。
(比較例1)
比較例1では、図9に示すように、片側のコイル及びコイル開口に重なるようにキャパシタ4の下部電極16を配置した。
(比較例2)
比較例2では、図10に示すように、コイル開口には重ならないが、コイルに重なるようにキャパシタ4の下部電極17a,17bを配置した。また、キャパシタ4の下部電極17a,17bが、左右のコイルを各コイルに分割する仮想線(NC端子76とDC供給端子73とを結ぶ仮想線に等しい)に対して対称となるように配置した。下部電極17a,17b同士は、引き出し配線18を介して接続されており、下部電極17bは接地端子72に接続されている。
(評価結果)
上記の実施例1〜3及び比較例1〜2の構造について、2つの平衡信号の出力バランスをシミュレーションにより求めた。目的の周波数は、2400−2500MHzとした。以下の評価では、出力バランスが−1.0dB以上1.0dB以下を合格基準とした。結果を図11に示す。ここで、図11に示す出力バランス特性は平衡信号端子74と平衡信号端子75から出力される振幅差であることから0dBがより理想的な出力バランスとなる。図11では、E1は実施例1の結果、E2は実施例2の結果、E3は実施例3の結果、C1は比較例1の結果、C2は比較例2の結果を示す。
図11に示すように、コイルに重ならないようにキャパシタを配置した実施例1〜3は、いずれも比較例1,2に比べて出力バランスが優れていることがわかる。作用機序の詳細については未だ不明な点があるが、コイルに重ならないようにキャパシタを配置することにより、平衡伝送特性への影響が少なくなるものと予想される。
実施例1〜3のうち、実施例2が最も出力バランスに優れていた。引き出し配線もGHz帯の周波数領域ではコイルとして作用し得ることから、コイルに重なる引き出し配線をなくすことにより、平衡伝送特性への影響がさらに少なくなるものと思われる。
また、実施例2には劣るものの実施例3も出力バランスに優れていることがわかる。この結果から、左右のコイルを分割する仮想線に対して対称となるようなキャパシタの配置は、対称性が求められる平衡伝送特性に適しているものと思われる。
なお、比較例1は基準に満たないが、比較例2は、実施例1に比べて出力バランスが劣るものの、基準は満たしていた。
以上の評価結果により、本実施形態で述べたキャパシタの配置が薄膜バラン1の特性を改善していることが示された。
なお、上述したとおり、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない限度において様々な変形が可能である。例えば、各端子71〜76の配置に限定はなく、例えばNC端子76を接地端子として用いることも可能である。また、薄膜バラン1を構成する配線構造は、4層未満又は5層以上であってよい。また、キャパシタを最上層に形成し、不平衡電極を最下層に形成するよう、層構成が全く逆の構造でも同じ効果が得られる。さらに、コイル配置に限定はなく、例えば、不平衡伝送線路2及び平衡伝送線路3の4つのコイル31,32,41,42が全て積層され、1つのコイル開口のみが画成されているような構造の薄膜バランであってもよい。
本発明の薄膜バランは、バイアス供給用のキャパシタを備える薄膜バランの平衡伝送特性の改善を図ることができるため、特に小型化が要求される無線通信機器への適用が可能である。
本実施形態に係る薄膜バラン1の等価回路図である。 薄膜バラン1の第1配線層10を示す平面図である。 薄膜バラン1の第2配線層20を示す平面図である。 薄膜バラン1の第3配線層30を示す平面図である。 薄膜バラン1の第4配線層40を示す平面図である。 薄膜バラン1の配線構造を示す概略断面図である。 実施例2の薄膜バラン1におけるキャパシタ電極を示す平面図である。 実施例3の薄膜バラン1におけるキャパシタ電極を示す平面図である。 比較例1の薄膜バラン1におけるキャパシタ電極を示す平面図である。 比較例2の薄膜バラン1におけるキャパシタ電極を示す平面図である。 実施例1〜3と比較例1〜2の出力バランスの比較結果を示す図である。
符号の説明
1…薄膜バラン、2…不平衡伝送線路、3…平衡伝送線路、4…キャパシタ、10…第1配線層、11…下部電極、12…引き出し配線、20…第2配線層、21…上部電極、22,23…引き出し配線、30…第3配線層、31…コイル、31a,31b…端部、32…コイル、32a,32b…端部、40…第4配線層、41…コイル、41a,41b…端部、42…コイル、42a,42b…端部、60…基板、61〜65…誘電体膜、71…不平衡信号端子、72…接地端子、73…DC供給端子、74…平衡信号端子、75…平衡信号端子、76…NC端子、P…スルーホール。

Claims (4)

  1. 同一面に並んで配置された一対の第1のコイル部を備える不平衡伝送線路と、
    前記一対の第1のコイル部とは異なる面において前記一対の第1のコイル部に対向して配置された一対の第2のコイル部を備え、前記不平衡伝送線路に電磁気的に結合する平衡伝送線路と、
    前記平衡伝送線路に接続される、直流バイアスを供給するためのDC供給端子と、
    前記平衡伝送線路及び前記DC供給端子に、一端が接続されたキャパシタと、
    前記キャパシタの他端に接続された接地端子と、
    を有し、
    前記キャパシタは、前記第1のコイル部及び前記第2のコイル部に重ならない領域に配置された、
    薄膜バラン。
  2. 前記キャパシタは、引き出し配線を介して前記平衡伝送線路又は前記接地端子に接続されており、
    前記引き出し配線が、前記第1のコイル部及び前記第2のコイル部に重ならない領域に配置された、
    請求項1記載の薄膜バラン。
  3. 前記キャパシタは、前記接地端子に隣接して配置された、
    請求項1記載の薄膜バラン。
  4. 前記キャパシタは、前記一対のコイル部を各コイル部に分割する仮想線に対して対称となるように配置された、
    請求項1記載の薄膜バラン。
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