JP2002217036A - 高周波複合回路及び高周波複合部品 - Google Patents

高周波複合回路及び高周波複合部品

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JP2002217036A
JP2002217036A JP2001005620A JP2001005620A JP2002217036A JP 2002217036 A JP2002217036 A JP 2002217036A JP 2001005620 A JP2001005620 A JP 2001005620A JP 2001005620 A JP2001005620 A JP 2001005620A JP 2002217036 A JP2002217036 A JP 2002217036A
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Hiroshi Masuda
博志 増田
Noboru Kato
登 加藤
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不平衡線路での信号の漏れが少なく、挿入損
失が小さい高周波複合回路及び高周波複合部品を提供す
る。 【解決手段】 高周波複合回路20は、バラン部21と
分波・合成回路部22とで構成されている。バラン部2
1は、一つの不平衡伝送線路25と一対の平衡伝送線路
26,26とを備えている。分波・合成回路部22は、
いわゆるダイプレクサであり、2次のローパスフィルタ
27と3次のハイパスフィルタ28とで構成されてい
る。ローパスフィルタ27はコイルL1及びコンデンサ
C1,C2からなり、ハイパスフィルタ28はコンデン
サC3〜C5及びコイルL2からなる。ローパスフィル
タ27の一端は不平衡伝送線路25に接続され、他端は
不平衡信号端子33に接続されている。ハイパスフィル
タ28の一端は不平衡伝送線路25に接続され、他端は
不平衡信号端子34に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波複合回路及
び高周波複合部品、特に、携帯電話等の通信機器用IC
の平衡−不平衡信号変換器ないし位相変換器等として使
用される高周波複合回路及び高周波複合部品に関する。
【0002】
【従来の技術】バラントランスとは、例えば、平衡伝送
線路(バランス伝送線路)の平衡信号及び不平衡伝送線
路(アンバランス伝送線路)の不平衡信号を相互に変換
するためのものであり、バランとは、バランス−アンバ
ランスの略称である。平衡伝送線路は対をなす2本の信
号線を有し、信号(平衡信号)が2本の信号線間の電位
差として伝搬するものをいう。平衡伝送線路では、外来
ノイズが2本の信号線に等しく影響するため、外来ノイ
ズが相殺されて、外来ノイズの影響を受けにくいという
利点がある。また、アナログICの内部の回路は差動増
幅器で構成されるため、アナログICの信号用の入出力
端子も、信号を二つの端子間の電位差として入力あるい
は出力するバランス型であることが多い。これに対し
て、不平衡伝送線路は、信号(不平衡信号)がグランド
電位(ゼロ電位)に対する一本の信号線の電位として伝
搬するものをいう。例えば、同軸線路や基板上のマイク
ロストリップラインがこれに相当する。
【0003】従来、一つの平衡信号を分波して二つの不
平衡信号として伝送する分波機能や、二つの不平衡信号
を合波して一つの平衡信号として伝送する合波機能を有
するバラントランスとして、特開平11−214943
号公報記載のものが知られている。このバラントランス
は、通常のストリップライン型バラントランスに不平衡
伝送線路を一つ増設したものであり、図5に示すよう
に、二つの不平衡伝送線路5,6と一対の平衡伝送線路
7,7とを備えている。不平衡伝送線路5は、直列に接
続された線路部L1,L2を有している。不平衡伝送線
路5の一端は不平衡信号端子1に接続され、他端は開放
されている。不平衡伝送線路6は、直列に接続された線
路部L5,L6を有している。不平衡伝送線路6の一端
は不平衡信号端子2に接続され、他端は開放されてい
る。一対の平衡伝送線路7,7は、それぞれ線路部L
3,L4を有している。線路部L3,L4はその各一端
がグランドに接続され、その各他端が平衡信号端子3
a,3bに接続されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のバラ
ントランス10は、線路部L1及びL2は、不平衡信号
端子1に入出力される不平衡信号S1の適用中心周波数
の1/4波長に相当する電気長をそれぞれ有している。
同様に、線路部L5及びL6は、不平衡信号端子2に入
出力される不平衡信号S2の適用中心周波数の1/4波
長に相当する電気長をそれぞれ有している。これに対
し、線路部L3及びL4の電気長は、線路部L1,L2
と線路部L5,L6を比較して長い方の電気長に合わせ
ている。
【0005】しかしながら、例えば平衡伝送線路7,7
からの平衡信号S3を、不平衡伝送線路5,6に分波す
る場合、平衡伝送線路7,7が不平衡伝送線路5,6に
電磁結合しているため、相手側の不平衡伝送線路に信号
が漏れ、挿入損失が大きくなるという問題があった。特
に、不平衡伝送線路5の線路部L1,L2の線路長と不
平衡伝送線路6の線路部L5,L6の線路長の比が整数
倍の場合、顕著にあらわれる。
【0006】そこで、本発明の目的は、不平衡線路での
信号の漏れが少なく、挿入損失が小さい高周波複合回路
及び高周波複合部品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る高周波複合回路は、一対の平衡伝送線
路と、前記平衡伝送線路に電磁結合する一つの不平衡伝
送線路とでバランを構成し、前記バランの不平衡線路に
分波・合成回路を電気的に直列に接続したことを特徴と
する。
【0008】また、本発明に係る高周波複合部品は、一
対の平衡伝送線路を構成するストリップラインと、前記
平衡伝送線路に電磁結合する一つの不平衡伝送線路を構
成するストリップラインと、複数の誘電体層とを少なく
とも積み重ねて積層体を構成するとともに、前記平衡伝
送線路と前記不平衡伝送線路とで前記積層体内にバラン
部を構成し、前記バラン部の不平衡線路に分波・合成回
路部を電気的に直列に接続したことを特徴とする。
【0009】
【作用】以上の構成により、平衡伝送線路に入力された
平衡信号は、不平衡伝送線路によって不平衡信号に変換
された後、分波・合成回路にて分波され、二つの異なる
周波数の不平衡信号として出力される。逆に、二つの異
なる周波数の不平衡信号は、分波・合成回路で合波され
た後、不平衡伝送線路に入力され、さらに、平衡伝送線
路によって平衡信号に変換されて出力される。このよう
に、分波・合成回路にて信号の合波あるいは分波をして
いるため、不平衡線路での信号の漏れが抑えられ、挿入
損失が小さくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る高周波複合回
路及び高周波複合部品の実施の形態について添付の図面
を参照して説明する。
【0011】本発明に係る高周波複合回路の一実施形態
を図1に示す。該高周波複合回路20は、バラン部21
と分波・合成回路部22とで構成されている。バラン部
21は、いわゆるマーチャンドバランであり、一つの不
平衡伝送線路25と一対の平衡伝送線路26,26とを
備えている。不平衡伝送線路25の一端は分波・合成回
路部22に電気的に接続され、他端は開放されている。
不平衡伝送線路25は、直列に接続された線路部L1
1,L12を有している。一対の平衡伝送線路26,2
6は、それぞれ線路部L13,L14を有している。線
路部L13,L14はその各一端がグランドに接続さ
れ、その各他端が平衡信号端子32a,32bに接続さ
れている。線路部L11〜L14は、それぞれ1/4波
長に相当する電気長を有し、線路部L11とL13が電
磁結合し、線路部L12とL14が電磁結合している。
【0012】また、分波・合成回路部22は、いわゆる
ダイプレクサであり、2次のローパスフィルタ27と3
次のハイパスフィルタ28とで構成されている。ローパ
スフィルタ27はコイルL1及びコンデンサC1,C2
からなり、ハイパスフィルタ28はコンデンサC3〜C
5及びコイルL2からなる。ローパスフィルタ27の一
端は不平衡伝送線路25に接続され、他端は不平衡信号
端子33に接続されている。ハイパスフィルタ28の一
端は不平衡伝送線路25に接続され、他端は不平衡信号
端子34に接続されている。そして、ローパスフィルタ
27のコイルL1とコンデンサC2からなる並列共振回
路にて形成する極がハイパスフィルタ28の通過帯域内
に位置するように設計するとともに、ハイパスフィルタ
28のコイルL2とコンデンサC5からなる直列共振回
路にて形成する極がローパスフィルタ27の通過帯域内
に位置するように設計している。
【0013】高周波複合回路20は、不平衡信号端子3
3,34にそれぞれ不平衡信号S1及び不平衡信号S2
が入力されると、これら不平衡信号S1とS2は分波・
合成回路部22にて合波された後、不平衡伝送線路25
を伝播し、平衡伝送線路26,26にて平衡信号S3に
変換される。この平衡信号S3は平衡信号端子32a,
32bの間から出力される。逆に、平衡信号端子32
a,32bに平衡信号S3が入力されると、平衡信号S
3は平衡伝送線路26,26を伝播し、不平衡伝送線路
25にて不平衡信号に変換された後、さらに、分波・合
成回路部22にて、二つの異なる周波数の不平衡信号S
1と不平衡信号S2とに分波される。この不平衡信号S
1,S2はそれぞれ不平衡信号端子33及び不平衡信号
端子34から出力される。このように、高周波複合回路
20を使用すれば、二つの不平衡信号を一つの平衡信号
に合波し、逆に、一つの平衡信号を二つの不平衡信号に
分波することができる。しかも、分波・合成回路部22
にて信号の合波あるいは分波をしているため、不平衡線
路での信号の漏れを抑えることができ、挿入損失の少な
い高性能の高周波複合回路20が得られる。
【0014】図1の回路構成を有する積層型高周波複合
部品20Aの一例の分解斜視図を図2に示す。図2に示
すように、積層型高周波複合部品20Aは、バラン部2
1を誘電体シート41を積み重ねてなる積層体の下部に
配置し、分波・合成回路部22を上部に配置している。
なお、バラン部21と分波・合成回路部22を誘電体シ
ート41の左右に配置してもよいことは言うまでもな
い。誘電体シート41の材料としては、エポキシ等の樹
脂あるいはセラミック誘電体等が用いられる。各誘電体
シート41のシート厚は所定の寸法に設定されている。
【0015】バラン部21は、図1の不平衡伝送線路2
5を構成するストリップライン55と、平衡伝送線路2
6,26を構成するストリップライン56,57とを有
している。ストリップライン55は、後述の中継端子3
6等を介して直列に接続された線路部L11,L12を
有している。ストリップライン56,57はそれぞれ線
路部L13,L14を有している。線路部L11〜L1
4は、それぞれ渦巻状の形状をしており、1/4波長に
相当する電気長を有している。線路部L11とL13並
びに線路部L12とL14は、それぞれシート41を挟
んで対向するように形成されている。従って、線路部L
11とL13並びに線路部L12とL14はそれぞれ電
磁結合する。
【0016】ストリップライン55の線路部L11の一
端55aは誘電体シート41の左辺の手前側に露出し、
他端55bは誘電体シート41の中央部に配置されて開
放端とされている。ストリップライン55の線路部L1
2の一端55cは誘電体シート41の左辺の奥側に露出
し、他端55dはビアホール60を介して引出し電極4
3に接続されている。引出し電極43の一端43aは誘
電体シート41の左辺の手前側に露出している。
【0017】ストリップライン56の線路部L13の一
端56aは誘電体シート41の手前側の辺の左寄りに露
出し、他端56bはビアホール60を介して引出し電極
42に接続されている。引出し電極42の一端42aは
誘電体シート41の奥側の辺の中央に露出している。ス
トリップライン57の線路部L14の一端57aは誘電
体シート41の奥側の辺の中央に露出し、他端57bは
ビアホール60を介して引出し電極44に接続されてい
る。引出し電極44の一端44aは誘電体シート41の
奥側の辺の左寄りに露出している。
【0018】グランド電極61〜63は誘電体シート4
1に広面積に形成されており、それぞれの一端61a〜
63aは誘電体シート41の奥側の辺の中央に露出して
いる。グランド電極61と62の間に線路部L11とL
13が配置され、グランド電極62と63の間に線路部
L12とL14が配置されている。これらのグランド電
極61〜63は高周波複合部品20Aの特性を考慮し
て、ストリップライン55,56,57から所定の距離
だけ離れた位置に配置されることが望ましい。
【0019】なお、本実施形態では、線路部L11〜L
14を全て異なる誘電体シート41に形成しているが、
線路部L11とL12を同一誘電体シート上に形成し、
かつ、線路部L13とL14を同一誘電体シート上に形
成するようにしてもよい。
【0020】分波・合成回路部22は、誘電体シート4
1の手前側にハイパスフィルタ28を配置し、奥側にロ
ーパスフィルタ27を配置している。ハイパスフィルタ
28のコイルL2は、渦巻状のコイル導体パターン9
1,92をビアホール60を介して電気的に接続したも
のである。コイル導体パターン91の一端91aは誘電
体シート41の右辺の手前側に露出し、コイル導体パタ
ーン92の一端92aは誘電体シート41の手前側の辺
の中央に露出している。同様に、ローパスフィルタ27
のコイルL1は、コイル導体パターン93,94をビア
ホール60を介して電気的に接続したものである。コイ
ル導体パターン93の一端93aは誘電体シート41の
奥側の辺の右寄りに露出し、コイル導体パターン94の
一端94aは誘電体シート41の左辺の奥側に露出して
いる。
【0021】コンデンサ電極71,73,74,76は
誘電体シート41を挟んで対向し、ハイパスフィルタ2
8のメインコンデンサC3を構成している。コンデンサ
電極72,73,75,76は誘電体シート41を挟ん
で対向し、メインコンデンサC4を構成している。同様
に、コンデンサ電極76,77,78,79は誘電体シ
ート41を挟んで対向し、ハイパスフィルタ28の極調
整用コンデンサC5を構成している。コンデンサ電極7
1,74の一端71a,74aは誘電体シート41の左
辺の奥側に露出し、コンデンサ電極72,75の一端7
2a,75aは誘電体シート41の手前側の辺の右寄り
に露出している。また、コンデンサ電極73,76,7
8の一端73a,76a,78aは誘電体シート41の
右辺の奥側に露出し、コンデンサ電極77,79の一端
77a,79aは誘電体シート41の右辺の手前側に露
出している。
【0022】さらに、コンデンサ電極80,81は誘電
体シート41を挟んで対向し、ローパスフィルタ27の
極調整用コンデンサC2を構成している。コンデンサ電
極82,83は誘電体シート41を挟んで対向し、ロー
パスフィルタ27のメインコンデンサC1を構成してい
る。コンデンサ電極80の一端80aは誘電体シート4
1の左辺の奥側に露出し、コンデンサ電極81の一端8
1aは誘電体シート41の奥側の辺の右寄りに露出して
いる。また、コンデンサ電極82の一端82aは誘電体
シート41の奥側の辺の右寄りに露出し、コンデンサ電
極83の一端83aは誘電体シート41の手前側の辺の
中央に露出している。引出し電極42〜44、ストリッ
プライン55〜57及びグランド電極61〜63は、ス
パッタリング法、蒸着法、印刷法等の方法により形成さ
れ、Ag−Pd,Ag,Pd,Cu等の材料からなる。
【0023】各シート41は積み重ねられ、一体的に焼
成されることにより、図3に示すように積層体100と
される。積層体100の手前側の側面には平衡信号端子
32a,不平衡信号端子34及びグランド端子G1が形
成され、奥側の側面には平衡信号端子32b,不平衡信
号端子33及びグランド端子G1が形成されている。積
層体100の左右の端面には中継端子35〜38が形成
されている。端子32a〜38,G1はスパッタリング
法、蒸着法、塗布法等の方法によって形成され、Ag−
Pd,Ag,Pd,Cu,Cu合金等の材料からなる。
【0024】平衡信号端子32aはストリップライン5
6の端部56aに電気的に接続され、平衡信号端子32
bは引出し電極44の端部44aに電気的に接続され、
不平衡信号端子33はコンデンサ電極81,82の端部
81a,82a及びコイル導体パターン93の端部93
aに電気的に接続され、不平衡信号端子34はコンデン
サ電極72,75の端部72a,75aに電気的に接続
され、グランド端子G1はコイル導体パターン92の端
部92a、コンデンサ電極83の端部83a、ストリッ
プライン57の端部57a及びグランド電極61〜63
の端部61a〜63aに電気的に接続されている。
【0025】また、中継端子35はコンデンサ電極7
1,74,80の端部71a,74a,80a、コイル
導体パターン94の端部94a及びストリップライン5
5の線路部L12の端部55cに電気的に接続され、中
継端子36はストリップライン55の端部55a及び引
出し電極43の端部43aに電気的に接続され、中継端
子37はコンデンサ電極73,76,78の端部73
a,76a,78aに電気的に接続され、中継端子38
はコンデンサ電極77,79の端部77a,79a及び
コイル導体パターン91の端部91aに電気的に接続さ
れている。
【0026】高周波複合部品20Aの電気的特性を調整
する場合、誘電体シート41の厚みやストリップライン
55〜57のライン幅を変えることにより、線路部L1
1とL13の間の電磁結合、並びに、線路部L12とL
14の間の電磁結合を調整することができる。
【0027】図4は高周波複合部品20Aの通過特性S
21を示すグラフである。実線105及び106が、そ
れぞれ使用周波数帯域が450MHzと900MHzの
ものを表示している。比較のため、図5に示した従来の
バラントランス10の通過特性S21も併せて記載して
いる(点線107,108参照)。従来のバラントラン
ス10は、相手側の不平衡伝送線路に信号が漏れ、特
に、挿入損失が悪い。これに対して、本実施形態の高周
波複合部品20Aは分波・合成回路部22にて信号を分
離しているため、不平衡伝送線路25での信号の漏れが
抑えられ、約50%(従来の7.2dBから3.6dB
に改善)挿入損失が低減され、高性能のバラントランス
を実現することができる。
【0028】なお、本発明に係る高周波複合回路及び高
周波複合部品は前記実施形態に限定するものではなく、
その要旨の範囲内で種々に変更することができる。例え
ば、バラン部や分波・合成回路部の構造や構成は、前記
実施形態に限定するものではなく、仕様に合わせて種々
のものが採用される。平衡及び不平衡伝送線路を構成す
るストリップラインの形状は任意であり、渦巻状の他
に、蛇行形状や直線形状等であってもよい。また、線路
部は必ずしも1/4波長の電気長に設定する必要はな
い。
【0029】さらに、前記実施形態は、分波・合成回路
部において二つの不平衡信号に分波したり、あるいは、
二つの不平衡信号を合波したりするものであるが、これ
に限定されるものではなく、三つ以上の不平衡信号を分
波あるいは合波するものに本発明を適用してもよい。
【0030】また、前記実施形態は個産品の場合を例に
して説明したが、量産時の場合には複数個分の高周波複
合部品を備えたマザー基板を製作し、所望のサイズに切
り出して製品とする。さらに、前記実施形態は、導体が
形成された誘電体シートを積み重ねた後、一体的に焼成
するものであるが、必ずしもこれに限定されない。シー
トは予め焼成されたものを用いてもよい。また、以下に
説明する製法によって高周波複合部品を製作してもよ
い。印刷等の手段によりペースト状の誘電体材料を塗布
して誘電体層を形成した後、その誘電体層の表面にペー
スト状の導電体材料を塗布して任意の導体を形成する。
次に、ペースト状の誘電体材料を前記導体の上から塗布
する。こうして順に重ね塗りすることによって積層構造
を有する高周波複合部品が得られる。
【0031】また、分波・合成回路部を構成するコンデ
ンサやコイルは、前記実施形態では積層体内に内蔵して
いるが、その一部又は全部をチップ部品に換えて、積層
体の表面に実装するようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、分波・合成回路にて信号の合波あるいは分波
をしているので、不平衡線路での信号の漏れを抑えるこ
とができ、挿入損失を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高周波複合回路の一実施形態を示
す電気等価回路図。
【図2】図1の回路構成を有する積層型高周波複合部品
の分解斜視図。
【図3】図2に示した積層型高周波複合部品の外観斜視
図。
【図4】図2に示した積層型高周波複合部品の通過特性
を示すグラフ。
【図5】従来のバラントランスの電気等価回路図。
【符号の説明】
20…高周波複合回路 20A…高周波複合部品 21…バラン部 22…分波・合成回路部 25…不平衡伝送線路 26…平衡伝送線路 27…ローパスフィルタ 28…ハイパスフィルタ 41…誘電体シート 55〜57…ストリップライン 100…積層体 L11〜L14…線路部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の平衡伝送線路と、前記平衡伝送線
    路に電磁結合する一つの不平衡伝送線路とでバランを構
    成し、前記バランの不平衡線路に分波・合成回路を電気
    的に直列に接続したことを特徴とする高周波複合回路。
  2. 【請求項2】 一対の平衡伝送線路を構成するストリッ
    プラインと、前記平衡伝送線路に電磁結合する一つの不
    平衡伝送線路を構成するストリップラインと、複数の誘
    電体層とを少なくとも積み重ねて積層体を構成するとと
    もに、前記平衡伝送線路と前記不平衡伝送線路とで前記
    積層体内にバラン部を構成し、前記バラン部の不平衡線
    路に分波・合成回路部を電気的に直列に接続したことを
    特徴とする高周波複合部品。
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